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特開2022-28763食洗機でも安全な加熱または冷却される食卓用食器および飲料用食器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022028763
(43)【公開日】2022-02-16
(54)【発明の名称】食洗機でも安全な加熱または冷却される食卓用食器および飲料用食器
(51)【国際特許分類】
   A47G 19/00 20060101AFI20220208BHJP
   A47J 27/21 20060101ALI20220208BHJP
【FI】
A47G19/00 C
A47J27/21 101Z
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021182460
(22)【出願日】2021-11-09
(62)【分割の表示】P 2018229715の分割
【原出願日】2011-11-02
(31)【優先権主張番号】61/409,493
(32)【優先日】2010-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515185773
【氏名又は名称】エンバー テクノロジーズ、 インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100106297
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 克博
(72)【発明者】
【氏名】アレキサンダー、 クレイトン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】食洗機でも安全な、加熱または冷却することができる食卓用食器および飲料用食器を提供する。
【解決手段】食卓用食器および飲料用食器は、固体または液体の食品を保持する受入れ部を有する食洗機でも安全な本体と、本体内に、または本体に取外し式に取付け可能な別個のモジュール内に収容することができる加熱冷却システムとを含んでいる。加熱冷却システムは、本体の受入れ部を加熱または冷却する加熱冷却要素を有することができる。加熱冷却システムは、任意選択で、加熱冷却要素に接続された電力貯蔵要素であって、所望の時間の間、電力を加熱冷却要素に供給するように構成された電力貯蔵要素を有することができる。加熱冷却システムは、任意選択で、電力貯蔵要素に動作可能に接続された充電回路であって、電力貯蔵要素の充電プロセスを制御するように構成された充電回路を有することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
能動的に加熱または冷却される食器、給仕用食器または耐熱皿の装置を有するシステムであって、
前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置は、
ベース部、底部、およびベース部と底部との間に画定された中空のキャビティとを有する本体と、
前記キャビティに少なくとも部分的に配置された温度コントロールシステムであって、
前記ベース部の少なくとも一部と熱的に連絡するとともにそれらを加熱または冷却するように動作可能な加熱または冷却要素、
前記加熱または冷却要素の動作を制御し、前記ベース部の少なくとも一部を、ユーザが選択した温度または温度範囲に加熱または冷却するように構成されている回路、
電力をワイヤレスで受け取り、前記温度コントロールシステムの1つまたは複数のコンポーネントに電力を供給するように構成されたワイヤレス電力レシーバ、
前記ワイヤレス電力レシーバから電力を受け取り、ワイヤレス電力トランスミッターを励起する中継器回路、および
1つまたは複数の電気エネルギー貯蔵デバイス、
を有する温度コントロールシステムと、を有し、
前記中継器回路は、複数の前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置が互いの上部に積み重ねられたとき、前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置のそれぞれが、その下の食器、給仕用食器または耐熱皿の装置からワイヤレスで電力を受け入れることを可能とする、
システム。
【請求項2】
前記本体は、プレート、ボウル、給仕用大皿、耐熱皿からなる群から選択される形状ファクタを有している、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記1つまたは複数の電気エネルギー貯蔵デバイスは、前記回路および/または前記加熱または冷却要素に電力を供給するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記加熱または冷却要素が、前記キャビティ内に収容されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記加熱または冷却要素の動作を制御するためにユーザによって作動させることが可能なユーザインタフェースをさらに備え、前記ユーザインタフェースは、複数の温度セッティングの1つを選択するためにユーザによって調整可能なサーモスタットを含んでいる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置の向きを検知し検知した向きを前記回路に伝達するセンサをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置がその横向きになったこと、またはひっくり返されたことを、センサによって検出された前記向きが示している場合、前記回路は、前記加熱または冷却要素をオフにする、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記温度コントロールシステムのどの部分も露出されておらず、当該温度コントロールシステムを水または液体にさらすことなく前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置をシンク内の水または液体にさらすことができるようになっており、それにより、前記温度コントロールシステムの損傷が防止される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記温度コントロールシステムは、前記本体に対して取外し可能に結合されるモジュール内に収容されており、前記本体を洗浄すべき場合には、洗浄前に、前記本体から前記モジュールを外すことができ、内容物を加熱または冷却するためにモジュールを前記本体に対して結合することができる後の使用のために、当該モジュールを対応の充電ベースに配置できるようになっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記加熱または冷却要素、前記1つまたは複数の電気エネルギー貯蔵デバイス間に軸方向に配置され、前記加熱または冷却要素を前記1つまたは複数の電気エネルギー貯蔵デバイスから熱的に絶縁する絶縁部材をさらに有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
充電ベースであって、前記充電ベースに配置された前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置に電力を伝送するように構成されたワイヤレス電力トランスミッターを有する充電ベースをさらに有する、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皿およびマグなどの食洗機でも安全な食卓用食器および飲料用食器、より詳細には能動的に加熱または冷却される、食洗機でも安全な食卓用食器および飲料用食器を対象とする。
【背景技術】
【0002】
食卓用食器(例えば、皿、ボウル)、給仕用食器(例えば大皿)、および飲料用食器(例えばカップ類)は、時としてセラミック材料から作製される。皿は、時としてオーブン内に置くことによって加熱され、それにより、皿上の食品を、皿が加熱されなかった場合より長い間暖かく保つことができる。例えば、一部のレストランでは、皿は、食品をその上に置く前に加熱されたり、食品(例えばステーキ)をその上に置いた状態で同時に加熱されたりする。例えば、ステーキを保持する皿は、ステーキを料理するためにオーブン内に置くことができ、オーブンから取り外した後、プレートはその食品を少しの間暖かく保つ。一部の場合では、皿またはボウルはまた冷やされて、皿上の食品を、皿が冷やされなかった場合よりも長い時間冷たく保つことができる(例えばサラダ、ガスパーチョ)。しかし、そのような加熱および冷却機構は、セラミック材料の熱伝達特性に基づく皿によって、加熱される皿の場合は熱の放出に依存し、または冷やされる皿の場合は熱の吸収に依存する受動的機構である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、食洗機でも安全な食卓用食器また飲料用食器を能動的に加熱または冷却するための技術は、容易に利用可能にはならない。したがって、使用中、能動的に加熱または冷却することができる、食洗機でも安全な食卓用食器(例えば皿、ボウル)および飲料用食器(例えばカップ、マグ)の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態によれば、固体または液体の食品を保持する受入れ部を有する食洗機でも安全な本体と、加熱冷却システムとを備える、皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿が提供され得る。加熱冷却システムは、本体の受入れ部を加熱または冷却するように構成された加熱冷却要素を有することができる。電力貯蔵要素が、加熱冷却要素に電気的に接続され、この電力貯蔵要素は、所望の時間の間、および/または所与の電力設定値で電気を加熱冷却要素に供給するように構成されている。ワイヤレス電力レシーバは、電源から電力を無線式に受け入れるように構成されており、このワイヤレス電力レシーバは、電力貯蔵デバイスと連通しており、電力貯蔵デバイスを充電するように構成されている。加熱冷却要素は、固体または液体の食品を長時間にわたって加熱されたまたは冷却された状態に保つために、本体の少なくとも一部を能動的に加熱または冷却するように動作可能である。
【0005】
別の実施形態によれば、固体または液体の食品を保持する受入れ部を有する食洗機でも安全な本体と、加熱冷却システムとを備える移動用マグが提供される。加熱冷却システムは、本体の受入れ部を加熱または冷却するように構成された加熱冷却要素を有することができる。電力貯蔵要素が、加熱冷却要素に電気的に接続され、この電力貯蔵要素は、所望の時間の間、電気を加熱冷却要素に供給するように構成されている。充電回路が、電力貯蔵要素に電気的に接続され、この充電回路は、電力貯蔵要素の充電プロセスを制御するように構成されている。ワイヤレス電力レシーバは、電源から電力を無線式に受け入れるように構成されており、このワイヤレス電力レシーバは、充電回路に接続され、電力貯蔵要素を充電するために充電回路に電力を伝送するように構成されている。加熱冷却要素は、固体または液体の食品を長時間にわたって加熱または冷却された状態に保つために、本体の受入れ部の少なくとも一部を能動的に加熱または冷却するように動作可能である。
