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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022022569
(43)【公開日】2022-02-07
(54)【発明の名称】表示装置及び光拡散シート積層体
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20220131BHJP
   F21V 5/02 20060101ALI20220131BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20220131BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220131BHJP
【FI】
F21S2/00 411
F21V5/02 100
F21V5/02 400
G02F1/13357
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020110955
(22)【出願日】2020-06-26
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000165088
【氏名又は名称】恵和株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】山下 良平
(72)【発明者】
【氏名】阿地 勇作
(72)【発明者】
【氏名】蔡 承亨
【テーマコード(参考)】
2H391
3K244
【Fターム(参考)】
2H391AA19
2H391AB04
2H391AC25
2H391AC26
2H391AC53
2H391AD05
2H391AD07
2H391AD08
2H391AD46
2H391AD56
3K244AA01
3K244BA08
3K244BA26
3K244BA48
3K244CA02
3K244DA01
3K244DA24
3K244DA25
3K244EA01
3K244EA16
3K244EA19
3K244GA01
3K244GA02
3K244GA03
3K244GA10
3K244GA11
3K244GA20
3K244GC03
3K244GC06
3K244GC07
3K244GC08
3K244GC13
3K244LA03
3K244LA04
(57)【要約】
【課題】薄く、光の取出効率が高く、輝度の均一性が高い表示装置及び光拡散シート積層体を提供する。
【解決手段】表示装置は、発光モジュールと、光拡散シート積層体と、を備える。前記発光モジュールは、上面と下面とを有する少なくとも一つの導光板と、前記導光板の前記下面側に設けられた複数の光源と、を含む。前記光拡散シート積層体は、前記導光板上に設けられた第1光拡散シートと、前記第1光拡散シート上に設けられた第2光拡散シートと、前記第2光拡散シート上に設けられた第3光拡散シートと、を含む。前記第1光拡散シートは、上面側に複数の第1凸部が設けられている。前記第2光拡散シートは、上面側に複数の第2凸部が設けられている。前記第3光拡散シートは、上面側に複数の第3凸部が設けられている。前記第3凸部の形状は、前記第1凸部及び前記第2凸部の形状とは異なる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面と下面とを有する少なくとも一つの導光板と、前記導光板の前記下面側に設けられた複数の光源と、を含む発光モジュールと、
前記導光板上に設けられた第1光拡散シートと、前記第1光拡散シート上に設けられた第2光拡散シートと、前記第2光拡散シート上に設けられた第3光拡散シートと、を含む光拡散シート積層体と、
を備え、
前記第1光拡散シート、前記第2光拡散シート及び前記第3光拡散シートは、それぞれ樹脂材料中に光拡散材を含有し、
前記第1光拡散シートは、上面側に複数の第1凸部または第1凹部が設けられており、
前記第2光拡散シートは、上面側に複数の第2凸部または第2凹部が設けられており、
前記第3光拡散シートは、上面側に複数の第3凸部または第3凹部が設けられており、
前記第3凸部の形状は、前記第1凸部及び前記第2凸部の形状とは異なり、前記第3凹部の形状は、前記第1凹部及び前記第2凹部の形状とは異なる表示装置。
【請求項2】
前記第1凸部または第1凹部は四角錐状又は四角錐に近似可能な形状を有する請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2凸部または第2凹部は四角錐状又は四角錐に近似可能な形状を有する請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第3凸部または第3凹部は四角錐状又は四角錐に近似可能な形状を有する請求項1~3のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項5】
前記樹脂材料の主成分はポリカーボネート樹脂である請求項1~4のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項6】
隣接する前記複数の第1凸部または第1凹部の中心間の距離は、50μm以上200μm以下である請求項1~5のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項7】
隣接する前記複数の第2凸部または第2凹部の中心間の距離は、50μm以上200μm以下である請求項1~6のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項8】
隣接する前記複数の光源の中心間の距離は、1mm以上10mm以下である請求項1~7のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1光拡散シートは前記第2光拡散シートに接しており、前記第2光拡散シートは前記第3光拡散シートに接している請求項1~8のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項10】
隣接する前記第1凸部間または前記第1凹部内には、空気層が形成されている請求項1~9のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項11】
