IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社三洋物産の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190076
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20221215BHJP
【FI】
A63F7/02 326A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176304
(22)【出願日】2022-11-02
(62)【分割の表示】P 2021064503の分割
【原出願日】2011-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
(74)【代理人】
【識別番号】110000534
【氏名又は名称】弁理士法人真明センチュリー
(72)【発明者】
【氏名】本庄 良和
(57)【要約】
【課題】遊技機の入れ替えを行う際に、その入れ替えに要する工数を低減することができる遊技機を提供すること。
【解決手段】外枠側連結部材15に主部側連結部材32を連結させる共に、外枠側係合部材16に主部側被軸支部材35を連結させることで、外枠10に遊技機主部20を組み付けることができる。一方、これらの各連結をそれぞれ解除することで、外枠10から遊技機主部20を取り外すことができる。これにより、外枠10を島設備に残したまま、遊技機主部20を取り外すことができる。即ち、パチンコ機の入れ替えを行う際には、島設備に残された外枠10を利用して、別の遊技機主部20を設置することができる。その結果、傾斜角度の調整を不要として、入れ替えに要する工数を低減することができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外枠と、その外枠に連結装置を介して開閉可能に配設される遊技機主部と、を備えた遊技機において、
前記連結装置は、
前記遊技機主部に配設される主部側軸部材と、
その主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材と、
その主部側被軸支部材に着脱可能に連結され前記外枠に配設される外枠側係合部材と、を少なくとも備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記連結装置は、前記外枠に配設される外枠側連結部材と、その外枠側連結部材に着脱可能に連結されると共に連結時には前記外枠側連結部材に対して相対回動可能に形成され前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と、を更に備えることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と前記外枠に配設される外枠側連結部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成されると共に、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と前記外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成され、それら両直線方向が平行とされることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
【請求項4】
前記直線方向は、前記外枠の枠面に対して垂直な方向であることを特徴とする請求項3記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等に代表される遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技機のホールへの設置は、ホールの島に設けられた木枠に、釘を用いて固定する方法が一般的である。具体的には、例えば、遊技機を入れ替える場合、古い遊技機を木枠から取り外し、新しい遊技機を木枠の所定位置に配置し、傾斜角度を調整した後、その調整した傾斜角度を保持しつつ、遊技機の外枠の上板および下板を、木枠の上枠および下枠にそれぞれ釘で打ち付けて固定する(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-126004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の遊技機では、その入れ替えを行う際に、作業者による傾斜角度の調整がその都度必要となり、また、傾斜角度の調整には熟練した技術が必要であるため、工数が嵩むという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技機の入れ替えを行う際に、その入れ替えに要する工数を低減することができる遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、外枠と、その外枠に連結装置を介して開閉可能に配設される遊技機主部と、を備えるものであり、前記連結装置は、前記外枠に配設される外枠側連結部材と、その外枠側連結部材に着脱可能に連結されると共に連結時には前記外枠側連結部材に対して相対回動可能に形成され前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と、前記遊技機主部に配設される主部側軸部材と、その主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材と、その主部側被軸支部材に着脱可能に連結され前記外枠に配設される外枠側係合部材と、を備える。
【0007】
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と前記外枠に配設される外枠側連結部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成されると共に、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と前記外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成され、それら両直線方向が平行とされる。
【0008】
請求項3記載の遊技機は、請求項2記載の遊技機において、前記直線方向は、前記外枠の枠面に対して垂直な方向である。
【0009】
請求項4記載の遊技機は、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機において、前記主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に一端側が軸支された長尺に形成されると共に前記遊技機主部の底面に平行な平板形状に形成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、遊技機の入れ替えを行う際に、その入れ替えに要する工数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】パチンコ機の斜視図である。
図2】外枠と遊技機主部とに分解した状態を示すパチンコ機の分解斜視図である。
図3】外枠および内枠の斜視図である。
図4】外枠および内枠の斜視図である。
図5】外枠および内枠の斜視図である。
図6】内枠の斜視図である。
図7】(a)は、外枠側連結部材の上面図であり、(b)は、図7(a)の矢印VIIb方向視における外枠側連結部材の側面図である。
図8】(a)は、カバー部材の上面図であり、(b)は、図8(a)のVIIIb-VIIIb線におけるカバー部材の断面図であり、(c)は、図8(a)の矢印VIIIc方向視におけるカバー部材の正面図である。
図9】(a)は、抜け止め部材の上面図であり、(b)は、図9(a)のIXb-IXb線における抜け止め部材の断面図である。
図10】(a)から(c)は、連結動作時における外枠側連結部材および主部側連結部材の上面図である。
図11】外枠側連結部材および主部側連結部材の上面図である。
図12】(a)は、外枠側係合装置および主部側被軸支部材の断面斜視図であり、(b)は、図12(a)の矢印XIIb方向視における外枠側係合装置および主部側被軸支部材の断面図である。
図13】(a)は、ケース体の背面図であり、(b)は、ケース体の側面図である。
図14】突出部材およびコイルばねの正面図である。
図15】(a)は、規制板の上面図であり、(b)は、図15(a)のXVb-XVb線における規制板の断面図である。
図16】(a)は、外壁形成部材の上面図であり、(b)は、図16(a)の矢印XVIb方向視における外壁形成部材の正面図である。
図17】(a)は、図16(b)のXVIIa-XVIIa線における外壁形成部材の断面図であり、(b)は、図16(b)の矢印XVIIb方向視における外壁形成部材の側面図である。
図18】(a)は、主部側被軸支部材の上面図であり、(b)は、図18(a)の矢印XVIIIb方向視における主部側被軸支部材の正面図である。
図19図18(b)のXIX-XIX線における主部側被軸支部材の断面図である。
図20】連結動作時における外枠側係合部材および主部側被軸支部材の斜視図である。
図21】連結動作時における外枠側係合部材および主部側被軸支部材の斜視図である。
図22】連結動作時における外枠側係合部材および主部側被軸支部材の斜視図である。
図23】連結動作時における外枠側係合部材および主部側被軸支部材の斜視図である。
図24】連結動作時における外枠側係合部材および主部側被軸支部材の斜視図である。
図25】内枠の回動先端側における背面斜視図である。
図26】(a)は、第2実施の形態における主部側被軸支部材の上面図であり、(b)は、図26(a)の矢印XXVIb方向視における主部側被軸支部材の正面図である。
図27図26(b)のXXVII-XXVII線における主部側被軸支部材の断面図である。
図28】第3実施の形態における主部側被軸支部材の斜視図である。
図29】外枠側係合部材および主部側被軸支部材の斜視図である。
図30】第4実施の形態におけるパチンコ機を外枠と遊技機主部とに分解した状態を示すパチンコ機の分解斜視図である。
図31】内枠および外枠の斜視図である。
図32】外枠と内枠の構成要素との斜視図である。
図33】(a)は、内枠の構成要素が連結された状態における外枠の斜視図であり、(b)は、内枠の構成要素が取り外された状態における外枠の斜視図である。
図34】外枠と内枠の構成要素との連結構造を示す連結構造部分の斜視図である。
図35】外枠と内枠の構成要素との連結構造を示す連結構造部分の斜視図である。
図36】外枠と内枠の構成要素との連結構造を示す連結構造部分の斜視図である。
図37】第5実施の形態におけるパチンコ機を外枠と遊技機主部とに分解した状態を示すパチンコ機の分解斜視図である。
図38】外枠および内枠の斜視図である。
図39】外枠と内枠の構成要素との斜視図である。
図40】内枠の構成要素が連結された状態における外枠の斜視図である。
図41】第6実施の形態における外枠と内枠の構成要素との分解斜視図である。
図42】外枠と内枠の構成要素との斜視図である。
図43】外枠と内枠の構成要素との連結構造を示す連結構造部分の断面図である。
図44】遊技機の部分拡大側面図である。
図45】遊技機の部分拡大側面図である。
図46】遊技機の側面図である。
図47】遊技機の側面図である。
図48】内枠の構成要素が連結された状態における外枠の斜視図である。
図49】内枠の構成要素が連結された状態における外枠の斜視図である。
図50】第7実施の形態における外枠および内枠の斜視図である。
図51】外枠および内枠の斜視図である。
図52】外枠および内枠の斜視図である。
図53】外枠および内枠の斜視図である。
図54】内枠の分解斜視図である。
図55】外枠の分解斜視図である。
図56】外枠の部分拡大斜視図である。
図57】外枠の部分拡大斜視図である。
図58】外枠および内枠の連結構造を構成する一要素の分解斜視図である。
図59】外枠および内枠の連結構造を構成する一要素の分解斜視図である。
図60】外枠および内枠の連結構造の部分拡大断面図である。
図61】外枠および内枠の連結構造の部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と称す)の一実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1は、パチンコ機1の斜視図であり、図2は、パチンコ機1を外枠10と遊技機主部20とに分解した状態を示すパチンコ機1の分解斜視図である。なお、図1及び図2では、パチンコ機1の遊技領域PE内の構成の図示が省略される。また、図1及び図2は、パチンコ機1(外枠10及び遊技機主部20)の前面側が図示される。
【0013】
図1及び図2に示すように、パチンコ機1は、その外殻を形成する外枠10と、この外枠10の前面側に取り付けられる遊技機主部20とを備える。外枠10は、4枚の板材(上下に位置する上枠体11及び下枠体12並びにそれらを連結する左右の左枠体13及び右枠体14)を四辺に連結することで、正面視矩形枠状に形成され、島設備の木枠に上枠体11及び下枠体12を釘により打ち付けて、固定される。なお、本実施の形態では、上枠体11及び下枠体12が木材から形成され、左枠体13及び左枠体14が金属製の押出材から形成される。
【0014】
ここで、パチンコ機1は、図2に示すように、外枠10と遊技機主部20とが着脱可能に連結され、外枠10を島設備の木枠(図示せず)に残したまま、遊技機主部20を取り外すことができる。よって、パチンコ機1の入れ替え(例えば、古い機種を新しい機種とする新台入れ替え)を行う際には、島設備の木枠に残された古い機種の外枠10(即ち、既に傾斜角度が調整された外枠10)を利用して、新しい機種の遊技機主部20を設置することができる。その結果、パチンコ機1の傾斜角度の調整を不要として、その入れ替えに要する工数を低減できる。
【0015】
また、外枠10は、遊技機主部20を開閉可能な状態で支持する(図3及び図4参照)。図1に示すように、外枠10に遊技機主部20が連結され支持された状態では、外枠10の上枠体11と左枠体13との連結部分および下枠体12と左枠体13との連結部分により、遊技機主部20が開閉可能に支持される。遊技機主部20は、外枠10に対し、パチンコ機1の正面視で、左側(図1左側)を回動基端側とすると共に右側(図1右側)を回動先端側として、回動可能とされる。
【0016】
なお、外枠10は、上枠体11と左枠体13との連結部分に配設される外枠側連結部材15と、下枠体12の上面に配設される外枠側係合部材16とを備える。これら外枠側連結部材15及び外枠側係合部材16は、外枠10と遊技機主部20とを開閉可能かつ着脱可能に連結する機構(連結構造)の一部をなす部材である。連結構造の詳細構成については、後述する。
【0017】
遊技機主部20は、ベース体としての内枠30(図3及び図4参照)と、その内枠30の前方に配置される前面扉40と、内枠30の後方(背面)に配置される裏パックユニット(図示せず)とを備える。なお、遊技機主部20は、内枠30が外枠10に対して回動可能に支持され、内枠30には、前面扉40が回動可能に支持される。
【0018】
この場合、前面扉40は、内枠30に対し、パチンコ機1の正面視で、左側(図1左側)を回動基端側とすると共に右側(図1右側)を回動先端側として、回動可能とされる。また、裏パックユニットは、内枠30に対し、パチンコ機1の正面視で、左側を回動基端側とすると共に右側を回動先端側として、回動可能とされる。
【0019】
なお、これら前面扉40及び裏パックユニットは、遊技機主部20が外枠10に連結された状態(図1参照)及び遊技機主部20が外枠10から取り外された状態(図2参照)のいずれの状態においても、内枠30に対して回動可能とされる。
【0020】
前面扉40は、外形が外枠10とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体を主体として構成され、内枠30における前面側のほぼ全域を覆う。前面扉40の枠体の中央部分には、遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部41が形成されており、その窓部41は、ガラスパネル42によって前面扉40の背面側から覆われる。
【0021】
前面扉40における窓部41の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられる。例えば、窓部41の縁部に沿ってLED等の発光手段を内蔵した電飾部43が設けられる。電飾部43では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。例えば、パチンコ機1の最上部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部43aが設けられ、窓部41の左右両側には、賞球払出中に点灯する賞球ランプ部43bが設けられる。また、窓部41の周囲には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部44が複数設けられる。
【0022】
前面扉40における窓部41の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部45と下側膨出部46とが上下に並設される。上側膨出部45の内側には上方に開口した上皿45aが、下側膨出部46の内側には上方に開口した下皿46aが、それぞれ設けられる。上皿45aは、払出装置(図示せず)より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構側(図示せず)へ導く機能を有する。また、下皿46aは、上皿45a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
【0023】
なお、前面扉40の背面には、通路形成ユニット(図示せず)が取り付けられる。通路形成ユニットは、合成樹脂により成形され、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口が形成される。受口には、上皿45aに通じる通路と、下皿46aに通じる通路とが、それぞれ形成される。また、前面扉40の前面には、下側膨出部46の側方において手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル47が設けられる。遊技球発射ハンドル47が操作されることにより、遊技球発射機構から遊技球が発射される。
【0024】
次いで、図3及び図4を参照して、内枠30について説明する。図3及び図4は、外枠10及び内枠30の斜視図であり、外枠10に対し内枠30が開閉可能に連結され、かつ、外枠10に対し内枠30が開放された状態が図示される。なお、図3及び図4では、前面扉40及び裏パックユニット等の図示が省略される。また、図3では、外枠10の前面側が図示されると共に内枠30の背面側が図示され、図4では、外枠10及び内枠30の両者において前面側が図示される。
【0025】
図3及び図4に示すように、内枠30は、外形が外枠10とほぼ同一形状をなす正面視略矩形状の樹脂ベース31を主体に構成される。樹脂ベース31における回動基端側(外枠10に連結される側)には、上端部に主部側連結部材32が、下端部に支持金具33が、それぞれ配設される。支持金具33には、支持軸34を介して、主部側被軸支部材35が回動可能に軸支される。
【0026】
なお、これら主部側連結部材32及び主部側被軸支部材35は、外枠10と遊技機主部20とを開閉可能かつ着脱可能に連結する機構(連結構造)の一部をなす部材である。即ち、主部側連結部材32は外枠10の外枠側連結部材15に、主部側被軸支部材35は外枠10の外枠側係合部材16に、それぞれ連結される。連結構造の詳細構成については、後述する。
【0027】
ここで、前面扉40の背面における回動基端側(内枠30に連結される側)には、内枠30の主部側連結部材32及び支持金具33に対応して支持軸と軸穴とが形成される(いずれも図示せず)。内枠30の主部側連結部材32(カバー部材50)には軸穴52aが形成されると共に支持金具33には支持軸34が配設され、それら軸穴52a及び支持軸34に前面扉40の支持軸および軸穴がそれぞれ軸支されることで、内枠30に対して前面扉40が回動可能に支持される。
【0028】
内枠30の回動先端側(外枠10に連結される側と反対側)には、長尺状の施錠装置KDが樹脂ベース31の右枠体部分に沿って配設される。施錠装置KDは、パチンコ機1の前面側にキーの挿入孔が露出するシリンダ錠KDaと、そのシリンダ錠KDaのキー操作に伴って変位動作される施錠動作部材とを備える。
【0029】
ここで、前面扉40の背面における回動先端側には、内枠30へ向けて延びる複数の係合爪が配設されると共に、外枠10の右枠体14の内側面には、内枠30側に開放する開口を有する箱状の爪受け部材17が複数配設される。一方、施錠装置KDの施錠動作部材は、前面扉40の係合爪に係合可能な被係合部(図示せず)と、外枠10の爪受け部材17に係合可能な係合爪KDbとを備える。
【0030】
外枠10に対して遊技機主部20を閉じた状態では(図1参照)、前面扉40の係合爪が、施錠装置KDの施錠動作部材における被係合部に係合されると共に、施錠動作部材における係合爪KDbが、外枠10の爪受け部材17に係合され、これにより、前面扉40が内枠30に対して開放不能な状態で施錠されると共に、遊技機主部20(内枠30及び前面扉40)が外枠10に対して開放不能な状態で施錠される。この場合、シリンダ錠KDaのキー操作により、前面扉40を内枠30に対して、或いは、遊技機主部20(内枠30)を外枠10に対して、それぞれ個別に解錠可能とされる。
【0031】
内枠30の樹脂ベース31における前面側には、図4に示すように、遊技盤収容部38が形成され、その遊技盤収容部38に遊技盤がロック装置を介して着脱可能に収容される。内枠30の樹脂ベース31における背面側には、図3に示すように、その回動基端側(外枠10に連結される側)に、軸受金具39が取着され、その軸受金具39により裏パックユニットが回動可能に軸支される。
【0032】
また、内枠30の樹脂ベース31における背面側には、図3に示すように、その上端側に棒状のハンドルhdが取着される。ハンドルhdは、樹脂ベース31の背面側へ突出されており、把持可能に形成される。よって、ハンドルhdを把持することで、内枠30(遊技機主部20)の搬送を効率的に行うことができる。なお、外枠10の上枠体11には、ハンドルhdを収納可能な凹部11aが凹設されると共に、その凹部11aに対応する領域を覆う封止板11bが上枠体11の下面に配設される(図1及び図2参照)。
【0033】
次いで、図5から図24を参照して、外枠10と遊技機主部20とを開閉可能かつ着脱可能に連結するための連結構造について説明する。まず、図5及び図6を参照して、連結構造の概略について説明する。
【0034】
図5は、外枠10及び内枠30の斜視図であり、外枠10から内枠30が取り外されると共に連結構造の一部が分解された状態が図示される。図6は、内枠30の斜視図であり、内枠30に対して主部側被軸支部材35が開かれた状態が図示される。なお、図5及び図6では、前面扉40及び裏パックユニット等の図示が省略される。また、図5では、外枠10及び内枠30の前面側が図示され、図6では、内枠30の背面側が図示される。
【0035】
連結構造は、外枠10に配設される外枠側連結部材15及び外枠側係合部材16と、内枠30に配設される主部側連結部材32及び主部側被軸支部材35とを備え、外枠側連結部材15に主部側連結部材32を、外枠側係合部材16に主部側被係止部材35を、それぞれ連結(係合)させることで、外枠10に内枠30(遊技機主部20、図2参照)が開閉可能かつ着脱可能に連結される。
【0036】
よって、上述したように、外枠10を島設備の木枠に傾斜角度を調整した上で取り付けた後は、例えば、パチンコ機1の新台入れ替えを行う際、島設備の木枠に残された古い機種の外枠10を利用して、新しい機種の遊技機主部20を設置することができる。その結果、パチンコ機1の傾斜角度の調整を不要として、その新台入れ替えに要する工数を低減できる。
【0037】
この場合、外枠10に対して遊技機主部20を組み付ける場合には、遊技機主部20を外枠10の正面に配置し(図2参照)、その状態から遊技機主部20を外枠10へ向けて真直ぐ直線方向へ押し込むことで、連結構造が連結状態となり、外枠10に対して遊技機主部20を開閉可能に連結させることができる。また、外枠10から遊技機主部20を取り外す場合には、連結構造を解除状態に設定した後、外枠10から遊技機主部20を真直ぐ直線方向に引き抜くことができる。よって、外枠10に対し遊技機主部20を着脱(組み付け及び取り外し)する際の作業性の向上を図ることができる。
【0038】
また、遊技機主部20を新たな機種として設計する場合、内枠30の支持金具33と主部側被軸支部材35とを軸支する支持軸34については、外枠10(即ち、古い機種としての外枠10)との関係を考慮する必要がなく、その設計の自由度を高めることができる。即ち、主部側連結部材32は、外枠10側の外枠側連結部材15との間で回動可能な支持構造を構成するので、外枠10との関係を考慮する必要があり、その設計に制約が生じる。これに対し、本実施の形態では、主部側被軸支部材35が、外枠10側の外枠側係合部材16に対して連結(係合)可能な構造とされていれば足り、支持軸34を、外枠10(外枠側係合部材16)との関係で設計する必要がない。よって、設計の自由度を確保できる。その結果、例えば、支持軸34近傍における前面扉40の意匠性の向上を図ることができる。
【0039】
なお、主部側被軸支部材35は、内枠30の支持金具33に対し支持軸34を介して回動可能に軸支されるため、かかる主部側被軸支部材35を、図6に示すように、内枠30に対して相対回動させて、開いた状態とすることができる。即ち、内枠30と主部側被軸支部材35との配置関係を、略く字状とすることができるので、内枠30を単独で(即ち、外枠10から分離した状態であっても)自立させることができる。遊技機主部20においても同様に主部側被軸支部材35を利用して自立させることができる。
【0040】
ここで、外枠10に遊技機主部20が連結された状態であれば(図1参照)、外枠10の下枠体12の底面を利用して、パチンコ機1を自立させることが可能である。しかしながら、外枠10から遊技機主部20を分離した状態では(図2参照)、外枠10は、同様に自立させることが可能であるが、遊技機主部20は、十分な面積を有する平坦面状の底面を有さないため、自立させることができない。
【0041】
この場合、内枠30を自立可能とするために、内枠30の樹脂ベース31の底面を平坦面として形成する構造では、底面近傍が部分的に厚肉となり、樹脂ベース31成形時の成形不良を招きやすい。また、平坦面を形成すると、その分、基板装置などの配設スペースの減少を招く。
【0042】
これに対し、本実施の形態では、外枠10に配設される外枠側係合部材16との連結要素として必要な構成(主部側被軸支部材35)に、自立のための役割も兼用させることができる。よって、新たな部品の追加を不要として、部品コストの削減を図ることができる。また、樹脂ベース31の底面に平坦面を追加する必要もないので、その成形性を確保することができる。
【0043】
次いで、連結構造を構成する各部の詳細構成について、図5及び図6を参照して、説明する。図5に示すように、外枠側連結部材15は、外枠10の上枠体11及び左枠体13の連結部分に配設され、内枠30へ向けて突出して形成される。ここで、図7を参照して、外枠側連結部材15について説明する。
【0044】
図7(a)は、外枠側連結部材15の上面図であり、図7(b)は、図7(a)の矢印VIIb方向視における外枠側連結部材15の側面図である。
【0045】
図7(a)及び図7(b)に示すように、外枠側連結部材15は、上面板15aと、その上面板15aと略垂直をなす側面板15bと、上面板15aから水平に延設される延設板15cと、その延設板15cの延設先端に固着される軸状の連結軸部15dとを主に備えて構成される。
【0046】
上面板15a及び側面板15bは、外枠10の上枠体11及び左枠体13(図5参照)にそれぞれ締結ねじにより締結固定される板状の部材であり、締結ねじを挿通させるための挿通孔がそれぞれ2箇所に穿設される。延設板15cは、外枠10への取り付け状態において、外枠10の前面側(内枠30側、図5参照)へ向けて延設され、連結軸部15dは、延設板15cの下面から下方へ向けて突設される。
【0047】
なお、連結軸部15dは、内枠30の支持軸34(支持金具33に主部側被軸支部材35を軸支する軸)と同軸上に配置される。また、外枠連結部材15は、プレス加工により、一枚の金属材料からなる板状体を所定の外形形状に打ち抜くと共にその打ち抜き材を上面板15aと側面板15bとの間で折り曲げた後、延設板15cに連結軸部15dを圧入固定して形成される。板状体の打ち抜きの際には、外形形状の形成と同時に挿通孔も穿設される。
【0048】
本実施の形態では、外枠側連結部材15が、上枠体11と左枠体13とを接続して外枠10を形成するための強度部材としての役割と共に、外枠10に内枠30を着脱可能かつ開閉可能に連結するための連結構造の一部としての役割も兼用する。これにより、製品コストの削減を図ることができる。
【0049】
図5及び図6に戻って説明する。図5及び図6に示すように、主部側連結部材32は、内枠30の回動基端側(図5左側)における上端部に配設され、外枠10と反対側(即ち、前面扉40側、図1参照)へ向けて突出する状態で、樹脂ベース31に締結ねじにより締結固定される。この主部側連結部材32は、図5に示すように、カバー部材50と、抜け止め部材60とから構成される。ここで、図8及び図9を参照して、主部側連結部材32を構成するカバー部材50及び抜け止め部材60について説明する。
【0050】
図8(a)は、カバー部材50の上面図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIb-VIIIb線におけるカバー部材50の断面図であり、図8(c)は、図8(a)の矢印VIIIc方向視におけるカバー部材50の正面図である。なお、図8(a)から図8(c)において、便宜上、図8(b)のみに樹脂ベース31が図示され、図8(a)及び図8(c)では樹脂ベース31の図示が省略される。
【0051】
図8(a)から図8(c)に示すように、カバー部材50は、上面板51と、その上面板51と所定間隔を隔てつつ対向配置される底面板52と、それら上面板51及び底面板52の縁部同士を接続する接続板53とから構成される。
【0052】
上面板51は、図8(a)に示す上面視において、接続板53から離間する方向(図8(a)下方)へ向かうに従って幅寸法(図8(a)左右方向寸法)が小さくなる台形形状に形成される。また、上面板51は、図8(b)に示す側面視において、段差を有する階段状に形成され、接続板53側(台形形状の底辺側)となる部分である上面板基部51aに対し、接続板53と反対側(台形形状の上辺側)となる部分である上面板先部51bが、一段高くされる。上面板先部51bの下面側(図8(b)下側)には、抜け止め部材60(図9参照)が配設される。
【0053】
上面板51には、図8(a)及び図8(b)に示すように、直線状に延設される案内溝54と、その案内溝54の途中から分岐すると共に案内溝54と直交する方向へ直線状に延設される分岐溝55とが開口形成される。
【0054】
案内溝54は、外枠10と内枠30とを連結する際に、外枠10に配設される外枠側連結部材15の連結軸部15dを受け入れると共に終端で軸支するための部位であり、その案内溝54の終端(図8(a)下端)は、受け入れた外枠側連結部材15の連結軸部15d(図7参照)を内枠30に配設される支持軸34(図5参照)と同軸上に軸支する位置に設定される。また、案内溝54の延設方向(直線方向)は、内枠30の枠面に垂直な方向とされる。
【0055】
底面板52は、接続板53から離間する方向(図8(c)紙面手前側)へ向かうに従って幅寸法(図8(c)左右方向寸法)が小さくなる三角形状に形成され(図4参照)、その先端側には、図8(b)に示すように、前面扉40の支持軸(図示せず)を軸支するための軸穴52aが穿設される。また、接続板53には、締結ねじを挿通するための挿通孔が2ヶ所に穿設される。
【0056】
樹脂ベース31には、その背面側(図8(b)右側)と前面側(図8(b)左側)とを連通させる開口31aが貫通形成されており、その開口31aには、カバー部材50の底面板52が挿通される。即ち、カバー部材50は、図8(b)に示すように、底面板52を開口31aに挿通させつつ、樹脂ベース31の背面側から装着され、接続板53の挿通孔から挿通された締結ネジにより樹脂ベース31に締結固定される。
【0057】
このカバー部材50の樹脂ベース31への装着状態では、図8(b)に示すように、上面板51の上面板先部51b及び底面板52の軸穴52a形成部分が少なくとも樹脂ベース31の前面側(図8(b)左側)に突出される。これにより、底面板52の軸穴52aに、前面扉40の支持軸(図示せず)が軸支可能となり、この軸支により、内枠30に対して前面扉40が回動可能に支持される。
【0058】
このように、底面板52の上面には、前面扉40の部材(支持軸が配設される部材)が配置されるため、抜け止め部材60(図9参照)は、上面板51の上面板先部51aの下面側と前面扉40の部材の上面側との対向面間に挟まれて、保持される。
【0059】
なお、カバー部材51は、プレス加工により、一枚の金属材料からなる板状体を所定の外形形状に打ち抜くと共にその打ち抜き材を所定部位(上面板基部51aと上面板先部51bとの間、上面板51と接続板53との間および底面板52と接続板53との間)で折り曲げ形成される。なお、板状体の打ち抜きの際には、外形形状の形成と同時に上面板51への両溝54,55の開口および接続板53への挿通孔の穿設も行われる。
【0060】
図9(a)は、抜け止め部材60の上面図であり、図9(b)は、図9(a)のIXb-IXb線における抜け止め部材60の断面図である。図9(a)及び図9(b)に示すように、抜け止め部材60は、上面側(図9(a)紙面手前側)が開放した箱状のケース体61と、そのケース体61内に移動可能に配設されるスライド片62と、そのスライド片62に付勢力を付与するコイルばね63とを備えて構成される。
【0061】
ケース体61は、案内通路61aと、軸出入口61bと、規制溝61c、保持突起61dとを備える。案内溝61aは、スライド片62を案内するための溝状の通路であり、ケース体61の底壁(図9(a)紙面奥側の板)の外周縁部に沿って立設される外壁および内部に立設される内壁によって、直線状に延設される。
【0062】
なお、外壁および内壁の立設寸法(図9(b)上下方向寸法)は、スライド片62の高さ寸法(図9(b)上下方向寸法)よりも若干高くされる。また、ケース体61は、図9(a)に示す上面視形状が、カバー部材50の上面板51における上面板先部51b(図8参照)と略同一の外形に形成される。
【0063】
よって、ケース部材50に抜け止め部材60が保持された状態(上面板先部51bの下面側にケース体61の上面側(外壁および内壁の立設先端側)を当接させた状態)では、スライド片62が案内通路61aに沿って移動可能とされる。また、上面板先部51bとケース体61の底壁との間には、外枠側連結部材15の連結軸部15d(図7参照)が、カバー部材50の案内溝54に沿って移動する通過経路が形成される。なお、案内通路61aは、連結軸部15dの通過経路(即ち、案内溝54、図8(a)参照)に対して垂直な直線状に形成される。
【0064】
軸出入口61bは、外枠側連結部材15の連結軸部15dを通過させるための開口であり、ケース体61の外壁の一部(カバー部材50の案内溝54に対応する部分)に開口形成される。これにより、外枠側連結部材15の連結軸部15dが、カバー部材50の案内溝54に沿って移動可能とされる。
【0065】
規制溝61cは、スライド片62の案内通路61aに沿った移動位置を規制するための溝であり、ケース体61の底壁に案内通路61aに沿って直線状に延設される。この規制溝61cには、スライド片62の底面から突設される規制突起62cが挿通され、その規制突起62cが規制溝61cの終端(図9(b)左端)に達することで、スライド片62の前進移動を規制する。
【0066】
保持突起61dは、ケース体61の外壁の内周面から案内通路61a内へ向けて(即ち、スライド片62の側面へ向けて)突設される半球状の突起として形成される。スライド片61dの側面には、保持突起61dに対応する位置に半球状の凹部(図示せず)が形成され、その凹部に保持突起61dが嵌り込む位置までスライド片62が後退移動されると、スライド片62がその位置で保持される。
【0067】
スライド片62は、上面視菱形形状に形成され、案内通路61a内に移動可能に配設される。スライド片62の上面からは、円柱状の突起部62aが突設される。突起部62aは、カバー部材50の分岐溝55(図8(a)参照)内に操作可能に挿通される(図10参照)。よって、作業者は、分岐溝55に挿通された突起部62aを操作することで、スライド片62を案内通路61aに沿って前進または後退させることができる。
【0068】
コイルばね63は、その圧縮方向をスライド片62の移動方向に沿わせた状態で、案内通路61a内に配設される。スライド片62は、このコイルばね63と反対側となる部分(即ち、連結軸部15d(図10参照)の通過経路に突出する部分)に、傾斜した平坦面として形成される傾斜面62bを備える。
【0069】
傾斜面62bは、軸出入口61bから離間する方向(即ち、連結軸部15dが案内溝54の終端へ向かって移動する方向、図9下方)へ向かうに従って、連結軸部15dの通過経路への突出量が多くなるように傾斜される。よって、連結軸部15dの案内溝54への挿入時には、連結軸部15dに傾斜面62bが押圧されることで、スライド片62が、コイルばね63を圧縮変形させつつ、後退移動される。
【0070】
なお、スライド片62は、規制突起62cがケース体61の規制溝61cの終端に当接することで、その前進移動が規制された状態(即ち、図9(a)及び図9(b)に示す状態)では、傾斜面62bの縁部(図9(a)左側)が、軸出入口61bの縁部(図9(a)左側)に一致する。よって、軸出入口61bから挿入された連結軸部15dを傾斜面62bに確実に当接させることができる。
【0071】
また、このスライド片62の前進移動が規制された状態では、コイルばね63は、弾性的に圧縮変形された状態で、ケース体61の外壁とスライド片62との間に配設される。よって、連結軸部15dが傾斜面62bの押圧によりスライド片62を後退移動させつつ通過して、案内溝54の終端まで達した後は、スライド片62を確実に復帰(前進移動)させ、連結軸部15dの脱落を防止する。
【0072】
また、スライド片62は、連結軸部15dの通過時に傾斜面62bが押圧され、後退移動されるが、この連結軸部15dの通過に伴う後退移動では、上述した保持突起62dによる保持位置には達しない。即ち、スライド片62を所定の後退位置で保持突起62により保持させるためには、作業者が突起部62aを操作してスライド片62を後退移動させる必要がある。
【0073】
図5及び図6に戻って説明する。外枠10に配設される外枠側連結部材15と内枠30(遊技機主部20)に配設された主部側連結部材32との連結は、図5に示すように、外枠10の正面に内枠30(遊技機主部20)を対面配置し、その状態から、外枠10へ向けて内枠30を真直ぐに押し込むことで行うことができる。ここで、図10及び図11を参照して、外枠10に配設される外枠側連結部材15と内枠30に配設される主部側連結部材32との間の連結動作について説明する。
【0074】
図10(a)から図10(c)は、連結動作時における外枠側連結部材15及び主部側連結部材32の上面図であり、図10(a)は連結動作の開始時を、図10(b)は連結動作の途中を、図10(c)は連結動作の終了時を、それぞれ示している。また、図11は、外枠側連結部材15及び主部側連結部材32の上面図であり、10(c)に示す連結動作の終了後に外枠10に対して遊技機主部20を開放した状態を示している。なお、図10及び図11では、図面を簡素化するために、主要な構成のみに符号を付している。
【0075】
図10(a)に示すように、外枠10の正面に遊技機主部20が対面配置された状態から、外枠10へ向けて遊技機主部20が押し込まれると、外枠側連結部材15の連結軸部15dが、主部側連結部材32の案内溝54に沿って移動され、スライド片62の傾斜面62bに当接される。遊技機主部20が更に押し込まれると、連結軸部15dは、図10(b)に示すように、傾斜面62bを押圧することで、スライド片62を後退移動させつつ、案内溝54を通過し、図10(c)に示すように、案内溝54の終端に達し、外枠側連結部材15及び主部側連結部材32の連結動作が完了する。
【0076】
この場合、スライド片62が、コイルばね63の弾性回復力により初期位置へ復帰(前進移動)されるので、連結軸部15dの抜き取り(脱落)が防止される。即ち、外枠側連結部材15と主部側連結部材32との連結が解除されることが防止される。
【0077】
ここで、上述したように、案内溝54の延設方向(直線方向)は、内枠30(遊技機主部20)の枠面に垂直な方向とされる。よって、外枠10の正面に遊技機主部20が対面配置された状態では、主部側連結部材32を外枠側連結部材15に連結する方向を、外枠10の枠面に対して垂直な方向とすることができる。これにより、遊技機主部20を外枠10に対し正面に配置した後は、そのまま真直ぐに直線方向へ押し込む動作のみで、遊技機主部20を外枠10に組み付けることができる。よって、遊技機主部20を外枠10に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0078】
本実施の形態では、外枠10に対して遊技機主部20が閉じられた状態では、図10(c)に示すように、外枠側連結部材15によってスライド片62の突起部62aが上面側から覆い隠される。よって、スライド片62の突起部62の操作を困難として、スライド片62が遊技者などによって後退移動されることを抑制できる。その結果、外枠側連結部材15と主部側連結部材32との間の連結が不正に解除されることを抑制できる。
【0079】
一方で、図11に示すように、外枠10に対して遊技機主部20を開放した状態では、スライド片62の突起部62aは、外枠側連結部材15によって上面側から覆い隠されず、外部に露出された状態とすることができる。即ち、施錠装置KDを開錠して、遊技機主部20を開放できる店員等は、突起部62aを操作することができ、その結果、外枠側連結部材15と主部側連結部材32との間の連結の解除を行うことができる。
【0080】
ここで、図11に示す状態において、スライド片62の突起部62aを操作して、スライド片62を所定位置まで後退移動させると、かかるスライド片62をケース体61の保持突起61dによって保持することができる。即ち、スライド片62による規制を解除して、連結軸部15dを案内溝54に沿って抜き取り可能な状態を形成し、かつ、その状態を維持することができる。
【0081】
よって、例えば、スライド片62が初期位置へ復帰することを防止するべく、突起部62aを片方の手で保持しつつ、遊技機主部20を外枠10から取り外すという煩雑な作業を行う必要がない。具体的には、スライド片62を保持突起61dにより保持させた後は、遊技機主部20を閉じれば、外枠側連結部材15と主部側連結部材との連結が解除可能な状態となっているので、外枠10に対して遊技機主部20を取り付け時とは反対となる方向へ引き抜くことで、遊技機主部20を外枠10から取り外すことができる。
【0082】
なお、外枠側連結部材15と主部側連結部材32との連結時には、連結軸部15dがスライド片62の傾斜面62bを押圧することで、スライド片62を後退移動させるが、この後退移動によっては、上述したように、スライド片62は、保持突起61dにより保持される位置には達しない。よって、コイルばね63の弾性回復力により、スライド片62を確実に初期位置へ復帰(前進移動)させることができる。
【0083】
図5及び図6に戻って説明する。図5に示すように、外枠側係合部材16は、外枠10の下枠体12上に配設され、その上面から突出部材76が出没する。外枠10に遊技機主部20が取り付けられると、外枠側係合部材16の上面に、遊技機主部20側の主部側被軸支部材35が配置され、その主部側被軸支部材35の受入穴36aに外枠側係合部材16の突出部材76が挿通されることで、両者が係合される(図22参照)。
【0084】
外枠側係合部材16は、箱状に形成される複数(本実施の形態では5個)の係合装置70と、それら係合装置70の群の周囲を覆うように配設され外枠側係合部材16の外壁を形成する外壁形成部材80とを備える。各係合装置70は、外枠10(下枠体12)の左右方向に沿って等間隔に直線状に並設される。ここで、図12から図17を参照して、外枠側係合部材16について説明する。
【0085】
図12(a)は、外枠側係合装置16及び主部側被軸支部材35の断面斜視図であり、図12(b)は、図12(a)の矢印XIIb方向視における外枠側係合装置16及び主部側被軸支部材35の断面図である。
【0086】
なお、図12(a)及び図12(b)では、遊技機主部20の図示を省略し、主部側被軸支部材35を単独で図示する。この場合、図12(a)及び図12(b)は、外枠10の正面に対向配置された遊技機主部20を、外枠10へ向けて押し込み、組み付け作業を行う直前の状態に対応する。
【0087】
また、図12a(a)及び図12(b)は、ケース体71Rの側面であって、ケース体71Lとの合わせ面となる側面が図示される。この場合、理解を容易とするために、ケース体71Rの側面(合わせ面)にハッチングを付して図示する。このハッチングの付与は、図13(b)及び図20から図22において同様である。
【0088】
図12(a)及び図12(b)に示すように、係合装置70は、箱状体を形成するケース体71R,71Lと、そのケース体71R,71Lにより形成される箱状体の内部空間に収納されると共に先端を外壁形成部材80の上面から出没可能とされる突出部材76と、その突出部材76を突出方向へ向けて付勢するコイルばね77と、突出部材76の没入方向への移動を規制する規制板78とを主に備える。
【0089】
ここで、図13を参照して、ケース体71R,71Lについて説明する。図13(a)は、ケース体71R,71Lの背面図であり、図13(b)は、ケース体71Rの側面図である。なお、図13(a)では、ケース体71R,71Lの組み立て状態が図示される。また、図13(b)では、ケース体71Rの側面であって、ケース体71Lとの合わせ面となる側面がハッチングを付して図示される。
【0090】
図13(a)及び図13(b)に示すように、ケース体71R,71Lは、合わせ面側が開放する容器状に形成され、互いの合わせ面同士を当接させることで、内部空間を有する箱状体を形成する。なお、ケース体71R,71Lは、合わせ面を対称面とする対称形状に形成されるので、ここでは、ケース体71Rについて説明し、ケース体71Lについての説明は省略する。
