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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022048129
(43)【公開日】2022-03-25
(54)【発明の名称】知的財産業務管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20220317BHJP
   G06Q 10/06 20120101ALI20220317BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021148427
(22)【出願日】2021-09-13
(31)【優先権主張番号】P 2020153589
(32)【優先日】2020-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】520355334
【氏名又は名称】株式会社ジムウイン
(74)【代理人】
【識別番号】240000693
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人滝田三良法律事務所
(72)【発明者】
【氏名】望月 俊一
(72)【発明者】
【氏名】李 永虎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA07
5L049CC33
(57)【要約】
【課題】知的財産関係の管理業務を円滑に行うことができるだでなく、作業代行依頼を円滑に行って特許事務所の作業負担を飛躍的に軽減することができる知的財産業務管理システムを提供する。
【解決手段】ユーザが操作するユーザ端末1と、ユーザ端末1からネットワーク2を介してアクセス可能な知的財産業務管理サーバ3とを備える。知的財産業務管理サーバ3は、知的財産に関する包袋情報を管理する包袋管理部4と、包袋情報の手続に必要な業務の流れを登録し管理するワークフロー処理部5とを備える。ワークフロー処理部5は、複数のワークタスクが時系列に登録されたワークタスク管理部6と、外注による作業代行の依頼を処理する代行依頼処理部7とを備える。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
知的財産関係業務の支援及び管理を行う知的財産業務管理システムであって、
ユーザが操作するユーザ端末と、該ユーザ端末からネットワークを介してアクセス可能な知的財産業務管理サーバとを備え、
前記知的財産業務管理サーバは、知的財産に関する包袋情報を管理する包袋管理部と、包袋情報の手続に必要な業務の流れを登録し管理するワークフロー処理部とを備え、
前記ワークフロー処理部は、複数のワークタスクが時系列に登録されたワークタスク管理部と、外注による作業代行の依頼を処理する代行依頼処理部とを備えることを特徴とする知的財産業務管理システム。
【請求項2】
知的財産関係業務の支援及び管理を行う知的財産業務管理システムであって、
ユーザが操作するユーザ端末と、該ユーザ端末からネットワークを介してアクセス可能な知的財産業務管理サーバとを備え、
前記知的財産業務管理サーバは、知的財産に関する包袋情報を管理する包袋管理部と、包袋情報の手続に必要な業務について、外注による作業代行の依頼が可能な業務を登録し管理する代行依頼タスク処理部とを備え、
前記代行依頼タスク処理部は、外注による作業代行の依頼を処理する代行依頼処理部とを備えることを特徴とする知的財産業務管理システム。
【請求項3】
前記代行依頼処理部は、作業代行者を登録する代行者登録部と、該代行者登録部に登録された作業代行者を前記ユーザ端末の操作により選択する代行者選択手段と、該代行者選択手段によって選択された作業代行者に対して、代行終了までの期間に限り、前記包袋管理部が管理する包袋情報のうち少なくとも一部の共有を許可する包袋情報共有管理手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の知的財産業務管理システム。
【請求項4】
前記代行依頼処理部は、前記代行者選択手段によって選択された作業代行者に対して付与するポイント情報を記録する代行者ポイント記録部を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の知的財産業務管理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、知的財産関係業務の支援及び管理を行う知的財産業務管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、企業或いは個人において発明等の知的財産が創出された場合には、特許庁への特許出願を行い、知的財産権として事業への活用等が行われる。
【0003】
しかし、知的財産権の取得から存続、活用に至るまでには、極めて複雑な作業を行うことが強いられる。このため、知的財産権の取得維持やその活用は、特許事務所等の専門家に依頼することが多い。
【0004】
一方、特許事務所等においては、依頼された特許出願等の件数や、特許権等の知的財産権の数が膨大となると、例えば、案件毎の包袋情報の利用に関する管理や、当該包袋の保管管理、期限の管理等、各種の管理のために生じる負担が極めて大きい。
【0005】
そこで、これらの管理をコンピュータを用いた情報処理システムにより行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
