(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022020045
(43)【公開日】2022-01-31
(54)【発明の名称】空気および表面除菌システム
(51)【国際特許分類】
A61L 9/20 20060101AFI20220124BHJP
F24F 8/22 20210101ALI20220124BHJP
F24F 8/80 20210101ALI20220124BHJP
A61L 2/10 20060101ALI20220124BHJP
【FI】
A61L9/20
F24F8/22
F24F8/80 130
F24F8/80 125
F24F8/80 212
F24F8/80 232
A61L2/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021086204
(22)【出願日】2021-05-21
(31)【優先権主張番号】63/029,463
(32)【優先日】2020-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/035,657
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】521221559
【氏名又は名称】メディカル イルミネーション インターナショナル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100064012
【弁理士】
【氏名又は名称】浜田 治雄
(72)【発明者】
【氏名】アラン キビアット
【テーマコード(参考)】
4C058
4C180
【Fターム(参考)】
4C058AA23
4C058BB06
4C058KK02
4C058KK22
4C180AA07
4C180AA10
4C180AA16
4C180DD03
4C180DD09
4C180HH05
4C180HH17
4C180HH19
4C180KK04
4C180LL20
(57)【要約】 (修正有)
【課題】環境空気または表面を除菌するための器具および方法を提供する。
【解決手段】本体2、ファン、本体の内部に配置され、ファンによって本体に送り込まれた空気を除菌するように構成された第1の照射源、第1の照射源で照射するために、本体の外部から本体の内部へ空気を移動させる導管と、第1の照射源で照射された後に、本体の外気の移動を行う導管、本体の外部の空気および/または表面を照射するように構成された第2の照射源77を備え、空気は、第1の照射源で照射するために、ファンによって生成した力で器具の外部から器具の内部へ移動し、器具から排出され、器具の外部の空気および器具の表面下部は、第2の照射源で照射する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
除菌器具であって、
a)本体と、
b)ファンと、
c)本体内部に配置された第1の照射源であって、ファンによって本体内部に送り込まれた空気を除菌するように構成された本体内部の照射源と、
d)第1の照射源で照射するために本体外部から本体内部への空気の移動用の、および第1の照射源による照射後の、本体外部の空気の移動用の導管と、および
e)本体外部を照射するように構成された第2の照射源と、
ここで、空気は、ファンによって発生した力で、器具の外部から器具の内部に移動して、第1の照射源で照射され、器具から出て行き、さらに第2の照射源が器具の外部を照射する、
ことを含む除菌器具。
【請求項2】
前記本体の内部にアクセスするために前記本体に取り付けられたドアをさらに備える請求項1に記載の除菌器具。
【請求項3】
前記本体の外部に配置された、少なくとも非UV光波長で照明を提供するための、1つまたはそれ以上の光源をさらに含む請求項1に記載の除菌器具。
【請求項4】
前記本体に取り付けられたドアをさらに備え、前記ドアは、前記器具の外部の照明用の、1つまたはそれ以上の光源を備える請求項1に記載の除菌器具。
【請求項5】
空気の移動用に本体上に配置された、1つまたはそれ以上の開口をさらに備える請求項1に記載の除菌器具。
【請求項6】
前記第2の照射源の端部が、空気が外部から前記導管に流入する最も近い位置に対して、0~5インチに配置される請求項1に記載の除菌器具。
【請求項7】
前記第2の照射源が、前記器具に流入する空気の一部を照射する請求項1に記載の除菌器具。
【請求項8】
前記第2の照射源が、前記器具から出ていく前記空気の一部を照射する請求項1に記載の除菌器具。