【0091】
ケース体71Rは、箱状体の前面を形成する前壁(図13(b)左側)と、その前壁に対向配置され箱状体の背面を形成する後壁(図13(b)右側)と、それら前壁および後壁を連結し箱状体の上面および底面を形成する上壁(図13(b)上側)及び底壁74と、箱状体の側面を形成する側壁(図13(b)紙面奥側)と、内部空間を上下に区画する第1区画壁73a及び第2区画壁73bと、内部空間を前後に区画する縦壁73cとを備え、これら各壁が樹脂材料から一体に形成される。なお、これら各壁の板厚は、それぞれ略同一の寸法に設定される。
【0092】
前壁および後壁には、膨出部72がそれぞれ突設され、その膨出部72には、締結ボルトB1を挿通するための挿通孔72aが穿設される。よって、図13(a)に示すように、挿通孔72aに挿通した締結ボルトB1を、ナットN1を螺合することで、ケース体71R,71Lを強固に一体化することができる。
【0093】
第1区画壁73a及び第2区画壁73bは、前壁、後壁および側壁を連結しつつ、上壁および底壁74の間に水平姿勢で配置される板状体であり、内部空間を上下に3つの空間に区画する。縦壁73cは、上壁、底壁74及び側壁を連結しつつ、前壁および後壁の間に縦姿勢で配置される板状体であり、内部空間を前後に2つの空間に区画する。
【0094】
上壁、第1区画壁73a及び第2区画壁73bには、保持部h1,h2,h3がそれぞれ形成される。保持部h1,h2,h3は、突出部材76(図12参照)を軸方向へ移動可能に保持するために上壁等に凹設された部位であり、同軸上に配置される。これらケース体71Rの保持部h1,h2,h3は、突出部材76を保持する際の軸方向視において半円形状に形成され、これらと同様に半円形状に形成されるケース体71Rの保持部h1,h2,h3(図示せず)と向かい合わせに配置されることで、円形を形成する。
【0095】
なお、保持部h1,h2により形成される円形の内径は、突出部材76の本体部76aにおける大径部の外径よりも若干大きくされ、かつ、張出部76b及び環状板76cの外径よりも小さくされる。また、保持部h3により形成される円形の内径は、突出部材76の本体部76aにおける小径部の外径よりも若干大きくされ、かつ、コイルばね77の外径よりも小さくされる(図14参照)。
【0096】
前壁、縦壁73c及び後壁には、上壁と第1区画壁73aとの間に位置する部分に、受入部m1,m2,m3がそれぞれ形成される。受入部m1,m2,m3は、規制板78(図12参照)を前後(図13(b)左右方向)へ移動させる通路を形成すると共に前方へ押し込まれた規制板78を収容する空間を形成するために前壁等に凹設された部位である。これらケース体71Rの受入部m1,m2,m3は、ケース体71Rの受入部m1,m2,m3(図示せず)と向かい合わせに配置されることで、図13(a)に示すように、規制板78の外形に対応する横長の矩形形状を形成する。
【0097】
底壁74は、後壁に連設される後側底壁74aと、前壁に連設される前側底壁74bと、それら両底壁74a,74bの間を連結する段差部とを備え、前側底壁74bが後側底壁74aよりも一段高くなるように形成される。よって、係合装置70を外枠10の下枠体12に設置した状態では、後側底壁74aが下枠体12に当接され、前側底壁74bと下枠体12との間には所定の隙間が形成される(図12参照)。
【0098】
よって、係合装置70の群に外壁形成部材80を装着して、外枠側係合装置16を構成する場合には、係合装置70(ケース体71R,71L)の前側底壁74bと下枠体12との間の隙間に、外壁形成部材80の底面板82を挿入することができる(図12参照)。これにより、例えば、締結ねじによる締結固定を行わなくても、外壁形成部材80の上方への移動を規制することができる。
【0099】
この場合、前側底壁74bと前壁との間を連結する部部は、前側底壁74bから前壁へ向けて上昇傾斜して形成される。よって、前側底壁74bと下枠体12との間の隙間を大きくすると共に、傾斜部分を案内面として利用できるので、外壁形成部材80の底面板82を隙間へ挿入する作業を効率的に行わせることができる。
【0100】
なお、前側底壁74bと上壁とを連結する位置に、縦壁73cを設けることで、ケース体71R,71Lの剛性を確保することができるだけでなく、係合装置70の上面側(ケース体71R,71Lの上壁側)に載置された遊技機主部20の重量を、縦壁73cを利用して、前側底壁74bへ効率的に伝達することができる。即ち、前側底壁74bと外壁形成部材80の底面板82との間、或いは、外壁形成部材80の底面板82と下外枠12との間に多少の隙間があっても、これらを密着させ、遊技機主部20の重量を、前側底壁74b側においても、効果的に支えることができる。
【0101】
側壁の外面には、座面部75が外方へ向けて張り出して形成される。座面部75は、その底面を後側底壁74bの底面と面一とする板状体に形成され、その板状体には、締結ねじB2を挿通するための挿通孔が穿設される。よって、座面部75の挿通孔に挿通した締結ねじB2を下枠体12に締結することで、ケース体71R,71Lが下枠体12に締結固定される。
【0102】
次いで、図14を参照して、突出部材76及びコイルばね77について説明する。図14は、突出部材76及びコイルばね77の正面図である。なお、図14では、環状板76cを断面視して図示する。
【0103】
突出部材14は、ケース体71R,71Lの内部空間に移動可能に収納される部材であり、大径部およびその大径部よりも小径の小径部を有し軸状に形成される軸本体76aと、その軸本体76aの大径部から径方向外方へ向けてフランジ状に張り出す張出部76bと、環状の円板として形成される環状板76cとを備える。
【0104】
本体部76aは、その先端に半球形状の先端部76a1を備える。張出部76bは、その下面(図14下側面)と側面との接続部分が円弧状に湾曲して形成される。これにより、規制板78の操作時には、その規制板78の傾斜上面78b及び後端上面78cに沿って張出部76bを滑らかに移動させ、突出部材76の出没動作を確実に行うことができる(図20から図22参照)。
【0105】
環状板76cの中央には、円形の穴が開口される。その穴の内径は、本体部76aの小径部の外径よりも大径で、かつ、本体部76aの大径部の外径よりも小径とされる。よって、環状板76cの中央の穴に、本体部76aの小径部が挿通されると、環状板76cは、本体部76aの大径部と小径部との間の段差により係止される。
【0106】
コイルばね77は、その内径が本体部76aの小径部よりも大径で、かつ、その外径が環状板76cの外径よりも小径とされる。よって、コイルばね77に本体部76aの小径部が挿通されると、そのコイルばね77の端面が環状板76cの板面に当接される。
【0107】
次いで、図15を参照して、規制板78について説明する。図15(a)は、規制板78の上面図であり、図15(b)は、図15(a)のXVb-XVb線における規制板78の断面図である。
【0108】
図15(a)及び図15(b)に示すように、規制板78は、樹脂材料から上面視矩形の板状に形成される。この規制板78には、水平な底面(図15(b)下側面)に対し、その底面と平行に形成される先端上面78b及び後端上面78cと、先端上面78aから後端上面78cへ向けて上昇傾斜する傾斜上面78bとが形成される。
【0109】
これら各上面78a,78b,78cは、図15(a)に示すように、矩形状の領域として形成される。また、規制板78の板厚(図15(b)上下方向寸法)は、先端上面78aが形成される部分において最小とされ、後端上面78cが形成される部分において最大とされる。また、傾斜上面78bが形成される部分の板厚は、その傾斜に沿って徐々に変化される。
【0110】
なお、規制板78の先端上面78aが形成される部分の板厚は、ケース体71Rの受入部m3の高さと同等か若干小さくされ、規制板78の傾斜上面78bが形成される部分の板厚は、ケース体71Rの受入部m2の高さと同等か若干小さくされ、規制板78の後端上面78cが形成される部分の板厚は、ケース体71Rの受入部m1の高さと同等か若干小さくされる(図13(b)参照)。よって、規制板78が前方へ最も押し込まれた状態では、規制板78の各部が受入部m1,m2,m3内にそれぞれ収容される(図22参照)。
【0111】
傾斜上面78bは、後端上面78cに対し、図15(b)に示すように、直接接続されるのに対し、先端上面78aに対しては、底面に垂直な段差面を介して、接続される。ここで、コイルばね77の付勢により、突出部材76が初期位置(規制板78による規制前の状態、図21参照)に配置された状態では、ケース体71Rの第1区画壁73aと突出部材76の張出部76bとの間の間隔は、規制板78における傾斜上面78bが形成される部分の板厚よりも大きくされる。よって、傾斜上面78bが先端上面78aに直接接続される位置まで延設されていなくても、規制板78を押し込み、その傾斜上面78bを突出部材76の張出部76bの下面に侵入させる動作(図21から図22の状態へ遷移させる際の動作)を円滑に行うことができる。
【0112】
従って、本実施の形態における規制板78によれば、傾斜上面78bが先端上面78aに直接接続される位置まで延設される場合と比較して、その長さ寸法(図15(b)左右方向寸法)の短縮を図ることができ、その結果、部品コストの削減を図ることができる。また、このように、規制板78の長さ寸法の短縮を図りつつ、傾斜上面78bの傾斜角度は緩やかとできるので、傾斜上面78bで突出部材76を上方へ押し上げつつ、規制板78を前方へ押し込む動作を円滑に行うことができる。
【0113】
規制板78は、その板厚方向に貫通される上面視矩形形状の貫通孔78dを備える。貫通孔78dには、突出部材76の本体部76aにおける大径部が挿通される(図12参照)。よって、貫通孔78dの幅寸法(図15(a)上下寸法)は、突出部材76の本体部76aにおける大径部の直径よりも若干大きくされる。
【0114】
また、貫通孔78cは、その幅寸法(図15(a)上下寸法)が、突出部材76の張出部76bの外径よりも小さくされると共に、先端上面78aから後端上面78cにわたって形成さされる。これにより、突出部材76の張出部76bに少なくとも傾斜上面78b及び後端上面78cを当接させることが可能とされる(図22参照)。また、突出部材76の張出部76bを傾斜上面78bから離間させ、先端上面78aに対向させることが可能とされる(図20参照)。
【0115】
ここで、規制板78は、貫通孔78cにより形成される空間が閉じた空間として形成されるので、係合装置70の組み立て状態においては(図12参照)、かかる貫通孔78cに突出部材76が挿通されることで、規制板78が抜き取り不可能とされる。よって、例えば、パチンコ機1の搬送中に規制板78が脱落することや、島設備への設置後に作業者が不用意に抜き取って紛失することを抑制できる。
【0116】
図12に戻って、係合装置70の組み立て方法について説明する。まず、突出部材76の本体部76aを、規制部材78の貫通孔78dに挿通した後、本体部76aの小径部に環状板76c及びコイルばね77を挿通する。即ち、本体部76aの張出部76bと環状板76cとの間に規制板78を挟んだ状態を形成する。以下、この状態の突出部材76及び規制板78を「第1組立部品」と称す。
【0117】
次いで、ケース体71Rへ第1組立部品を合わせ面側から装着する。即ち、図12に示すように、ケース体71Rの保持部h1~h3及び受入部m1~m3に、第1組立部品を嵌め込む。この場合、ケース体71Rの上壁と第1区画壁73aとの間に、突出部材76の張出部76bを配置すると共に、ケース体71Rの第1区画壁73aと第2区画壁73bとの間に、環状板76c及びコイルばね77を配置する。なお、規制板78は、ケース体71Rの受入部m1~m3の内、少なくとも受入部m3に嵌め込まれていれば良い。
【0118】
ケース体71Rに第1組立部品を装着した後は、そのケース体71Rに対し、ケース体71Lを、向かい合わせで(即ち、合わせ面同士を)結合し、膨出部72の挿通孔72aに挿通した締結ねじB1にナットN1を螺合する。これにより、突出部材76及び規制板78が収容された状態で、ケース体71R,71Lが一体化され、係合装置70の組み立てが完了する。
【0119】
外壁形成部材80は、係合装置70の群に前面側から装着され、係合装置70の群の周囲に外壁を形成するための部材であり、一面側が開放された箱状に形成される。ここで、図16及び図17を参照して、外壁形成部材80について説明する。
【0120】
図16(a)は、外壁形成部材80の上面図であり、図16(b)は、図16(a)の矢印XVIb方向視における外壁形成部材80の正面図である。また、図17(a)は、図16(b)のXVIIa-XVIIa線における外壁形成部材80の断面図であり、図17(b)は、図16(b)の矢印XVIIb方向視における外壁形成部材80の側面図である。
【0121】
図16及び図17に示すように、外壁形成部材80は、上面板81と、その上面板81に対し所定間隔を隔てつつ対向配置される底面板82と、それら上面板81及び底面板82を連結する連結正面板83と、連結正面板83の長手方向両端に形成され対向配置される一対の側面板84とを備える。
【0122】
即ち、外壁形成部材80は、連結正面板83が正面視矩形形状に形成され、その矩形形状(連結正面板83)の上辺および下辺から上面板81及び底面板82が、左右の両辺から一対の側面板84が、それぞれ同方向(図17(a)右方向)へ向けて延設される。これにより、外壁形成部材80は、一面側(連結正面板83と反対側、図17(a)右側)が開放する箱状に形成される。なお、上面板81と側面板84との間、及び、底面板82と側面板84との間には、所定の隙間が形成される。
【0123】
上面板81には、複数(本実施の形態では4個、図5参照)の折り返し片81aが形成される。折り返し片81aは、上面板81の延設先端側(連結正面板83と反対側)の縁部から突設される上面視矩形状の小片を、上面板81の上面側(図17(a)上側)へ折り返して形成される。折り返し片81aと上面板81との間の対向面間隔は、主部側被軸支部材35の挿入爪36cの板厚と同等か若干大きな寸法に設定される。
【0124】
なお、折り返し片81aの折り返し先端は、図17(a)に示すように、上面板81に対向する側(図17(a)下側)の面が折り返し先端へ向けて上昇傾斜して形成される。よって、折り返し片81aと上面板81との間の対向面間隔が、折り返し片81aの折り返し先端側(図17(a)左側)ほど広くされるので、主部側被軸支部材35の挿入36c1を対向面間へ挿入する際には、その挿入動作を円滑に行わせることができる(図23及び図24参照)。
【0125】
上面板81には、複数個所(本実施の形態では5ヶ所、図5参照)に出没穴81bが穿設される。出没穴81bは、係合装置70の突出部材76が出没可能に挿通される円形の穴であり、複数の係合装置70に対応する位置にそれぞれ設けられる。また、出没穴81bの内径は、突出部材76の本体部76a(大径部)における外径よりも若干大きくされる(図12参照)。
【0126】
なお、外壁形成部材80は、プレス加工により、一枚の金属材料からなる板状体を所定の外形形状に打ち抜くと共にその打ち抜き材の所定部位(連結正面板83に対して上面板81、底面板82および側面板84が連結される部位、並びに、折り返し片81a)を折り曲げて、形成される。板状体の打ち抜きの際には、外形形状の形成と同時に出没穴81bも穿設される。
【0127】
図12に戻って説明する。外壁形成部材80は、その開放面側(連結正面板83と反対側)を、外枠10の下枠体12に締結固定された係合装置70の群の正面側(遊技機主部20側、図12左側)に対向配置した状態から、そのまま係合装置70へ向けて真直ぐに(水平に)押し込むことで、係合装置70の群に装着される。これにより、係合装置70の群の周囲が外壁形成部材80により取り囲まれる。
【0128】
即ち、係合装置70の群の上面側には外壁形成部材80の上面壁81が、係合装置70の群の正面側には外壁形成装置80の連結正面板83が、係合装置70の群の左右両側には外壁形成装置80の一対の側面板84が、それぞれ対向配置される。その結果、係合装置70が外壁形成部材80の内部空間に収納された状態となり、各係合装置70への外部からのアクセスを困難とできる。
【0129】
なお、外壁形成部材80の一対の側面板84は、その延設先端(連結正面板83と反対側の縁部)が、側面視において(図12(b)参照)、外枠10の左枠体13及び右枠体14と重なる位置まで延設される。よって、外壁形成部材80の左右の側面板84と外枠10の左枠体13及び右枠体14との間からの係合装置70へのアクセスをより困難とできる。
【0130】
また、各係合装置70の底壁74(前側外壁74b)と外枠10の下枠体12との対向面間には、外壁形成部材80の底面板82が挿入され、隙間が閉封される。また、その外壁形成部材80の底面板82は、外枠10の下枠体12に沿って左右方向に連続する。即ち、隣接する係合装置70同士の間においても、外壁形成部材80の底面板82が外枠10の下枠体12の上面に当接される。これにより、外枠10の下枠体12と外枠形成部材80の底面壁82との間からの各係合装置70へのアクセスを困難とできる。
【0131】
一方で、外壁形成部材80は一面側(連結正面壁83と反対側、図12(b)右側)が開放された形状に形成されるので、係合装置70の群の背面側を露出させることができる。よって、外枠10に対し遊技機主部20を開放した状態においては(図3及び図4参照)、係合装置70の背面側に突出する規制板78へのアクセスを容易とできる。よって、作業者が規制板78の押し込み操作または引き抜き操作をする際の作業性の向上を図ることができる。
【0132】
ここで、外壁形成部材80が係合装置70の群に装着されると、係合装置70の突出部材76の先端が、外壁形成部材80の上面板81の出没穴81bに挿通され、その外壁形成部材80の上面板81から突出した状態となる。よって、外壁形成部材80の引き抜き方向(装着時の押し込み方向と反対方向、図12(b)左方向)への移動を、突出部材76と上面板81の出没穴81bとの係合により、規制することができる。また、外壁形成部材80の上方向(図12(b)上方向)への移動は、外枠10の下枠体12と係合装置70の底壁74(前側底壁74b)との間に外壁形成部材80の底面壁82が挟持されていることで、規制することができる。
【0133】
このように、外壁形成部材80は、係合装置70へ対して一方向へ押し込むだけで、係合装置70へ簡易に装着できるので、その分、組み立て工数を低減できる。また、締結ねじ等を用いて両者を固定する必要がなく、遊技機主部20(主部側被軸支部材35)との連結のための機能を利用(兼用)して、外壁形成部材80を係合装置70に固定するので、その分、部品点数の低減を図ることができる。一方で、このように、簡易な装着を可能としつつ、両者70,80を強固に連結できるので、外壁形成部材80が係合装置70から不正に取り外されることを抑制できる。
【0134】
外枠側係合部材16は、図12に示すように、係合装置70に外壁形成部材80が装着されることで、その上面側(図12(a)及び図12(b)上側)に、遊技機主部20の主部側被軸支部材35と係合するための構造(外壁形成部材80の上面壁81から出没する突出部材76、上面壁81の折り返し片81aなど)が形成される。ここで、図18及び図19を参照して、主部側被軸支部材35について説明する。
【0135】
図18(a)は、主部側被軸支部材35の上面図であり、図18(b)は、図18(a)の矢印XVIIIb方向視における主部側被軸支部材35の正面図である。また、図19は、図18(b)のXIX-XIX線における主部側被軸支部材35の断面図である。なお、図18(a)では、挿通爪36cの近傍を部分的に断面視して図示する。
【0136】
図18及び図19に示すように、主部側被軸支部材35は、長尺板状の本体板36と、その本体板36の長手方向(図18(a)左右方向)に沿って本体板36の縁部から立設されると共にその立設先端部分を本体板36側へ平行に折り返して断面逆L字状に形成される立設板37とを備える。
【0137】
主部側被軸支部材35は、立設板37が本体板36の上面側(図19上側)へ向けて立設される(即ち、主部側被軸支部材35の一方の縁部が、本体板36の上面側へ向けて折り返されて形成される)ので、主部側被軸支部材35(本体板36)の底面を平坦面形状とすることができる。よって、その接地面積を確保できるので、主部側被軸支部材35を開放した状態(く字状に配置)して、遊技機主部20(内枠30)を自立させる際には(図6参照)、その自立を安定化させることができる。
【0138】
また、主部側被軸支部材35が板状体から長尺形状に形成される場合であっても、かかる主部側被軸支部材35に立設板37を設けることで、その分、曲げ剛性を高めることができる。よって、主部側被軸支部材35を遊技機主部20(内枠30)に対して開いた状態として、その主部側被軸支部材35を利用することで、遊技機主部20を自立させる場合に、遊技機主部20を強固に支持することができる。よって、この点からも、遊技機主部20の自立を安定化させることができる。
【0139】
一方で、主部側被軸支部材35の縁部が折り返されていると、1の主部側被軸支部材35に他の主部側被軸支部材35を重ねて、複数の遊技機主部20を自立させる(即ち、図6に示す状態で遊技機主部20(内枠30)を複数自立させる)際に、1の主部側被軸支部材35の折り返された縁部に他の主部側被軸支部材35が乗り上げることで、乗り上げた方の遊技機主部20が傾斜して、その自立が不安定となる。
【0140】
これに対し、本実施の形態では、主部側被軸支部材35は、遊技機主部20(内枠30)を自立させた状態において、遊技機主部20側に位置する側の縁部が平板形状に形成される。即ち、平板形状の本体板36には、遊技機主部20と反対側となる縁部のみ立設板37が形成される(図6参照)。よって、折り返されて形成される縁部(立設板37)を避け、反対側の縁部の上(即ち、本体板36の上)に他の主部側被軸支部材35を順に重ねていくことができる。よって、遊技機主部20の傾斜を抑制して、安定的に自立させることができる。
【0141】
ここで、立設板37は、主部側被軸支部材35の長手方向の全域にわたって(即ち、本体板36の長手方向一端側から他端側までの範囲にわたって)形成される。よって、主部側被軸支部材35の剛性を長手方向全体にわたって均一に向上させることができる。即ち、立設板37と反対側の縁部を折り曲げて、主部側被軸支部材35の剛性を高める構造を採用した場合、支持軸34の近傍では、支持金具33が上面側に移動可能に載置されることに起因して、縁部を折り曲げることができない。そのため、支持軸34近傍のみに、剛性の弱い箇所が部分的に形成されてしまう。
【0142】
本体板36には、複数個所(本実施の形態では5ヶ所、図5参照)に受入穴36aが穿設される。受入穴36aは、外枠側係合部材16(係合装置70)の突出部材76を受け入れるための円形の穴であり、複数の係合装置70に対応する位置にそれぞれ設けられる。受入穴36aの内径は、突出部材76の本体部76a(大径部)における外径よりも若干大きくされる(図12参照)。
【0143】
なお、受入穴36aは、外枠側係合部材16の長手方向(図18(a)左右方向)を長径方向とする長穴形状に形成されていても良い。この場合には、外枠10に対して遊技機主部20を組み付ける際に、受入穴36aの長径方向の長さを利用して、突出部材76の先端を受入穴36aに受け入れ易くすることができる。よって、外枠側係合部材16に対する主部側被軸支部材35の配置ずれや部材の寸法公差が存在する場合でも、外枠10に対する遊技機主部20の組み付け作業の効率化を図ることができる。一方で、受入穴36は、その短径方向(図18(a)上下方向)を、外枠10から遊技機主部20を抜き取る方向に向けるため、その方向においては、突出部材76を受入穴36aにがたつきを少なくした状態で受け入れることができる。
【0144】
本体板36及び立設板37には、複数箇所(本実施の形態では4箇所、図5参照)に開口部36bが開口形成される。開口部36bは、外枠側係合装置16の外壁形成部材80における折り返し片81aを受け入れるための開口であり、図18(b)に示すように、立設板37に正面視矩形形状に形成される開口部分の幅寸法(図18(b)左右方向寸法)が、外枠形成部材80の折り返し片81aの幅寸法(図16(a)左右方向寸法)よりも若干大きく形成される。
【0145】
開口部36bは、本体板36に開口される部分が、立設板37に開口される部分に連通されつつ、図18(a)に示すように、上面視U字形状を左右に配置した形状に形成される。これにより、本体板36には、開口部36bへ向けて突設される挿入爪36cが形成される。ここで、挿入爪36cは、複数(本実施の形態では4個)の開口部36bのそれぞれに形成される。
【0146】
なお、挿入爪36cの突設先端は、図19に示すように、上側(図19上側)の面が突設先端へ向けて下降傾斜して形成される。よって、外壁形成部材80の折り返し片81aと本体板36との間の対向面間へ挿入爪36cを挿入する際には、その挿入動作を円滑に行わせることができる(図23及び図24参照)。
【0147】
本体板36には、その長手方向一端側(図18(a)左側)に、固定板36dが形成される。固定板36cは、立設板37と同方向に立設され断面逆J字状に形成され、ねじりコイルばねCSの腕を固定する。即ち、主部側被軸支部材35には、内枠30の樹脂ベース31の下端部に配設される支持金具33が、その支持金具33の挿通孔に支持軸34を挿通させた状態で載置される(図4参照)。
【0148】
この場合、ねじりコイルばねCSは、コイル部を支持軸34に挿通させ、そのコイル部から伸びる一方の腕を主部側被軸支部材35の固定板36dに固定すると共に、他方の腕を支持金具33の固定部に固定した状態で、支持金具33と主部側被軸支部材35との間に介在される。その結果、主部側被軸支部材35は、支持軸34を回動中心として、支持金具33(即ち、内枠30)に対して、ねじりコイルばねCSのねじりトルクによって、開放される方向へ付勢される(図6参照)。
【0149】
このように、主部側被軸支部材35は、ねじりコイルばねCSにより内枠30(遊技機主部20)に対して開いた状態となる方向へ付勢されるので、上述したように、主部側被軸支部材35を内枠30に対して開いた状態(く字状配置)として、内枠30を自立させる際には(図6参照)、その主部側被軸支部材35を開いた状態に維持して、内枠30の自立を安定化させることができる。即ち、内枠30の自立時に、主部側被軸支部材35が不用意に閉じられて、内枠30の自立が不安定化することを抑制できる。
【0150】
また、このように、主部側被軸支部材35が、ねじりコイルばねCSのねじりトルクにより、内枠30(遊技機主部20)に対して開いた状態となる方向へ付勢される構造であれば、外枠10に対して遊技機主部20が開閉可能に配設された状態では(図3及び図4参照)、ねじりコイルばねCSの付勢力(ねじりトルク)を、遊技機主部20を開放させる方向への力として利用することができる。よって、遊技機主部20の重量が例えば重い場合であっても、その遊技機主部20を解放させるための作業者の操作を容易化することができる。
【0151】
なお、主部側被軸支部材35は、プレス加工により、一枚の金属材料からなる板状体を所定の外形形状に打ち抜くと共にその打ち抜き材の所定部位(立設板37及び固定板36d)を折り曲げて、形成される。板状体の打ち抜きの際には、外形形状の形成と同時に受入穴36a及び開口部36bも穿設される。
【0152】
図12に戻って説明する。外枠10に配設される外枠側係合部材16と内枠30(遊技機主部20)に配設された主部側被軸支部材35との連結(係合)は、まず、外枠10の正面に内枠30(遊技機主部20)を対面配置する(図2参照)。これにより、図12に示すように、外枠側係合部材16に主部側被軸支部材35が立設板37側を向けた状態で配設されるので、外枠10へ向けて内枠30を真直ぐに押し込むことで、上述した外枠側連結部材15と主部側連結部材32との連結を行いつつ(図10参照)、主部側被軸支部材35と外枠側係合部材16との連結を行うことができる。
【0153】
この場合、外枠側係合部材16の上面(外壁形成部材80の上面板81)には、主部側被軸支部材35(主部側被軸支部材35を介して遊技機主部20)を仮置きするための領域が形成される。即ち、かかる領域に主部側被軸支部材35が載置された状態では、外枠側連結部材15と主部側連結部材32とが連結されておらず(図10(a)参照)、かつ、外枠側係合部材16の突出部材76が主部側被軸支部材35の受入穴36aに受け入れられていない状態とできる。
【0154】
よって、遊技機主部20を外枠10に組み付ける際には、まず、遊技機主部20の主部側被軸支部35の先端側(立設板37側)を、外枠側係合部材16の上面における上記領域に載置(仮置き)し、その後、遊技機主部20を押し込み、主部側被軸支部35を外枠側係合部材16の上面に沿って移動(滑動)させることで、外枠側連結部材15と主部側連結部材32とを連結させると共に(図10(c)参照)、外枠側係合部材16の突出部材76を主部側被軸支部材35の受入穴36aへ挿通(受け入れ)させることができる(図20から図24参照)。
【0155】
即ち、作業者は、両連結部材15,16の連結と、受入穴36aへの突出部材76の受け入れとを行う際に、それらの作業を、遊技機主部20の重量を支持しつつ行う必要がなく、遊技機主部20を外枠側係合部材16上に仮置きした後は、水平方向へ押し込むだけで良い。よって、外枠10に対して遊技機主部20を組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0156】
この場合、突出部材76は、図12に示す初期位置(コイルばね77のみにより付勢され、張出部76bの下面に規制板78の上面が当接していない状態)において、半球状の先端部76b1のみが、外枠側係合部材16の上面(外壁形成部材80の上面板81)からから突出されるので、主部側被軸支部材35が外枠側係合部材16の上面をスライド移動(滑動)され、主部側被軸支部材35の角部(本体板36と立設壁37の接続部)が突出部材76に当接する際には、引っ掛かりを抑制して、突出部材76を対向面下により確実に没入させることができる。
【0157】
ここで、図20から図24を参照して、外枠10に配設される外枠側係合部材16と内枠30に配設される主部側被軸支部35との間の連結動作について説明する。
【0158】
図20から図24は、連結動作時における外枠側係合部材16及び主部側被軸支部材35の斜視図であり、図20及び図23は連結動作の開始時を、図21は主部側被軸支部材35の受入穴36aに突出部材76が挿通された状態を、図22及び図24は規制板78が押し込まれた連結動作の終了時を、それぞれ示している。なお、図20から図24では、図面を簡素化するために、主要な構成のみに符号を付している。また、図20から図22では、ケース体71Rの側面であって、ケース体71Lとの合わせ面となる側面がハッチングを付して図示される。
【0159】
図20に示すように、連結動作が開始され、主部側被軸支部材35が外枠側係合部材16(外壁形成部材80)の上面に沿って移動されると、その主部側被軸支部材35の移動に伴って、突出部材76が下方へ押し下げられ、かかる突出部材76が主部側被軸支部材35の下面側に没入される。
【0160】
この場合、図23に示すように、外枠側係合部材16(外壁形成部材80)の折り返し片81aの折り返し先端が、主部側被軸支部材35の開口部36b内へ挿入される。これにより、折り返し片81aが開口部36bにより規制され、外枠側係合部材16に対する主部側被軸支部材35の左右方向(図21(b)紙面垂直方向)への位置決めを行うことができる。また、主部側被軸支部材35が外枠側係合部材16に対して更に押し込まれる(前進移動される)場合には、開口部36bが折り返し片81aに沿って案内されることで、主部側被軸支部材35を適正な位置(即ち、受入穴36aに突出部材76を受け入れ可能な位置)へ確実に移動させることができる。
【0161】
図21に示すように、図20に示す状態から主部側被軸支部材35が外枠側係合部材16に対して更に押し込まれる(前進移動される)と、主部側被軸支部材35の受入穴36aに、外枠側係合部材16(係合装置70)の突出部材76が受け入れられる(先端部が挿入される)。
【0162】
なお、図21に示すように、受入穴36aに突出部材76の先端部が挿入された状態では、主部側被軸支部材35の挿入爪36cの先端が、外枠側係合部材16(外壁形成部材80)の折り返し片81aの根元部分に当接される。これにより、主部側被軸支部材35の押し込み動作(前進移動)を、適正な位置(受入穴36aに突出部材76を受け入れた位置)で、確実に停止させることができる。
【0163】
また、挿入爪36cの先端が折り返し片81aの根元部分に当接されることで、外枠側係合部材16に対する主部側被軸支部材35の押し込み動作(前進移動)が、仮に、作業者の不注意などで非常に強い力で行われたとしても、その力が突出部材76のみに作用することを回避できる。即ち、主部側被軸支部材35から作用する力を、折り返し片81aと突出部材76の両者に分担させることができるので、その分、突出部材76の破損を抑制できる。
【0164】
図21に示すように、主部側被軸支部材35の受入穴36aに、外枠側係合部材16(係合装置70)の突出部材76の先端部分が受け入れられることで、主部側被軸支部材35と外枠側係合部材16とが連結状態とされる。しかし、この状態では、主部側被軸支部材35が抜き取り方向(図21(b)左方向)へ引っ張られる(後退移動される)と、受入穴36aの内周面から突出部材76の先端部76a1に作用する力により、突出部材76が下方へ移動して、受入穴36aよりも下方へ没入されることで、主部側被軸支部材35が抜き取り可能となるおそれがある。
【0165】
そこで、図21に示す状態となった後は、外枠側係合部材16の背面側から、規制板78を突出部材76へ向けて(即ち、図21(b)左方向へ向けて)押し込む操作が行われる。規制板78が突出部材76へ向けて押し込まれると、その規制板78の傾斜上面78bが突出部材76の張出部76bの下面に侵入され、規制板78の押し込み動作に伴って、傾斜上面78bが張出部76bを介して突出部材76を上昇させる。
【0166】
図22及び図23に示すように、規制板78が突出部材76へ向けてさらに押し込まれると、突出部材76の張出部76bの下面に、規制板78の後端上面78cが侵入される。規制板78は、後端上面78cが底面と平行に形成されるため、突出部材76の張出部76bとケース体71R,71Lの第1区画壁73aとの間に規制板78が介在されることで、突出部材76の下方への移動を規制することができる。
【0167】
即ち、図22及び図23に示すように、突出部材76の張出部76bが規制板78の後端上面78cにより支持された状態では、仮に、主部側被軸支部材35の受入穴36aから突出される突出部材76の先端部分を、何らかの方法により、下方へ直接押し下げる不正行為が行われたとしても、突出部材76が没入されることを回避できる。
【0168】
また、図22及び図23に示すように、突出部材76の張出部76bが規制板78の後端上面78cにより支持された状態では、突出部材76の半球状の先端部76a1は、主部側被軸支部材35の上面(図22(b)上側面)よりも上方に突出される。即ち、受入穴36aの内周面に対面される部位は、突出部材76の本体部76aにおける円柱状の部分となる。よって、仮に、主部側被軸支部材35が抜き取り方向(図21(b)左方向)へ強い力で引っ張られ、受入穴36aの内周面が突出部材76に当接したとしても、その当接によって突出部材76を下方へ移動させる力を作用させることはできない。
【0169】
次いで、図25を参照して、主部側被軸支部材35を内枠30に閉じた状態で保持するための保持構造について説明する。図25は、内枠30の回動先端側における背面斜視図である。なお、図25では、施錠装置KDによる係止が解除された状態における主部側被軸支部材35が二点鎖線を用いて模式的に図示される。
【0170】
図25に示すように、施錠装置KDの係合爪KDbは、主部側被軸支部材35の立設板37に係合可能な第2係合爪KDb1を備える。第2係合爪KDb1は、係合爪KDbをなす板状体に一体に形成され、その板状体の縁部から下方(図25下方向)へ向けて突設される。この第2係合爪KDb1が、主部側被軸支部材35の立設板37の外面側(本体板36と反対側)に係合されることで、主部側被軸支部材35の開放方向(即ち、図25に2点鎖線で示す状態)への移動が規制され、かかる主部側被軸支部材35が図25に実線で示す閉じた状態に保持される。
【0171】
一方、シリンダ錠KDaのキー操作により、係合爪KDbが外枠10の爪受け部材17との係合を解除する方向へ変位されると、その係合爪KDbの変位に伴って、第2係合爪KDb1が上方(図25上方向)へ向けて変位される。これにより、第2係合爪KDb1が、主部側被軸支部材35の立設板37の外面側(本体板36と反対側)から上方へ後退され、主部側被軸支部材35の図25に実線で示す閉じた状態からの移動が許容される。その結果、主部側被軸支部材35が開放方向(即ち、図25に2点鎖線で示す状態)へ移動される。
【0172】
このように、第2係合爪KDb1により、主部側被軸支部材35を内枠30(遊技機主部20)の底面側に保持することができるので、遊技機主部20を外枠10に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。即ち、主部側被軸支部材35は、ねじりコイルばねCSにより、遊技機主部20に対して開いた状態となる方向へ付勢されているところ、これを第2係合爪KDb1により遊技機主部20の底面側に保持する(閉じた状態に保持する)ことができれば、作業者が、作業者自身が例えば一方の手で主部側被軸支部材35を閉じた状態に保持しつつ、遊技機主部20を外枠10に組み付けるという煩雑な作業を行う必要がなく、遊技機主部20を外枠10に組み付ける作業のみに集中することができる。
【0173】
ここで、主部側被軸支部材35を保持する第2係合爪KDb1は、係合爪KDbに一体に形成される。よって、施錠装置KDの操作(シリンダ錠KDaのキー操作)により、係合爪KDbと外枠10の爪受け部材17との間の係合を解除する際には、その解除動作に連動して、第2係合爪KDb1による主部側被軸支部材35の保持(係合)も解除することができる。
【0174】
よって、遊技機主部20を外枠10に組み付ける際には、主部側被軸支部材35を第2係合爪KDb1により保持し、組み付け作業の作業性の向上を図りつつ、組み付け後は、施錠装置KDの操作(シリンダ錠KDaのキー操作)を行うのみで、外枠10に対して遊技機主部20を開放させることができる。即ち、シリンダ錠KDaに対する一のキー操作のみで、遊技機主部20の外枠10に対する施錠の解除と、主部側被軸支部材35の第2係合爪KDb1による保持の解除とを同時に行うことができる。
【0175】
なお、主部側被軸支部材35には、図25に示すように、立設板37の一部を切り欠いて形成される立設切り欠き部37aが形成され、この立設切り欠き部37aの形成部に残された縦壁部分(本体板36から立設される部分)の外面側に第2係合爪KDb1が係合する。
【0176】
ここで、立設切り欠き部37aを設けず、立設板37の外面側に第2係合爪KDb1を係合させる構成では、立設板37のR状に湾曲した部分(本体板36から立設される縦壁部分とその縦壁部分の立設先端から折り返される部分との間の接続部分)に第2係合爪KDb1を係合させる必要が生じ、その係合が不安定となる。これに対し、上述のように、立設切り欠き部37aの形成部に残された縦壁部分(本体板36から立設される部分)の外面側に第2係合爪KDb1を係合させる構成とすることで、平坦面同士の係合として、その係合を安定化(確実化)することができる。
【0177】
次いで、図26及び図27を参照して、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、主部側被軸支部材35の立設板37と反対側となる本体板36の縁部が平坦面状に形成される場合を説明したが、第2実施の形態における主部側被軸支部材35は、立設板37と反対側となる本体板36の縁部に第2立設板237aが立設される。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0178】
図26(a)は、第2実施の形態における主部側被軸支部材235の上面図であり、図26(b)は、図26(a)の矢印XXVIb方向視における主部側被軸支部材235の正面図である。また、図27は、図26(b)のXXVII-XXVII線における主部側被軸支部材235の断面図である。
【0179】
図26及び図27に示すように、第2実施の形態における主部側被軸支部材235は、本体板36の長手方向(図26(a)左右方向)に沿ってその本体板36の縁部(立設板37が形成される縁部と反対側の縁部、図26(a)下側)から立設される第2立設板237aを備える。
【0180】
第2立設板237aは、立設板37と同じ方向に立設される。即ち、主部側被軸支部材235が、外枠側係合部材16に連結(係合)された状態では(図22参照)、第2立設板237aが本体板36から立設される方向と、突出部材76の先端部分が本体板36の上面に突出される方向とを一致させることができる。よって、外枠10に遊技機主部20が組み付けられた状態において(図1参照)、その遊技機主部20の前面側から突出部材76の先端部分にアクセスする不正行為を、第2立設板237aにより困難とすることができる。
【0181】
なお、内枠30の樹脂ベース31の底面に段差を設け、内枠30に主部側被軸支部材235を閉じた状態では、樹脂ベース31の底面の段差面(高い底面と低い底面との間を接続する面)に、第2立設板237aの外面(図27左側面)が対向配置されるように形成しても良い。これにより、遊技機主部20の前面側から突出部材76の先端部分にアクセスする不正行為をより困難とすることができる。
【0182】
次いで、図28及び図29を参照して、第3実施の形態について説明する。第1実施の形態では、外枠側係合部材16に主部側被軸支部材35が連結された場合に、突出部材76の先端部分が露出される場合を説明したが(図22参照)、第3実施の形態における主部側被軸支部材335は、外枠側係合部材16に連結された場合に、突出部材76の先端部分を被覆可能に形成される。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0183】
図28は、第3実施の形態における主部側被軸支部材335の斜視図であり、図29は、外枠側係合部材16及び主部側被軸支部材335の斜視図である。なお、図28では、主部側被軸支部材335の一部が部分的に断面視される。図29は、規制板78が押し込まれて連結動作を終了した状態が図示される。また、図29では、ケース体71Rの側面であって、ケース体71Lとの合わせ面となる側面がハッチングを付して図示される。
【0184】
図28に示すように、第3実施の形態における主部側被軸支部材335には、複数個所(本実施の形態では5ヶ所、第1実施の形態における受入穴36aと同じ箇所)に受入凹部336aが凹設される。受入凹部336aは、外枠側係合部材16(係合装置70)の突出部材76の先端部分を受け入れるために底面側(図28下側)に開口を有する凹部である。即ち、受入凹部336aは、本体部36の底面側からパンチを押し込む絞り加工により形成される容器状の凹部である。
【0185】
なお、受入凹部336aの開口の内径は、突出部材76の本体部76a(大径部)における外径よりも若干大きくされ、受入凹部336aの凹設深さは、規制板78の後端上面78cにより突出部材76の張出部76bが支持された状態において、その突出部材76の先端部分を受け入れ可能な深さ(即ち、突出部材76の先端部76a1と受入凹部336aの内周面336a1との間に若干の隙間が形成される深さ)に設定される。
【0186】
図29に示すように、突出部材76の張出部76bが規制板78の後端上面78cにより支持された状態(即ち、主部側被軸支部材335と外枠側係合部材16とが連結(係合)された状態)では、突出部材76の先端部分を、受入凹部336aにより被覆する(覆い隠す)ことができる。よって、突出部材76が遊技者などによって操作(没入方向へ移動)され、外枠側係合部材16と主部側被軸支部材335との間の連結が不正に解除されることを抑制できる。
【0187】
次いで、図30から図36を参照して、第4実施の形態について説明する。図30は、第4実施の形態におけるパチンコ機401を外枠410と遊技機主部420とに分解した状態を示すパチンコ機401の分解斜視図である。図31は、内枠430及び外枠410の斜視図であり、内枠430に対してその内枠430の構成要素A4が開かれた状態が図示される。図32は、外枠410と内枠430の構成要素A4との斜視図である。図33(a)は、内枠430の構成要素A4が連結された状態における外枠410の斜視図であり、図33(b)は、内枠430の構成要素A4が取り外された状態における外枠410の斜視図である。図34から図36は、外枠410と内枠の構成要素A4との連結構造を示す連結構造部分の斜視図である。
【0188】
図30から図36に示すように、第4実施の形態では、外枠410に対し、遊技機主部420が着脱可能に形成される。よって、第1実施の形態の場合と同様に、外枠410を島設備に残しつつ、その外枠410を流用して、新しい機種としての遊技機主部420の入れ替えを行うことができる。その結果、傾斜角度の調整に要する工数の低減を図ることができる。
【0189】
第4実施の形態では、図31及び図32に示すように、内枠430には、構成要素A4が配設され、その構成要素A4を介して、内枠430(遊技機主部420)が外枠410に着脱可能に連結される。この場合、外枠410に対して遊技機主部20を開閉可能に軸支する上端側および下端側の支持軸は、それぞれ構成要素A4に配設される。
【0190】
よって、遊技機主部420を新たな機種として設計する場合には、上端側および下端側の両方の支持軸について、外枠410との関係を考慮する必要がない。従って、その設計の自由度を高めることができ、その分、上端側および下端側の両方の支持軸近傍における前面扉の意匠性の向上を図ることができる。
【0191】
次いで、図37から図40を参照して、第5実施の形態について説明する。図37は、第5実施の形態におけるパチンコ機501を外枠510と遊技機主部520とに分解した状態を示すパチンコ機501の分解斜視図である。図38は、外枠510及び内枠530の斜視図であり、内枠530に対してその内枠530の構成要素A5が開かれた状態が図示される。図39は、外枠510と内枠530の構成要素A5との斜視図である。図40は、内枠530の構成要素A5が連結された状態における外枠510の斜視図である。
【0192】
