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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022037694
(43)【公開日】2022-03-09
(54)【発明の名称】物品収容装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 5/08 20060101AFI20220302BHJP
【FI】
B65B5/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020141952
(22)【出願日】2020-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】393027121
【氏名又は名称】シブヤパッケージングシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100156199
【弁理士】
【氏名又は名称】神崎 真
(72)【発明者】
【氏名】山内 伸人
(72)【発明者】
【氏名】山田 修芳
(72)【発明者】
【氏名】松崎 涼平
【テーマコード(参考)】
3E003
【Fターム(参考)】
3E003AA00
3E003AB05
3E003BB02
3E003BC01
3E003BD05
3E003CA02
3E003CB01
3E003CB05
3E003CB06
3E003DA01
3E003DA07
(57)【要約】
【解決手段】 第1物品および第2物品を収容可能なガイド部材Gを移動させるガイド部材移動手段4と、上記ガイド部材Gに第1物品を供給する第1物品供給手段5と、上記第1物品の収容されたガイド部材Gに第2物品を供給する第2物品供給手段6と、容器Cを搬送する容器搬送手段7と、上記ガイド部材Gの第1、第2物品を上記容器搬送手段7によって搬送される容器Cに挿入する物品挿入手段8とを備えた物品収容装置3に関する。
上記第1物品供給手段5が上記ガイド部材Gに第1物品を収容したか否かを判定する第1検出手段28を備え、当該第1検出手段28がガイド部材Gに第1物品が収容されていないことを検出した場合、上記第2物品供給手段6は当該ガイド部材Gに対して第2物品を供給しないようにした。
【効果】 物品の欠品した不良品の発生を防止することができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1物品および第2物品を収容可能なガイド部材を所定間隔で移動させるガイド部材移動手段と、上記ガイド部材に上記第1物品を供給する第1物品供給手段と、上記第1物品が収容されたガイド部材に上記第2物品を供給する第2物品供給手段と、容器の開口部を上記ガイド部材に向けた状態で搬送する容器搬送手段と、上記ガイド部材に収容された第1、第2物品を側方から押圧して、上記容器搬送手段によって搬送される容器に挿入する物品挿入手段と、これらの手段を制御する制御手段とを備えた物品収容装置において、
上記ガイド部材に上記第1物品が収容されているか否かを判定する第1検出手段を備え、
上記制御手段は、上記第1検出手段により上記ガイド部材に第1物品が収容されていないことが検出された場合、上記第2物品供給手段を制御することにより、当該ガイド部材に対して第2物品を供給しないことを特徴とする物品収容装置。
【請求項2】
上記第2物品供給手段は、上記第2物品を収容する収容部が所定の間隔で形成されたバケットコンベヤを備えるとともに、当該バケットコンベヤの収容部を上記ガイド部材に同期させて移動させ、
さらに、当該バケットコンベヤの収容部に第2物品が収容されているか否かを検出する第2検出手段と、上記ガイド部材内の物品をリジェクトするリジェクト手段とを備え、
上記制御手段は、上記第2検出手段により上記バケットコンベヤの収容部に第2物品が収容されていないことが検出された場合、上記リジェクト手段を制御することにより、当該収容部に対応して移動する上記ガイド部材から上記第1物品をリジェクトすることを特徴とする請求項1に記載の物品収容装置。
【請求項3】
上記リジェクト手段を上記ガイド部材移動手段における上記第2物品供給手段よりも下流側に設けるとともに、上記第2物品供給手段と上記リジェクト手段との間に、上記ガイド部材に第2物品が収容されているか否かを検出する第3検出手段を設け、
上記制御手段は、上記第3検出手段により上記ガイド部材に第2物品が収容されていないことが検出された場合、上記リジェクト手段を制御することにより、当該ガイド部材から上記第1物品をリジェクトすることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の物品収容装置。
【請求項4】
上記容器搬送手段は、上記容器を収容するホルダーを所定の間隔で備えるとともに、当該ホルダーを上記ガイド部材に同期させて移動させ、
さらに、上記容器搬送手段のホルダーに容器を供給する容器供給手段を備え、
上記制御手段10は、上記容器供給手段を制御することにより、上記第1、第2物品が収容されていないガイド部材に対応して移動するホルダーに容器を供給しないことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の物品収容装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物品収容装置に関し、ガイド部材移動手段のガイド部材に収容された第1、第2物品を側方から押圧して、容器搬送手段が搬送する容器に挿入する物品挿入手段を備えた物品収容装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インスタント味噌汁など、ペースト状の味噌や具材を収容した袋をカップ状の容器に収容した商品が知られており、上記容器に袋を挿入するための物品収容装置が知られている(特許文献1)。
上記特許文献1の物品収容装置は、第1物品および第2物品を収容可能なガイド部材を所定間隔で移動させるガイド部材移動手段と、上記ガイド部材に第1物品を供給する第1物品供給手段と、上記第1物品の収容されたガイド部材に第2物品を供給する第2物品供給手段と、容器の開口部をガイド部材に向けた状態で搬送する容器搬送手段と、上記ガイド部材に収容された第1、第2物品を側方から押圧して、上記容器供給手段によって搬送される容器へと挿入する物品挿入手段とを備えている。
