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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179489
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】賭け型ゲームのための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/32 20130101AFI20221125BHJP
   A63F 13/212 20140101ALI20221125BHJP
   A63F 13/71 20140101ALI20221125BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20221125BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20221125BHJP
【FI】
G06F21/32
A63F13/212
A63F13/71
A63F13/533
A63F13/80 E
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022141849
(22)【出願日】2022-09-07
(62)【分割の表示】P 2020044874の分割
【原出願日】2007-11-14
(31)【優先権主張番号】11/559,829
(32)【優先日】2006-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】11/559,484
(32)【優先日】2006-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】11/559,933
(32)【優先日】2006-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506361856
【氏名又は名称】シーエフピーエイチ, エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】オルデルッチ、ディーン、ピー.
(72)【発明者】
【氏名】パパジョルジュ アントニオ
(72)【発明者】
【氏名】アッシャー ジョセフ エム.
(57)【要約】
【課題】改良された賭け型ゲームのための方法及び装置を提供すること。
【解決手段】プロセッサが、個人認証データを受信し、個人認証データと生体データとの一致を検出したことに基づいて、少なくとも1つのサービスを有効にし、現在のユーザの生体マーカを定期的に再検出し、再検出された生体マーカを、格納された生体データ及び生体マーカの少なくとも1つと定期的に比較して、現在のユーザが変更されたか否かを判断し、現在のユーザの変更が疑われることを検出したことに基づいて、現在のユーザに対して個人認証データの再入力を促すメッセージを前記ディスプレイに出力する、ように構成されている、装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに関連する生体データを格納するメモリと、
生体センサと、
ディスプレイと、
少なくとも1つのプロセッサとを備え、
前記少なくとも1つのプロセッサが、
個人認証データを受信し、前記個人認証データは、少なくとも、前記生体センサを介して検出された現在のユーザの生体マーカを含むものであり、
前記個人認証データと格納された前記生体データとの一致を検出したことに基づいて、少なくとも1つのサービスを有効にし、前記少なくとも1つのサービスは、前記少なくとも1つのサービスに関連するインタフェース画面を表示させることを含み、
前記一致を検出した後及び前記少なくとも1つのサービスを有効にした後に、
前記生体センサを使用して、前記現在のユーザの前記生体マーカを定期的に再検出し、
再検出された前記生体マーカを、格納された前記生体データ及び前記個人認証データに含まれる前記生体マーカの少なくとも1つと定期的に比較して、前記現在のユーザが変更されたか否かを判断し、
再検出された前記生体マーカが、格納された前記生体データ及び前記個人認証データに含まれる前記生体マーカの少なくとも1つと一致しない結果、前記現在のユーザの変更が疑われることを検出したことに基づいて、前記現在のユーザに対して前記個人認証データの再入力を促すメッセージを前記ディスプレイに出力する、
ように構成されている、
装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つのサービスを有効にすることは、賭け式のゲームに関連するグラフィックオブジェクトと、ゲームプレイ中にゲームコマンド及び賭けコマンドを送信するために選択可能な少なくとも1つの要素とを含む、インタフェース画面を表示させることを含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
再検出された前記生体マーカが、前記現在のユーザによる体の動きの表示を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
格納された前記生体データ及び前記個人認証データに含まれる前記生体データが、血圧、心拍数、脈拍数、体温、話し方データ、顔スキャン、及び虹彩スキャンの少なくとも1つを更に含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記メモリが、前記少なくとも1つのサービスに関連する、手書き文字の特性、キーストロークの特性、及びゲームプレイのパターンの少なくとも1つを含む、前記ユーザの行動データを更に格納し、
前記現在のユーザが変更されたか否かを判断することは、
前記少なくとも1つのサービスに関連する、前記現在のユーザの手書きサンプル、前記現在のユーザの複数のキーストローク、及び複数のゲームプレイ行動のうちの少なくとも1つを受信することと、
前記手書きサンプルと格納された前記書き文字の特性、前記複数のキーストロークと格納された前記キーストロークの特性、及び前記複数のゲームプレイ行動と格納された前記ゲームプレイのパターン、の少なくとも1つを比較することを含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記現在のユーザに対して前記個人認証データの再入力を促した後、前記生体センサを介して少なくとも新しい生体マーカを含む新しい個人認証データの再入力を受信し、
前記新しい個人認証データを格納された前記生体データと比較し、
前記新しい個人認証データと格納された前記生体データとの不一致を検出したことに基づいて、前記現在のユーザによる前記少なくとも1つのサービスへのアクセスを終了し、前記新しい個人認証データと格納された前記生体データとの一致を検出したことに基づいて、前記現在のユーザによる前記少なくとも1つのサービスへのアクセスを維持する、
ように更に構成されている、
請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
再検出された前記生体マーカと、格納された前記生体データ及び前記個人認証データに含まれる前記生体マーカの少なくとも1つとの間の重大度値を生成し、
生成された前記重大度値が予め設定された重大度閾値よりも大きい場合に、前記現在のユーザが前記個人認証データの再入力を促される、
請求項1に記載の装置。
【請求項8】
ユーザに関連する生体データをメモリに格納し、
個人認証データを受信し、前記個人認証データは、少なくとも、生体センサを介して検出された現在のユーザの生体マーカを含むものであり、
前記個人認証データと格納された前記生体データとの一致を検出したことに基づいて、少なくとも1つのサービスを有効にし、前記少なくとも1つのサービスは、前記少なくとも1つのサービスに関連するインタフェース画面を表示させることを含み、
前記一致を検出した後及び前記少なくとも1つのサービスを有効にした後に、
前記生体センサを使用して、前記現在のユーザの前記生体マーカを定期的に再検出し、
再検出された前記生体マーカを、格納された前記生体データ及び前記個人認証データに含まれる前記生体マーカの少なくとも1つと定期的に比較して、前記現在のユーザが変更されたか否かを判断し、
再検出された前記生体マーカが、格納された前記生体データ及び前記個人認証データに含まれる前記生体マーカの少なくとも1つと一致しない結果、前記現在のユーザの変更が疑われることを検出したことに基づいて、前記現在のユーザに対して前記個人認証データの再入力を促すメッセージを前記ディスプレイに出力する、
ことを含む、
電子機器における方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのサービスを有効にすることは、賭け式のゲームに関連するグラフィックオブジェクトと、ゲームプレイ中にゲームコマンド及び賭けコマンドを送信するために選択可能な少なくとも1つの要素とを含む、インタフェース画面を表示させることを含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
再検出された前記生体マーカが、前記現在のユーザによる体の動きの表示を含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項11】
格納された前記生体データ及び前記個人認証データに含まれる前記生体データが、血圧、心拍数、脈拍数、体温、話し方データ、顔スキャン、及び虹彩スキャンの少なくとも1つを更に含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つのサービスに関連する、手書き文字の特性、キーストロークの特性、及びゲームプレイのパターンの少なくとも1つを含む、前記ユーザの行動データを更に前記メモリに格納することを更に含み、
前記現在のユーザが変更されたか否かを判断することは、
前記少なくとも1つのサービスに関連する、前記現在のユーザの手書きサンプル、前記現在のユーザの複数のキーストローク、及び複数のゲームプレイ行動のうちの少なくとも1つを受信することと、
前記手書きサンプルと格納された前記書き文字の特性、前記複数のキーストロークと格納された前記キーストロークの特性、及び前記複数のゲームプレイ行動と格納された前記ゲームプレイのパターン、の少なくとも1つを比較することを含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記現在のユーザに対して前記個人認証データの再入力を促した後、前記生体センサを介して少なくとも新しい生体マーカを含む新しい個人認証データの再入力を受信し、
前記新しい個人認証データを格納された前記生体データと比較し、
前記新しい個人認証データと格納された前記生体データとの不一致を検出したことに基づいて、前記現在のユーザによる前記少なくとも1つのサービスへのアクセスを終了し、前記新しい個人認証データと格納された前記生体データとの一致を検出したことに基づいて、前記現在のユーザによる前記少なくとも1つのサービスへのアクセスを維持する、
ことを更に含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項14】
再検出された前記生体マーカと、格納された前記生体データ及び前記個人認証データに含まれる前記生体マーカの少なくとも1つとの間の重大度値を生成し、
生成された前記重大度値が予め設定された重大度閾値よりも大きい場合に、前記現在のユーザが前記個人認証データの再入力を促される、
ことを更に含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項15】
プログラム命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能であり、電子機器に、
ユーザに関連する生体データをメモリに格納し、
個人認証データを受信し、前記個人認証データは、少なくとも、生体センサを介して検出された現在のユーザの生体マーカを含むものであり、
前記個人認証データと格納された前記生体データとの一致を検出したことに基づいて、前記少なくとも1つのプロセッサを介して、少なくとも1つのサービスを有効にし、前記少なくとも1つのサービスは、前記少なくとも1つのサービスに関連するインタフェース画面を表示させることを含み、
前記一致を検出した後及び前記少なくとも1つのサービスを有効にした後に、
前記生体センサを使用して、前記現在のユーザの前記生体マーカを定期的に再検出し、
再検出された前記生体マーカを、格納された前記生体データ及び前記個人認証データに含まれる前記生体マーカの少なくとも1つと定期的に比較して、前記現在のユーザが変更されたか否かを判断し、
再検出された前記生体マーカが、格納された前記生体データ及び前記個人認証データに含まれる前記生体マーカの少なくとも1つと一致しない結果、前記現在のユーザの変更が疑われることを検出したことに基づいて、前記現在のユーザに対して前記個人認証データの再入力を促すメッセージを前記ディスプレイに出力する、
ことを実行させる、
非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記少なくとも1つのサービスを有効にすることは、賭け式のゲームに関連するグラフィックオブジェクトと、ゲームプレイ中にゲームコマンド及び賭けコマンドを送信するために選択可能な少なくとも1つの要素とを含む、インタフェース画面を表示させることを含む、
請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
再検出された前記生体マーカが、前記現在のユーザによる体の動きの表示を含む、
請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
格納された前記生体データ及び前記個人認証データに含まれる前記生体データが、血圧、心拍数、脈拍数、体温、話し方データ、顔スキャン、及び虹彩スキャンの少なくとも1つを更に含む、
請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記メモリは、前記少なくとも1つのサービスに関連する、手書き文字の特性、キーストロークの特性、及びゲームプレイのパターンの少なくとも1つを含む、前記ユーザの行動データを更に格納し、
前記現在のユーザが変更されたか否かを判断することは、
前記少なくとも1つのサービスに関連する、前記現在のユーザの手書きサンプル、前記現在のユーザの複数のキーストローク、及び複数のゲームプレイ行動のうちの少なくとも1つを受信することと、
前記手書きサンプルと格納された前記書き文字の特性、前記複数のキーストロークと格納された前記キーストロークの特性、及び前記複数のゲームプレイ行動と格納された前記ゲームプレイのパターン、の少なくとも1つを比較することを含む、
