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特開2022-189604情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189604
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20221215BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20221215BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
G06F3/12 331
H04N1/00 350
G06F3/12 303
G06F3/12 324
G06F3/12 329
B41J29/38 701
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098269
(22)【出願日】2021-06-11
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(72)【発明者】
【氏名】鴨井 恵子
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AR01
2C061HJ08
2C061HK11
2C061HN08
2C061HN15
2C061HP00
2C061HP02
5C062AA05
5C062AB20
5C062AB23
5C062AC05
5C062AC58
5C062AF14
5C062AF15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】設定値編集アプリケーションの操作性を向上させたシステムを提供する。
【解決手段】外部装置で動作する設定値編集アプリケーションによる設定編集に基づいて画像形成装置の設定を行う情報処理システムであって、該アプリケーションは、画像形成装置のステータスを取得し、画像形成装置の設定情報をダウンロードし、設定値編集アプリケーションを起動するか否かを判断し、判断結果に基づいてアプリケーションの起動を制御する。該判断は、設定情報のダウンロードの開始前におけるステータスに基づいて行われる。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置にて動作するアプリケーションによる設定編集に基づいて画像処理装置の設定を行う情報処理システムであって、
前記画像処理装置のステータスを取得する取得手段と、
前記画像処理装置の設定情報をダウンロードするダウンロード手段と、
前記アプリケーションを起動するか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段の判断結果に基づいて前記アプリケーションの起動を制御する起動手段と、を有し、
前記判断手段による判断は、前記設定情報のダウンロードの開始前における前記ステータスに基づいて行われる
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記判断手段による判断は、前記設定情報のダウンロードの開始前における前記ステータスと前記設定情報のダウンロードの完了後における前記ステータスとに基づいてそれぞれ行われる
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記アプリケーションを起動しないと前記判断手段が判断した場合に、所定の画面を表示する表示手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記判断手段による判断は、前記ステータスが所定のエラーステータスに該当するか否かによって行われ、且つ、前記所定のエラーステータスと、前記所定のエラーステータスに対応する前記所定の画面の画面種別及び表示タイミングと、を規定したリストを参照して行われる
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記表示手段は、前記アプリケーションを起動しないと前記判断手段が判断した場合、エラー画面を表示する
ことを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記表示手段は、前記アプリケーションを起動しないと前記判断手段が判断した場合、前記アプリケーションを起動するか否かをユーザに確認する画面を表示する
ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記表示手段が前記アプリケーションを起動するか否かを前記ユーザに確認する画面を表示した場合に、前記ユーザに前記アプリケーションの起動の可否を入力させるための入力手段を有し、
前記起動手段は、前記アプリケーションの起動が可能であるとの入力が前記入力手段になされた場合に、前記アプリケーションを起動する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記ダウンロード手段は、前記設定情報のダウンロードの開始前において、前記アプリケーションを起動しないと前記判断手段が判断した場合、前記設定情報のダウンロードを行わない