この物品収容装置では、上記第1、第2物品供給手段が上記ガイド部材移動手段の各ガイド部材に第1、第2物品を供給し、その後物品挿入手段がガイド部材の第1、第2物品を押圧することで、当該第1、第2物品が上記容器搬送手段によって搬送される容器に押し込まれるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-16386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記第1、第2物品供給手段は第1、第2物品を上記ガイド部材移動手段のガイド部材に移載する移載手段を備えているが、移載ミスによって物品をガイド部材に移載できない場合が発生する。
この場合、ガイド部材に第1物品または第2物品のいずれかが収容されないこととなり、このガイド部材から容器に物品を挿入しようとすると、当該容器はいずれか一方の物品が欠品した不良品となってしまう。
このような問題に鑑み、本発明は物品の欠品した不良品の発生を防止することが可能な物品収容装置を提供するものとなっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち請求項1の発明にかかる物品収容装置は、第1物品および第2物品を収容可能なガイド部材を所定間隔で移動させるガイド部材移動手段と、上記ガイド部材に上記第1物品を供給する第1物品供給手段と、上記第1物品が収容されたガイド部材に上記第2物品を供給する第2物品供給手段と、容器の開口部を上記ガイド部材に向けた状態で搬送する容器搬送手段と、上記ガイド部材に収容された第1、第2物品を側方から押圧して、上記容器搬送手段によって搬送される容器に挿入する物品挿入手段と、これらの手段を制御する制御手段とを備えた物品収容装置において、
上記ガイド部材に上記第1物品が収容されているか否かを判定する第1検出手段を備え、
上記制御手段は、上記第1検出手段により上記ガイド部材に第1物品が収容されていないことが検出された場合、上記第2物品供給手段を制御することにより、当該ガイド部材に対して第2物品を供給しないことを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
上記発明によれば、第1物品供給手段においてガイド部材への第1物品の移載ミスが発生した場合には、第2物品供給手段は当該ガイド部材に対して第2物品を供給しないようにしている。
その結果、第1物品の供給されなかったガイド部材には第2物品も供給されないこととなり、物品挿入手段が第1物品だけを容器に挿入することが防止されて、いずれかの物品が欠品した不良品が発生しないようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】物品収容装置の構成図
図2】ガイド部材の側面図
図3】第1物品供給手段の正面図
図4】第1物品供給手段の側面図
図5】第2物品供給手段の側面図
図6】容器搬送手段および容器挿入手段を説明する図
図7】容器供給手段の側面図
図8】容器供給手段の平面図
図9】容器供給手段の動作を説明する図
図10】第2実施例にかかる物品収容装置の一部を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図示実施例について説明すると、図1はカップ状の容器Cにペースト状の味噌を収容した第1物品1と、具材を収容した第2物品2とを収容する物品収容装置3の構成図を示している。
図6に示すように、上記容器Cは樹脂製で有底円筒状を有しており、その側面は底部に向けて縮径するテーパ状に形成されている。また当該容器Cの開口部は図2の想像線で示すように円形となっており、当該開口部を囲繞するようにフランジ部Fが形成されている。
本実施例において、第1、第2物品1、2は変形可能な材質で成形されている袋状物品であり、内容物が異なるものの略同形状を有している。また第1、第2物品1、2は平面視において略長方形の短冊状に形成され、その長手方向の長さは容器Cの開口部の直径よりも長くなっている。
このため本実施例の物品収容装置3では、上記第1、第2物品1、2を図2に示すガイド部材Gに収容して一旦湾曲させ、その状態で当該ガイド部材Gの側方から第1、第2物品1、2を押圧して、容器Cへと押し込むものとなっている(図6(b)参照)。
【0009】
上記物品収容装置3は、上記第1、第2物品1、2を収容可能なガイド部材Gを所定間隔で移動させるガイド部材移動手段4と、上記ガイド部材Gに第1物品1を供給する第1物品供給手段5と、上記第1物品1の収容されたガイド部材Gに第2物品2を供給する第2物品供給手段6と、上記容器Cの開口部をガイド部材Gに向けた状態で搬送する容器搬送手段7と、上記ガイド部材Gに収容された第1、第2物品1、2を側方から押圧して、上記容器搬送手段7が搬送する容器Cに挿入する物品挿入手段8と、上記容器搬送手段7に容器Cを供給する容器供給手段9とを備えており、これらは制御手段10によって制御されている。
上記構成を有する物品収容装置3では、上記ガイド部材移動手段4が上記ガイド部材Gを上記第1物品供給手段5へと移動させると、第1物品供給手段5が各ガイド部材Gに第1物品1を一つずつ供給する。
次に、当該ガイド部材Gが上記第2物品供給手段6まで移動すると、第2物品供給手段6が各ガイド部材Gに第2物品2を供給し、これによりガイド部材Gに第1、第2物品1、2が収容される。
一方、上記容器供給手段9は上記ガイド部材移動手段4のガイド部材Gと同じ間隔で容器Cを上記容器搬送手段7に供給し、容器搬送手段7は各容器Cを起立状態から横転状態に横転させ、開口部を上記ガイド部材Gに向けて搬送する。
そして上記物品挿入手段8はガイド部材Gに収容された第1、第2物品1、2を側方から押圧し、これによりガイド部材Gの側方に位置した容器Cに第1、第2物品1、2が挿入されるようになっている。
【0010】
図2において、上記ガイド部材移動手段4は無端状に設けられたコンベヤ11と、当該コンベヤ11上に等間隔に設けられたガイド部材Gとから構成され、各ガイド部材Gの位置は上記コンベヤ11に設けられたエンコーダを介して上記制御手段10に認識されるようになっている。
