(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190316
(43)【公開日】2022-12-26
(54)【発明の名称】集合管型吸気口構造体ならびにこれを用いた殺菌装置および排気装置
(51)【国際特許分類】
F24F 8/22 20210101AFI20221219BHJP
F24F 8/80 20210101ALI20221219BHJP
A61L 9/00 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
F24F8/22
F24F8/80 218
A61L9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098581
(22)【出願日】2021-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】520376786
【氏名又は名称】芝山 宗昭
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】芝山 宗昭
【テーマコード(参考)】
4C180
【Fターム(参考)】
4C180AA07
4C180DD03
4C180HH05
4C180HH17
(57)【要約】
【課題】局所的な空間においても効果的な吸気が行える集合管型吸気口構造体を提供する。
【解決手段】吸気口を有する管体を複数集合させた集合管を備え、この集合管は、吸気口の位置が管体の軸方向で異なるように構成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気口を有する管体を複数集合させた集合管を備え、
この集合管は、前記吸気口の位置が前記管体の軸方向で異なるように構成したことを特徴とする集合管型吸気口構造体。
【請求項2】
前記集合管は、前記複数の管体が同心円状に配置されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の集合管型吸気口構造体。
【請求項3】
前記集合管は、前記複数の管体の前記吸気口が螺旋状に配置されるように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の集合管型吸気口構造体。
【請求項4】
前記吸気口は、前記管体の軸方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の集合管型吸気口構造体。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかの集合管型吸気口構造体を備えたことを特徴とする殺菌装置。
【請求項6】
請求項1~4のいずれかの集合管型吸気口構造体を備えたことを特徴とする排気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集合管型吸気口構造体ならびにこれを用いた殺菌装置および排気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今は、ウイルスの流行により、演劇、テレビ局、住宅、オフィス、ビル、公共施設、病院及び介護施設等においても、感染症対策が求められている。
【0003】
その対策として、空気を吸収・浄化・排出する在来製品がすでに存在している。
【0004】
例えば、特許文献1には、筐体内部に紫外線を照射する光源と、この光源からの紫外線光を絞る部材と、ファン等を備えた室内殺菌装置を室内の壁に取り付け、室内の下方の空気を上方に移動させて上方における紫外線の照射により、殺菌する殺菌装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、下部側面に吸気口を形成し、上部に送気口を形成した縦型のハウジングを備える空気清浄機が開示されている。
【0006】
さらに、特許文献3には、側面に吸気口を形成し、下部に吹出口を形成した縦型のダクトを備える空気清浄機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2019-150668号公報
【特許文献2】特許第6768448号公報
【特許文献3】特開2016-142475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1のものは、室内全体を殺菌する構成であるため、たとえば舞台で局所的に大量の吐気を発するパフォーマー(吹奏者、歌唱者、演劇者及び座談者等)の近傍に浮遊する細菌およびウイルス等の対策については効果が限定的であり低い。
【0009】
また、特許文献2のものは、パフォーマー近傍に設置することが可能であるが、下部から吸気するため、パフォーマーが発する吐気を効率よく吸気することができない。