請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって、
前記現在のユーザに対して前記個人認証データの再入力を促した後、前記生体センサを介して少なくとも新しい生体マーカを含む新しい個人認証データの再入力を受信し、
前記新しい個人認証データを格納された前記生体データと比較し、
前記新しい個人認証データと格納された前記生体データとの不一致を検出したことに基づいて、前記現在のユーザによる前記少なくとも1つのサービスへのアクセスを終了し、前記新しい個人認証データと格納された前記生体データとの一致を検出したことに基づいて、前記現在のユーザによる前記少なくとも1つのサービスへのアクセスを維持する、
ことを更に実行可能である、
請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、以下の米国特許出願に関連すると考えられ、実施可能要件及び記述要件のため、それぞれの全体を参照により本願明細書に援用するものとする。2006年4月18日付け第11/406783号、2006年4月12日付け第11/403722号、2006年4月3日付け第11/397596号、2006年1月18日付け第11/335253号、2006年1月18日付け第11/335210号、2006年1月18日付け第11/334848号、2005年10月21日付け第11/256568号、2005年8月24日付け第11/210482号、2005年8月10日付け第11/201830号、2005年8月10日付け第11/201812号、2005年8月9日付け第11/199964号、2005年8月9日付け第11/199835号、2005年8月9日付け第11/199831号、2005年7月26日付け第11/190613号、2005年6月29日付け第11/172018号、2005年6月29日付け第11/171809号、2005年3月9日付け第11/076561号、2005年2月21日付け第11/063311号、2005年1月10日付け第11/032724号、2004年12月22日付け第11/022394号、2004年12月22日付け第11/021848号、2004年12月21日付け第11/018978号、2004年11月5日付け第10/983279号、2004年10月12日付け第10/963399号、2004年6月28日付け第10/879972号、2004年4月29日付け第10/836999号、2004年4月29日付け第10/836975号、2004年4月29日付け第10/836958号、2004年4月29日付け第10/836077号、2004年4月29日付け第10/835995号、2004年4月12日付け第10/822484号、2004年4月1日付け第10/816238号、2004年3月10日付け第10/798106号、2004年2月23日付け第10/784353号、2004年2月3日付け第10/771221号、2004年2月3日付け第10/771076号、2004年1月15日付け第10/759693号、2003年10月14日付け第10/687302号、2003年9月22日付け第10/667923号、2003年9月22日付け第10/667755号、2003年9月3日付け第10/654280号、2003年8月29日付け第10/651537号、2003年7月10日付け第10/616779号、2003年6月3日付け第10/453769号、2003年6月3日付け第10/453761号、2003年4月10日付け第10/410197号、2003年4月2日付け第10/404043号、2002年11月1日付け第10/287332号、2002年7月12日付け第10/194358号、2002年7月12日付け第10/194186号、2002年7月12日付け第10/194019号、2002年7月12日付け第10/194018号、2002年7月12日付け第10/193980号、2002年7月12日付け第10/193978号、2002年7月12日付け第10/193977号、2002年7月12日付け第10/193971号、2002年7月12日付け第10/193817号、2001年4月30日付け第09/846025号、1999年8月20日付け第9/378327号、及び1999年3月12日付け第09/267865号。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
以下、第I~X節は、本出願の解釈への案内を提供する。
I.用語
「製造物」という用語は、別途表記のない限り、任意の機械、製造及び/又は事物の組み合わせを意味する。
「プロセス」という用語は、特に別途記載のない限り、任意のプロセス、アルゴリズム、方法等を意味する。
それぞれのプロセスは(方法、アルゴリズム他の呼称であっても)、本質的に一以上のステップを含み、このため、プロセスの「ステップ」又は「ステップ(複数)」への全ての参照は、「プロセス」又は同様の用語の単なる列挙において、本質的に先行する記載を有する。従って、プロセスの「ステップ」又は「ステップ(複数)」へのいかなる参照も、十分に先行する記載を有する。
「発明」等の用語は、特に別途記載のない限り、「本願明細書において開示される一以上の発明」を意味する。
「一つの実施形態」、「実施形態」、「実施形態(複数)」、「該実施形態」、「該実施形態(複数)」、「一以上の実施形態」、「いくつかの実施形態」、「ある実施形態」、「一実施形態」、「別の実施形態」等の用語は、特に別途記載のない限り、「開示された本発明の一以上の(しかし全てとは限らない)実施形態」を意味する。
本発明の「変形(variation)」という用語は、特に別途記載のない限り、本発明の実施形態を意味する。
実施形態の記載における「別の実施形態」への参照は、特に別途記載のない限り、参照される実施形態が別の実施形態(例えば、参照される実施形態よりも前に記載された実施形態)と相互に排他的であるという意味を含まない。
「備える」、「含む」及びこれらの変形は、特に別途記載のない限り、「含むが限定しない」ことを意味する。
「一つの(a)」、「一つの(an)」及び「その(the)」という用語は、特に別途記載のない限り、「一以上の」を意味する。
「複数」という用語は、特に別途記載のない限り、「二つ以上の」を意味する。「本願明細書に(herein)」という用語は、特に別途記載のない限り、「本出願において、参照により援用してもよい全てを含み」を意味する。
「少なくとも一つの」という語句は、特に別途記載のない限り、当該語句が複数のもの(列挙されたもののリスト等)を修飾するときには、これらのものの一以上の任意の組み合わせを意味する。例えば、「部品(widget)、車及び車輪の少なくとも一つ」という語句は、(i)部品、(ii)車、(iii)車輪、(iv)部品及び車、(v)部品及び車輪、(vi)車及び車輪、又は(vii)部品、車及び車輪のいずれかを意味する。「少なくとも一つの」という語句は、当該語句が複数のものを修飾するときには、その複数のものの「それぞれの一つ」は意味しない。
「一つの」、「二つの」他の数字の用語は、あるものの量を示すための基数として用いられるとき(例えば、一つの部品、二つの部品)は、その数字の用語により示される量を意味するが、少なくともその数字の用語により示される量は意味しない。例えば、「一つの部品」という用語は、「少なくとも一つの部品」を意味しないため、「一つの部品」という用語は、例えば「二つの部品」には及ばない。
「基づいて」という語句は、特に別途記載のない限り、「のみに基づいて」は意味しない。「基づいて」という語句は、「のみに基づいて」及び「少なくとも基づいて」の両者を記載する。「少なくとも基づいて」という語句は、「少なくとも部分的に基づいて」という語句と等価である。
「表す」という用語及び同様の用語は、特に別途記載のない限り、排他的ではない。例えば、「表す」という用語は、特に別途記載のない限り、「のみを表す」という意味ではない。換言すれば、「そのデータはクレジットカード番号を表す」という語句は、「そのデータはクレジットカード番号のみを表す」と「そのデータはクレジットカード番号を表し、かつそのデータは他のあるものも表す」との両者を記載する。
「ここで(whereby)」という用語は、本願明細書において、意図された結果、目的又は以前に明示的に列挙されたものの帰結のみを表現する、節又は他の語の組に先行するためのみに用いられる。「ここで(whereby)」という用語は、請求項において、「ここで(whereby)」という用語が修飾する節又は他の語が、当該請求項の特定のさらなる限定も、他のやり方で当該請求項の意味又は範囲の制約も確立しないことを意味する。
「例(e.g.)」及び同様の用語は、「例えば」を意味するため、これが説明する用語又は語句を制限しない。例えば、「コンピュータは、インターネットを介してデータ(例:命令、データ構造)を送信する」という文において、「例」という用語は、「命令」は、コンピュータがインターネットを介して送信してもよい「データ」の例であることを説明しており、「データ構造」はコンピュータがインターネットを介して送信してもよい「データ」の例であることも説明している。しかしながら、「命令」及び「データ構造」の両者は単に「データ」の例であり、「命令」及び「データ構造」以外の他のものは「データ」でありうる。
「それぞれの」及び同様の用語は、「独立して取られる」を意味する。従って、二つ以上の物が「それぞれの」特徴を有するならば、このようなものはいずれも、それ自身の特徴を有し、これらの特徴は互いに相違しうるが、そうである必要はない。例えば、「二つの機械はいずれもそれぞれの機能を有する」という語句は、第1の当該機械は機能を有し、第2の当該機械は同様に機能を有することを意味する。第1の機械の機能は、第2の機械の機能と同じであっても、なくてもよい。
「すなわち(i.e.)」及び同様の用語は、「すなわち(that is)」を意味し、従ってそれが説明する用語又は語句を限定する。例えば、「コンピュータはインターネットを介してデータ(すなわち、命令)を送信する」という文において、「すなわち」という用語は、「命令」はコンピュータがインターネットを介して送信する「データ」であることを説明する。
任意の所与の数値範囲は、当該範囲内の数の全体又は部分を含むものとする。例えば、「1から10」という範囲は、1から10までの整数(例えば、1、2、3、4、・・・9)及び非整数(例えば、1.1、1.2、・・・1.9)を特定して含むと解釈するものとする。
二つ以上の用語又は語句が同義語(例えば、当該用語又は語句は同義語であるという明示的な記述のため)である場合、一つの当該用語/語句の例は、別の当該用語/語句の例が異なる意味をもたなければならないことを意味しない。例えば、ある記述が「含む」の意味を「含むが限定しない」と同義語であると表す場合に、「含むが限定しない」という語句を単に用いることは、「含む」という用語が「含むが限定しない」以外の何かを意味することは意味しない。
II.決定
「決定する」という用語及びこの文法上の変形(例えば、価格を決定する、値を決定する、ある規範に見合うオブジェクトを決定する等)は、極めて広義に用いられる。「決定する」という用語は広範な行動を想定するため、「決定する」は、計算する、計算機で計算する、処理する、導き出す、調査する、調べる(例えば、表、データベース又は別のデータ構造を調べる)、確認する等を含むことができる。同様に、「決定する」は、受信する(例えば、情報を受信する)、アクセスする(例えば、メモリ内のデータにアクセスする)等を含むことができる。同様に、「決定する」は、解決する、選択する、選ぶ、確立する等を含むことができる。
「決定する」という用語は、確実性又は絶対的な正確さを含まないため、「決定する」は、試算する、推定する、予測する、推測する等の意味を含むことができる。
「決定する」という用語は、数学的処理が実施されなければならないことは含まず、数値的方法が用いられなければならないことは含まず、アルゴリズム又は処理が用いられるという意味を含まない。
「決定する」という用語は、いかなる特定の装置が用いられなければならないという意味を含まない。例えば、コンピュータは、必ずしも決定を実行する必要はない。
III.文体
第1の請求項の限定が一つの特徴並びに一つ以上の特徴に及ぶ(例えば、「少なくとも一つの部品」等の限定は、一つの部品並びに一つ以上の部品に及び)場合、かつ第1の請求項に従属する第2の請求項において、第2の請求項がこの限定を参照するために定冠詞「前記(the)」(例えば、「前記部品」)を用いる場合、これは、第1の請求項が一つの特徴のみに及ぶことを含まず、かつ、これは、第2の請求項が一つの特徴のみに及ぶという意味を含まない(例えば、「前記部品」は一つの部品及び一つ以上の部品に及びことができる)。
序数(例えば、「第1の」、「第2の」、「第3の」等)は、用語の前に形容詞として用いられ、この序数は(特に別途記載のない限り)、特定の特徴を示すためのみに、例えば、その特定の特徴を、同一の用語又は同様の用語により記載される別の特徴と区別するために、用いられる。例えば、「第1の部品」は、例えば「第2の部品」との区別のみのために、名付けられてもよい。従って、「部品」という用語の前に「第1の」及び「第2の」という序数を単に使用することは、二つの部品の間に、何らの他の関係も示さず、同様に部品のいずれか又は両者のいかなる特徴も示さない。例えば、「部品」という用語の前に「第1の」及び「第2の」という序数を単に使用することは、(1)順序又は場所において、いずれかの部品がいかなる他のものの前にも後にも来ることを示さず、(2)時間において、いずれかの部品がいかなる他のものの前にも後にも作動することを示さず、かつ、(3)重要性又は品質において、いずれかの部品がいかなる他のものの以上にも以下にも順位付けられることを示さない。加えて、序数を単に使用することは、序数を用いて識別される特徴に対する数値的制限を定義するものではない。例えば、「部品」という用語の前に「第1の」及び「第2の」という序数を単に使用することは、二つより多くの部品があってはならないことは示さない。
本願明細書において単一の装置、物品又は他の製造物が記載されるときに、一つ以上の装置/物品は(それらが協動するかどうかには関わらず)、記載されている単一の装置/物品に置き換わって代替的に用いられてもよい。従って、装置が有すると記載されている機能性は、一つ以上の装置/物品が(それらが協動するかどうかには関わらず)もっていてもよい。
同様に、一つ以上の装置、物品又は他の製造物が本願明細書に記載される場合(それらが協動するかどうかには関わらず)、単一の装置/物品を、記載されている一つ以上の装置又は物品と置き換え、代替的に用いてもよい。例えば、複数のコンピュータ系装置を、単一のコンピュータ装置と置き換えてもよい。従って、一つ以上の装置又は物品がもつものとして記載される様々な機能性を、単一の装置/物品が代替的にもってもよい。