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
アプリケーションを有し、前記アプリケーションによる設定編集に基づいて画像処理装置の設定を行う情報処理装置であって、
前記画像処理装置のステータスを取得する取得手段と、
前記画像処理装置の設定情報をダウンロードするダウンロード手段と、
前記アプリケーションを起動するか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段の判断結果に基づいて前記アプリケーションの起動を制御する起動手段と、を有し、
前記判断手段による判断は、前記設定情報のダウンロードの開始前における前記ステータスに基づいて行われる
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置にて動作するアプリケーションによる設定編集に基づいて画像処理装置の設定を行う情報処理方法であって、
前記画像処理装置のステータスを取得する取得工程と、
前記画像処理装置の設定情報をダウンロードするダウンロード工程と、
前記アプリケーションを起動するか否かを判断する判断工程と、
前記判断工程における判断結果に基づいて前記アプリケーションの起動を制御する起動工程と、を有し、
前記判断工程における判断は、前記設定情報のダウンロードの開始前における前記ステータスに基づいて行われる
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータに請求項10に記載の情報処理方法を実行させることを特徴とするプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の設定情報を操作するための設定値編集アプリケーションを有する情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、複合機等の画像処理装置(以降、デバイス)の設定値に関して、その設定をデバイスの外部の情報処理装置で編集し、編集した設定値データをインポートすることが可能になっている。編集した設定値データは、デバイスにインポート可能なフォーマットで保存しておくことができ、この設定値を利用することで、デバイスを初期導入する顧客に対して即座に所望の設定に仕立てることができる。
【0003】
デバイスの設定値を、外部の情報処理装置(例えば、PC)で編集する方法の例として、リモートUI機能や、PC上で動作する設定値編集アプリケーションがある。例えば、設定先機器の設定項目が機器毎に異なる設定値を設定すべき設定項目とされている場合に、設定先となる機器を適切な設定にすることができる設定値編集アプリケーションを有するシステムが知られている(特許文献1参照)。
【0004】
このように、PCで動作しデバイスの設定値を編集する設定値編集アプリケーションおいては、当然ながら、設定編集の際に、デバイスのステータスに応じてガード処理が行われる。例えば、デバイス上でFAXジョブが動作している際に、FAX関連の設定値を書き換えてしまうと、デバイスが予期せぬ動作をする可能性がある。このため、一般的には、デバイスに対する操作を受け付ける受付処理と設定をデバイスに反映させる処理とは、排他制御がなされる(特許文献2参照)。これにより、デバイス上で動く各種ジョブの動作を保証することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許4506732号公報
【特許文献2】特開2018-107768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、PC上で動作する設定値編集アプリケーションにおいて、デバイスのステータスを取得するタイミングや手段は、様々である。仮に、取得するタイミングが一度だけだと、数秒後に解消されるはずのデバイスのステータスであってもアプリケーション起動エラーとなり、作業のやり直しが必要となってしまう。
【0007】
また、複合機の多機能化により設定値の数は増加傾向にあることから、デバイスの設定値のダウンロードに、数分間かかるケースもある。ダウンロード後にデバイスのステータスを取得するアプリケーションにおいては、数分待たされた後に、アプリケーションの起動エラーとなる。この場合、設定値のダウンロードに要した時間が無駄となるとともに、設定値のダウンロード後の設定値編集アプリケーションの起動が妨げられてしまう。このため、設定値編集アプリケーションの操作性を向上させることが望まれていた。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、設定値編集アプリケーションの操作性を向上させたシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明における情報処理システムは、情報処理装置にて動作するアプリケーションによる設定編集に基づいて画像処理装置の設定を行う情報処理システムであって、前記画像処理装置のステータスを取得する取得手段と、前記画像処理装置の設定情報をダウンロードするダウンロード手段と、前記アプリケーションを起動するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果に基づいて前記アプリケーションの起動を制御する起動手段と、を有し、前記判断手段による判断は、前記設定情報のダウンロードの開始前における前記ステータスに基づいて行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、設定値編集アプリケーションの操作性を向上させたシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図。