【0006】
別の実施形態によれば、能動的に加熱または冷却される皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿が、提供される。能動的に加熱または冷却される皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿は、固体または液体の食品を保持する受入れ部を有する、食洗機でも安全な本体を備えている。加熱冷却システムは、本体の受入れ部を加熱または冷却するように構成されている。ワイヤレス電力レシーバが、加熱冷却要素に電気的に接続され、このワイヤレス電力レシーバは、電源から電力を無線式に受け入れるように構成されている。コントローラ回路が、本体内に収容され、ワイヤレス電力レシーバおよび加熱冷却要素に電気的に接続され、ここでは、制御器は、加熱冷却要素の動作を制御するように構成されている。
【0007】
別の実施形態によれば、能動的に加熱または冷却される、皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿が、提供される。能動的に加熱または冷却される皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿は、固体または液体の食品を保持する受入れ部を有する食洗機でも安全な本体を備えている。加熱または冷却システムは、本体内に収容することができ、または本体の底面に取外し式に結合させることができ、本体の受入れ部を加熱または冷却するように構成することができる。加熱冷却システムは、ワイヤレス電力レシーバに電気的に接続された加熱冷却要素を含むことができ、このワイヤレス電力レシーバは、電源から電力を無線式に受け入れるように構成されている。
【0008】
さらに別の実施形態では、皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿は、その上にまたは皿またはマグを置くことができる充電ベース上に配設されたユーザ調整可能なサーモスタットを有することもできる。サーモスタットは、有利には、皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿内の加熱冷却要素を指定された温度でまたは指定された温度範囲内に保つため、皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿内の加熱冷却要素を制御するようにユーザが調整することができる。
【0009】
さらに別の実施形態では、能動的に加熱または冷却される、皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿が提供される。能動的に加熱または冷却される皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿は、固体または液体の食品を保持する受入れ部を有する食洗機でも安全な本体を備えている。加熱冷却システムは、本体内に収容することができ、または本体の底面に取外し式に結合させることができ、本体の受入れ部を加熱または冷却するように構成することができる。加熱冷却システムは、電源(例えば壁コンセント)に接続することができる(例えば充電ベース内の)電気コネクタに電気的に接続するように構成された、本体の外面上の電気接点(例えば本体から突出する電気柱または本体の表面上の電気パッド)に電気的に結合された加熱冷却要素を含むことができる。能動的に加熱または冷却される皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿は、任意選択で、加熱冷却要素および電気接点に電気的に接続された1つまたは複数の電力貯蔵要素を有することができ、この電力貯蔵要素は、電源から伝送された電力を貯蔵するように、また、皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿内の制御回路を介して所望の時間の間、本体の受入れ部を加熱または冷却するために加熱冷却要素に電力を供給するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】加熱冷却皿の一実施形態の概略の断面側面図である。
図2図1の加熱冷却皿の概略分解図である。
図3図1の加熱冷却皿および皿用の充電ベースの概略の断面側面図である。
図3A図1の皿に類似する、加熱冷却皿の別の実施形態の概略の底部斜視図である。
図3B図3Aの加熱冷却皿および皿用の充電ベースの概略の上部斜視図である。
図4】複数の加熱冷却皿用の充電スタンドおよびスタンド上に格納された複数の加熱冷却皿の概略斜視図である。
図5図5の充電スタンドの概略斜視図である。
図6】加熱冷却皿の別の実施形態の概略の上部斜視図である。
図7】加熱冷却皿の別の実施形態の概略断面図である。
図8】加熱冷却マグおよびその充電ベースの一実施形態の概略の断面側面図である。
図9図8の加熱冷却マグの概略分解図である。
図9A】加熱冷却マグの別の実施形態の概略分解図である。
図10】加熱冷却移動用マグの一実施形態の概略の断面斜視図である。
図11図10の加熱冷却移動用マグの概略の分解斜視図である。
図12図12の加熱冷却移動用マグおよびその関連する充電ベースの概略斜視図である。
図13】加熱冷却移動用マグの別の実施形態の概略の断面斜視図である。
図14】加熱冷却移動用マグの別の実施形態の概略の断面斜視図である。
図15図14の加熱冷却移動用マグの概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1図3は、加熱冷却食卓用食器または給仕用食器の1つの実施形態を示している。特に、図1図3は、加熱冷却皿100の1つの実施形態を示している。図示する実施形態では、皿100は、側面30aを有する周壁10と、上面20aを有するベース部20とを有しており、ここでは、側面30aと上面20aとは、食品を保持することができる凹部30(例えば食品を保持する皿の受入れ部)を画定している。別の実施形態では、皿100は、ほぼ平坦な上面(例えば食品の受入れ部が窪んでいない)を有して平坦であってもよい。壁10は、上縁12から底縁14まで延びる。皿100の底部40は、皿100の底面42(縁14に対して窪み、皿100の凹部16を画定する)を画定しており、それにより、皿100がテーブルまたはカウンタの表面上に置かれたとき、底面42ではなくその縁14が、テーブルまたはカウンタ表面と接触するようになっている。別の実施形態では、底面42は、縁14に対して窪んでおらず、底縁14と同一平面であってもよい。さらに別の実施形態では、底面42は、縁14に対して皿100の底部から突出することができる。
【0012】
引き続き図1を参照すると、底部40は、底部40とベース部20の間にキャビティ50が画定されるように壁10に取り付けられており、このキャビティ50は、以下で説明するように、いくつかの構成要素を収容するようにサイズ設定されている。図2に示すように、皿100は、加熱冷却システム55を含むことができ、このシステムは、加熱または冷却の要素(加熱冷却要素)60と、絶縁部材70と、冷却要素60の加熱に電気的に接続された1つまたは複数の電気エネルギー貯蔵デバイス80と、電子モジュール90とを含むことができる。加熱冷却要素60、絶縁部材70、電気貯蔵デバイス80、および電子モジュール90は、皿100の底部領域内に配設されてもよい(例えば埋め込む)。別の実施形態では、加熱冷却システム55は、皿100に取外し式に取付け可能であるモジュール内に収容されてもよい。この実施形態では、加熱冷却要素60および絶縁部材70は、取外し式モジュールの一部であってもよく、または、取外し式モジュールの一部ではなく、プレート内に配設されてもよい。
【0013】
一実施形態において、加熱冷却要素60は、ベース部20の底面20bに隣接して配設された(例えば底面20bに接着または別の形で固定される)加熱器もしくは加熱ワイヤであってもよく、この場合、加熱器ワイヤが熱くなり、ベース部20を通じた伝導によってベース部20の上面20aに熱を伝える(例えば、ベース部20の温度が周囲温度を上回るように上昇させて、皿100上の食品を、所望の温度でまたは所望の温度範囲内などに暖かく保つ)ことができる。絶縁部材70は、板状のものであってもよく、加熱冷却要素60が絶縁部材70とベース部20の間に間置されるように加熱冷却要素60の近位に配設されてもよい。一実施形態において、絶縁部材は、セラミック板であってもよい。しかし、他の実施形態では、絶縁部材70は、断熱性である他の適切な材料から作製することもできる。さらに他の実施形態では、絶縁部材70が排除されてもよい。
【0014】
引き続き図2を参照すると、一実施形態において、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス80は、充電式電池などの電池であってもよい。例えば、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス80は、リチウムイオン(Li-イオン)電池またはリチウムポリマー(Li-ポリマー)電池であってもよい。しかし、エネルギー貯蔵デバイス80が電池である他の実施形態では、電池は、他の適切なタイプ(例えば鉛酸、ニッケルカドミウム、ニッケル水素)でもよい。別の実施形態では、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス80はコンデンサであってもよい。1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス80は、加熱冷却要素60に電気的に接続することができ、皿100の少なくとも一部を加熱または冷却するために加熱冷却要素60に電力を供給するように構成することができる。
【0015】
電子モジュール90は、底部40の上面44に取り付けられてもよく、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス80に電気的に接続されてもよい。一実施形態において、電子モジュール90は、ワイヤレス電力レシーバ92、制御回路素子94(例えばコントローラ回路)、および1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス80を充電するための充電器96(例えば充電回路)の1つまたは複数を含んでいてもよい。一実施形態において、ワイヤレス電力レシーバ92は、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス80に接続された電池充電器96に電気的に接続され、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス80は、コントローラ回路94を通じて加熱冷却要素60に電気的に接続される。制御回路素子は、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス80の充電を管理するために使用されてもよい。別の実施形態では、例えば以下でさらに論じるように、エネルギー貯蔵デバイス80が排除される場合、ワイヤレス電力レシーバ92が加熱冷却要素60に直接電気的に接続されてもよい。制御回路素子94が、加熱冷却要素60に送られた電力を管理するように動作してもよい。
