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特開2022-56072ボンド磁石成形用金型およびボンド磁石の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022056072
(43)【公開日】2022-04-08
(54)【発明の名称】ボンド磁石成形用金型およびボンド磁石の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B22F 3/035 20060101AFI20220401BHJP
   C22C 38/00 20060101ALI20220401BHJP
   B22F 3/00 20210101ALI20220401BHJP
   B22F 1/00 20220101ALI20220401BHJP
   H01F 41/02 20060101ALI20220401BHJP
   H01F 1/059 20060101ALI20220401BHJP
【FI】
B22F3/035 D
C22C38/00 303D
B22F3/00 C
B22F1/00 Y
H01F41/02 G
H01F1/059 160
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020163866
(22)【出願日】2020-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】特許業務法人 安富国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】麻田 貴士
(72)【発明者】
【氏名】多田 秀一
【テーマコード(参考)】
4K018
5E040
5E062
【Fターム(参考)】
4K018BA18
4K018BB04
4K018BD01
4K018CA02
4K018CA04
4K018CA15
4K018FA08
4K018KA46
5E040AA03
5E040BB05
5E040CA01
5E040NN06
5E040NN17
5E062CD05
5E062CE04
5E062CE07
5E062CG02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ボンド磁石成形品を、金型から破損することなく容易に取り出すことができるボンド磁石成形用金型を提供する。
【解決手段】外側金型4と、該外側金型4に挿入する内側金型3と、該内側金型3の孔の中心軸方向に沿って移動可能な第1パンチおよび第2パンチとからなるボンド磁石成形用金型であって、内側金型3が分割可能であるボンド磁石成形用金型に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側金型と、該外側金型に挿入する内側金型と、該内側金型の孔の中心軸方向に沿って移動可能な第1パンチおよび第2パンチとからなるボンド磁石成形用金型であって、
内側金型が分割可能であるボンド磁石成形用金型。
【請求項2】
内側金型が孔の中心軸方向に対して略垂直でない方向に分割可能である請求項1に記載のボンド磁石成形用金型。
【請求項3】
内側金型が孔の中心軸方向に対して略平行の方向に分割可能である請求項1または2に記載のボンド磁石成形用金型。
【請求項4】
内側金型の対向する2つの金型が、ともに磁性鋼、非磁性鋼または非磁性超硬合金で作製されている請求項1~3のいずれか1項に記載のボンド磁石成形用金型。
【請求項5】
内側金型が4つ以上に分割可能である請求項1~4のいずれか1項に記載のボンド磁石成形用金型。
【請求項6】
ボンド磁石が熱硬化性樹脂を含有する請求項1~5のいずれか1項に記載のボンド磁石成形用金型。
【請求項7】
ボンド磁石がSmFeN系磁性粉末を含有する請求項1~6のいずれか1項に記載のボンド磁石成形用金型。
【請求項8】
平均粒径が10μm以下の磁性粉末と熱硬化性樹脂とを混合しボンド磁石用組成物を得る混合工程と、
前記ボンド磁石用組成物を請求項1~7のいずれか1項に記載のボンド磁石成形用金型に充填した後、圧縮しボンド磁石用成形体を得る圧縮工程と、
前記ボンド磁石用成形体を熱処理する熱処理工程と、
を含むボンド磁石の製造方法。
【請求項9】