図2】操作パネルの説明図である。
図3】設定値編集アプリケーションの画面例を示す図。
図4】設定値編集アプリケーションの画面例を示す図。
図5】設定値編集アプリケーションのエラー画面例を示す図。
図6】デバイス側のUI画面例を示す図。
図7】設定値編集アプリケーションの画面フロー図。
図8】設定値編集アプリケーションが参照するデバイスステータスの一覧を示す図。
図9】第1実施形態に係るデバイス側のフローチャート。
図10】第1実施形態に係る設定値編集アプリケーション側のフローチャート。
図11】第2実施形態に係る設定値編集アプリケーション側のフローチャート。
図12】第3実施形態に係る設定値編集アプリケーション側のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
【0013】
[第1実施形態]
図1は、画像形成装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。各ブロックは、モジュールを示している。各ブロック間の矢印は、データもしくは指示の流れを示している。なお、本実施形態における画像形成装置100は、情報処理システムにおける画像処理装置(以降、デバイス)の一例である。
【0014】
画像形成装置100は、印刷部107、読取部109、操作パネル110、回線I/F(インターフェース)112、及び、これらの制御を司るコントローラ部101にて構成される。
【0015】
コントローラ部101は、CPU102、RAM103、ROM104、印刷部I/F106、読取部I/F108、MODEM111、USB_I/F115、HDD117、ネットワークI/F118を含む。各ブロックは、システムバス105にて接続されている。また、ROM104は、本実施形態では、フォントROMとプログラムROMとを例示している。しかし、ROMの構成は、これに限るものではない。
【0016】
CPU102は、各種制御プログラムに従って前記の各ブロックを総括的に制御する。各種制御プログラムは、ROM104のプログラム領域に記憶された制御プログラムを読み出すことによって実行される。或いは、ROM104のプログラム領域に記憶された圧縮されたデータを、RAM103へ伸張、展開して実行される。また、ハードディスクドライブ(HDD)117や不図示のHDDに前述の各種制御プログラムを圧縮状態/非圧縮状態で格納してもよい。
【0017】
ネットワークI/F118は、ネットワーク(LAN)120などを介してホストコンピュータ(図中、PCと表記:以降、外部装置200、またはPCと記載する)との通信処理を行う。ネットワークI/F118とネットワーク網120とは、LANケーブル119などの通信ケーブルで接続される。
【0018】
MODEM111は、回線I/F112を介して公衆回線網114と接続し、図示しない他の画像形成装置やファクシミリ装置、電話機などと通信処理を行う。回線I/F112と公衆回線網114とは、一般的に電話線113などで接続される。
【0019】
印刷部I/F106は、印刷部107(プリンタエンジン)に画像信号を出力するインターフェースを担う。また、読取部I/F108は、読取部109(スキャナエンジン)からの読取画像信号を入力するインターフェースを担う。なお、本ブロック図では、読取部109および印刷部107を、画像形成装置100の内部にある構成としたが、印刷部107と読取部109の一方もしくは両方とも外部にある構成でもよい。
【0020】
CPU102は、読取部I/F108より入力された画像信号を処理し、記録画像信号として印刷部I/F106へ出力する。CPU102は、ROM104のフォント領域に記憶されたフォント情報を用いて、操作パネル110の表示部に文字や記号を表示したり、ユーザの指示を受けた操作パネル110からの指示情報を受けたりする。
【0021】
HDD117には、画像形成装置100の装置情報や、設定値、ユーザの電話帳情報、部門管理情報が記憶され、CPU102によって、読み書きされる。
【0022】
外部装置200は、PCに含まれ、少なくともCPU201を有する。CPU201は、外部装置200内にあるモジュールのプログラム実行を行う。外部IF202は、他の装置と通信を行う。メモリ203は、外部IF202を通して入ってきたデータの蓄積を行い、また、外部IF202を通して送出するデータの一時格納を行う。PCは、ユーザに対して所定の画面を表示するディスプレイ等の表示手段と、ユーザにPCに対する指示を入力させるためのキーボード又はタッチパネル等の入力手段をさらに有する。なお、本実施形態における外部装置200は、情報処理システムにおける情報処理装置の一例である。