【0016】
一実施形態において、キャビティ50内の加熱冷却システム55にアクセスできるように、底部40が皿100に取外し式に取り付けられていてもよい。例えば、底部40は、ねじ、底部40と皿100の間のねじ切りされた接触面、および圧入連結などを用いて皿100に機械的に結合されてもよい。1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス80の取換えおよび加熱冷却システム55の保全作業を可能にするために、底部40が取り外されてもよい。一実施形態において、加熱冷却システム55にアクセスするために、底部40は、皿100に取外し式に取り付けできる(例えば皿100にねじ込まれるまたはねじで締め付けられる)耐水蓋であってもよい。別の実施形態において、底部40は、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス80にアクセスするために皿100に取外し式に取付け可能であることができる(例えば皿100にねじ込まれるまたはねじで締め付けられる)耐水蓋であってもよい。さらに別の実施形態では、エネルギー貯蔵デバイス80は、皿100の底部上に取り付けられた(例えばねじ込まれる、スナップ嵌合される、ねじで止められる)パック内に存在していてもよく、この場合、パックの電気接点は、皿100の底部上の電気接点の組と接触する。
【0017】
引き続き図3を参照すると、充電ベース200は、上面222および底面224を有する突出隆起領域220を備えていてもよい。ワイヤレス電力トランスミッタ240が、底面224に取り付けられていてもよい。突出領域220は、好ましくは、上面222が底部40の底面に隣接するように皿100内の凹部16内に少なくとも部分的に嵌合するように形成されサイズ設定されていてもよい。ワイヤレス電力トランスミッタ240とワイヤレス電力レシーバ92の間の無線式の電力伝送を行い易くするために、突出領域220は、有利には、電子モジュール90をワイヤレス電力トランスミッタ240上にほぼ位置合わせするように、凹部16内に少なくとも部分的に嵌合する。別の実施形態では、皿100が突出部を有し、充電ベース200が凹状部を有していてもよく、この場合、突出部は、皿100が充電ベース200に結合されたときに凹状部内に少なくとも部分的に嵌合する。ワイヤレス電力トランスミッタ220は、電源コード(図示せず)を介して、壁コンセントなどの電源(図示せず)に電気的に接続することができる。
【0018】
一実施形態において、ワイヤレス電力トランスミッタ240は誘導コイルであってもよく、ワイヤレス電力レシーバ92もまた誘導コイルであってもよい。したがって、一実施形態において、充電ベース200は、誘導結合によって電力トランスミッタ240からワイヤレス電力レシーバ92に電力を無線式に伝送することができる。しかし、ワイヤレス電力トランスミッタ240からワイヤレス電力レシーバ92への電力の伝送は、誘導結合に限定されない。他の実施形態では、短距離の無線式エネルギー伝達の他の形態(例えばマイクロ波エネルギー)を使用することができる。さらに以下で論じるさらに他の実施形態において、充電ベースを使用せずに、長距離の無線式エネルギー伝達を使用して電力をワイヤレス電力レシーバ92に伝送することができる。
【0019】
一実施形態において、加熱冷却システム55の部分のいずれの部分も露出されないように、またはユーザが皿100を保持している間接触できないように、加熱冷却システム55は、有利には、皿100の本体内に埋め込まれまたは収容される。したがって、皿100は、有利には、例えばシンクまたは食洗機内で、加熱冷却システム55を水または液体に露出させずに前記水または他の液体に露出させることができ、それによって、加熱冷却システム55への損傷が抑制される。加えて、すべての構成要素が皿100の本体内に埋め込まれるまたは収容されることにより、皿100は、従来の皿に見えるように見栄えが美しいものになる。
【0020】
図3A図3Bは、加熱冷却皿100’’’の別の実施形態を示している。加熱冷却皿100’’’は、加熱冷却皿100に類似するものであり、以下で指摘するものを除いて、加熱冷却皿100と同じ構成要素を有することができる。したがって、加熱冷却皿100’’’のさまざまな構成要素を示すために使用される参照番号は、「’’’」が参照番号に加えられることを除いて、図1図3の加熱冷却皿100の対応する構成要素を特定するのに使用されるものと同一である。
【0021】
図3Aおよび図3Bに示す別の実施形態では、皿100’’’は、皿100’’’の底部40’’’の底面42’’’などの皿100’’’の外面上に、1つまたは複数の耐食電気接点46’’’を含んでいてもよく、この場合、電気接点は、皿100’’’が充電ベース200’’’上に置かれたとき、充電ベース200’’’上の(例えば充電ベース200’’’の突出領域220’’’の上面222’’’上の)対応する電気接点246’’’と接触するようにサイズ設定されて設けられており、それにより、電力が、充電ベース200’’’から電気接点46’’’、246’’’を通って、皿1000’’’内のエネルギー貯蔵デバイス80’’’、加熱冷却要素60’’’、および/または電子モジュール90’’’に伝送されるようになっている。一実施形態において、皿100’’の電気接点は、電気柱などの皿100’’’の表面から突出していてもよい。図3Aに示す別の実施形態では、皿100’’’の電気接点46’’’は、充電ベース200’’’の上面222’’上の、ピン接点246’’’などの対応する接点と接触してもよく、皿100’’’の底部40’’’の底面42’’’上の1つまたは複数の接点パッドであってもよい。しかし、皿100’’’および充電ベース200’’’上の電気接点は、他の適切な構成を有していてもよい。図3Aおよび図3Bに示すように、皿100’’’は、皿100’’’の底面に(例えば、皿100’’’の底部40’’’の底面42’’’に形成された)スロット48’’’を有していてもよく、このスロットは、充電ベース200’’’上のピンまたはキー248’’’を受け入れるようにサイズ設定されて設けられている。スロット48’’’およびピンまたはキー248’’’は、皿100’’’の電気接点46’’’が充電ベース200’’’の電気接点246’’’と容易に位置合わせすることを可能にする皿100’’’の時計式外観(clocking aspect)をもたらす。しかし、別の実施形態では、スロットは、充電ベース200’’’に形成されていてもよく、ピンまたはキーが、皿100’’’の底部に形成されていてもよい。電気接点およびスロット/キー構成のこの形状はまた、以下で論じるマグ400および移動用マグ600などの他の飲料用食器、食卓用食器、または給仕用食器の装置に適用してもよい。
【0022】
別の実施形態では、非防水モジュール内に加熱冷却システム55を収容してもよく、この非防水モジュールは、皿100を加熱または冷却するために、皿100に取外し式に取り付けられてもよい(例えば、皿100にねじ込み式に結合させる、またはモジュールが皿100の底部に捩じって入れられる場合はピン/スロット組立体によって結合させる)。この実施形態では、皿100が洗われるとき、加熱冷却モジュールを、皿100が洗われる前に(例えば食洗機に置かれる前に)皿100から結合解除することができる。加熱冷却モジュールは、次いで、後の使用のために対応する充電ステーション上に置くことができ、その後、加熱冷却モジュールを皿100に再度結合して皿100上の食品を加熱または冷却することができる。上記で説明した実施形態は、他の形態の食卓用食器(例えばマグ、カップ、給仕用盛り皿)に適用することができる。
【0023】
別の実施形態では、充電ベース200が排除され、以下でさらに論じるように、長距離のワイヤレス式エネルギー伝送を用い遠隔電力トランスミッタによって、電力がワイヤレス電力レシーバ92に伝送されてもよい。加熱冷却皿100がエネルギー貯蔵デバイス80などのエネルギー貯蔵デバイスを有さないこの実施形態では、制御回路94(加熱冷却要素60に供給される電力量を制御するように動作可能である)を介して加熱冷却要素60がワイヤレス電力レシーバ92に電気的に接続される。動作中、皿100が無線式電力伝送の範囲外となった場合、加熱冷却要素60は電力を失い、停止する。例えば、この実施形態では、皿100が、充電ベース200などの充電ベース上にない場合、または遠隔ワイヤレス電力トランスミッタからの電力伝送の範囲外になる場合、皿100内の加熱冷却要素60は電力を失い、停止する。
【0024】
図4および図5は、食器棚などの戸棚内、調理台上または食料庫内に格納することができる充電スタンド300の一実施形態を示している。充電スタンド300は、複数の充電ベース220’を有していてもよく、その各々は、連結支持体230’によって充電スタンド300の後壁320に取り付けられていてもよい。充電スタンド300はまた、充電ベース220’の両側にアーム310の対を有することもでき、各アーム310は、皿100の壁10の少なくとも一部分と接触するものであってもよく、かつ皿100を充電ベース220’上に支持するのに役立つ表面312を有していてもよい。充電ベース220’の各々は、その中に配設されるワイヤレス電力トランスミッタ240などのワイヤレス電力トランスミッタを有することができ、このワイヤレス電力トランスミッタ240は、充電ベース220’上に置かれた加熱冷却皿100内のワイヤレス電力レシーバに電力を伝送することができる。充電スタンド300は、充電ベース220’内のワイヤレス電力トランスミッタを電源と電気的に接続させるために、スタンドを、例えば壁コンセントに接続する電源コード(図示せず)を有していてもよい。
【0025】
別の実施形態では、充電スタンド300を排除し、皿100を互いの上に積み重ねてもよく、このとき単一の充電ベースがその積み重ねの底部に置かれる(例えば図3の充電ベース200)。この実施形態では、各皿100内の電子モジュール90に、中継器回路が含まれていてもよく、この中継器回路は、(皿100の内側の)ワイヤレス電力レシーバ92から入る電力を受け取り、次いで同じ皿100の内側の底面20bのすぐ下に装着されるワイヤレス電力トランスミッタ(図示せず)を励起する。この実施形態では、別の皿がこの皿100の上部に積み重ねられたとき、上部の皿は、その真下にある皿100内に位置するワイヤレス電力トランスミッタから電力を受け入れることができる。このようにして、いくつかの皿が互いの上部に積み重ねられたとき、各皿は、その下の皿からワイヤレス式に電力を受け入れ、電力をその上方の皿に伝送する。一実施形態において、エネルギー貯蔵デバイスは皿100(または以下で論じるマグ400または移動用マグ600)から排除され、そのためワイヤレス電力レシーバは、加熱冷却要素に電気的に接続され得る。これにより、皿100の積み重ねを1つのスタンド上に配置することが可能になる。