隣接する前記第2凸部間または前記第2凹部内には、空気層が形成されている請求項1~10のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項12】
樹脂材料中に光拡散材を含有する第1光拡散シート、第2光拡散シート及び第3光拡散シートが積層され、
前記第1光拡散シートは、上面側に複数の第1凸部または第1凹部が設けられており、
前記第2光拡散シートは、上面側に複数の第2凸部または第2凹部が設けられており、
前記第3光拡散シートは、上面側に複数の第3凸部または第3凹部が設けられており、
前記第3凸部の形状は、前記第1凸部及び前記第2凸部の形状とは異なり、前記第3凹部の形状は、前記第1凹部及び前記第2凹部の形状とは異なる光拡散シート積層体。
【請求項13】
前記2枚の光拡散シートの表面に形成された前記凸部または凹部は四角錐状又は四角錐に近似する形状を有する請求項12に記載の光拡散シート積層体。
【請求項14】
前記樹脂材料の主成分はポリカーボネート樹脂である請求項12または13に記載の光拡散シート積層体。
【請求項15】
前記2枚の光拡散シートの表面に形成された凸部または凹部のうち、隣接する前記凸部または凹部の中心間の距離は、50μm以上200μm以下である請求項12~14のいずれか1つに記載の光拡散シート積層体。
【請求項16】
前記残りの1枚の光拡散シートの表面に形成された凸部または凹部のうち、隣接する前記凸部または凹部の中心間の距離は、50μm以上200μm以下である請求項12~15のいずれか1つに記載の光拡散シート積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、表示装置及び光拡散シート積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネル等の透過型表示装置のバックライトとして、複数の発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)を面状に配置した面状光源が使用されている。このような面状光源においては、輝度を均一化するために、LEDと液晶パネルとの間に光拡散シートが設けられている。面状光源においては、厚みを薄くすることと、輝度を均一化することの両立が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-352426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一実施形態は、薄く、輝度の均一性が高い表示装置及び光拡散シート積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に係る表示装置は、発光モジュールと、光拡散シート積層体と、を備える。前記発光モジュールは、上面と下面とを有する少なくとも一つの導光板と、前記導光板の前記下面側に設けられた複数の光源と、を含む。前記光拡散シート積層体は、前記導光板上に設けられた第1光拡散シートと、前記第1光拡散シート上に設けられた第2光拡散シートと、前記第2光拡散シート上に設けられた第3光拡散シートと、を含む。前記第1光拡散シート、前記第2光拡散シート及び前記第3光拡散シートは、それぞれ樹脂材料中に光拡散材を含有する。前記第1光拡散シートは、上面側に複数の第1凸部または第1凹部が設けられている。前記第2光拡散シートは、上面側に複数の第2凸部または第2凹部が設けられている。前記第3光拡散シートは、上面側に複数の第3凸部または第3凹部が設けられている。前記第3凸部の形状は、前記第1凸部及び前記第2凸部の形状とは異なり、前記第3凹部の形状は、前記第1凹部及び前記第2凹部の形状とは異なる。
【0006】
本発明の一実施形態に係る光拡散シート積層体は、樹脂材料中に光拡散材を含有する第1光拡散シート、第2光拡散シート及び第3光拡散シートが積層され、前記第1光拡散シートは、上面側に複数の第1凸部または第1凹部が設けられており、前記第2光拡散シートは、上面側に複数の第2凸部または第2凹部が設けられており、前記第3光拡散シートは、上面側に複数の第3凸部または第3凹部が設けられており、前記第3凸部の形状は、前記第1凸部及び前記第2凸部の形状とは異なり、前記第3凹部の形状は、前記第1凹部及び前記第2凹部の形状とは異なる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、薄く、輝度の均一性が高い面状光源及び光拡散シート積層体を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態に係る表示装置を示す分解斜視図である。
図2】第1の実施形態における発光モジュール及び光拡散シート積層体を模式的に示す分解断面図である。
図3】第1の実施形態におけるセグメントを示す平面図である。
図4図3に示すIV-IV線による断面図である。
図5A】第1の実施形態における光源を示す斜視図である。
図5B】第1の実施形態における光源を示す斜視図である。
図5C図5Aに示すVC-VC線による断面図である。
図5D】第1の実施形態における発光素子及び導電部材を示す斜視図である。
図6】第2の実施形態における面状光源及び光拡散シート積層体を模式的に示す分解断面図である。
図7】第3の実施形態における面状光源及び光拡散シート積層体を模式的に示す分解断面図である。
図8】第4の実施形態における面状光源及び光拡散シート積層体を模式的に示す分解断面図である。
図9】第5の実施形態における面状光源を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1の実施形態>
先ず、第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る表示装置を示す分解斜視図である。
本実施形態に係る表示装置は、例えば、液晶パネルのバックライトとして使用することができる。
【0010】
図1に示すように、本実施形態に係る表示装置1においては、バックシャーシ11、両面テープ12、面状光源13、第1光拡散シート14、第2光拡散シート15、第3光拡散シート16、第1プリズムシート17、及び、第2プリズムシート18が設けられており、この順に積層されている。上述の各部材の形状は、概ね、矩形の板状である。これらの部材のうち、積層方向において隣り合う部材は相互に接している。