【0023】
設定値編集アプリケーション210は、設定値データ220に応じた設定値の管理を行う。なお、本実施形態における設定値編集アプリケーション210は、情報処理システムにおけるアプリケーションの一例である。なお、本実施形態においては、設定値編集アプリケーション210を外部装置200の内部に配置した例を説明したが、これに限るものではない。例えば、設定値編集アプリケーション210を外部装置200の外部にあるサーバ等に格納する構成であるとしてもよい。
【0024】
図2は、操作パネル110の説明図である。画像形成装置100の操作パネル110は、それぞれ「コピー」、「ファックス」、「スキャン」、「メディアプリント」に対応する各ジョブのファンクションキー311、312、313、314を有する。各ファンクションキーを押下することで、それに対応するジョブの基本画面に遷移する。各ファンクションキーは、それに対応する機能が選択されている場合に、点灯する。
【0025】
OKキー315は、項目を選択する時に使用する。上下左右の矢印キー316~319は、項目の移動に使用する。ディスプレイ320は、操作画面の表示を行う。ディスプレイ320として、本実施形態ではLCD(Liquid Crystal Display)を例示したが、これに限るものではない。白黒のスタートキー321は、押下可能な状態ではスタートキーが点灯する。同様に、カラーのスタートキー322は、押下可能な状態ではスタートキーが点灯する。ファクス送信時は、白黒のスタートキー321のみが点灯する。ストップキー323は、ジョブの停止などで使用する。
【0026】
図3乃至図5は、設定値編集アプリケーション210に関連する画面例である。これらの画面は、本実施形態においては、PCのディスプレイに表示される。図3(A)は、外部装置200に専用のドライバをインストールする際に表示される、PCアプリケーションの画面401である。PCアプリケーションの画面401上の領域402に設定対象の製品名が表示される。
【0027】
PCアプリケーションの画面401には、3つのボタン403、404、405が配置される。ボタン403は、デバイスの全設定を編集可能なアプリケーションを起動する。ボタン404は、アドレス帳のみ編集可能なアプリケーションを起動する。ボタン405は、マイスキャン設定という自身のPCのみに送付するスキャン設定のみ編集可能なアプリケーションを起動する。ボタン403、404、405の押下で、いずれの場合も同様の設定値編集アプリケーション210の起動処理フローに入る。ここでは、ボタン403を押下した際の処理フローを説明する。
【0028】
図3(B)は、デバイスのパスワード入力画面406である。ボタン403を押下すると、デバイスの全設定を編集可能なアプリケーションの起動処理フローに入り、デバイスのパスワード入力画面406に遷移する。デバイスのパスワード入力画面406では、領域407にパスワードが**で表示される。
【0029】
図3(C)は、プログレスバーの表示画面410である。プログレスバーの表示画面410は、デバイスの設定情報をダウンロード中であることを示す画面である。デバイスのパスワード入力画面406においてOKボタン408を押下すると、プログレスバーの表示画面410に遷移する。デバイスのパスワード入力画面406においてキャンセルボタン409を押下すると、PCアプリケーションの画面401へと戻る。
【0030】
図4は、設定値編集アプリケーション210の画面である。ダウンロードが完了すると、設定値編集アプリケーション210の画面に遷移する。画面におけるフィールド411には、ダウンロードしたデバイスの設定情報の一覧が表示される。フィールド412には、設定値の階層名が表示され、領域413~417には、編集可能な項目が表示される。例えば、領域413ではスキャンデータを保存する場所としてファイルパスを指定、変更することが可能である。領域414では、読み取り時の原稿の種類が選択可能である。選択肢として「モノクロ/カラー」「カラー」「モノクロ」「モノクロ(OCR)」「グレースケール」「カラー(雑誌、カタログ)」が存在するものとする。領域415では、JPEG、TIFF、PDF、BMPなど保存する際のファイルの形式が指定可能である。領域416では、スキャンを行う原稿のサイズが指定可能である。領域417では、スキャンを行う画像の解像度が指定可能である。
【0031】
ボタン418の「エクスポート」は、現在の設定内容をファイルに保存することが可能であり、専用の拡張子でデータを吐き出すことができる。ボタン419の「印刷」は、デバイスに対して、現在の設定内容リストの印刷指示を出すことができる。ボタン423の「適用」を押下する前は印刷できず、一度、ボタン423の「適用」をクリックして、新しいデータをデバイスに送信してから、ボタン419の「印刷」をクリックする必要がある。ボタン420の「インポート」は、ファイルに保存されている設定内容を読み込んで表示することができる。ボタン421の「OK」は、設定した内容をデバイスに送信すると共に、設定値編集アプリケーション210を終了する。ボタン422の「キャンセル」は、設定した内容をデバイスに送信せずに、設定値編集アプリケーション210を終了する。ボタン423の「適用」は、設定した内容をデバイスに送信するが、設定値編集アプリケーション210を終了せず、継続使用が可能である。