図37から図40に示すように、第5実施の形態では、外枠510に対し、遊技機主部520が着脱可能に形成される。よって、第1実施の形態の場合と同様に、外枠510を島設備に残しつつ、その外枠510を流用して、新しい機種としての遊技機主部520の入れ替えを行うことができる。その結果、傾斜角度の調整に要する工数の低減を図ることができる。
【0193】
第5実施の形態では、図38及び図39に示すように、内枠530には、構成要素A5が配設され、その構成要素A5を介して、内枠530(遊技機主部520)が外枠510に着脱可能に連結される。この場合、外枠510に対して遊技機主部520を開閉可能に軸支する上端側および下端側の支持軸は、それぞれ構成要素A5に配設される。
【0194】
よって、遊技機主部520を新たな機種として設計する場合には、上端側および下端側の両方の支持軸について、外枠510との関係を考慮する必要がない。従って、その設計の自由度を高めることができ、その分、上端側および下端側の両方の支持軸近傍における前面扉の意匠性の向上を図ることができる。
【0195】
更に、第5実施の形態では、構成要素A5が枠状に形成されることで、外枠510に対して内枠530(遊技機主部520)を開閉不能に施錠するための施錠装置についても、構成要素A5に配設することができる。よって、島設備に残した外枠510を流用しつつ、遊技機主部20を新たな機種として設計する場合には、施錠装置についても、外枠510との関係を考慮する必要がない。従って、その設計の自由度を高め、より安全性の高い施錠装置の開発が可能となる。
【0196】
次いで、図41から図49を参照して、第6実施の形態について説明する。図41は、第6実施の形態における外枠610と内枠の構成要素A6との分解斜視図であり、図42は、外枠610と内枠の構成要素A6との斜視図である。図43は、外枠610と内枠の構成要素A6との連結構造を示す連結構造部分の断面図である。図44及び図45は、遊技機601の部分拡大側面図であり、図46及び図47は、遊技機601の側面図である。図48及び図49は、内枠の構成要素A6が連結された状態における外枠610の斜視図である。なお、図44から図49では、それぞれ外枠610と内枠の構成要素A6との間の連結位置を変更した状態が図示され、外枠610に対する内枠の傾斜角度がそれぞれ異なる。
【0197】
図41から図49に示すように、第6実施の形態では、外枠610に対し、内枠(遊技機主部)が着脱可能に形成される。よって、第1実施の形態の場合と同様に、外枠610を島設備に残しつつ、その外枠610を流用して、新しい機種としての遊技機主部の入れ替えを行うことができる。その結果、傾斜角度の調整に要する工数の低減を図ることができる。
【0198】
第6実施の形態では、図41及び図42に示すように、内枠(遊技機主部)が構成要素A6を備え、その構成要素A6を介して、内枠(遊技機主部)が外枠610に着脱可能に連結される。即ち、第5実施の形態における場合と同様に、外枠610に対して遊技機主部を開閉可能に軸支する上端側および下端側の支持軸が、それぞれ構成要素A6に配設される。これにより、その設計の自由度を高めることができ、その分、上端側および下端側の両方の支持軸近傍における前面扉の意匠性の向上を図ることができる。
【0199】
第6実施の形態では、構成要素A6と外枠610との間に、両者の相対的な傾斜角度を調整する傾斜角度調整機構が形成される。具体的には、傾斜角度調整機構を構成する一要素である構成B6の取着位置が選択可能とされ、その構成B6の取着位置に応じて、図44から図49に示すように、外枠610に対する構成要素A6の相対的な傾斜角度が調整される。
【0200】
これにより、島設備に残した外枠610を流用して、遊技機主部の設置を行う場合であっても、構成B6の取着位置を適宜選択することで、遊技機主部(遊技機601)の傾斜角度の調整を行うことができる。即ち、外枠610を島設備から取り外さなくても、その外枠610に遊技機主部を取り付ける際に、構成Bの取着位置を変更するだけで、遊技機601の傾斜角度の調整を行うことができる。
【0201】
次いで、図50から図61を参照して、第7実施の形態について説明する。図50は、第7実施の形態における外枠710及び内枠730の斜視図であり、外枠710に内枠730を連結した状態が図示される。図51及び図52は、外枠710及び内枠730の斜視図であり、外枠710から内枠730を取り外した状態が図示される。図53は、外枠710及び内枠730の斜視図であり、図50に示す状態から内枠730を開放した状態が図示される。図54は、内枠730の分解斜視図であり、図55は、外枠730の分解斜視図である。図56及び図57は、外枠710の部分拡大斜視図であり、外枠710の組立工程における過程が図示される。図58及び図59は、外枠710及び内枠730の連結構造を構成する一要素の分解斜視図である。図60及び図61は、外枠710及び内枠730の連結構造の部分拡大断面図であり、連結構造による連結過程が図示される。
【0202】
第7実施の形態では、図53から図55に示すように、内枠730(遊技機主部)が構成要素A7を備え、その構成要素A7を介して、内枠730(遊技機主部)が外枠710に着脱可能に連結される。即ち、第5実施の形態における場合と同様に、外枠710に対して遊技機主部を開閉可能に軸支する上端側および下端側の支持軸が、それぞれ構成要素A7に配設される。これにより、その設計の自由度を高めることができ、その分、上端側および下端側の両方の支持軸近傍における前面扉の意匠性の向上を図ることができる。
【0203】
第7実施の形態では、図55から図57に示すように、外枠710の上枠体に開口が形成されると共に、その開口部分に木材などから形成される板状の部材が配設される。よって、上枠体を金属などから形成して、その剛性を確保しつつ、開口を介して、外枠710を島設備の枠体に釘等により打ち付けて固定することができる。
【0204】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
【0205】
上記各実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。かかる数値の一例としては、例えば、受入穴36aや挿入爪36cの形成個数などが例示される。
【0206】
上記各実施の形態では、外枠側係合装置16が外枠10の下枠体12に配設される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、これに代えて、或いは、これに加えて、外枠10の上枠体11の下面側に配設してもよい。なお、上枠体11に配設する場合には、遊技機主部20の重量を支える必要がないので、外枠側係合装置16の簡素化(例えば、板厚の薄肉化や材質の変更など)を行うことができ、その分、製品コストの削減を図ることができる。
【0207】
上記各実施の形態では、規制板78の上面視において、貫通孔78cにより形成される空間が閉じた空間として形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、規制板78の上面視において、貫通孔78cの内部空間と外部とを連通する通路が規制板78に形成されていても良い。この場合には、かかる通路を利用して、突出部材76を貫通孔78cの内部空間へ配置することができる。よって、突出部材76の本体部76aと環状板76cとを別体とする必要がなく、環状板76cを本体部76aと一体に形成することができるので、部品点数および組立工数の低減を図ることができる。
【0208】
上記各実施の形態では、複数の係合装置70が外枠10の幅方向(左右方向)に等間隔に配設される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、外枠10の左右方向(左枠体13側および右枠体14側)に偏らせて配設しても良い。この場合には、中央部分にスペースを確保して、他の部品(例えば、スピーカ装置や制御基板、コネクタなど)を配設できる。即ち、各係合装置70の対向間に形成される各スペースは狭く、単体では有効な利用が困難なデッドスペースとなり易いところ、係合装置80を左右に偏らせて配設することで、各デッドスペースを合体させて、その分、中央に有効なスペース(広いスペース)を確保することができる。
【0209】
上記各実施の形態では、主部側被軸支部材35の長手方向寸法が、外枠10の幅寸法(左枠体13及び右枠体14の対向面間隔)と略同一とされる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、上記各実施の形態における主部側被軸支部材35よりも短くすることは当然可能である。
【0210】
上記各実施の形態では、規制板78の後端部分における外面を平坦面状に形成する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、その外面の凹凸や溝を設けても良い。凹凸や溝が設けられることで、規制板78を引く抜く際の滑り止めとすることができる。
【0211】
上記各実施の形態では、ケース体71R,71Lを締結ねじB1及びナットN1による締結固定により一体化(結合)する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の結合手段を利用することは当然可能である。他の結合手段としては、ケース体71R,71Lの合わせ面同士を接着で接着固定する方法、合わせ面同士を超音波溶着で溶着させる方法、或いは、ケース体71R,71Lの一方に形成された弾性的な爪を他方に設けられた受け部に係合させる方法などが例示される。
【0212】
上記各実施の形態では、外壁形成部材80が、板状体を折り曲げることで形成され、例えば、上面板81と側面板84との間などに隙間が形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、板状体に絞り加工を施して、外壁形成部材80を容器状(即ち、上面板81と側面板84との間、及び、底面板82と側面板84との間に隙間が形成されない形状)に形成しても良い。これにより、突出部材76へのアクセスをより困難とすることができる。
【0213】
上記第1及び第2実施の形態では、係合装置70(突出部材76)の配設数と主部側被軸支部材35の受入穴36aの配設数とが同数とされる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるのものではなく、係合装置70(突出部材76)の配設数よりも、主部側被軸支部材35の受入穴36aの配設数を少なくしても良い。第3実施の形態における受入凹部336aについても同様である。これら受入穴36a又は受入凹部336aの配設数が少なくても、突出部材76は主部側被軸支部材35の下面側で没入状態にあれば足りるからである(図20参照)。
【0214】
以下に、本発明の遊技機に加えて、上記実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
【0215】
外枠と、その外枠に連結装置を介して開閉可能に配設される遊技機主部と、を備えた遊技機において、前記連結装置は、前記遊技機主部に配設される主部側軸部材と、その主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材と、その主部側被軸支部材に着脱可能に連結され前記外枠に配設される外枠側係合部材と、を少なくとも備えることを特徴とする遊技機A0。
【0216】
遊技機A0によれば、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。一方、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結を解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
【0217】
これにより、外枠をホールの島の木枠に残したまま、遊技機主部を取り外すことができるので、遊技機の入れ替えを行う際には、ホールの島の木枠に残された外枠を利用して、別の遊技機主部を設置することができる。その結果、傾斜角度の調整を不要として、入れ替えに要する工数を低減することができる。
【0218】
この場合、遊技機主部の設計時、主部側軸部材については、外枠との関係を考慮する必要がないので、その設計の自由度を高めることができる。即ち、主部側軸部材は、主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側係合部材に対して連結可能な構造とすれば足り、主部側軸部材を、外枠(外枠側係合部材)との関係で設計する必要がない。よって、主部側軸部材の設計の自由度を確保できる。
【0219】
遊技機A0において、前記連結装置は、前記外枠に配設される外枠側連結部材と、その外枠側連結部材に着脱可能に連結されると共に連結時には前記外枠側連結部材に対して相対回動可能に形成され前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と、を更に備えることを特徴とする遊技機A1。
【0220】
遊技機A1によれば、遊技機A0の奏する効果に加え、外枠に配設される外枠側連結部材に対し、遊技機主部に配設される主部側連結部材を連結させる共に、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。即ち、連結装置は外枠と遊技機主部とを2ヶ所で連結するので、これら外枠と遊技機主部とを安定した状態で連結することができる。一方、外枠側連結部材と主部側連結部材との間の連結、及び、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結をそれぞれ解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
【0221】
遊技機A1において、前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と前記外枠に配設される外枠側連結部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成されると共に、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と前記外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成され、それら両直線方向が平行とされることを特徴とする遊技機A2。
【0222】
遊技機A2によれば、遊技機A1の奏する効果に加え、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向と、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向とが平行とされるので、遊技機主部を外枠に直線方向へ移動させる動作のみで連結することができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0223】
遊技機A2において、前記直線方向は、前記外枠の枠面に対して垂直な方向であることを特徴とする遊技機A3。
【0224】
遊技機A3によれば、遊技機A2の奏する効果に加え、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向、及び、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向が、外枠の枠面に対して垂直な方向とされるので、遊技機主部を外枠に対し正面に配置し、そのまま真直ぐに直線方向へ押し込む動作のみで、遊技機主部を外枠に組み付けることができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0225】
遊技機A0からA3において、前記主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に一端側が軸支された長尺に形成されると共に前記遊技機主部の底面に平行な平板形状に形成されることを特徴とする遊技機A4。
【0226】
遊技機A4によれば、遊技機A0からA3のいずれかの奏する効果に加え、前記主部側被軸支部材は、一端側が主部側軸部材に軸支された長尺の平板形状に形成されるので、かかる主部側被軸支部材を遊技機主部に対して相対回動させ、開いた状態とする(即ち、両者をく字状に配置する)ことで、遊技機主部を単独で(即ち、外枠から分離した状態であっても)自立させることができる。特に、主部側被軸支部材の平板形状は、遊技機主部の底面に平行とされるので、その分、接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。さらに、このように主部側被軸支部材の平板形状が、遊技機主部の底面に平行とされることで、複数の遊技機主部を自立させる際に、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねることができるので、複数の遊技機主部を自立させる際の収納効率の向上を図ることができる。
【0227】
遊技機A4において、前記主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に軸支される一端側とその反対側となる他端側との間を結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されると共に他方の縁部が平板形状に形成され、前記主部側被軸支部材が前記遊技機主部に対して開いた状態となった場合に、前記折り返されて形成された一方の縁部が前記遊技機主部と反対側に位置すると共に、前記平板形状に形成された他方の縁部が前記遊技機主部側に位置することを特徴とする遊技機A5。
【0228】
遊技機A5によれば、遊技機A4の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一端側と他端側とを結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されるので、その分、主部側被軸支部材の剛性を高めることができる。即ち、主部側被軸支部材が遊技機主部に対して開いた状態(く字状の配置)とされる場合に、遊技機主部を強固に支持することができるので、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
【0229】
一方で、主部側被軸支部材の縁部が折り返されていると、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねて、複数の遊技機主部を自立させる際に、折り返された縁部に乗り上げることで、遊技機主部が傾斜して、自立が不安定となる。これに対し、本遊技機によれば、主部側軸支部材は、遊技機主部を自立させた状態において、遊技機主部側に位置する他方の縁部が平板形状に形成される。よって、折り返されて形成される一方の縁部を避け、他方の縁部の上に他の主部側被軸支部材を順に重ねていくことができる。よって、遊技機主部の傾斜を抑制して、安定的に自立させることができる。
【0230】
遊技機A5において、前記主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されることを特徴とする遊技機A6。
【0231】
遊技機A6によれば、遊技機A5の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されるので、主部側被軸支部材の底面を平坦面形状とすることができる。よって、接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
【0232】
遊技機A4から遊技機A6のいずれかにおいて、前記主部側被軸支部材と前記遊技機主部との間に介在し、前記主部側被軸支部材を、前記主部側軸部材を回動中心として相対回動させ、前記遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢する回動付勢部材を備えることを特徴とする遊技機A7。
【0233】
遊技機A7によれば、遊技機A4からA6のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材が回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されるので、主部側被軸支部材を遊技機主部に対して開いた状態(く字状に配置)に維持して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。即ち、遊技機主部の自立時に主部側被軸支部材が不用意に閉じられて、遊技機主部の自立が不安定化することを抑制できる。
【0234】
また、外枠に配設される外枠側係合部材と遊技機主部に配設される主部側被軸支部材との連結により、外枠に対して遊技機主部が開閉可能に配設された状態では、回動付勢部材の付勢力を、遊技機主部を開放させる方向への力として利用することができる。よって、遊技機主部の重量が重い場合であっても、その遊技機主部を作業者が開放する操作を容易とすることができる。
【0235】
遊技機A4からA7のいずれかにおいて、前記主部側被軸支部材が、前記主部側軸部材を回動中心として前記遊技機主部に対して相対回動され、前記遊技機主部の底面側に配設された場合に、その主部側被軸支部材を保持する主部側保持部材を備えることを特徴とする遊技機A8。
【0236】
遊技機A8によれば、遊技機A4からA7のいずれかの奏する効果に加え、主部側保持部材により主部側被軸支部材を遊技機主部の底面側に保持することができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。即ち、主部側被軸支部材は、回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されているところ、これを主部側保持部材により遊技機主部の底面側に保持する(閉じた状態に保持する)ことができれば、作業者は、作業者自身が例えば一方の手で主部側被軸支部材を閉じた状態に保持しつつ、遊技機主部を外枠に組み付けるという煩雑な作業を行う必要がなく、遊技機主部を外枠に組み付ける作業のみに集中することができる。
【0237】
遊技機A8において、前記遊技機主部を前記外枠に対して施錠する施錠装置を備えると共に、前記施錠装置が前記主部側保持部材を備え、前記施錠装置の操作により前記遊技機主部の外枠に対する施錠が解除される場合に、その操作に連動して、前記主部側保持部材による前記主部側被軸支部材の保持が解除されることを特徴とする遊技機A9。
【0238】
遊技機A9によれば、遊技機A8の奏する効果に加え、施錠装置が主部側保持部材を備え、施錠装置の操作に連動して、主部側保持部材による主部側被軸支部材の保持を解除できるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、主部側被軸支部材を主部側保持部材により保持し、組み付け作業の作業性の向上を図りつつ、組み付け後は、施錠装置による施錠を解除するのみで、外枠に対して遊技機主部を開放させることができる。即ち、施錠装置を解除する一の操作のみで、遊技機主部の外枠に対する施錠の解除と、主部側被軸支部材の主部側保持部材による保持の解除とを同時に行うことができる。
【0239】
遊技機A0からA9において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記主部側被軸支部材に対向配置される対向面と、その対向面から出没可能に突出する突出部材と、その突出部材を前記対向面から突出する方向へ付勢する出没付勢部材とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、前記外枠側係合部材の対向面に対向配置された場合に、その対向面から突出される前記突出部材を受け入れる受入部を備え、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられることで、前記外枠側係合部材に対し前記主部側被軸支部材が連結されることを特徴とする遊技機A10。
【0240】
遊技機A10によれば、遊技機A0からA9のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面に対向配置させ、その外枠側係合部材の対向面から突出される突出部材を、主部側被軸支部材の受入部に受け入れさせることで、外枠側係合部材に対し主部側被軸支部材を連結させることができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0241】
遊技機A10において、前記外枠側係合部材の突出部材は、突出先端部分が先細形状に形成されると共にその突出先端部分を前記対向面下に没入可能に形成され、前記突出先端部分のみが前記対向面から突出する位置に前記出没付勢部材の付勢力により保持されることを特徴とする遊技機A11。
【0242】
遊技機A11によれば、遊技機A10の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材は、先細形状に形成された突出先端部分のみが対向面から突出されるので、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材が外枠側係合部材の対向面上をスライド移動され、突出部材に当接した際に、引っ掛かりを抑制して、突出部材を対向面下により確実に没入させることができる。
【0243】
遊技機A10又はA11において、前記外枠側係合部材は、前記突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた状態で、前記突出部材に当接してその突出部材の前記対向面下への没入を規制する没入規制部材を備えることを特徴とする遊技機A12。
【0244】
遊技機A12によれば、遊技機A10又はA11の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が対向面下へ没入することを没入規制部材により規制できるので、主部側被軸支部材の受入部に外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた状態を維持して、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。この場合、外枠側係合部材の突出部材の突出先端部分のみが対向面から突出される場合には、突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた後に、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面上でスライド移動させることで、突出部材を対向面下により没入させることができ、その結果、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されてしまうので、没入規制部材により突出部材の没入を規制する本構造が特に有効となる。
【0245】
遊技機A12において、前記外枠側係合部材は、前記没入規制部材の移動を案内する案内部材を備え、前記没入規制部材は、傾斜して形成される傾斜面を備えると共に、前記突出部材は、前記没入規制部材の傾斜面が当接される被当接部を備え、前記没入規制部材が前記案内部材に案内され、その傾斜面を前記突出部材の被当接部に当接させつつ、一方向へ移動されると、前記突出部材が前記対向面上に押し上げられると共に、前記案内部材と前記被当接面との間に没入規制部材が介在することで、前記突出部材の前記対向面下への没入が規制されることを特徴とする遊技機A13。
【0246】
遊技機A13によれば、遊技機A12の奏する効果に加え、没入規制部材が突出部材の被当接部に当接する傾斜面を備えるので、没入規制部材の一方向への移動により、突出部材の対向面下への没入が規制され場合には、突出部材を対向面上に押し上げた状態とすることができる。これにより、主部側被軸支部材の受入部へ突出部材の突出先端をより深くまで挿入して、その受け入れ量を確保することができる。その結果、主部側被軸支部材の受入部と外枠側係合部材の突出部材との係合を強固として、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。
【0247】
また、このように、没入規制部材の傾斜面を利用して突出部材を対向面上へ押し上げる構造とすることで、没入規制部材を案内部材の案内に沿って一方向へ移動させるのみで、かかる没入規制部材を案内部材と突出部材との間に介在させることができる。よって、例えば、没入規制部材を一方向へ移動させる動作と同時に突出部材を持ち上げておく動作を別途行う必要がなく、その分、作業性の向上を図ることができる。
【0248】
遊技機A10から遊技機A13において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記平坦面から立設される立設壁と、その立設壁の立設先端から前記遊技機主部側へ向けて前記平坦面と略平行に延設される延設壁とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、その受入部に前記外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた場合に、前記外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に挟持される被挟持部を備えることを特徴とする遊技機A14。
【0249】
遊技機A14によれば、遊技機A10からA13の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられると、外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に、主部側被軸支部材の被挟持部が挟持されるので、外枠側係合部材に対して主部側被軸支部材が平坦面の面直方向(即ち、突出部材の出没方向)へ移動することを規制することができる。これにより、外枠側係合部材と主部側軸支部材との間の連結を確実として、外枠に対し、遊技機主部を、より強固に連結できる。
【0250】
この場合、外枠側係合部材の延設壁は、立設壁の立設先端から遊技機主部側へ向けて延設されるので、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させる動作のみで、主部側被軸支部材の被挟持部を外枠側係合部材の平坦面および延設壁との対向面間に挟持させることができる。また、その主部側被軸支部材の移動は、外枠側係合部材の立設壁によって規制する(位置決めする)ことができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0251】
遊技機A10からA14において、前記外枠に配設される外枠側連結部材と前記遊技機主部に配設される主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、前記主部側被軸支部材を載置可能な領域が前記外枠側係合部材の平坦面に形成されることを特徴とする遊技機A15。
【0252】
遊技機A15によれば、遊技機A10からA14の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、主部側被軸支部材を載置可能な領域が外枠側係合部材の平坦面に形成されるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、まず、遊技機主部の主部側被軸支部を、外枠側係合部材の平坦面における上記領域に載置(仮置き)し、その後、主部側被軸支部を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させることで、外枠側の外枠側連結部材に対する遊技機主部側の主部側連結部材の連結と、外枠側係合部材の突出部材の主部側被軸支部材の受入部への受け入れとをそれぞれ行うことができる。即ち、作業者は、上記連結および受け入れの作業を行う際に、その作業を、遊技機主部の重量を支持しつつ行う必要がない。よって、外枠に対して遊技機主部を組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0253】
遊技機A1からA15において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、軸状の連結軸部を備え、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記連結軸部を回動可能に軸支する軸支部と、その軸支部に連通し前記連結軸部を前記軸支部まで案内する案内溝部とを備えることを特徴とする遊技機A16。
【0254】
遊技機A16によれば、遊技機A1からA15の奏する効果に加え、連結軸部を回動可能に軸支する軸支部には、連結軸部を案内する案内溝部が連通されているので、連結軸部を案内溝部に沿って移動させることで、連結軸部を軸支部に軸支させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0255】
遊技機A16において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記案内溝部へ出没可能に形成され前記案内溝部に突出することで、前記軸支部に軸支された連結軸部が前記案内溝部を通過することを規制する通過規制部材を備えることを特徴とする遊技機A17。
【0256】
遊技機A17によれば、遊技機A16の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材または遊技機主部側の主部側連結部材の他方は、案内溝部へ出没可能に形成される通過規制部材を備え、その通過規制部材を案内溝部に突出させることで、軸支部に軸支された連結軸部が案内溝部を通過することを規制することができる。即ち、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
【0257】
遊技機A17において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、前記外枠に対して前記遊技機主部が閉じられた状態では、前記通過規制部材を被覆すると共に、前記外枠に対して前記遊技機主部が開放された状態では、前記通過規制部材を露出させる被覆部材を備えることを特徴とする遊技機A18。
【0258】
遊技機A18によれば、遊技機A17の奏する効果に加え、外枠に対して遊技機主部が閉じられた状態では、被覆部材により通過規制部材が被覆されるので、通過規制部材が操作されることを困難とできる。よって、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が不正に解除されることを抑制することができる。一方で、外枠に対して遊技機主部が開放された状態では、通過規制部材が露出されるので、通過規制部材を操作可能とできる。よって、連結軸部が案内溝部を通過可能な状態として、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を行うことができる。
【0259】
遊技機A17又はA18において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、少なくとも、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えることを特徴とする遊技機A19。
【0260】
遊技機A19によれば、遊技機A17又はA18の奏する効果に加え、少なくとも、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えるので、通過規制部材による規制を解除し、連結軸部が案内溝部を通過可能(即ち、連結軸部を抜き取り可能)な状態を形成し且つその状態を維持することができる。よって、作業者は、通過規制部材を後退した状態に保持しつつ、連結溝部を軸支部から抜き取るという煩雑な作業を行う必要がない。その結果、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を容易とすることができる。
【0261】
遊技機A19において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記通過規制部材を前記案内溝部に突出する方向へ付勢する規制付勢部材を備え、前記通過規制部材は、前記案内溝部に突出する部分に傾斜して形成される傾斜面を備え、前記連結軸部が前記傾斜面を押圧することで、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退される一方、前記規制部材保持手段により保持可能な位置には前記通過規制部材が達しないことを特徴とする遊技機A20。
【0262】
遊技機A20によれば、遊技機A19の奏する効果に加え、連結軸部が傾斜面を押圧することで、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退されるので、連結軸部を案内溝部に沿って押し込むことで、かかる連結軸部を軸支部に到達させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。この場合、通過規制部材は、規制部材保持手段により保持可能な位置には達しないので、規制付勢部材の付勢力により、通過規制部材を案内溝部に突出する位置へ復帰(前進)させることができる。その結果、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
【0263】
外枠と、その外枠に連結装置を介して開閉可能に配設される遊技機主部と、を備えた遊技機において、前記連結装置は、前記遊技機主部に配設される主部側軸部材と、その主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材と、その主部側被軸支部材に着脱可能に連結され前記外枠に配設される外枠側係合部材と、を少なくとも備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と前記外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成されることを特徴とする遊技機B1。
【0264】
遊技機B1によれば、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。一方、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結を解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
【0265】
これにより、外枠をホールの島の木枠に残したまま、遊技機主部を取り外すことができるので、遊技機の入れ替えを行う際には、ホールの島の木枠に残された外枠を利用して、別の遊技機主部を設置することができる。その結果、傾斜角度の調整を不要として、入れ替えに要する工数を低減することができる。
【0266】
この場合、遊技機主部の設計時、主部側軸部材については、外枠との関係を考慮する必要がないので、その設計の自由度を高めることができる。即ち、主部側軸部材は、主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側係合部材に対して連結可能な構造とすれば足り、主部側軸部材を、外枠(外枠側係合部材)との関係で設計する必要がない。よって、主部側軸部材の設計の自由度を確保できる。
【0267】
ここで、外枠と比較して、遊技機主部は比較的重量が嵩むところ、遊技機の入れ替えを行う際には、作業者は、この比較的重量が嵩む遊技機主部を、ホールの島の木枠に残された外枠に対して組み付ける必要がある。さらにその組み付け作業では、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させる必要がある。そのため、作業者にとって、外枠係合部材と主部側被軸支部材との連結に複雑な動作が必要であると、その連結動作を、比較重量が嵩む遊技機主部を支持しながら行うことが困難となり、遊技機主部を外枠に組み付けることができないおそれがある。これに対し、遊技機B1によれば、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能とされるので、かかる連結動作を簡素とすることができ、その結果、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0268】
遊技機B1において、前記連結装置は、前記外枠に配設される外枠側連結部材と、その外枠側連結部材に着脱可能に連結されると共に連結時には前記外枠側連結部材に対して相対回動可能に形成され前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と、を更に備え、前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と前記外枠に配設される外枠側連結部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成され、その主部側連結部材を外枠側連結部材に連結させる際の直線方向が、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、前記外枠に配設される外枠側係合部材に連結させる際の前記直線方向と平行とされることを特徴とする遊技機B2。
【0269】
遊技機B2によれば、遊技機B1の奏する効果に加え、外枠に配設される外枠側連結部材に対し、遊技機主部に配設される主部側連結部材を連結させる共に、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。即ち、連結装置は外枠と遊技機主部とを2ヶ所で連結するので、これら外枠と遊技機主部とを安定した状態で連結することができる。一方、外枠側連結部材と主部側連結部材との間の連結、及び、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結をそれぞれ解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
【0270】
この場合、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向と、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向とが平行とされるので、遊技機主部を外枠に直線方向へ移動させる動作のみで連結することができる。よって、主部側連結部材および外枠側連結部材を更に備える場合であっても、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0271】
遊技機B1又はB2において、前記直線方向は、前記外枠の枠面に対して垂直な方向であることを特徴とする遊技機B3。
【0272】
遊技機B3によれば、遊技機B1又はB2の奏する効果に加え、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向、及び、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向が、外枠の枠面に対して垂直な方向とされるので、遊技機主部を外枠に対し正面に配置し、そのまま真直ぐに直線方向へ押し込む動作のみで、遊技機主部を外枠に組み付けることができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0273】
遊技機B1からB3において、前記主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に一端側が軸支された長尺に形成されると共に前記遊技機主部の底面に平行な平板形状に形成されることを特徴とする遊技機B4。
【0274】
遊技機B4によれば、遊技機B1からB3のいずれかの奏する効果に加え、前記主部側被軸支部材は、一端側が主部側軸部材に軸支された長尺の平板形状に形成されるので、かかる主部側被軸支部材を遊技機主部に対して相対回動させ、開いた状態とする(即ち、両者をく字状に配置する)ことで、遊技機主部を単独で(即ち、外枠から分離した状態であっても)自立させることができる。特に、主部側被軸支部材の平板形状は、遊技機主部の底面に平行とされるので、その分、接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。さらに、このように主部側被軸支部材の平板形状が、遊技機主部の底面に平行とされることで、複数の遊技機主部を自立させる際に、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねることができるので、複数の遊技機主部を自立させる際の収納効率の向上を図ることができる。
【0275】
遊技機B4において、前記主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に軸支される一端側とその反対側となる他端側との間を結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されると共に他方の縁部が平板形状に形成され、前記主部側被軸支部材が前記遊技機主部に対して開いた状態となった場合に、前記折り返されて形成された一方の縁部が前記遊技機主部と反対側に位置すると共に、前記平板形状に形成された他方の縁部が前記遊技機主部側に位置することを特徴とする遊技機B5。
【0276】
遊技機B5によれば、遊技機B4の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一端側と他端側とを結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されるので、その分、主部側被軸支部材の剛性を高めることができる。即ち、主部側被軸支部材が遊技機主部に対して開いた状態(く字状の配置)とされる場合に、遊技機主部を強固に支持することができるので、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
【0277】
一方で、主部側被軸支部材の縁部が折り返されていると、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねて、複数の遊技機主部を自立させる際に、折り返された縁部に乗り上げることで、遊技機主部が傾斜して、自立が不安定となる。これに対し、本遊技機によれば、主部側軸支部材は、遊技機主部を自立させた状態において、遊技機主部側に位置する他方の縁部が平板形状に形成される。よって、折り返されて形成される一方の縁部を避け、他方の縁部の上に他の主部側被軸支部材を順に重ねていくことができる。よって、遊技機主部の傾斜を抑制して、安定的に自立させることができる。
【0278】
遊技機B5において、前記主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されることを特徴とする遊技機B6。
【0279】