【0011】
バックシャーシ11は、例えば、アルミニウム等の金属の板材である。バックシャーシ11と面状光源13は、両面テープ12によって接着されている。面状光源13は、複数の発光モジュール20を備えている。第1光拡散シート14、第2光拡散シート15、及び、第3光拡散シート16により、光拡散シート積層体10が構成されている。
【0012】
本明細書においては、説明の便宜上、各部材の積層方向を「Z方向」とし、各部材の長手方向を「X方向」とし、各部材の短手方向を「Y方向」とする。Z方向のうち、バックシャーシ11から第2プリズムシート18に向かう方向を「上方」ともいい、その逆方向を「下方」ともいうが、この表現も便宜的なものであり、重力の方向とは無関係である。表示装置1が表示パネルのバックライトとして使用される場合には、例えば、X方向は画面の水平方向に対応し、Y方向は画面の垂直方向に対応する。
【0013】
図2は、本実施形態における発光モジュール20及び光拡散シート積層体10を模式的に示す分解断面図である。
図2に示すように、発光モジュール20は、導光板21と、複数の光源22を備えている。導光板21は、上面21a及び下面21bを有する。光源22は、導光板21の下面21b側に配置されている。「光源22が導光板21の下面21b側に配置されている」とは、光源22が導光板21の厚さ方向中央より下側に配置されており、全体が導光板21内に位置していることの他に、一部又は全部が導光板21の下面21bよりも下方に位置していてもよいことを意味する。発光モジュール20の詳細な構成は後述する。
【0014】
光拡散シート積層体10は、導光板21上に設けられた第1光拡散シート14と、第1光拡散シート14上に設けられた第2光拡散シート15と、第2光拡散シート15上に設けられた第3光拡散シート16と、を含む。第1光拡散シート14、第2光拡散シート15、及び、第3光拡散シート16(以下、総称して「光拡散シート」ともいう)は、それぞれ、樹脂材料19a中に複数の光拡散材19bを含有している。樹脂材料19aはポリカーボネート樹脂を含み、例えば、樹脂材料19aの主成分をポリカーボネート樹脂とすることができる。光拡散材19bは、例えば、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、炭酸鉛又は硫酸バリウム等の粒子とすることができる。なお、光拡散シートの相互間で、樹脂材料19aの成分及び光拡散材19bの種類は同じものを用いることができ、異なっていてもよい。
【0015】
第1光拡散シート14は、上面14a及び下面14bを有する。第1光拡散シート14の上面14aには、複数の第1凸部14cが設けられている。複数の第1凸部14cは、例えば、X方向及びY方向に沿って行列状に配列されている。各第1凸部14cの形状は、四角錐状又は四角錐に近似する形状とすることができる。「四角錐に近似する形状」とは、四角錐に類似した形状であり、例えば、四角錐の角及び稜線が丸まった形状である。但し、第1凸部14cの形状は、四角錐状又は四角錐に近似する形状には限定されず、例えば、三角錐、六角錐、八角錐等の多角錐又はこれらに近似する形状とすることができる。第1凸部14cの断面形状は、第1光拡散シート14の下面14bと垂直な中心線に対して線対称であることが好ましい。一方、第1光拡散シート14の下面14bは、例えば、平坦である。
【0016】
第1光拡散シート14の厚さは、第1凸部14cも含めて、例えば、100μm以上200μm以下であり、例えば、160μmである。第1凸部14cの高さは、例えば、10μm以上100μm以下であり、例えば、50μmである。第1光拡散シート14の第1凸部14cを含めた厚さに対する第1凸部14cの高さの割合は、例えば、10%以上50%以下である。第1凸部14の下端の幅は、例えば、50μm以上200μm以下であり、例えば、100μmである。隣接する第1凸部14cの中心間の距離L1は、例えば、50μm以上200μm以下であり、例えば、100μmである。
【0017】
第2光拡散シート15は、上面15a及び下面15bを有する。第2光拡散シート15の上面15aには、複数の第2凸部15cを有している。複数の第2凸部15cは、例えば、X方向及びY方向に沿って行列状に配列されている。各第2凸部15cの形状は、四角錐状又は四角錐に近似する形状とすることができる。但し、第2凸部15cの形状は、これには限定されず、例えば、三角錐、六角錐、八角錐等の多角錐又はこれらに近似する形状とすることができる。第2凸部15cの断面形状は、第2光拡散シート15の下面15bと垂直な中心線に対して線対称であることが好ましい。第2光拡散シート15の下面15bは、例えば、平坦である。
【0018】
第2光拡散シート15の厚さは、第2凸部15cも含めて、例えば、100μm以上200μm以下であり、例えば、160μmである。第2凸部15cの高さは、例えば、10μm以上100μm以下であり、例えば、50μmである。第2光拡散シート15の第2凸部15cを含めた厚さに対する第2凸部15cの高さの割合は、例えば、10%以上50%以下である。第2凸部15の下端の幅は、例えば、50μm以上200μm以下であり、例えば、100μmである。隣接する第2凸部15cの中心間の距離L2は、例えば、50μm以上200μm以下であり、例えば、100μmである。
【0019】
第3光拡散シート16は、上面16a及び下面16bを有する。第3光拡散シート16の上面16aは、複数の第3凸部16cを有している。複数の第3凸部16cは、例えば、X方向及びY方向に沿って行列状に配列されている。各第3凸部16cの形状は、四角錐状又は四角錐に近似する形状とすることができる。但し、第3凸部16cの形状は、第1凸部14cの形状及び第2凸部15cの形状とは異なっている。例えば、第3凸部16cの形状は、第1凸部14c及び第2凸部15cよりも高さが低い三角錐、四角錐、六角錐、八角錐等の多角錐又はこれらに近似する形状とすることができる。また、第1凸部14c及び第2凸部15cよりも下端の幅が狭い形状としてもよく、第3凸部16cの中心間の距離を第1凸部14cの中心間の距離および第2凸部15cの中心間の距離よりも短くしてもよい。第3凸部16cの形状は、四角錐状又は四角錐に近似する形状には限定されず、例えば、三角錐、六角錐、八角錐等の多角錐又はこれらに近似する形状とすることができる。第3光拡散シート16の下面16bは、例えば、平坦である。
