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▶ 伊東 和好の特許一覧

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  • 特開-紙製ランチョンマット 図1
  • 特開-紙製ランチョンマット 図2
  • 特開-紙製ランチョンマット 図3
  • 特開-紙製ランチョンマット 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022025868
(43)【公開日】2022-02-10
(54)【発明の名称】紙製ランチョンマット
(51)【国際特許分類】
   A47G 23/00 20060101AFI20220203BHJP
【FI】
A47G23/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020129013
(22)【出願日】2020-07-30
(71)【出願人】
【識別番号】396012621
【氏名又は名称】伊東 和好
(74)【代理人】
【識別番号】100083596
【弁理士】
【氏名又は名称】橘高 郁文
(72)【発明者】
【氏名】伊東 和好
【テーマコード(参考)】
3B115
【Fターム(参考)】
3B115AA08
3B115AA22
3B115BB12
3B115DA00
3B115DA17
(57)【要約】
【課題】テーブル上に敷かれる紙製ランチョンマットであって、載置されている食器等を動かす場合にも位置がズレず、且つ、空気中に浮遊している細菌等が付着してもその細菌等を殺菌して載置されている食器等に細菌等を付着させない紙製ランチョンマットの提供を課題とする。
【解決手段】テーブルT上に敷かれる紙製ランチョンマット1の本体を構成する紙葉体10は、光触媒を含有した抗菌性の紙葉体によって構成されている。この紙葉体10のテーブルTに接する裏面側には、再剥離性粘着剤11が配設されており、紙葉体10にはテーブルTに粘着している状態を維持する。紙製ランチョンマット1上のコップGを動かした場合でも紙製ランチョンマット1の位置はズレない。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食店等のテーブル上に載置され、その表面上に食器等を置く紙製ランチョンマットにおいて、
前記紙製ランチョンマットの本体は光触媒を含む抗菌性の紙葉体により構成され、
前記テーブルに接する前記紙製ランチョンマットの本体の裏面側には、再剥離性粘着剤が配設されていることを特徴とする紙製ランチョンマット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店等において飲食をする際にテーブル上に載置され、その上に食器等を置くために供される紙製ランチョンマットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からファミリーレストラン等の飲食店においては、図4に示したようにテーブルT上にコップG等の食器を置く際、テーブルT上に紙葉体からなる紙製ランチョンマット1を敷き、その上にコップG等の食器を置いて飲食物を顧客Pに提供していた。
【0003】
これは、衛生面上、テーブルT上に有るかもしれない埃や細菌類がコップG等の食器に付着しないようにするためである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、顧客Pが飲食の最中に、例えば、図5(a)に示した状態からコップG内の飲み物を飲もうとして紙製ランチョンマット1上のコップGを取る際に、コップGの外側に付着している水滴などにより紙製ランチョンマット1がコップGの移動方向に移動して、紙製ランチョンマット1の位置が初期の位置からズレてしまうことがあった。
【0005】
このように紙製ランチョンマット1の位置が初期の位置からズレた状態において、会話に夢中になっている顧客がテーブルTの方を見ないでフォークF等の食器を以前と同じ位置に置いた場合には、図5(b)に示したようにフォークFは紙製ランチョンマット1の外側のテーブルT上に直に置かれてしまうことになる。テーブルT上に直に置かれたフォークFには、テーブルT上に有るかもしれない埃や細菌類が付着してしまう可能性があり、このフォークFを再び顧客が使用することは衛生面上好ましくはない。
【0006】
以上のように従来の紙製ランチョンマット1においては、紙製ランチョンマット1上の食器を取るときや顧客の衣服との摩擦などによって紙製ランチョンマット1の位置が簡単にズレてしまい、衛生面上好ましくない事態を招来してしまうという問題があった。
【0007】