遊技機B6によれば、遊技機B5の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されるので、主部側被軸支部材の底面を平坦面形状とすることができる。よって、接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
【0280】
遊技機B4から遊技機B6のいずれかにおいて、前記主部側被軸支部材と前記遊技機主部との間に介在し、前記主部側被軸支部材を、前記主部側軸部材を回動中心として相対回動させ、前記遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢する回動付勢部材を備えることを特徴とする遊技機B7。
【0281】
遊技機B7によれば、遊技機B4からB6のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材が回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されるので、主部側被軸支部材を遊技機主部に対して開いた状態(く字状に配置)に維持して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。即ち、遊技機主部の自立時に主部側被軸支部材が不用意に閉じられて、遊技機主部の自立が不安定化することを抑制できる。
【0282】
また、外枠に配設される外枠側係合部材と遊技機主部に配設される主部側被軸支部材との連結により、外枠に対して遊技機主部が開閉可能に配設された状態では、回動付勢部材の付勢力を、遊技機主部を開放させる方向への力として利用することができる。よって、遊技機主部の重量が重い場合であっても、その遊技機主部を作業者が開放する操作を容易とすることができる。
【0283】
遊技機B4からB7のいずれかにおいて、前記主部側被軸支部材が、前記主部側軸部材を回動中心として前記遊技機主部に対して相対回動され、前記遊技機主部の底面側に配設された場合に、その主部側被軸支部材を保持する主部側保持部材を備えることを特徴とする遊技機B8。
【0284】
遊技機B8によれば、遊技機B4からB7のいずれかの奏する効果に加え、主部側保持部材により主部側被軸支部材を遊技機主部の底面側に保持することができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。即ち、主部側被軸支部材は、回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されているところ、これを主部側保持部材により遊技機主部の底面側に保持する(閉じた状態に保持する)ことができれば、作業者は、作業者自身が例えば一方の手で主部側被軸支部材を閉じた状態に保持しつつ、遊技機主部を外枠に組み付けるという煩雑な作業を行う必要がなく、遊技機主部を外枠に組み付ける作業のみに集中することができる。
【0285】
遊技機B8において、前記遊技機主部を前記外枠に対して施錠する施錠装置を備えると共に、前記施錠装置が前記主部側保持部材を備え、前記施錠装置の操作により前記遊技機主部の外枠に対する施錠が解除される場合に、その操作に連動して、前記主部側保持部材による前記主部側被軸支部材の保持が解除されることを特徴とする遊技機B9。
【0286】
遊技機B9によれば、遊技機B8の奏する効果に加え、施錠装置が主部側保持部材を備え、施錠装置の操作に連動して、主部側保持部材による主部側被軸支部材の保持を解除できるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、主部側被軸支部材を主部側保持部材により保持し、組み付け作業の作業性の向上を図りつつ、組み付け後は、施錠装置による施錠を解除するのみで、外枠に対して遊技機主部を開放させることができる。即ち、施錠装置を解除する一の操作のみで、遊技機主部の外枠に対する施錠の解除と、主部側被軸支部材の主部側保持部材による保持の解除とを同時に行うことができる。
【0287】
遊技機B0からB9において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記主部側被軸支部材に対向配置される対向面と、その対向面から出没可能に突出する突出部材と、その突出部材を前記対向面から突出する方向へ付勢する出没付勢部材とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、前記外枠側係合部材の対向面に対向配置された場合に、その対向面から突出される前記突出部材を受け入れる受入部を備え、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられることで、前記外枠側係合部材に対し前記主部側被軸支部材が連結されることを特徴とする遊技機B10。
【0288】
遊技機B10によれば、遊技機B0からB9のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面に対向配置させ、その外枠側係合部材の対向面から突出される突出部材を、主部側被軸支部材の受入部に受け入れさせることで、外枠側係合部材に対し主部側被軸支部材を連結させることができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0289】
遊技機B10において、前記外枠側係合部材の突出部材は、突出先端部分が先細形状に形成されると共にその突出先端部分を前記対向面下に没入可能に形成され、前記突出先端部分のみが前記対向面から突出する位置に前記出没付勢部材の付勢力により保持されることを特徴とする遊技機B11。
【0290】
遊技機B11によれば、遊技機B10の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材は、先細形状に形成された突出先端部分のみが対向面から突出されるので、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材が外枠側係合部材の対向面上をスライド移動され、突出部材に当接した際に、引っ掛かりを抑制して、突出部材を対向面下により確実に没入させることができる。
【0291】
遊技機B10又はB11において、前記外枠側係合部材は、前記突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた状態で、前記突出部材に当接してその突出部材の前記対向面下への没入を規制する没入規制部材を備えることを特徴とする遊技機B12。
【0292】
遊技機B12によれば、遊技機B10又はB11の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が対向面下へ没入することを没入規制部材により規制できるので、主部側被軸支部材の受入部に外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた状態を維持して、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。この場合、外枠側係合部材の突出部材の突出先端部分のみが対向面から突出される場合には、突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた後に、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面上でスライド移動させることで、突出部材を対向面下により没入させることができ、その結果、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されてしまうので、没入規制部材により突出部材の没入を規制する本構造が特に有効となる。
【0293】
遊技機B12において、前記外枠側係合部材は、前記没入規制部材の移動を案内する案内部材を備え、前記没入規制部材は、傾斜して形成される傾斜面を備えると共に、前記突出部材は、前記没入規制部材の傾斜面が当接される被当接部を備え、前記没入規制部材が前記案内部材に案内され、その傾斜面を前記突出部材の被当接部に当接させつつ、一方向へ移動されると、前記突出部材が前記対向面上に押し上げられると共に、前記案内部材と前記被当接面との間に没入規制部材が介在することで、前記突出部材の前記対向面下への没入が規制されることを特徴とする遊技機B13。
【0294】
遊技機B13によれば、遊技機B12の奏する効果に加え、没入規制部材が突出部材の被当接部に当接する傾斜面を備えるので、没入規制部材の一方向への移動により、突出部材の対向面下への没入が規制され場合には、突出部材を対向面上に押し上げた状態とすることができる。これにより、主部側被軸支部材の受入部へ突出部材の突出先端をより深くまで挿入して、その受け入れ量を確保することができる。その結果、主部側被軸支部材の受入部と外枠側係合部材の突出部材との係合を強固として、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。
【0295】
また、このように、没入規制部材の傾斜面を利用して突出部材を対向面上へ押し上げる構造とすることで、没入規制部材を案内部材の案内に沿って一方向へ移動させるのみで、かかる没入規制部材を案内部材と突出部材との間に介在させることができる。よって、例えば、没入規制部材を一方向へ移動させる動作と同時に突出部材を持ち上げておく動作を別途行う必要がなく、その分、作業性の向上を図ることができる。
【0296】
遊技機B10から遊技機B13において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記平坦面から立設される立設壁と、その立設壁の立設先端から前記遊技機主部側へ向けて前記平坦面と略平行に延設される延設壁とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、その受入部に前記外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた場合に、前記外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に挟持される被挟持部を備えることを特徴とする遊技機B14。
【0297】
遊技機B14によれば、遊技機B10からB13の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられると、外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に、主部側被軸支部材の被挟持部が挟持されるので、外枠側係合部材に対して主部側被軸支部材が平坦面の面直方向(即ち、突出部材の出没方向)へ移動することを規制することができる。これにより、外枠側係合部材と主部側軸支部材との間の連結を確実として、外枠に対し、遊技機主部を、より強固に連結できる。
【0298】
この場合、外枠側係合部材の延設壁は、立設壁の立設先端から遊技機主部側へ向けて延設されるので、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させる動作のみで、主部側被軸支部材の被挟持部を外枠側係合部材の平坦面および延設壁との対向面間に挟持させることができる。また、その主部側被軸支部材の移動は、外枠側係合部材の立設壁によって規制する(位置決めする)ことができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0299】
遊技機B10からB14において、前記外枠に配設される外枠側連結部材と前記遊技機主部に配設される主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、前記主部側被軸支部材を載置可能な領域が前記外枠側係合部材の平坦面に形成されることを特徴とする遊技機B15。
【0300】
遊技機B15によれば、遊技機B10からB14の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、主部側被軸支部材を載置可能な領域が外枠側係合部材の平坦面に形成されるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、まず、遊技機主部の主部側被軸支部を、外枠側係合部材の平坦面における上記領域に載置(仮置き)し、その後、主部側被軸支部を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させることで、外枠側の外枠側連結部材に対する遊技機主部側の主部側連結部材の連結と、外枠側係合部材の突出部材の主部側被軸支部材の受入部への受け入れとをそれぞれ行うことができる。即ち、作業者は、上記連結および受け入れの作業を行う際に、その作業を、遊技機主部の重量を支持しつつ行う必要がない。よって、外枠に対して遊技機主部を組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0301】
遊技機B2からB15において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、軸状の連結軸部を備え、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記連結軸部を回動可能に軸支する軸支部と、その軸支部に連通し前記連結軸部を前記軸支部まで案内する案内溝部とを備えることを特徴とする遊技機B16。
【0302】
遊技機B16によれば、遊技機B2からB15の奏する効果に加え、連結軸部を回動可能に軸支する軸支部には、連結軸部を案内する案内溝部が連通されているので、連結軸部を案内溝部に沿って移動させることで、連結軸部を軸支部に軸支させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0303】
遊技機B16において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記案内溝部へ出没可能に形成され前記案内溝部に突出することで、前記軸支部に軸支された連結軸部が前記案内溝部を通過することを規制する通過規制部材を備えることを特徴とする遊技機B17。
【0304】
遊技機B17によれば、遊技機B16の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材または遊技機主部側の主部側連結部材の他方は、案内溝部へ出没可能に形成される通過規制部材を備え、その通過規制部材を案内溝部に突出させることで、軸支部に軸支された連結軸部が案内溝部を通過することを規制することができる。即ち、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
【0305】
遊技機B17において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、前記外枠に対して前記遊技機主部が閉じられた状態では、前記通過規制部材を被覆すると共に、前記外枠に対して前記遊技機主部が開放された状態では、前記通過規制部材を露出させる被覆部材を備えることを特徴とする遊技機B18。
【0306】
遊技機B18によれば、遊技機B17の奏する効果に加え、外枠に対して遊技機主部が閉じられた状態では、被覆部材により通過規制部材が被覆されるので、通過規制部材が操作されることを困難とできる。よって、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が不正に解除されることを抑制することができる。一方で、外枠に対して遊技機主部が開放された状態では、通過規制部材が露出されるので、通過規制部材を操作可能とできる。よって、連結軸部が案内溝部を通過可能な状態として、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を行うことができる。
【0307】
遊技機B17又はB18において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、少なくとも、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えることを特徴とする遊技機B19。
【0308】
遊技機B19によれば、遊技機B17又はB18の奏する効果に加え、少なくとも、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えるので、通過規制部材による規制を解除し、連結軸部が案内溝部を通過可能(即ち、連結軸部を抜き取り可能)な状態を形成し且つその状態を維持することができる。よって、作業者は、通過規制部材を後退した状態に保持しつつ、連結溝部を軸支部から抜き取るという煩雑な作業を行う必要がない。その結果、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を容易とすることができる。
【0309】
遊技機B19において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記通過規制部材を前記案内溝部に突出する方向へ付勢する規制付勢部材を備え、前記通過規制部材は、前記案内溝部に突出する部分に傾斜して形成される傾斜面を備え、前記連結軸部が前記傾斜面を押圧することで、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退される一方、前記規制部材保持手段により保持可能な位置には前記通過規制部材が達しないことを特徴とする遊技機B20。
【0310】
遊技機B20によれば、遊技機B19の奏する効果に加え、連結軸部が傾斜面を押圧することで、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退されるので、連結軸部を案内溝部に沿って押し込むことで、かかる連結軸部を軸支部に到達させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。この場合、通過規制部材は、規制部材保持手段により保持可能な位置には達しないので、規制付勢部材の付勢力により、通過規制部材を案内溝部に突出する位置へ復帰(前進)させることができる。その結果、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
【0311】
外枠と、その外枠に連結装置を介して開閉可能に配設される遊技機主部と、を備えた遊技機において、前記連結装置は、前記遊技機主部に配設される主部側軸部材と、その主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材と、その主部側被軸支部材に着脱可能に連結され前記外枠に配設される外枠側係合部材と、を少なくとも備え、前記主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に一端側が軸支された長尺に形成されることを特徴とする遊技機C0。
【0312】
遊技機C0によれば、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。一方、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結を解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
【0313】
これにより、外枠をホールの島の木枠に残したまま、遊技機主部を取り外すことができるので、遊技機の入れ替えを行う際には、ホールの島の木枠に残された外枠を利用して、別の遊技機主部を設置することができる。その結果、傾斜角度の調整を不要として、入れ替えに要する工数を低減することができる。
【0314】
この場合、遊技機主部の設計時、主部側軸部材については、外枠との関係を考慮する必要がないので、その設計の自由度を高めることができる。即ち、主部側軸部材は、主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側係合部材に対して連結可能な構造とすれば足り、主部側軸部材を、外枠(外枠側係合部材)との関係で設計する必要がない。よって、主部側軸部材の設計の自由度を確保できる。
【0315】
ここで、従来の遊技機は、外枠の底面が比較的面積を有する平坦面として形成され、その外枠の底面を利用することで、遊技機が自立可能に形成された。一方、従来の遊技機では、遊技機主部の自立については考慮されていない。そのため、外枠から遊技機主部を取り外し可能に形成した場合には、取り外した遊技機主部は、横倒しとする必要がある。これに対し、遊技機C0によれば、主部側被軸支部材が、一端側が主部側軸部材に軸支された長尺の平板形状に形成されるので、かかる主部側被軸支部材を遊技機主部に対して相対回動させ、開いた状態とする(即ち、両者をく字状に配置する)ことで、遊技機主部を単独で(即ち、外枠から分離した状態であっても)自立させることができる。
【0316】
遊技機COにおいて、前記主部側被軸支部材は、前記遊技機主部の底面に平行な平板形状に形成されることを特徴とする遊技機C1。
【0317】
遊技機C1によれば、遊技機C0の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の平板形状が、遊技機主部の底面に平行とされるので、その分、接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。また、このように主部側被軸支部材の平板形状が、遊技機主部の底面に平行とされることで、複数の遊技機主部を自立させる際に、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねることができるので、複数の遊技機主部を自立させる際の収納効率の向上を図ることができる。さらに、主部側被軸支部材が、遊技機主部の底面に平行は平板形状とされることで、遊技機主部を外枠に閉じた状態とした際に、遊技機主部に制御基板などの部品を配設するスペースを効率的に確保することができる。
【0318】
遊技機C0又はC1において、前記連結装置は、前記外枠に配設される外枠側連結部材と、その外枠側連結部材に着脱可能に連結されると共に連結時には前記外枠側連結部材に対して相対回動可能に形成され前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と、を更に備えることを特徴とする遊技機C2。
【0319】
遊技機C2によれば、遊技機C0又はC1の奏する効果に加え、外枠に配設される外枠側連結部材に対し、遊技機主部に配設される主部側連結部材を連結させる共に、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。即ち、連結装置は外枠と遊技機主部とを2ヶ所で連結するので、これら外枠と遊技機主部とを安定した状態で連結することができる。一方、外枠側連結部材と主部側連結部材との間の連結、及び、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結をそれぞれ解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
【0320】
遊技機C2において、前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と前記外枠に配設される外枠側連結部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成されると共に、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と前記外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成され、それら両直線方向が平行とされることを特徴とする遊技機C3。
【0321】
遊技機C3によれば、遊技機C2の奏する効果に加え、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向と、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向とが平行とされるので、遊技機主部を外枠に直線方向へ移動させる動作のみで連結することができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0322】
遊技機C3において、前記直線方向は、前記外枠の枠面に対して垂直な方向であることを特徴とする遊技機C4。
【0323】
遊技機C4によれば、遊技機C3の奏する効果に加え、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向、及び、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向が、外枠の枠面に対して垂直な方向とされるので、遊技機主部を外枠に対し正面に配置し、そのまま真直ぐに直線方向へ押し込む動作のみで、遊技機主部を外枠に組み付けることができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0324】
遊技機C0からC4において、前記主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に軸支される一端側とその反対側となる他端側との間を結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されると共に他方の縁部が平板形状に形成され、前記主部側被軸支部材が前記遊技機主部に対して開いた状態となった場合に、前記折り返されて形成された一方の縁部が前記遊技機主部と反対側に位置すると共に、前記平板形状に形成された他方の縁部が前記遊技機主部側に位置することを特徴とする遊技機C5。
【0325】
遊技機C5によれば、遊技機C0からC4の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一端側と他端側とを結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されるので、その分、主部側被軸支部材の剛性を高めることができる。即ち、主部側被軸支部材が遊技機主部に対して開いた状態(く字状の配置)とされる場合に、遊技機主部を強固に支持することができるので、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
【0326】
一方で、主部側被軸支部材の縁部が折り返されていると、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねて、複数の遊技機主部を自立させる際に、折り返された縁部に乗り上げることで、遊技機主部が傾斜して、自立が不安定となる。これに対し、本遊技機によれば、主部側軸支部材は、遊技機主部を自立させた状態において、遊技機主部側に位置する他方の縁部が平板形状に形成される。よって、折り返されて形成される一方の縁部を避け、他方の縁部の上に他の主部側被軸支部材を順に重ねていくことができる。よって、遊技機主部の傾斜を抑制して、安定的に自立させることができる。
【0327】
遊技機C5において、前記主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されることを特徴とする遊技機C6。
【0328】
遊技機C6によれば、遊技機C5の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されるので、主部側被軸支部材の底面を平坦面形状とすることができる。よって、接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
【0329】
遊技機C0から遊技機C6のいずれかにおいて、前記主部側被軸支部材と前記遊技機主部との間に介在し、前記主部側被軸支部材を、前記主部側軸部材を回動中心として相対回動させ、前記遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢する回動付勢部材を備えることを特徴とする遊技機C7。
【0330】
遊技機C7によれば、遊技機C0からC6のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材が回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されるので、主部側被軸支部材を遊技機主部に対して開いた状態(く字状に配置)に維持して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。即ち、遊技機主部の自立時に主部側被軸支部材が不用意に閉じられて、遊技機主部の自立が不安定化することを抑制できる。
【0331】
また、外枠に配設される外枠側係合部材と遊技機主部に配設される主部側被軸支部材との連結により、外枠に対して遊技機主部が開閉可能に配設された状態では、回動付勢部材の付勢力を、遊技機主部を開放させる方向への力として利用することができる。よって、遊技機主部の重量が重い場合であっても、その遊技機主部を作業者が開放する操作を容易とすることができる。
【0332】
遊技機C0からC7のいずれかにおいて、前記主部側被軸支部材が、前記主部側軸部材を回動中心として前記遊技機主部に対して相対回動され、前記遊技機主部の底面側に配設された場合に、その主部側被軸支部材を保持する主部側保持部材を備えることを特徴とする遊技機C8。
【0333】
遊技機C8によれば、遊技機C0からC7のいずれかの奏する効果に加え、主部側保持部材により主部側被軸支部材を遊技機主部の底面側に保持することができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。即ち、主部側被軸支部材は、回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されているところ、これを主部側保持部材により遊技機主部の底面側に保持する(閉じた状態に保持する)ことができれば、作業者は、作業者自身が例えば一方の手で主部側被軸支部材を閉じた状態に保持しつつ、遊技機主部を外枠に組み付けるという煩雑な作業を行う必要がなく、遊技機主部を外枠に組み付ける作業のみに集中することができる。
【0334】
遊技機C8において、前記遊技機主部を前記外枠に対して施錠する施錠装置を備えると共に、前記施錠装置が前記主部側保持部材を備え、前記施錠装置の操作により前記遊技機主部の外枠に対する施錠が解除される場合に、その操作に連動して、前記主部側保持部材による前記主部側被軸支部材の保持が解除されることを特徴とする遊技機C9。
【0335】
遊技機C9によれば、遊技機C8の奏する効果に加え、施錠装置が主部側保持部材を備え、施錠装置の操作に連動して、主部側保持部材による主部側被軸支部材の保持を解除できるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、主部側被軸支部材を主部側保持部材により保持し、組み付け作業の作業性の向上を図りつつ、組み付け後は、施錠装置による施錠を解除するのみで、外枠に対して遊技機主部を開放させることができる。即ち、施錠装置を解除する一の操作のみで、遊技機主部の外枠に対する施錠の解除と、主部側被軸支部材の主部側保持部材による保持の解除とを同時に行うことができる。
【0336】
遊技機C0からC9において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記主部側被軸支部材に対向配置される対向面と、その対向面から出没可能に突出する突出部材と、その突出部材を前記対向面から突出する方向へ付勢する出没付勢部材とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、前記外枠側係合部材の対向面に対向配置された場合に、その対向面から突出される前記突出部材を受け入れる受入部を備え、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられることで、前記外枠側係合部材に対し前記主部側被軸支部材が連結されることを特徴とする遊技機C10。
【0337】
遊技機C10によれば、遊技機C0からC9のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面に対向配置させ、その外枠側係合部材の対向面から突出される突出部材を、主部側被軸支部材の受入部に受け入れさせることで、外枠側係合部材に対し主部側被軸支部材を連結させることができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0338】
遊技機C10において、前記外枠側係合部材の突出部材は、突出先端部分が先細形状に形成されると共にその突出先端部分を前記対向面下に没入可能に形成され、前記突出先端部分のみが前記対向面から突出する位置に前記出没付勢部材の付勢力により保持されることを特徴とする遊技機C11。
【0339】
遊技機C11によれば、遊技機C10の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材は、先細形状に形成された突出先端部分のみが対向面から突出されるので、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材が外枠側係合部材の対向面上をスライド移動され、突出部材に当接した際に、引っ掛かりを抑制して、突出部材を対向面下により確実に没入させることができる。
【0340】
遊技機C10又はC11において、前記外枠側係合部材は、前記突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた状態で、前記突出部材に当接してその突出部材の前記対向面下への没入を規制する没入規制部材を備えることを特徴とする遊技機C12。
【0341】
遊技機C12によれば、遊技機C10又はC11の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が対向面下へ没入することを没入規制部材により規制できるので、主部側被軸支部材の受入部に外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた状態を維持して、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。この場合、外枠側係合部材の突出部材の突出先端部分のみが対向面から突出される場合には、突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた後に、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面上でスライド移動させることで、突出部材を対向面下により没入させることができ、その結果、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されてしまうので、没入規制部材により突出部材の没入を規制する本構造が特に有効となる。
【0342】
遊技機C12において、前記外枠側係合部材は、前記没入規制部材の移動を案内する案内部材を備え、前記没入規制部材は、傾斜して形成される傾斜面を備えると共に、前記突出部材は、前記没入規制部材の傾斜面が当接される被当接部を備え、前記没入規制部材が前記案内部材に案内され、その傾斜面を前記突出部材の被当接部に当接させつつ、一方向へ移動されると、前記突出部材が前記対向面上に押し上げられると共に、前記案内部材と前記被当接面との間に没入規制部材が介在することで、前記突出部材の前記対向面下への没入が規制されることを特徴とする遊技機C13。
【0343】
遊技機C13によれば、遊技機C12の奏する効果に加え、没入規制部材が突出部材の被当接部に当接する傾斜面を備えるので、没入規制部材の一方向への移動により、突出部材の対向面下への没入が規制され場合には、突出部材を対向面上に押し上げた状態とすることができる。これにより、主部側被軸支部材の受入部へ突出部材の突出先端をより深くまで挿入して、その受け入れ量を確保することができる。その結果、主部側被軸支部材の受入部と外枠側係合部材の突出部材との係合を強固として、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。
【0344】
また、このように、没入規制部材の傾斜面を利用して突出部材を対向面上へ押し上げる構造とすることで、没入規制部材を案内部材の案内に沿って一方向へ移動させるのみで、かかる没入規制部材を案内部材と突出部材との間に介在させることができる。よって、例えば、没入規制部材を一方向へ移動させる動作と同時に突出部材を持ち上げておく動作を別途行う必要がなく、その分、作業性の向上を図ることができる。
【0345】
遊技機C10から遊技機C13において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記平坦面から立設される立設壁と、その立設壁の立設先端から前記遊技機主部側へ向けて前記平坦面と略平行に延設される延設壁とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、その受入部に前記外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた場合に、前記外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に挟持される被挟持部を備えることを特徴とする遊技機C14。
【0346】
遊技機C14によれば、遊技機C10からC13の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられると、外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に、主部側被軸支部材の被挟持部が挟持されるので、外枠側係合部材に対して主部側被軸支部材が平坦面の面直方向(即ち、突出部材の出没方向)へ移動することを規制することができる。これにより、外枠側係合部材と主部側軸支部材との間の連結を確実として、外枠に対し、遊技機主部を、より強固に連結できる。
【0347】
この場合、外枠側係合部材の延設壁は、立設壁の立設先端から遊技機主部側へ向けて延設されるので、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させる動作のみで、主部側被軸支部材の被挟持部を外枠側係合部材の平坦面および延設壁との対向面間に挟持させることができる。また、その主部側被軸支部材の移動は、外枠側係合部材の立設壁によって規制する(位置決めする)ことができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0348】
遊技機C10からC14において、前記外枠に配設される外枠側連結部材と前記遊技機主部に配設される主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、前記主部側被軸支部材を載置可能な領域が前記外枠側係合部材の平坦面に形成されることを特徴とする遊技機C15。
【0349】
遊技機C15によれば、遊技機C10からC14の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、主部側被軸支部材を載置可能な領域が外枠側係合部材の平坦面に形成されるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、まず、遊技機主部の主部側被軸支部を、外枠側係合部材の平坦面における上記領域に載置(仮置き)し、その後、主部側被軸支部を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させることで、外枠側の外枠側連結部材に対する遊技機主部側の主部側連結部材の連結と、外枠側係合部材の突出部材の主部側被軸支部材の受入部への受け入れとをそれぞれ行うことができる。即ち、作業者は、上記連結および受け入れの作業を行う際に、その作業を、遊技機主部の重量を支持しつつ行う必要がない。よって、外枠に対して遊技機主部を組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0350】
遊技機C1からC15において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、軸状の連結軸部を備え、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記連結軸部を回動可能に軸支する軸支部と、その軸支部に連通し前記連結軸部を前記軸支部まで案内する案内溝部とを備えることを特徴とする遊技機C16。
【0351】
遊技機C16によれば、遊技機C1からC15の奏する効果に加え、連結軸部を回動可能に軸支する軸支部には、連結軸部を案内する案内溝部が連通されているので、連結軸部を案内溝部に沿って移動させることで、連結軸部を軸支部に軸支させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0352】
遊技機C16において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記案内溝部へ出没可能に形成され前記案内溝部に突出することで、前記軸支部に軸支された連結軸部が前記案内溝部を通過することを規制する通過規制部材を備えることを特徴とする遊技機C17。
【0353】
遊技機C17によれば、遊技機C16の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材または遊技機主部側の主部側連結部材の他方は、案内溝部へ出没可能に形成される通過規制部材を備え、その通過規制部材を案内溝部に突出させることで、軸支部に軸支された連結軸部が案内溝部を通過することを規制することができる。即ち、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
【0354】
遊技機C17において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、前記外枠に対して前記遊技機主部が閉じられた状態では、前記通過規制部材を被覆すると共に、前記外枠に対して前記遊技機主部が開放された状態では、前記通過規制部材を露出させる被覆部材を備えることを特徴とする遊技機C18。
【0355】
遊技機C18によれば、遊技機C17の奏する効果に加え、外枠に対して遊技機主部が閉じられた状態では、被覆部材により通過規制部材が被覆されるので、通過規制部材が操作されることを困難とできる。よって、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が不正に解除されることを抑制することができる。一方で、外枠に対して遊技機主部が開放された状態では、通過規制部材が露出されるので、通過規制部材を操作可能とできる。よって、連結軸部が案内溝部を通過可能な状態として、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を行うことができる。
【0356】
遊技機C17又はC18において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、少なくとも、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えることを特徴とする遊技機C19。
【0357】
遊技機C19によれば、遊技機C17又はC18の奏する効果に加え、少なくとも、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えるので、通過規制部材による規制を解除し、連結軸部が案内溝部を通過可能(即ち、連結軸部を抜き取り可能)な状態を形成し且つその状態を維持することができる。よって、作業者は、通過規制部材を後退した状態に保持しつつ、連結溝部を軸支部から抜き取るという煩雑な作業を行う必要がない。その結果、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を容易とすることができる。
【0358】
遊技機C19において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記通過規制部材を前記案内溝部に突出する方向へ付勢する規制付勢部材を備え、前記通過規制部材は、前記案内溝部に突出する部分に傾斜して形成される傾斜面を備え、前記連結軸部が前記傾斜面を押圧することで、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退される一方、前記規制部材保持手段により保持可能な位置には前記通過規制部材が達しないことを特徴とする遊技機C20。
【0359】
遊技機C20によれば、遊技機C19の奏する効果に加え、連結軸部が傾斜面を押圧することで、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退されるので、連結軸部を案内溝部に沿って押し込むことで、かかる連結軸部を軸支部に到達させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。この場合、通過規制部材は、規制部材保持手段により保持可能な位置には達しないので、規制付勢部材の付勢力により、通過規制部材を案内溝部に突出する位置へ復帰(前進)させることができる。その結果、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
【0360】
遊技機A1からA20、B1からB20又はC1からC20のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機D1。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0361】
遊技機A1からA20、B1からB20又はC1からC20のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機D2。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0362】
遊技機A1からA20、B1からB20又はC1からC20のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機D3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【符号の説明】
【0363】
1、 パチンコ機(遊技機)
10,410,510,610,710 外枠
15 外枠側連結部材
15c 延設板(被覆部材)
15d 連結軸部
16 外枠側係合部材
20,420,520 遊技機主部
32 主部側連結部材
34 支持軸(主部側軸部材)
35,235,335 主部側被軸支部材
CS ねじりコイルばね(回動付勢部材)
36a 受入穴(受入部)
336a 受入凹部(受入部)
37 立設壁(折り返して形成された主部側被軸支部材の一方の縁部)
54 案内溝(案内溝部)
61d 保持突起(規制部材保持手段の一部)
62 スライド片(通過規制部材)
62b 傾斜面