【0026】
図6は、加熱冷却皿100’の別の実施形態を示している。加熱冷却皿100’は、加熱冷却皿100に類似するものであり、以下で指摘するものを除いて、加熱冷却皿100と同じ構成要素を有することができる。したがって、加熱冷却皿100’のさまざまな構成要素を示すために使用される参照番号は、「’」が参照番号に加えられることを除いて、図1~3の加熱冷却皿100の対応する構成要素を特定するのに使用されるものと同一である。
【0027】
図示する実施形態では、加熱冷却皿100’は、加熱冷却要素(加熱または冷却を行う)60’を有しており、その要素60’は、皿100’のベース部20’の上面20a’の少なくとも一部分にトレースされたまたは敷かれたトレースパターンを含んでいる。例えば、トレースパターンは、上面20a’上にスクリーン印刷可能であるし、また、加熱冷却要素60’とエネルギー貯蔵デバイス80、ワイヤレス電力レシーバ92および/または制御回路素子94とを電気的に接続する接続部(図示せず)を有していてもよい。
【0028】
図7は、加熱冷却皿100’’の別の実施形態を示している。加熱冷却皿100’’は、加熱冷却皿100に類似するものであり、以下で指摘するものを除いて、加熱冷却皿100と同じ構成要素を有することができる。したがって、加熱される皿100’’のさまざまな構成要素を示すために使用される参照番号は、「’’」が参照番号に加えられることを除いて、図1~3の加熱される皿100の対応する構成要素を特定するのに使用されるものと同一である。
【0029】
図示する実施形態では、加熱冷却皿100’’内のキャビティ50’’は、絶縁部材70によって、底部40と絶縁部材70の間の第1のキャビティ50aと、絶縁部材70とベース部20の間の第2のキャビティ50bとに細分できる。第1のキャビティ50a内に、エネルギー貯蔵デバイス80と電子モジュール90とが配設される。絶縁部材70は、加熱冷却要素60から離間されて置かれそれにより第2のキャビティ50bが形成されるように、底部40とベース部20との間に画定された棚部10aに配置されている。図示する実施形態では、第2のキャビティ50bは真空下にあり、この真空により、有利には、エネルギー貯蔵デバイス80および電子モジュール90は、加熱冷却要素60からさらに断熱される。加えて、真空下の第2のキャビティ50bを有することにより、有利には、第2のキャビティ50b内の真空が皿100’’の底部からの熱伝達を抑制し、それにより、ベース部20の上面20aがその温度をより長い時間の間保つことが可能になる。図示する実施形態では、第1および第2のキャビティ50a、50bの間に延びるコネクタ(例えば第1および第2のキャビティ50a、50bの側壁に印刷されたトレース線)(図示せず)を介して、加熱冷却要素60が1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス80に電気的に接続されていてもよい。
【0030】
図8図9は加熱冷却マグ400を示しており、この加熱冷却マグ400は、側面412aを有する周壁412と、ハンドル414と、上面420aを有するベース部420とを備えており、ここで、側面412aおよび上面420aが、液体または固体の(例えばコーヒー、スープ、アイスクリーム)を保持することができるキャビティ418を画定している。加熱冷却マグ400は、底縁416aとベース部420の間に凹部450を画定する底部419を優していてもよい。底部材(例えば皿)440は、底部419の棚部419aに配置可能であり、それによって底部材440とベース部420の間にキャビティ450aが画定される。図示する実施形態では、加熱冷却システム455は、キャビティ450a内に配設する(例えば埋め込む)ことができる。加熱冷却システム455は、加熱冷却要素460と、絶縁部材470と、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス480と、電子モジュール490とを含むことができ、これらの構成要素は、加熱冷却皿100に関連付けて上記で説明したのと同じようにして配置および接続させることができる。別の実施形態では、絶縁部材470を排除することができる。
【0031】
加熱冷却要素460は、ベース部420からベース部420の上面420aに熱を伝導するために、ベース部420の底面420bに隣接させて配設することができる。一実施形態では、加熱冷却要素460はまた、壁412の内部およびマグ400の側面412の後方に配設されてもよい。一実施形態において、加熱冷却要素460は、加熱器ワイヤまたは加熱ワイヤであってもよい。別の実施形態において、加熱冷却要素460は、抵抗加熱器であってもよい。しかし、他の実施形態において、加熱冷却要素460は、他の適切な機構を含むことができる。
【0032】
電子モジュール490は、底部材440の上面444に取り付けられてもよく、ワイヤレス電力レシーバ492、制御回路素子494(例えばコントローラ回路)、および1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス480を充電するための充電器496(例えば充電回路)の1つまたは複数を含むものであってもよい。制御回路素子494は、加熱冷却要素460に送られた電力を管理するように動作するものであってもよい。制御回路素子494はまた、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス480の充電を管理するために使用することもできる。一実施形態において、ワイヤレス電力レシーバ492は、エネルギー貯蔵デバイス480に電気的に接続された電池充電器496に電気的に接続され、このエネルギー貯蔵デバイス480は、さらに加熱冷却要素460に電気的に接続される。別の実施形態において、(以下でさらに論じるように)エネルギー貯蔵デバイスが排除される場合、ワイヤレス電力レシーバ492は、加熱冷却要素460に電気的に接続することができる。一実施形態において、加熱冷却システム455は、システム455のいずれの部分も見えないように、完全に底部419内に配設されてもよい(すなわちマグ400は従来のマグのように見える)。別の実施形態において、加熱冷却要素455は、マグ400に取外し式に取付け可能であるモジュール内に収容することができる。
【0033】
引き続き図8図9を参照すると、マグ400の底部に凹部416が画定されるように、縁416aから軸方向に離れて底部440が配置されていてもよい。加熱冷却マグ400用の充電ベース500は、上面522を備えた隆起部520を含むことができ、この場合、底部材440の底面442が隆起部520の上面522に隣接するように、隆起部520は、充電ベース500上に置かれたときにマグ400が凹部416内に少なくとも部分的に嵌合するように、サイズ設定され形成されていてもよい。充電ベースは、隆起部520の底面524に取り付けられたワイヤレス電力トランスミッタ540を含むことができ、この場合、ワイヤレス電力トランスミッタ540は、ワイヤレス電力トランスミッタ540とワイヤレス電力レシーバ492との間の(例えば、上述したような誘導結合などの短距離の無線式エネルギー伝達による)無線方式の電力伝送を容易にするために、マグ400が充電ベース500上に配置されたときに電子モジュール490とほぼ位置合わせするように底面524上に配置される。別の実施形態において、マグ400はその底部に突出部を有し、充電ベース500は対応する凹部を有することができ、この場合、突出部は、マグ400が充電ベース500に結合されたときに凹部内に嵌合する。ワイヤレス電力トランスミッタ540は、壁コンセントなどの電源(図示せず)に、電源コード(図示せず)を介して電気的に接続することができる。
【0034】
一実施形態において、底部材440は、キャビティ450a内の加熱冷却システム455にアクセスすることを可能にするために、マグ400に取外し式に取り付けられてもよい。例えば、底部材440は、(例えばねじ、底部材440とマグ400間のねじ切りされた接触面、圧入連結によって)マグ400に機械的に結合させることができる。底部材440は、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス480の取換えや加熱冷却システム455の保全作業を行えるように、取り外すことができる。一実施形態において、底部材440は、加熱冷却システム455にアクセスするためにマグ400に取外し式に取付け可能である(例えばマグ400にねじ込まれるまたはねじで締め付けられる)耐水蓋としてもよい。別の実施形態において、底部材440は、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス480にアクセスするためにマグ400に取外し式に取付け可能である(例えばマグ400にねじ込まれるまたはねじで締め付けられる)耐水蓋としてもよい。さらに別の実施形態において、エネルギー貯蔵デバイス480は、マグ400の底部上に取り付けられる(ねじ込まれる、スナップ嵌合される、ねじで止められる)パック内に存在するものとしてもよく、この場合、パックの電気接点が、マグ400の底部上の電気接点の組と接触する。
【0035】
別の実施形態において、充電ベース500が排除されてもよく、以下でさらに論じるように、長距離の無線式エネルギー伝送を用いて遠隔電力トランスミッタによってワイヤレス電力レシーバ492に電力が送られてもよい。この実施形態において、加熱冷却マグ400がまた、エネルギー貯蔵デバイス480などのエネルギー貯蔵デバイスを有さない場合、加熱冷却要素460は、制御回路494を介してワイヤレス電力レシーバ492に電気的に接続され、制御回路494は、加熱冷却要素460に供給される電力量を制御するように動作可能である。動作中、マグ400が無線式の電力伝送の範囲外になる場合、加熱冷却要素460は電力を失い、停止する。例えば、この実施形態において、マグ400が、充電ベース500などの充電ベース上にない場合、または遠隔ワイヤレス電力トランスミッタからの電力伝送の範囲外になる場合、マグ400内の加熱冷却要素460は電力を失い、停止する。
【0036】
1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス480は、その電力充電が無くなるまで長時間にわたって加熱冷却要素460に電力を供給することができることが有利であり、それによって、有利には、マグ400の内容物(例えば、スープ、コーヒー、アイスクリーム)はより長い時間の間熱くまたは冷たく保たれる。一実施形態において、エネルギー貯蔵デバイス480は、加熱冷却要素460に少なくとも15分間給電することができる。別の実施形態において、エネルギー貯蔵デバイス480は、加熱冷却要素460に約30分から約60分の間給電することができる。しかし、別の実施形態において、エネルギー貯蔵デバイス480は、加熱冷却要素460に60分を上回って給電してもよい。別の実施形態において、電力レベル、または所望の温度は、加熱冷却要素460が動作する持続時間をユーザが延ばすまたは短縮することによって(例えばスイッチによって)選択することができ、これは以下でさらに論じる。