【0020】
第3光拡散シート16の厚さは、第3凸部16cも含めて、例えば、50μm以上150μm以下であり、例えば、100μmである。第3凸部16cの高さは、例えば、2μm以上60μm以下であり、例えば、40μmである。隣接する第3凸部16cの中心間の距離L3は、例えば、50μm以上200μm以下であり、例えば、100μmである。
以下、第1凸部14c、第2凸部15c及び第3凸部16cを総称して「凸部」ということがある。
【0021】
図2は分解断面図であるため、各部材を離して描いているが、実際には、第1光拡散シート14の第1凸部14cの頂点は第2光拡散シート15の下面15bに接しており、第2光拡散シート15の第2凸部15cの頂点は第3光拡散シート16の下面16bに接している。そして、隣接する第1凸部14c間には空間100を有しており、隣接する第2凸部15c間にも、空間100を有している。
【0022】
第1プリズムシート17及び第2プリズムシート18は、透光性材料であり、例えば、透明な樹脂材料である。第1プリズムシート17及び第2プリズムシート18には、光拡散材は実質的に含有されていないことが好ましい。第1プリズムシート17及び第2プリズムシート18の厚さは、それぞれ、100μm以上200μm以下とすることが好ましく、例えば、150μmである。第1プリズムシート17の上面には、例えばX方向に延びるプリズムが形成されている。第2プリズムシート18の上面には、例えばY方向に延びるプリズムが形成されている。第1プリズムシート17及び第2プリズムシート18におけるプリズムの配列周期は、例えば、20μm以上100μm以下とすることが好ましく、例えば、24μmである。
【0023】
図2に示す例においては、第1プリズムシート17と第2プリズムシート18を用いているが、2種類の異なるプリズムを形成した1枚の複合プリズムシートを用いてもよい。また、プリズムシートと偏光シートを組み合わせて用いてもよい。また、プリズムシートまたは偏光シートの上に、さらに光拡散シートを設けてもよい。
【0024】
次に、面状光源13について説明する。
図1に示すように、面状光源13においては、複数の発光モジュール20を備えている。一例では、発光モジュール20は128個設けられており、X方向に16個、Y方向に8個配列されている。また、面状光源13には、一対の外部端子13aを備えている。
【0025】
図3は、本実施形態における発光モジュール20を示す平面図である。
図4は、図3に示すIV-IV線による断面図である。
図3及び図4に示すように、各発光モジュール20においては、複数の発光領域Rが設定されている。一例では、各発光モジュール20においては16の発光領域Rが設定されており、X方向に4つ、Y方向に4つ配列されている。
【0026】
各発光モジュール20は1つの導光板21を備えており、各発光領域Rは1つの光源22を有している。したがって、図3及び図4に示す例では、1つの発光モジュール20に1つの導光板21と16個の光源22を備えている。隣接する光源22の中心間の距離D、すなわち、発光領域Rの配列間隔は、1mm以上10mm以下とすることが好ましく、例えば、6mmである。
【0027】
発光モジュール20においては、導光板21の下面21bには、凹部21cを備え、凹部21cに光源22が配置されている。凹部21cの側壁と、光源22の側面との間には、第1透光性部材26が配置されている。この第1透光性部材26によって、光源22は導光板21に固定されている。
【0028】
さらに、発光モジュール20は、導光板21の下面21b側における光源22の周辺に第1光反射部材27が設けられている。第1光反射性部材27は、第1透光性部材26の下方、および光源22の側面に設けられている。光源22及び第1光反射性部材27の下面に配線層25が設けられている。配線層25は所定の形状にパターニングされている。第1光反射性部材27の上面27aには、発光領域R毎に湾曲した凹面を有している。光源22は配線層25に接続されている。また、第1光反射性部材27の上面27aのうち、隣り合う発光領域Rの境界に相当する部分には、稜線27cを有している。
【0029】
また、導光板21の上面21aにおける光源22の直上域に相当する領域には、凹部21cを備え、凹部21c内には、光調整部材28が設けられている。凹部21cの形状は、例えば、円錐台形である。光調整部材28は例えば光拡散材を含む樹脂材料であり、入射した光の一部を乱反射し、他の一部を透過させる。
【0030】
図5A及び図5Bは本実施形態における光源22を示す斜視図であり、図5C図5Aに示すVC-VC線による断面図であり、図5Dは本実施形態における発光素子39及び導電部材34を示す斜視図である。
【0031】
図5A図5Dに示すように、光源22は、発光素子39、第2光反射性部材35、及び、第3透光性部材36を備えている。発光素子は、半導体構造体31、一対の導電部材32、及び、一対の電極34により構成されている。発光素子39は、第2光反射性部材35内に配置されている。第3透光性部材36は第2光反射性部材35上に配置されている。
【0032】
半導体構造体31は、上面31a、下面31b、及び、4つの側面31cを有する。半導体構造体31においては、p型層、発光層、及び、n型層が積層されている。一対の導電部材32は、半導体構造体31の下面31bに配置されており、半導体構造体31のp型層及びn型層にそれぞれ接続されている。一対の電極34は一対の導電部材32にそれぞれ接続されており、第2光反射性部材35の下面から露出している。一対の電極34が配線層25に接続されている。第2透光性部材33は、第3透光性部材36の下面に接すると共に、半導体構造体31の側面31cを覆っている。
【0033】
第3透光性部材36は蛍光体を含有し得る。この場合、第3透光性部材36は、入射した光を他の波長の光に変換する光変換部材として機能する。なお、第3透光性部材36は蛍光体を含有していなくてもよい。この場合は、光拡散シート積層体10の上方、例えば、第3光拡散シート16と第1プリズムシート17との間に、蛍光体シートを設けることができる。又は、表示装置1全体として、蛍光体を設けなくてもよい。