【請求項9】
前記第2の照射源がモジュールの形態である請求項1に記載の除菌器具。
【請求項10】
前記第2の照射源が、前記器具の1つまたはそれ以上のコーナーに配置される請求項1に記載の除菌器具。
【請求項11】
前記第1の照射源からの照射が、前記本体の内部に保持される請求項1に記載の除菌器具。
【請求項12】
前記第1の照射源が、取り外し可能なパネルの背後のチャンバー内に配置される請求項1に記載の除菌器具。
【請求項13】
前記チャンバーが、UV光線が前記本体から逃げるのを阻止するエアバッフルを有する請求項12に記載の除菌器具。
【請求項14】
前記エアバッフルが湾曲している請求項12に記載の除菌器具。
【請求項15】
前記チャンバーは、空気を前記照射チャンバーに誘導するエアライザースクープを有する請求項12に記載の除菌器具。
【請求項16】
前記器具は、壁に取り付けられるように構成される請求項1に記載の除菌器具。
【請求項17】
前記器具は、天井に取り付けられるように構成される請求項1に記載の除菌器具。
【請求項18】
前記第2の照射源は、前記器具から空気が流入する任意の吸気口または排気口の端部から0~5インチの位置にある請求項1に記載の除菌器具。
【請求項19】
本体外部に配置された1つまたはそれ以上の光源をさらに備え、前記光源が異なる色の光を生成する請求項1に記載の除菌器具。
【請求項20】
空気または表面を除菌する方法であって、
a)ファンで器具の外部から内部へ、次いで外部へ流れを作ることと、
b)本体の内部に移動した空気を照射することと、
c)照射した空気を空気の流れと共に外部に移動させることと、および
d)前記本体の外部に配置された第2の照射源で前記器具の外部の空気または表面を照射すること、
とを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示されているのは、紫外線、抗菌および抗ウィルス、環境空気および表面除菌システムおよび照明器具システムである。
【相互参照】
【0002】
本出願は、2020年5月23日に出願された、米国仮特許出願第63/029,463号、および2020年6月5日に出願された、米国仮特許出願第63/035,657号の利益を主張するものであり、これらはすべてその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
UV-Cシステムは、紫外線殺菌照射(UVGI)チャンバーと空気循環ファンを組み合わせたものである。このシステムは、UV-C光と、ろ過を利用して、一方の側で環境空気を吸い込んで処理し、他方の側で排気を通して空気を室内に戻すことで、処理された空気中の微生物や菌類の数を減少させ、処理された空気から細菌、ウィルス、菌類の定着を減少させる。このようなシステムの問題は、既存のシステムでは不可能な追加の除菌が必要になることである。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】例えばメンテナンスまたはランプまたはフィルタ交換のために、ライトパネルを開いた実施形態の底部を示す。
【
図4】任意のUV光基板を有する除菌システムを示す図である。
【
図7】除菌システムの様々な電子部品(およびフィルタ)を示す図である。
【
図8】LED光源を備えたLED基板を示す図である。
【
図9】本体外部のUV光および非UV光の配置を示す図である。
【
図10】ファンエンクロージャ/フィルタホルダを示す図である。
【
図11】閉じられたライトパネルの上部を示す図である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一実施形態では、天井に取り付けられるように構成された除菌器具であって、前記器具は、a)本体、b)ファンまたは配列したファン、c)本体内部の第1の照射部であって、前記本体内部に送り込まれた空気を前記ファンによって除菌するように構成された、第1の照射源、d)本体の外部(空気または表面)を照射するように構成された第2の照射源、e)本体の内部にアクセスするために本体に取り付けられたドア、f)照射を提供するために任意の1つまたはそれ以上の光源、を含む。上記実施形態のいずれかのドアは、通常は長方形の形状である本体の、長辺に回動可能に取り付けることができる。上記の実施形態のいずれにおいても、本体の端部、底部には、空気の移動用の1つまたはそれ以上のグリルすなわち一体型ルーバー(開口)と、1つまたはそれ以上のUVモジュール(第2の光源)とを有することができる。