記載されている単一の装置の機能性及び/又は特徴は、記載されているが、当該機能性及び/又は特徴を有するとは明示的に記載されていない、一つ以上の他の装置によって、代替的に具体化してもよい。従って、他の実施形態は、記載された装置自体を含む必要はないが、むしろ、それらの他の実施形態においては当該機能性/特徴を有するであろう、一つ以上の他の装置を備えることができる。
IV.開示の実施例及び専門用語は限定的ではない。
発明の名称(本出願の第1ページ冒頭に説明)も要約書(本出願の末尾に説明)も、いずれも、本開示の発明の範囲として、いかなるやり方によっても制限するとは解釈してはならない。要約書は、単に、150語を超えない要約書が米国特許施行規則37CFR1.72(b)の要件であるために、本願明細書に含まれている。
本出願に設けられる発明の名称及び章見出しは、利便のみのためであって、いかなるやり方によっても本開示を制限すると解釈してはならない。
数多くの実施形態が本出願に記載され、説明目的のみのために提示されている。記載された実施形態は、いかなる意味においても制限するものではなく、かつその意図もない。本開示の発明は、開示から直ちに明らかなように、数多くの実施形態に広範に適用される。当業者であれば、構造、論理、ソフトウェア及び電気的な変形等、様々な変形、変化と共に開示の発明を実施してもよいことを認識する。本開示の発明の特定の特徴は、一以上の特定の実施形態及び/又は図面を参照して記載される場合があるが、このような特徴は、別途表記のない限り、記載されたものに関する一以上の実施形態又は図面における使用に限定しないことを理解すべきである。
本出願に記載された方法のステップ又は製造物の要素のいかなる実施形態も、この明細書における別途記載又は特許請求の範囲における別途列挙のない限り、本願明細書にクレームされる発明を構成せず、本願明細書にクレームされる発明に不可欠ではなく、本願明細書にクレームされる発明と同一の範囲ではない。
特許請求の範囲のあらゆる語は、全て、優先日において当業者が有していると考えられる意味の、最も広い範囲を有する。いかなる特許請求の範囲においても、使用されれる用語は、この明細書に又は特許請求の範囲における別途記載のない限り、本願明細書により特別に定義され、限定される。
後続する特許請求の範囲の序文は、単にクレームされた発明の目的、利益及び可能な使用の列挙であり、クレームされた発明を限定しない。
本開示は、本願発明の全ての実施形態を逐語的に記載するものではない。同様に、本開示は、全ての実施形態に存在しなければならない本願発明の特徴を列挙するものではない。
相互に通信することが記載される装置は、別途記載のない限り、継続的に相互に通信する必要はない。反対に、このような装置は、必要又は所望により、相互の送信のみが必要であり、実際にはほとんどの時間はデータ交換をやめていてもよい。例えば、インターネットを介して別の機械と通信する機械は、長時間(例えば、一回に何週間も)他の機械にデータを送信しなくてもよい。加えて、相互に通信する装置は、一以上の中間手段を通じて、直接的又は間接的に通信してもよい。
様々な構成要素又は特徴を有する実施形態の記載は、当該構成要素又は特徴の全て又はいずれかさえもが必要であるという意味を含まない。反対に、本願発明の可能な実施形態の広範な多様性を説明するため、多様な任意の構成要素が記載される。別途記載のない限り、いかなる構成要素/特徴も不可欠ではなく必要でもない。
方法のステップ、アルゴリズム等は、特定の順序の順番に記載又はクレームされる場合があるが、このような方法は異なる順番で動作するよう構成してもよい。換言すれば、明示的に記載又はクレームされる場合があるステップのいかなる順序又は順番も、必ずしもそれらのステップが当該順番において実行されるという要件を示してはいない。本願明細書に記載の方法のステップは、可能な任意の順番で実行してもよい。さらに、いくつかのステップは、同時的には発生しないものとして記載又は意味を含むにもかかわらず(例えば、一つのステップは他のステップの後に記載されるため)、同時に実行してもよい。その上、図に描くことによる方法の図示は、図示された方法が、これに対する他の変形及び変化に排他的であるという意味は含まず、図示された方法又はそのいずれかのステップが本発明に必要であるという意味を含まず、図示の方法が好適であるという意味を含まない。
方法は、複数のステップを含むと記載される場合があるが、それらのステップの全て又はいずれかが好適、不可欠又は必要であるという意味を含まない。記載された発明の範囲内にある様々な他の実施形態は、記載されたステップのいくつか又は全てを除く他の方法を含む。別途記載のない限り、いかなるステップも不可欠又は必要ではない。
方法は、単独又は他の製造物又は方法への参照なしに記載される場合があるが、一実施形態において、該方法は他の製造物又は方法と相互作用してもよい。例えば、このような相互作用は、一つのビジネスモデルを別のビジネスモデルに連結することを含んでもよい。このような相互作用は、方法の柔軟性又は望ましさを強化するために設けられてもよい。
製造物は、複数の構成要素、態様、品質、特性及び/又は特徴を含むと記載される場合があるが、この複数の全て又はいずれかが好適、不可欠又は必要であるという意味を含まない。記載の発明の範囲内にある様々な他の実施形態は、記載された複数のいくつか又は全てを除く他の製造物を含む。
列挙された項目のリスト(番号付けられる場合もあり、ない場合もある)は、別途記載のない限り、それらの項目の全て又はいずれかが相互に排他的であるという意味を含まない。同様に、列挙された項目のリスト(番号付けられる場合もあり、ない場合もある)は、別途記載のない限り、それらの項目の全て又はいずれかが、いかなる分類も包括する意味を含まない。例えば、「コンピュータ、ラップトップ、PDA」という列挙したリストは、当該リストの三項目の全て又はいずれかが相互に排他的であるという意味を含まず、当該リストの三項目の全て又はいずれかが、いかなる分類も包括する意味を含まない。
列挙された項目のリスト(番号付けられる場合もあり、ない場合もある)は、それらの項目の全て又はいずれかが、互いに等価であるか、又は互いに直ちに置き換えられるという意味を含まない。
全ての実施形態は説明であって、本発明又はいずれかの実施形態が、場合によっては、製作又は実施されたという意味を含まない。
V.コンピューティング
当業者であれば、本願明細書に記載の様々な方法は、例えば、適切にプログラムされた汎用目的のコンピュータ、特定用途コンピュータ及びコンピュータ計算装置に実装してもよいことが直ちに明白である。通常は、プロセッサ(例えば、一以上のマイクロプロセッサ、一以上のマイクロコントローラ、一以上のデジタル信号プロセッサ)は、命令を受信(例えば、メモリ又は同様のデバイスから)し、それらの命令を実行し、これにより命令に定義された一以上の方法を実施する。命令は、例えば、コンピュータプログラム内に具体化されてもよい。
「プロセッサ」は、一以上のマイクロプロセッサ、中央演算ユニット(CPU)、コンピュータ計算装置、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、又は同様のデバイス又はこれらの任意の組み合わせを意味する。
従って、方法の記載は、該方法を実施するための装置の記載と同様である。方法を実施する装置は、例えば、方法を実施するために適切なプロセッサ及びそれらの入力装置及び出力装置を含むことができる。
さらに、このような方法(並びに他の種類のデータ)を実装するプログラムは、数多くの様式において、様々な媒体(例えば、コンピュータ可読媒体)に格納され、送られてもよい。いくつかの実施形態において、ハードウェアにより実現される回路又は特注ハードウェアは、様々な実施形態の方法を実装することが可能な、いくつかの又は全てのソフトウェア命令に置き換えて又は組み合わせて、用いてもよい。従って、ソフトウェア及びハードウェアの様々な組み合わせを、ソフトウェア単独に替えて用いてもよい。
「コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータ、プロセッサ又は同様のデバイスにより読み取ってもよいデータ(例えば、命令、データ構造)の提供を共にする、任意の媒体、複数の同一物、又は異なる媒体の組み合わせを指す。このような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、及び伝送媒体を含む多くの形態をとってもよいが、これらに限定しない。不揮発性媒体は、例えば、光学又は磁気ディスク及び他の持続性メモリを含む。揮発性媒体は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)を含み、これは通常は主記憶を構成する。伝送媒体は、同軸ケーブル、銅線及び光ファイバを含み、プロセッサに接続されるシステムバスを含む有線を含む。伝送媒体は、高周波(RF)及び赤外線(IR)データ通信の期間に発生するもの等の、音響波、光波及び電磁放射を含むか又は伝達してもよい。コンピュータ可読媒体の共通形式としては、例えば、フロッピーディスク(商標)、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVD、任意の他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、パターン又は穴を有する任意の他の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、フラッシュEEPROM、任意の他のメモリチップ又はカートリッジ、本願明細書に後述する搬送波、又はコンピュータが読み取ることのできる任意の他の媒体が挙げられる。
コンピュータ可読媒体の様々な形態は、プロセッサへのデータ(例えば、一連の命令等)の伝送に含まれてもよい。例えば、データは、(i)RAMからプロセッサへ運ばれてもよく、(ii)無線伝送媒体上を伝送されてもよく、(iii)イーサネット(登録商標)(又はIEEE802.3)、SAP、ATP、ブルートゥース(登録商標)、及び/又はTCP/IP、TDMA、CDMA、及び3G等の数多くのフォーマット、標準又はプロトコルに従ってフォーマット及び/又は送信されてもよく、及び/又は(iv)当業に公知の様々なやり方のいずれかにおけるプライバシー保護又は不正防止のために暗号化されてもよい。
従って、方法の記載は、該方法を実施するためのプログラムを格納するコンピュータ可読媒体の記載と同様である。コンピュータ可読媒体は、方法の実施に適切なプログラム要素を格納する(任意の適切なフォーマットで)ことができる。
方法における様々なステップの記載が、全ての記載されたステップを必要とするとは示さないのと同様に、装置の実施形態は、記載された方法のいくつかを(しかし、必ずしも全てとは限らずに)実施するように動作可能なコンピュータ/コンピュータ計算装置を含む。
同様に、方法における様々なステップの記載が、全ての記載されたステップを必要とするとは示さないのと同様に、プログラム又はデータ構造を格納するコンピュータ可読媒体の実施形態は、実行時に、記載された方法のいくつか(しかし、必ずしも全てとは限らずに)をプロセッサに実施させることが可能なプログラムを格納する、コンピュータ可読媒体を含む。
データベースが記載されるときには、当業者であれば、(i)記載のものに対する代替データベースが直ちに用いられてもよく、(ii)データベース以外の他のメモリ構造が直ちに用いられてもよいことを、理解する。本願明細書に提示されるいずれかの例としてのデータベースの任意の図示又は記載は、情報が格納されたことを表現するための、図示による構成である。例えば、図面に又は他の箇所に示される表等により提示されるものに替えて、任意の数の他の構成を用いてもよい。同様に、データベースの任意の図示される入力は例示的情報のみを表し、当業者であれば、入力の数及び内容は、本願明細書に記載のものとは異なってもよいことを理解する。さらに、表としてのデータベースのいかなる表現にもかかわらず、他のフォーマット(リレーショナルデータベース、オブジェクト系モデル及び/又は分散データベースを含む)を、本願明細書に記載のデータの種類を格納及び操作するために用いてもよい。同様に、データベースの客観的方法又は動作を、本願明細書の記載等の、様々な方法を実装するために用いることも可能である。加えて、データベースは、公知の様式において、当該データベース内のデータにアクセスする装置から、ローカル又はリモートに格納してもよい。
一以上の装置と通信状態にある(例えば、通信ネットワークを介して)コンピュータを含むネットワーク環境において動作するように、様々な実施形態を構成することができる。コンピュータは、任意の有線又は無線媒体(例えば、インターネット、LAN、WAN又はイーサネット、トークンリング、電話回線、ケーブルライン、ラジオチャネル、光通信回線、商業オンラインサービスプロバイダ、電子掲示板システム、衛星通信リンク、前述の任意の組み合わせ)を介して、直接的に又は間接的に、装置と通信してもよい。それぞれの装置は、コンピュータと通信するよう接続される、インテル(登録商標)ペンティアム(登録商標)又はセントリーノ(登録商標)プロセッサ等の、コンピュータ又は他のコンピュータ計算装置をそれ自身に含んでもよい。任意の数及び種類の装置が、コンピュータと通信してもよい。
一実施形態において、サーバコンピュータ又は中央集中型の根拠が必要ではないか又は望ましくない場合がある。例えば、本願発明は、一実施形態において、中心的な機関のない、一以上の装置上で実行してもよい。このような実施形態において、サーバコンピュータによって実施されると本願明細書に記載される任意の機能、又はサーバコンピュータ上に格納されると記載されるデータは、代わりに一以上のこのような装置によって実施されてもよく、これに格納されてもよい。
方法が記載される場合、一実施形態において、その方法はいかなるユーザの介在もなく動作してもよい。別の実施形態において、方法は、いくつかの人間による介在を含む(例えば、人間の助力により、又は助力を伴い、ステップが実施される)。
VI.継続出願
本開示は、当業者に対して、様々な実施形態及び/又は発明を実施可能とする記載を提供する。これらの実施形態及び/又は発明のいくつかは、本出願において請求されない場合があるが、それにも関わらず、本出願の優先権の利益を主張する一以上の継続する出願において請求する場合がある。
出願者らは、開示要件及び実施可能要件を満たしているが、本出願においては請求していない主題に対して、特許を継続するために追加の明細書を出願する意志がある。
VII.米国特許法第112条第6パラグラフ