図2は上記ガイド部材Gを上記コンベヤ11の搬送方向に対して直交した方向から見た図を示し、搬送方向上流側および下流側に壁部12が設けられた構成を有している。
上記第1、第2物品供給手段5、6が上記第1、第2物品1、2をガイド部材Gに収容する際には、吸着ヘッドHによって上記第1、第2物品1、2を上方から吸着保持し、その状態でこれらを上記壁部12と壁部12との間に上方から挿入するようになっている。
上記壁部12と壁部12との間隔は上記容器Cの開口部の直径よりも狭く設定されているため、第1、第2物品1、2はガイド部材Gに収容されると湾曲し、両端部同士の距離が容器Cの開口部の直径よりも短くなる。
また上記壁部12の内側には複数の突起12aが設けられており、第1、第2物品1、2の両端が上記突起12aに係合することで、第1、第2物品1、2の移動や脱落が防止されるようになっている。
このような構成により、上記物品挿入手段8によってガイド部材Gの側方より第1、第2物品1、2を容器Cに向けて押圧すると、第1、第2物品1、2が容器Cの開口部に干渉せずに挿入されるようになっている。
【0011】
図1において、上記第1物品供給手段5は、第1物品1を搬送する2台の第1ベルトコンベヤ13と、上記第1ベルトコンベヤ13の間に設けられた第1バケットコンベヤ14と、第1ベルトコンベヤ13上の第1物品1を上記第1バケットコンベヤ14に移載する4台の第1ロボット15と、上記第1バケットコンベヤ14の第1物品1を上記ガイド部材移動手段4のガイド部材Gに移載する第1移載手段16とを備えている。
上記2台の第1ベルトコンベヤ13は平行に設けられており、それぞれの上流端では作業者が箱から取り出した第1物品1をランダムな向きで載置するようになっている。
上記第1バケットコンベヤ14は上流部分が上記2台の第1ベルトコンベヤ13の間に設けられており、下流部分は上記ガイド部材移動手段4に隣接して設けられている。
また第1バケットコンベヤ14の上面には上記第1物品1を一つずつ収容可能な収容部14aが形成され、各収容部14aには上記第1物品1の長手方向が搬送方向に対して直交する向きで収容されるようになっている。
【0012】
上記第1ロボット15は上記第1ベルトコンベヤ13の下流端近傍にそれぞれ2台ずつ設けられており、詳細な説明については省略するが、当該第1ロボット15のアームの先端には上記第1物品1を上方から吸着保持する吸着ヘッドが設けられている。
また上記第1ベルトコンベヤ13における上記第1ロボット15よりも上流側に隣接した位置には、第1ベルトコンベヤ13上を搬送される第1物品1を撮影する図示しないカメラが設けられている。
上記制御手段10は、上記カメラが撮影した画像から第1ベルトコンベヤ13上をランダムな向きで搬送される第1物品1の向きを認識するとともに、上記第1ベルトコンベヤ13に設けられた図示しないエンコーダによって第1物品1の位置を認識するようになっている。
そして上記制御手段10は上記第1ロボット15を制御して、第1ベルトコンベヤ13上の第1物品1を吸着保持させると、当該第1物品1の長手方向が上記第1バケットコンベヤ14の搬送方向に対して直交するように回転させる。
そして上記第1物品1を保持した4台の第1ロボット15は上記制御手段10の制御によって連動して作動し、上記第1バケットコンベヤ14に形成された全ての収容部14aに対して第1物品1を収容するようになっている。
【0013】
図3図4に示すように、上記第1移載手段16は上記第1バケットコンベヤ14と上記ガイド部材移動手段4とが平行に設けられた部分に隣接して設けられ、ここで上記第1バケットコンベヤ14は上記ガイド部材移動手段4よりも上方に設けられている。
また図3において、上記第1バケットコンベヤ14は上記第1物品1を図示右方から左方へと搬送し、上記ガイド部材移動手段4は上記ガイド部材Gを図示左方から右方へと移動させるようになっている。
ここで以下の説明において、図3図4における上記ガイド部材移動手段4および第1バケットコンベヤ14の搬送方向をX方向とし、当該搬送方向に対して水平方向に直交する方向をY方向とし、鉛直方向をZ方向とする。
【0014】
上記第1移載手段16は、上記第1物品1を吸着保持する8個の吸着ヘッドHを備え、これら吸着ヘッドHはX方向に移動可能に設けられたハウジング17と、上記ハウジング17に対してY方向に移動可能に設けられた保持部材18とによってX方向およびY方向に移動可能に設けられている。
上記8個の吸着ヘッドHは保持部材18によってX方向に整列した状態で保持されており、各吸着ヘッドHの先端には図示しない負圧発生手段に接続された吸盤Haが設けられ、第1物品1を上方から吸着保持するようになっている。
また各吸盤Haはエアシリンダからなる昇降手段19によってZ方向に昇降可能となっており、また吸着ヘッドHは上部に設けられたサーボモータからなる回転手段20によって水平方向に回転可能となっている。
【0015】
上記ハウジング17は略箱状を有しており、X方向に設けられたX方向レール21に沿って移動可能に設けられ、X方向に設けられたねじ軸22を駆動するサーボモータ23によって駆動されるようになっている。
具体的には、上記ハウジング17の下部に上記サーボモータ23のねじ軸22に螺合するナット部材24を設け、上記ねじ軸22を正逆に回転させることで、ハウジング17ごと吸着ヘッドHをX方向に往復動させるようになっている。
上記保持部材18は上記ハウジング17の上部に設けられた図示しないY方向レールに沿って移動可能に設けられ、Y方向に設けられたねじ軸26aを駆動するサーボモータ26によって駆動されるようになっている。
具体的には、上記保持部材18の下面に上記サーボモータ26のねじ軸26aに螺合するナット部材27を設け、上記ねじ軸26aを正逆に回転させることで、保持部材18ごと吸着ヘッドHをY方向に往復動させるようになっている。
【0016】
上記構成を有する第1移載手段16の動作について説明すると、図3において上記第1バケットコンベヤ14が図示右方から左方へと上記第1物品1を移動させている。
上記制御手段10は上記ハウジング17を第1バケットコンベヤ14に同期させてX方向(第1バケットコンベヤ14の搬送方向と同じ方向)に移動させながら、上記吸着ヘッドHの吸盤HaをZ方向に下降させて、第1バケットコンベヤ14の各収容部14aに収容されている8個の第1物品1を一斉に吸着保持させる。