【0032】
次に、設定値編集アプリケーション210の起動処理フローの中で、表示されるエラー画面の例を示す。図5は、設定値編集アプリケーション210のエラー画面例を示す図である。具体的には、設定値編集アプリケーション210の起動エラーの理由を記載した画面やエラー時の確認画面である。設定値編集アプリケーション210の起動エラーは、例えば、設定値編集アプリケーション210にて編集を行ったとしても、その編集内容を、デバイスの設定情報に反映できない場合に出力される。具体的には、図5(A)の画面424、図5(B)の画面425、図5(C)の画面426は、各種エラーが表示された例である。図5(D)の画面427は、エラー発生中に設定値編集アプリケーション210の編集画面の起動の可否を確認する画面であり、ボタン428の「はい」とボタン429の「いいえ」が表示される。各画面は、エラー番号と共に表示される。各画面に表示する内容に関しては、後述する実施形態と共に説明をする。
【0033】
図6は、デバイス側のUI画面例を示す図である。同図には、画像形成装置100の操作パネル110におけるUI(User Interface)画面を示す。図6(A)は、操作パネル110におけるトップ画面500の例である。トップ画面500は、デバイスのチップ画面で各ファンクションのボタンが表示される。ボタン501はコピー、ボタン502はスキャン、ボタン503はFAXをそれぞれ示し、各種ボタンを押下することで、各機能のファンクション画面へと遷移する。ボタン504は、デバイスのメニューであり、後述するメニュー画面508へと遷移する。
【0034】
図6(B)は、操作パネル110におけるコピー機能の画面505である。画面505は、コピーの基本画面で5行から構成され、最初の1行目に現在の状態を表示する。2行目には現在の設定状態を表示する。3行目は、コピー濃度の入力箇所であり、入力箇所を押下することで変更可能となる。3行目から5行目はコピージョブに指定可能な動作モード項目506を表示する。すべての項目を表示することができない場合は、スクロールにより表示可能となるように構成し、スクロールバー507を右端に表示する。
【0035】
図6(C)は、メニュー画面508である。基本設定がタイトル項目に表示され、スキャン機能関連の設定509は、メニュー項目中に表示される。図6(D)は、設定値編集アプリケーション210接続中であることを示すポップアップ画面600である。操作パネル110全体を覆い、デバイス側の操作をロックする。
【0036】
図7は、設定値編集アプリケーション210の画面フロー図である。図7では、設定値編集アプリケーション210を起動するまでのアプリケーション画面のフローを示す。図7に示すように、第1実施形態では、以下のように画面遷移が行われる。図3(A)→図3(B)→図5または、図3(A)→図3(B)→図3(C)→図4。なお、他の実施形態における画面遷移の詳細については、各実施形態のフローチャートと共に説明することとする。
【0037】
図8は、設定値編集アプリケーション210が参照するデバイスステータスの一覧を示す図である。図8(A)~(C)は、設定値編集アプリケーション210が参照するデバイスステータスの一覧表である。これらの一覧表では、各種エラーステータスに対する、表示すべき画面種別と、表示タイミングを規定している。設定値編集アプリケーション210は、この一覧表を参照してエラー画面の表示を切り替える。設定値編集アプリケーション210は、第1実施形態では図8(A)の一覧表601を参照する。一方、後述する第2実施形態では、設定値編集アプリケーション210は、図8(B)の一覧表602を参照し、第3実施形態では図8(C)の一覧表603を参照する。詳細は、各実施形態のフローチャートと共に説明することとする。なお、本実施形態における図8(A)乃至(C)に示す一覧表は、情報処理システムにおけるリストの一例である。一覧表は、外部装置200のメモリ203やその他の記憶部にデータとして格納されている。一覧表は、適宜、設定値編集アプリケーション210の起動を制御するCPU201等により参照される。
【0038】
図9は、第1実施形態に係るデバイス側のフローチャートである。当該フローチャートで示される処理は、画像形成装置100のROM104、RAM103のいずれかに記憶されたプログラムでCPU102により実行される。
【0039】
画像形成装置100の電源投入後、操作パネル110において、トップ画面500が表示される(S1000)。トップ画面500を表示している状態で、設定値編集アプリケーション210の接続を検知する(S1001)。接続が検知されると、S1002にて、設定値編集アプリ接続中であることを示すポップアップ画面600を表示する。その後、設定値編集アプリケーション210の終了を検知すると(S1003)、トップ画面500へと戻る。
【0040】