【0010】
さらに、特許文献3のものは、縦型ダクトの側面から吸気するため、上下に亘って吸気することが可能であるが、ダクトの側面に吸気口を設けた構成であるため、上下で均一な吸気が行えない可能性がある。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、その目的とするところは、局所的な空間においても効果的な吸気が行える集合管型吸気口構造体ならびにこれを用いた殺菌装置および排気装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明は、吸気口を有する管体を複数集合させた集合管を備え、この集合管は、吸気口の位置が前記管体の軸方向で異なるように構成したことを特徴とするものである。
【0013】
集合管は、複数の管体の吸気口がらせん状に配置されるように構成するのが好ましい。
【0014】
また、吸気口は、管体の軸方向に対して傾斜していることが好ましい。
【0015】
さらに、本発明は、殺菌装置に、本集合管型吸気口構造体を備えたことを特徴とするものである。
【0016】
さらに、本発明は、排気装置に、本集合管型吸気口構造体を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、局所的な空間においても効果的な吸気が行える。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図面は、本開示に係る本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
【
図1】本発明の第1実施形態に係る集合管型吸気口構造体を用いた殺菌装置を一部破断して示す斜視図。
【
図4】本発明の第2実施形態に係る集合管型吸気口構造体を用いた殺菌装置を一部破断して示す斜視図。
【
図6】本発明の第3実施形態に係る集合管型吸気口構造体を用いた殺菌装置を一部破断して示す斜視図。
【
図8】本発明の第4実施形態に係る集合管型吸気口構造体を用いた殺菌装置を一部破断して示す斜視図。
【
図9】本発明の第5実施形態に係る集合管型吸気口構造体を用いた殺菌装置を一部破断して示す斜視図。
【
図11】本発明の第6実施形態に係る集合管型吸気口構造体を用いた排気装置を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1中、符号1は、たとえば舞台(吹奏者、歌唱者、演劇者及び座談者等がいる舞台)上のパフォーマー(吹奏者、歌唱者、演劇者及び座談者等)などに対し個別に対応して設置するのに適した殺菌装置を示している。
【0021】
この殺菌装置1は、舞台上のパフォーマーの主な定位置に対して、1m以内に接近して配置するのが好ましい。
【0022】
また、この殺菌装置1は、毎分0.3〔m³〕以上の吸引力を持ち、1〔m²〕当たり70ジュール(公称出力評価)以上、40ジュール(殺菌線出力評価)以上の殺菌線量を持つことが好ましい。
【0023】
さらに、この殺菌装置1は、たとえば、高さHが1.2m~1.6m程度(パフォーマーの口付近の高さ程度)の円筒型で内径が15cm程度(13cm~18cm:好ましくは15cm)で重さが4Kg程度に構成されている。
【0024】
そして、この殺菌装置1は、高さが90cm~130cm程度で内径が15cm程度の円筒型で移動可能な筐体2と、この筐体2の下側に設けられ、筐体2を立位状態に保持する、高さが30cm程度のスタンド3と、筐体2の上側に設けられ、吐気を含む空気を筐体2の内部に取入れるための集合管型吸気口構造体4とを備えている。
【0025】
スタンド3は、アルミ枠で下方に拡径するラッパ状に形成され、上部に筐体2の下端が嵌め込まれて支持されることにより、筐体2を縦向きに保持し、かつ倒れ難い状態に保持するようになっている。
【0026】
筐体2は、軽量化のためにプラスチック、アクリル、硬質紙、アルミ等の材質で構成するのが好ましい。
【0027】
この筐体2の側面には操作部5が設けられている。
【0028】
また、筐体2の下部には、複数の空気排出口7…を有する排出側保持部8が設けられている。
【0029】
この排出側保持部8は、プラスチック、アクリル、紙、ファイバー、アルミ等の材質で円筒型に形成されている。
【0030】
また、筐体2内には、紫外線照射灯などの殺菌灯9が設けれ、排出保持部8は、この殺菌灯9の下部を保持するようになっている。
【0031】
さらに、排出側保持部8の排気口7…の上方には、紫外線爆露防止用の下側シェード10が設けられ、この下側シェード10の中心部分には、殺菌灯9の下端側が嵌合する下側ソケット11が設けられている。
【0032】
この下側ソケット11は、フック(図示せず)によって排出側保持部8に固定されている。
【0033】