63 コイルばね(規制付勢部材)
73a 第1区画壁(案内部材)
76 突出部材
76a1 先端部(突出部材の突出先端部分)
76b 張出部(被当接部)
77 コイルばね(出没付勢部材)
78 規制板(没入規制部材)
78b 傾斜上面(傾斜面)
81a 折り返し片(立設壁および延設壁)
KD 施錠装置
KDb1 第2係合爪(主部側保持部材)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
図55
図56
図57
図58
図59
図60
図61
【手続補正書】
【提出日】2022-11-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定を有する取付対象と、その取付対象に対して開閉可能に配設される配設部と、を備えた遊技機において、
前記配設部に挿通される軸部材と、
の軸部材を中心に前記配設部に対して相対回動可能係合部材と、
の被係合部材に連結され前記取付対象に配設される係と、を少なくとも備え
前記係合体は、
前記被係合部材に対向配置される対向面と、
その対向面に対して交差する方向へ変位可能に構成され前記対向面から前記被係合部材側へ向けて突出する突出部材とを備え、
前記被係合部材は、
前記突出部材を受け入れ可能に形成される受入部を備え、
前記係合体は、前記突出部材が前記受入部に受け入れられた所定状態で、前記突出部材が前記対向面に対して前記被係合部材の反対側へ変位することを防止可能に構成される防止部材を備え、
前記受入部は、貫通形成されることを特徴とする遊技機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等に代表される遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技機において、所定枠を有する取付対象を備える遊技機がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-126004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の遊技機では、所定枠を有する取付対象に対して行われる作業を好適とする観点で改善の余地があるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、所定枠を有する取付対象に対して行われる作業を好適とすることができる遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、所定を有する取付対象と、その取付対象に対して開閉可能に配設される配設部と、を備えた遊技機であって前記配設部に挿通される軸部材と、その軸部材を中心に前記配設部に対して相対回動可能係合部材と、その被係合部材に連結され前記取付対象に配設される係と、を少なくとも備え、前記係合体は、前記被係合部材に対向配置される対向面と、その対向面に対して交差する方向へ変位可能に構成され前記対向面から前記被係合部材側へ向けて突出する突出部材とを備え、前記被係合部材は、前記突出部材を受け入れ可能に形成される受入部を備え、前記係合体は、前記突出部材が前記受入部に受け入れられた所定状態で、前記突出部材が前記対向面に対して前記被係合部材の反対側へ変位することを防止可能に構成される防止部材を備え、前記受入部は、貫通形成される
【0007】
【0008】
【0009】
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、所定枠を有する取付対象に対して行われる作業を好適とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】パチンコ機の斜視図である。
図2】外枠と遊技機主部とに分解した状態を示すパチンコ機の分解斜視図である。
図3】外枠および内枠の斜視図である。
図4】外枠および内枠の斜視図である。
図5】外枠および内枠の斜視図である。
図6】内枠の斜視図である。
図7】(a)は、外枠側連結部材の上面図であり、(b)は、図7(a)の矢印VIIb方向視における外枠側連結部材の側面図である。
図8】(a)は、カバー部材の上面図であり、(b)は、図8(a)のVIIIb-VIIIb線におけるカバー部材の断面図であり、(c)は、図8(a)の矢印VIIIc方向視におけるカバー部材の正面図である。
図9】(a)は、抜け止め部材の上面図であり、(b)は、図9(a)のIXb-IXb線における抜け止め部材の断面図である。
図10】(a)から(c)は、連結動作時における外枠側連結部材および主部側連結部材の上面図である。
図11】外枠側連結部材および主部側連結部材の上面図である。
図12】(a)は、外枠側係合装置および主部側被軸支部材の断面斜視図であり、(b)は、図12(a)の矢印XIIb方向視における外枠側係合装置および主部側被軸支部材の断面図である。
図13】(a)は、ケース体の背面図であり、(b)は、ケース体の側面図である。
図14】突出部材およびコイルばねの正面図である。
図15】(a)は、規制板の上面図であり、(b)は、図15(a)のXVb-XVb線における規制板の断面図である。
図16】(a)は、外壁形成部材の上面図であり、(b)は、図16(a)の矢印XVIb方向視における外壁形成部材の正面図である。
図17】(a)は、図16(b)のXVIIa-XVIIa線における外壁形成部材の断面図であり、(b)は、図16(b)の矢印XVIIb方向視における外壁形成部材の側面図である。
図18】(a)は、主部側被軸支部材の上面図であり、(b)は、図18(a)の矢印XVIIIb方向視における主部側被軸支部材の正面図である。
図19図18(b)のXIX-XIX線における主部側被軸支部材の断面図である。
図20】連結動作時における外枠側係合部材および主部側被軸支部材の斜視図である。
図21】連結動作時における外枠側係合部材および主部側被軸支部材の斜視図である。
図22】連結動作時における外枠側係合部材および主部側被軸支部材の斜視図である。
図23】連結動作時における外枠側係合部材および主部側被軸支部材の斜視図である。
図24】連結動作時における外枠側係合部材および主部側被軸支部材の斜視図である。
図25】内枠の回動先端側における背面斜視図である。
図26】(a)は、第2実施の形態における主部側被軸支部材の上面図であり、(b)は、図26(a)の矢印XXVIb方向視における主部側被軸支部材の正面図である。
図27図26(b)のXXVII-XXVII線における主部側被軸支部材の断面図である。
図28】第3実施の形態における主部側被軸支部材の斜視図である。
図29】外枠側係合部材および主部側被軸支部材の斜視図である。
図30】第4実施の形態におけるパチンコ機を外枠と遊技機主部とに分解した状態を示すパチンコ機の分解斜視図である。
図31】内枠および外枠の斜視図である。
図32】外枠と内枠の構成要素との斜視図である。
図33】(a)は、内枠の構成要素が連結された状態における外枠の斜視図であり、(b)は、内枠の構成要素が取り外された状態における外枠の斜視図である。
図34】外枠と内枠の構成要素との連結構造を示す連結構造部分の斜視図である。
図35】外枠と内枠の構成要素との連結構造を示す連結構造部分の斜視図である。
図36】外枠と内枠の構成要素との連結構造を示す連結構造部分の斜視図である。
図37】第5実施の形態におけるパチンコ機を外枠と遊技機主部とに分解した状態を示すパチンコ機の分解斜視図である。
図38】外枠および内枠の斜視図である。
図39】外枠と内枠の構成要素との斜視図である。
図40】内枠の構成要素が連結された状態における外枠の斜視図である。
図41】第6実施の形態における外枠と内枠の構成要素との分解斜視図である。
図42】外枠と内枠の構成要素との斜視図である。
図43】外枠と内枠の構成要素との連結構造を示す連結構造部分の断面図である。
図44】遊技機の部分拡大側面図である。
図45】遊技機の部分拡大側面図である。
図46】遊技機の側面図である。
図47】遊技機の側面図である。
図48】内枠の構成要素が連結された状態における外枠の斜視図である。
図49】内枠の構成要素が連結された状態における外枠の斜視図である。
図50】第7実施の形態における外枠および内枠の斜視図である。
図51】外枠および内枠の斜視図である。
図52】外枠および内枠の斜視図である。
図53】外枠および内枠の斜視図である。
図54】内枠の分解斜視図である。
図55】外枠の分解斜視図である。
図56】外枠の部分拡大斜視図である。
図57】外枠の部分拡大斜視図である。
図58】外枠および内枠の連結構造を構成する一要素の分解斜視図である。
図59】外枠および内枠の連結構造を構成する一要素の分解斜視図である。
図60】外枠および内枠の連結構造の部分拡大断面図である。
図61】外枠および内枠の連結構造の部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と称す)の一実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1は、パチンコ機1の斜視図であり、図2は、パチンコ機1を外枠10と遊技機主部20とに分解した状態を示すパチンコ機1の分解斜視図である。なお、図1及び図2では、パチンコ機1の遊技領域PE内の構成の図示が省略される。また、図1及び図2は、パチンコ機1(外枠10及び遊技機主部20)の前面側が図示される。
【0013】
図1及び図2に示すように、パチンコ機1は、その外殻を形成する外枠10と、この外枠10の前面側に取り付けられる遊技機主部20とを備える。外枠10は、4枚の板材(上下に位置する上枠体11及び下枠体12並びにそれらを連結する左右の左枠体13及び右枠体14)を四辺に連結することで、正面視矩形枠状に形成され、島設備の木枠に上枠体11及び下枠体12を釘により打ち付けて、固定される。なお、本実施の形態では、上枠体11及び下枠体12が木材から形成され、左枠体13及び左枠体14が金属製の押出材から形成される。
【0014】
ここで、パチンコ機1は、図2に示すように、外枠10と遊技機主部20とが着脱可能に連結され、外枠10を島設備の木枠(図示せず)に残したまま、遊技機主部20を取り外すことができる。よって、パチンコ機1の入れ替え(例えば、古い機種を新しい機種とする新台入れ替え)を行う際には、島設備の木枠に残された古い機種の外枠10(即ち、既に傾斜角度が調整された外枠10)を利用して、新しい機種の遊技機主部20を設置することができる。その結果、パチンコ機1の傾斜角度の調整を不要として、その入れ替えに要する工数を低減できる。
【0015】
また、外枠10は、遊技機主部20を開閉可能な状態で支持する(図3及び図4参照)。図1に示すように、外枠10に遊技機主部20が連結され支持された状態では、外枠10の上枠体11と左枠体13との連結部分および下枠体12と左枠体13との連結部分により、遊技機主部20が開閉可能に支持される。遊技機主部20は、外枠10に対し、パチンコ機1の正面視で、左側(図1左側)を回動基端側とすると共に右側(図1右側)を回動先端側として、回動可能とされる。
【0016】
なお、外枠10は、上枠体11と左枠体13との連結部分に配設される外枠側連結部材15と、下枠体12の上面に配設される外枠側係合部材16とを備える。これら外枠側連結部材15及び外枠側係合部材16は、外枠10と遊技機主部20とを開閉可能かつ着脱可能に連結する機構(連結構造)の一部をなす部材である。連結構造の詳細構成については、後述する。
【0017】
遊技機主部20は、ベース体としての内枠30(図3及び図4参照)と、その内枠30の前方に配置される前面扉40と、内枠30の後方(背面)に配置される裏パックユニット(図示せず)とを備える。なお、遊技機主部20は、内枠30が外枠10に対して回動可能に支持され、内枠30には、前面扉40が回動可能に支持される。
【0018】
この場合、前面扉40は、内枠30に対し、パチンコ機1の正面視で、左側(図1左側)を回動基端側とすると共に右側(図1右側)を回動先端側として、回動可能とされる。また、裏パックユニットは、内枠30に対し、パチンコ機1の正面視で、左側を回動基端側とすると共に右側を回動先端側として、回動可能とされる。
【0019】
なお、これら前面扉40及び裏パックユニットは、遊技機主部20が外枠10に連結された状態(図1参照)及び遊技機主部20が外枠10から取り外された状態(図2参照)のいずれの状態においても、内枠30に対して回動可能とされる。
【0020】
前面扉40は、外形が外枠10とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体を主体として構成され、内枠30における前面側のほぼ全域を覆う。前面扉40の枠体の中央部分には、遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部41が形成されており、その窓部41は、ガラスパネル42によって前面扉40の背面側から覆われる。
【0021】
前面扉40における窓部41の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられる。例えば、窓部41の縁部に沿ってLED等の発光手段を内蔵した電飾部43が設けられる。電飾部43では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。例えば、パチンコ機1の最上部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部43aが設けられ、窓部41の左右両側には、賞球払出中に点灯する賞球ランプ部43bが設けられる。また、窓部41の周囲には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部44が複数設けられる。
【0022】
前面扉40における窓部41の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部45と下側膨出部46とが上下に並設される。上側膨出部45の内側には上方に開口した上皿45aが、下側膨出部46の内側には上方に開口した下皿46aが、それぞれ設けられる。上皿45aは、払出装置(図示せず)より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構側(図示せず)へ導く機能を有する。また、下皿46aは、上皿45a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
【0023】
なお、前面扉40の背面には、通路形成ユニット(図示せず)が取り付けられる。通路形成ユニットは、合成樹脂により成形され、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口が形成される。受口には、上皿45aに通じる通路と、下皿46aに通じる通路とが、それぞれ形成される。また、前面扉40の前面には、下側膨出部46の側方において手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル47が設けられる。遊技球発射ハンドル47が操作されることにより、遊技球発射機構から遊技球が発射される。
【0024】
次いで、図3及び図4を参照して、内枠30について説明する。図3及び図4は、外枠10及び内枠30の斜視図であり、外枠10に対し内枠30が開閉可能に連結され、かつ、外枠10に対し内枠30が開放された状態が図示される。なお、図3及び図4では、前面扉40及び裏パックユニット等の図示が省略される。また、図3では、外枠10の前面側が図示されると共に内枠30の背面側が図示され、図4では、外枠10及び内枠30の両者において前面側が図示される。
【0025】
図3及び図4に示すように、内枠30は、外形が外枠10とほぼ同一形状をなす正面視略矩形状の樹脂ベース31を主体に構成される。樹脂ベース31における回動基端側(外枠10に連結される側)には、上端部に主部側連結部材32が、下端部に支持金具33が、それぞれ配設される。支持金具33には、支持軸34を介して、主部側被軸支部材35が回動可能に軸支される。
【0026】
なお、これら主部側連結部材32及び主部側被軸支部材35は、外枠10と遊技機主部20とを開閉可能かつ着脱可能に連結する機構(連結構造)の一部をなす部材である。即ち、主部側連結部材32は外枠10の外枠側連結部材15に、主部側被軸支部材35は外枠10の外枠側係合部材16に、それぞれ連結される。連結構造の詳細構成については、後述する。
【0027】
ここで、前面扉40の背面における回動基端側(内枠30に連結される側)には、内枠30の主部側連結部材32及び支持金具33に対応して支持軸と軸穴とが形成される(いずれも図示せず)。内枠30の主部側連結部材32(カバー部材50)には軸穴52aが形成されると共に支持金具33には支持軸34が配設され、それら軸穴52a及び支持軸34に前面扉40の支持軸および軸穴がそれぞれ軸支されることで、内枠30に対して前面扉40が回動可能に支持される。
【0028】
内枠30の回動先端側(外枠10に連結される側と反対側)には、長尺状の施錠装置KDが樹脂ベース31の右枠体部分に沿って配設される。施錠装置KDは、パチンコ機1の前面側にキーの挿入孔が露出するシリンダ錠KDaと、そのシリンダ錠KDaのキー操作に伴って変位動作される施錠動作部材とを備える。
【0029】
ここで、前面扉40の背面における回動先端側には、内枠30へ向けて延びる複数の係合爪が配設されると共に、外枠10の右枠体14の内側面には、内枠30側に開放する開口を有する箱状の爪受け部材17が複数配設される。一方、施錠装置KDの施錠動作部材は、前面扉40の係合爪に係合可能な被係合部(図示せず)と、外枠10の爪受け部材17に係合可能な係合爪KDbとを備える。
【0030】
外枠10に対して遊技機主部20を閉じた状態では(図1参照)、前面扉40の係合爪が、施錠装置KDの施錠動作部材における被係合部に係合されると共に、施錠動作部材における係合爪KDbが、外枠10の爪受け部材17に係合され、これにより、前面扉40が内枠30に対して開放不能な状態で施錠されると共に、遊技機主部20(内枠30及び前面扉40)が外枠10に対して開放不能な状態で施錠される。この場合、シリンダ錠KDaのキー操作により、前面扉40を内枠30に対して、或いは、遊技機主部20(内枠30)を外枠10に対して、それぞれ個別に解錠可能とされる。
【0031】
内枠30の樹脂ベース31における前面側には、図4に示すように、遊技盤収容部38が形成され、その遊技盤収容部38に遊技盤がロック装置を介して着脱可能に収容される。内枠30の樹脂ベース31における背面側には、図3に示すように、その回動基端側(外枠10に連結される側)に、軸受金具39が取着され、その軸受金具39により裏パックユニットが回動可能に軸支される。
【0032】
また、内枠30の樹脂ベース31における背面側には、図3に示すように、その上端側に棒状のハンドルhdが取着される。ハンドルhdは、樹脂ベース31の背面側へ突出されており、把持可能に形成される。よって、ハンドルhdを把持することで、内枠30(遊技機主部20)の搬送を効率的に行うことができる。なお、外枠10の上枠体11には、ハンドルhdを収納可能な凹部11aが凹設されると共に、その凹部11aに対応する領域を覆う封止板11bが上枠体11の下面に配設される(図1及び図2参照)。
【0033】
次いで、図5から図24を参照して、外枠10と遊技機主部20とを開閉可能かつ着脱可能に連結するための連結構造について説明する。まず、図5及び図6を参照して、連結構造の概略について説明する。
【0034】
図5は、外枠10及び内枠30の斜視図であり、外枠10から内枠30が取り外されると共に連結構造の一部が分解された状態が図示される。図6は、内枠30の斜視図であり、内枠30に対して主部側被軸支部材35が開かれた状態が図示される。なお、図5及び図6では、前面扉40及び裏パックユニット等の図示が省略される。また、図5では、外枠10及び内枠30の前面側が図示され、図6では、内枠30の背面側が図示される。
【0035】
連結構造は、外枠10に配設される外枠側連結部材15及び外枠側係合部材16と、内枠30に配設される主部側連結部材32及び主部側被軸支部材35とを備え、外枠側連結部材15に主部側連結部材32を、外枠側係合部材16に主部側被係止部材35を、それぞれ連結(係合)させることで、外枠10に内枠30(遊技機主部20、図2参照)が開閉可能かつ着脱可能に連結される。
【0036】
よって、上述したように、外枠10を島設備の木枠に傾斜角度を調整した上で取り付けた後は、例えば、パチンコ機1の新台入れ替えを行う際、島設備の木枠に残された古い機種の外枠10を利用して、新しい機種の遊技機主部20を設置することができる。その結果、パチンコ機1の傾斜角度の調整を不要として、その新台入れ替えに要する工数を低減できる。
【0037】
この場合、外枠10に対して遊技機主部20を組み付ける場合には、遊技機主部20を外枠10の正面に配置し(図2参照)、その状態から遊技機主部20を外枠10へ向けて真直ぐ直線方向へ押し込むことで、連結構造が連結状態となり、外枠10に対して遊技機主部20を開閉可能に連結させることができる。また、外枠10から遊技機主部20を取り外す場合には、連結構造を解除状態に設定した後、外枠10から遊技機主部20を真直ぐ直線方向に引き抜くことができる。よって、外枠10に対し遊技機主部20を着脱(組み付け及び取り外し)する際の作業性の向上を図ることができる。
【0038】
また、遊技機主部20を新たな機種として設計する場合、内枠30の支持金具33と主部側被軸支部材35とを軸支する支持軸34については、外枠10(即ち、古い機種としての外枠10)との関係を考慮する必要がなく、その設計の自由度を高めることができる。即ち、主部側連結部材32は、外枠10側の外枠側連結部材15との間で回動可能な支持構造を構成するので、外枠10との関係を考慮する必要があり、その設計に制約が生じる。これに対し、本実施の形態では、主部側被軸支部材35が、外枠10側の外枠側係合部材16に対して連結(係合)可能な構造とされていれば足り、支持軸34を、外枠10(外枠側係合部材16)との関係で設計する必要がない。よって、設計の自由度を確保できる。その結果、例えば、支持軸34近傍における前面扉40の意匠性の向上を図ることができる。
【0039】
なお、主部側被軸支部材35は、内枠30の支持金具33に対し支持軸34を介して回動可能に軸支されるため、かかる主部側被軸支部材35を、図6に示すように、内枠30に対して相対回動させて、開いた状態とすることができる。即ち、内枠30と主部側被軸支部材35との配置関係を、略く字状とすることができるので、内枠30を単独で(即ち、外枠10から分離した状態であっても)自立させることができる。遊技機主部20においても同様に主部側被軸支部材35を利用して自立させることができる。
【0040】
ここで、外枠10に遊技機主部20が連結された状態であれば(図1参照)、外枠10の下枠体12の底面を利用して、パチンコ機1を自立させることが可能である。しかしながら、外枠10から遊技機主部20を分離した状態では(図2参照)、外枠10は、同様に自立させることが可能であるが、遊技機主部20は、十分な面積を有する平坦面状の底面を有さないため、自立させることができない。
【0041】
この場合、内枠30を自立可能とするために、内枠30の樹脂ベース31の底面を平坦面として形成する構造では、底面近傍が部分的に厚肉となり、樹脂ベース31成形時の成形不良を招きやすい。また、平坦面を形成すると、その分、基板装置などの配設スペースの減少を招く。
【0042】
これに対し、本実施の形態では、外枠10に配設される外枠側係合部材16との連結要素として必要な構成(主部側被軸支部材35)に、自立のための役割も兼用させることができる。よって、新たな部品の追加を不要として、部品コストの削減を図ることができる。また、樹脂ベース31の底面に平坦面を追加する必要もないので、その成形性を確保することができる。
【0043】
次いで、連結構造を構成する各部の詳細構成について、図5及び図6を参照して、説明する。図5に示すように、外枠側連結部材15は、外枠10の上枠体11及び左枠体13の連結部分に配設され、内枠30へ向けて突出して形成される。ここで、図7を参照して、外枠側連結部材15について説明する。
【0044】
図7(a)は、外枠側連結部材15の上面図であり、図7(b)は、図7(a)の矢印VIIb方向視における外枠側連結部材15の側面図である。
【0045】
図7(a)及び図7(b)に示すように、外枠側連結部材15は、上面板15aと、その上面板15aと略垂直をなす側面板15bと、上面板15aから水平に延設される延設板15cと、その延設板15cの延設先端に固着される軸状の連結軸部15dとを主に備えて構成される。
【0046】
上面板15a及び側面板15bは、外枠10の上枠体11及び左枠体13(図5参照)にそれぞれ締結ねじにより締結固定される板状の部材であり、締結ねじを挿通させるための挿通孔がそれぞれ2箇所に穿設される。延設板15cは、外枠10への取り付け状態において、外枠10の前面側(内枠30側、図5参照)へ向けて延設され、連結軸部15dは、延設板15cの下面から下方へ向けて突設される。
【0047】
なお、連結軸部15dは、内枠30の支持軸34(支持金具33に主部側被軸支部材35を軸支する軸)と同軸上に配置される。また、外枠連結部材15は、プレス加工により、一枚の金属材料からなる板状体を所定の外形形状に打ち抜くと共にその打ち抜き材を上面板15aと側面板15bとの間で折り曲げた後、延設板15cに連結軸部15dを圧入固定して形成される。板状体の打ち抜きの際には、外形形状の形成と同時に挿通孔も穿設される。
【0048】
本実施の形態では、外枠側連結部材15が、上枠体11と左枠体13とを接続して外枠10を形成するための強度部材としての役割と共に、外枠10に内枠30を着脱可能かつ開閉可能に連結するための連結構造の一部としての役割も兼用する。これにより、製品コストの削減を図ることができる。
【0049】
図5及び図6に戻って説明する。図5及び図6に示すように、主部側連結部材32は、内枠30の回動基端側(図5左側)における上端部に配設され、外枠10と反対側(即ち、前面扉40側、図1参照)へ向けて突出する状態で、樹脂ベース31に締結ねじにより締結固定される。この主部側連結部材32は、図5に示すように、カバー部材50と、抜け止め部材60とから構成される。ここで、図8及び図9を参照して、主部側連結部材32を構成するカバー部材50及び抜け止め部材60について説明する。
【0050】
図8(a)は、カバー部材50の上面図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIb-VIIIb線におけるカバー部材50の断面図であり、図8(c)は、図8(a)の矢印VIIIc方向視におけるカバー部材50の正面図である。なお、図8(a)から図8(c)において、便宜上、図8(b)のみに樹脂ベース31が図示され、図8(a)及び図8(c)では樹脂ベース31の図示が省略される。
【0051】
図8(a)から図8(c)に示すように、カバー部材50は、上面板51と、その上面板51と所定間隔を隔てつつ対向配置される底面板52と、それら上面板51及び底面板52の縁部同士を接続する接続板53とから構成される。
【0052】
上面板51は、図8(a)に示す上面視において、接続板53から離間する方向(図8(a)下方)へ向かうに従って幅寸法(図8(a)左右方向寸法)が小さくなる台形形状に形成される。また、上面板51は、図8(b)に示す側面視において、段差を有する階段状に形成され、接続板53側(台形形状の底辺側)となる部分である上面板基部51aに対し、接続板53と反対側(台形形状の上辺側)となる部分である上面板先部51bが、一段高くされる。上面板先部51bの下面側(図8(b)下側)には、抜け止め部材60(図9参照)が配設される。
【0053】
上面板51には、図8(a)及び図8(b)に示すように、直線状に延設される案内溝54と、その案内溝54の途中から分岐すると共に案内溝54と直交する方向へ直線状に延設される分岐溝55とが開口形成される。
【0054】
案内溝54は、外枠10と内枠30とを連結する際に、外枠10に配設される外枠側連結部材15の連結軸部15dを受け入れると共に終端で軸支するための部位であり、その案内溝54の終端(図8(a)下端)は、受け入れた外枠側連結部材15の連結軸部15d(図7参照)を内枠30に配設される支持軸34(図5参照)と同軸上に軸支する位置に設定される。また、案内溝54の延設方向(直線方向)は、内枠30の枠面に垂直な方向とされる。
【0055】
底面板52は、接続板53から離間する方向(図8(c)紙面手前側)へ向かうに従って幅寸法(図8(c)左右方向寸法)が小さくなる三角形状に形成され(図4参照)、その先端側には、図8(b)に示すように、前面扉40の支持軸(図示せず)を軸支するための軸穴52aが穿設される。また、接続板53には、締結ねじを挿通するための挿通孔が2ヶ所に穿設される。
【0056】
樹脂ベース31には、その背面側(図8(b)右側)と前面側(図8(b)左側)とを連通させる開口31aが貫通形成されており、その開口31aには、カバー部材50の底面板52が挿通される。即ち、カバー部材50は、図8(b)に示すように、底面板52を開口31aに挿通させつつ、樹脂ベース31の背面側から装着され、接続板53の挿通孔から挿通された締結ネジにより樹脂ベース31に締結固定される。
【0057】
このカバー部材50の樹脂ベース31への装着状態では、図8(b)に示すように、上面板51の上面板先部51b及び底面板52の軸穴52a形成部分が少なくとも樹脂ベース31の前面側(図8(b)左側)に突出される。これにより、底面板52の軸穴52aに、前面扉40の支持軸(図示せず)が軸支可能となり、この軸支により、内枠30に対して前面扉40が回動可能に支持される。
【0058】
このように、底面板52の上面には、前面扉40の部材(支持軸が配設される部材)が配置されるため、抜け止め部材60(図9参照)は、上面板51の上面板先部51aの下面側と前面扉40の部材の上面側との対向面間に挟まれて、保持される。
【0059】
なお、カバー部材51は、プレス加工により、一枚の金属材料からなる板状体を所定の外形形状に打ち抜くと共にその打ち抜き材を所定部位(上面板基部51aと上面板先部51bとの間、上面板51と接続板53との間および底面板52と接続板53との間)で折り曲げ形成される。なお、板状体の打ち抜きの際には、外形形状の形成と同時に上面板51への両溝54,55の開口および接続板53への挿通孔の穿設も行われる。
【0060】
図9(a)は、抜け止め部材60の上面図であり、図9(b)は、図9(a)のIXb-IXb線における抜け止め部材60の断面図である。図9(a)及び図9(b)に示すように、抜け止め部材60は、上面側(図9(a)紙面手前側)が開放した箱状のケース体61と、そのケース体61内に移動可能に配設されるスライド片62と、そのスライド片62に付勢力を付与するコイルばね63とを備えて構成される。
【0061】
ケース体61は、案内通路61aと、軸出入口61bと、規制溝61c、保持突起61dとを備える。案内溝61aは、スライド片62を案内するための溝状の通路であり、ケース体61の底壁(図9(a)紙面奥側の板)の外周縁部に沿って立設される外壁および内部に立設される内壁によって、直線状に延設される。
【0062】
なお、外壁および内壁の立設寸法(図9(b)上下方向寸法)は、スライド片62の高さ寸法(図9(b)上下方向寸法)よりも若干高くされる。また、ケース体61は、図9(a)に示す上面視形状が、カバー部材50の上面板51における上面板先部51b(図8参照)と略同一の外形に形成される。
【0063】
よって、ケース部材50に抜け止め部材60が保持された状態(上面板先部51bの下面側にケース体61の上面側(外壁および内壁の立設先端側)を当接させた状態)では、スライド片62が案内通路61aに沿って移動可能とされる。また、上面板先部51bとケース体61の底壁との間には、外枠側連結部材15の連結軸部15d(図7参照)が、カバー部材50の案内溝54に沿って移動する通過経路が形成される。なお、案内通路61aは、連結軸部15dの通過経路(即ち、案内溝54、図8(a)参照)に対して垂直な直線状に形成される。
【0064】
軸出入口61bは、外枠側連結部材15の連結軸部15dを通過させるための開口であり、ケース体61の外壁の一部(カバー部材50の案内溝54に対応する部分)に開口形成される。これにより、外枠側連結部材15の連結軸部15dが、カバー部材50の案内溝54に沿って移動可能とされる。
【0065】
規制溝61cは、スライド片62の案内通路61aに沿った移動位置を規制するための溝であり、ケース体61の底壁に案内通路61aに沿って直線状に延設される。この規制溝61cには、スライド片62の底面から突設される規制突起62cが挿通され、その規制突起62cが規制溝61cの終端(図9(b)左端)に達することで、スライド片62の前進移動を規制する。
【0066】
保持突起61dは、ケース体61の外壁の内周面から案内通路61a内へ向けて(即ち、スライド片62の側面へ向けて)突設される半球状の突起として形成される。スライド片61dの側面には、保持突起61dに対応する位置に半球状の凹部(図示せず)が形成され、その凹部に保持突起61dが嵌り込む位置までスライド片62が後退移動されると、スライド片62がその位置で保持される。
【0067】
スライド片62は、上面視菱形形状に形成され、案内通路61a内に移動可能に配設される。スライド片62の上面からは、円柱状の突起部62aが突設される。突起部62aは、カバー部材50の分岐溝55(図8(a)参照)内に操作可能に挿通される(図10参照)。よって、作業者は、分岐溝55に挿通された突起部62aを操作することで、スライド片62を案内通路61aに沿って前進または後退させることができる。
【0068】
コイルばね63は、その圧縮方向をスライド片62の移動方向に沿わせた状態で、案内通路61a内に配設される。スライド片62は、このコイルばね63と反対側となる部分(即ち、連結軸部15d(図10参照)の通過経路に突出する部分)に、傾斜した平坦面として形成される傾斜面62bを備える。
【0069】
傾斜面62bは、軸出入口61bから離間する方向(即ち、連結軸部15dが案内溝54の終端へ向かって移動する方向、図9下方)へ向かうに従って、連結軸部15dの通過経路への突出量が多くなるように傾斜される。よって、連結軸部15dの案内溝54への挿入時には、連結軸部15dに傾斜面62bが押圧されることで、スライド片62が、コイルばね63を圧縮変形させつつ、後退移動される。
【0070】
なお、スライド片62は、規制突起62cがケース体61の規制溝61cの終端に当接することで、その前進移動が規制された状態(即ち、図9(a)及び図9(b)に示す状態)では、傾斜面62bの縁部(図9(a)左側)が、軸出入口61bの縁部(図9(a)左側)に一致する。よって、軸出入口61bから挿入された連結軸部15dを傾斜面62bに確実に当接させることができる。
【0071】
また、このスライド片62の前進移動が規制された状態では、コイルばね63は、弾性的に圧縮変形された状態で、ケース体61の外壁とスライド片62との間に配設される。よって、連結軸部15dが傾斜面62bの押圧によりスライド片62を後退移動させつつ通過して、案内溝54の終端まで達した後は、スライド片62を確実に復帰(前進移動)させ、連結軸部15dの脱落を防止する。
【0072】
また、スライド片62は、連結軸部15dの通過時に傾斜面62bが押圧され、後退移動されるが、この連結軸部15dの通過に伴う後退移動では、上述した保持突起62dによる保持位置には達しない。即ち、スライド片62を所定の後退位置で保持突起62により保持させるためには、作業者が突起部62aを操作してスライド片62を後退移動させる必要がある。
【0073】
図5及び図6に戻って説明する。外枠10に配設される外枠側連結部材15と内枠30(遊技機主部20)に配設された主部側連結部材32との連結は、図5に示すように、外枠10の正面に内枠30(遊技機主部20)を対面配置し、その状態から、外枠10へ向けて内枠30を真直ぐに押し込むことで行うことができる。ここで、図10及び図11を参照して、外枠10に配設される外枠側連結部材15と内枠30に配設される主部側連結部材32との間の連結動作について説明する。
【0074】
図10(a)から図10(c)は、連結動作時における外枠側連結部材15及び主部側連結部材32の上面図であり、図10(a)は連結動作の開始時を、図10(b)は連結動作の途中を、図10(c)は連結動作の終了時を、それぞれ示している。また、図11は、外枠側連結部材15及び主部側連結部材32の上面図であり、10(c)に示す連結動作の終了後に外枠10に対して遊技機主部20を開放した状態を示している。なお、図10及び図11では、図面を簡素化するために、主要な構成のみに符号を付している。
【0075】
図10(a)に示すように、外枠10の正面に遊技機主部20が対面配置された状態から、外枠10へ向けて遊技機主部20が押し込まれると、外枠側連結部材15の連結軸部15dが、主部側連結部材32の案内溝54に沿って移動され、スライド片62の傾斜面62bに当接される。遊技機主部20が更に押し込まれると、連結軸部15dは、図10(b)に示すように、傾斜面62bを押圧することで、スライド片62を後退移動させつつ、案内溝54を通過し、図10(c)に示すように、案内溝54の終端に達し、外枠側連結部材15及び主部側連結部材32の連結動作が完了する。
【0076】
この場合、スライド片62が、コイルばね63の弾性回復力により初期位置へ復帰(前進移動)されるので、連結軸部15dの抜き取り(脱落)が防止される。即ち、外枠側連結部材15と主部側連結部材32との連結が解除されることが防止される。
【0077】
ここで、上述したように、案内溝54の延設方向(直線方向)は、内枠30(遊技機主部20)の枠面に垂直な方向とされる。よって、外枠10の正面に遊技機主部20が対面配置された状態では、主部側連結部材32を外枠側連結部材15に連結する方向を、外枠10の枠面に対して垂直な方向とすることができる。これにより、遊技機主部20を外枠10に対し正面に配置した後は、そのまま真直ぐに直線方向へ押し込む動作のみで、遊技機主部20を外枠10に組み付けることができる。よって、遊技機主部20を外枠10に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0078】
本実施の形態では、外枠10に対して遊技機主部20が閉じられた状態では、図10(c)に示すように、外枠側連結部材15によってスライド片62の突起部62aが上面側から覆い隠される。よって、スライド片62の突起部62の操作を困難として、スライド片62が遊技者などによって後退移動されることを抑制できる。その結果、外枠側連結部材15と主部側連結部材32との間の連結が不正に解除されることを抑制できる。
【0079】
一方で、図11に示すように、外枠10に対して遊技機主部20を開放した状態では、スライド片62の突起部62aは、外枠側連結部材15によって上面側から覆い隠されず、外部に露出された状態とすることができる。即ち、施錠装置KDを開錠して、遊技機主部20を開放できる店員等は、突起部62aを操作することができ、その結果、外枠側連結部材15と主部側連結部材32との間の連結の解除を行うことができる。
【0080】
ここで、図11に示す状態において、スライド片62の突起部62aを操作して、スライド片62を所定位置まで後退移動させると、かかるスライド片62をケース体61の保持突起61dによって保持することができる。即ち、スライド片62による規制を解除して、連結軸部15dを案内溝54に沿って抜き取り可能な状態を形成し、かつ、その状態を維持することができる。
【0081】
よって、例えば、スライド片62が初期位置へ復帰することを防止するべく、突起部62aを片方の手で保持しつつ、遊技機主部20を外枠10から取り外すという煩雑な作業を行う必要がない。具体的には、スライド片62を保持突起61dにより保持させた後は、遊技機主部20を閉じれば、外枠側連結部材15と主部側連結部材との連結が解除可能な状態となっているので、外枠10に対して遊技機主部20を取り付け時とは反対となる方向へ引き抜くことで、遊技機主部20を外枠10から取り外すことができる。
【0082】
なお、外枠側連結部材15と主部側連結部材32との連結時には、連結軸部15dがスライド片62の傾斜面62bを押圧することで、スライド片62を後退移動させるが、この後退移動によっては、上述したように、スライド片62は、保持突起61dにより保持される位置には達しない。よって、コイルばね63の弾性回復力により、スライド片62を確実に初期位置へ復帰(前進移動)させることができる。
【0083】
図5及び図6に戻って説明する。図5に示すように、外枠側係合部材16は、外枠10の下枠体12上に配設され、その上面から突出部材76が出没する。外枠10に遊技機主部20が取り付けられると、外枠側係合部材16の上面に、遊技機主部20側の主部側被軸支部材35が配置され、その主部側被軸支部材35の受入穴36aに外枠側係合部材16の突出部材76が挿通されることで、両者が係合される(図22参照)。
【0084】
外枠側係合部材16は、箱状に形成される複数(本実施の形態では5個)の係合装置70と、それら係合装置70の群の周囲を覆うように配設され外枠側係合部材16の外壁を形成する外壁形成部材80とを備える。各係合装置70は、外枠10(下枠体12)の左右方向に沿って等間隔に直線状に並設される。ここで、図12から図17を参照して、外枠側係合部材16について説明する。
【0085】
図12(a)は、外枠側係合装置16及び主部側被軸支部材35の断面斜視図であり、図12(b)は、図12(a)の矢印XIIb方向視における外枠側係合装置16及び主部側被軸支部材35の断面図である。
【0086】
なお、図12(a)及び図12(b)では、遊技機主部20の図示を省略し、主部側被軸支部材35を単独で図示する。この場合、図12(a)及び図12(b)は、外枠10の正面に対向配置された遊技機主部20を、外枠10へ向けて押し込み、組み付け作業を行う直前の状態に対応する。
【0087】
また、図12a(a)及び図12(b)は、ケース体71Rの側面であって、ケース体71Lとの合わせ面となる側面が図示される。この場合、理解を容易とするために、ケース体71Rの側面(合わせ面)にハッチングを付して図示する。このハッチングの付与は、図13(b)及び図20から図22において同様である。
【0088】
図12(a)及び図12(b)に示すように、係合装置70は、箱状体を形成するケース体71R,71Lと、そのケース体71R,71Lにより形成される箱状体の内部空間に収納されると共に先端を外壁形成部材80の上面から出没可能とされる突出部材76と、その突出部材76を突出方向へ向けて付勢するコイルばね77と、突出部材76の没入方向への移動を規制する規制板78とを主に備える。
【0089】
ここで、図13を参照して、ケース体71R,71Lについて説明する。図13(a)は、ケース体71R,71Lの背面図であり、図13(b)は、ケース体71Rの側面図である。なお、図13(a)では、ケース体71R,71Lの組み立て状態が図示される。また、図13(b)では、ケース体71Rの側面であって、ケース体71Lとの合わせ面となる側面がハッチングを付して図示される。
【0090】
図13(a)及び図13(b)に示すように、ケース体71R,71Lは、合わせ面側が開放する容器状に形成され、互いの合わせ面同士を当接させることで、内部空間を有する箱状体を形成する。なお、ケース体71R,71Lは、合わせ面を対称面とする対称形状に形成されるので、ここでは、ケース体71Rについて説明し、ケース体71Lについての説明は省略する。
【0091】
ケース体71Rは、箱状体の前面を形成する前壁(図13(b)左側)と、その前壁に対向配置され箱状体の背面を形成する後壁(図13(b)右側)と、それら前壁および後壁を連結し箱状体の上面および底面を形成する上壁(図13(b)上側)及び底壁74と、箱状体の側面を形成する側壁(図13(b)紙面奥側)と、内部空間を上下に区画する第1区画壁73a及び第2区画壁73bと、内部空間を前後に区画する縦壁73cとを備え、これら各壁が樹脂材料から一体に形成される。なお、これら各壁の板厚は、それぞれ略同一の寸法に設定される。
【0092】
前壁および後壁には、膨出部72がそれぞれ突設され、その膨出部72には、締結ボルトB1を挿通するための挿通孔72aが穿設される。よって、図13(a)に示すように、挿通孔72aに挿通した締結ボルトB1を、ナットN1を螺合することで、ケース体71R,71Lを強固に一体化することができる。
【0093】
第1区画壁73a及び第2区画壁73bは、前壁、後壁および側壁を連結しつつ、上壁および底壁74の間に水平姿勢で配置される板状体であり、内部空間を上下に3つの空間に区画する。縦壁73cは、上壁、底壁74及び側壁を連結しつつ、前壁および後壁の間に縦姿勢で配置される板状体であり、内部空間を前後に2つの空間に区画する。
【0094】
上壁、第1区画壁73a及び第2区画壁73bには、保持部h1,h2,h3がそれぞれ形成される。保持部h1,h2,h3は、突出部材76(図12参照)を軸方向へ移動可能に保持するために上壁等に凹設された部位であり、同軸上に配置される。これらケース体71Rの保持部h1,h2,h3は、突出部材76を保持する際の軸方向視において半円形状に形成され、これらと同様に半円形状に形成されるケース体71Rの保持部h1,h2,h3(図示せず)と向かい合わせに配置されることで、円形を形成する。
【0095】
なお、保持部h1,h2により形成される円形の内径は、突出部材76の本体部76aにおける大径部の外径よりも若干大きくされ、かつ、張出部76b及び環状板76cの外径よりも小さくされる。また、保持部h3により形成される円形の内径は、突出部材76の本体部76aにおける小径部の外径よりも若干大きくされ、かつ、コイルばね77の外径よりも小さくされる(図14参照)。
【0096】
前壁、縦壁73c及び後壁には、上壁と第1区画壁73aとの間に位置する部分に、受入部m1,m2,m3がそれぞれ形成される。受入部m1,m2,m3は、規制板78(図12参照)を前後(図13(b)左右方向)へ移動させる通路を形成すると共に前方へ押し込まれた規制板78を収容する空間を形成するために前壁等に凹設された部位である。これらケース体71Rの受入部m1,m2,m3は、ケース体71Rの受入部m1,m2,m3(図示せず)と向かい合わせに配置されることで、図13(a)に示すように、規制板78の外形に対応する横長の矩形形状を形成する。
【0097】
底壁74は、後壁に連設される後側底壁74aと、前壁に連設される前側底壁74bと、それら両底壁74a,74bの間を連結する段差部とを備え、前側底壁74bが後側底壁74aよりも一段高くなるように形成される。よって、係合装置70を外枠10の下枠体12に設置した状態では、後側底壁74aが下枠体12に当接され、前側底壁74bと下枠体12との間には所定の隙間が形成される(図12参照)。
【0098】