続いて、昇降手段19が吸盤Haを上昇させるとともに、上記回転手段20が吸着ヘッドHを90°回転させて、保持された第1物品1の長手方向をY方向からX方向に向くように回転させる。
このとき、昇降手段19は隣接する第1物品1の高さを異ならせるように各吸盤Haを上昇させ、これにより回転した第1物品1の端部同士が干渉しないようになっている。
【0017】
続いて、上記制御手段10は上記吸着ヘッドHをY方向に移動させて、第1物品1を第1バケットコンベヤ14の上方から上記ガイド部材移動手段4の上方へと移動させるとともに、ハウジング17をこれまでとは逆方向(コンベヤ11の搬送方向と同じ方向)に移動させて、各吸着ヘッドHをガイド部材移動手段4によって移動するガイド部材Gに同期させる。
そして、上記昇降手段19が上記吸盤Haを下降させることにより、吸盤Haに吸着保持された第1物品1が上記ガイド部材Gに上方から挿入され、第1物品1がガイド部材Gに収容される。
上記吸着ヘッドHはX方向に8個整列していることから、上記ガイド部材移動手段4の8個の連続したガイド部材Gに対し、一斉に第1物品1を収容することができる。
【0018】
上述したように、上記4台の第1ロボット15は上記第1バケットコンベヤ14に形成された全ての収容部14aに第1物品1を収容するように制御される。
しかしながら、例えば上記第1ベルトコンベヤ13に対して第1物品1が十分に供給されなかった場合や、上記第1ロボット15による移載ミスが発生した場合、第1バケットコンベヤ14の収容部14aに第1物品1を移載することができず、空の収容部14aが発生する場合がある。
この場合、第1移載手段16を構成する8個の吸着ヘッドHのうち、空の収容部14aに位置する吸着ヘッドHは第1物品1を吸着保持できないこととなるため、対応するガイド部材Gに対して第1物品1を移載することができず、空のガイド部材Gが発生することとなる。
このように第1物品1が収容されていない空のガイド部材Gがガイド部材移動手段4によって移動し、その後の第2物品供給手段6において第2物品2が供給されると、上記物品挿入手段8において容器Cに収容されるのは第2物品2のみとなってしまう。
つまり、容器Cには第1物品1が欠品した状態となり、このような第1、第2物品1、2のいずれか一方でも欠品した容器は不良品となってしまう。
【0019】
そこで本実施例の物品収容装置3では、上記ガイド部材移動手段4における上記第1移載手段16よりも下流側に隣接した位置に、上記第1物品供給手段5によって上記ガイド部材Gに第1物品1が収容されたか否かを判定する第1検出手段28を設けている。
上記第1検出手段28にはカメラを用いることができ、上記制御手段10は上記カメラが撮影した画像から各ガイド部材Gにおける第1物品1の有無を認識し、第1物品1が収容されていない空のガイド部材Gを記憶するようになっている。
【0020】
次に、上記第2物品供給手段6について説明する。なお、当該第2物品供給手段6において上記第1物品供給手段5と構成が共通している部分については説明を省略するものとする。
図1において、第2物品供給手段6は、第2物品2を搬送する2台の第2ベルトコンベヤ31と、上記第2ベルトコンベヤ31の間に設けられた第2バケットコンベヤ32と、第2ベルトコンベヤ31上の第2物品2を上記第2バケットコンベヤ32に移載する4台の第2ロボット33と、第2バケットコンベヤ32の第2物品2を上記ガイド部材移動手段4のガイド部材Gに移載する第2移載手段34とを備えている。
上記第1物品供給手段5と異なり、第2物品供給手段6が設けられている位置では、上記ガイド部材移動手段4によるガイド部材Gの搬送方向と上記第2バケットコンベヤ32の搬送方向とは同じとなっている。
【0021】
上記第2移載手段34は、上記第2物品2を吸着保持する8個の吸着ヘッドHを備え、第1移載手段16と同様、吸着ヘッドHはハウジング35および保持部材36によってX方向、Y方向に移動するとともに、昇降手段37および回転手段38によってZ方向に昇降ならびに回転するようになっている。
このような構成を有する第2物品供給手段6も上記第1物品供給手段5と同様、上記8個の吸着ヘッドHをガイド部材移動手段4および第2バケットコンベヤ32に同期させて移動させ、第2バケットコンベヤ32で吸着保持した第2物品2をガイド部材移動手段4のガイド部材Gへと移載するようになっている。
【0022】
ここで、上述した理由により上記第1物品供給手段5においてガイド部材Gに第1物品1が収容されなかった場合、ガイド部材移動手段4は空のガイド部材Gを第2物品供給手段6へと移動させる。
このまま第2物品供給手段6が当該ガイド部材Gに第2物品2を収容してしまうと、当該ガイド部材Gには第2物品2のみが収容され、その後当該ガイド部材Gが上記容器挿入手段8まで移動してしまうと、容器Cに第2物品2のみが収容されてしまい、当該容器Cは第1物品1が欠品した不良品となってしまう。
そこで本実施例では、上記第1検出手段28によってガイド部材Gに第1物品1が収容されていないと検出された場合には、当該ガイド部材Gに第2物品2を供給しないようにして、不良品の発生を防止するようになっている。
【0023】
上記第1検出手段28がガイド部材Gに第1物品1が収容されていないと検出した場合、上記制御手段10は当該ガイド部材Gに対応した位置を移動する第2バケットコンベヤ32の収容部32aの位置を認識し、第2ベルトコンベヤ31上の第2物品2を当該収容部32aには移載しないように第2ロボット33を制御する。
これにより、第1物品1が収容されていないガイド部材Gに対して第2物品2が供給されないこととなり、換言するとガイド部材Gに第2物品2のみが収容されないようにすることができる。
その結果、上記物品挿入手段8には第1、第2物品1、2のいずれも収容されていない空のガイド部材Gが移動することとなり、いずれか一方の物品が欠品した不良品が発生しないようになっている。
【0024】
一方、上記第2物品供給手段6においても、上記第1物品供給手段5の場合と同様な理由により、第2バケットコンベヤ32の収容部32aに第2物品2を移載できない場合がある。