【0034】
次に、本実施形態に係る表示装置1の動作について説明する。
図1に示すように、面状光源13の一対の外部端子13aに電力が印加されると、図4及び図5A図5Dに示すように、この電力が配線層25を介して光源22の一対の電極34に印加され、一対の導電部材32を介して半導体構造体31のp型層及びn型層に印加される。これにより、半導体構造体31が発光し、半導体構造体31から出射した光が第3透光性部材36を介して光源22から出射する。光源22から出射した光は、光調整部材28の側面及び第1光反射性部材27の上面27aによって反射されつつ、導光板21内をXY平面に沿って拡がり、導光板21の上面21aから出射する。
【0035】
図1及び図2に示すように、導光板21の上面21aから出射した光は、第1光拡散シート14の下面14bから第1光拡散シート14内に入射し、上面14aから出射する。このとき、この光は第1凸部14cの側面において屈折し、進行方向がZ方向から傾斜する方向に変化する。これにより、光の進行方向が分散される。また、第1光拡散シート14の下面14bに到達した光の一部は下面14bによって反射され、導光板21に戻る。
【0036】
第1光拡散シート14から出射した光は、第2光拡散シート15の下面15bから第2光拡散シート15内に入射し、上面15aから出射する。このとき、光は第2凸部15cの側面において屈折し、進行方向が変化する。これにより、光の進行方向が更に分散される。また、第1光拡散シート14から第2光拡散シート15の下面15bに到達した光の一部は下面15bによって反射され、第1光拡散シート14に戻る。この光の一部は、第1光拡散シート14の第1凸部14cの側面によって再度反射され、第2光拡散シート15に到達する。このときも、光の進行方向が分散される。
【0037】
第2光拡散シート15から出射した光は、第3光拡散シート16の下面16bから第3光拡散シート16内に入射し、上面16aから出射する。このとき、光は第3凸部16cの側面において屈折し、進行方向が更に分散される。また、第2光拡散シート15から第3光拡散シート16の下面16bに到達した光の一部は下面16bによって反射され、第2光拡散シート15に戻る。この光の一部は、第2光拡散シート15の第2凸部15cの側面によって再度反射され、第3光拡散シート16に到達する。このときも、光の進行方向が分散される。
【0038】
第3光拡散シート16から出射した光は、第1プリズムシート17内に入射し、第1プリズムシート17の上面から出射する。第1プリズムシート17の下面に到達した光の一部は反射され、第3光拡散シート16に戻る。この光の一部は、第3光拡散シート16の第3凸部16cの側面によって再度反射され、第1プリズムシート17に到達する。このときも、光の進行方向が分散される。第1プリズムシート17から出射した光は、第2プリズムシート18内に入射し、第2プリズムシート18の上面から出射する。これにより、表示装置1から出射する光の均一性が向上する。
【0039】
また、第1光拡散シート14の上面14aは第1凸部14cを有していることにより、第2光拡散シート15の下面15bにおいて反射された光が、第1光拡散シート14の第1凸部14cの側面において様々な方向に反射され、再び、第2光拡散シート15に戻る。同様に、第2光拡散シート15の上面15aは第2凸部15cを有していることにより、第3光拡散シート16の下面16bにおいて反射された光が、第2光拡散シート15の第2凸部15cの側面において様々な方向に反射され、再び、第3光拡散シート16に戻る。また、第3光拡散シート16の上面16aに第3凸部16cが設けられていることにより、第1プリズムシート17の下面において反射された光が、第3光拡散シート16の第3凸部16cの側面において様々な方向に反射され、再び、第1プリズムシート17に戻る。このため、光拡散シート積層体10は光の透過効率が高く、透過した光の均一性が高い。このため、表示装置1は光の取出効率が高く、輝度の均一性が高い。
【0040】
更に、光拡散シート積層体10においては、第3凸部16cの形状が第1凸部14c及び第2凸部15cの形状とは異なっているため、光拡散シート積層体10内において光の進行方向に規則性が生じることを抑制できる。これによっても、光の均一性が向上する。
【0041】
更に、光拡散シート積層体10においては、第1光拡散シート14の第1凸部14cの頂点が第2光拡散シート15の下面15bに接しており、第1凸部14c間に空間100を有している。同様に、第2光拡散シート15の第2凸部15cの頂点が第3光拡散シート16の下面16bに接しており、第2凸部15c間に空間100を有している。このように、光拡散シート間に空間100を介在させることにより、光拡散シート中の光拡散材の量を増やすことなく、光の均一性がより向上すると共に、光拡散シート同士が接触することにより、光拡散シート積層体10を薄くすることができる。この結果、表示装置1の輝度の均一性がより一層向上すると共に、表示装置1を薄く構成することが可能となる。
【0042】
更にまた、発光モジュール20において、光源22の直上域に光調整部材28が設けられている。これにより、光源22から上方に出射した光が、光調整部材28の側面によってXY平面に沿った方向に反射される。そして、第1光反射性部材27の凹状の上面27aに到達した光は、導光板21の上面21aに向かう。このため、導光板21から出射する光の均一性が高い。
【0043】
なお、本実施形態においては、光拡散シート積層体10を構成する3枚の光拡散シートのうち、第3光拡散シート16の第3凸部16cの形状が、第1光拡散シート14の第1凸部14cの形状、及び、第2光拡散シート15の第2凸部15cの形状と異なる例を示したが、これには限定されない。例えば、第1凸部14cの形状が第2凸部15cの形状及び第3凸部16cの形状と異なっていてもよい。この場合、例えば、第1凸部14cは、第2凸部15c及び第3凸部16cよりも高さを低くすることができる。また、第1凸部14cは、第2凸部15c及び第3凸部16cよりも下端の幅を狭くしてもよく、第1凸部の中心間の距離を第2凹部15cの中心間の距離及び第3凹部16cの中心間の距離よりも短くしてもよい。