図10は、第1実施形態に係る設定値編集アプリケーション210側のフローチャートである。当該フローチャートで示される処理は、外部装置200上のCPU201により実行される。このため、CPU201は、本実施形態において、デバイスのステータスを取得し、デバイスの設定情報を外部装置200にダウンロードする。また、CPU201は、本実施形態において、設定値編集アプリケーション210を起動するか否かを判断し、この判断結果に基づいて設定値編集アプリケーション210の起動を制御する。
【0041】
S1004にて、「メニュー設定」と書かれたボタン403を押下すると、S1005にて、デバイスのパスワード入力画面406が表示される。S1006にてデバイスのステータスを取得すると、S1007にて、図8(A)のステータス一覧表601と照合し、各種エラーステータスに対する、表示すべき画面種別と、表示タイミングを確認する。ここで、図8(A)の各エラーステータスに対する表示タイミングは全て「先」である。これは、デバイスの設定情報のダウンロード処理が開始される「前」に照合するべきエラーステータスのリストであることを意味する。
【0042】
S1008にて、取得したステータスの画面種別がパターン1であると判定されれば、設定値編集アプリケーション210を起動しないと判断するとともに、S1010にてエラー画面のうち画面424を表示する。取得したステータスが一覧表601に無い場合には、S1009へと進み、ダウンロード処理が開始され、表示画面410を表示する。ダウンロードが完了すると、設定値編集アプリケーション210画面を表示する(S1011)。
【0043】
第1実施形態によれば、デバイスの設定情報のダウンロード前にデバイスのステータスを取得することで、不要なダウンロードを実施せずに、ユーザは、アプリケーションの起動エラーの理由を把握することができる。よって、設定値編集アプリケーションの操作性を向上させることができる。
【0044】
[第2実施形態]
本発明に係る第2実施形態について説明する。第2実施形態では、設定値編集アプリケーション210が、デバイスの設定情報のダウンロード開始前と完了後の2回に分けてデバイスのステータスを取得する例を挙げる。
【0045】
第1実施形態では、ダウンロード開始前の1回のみにデバイスのステータスを取得した結果で起動できるか否かを判断する。そのため、デバイスの設定値のダウンロードに数分かかる場合に、一定時間経過後にエラーが解消されていたとしても、そのステータスを考慮することができない。例えば、設定値編集アプリケーション210の起動直後に、ユーザがコピーを使用していて、コピーの基本画面505をデバイスの操作パネル110が表示しているために、デバイスのステータスがエラーステータスに該当する場合がある。しかしながら、ユーザがデバイスを使用している時間は数秒であって、ユーザがデバイスから離れた場合に、タイムアウト時間が経過してトップ画面500に戻る可能性もある。このように、必ずしもダウンロード完了後に、デバイスのステータスがエラーステータスに該当するとは限らない。
【0046】
このような場合において、デバイスの設定情報のダウンロード完了後において、設定値編集アプリケーション210を正常に起動することを可能とすれば、起動エラーの頻度を減らすことができる。このように、第2実施形態では、一定の時間が経過した場合にデバイスのステータスが変わる可能性を考慮して、設定値編集アプリケーション210の起動判断を行う点が特徴である。
【0047】
図11は、第2実施形態に係る設定値編集アプリケーション210側のフローチャートである。当該フローチャートで示される処理は、外部装置200上のCPU201により実行される。
【0048】
S1012~S1015までは、第1実施形態におけるS1004~S1007と同様の処理フローであるため、説明を省略する。なお、デバイス側のフローチャートについても、第1実施形態と同様の処理フローであるため、説明を省略する。
【0049】
図11のS1016以降の処理フローについて説明する。S1016にて1回目に取得したデバイスのステータスと、図8(B)のステータス一覧表602とを照合する。ここで、各種エラーステータスに対する、表示すべき画面種別と、表示タイミングを確認する。表示タイミングが「先」のものが、ダウンロード開始前に照合するべきエラーステータスである。取得したステータスの画面種別が、S1016にてパターン1であると判定されば、S1017にエラーを示す画面425を表示する。一方、図8(B)のステータス一覧表602と照合した結果、表示タイミングが「後」である場合、または、該当するものが無い場合は、S1018へと進む。
【0050】
S1018にてダウンロード処理が開始され、S1019にて表示画面410を表示する。S1020にてダウンロードが完了すると、2度目のデバイスのステータスを取得する(S1021)。
【0051】
S1022にて、再度、図8(B)のステータス一覧表602と照合する。ここで、再び、各種エラーステータスに対する、表示すべき画面種別と、表示タイミングを確認する。表示タイミングが「後」に該当するステータスが、ダウンロード完了後に照合すべきエラーステータスである。取得したステータスが、S1023にてパターン1であると判定されば、S1024にて起動エラーを示す画面426を表示する。取得したステータスが、一覧表602に存在しない場合には、S1025へと進み、設定値編集アプリケーション210画面を表示する。