この場合、空の収容部32aに対応する上記第2移載手段34の吸着ヘッドHは第2物品2を吸着保持できないことから、対応するガイド部材移動手段4のガイド部材Gへ第2物品2を移載できないこととなる。
このような第2物品2を移載することができないガイド部材Gには、すでに第1物品1が収容されている場合があり、この第1物品1を収容したガイド部材Gが上記容器挿入手段8まで移動してしまうと、容器Cには第1物品1のみが収容されることとなり、今度は第2物品2が欠品した不良品が発生することとなる。
【0025】
そこで本実施例の第2物品供給手段6には、上記第2バケットコンベヤ32の収容部32aに第2物品2が収容されているか否かを検出する第2検出手段39と、上記ガイド部材移動手段4のガイド部材Gに収容された第1物品1をリジェクトするリジェクト手段40とを設けている。
上記第2検出手段39は上記第2バケットコンベヤ32における上記第2移載手段34の上流側に隣接した位置に設けられており、上記第1検出手段28と同様、カメラを用いることができる。
制御手段10は、上記カメラが撮影した画像から第2バケットコンベヤ32の各収容部32aにおける第2物品2の有無を認識するとともに、第2物品2が収容されていない収容部32aの位置を記憶するようになっている。
そして制御手段10は、上記第2物品2が収容されていない第2バケットコンベヤ32の収容部32aに対応して移動している、上記ガイド部材移動手段4のガイド部材Gの位置を認識するようになっている。
【0026】
上記リジェクト手段40は上記第2移載手段34を構成するハウジング35に上記吸着ヘッドHと同じ間隔で8台設けられており、当該ハウジング35によってガイド部材移動手段4のガイド部材Gと同期して移動可能となっている。
上記リジェクト手段40は、ガイド部材移動手段4の搬送方向に対して直交する方向に設けられたエアシリンダ40aと、当該エアシリンダ40aによって往復動するプッシャ40bとから構成されている。
上記構成を有するリジェクト手段40は、ガイド部材移動手段4のガイド部材Gと同期して移動しながら、上記制御手段10によって制御され、第1物品1のリジェクトが必要なガイド部材Gに対して作動する。
上記エアシリンダ40aがプッシャ40bを前進させると、当該プッシャ40bは上記ガイド部材Gを側方から貫通するように移動し、ガイド部材Gに収容されている第1物品1をガイド部材移動手段4の反対側の側方へと排出する。
そしてガイド部材Gより排出された第1物品1はガイド部材移動手段4の側方に設けられたシュート41の上面を滑り落ちた後、回収箱42に回収されるようになっている。
【0027】
上記容器搬送手段7は、図1に示すように上記ガイド部材移動手段4と平行に設けられ、上記ガイド部材移動手段4に隣接した横転区間で容器Cを起立状態から横転状態とし、容器Cの開口部を上記ガイド部材移動手段4に向けるようになっている。
図6は上記容器搬送手段7および物品挿入手段8の側面図を示し、図6(a)は上記容器搬送手段7が容器Cを起立状態で搬送している状態を、図6(b)は容器Cを横転状態とし、物品挿入手段8が第1、第2物品1、2を容器Cに挿入する状態を示している。
上記容器搬送手段7は、上記ガイド部材移動手段4に沿って設けたチェーンコンベヤ43と、当該チェーンコンベヤ43に等間隔に設けられて上記容器Cを保持するホルダー44と、上記ホルダー44を起立状態または横転状態に切り替える横転手段としてのカムレール45とを備えている。
上記ホルダー44は上記ガイド部材移動手段4のガイド部材Gと同じ間隔で設けられており、各ホルダー44に保持された容器Cが上記ガイド部材Gに隣接した位置を維持するよう、チェーンコンベヤ43はホルダー44をガイド部材Gに同期させて移動させるようになっている。
また上記制御手段10は、上記チェーンコンベヤ43に設けた図示しないエンコーダによって、各ホルダー44の位置を認識するようになっている。
【0028】
上記ホルダー44は、上記チェーンコンベヤ43に固定されたベースプレート44aと、当該ベースプレート44aの上面に揺動可能に設けられて上記容器Cの側面を支持する側面プレート44bと、側面プレート44bに設けられて上記容器Cを支持する底面プレート44cとを備えている。
上記ベースプレート44aと側面プレート44bとはピン44dによって揺動可能に設けられており、これにより上記側面プレート44bに支持された容器Cを起立状態もしくは横転状態とすることができる。
上記カムレール45は上記チェーンコンベヤ43に沿って設けられており、上記底面プレート44cの底部に設けられた案内ガイド44eに係合するようになっている。
図6(a)に示す起立状態において、上記カムレール45は上記チェーンコンベヤ43に隣接した位置に設けられており、これにより上記底面プレート44cが水平状態となり、容器Cは起立状態となる。
一方、上記ホルダー44が上記横転区間に移動するまでの間に、上記カムレール45は徐々にチェーンコンベヤ43の上方に移動し、これにより図6(b)に示すように上記底面プレート44cが水平状態から起立状態へと揺動し、容器Cは開口部が側方を向いた横転状態となる。
そして上記ホルダー44が上記横転区間を通過すると、上記カムレール45は再びチェーンコンベヤ43に隣接した位置へと下降し、これにより上記底面プレート44cが起立状態から水平状態へと揺動し、容器Cが再び起立状態となる。
【0029】
上記容器挿入手段8は、図1に示すように上記ガイド部材移動手段4および容器搬送手段7に平行に設けられ、上記容器搬送手段7の横転区間の位置に設けられている。
図6(b)に示すように、上記物品挿入手段8は上記ガイド部材移動手段4に沿って設けたチェーンコンベヤ51と、当該チェーンコンベヤ51に等間隔に設けられたプッシャ52と、当該プッシャ52を進退動させるカム53とを備えている。
上記プッシャ52は上記チェーンコンベヤ51に上記ガイド部材移動手段4のガイド部材Gと同じ間隔で設けられており、各プッシャ52は上記ガイド部材Gに隣接した位置を維持するよう同期して移動するようになっている。
上記プッシャ52は、ガイド部材移動手段4の搬送方向に対して直交する方向に往復動可能に設けられたロッド52aと、当該ロッド52aの先端に設けられた押圧部材52bと、上記ロッド52aの上部に設けられて上記カム53に係合するカムフォロア52cとから構成されている。