平均粒径が10μm以下の磁性粉末を請求項1~7のいずれか1項に記載のボンド磁石成形用金型に充填した後、磁気配向させながら圧縮し、第1成形体を得る第1圧縮工程と、
第1成形体と熱硬化性樹脂とを接触させた後に圧縮し、第2成形体を得る第2圧縮工程と、
第2成形体を熱処理する熱処理工程と、
を含むボンド磁石の製造方法。
【請求項10】
熱硬化性樹脂の粘度が100mPa・S以下である請求項8または9に記載のボンド磁石の製造方法。
【請求項11】
熱硬化性樹脂が、熱硬化性モノマー、熱硬化性プレポリマーまたは熱硬化性ポリマーである請求項8~10のいずれか1項に記載のボンド磁石の製造方法。
【請求項12】
第2圧縮工程の圧縮圧力が、第1圧縮工程の圧縮圧力以上である請求項9~11のいずれか1項に記載のボンド磁石の製造方法。
【請求項13】
第1圧縮工程の圧縮圧力が4トン/cm未満である請求項9~12のいずれか1項に記載のボンド磁石の製造方法。
【請求項14】
ボンド磁石に含まれる磁性粉末の割合が、71体積%以上である請求項8~13のいずれか1項に記載のボンド磁石の製造方法。
【請求項15】
配向率が80%以上である請求項8~14のいずれか1項に記載のボンド磁石の製造方法。
【請求項16】
磁性粉末がSmFeN系磁性粉末である請求項8~15のいずれか1項に記載のボンド磁石の製造方法。
【請求項17】
請求項8~16のいずれか1項に記載のボンド磁石の製造方法により作製されたボンド磁石。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボンド磁石成形用金型および該金型を使用したボンド磁石の製造方法、さらには該製造方法により作製されたボンド磁石に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、Zn合金をバインダとする、SmFeN系磁性粉末のボンド磁石成形体の製造方法が開示されている。図1には、超硬合金である内側金型と、内側金型よりも柔らかい金属材料で作製された外側金型とから構成された金型が開示されている。しかしながら、内側金型は分割できない。
【0003】
特許文献2~4には、焼結磁石成形用金型が記載されている。しかしながら、外側金型を有する2層構造の金型も、金型自体が分割できることも開示されておらず、いずれも焼結磁石を対象とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-10960号公報
【特許文献2】特開2007-270235号公報
【特許文献3】特開2012-142388号公報
【特許文献4】特開2017-162881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ボンド磁石成形品を、金型から破損することなく容易に取り出すことができるボンド磁石成形用金型を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様にかかるボンド磁石成形用金型は、
外側金型と、該外側金型に挿入する内側金型と、該内側金型の孔の中心軸方向に沿って移動可能な第1パンチおよび第2パンチとからなるボンド磁石成形用金型であって、
内側金型が分割可能である。
【0007】
本発明の一態様にかかるボンド磁石の製造方法は、平均粒径が10μm以下の磁性粉末と熱硬化性樹脂とを混合しボンド磁石用組成物を得る混合工程と、
前記ボンド磁石用組成物を前記ボンド磁石成形用金型に充填した後、圧縮しボンド磁石用成形体を得る圧縮工程と、
前記ボンド磁石用成形体を熱処理する熱処理工程と、
を含む。
【0008】
また、本発明の一態様にかかるボンド磁石の製造方法は、平均粒径が10μm以下の磁性粉末を前記ボンド磁石成形用金型に充填した後、磁気配向させながら圧縮し、第1成形体を得る第1圧縮工程と、
第1成形体と熱硬化性樹脂とを接触させた後に圧縮し、第2成形体を得る第2圧縮工程と、
第2成形体を熱処理する熱処理工程と、
を含む。
【0009】
さらに、本発明の一態様にかかるボンド磁石は、前記ボンド磁石の製造方法により作製される。
【発明の効果】
【0010】
本発明のボンド磁石成形用金型によれば、内側金型が分割可能であるため、成形されたボンド磁石を、内側金型から破損することなく容易に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明のボンド磁石成形用金型の外観図である(第1パンチおよび第2パンチは図示せず、内側金型および外側金型の構造をわかりやすくするために、透視図としている)。