【0052】
第2実施形態によれば、デバイスのステータスを、デバイスの設定情報のダウンロード開始前とダウンロード完了後の2回にわたって取得し、適切なタイミングで適切なアプリケーションの起動判定する。これにより、PC上で動作する設定値編集アプリケーション210の起動エラーとする頻度を下げることができる。よって、設定値編集アプリケーション210の操作性を向上させることができる。
【0053】
[第3実施形態]
本発明に係る第3実施形態について説明する。第3実施形態では、たとえステータス一覧表602との照合の結果、起動エラーとすべき場合であっても、ユーザに問い合わせた結果に基づき、設定値編集アプリケーション210を起動することができる例を示す。
【0054】
第1実施形態や第2実施形態では、デバイスのステータスを適切に取得することで、設定値編集アプリケーション210の起動エラーの頻度を減らすことは可能である。一方で、デバイスのステータスがエラーステータス状態から抜けない限り、外部装置200側の操作によっては、設定値編集アプリケーション210を起動させることができなかった。
【0055】
しかしながら、設定値編集アプリケーション210は、図4で示したように、データをデバイスに送信せずに作業できる機能を有している。現在の設定内容をファイルに保存することが可能であるボタン418の「エクスポート」や、ファイルに保存されている設定内容を読み込んで表示することができるボタン420の「インポート」が、その機能の例である。さらには、設定値編集アプリケーション210のデータの編集自体においても、デバイスのステータスとは切り離して動作させることが可能である。第3実施形態では、設定値編集アプリケーション210の一部の機能を使用するために、ユーザに問い合わせた結果に基づき、設定値編集アプリケーション210の起動判断を行う点が特徴である。
【0056】
図12は、第3実施形態に係る設定値編集アプリケーション210側のフローチャートである。当該フローチャートで示される処理は、外部装置200上のCPU201により実行される。
【0057】
S1030~S1038までは、第2実施形態におけるS1012~S1020と同様の処理フローであるため、説明を省略する。なお、デバイス側のフローチャートについても、第1実施形態と同様の処理フローであるため、説明を省略する。
【0058】
図12のS1039以降の処理フローについて説明する。S1039にて、2度目のデバイスのステータスを取得する。S1040にて、図8(C)のステータス一覧表603と照合し、各種エラーステータスに対する、表示すべき画面種別と、表示タイミングを確認する。表示タイミングが「後」に該当するステータスが、ダウンロード完了後に照合すべきエラーステータスである。
【0059】
取得したステータスに対応する画面種別が、S1041にて、パターン2である場合には、S1042にて、エラー画面ではなく、ユーザに確認を促す画面427を表示する。画面427において、ボタン428の「はい」を押下すると、本来起動エラーとなる状態であっても、S1044へと処理を進める。これにより、設定値編集アプリケーション210画面を表示することができる。ボタン429の「いいえ」を押下すれば、設定値編集アプリケーション210画面を起動せずに終了する。なお、S1041にて取得したステータスが一覧表603になければ、S1044へと進み、設定値編集アプリケーション210画面を表示する。
【0060】
第3実施形態によれば、ユーザに問い合わせた結果に基づき、設定値編集アプリケーション210の一部の機能を使用するために、設定値編集アプリケーション210の起動判断を行うことができる。そのため、設定値編集アプリケーション210を必要に応じて起動することができ、よりユーザの使い勝手を向上させることができる。なお、設定値編集アプリケーション210にて編集した設定値のデータは、保存することやエクスポートをすることが可能である。これにより、設定値のデータは、デバイスのステータスがエラーステータスではなくなった場合に、改めてデバイスに送信するためのデータとすることができる。
【0061】
[その他の実施形態]
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述したが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。また、上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
【0062】
ダウンロードしたデバイスの設定情報の一覧のフィールド411に表示される項目に関しては、上述の実施形態に限定するわけではない。また、デバイスの設定情報の一覧に表示する項目は、上述の実施形態に限定するわけではない。また、上述の実施形態におけるPCは、携帯可能な端末であってもよい。
【0063】
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0064】
100…画像処理装置
200…外部装置
201…CPU
210…設定値編集アプリケーション

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12