上記カム53は上記チェーンコンベヤ51に沿って設けられており、上記カム53に従って上記カムフォロア52cが移動すると、上記ロッド52aおよび押圧部材52bが一体的に往復動するようになっている。
上記押圧部材52bが前進してガイド部材Gを通過すると、上記ガイド部材Gに収容された第1、第2物品1、2が反対側に押し出され、上記容器搬送手段7によって横転状態とされた容器Cの開口部を介して、当該容器Cに挿入されるようになっている。
このとき、上記第1、第2物品1、2はガイド部材Gによって容器Cの開口部の直径よりも狭くなるように湾曲しているため、押圧部材52bによって押圧された第1、第2物品1、2は両端部が開口部に干渉することなく容器Cに収容されるようになっている。
【0030】
上記容器供給手段9は、図1に示すように上記容器搬送手段7の上流に設けられており、この容器供給手段9の設けられた位置では、上記容器搬送手段7は上記ホルダー44を起立状態としている。
図7に示すように、上記容器供給手段9は多段に積み重ねられた積層容器Csを8列保持し、この積層容器Csの間隔は上記容器搬送手段7のホルダー44と同じ間隔となっている。
そして上記容器供給手段9は、各列の積層容器Csから容器Cを一つずつ取り出す取り出し手段61と、取り出された容器Cを上記容器搬送手段7のホルダー44に受け渡す受け渡し手段62とを備えている。
【0031】
上記取り出し手段61は、上記積層容器Csの下方に開閉可能に設けられた上段グリッパ63、中段グリッパ64、下段グリッパ65と、上記中段グリッパ64および下段グリッパ65を昇降させる昇降手段66とを備えている。
ここで図8は上記取り出し手段61を上方からみた平面図を示しており、図示上方の2つの積層容器Csは上段グリッパ63によって、中央の3つの積層容器Csは中段グリッパ64によって、下方の3つの積層容器Csは下段グリッパ65によってそれぞれ把持された状態を示している。
上記上段グリッパ63は、容器Cを収容可能な略半円状の凹部が形成された把持部材と、当該把持部材を容器搬送手段7の搬送方向に対して直交する方向に移動させるエアシリンダ63aとによって構成され、上記制御手段10は上段グリッパ63を上記積層容器Csのそれぞれに対して個別に開閉動作させることが可能となっている。
上記中段、下段グリッパ64、65は、容器Cを両側から挟持する略半円状の凹部が形成された把持部材と、当該把持部材を容器搬送手段7の搬送方向に対して直交する方向に移動させるエアシリンダ64a、65aとによって構成されている。
この中段、下段グリッパ64、65においては、それぞれ8組の把持部材をそれぞれ連結部材64b、65bによって連結し、これら連結部材64b、65bを上記エアシリンダ64a、65aによって駆動させるものとなっている。
したがって、本実施例の中段、下段グリッパ64、65については、上記上段グリッパ63と異なり、上記エアシリンダ64a、65aによって全ての把持部材が同時に開閉を行うものとなっている。
また上記昇降手段66は、図7に示すように連結部材66aによって上記中段グリッパ64および下段グリッパ65のエアシリンダ64a、65aを保持しており、これにより中段グリッパ64および下段グリッパ65を一体的に昇降させるようになっている。
【0032】
上記受け渡し手段62は、上記取り出し手段61によって取り出された容器Cを受け取る受け取りグリッパ67を備え、当該受け取りグリッパ67は容器搬送手段7の搬送方向に移動するベース部材68と、当該ベース部材68に対して上下動する昇降部材69とによって移動可能となっている。
上記受け取りグリッパ67は、容器Cを収容可能な略半円状の凹部が8個ずつ形成された一対の把持部材と、当該把持部材を容器搬送手段7の搬送方向に対して直交する方向に移動させるエアシリンダ67aとによって構成されている。
上記ベース部材68および昇降部材69は従来公知の駆動手段によって駆動させることが可能となっており、それぞれレールに沿って往復動可能に設けるとともに、これらをモータによって旋回するアームと、当該アームに連結されたレバーとを組み合わせた機構を用いて往復動させることができる。
そして上記受け取りグリッパ67は上記受渡し手段62および容器搬送手段7のホルダー44に同期して移動するようになっており、上記受け取りグリッパ67を上記積層容器Csの下方に位置させて上記取り出し手段61より容器Cを受け取ったら、受け取りグリッパ67を上記容器搬送手段7のホルダー44の移動に同期して移動させながら容器Cを開放することで、各ホルダー44に容器Cを供給するようになっている。
【0033】
図9は、上記容器供給手段9の動作を説明する図となっており、ここではある1列の積層容器Csに対する上記取り出し手段61および受け渡し手段62の動作を説明するものとなっている。
ここで図9(a)は、積層容器Csの容器Cを上記容器搬送手段7のホルダー44に供給する場合の動作を、図9(b)は容器Cを上記ホルダー44に供給しない場合の動作を示している。
まず図9(a)(1)では、上記取り出し手段61の上段、中段、下段グリッパ63、64、65が閉鎖状態となっており、中段グリッパ64および下段グリッパ65は昇降手段66によって上方に位置している。また上記受け渡し手段62の受け取りグリッパ67は積層容器Csの下方に待機している。
このとき、積層容器Csの最下段の容器Cのフランジ部Fが上段グリッパ63に上方から係合しており、これにより積層容器Csがこれ以上下方に移動しないようになっている。
【0034】
続いて、上記制御手段10は(2)に示すように上段グリッパ63および中段グリッパ64を開放状態とする。すると積層容器Csが自重によって下方に移動し、最下段の容器Cのフランジ部Fが閉鎖状態になっている下段グリッパ65に上方から係合して、積層容器Csがこれ以上下方に移動しないようになる。
続いて、上記制御手段10は(3)に示すように上記上段グリッパ63および中段グリッパ64を閉鎖状態とする。すると最下段の容器Cのフランジ部Fの上下に上記中段グリッパ64および下段グリッパ65が位置し、下から2段目の容器Cのフランジ部Fが上段グリッパ63の上方から係合した状態となる。
【0035】
続いて、上記制御手段10は(4)に示すように上記中段グリッパ64および下段グリッパ65を下降させる。すると、積層容器Csの最下段に位置する容器CのフランジFが下方に押圧され、当該最下段の積層容器Csから離脱して下方に移動する。