よって、係合装置70の群に外壁形成部材80を装着して、外枠側係合装置16を構成する場合には、係合装置70(ケース体71R,71L)の前側底壁74bと下枠体12との間の隙間に、外壁形成部材80の底面板82を挿入することができる(図12参照)。これにより、例えば、締結ねじによる締結固定を行わなくても、外壁形成部材80の上方への移動を規制することができる。
【0099】
この場合、前側底壁74bと前壁との間を連結する部部は、前側底壁74bから前壁へ向けて上昇傾斜して形成される。よって、前側底壁74bと下枠体12との間の隙間を大きくすると共に、傾斜部分を案内面として利用できるので、外壁形成部材80の底面板82を隙間へ挿入する作業を効率的に行わせることができる。
【0100】
なお、前側底壁74bと上壁とを連結する位置に、縦壁73cを設けることで、ケース体71R,71Lの剛性を確保することができるだけでなく、係合装置70の上面側(ケース体71R,71Lの上壁側)に載置された遊技機主部20の重量を、縦壁73cを利用して、前側底壁74bへ効率的に伝達することができる。即ち、前側底壁74bと外壁形成部材80の底面板82との間、或いは、外壁形成部材80の底面板82と下外枠12との間に多少の隙間があっても、これらを密着させ、遊技機主部20の重量を、前側底壁74b側においても、効果的に支えることができる。
【0101】
側壁の外面には、座面部75が外方へ向けて張り出して形成される。座面部75は、その底面を後側底壁74bの底面と面一とする板状体に形成され、その板状体には、締結ねじB2を挿通するための挿通孔が穿設される。よって、座面部75の挿通孔に挿通した締結ねじB2を下枠体12に締結することで、ケース体71R,71Lが下枠体12に締結固定される。
【0102】
次いで、図14を参照して、突出部材76及びコイルばね77について説明する。図14は、突出部材76及びコイルばね77の正面図である。なお、図14では、環状板76cを断面視して図示する。
【0103】
突出部材14は、ケース体71R,71Lの内部空間に移動可能に収納される部材であり、大径部およびその大径部よりも小径の小径部を有し軸状に形成される軸本体76aと、その軸本体76aの大径部から径方向外方へ向けてフランジ状に張り出す張出部76bと、環状の円板として形成される環状板76cとを備える。
【0104】
本体部76aは、その先端に半球形状の先端部76a1を備える。張出部76bは、その下面(図14下側面)と側面との接続部分が円弧状に湾曲して形成される。これにより、規制板78の操作時には、その規制板78の傾斜上面78b及び後端上面78cに沿って張出部76bを滑らかに移動させ、突出部材76の出没動作を確実に行うことができる(図20から図22参照)。
【0105】
環状板76cの中央には、円形の穴が開口される。その穴の内径は、本体部76aの小径部の外径よりも大径で、かつ、本体部76aの大径部の外径よりも小径とされる。よって、環状板76cの中央の穴に、本体部76aの小径部が挿通されると、環状板76cは、本体部76aの大径部と小径部との間の段差により係止される。
【0106】
コイルばね77は、その内径が本体部76aの小径部よりも大径で、かつ、その外径が環状板76cの外径よりも小径とされる。よって、コイルばね77に本体部76aの小径部が挿通されると、そのコイルばね77の端面が環状板76cの板面に当接される。
【0107】
次いで、図15を参照して、規制板78について説明する。図15(a)は、規制板78の上面図であり、図15(b)は、図15(a)のXVb-XVb線における規制板78の断面図である。
【0108】
図15(a)及び図15(b)に示すように、規制板78は、樹脂材料から上面視矩形の板状に形成される。この規制板78には、水平な底面(図15(b)下側面)に対し、その底面と平行に形成される先端上面78b及び後端上面78cと、先端上面78aから後端上面78cへ向けて上昇傾斜する傾斜上面78bとが形成される。
【0109】
これら各上面78a,78b,78cは、図15(a)に示すように、矩形状の領域として形成される。また、規制板78の板厚(図15(b)上下方向寸法)は、先端上面78aが形成される部分において最小とされ、後端上面78cが形成される部分において最大とされる。また、傾斜上面78bが形成される部分の板厚は、その傾斜に沿って徐々に変化される。
【0110】
なお、規制板78の先端上面78aが形成される部分の板厚は、ケース体71Rの受入部m3の高さと同等か若干小さくされ、規制板78の傾斜上面78bが形成される部分の板厚は、ケース体71Rの受入部m2の高さと同等か若干小さくされ、規制板78の後端上面78cが形成される部分の板厚は、ケース体71Rの受入部m1の高さと同等か若干小さくされる(図13(b)参照)。よって、規制板78が前方へ最も押し込まれた状態では、規制板78の各部が受入部m1,m2,m3内にそれぞれ収容される(図22参照)。
【0111】
傾斜上面78bは、後端上面78cに対し、図15(b)に示すように、直接接続されるのに対し、先端上面78aに対しては、底面に垂直な段差面を介して、接続される。ここで、コイルばね77の付勢により、突出部材76が初期位置(規制板78による規制前の状態、図21参照)に配置された状態では、ケース体71Rの第1区画壁73aと突出部材76の張出部76bとの間の間隔は、規制板78における傾斜上面78bが形成される部分の板厚よりも大きくされる。よって、傾斜上面78bが先端上面78aに直接接続される位置まで延設されていなくても、規制板78を押し込み、その傾斜上面78bを突出部材76の張出部76bの下面に侵入させる動作(図21から図22の状態へ遷移させる際の動作)を円滑に行うことができる。
【0112】
従って、本実施の形態における規制板78によれば、傾斜上面78bが先端上面78aに直接接続される位置まで延設される場合と比較して、その長さ寸法(図15(b)左右方向寸法)の短縮を図ることができ、その結果、部品コストの削減を図ることができる。また、このように、規制板78の長さ寸法の短縮を図りつつ、傾斜上面78bの傾斜角度は緩やかとできるので、傾斜上面78bで突出部材76を上方へ押し上げつつ、規制板78を前方へ押し込む動作を円滑に行うことができる。
【0113】
規制板78は、その板厚方向に貫通される上面視矩形形状の貫通孔78dを備える。貫通孔78dには、突出部材76の本体部76aにおける大径部が挿通される(図12参照)。よって、貫通孔78dの幅寸法(図15(a)上下寸法)は、突出部材76の本体部76aにおける大径部の直径よりも若干大きくされる。
【0114】
また、貫通孔78cは、その幅寸法(図15(a)上下寸法)が、突出部材76の張出部76bの外径よりも小さくされると共に、先端上面78aから後端上面78cにわたって形成さされる。これにより、突出部材76の張出部76bに少なくとも傾斜上面78b及び後端上面78cを当接させることが可能とされる(図22参照)。また、突出部材76の張出部76bを傾斜上面78bから離間させ、先端上面78aに対向させることが可能とされる(図20参照)。
【0115】
ここで、規制板78は、貫通孔78cにより形成される空間が閉じた空間として形成されるので、係合装置70の組み立て状態においては(図12参照)、かかる貫通孔78cに突出部材76が挿通されることで、規制板78が抜き取り不可能とされる。よって、例えば、パチンコ機1の搬送中に規制板78が脱落することや、島設備への設置後に作業者が不用意に抜き取って紛失することを抑制できる。
【0116】
図12に戻って、係合装置70の組み立て方法について説明する。まず、突出部材76の本体部76aを、規制部材78の貫通孔78dに挿通した後、本体部76aの小径部に環状板76c及びコイルばね77を挿通する。即ち、本体部76aの張出部76bと環状板76cとの間に規制板78を挟んだ状態を形成する。以下、この状態の突出部材76及び規制板78を「第1組立部品」と称す。
【0117】
次いで、ケース体71Rへ第1組立部品を合わせ面側から装着する。即ち、図12に示すように、ケース体71Rの保持部h1~h3及び受入部m1~m3に、第1組立部品を嵌め込む。この場合、ケース体71Rの上壁と第1区画壁73aとの間に、突出部材76の張出部76bを配置すると共に、ケース体71Rの第1区画壁73aと第2区画壁73bとの間に、環状板76c及びコイルばね77を配置する。なお、規制板78は、ケース体71Rの受入部m1~m3の内、少なくとも受入部m3に嵌め込まれていれば良い。
【0118】
ケース体71Rに第1組立部品を装着した後は、そのケース体71Rに対し、ケース体71Lを、向かい合わせで(即ち、合わせ面同士を)結合し、膨出部72の挿通孔72aに挿通した締結ねじB1にナットN1を螺合する。これにより、突出部材76及び規制板78が収容された状態で、ケース体71R,71Lが一体化され、係合装置70の組み立てが完了する。
【0119】
外壁形成部材80は、係合装置70の群に前面側から装着され、係合装置70の群の周囲に外壁を形成するための部材であり、一面側が開放された箱状に形成される。ここで、図16及び図17を参照して、外壁形成部材80について説明する。
【0120】
図16(a)は、外壁形成部材80の上面図であり、図16(b)は、図16(a)の矢印XVIb方向視における外壁形成部材80の正面図である。また、図17(a)は、図16(b)のXVIIa-XVIIa線における外壁形成部材80の断面図であり、図17(b)は、図16(b)の矢印XVIIb方向視における外壁形成部材80の側面図である。
【0121】
図16及び図17に示すように、外壁形成部材80は、上面板81と、その上面板81に対し所定間隔を隔てつつ対向配置される底面板82と、それら上面板81及び底面板82を連結する連結正面板83と、連結正面板83の長手方向両端に形成され対向配置される一対の側面板84とを備える。
【0122】
即ち、外壁形成部材80は、連結正面板83が正面視矩形形状に形成され、その矩形形状(連結正面板83)の上辺および下辺から上面板81及び底面板82が、左右の両辺から一対の側面板84が、それぞれ同方向(図17(a)右方向)へ向けて延設される。これにより、外壁形成部材80は、一面側(連結正面板83と反対側、図17(a)右側)が開放する箱状に形成される。なお、上面板81と側面板84との間、及び、底面板82と側面板84との間には、所定の隙間が形成される。
【0123】
上面板81には、複数(本実施の形態では4個、図5参照)の折り返し片81aが形成される。折り返し片81aは、上面板81の延設先端側(連結正面板83と反対側)の縁部から突設される上面視矩形状の小片を、上面板81の上面側(図17(a)上側)へ折り返して形成される。折り返し片81aと上面板81との間の対向面間隔は、主部側被軸支部材35の挿入爪36cの板厚と同等か若干大きな寸法に設定される。
【0124】
なお、折り返し片81aの折り返し先端は、図17(a)に示すように、上面板81に対向する側(図17(a)下側)の面が折り返し先端へ向けて上昇傾斜して形成される。よって、折り返し片81aと上面板81との間の対向面間隔が、折り返し片81aの折り返し先端側(図17(a)左側)ほど広くされるので、主部側被軸支部材35の挿入36c1を対向面間へ挿入する際には、その挿入動作を円滑に行わせることができる(図23及び図24参照)。
【0125】
上面板81には、複数個所(本実施の形態では5ヶ所、図5参照)に出没穴81bが穿設される。出没穴81bは、係合装置70の突出部材76が出没可能に挿通される円形の穴であり、複数の係合装置70に対応する位置にそれぞれ設けられる。また、出没穴81bの内径は、突出部材76の本体部76a(大径部)における外径よりも若干大きくされる(図12参照)。
【0126】
なお、外壁形成部材80は、プレス加工により、一枚の金属材料からなる板状体を所定の外形形状に打ち抜くと共にその打ち抜き材の所定部位(連結正面板83に対して上面板81、底面板82および側面板84が連結される部位、並びに、折り返し片81a)を折り曲げて、形成される。板状体の打ち抜きの際には、外形形状の形成と同時に出没穴81bも穿設される。
【0127】
図12に戻って説明する。外壁形成部材80は、その開放面側(連結正面板83と反対側)を、外枠10の下枠体12に締結固定された係合装置70の群の正面側(遊技機主部20側、図12左側)に対向配置した状態から、そのまま係合装置70へ向けて真直ぐに(水平に)押し込むことで、係合装置70の群に装着される。これにより、係合装置70の群の周囲が外壁形成部材80により取り囲まれる。
【0128】
即ち、係合装置70の群の上面側には外壁形成部材80の上面壁81が、係合装置70の群の正面側には外壁形成装置80の連結正面板83が、係合装置70の群の左右両側には外壁形成装置80の一対の側面板84が、それぞれ対向配置される。その結果、係合装置70が外壁形成部材80の内部空間に収納された状態となり、各係合装置70への外部からのアクセスを困難とできる。
【0129】
なお、外壁形成部材80の一対の側面板84は、その延設先端(連結正面板83と反対側の縁部)が、側面視において(図12(b)参照)、外枠10の左枠体13及び右枠体14と重なる位置まで延設される。よって、外壁形成部材80の左右の側面板84と外枠10の左枠体13及び右枠体14との間からの係合装置70へのアクセスをより困難とできる。
【0130】
また、各係合装置70の底壁74(前側外壁74b)と外枠10の下枠体12との対向面間には、外壁形成部材80の底面板82が挿入され、隙間が閉封される。また、その外壁形成部材80の底面板82は、外枠10の下枠体12に沿って左右方向に連続する。即ち、隣接する係合装置70同士の間においても、外壁形成部材80の底面板82が外枠10の下枠体12の上面に当接される。これにより、外枠10の下枠体12と外枠形成部材80の底面壁82との間からの各係合装置70へのアクセスを困難とできる。
【0131】
一方で、外壁形成部材80は一面側(連結正面壁83と反対側、図12(b)右側)が開放された形状に形成されるので、係合装置70の群の背面側を露出させることができる。よって、外枠10に対し遊技機主部20を開放した状態においては(図3及び図4参照)、係合装置70の背面側に突出する規制板78へのアクセスを容易とできる。よって、作業者が規制板78の押し込み操作または引き抜き操作をする際の作業性の向上を図ることができる。
【0132】
ここで、外壁形成部材80が係合装置70の群に装着されると、係合装置70の突出部材76の先端が、外壁形成部材80の上面板81の出没穴81bに挿通され、その外壁形成部材80の上面板81から突出した状態となる。よって、外壁形成部材80の引き抜き方向(装着時の押し込み方向と反対方向、図12(b)左方向)への移動を、突出部材76と上面板81の出没穴81bとの係合により、規制することができる。また、外壁形成部材80の上方向(図12(b)上方向)への移動は、外枠10の下枠体12と係合装置70の底壁74(前側底壁74b)との間に外壁形成部材80の底面壁82が挟持されていることで、規制することができる。
【0133】
このように、外壁形成部材80は、係合装置70へ対して一方向へ押し込むだけで、係合装置70へ簡易に装着できるので、その分、組み立て工数を低減できる。また、締結ねじ等を用いて両者を固定する必要がなく、遊技機主部20(主部側被軸支部材35)との連結のための機能を利用(兼用)して、外壁形成部材80を係合装置70に固定するので、その分、部品点数の低減を図ることができる。一方で、このように、簡易な装着を可能としつつ、両者70,80を強固に連結できるので、外壁形成部材80が係合装置70から不正に取り外されることを抑制できる。
【0134】
外枠側係合部材16は、図12に示すように、係合装置70に外壁形成部材80が装着されることで、その上面側(図12(a)及び図12(b)上側)に、遊技機主部20の主部側被軸支部材35と係合するための構造(外壁形成部材80の上面壁81から出没する突出部材76、上面壁81の折り返し片81aなど)が形成される。ここで、図18及び図19を参照して、主部側被軸支部材35について説明する。
【0135】
図18(a)は、主部側被軸支部材35の上面図であり、図18(b)は、図18(a)の矢印XVIIIb方向視における主部側被軸支部材35の正面図である。また、図19は、図18(b)のXIX-XIX線における主部側被軸支部材35の断面図である。なお、図18(a)では、挿通爪36cの近傍を部分的に断面視して図示する。
【0136】
図18及び図19に示すように、主部側被軸支部材35は、長尺板状の本体板36と、その本体板36の長手方向(図18(a)左右方向)に沿って本体板36の縁部から立設されると共にその立設先端部分を本体板36側へ平行に折り返して断面逆L字状に形成される立設板37とを備える。
【0137】
主部側被軸支部材35は、立設板37が本体板36の上面側(図19上側)へ向けて立設される(即ち、主部側被軸支部材35の一方の縁部が、本体板36の上面側へ向けて折り返されて形成される)ので、主部側被軸支部材35(本体板36)の底面を平坦面形状とすることができる。よって、その接地面積を確保できるので、主部側被軸支部材35を開放した状態(く字状に配置)して、遊技機主部20(内枠30)を自立させる際には(図6参照)、その自立を安定化させることができる。
【0138】
また、主部側被軸支部材35が板状体から長尺形状に形成される場合であっても、かかる主部側被軸支部材35に立設板37を設けることで、その分、曲げ剛性を高めることができる。よって、主部側被軸支部材35を遊技機主部20(内枠30)に対して開いた状態として、その主部側被軸支部材35を利用することで、遊技機主部20を自立させる場合に、遊技機主部20を強固に支持することができる。よって、この点からも、遊技機主部20の自立を安定化させることができる。
【0139】
一方で、主部側被軸支部材35の縁部が折り返されていると、1の主部側被軸支部材35に他の主部側被軸支部材35を重ねて、複数の遊技機主部20を自立させる(即ち、図6に示す状態で遊技機主部20(内枠30)を複数自立させる)際に、1の主部側被軸支部材35の折り返された縁部に他の主部側被軸支部材35が乗り上げることで、乗り上げた方の遊技機主部20が傾斜して、その自立が不安定となる。
【0140】
これに対し、本実施の形態では、主部側被軸支部材35は、遊技機主部20(内枠30)を自立させた状態において、遊技機主部20側に位置する側の縁部が平板形状に形成される。即ち、平板形状の本体板36には、遊技機主部20と反対側となる縁部のみ立設板37が形成される(図6参照)。よって、折り返されて形成される縁部(立設板37)を避け、反対側の縁部の上(即ち、本体板36の上)に他の主部側被軸支部材35を順に重ねていくことができる。よって、遊技機主部20の傾斜を抑制して、安定的に自立させることができる。
【0141】
ここで、立設板37は、主部側被軸支部材35の長手方向の全域にわたって(即ち、本体板36の長手方向一端側から他端側までの範囲にわたって)形成される。よって、主部側被軸支部材35の剛性を長手方向全体にわたって均一に向上させることができる。即ち、立設板37と反対側の縁部を折り曲げて、主部側被軸支部材35の剛性を高める構造を採用した場合、支持軸34の近傍では、支持金具33が上面側に移動可能に載置されることに起因して、縁部を折り曲げることができない。そのため、支持軸34近傍のみに、剛性の弱い箇所が部分的に形成されてしまう。
【0142】
本体板36には、複数個所(本実施の形態では5ヶ所、図5参照)に受入穴36aが穿設される。受入穴36aは、外枠側係合部材16(係合装置70)の突出部材76を受け入れるための円形の穴であり、複数の係合装置70に対応する位置にそれぞれ設けられる。受入穴36aの内径は、突出部材76の本体部76a(大径部)における外径よりも若干大きくされる(図12参照)。
【0143】
なお、受入穴36aは、外枠側係合部材16の長手方向(図18(a)左右方向)を長径方向とする長穴形状に形成されていても良い。この場合には、外枠10に対して遊技機主部20を組み付ける際に、受入穴36aの長径方向の長さを利用して、突出部材76の先端を受入穴36aに受け入れ易くすることができる。よって、外枠側係合部材16に対する主部側被軸支部材35の配置ずれや部材の寸法公差が存在する場合でも、外枠10に対する遊技機主部20の組み付け作業の効率化を図ることができる。一方で、受入穴36は、その短径方向(図18(a)上下方向)を、外枠10から遊技機主部20を抜き取る方向に向けるため、その方向においては、突出部材76を受入穴36aにがたつきを少なくした状態で受け入れることができる。
【0144】
本体板36及び立設板37には、複数箇所(本実施の形態では4箇所、図5参照)に開口部36bが開口形成される。開口部36bは、外枠側係合装置16の外壁形成部材80における折り返し片81aを受け入れるための開口であり、図18(b)に示すように、立設板37に正面視矩形形状に形成される開口部分の幅寸法(図18(b)左右方向寸法)が、外枠形成部材80の折り返し片81aの幅寸法(図16(a)左右方向寸法)よりも若干大きく形成される。
【0145】
開口部36bは、本体板36に開口される部分が、立設板37に開口される部分に連通されつつ、図18(a)に示すように、上面視U字形状を左右に配置した形状に形成される。これにより、本体板36には、開口部36bへ向けて突設される挿入爪36cが形成される。ここで、挿入爪36cは、複数(本実施の形態では4個)の開口部36bのそれぞれに形成される。
【0146】
なお、挿入爪36cの突設先端は、図19に示すように、上側(図19上側)の面が突設先端へ向けて下降傾斜して形成される。よって、外壁形成部材80の折り返し片81aと本体板36との間の対向面間へ挿入爪36cを挿入する際には、その挿入動作を円滑に行わせることができる(図23及び図24参照)。
【0147】
本体板36には、その長手方向一端側(図18(a)左側)に、固定板36dが形成される。固定板36cは、立設板37と同方向に立設され断面逆J字状に形成され、ねじりコイルばねCSの腕を固定する。即ち、主部側被軸支部材35には、内枠30の樹脂ベース31の下端部に配設される支持金具33が、その支持金具33の挿通孔に支持軸34を挿通させた状態で載置される(図4参照)。
【0148】
この場合、ねじりコイルばねCSは、コイル部を支持軸34に挿通させ、そのコイル部から伸びる一方の腕を主部側被軸支部材35の固定板36dに固定すると共に、他方の腕を支持金具33の固定部に固定した状態で、支持金具33と主部側被軸支部材35との間に介在される。その結果、主部側被軸支部材35は、支持軸34を回動中心として、支持金具33(即ち、内枠30)に対して、ねじりコイルばねCSのねじりトルクによって、開放される方向へ付勢される(図6参照)。
【0149】
このように、主部側被軸支部材35は、ねじりコイルばねCSにより内枠30(遊技機主部20)に対して開いた状態となる方向へ付勢されるので、上述したように、主部側被軸支部材35を内枠30に対して開いた状態(く字状配置)として、内枠30を自立させる際には(図6参照)、その主部側被軸支部材35を開いた状態に維持して、内枠30の自立を安定化させることができる。即ち、内枠30の自立時に、主部側被軸支部材35が不用意に閉じられて、内枠30の自立が不安定化することを抑制できる。
【0150】
また、このように、主部側被軸支部材35が、ねじりコイルばねCSのねじりトルクにより、内枠30(遊技機主部20)に対して開いた状態となる方向へ付勢される構造であれば、外枠10に対して遊技機主部20が開閉可能に配設された状態では(図3及び図4参照)、ねじりコイルばねCSの付勢力(ねじりトルク)を、遊技機主部20を開放させる方向への力として利用することができる。よって、遊技機主部20の重量が例えば重い場合であっても、その遊技機主部20を解放させるための作業者の操作を容易化することができる。
【0151】
なお、主部側被軸支部材35は、プレス加工により、一枚の金属材料からなる板状体を所定の外形形状に打ち抜くと共にその打ち抜き材の所定部位(立設板37及び固定板36d)を折り曲げて、形成される。板状体の打ち抜きの際には、外形形状の形成と同時に受入穴36a及び開口部36bも穿設される。
【0152】
図12に戻って説明する。外枠10に配設される外枠側係合部材16と内枠30(遊技機主部20)に配設された主部側被軸支部材35との連結(係合)は、まず、外枠10の正面に内枠30(遊技機主部20)を対面配置する(図2参照)。これにより、図12に示すように、外枠側係合部材16に主部側被軸支部材35が立設板37側を向けた状態で配設されるので、外枠10へ向けて内枠30を真直ぐに押し込むことで、上述した外枠側連結部材15と主部側連結部材32との連結を行いつつ(図10参照)、主部側被軸支部材35と外枠側係合部材16との連結を行うことができる。
【0153】
この場合、外枠側係合部材16の上面(外壁形成部材80の上面板81)には、主部側被軸支部材35(主部側被軸支部材35を介して遊技機主部20)を仮置きするための領域が形成される。即ち、かかる領域に主部側被軸支部材35が載置された状態では、外枠側連結部材15と主部側連結部材32とが連結されておらず(図10(a)参照)、かつ、外枠側係合部材16の突出部材76が主部側被軸支部材35の受入穴36aに受け入れられていない状態とできる。
【0154】
よって、遊技機主部20を外枠10に組み付ける際には、まず、遊技機主部20の主部側被軸支部35の先端側(立設板37側)を、外枠側係合部材16の上面における上記領域に載置(仮置き)し、その後、遊技機主部20を押し込み、主部側被軸支部35を外枠側係合部材16の上面に沿って移動(滑動)させることで、外枠側連結部材15と主部側連結部材32とを連結させると共に(図10(c)参照)、外枠側係合部材16の突出部材76を主部側被軸支部材35の受入穴36aへ挿通(受け入れ)させることができる(図20から図24参照)。
【0155】
即ち、作業者は、両連結部材15,16の連結と、受入穴36aへの突出部材76の受け入れとを行う際に、それらの作業を、遊技機主部20の重量を支持しつつ行う必要がなく、遊技機主部20を外枠側係合部材16上に仮置きした後は、水平方向へ押し込むだけで良い。よって、外枠10に対して遊技機主部20を組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0156】
この場合、突出部材76は、図12に示す初期位置(コイルばね77のみにより付勢され、張出部76bの下面に規制板78の上面が当接していない状態)において、半球状の先端部76b1のみが、外枠側係合部材16の上面(外壁形成部材80の上面板81)からから突出されるので、主部側被軸支部材35が外枠側係合部材16の上面をスライド移動(滑動)され、主部側被軸支部材35の角部(本体板36と立設壁37の接続部)が突出部材76に当接する際には、引っ掛かりを抑制して、突出部材76を対向面下により確実に没入させることができる。
【0157】
ここで、図20から図24を参照して、外枠10に配設される外枠側係合部材16と内枠30に配設される主部側被軸支部35との間の連結動作について説明する。
【0158】
図20から図24は、連結動作時における外枠側係合部材16及び主部側被軸支部材35の斜視図であり、図20及び図23は連結動作の開始時を、図21は主部側被軸支部材35の受入穴36aに突出部材76が挿通された状態を、図22及び図24は規制板78が押し込まれた連結動作の終了時を、それぞれ示している。なお、図20から図24では、図面を簡素化するために、主要な構成のみに符号を付している。また、図20から図22では、ケース体71Rの側面であって、ケース体71Lとの合わせ面となる側面がハッチングを付して図示される。
【0159】
図20に示すように、連結動作が開始され、主部側被軸支部材35が外枠側係合部材16(外壁形成部材80)の上面に沿って移動されると、その主部側被軸支部材35の移動に伴って、突出部材76が下方へ押し下げられ、かかる突出部材76が主部側被軸支部材35の下面側に没入される。
【0160】
この場合、図23に示すように、外枠側係合部材16(外壁形成部材80)の折り返し片81aの折り返し先端が、主部側被軸支部材35の開口部36b内へ挿入される。これにより、折り返し片81aが開口部36bにより規制され、外枠側係合部材16に対する主部側被軸支部材35の左右方向(図21(b)紙面垂直方向)への位置決めを行うことができる。また、主部側被軸支部材35が外枠側係合部材16に対して更に押し込まれる(前進移動される)場合には、開口部36bが折り返し片81aに沿って案内されることで、主部側被軸支部材35を適正な位置(即ち、受入穴36aに突出部材76を受け入れ可能な位置)へ確実に移動させることができる。
【0161】
図21に示すように、図20に示す状態から主部側被軸支部材35が外枠側係合部材16に対して更に押し込まれる(前進移動される)と、主部側被軸支部材35の受入穴36aに、外枠側係合部材16(係合装置70)の突出部材76が受け入れられる(先端部が挿入される)。
【0162】
なお、図21に示すように、受入穴36aに突出部材76の先端部が挿入された状態では、主部側被軸支部材35の挿入爪36cの先端が、外枠側係合部材16(外壁形成部材80)の折り返し片81aの根元部分に当接される。これにより、主部側被軸支部材35の押し込み動作(前進移動)を、適正な位置(受入穴36aに突出部材76を受け入れた位置)で、確実に停止させることができる。
【0163】
また、挿入爪36cの先端が折り返し片81aの根元部分に当接されることで、外枠側係合部材16に対する主部側被軸支部材35の押し込み動作(前進移動)が、仮に、作業者の不注意などで非常に強い力で行われたとしても、その力が突出部材76のみに作用することを回避できる。即ち、主部側被軸支部材35から作用する力を、折り返し片81aと突出部材76の両者に分担させることができるので、その分、突出部材76の破損を抑制できる。
【0164】
図21に示すように、主部側被軸支部材35の受入穴36aに、外枠側係合部材16(係合装置70)の突出部材76の先端部分が受け入れられることで、主部側被軸支部材35と外枠側係合部材16とが連結状態とされる。しかし、この状態では、主部側被軸支部材35が抜き取り方向(図21(b)左方向)へ引っ張られる(後退移動される)と、受入穴36aの内周面から突出部材76の先端部76a1に作用する力により、突出部材76が下方へ移動して、受入穴36aよりも下方へ没入されることで、主部側被軸支部材35が抜き取り可能となるおそれがある。
【0165】
そこで、図21に示す状態となった後は、外枠側係合部材16の背面側から、規制板78を突出部材76へ向けて(即ち、図21(b)左方向へ向けて)押し込む操作が行われる。規制板78が突出部材76へ向けて押し込まれると、その規制板78の傾斜上面78bが突出部材76の張出部76bの下面に侵入され、規制板78の押し込み動作に伴って、傾斜上面78bが張出部76bを介して突出部材76を上昇させる。
【0166】
図22及び図23に示すように、規制板78が突出部材76へ向けてさらに押し込まれると、突出部材76の張出部76bの下面に、規制板78の後端上面78cが侵入される。規制板78は、後端上面78cが底面と平行に形成されるため、突出部材76の張出部76bとケース体71R,71Lの第1区画壁73aとの間に規制板78が介在されることで、突出部材76の下方への移動を規制することができる。
【0167】
即ち、図22及び図23に示すように、突出部材76の張出部76bが規制板78の後端上面78cにより支持された状態では、仮に、主部側被軸支部材35の受入穴36aから突出される突出部材76の先端部分を、何らかの方法により、下方へ直接押し下げる不正行為が行われたとしても、突出部材76が没入されることを回避できる。
【0168】
また、図22及び図23に示すように、突出部材76の張出部76bが規制板78の後端上面78cにより支持された状態では、突出部材76の半球状の先端部76a1は、主部側被軸支部材35の上面(図22(b)上側面)よりも上方に突出される。即ち、受入穴36aの内周面に対面される部位は、突出部材76の本体部76aにおける円柱状の部分となる。よって、仮に、主部側被軸支部材35が抜き取り方向(図21(b)左方向)へ強い力で引っ張られ、受入穴36aの内周面が突出部材76に当接したとしても、その当接によって突出部材76を下方へ移動させる力を作用させることはできない。
【0169】
次いで、図25を参照して、主部側被軸支部材35を内枠30に閉じた状態で保持するための保持構造について説明する。図25は、内枠30の回動先端側における背面斜視図である。なお、図25では、施錠装置KDによる係止が解除された状態における主部側被軸支部材35が二点鎖線を用いて模式的に図示される。
【0170】
図25に示すように、施錠装置KDの係合爪KDbは、主部側被軸支部材35の立設板37に係合可能な第2係合爪KDb1を備える。第2係合爪KDb1は、係合爪KDbをなす板状体に一体に形成され、その板状体の縁部から下方(図25下方向)へ向けて突設される。この第2係合爪KDb1が、主部側被軸支部材35の立設板37の外面側(本体板36と反対側)に係合されることで、主部側被軸支部材35の開放方向(即ち、図25に2点鎖線で示す状態)への移動が規制され、かかる主部側被軸支部材35が図25に実線で示す閉じた状態に保持される。
【0171】
一方、シリンダ錠KDaのキー操作により、係合爪KDbが外枠10の爪受け部材17との係合を解除する方向へ変位されると、その係合爪KDbの変位に伴って、第2係合爪KDb1が上方(図25上方向)へ向けて変位される。これにより、第2係合爪KDb1が、主部側被軸支部材35の立設板37の外面側(本体板36と反対側)から上方へ後退され、主部側被軸支部材35の図25に実線で示す閉じた状態からの移動が許容される。その結果、主部側被軸支部材35が開放方向(即ち、図25に2点鎖線で示す状態)へ移動される。
【0172】
このように、第2係合爪KDb1により、主部側被軸支部材35を内枠30(遊技機主部20)の底面側に保持することができるので、遊技機主部20を外枠10に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。即ち、主部側被軸支部材35は、ねじりコイルばねCSにより、遊技機主部20に対して開いた状態となる方向へ付勢されているところ、これを第2係合爪KDb1により遊技機主部20の底面側に保持する(閉じた状態に保持する)ことができれば、作業者が、作業者自身が例えば一方の手で主部側被軸支部材35を閉じた状態に保持しつつ、遊技機主部20を外枠10に組み付けるという煩雑な作業を行う必要がなく、遊技機主部20を外枠10に組み付ける作業のみに集中することができる。
【0173】
ここで、主部側被軸支部材35を保持する第2係合爪KDb1は、係合爪KDbに一体に形成される。よって、施錠装置KDの操作(シリンダ錠KDaのキー操作)により、係合爪KDbと外枠10の爪受け部材17との間の係合を解除する際には、その解除動作に連動して、第2係合爪KDb1による主部側被軸支部材35の保持(係合)も解除することができる。
【0174】
よって、遊技機主部20を外枠10に組み付ける際には、主部側被軸支部材35を第2係合爪KDb1により保持し、組み付け作業の作業性の向上を図りつつ、組み付け後は、施錠装置KDの操作(シリンダ錠KDaのキー操作)を行うのみで、外枠10に対して遊技機主部20を開放させることができる。即ち、シリンダ錠KDaに対する一のキー操作のみで、遊技機主部20の外枠10に対する施錠の解除と、主部側被軸支部材35の第2係合爪KDb1による保持の解除とを同時に行うことができる。
【0175】
なお、主部側被軸支部材35には、図25に示すように、立設板37の一部を切り欠いて形成される立設切り欠き部37aが形成され、この立設切り欠き部37aの形成部に残された縦壁部分(本体板36から立設される部分)の外面側に第2係合爪KDb1が係合する。
【0176】
ここで、立設切り欠き部37aを設けず、立設板37の外面側に第2係合爪KDb1を係合させる構成では、立設板37のR状に湾曲した部分(本体板36から立設される縦壁部分とその縦壁部分の立設先端から折り返される部分との間の接続部分)に第2係合爪KDb1を係合させる必要が生じ、その係合が不安定となる。これに対し、上述のように、立設切り欠き部37aの形成部に残された縦壁部分(本体板36から立設される部分)の外面側に第2係合爪KDb1を係合させる構成とすることで、平坦面同士の係合として、その係合を安定化(確実化)することができる。
【0177】
次いで、図26及び図27を参照して、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、主部側被軸支部材35の立設板37と反対側となる本体板36の縁部が平坦面状に形成される場合を説明したが、第2実施の形態における主部側被軸支部材35は、立設板37と反対側となる本体板36の縁部に第2立設板237aが立設される。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0178】
図26(a)は、第2実施の形態における主部側被軸支部材235の上面図であり、図26(b)は、図26(a)の矢印XXVIb方向視における主部側被軸支部材235の正面図である。また、図27は、図26(b)のXXVII-XXVII線における主部側被軸支部材235の断面図である。
【0179】
図26及び図27に示すように、第2実施の形態における主部側被軸支部材235は、本体板36の長手方向(図26(a)左右方向)に沿ってその本体板36の縁部(立設板37が形成される縁部と反対側の縁部、図26(a)下側)から立設される第2立設板237aを備える。
【0180】
第2立設板237aは、立設板37と同じ方向に立設される。即ち、主部側被軸支部材235が、外枠側係合部材16に連結(係合)された状態では(図22参照)、第2立設板237aが本体板36から立設される方向と、突出部材76の先端部分が本体板36の上面に突出される方向とを一致させることができる。よって、外枠10に遊技機主部20が組み付けられた状態において(図1参照)、その遊技機主部20の前面側から突出部材76の先端部分にアクセスする不正行為を、第2立設板237aにより困難とすることができる。
【0181】
なお、内枠30の樹脂ベース31の底面に段差を設け、内枠30に主部側被軸支部材235を閉じた状態では、樹脂ベース31の底面の段差面(高い底面と低い底面との間を接続する面)に、第2立設板237aの外面(図27左側面)が対向配置されるように形成しても良い。これにより、遊技機主部20の前面側から突出部材76の先端部分にアクセスする不正行為をより困難とすることができる。
【0182】
次いで、図28及び図29を参照して、第3実施の形態について説明する。第1実施の形態では、外枠側係合部材16に主部側被軸支部材35が連結された場合に、突出部材76の先端部分が露出される場合を説明したが(図22参照)、第3実施の形態における主部側被軸支部材335は、外枠側係合部材16に連結された場合に、突出部材76の先端部分を被覆可能に形成される。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0183】
図28は、第3実施の形態における主部側被軸支部材335の斜視図であり、図29は、外枠側係合部材16及び主部側被軸支部材335の斜視図である。なお、図28では、主部側被軸支部材335の一部が部分的に断面視される。図29は、規制板78が押し込まれて連結動作を終了した状態が図示される。また、図29では、ケース体71Rの側面であって、ケース体71Lとの合わせ面となる側面がハッチングを付して図示される。
【0184】
図28に示すように、第3実施の形態における主部側被軸支部材335には、複数個所(本実施の形態では5ヶ所、第1実施の形態における受入穴36aと同じ箇所)に受入凹部336aが凹設される。受入凹部336aは、外枠側係合部材16(係合装置70)の突出部材76の先端部分を受け入れるために底面側(図28下側)に開口を有する凹部である。即ち、受入凹部336aは、本体部36の底面側からパンチを押し込む絞り加工により形成される容器状の凹部である。
【0185】
なお、受入凹部336aの開口の内径は、突出部材76の本体部76a(大径部)における外径よりも若干大きくされ、受入凹部336aの凹設深さは、規制板78の後端上面78cにより突出部材76の張出部76bが支持された状態において、その突出部材76の先端部分を受け入れ可能な深さ(即ち、突出部材76の先端部76a1と受入凹部336aの内周面336a1との間に若干の隙間が形成される深さ)に設定される。
【0186】
図29に示すように、突出部材76の張出部76bが規制板78の後端上面78cにより支持された状態(即ち、主部側被軸支部材335と外枠側係合部材16とが連結(係合)された状態)では、突出部材76の先端部分を、受入凹部336aにより被覆する(覆い隠す)ことができる。よって、突出部材76が遊技者などによって操作(没入方向へ移動)され、外枠側係合部材16と主部側被軸支部材335との間の連結が不正に解除されることを抑制できる。
【0187】
次いで、図30から図36を参照して、第4実施の形態について説明する。図30は、第4実施の形態におけるパチンコ機401を外枠410と遊技機主部420とに分解した状態を示すパチンコ機401の分解斜視図である。図31は、内枠430及び外枠410の斜視図であり、内枠430に対してその内枠430の構成要素A4が開かれた状態が図示される。図32は、外枠410と内枠430の構成要素A4との斜視図である。図33(a)は、内枠430の構成要素A4が連結された状態における外枠410の斜視図であり、図33(b)は、内枠430の構成要素A4が取り外された状態における外枠410の斜視図である。図34から図36は、外枠410と内枠の構成要素A4との連結構造を示す連結構造部分の斜視図である。
【0188】
図30から図36に示すように、第4実施の形態では、外枠410に対し、遊技機主部420が着脱可能に形成される。よって、第1実施の形態の場合と同様に、外枠410を島設備に残しつつ、その外枠410を流用して、新しい機種としての遊技機主部420の入れ替えを行うことができる。その結果、傾斜角度の調整に要する工数の低減を図ることができる。
【0189】
第4実施の形態では、図31及び図32に示すように、内枠430には、構成要素A4が配設され、その構成要素A4を介して、内枠430(遊技機主部420)が外枠410に着脱可能に連結される。この場合、外枠410に対して遊技機主部20を開閉可能に軸支する上端側および下端側の支持軸は、それぞれ構成要素A4に配設される。
【0190】
よって、遊技機主部420を新たな機種として設計する場合には、上端側および下端側の両方の支持軸について、外枠410との関係を考慮する必要がない。従って、その設計の自由度を高めることができ、その分、上端側および下端側の両方の支持軸近傍における前面扉の意匠性の向上を図ることができる。
【0191】
次いで、図37から図40を参照して、第5実施の形態について説明する。図37は、第5実施の形態におけるパチンコ機501を外枠510と遊技機主部520とに分解した状態を示すパチンコ機501の分解斜視図である。図38は、外枠510及び内枠530の斜視図であり、内枠530に対してその内枠530の構成要素A5が開かれた状態が図示される。図39は、外枠510と内枠530の構成要素A5との斜視図である。図40は、内枠530の構成要素A5が連結された状態における外枠510の斜視図である。
【0192】
図37から図40に示すように、第5実施の形態では、外枠510に対し、遊技機主部520が着脱可能に形成される。よって、第1実施の形態の場合と同様に、外枠510を島設備に残しつつ、その外枠510を流用して、新しい機種としての遊技機主部520の入れ替えを行うことができる。その結果、傾斜角度の調整に要する工数の低減を図ることができる。
【0193】
第5実施の形態では、図38及び図39に示すように、内枠530には、構成要素A5が配設され、その構成要素A5を介して、内枠530(遊技機主部520)が外枠510に着脱可能に連結される。この場合、外枠510に対して遊技機主部520を開閉可能に軸支する上端側および下端側の支持軸は、それぞれ構成要素A5に配設される。
【0194】
よって、遊技機主部520を新たな機種として設計する場合には、上端側および下端側の両方の支持軸について、外枠510との関係を考慮する必要がない。従って、その設計の自由度を高めることができ、その分、上端側および下端側の両方の支持軸近傍における前面扉の意匠性の向上を図ることができる。
【0195】
更に、第5実施の形態では、構成要素A5が枠状に形成されることで、外枠510に対して内枠530(遊技機主部520)を開閉不能に施錠するための施錠装置についても、構成要素A5に配設することができる。よって、島設備に残した外枠510を流用しつつ、遊技機主部20を新たな機種として設計する場合には、施錠装置についても、外枠510との関係を考慮する必要がない。従って、その設計の自由度を高め、より安全性の高い施錠装置の開発が可能となる。
【0196】
次いで、図41から図49を参照して、第6実施の形態について説明する。図41は、第6実施の形態における外枠610と内枠の構成要素A6との分解斜視図であり、図42は、外枠610と内枠の構成要素A6との斜視図である。図43は、外枠610と内枠の構成要素A6との連結構造を示す連結構造部分の断面図である。図44及び図45は、遊技機601の部分拡大側面図であり、図46及び図47は、遊技機601の側面図である。図48及び図49は、内枠の構成要素A6が連結された状態における外枠610の斜視図である。なお、図44から図49では、それぞれ外枠610と内枠の構成要素A6との間の連結位置を変更した状態が図示され、外枠610に対する内枠の傾斜角度がそれぞれ異なる。
【0197】
図41から図49に示すように、第6実施の形態では、外枠610に対し、内枠(遊技機主部)が着脱可能に形成される。よって、第1実施の形態の場合と同様に、外枠610を島設備に残しつつ、その外枠610を流用して、新しい機種としての遊技機主部の入れ替えを行うことができる。その結果、傾斜角度の調整に要する工数の低減を図ることができる。
【0198】
第6実施の形態では、図41及び図42に示すように、内枠(遊技機主部)が構成要素A6を備え、その構成要素A6を介して、内枠(遊技機主部)が外枠610に着脱可能に連結される。即ち、第5実施の形態における場合と同様に、外枠610に対して遊技機主部を開閉可能に軸支する上端側および下端側の支持軸が、それぞれ構成要素A6に配設される。これにより、その設計の自由度を高めることができ、その分、上端側および下端側の両方の支持軸近傍における前面扉の意匠性の向上を図ることができる。
【0199】
第6実施の形態では、構成要素A6と外枠610との間に、両者の相対的な傾斜角度を調整する傾斜角度調整機構が形成される。具体的には、傾斜角度調整機構を構成する一要素である構成B6の取着位置が選択可能とされ、その構成B6の取着位置に応じて、図44から図49に示すように、外枠610に対する構成要素A6の相対的な傾斜角度が調整される。