【0037】
上述したように、一実施形態において、加熱冷却システム455は、加熱冷却システム455のいずれの部分も露出されないように、またはユーザがマグ400を保持する間接触できないように、マグ400の本体内に埋め込まれる(例えばマグ400の底部419内に埋め込まれる)ことが有利である。したがって、マグ400は、有利には、例えばシンクまたは食洗機内で、加熱冷却システム455を水または液体に露出させることなく前記水または他の液体に露出させることができ、それによって、加熱冷却システム455への損傷が抑制される。加えて、マグ460の本体内に埋め込まれることにより、マグ460は、従来のマグに見えるように見栄えが美しいものになる。
【0038】
別の実施形態において、加熱冷却システム455は、非防水モジュール内に収容されていてもよく、非防水モジュールは、マグ400を加熱または冷却するために、マグ400に取外し式に取り付けられてもよい(例えば、マグ400にねじ込み式に結合させる、またはモジュールがマグ400の底部に捩じって入れられる場合はピン/スロット組立体によって結合させる)。この実施形態において、マグ400が洗われるとき、加熱冷却モジュールは、マグ400が洗われる前に(例えば食洗機に置かれる前に)マグ400から結合解除することができる。加熱冷却モジュールは、次いで、後の使用のために対応する充電ステーション上に置くことができ、その後、加熱冷却モジュールを再度マグ400に結合してマグ400上の内容物を加熱または冷却することができる。
【0039】
別の実施形態において、マグ400は、マグ400の底部440の底面442などのマグ400の外面に、1つまたは複数の耐食電気接点(図示せず)を含んでいてもよく、こうした電気接点は、マグ400が充電ベース500上に置かれたときに充電ベース500上の対応する電気接点(図示せず)と接触するようにサイズ設定され形成されていてもよい。一実施形態において、マグ400の電気接点は、電気支柱のようなマグ400の表面から突出することができる。別の実施形態において、マグ400の電気接点は、充電ベース500の上面522上の対応する接点パッド(図示せず)と接触することができる、マグ400の底部440の底面442上の1つまたは複数の接点パッド(図示せず)としてもよい。しかし、マグ400および充電ベース500上の電気接点は、他の適切な形状を有していてもよい。
【0040】
図9Aは、加熱冷却マグ400’の別の実施形態を示している。加熱冷却マグ400’は、加熱冷却マグ400に類似するものであり、以下で指摘するものを除いて、加熱冷却マグ400と同じ構成要素を有することができる。したがって、加熱冷却マグ400’のさまざまな構成要素を示すために使用される参照番号は、「’」が参照番号に加えられることを除いて、図8~9の加熱冷却マグ400の対応する構成要素を特定するのに使用されるものと同一である。
【0041】
図示する実施形態において、加熱冷却マグ400’は、図9Aに概略的に示される加熱冷却要素460’を有することができる。一実施形態において、加熱冷却要素460’は、図8~9に示す加熱冷却要素460などの加熱器ワイヤまたは加熱ワイヤであってもよい。別の実施形態において、加熱冷却要素460’は抵抗加熱器であってもよい。しかし、他の実施形態において、加熱冷却要素460’は他の適切な機構を含むことができる。一実施形態において、加熱冷却要素460’は能動的冷却要素または受動的冷却要素であってもよい。例えば、加熱冷却要素460’が受動的冷却要素である場合、加熱冷却要素460’は、1つまたは複数のペルチェ素子がベース部420の底面420bと接触するまたはその近位にある熱電システムを含むことができる。加熱冷却要素460’が能動的冷却要素である別の実施形態において、加熱冷却要素460’は、チャネル(図示せず)がベース部420の底面420bに接触してまたはその近位に配設された冷却式流体循環システムを含んでいてもよい。さらに別の実施形態において、加熱冷却要素460’は、膨張チャネル(図示せず)がマグ400’(または他の食卓用食器装置)の底部419の内側にあるFREON(登録商標)冷却システムであってもよい。しかし、加熱冷却要素460’は、他の適切な能動的冷却構成を含んでいてもよい。図示する実施形態は、加熱冷却マグ400’用のものであるが、加熱冷却要素460’はまた、(以下で論じる)皿100および移動用マグ600などの任意の食卓用食器、飲料用食器または給仕用食器の装置に組み込むことができる。一部の実施形態において、食卓用食器、飲料用食器または給仕用食器の装置は、加熱冷却要素によって生成された熱を消散させるヒートシンク(例えば1つまたは複数のフィン)を含むことができる。一実施形態において、ヒートシンクは、食卓用食器、飲料用食器または給仕用食器の装置の本体に組み込むことができる。別の実施形態において、ヒートシンクは、食卓用食器、飲料用食器または給仕用食器の装置に取外し可能に取り付けられてもよい。加熱冷却要素460’は、食卓用食器、飲料用食器または給仕用食器の装置を暖かくまたは冷たく保つように(例えば、食卓用食器、飲料用食器または給仕用食器の装置の受入れ部の温度が周囲温度を上回るようにまたは下回るように上昇または下降させて、食品を暖かくまたは冷たく、例えば所望の温度または所望の温度範囲などに保つように)動作することができる。
【0042】
図10図12は、マグ400に対して上記で説明された同じ特徴の一部を組み込む、移動用コーヒーマグなどの移動用マグ600の一実施形態を示している。図示する実施形態において、移動用マグ600は、外側の周壁610、ハンドル612、および底部640を有し、この場合、底部640は、一部の実施形態において、外側の周壁610の遠位端部に取外し式に取り付けられていてもよい。図示する実施形態では、移動用マグ600は、近位部622からベース部626まで延び、ベース部626に隣接する遠位部624を有する、内側の周壁620を有している。内側の周壁620は、液体(例えばコーヒー、茶)を保持するための室C(例えば受入れ部)を画定している。
【0043】
内側の周壁620は、その近位部622のところで外側の周壁610の近位端部612aに取り付けられていてもよい。図10に示すように、内側の周壁620は、内側の周壁620と外側の周壁610の間に環状隙間628を画定するように外側の周壁610に対して形成されていてもよい。加えて、内側の周壁620のベース部626は、底部640から離間して置かれ、それによってそれらの間にキャビティ630を画定し、この場合キャビティ630は、環状隙間628と連通している。カバー670は、開口部Oをほぼ封止するために内側の周壁620内の開口部Oを覆って取外し式に配設することができる。
【0044】
引き続き図10図11を参照すると、移動用マグ600は、キャビティ630内に配設された加熱または冷却システム655を有することができる。一実施形態において、加熱冷却システムは、加熱冷却要素660、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス680、および電子モジュール690を含むことができ、この場合、これらの構成要素は、加熱冷却皿100および加熱冷却マグ400に関連付けて上記で説明したのと同じように、配置および接続させることができる。加熱冷却要素660は、内側の周壁620の遠位部624に隣接させて配設することができる。図示する実施形態では、加熱冷却要素660は、遠位部624の周りに、遠位部624の場所の内側の周壁620の外面620aと接触させて巻き付けることができ、それによって内側の周壁620の遠位部624から室C内の液体内に熱を伝導する。電子モジュール690は、底部640の上面644に取り付けることができ、ワイヤレス電力レシーバ692、制御回路素子694(例えばコントローラ回路)および1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス680を充電するための充電器696(例えば充電回路)の1つまたは複数を含むことができる。制御回路素子694は、加熱冷却要素660に送られた電力を管理するように動作することができる。制御回路素子はまた、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス680の充電を管理するために使用されてもよい。別の実施形態では、上述した絶縁部材70、470などの絶縁部材が、加熱冷却要素660を電子モジュール690から熱的に分離するために内側の周壁620のベース部626と電子モジュール690の間に配設されてもよい。
【0045】
一実施形態において、ワイヤレス電力レシーバ692が、エネルギー貯蔵デバイス680に電気的に接続された電池充電器696に電気的に接続され、そのエネルギー貯蔵デバイス680は、さらに加熱冷却要素660に電気的に接続される。別の実施形態では、エネルギー貯蔵デバイス680が排除される場合、ワイヤレス電力レシーバ692は、加熱冷却要素660に電気的に接続されてもよい。一実施形態において、加熱冷却システム655は、システム655のいずれの部分も見えないように完全にキャビティ630内に配設される(すなわち移動用マグ600は従来の移動用マグのように見える)。
【0046】
一実施形態において、キャビティ630内の加熱冷却システム655にアクセスすることを可能にするために、底部640が移動用マグ600に取外し式に取り付けられてもよいよい。例えば、底部640は、(例えばねじ、底部640と移動用マグ600間のねじ切りされた接触面、圧入連結によって)移動用マグ600に機械的に結合させることができる。底部640は、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス680の取り換えおよび加熱冷却システム655の保全作業を可能にするために取り外すことができる。一実施形態において、底部640は、加熱冷却システム655にアクセスするために移動用マグ600に取外し式に取付け可能である(例えば移動用マグ600にねじ込まれるまたはねじで締め付けられる)耐水蓋としてもよい。別の実施形態では、底部640は、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス680にアクセスするために移動用マグ600に取外し式に取付け可能である(例えば移動用マグ600にねじ込まれるまたはねじで締め付けられる)耐水蓋としてもよい。さらに別の実施形態では、エネルギー貯蔵デバイス680は、移動用マグ600の底部または側部に取り付けられる(例えばねじ込まれる、スナップ嵌合される、ねじで止められる)パック内に存在することができ、この場合、パックの電気接点は、移動用マグ600の底部または側部の電気接点の組と接触してもよい。
【0047】