また上記中段グリッパ64および下段グリッパ65が下降すると、容器Cの一部が上記容器C受け渡し手段62の受け取りグリッパ67を通過するようになっている。
一方、これまで積層容器Csの下から2段目に位置していた容器Cは、上記上段グリッパ63によって下方への移動が阻止されているため、最下段の容器Cが取り出されることにより、当該2段目の容器Cが最下段の容器Cとなる。
【0036】
続いて、上記制御手段10は(5)に示すように中段グリッパ64および下段グリッパ65を開放状態とする。これにより、中段グリッパ64および下段グリッパ65によって保持されていた容器Cは下方へと落下し、閉鎖状態とされた上記受け取りグリッパ67に保持される。
このようにして受け渡し手段62に容器Cが受渡されると、(6)に示すように受け取りグリッパ67が上記容器搬送手段7のホルダー44に同期して移動しながら下降し、開放状態となることで容器Cをホルダー44に収容する。
その後、中段グリッパ64および下段グリッパ65は再び閉鎖状態となって上昇し、受け取りグリッパ67も閉鎖状態となって上昇することで、(1)に示す状態に復帰する。
【0037】
次に、図9(b)に示す容器Cをホルダー44に供給しない場合の動作を説明する。(1)’は図9(a)の(1)と同様、積層容器Csの最下段の容器Cが上記上段グリッパ63によって下方への移動が阻止された状態となっている。
この状態から、上記制御手段10は(2)’では上段グリッパ63が閉鎖状態を維持させ、これに対し上記中段グリッパ64を開放状態とする。
これにより、積層容器Csは上段グリッパ63によって下方への移動が阻止されたままとなり、(a)の(2)と異なり、積層容器Csが上記下段グリッパ65まで下降しないようになっている。
その後の(3)’~(6)’における上記中段、下段グリッパ64、65の動作は図9(a)と同様であるが、上記上段グリッパ63が閉鎖状態を維持していることから、容器Cが上記受け取りグリッパ67を介して容器供給手段9のホルダー44に供給されることはない。
【0038】
ここで、上記上段グリッパ63は上記制御手段10によって8列の積層容器Csのそれぞれを個別に開閉可能としているため、任意の列の積層容器Csに対する上段グリッパ63を(b)(2)’に示す閉鎖状態とし、その他の列の積層容器Csに対する上段グリッパ63を(a)(2)に示す開放状態とすることができる。
これにより、本実施例の容器供給手段9は、8列の積層容器Csのうち任意の積層容器Csから容器Cを取り出さないようにすることができ、容器搬送手段7における8つの連続したホルダー44のうち、任意のホルダー44に対して容器Cを供給しないことができる。
【0039】
以下、上記構成を有する物品収容装置3の動作について説明する。
まず、上記第1物品供給手段5では、第1ベルトコンベヤ13上をランダムに搬送される第1物品1は上記第1ロボット15によって保持され、上記第1バケットコンベヤ14の収容部14aに長手方向を搬送方向に対して直交する向きで収容される。
上記第1バケットコンベヤ14の収容部14aが上記第1移載手段16まで移動すると、8つの吸着ヘッドHが移動して8つの連続する収容部14aから8つの第1物品1を吸着保持する。
その後、吸着ヘッドHにより第1物品1は長手方向が搬送方向を向くように回転され、上記ガイド部材移動手段4によって移動するガイド部材Gにそれぞれ収容される。
【0040】
このとき、上記第1ベルトコンベヤ13における第1物品1の供給量不足や、上記第1移載手段16の吸着ヘッドHによる吸着ミスが生じた場合には、上記ガイド部材Gに第1物品1が収容されないこととなる。
そこで上記第1物品供給手段5の下流側に設けた第1検出手段28では、各ガイド部材Gにおいて第1物品1が収容されているか否かの検出を行い、制御手段10は第1物品1が収容されていないガイド部材Gの位置を記憶する。
【0041】
次に、上記第2物品供給手段6では、第2ベルトコンベヤ31上をランダムに搬送される第2物品2が上記第2ロボット33によって保持され、上記第2バケットコンベヤ32の収容部32aに収容される。
上記第2バケットコンベヤ32の収容部32aが上記第2移載手段34まで移動すると、8つの吸着ヘッドHが移動して8つの連続する収容部32aから8つの第2物品2を吸着保持し、これをガイド部材移動手段4によって移動するガイド部材Gにそれぞれ収容する。
【0042】
このとき、上記第1検出手段28によって第1物品1が収容されていないガイド部材Gが検出された場合には、制御手段10は第2ロボット33を制御して、当該ガイド部材Gに対応して移動する収容部32aに第2物品2を移載しないようにする。
その結果、上記第1物品1の収容されていない空のガイド部材Gには第2物品2が収容されないこととなり、当該ガイド部材Gは空の状態を維持したまま、上記物品挿入手段8まで移動することとなる。
【0043】
一方、上記第2物品供給手段6において、上記第2ベルトコンベヤ31における第2物品2の供給量不足や、上記第2ロボット33による移載ミスが生じた場合、上記第2バケットコンベヤ32の収容部32aに第2物品2が収容されないこととなる。
上記第2検出手段39が第2物品2の収容されていない収容部32aを検出すると、制御手段10は当該第2物品2が収容されていない収容部32aの位置を記憶するとともに、当該収容部32aに対応するガイド部材移動手段4のガイド部材Gを認識する。
そして制御手段10は、上記第2移載手段34に設けたリジェクト手段40のうち、当該ガイド部材Gに対応するリジェクト手段40を作動させて、第2物品2が収容されないガイド部材Gから第1物品1をリジェクトし、当該ガイド部材Gは空の状態を維持したまま、上記物品挿入手段8まで移動することとなる。
【0044】
一方、上記容器供給手段9は、上記容器搬送手段7に対して空の容器Cを供給するようになっており、本実施例では8つの連続するホルダー44に対して一斉に容器Cを供給することが可能となっている。
そして、物品搬送手段7は上記物品挿入手段8に隣接する横転区間において容器を横転状態とし、物品挿入手段8がガイド部材Gに収容された第1、第2物品1、2を上記容器Cへと挿入する。