図2図1のボンド磁石成形用金型の断面図である。
図3】本発明の他の態様のボンド磁石成形用金型の外観図である(第1パンチおよび第2パンチは図示せず、内側金型および外側金型の構造をわかりやすくするために、透視図としている)。
図4図3のボンド磁石成形用金型の断面図である。
図5図1に示す内側金型と、内側金型に接する分割可能な外側金型からなる本発明のボンド磁石成形用金型の上面図である(第1パンチおよび第2パンチは図示せず)。図5(a)が電磁コイルで磁化させる金型を、図5(b)が永久磁石で磁化させる金型を、図5(c)が永久磁石を内包した外側金型により磁化させる金型を示す。
図6】他の態様の内側金型と、内側金型に接する分割可能な外側金型からなる本発明のボンド磁石成形用金型の上面図である(第1パンチおよび第2パンチは図示せず)。図6(a)が電磁コイルで磁化させる金型を、図6(b)が永久磁石で磁化させる金型を、図6(c)が永久磁石を内包した外側金型により磁化させる金型を示す。
図7】他の態様の内側金型と、内側金型に接する分割可能な外側金型からなる本発明のボンド磁石成形用金型の上面図である(第1パンチおよび第2パンチは図示せず)。図7(a)が電磁コイルで磁化させる金型を、図7(b)が永久磁石で磁化させる金型を、図7(c)が永久磁石を内包した外側金型により磁化させる金型を示す。
図8図3に示す内側金型と、内側金型に接する分割可能な外側金型からなる本発明のボンド磁石成形用金型の上面図である(第1パンチおよび第2パンチは図示せず)。図8(a)が電磁コイルで磁化させる金型を、図8(b)が永久磁石で磁化させる金型を、図8(c)が永久磁石を内包した外側金型により磁化させる金型を示す。図8(d)は、これらの金型で作製されたボンド磁石の磁極を説明する図である。
図9】比較例1で使用したボンド磁石成形用金型の外観図である(内側金型および外側金型の構造をわかりやすくするために、透視図としている)。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について詳述する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための一例であり、本発明を以下のものに限定するものではない。なお、本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
【0013】
本実施形態のボンド磁石成形用金型は、
外側金型と、該外側金型に挿入する内側金型と、該内側金型の孔の中心軸方向に沿って移動可能な第1パンチおよび第2パンチとからなるボンド磁石成形用金型であって、
内側金型が分割可能であることを特徴とする。
【0014】
分割できない金型では、成形された成形品をパンチで押し出して取り出すが、その際に金型と成形品との間に生じる摩擦やスプリングバックが発生し、成形品が破損する場合がある。特に、磁性粉末の含有量が多く、脆いボンド磁石では、より破損しやすくなる。本発明の金型では、成形品と内側金型を同時に取り出した後に、金型を分割して分解し、成形品を取り出すことができるため、金型と成形品との間に生じる摩擦やスプリングバックを大幅に低減でき、成形品の取り出し時に生じる成形品の破損を抑制することができる。
【0015】
内側金型の分割方向は特に限定されないが、成形品と金型との摩擦や、スプリングバックの抑制の点で、孔の中心軸方向に対して略垂直でない方向に分割可能であることが好ましく、孔の中心軸方向に対して略平行の方向に分割可能であることがより好ましい。ここで、略垂直において、孔の中心軸方向に対する垂直な状態からの角度は±5度以下が好ましく、±1度以下がより好ましい。また、略平行において、孔の中心軸方向に対する分割の方向の中心軸の傾きは5度以下が好ましく、1度以下がより好ましい。
【0016】
内側金型は、2つ以上に分割できれば良いが、4つ以上に分割できることが好ましい。図1には、4つに分割できる内側金型3と外側金型4の外観図を示し、図2にはその垂直方向の断面図を示す。この金型を使用すると、四角柱のボンド磁石が得られる。孔の一方を第2パンチ2で抑えながら、内側金型内のキャビティ5にボンド磁石用組成物を注入し、もう一方側から第1パンチ1で圧縮し、加熱しながら熱硬化性樹脂を硬化させて成形品を作製する。内側金型の個々の部位の形状は、それぞれ異なっていても良いが、全てが同じ形状であることが好ましい。個々の部位の形状としては、たとえば直方体、立方体、台形柱などが挙げられる。