上記の実施形態のいずれにおいても、グリルすなわち一体型ルーバーおよびUVモジュールは、ドアが終わった後の、本体の底部の端部に配置することができる。上記の実施形態のいずれにおいても、1つのUVモジュールを本体の各コーナーに配置することができる。上記の実施形態のいずれにおいても、本体の端部は、1つまたはそれ以上のファンを用いて、本体の内部に強制的に送り込まれる空気のための吸気口/排気口を有することができる。上記実施形態のいずれにおいても、器具は、開口/グリル/ルーバー、および/またはフィルタ20を通って、外部からの空気を第1の照射源に通過させ、照射および/または濾過された空気を本体外へ通過させるための気道/導管を備える。上記いずれの実施形態においても、本体内部のUV光(第1の光源)からの光は、本体内部に保持される。上記のいずれの実施形態においても、本体内部のUV光は、ドアの上にある取り外し可能なパネルの裏側に配置することができる。UV光チャンバーにアクセスするには、パネルを開く必要がある。上記実施形態のいずれにおいても、チャンバーは、上部にエアバッフルを設けることで、UV光がグリルすなわち一体型ルーバーを通って逃げ、照射チャンバー内に乱流を発生させるのを防止することができる。上記実施形態のいずれにおいても、チャンバーは、空気を照射チャンバー内に導き、反射を低減するエアライザースクープを有することができる。上記実施形態のいずれにおいても、照明を提供するための1つまたはそれ以上の光源を、ドアの下方に配置することができる。上記の実施形態のいずれにおいても、LEDまたはOLEDなどの光源は、適切なディフューザー/レンズ、および/または反射性のバックプレート/紙と結合することができる。
【0006】
上記実施形態のいずれにおいても、除菌剤は、a)本体、b)ファン、c)本体内部の第1の照射源であって、本体内部の照射源は、ファンによって本体内部に強制的に送り込まれた空気を除菌するように構成され、d)本体外部を照射するように構成された任意の第2の照射源または複数の照射源、e)光源を提供するための、任意の1つまたはそれ以上の光源を備える、壁掛け器具とすることができる。壁に取り付けられる実施形態では、壁に取り付けられる器具は、垂直配向を有することができ、器具の前面の上面および/または下面に水平グリルすなわち一体型ルーバーが設けられ、背面または側面に取付け機構、および例えば水平方向に照明源を有する。壁掛けユニットには、旋回ドアは無くてもよい。壁掛けユニットは、ユニットの前面からユニット内部のUVチャンバーにアクセスできる。壁掛けユニットは、外部に1つまたはそれ以上のUV光、照射チャンバー、ディフューザー光、UV照射モジュール、吸気グリル、排気グリル、運動センサ、および他のオプションのセンサおよび電子部品を含む、上述した実施形態のいずれかを有することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、例えばメンテナンスまたはランプまたはフィルタ交換のために、ライトパネルを開いた実施形態の底面を示す。
図1に示すのは、UV(紫外線)照射チャンバー1、本体2、UV照射チャンバーアクセスドア3、メインアクセスドア4、オプションのダウンライト5(光源のない装飾要素も可)、UV光源77を備えたUV照射モジュール6、吸気グリル7、および排気グリル8である。
【0008】
除菌システムは、2つの異なる実施形態を有することができる。一実施形態では、除菌システムは、室内の空気を除菌/浄化するようにのみ構成される。別の実施形態では、システムは、除菌/浄化に加えて、1つまたはそれ以上の光源を有することによって部屋を照らすように構成される。1つまたはそれ以上の光源は、LED(発光ダイオード)またはOLED(有機発光ダイオード)光源61とすることができる。
【0009】
除菌システムは、天井に取り付けられるように構成された、本体2を有する器具の形態とすることができる。器具は、本体2の片側に旋回するように取付けられたメインアクセスドア4を有することができ、技術者が器具の底部からドア4を開け、本体2の内部のUV光源およびフィルタにアクセスすることができる。ダウンライトを提供する光源を備えたバージョンでは、光源は、メインアクセスドア4の底面側に直接配置することができる。ダウンライトのない器具のバージョンでは、メインアクセスドア4は、装飾のない、または装飾のあるパネルを有することができる。
【0010】