請求項において、「するための手段」又は「するためのステップ」という語句を含む請求項の限定は、当該限定に対して米国特許法第112条第6パラグラフを適用することを意味する。
請求項において、「するための手段」又は「するためのステップ」という語句を含まない請求項の限定は、当該限定が構造、材料又はその機能を実施するための動作なしに機能を列挙するかどうかに関わらず、当該限定に対して米国特許法第112条第6パラグラフを適用しないことを意味する。例えば、請求項において、請求項又は別の請求項の一以上のステップを参照し、単に「~のステップ」という語句又は「~のステップ(複数)」という語句を用いることは、米国特許法第112条第6パラグラフが当該ステップに適用されることを意味しない。
米国特許法第112条第6パラグラフに係る特定の機能を実施するための手段又はステップに関しては、明細書に記載された対応する構造、材料又は動作、及びこれらの等価物がその特定の機能と同様に、追加の機能を実施してもよい。
コンピュータ、プロセッサ、コンピュータ計算装置、及び同様の製造物は、広範で多様な機能を実施することのできる構造物である。このような製造物は、その製造物のメモリデバイス又はその製造物がアクセスするメモリデバイスに格納されたプログラム等の、一以上のプログラムを実行することにより、特定の機能を実施するよう動作することができる。別途記載のない限り、このようなプログラムは本出願において開示される場合のある特定のプログラム等の、いかなる特定のアルゴリズムにも基づく必要はない。異なるアルゴリズムを介して特定の機能を実装してもよく、特定の機能の実行に対して、任意の数の異なるアルゴリズムが単なる設計上の選択であってもよいことは、当業者に周知である。
このため、米国特許法第112条第6パラグラフに係る特定の機能を実施するための手段又はステップに関しては、特定の機能に対応する構造物は、その特定の機能を実施するようプログラムされた任意の製造物を含む。このような構造物としては、その機能を実施する、プログラムされた製造物が挙げられ、当該製造物が、(i)機能を実施するための開示されたアルゴリズム、(ii)開示されたアルゴリズムに類似しているアルゴリズム、又は(iii)機能を実施するための異なるアルゴリズムを用いてプログラムされているかどうかには関係しない。
方法である機能を実施するための手段が列挙される場合、この方法を実施するための一つの構造物は、その機能を実施するための適切なハードウェアを伴ってプログラムされ及び/又は構成される、コンピュータ装置(例えば、汎用目的のコンピュータ)を備える。同様に、当業者の一人であれば理解するような他のアルゴリズムを介して、その機能を実施するための適切なハードウェアを伴ってプログラムされ及び/又は構成されるコンピュータ装置(例えば、汎用目的のコンピュータ)を備える。
VIII.免責事項
特定の実施形態への数多くの参照は、追加の異なる実施形態の免責事項又は否定を示すものではなく、同様に、特定の特徴を全て含む実施形態の記載への参照は、その特定の特徴を含まない実施形態の免責事項又は否定を示すものではない。本出願における明白な免責事項又は否定は、「含まない」という語句により、又は「実施しない」という語句により、前置きするものとする。
IX.参照による援用
本願明細書において参照される任意の特許又は他の文献は、本開示の一部として、この特許出願に参照により援用されるが、米国特許法第112条第1パラグラフに係る記載要件、及び米国特許法第112条第1パラグラフに係る実施可能要件の目的に対してのみであり、本出願は、このような参照による援用がなくとも、解明可能な意味を提供できない訳ではなく、むしろ提供する当該用語に対する解明可能な意味を許容するものであるが、いかなるやり方においても、本出願のいずれかの用語を制限、定義、又は別解釈してはならない。従って、参考文献に提示された任意の実施形態によって、いかなるやり方においても当業者は制限される必要がない。
いかなる参照による援用も、別途記載のない限り、援用されるいずれかの特許、特許出願又は他の文献に含まれる宣言、意見、議論又は特徴の、賛同、承認又は黙認の意味を含まない。
X.出願経過
本出願(特許請求の範囲を含む)の解釈において、本出願に関連すると考えられる他の特許出願があるかどうかに関わらず、本出願と優先権主張を共有する他の特許出願があるかどうかに関わらず、当業者は、任意の他の出願又は特許出願の出願経過ではなく、本出願の出願経過を参照すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】本願明細書に開示のシステムの、少なくとも一つの実施形態に係る、ゲームシステムを示す図である。
図2】本願明細書に開示のシステムの、少なくとも一つの実施形態に係る、ゲームシステムを示す図である。
図3】本願明細書に開示のシステムの、少なくとも一つの実施形態に係る、ゲームシステムを示す図である。
図4】本願明細書に開示のシステムの、少なくとも一つの実施形態に係る、ゲームシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
XI.様々な実施形態の概要
図1を参照すると、本願明細書に開示のシステムの少なくとも一つの実施形態に係るゲームシステム100は、サーバコンピュータ等のリモートコンピュータ118、ゲーム装置113、又はこれらの組み合わせ等の、少なくとも一つのコンピュータ計算装置を備え、これはゲームサービスプロバイダ120の領域内の全体に又は部分に存在してもよい。ゲームプロバイダ120は、カジノの所有者でもよく、ゲームシステム100は、物理的には該カジノの地理的な境界内にあってもよい。あるいは、リモートコンピュータ118及び/又はゲーム装置113等のコンピュータ計算装置は、カジノから遠隔したものでもよい。このように、ゲームシステム100は、ゲームシステム100に対して、又はカジノに対して遠隔及び/又は移動の場所から、ユーザがゲームザービスに参加し、本願明細書に記載の他のサービスにアクセスできるようにしてもよい。
【0005】
コンピュータ計算装置は、一般的に、少なくとも一つのプロセッサ102、及び、ROM、RAM、フラッシュ等のメモリ104、又はハードドライブ、フラッシュドライブ、光学又は磁気ディスク等の任意のコンピュータ可読媒体106を備える。メモリ104又はコンピュータ可読媒体106は、好適には、装置、表示インタフェース画面等の間を行き来して通信するデータを含み、本願明細書に記載の方法の一以上のステップを実行時に実施するソフトウェアをこれに格納して含む。コンピュータ計算装置は、ID及びパスワード、物理的生体測定データ等の個人認証データ、行動学的生体測定データ等のユーザの継続性データ、プレーヤのパターンデータ等の習熟度データ、及びユーザの名前、識別番号、住所、クレジット又はデビットカードのデータ、勘定残高、ユーザの好み、装置の好み等のユーザプロフィールデータを含む、本願明細書において説明する様々な種類のデータを検索して格納するための、一以上のデータベースを伴ってもよく、これへのアクセスを有してもよい。
【0006】
一実施形態において、システム100は、通信ネットワーク116を介して少なくとも一つのゲーム装置113に接続されるリモートコンピュータ118等の、複数のコンピュータ計算装置を備え、これらは一般的に、相互に対して及び/又は相互から、通信を送信及び/又は受信することができるように、構成されるか又は他のやり方が行われる。この文脈におけるリモートという用語は、単に、リモートコンピュータ118及びゲーム装置が相互に分離しているという意味である。従って、これらの装置は、たとえ同一の室内に設置されていても、リモートであるとしてもよい。このように、ゲーム装置113は、好適には、リモートコンピュータ118に対する及び/又はこれからの通信を送信及び/又は受信することができるように、構成されるか又は他のやり方が行われる。これは、無線、有線、又はこれらを組み合わせて、同様に装備されたリモートコンピュータ118と共に通信を可能にする、モデム、イーサネットインタフェース、送信機/受信機等の通信要素124を用いて達成してもよい。本願明細書に記載のそれぞれの機能性は、リモートコンピュータ118により、ゲーム装置113により、又は両者により提供されてもよいため、本願明細書において説明されるいかなる一つの実装にも限定されないことを理解されたい。
【0007】
ゲーム装置113は、限定することなく、携帯電話、PDA、ポケットPC、パーソナルコンピュータ、並びに、スロットマシン、ビデオポーカーマシン、例えばビデオ又はコンピュータ版ルーレット、ブラックジャック等のテーブルゲーム等の、任意の特定又は汎用目的のゲーム装置を備えてもよい。これらのように、ゲーム装置113は、好適には、プロセッサ122、メモリ123、ゲームシステム100により提供されるサービスに伴う情報及び/又は画像を表示するためのCRT又はLCDモニタ等のディスプレイ125、及び、ゲームシステムサービスに関するコマンド及び/又は情報をユーザが入力するための、マウス、タッチセンサー式パッド、ポインタ、スタイラス、トラックボール、英数字等のボタン、スクロールホイール、タッチセンサー式モニタ等、又はこれらの組み合わせ等の少なくとも一つの入力装置を備える。PC又はPDA等の、汎用目的型のゲーム装置113により、ユーザは、例えば、ブラウザ又は任意の他の汎用アプリケーションを用い、又は本願明細書に記載されたサービスにアクセスし、これを提供するための、特別に設計された特定目的ソフトウェアを用いて、リモートコンピュータ118等のゲームシステム100によって提供されるサービスにアクセスしてもよい。
【0008】
少なくとも一つの実施形態において、ゲーム装置113は、少なくとも一つの生体測定センサ120を備えるか、又は他のやり方でこれに関連付けられる。生体測定センサ120は、指紋リーダ、虹彩スキャナ、網膜スキャナ、血管パターンリーダ、顔認識カメラ等の、ユーザに関連する生体測定データの少なくとも一つの項目を、ユーザから直接的に決定するために用いられる任意の装置である。生体測定センサ120は、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせにおいて具体化されてもよい。生体測定センサ120は、さらに、プロセッサ122、メモリ123、カメラ、マイクロホン、スピーカ等のゲーム装置113の他の構成要素と資源を共有してもよい。一以上の種類の生体測定データを読み取るために、単一の生体測定センサ120を用いてもよい。例えば、虹彩スキャンのためのユーザの目の画像及び顔認識のためのユーザの顔の画像を取得するために、デジタルカメラを用いてもよい。この例においては、ユーザの顔の単一画像取り込みにより、顔認識のためのデータ、並びに虹彩又は網膜の比較のためのデータを提供してもよい。生体測定データは、一般的に、生体測定センサ120を用いて取得され、ゲーム装置113及び/又はリモートコンピュータ118を用いて提供されるサービスにユーザのアクセスを許可するための入口として、少なくともユーザを本人確認するために用いられる。この点に関して、生体測定データは、好適には特定の認可されたユーザに関連付けられたものとして認証済みの、以前に取得/格納された物理的生体測定データと比較してもよく、これらの肯定的な照合に基づいてゲームシステムへのアクセスを提供してもよい。
【0009】
上述の物理的生体測定に加えて、生体測定センサ120は、血圧、心拍又は脈拍数、体温データ、話し方、手書き文字、キーストローク、体の動き等の、行動学的生体測定データを同様に取得してもよい。ユーザの変化があったかどうかを決定するために、又は、物理的生体測定データ、又はID及びパスワード等の当初の検証の後の、ユーザの本人確認の後の、任意の時点におけるユーザの習熟度において、中断がなかったかどうかを証明するために、行動学的生体測定データを解析してもよい。例えば、指紋リーダを用いてユーザを本人確認してもよく、例えば、所定の時間の期間、又はゲーム装置113が切断されること、ゲーム装置113が承認されたゲームエリア外に移動されること等の、何らかの所定のイベントまでは、ゲームシステム100によって提供されるサービスへのその後のアクセスが提供されてもよい。個人認証データに続いて収集される行動学的データから、当該装置のユーザにおいて変化があったかもしれないことが決定されるならば、ゲームシステム100は、その後に、当該装置を用いて行動学的生体測定データをモニタし、ユーザに物理的生体測定データ又は他の個人認証データを入力指示してもよい。例えば、連続的なデータ読み取り等において、データの流れにおける何らかの変化があるかどうかを決定するために、ユーザの心拍数又は体温を、当初の個人認証に続いてモニタしてもよく、例えば5秒以下等の、比較的短い時間における心拍数又は体温における突然の変化(低下又は上昇のいずれか)、例えば一以上の連続するデータ読み取りに対する無効な読み取り等のデータの中断、又はこれらの組み合わせ等、ユーザにおける変化に起因するとしてもよい。
【0010】
ユーザの変化を示す場合がある何らかの認識可能なパターンのために、収集された行動学的生体測定データを解析してもよい。特定の個人又は特定の個人グループに対して、例えば、当初又は直前の個人認証データに先行して、又は、例えば、当初又は直前の個人認証データに先行して収集されたデータ等の履歴的な生体測定データに基づいて、以前に収集されたデータへの参照なしに、収集されたデータを解析してもよい。例えば、認可されたユーザに対する履歴的データに基づいて算出された平均心拍数よりも高いか又は低いかのいずれかの心拍数の読み取りをトリガとして、システム100に、ユーザID、パスワード、又は物理的生体測定データ等の個人認証データを認証済みユーザに対して入力指示する契機としてもよい。データの流れにおける中断前には、ある心拍数よりも高いか又は低いかのいずれかである、データの流れにおける無効な読み取りに続く心拍数も、同様に、個人認証データを入力指示する契機としてもよい。同様に、ユーザがベットを投入する、賭けに勝つ、又は負ける時点等の、一般的又は特定のゲームシステムに対して興奮した、異なるピーク心拍数も、同様に、システム100のサービスをユーザが使用し続けるために、個人認証データを入力指示する契機としてもよい。例えば、毎秒、毎分等の連続的、循環的、定期的に、データの流れを確立するための生体測定データを繰り返して取得してもよい。
【0011】