引き続き図10図12を参照すると、移動用マグ600用の充電ベース700は、ベース部720と、凹部710とを含んでいてもよく、この場合、凹部710は、移動用マグ600が充電ベース700上に置かれたときに底部640の底面642がベース部720に隣接するように、凹部710内に移動用マグ600の遠位部を少なくとも部分的に受け入れるようにサイズ設定され形成されていてもよい。充電ベース700は、充電ベース200、500に関連付けて上述したのと同じようにしてベース部720の底面に取り付けられたワイヤレス電力トランスミッタ(図示せず)を含んでいてもよい。ワイヤレス電力トランスミッタは、ワイヤレス電力トランスミッタとワイヤレス電力レシーバ692の間の(例えば上述したような誘導結合などの短距離のワイヤレス式エネルギー伝達による)ワイヤレス式の電力伝送を容易するために、移動用マグ600が充電ベース700上に配置されたときに電子モジュール690とほぼ位置合わせするようにベース部720の底面上に配置されている。別の実施形態では、移動用マグ600が凹部を有していてもよく、充電ベース700は、移動用マグ600が充電ベース700に結合されたときに、移動用マグ600のその凹部内に少なくとも嵌合することができる対応の突出部分を有するものであってもよい。ワイヤレス電力トランスミッタは、壁コンセントなどの電源(図示せず)に電源コード(図示せず)を介して電気的に接続することができる。
【0048】
別の実施形態では、充電ベース700を排除することができ、電力は、以下でさらに論じるように長距離のワイヤレス式エネルギー伝送を用いて遠隔電力トランスミッタによってワイヤレス電力レシーバ692に伝送することができる。移動用マグ600がエネルギー貯蔵デバイス680などのエネルギー貯蔵デバイスを有さないこの実施形態では、加熱冷却要素660は、制御回路694を介してワイヤレス電力レシーバ692に電気的に接続され、制御回路694は、加熱冷却要素660に供給される電力量を制御するように動作可能である。動作中、移動用マグ600が、ワイヤレス式の電力伝送の範囲外になった場合、加熱冷却要素660は電力を失い、停止する。例えば、この実施形態では、移動用マグ600が、充電ベース700などの充電ベース上にない場合、または遠隔ワイヤレス電力トランスミッタからの電力伝送の範囲外になる場合、移動用マグ600内の加熱冷却要素660は電力を失い、停止する。さらに別の実施形態では、移動用マグ600または皿100またはマグ400が、加熱冷却要素60、460、660に電気的に接続された1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス80、480、680を含むことができ、電子モジュール90、490、690は、移動用マグ600、皿100、またはマグ400が遠隔ワイヤレス電力トランスミッタからの電力伝送の範囲外になったとき、(例えば制御回路94、494、694を介して)電池電力に切り替えることができ、それにより、加熱冷却要素60、460、660が、引き続き、移動用マグ660、皿100、またはマグ400の内容物を一定時間加熱または冷却することができる。
【0049】
上述した実施形態と同様に、加熱冷却要素660は、一実施形態において、加熱器ワイヤまたは加熱ワイヤであってもよい。別の実施形態では、加熱冷却要素660は、抵抗加熱器であってもよい。しかし、他の実施形態では、加熱冷却要素660は、他の適切な機構を含むことができる。一実施形態において、加熱冷却要素660は、能動的冷却要素または受動的冷却要素であってもよい。例えば、加熱冷却要素660が受動的冷却要素である場合、加熱冷却要素660は、1つまたは複数のペルチェ素子を備えた熱電システムを含むことができる。加熱冷却要素660が能動的冷却要素である別の実施形態では、加熱冷却要素660は、冷却式流体循環システムを含んでいてもよく、このシステムは、内側の周壁620の遠位部624に接触してまたはその近位にチャネル(図示せず)が配設されたものであってもよい。さらに別の実施形態では、加熱冷却要素660は、膨張チャネルが移動用マグ600(または他の食卓用食器装置)の底部の内側にあるFREON(登録商標)冷却システムであってもよい。しかし、加熱冷却要素660は、他の適切な能動的冷却構成を含むことができる。
【0050】
1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス680は、有利には、その電力充電が無くなるまで長時間にわたって加熱冷却要素660に電力を供給することができ、それによって有利には、移動用マグ600の内容物(例えばコーヒー、ソフトドリンク)は長時間にわたって(例えばユーザが通勤する間)熱くまたは冷たく保たれる。一実施形態において、エネルギー貯蔵デバイス680は、加熱冷却要素660に少なくとも15分間給電することができる。別の実施形態では、エネルギー貯蔵デバイス680は、加熱冷却要素660に約30分から約60分の間給電することができる。しかし、別の実施形態では、エネルギー貯蔵デバイス680は、加熱冷却要素660に60分を上回って給電することができる。
【0051】
図示する実施形態では、移動用マグ600は、1つまたは複数の電気的ライン(図示せず)を介して電子モジュール690に電気的に接続されたユーザインターフェース695を含んでいる。一実施形態において、電気的ラインは、内側の周壁610の内面610a上にスクリーン印刷されたトレースパターンを含み、ユーザインターフェース695と電子モジュール690の間を延びることができる。別の実施形態では、電気的ラインは、1本または複数本の標準的な電気ワイヤを含むことができる。ユーザインターフェース695は、ユーザが加熱冷却システム655の所望の制御をもたらすように作動させることができる、ボタンなどの1つまたは複数のユーザ選択部材695aを含むことができる。例えば、ユーザ選択部材695aの1つは、(ユーザが、移動用マグの内容物を加熱または冷却し続けることを望まない場合)加熱冷却要素660をオフにするために使用することができる。別の実施形態では、ユーザ選択部材695aの1つまたは複数は、移動用マグ600内の液体に所望の温度をもたらすよう加熱冷却要素660を制御するために使用されてもよい。さらに別の実施形態では、ユーザ選択部材695aの少なくとも1つは、加熱冷却要素660への電力をオフにすべきときに合わせてタイマーを設定するために使用されてもよい。しかし、ユーザ選択部材695aは、加熱冷却要素660の動作の他のパラメータを制御するのに使用されてもよい。例えば、加熱冷却要素660は、ユーザ選択部材695aによって設定することができる複数の電力設定値を有することができる。高い電力設定値に設定されたとき、加熱冷却要素660は、電力貯蔵要素680が加熱冷却要素660に給電できなくなるまで、より短い時間動作する。低い電力設定値に設定されたとき、加熱冷却要素660は、電力貯蔵要素680が加熱冷却要素660に給電できなくなるまで、より長い時間動作する。別の実施形態では、温度レベルは、ユーザインターフェース695上の調整可能なサーモスタットによってユーザが選択することができる。サーモスタットは、有利には、移動用マグ660内の内容物を指定された温度または指定された温度範囲内に保つ目的で移動用マグ660(または他の食卓用食器または飲料用食器の装置)内の加熱冷却要素660を制御するために、ユーザによって、複数の温度設定値のうちの1つに調整されてもよい。
【0052】
上述したように、一実施形態において、加熱冷却システム655は、有利には、加熱冷却システム655のいずれの部分も露出されないように、または移動用マグ600を保持する間ユーザが接触できないように、移動用マグ600の本体内に収容される(例えばキャビティ630内に収容される)。したがって、移動用マグ600は、有利には、例えばシンクまたは食洗機内で、加熱冷却システム655を水または液体に露出させずに前記水または他の液体に露出させることができ、その結果、加熱冷却システム655への損傷が抑制される。加えて、移動用マグ660の本体内に収容されることにより、移動用マグ660は、従来の移動用マグに見えるように見栄えが美しいものになる。別の実施形態では、移動用マグ600は、上記でマグ400に関連付けて論じたように、マグ600の外面上に1つまたは複数の電気接点(例えば電気柱、接点パッド)を含むことができ、この場合、電気接点は、移動用マグ600が充電ベース700上に置かれたときに充電ベース700上の対応する電気接点(図示せず)と接触するようにサイズ設定され形成されてもよい。
【0053】
別の実施形態では、加熱冷却システム655は、非防水モジュール内に収容することができ、非防水モジュールは、移動用マグ600を加熱または冷却するために、移動用マグ600に取外し式に取り付ける(例えば、移動用マグ600にねじ込み式に結合させる、またはモジュールが移動用マグ600の底部に捩じって入れられる場合はピン/スロット組立体によって結合させる)ことができる。この実施形態では、移動用マグ600が洗われるとき、加熱冷却モジュールは、移動用マグ600が洗われる前に(例えば食洗機に置かれる前に)結合解除することができる。加熱冷却モジュールは、次いで、後の使用のために対応する充電ステーション上に置くことができ、その後、加熱冷却モジュールを再度移動用マグ600に結合して移動用マグ600上の食品を加熱または冷却することができる。
【0054】
図13は、加熱冷却移動用マグ600’の別の実施形態を示している。加熱冷却移動用マグ600’は、加熱冷却移動用マグ600に類似するものであり、以下で指摘するものを除いて、加熱冷却移動用マグ600と同じ構成要素を有することができる。したがって、加熱冷却移動用マグ600’のさまざまな構成要素を示すために使用される参照番号は、「’」が参照番号に加えられることを除いて、図10~12の加熱冷却移動用マグ600の対応する構成要素を特定するのに使用されるものと同一である。
【0055】
図示する実施形態では、加熱冷却移動用マグ600’は加熱冷却要素660’を有し、その要素660′は、内側の周壁620’の遠位部624’の内面620b’の少なくとも一部分上にトレースされたまたは敷かれたトレースパターンを含む。例えば、トレースパターンは、内面620b’上にスクリーン印刷可能であり、加熱冷却要素660’をエネルギー貯蔵デバイス680またはワイヤレス電力レシーバ692に電気的に接続する接続部(図示せず)を有することができる。
【0056】
図14は、加熱冷却移動用マグ600’’の別の実施形態を示している。加熱冷却移動用マグ600’’は、加熱冷却移動用マグ600に類似するものであり、以下で指摘するものを除いて、加熱冷却移動用マグ600と同じ構成要素を有することができる。したがって、加熱冷却移動用マグ600’のさまざまな構成要素を示すために使用される参照番号は、「’’」が参照番号に加えられることを除いて、図10~12の加熱冷却移動用マグ600の対応する構成要素を特定するのに使用されるものと同一である。
【0057】