一方、筐体2の上部には、吸引側保持部12が設けられている。
【0034】
吸引側保持部12は円筒型であり、上側に吸引ファン13とファンモータ14等よりなる気体移送部15がはめ込まれている。
【0035】
ファンモータ14には、制御部16が接続されている。
【0036】
なお、吸引ファン部13の吸引量は、たとえば毎分0.6m3~1.2m3程度に設定されている。
【0037】
そして、吸引側保持部12の下面には、紫外線爆露防止用の上側シェード17が設けられ、この上側シェード17の中心部分には、殺菌灯9の上端側が嵌合する上側ソケット18が設けられている。
【0038】
この上側ソケット18は、下側と同様に、フック(図示せず)によって吸引側保持部12の周壁に固定されている。
【0039】
そして、上側ソケット18と下側ソケット11とで、たとえば長さ30cm~90cmで径が2cm~5cmの直線状の殺菌灯9を支持する構造となっている。
【0040】
なお、殺菌灯9は、たとえば20W~40W程度で、好ましくは20Wである。
【0041】
また、円筒型の筐体2の殺菌灯9に対向する内壁には、薄いアルミ箔19が貼り付けられていて、これにより紫外線を反射してウイルスおよび細菌を効果的に死滅させることができるようになっている。
【0042】
さらに、上側ソケット18および下側ソケット11には、殺菌灯9用の電源コード(図示せず)が接続されている。
【0043】
なお、電源は、通常AC電源が用いられるが、殺菌灯9が直流型の場合はバッテリを用いても良く、バッテリは筐体2の内部に設けるのが好ましい。
【0044】
集合管型吸気口構造体4は、上部に吸気口20を有する断面円環状の管体21を複数集合させた集合管22を備えている。
【0045】
この集合管22の管体21…は、縦方向すなわち筐体2の軸方向に沿って設けられ、下部が筐体2内に連通している。
【0046】
また、集合管22は、
図2にも示すように、中央に配置された中央管23と、この中央管23の周囲に同心円状に配置された複数の周囲管24…とを有していて、各管体21の上端に吸気口20が形成されている。
【0047】
なお、管体21は、直径が6cm以下で、毎分0.5m³以上の吸気を吸引することができるのが好ましい。
【0048】
また、複数の管体21…は、吸気口20…の位置が管体21の軸方向で異なるように構成されている。
【0049】
すなわち、集合管22の複数の管体21…は、中央管23の高さが一番高く、周囲管24…の高さが螺旋状に順次低くなるように構成され、これにより吸気口20…が螺旋状に配置されるようになっている。
【0050】
なお、螺旋状は、弦巻線状や巻貝状で、要するに三次元的な螺旋状である。
【0051】
また、各吸気口20は、筐体2の径方向外方を向くように、管体21の軸方向に対して傾斜して形成されている。
【0052】
この集合管型吸気口構造体4は、吐気の20倍量の空気(たとえば0.6立方メートル)を吸い込むことができることが好ましい。
【0053】
また、集合管型吸気口構造体4の材質は軽量化のためにプラスチック、アクリル等が好ましい。
【0054】
さらに、パフォーマーの胸元から頭頂までの約30cmの高低差をカバーするように、複数の吸気口20…が配置される構成とするのが好ましい。
【0055】
このような構成において、
図3に示すように、制御部16が、操作部5の電源オンオフスイッチSWで各部を起動状態にし、吸引オンオフスイッチSWでファンモータ14を駆動させると、パフォーマーAの吐気を含む空気が集合管型吸気口構造体4の複数の吸気口20を介して筐体2の内部に吸引され、殺菌灯9に沿って流動され(矢印方向)、この殺菌灯9から照射された紫外線で殺菌される。
【0056】
殺菌された空気は、排出側保持部8の複数の排気口7…を介して筐体14の下部から排出される。
【0057】
すなわち、パフォーマーAから吐き出される、最大で1分間あたり3万〔cc〕(0.03〔m³〕)の吐気が、その20倍量の0.6〔m³〕の空気とともに円筒型の筐体2内に吸引されて、殺菌されて排出されることになる。
【0058】
以上の構成によれば、パフォーマーAの吐気を殺菌装置10が内部に強制的に吸引し、この吸引空気を紫外線照射によって細菌などを死滅させ、排気することによって、パフォーマーAが感染原因とならないようにすることができる。すなわち、局所的な空間において効果的な除菌が行える。
【0059】
また、パフォーマーAの吐気をその直ぐ近くで紫外線殺菌するので、パフォーマー周辺の空間に浮遊する細菌およびウイルス等を殺菌できる。特に、舞台等で大量の吐気を発するパフォーマーが出す周辺の空間に浮遊する細菌およびウイルス等の対策については非常に効果がある。しかも、他のパフォーマーや観客の健康を害することなく、芸術文化活動の実施を可能にすることができる。
【0060】