システム及び/又はシステムにより提供されるサービスへのユーザの習熟度を示すデータを含み、行動学的生体測定データ以外のユーザの習熟度に、パターン認識を適用してもよい。例えば、システムは、一般的又はゲーム等の特定のサービスに対するユーザのキーストローク速度を追跡し、個人認証の後のユーザのキーストローク速度が、証明後のベッティングセッション内に取得されるキーストローク速度、又は証明に先行して取得されたデータと異なるかどうかを決定してもよい。ユーザがメニューを通じて操作する速度、メニュー又はメニュー項目の誤った選択等、システム100のユーザに変化があるかどうかを決定するために、他の習熟度データを追跡してもよい。ユーザの緊張感に起因する場合のある、異なるキーストローク速度の結果としての擬陽性を減少するための測定として、キーストロークデータ、あるいは勝ち又は負け等のイベントをマッピングしてもよい。いずれにしても、収集された習熟度データに基づき、ユーザにおいて変化があったかもしれないという決定に基づいて、個人認証データに対する入力指示を、同様にトリガしてもよい。
【0012】
ゲームシステム100は、同様に、ユーザのプレーパターンを追跡し、当該ユーザに関連付けられるプレーパターンから逸脱しているか又は一致しないゲームコマンド又は要求に基づいて、個人認証データをユーザに入力指示することにより、ユーザの習熟度を証明してもよい。例えば、ユーザが、いかなる特定のゲームにも100ドルを超える賭けたことがないパターンを有しているならば、そのユーザが500ドルを超えるか、又は最高の賭けの5%以上等、最高の賭けを超える相当な額の賭けを行う場合に、システム100は、物理的生体測定データ等の個人認証データをユーザに入力指示してもよい。同様に、システム100は、勝ち又は負けに対するユーザの反応を追跡し、そこからの任意の逸脱に関して、個人認証データをユーザに入力指示してもよい。例えば、ユーザは、毎回の勝ちに関しては賭けを高くし、負けに関しては賭けを低くして投入するパターンを確立する場合がある。システム100は、以前に取得したプレーパターンデータと現在プレーしているパターンデータを比較し、これらから特定の認証済みユーザに対して賭けのパターンが逸脱するという決定を行うときには、そのユーザがシステム100によって提供されるサービスへのアクセス許可を継続する前に、個人認証データをユーザに入力指示してもよい。継続性は、同様に、後述する認証装置を用いて追跡してもよい。
【0013】
システム100は、上述の比較用のデータセットを収集するために、行動学的生体測定、習熟度、プレーパターン、並びに、十分な時間の間にユーザから取得可能な任意の他の種類のデータ等の、ユーザの継続性データを追跡してもよい。比較用のデータセットにおけるデータの量は、一般的に、データの種類及び比較のための所望のサンプルに基づいて変化する。例えば、データの流れに中断があったとき等の、連続的なデータの読み取り中の変化に基づいて、ユーザの変化があったかもしれないかどうかを決定することにおいて、比較のために必要なデータ量は、一般的に、二つの連続する読み取りを含み、すなわち、第1の読み取りの後の第2の読み取りが、例えば5%以上の増加又は減少等の、相当な値を有することを必要とする。同様に、この比較が履歴データに基づくときには、比較のために必要なデータ量は、例えば当時の現在の物理的生体測定個人認証前等の、そのデータを履歴データに分類する時点における第1の読み取りと、例えば当時の現在の物理的生体測定個人認証後等の、第1の読み取りから相当な増加又は減少を有する、第2のより最近の読み取りという、少なくとも二つの非連続的な読み取りを含む。ある例においては、データセットが大きいほど、追加データ(擬陽性)の入力指示は正確さが増すか、又は誤りが低下する場合があることに注意すべきである。例えば、現在の読み取りを、5つの先行する読み取りと比較することにより、平均値は比較のためのデータセットにおけるノイズの影響を低下する傾向があるという点において、擬陽性の少ない結果となる場合がある。あるいは又はさらに、システム100は、比較のためのデータセットからノイズをフィルタリングしてもよい。システム100は、例えば、32.2℃(華氏90度)未満及び43.3℃(華氏110度)を超える温度の読み取り、毎分40回未満及び毎分180回を超える心拍数等の、ありそうもないデータをフィルタリングしてもよい。
【0014】
一実施形態において、システム100は、比較に関連付けられる信頼性の設定可能なレベルに少なくとも基づいて、個人認証データをユーザに入力指示してもよい。信頼性のレベルは、例えば、システム管理者又はユーザによって、設定されてもよい。信頼性のレベルは、信頼性、あるいは擬陽性又は偽陰性の確率の要因である変数を調節することにより、場合によっては、個人認証データに対する入力指示の契機となるデータ間の差異等、比較のために用いられるデータセット内のデータ量、比較のためのデータセットからノイズをフィルタリングするために用いられるフィルタ等を含む、任意の様式で設定されてもよい。
【0015】
一実施形態において、システム100は、擬陽性を示すデータを追跡し、これを、当該データセットに関連付けられる変数、データセットフィルタ、入力指示の契機となるデータ間の差異等を調節するための根拠、及び/又は個人認証データに対する入力指示の契機として用いられるアルゴリズムとして用いてもよい。擬陽性データは、一般的に、ひとつの契機の後の個人認証データに対する入力指示に応答した、ユーザの同一性の肯定的証明を含む。擬陽性を示すデータは、さらに、その入力指示と肯定的証明との間の時間の量、又は、当該ユーザの同一性の肯定的証明が、疑わしいと考えられるデータを含み、認証済みユーザに戻るユーザの変化に帰属することを示す任意の他のデータを含んでもよい。
【0016】
結果として擬陽性となるデータは、個人認証データをユーザに入力指示させるが、さらに、これに応じたデータセット、データセットフィルタ、アルゴリズム等に関連付けられる変数を調節する、ニューラルネットワークへの入力となってもよい。同様に、真の陽性を示すデータもまた、ニューラルネットワークに入力してもよい。ニューラルネットワークは、教師あり、教師なし学習、及び強化学習の技法又はこれらの組み合わせを用いて、訓練してもよい。教師ありの技法により、ニューラルネットワークには、データ読み取り等の例示ペアのセットが提供され、データを読み取ったことは擬陽性又は真の陽性として示され、ニューラルネットワークは、そのデータが意味を含むマッピングを推論する。教師なしの技法により、ニューラルネットワークにデータが供給されると、ニューラルネットワークは、統計モデル、フィルタリング、ブラインド音源分離、クラスタリング等に基づいて、擬陽性又は真の陽性の指示の助けなしに、データからマッピングを導き出す。強化学習により、データは、一般的にシステムとこれにより行われる観察との相互作用から導き出される。結果として擬陽性となるデータに加えて、場合によっては、85%以上の正確さ等の所望の信頼性を達成するため、データセットのサイズを調節し、データセットフィルタの値、入力指示の契機となる読み取りの間の差異を変化させるために、本願明細書において説明する任意のデータを、ニューラルネットワークに供給してもよい。あるいは又は加えて、結果的に擬陽性となったデータは、サポートベクターマシンへの入力としてもよく、これは教師あり学習の技法を用いてデータを分類する。画像型のデータは、さらに、当該画像データよりも寸法の小さい、当該画像の抽象的表現を生成するために、ニューラルネットワーク又はサポートベクターマシンへの導入に先だって前処理してもよい。前処理は、線形判別分析法等の、統計的技法を用いて実施してもよい。
【0017】
システム100は、様々な種類の誤りを検出してもよく、さらに、I型エラー、II型エラー等の複数の分類の一つに、誤りの種類を分類してもよい。この分類は、エラーの重大性又は任意の他の特徴の枠組みに基づいて導き出されてもよい。例えば、物理的生体測定データによる誤った個人認証は、II型エラーとして分類される行動学的生体測定データよりも高い比重を有する、I型エラーとして分類してもよい。システム100がエラーに反応する様式は、クラスに依存してもよい。この点において、システム100は、あるクラスのエラーに有利に動作してもよく、エラー分類に基づき、積極的又は好都合的等の反応を行ってもよい。例えば、システムは、I型エラーを伴うアクセスを全て遮断してもよく、一方で、許容範囲に達するまでII型エラーに対するアクセス提供を継続してもよい。例えば、継続アクセスは、3つ以上のII型エラー等、ある数のII型エラーが登録されるまで、提供してもよい。この点において、II型エラーにおいては、I型エラーと比較して、ゲームプレーを排除することよりもむしろ許容することが有利に動作する。分類及び閾値は、管理者又はユーザが構成可能としてもよい。加えて、ユーザは、あるエラーの分類及び閾値をより厳しくを構成することのみに制限されてもよい。例えば、ユーザは、II型エラーよりも積極的な反応を伴うI型エラーのクラスに、デフォルトのII型エラーを加えることのみに制限されてもよい。同様に、閾値に関するユーザ設定は、例えば、アクセス遮断までに3つのII型エラーに換えて2つ等に、閾値を減少することのみに制限されてもよい。全てのユーザ設定は、ゲームシステム100に付随する一以上のデータベース内のユーザプロフィールに格納されてもよい。閾値及び/又は分類は、場所特異的であってもよい。例えば、ホテルのレストラン内の期間におけるある種類のエラーの閾値は、例えば食事等の他の活動に係るユーザに対して、計上を緩和してもよい。
【0018】
ゲームシステム100は、例えば、カードゲーム;スロットマシン型ゲーム;クラップス;他のカジノ型ゲーム;ポーカー、クラップス、ルーレット、ブラックジャック、バカラ等のテーブルゲーム;運命の輪(the wheel of fortune)ゲーム;ケノ;スポーツへのベッティング;競馬、犬又は自動車競争;ハイアライ;スクラッチくじのビデオ版を含むくじ型ゲーム等の、複数の異なる種類のゲームの一つ以上を含む、様々な主対のサービスへのアクセスを、ユーザに提供してもよい。システム100は、フットボール、バスケットボール、野球、ゴルフ等を含むスポーツイベント及び運動競技、及び、特定の金融市場の動き、株価指数又は不動産担保証券、政治選挙、エンタテインメント業界の受賞、映画の市場調査、天候イベント等の非スポーツイベント等、任意の種類のイベントからの結果に基づいてゲームプレーを提供してもよい。これらのゲームの供給には、賭けを伴っても伴わなくてもよく、賞金として取引してもよいポイントを用いる模擬的な賭けを伴ってもよい。ゲームシステム100は、同様に、オーディオ及びビデオエンタテインメント、ニュース、メッセージング、電話、IP電話等の、非ゲームサービスを、ゲーム装置113上において提供してもよい。
【0019】
ゲームシステム100は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネット、電話線ネットワーク(POTS)、携帯、WiFi及びWiMaxを含む無線ネットワーク、又は有線及び/又は無線ネットワークの組み合わせ等の、任意の種類の通信ネットワーク116を介して実装されてもよい。通信ネットワーク116は、全体がインターネットから独立していてもよい。システム100は、あるいは、セキュリティの危険がほとんどないか又は全くないか、あるいは暗号化されているものへの、インターネットを介して送られる情報を制限してもよい。
【0020】
上述のように、ゲームシステム100は、ある実施形態においては、複数の遠隔地の一つ以上から、システムによって提供されるサービスへのアクセスを、ユーザに許可してもよい。システム100は、同様に、移動の又は一時的滞在の間に、装置113によるシステム100のサービスへのアクセスを、ユーザに許可してもよい。例えば、ゲームシステム100は、ホテル近辺等の、サービスエリア148内の任意の場所におけるサービスを、ユーザに許可してもよい。サービスエリア148は、さらに、例えばロビー、プール、ジム等の一般的占有エリアに対するホテルのカジノ等の、複数のサブエリア140、146に分割してもよい。サービスエリア148は、広義の意味においては、システムの通信能力範囲内の任意の場所を含む。従って、インターネットを介して提供されるサービスのためのサービスエリア148は、インターネットへのアクセスを有する任意の場所を含む。同様に、無線通信によって提供されるサービスのためのサービスエリア148は、送信機の送信範囲及び/又は受信機の受信範囲内の任意の場所を含む。サービスエリア148は、ある地理的境界内にいるシステムプロバイダ及び/又はユーザにより、人為的に制限されてもよい。例えば、システムプロバイダは、一以上の州、市、自治体、市内又は自治体内のホテル、カジノエリア等のホテル内のエリア、又はこれらの組み合わせの中に、サービスエリアを制限してもよい。従って、システム100は、図1に示すような、ばらばらのエリア140内のサービスをユーザに提供してもよく、サービスプロバイダは、米国ネバダ州等の一つの州、及び米国ニュージャージー州アトランティック市等の一以上の市、又は市内の一以上の任意のホテル内等に、サービスを提供する。ユーザ定義の場所のアクセス制限は、システム100に付随するデータベース内のユーザプロフィールに格納してもよい。
【0021】
従って、一実施形態において、システム100は、場所証明の特徴を有し、このさらなる詳細は後述する。場所証明の特徴は、ゲーム装置113等の特定の場所に基づいて、システム100によって提供されるサービスへのアクセスを、ユーザに許可するか又はこれから遮断するために用いられる。例えば、ゲーム装置113の場所が、本願明細書に開示のホテルのエリア内等の所定のエリア140の中にあることが決定されるときには、サービスを有効としてもよく、あるいは、装置113がエリア140の外の場所に移動したときには、無効としてもよい。場所証明の特徴は、同様に、装置113の場所に基づいて、ゲームシステム100のサービスを全てよりも少なく無効化するために用いてもよい。例えば、システム100は、賭け型のゲームを、ホテルのカジノ等の、当該ゲームが法的に許可されているエリアに制限してもよく、その一方で、メッセージング等の賭け型ではないサービスを、装置113の場所には関わらずに有効としてもよい。同様に、装置の場所に基づいて、プロバイダ及び/又はユーザにより、特定のサービスを有効又は無効としてもよい。例えば、ユーザは、カジノ等の賭けのエリアにいるとき、及び/又はユーザがゲームプレー中である等のあるイベントの期間には、メッセージング等の賭け型ではないサービスを無効化できるようにしてもよい。上記の分類及び閾値の制限としては、ユーザは、より厳しいサービス制限のみを特定できるようにしてもよく、これにより、サービスプロバイダによって負わされるある制限を上書きすることができるようにしてもよい。例えば、ユーザは、賭け型のゲームを、この種類のゲームがサービスプロバイダによって無効化されているエリアにおいて、有効にできないようにしてもよい。ユーザ定義のサービス制限は、システム100に付随するデータベース内のユーザプロフィールに格納してもよい。
【0022】