図示する実施形態では、加熱冷却移動用マグ600’’内のキャビティ630’’は、外側の円筒状壁610のベース部614’’および隣接する上壁616’’によって、底部640’’と上壁616’’の間の第1のキャビティ630aと、外側の円筒状壁610’’のベース部614’’と環状隙間628’’の間の第2のキャビティ630bとに細分割することができる。エネルギー貯蔵デバイス680および電子モジュール690は、第1のキャビティ630a’’内に配設される。図示する実施形態では、第2のキャビティ630b’’は真空下にあり、この真空により、有利には、エネルギー貯蔵デバイス680および電子モジュール690は、加熱冷却要素660からさらに断熱される。加えて、真空下の第2のキャビティ630b’’を有することにより、有利には、第2のキャビティ630b’’内の真空が外側の円筒状壁610’’およびベース部614’’からの熱伝達を抑制するため、内側の周壁620の内面620bがその温度をより長い時間の間保つこと、したがって室C内の液体の温度をより長い時間の間保つことが可能になる。図示する実施形態では、加熱冷却要素660は、コネクタ(例えば1つまたは複数のワイヤ、または内側の周壁610’’および外側の円周方向620の側壁620a’’、610a’’上に印刷されたトレース線)(図示せず)によって1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイス680および電子モジュール690に電気的に接続することができる。
【0058】
一実施形態において、加熱冷却システム55、455、655は、食卓用食器装置(例えば皿100、マグ400、移動用マグ600など)の本体内に埋め込まれまたは収容される。別の実施形態では、加熱冷却システム55、455、655は、食卓用食器装置の凹部内に配設されたキャビティ50、450、630などの、閉鎖された耐水または防水コンパートメント内に収容することができる。例えば、一実施形態において、コンパートメントは、コンパートメントの表面が、食卓用食器装置の周囲表面と同一平面になるように前記凹部内に配設することができる。別の実施形態では、コンパートメントは、食卓用食器装置の表面から突出するものであってもよい。一実施形態において、耐水または防止コンパートメントは、食卓用食器装置の前記凹部内に取外し式に配設することができる(例えば、コンパートメントは、食卓用食器、飲料用食器または給仕用食器の装置に取外し式に取付け可能であることができる)。別の実施形態では、耐水または防水コンパートメントは、前記凹部内に固定する(例えば、接着剤、ねじなどを介して食卓用食器装置の凹部内の取り付ける)ことができる。
【0059】
上述したように、一実施形態において、電力は、電力トランスミッタ240、540などのワイヤレス電力トランスミッタから、誘導結合などの短距離のワイヤレス式エネルギー伝達によって、電力レシーバ92、492、692などのワイヤレス電力レシーバにワイヤレス式に伝送することができる。別の実施形態では、マグ400、皿100および移動用マグ600などの加熱冷却食卓用食器および飲料用食器のワイヤレス電力レシーバ92、492、692は、長距離のワイヤレス式エネルギー伝送によって遠隔トランスミッタから電力を受け入れることができ、それにより、加熱冷却食卓用食器および飲料用食器に電力を伝送するために充電ベースを使用する必要はない。
【0060】
一実施形態において、遠隔トランスミッタは、家またはレストランの壁または天井に配設されてもよく、または、家もしくはレストランの外側に配設されてもよい。トランスミッタは、共振誘導結合を用いて、ワイヤレス電力レシーバ92、492、692に数メートルの距離にわたって電力をワイヤレス式に伝送することができる。一実施形態において、遠隔トランスミッタ内の誘導コイルは、コイルワイヤの各端部に取り付けられたキャパシタンス板を有することができる。電気がコイル内に流れるとき、コイルは、コイルのインダクタンスと皿のキャパシタンスの積である共振周波数で共振することができる。ワイヤレス電力レシーバ92、492、692などのワイヤレス電力レシーバは、遠隔トランスミッタ内の誘導コイルと同じ共振周波数を有する類似の誘導コイルを有することができ、それにより、エネルギーをトランスミッタからワイヤレス電力レシーバ92、492、692に伝送することができる。したがって、マグ400、皿100、および移動用マグ600などの加熱冷却食卓用食器または飲料用食器は、充電ベースを用いることなく無線式に給電され得る。
【0061】
使用においては、ユーザは、充電ベースおよび/または遠隔トランスミッタによって、エネルギー貯蔵デバイス80、480、680などの1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスを充電することができる。充電された後、食卓用食器または飲料用食器は、その加熱冷却要素60、460、660によって加熱または冷却されて、その中の食品または液体を、場合によっては長時間にわたって暖かくまたは冷却状態に保つことができる。加えて、加熱冷却システム55、455、655は、マグ400、皿100または移動用マグ600などの食卓用食器または飲料用食器の本体内に配設される(例えば埋め込まれる)ため、食卓用食器および飲料用食器は、加熱冷却システム55、455、655への損傷を抑制しながら(例えばシンクまたは食洗機内で)水に露出させることができる。別の実施形態では、上述したように、加熱冷却システム55、455、655は、閉鎖された耐水または防水コンパートメント内に収容することができ、この場合、前記コンパートメントは、食卓用食器装置(例えばマグ400、皿100など)に固定され、または取外し式に取付け可能である。
【0062】
一実施形態において、食卓用食器または飲料用食器の装置(例えばマグ400、皿100、移動用マグ600)はジャイロを含むことができ、このジャイロは、食卓用食器または飲料用食器の装置の向きを感知し、食卓用食器または飲料用食器の装置の動作を制御するために電子モジュール90、490、690と通信する、例えば、ジャイロは、(例えば食洗機に装填するときに)皿100が横倒しされたとき、またはマグ400または移動用マグ600が逆さまになったときを感知することができ、信号を電子モジュール90、490、690に送って加熱冷却要素60、460、660への電力を中断し、それによって加熱冷却要素をオフにする。しかし、ジャイロ以外の他の適切な装置(例えばセンサ)が、皿100、マグ400または移動用マグ600などの食卓用食器、飲料用食器または給仕用食器の装置の向きを感知するために使用され得る。
【0063】
上記の実施形態は、マグ、皿、および移動用マグなどの食卓用食器および飲料用食器に関連付けて説明されたが、加熱冷却要素60、460、660はまた、ディナー用食器、給仕用食器(例えば給仕用大皿、ボウル、スープ用深皿、卓上鍋、盆)および耐熱皿(例えばキャセロール皿)に組み込むこともできることを当業者は認識するであろう。加えて、飲料用食器、食卓用食器、給仕用食器などは、セラミック材料または他の適切な材料(例えばプラスチックまたはガラス)から作製することができる。
【0064】
当然ながら、前述の説明は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなくさまざまな変更および改変を加えることができる本発明の特定の特徴、態様、および利点のものである。さらには、加熱冷却食卓用食器および飲料用食器は、上述した目的、利点、特徴、および態様をすべて特徴付ける必要はない。したがって、例えば、本発明が、本明細書で教示したような1つの利点または利点の群を、本明細書で教示または提案され得るような他の目的または利点を必ずしも実現する必要はなく実現または最適化するように具現化または実施できることを当業者は認識するであろう。加えて、本発明のいくつかの変形形態が示され、詳細に説明されてきたが、本発明の範囲内にある使用の他の改変形態および方法が、この開示に基づいて当業者に容易に明らかになるであろう。例えば、図9Aに関して上記で説明した受動的または能動的冷却要素は、飲料用食器または食卓用食器(例えば皿100、マグ40、移動用マグ600)に関して開示された他の実施形態の任意のものに組み込むことができることを当業者は認識するであろう。加えて、真空室もまた、皿100’’または移動用マグ600’’に関連付けて上記で説明したものに類似するようにして、マグ400、皿100’および移動用マグ600’などの、上記で説明したすべての実施形態に組み込むこともできることを当業者は認識するであろう。実施形態のこれらの特有の特徴および態様のさまざまな組合せおよび副組合せが作られ、本発明の範囲内に依然として入ることが企図される。したがって、開示する実施形態のさまざまな特徴および態様は、論じた加熱冷却食卓用食器、飲料用食器および/または給仕用食器の可変の形態を形成するために、互いに組合せ、代用することができることを理解されたい。
(付記)
1.固体または液体の食品を保持する受入れ部を有する食洗機でも安全な本体と、
加熱冷却システムと、
を備える、皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿であって、
前記加熱冷却システムが、
前記本体の前記受入れ部を加熱または冷却するように構成された加熱冷却要素、
前記加熱冷却要素に電気的に接続され、その加熱冷却要素に対して電気を、所定の時間の間および/または所定の電力設定値で供給するように構成された電力貯蔵要素、および、
電源から電力をワイヤレス方式で受けるように構成され、前記電力貯蔵デバイスに接続されるとともにその電力貯蔵デバイスを充電するように構成されたワイヤレス電力レシーバ、
を有し、
前記加熱冷却要素が、
前記固体または液体の食品を長時間にわたって加熱または冷却された状態に保つために、前記本体の少なくとも一部を能動的に加熱または冷却するように動作可能である、
皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿。
2.前記加熱冷却システムが前記本体内に収容されている、上記1に記載の皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿。
3.さらに、前記ワイヤレス電力レシーバおよび前記電力貯蔵要素に動作可能に接続された充電回路であって、前記電力貯蔵要素の充電プロセスを制御するように構成された充電回路を備えている、上記1に記載の皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿。
4.前記電力貯蔵要素が再充電可能な電池である、上記3に記載の皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿。
5.前記電力貯蔵要素がコンデンサである、上記3に記載の皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿。
6.前記電源が、前記食洗機でも安全な本体の少なくとも一部と接触するように構成され、誘導結合によって前記加熱冷却要素に電力を無線方式で伝送するように構成された充電ベースを有している、上記1に記載の皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿。
7.前記電源が、