さらに、吸気口20…を螺旋状に配置する構成としたので、局所的な空間においても効果的な吸気が行え、殺菌が効率よく行える。
【0061】
すなわち、先行技術で示すように単一の吸気口による吸引の場合、吸引口の直近周辺の空気(たとえば吸引口上方10cm程度の空間の空気)しか吸引することができないが、吸気口20…を螺旋状に配置する構成とすることにより、吸引口20…の各々の周辺の空気を吸引することになり、広範囲の空気を効果的に吸引することができる。
【0062】
したがて、上述したようにパフォーマーAの胸元から頭頂までの約30cmの高低差をカバーするように吸気口20…を螺旋状に配置することにより、パフォーマーAから吐き出される吐気を含む空気を可及的に吸引して除菌することができる。
【0063】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0064】
図4および
図5に示すように、本実施形態の殺菌装置31は、複数の管体32を同心円状に二重に集合させた集合管33を有する集合管型吸気口構造体34を備えている。
【0065】
すなわち、この集合管33の複数の管体32…は、中央に配置された中央管35と、この中央管35の周囲に同心円状に配置された複数の第1周囲管36…と、この複数の第1周囲管36…の周囲に同心円状に配置された複数の第2周囲管37…とを有していている。
【0066】
そして、各管体32の上端には吸気口38が形成され、これら複数の管体32…の吸気口38…の位置は管体32の軸方向で異なるように構成されている。
【0067】
すなわち、集合管33の複数の管体32…は、中央管35の高さが一番高く、第1周囲管36…の高さが螺旋状に順次低くなるように構成され、さらに、第2周囲管37…の高さが第1周囲管36…に連続して螺旋状に順次低くなるように構成され、これにより吸気口38…が螺旋状に配置されるようになっている。
【0068】
また、各吸気口38は、筐体2の径方向外方を向くように、管体32の軸方向に対して傾斜して形成されている。
【0069】
このような構成によれば、局所的な空間においてさらに効果的な吸気が行えるので、除菌も効果的に行える。
【0070】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0071】
第1実施形態では、管体21は、断面円環状に形成したが、
図6および
図7に示すように、本実施形態の殺菌装置41は、断面正六角形状の複数の管体42を同心円状に集合させたハニカム状の集合管43を有する集合管型吸気口構造体44を備えている。
【0072】
すなわち、この集合管43は、中央に配置された断面正六角形状の中央管45と、この中央管45の周囲に同心円状に配置された断面正六角形状の複数の周囲管46…とを有していて、これら中央管45および周囲管46…でハニカム状の集合管43を構成している。
【0073】
複数の管体42…は、各管体42の上端に吸気口47が形成され、この吸気口47…の位置が管体42の軸方向で異なるように構成されている。
【0074】
すなわち、集合管43の複数の管体42…は、中央管35の高さが一番高く、周囲管46…の高さが螺旋状に順次低くなるように構成され、これにより吸気口47…が螺旋状に配置されるようになっている。
【0075】
また、各吸気口47は、筐体2の径方向外方を向くように、管体42の軸方向に対して傾斜して形成されている。
【0076】
このような構成によれば、局所的な空間において効果的な吸引が行え、効率的な除菌が行えるだけでなく、管体42…間に隙間が生じないので、スペースの効率化が図れ、しかも構造的に強固にできる。
【0077】
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0078】
第1実施形態では、管体21の吸気口21は、管体21の軸方向に対して傾斜して形成したが、
図8に示すように、本実施形態の殺菌装置51は、の複数の管体52を同心円状に集合させた集合管53を有する集合管型吸気口構造体54を備え、各管体52は、管体52の軸方向に対して直交して形成された吸気口55を有している。
【0079】
すなわち、この集合管53は、中央に配置された中央管56と、この中央管56の周囲に同心円状に配置された複数の周囲管57…とを有している。
【0080】
複数の管体52…は、各管体52の上端に吸気口55が形成され、この吸気口55…の位置が管体52の軸方向で異なるように構成されている。
【0081】
すなわち、集合管53の複数の管体52…は、中央管56の高さが一番高く、周囲管57…の高さが螺旋状に順次低くなるように構成され、これにより吸気口55…が螺旋状に配置されるようになっている。
【0082】
このような構成しても、局所的な空間において効果的な吸引および効率的な除菌が行える。
【0083】
<第5実施形態>