この種のシステムは、知的財産情報を一元的に管理する知的財産情報管理サーバと、複数のユーザ端末とを備え、ユーザ端末からネットワークを介して知的財産情報管理サーバにアクセスすることで、知的財産の期限管理及び包袋管理が容易に行えるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011-138557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記従来のものは、企業の管理システムとして運用され、企業と特許事務所等との連携等の利用法が前提となっている。このため、特許事務所等に求められるような、より細かいワークフロー管理を充実させることについては考慮されていない。しかも、外注による作業代行の依頼を処理することについても考慮されていない。
【0009】
上記の点に鑑み、本発明は、知的財産関係の管理業務を円滑に行うことができるだでなく、作業代行依頼を円滑に行って特許事務所の作業負担を飛躍的に軽減することができる知的財産業務管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するために、本発明は、知的財産関係業務の支援及び管理を行う知的財産業務管理システムであって、ユーザが操作するユーザ端末と、該ユーザ端末からネットワークを介してアクセス可能な知的財産業務管理サーバとを備え、前記知的財産業務管理サーバは、知的財産に関する包袋情報を管理する包袋管理部と、包袋情報の手続に必要な業務の流れを登録し管理するワークフロー処理部とを備え、前記ワークフロー処理部は、複数のワークタスクが時系列に登録されたワークタスク管理部と、外注による作業代行の依頼を処理する代行依頼処理部とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、知的財産関係業務の支援及び管理を行う知的財産業務管理システムであって、ユーザが操作するユーザ端末と、該ユーザ端末からネットワークを介してアクセス可能な知的財産業務管理サーバとを備え、前記知的財産業務管理サーバは、知的財産に関する包袋情報を管理する包袋管理部と、包袋情報の手続に必要な業務について、外注による作業代行の依頼が可能な業務を登録し管理する代行依頼タスク処理部とを備え、前記代行依頼タスク処理部は、外注による作業代行の依頼を処理する代行依頼処理部とを備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明において、前記代行依頼処理部は、作業代行者を登録する代行者登録部と、該代行者登録部に登録された作業代行者を前記ユーザ端末の操作により選択する代行者選択手段と、該代行者選択手段によって選択された作業代行者に対して、代行終了までの期間に限り、前記包袋管理部が管理する包袋情報のうち少なくとも一部の共有を許可する包袋情報共有管理手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明において、前記代行依頼処理部は、作業を依頼した作業代行者に対して付与されたポイント情報を記録する代行者ポイント記録部と、該代行者ポイント記録部にユーザ端末からポイント情報を入力するポイント情報入力手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、上記の構成により、特許事務所等によりシステムが運用され、複数の異なる依頼主の包袋情報に、それぞれが独立した形で効率よくワークフローの管理が行える。しかも、外注による作業代行の依頼を処理することができる。
【0015】
従って、本発明によれば、知的財産関係の管理業務を円滑に行うことができるだでなく、作業代行依頼を円滑に行って特許事務所の作業負担を飛躍的に軽減することができる知的財産業務管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態の知的財産業務管理システムを模式的に示す説明図。
図2】知的財産業務管理サーバの機能的構成を示すブロック図。
図3】包袋情報の表示形態を示す図。
図4】ワークフローの表示の一部を示す図。
図5】ワークフローにおける各ワークタスクの表示形態を示す図。
図6】ワークタスクの表示形態を示す図。
図7】ワークタスクの要部を示す図。
図8】ワークタスクの作業代行者との共有する表示形態を示す図。
図9】本発明の二実施形態の知的財産業務管理サーバの機能的構成を示すブロック図。
図10】代行依頼画面の表示形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の知的財産業務管理システムは、利用者としてアクセス権を取得した特許事務所の構成員をそのユーザとし、各ユーザに特許・実用新案・意匠・商標に関する取得及び管理業務(以下これらを全て含むものとして特許管理業務という)に関するワークフローを提供することにより業務支援を行う。
【0018】
本実施形態の知的財産業務管理システムにおいては、各特許事務所の実情に応じた独自のワークフローを設計することができるようになっている。ワークフローの実行は、自動化が可能であり、これによって人為的ミスを激減させることができる。
【0019】
更に、業務代行を依頼する場合の包袋情報の開示を管理し、円滑な代行者選定及び業務効率の向上を図ることが可能となる。
【0020】
本実施形態のシステム構成を説明する。図1に示すように、本実施形態の知的財産業務管理システムは、特許事務所に配備されたユーザ端末1と、ユーザ端末1にインターネット等のネットワーク2を介して接続される知的財産業務管理サーバ3とを備えている。
【0021】
知的財産業務管理サーバ3は、サーバ機器又はクラウドコンピューティングサービス上に構築された仮想サーバである。ユーザ端末1は、知的財産業務管理サーバ3にアクセスすることにより、情報の抽出、表示、及び処理操作を行うためのブラウザソフトが実行可能なパーソナルコンピュータである。
【0022】
知的財産業務管理サーバ3は、図2に示すように、包袋情報データベース4とワークフロー処理部5とを備えている。
【0023】
包袋情報データベース4は、包袋管理部としての機能を備えており、ユーザ端末1の操作に応じて包袋情報の登録、抽出、更新、及び削除が行えるようになっている。包袋情報は、特許管理業務に必要となる各種情報であり、図3に示すように、ユーザ端末1のブラウザ上に表示される。