【0200】
これにより、島設備に残した外枠610を流用して、遊技機主部の設置を行う場合であっても、構成B6の取着位置を適宜選択することで、遊技機主部(遊技機601)の傾斜角度の調整を行うことができる。即ち、外枠610を島設備から取り外さなくても、その外枠610に遊技機主部を取り付ける際に、構成Bの取着位置を変更するだけで、遊技機601の傾斜角度の調整を行うことができる。
【0201】
次いで、図50から図61を参照して、第7実施の形態について説明する。図50は、第7実施の形態における外枠710及び内枠730の斜視図であり、外枠710に内枠730を連結した状態が図示される。図51及び図52は、外枠710及び内枠730の斜視図であり、外枠710から内枠730を取り外した状態が図示される。図53は、外枠710及び内枠730の斜視図であり、図50に示す状態から内枠730を開放した状態が図示される。図54は、内枠730の分解斜視図であり、図55は、外枠730の分解斜視図である。図56及び図57は、外枠710の部分拡大斜視図であり、外枠710の組立工程における過程が図示される。図58及び図59は、外枠710及び内枠730の連結構造を構成する一要素の分解斜視図である。図60及び図61は、外枠710及び内枠730の連結構造の部分拡大断面図であり、連結構造による連結過程が図示される。
【0202】
第7実施の形態では、図53から図55に示すように、内枠730(遊技機主部)が構成要素A7を備え、その構成要素A7を介して、内枠730(遊技機主部)が外枠710に着脱可能に連結される。即ち、第5実施の形態における場合と同様に、外枠710に対して遊技機主部を開閉可能に軸支する上端側および下端側の支持軸が、それぞれ構成要素A7に配設される。これにより、その設計の自由度を高めることができ、その分、上端側および下端側の両方の支持軸近傍における前面扉の意匠性の向上を図ることができる。
【0203】
第7実施の形態では、図55から図57に示すように、外枠710の上枠体に開口が形成されると共に、その開口部分に木材などから形成される板状の部材が配設される。よって、上枠体を金属などから形成して、その剛性を確保しつつ、開口を介して、外枠710を島設備の枠体に釘等により打ち付けて固定することができる。
【0204】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
【0205】
上記各実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。かかる数値の一例としては、例えば、受入穴36aや挿入爪36cの形成個数などが例示される。
【0206】
上記各実施の形態では、外枠側係合装置16が外枠10の下枠体12に配設される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、これに代えて、或いは、これに加えて、外枠10の上枠体11の下面側に配設してもよい。なお、上枠体11に配設する場合には、遊技機主部20の重量を支える必要がないので、外枠側係合装置16の簡素化(例えば、板厚の薄肉化や材質の変更など)を行うことができ、その分、製品コストの削減を図ることができる。
【0207】
上記各実施の形態では、規制板78の上面視において、貫通孔78cにより形成される空間が閉じた空間として形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、規制板78の上面視において、貫通孔78cの内部空間と外部とを連通する通路が規制板78に形成されていても良い。この場合には、かかる通路を利用して、突出部材76を貫通孔78cの内部空間へ配置することができる。よって、突出部材76の本体部76aと環状板76cとを別体とする必要がなく、環状板76cを本体部76aと一体に形成することができるので、部品点数および組立工数の低減を図ることができる。
【0208】
上記各実施の形態では、複数の係合装置70が外枠10の幅方向(左右方向)に等間隔に配設される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、外枠10の左右方向(左枠体13側および右枠体14側)に偏らせて配設しても良い。この場合には、中央部分にスペースを確保して、他の部品(例えば、スピーカ装置や制御基板、コネクタなど)を配設できる。即ち、各係合装置70の対向間に形成される各スペースは狭く、単体では有効な利用が困難なデッドスペースとなり易いところ、係合装置80を左右に偏らせて配設することで、各デッドスペースを合体させて、その分、中央に有効なスペース(広いスペース)を確保することができる。
【0209】
上記各実施の形態では、主部側被軸支部材35の長手方向寸法が、外枠10の幅寸法(左枠体13及び右枠体14の対向面間隔)と略同一とされる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、上記各実施の形態における主部側被軸支部材35よりも短くすることは当然可能である。
【0210】
上記各実施の形態では、規制板78の後端部分における外面を平坦面状に形成する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、その外面の凹凸や溝を設けても良い。凹凸や溝が設けられることで、規制板78を引く抜く際の滑り止めとすることができる。
【0211】
上記各実施の形態では、ケース体71R,71Lを締結ねじB1及びナットN1による締結固定により一体化(結合)する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の結合手段を利用することは当然可能である。他の結合手段としては、ケース体71R,71Lの合わせ面同士を接着で接着固定する方法、合わせ面同士を超音波溶着で溶着させる方法、或いは、ケース体71R,71Lの一方に形成された弾性的な爪を他方に設けられた受け部に係合させる方法などが例示される。
【0212】
上記各実施の形態では、外壁形成部材80が、板状体を折り曲げることで形成され、例えば、上面板81と側面板84との間などに隙間が形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、板状体に絞り加工を施して、外壁形成部材80を容器状(即ち、上面板81と側面板84との間、及び、底面板82と側面板84との間に隙間が形成されない形状)に形成しても良い。これにより、突出部材76へのアクセスをより困難とすることができる。
【0213】
上記第1及び第2実施の形態では、係合装置70(突出部材76)の配設数と主部側被軸支部材35の受入穴36aの配設数とが同数とされる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるのものではなく、係合装置70(突出部材76)の配設数よりも、主部側被軸支部材35の受入穴36aの配設数を少なくしても良い。第3実施の形態における受入凹部336aについても同様である。これら受入穴36a又は受入凹部336aの配設数が少なくても、突出部材76は主部側被軸支部材35の下面側で没入状態にあれば足りるからである(図20参照)。
【0214】
以下に、本発明の遊技機に加えて、上記実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
【0215】
外枠と、その外枠に連結装置を介して開閉可能に配設される遊技機主部と、を備えた遊技機において、前記連結装置は、前記遊技機主部に配設される主部側軸部材と、その主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材と、その主部側被軸支部材に着脱可能に連結され前記外枠に配設される外枠側係合部材と、を少なくとも備えることを特徴とする遊技機A0。
【0216】
遊技機A0によれば、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。一方、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結を解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
【0217】
これにより、外枠をホールの島の木枠に残したまま、遊技機主部を取り外すことができるので、遊技機の入れ替えを行う際には、ホールの島の木枠に残された外枠を利用して、別の遊技機主部を設置することができる。その結果、傾斜角度の調整を不要として、入れ替えに要する工数を低減することができる。
【0218】
この場合、遊技機主部の設計時、主部側軸部材については、外枠との関係を考慮する必要がないので、その設計の自由度を高めることができる。即ち、主部側軸部材は、主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側係合部材に対して連結可能な構造とすれば足り、主部側軸部材を、外枠(外枠側係合部材)との関係で設計する必要がない。よって、主部側軸部材の設計の自由度を確保できる。
【0219】
遊技機A0において、前記連結装置は、前記外枠に配設される外枠側連結部材と、その外枠側連結部材に着脱可能に連結されると共に連結時には前記外枠側連結部材に対して相対回動可能に形成され前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と、を更に備えることを特徴とする遊技機A1。
【0220】
遊技機A1によれば、遊技機A0の奏する効果に加え、外枠に配設される外枠側連結部材に対し、遊技機主部に配設される主部側連結部材を連結させる共に、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。即ち、連結装置は外枠と遊技機主部とを2ヶ所で連結するので、これら外枠と遊技機主部とを安定した状態で連結することができる。一方、外枠側連結部材と主部側連結部材との間の連結、及び、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結をそれぞれ解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
【0221】
遊技機A1において、前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と前記外枠に配設される外枠側連結部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成されると共に、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と前記外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成され、それら両直線方向が平行とされることを特徴とする遊技機A2。
【0222】
遊技機A2によれば、遊技機A1の奏する効果に加え、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向と、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向とが平行とされるので、遊技機主部を外枠に直線方向へ移動させる動作のみで連結することができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0223】
遊技機A2において、前記直線方向は、前記外枠の枠面に対して垂直な方向であることを特徴とする遊技機A3。
【0224】
遊技機A3によれば、遊技機A2の奏する効果に加え、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向、及び、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向が、外枠の枠面に対して垂直な方向とされるので、遊技機主部を外枠に対し正面に配置し、そのまま真直ぐに直線方向へ押し込む動作のみで、遊技機主部を外枠に組み付けることができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0225】
遊技機A0からA3において、前記主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に一端側が軸支された長尺に形成されると共に前記遊技機主部の底面に平行な平板形状に形成されることを特徴とする遊技機A4。
【0226】
遊技機A4によれば、遊技機A0からA3のいずれかの奏する効果に加え、前記主部側被軸支部材は、一端側が主部側軸部材に軸支された長尺の平板形状に形成されるので、かかる主部側被軸支部材を遊技機主部に対して相対回動させ、開いた状態とする(即ち、両者をく字状に配置する)ことで、遊技機主部を単独で(即ち、外枠から分離した状態であっても)自立させることができる。特に、主部側被軸支部材の平板形状は、遊技機主部の底面に平行とされるので、その分、接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。さらに、このように主部側被軸支部材の平板形状が、遊技機主部の底面に平行とされることで、複数の遊技機主部を自立させる際に、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねることができるので、複数の遊技機主部を自立させる際の収納効率の向上を図ることができる。
【0227】
遊技機A4において、前記主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に軸支される一端側とその反対側となる他端側との間を結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されると共に他方の縁部が平板形状に形成され、前記主部側被軸支部材が前記遊技機主部に対して開いた状態となった場合に、前記折り返されて形成された一方の縁部が前記遊技機主部と反対側に位置すると共に、前記平板形状に形成された他方の縁部が前記遊技機主部側に位置することを特徴とする遊技機A5。
【0228】
遊技機A5によれば、遊技機A4の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一端側と他端側とを結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されるので、その分、主部側被軸支部材の剛性を高めることができる。即ち、主部側被軸支部材が遊技機主部に対して開いた状態(く字状の配置)とされる場合に、遊技機主部を強固に支持することができるので、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
【0229】
一方で、主部側被軸支部材の縁部が折り返されていると、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねて、複数の遊技機主部を自立させる際に、折り返された縁部に乗り上げることで、遊技機主部が傾斜して、自立が不安定となる。これに対し、本遊技機によれば、主部側軸支部材は、遊技機主部を自立させた状態において、遊技機主部側に位置する他方の縁部が平板形状に形成される。よって、折り返されて形成される一方の縁部を避け、他方の縁部の上に他の主部側被軸支部材を順に重ねていくことができる。よって、遊技機主部の傾斜を抑制して、安定的に自立させることができる。
【0230】
遊技機A5において、前記主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されることを特徴とする遊技機A6。
【0231】
遊技機A6によれば、遊技機A5の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されるので、主部側被軸支部材の底面を平坦面形状とすることができる。よって、接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
【0232】
遊技機A4から遊技機A6のいずれかにおいて、前記主部側被軸支部材と前記遊技機主部との間に介在し、前記主部側被軸支部材を、前記主部側軸部材を回動中心として相対回動させ、前記遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢する回動付勢部材を備えることを特徴とする遊技機A7。
【0233】
遊技機A7によれば、遊技機A4からA6のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材が回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されるので、主部側被軸支部材を遊技機主部に対して開いた状態(く字状に配置)に維持して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。即ち、遊技機主部の自立時に主部側被軸支部材が不用意に閉じられて、遊技機主部の自立が不安定化することを抑制できる。
【0234】
また、外枠に配設される外枠側係合部材と遊技機主部に配設される主部側被軸支部材との連結により、外枠に対して遊技機主部が開閉可能に配設された状態では、回動付勢部材の付勢力を、遊技機主部を開放させる方向への力として利用することができる。よって、遊技機主部の重量が重い場合であっても、その遊技機主部を作業者が開放する操作を容易とすることができる。
【0235】
遊技機A4からA7のいずれかにおいて、前記主部側被軸支部材が、前記主部側軸部材を回動中心として前記遊技機主部に対して相対回動され、前記遊技機主部の底面側に配設された場合に、その主部側被軸支部材を保持する主部側保持部材を備えることを特徴とする遊技機A8。
【0236】
遊技機A8によれば、遊技機A4からA7のいずれかの奏する効果に加え、主部側保持部材により主部側被軸支部材を遊技機主部の底面側に保持することができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。即ち、主部側被軸支部材は、回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されているところ、これを主部側保持部材により遊技機主部の底面側に保持する(閉じた状態に保持する)ことができれば、作業者は、作業者自身が例えば一方の手で主部側被軸支部材を閉じた状態に保持しつつ、遊技機主部を外枠に組み付けるという煩雑な作業を行う必要がなく、遊技機主部を外枠に組み付ける作業のみに集中することができる。
【0237】
遊技機A8において、前記遊技機主部を前記外枠に対して施錠する施錠装置を備えると共に、前記施錠装置が前記主部側保持部材を備え、前記施錠装置の操作により前記遊技機主部の外枠に対する施錠が解除される場合に、その操作に連動して、前記主部側保持部材による前記主部側被軸支部材の保持が解除されることを特徴とする遊技機A9。
【0238】
遊技機A9によれば、遊技機A8の奏する効果に加え、施錠装置が主部側保持部材を備え、施錠装置の操作に連動して、主部側保持部材による主部側被軸支部材の保持を解除できるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、主部側被軸支部材を主部側保持部材により保持し、組み付け作業の作業性の向上を図りつつ、組み付け後は、施錠装置による施錠を解除するのみで、外枠に対して遊技機主部を開放させることができる。即ち、施錠装置を解除する一の操作のみで、遊技機主部の外枠に対する施錠の解除と、主部側被軸支部材の主部側保持部材による保持の解除とを同時に行うことができる。
【0239】
遊技機A0からA9において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記主部側被軸支部材に対向配置される対向面と、その対向面から出没可能に突出する突出部材と、その突出部材を前記対向面から突出する方向へ付勢する出没付勢部材とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、前記外枠側係合部材の対向面に対向配置された場合に、その対向面から突出される前記突出部材を受け入れる受入部を備え、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられることで、前記外枠側係合部材に対し前記主部側被軸支部材が連結されることを特徴とする遊技機A10。
【0240】
遊技機A10によれば、遊技機A0からA9のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面に対向配置させ、その外枠側係合部材の対向面から突出される突出部材を、主部側被軸支部材の受入部に受け入れさせることで、外枠側係合部材に対し主部側被軸支部材を連結させることができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0241】
遊技機A10において、前記外枠側係合部材の突出部材は、突出先端部分が先細形状に形成されると共にその突出先端部分を前記対向面下に没入可能に形成され、前記突出先端部分のみが前記対向面から突出する位置に前記出没付勢部材の付勢力により保持されることを特徴とする遊技機A11。
【0242】
遊技機A11によれば、遊技機A10の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材は、先細形状に形成された突出先端部分のみが対向面から突出されるので、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材が外枠側係合部材の対向面上をスライド移動され、突出部材に当接した際に、引っ掛かりを抑制して、突出部材を対向面下により確実に没入させることができる。
【0243】
遊技機A10又はA11において、前記外枠側係合部材は、前記突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた状態で、前記突出部材に当接してその突出部材の前記対向面下への没入を規制する没入規制部材を備えることを特徴とする遊技機A12。
【0244】
遊技機A12によれば、遊技機A10又はA11の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が対向面下へ没入することを没入規制部材により規制できるので、主部側被軸支部材の受入部に外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた状態を維持して、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。この場合、外枠側係合部材の突出部材の突出先端部分のみが対向面から突出される場合には、突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた後に、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面上でスライド移動させることで、突出部材を対向面下により没入させることができ、その結果、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されてしまうので、没入規制部材により突出部材の没入を規制する本構造が特に有効となる。
【0245】
遊技機A12において、前記外枠側係合部材は、前記没入規制部材の移動を案内する案内部材を備え、前記没入規制部材は、傾斜して形成される傾斜面を備えると共に、前記突出部材は、前記没入規制部材の傾斜面が当接される被当接部を備え、前記没入規制部材が前記案内部材に案内され、その傾斜面を前記突出部材の被当接部に当接させつつ、一方向へ移動されると、前記突出部材が前記対向面上に押し上げられると共に、前記案内部材と前記被当接面との間に没入規制部材が介在することで、前記突出部材の前記対向面下への没入が規制されることを特徴とする遊技機A13。
【0246】
遊技機A13によれば、遊技機A12の奏する効果に加え、没入規制部材が突出部材の被当接部に当接する傾斜面を備えるので、没入規制部材の一方向への移動により、突出部材の対向面下への没入が規制され場合には、突出部材を対向面上に押し上げた状態とすることができる。これにより、主部側被軸支部材の受入部へ突出部材の突出先端をより深くまで挿入して、その受け入れ量を確保することができる。その結果、主部側被軸支部材の受入部と外枠側係合部材の突出部材との係合を強固として、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。
【0247】
また、このように、没入規制部材の傾斜面を利用して突出部材を対向面上へ押し上げる構造とすることで、没入規制部材を案内部材の案内に沿って一方向へ移動させるのみで、かかる没入規制部材を案内部材と突出部材との間に介在させることができる。よって、例えば、没入規制部材を一方向へ移動させる動作と同時に突出部材を持ち上げておく動作を別途行う必要がなく、その分、作業性の向上を図ることができる。
【0248】
遊技機A10から遊技機A13において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記平坦面から立設される立設壁と、その立設壁の立設先端から前記遊技機主部側へ向けて前記平坦面と略平行に延設される延設壁とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、その受入部に前記外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた場合に、前記外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に挟持される被挟持部を備えることを特徴とする遊技機A14。
【0249】
遊技機A14によれば、遊技機A10からA13の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられると、外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に、主部側被軸支部材の被挟持部が挟持されるので、外枠側係合部材に対して主部側被軸支部材が平坦面の面直方向(即ち、突出部材の出没方向)へ移動することを規制することができる。これにより、外枠側係合部材と主部側軸支部材との間の連結を確実として、外枠に対し、遊技機主部を、より強固に連結できる。
【0250】
この場合、外枠側係合部材の延設壁は、立設壁の立設先端から遊技機主部側へ向けて延設されるので、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させる動作のみで、主部側被軸支部材の被挟持部を外枠側係合部材の平坦面および延設壁との対向面間に挟持させることができる。また、その主部側被軸支部材の移動は、外枠側係合部材の立設壁によって規制する(位置決めする)ことができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0251】
遊技機A10からA14において、前記外枠に配設される外枠側連結部材と前記遊技機主部に配設される主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、前記主部側被軸支部材を載置可能な領域が前記外枠側係合部材の平坦面に形成されることを特徴とする遊技機A15。
【0252】
遊技機A15によれば、遊技機A10からA14の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、主部側被軸支部材を載置可能な領域が外枠側係合部材の平坦面に形成されるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、まず、遊技機主部の主部側被軸支部を、外枠側係合部材の平坦面における上記領域に載置(仮置き)し、その後、主部側被軸支部を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させることで、外枠側の外枠側連結部材に対する遊技機主部側の主部側連結部材の連結と、外枠側係合部材の突出部材の主部側被軸支部材の受入部への受け入れとをそれぞれ行うことができる。即ち、作業者は、上記連結および受け入れの作業を行う際に、その作業を、遊技機主部の重量を支持しつつ行う必要がない。よって、外枠に対して遊技機主部を組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0253】
遊技機A1からA15において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、軸状の連結軸部を備え、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記連結軸部を回動可能に軸支する軸支部と、その軸支部に連通し前記連結軸部を前記軸支部まで案内する案内溝部とを備えることを特徴とする遊技機A16。
【0254】
遊技機A16によれば、遊技機A1からA15の奏する効果に加え、連結軸部を回動可能に軸支する軸支部には、連結軸部を案内する案内溝部が連通されているので、連結軸部を案内溝部に沿って移動させることで、連結軸部を軸支部に軸支させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0255】
遊技機A16において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記案内溝部へ出没可能に形成され前記案内溝部に突出することで、前記軸支部に軸支された連結軸部が前記案内溝部を通過することを規制する通過規制部材を備えることを特徴とする遊技機A17。
【0256】
遊技機A17によれば、遊技機A16の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材または遊技機主部側の主部側連結部材の他方は、案内溝部へ出没可能に形成される通過規制部材を備え、その通過規制部材を案内溝部に突出させることで、軸支部に軸支された連結軸部が案内溝部を通過することを規制することができる。即ち、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
【0257】
遊技機A17において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、前記外枠に対して前記遊技機主部が閉じられた状態では、前記通過規制部材を被覆すると共に、前記外枠に対して前記遊技機主部が開放された状態では、前記通過規制部材を露出させる被覆部材を備えることを特徴とする遊技機A18。
【0258】
遊技機A18によれば、遊技機A17の奏する効果に加え、外枠に対して遊技機主部が閉じられた状態では、被覆部材により通過規制部材が被覆されるので、通過規制部材が操作されることを困難とできる。よって、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が不正に解除されることを抑制することができる。一方で、外枠に対して遊技機主部が開放された状態では、通過規制部材が露出されるので、通過規制部材を操作可能とできる。よって、連結軸部が案内溝部を通過可能な状態として、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を行うことができる。
【0259】
遊技機A17又はA18において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、少なくとも、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えることを特徴とする遊技機A19。
【0260】
遊技機A19によれば、遊技機A17又はA18の奏する効果に加え、少なくとも、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えるので、通過規制部材による規制を解除し、連結軸部が案内溝部を通過可能(即ち、連結軸部を抜き取り可能)な状態を形成し且つその状態を維持することができる。よって、作業者は、通過規制部材を後退した状態に保持しつつ、連結溝部を軸支部から抜き取るという煩雑な作業を行う必要がない。その結果、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を容易とすることができる。
【0261】
遊技機A19において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記通過規制部材を前記案内溝部に突出する方向へ付勢する規制付勢部材を備え、前記通過規制部材は、前記案内溝部に突出する部分に傾斜して形成される傾斜面を備え、前記連結軸部が前記傾斜面を押圧することで、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退される一方、前記規制部材保持手段により保持可能な位置には前記通過規制部材が達しないことを特徴とする遊技機A20。
【0262】
遊技機A20によれば、遊技機A19の奏する効果に加え、連結軸部が傾斜面を押圧することで、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退されるので、連結軸部を案内溝部に沿って押し込むことで、かかる連結軸部を軸支部に到達させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。この場合、通過規制部材は、規制部材保持手段により保持可能な位置には達しないので、規制付勢部材の付勢力により、通過規制部材を案内溝部に突出する位置へ復帰(前進)させることができる。その結果、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
【0263】
外枠と、その外枠に連結装置を介して開閉可能に配設される遊技機主部と、を備えた遊技機において、前記連結装置は、前記遊技機主部に配設される主部側軸部材と、その主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材と、その主部側被軸支部材に着脱可能に連結され前記外枠に配設される外枠側係合部材と、を少なくとも備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と前記外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成されることを特徴とする遊技機B1。
【0264】
遊技機B1によれば、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。一方、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結を解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
【0265】
これにより、外枠をホールの島の木枠に残したまま、遊技機主部を取り外すことができるので、遊技機の入れ替えを行う際には、ホールの島の木枠に残された外枠を利用して、別の遊技機主部を設置することができる。その結果、傾斜角度の調整を不要として、入れ替えに要する工数を低減することができる。
【0266】
この場合、遊技機主部の設計時、主部側軸部材については、外枠との関係を考慮する必要がないので、その設計の自由度を高めることができる。即ち、主部側軸部材は、主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側係合部材に対して連結可能な構造とすれば足り、主部側軸部材を、外枠(外枠側係合部材)との関係で設計する必要がない。よって、主部側軸部材の設計の自由度を確保できる。
【0267】
ここで、外枠と比較して、遊技機主部は比較的重量が嵩むところ、遊技機の入れ替えを行う際には、作業者は、この比較的重量が嵩む遊技機主部を、ホールの島の木枠に残された外枠に対して組み付ける必要がある。さらにその組み付け作業では、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させる必要がある。そのため、作業者にとって、外枠係合部材と主部側被軸支部材との連結に複雑な動作が必要であると、その連結動作を、比較重量が嵩む遊技機主部を支持しながら行うことが困難となり、遊技機主部を外枠に組み付けることができないおそれがある。これに対し、遊技機B1によれば、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能とされるので、かかる連結動作を簡素とすることができ、その結果、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0268】
遊技機B1において、前記連結装置は、前記外枠に配設される外枠側連結部材と、その外枠側連結部材に着脱可能に連結されると共に連結時には前記外枠側連結部材に対して相対回動可能に形成され前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と、を更に備え、前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と前記外枠に配設される外枠側連結部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成され、その主部側連結部材を外枠側連結部材に連結させる際の直線方向が、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、前記外枠に配設される外枠側係合部材に連結させる際の前記直線方向と平行とされることを特徴とする遊技機B2。
【0269】
遊技機B2によれば、遊技機B1の奏する効果に加え、外枠に配設される外枠側連結部材に対し、遊技機主部に配設される主部側連結部材を連結させる共に、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。即ち、連結装置は外枠と遊技機主部とを2ヶ所で連結するので、これら外枠と遊技機主部とを安定した状態で連結することができる。一方、外枠側連結部材と主部側連結部材との間の連結、及び、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結をそれぞれ解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
【0270】
この場合、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向と、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向とが平行とされるので、遊技機主部を外枠に直線方向へ移動させる動作のみで連結することができる。よって、主部側連結部材および外枠側連結部材を更に備える場合であっても、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0271】
遊技機B1又はB2において、前記直線方向は、前記外枠の枠面に対して垂直な方向であることを特徴とする遊技機B3。
【0272】
遊技機B3によれば、遊技機B1又はB2の奏する効果に加え、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向、及び、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向が、外枠の枠面に対して垂直な方向とされるので、遊技機主部を外枠に対し正面に配置し、そのまま真直ぐに直線方向へ押し込む動作のみで、遊技機主部を外枠に組み付けることができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0273】
遊技機B1からB3において、前記主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に一端側が軸支された長尺に形成されると共に前記遊技機主部の底面に平行な平板形状に形成されることを特徴とする遊技機B4。
【0274】
遊技機B4によれば、遊技機B1からB3のいずれかの奏する効果に加え、前記主部側被軸支部材は、一端側が主部側軸部材に軸支された長尺の平板形状に形成されるので、かかる主部側被軸支部材を遊技機主部に対して相対回動させ、開いた状態とする(即ち、両者をく字状に配置する)ことで、遊技機主部を単独で(即ち、外枠から分離した状態であっても)自立させることができる。特に、主部側被軸支部材の平板形状は、遊技機主部の底面に平行とされるので、その分、接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。さらに、このように主部側被軸支部材の平板形状が、遊技機主部の底面に平行とされることで、複数の遊技機主部を自立させる際に、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねることができるので、複数の遊技機主部を自立させる際の収納効率の向上を図ることができる。
【0275】
遊技機B4において、前記主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に軸支される一端側とその反対側となる他端側との間を結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されると共に他方の縁部が平板形状に形成され、前記主部側被軸支部材が前記遊技機主部に対して開いた状態となった場合に、前記折り返されて形成された一方の縁部が前記遊技機主部と反対側に位置すると共に、前記平板形状に形成された他方の縁部が前記遊技機主部側に位置することを特徴とする遊技機B5。
【0276】
遊技機B5によれば、遊技機B4の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一端側と他端側とを結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されるので、その分、主部側被軸支部材の剛性を高めることができる。即ち、主部側被軸支部材が遊技機主部に対して開いた状態(く字状の配置)とされる場合に、遊技機主部を強固に支持することができるので、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
【0277】
一方で、主部側被軸支部材の縁部が折り返されていると、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねて、複数の遊技機主部を自立させる際に、折り返された縁部に乗り上げることで、遊技機主部が傾斜して、自立が不安定となる。これに対し、本遊技機によれば、主部側軸支部材は、遊技機主部を自立させた状態において、遊技機主部側に位置する他方の縁部が平板形状に形成される。よって、折り返されて形成される一方の縁部を避け、他方の縁部の上に他の主部側被軸支部材を順に重ねていくことができる。よって、遊技機主部の傾斜を抑制して、安定的に自立させることができる。
【0278】
遊技機B5において、前記主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されることを特徴とする遊技機B6。
【0279】
遊技機B6によれば、遊技機B5の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されるので、主部側被軸支部材の底面を平坦面形状とすることができる。よって、接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
【0280】
遊技機B4から遊技機B6のいずれかにおいて、前記主部側被軸支部材と前記遊技機主部との間に介在し、前記主部側被軸支部材を、前記主部側軸部材を回動中心として相対回動させ、前記遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢する回動付勢部材を備えることを特徴とする遊技機B7。
【0281】
遊技機B7によれば、遊技機B4からB6のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材が回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されるので、主部側被軸支部材を遊技機主部に対して開いた状態(く字状に配置)に維持して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。即ち、遊技機主部の自立時に主部側被軸支部材が不用意に閉じられて、遊技機主部の自立が不安定化することを抑制できる。
【0282】
また、外枠に配設される外枠側係合部材と遊技機主部に配設される主部側被軸支部材との連結により、外枠に対して遊技機主部が開閉可能に配設された状態では、回動付勢部材の付勢力を、遊技機主部を開放させる方向への力として利用することができる。よって、遊技機主部の重量が重い場合であっても、その遊技機主部を作業者が開放する操作を容易とすることができる。
【0283】
遊技機B4からB7のいずれかにおいて、前記主部側被軸支部材が、前記主部側軸部材を回動中心として前記遊技機主部に対して相対回動され、前記遊技機主部の底面側に配設された場合に、その主部側被軸支部材を保持する主部側保持部材を備えることを特徴とする遊技機B8。
【0284】
遊技機B8によれば、遊技機B4からB7のいずれかの奏する効果に加え、主部側保持部材により主部側被軸支部材を遊技機主部の底面側に保持することができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。即ち、主部側被軸支部材は、回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されているところ、これを主部側保持部材により遊技機主部の底面側に保持する(閉じた状態に保持する)ことができれば、作業者は、作業者自身が例えば一方の手で主部側被軸支部材を閉じた状態に保持しつつ、遊技機主部を外枠に組み付けるという煩雑な作業を行う必要がなく、遊技機主部を外枠に組み付ける作業のみに集中することができる。
【0285】
遊技機B8において、前記遊技機主部を前記外枠に対して施錠する施錠装置を備えると共に、前記施錠装置が前記主部側保持部材を備え、前記施錠装置の操作により前記遊技機主部の外枠に対する施錠が解除される場合に、その操作に連動して、前記主部側保持部材による前記主部側被軸支部材の保持が解除されることを特徴とする遊技機B9。
【0286】