器具の本体2は、1つまたはそれ以上のグリルすなわち一体型ルーバー(7、8)、および/またはアクセスドア4の外周のどこにでも配置される、もう1つの照射モジュール6を有することができる。グリルすなわち一体型ルーバー(7、8)の底面、および/またはもう1つの照射モジュール6は、本体2の底面と同一平面であるか、または本体2の底面に埋め込まれてもよい。一実施形態では、グリルすなわち一体型ルーバー(7、8)は、本体2の端部の中央に配置され、照射源を本体2のもう1つの、またはそれ以上の、または全てのコーナーに配置することができる。あるいは、照射源を本体2の長辺に沿って配置することもできる。
【0011】
グリルすなわち一体型ルーバー(7、8)の下には、1つまたはそれ以上のファン19とフィルタ20がある。ファン19は、空気をユニット内、および照射チャンバー内にもたらす。フィルタ20は、大きなダスト粒子を除去し、照射チャンバーを清浄に保つように機能する。排気グリル8は、清浄な空気をユニットの外に導き、室内を循環させる。不活性化された病原体を捕捉するために、排気グリル8上に別個のフィルタが存在してもよい。
【0012】
UVモジュールには、207nmまたは222nmの範囲である、LED、低圧水銀ランプ、またはfar UVランプが含まれてもよい。これらのランプはクリプトン-ブロミン、またはクリプトン-塩素エキシマランプであってもよい。UV照射モジュール6は、実施形態では、システムの各コーナー上に配置され(任意の吸気口または排気口の端部から0~5インチなど)、および室内が占有されていない時に、主に空気および表面除菌を行うためにユニット上に設置される。200nmから280nmまでの波長のUV光を使うことができる。代替的に、モジュールは、2つの管状光源、またはより長い光源として提供されてもよい。あるいは、1つまたはそれ以上の、より長いUV光源をユニットの端部に沿って配置してもよい。表面除菌モジュールは、空気浄化システムと組み合わせて、システム下部の領域で生存可能な病原体を減少させる。別の実施形態では、例えば、207nmまたは222nmの波長を有するUV導光を使用して、部屋が占有されているときに表面感染モジュールを、作動したままにすることができるようにしてもよい。UVモジュールを使用すると、照射チャンバーの吸気口が空気を吸い込む前に、システムが室内の空気をより効果的に除菌し、および器具の下の表面を殺菌することができる。別の実施形態では、253.7nmのUV導光を使用して、表面除菌および空気除菌の両方を提供してもよい。他の実施形態では、モジュールは、センサからの情報、またはスケジュールされたサイクルに基づいて、連続的または断続的に動作することができる。例えば、モジュールは、人感センサ50が、誰かが部屋に入ったことを検知したとき、あるいは、誰かが部屋に入って退室したことを検知したときに動作するようにプログラムされてもよい。別の実施形態では、室内での人間の活動を検出するために音響センサ51が設けられてもよく、システムは、検出された音に応答して、モジュールを動作させるようにプログラムされてもよい。一例では、システムは、人のくしゃみの音、または咳の音を検出し、それに応答して、空気を除菌するために、一定時間、モジュールを作動させることができる。
【0013】
人が部屋にいるときに作動しないことを確実にするために、有害なUV光が照射モジュールに使用される場合には、人感センサ50を使用することができる。
【0014】
他のセンサを使用することもできる。表面除菌モジュールが作動しないように、動かない患者がいる病室またはICU(集中治療室)、または同様の領域にユニットを設置する場合、熱(温度)センサ52などの別のセンサを使用してもよい。
【0015】
器具は、バラスト/コントローラ53、電源(電力管理ユニット57)、UV光測定センサ78、UVアクセスドアの安全スイッチ、配線、遠隔操作用制御装置58、およびインジケータ56を含むが、これらに限定されない他の電気部品を有することができる。制御システムは、手動でオン/オフができ(各種スイッチ55)、またはスケジュール通りにプログラムされるユニットの機能(UV空気システム、UV表面システム、ダウンライトオン/オフ、ダウンライト調光)を、操作するために使用されるシステム(無線54であってもよい)を使用することができる。インジケータ56はまた、フィルタ交換、UVランプ交換、ファンの誤作動、UVモジュール交換、照射チャンバーのUV強度、運動センサ作動によりユニットがスケジュール通りに作動できない、他の(熱)センサ作動によりユニットがスケジュール通りに作動できない、UVチャンバーのドアが開いている、ダウンライトの誤作動など、あらゆる通知またはエラーを示すことができる。