【0044】
また、第2凸部15cの形状が第1凸部14cの形状及び第3凸部16cの形状と異なっていてもよい。この場合、例えば、第2凸部15cは、第1凸部14c及び第3凸部16cよりも高さを低くすることができる。また、第2凸部15cは、第1凸部14c及び第3凸部16cよりも下端の幅を狭くしてもよく、第2凸部15cの中心間の距離を第1凸部14cの中心間の距離及び第3凸部16cの中心間の距離よりも短くしてもよい。
【0045】
また、第1凸部14cの形状、第2凸部15cの形状、及び、第3凸部16cの形状が、相互に異なっていてもよい。この場合、第1凸部14c、第2凸部15c及び第3凸部16cをそれぞれ異なる高さとすることができる。また、第1凸部14c、第2凸部15c及び第3凸部16cの下端の幅がそれぞれ異なっていてもよく、第1凸部14c、第2凸部15c及び第3凸部16cのそれぞれの中心間の距離が異なっていてもよい。
【0046】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
以下の各実施形態においては、第1の実施形態との相違点を主として説明し、第1の実施形態と同様な部分は記載を省略するか簡略化する。
【0047】
図6は、本実施形態における面状光源13及び光拡散シート積層体40を模式的に示す分解断面図である。
本実施形態に係る光拡散シート積層体40は、第1の実施形態に係る光拡散シート積層体10と比較して、各光拡散シートに凸部ではなく凹部が形成されている点が異なっている。
【0048】
図6に示すように、本実施形態に係る表示装置2においては、発光モジュール13と、光拡散シート積層体40と、第1プリズムシート17と、第2プリズムシート18が設けられている。発光モジュール13、第1プリズムシート17、及び、第2プリズムシート18の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0049】
光拡散シート積層体40においては、第1光拡散シート44、第2光拡散シート45、及び、第3光拡散シート46がこの順に積層されている。第1光拡散シート44、第2光拡散シート45、及び、第3光拡散シート46(以下、総称して「光拡散シート」ともいう)は、それぞれ、樹脂材料19a中に複数の光拡散材19bを含有している。樹脂材料19aは、例えば、ポリカーボネート樹脂を含み、例えば、樹脂材料19aの主成分はポリカーボネート樹脂である。光拡散材19bは、例えば、酸化シリコン又は酸化チタン等の粒子とすることができる。
【0050】
第1光拡散シート44は、上面44a及び下面44bを有する。第1光拡散シート44の上面44aには、複数の第1凹部44cが設けられている。複数の第1凹部44cは、例えば、X方向及びY方向に沿って行列状に配列されている。第1凹部44cの形状は、例えば、四角錐状又は四角錐に近似する形状とすることができる。但し、第1凹部44cの形状は、四角錐状又は四角錐に近似する形状には限定されず、例えば、三角錐、六角錐、八角錐等の多角錐又はこれらに近似する形状とすることができる。一方、第1光拡散シート44の下面44bは、例えば、平坦である。
【0051】
同様に、第2光拡散シート45は、上面45a及び下面45bを有する。第2光拡散シート45の上面45aには、複数の第2凹部45cが設けられている。複数の第2凹部45cは、例えば、X方向及びY方向に沿って行列状に配列されている。第2凹部45cの形状は、例えば、四角錐状又は四角錐に近似する形状とすることができる。但し、第2凹部45cの形状は、四角錐状又は四角錐に近似する形状には限定されず、例えば、三角錐、六角錐、八角錐等の多角錐又はこれらに近似する形状とすることができる。第2光拡散シート45の下面45bは、例えば、平坦である。
【0052】
第3光拡散シート46は、上面46a及び下面46bを有する。第3光拡散シート46の上面46aには、複数の第3凹部46cが設けられている。複数の第3凹部46cは、例えば、X方向及びY方向に沿って行列状に配列されている。第3凹部46cの形状は、例えば、四角錐状又は四角錐に近似する形状とすることができる。但し、第3凹部46cの形状は、四角錐状又は四角錐に近似する形状には限定されず、例えば三角錐、六角錐、八角錐等の多角錐又はこれらに近似する形状とすることができる。第3凹部46cの形状は、第1凹部44cの形状及び第2凹部45cの形状とは異なっている。例えば、第3凹部46cは、第1凹部44c及び第2凹部45cよりも深くすることができる。また、第3凹部46cは、第1凹部44c及び第2凹部45cよりも開口部の幅が狭い形状としてもよく、第3凹部46cの中心間の距離を第1凹部44cの中心間の距離及び第2凹部45cの中心間の距離よりも短くしてもよい。第3光拡散シート46の下面46bは、例えば、平坦である。
以下、第1凹部44c、第2凹部45c及び第3凹部46cを総称して「凹部」ということがある。
【0053】
第1光拡散シート44の上面44aは第2光拡散シート45の下面45bに接しており、第1凹部44c内に空間100を有している。第2光拡散シート45の上面45aは第3光拡散シート46の下面46bに接しており、第2凹部45c内に空間100を有している。
本実施形態によっても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0054】
なお、本実施形態においては、光拡散シート積層体40を構成する3枚の光拡散シートのうち、第3光拡散シート46の第3凹部46cの形状が、第1光拡散シート44の第1凹部44cの形状、及び、第2光拡散シート45の第2凹部45cの形状と異なる例を示したが、これには限定されない。例えば、第1凹部44cの形状が第2凹部45cの形状及び第3凹部46cの形状と異なっていてもよい。この場合、第1凹部44cは、第2凹部45c及び第3凹部46cよりも深くすることができる。また、第1凹部44cは、第2凹部45c及び第3凹部46cよりも開口部の幅を狭くしてもよく、第1凹部44cの中心間の距離を第2凹部の中心間の距離及び第3凹部46cの中心間の距離よりも短くしてもよい。
【0055】