【0017】
図3には、8つに分割できる内側金型3と外側金型4の外観図を示し、図4にはその垂直方向の断面図を示す。この金型を使用すると、円柱状のボンド磁石が得られ、中心部に円柱状の入れ子9を設置すると、円筒状のボンド磁石が得られる。内側金型内に第2パンチ2と入れ子9を挿入し、形成されたキャビティ5にボンド磁石用組成物を注入し、もう一方側から第1パンチ1で圧縮し、加熱しながら熱硬化性樹脂を硬化させて成形品を作製する。内側金型の個々の部位の形状は、それぞれ異なっていても良いが、全てが同じ形状であることが好ましい。個々の部位の形状としては、たとえば円弧柱状などが挙げられる。
【0018】
内側金型の材質は硬い合金が好ましく、例えばSKD11、SKD61等の磁性鋼、非磁性鋼シルバーロイQS15、QS25、QS35、Q2、Q3、Q5、Q7等の非磁性超硬合金が挙げられる。材質は、ボンド磁石成形体に形成される磁化方向のパターンに応じた磁気回路を金型内に形成する目的に応じて、適宜選択することができる。キャビティを挟むように対向する2枚の金型を、ともに磁性鋼または非磁性鋼で作製すれば、ボンド磁石に、特定の磁化方向のパターンを付与することができる。例えば4つ以上に分割できる内側金型を用いる場合、配向磁界に対向する金型を磁性鋼とし、配向磁界に対向しない金型を非磁性超硬合金とすることにより、磁粉の配向性が向上し、残留磁束密度を高くすることができる。
【0019】
内側金型は、分割した金型同士の接触面のうち、少なくとも一つ以上の接触面においてクリアランスを有することが好ましい。クリアランスを有することにより、スプリングバックの発生を緩和することができる。平均粒径が10μm以下の磁性粉末を用いる場合は、クリアランスは5μm以上100μm以下が好ましく、10μm以上60μm以下がより好ましい。
【0020】
内側金型のキャビティの大きさは特に限定されないが、余分な熱硬化性樹脂が除去されやすいように、成形品の体積が0.1cm以上10cm以下となる程度の大きさが好ましい。
【0021】
外側金型は、圧縮圧力で内側金型内のキャビティの大きさが変動しないように内側金型の周囲を覆い保持するものである。そのため、外側金型は、内側金型の分割方向には分割できないようにすることができる。図1に示すボンド磁石成形用金型では、外側金型は内側金型側面全体を覆っているが、内側金型側面の一部を保持するものであっても良い。外側金型の材質は、比較的軟らかい金属材料が好ましく、例えばSS400、S45C、S55C、NAK55、NAK80等の磁性鋼、SUS304、HPM75等の非磁性鋼が挙げられる。材質は、ボンド磁石成形体に形成される磁化方向のパターンに応じた磁気回路を金型内に形成する目的に応じて、適宜選択することができる。また、内側金型と接する外側金型も分割金型とすることもできる。例えば4つ以上に分割できる外側金型を用いる場合、配向磁界に対向する金型を磁性鋼とし、配向磁界に対向しない金型を非磁性鋼とすることにより、磁粉の配向性が向上し、残留磁束密度を高くすることができる。分割金型の場合は、例えば、外側金型同士をねじ等で締結したり、凹部又は凸部を有する外側金型同士を圧入により嵌め合わせたり、外側金型の更に外側に分割できない新たな外側金型を設けることで外側金型の形態を保持することができる。
【0022】
金型には、注入したボンド磁石材料中の磁性粉末を配向させるための磁化手段や、注入した熱硬化性樹脂を熱硬化させるための加熱手段を設けることができる。
【0023】
注入したボンド磁石材料中の磁性粉末を配向させるための磁化手段としては、金型の外側に設置する電磁コイル、永久磁石および永久磁石を内包する外側金型などが挙げられる。永久磁石を内包する外側金型は、金型の材質をすべて非磁性鋼としてもよいが、内包した永久磁石に対して、配向磁界に対向する面の材質は磁性鋼とし、配向磁界に対向しない面の材質は磁気が短絡しないように非磁性鋼とすることが好ましい。
【0024】