【0016】
図2は、照射チャンバーの上部を示す図である。この図面には、UV照射チャンバー本体9、UV照射チャンバー反射器10、エアバッフル上部11、エアライザースクープ12、およびUV光源13が示されている。UV照射チャンバー反射器10は、ユニットを通過するときに、空気へのUV露光を増加させる。エアバッフル(上部)11は、UV光線がグリルすなわち一体型ルーバーを通って逃げるのを防ぎ、照射チャンバー内に乱流を発生させる。エアバッフル11は湾曲することができる。エアライザースクープ12は、空気を照射チャンバー内に導き、反射を低減する。
図2では、UV光源13は、低圧水銀ランプとして示されているが、LEDなどの任意のUV光源、またはKr-Cl光源であってもよい。
【0017】
図3は、本体2アセンブリを図示す。この図では、メイントロッファ本体14、トロッファ本体15用の前面パネル、UV照射チャンバー16用のアクセスドア、エアバッフル底部17、およびファントレイ18が示される。ファントレイ18に配置されるファン19、およびフィルタ20は、
図10に詳細に示されている。
【0018】
トロッファ本体15用の前面パネルは、吸気口および排気口用のルーバーを含むことができる。UV照射チャンバー16用のアクセスドアは、交換のためにUVランプにアクセスすることを可能にする。アクセスドアが開いている場合、UVランプをオフにする瞬時切断スイッチ55が存在してもよい。エアバッフル底部17は、UV光線がグリルすなわち一体型ルーバーを通って逃げるのを防止することができ、および照射チャンバー内に乱流を発生させる。ファントレイ18は、ファン19を所定の位置に取り付けることができ、フィルタ20を所定の位置に保持する。
図10は、ファン19およびフィルタ20を含むファンの分解図を示す。このバージョンでは、4台のファンを使用するなど、片方または両端に1~6台のファン19を使用することができる。フィルタ20は、照射チャンバーを清潔に保つために、大きなダスト粒子を除去するための、MERV6フィルタとすることができる。1つまたは2つのファントレイ18が存在してもよい。典型的には、空気が器具に入るところに1つのファントレイ18が配置される。
【0019】
図4は、本体2の長さに沿って配置されたUV LED基板を示す。LED基板26は、照射ではなく照明目的のためだけに存在してもよい。この実施形態では、フロントアクセスドア4は、LED光源を含むLED基板26の配置に適応するために、幅をより小さくすることができる。
【0020】
図5および
図6は除菌システムの壁掛けバージョンを示す図である。図示されているような本体70は、本体70の上部および底部の両方にグリルすなわち一体型ルーバー71を備えた垂直の形態で、壁に取り付けられるか、または壁に埋め込まれるように構成されている。水平に置かれるような任意のライト(照明用)72は、本体の上部の前面対向グリルすなわち一体型ルーバー71と平行に、且つ下方に置かれてもよい。壁掛けバージョンは、ユニットの前面からアクセス可能な平らな前面、およびパネル73を有することができる。旋回ドアは、壁掛けユニットの前面から完全には存在しなくてもよい。
図6は、LED基板60、およびモジュール69の配置を示しており、これらは、本体の前面に配置することができる。また、ユニットは、本体70またはパネル73の前面に配置されたUV基板およびモジュールを有することができる。
【0021】
図7は除菌システムの様々な電子部品を示す図である。この図に示されているのは、人感センサ50であり、人が部屋にいるか否かを感知することができ、それに応じて、人にとって安全ではない外部UV光を、スイッチ55でオンまたはオフにすることができる。音響センサ51もまた、人の存在を感知するために使用することができ、単独で、または人感センサ50と併せて使用することもできる。器具は、室内の熱源を決定するための温度センサ52を有することができる。器具は、UVおよび白色ライト、センサ、およびファンへの電力を管理するための、バラスト/コントローラ53、および/または電力管理ユニット57を有してもよい。器具は、例えばBluetooth(登録商標)またはWi-Fiのような、無線コントローラ54を有して、ユーザが器具をオンおよびオフすることを可能にし、および/または器具の異なる機能を制御することができる。器具は、スイッチ55を有することができ、このスイッチは、手動で、無線コントローラ54によって、あるいはパネルが技術者によって開かれるか、あるいは器具がメンテナンスを必要とする場合に、内部的にオン/オフすることができる。器具は、1つまたはそれ以上のインジケータ56を有すことができ、チャンバー内、および/またはチャンバーの外でUV導光が点灯するときを示し、および/またはUV導光の交換などのメンテナンスの必要性を示すことができる。無線コントローラは、必要なメンテナンスやシステムの性能に関する情報を外部モニターおよびコンピュータ、タブレットまたはスマートフォンなどの制御システムへ送信することができる。