一実施形態において、ゲームシステム100は、少なくとも二つのエリア140、146内にサービスを提供し、それぞれのエリアは他と異なる監視レベルを有する。監視レベルは、認証済みユーザが実際にゲームシステム100を用いているかどうか、又はゲームシステム100が適切に用いられていることの決定に関する有効性を示す任意の方式に基づいて、定量化してもよい。レベルは、この点に関して実装される測定の数に基づいて確立してもよい。例えば、顔認識及び人の監視を用いる、エリアに対する監視レベルは、指紋スキャンのみを用いるエリアよりも高いと見なしてもよい。あるいは又は加えて、例えば、測定の信頼性に基づいて、ある測定には、より高い比重を与えてもよい。例えば、指紋スキャンは、虹彩スキャンよりも、ユーザの個人認証において、より高い信頼性又は正確さを有する場合がある。特定の測定における比重は、その信頼性とは独立していてもよく、単純に、ユーザ又はサービスプロバイダ等の、他の測定に対しての当該測定における主観的な確信に基づいてもよい。監視レベルは、全体的な有効性及び/又は信頼性を示す呼称を有していてもよい。例えば、エリアのレベルは、A、B、C、・・・、Z;低、中、高、又はI型、II型、III型、・・・等に分類してもよい。監視レベルは、同様に、1、0.1、0.01刻みの0%から100%等の、より細かな呼称を用いて区別してもよい。
【0023】
一実施形態において、システム100は、ゲーム装置113の場所等からゲームシステム100がアクセスされるエリアの、監視レベルに基づくアクセスを提供する。すなわち、監視に基づくアクセスは、システムプロバイダ及び/又はユーザのいずれかによって定義される、十分な監視レベルがある場合に、一以上のサービスへのアクセスを許可してもよい。この点において、監視に基づくアクセスは、数多くのやり方のいずれか一つに実装してもよい。システムは、例えば、アクセスエリアに関連するセキュリティのレベルが最小レベルを満たす場合にのみ、賭け型のゲームサービスを提供してもよい。例えば、ユーザはシステム100を用いてカジノ等のI型の監視レベルを下回らないエリアに、賭け型のゲームを制限してもよい。従って、賭け型のゲームは、例えば、プール、ホテルロビー等のホテルの共用エリア、及びホテルルーム等の非共用エリア等の、II型の監視レベル又はこれを下回るエリアにおいては、無効化される。
【0024】
一実施形態において、システム100は、所望の監視レベルを達成するために、システム100を用いて利用できる監視の測定により、監視レベルを補完する。前の例に対してさらに、システム100は、個人認証データをユーザに入力指示することにより、賭け型のゲームに対して、II型エリアの監視レベルをI型に上げてもよく、及び/又は、混合したエリアを有する当該エリア、及び装置の監視測定をI型又はこれ以上として分類するために十分な、II型エリアの監視レベルを追加して、この指示によるユーザの習熟度データを収集してもよい。従って、システム100は、ホテルの中庭等の監視レベルの低いエリアにおいては、装置による生体測定データを要求する一方で、生体測定データなしに、カジノ等の、より監視レベルの高いエリアにおけるサービスへのアクセスを、ユーザに許可してもよい。アクセス制限に基づく監視は、システム100に付随するデータベース内のユーザプロフィールに格納してもよい。
【0025】
本開示から考慮されうるように、システム100は、それぞれの認証済みユーザに対する個人認証のために、物理的生体測定データ、行動学的生体測定データ、習熟度データ、プレーパターンデータ等の、異なる種類の複数のデータを保持してもよい。システム100は、好適には、これを用いて提供されるサービスの少なくとも一つへのアクセスをユーザに許可する前に、ユーザを本人確認する。この点において、システムは、ID及びパスワードの組み合わせ、又は本願明細書において説明した物理的生体測定データの項目のいずれか一つ等の、個人認証データの少なくとも一つの項目を、ユーザが提出することを要求してもよい。システムは、さらに、システムのアクセスのための個人認証データの、少なくとも一つの追加項目を、ユーザから要求してもよい。この点において、システムは、少なくとも一つの冗長化した証明データの項目を保持する。追加の証明データに対する要求は、ある例において実装してもよいが、全てには限定しない。例えば、上述のような監視又は信頼性の低い場所等の、ホテルのある領域において、追加の証明データを要求してもよい。これらの領域において、システム100は、システムサービスにユーザのアクセスを許可する前に、顔の画像、虹彩スキャン、網膜スキャン、指紋スキャン、血管パターンスキャン他の少なくとも二つ等、証明データの第1及び第2の項目を、ユーザに入力指示してもよい。測定のそれぞれに関連付けられる監視レベル又は信頼性は、上述のような所望の監視レベル又は信頼性を達成するために、追加してもよい。
【0026】
ユーザは、一般的に、システム100によって提供されるサービスの任意の態様、又は、分類及び閾値設定を含むシステム100の任意の他のカスタマイズ可能な態様、及びサービス、場所、及び監視に基づくアクセス制限を、カスタマイズしてもよい。ある例において、カスタマイズは、一般的に、サービスプロバイダによる最小セットよりも高く等の、ユーザの快適さのレベル及び/又はサービスにアクセスする場所に基づくレベルに、セキュリティレベルを変化させることをユーザに許可する。例えば、ユーザが、特定のカジノにおいて、例えばゲーム装置113等のゲームシステム100へのアクセスのみを意図するならば、ユーザは、別のカジノ等、特定のカジノの敷地の外で当該ゲーム装置が用いられるときにはいつも、生体測定データを要求するように、システム100を設定してもよい。この特徴は、泥棒がゲーム装置113を盗み、別のカジノへのアクセスを試みる状況を防止するために用いられてもよい。サービスは、それぞれの装置113に独立して、又は装置のグループに対して、カスタマイズしてもよい。
【0027】
システム100は、さらに、認証のためにネットワーク116を介して、ゲーム装置113からリモートコンピュータ118へ通信をする前に、物理的生体測定データ等のデータを暗号化するように設定してもよい。一実施形態において、これは、例えば、個人認証データを暗号化する、一方向の暗号化アルゴリズムを用いて達成してもよく、ある例においては、画像データから、100以上等の長さを有する英数字の文字列を生成する。次いで、文字列を、認証用のリモートコンピュータ118に通信してもよく、これはユーザのプロフィール内のデータと比較される。リモートコンピュータ118は、好適には、無加工の、すなわち暗号化しない形態では、いかなる個人認証データも格納しないむしろ、リモートコンピュータは、検証用の暗号化後の文字列を格納する。従って、個人認証のために装置から通信された文字列と、格納された文字列との照合は、設定可能な許容範囲内で、システム100によって提供されるサービスの一つ以上へのユーザのアクセスを、有効とする結果となる。ゲーム装置113は、同様に、無加工の及び/又は暗号化した個人認証データが永続的には格納されず、及び/又は、検証後に当該データが成功裏にリモートコンピュータ118に送信されるとき、又は当該データが即時の証明に対してもはや不要となる任意の時点において、定期的に消去されるようにしてもよい。従って、この例において、ゲーム装置113は、個人認証データを取得及び/又は暗号化することを、当該データに対する入力指示が改めてあるときには、毎回要求されることになる。
【0028】
システム100は、同様に、ハードウェアによるチェック機構を用いて、これへのアクセスを無効化してもよい。すなわち、装置113は、対応する認証装置155から情報を取得するリーダ150を備えてもよい。認証装置155は、クレジットカード等の磁気ストリップを有するカード、RFIDトランスポンダ、有限距離信号送信機又は他のトランスポンダを備えるキー、RFID信号送信機等の信号送信機を備える、スマートカード、ブレスレット又はリストバンド、又は磁気的に符号化した信号を含むもの、バーコード又は他の光学読み取り可能な識別子を有する基板、又はこれらの任意の組み合わせ等の、情報を格納するための任意の物品であってもよい。リーダ150は、磁気ストリップリーダ、RF又は赤外線受信機、光学スキャナ等でもよい。
【0029】
従って、ゲーム装置113は、認証装置155からの信号を検出可能であってもよく、システム100は、認証装置155からの信号に基づいて、システムのアクセスを有効化してもよい。同様に、認証装置155からの信号検出を継続して検出するために、受信するゲーム装置113には継続したアクセスを条件付けてもよい。認証装置155によって生成される信号は、追加的に又は代替的に、個人認証データ、又はシステムアクセスに対するキーとして用いてもよい任意の他のデータ等の、装置155に格納された情報を含んでもよい。一実施形態において、認証装置155は、ユーザの生体測定から導き出される英数字の文字列等の、認証済みユーザの生体測定データから導き出されるトークンを備える。システム100は、次いで、生体測定センサの読み取りから導き出される英数字と、認証装置に格納された文字列との比較に基づいて、アクセスを提供してもよい。あるいは又は加えて、認証装置155に格納された文字列を、他の個人認証データを用いずにユーザを認証するために用いてもよい。すなわち、認証装置のデータにより高い比重が与えられ、個人認証のための第一義的なデータとして用いられてもよい。
【0030】
本願明細書に説明されるデータの全て又はいくつかは、認証装置155に格納してもよく、個人認証のために取得されるデータとの比較の基礎として用いてもよいことを理解すべきである。例えば、装置155は、指紋データ等の、物理的生体測定データを含んでもよく、これは即時の個人認証のために受信した指紋データと比較される。比較に用いられるデータは、同様に、認証装置155及び/又はゲーム装置113以外のエリア等の、ユーザの制御内のみのエリアに格納されるよう制限してもよい。従って、この目的のためにリモートコンピュータ118に対して個人認証データの転送を用いることなく、ゲーム装置113及び認証装置155の間で、局所的に検証を行ってもよい。あるいは又は加えて、リモートコンピュータ118と認証装置155との間で、検証を行ってもよい。
【0031】
本願明細書に開示の機能性は、ゲーム通信装置113及びリモートコンピュータ118の両者に備わるソフトウェアを用いて提供してもよい。ゲーム通信装置113が備えるソフトウェアは、好適には、賭け及び賭け以外の種類のユーザへのゲームを含む、システムサービスに対応する情報を提供するよう動作することができる。この情報は、例えば、一以上のインタフェース画面、ウィンドウ、及び/又はメッセージボックス、サービスに関連する選択可能なオプションの表現を有する、メニュー、アイコン、ボタン、選択可能領域、ハイパーリンク等のサービスに伴うオブジェクトの画像及び/又はテキストでの表現を含むが、限定しない。ゲーム装置のソフトウェアは、同様に、好適には、リモートコンピュータ118及びユーザによるデータ入力からのデータを受信するように動作可能である。リモートコンピュータ118が備えるソフトウェアは、好適にはゲーム装置118とデータを交換し、追加のコンピュータ及びデータ記憶装置にアクセスし、本願明細書に記載のサービスのためのバックエンド機能、並びにゲームシステムについて一般的なものを含む全ての機能を実施することができる。
【0032】
本願明細書においてゲームシステム100の様々な装置に転送又は使用すると説明されるデータは、ユーザに対して提供されるサービスに対して必要又は好適である、任意のフォーマットであってもよい。この情報は、全体又はその断片部分において、デジタル又はアナログ、テキスト又は音声を含む任意のフォーマット、及び有線又は無線技術を含む任意の転送技術に従って、送信されてもよい。無線技術は、免許制又は免許が免除される技術を含んでもよい。いくつかの使用してもよい具体的方法としては、符号分割多元接続(CDMA)、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)(登録商標)、汎用パケット無線システム(GPRS)、WiFi(802.11x)、WiMax(802.16x)、公衆交換電話網(PSTN)、デジタル加入者線(DSL)、総合ディジタル通信網サービス(ISDN)、又はケーブルモデム技術が挙げられるが、限定しない。これらは例示のみであり、当業者の一人であれば、他の種類の通信技術が本発明の範囲にあることを理解する。さらに、追加の構成要素をユーザとゲームサーバとの間の情報通信に用いてもよいことが理解される。このような追加の構成要素としては、物理的通信回線、無線通信路、アンテナ、スイッチ、ケーブル、送信機、受信機、コンピュータ、ルータ、サーバ、光ファイバ送信装置、リピータ、アンプ等が挙げられるが限定しない。
【0033】
少なくとも一つの実施形態において、データ通信のいくつか又は全ては、インターネットを介して、又はインターネットの関与なしに行われてもよい。ある実施形態において、情報の一部はインターネットを介して送信してもよい一方、この情報の別の部分はより安全なネットワークを介して通信される。例えば、gif又はjpg形式ファイル等のルーレットテーブルを描いている画像ファイルは、インターネット介して通信してもよい一方で、ルーレット回転板の回転結果等のゲーム情報は、並列したネットワーク内に通信され、単一のインタフェース画面内に共に表示するために、ゲーム装置113にまとめられる。安全考慮に加えて、分割データを複数のネットワークのいずれが扱うかは、ネットワークの帯域幅に基づいてもよい。従って、より大きな画像ファイルは、WiMaxネットワークを介して装置113に送信してもよく、その一方で小さなデータファイルは携帯電話ネットワークを介して送信される。
【0034】
図2を参照すると、通信ネットワーク116は携帯電話ネットワーク222であってもよい。携帯電話ネットワーク222は、複数の基地局223を含み、このそれぞれは対応するサービスエリア(coverage area)225を有する。基地局は、重複するサービスエリアを有してもよい。さらに、サービスエリアをセクタ化してもよく、セクタ化しなくてもよい。携帯電話ネットワークにおいては、ゲーム装置113は、一般的に、ネットワーク内に一時的であってもよい、携帯電話等の移動局224である。移動局224は、高周波信号を介して無線的に基地局223と通信する。基地局223は、一般的に、POTS、T1-T3、ISDN他の地上回線を介して、例えば、リモートコンピュータ118と通信する。それぞれの基地局は、好適には、話声を送受信し、及び/又は移動局との往復データ転送を行うようにプログラムされる。ゲーム装置113は、自社ブランドの携帯電話の通信事業者により、リモートコンピュータ118と接続してもよい。移動局224は、好適には、携帯電話ネットワークとの接続を確立するために、通信事業者の認証ソフトウェアにより予めプログラムされる。