図5~7に、4つの内側金型と4つの外側金型により構成される3つの態様の四角柱のボンド磁石成形用金型の上面図を示す。それぞれの図の(a)は金型の外側に設置する電磁コイルで磁化させる金型を示し、(b)は金型の外側に設置する永久磁石で磁化させる金型を示し、(c)は永久磁石を内包した外側金型を使用して磁化させる金型を示す。これらの金型により、N極の電磁コイルまたは磁石から、S極の電磁コイルまたは磁石の方向に磁化したボンド磁石が作製できる。なお、(a)と(b)に示すように、磁化方向に存在する4つの内側金型および4つの外側金型において、配向磁界に対向する2つの金型はボンド磁石が磁化するように磁性鋼で作製し、配向磁界に対向しない2つの金型は、磁気が短絡しないように非磁性鋼又は非磁性超硬合金で作製する。また、(c)に示すように、磁化方向に存在する4つの内側金型において、配向磁界に対向する2つの内側金型はボンド磁石が磁化するように磁性鋼で作製し、配向磁界に対向しない2つの内側金型は、磁気が短絡しないように非磁性鋼又は非磁性超硬合金で作製し、配向磁界に対向しない2つの外側金型は磁気が短絡しないように非磁性鋼で作製する。
【0025】
図8(a)から(c)に、8つの内側金型と8つの外側金型により構成される円筒状または円柱状のボンド磁石成形用金型の上面図を示し、図8(d)に円筒状ボンド磁石成形用金型により作製された円筒状ボンド磁石の磁極を示す。なお入れ子9を挿入すれば円筒状の、挿入しなければ円柱状のボンド磁石が得られる。(a)は金型の外側に設置する電磁コイルで磁化させる金型を示し、(b)は金型の外側に設置する永久磁石で磁化させる金型を示し、(c)は永久磁石を内包した外側金型を使用して磁化させる金型を示す。これらの金型により、N極の電磁コイルまたは磁石から、S極の電磁コイルまたは磁石の方向に磁化した、(d)に示すような磁極を有するボンド磁石が作製できる。なお、(a)と(b)に示すように、磁化方向に存在する8つの内側金型および8つの外側金型において、配向磁界に対向する4つの金型はボンド磁石が磁化するように磁性鋼で作製し、配向磁界に対向しない4つの金型は、磁気が短絡しないように非磁性鋼又は非磁性超硬合金で作製する。また、(c)に示すように、磁化方向に存在する8つの内側金型において、配向磁界に対向する4つの内側金型はボンド磁石が磁化するように磁性鋼で作製し、配向磁界に対向しない4つの内側金型は、磁気が短絡しないように非磁性鋼又は非磁性超硬合金で作製し、配向磁界に対向しない4つの外側金型は磁気が短絡しないように非磁性鋼で作製する。
【0026】
本実施形態のボンド磁石の製造方法は、平均粒径が10μm以下の磁性粉末と熱硬化性樹脂とを混合しボンド磁石用組成物を得る混合工程と、
前記ボンド磁石用組成物を前記ボンド磁石成形用金型に充填した後、圧縮しボンド磁石用成形体を得る圧縮工程と、
前記ボンド磁石用成形体を熱処理する熱処理工程と、
を含むことを特徴とする。
【0027】
<混合工程>
混合工程では、平均粒径が10μm以下の磁性粉末と熱硬化性樹脂とを混合しボンド磁石用組成物を得る。
【0028】
磁性粉末の材料は特に限定されず、SmFeN系、NdFeB系、SmCo系の希土類磁性材料などが挙げられる。なかでも、耐熱性や、希少金属を含有しない点で、SmFeN系磁性粉末が好ましい。SmFeN系磁性粉末としては、ThZn17型の結晶構造をもち、一般式がSmFe100-x-yで表される希土類金属サマリウムSmと鉄Feと窒素Nからなる窒化物である。ここで、xは、8.1原子%以上10原子%以下、yは13.5原子%以上13.9原子%以下、残部が主としてFeとされることが好ましい。
【0029】
SmFeN系磁性粉末については、特開平11-189811号公報に開示された方法により製造できる。NdFeB系磁性粉末については、国際公開2003/85147号公報に開示されたHDDR法により製造できる。SmCo系磁性粉末については、特開平08-260083号公報に開示された方法により製造できる。また、磁性粉末は、例えば特許文献1に示される方法よりシランカップリング剤で表面処理したものを用いることができる。
【0030】
磁性粉末の平均粒径は10μm以下であるが、磁気特性の点より6μm以下が好ましく、4μm以下がより好ましい。10μmを超えると、結晶粒径が大きくなることで、磁粉の保磁力が著しく減少する傾向がある。
【0031】