【0024】
なお、既に登録済みの包袋の場合は、所定の項目による検索を行うことにより、包袋情報データベース4から抽出してユーザ端末1に表示させ、未登録の場合には、予め、ユーザ端末1の図示しない入力画面表示から各必要項目を入力して登録作業を行う。
【0025】
図2に示すように、ワークフロー処理部5は、ワークタスクを管理するワークタスク管理部6と、外注による作業代行の依頼を処理する代行依頼処理部7とを備えている。
【0026】
ワークタスク管理部6は、図4に示すように、ユーザ端末1のブラウザによって画面表示された「ToDo編集」ボタン8のクリック操作に応じてワークタスクの内容を編集する機能を備えており、「ToDo追加」ボタン9のクリック操作に応じてワークタスクを追加する機能を備えている。
【0027】
ワークタスクの編集や追加の作業として、必要項目の入力作業によりワークフローが作成され、図5に示すように、各タスク名のリストとして時系列に並べられてユーザ端末1のブラウザによって画面表示される。
【0028】
また、入力項目として、ワークフローの最終期限となる手続期限日及びワークタスクの担当者が挙げられ、図5に示すユーザ端末1の画面表示上で入力操作が行われる。
【0029】
このとき、知的財産業務管理サーバ3においては、上記の手続期限日、担当者のほか、ワークタスクの処理期限、ワークタスクの説明文、及び、ワークタスクの作業履歴が記録可能となっている。
【0030】
また、登録された各ワークタスクは、「処理中」、「処理待」、「処理済」といった進捗情報によって格付けされており、これらの進捗情報は、ワークタスクの担当者が適宜確認できるようになっている。
【0031】
ワークタスクの表示形態については、図6に示すように、タスク番号欄10、進捗情報欄11、タスク名欄12、担当者欄13及び説明欄14に、知的財産業務管理サーバ3から抽出されたデータが表示され、期限入力欄15及びメッセージ入力欄16が夫々入力可能な状態で表示される。
【0032】
期限入力欄15及びメッセージ入力欄16への入力データは、表示しているワークタスクに対応する知的財産業務管理サーバ3内のレコードに書き込まれる。
【0033】
また、図6に示すように、上記画面には、「代行依頼」ボタン17が表示される。「代行依頼」ボタン17をクリック操作すると、代行依頼処理部7が作動する。
【0034】
代行依頼処理部7は、図2に示すように、外注による作業代行の依頼を処理する機能である。代行依頼処理部7は、代行者登録部18と、代行者選択手段19と、包袋情報共有管理手段20とを備えている。
【0035】
代行者登録部18には作業代行者を登録しておくことができ、代行者選択手段19によって作業代行を依頼する作業代行者を選択することができるようになっている。
【0036】
例えば、特許図面の代行を依頼した場合、図7に示すように、図面作成のワークタスクの担当者欄13が「代行」と表示される。
【0037】
一方、依頼を受けた作業代行者は、包袋情報共有管理手段20の機能によって、図面作成のワークタスク情報へのアクセスが許可される。これにより、作業代行者においても担当者との情報が共有状態となる。
【0038】
これによれば、例えば、担当者から作業代行者への資料の送付や、作業代行者から担当者への納品も知的財産業務管理サーバ3への登録作業(ダウンロードやアップロード)によって円滑に行える。しかも、図8に示すように、作業代行者がメッセージ入力欄16を用いて担当者宛のコメントを記入することができる。
【0039】
更に、包袋情報共有管理手段20は、作業代行者からの納品が完了した後、作業代行者からのワークタスク情報へのアクセスを不能とし、知的財産業務管理サーバ3への不用意な侵入を防止する。
【0040】
更に、図2に示すように、代行依頼処理部7は、作業代行者に対して付与するポイント情報を記録する代行者ポイント記録部21を備えている。作業代行者に対して付与するポイント情報としては、図8に示す画面表示の説明欄14のように、作業代行者に支払う料金に対応するポイントが挙げられるが、これ以外に、作業代行者の作業品質に応じた評価に対応するポイントを挙げることができる。
【0041】
次に、本発明に係る知的財産業務管理サーバの第二の実施形態について、図9及び10を参照しながら説明する。なお、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0042】
第二の実施形態における知的財産業務管理サーバ3は、図9に示すように、包袋情報データベース4と代行依頼タスク処理部5’とを備えている。
図9に示すように、代行依頼タスク処理部5’は、外注による作業代行の依頼を処理する代行依頼処理部7とを備えている。
【0043】
代行依頼タスク処理部5’は、図10に示すように、ユーザ端末1のブラウザによって画面表示された「プルダウン」メニュー22から所望の業務タスクを選択すると、選択された業務タスクの内容を説明欄14に表示する機能を備えている。
【0044】
さらに、上記画面には、「代行依頼」ボタン17が表示される。「代行依頼」ボタン17をクリック操作すると、代行依頼処理部7が作動する。
【0045】
なお、上記の実施形態においては、ユーザ端末1のブラウザによる画面表示を具体的に示したが、これに限るものではなく、本発明は、視認性や操作効率等を考慮して他の表示形態を採用することを妨げない。
【符号の説明】
【0046】
1…ユーザ端末、2…ネットワーク、3…知的財産業務管理サーバ、4…包袋情報データベース(包袋管理部)、5…ワークフロー処理部、5’…代行依頼タスク処理部、6…ワークタスク管理部、7…代行依頼処理部、18…代行者登録部、19…代行者選択手段、20…包袋情報共有管理手段、21…代行者ポイント記録部。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10