遊技機B9によれば、遊技機B8の奏する効果に加え、施錠装置が主部側保持部材を備え、施錠装置の操作に連動して、主部側保持部材による主部側被軸支部材の保持を解除できるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、主部側被軸支部材を主部側保持部材により保持し、組み付け作業の作業性の向上を図りつつ、組み付け後は、施錠装置による施錠を解除するのみで、外枠に対して遊技機主部を開放させることができる。即ち、施錠装置を解除する一の操作のみで、遊技機主部の外枠に対する施錠の解除と、主部側被軸支部材の主部側保持部材による保持の解除とを同時に行うことができる。
【0287】
遊技機B0からB9において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記主部側被軸支部材に対向配置される対向面と、その対向面から出没可能に突出する突出部材と、その突出部材を前記対向面から突出する方向へ付勢する出没付勢部材とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、前記外枠側係合部材の対向面に対向配置された場合に、その対向面から突出される前記突出部材を受け入れる受入部を備え、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられることで、前記外枠側係合部材に対し前記主部側被軸支部材が連結されることを特徴とする遊技機B10。
【0288】
遊技機B10によれば、遊技機B0からB9のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面に対向配置させ、その外枠側係合部材の対向面から突出される突出部材を、主部側被軸支部材の受入部に受け入れさせることで、外枠側係合部材に対し主部側被軸支部材を連結させることができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0289】
遊技機B10において、前記外枠側係合部材の突出部材は、突出先端部分が先細形状に形成されると共にその突出先端部分を前記対向面下に没入可能に形成され、前記突出先端部分のみが前記対向面から突出する位置に前記出没付勢部材の付勢力により保持されることを特徴とする遊技機B11。
【0290】
遊技機B11によれば、遊技機B10の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材は、先細形状に形成された突出先端部分のみが対向面から突出されるので、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材が外枠側係合部材の対向面上をスライド移動され、突出部材に当接した際に、引っ掛かりを抑制して、突出部材を対向面下により確実に没入させることができる。
【0291】
遊技機B10又はB11において、前記外枠側係合部材は、前記突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた状態で、前記突出部材に当接してその突出部材の前記対向面下への没入を規制する没入規制部材を備えることを特徴とする遊技機B12。
【0292】
遊技機B12によれば、遊技機B10又はB11の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が対向面下へ没入することを没入規制部材により規制できるので、主部側被軸支部材の受入部に外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた状態を維持して、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。この場合、外枠側係合部材の突出部材の突出先端部分のみが対向面から突出される場合には、突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた後に、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面上でスライド移動させることで、突出部材を対向面下により没入させることができ、その結果、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されてしまうので、没入規制部材により突出部材の没入を規制する本構造が特に有効となる。
【0293】
遊技機B12において、前記外枠側係合部材は、前記没入規制部材の移動を案内する案内部材を備え、前記没入規制部材は、傾斜して形成される傾斜面を備えると共に、前記突出部材は、前記没入規制部材の傾斜面が当接される被当接部を備え、前記没入規制部材が前記案内部材に案内され、その傾斜面を前記突出部材の被当接部に当接させつつ、一方向へ移動されると、前記突出部材が前記対向面上に押し上げられると共に、前記案内部材と前記被当接面との間に没入規制部材が介在することで、前記突出部材の前記対向面下への没入が規制されることを特徴とする遊技機B13。
【0294】
遊技機B13によれば、遊技機B12の奏する効果に加え、没入規制部材が突出部材の被当接部に当接する傾斜面を備えるので、没入規制部材の一方向への移動により、突出部材の対向面下への没入が規制され場合には、突出部材を対向面上に押し上げた状態とすることができる。これにより、主部側被軸支部材の受入部へ突出部材の突出先端をより深くまで挿入して、その受け入れ量を確保することができる。その結果、主部側被軸支部材の受入部と外枠側係合部材の突出部材との係合を強固として、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。
【0295】
また、このように、没入規制部材の傾斜面を利用して突出部材を対向面上へ押し上げる構造とすることで、没入規制部材を案内部材の案内に沿って一方向へ移動させるのみで、かかる没入規制部材を案内部材と突出部材との間に介在させることができる。よって、例えば、没入規制部材を一方向へ移動させる動作と同時に突出部材を持ち上げておく動作を別途行う必要がなく、その分、作業性の向上を図ることができる。
【0296】
遊技機B10から遊技機B13において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記平坦面から立設される立設壁と、その立設壁の立設先端から前記遊技機主部側へ向けて前記平坦面と略平行に延設される延設壁とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、その受入部に前記外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた場合に、前記外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に挟持される被挟持部を備えることを特徴とする遊技機B14。
【0297】
遊技機B14によれば、遊技機B10からB13の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられると、外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に、主部側被軸支部材の被挟持部が挟持されるので、外枠側係合部材に対して主部側被軸支部材が平坦面の面直方向(即ち、突出部材の出没方向)へ移動することを規制することができる。これにより、外枠側係合部材と主部側軸支部材との間の連結を確実として、外枠に対し、遊技機主部を、より強固に連結できる。
【0298】
この場合、外枠側係合部材の延設壁は、立設壁の立設先端から遊技機主部側へ向けて延設されるので、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させる動作のみで、主部側被軸支部材の被挟持部を外枠側係合部材の平坦面および延設壁との対向面間に挟持させることができる。また、その主部側被軸支部材の移動は、外枠側係合部材の立設壁によって規制する(位置決めする)ことができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0299】
遊技機B10からB14において、前記外枠に配設される外枠側連結部材と前記遊技機主部に配設される主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、前記主部側被軸支部材を載置可能な領域が前記外枠側係合部材の平坦面に形成されることを特徴とする遊技機B15。
【0300】
遊技機B15によれば、遊技機B10からB14の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、主部側被軸支部材を載置可能な領域が外枠側係合部材の平坦面に形成されるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、まず、遊技機主部の主部側被軸支部を、外枠側係合部材の平坦面における上記領域に載置(仮置き)し、その後、主部側被軸支部を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させることで、外枠側の外枠側連結部材に対する遊技機主部側の主部側連結部材の連結と、外枠側係合部材の突出部材の主部側被軸支部材の受入部への受け入れとをそれぞれ行うことができる。即ち、作業者は、上記連結および受け入れの作業を行う際に、その作業を、遊技機主部の重量を支持しつつ行う必要がない。よって、外枠に対して遊技機主部を組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0301】
遊技機B2からB15において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、軸状の連結軸部を備え、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記連結軸部を回動可能に軸支する軸支部と、その軸支部に連通し前記連結軸部を前記軸支部まで案内する案内溝部とを備えることを特徴とする遊技機B16。
【0302】
遊技機B16によれば、遊技機B2からB15の奏する効果に加え、連結軸部を回動可能に軸支する軸支部には、連結軸部を案内する案内溝部が連通されているので、連結軸部を案内溝部に沿って移動させることで、連結軸部を軸支部に軸支させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0303】
遊技機B16において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記案内溝部へ出没可能に形成され前記案内溝部に突出することで、前記軸支部に軸支された連結軸部が前記案内溝部を通過することを規制する通過規制部材を備えることを特徴とする遊技機B17。
【0304】
遊技機B17によれば、遊技機B16の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材または遊技機主部側の主部側連結部材の他方は、案内溝部へ出没可能に形成される通過規制部材を備え、その通過規制部材を案内溝部に突出させることで、軸支部に軸支された連結軸部が案内溝部を通過することを規制することができる。即ち、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
【0305】
遊技機B17において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、前記外枠に対して前記遊技機主部が閉じられた状態では、前記通過規制部材を被覆すると共に、前記外枠に対して前記遊技機主部が開放された状態では、前記通過規制部材を露出させる被覆部材を備えることを特徴とする遊技機B18。
【0306】
遊技機B18によれば、遊技機B17の奏する効果に加え、外枠に対して遊技機主部が閉じられた状態では、被覆部材により通過規制部材が被覆されるので、通過規制部材が操作されることを困難とできる。よって、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が不正に解除されることを抑制することができる。一方で、外枠に対して遊技機主部が開放された状態では、通過規制部材が露出されるので、通過規制部材を操作可能とできる。よって、連結軸部が案内溝部を通過可能な状態として、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を行うことができる。
【0307】
遊技機B17又はB18において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、少なくとも、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えることを特徴とする遊技機B19。
【0308】
遊技機B19によれば、遊技機B17又はB18の奏する効果に加え、少なくとも、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えるので、通過規制部材による規制を解除し、連結軸部が案内溝部を通過可能(即ち、連結軸部を抜き取り可能)な状態を形成し且つその状態を維持することができる。よって、作業者は、通過規制部材を後退した状態に保持しつつ、連結溝部を軸支部から抜き取るという煩雑な作業を行う必要がない。その結果、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を容易とすることができる。
【0309】
遊技機B19において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記通過規制部材を前記案内溝部に突出する方向へ付勢する規制付勢部材を備え、前記通過規制部材は、前記案内溝部に突出する部分に傾斜して形成される傾斜面を備え、前記連結軸部が前記傾斜面を押圧することで、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退される一方、前記規制部材保持手段により保持可能な位置には前記通過規制部材が達しないことを特徴とする遊技機B20。
【0310】
遊技機B20によれば、遊技機B19の奏する効果に加え、連結軸部が傾斜面を押圧することで、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退されるので、連結軸部を案内溝部に沿って押し込むことで、かかる連結軸部を軸支部に到達させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。この場合、通過規制部材は、規制部材保持手段により保持可能な位置には達しないので、規制付勢部材の付勢力により、通過規制部材を案内溝部に突出する位置へ復帰(前進)させることができる。その結果、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
【0311】
外枠と、その外枠に連結装置を介して開閉可能に配設される遊技機主部と、を備えた遊技機において、前記連結装置は、前記遊技機主部に配設される主部側軸部材と、その主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材と、その主部側被軸支部材に着脱可能に連結され前記外枠に配設される外枠側係合部材と、を少なくとも備え、前記主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に一端側が軸支された長尺に形成されることを特徴とする遊技機C0。
【0312】
遊技機C0によれば、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。一方、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結を解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
【0313】
これにより、外枠をホールの島の木枠に残したまま、遊技機主部を取り外すことができるので、遊技機の入れ替えを行う際には、ホールの島の木枠に残された外枠を利用して、別の遊技機主部を設置することができる。その結果、傾斜角度の調整を不要として、入れ替えに要する工数を低減することができる。
【0314】
この場合、遊技機主部の設計時、主部側軸部材については、外枠との関係を考慮する必要がないので、その設計の自由度を高めることができる。即ち、主部側軸部材は、主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側係合部材に対して連結可能な構造とすれば足り、主部側軸部材を、外枠(外枠側係合部材)との関係で設計する必要がない。よって、主部側軸部材の設計の自由度を確保できる。
【0315】
ここで、従来の遊技機は、外枠の底面が比較的面積を有する平坦面として形成され、その外枠の底面を利用することで、遊技機が自立可能に形成された。一方、従来の遊技機では、遊技機主部の自立については考慮されていない。そのため、外枠から遊技機主部を取り外し可能に形成した場合には、取り外した遊技機主部は、横倒しとする必要がある。これに対し、遊技機C0によれば、主部側被軸支部材が、一端側が主部側軸部材に軸支された長尺の平板形状に形成されるので、かかる主部側被軸支部材を遊技機主部に対して相対回動させ、開いた状態とする(即ち、両者をく字状に配置する)ことで、遊技機主部を単独で(即ち、外枠から分離した状態であっても)自立させることができる。
【0316】
遊技機COにおいて、前記主部側被軸支部材は、前記遊技機主部の底面に平行な平板形状に形成されることを特徴とする遊技機C1。
【0317】
遊技機C1によれば、遊技機C0の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の平板形状が、遊技機主部の底面に平行とされるので、その分、接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。また、このように主部側被軸支部材の平板形状が、遊技機主部の底面に平行とされることで、複数の遊技機主部を自立させる際に、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねることができるので、複数の遊技機主部を自立させる際の収納効率の向上を図ることができる。さらに、主部側被軸支部材が、遊技機主部の底面に平行は平板形状とされることで、遊技機主部を外枠に閉じた状態とした際に、遊技機主部に制御基板などの部品を配設するスペースを効率的に確保することができる。
【0318】
遊技機C0又はC1において、前記連結装置は、前記外枠に配設される外枠側連結部材と、その外枠側連結部材に着脱可能に連結されると共に連結時には前記外枠側連結部材に対して相対回動可能に形成され前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と、を更に備えることを特徴とする遊技機C2。
【0319】
遊技機C2によれば、遊技機C0又はC1の奏する効果に加え、外枠に配設される外枠側連結部材に対し、遊技機主部に配設される主部側連結部材を連結させる共に、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。即ち、連結装置は外枠と遊技機主部とを2ヶ所で連結するので、これら外枠と遊技機主部とを安定した状態で連結することができる。一方、外枠側連結部材と主部側連結部材との間の連結、及び、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結をそれぞれ解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
【0320】
遊技機C2において、前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と前記外枠に配設される外枠側連結部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成されると共に、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と前記外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成され、それら両直線方向が平行とされることを特徴とする遊技機C3。
【0321】
遊技機C3によれば、遊技機C2の奏する効果に加え、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向と、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向とが平行とされるので、遊技機主部を外枠に直線方向へ移動させる動作のみで連結することができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0322】
遊技機C3において、前記直線方向は、前記外枠の枠面に対して垂直な方向であることを特徴とする遊技機C4。
【0323】
遊技機C4によれば、遊技機C3の奏する効果に加え、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向、及び、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向が、外枠の枠面に対して垂直な方向とされるので、遊技機主部を外枠に対し正面に配置し、そのまま真直ぐに直線方向へ押し込む動作のみで、遊技機主部を外枠に組み付けることができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0324】
遊技機C0からC4において、前記主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に軸支される一端側とその反対側となる他端側との間を結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されると共に他方の縁部が平板形状に形成され、前記主部側被軸支部材が前記遊技機主部に対して開いた状態となった場合に、前記折り返されて形成された一方の縁部が前記遊技機主部と反対側に位置すると共に、前記平板形状に形成された他方の縁部が前記遊技機主部側に位置することを特徴とする遊技機C5。
【0325】
遊技機C5によれば、遊技機C0からC4の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一端側と他端側とを結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されるので、その分、主部側被軸支部材の剛性を高めることができる。即ち、主部側被軸支部材が遊技機主部に対して開いた状態(く字状の配置)とされる場合に、遊技機主部を強固に支持することができるので、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
【0326】
一方で、主部側被軸支部材の縁部が折り返されていると、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねて、複数の遊技機主部を自立させる際に、折り返された縁部に乗り上げることで、遊技機主部が傾斜して、自立が不安定となる。これに対し、本遊技機によれば、主部側軸支部材は、遊技機主部を自立させた状態において、遊技機主部側に位置する他方の縁部が平板形状に形成される。よって、折り返されて形成される一方の縁部を避け、他方の縁部の上に他の主部側被軸支部材を順に重ねていくことができる。よって、遊技機主部の傾斜を抑制して、安定的に自立させることができる。
【0327】
遊技機C5において、前記主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されることを特徴とする遊技機C6。
【0328】
遊技機C6によれば、遊技機C5の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されるので、主部側被軸支部材の底面を平坦面形状とすることができる。よって、接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
【0329】
遊技機C0から遊技機C6のいずれかにおいて、前記主部側被軸支部材と前記遊技機主部との間に介在し、前記主部側被軸支部材を、前記主部側軸部材を回動中心として相対回動させ、前記遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢する回動付勢部材を備えることを特徴とする遊技機C7。
【0330】
遊技機C7によれば、遊技機C0からC6のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材が回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されるので、主部側被軸支部材を遊技機主部に対して開いた状態(く字状に配置)に維持して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。即ち、遊技機主部の自立時に主部側被軸支部材が不用意に閉じられて、遊技機主部の自立が不安定化することを抑制できる。
【0331】
また、外枠に配設される外枠側係合部材と遊技機主部に配設される主部側被軸支部材との連結により、外枠に対して遊技機主部が開閉可能に配設された状態では、回動付勢部材の付勢力を、遊技機主部を開放させる方向への力として利用することができる。よって、遊技機主部の重量が重い場合であっても、その遊技機主部を作業者が開放する操作を容易とすることができる。
【0332】
遊技機C0からC7のいずれかにおいて、前記主部側被軸支部材が、前記主部側軸部材を回動中心として前記遊技機主部に対して相対回動され、前記遊技機主部の底面側に配設された場合に、その主部側被軸支部材を保持する主部側保持部材を備えることを特徴とする遊技機C8。
【0333】
遊技機C8によれば、遊技機C0からC7のいずれかの奏する効果に加え、主部側保持部材により主部側被軸支部材を遊技機主部の底面側に保持することができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。即ち、主部側被軸支部材は、回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されているところ、これを主部側保持部材により遊技機主部の底面側に保持する(閉じた状態に保持する)ことができれば、作業者は、作業者自身が例えば一方の手で主部側被軸支部材を閉じた状態に保持しつつ、遊技機主部を外枠に組み付けるという煩雑な作業を行う必要がなく、遊技機主部を外枠に組み付ける作業のみに集中することができる。
【0334】
遊技機C8において、前記遊技機主部を前記外枠に対して施錠する施錠装置を備えると共に、前記施錠装置が前記主部側保持部材を備え、前記施錠装置の操作により前記遊技機主部の外枠に対する施錠が解除される場合に、その操作に連動して、前記主部側保持部材による前記主部側被軸支部材の保持が解除されることを特徴とする遊技機C9。
【0335】
遊技機C9によれば、遊技機C8の奏する効果に加え、施錠装置が主部側保持部材を備え、施錠装置の操作に連動して、主部側保持部材による主部側被軸支部材の保持を解除できるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、主部側被軸支部材を主部側保持部材により保持し、組み付け作業の作業性の向上を図りつつ、組み付け後は、施錠装置による施錠を解除するのみで、外枠に対して遊技機主部を開放させることができる。即ち、施錠装置を解除する一の操作のみで、遊技機主部の外枠に対する施錠の解除と、主部側被軸支部材の主部側保持部材による保持の解除とを同時に行うことができる。
【0336】
遊技機C0からC9において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記主部側被軸支部材に対向配置される対向面と、その対向面から出没可能に突出する突出部材と、その突出部材を前記対向面から突出する方向へ付勢する出没付勢部材とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、前記外枠側係合部材の対向面に対向配置された場合に、その対向面から突出される前記突出部材を受け入れる受入部を備え、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられることで、前記外枠側係合部材に対し前記主部側被軸支部材が連結されることを特徴とする遊技機C10。
【0337】
遊技機C10によれば、遊技機C0からC9のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面に対向配置させ、その外枠側係合部材の対向面から突出される突出部材を、主部側被軸支部材の受入部に受け入れさせることで、外枠側係合部材に対し主部側被軸支部材を連結させることができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0338】
遊技機C10において、前記外枠側係合部材の突出部材は、突出先端部分が先細形状に形成されると共にその突出先端部分を前記対向面下に没入可能に形成され、前記突出先端部分のみが前記対向面から突出する位置に前記出没付勢部材の付勢力により保持されることを特徴とする遊技機C11。
【0339】
遊技機C11によれば、遊技機C10の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材は、先細形状に形成された突出先端部分のみが対向面から突出されるので、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材が外枠側係合部材の対向面上をスライド移動され、突出部材に当接した際に、引っ掛かりを抑制して、突出部材を対向面下により確実に没入させることができる。
【0340】
遊技機C10又はC11において、前記外枠側係合部材は、前記突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた状態で、前記突出部材に当接してその突出部材の前記対向面下への没入を規制する没入規制部材を備えることを特徴とする遊技機C12。
【0341】
遊技機C12によれば、遊技機C10又はC11の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が対向面下へ没入することを没入規制部材により規制できるので、主部側被軸支部材の受入部に外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた状態を維持して、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。この場合、外枠側係合部材の突出部材の突出先端部分のみが対向面から突出される場合には、突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた後に、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面上でスライド移動させることで、突出部材を対向面下により没入させることができ、その結果、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されてしまうので、没入規制部材により突出部材の没入を規制する本構造が特に有効となる。
【0342】
遊技機C12において、前記外枠側係合部材は、前記没入規制部材の移動を案内する案内部材を備え、前記没入規制部材は、傾斜して形成される傾斜面を備えると共に、前記突出部材は、前記没入規制部材の傾斜面が当接される被当接部を備え、前記没入規制部材が前記案内部材に案内され、その傾斜面を前記突出部材の被当接部に当接させつつ、一方向へ移動されると、前記突出部材が前記対向面上に押し上げられると共に、前記案内部材と前記被当接面との間に没入規制部材が介在することで、前記突出部材の前記対向面下への没入が規制されることを特徴とする遊技機C13。
【0343】
遊技機C13によれば、遊技機C12の奏する効果に加え、没入規制部材が突出部材の被当接部に当接する傾斜面を備えるので、没入規制部材の一方向への移動により、突出部材の対向面下への没入が規制され場合には、突出部材を対向面上に押し上げた状態とすることができる。これにより、主部側被軸支部材の受入部へ突出部材の突出先端をより深くまで挿入して、その受け入れ量を確保することができる。その結果、主部側被軸支部材の受入部と外枠側係合部材の突出部材との係合を強固として、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。
【0344】
また、このように、没入規制部材の傾斜面を利用して突出部材を対向面上へ押し上げる構造とすることで、没入規制部材を案内部材の案内に沿って一方向へ移動させるのみで、かかる没入規制部材を案内部材と突出部材との間に介在させることができる。よって、例えば、没入規制部材を一方向へ移動させる動作と同時に突出部材を持ち上げておく動作を別途行う必要がなく、その分、作業性の向上を図ることができる。
【0345】
遊技機C10から遊技機C13において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記平坦面から立設される立設壁と、その立設壁の立設先端から前記遊技機主部側へ向けて前記平坦面と略平行に延設される延設壁とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、その受入部に前記外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた場合に、前記外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に挟持される被挟持部を備えることを特徴とする遊技機C14。
【0346】
遊技機C14によれば、遊技機C10からC13の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられると、外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に、主部側被軸支部材の被挟持部が挟持されるので、外枠側係合部材に対して主部側被軸支部材が平坦面の面直方向(即ち、突出部材の出没方向)へ移動することを規制することができる。これにより、外枠側係合部材と主部側軸支部材との間の連結を確実として、外枠に対し、遊技機主部を、より強固に連結できる。
【0347】
この場合、外枠側係合部材の延設壁は、立設壁の立設先端から遊技機主部側へ向けて延設されるので、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させる動作のみで、主部側被軸支部材の被挟持部を外枠側係合部材の平坦面および延設壁との対向面間に挟持させることができる。また、その主部側被軸支部材の移動は、外枠側係合部材の立設壁によって規制する(位置決めする)ことができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0348】
遊技機C10からC14において、前記外枠に配設される外枠側連結部材と前記遊技機主部に配設される主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、前記主部側被軸支部材を載置可能な領域が前記外枠側係合部材の平坦面に形成されることを特徴とする遊技機C15。
【0349】
遊技機C15によれば、遊技機C10からC14の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、主部側被軸支部材を載置可能な領域が外枠側係合部材の平坦面に形成されるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、まず、遊技機主部の主部側被軸支部を、外枠側係合部材の平坦面における上記領域に載置(仮置き)し、その後、主部側被軸支部を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させることで、外枠側の外枠側連結部材に対する遊技機主部側の主部側連結部材の連結と、外枠側係合部材の突出部材の主部側被軸支部材の受入部への受け入れとをそれぞれ行うことができる。即ち、作業者は、上記連結および受け入れの作業を行う際に、その作業を、遊技機主部の重量を支持しつつ行う必要がない。よって、外枠に対して遊技機主部を組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0350】
遊技機C1からC15において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、軸状の連結軸部を備え、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記連結軸部を回動可能に軸支する軸支部と、その軸支部に連通し前記連結軸部を前記軸支部まで案内する案内溝部とを備えることを特徴とする遊技機C16。
【0351】
遊技機C16によれば、遊技機C1からC15の奏する効果に加え、連結軸部を回動可能に軸支する軸支部には、連結軸部を案内する案内溝部が連通されているので、連結軸部を案内溝部に沿って移動させることで、連結軸部を軸支部に軸支させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【0352】
遊技機C16において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記案内溝部へ出没可能に形成され前記案内溝部に突出することで、前記軸支部に軸支された連結軸部が前記案内溝部を通過することを規制する通過規制部材を備えることを特徴とする遊技機C17。
【0353】
遊技機C17によれば、遊技機C16の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材または遊技機主部側の主部側連結部材の他方は、案内溝部へ出没可能に形成される通過規制部材を備え、その通過規制部材を案内溝部に突出させることで、軸支部に軸支された連結軸部が案内溝部を通過することを規制することができる。即ち、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
【0354】
遊技機C17において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、前記外枠に対して前記遊技機主部が閉じられた状態では、前記通過規制部材を被覆すると共に、前記外枠に対して前記遊技機主部が開放された状態では、前記通過規制部材を露出させる被覆部材を備えることを特徴とする遊技機C18。
【0355】
遊技機C18によれば、遊技機C17の奏する効果に加え、外枠に対して遊技機主部が閉じられた状態では、被覆部材により通過規制部材が被覆されるので、通過規制部材が操作されることを困難とできる。よって、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が不正に解除されることを抑制することができる。一方で、外枠に対して遊技機主部が開放された状態では、通過規制部材が露出されるので、通過規制部材を操作可能とできる。よって、連結軸部が案内溝部を通過可能な状態として、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を行うことができる。
【0356】
遊技機C17又はC18において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、少なくとも、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えることを特徴とする遊技機C19。
【0357】
遊技機C19によれば、遊技機C17又はC18の奏する効果に加え、少なくとも、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えるので、通過規制部材による規制を解除し、連結軸部が案内溝部を通過可能(即ち、連結軸部を抜き取り可能)な状態を形成し且つその状態を維持することができる。よって、作業者は、通過規制部材を後退した状態に保持しつつ、連結溝部を軸支部から抜き取るという煩雑な作業を行う必要がない。その結果、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を容易とすることができる。
【0358】
遊技機C19において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記通過規制部材を前記案内溝部に突出する方向へ付勢する規制付勢部材を備え、前記通過規制部材は、前記案内溝部に突出する部分に傾斜して形成される傾斜面を備え、前記連結軸部が前記傾斜面を押圧することで、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退される一方、前記規制部材保持手段により保持可能な位置には前記通過規制部材が達しないことを特徴とする遊技機C20。
【0359】
遊技機C20によれば、遊技機C19の奏する効果に加え、連結軸部が傾斜面を押圧することで、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退されるので、連結軸部を案内溝部に沿って押し込むことで、かかる連結軸部を軸支部に到達させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。この場合、通過規制部材は、規制部材保持手段により保持可能な位置には達しないので、規制付勢部材の付勢力により、通過規制部材を案内溝部に突出する位置へ復帰(前進)させることができる。その結果、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
【0360】
遊技機A1からA20、B1からB20又はC1からC20のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機D1。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0361】
遊技機A1からA20、B1からB20又はC1からC20のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機D2。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0362】
遊技機A1からA20、B1からB20又はC1からC20のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機D3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
<その他>
遊技機のホールへの設置は、ホールの島に設けられた木枠に、釘を用いて固定する方法が一般的である。具体的には、例えば、遊技機を入れ替える場合、古い遊技機を木枠から取り外し、新しい遊技機を木枠の所定位置に配置し、傾斜角度を調整した後、その調整した傾斜角度を保持しつつ、遊技機の外枠の上板および下板を、木枠の上枠および下枠にそれぞれ釘で打ち付けて固定する(例えば、特許文献1:特開2008-126004号公報)。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、その入れ替えを行う際に、作業者による傾斜角度の調整がその都度必要となり、また、傾斜角度の調整には熟練した技術が必要であるため、工数が嵩むという問題点があった。
本技術的思想は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技機の入れ替えを行う際に、その入れ替えに要する工数を低減することができる遊技機を提供することを目的としている。
<手段>
この目的を達成するために技術的思想1の遊技機は、外枠と、その外枠に連結装置を介して開閉可能に配設される遊技機主部と、を備えるものであり、前記連結装置は、前記外枠に配設される外枠側連結部材と、その外枠側連結部材に着脱可能に連結されると共に連結時には前記外枠側連結部材に対して相対回動可能に形成され前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と、前記遊技機主部に配設される主部側軸部材と、その主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材と、その主部側被軸支部材に着脱可能に連結され前記外枠に配設される外枠側係合部材と、を備える。
技術的思想2の遊技機は、技術的思想1記載の遊技機において、前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と前記外枠に配設される外枠側連結部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成されると共に、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と前記外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成され、それら両直線方向が平行とされる。
技術的思想3の遊技機は、技術的思想2記載の遊技機において、前記直線方向は、前記外枠の枠面に対して垂直な方向である。
技術的思想4の遊技機は、技術的思想1から3のいずれかに記載の遊技機において、前記主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に一端側が軸支された長尺に形成されると共に前記遊技機主部の底面に平行な平板形状に形成される。
<効果>
本技術的思想によれば、遊技機の入れ替えを行う際に、その入れ替えに要する工数を低減することができる。
【符号の説明】
【0363】
1、 パチンコ機(遊技機)
10,410,510,610,710 外枠
15 外枠側連結部材
15c 延設板(被覆部材)
15d 連結軸部
16 外枠側係合部材
20,420,520 遊技機主部
32 主部側連結部材
34 支持軸(主部側軸部材)
35,235,335 主部側被軸支部材
CS ねじりコイルばね(回動付勢部材)
36a 受入穴(受入部)
336a 受入凹部(受入部)
37 立設壁(折り返して形成された主部側被軸支部材の一方の縁部)
54 案内溝(案内溝部)
61d 保持突起(規制部材保持手段の一部)
62 スライド片(通過規制部材)
62b 傾斜面
63 コイルばね(規制付勢部材)
73a 第1区画壁(案内部材)
76 突出部材
76a1 先端部(突出部材の突出先端部分)
76b 張出部(被当接部)
77 コイルばね(出没付勢部材)
78 規制板(没入規制部材)
78b 傾斜上面(傾斜面)
81a 折り返し片(立設壁および延設壁)
KD 施錠装置
KDb1 第2係合爪(主部側保持部材)