以下、本発明の第5実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0084】
【0085】
この殺菌装置61は、円筒縦型の装置本体62と、周囲の空気を吸気する吸気スタンド63と、この吸気スタンド63で吸気した空気を装置本体62に送るためのダクト64とを備えている。
【0086】
装置本体62は、移動可能で立位状態に設置される筐体65を有している。
【0087】
筐体65の上部には、複数の排気口66…が設けられている。
【0088】
また、筐体65内には、紫外線照射灯などの殺菌灯67が設けれ、この殺菌灯67は、筐体65の内壁に保持されている。
【0089】
さらに、筐体65の殺菌灯67に対向する内壁には、薄いアルミ泊68が貼り付けられていて、これにより紫外線を反射できるようになっている。
【0090】
さらに、この殺菌灯67の上方および下方にはには、紫外線爆露防止用の上側シェード69および下側シェード70が設けられている。
【0091】
筐体65の下部にはダクト64の導出側が連接され、この連接部分と下側シェード70との間には、吸引ファン71が設けられている。
【0092】
なお、この筐体65には図示しないが操作部や制御部、モータなどが設けられている。
【0093】
吸気スタンド63は、円筒縦型のスタンド本体72と、吐気を含む空気をスタンド本体72内に吸気するための集合管型吸気口構造体73とを備えている。
【0094】
スタンド本体72の周面部にダクト64の導入側が連接されている。
【0095】
集合管型吸気口構造体73は、スタンド本体72の上部に設けられている。
【0096】
この集合管型吸気口構造体73は、第1実施形態の集合管型吸気口構造体4と同様の構成となっている。
【0097】
このような構成によれば、局所的な空間においても効果的な吸気および効率的な除菌が行えるだけでなく、集合管型吸気口構造体73を備えた吸気スタンド63と、装置本体62とを別体にし、ダクト64で連結するようにしたので、吸気部分と排気部分を離すことができ、吸気部分での騒音を小さくすることができる。
【0098】
また、この別体構造によれば、
図10に示すように、吸気スタンド63をテーブル91の上、特にテーブル91の中央に置き、装置本体62をテーブル91の下に置いて、使用することができる。
【0099】
この場合、複数の人P…の会食などにおいても、中央に吸気スタンド63を置くことにより、相手の飛沫は吸気スタンド63で吸引されることになるので、相手の飛沫を浴びることを防止することができる。
【0100】
なお、ダクト64は、断面長方形状などの平たい形状にすることにより、テーブル91に対して位置ずれを可及的に防止することができる。
【0101】
また、装置本体62は、載置台92を用いて横向きに設置することにより、テーブル91の高さに制限されることがない。
【0102】
さらに、吸気スタンド63は、天井からテーブル91の上方に吊るすようにして使用してもよい。
【0103】
<第6実施形態>
以下、本発明の第6実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0104】
【0105】
この排気装置81は、周囲の空気を吸気する吸気スタンド82と、この吸気スタンド82で吸気した空気を屋外に排出するためのダクト83とを備えている。
【0106】
吸気スタンド82は、円筒縦型のスタンド本体84と、吐気を含む空気をスタンド本体72内に吸気するための集合管型吸気口構造体85とを備えている。
【0107】
ダクト83は、一端側がスタンド本体84の周壁部に接続され、他端側が建物86の外に導かれている。
【0108】
集合管型吸気口構造体85は、第1実施形態の集合管型吸気口構造体4と同様の構成で、スタンド本体84の上部に設けられている。
【0109】
また、スタンド本体84内には送風ファン87が設けられ、集合管型吸気口構造体85から吸気した空気をダクト83を介して屋外に排気するようになっている。
【0110】
このような構成によれば、局所的な空間においても効果的な吸気が行えるので、室内の空気を効率よく屋外に排出することができる。
【0111】
なお、本発明は、舞台や家庭での使用に限定されることはなく、たとえば学校や店舗、病院などでも使用することができる。
【符号の説明】
【0112】
1 殺菌装置
4 集合管型吸気口構造体
20 吸気口
21 管体
22 集合管
31 殺菌装置
33 集合管
34 集合管型吸気口構造体
38 吸気口
41 殺菌装置
42 管体
43 集合管
44 集合管型吸気口構造体
47 吸気口
51 殺菌装置
52 管体
53 集合管
55 吸気口
54 集合管型吸気口構造体
61 殺菌装置
73 集合管型吸気口構造体
81 排気装置
85 集合管型吸気口構造体