さらに、顧客が長時間に亘って飲食をする場合には、空気中に浮遊している細菌類が紙製ランチョンマット1上に付着して、その後に紙製ランチョンマット1上に置かれたフォークF等の食器には紙製ランチョンマット1上の細菌類が付着してしまうという問題もあった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の問題を解決するために、本発明は、飲食店等のテーブル上に載置され、その表面上に食器等を置く紙製ランチョンマット1において、前記紙製ランチョンマットの本体は光触媒を含む抗菌性の紙葉体により構成され、前記テーブルに接する前記紙製ランチョンマットの本体の裏面側には、再剥離性粘着剤が配設されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、飲食の最中に紙製ランチョンマットの位置がズレてしまうことがなく食器がテーブル上に直に置かれてしまうことを防ぐことができるとともに、空気中に浮遊している細菌類が紙製ランチョンマットの表面上に付着した場合にもその細菌類を殺菌してしまうので、その細菌類が食器に付着することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例1の構成を示した構成図であり、(a)は表面側から視た構成図、(b)は裏面側から視た構成図である。
図2】本発明の実施例1の使用方法の説明図である。
図3】本発明の実施例1の動作の説明図である。
図4】従来の紙製ランチョンマットの使用方法の説明図である。
図5】従来の紙製ランチョンマットの動作の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
【実施例0012】
図1は本発明の実施例1に係る紙製ランチョンマット1の構成を示した構成図であり、(a)は表面側から視た構成図、(b)は裏面側(テーブルに接する側)から視た構成図である。
【0013】
図1(a),(b)において、10は、紙製ランチョンマット1の本体を構成する紙葉体であり、11は、紙製ランチョンマット1の本体の裏面側に配設された再剥離性粘着剤である。
【0014】
ここで、本実施例1に係る紙製ランチョンマット1の本体を構成する紙葉体10は、紙抄工程において酸化チタン等の光触媒物質を含有させた抗菌性を有する紙葉体であり、このような抗菌性を有する紙葉体の製造方法は既に提案されている(「高性能光触媒紙の開発研究」愛媛県工業系研究報告、No.43、2005)。
【0015】
また、本実施例1に係る再剥離性粘着剤11とは、米国の3M社製の「ポスト・イット(登録商標)」等に使用されている、粘着対象物に粘着するとともに、その粘着対象物から剥がしたいときにはきれいに剥がすことができる粘着剤のことをいう。
【0016】
以上のように構成された本実施例1に係る紙製ランチョンマット1を使用する場合には、図2(a)に示すように、紙製ランチョンマット1の本体を構成する紙葉体10の裏面側に配設されている再剥離性粘着剤11によって紙葉体10をテーブルTの表面上に粘着させる。
【0017】
その後、図2(b)に示したように、紙製ランチョンマット1上にコップGやフォークFなどの食器をおいて飲食物を顧客に提供する。
【0018】
そして顧客の飲食が終了した後、図2(c)に示したように、再剥離性粘着剤11が配設されている紙製ランチョンマット1をテーブルTから剥がして廃棄する。
【0019】
ここで、図2(b)に示した顧客が飲食中の状態においては、空気中に浮遊している細菌類が紙製ランチョンマット1の表面上に付着したとしても、その細菌類は抗菌性を有する紙葉体10によって殺菌されてしまうので、紙製ランチョンマット1上に置かれたフォークF等の食器には細菌等が付着することはない。
【0020】
また、顧客が飲食している最中においては、紙製ランチョンマット1は再剥離性粘着剤11によってテーブルTに粘着しているので、例えば図3(a),(b)に示したように、顧客が紙製ランチョンマット1上の水滴が付いたコップGを動かす場合でも、テーブルT上の紙製ランチョンマット1の位置がズレるようなことはない。
【0021】
なお、本実施例1においては、図1(a),(b)に示したように、紙製ランチョンマット1の裏面側の2ヶ所に再剥離性粘着剤11が配設してあるが、この再剥離性粘着剤11の配設場所は2ヶ所に限られるものではなく、1ヶ所ないし数ヶ所に配設する構成としてもよいし、紙製ランチョンマット1の裏面側の全面に亘って配設する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0022】
1 紙製ランチョンマット
10 紙葉体(紙製ランチョンマットの本体)
11 再剥離性粘着剤
F フォーク
G コップ
P 顧客
T テーブル
図1
図2
図3
図4
図5