また、第2凹部45cの形状が第1凹部44cの形状及び第3凹部46cの形状と異なっていてもよい。この場合、例えば、第2凹部45cは、第1凹部44c及び第3凹部46cよりも深くすることができる。また、第2凹部45cは、第1凹部44c及び第3凹部46cよりも開口部の幅を狭くし狭くてもよく、第2凹部45cの中心間の距離を第1凹部44cの中心間の距離及び第3凹部46cの中心間の距離よりも短くしてもよい。
【0056】
また、第1凹部44cの形状、第2凹部45cの形状、及び、第3凹部46cの形状が、相互に異なっていてもよい。この場合、第1凹部44c、第2凹部45c及び第3凹部46cをそれぞれ異なる深さとすることができる。また、第1凹部44c、第2凹部45c及び第3凹部46cの開口部の幅がそれぞれ異なっていてもよく、第1凹部44c、第2凹部45c及び第3凹部46cのそれぞれの中心間の距離が異なっていてもよい。
【0057】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。
図7は、本実施形態における面状光源13及び光拡散シート積層体50を模式的に示す分解断面図である。
本実施形態に係る光拡散シート積層体50においては、凸部が形成された光拡散シートと、凹部が形成された光拡散シートが混在している。
【0058】
図7に示すように、本実施形態に係る表示装置3においては、発光モジュール13と、光拡散シート積層体50と、第1プリズムシート17と、第2プリズムシート18が設けられている。発光モジュール13、第1プリズムシート17、及び、第2プリズムシート18の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0059】
光拡散シート積層体50においては、第1光拡散シート14、第2光拡散シート15、及び、第3光拡散シート46がこの順に積層されている。第1及び第2の実施形態において説明したように、第1光拡散シート14の上面14aは複数の第1凸部14cを有しており、第2光拡散シート15の上面15aは複数の第2凸部15cを有しており、第3光拡散シート46の上面46aは複数の第3凹部46cを有している。これによっても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0060】
なお、凸部を有する光拡散シートと凹部を有する光拡散シートの組み合わせは、本実施形態には限定されない。凸部を有する2枚の光拡散シートと凹部を有する1枚の光拡散シートを組み合わせる例としては、第1凸部14cを有する第1光拡散シート14、第2凹部45cを有する第2光拡散シート45、及び、第3凸部16cを有する第3光拡散シート16をこの順に積層させてもよく、第1凹部44cを有する第1光拡散シート44、第2凸部15cを有する第2光拡散シート15、及び、第3凸部16cを有する第3光拡散シート16をこの順に積層させてもよい。
【0061】
また、凸部を有する1枚の光拡散シートと凹部を有する2枚の光拡散シートを組み合わせる例としては、第1凸部14cを有する第1光拡散シート14、第2凹部45cを有する第2光拡散シート45、及び、第3凹部46cを有する第3光拡散シート46をこの順に積層させる例が挙げられる。また、第1凹部44cを有する第1光拡散シート44、第2凸部15cを有する第2光拡散シート15、及び、第3凹部46cを有する第3光拡散シート46をこの順に積層させてもよく、第1凹部44cを有する第1光拡散シート44、第2凹部45cを有する第2光拡散シート45、及び、第3凸部16cを有する第3光拡散シート16をこの順に積層させてもよい。
【0062】
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態について説明する。
図8は、本実施形態における面状光源13及び光拡散シート積層体60を模式的に示す分解断面図である。
本実施形態に係る光拡散シート積層体60においては、少なくとも1枚の光拡散シートにおいて、凸部を有する凸部領域と凹部を有する凹部領域を備えている。
【0063】
図8に示すように、本実施形態に係る表示装置4においては、発光モジュール13と、光拡散シート積層体60と、第1プリズムシート17と、第2プリズムシート18が設けられている。発光モジュール13、第1プリズムシート17、及び、第2プリズムシート18の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0064】
光拡散シート積層体60においては、第1光拡散シート64、第2光拡散シート65、及び、第3光拡散シート16がこの順に積層されている。第3光拡散シート16の構成は、第1の実施形態における第3光拡散シート16と同様である。第1光拡散シート64及び第2光拡散シート65においては、例えばポリカーボネート樹脂等の樹脂材料中に複数の光拡散材が含有されている。
【0065】
第1光拡散シート64は、上面64a及び下面64bを有する。第1光拡散シート64の上面64aには、第1凸部64dを有する凸部領域64fと、第1凹部64eを有する凹部領域64gを備えている。凸部領域64fと凹部領域64gは、例えば、X方向及びY方向に沿って交互に配列されている。また、例えば、市松模様状であってもよく、同心円状に配列されていてもよい。一方、下面64bは、例えば、平坦である。
【0066】
第2光拡散シート65の構成も、第1光拡散シート64の構成と同様である。すなわち、第2光拡散シート65は、上面65a及び下面65bを有する。第2光拡散シート65の上面65aには、第2凸部65dを有する凸部領域65fと、第2凹部65eを有する凹部領域65gを備えている。凸部領域65fと凹部領域65gは、例えば、X方向及びY方向に沿って交互に配列されている。また、例えば、市松模様状であってもよく、同心円状に配列されていてもよい。一方、下面65bは、例えば、平坦である。
【0067】
例えば、第1光拡散シート64の凸部領域64fの直上域に第2光拡散シート65の凹部領域65gが配置され、第1光拡散シート64の凹部領域64gの直上域に第2光拡散シート65の凸部領域65fが配置されていてもよい。本実施形態によっても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
なお、光拡散シート積層体を構成する光拡散シートのうち、凸部領域と凹部領域が混在した光拡散シートは1枚であってもよく、2枚であってもよく、3枚であってもよい。
【0068】