上記横転区間を通過した容器Cは、上記容器搬送手段7によって移動しながら再び横転状態から起立状態となり、その後第1、第2物品1、2を収容した上記容器Cは図示しない後工程へと搬送される。
【0045】
ここで、上記第1検出手段28によって第1物品1がガイド部材Gに収容されなかった場合、上記第2検出手段39の検出結果によって第1物品1がガイド部材Gからリジェクトされた場合、当該ガイド部材Gは第1、第2物品1、2のいずれも収容されていない空の状態となっている。
制御手段10は当該空のガイド部材Gの位置を記憶しており、上記容器供給手段9を制御して、当該ガイド部材Gの位置に対応するホルダー44には容器Cを供給しないようにする。
すなわち、制御手段10は上記ガイド部材Gに対応して移動するホルダー44の位置を認識することが可能となっており、当該ホルダー44に対しては、図9(b)で示す手順に基づいて容器Cを供給しないようにする。
その結果、第1、第2物品1、2を収容しないガイド部材Gに対応するホルダー44には容器Cが供給されないため、これら空のガイド部材Gと空のホルダー44とが同期して上記物品挿入手段8に移動することとなる。
したがって、物品挿入手段8において上記プッシャ52が作動しても、当該ガイド部材Gには第1、第2物品1、2が収容されておらず、またホルダー44には容器Cが収容されていないことから、当該ホルダー44において不良品が発生することはなく、その後の後工程において不良品を除外する必要がなくなる。
【0046】
以上のように、本実施例にかかる物品収容装置3によれば、第1、第2物品供給手段5、6において第1物品1または第2物品2の供給にミスが生じたことによる、第1、第2物品1、2の少なくともいずれか一方が収容されていない不良品としての容器Cの発生を防止することができる。
すなわち、第1物品供給手段5において第1物品1をガイド部材Gに収容できなかった場合、上記第2物品供給手段6において当該ガイド部材Gに第2物品2を挿入しないようになっている。
これにより、ガイド部材Gには第1、第2物品1、2のいずれも収容されないこととなるため、容器Cに第2物品2だけが収容されることはなく、第1物品1が欠品した容器Cの発生を防止することができる。
【0047】
また、第2物品2供給装置において第2物品2をガイド部材Gに収容できなかった場合、制御手段10は上記リジェクト手段40を制御して当該ガイド部材Gから第1物品1をリジェクトするようになっている。
これにより、ガイド部材Gには第1、第2物品1、2のいずれも収容されないこととなるため、容器Cに第1物品1だけが収容されることはなく、第2物品2が欠品した容器Cの発生を防止することができる。
さらに、上記第1、第2物品1、2の収容されない空のガイド部材Gに対応するホルダー44に対して、上記容器供給手段9は容器Cを供給しないことから、第1、第2物品1、2の収容されていない空の容器Cの発生も防止することができる。
【0048】
図10は第2実施例にかかる物品収容装置3の一部を示すものとなっており、具体的には第2移載手段34近傍の拡大図を示している。なお、以下の説明において上記第1実施例と共通する部分についての説明は省略するものとする。
この第2実施例では、上記第1実施例に対し、第2移載手段34に設けたリジェクト手段140を当該第2移載手段34の下流側に設けるとともに、第2移載手段34とリジェクト手段140との間に第3検出手段101を設けたものとなっている。
上記リジェクト手段140は、第1実施例のリジェクト手段40と同様、ガイド部材移動手段4に沿って往復動可能に設けられ、当該ハウジングの上部に設けられたエアシリンダとプッシャとによって構成されるとともに、第1実施例と同様8台設けられている。
上記構成を有するリジェクト手段140は、ガイド部材移動手段4のガイド部材Gと同期して移動しながら、上記制御手段10によって制御され、第1物品1のリジェクトが必要なガイド部材Gに対して作動する。
【0049】
そして上記第3検出手段101は、上記第1、第2検出手段28、39と同様、カメラを用いることができ、制御手段10は、上記カメラが撮影した画像から第2物品2がガイド部材Gに収容されているか否かを検出する。
すなわち、この第3検出手段101では、上記第2移載手段34による第2物品2のガイド部材Gへの移載ミスを検出するものとなっており、第3検出手段101によってガイド部材Gに第2物品2が移載されていないことが検出されると、制御手段10は該当するリジェクト手段140を動作させてガイド部材Gから第1物品1をリジェクトするようになっている。
そしてガイド部材Gからリジェクトされた第1物品1は、ガイド部材移動手段4を挟んで反対側に設けられた回収箱140aに回収されるようになっている。
【0050】
上記構成を有する第2実施例によれば、上記第3検出手段101を設けることにより、第2移載手段34による第2物品2の移載ミスが生じた場合に、第1物品1のみが収容されたガイド部材Gから第1物品1をリジェクトして、不良品としての容器Cの発生を防止することができる。
なお、この第2実施例においては、上記第1実施例における上記第2検出手段39を省略して、第3検出手段101によって第2物品2の収容されていないガイド部材Gを検出するとともに、上記リジェクト手段140によって当該ガイド部材Gから第1物品1をリジェクトするようにしてもよい。
【0051】
なお、上記実施例では容器Cに第1、第2物品1、2を収容するようになっているが、これに限定されるものではなく、第3物品供給手段を設けて3個以上の物品を収容することも可能である。
この場合、第3物品供給手段に上記第2検出手段39と同様の第3検出手段およびリジェクト手段を設けることで、第3物品をガイド部材Gに収容できない場合に、すでにガイド部材Gに収容されている第1、第2物品1、2をリジェクトすることができる。
【符号の説明】
【0052】
1 第1物品 2 第2物品
3 物品収容装置 4 ガイド部材移動手段
5 第1物品供給手段 6 第2物品供給手段
7 容器搬送手段 8 物品挿入手段
16 第1移載手段 28 第1検出手段
34 第2移載手段 39 第2検出手段
40、140 リジェクト手段 101 第3検出手段
C 容器 G ガイド部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10