【0035】
一実施形態において、ゲーム装置113の場所を決定するための場所証明の特徴は、携帯電話ネットワークの少なくとも一つの基地局の場所に関連して、これを行う。すなわち、システム100は、一以上の基地局の場所、及び少なくとも一つの基地局からの装置113の距離及び/又は方向(方位角)に基づいて、ゲーム装置113の場所を決定する。距離は、ゲーム装置113から受信した送信信号の強度に基づいて決定してもよい。すなわち、ゲームシステム装置の送信機は、固定された送信電力出力で通信する。送信信号の減衰は、一般的には、送信機と受信機との距離の関数である。従って、装置113から受信した信号の電力は、基地局により測定され、例えば、計算により、又は信号強度に対する距離をマップするデータベース又はテーブルの参照により、決定されてもよい。方向は、装置113からの信号を受信するアンテナの方位角に基づいて決定してもよい。あるいは又は加えて、図3に示すように、方向は、2つ又は3つ等の複数の基地局223からの装置113の距離に基づいて、三角測量、マルチラテレーション(multilateration)等の技法を用いて、決定してもよい。ゲーム装置から受信した信号の電力レベルに基づく、ゲーム装置113の場所の決定は、携帯電話ネットワークに限定しない。むしろ、この方法は、一般的に、衛星、WiFi、GPS、LORAN、RFID他を含む、全ての種類の無線ネットワークに適用可能であり、基地局の場所が知られている場合には、基地局からの距離に基づいて装置113の場所を導き出してもよい。
【0036】
図3を参照すると、一実施形態において、場所証明の特徴は、ジオフェンス(geo-fencing)を用いて実装してもよい。すなわち、本願明細書に開示の、場所に基づくアクセスは、無線通信ネットワークにおける基地局の通信範囲に基づく。例えば、ゲームシステム100は、複数のゲーム装置354、355、及び356と通信してもよい。装置354は、ゲーム管轄区域又はエリア358の外に位置することが示されている。装置355及び356は、両方ともゲームエリア58の内側に位置している。しかしながら、装置356のみが、複数の基地局353のサービスエリアの周辺により画定される、サブエリア又はジオフェンス357内に位置する。従って、ジオフェンスは、装置356に対してアクセスを有効化するが、装置354及び355に対するサービスを無効化するために用いてもよい。装置355等のいくつかのゲーム装置は、エリア358内にあってもよく、これらの装置は、ジオフェンス357に関して、その場所に基づいてゲームシステム100へのアクセスを許可されてはならない。基地局は、上述のような携帯電話基地局、又は、ホテルの敷地内に位置するWiFi又はRFID送信機/受信機等の、比較的短い範囲を有する基地局であってもよい。短距離の基地局は、装置の場所を決定するための十分な間隔を用いて、例えば、設備の天井内等の格子状のサービスエリア内に設定してもよい。
【0037】
場所証明は、複数の重複のある、並びに重複のないジオフェンスを用いて実装してもよい。例えば、カジノ内の全ての基地局を含む基地局360等の、ネットワーク内の全ての基地局よりも少ない範囲に、ジオフェンス361を画定してもよい。ジオフェンス360は、ジオフェンス357のサブセットであってもよく、ホテル内の全ての基地局を含んでもよいエリア357から排他的であってもよく。いずれにおいても、分類、閾値、サービス、監視等の場所に基づくアクセスは、ジオフェンスに特異的であってもよい。ジオフェンスは、さらに、ジオフェンス内の装置の特定の場所を決定するために、三角測量及び/又は場所証明技術と組み合わせてもよい。例えば、装置356の場所は、3つの基地局353の三角測量に基づいて決定してもよい。
【0038】
あるいは又は加えて、装置113は、GPS衛星から受信した信号に基づいて、装置の場所を決定する、全地球測位衛星(GPS)チップを備えてもよい。GPSチップは単独で動作してもよく、この例においては、GPSチップは、GPS位置データを、プロセッサ122及び/又は通信要素124、又は他の要素と共にGPSチップの機能を結合する単一のコンピュータチップの一部等の、装置の他の構成要素に送信する。
【0039】
場所証明の特徴は、一般的には、ある要素、すなわち場所証明要素を用いて実装してもよく、これは、ゲーム装置113、リモートコンピュータ118、基地局又は複数の基地局等の任意のこれらの中継部品、又はこれらの組み合わせである。場所証明要素は、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせにおいて実装してもよく、一般的にはゲーム装置113の場所を決定する。
【0040】
場所決定のいずれかの方法に関連して、ゲームシステム100は、場所決定の情報を定期的に更新してもよい。これは、例えば、ゲームセッション中に、認証済みでないエリアへのゲーム装置113の移動が検出されることを確認するための所定の時間インターバルにおいて、ログイン直後や当初のアクセスではなく、ゲームセッションの間に行われてもよい。
【0041】
図4を参照すると、本願明細書に開示の方法の少なくとも一実施形態に従った方法は、402において、ゲーム装置113を初期化することから開始する。初期化は、ゲーム装置113の種類に依存する。例えば、初期化は、単に装置113の電源を投入することでもよく、ブラウザアプリケーション又は特定目的のソフトウェアを実行することでもよい。一実施形態において、初期化は、装置113から、例えばリモートコンピュータ118等のシステム100への初期化メッセージを通信することを含む。初期化メッセージは、一般的には、システム100により、アクセスに対する最初の要求として解釈される。初期化メッセージは、例えば当初のアクセス決定に対して、例えば、ユニークな装置識別番号等の、装置及び/又はユーザを識別する情報をその中に含んでもよい。ユニークな装置識別番号は、シリアル番号、携帯電話番号、IPアドレス等でもよい。
【0042】
一実施形態において、システム100は、404において、初期化メッセージへの応答等として、初期化に応答して第1のインタフェース画面を表示する。第1のインタフェース画面は、装置113にローカルに保存されてもよく、表示のためにネットワーク116を介して装置113に通信してもよい。第1のインタフェース画面の性質は、状況に応じて変化する。例えば、装置113がリモートコンピュータ118とのリンクを確立できない場合は、第1のインタフェース画面はそのように示すメッセージを含んでもよい。あるいは、必要な接続を成功裏に確立する際には、第1のインタフェース画面は、ユーザがシステム100にログインするためのID、パスワード、又はこれらの組み合わせを入力するために、テキストボックス等の少なくとも一つの形式要素を含んでもよい。ID及び/又はパスワードは、一般的には、第1レベルの個人認証として、特定のカスタマイズされたサービスをユーザに提供するために用いてもよい。あるいは又は加えて、カスタマイズされたサービスは、装置に特異的であってもよく、この例においては、装置識別番号は、システム内の全ての他の装置から特定の装置113を区別するために用いてもよい。
【0043】
408において、ユーザが新規であり、及び/又は装置が起動していないことが決定される場合は、ユーザ及びシステムは、それぞれ、140において登録され、サービスのために起動される。一実施形態において、ユーザは、412において、ID及びパスワード、名前、識別番号住所、クレジットカード番号、指紋スキャン、虹彩スキャン、網膜スキャン、血管パターンスキャン、及び顔の画像等の物理的生体測定データ等の個人認証データを受信することにより登録される。個人認証データは、自動車の関連部署、クレジット評価機関等の、サードパーティプロバイダにより認証されてもよい。414において、エラー分類及び閾値、場所のアクセス制限、サービス制限、監視制限他、に関連する好みの情報等の、ユーザの好みの情報が、同様に受信されてもよい。416において、個人認証データは暗号化され、上述のようにリモートコンピュータ118又は認証装置155により格納されてもよく、417において、サービスのために装置113を起動してもよい。全ての要件及び/又は所望の情報の全てが取得されると、430において、適切なサービスの種類のインタフェース画面が表示される。
【0044】
408において、ユーザ及び/又は装置113が、それぞれ新規ではなく起動していないことが決定されると、一実施形態において、システム100は、406において装置113の場所を決定する。装置113の場所は、上述のように、様々なやり方で決定される。一実施形態において、装置113の場所は、装置113が無線的に通信する少なくとも一つの基地局の場所に基づいて決定される。基地局は、携帯電話ネットワーク内の基地局、WiFiルータ、RFIDトランスポンダ等でもよい。装置113の場所は、単に、場所が知られている少なくとも一つの基地局と装置113が通信していることの確認でもよい。このようにして、当該装置が少なくとも一つの基地局の通信範囲によって画定するエリア内にあることを、ここから決定することができる。加えて又はあるいは、装置113の場所は、例えば、装置送信機から受信した信号電力等に基づいて、一以上の基地局からの装置113の距離及び方向にさらに基づいて、決定してもよい。装置の場所の決定は、同様に、GPS技術を用いて達成してもよい。いずれかの例において、装置113の場所は、本願明細書にて説明のように、サービス提供における使用のために、システム10により通信及び/又は受信されてもよい。場所は、例えば、緯度及び経度等の座標、装置と通信する基地局、例えば、カジノ内の基地局に対してホテル内、賭けのある基地局に対して賭けのないジオフェンスエリア等の、装置が通信する基地局の分類の観点から、特定されてもよい。
【0045】
一実施形態において、システム100は、418において、装置113の場所に関連付けられる監視レベルを決定する。これは、例えば、システム100のサービスエリア内の場所にマッピングされる監視レベルデータを含む、テーブル内の監視レベルを参照することにより、達成してもよい。あるいは又は加えて、監視レベルは、その時点における場所の監視測定に基づいて、リアルタイムに算出してもよい。
【0046】
一実施形態において、システム100は、場所及び/又は装置113の場所に関連付けられる監視レベルに基づいて、物理的生体測定データ等の個人認証データをユーザに入力指示してもよい。この例においては、システム100は、これに基づく監視の方式を実装する。すなわち、システム100のサービスにアクセスするために必要な、個人認証データの特定の種類及び品質は、場所及び/又は場所に関連付けられる監視レベルに基づく。例えば、カジノエリアにおいて、システム100は、アクセスのためには何らの物理的生体測定証明を要求しなくてもよいが、その一方で、非カジノエリアは、物理的生体測定データの少なくとも一つの項目を有する物理的生体測定証明を要求してもよい。同様に、カジノの外の、ある共通のエリアの個人認証は、さらに、物理的生体測定データの第2の冗長化した項目を要求してもよい。監視レベルの文脈において、I型の監視を伴うエリアは、物理的生体測定証明を要求しなくてもよいが、一方で、II型の監視を伴うエリアは、物理的生体測定データの少なくとも一つの項目を要求してもよく、III型の監視を伴うエリアは、物理的生体測定データの少なくとも一つの冗長化した項目を要求してもよい。上述のように、システム100は、目標とする監視レベルを達成するための証明の方式を実装してもよい。すなわち、システム100は、装置の場所の監視レベルを決定してもよく、目標レベルに見合うか又はこれを超えるために必要な程度に、個人認証を要求してもよい。例えば、冗長化した証明データの少なくとも一つの項目は、II型を目標とするI型に上げることを必要とする。同様に、冗長化した証明データの少なくとも二つの項目は、III型を目標とするI型に上げることを必要とする。
【0047】
次いで、422において、個人認証データを、リモートコンピュータ118及び/又は認証装置155等の、以前に格納したデータと比較してもよい。424において、個人認証が失敗する場合には、システム100は再入力又は追加データをユーザに入力指示してもよい。証明を通過する場合には、システム100は、426において、場所に基づくサービス制限があるかどうかを決定し、428において、これに関連する適用可能なユーザの好みを決定する。すなわち、システム100は、装置の場所及び/又は場所に関連付けられる監視レベルに基づいて、ユーザがアクセスを提供される、複数の利用可能なサービスがいずれかを決定する。例えば、システム100は、装置113がカジノ内にあるときには、賭け、エンタテインメント、ニュース、メッセージング、電話、IP電話等の、カジノ内の全てのサービスへのアクセスを提供してもよい。同様に、賭け以外の全てのサービスへのアクセスを、全てのエリアにおいて提供してもよい。この点において、システム100は、カジノの外のエリア等の、あるエリアにおいては賭けのサービスへのアクセスを遮断する。
【0048】
個人認証の後に、あるサービスに適切なインタフェース画面が、装置113におけるユーザのために表示されてもよい。すなわち、ユーザに表示されるインタフェース画面は、有効化されたサービスにアクセスするための、選択可能なオプションを内部に含む。有効化されないサービスは、好適には、ブラックアウトされる。例えば、インタフェース画面は、選択したときに、関連するインタフェース画面が表示される、有効化されたそれぞれのサービスのための、メニュー項目、アイコン、ハイパーリンク、選択可能なテキスト及び画像等を含む。上述のように、システム100は、例えば、ポーカー等のテーブルゲームのビデオ版等へのアクセスを、ユーザに提供してもよい。この例においては、関連するインタフェース画面は、遊技カード画像、ベッティング選択等を含む、ビデオポーカーのための画像を含んでもよい。インタフェース画面は、好適には、例えば、他のサービス、及び/又は、ヒット、ステイ、ホールド、ドロー、ベット、ベットアップ、ベットダウン、ダブルダウン等の、ゲーム及び賭けのコマンドを投入するための選択可能な要素へのアクセス等、サービス環境を介して操作するための選択可能な要素を含む。
【0049】