このように、上述の各実施形態に係る光拡散シート積層体においては、樹脂材料中に光拡散材を含有する3枚の光拡散シートが積層され、これらの3枚の光拡散シートの表面には凸部または凹部が形成されている。そして、これらの3枚の光拡散シートのうち2枚の光拡散シートの表面に形成された凸部または凹部の形状は、残りの1枚の光拡散シートの表面に形成された凸部または凹部の形状とは異なる。
【0069】
<第5の実施形態>
次に、第5の実施形態について説明する。
本実施形態に係る表示装置5は、第1の実施形態に係る表示装置1と比較して、発光モジュールの構成が異なっている。
図9は、本実施形態における発光モジュールを示す断面図である。
【0070】
図9に示すように、本実施形態に係る表示装置5には、発光モジュール73が設けられている。
【0071】
発光モジュール73においては、基板74が設けられており、基板74上には、第1光反射性部材77が設けられており、その上には、導光板71が設けられている。導光板71は上面71a及び下面71bを有する。導光板71の上面71a及び下面71bは、例えば、平坦である。導光板71の下面71bは第1光反射性部材77に接している。基板74の下面には配線層75が設けられている。配線層75は所定の形状にパターニングされている。
【0072】
導光板71には、Z方向に貫通した貫通孔79が形成されている。貫通孔79の開口形状は、例えば円形状である。ただし、貫通孔79の開口形状は、四角形、八角形等の多角形状であってもよい。貫通孔79内には、光源22が設けられている。光源22の直下に、第1光反射性部材77及び基板74をZ方向に貫通したビアホール72が設けられ、ビアホール72内に導電性材料が充填されている。光源22はビアホール72内に配置された導電性材料によって配線層75に接続されている。貫通孔79内には、光源22を覆うように、第1透光性部材76が設けられている。第1透光性部材76上には、光調整部材78が設けられている。光調整部材78は例えば光拡散材を含む樹脂材料であり、入射した光の一部を乱反射し、他の一部を透過させる。光調整部材78の形状は、例えば、円板状である。導光板71の上面71aにおける発光領域Rの境界に相当する領域には、溝が形成され得る。これにより、隣り合う発光領域R同士を光学的に区画することができる。本実施形態における上記以外の構成及び効果は、第1の実施形態と同様である。
【0073】
なお、光源22の構成は上述の例には限定されない。例えば、光源22は発光素子39のみによって構成することができる。また、光源22は、2種類以上の蛍光体を含んでいてもよい。
【0074】
<試験例>
次に、上述の第1の実施形態の効果を示す試験例について説明する。
本試験例においては、4種類の表示装置を作製し、点灯させて、見栄えを評価した。見栄えの評価は目視検査によって1~5までの点数を付け、ムラが少なく、輝度の均一性が高いほど、高い評点とした。
【0075】
サンプルとなる表示装置としては、第1の実施形態に係る表示装置1と、後述する比較例1~3に係る表示装置を作製した。上述の如く、第1の実施形態に係る表示装置1においては、3枚の光拡散シートが設けられており、各光拡散シートの上面に凸部が形成されている。
【0076】
これに対して、比較例1に係る表示装置においては、3枚の光拡散シートを設け、各光拡散シートの下面に凸部を形成した。比較例2に係る表示装置においては、2枚の光拡散シートを設け、各光拡散シートの上面に凸部を形成した。比較例3に係る表示装置においては、2枚の光拡散シートを設け、各光拡散シートの下面に凸部を形成した。評価結果を表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
表1に示すように、3枚の光拡散シートを設け、各光拡散シートの上面に凸部を形成した第1の実施形態に係る表示装置は、3枚の光拡散シートの下面に凸部を形成した比較例1に係る表示装置、2枚の光拡散シートの上面に凸部を形成した比較例2に係る表示装置、及び、2枚の光拡散シートの下面に凸部を形成した比較例3に係る表示装置と比較して、輝度の均一性が高く、見栄えが良好であった。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、例えば、表示装置のバックライト等に利用することができる。
【符号の説明】
【0080】
1、2、3、4、5:表示装置
10:光拡散シート積層体
11:バックシャーシ
12:両面テープ
13:面状光源
13a:外部端子
14:第1光拡散シート
14a:上面
14b:下面
14c:第1凸部
15:第2光拡散シート
15a:上面
15b:下面
15c:第2凸部
16:第3光拡散シート
16a:上面
16b:下面
16c:第3凸部
17:第1プリズムシート
18:第2プリズムシート
19a:樹脂材料
19b:光拡散材
20:発光モジュール
21:導光板
21a:上面
21b:下面
21c:凹部
22:光源
24:絶縁層
25:配線層
26:第1透光性部材
27:第1光反射性部材
27a:上面
27b:開口部
27c:稜線
28:光調整部材
31:半導体構造体
31a:上面
31b:下面
31c:側面
32:導電部材
33:第2透光性部材
34:電極
35:第2光反射性部材
36:第3透光性部材
39:発光素子
40:光拡散シート積層体
44:第1光拡散シート
44a:上面
44b:下面
44c:第1凹部
45:第2光拡散シート
45a:上面
45b:下面
45c:第2凹部
46:第3光拡散シート
46a:上面
46b:下面
46c:第3凹部
50:光拡散シート積層体
60:光拡散シート積層体
64:第1光拡散シート
64a:上面
64b:下面
64d:第1凸部
64e:第1凹部
64f:凸部領域
64g:凹部領域
65:第2光拡散シート
65a:上面
65b:下面
65d:第2凸部
65e:第2凹部
65f:凸部領域
65g:凹部領域
71:導光板
71a:上面
71b:下面
72:ビアホール
73:発光モジュール
74:絶縁層
75:配線層
76:第1透光性部材
77:第1光反射性部材
78:光調整部材
79:貫通孔
100:空間
D:距離
L1、L2、L3:距離
R:発光領域
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7
図8
図9