数メートルの距離にわたる共振誘導結合によって、電力を無線方式式で前記加熱冷却要素に伝送するように構成された遠隔トランスミッタを有している、上記1に記載の皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿。
8.さらに、制御回路に電気的に接続され、前記加熱冷却要素の前記動作を制御するためにユーザによって作動可能であるユーザインターフェースを備える、上記3に記載の皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿。
9.固体または液体の食品を保持する受入れ部を有する食洗機でも安全な本体と、
加熱冷却システムと
を備える、移動用マグであって、
前記加熱冷却システムが、
前記本体の前記受入れ部を加熱または冷却するように構成された加熱冷却要素、
前記加熱冷却要素に電気的に接続され、その加熱冷却要素に対して電気を、所望の時間の間、供給するように構成された電力貯蔵要素、
前記電力貯蔵要素に電気的に接続され、前記電力貯蔵要素の充電プロセスを制御するように構成された充電回路、および
電源から電力を無線方式で受けるように構成され、前記充電回路に接続されるとともに前記電力貯蔵デバイスを充電するために前記充電回路に電力を伝送するように構成されたワイヤレス電力レシーバ、
を有し、
前記加熱冷却要素が、
前記固体または液体の食品を長時間にわたって加熱されたまたは冷却された状態に保つために、前記本体の前記受入れ部の少なくとも一部を能動的に加熱または冷却するように動作可能である、移動用マグ。
10.前記加熱冷却システムが前記本体内に収容されている、上記9に記載の移動用マグ。
11.前記電力貯蔵要素が再充電可能な電池である、上記9に記載の移動用マグ。
12.前記電力貯蔵要素がコンデンサである、上記9に記載の移動用マグ。
13.前記電源が、前記食洗機でも安全な本体の少なくとも一部と接触するように構成され、誘導結合によって前記移動用マグに電力を無線方式で伝送するように構成された充電ベースを有している、上記9に記載の移動用マグ。
14.前記電源が、数メートルの距離にわたる共振誘導結合によって、電力を無線方式で前記移動用マグに伝送するように構成された遠隔トランスミッタを有している、上記9に記載の移動用マグ。
15.さらに、制御回路に電気的に接続され、前記加熱冷却要素の前記動作を制御するためにユーザによって作動可能であるユーザインターフェースを備えている、
上記9に記載の移動用マグ。
16.固体または液体の食品を保持する受入れ部を有する食洗機でも安全な本体と、
加熱冷却システムであって、
前記本体の前記受入れ部を加熱または冷却するように構成された加熱冷却要素、
前記加熱冷却要素に電気的に接続され、電源から電力を無線方式で受けるように構成されたワイヤレス電力レシーバ、および、
前記ワイヤレス電力レシーバおよび前記加熱冷却要素に電気的に接続され、前記加熱冷却要素の動作を制御するように構成されたコントローラ回路、
を有する、加熱冷却システムと、
を備える、能動的に加熱または冷却される皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿。
17.前記加熱冷却システムが前記本体内に収容されている、上記16に記載の加熱または冷却される皿またはマグ。
18.さらに、前記コントローラ回路、ワイヤレス電力レシーバ、および加熱冷却要素に電気的に接続され、前記加熱冷却要素に電力を供給するように構成された1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスを備える、上記16に記載の加熱または冷却される皿またはマグ。
19.前記1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスが再充電可能な電池を備えている、上記18に記載の加熱または冷却される皿またはマグ。
20.前記1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスが、コンデンサを有している、上記18に記載の加熱または冷却される皿またはマグ。
21.さらに、前記コントローラ回路に電気的に接続され、前記加熱冷却要素の前記動作を制御するためにユーザによって作動可能であるユーザインターフェースを備えている、
上記16に記載の加熱または冷却される皿またはマグ。
22.固体または液体の食品を保持する受入れ部を有する食洗機でも安全な本体と、
加熱冷却システムであって、
前記本体内に収容され、前記本体の前記受入れ部を加熱または冷却するように構成された加熱冷却要素、
前記加熱冷却要素に電気的に接続されたエネルギー貯蔵デバイス、および
対応する充電ベース上の電気接点要素と接触するように構成された前記本体の外面上の電気接点部材インターフェースであって、前記電気接点要素を介して電力を受けその電力を前記エネルギー貯蔵デバイスに送るように構成された電気接点部材インターフェース、
を有する加熱冷却システムと、
を備える、能動的に加熱または冷却される皿、マグ、カップ、または給仕用盛り皿の装置。
23.前記加熱冷却システムが前記本体内に収容される、上記22に記載の装置。
24.さらに、前記電気接点部材および前記エネルギー貯蔵デバイスに動作可能に接続され、前記エネルギー貯蔵デバイスの充電プロセスを制御するように構成された充電回路を備えている、上記22に記載の装置。
25.前記加熱冷却要素が冷却要素である、上記22に記載の装置。
26.さらに、前記エネルギー貯蔵デバイスに動作可能に接続され、前記エネルギー貯蔵デバイスの充電プロセスを制御するように構成された充電回路を備えている、
上記22に記載の装置。
27.さらに、前記制御回路に電気的に接続され、前記加熱冷却要素の前記動作を制御するようにユーザによって作動可能なユーザインターフェースを備えている、上記22に記載の装置。
28.さらに、食洗機でも安全な前記本体を充電ベース上に配置して前記本体の外面の電気接点と前記充電ベースの表面の対応の電気接点とを位置合わせするための、スロットおよびキー機構備えている、上記22に記載の装置。
図1
図2
図3
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図9A
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2021-12-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
能動的に加熱または冷却される食器、給仕用食器または耐熱皿の装置を有するシステムであって、
前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置は、
ベース部、底部、およびベース部と底部との間に画定された中空のキャビティとを有する本体と、
前記キャビティに少なくとも部分的に配置された温度コントロールシステムであって、
前記ベース部の少なくとも一部と熱的に連絡するとともにそれらを加熱または冷却するように動作可能な加熱または冷却要素、
前記加熱または冷却要素の動作を制御し、前記ベース部の少なくとも一部を、ユーザが選択した温度または温度範囲に加熱または冷却するように構成されている回路、
電力をワイヤレスで受け取り、前記温度コントロールシステムの1つまたは複数のコンポーネントに電力を供給するように構成されたワイヤレス電力レシーバ、
前記ワイヤレス電力レシーバから電力を受け取り、ワイヤレス電力トランスミッターを励起する中継器回路、および
1つまたは複数の電気エネルギー貯蔵デバイス、
を有する温度コントロールシステムと、を有し、
前記中継器回路は、複数の前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置が互いの上部に積み重ねられたとき、前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置のそれぞれが、その下の食器、給仕用食器または耐熱皿の装置からワイヤレスで電力を受け入れることを可能とする、
システム。
【請求項2】
前記本体は、プレート、ボウル、給仕用大皿、耐熱皿からなる群から選択される形状ファクタを有している、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記1つまたは複数の電気エネルギー貯蔵デバイスは、前記回路および/または前記加熱または冷却要素に電力を供給するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記加熱または冷却要素が、前記キャビティ内に収容されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記加熱または冷却要素の動作を制御するためにユーザによって作動させることが可能なユーザインタフェースをさらに備え、前記ユーザインタフェースは、複数の温度セッティングの1つを選択するためにユーザによって調整可能なサーモスタットを含んでいる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置の向きを検知し検知した向きを前記回路に伝達するセンサをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置がその横向きになったこと、またはひっくり返されたことを、前記センサによって検出された前記向きが示している場合、前記回路は、前記加熱または冷却要素をオフにする、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記温度コントロールシステムのどの部分も露出されておらず、当該温度コントロールシステムを水または液体にさらすことなく前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置をシンク内の水または液体にさらすことができるようになっており、それにより、前記温度コントロールシステムの損傷が防止される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記温度コントロールシステムは、前記本体に対して取外し可能に結合されるモジュール内に収容されており、前記本体を洗浄すべき場合には、洗浄前に、前記本体から前記モジュールを外すことができ、内容物を加熱または冷却するためにモジュールを前記本体に対して結合することができる後の使用のために、当該モジュールを対応の充電ベースに配置できるようになっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記加熱または冷却要素、前記1つまたは複数の電気エネルギー貯蔵デバイス間に軸方向に配置され、前記加熱または冷却要素を前記1つまたは複数の電気エネルギー貯蔵デバイスから熱的に絶縁する絶縁部材をさらに有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
充電ベースであって、前記充電ベースに配置された前記食器、給仕用食器または耐熱皿の装置に電力を伝送するように構成された前記ワイヤレス電力トランスミッターを有する充電ベースをさらに有する、請求項1に記載のシステム。