一実施形態において、システム100は、以前の個人認証の後にユーザの変化があったかどうかを決定するために、データを取得する。上述のように、ユーザの変化は、例えば、血圧、心拍又は脈拍数、体温データ、話し方、手書き文字、キーストローク、体の動き等の、行動学的生体測定データ、キーストローク速度、メニュー項目又はアイコン選択の速度、例えばゲームコマンド、賭けのコマンドの規模及び速度等のプレーヤのパターンデータ他の習熟度データ等、様々な種類のデータに基づいて決定してもよい。434において、以前の個人認証からユーザの変化があったかもしれないことが決定されるならば、システム100は、436において、個人認証データをユーザに入力指示してもよく、エラー分類及び閾値に基づいて応答し、個人認証を繰り返してもよい。システム100は、好適は、438において、装置113の場所に変化があるかどうかを決定し、これに従ってサービスを調節/有効化する。
【0050】
明瞭さ及び理解を目的として、前述の発明をいくつかの詳細において記載してきたが、当業者であれば、本開示の読解により、添付の特許請求の範囲における本発明の真の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細には様々な変化が可能であることを考慮するだろう。
【0051】
(第1の付記)
第1の付記1の方法は、少なくとも一つのプロセッサーが、ディスプレイと生体測定センサとを有する装置が、複数のサービスエリアの第1のエリアに設置されていることを決定するステップと、前記少なくとも一つのプロセッサーが、前記第1のエリアに設置されている前記装置に基づく物理的生体測定データを前記装置のユーザに入力指示することなく、前記第1のエリアに設置されている前記装置においてサービスを有効化するステップであって、前記サービスは賭け型ゲームを含むステップと、前記少なくとも一つのプロセッサーが、前記装置が、複数のサービスエリアの第2のエリアに設置されていることを決定するステップと、前記少なくとも一つのプロセッサーが、前記第2のエリアに設置されている前記装置に基づく物理的生体測定データの第1の項目を前記装置のユーザに入力指示するステップと、前記少なくとも一つのプロセッサーが、物理的生体測定データの前記第1の項目を受信するステップと、前記少なくとも一つのプロセッサーが、物理的生体測定データの前記第1の項目と、物理的生体測定データの他の一つの項目との照合に基づき、前記第2のエリアに設置されている前記装置において前記サービスを有効化するステップであって、物理的生体測定データの前記他の一つの項目は、前記ユーザに関連するものであって、物理的生体測定データの前記第1の項目を受信するより前に取得されたステップとを含む。
第1の付記2の方法は、第1の付記1の方法において、物理的生体測定データの前記第1の項目は、前記ユーザの指紋スキャン、虹彩スキャン、網膜スキャン、血管パターンスキャン、及び顔の画像の少なくとも一つを含む。
第1の付記3の方法は、第1の付記1又は2の方法において、前記少なくとも一つのプロセッサーが、前記装置が、複数のサービスエリアの第3のエリアに設置されていることを決定するステップと、前記少なくとも一つのプロセッサーが、前記第3のエリアに設置されている前記装置に基づく前記サービスへのアクセスを禁止するステップとを含む。
第1の付記4の方法は、第1の付記1から3のいずれかの方法において、前記少なくとも一つのプロセッサーが、前記装置が前記第1のエリアに設置されていることを決定した後に、前記第1のエリアに関連付けられる第1の監視レベルを決定するステップと、前記少なくとも一つのプロセッサーが、前記第1の監視レベルに基づいて、物理的生体測定データを前記装置のユーザに入力指示する必要がないことを決定するステップとを含む。
第1の付記5の方法は、第1の付記4の方法において、前記少なくとも一つのプロセッサーが、前記装置が前記第2のエリアに設置されていることを決定した後に、前記第2のエリアに関連付けられる第2の監視レベルを決定するステップと、前記少なくとも一つのプロセッサーが、前記第2の監視レベルに基づいて、物理的生体測定データの前記第1の項目を前記装置のユーザに入力指示すべきであることを決定するステップとを含む。
第1の付記6の装置は、少なくとも一つのプロセッサーと、前記プロセッサーに実行させるための命令を格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体とを備え、前記命令は、前記プロセッサーに、第1の付記1から5のいずれかに記載の方法を実行させる命令である。
【0052】
(第2の付記)
第2の付記1の方法は、プロセッサが、装置から個人認証データの少なくとも一つの項目を受信するステップと、前記プロセッサが、受信した個人認証データの少なくとも一つの項目と以前に取得された個人認証データの少なくとも一つの他の項目との照合に少なくとも部分的に基づき、前記装置において、少なくとも一つのサービスを有効化するステップであって、前記少なくとも一つのサービスは賭け型のゲームを含むステップと、前記少なくとも一つのサービスが有効化されている間に、前記プロセッサが、前記装置のセンサによって取得されたデータを受信するステップであって、前記データが前記装置のユーザの体の動きを示すデータを含むステップと、前記少なくとも一つのサービスが有効化されている間において前記データが受信されたことに続いて、前記プロセッサが、前記装置の前記センサによって取得されたデータを受信するステップであって、前記データが前記センサによる無効な読み取りを示すデータを含むステップと、前記装置のユーザの体の動きを示すデータを含むデータと前記センサによる無効な読み取りを示すデータを含むデータとを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記プロセッサが、ユーザの変化があったか否かを決定し、ユーザの変化があったものと決定した場合に、個人認証データを前記装置のユーザに入力指示するステップと、を含む方法。
第2の付記2の方法は、前記少なくとも一つのサービスが有効化されたことに続いて、前記プロセッサが、前記装置のユーザに関するユーザ変化データの少なくとも一つの項目を取得するステップであって、前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目が、プレーパターンデータ、キーストローク、話し方、血圧、心拍数、体温、及び手書き文字の少なくとも一つを含むステップと、前記プロセッサが、前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目と以前に取得された前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目とが合致しないことを判定するステップと、前記プロセッサが、前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目と以前に取得された前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目とが合致しないと判定したことに基づいて、個人認証データを前記装置のユーザに入力指示するステップと、を含む、第2の付記1に記載の方法。
第2の付記3の方法は、前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目と以前に取得された前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目とが合致しないことを判定するステップは、前記プロセッサが、前記ユーザから取得したプレーパターンデータと以前に取得した第2のプレーパターンデータとを比較することを含む、第2の付記2に記載の方法。
第2の付記4の方法は、前記プロセッサが、前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目と以前に取得された前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目とが合致しないと判定することに対応して、前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目と以前に取得された前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目との不一致の程度を判定するステップを含み、個人認証データを前記装置のユーザに入力指示するステップが、前記プロセッサが、前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目と以前に取得された前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目との不一致の程度として判定された程度に基づいてユーザに入力指示することを含む、第2の付記2に記載の方法。
第2の付記5の方法は、前記個人認証データは、少なくとも第1のクラスに分類され、前記ユーザの変化データは少なくとも第2のクラスにあることを特徴とし、前記第1のクラスは、エラーの程度の一つのカテゴリーに関連付けられており、前記第2のクラスは、エラーの程度の他の一つのカテゴリーに関連付けられている、第2の付記2に記載の方法。
第2の付記6の方法は、前記エラーの分類は、他のエラーに関するエラーの程度に基づいている、第2の付記5に記載の方法。
第2の付記7の方法は、個人認証データを前記装置のユーザに入力指示するステップは、前記プロセッサが、設定された許容できる第2のクラスのエラーの数を超える複数の第2のクラスのエラーを登録することに基づいてトリガされる、第2の付記5に記載の方法。
第2の付記8の方法は、少なくとも一つの前記エラーのクラス及び前記第2のクラスのエラーの閾値は、ユーザが定義する、第2の付記7に記載の方法。
第2の付記9の方法は、個人認証データを前記装置のユーザに入力指示するステップは、前記プロセッサが、前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目と以前に取得された前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目との不一致の程度を判定すること、又は、前記プロセッサが、設定された許容できる第2のクラスのエラーの数を超える複数の第2のクラスのエラーを登録すること、の少なくとも一つに基づく、第2の付記5に記載の方法。
第2の付記10の方法は、個人認証データを前記装置のユーザに入力指示するステップに続いて、前記プロセッサが、ユーザ変化が起こったことを判定するステップと、前記プロセッサが、前記判定に基づいて前記装置における前記少なくとも一つのサービスへのアクセスをブロックするステップと、を含む、第2の付記1に記載の方法。
第2の付記11の方法は、前記プロセッサが、インタフェース画面を表示するステップであって、前記インタフェース画面が、前記賭け型のゲームに関連付けられたグラフィック要素と、前記賭け型のゲームの期間にユーザがゲームコマンド及び賭けのコマンドの少なくとも一つを投入するための少なくとも一つの選択可能な要素とを含む、ステップ、を含む、第2の付記1に記載の方法。
第2の付記12の装置は、少なくとも1つのプロセッサと、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、指令を記憶する記録媒体と、を備える装置であり、前記指令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、当該少なくとも1つのプロセッサに、装置から個人認証データの少なくとも一つの項目を受信するステップと、受信した個人認証データの少なくとも一つの項目と以前に取得された個人認証データの少なくとも一つの他の項目との照合に少なくとも部分的に基づき、前記装置において、少なくとも一つのサービスを有効化するステップであって、前記少なくとも一つのサービスは賭け型のゲームを含むステップと、前記少なくとも一つのサービスが有効化されている間に、前記装置のセンサによって取得されたデータを受信するステップであって、前記データが前記装置のユーザの体の動きを示すデータを含むステップと、前記少なくとも一つのサービスが有効化されている間において前記データが受信されたことに続いて、前記装置の前記センサによって取得されたデータを受信するステップであって、前記データが前記センサによる無効な読み取りを示すデータを含むステップと、前記装置のユーザの体の動きを示すデータを含むデータと前記センサによる無効な読み取りを示すデータを含むデータとを受信することに少なくとも部分的に基づいて、ユーザの変化があったか否かを決定し、ユーザの変化があったものと決定した場合に、個人認証データを前記装置のユーザに入力指示するステップと、を行わせる、装置。
第2の付記13の装置は、前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、フラッシュメモリーを備える、第2の付記12に記載の装置。
第2の付記14の装置は、前記指令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、当該少なくとも1つのプロセッサに、前記少なくとも一つのサービスが有効化されたことに続いて、前記装置のユーザに関するユーザ変化データの少なくとも一つの項目を取得するステップであって、前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目が、プレーパターンデータ、キーストローク、話し方、血圧、心拍数、体温、及び手書き文字の少なくとも一つを含むステップと、前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目と以前に取得された前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目とが合致しないことを判定するステップと、前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目と以前に取得された前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目とが合致しないと判定したことに基づいて、個人認証データを前記装置のユーザに入力指示するステップと、をさらに行わせ、前記個人認証データは、少なくとも第1のクラスに分類され、前記ユーザの変化データは少なくとも第2のクラスにあることを特徴とし、前記第1のクラスは、エラーの程度の一つのカテゴリーに関連付けられており、前記第2のクラスは、エラーの程度の他の一つのカテゴリーに関連付けられており、個人認証データを前記装置のユーザに入力指示するステップは、前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目と以前に取得された前記ユーザ変化データの少なくとも一つの項目との不一致の程度を判定すること、又は、設定された許容できる第2のクラスのエラーの数を超える複数の第2のクラスのエラーを登録すること、を含む、第2の付記12に記載の装置。
図1
図2
図3
図4