【0022】
図8は、LED光源61を備えたLED基板60を示す。LEDは、基板の上に1つまたはそれ以上の列に配置されることができる。LEDは、1色または複数色であってもよく、いくつかの例では、1組のLEDは、他が照明目的のために白色ライトを生成する間、UV光を生成する。
【0023】
図9は、様々なUV光、および/または非UV光の本体外部の配置を示す。例えば、ライト72、74、75、および76など、
図9に示される1つまたはそれ以上の光源を使用することができる。この図に示されているのは、光源用の透明ディフューザー75であり、これはメインアクセスドアの内部に配置される。ライトは一対で使用することができる。ライトは、除菌目的の専用のUV光であっても、照明目的の白色ライトを含む可視スペクトルの光を提供することも、可視光、および/またはUV除菌光の両方を提供することもできる。
【0024】
図10は、ファン19、およびフィルタ20を備えたアセンブリの分解図を示す。この図では、ファンエンクロージャ25内部に配置された4つのファン19が示されている。ファントレイ18は、ファンエンクロージャ25、およびフィルタ20を保持する。アセンブリは、フィルタ20、および/またはファン19の交換を可能にするように構成されたサービスパネル24を有することができる。
【0025】
図11は器具の上面図である。
図11には、UV照射チャンバー1と本体2が示されている。この図の中に、バラストとコントローラ53が示されている。バラストとコントローラ53は2つまたはそれ以上あってもよい。バラストとコントローラの一対は光を制御し、他の一対はセンサを制御し、またその他の一対はUVランプを制御してもよい。バラストとコントローラは、器具の外の空気と表面を照射するための、UVモジュールおよびランプを制御してもよい。器具はまた、照射チャンバー内のUV光の強度を測定し、有効な強度を監視するためにその測定値を出力することができるUVセンサ78を有する。
【0026】
また、空気を照射し、さらに空気を器具で除菌する方法も提供されている。本方法は、空気を除菌するために、上述の如何なる器具を使用することを含む。本方法は、1つまたはそれ以上のファン19で、器具の本体の内部の空気を吸引し、器具の内部の空気を照射し、および照射された空気を同じまたは異なるファンで器具から送り出すことを含んでもよい。本方法は、さらに、本体外部の空気を追加の照射源で照射することを含む。本方法は、まず外部照射源で外部空気を照射し、次いで内部照射源で空気を照射することをさらに含んでもよい。本方法は、さらに、最初に内部照射源で器具内部の空気を照射し、次に外部照射源で器具外部の空気を照射することを含んでもよい。本方法は、さらに、器具の外部、次に器具の内部、次いで器具の外部の空気を照射することを含んでもよい。
【符号の説明】
【0027】
1.UV照射チャンバー
2.本体
3.UV照射チャンバーアクセスドア
4.メインアクセスドア
5.ダウンライト
6.UV照射モジュール
7.吸気グリルすなわちルーバー(開口)
8.排気グリルすなわちルーバー
9.UV照射チャンバー本体
10.UV照射チャンバー反射器
11.エアバッフル上部
12.エアライザースクープ
13.UV光源
14.メイントロッファ本体
15.トロッファ本体用フロントパネル
16.UV照射チャンバー用アクセスドア
17.エアバッフル底部
18.ファントレイ
19.ファン
20.フィルタ
21.ドア/リフレクタ本体
22.リフレクタ
23.ディフューザー
24.サービスパネル
25.ファンエンクロージャ
26.LED基板
50.人感センサ
51.音響センサ
52.温度センサ
53.バラスト/コントローラ
54.無線コントローラ
55.スイッチ
56.インジケータ
57.電力管理ユニット(PMU)
58.配線および遠隔操作用制御装置
59.該当無し
60.LED基板
61.LED光源
69.UV-Cモジュール
70.本体/本体
71.グリル
72.任意のライト
73.パネル
74.導光
75.導光
76.導光
77.UV光源
78.UVセンサ
【外国語明細書】