熱硬化性樹脂は、熱硬化するものであれば特に限定されず、熱硬化性モノマー、熱硬化性プレポリマー、熱硬化性ポリマーなどが挙げられる。熱硬化性モノマーとしては、ノルボルネン系、ジシクロペンタジエン、脂環式エポキシモノマーなどが挙げられる。熱硬化性プレポリマーとしては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂、フラン樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アリルカーボネート樹脂、などが挙げられる。熱硬化性ポリマーとしては、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。
【0032】
熱硬化性樹脂とともに、熱硬化性樹脂の開始剤や硬化剤を配合することができる。開始剤としては、グラブス触媒、RuCl/アルコール混合物、ジハロゲン、アゾ化合物などのラジカル開始剤や、アンチモン系、PF系などのカチオン重合開始剤などが挙げられる。硬化剤としては、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、ポリアミド系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、フェノール樹脂系硬化剤、ポリメルカプタン樹脂系硬化剤、ポリスルフィド樹脂系硬化剤、有機酸ヒラリジット系硬化剤などが挙げられる。アミン系硬化剤としては、ジアミノジフェニルスルホン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソシアネートなどが挙げられる。
【0033】
熱硬化性樹脂の粘度は特に限定されないが、100mPa・S以下が好ましく、50mPa・S以下がより好ましく、15mPa・S以下がさらに好ましく、10mPa・S以下が最も好ましい。100mPa・Sを超えると、含浸が十分にできずに成形不良となる傾向がある。
【0034】
磁性粉末と熱硬化性樹脂とを混合する方法は特に限定されず、アキシャルミキサー、ヘンシェルミキサーなどの各種ミキサーでの混合や、熱硬化性樹脂を噴霧して万遍なく塗布する方法、圧粉体を熱硬化性樹脂の液体に接触させ、吸収させる含浸法などの方法が挙げられる。混合温度は、熱硬化性樹脂が硬化しないように、-40℃以上30℃以下が好ましい。
【0035】
<圧縮工程>
圧縮工程では、前記ボンド磁石用組成物を前記ボンド磁石成形用金型に充填した後、圧縮しボンド磁石用成形体を得る。
【0036】
印加する圧力の大きさは特に限定されないが、0.5トン/cm以上15トン/cm未満が好ましく、1トン/cm以上12トン/cm未満がより好ましい。0.5トン/cm未満では、加圧力が不足し、磁粉を高充填させることが難しくなり、15トン/cm以上では、金型を構成する部材に超硬合金などの高硬度鋼材を使用する必要が生じ、また部材の摩耗が早いため、コストアップ要因となる傾向がある。
【0037】
ここで、圧縮は、磁性粉末を磁気配向させながら圧縮することが好ましい。磁気配向させるために印加する外部磁場の大きさは特に限定されないが、0.5T以上が好ましく、1T以上がより好ましい。0.5T未満では、磁石を十分に配向させることができない傾向がある。
【0038】
<熱処理工程>
熱処理工程では、前記ボンド磁石用成形体を熱処理して熱硬化性樹脂を硬化させ、ボンド磁石を得る。
【0039】
熱処理温度は特に限定されないが、100℃以上150℃以下が好ましく、110℃以上130℃以下がより好ましい。100℃未満では樹脂の硬化が十分に進行せずに強度不足となり、150℃を超えると、樹脂の酸化が進行し強度不足となる傾向がある。
【0040】
熱処理時間は特に限定されないが、1分以上120分以下が好ましく、3分以上60分以下がより好ましい。1分未満では樹脂の硬化が十分に進行せずに強度不足となり、120分を超えると、樹脂の酸化が進行し強度不足となる傾向がある。
【0041】
また、本実施形態の他のボンド磁石の製造方法は、平均粒径が10μm以下の磁性粉末を前記ボンド磁石成形用金型に充填し、磁気配向させながら圧縮し、第1成形体を得る第1圧縮工程と、
第1成形体と熱硬化性樹脂とを接触させた後に圧縮し、第2成形体を得る第2圧縮工程と、
第2成形体を熱処理する熱処理工程と、
を含むことを特徴とする。
【0042】
<第1圧縮工程>
第1圧縮工程では、平均粒径が10μm以下の磁性粉末を磁気配向させながら圧縮し、第1成形体を得る。第1圧縮工程は1回だけでなく、複数回行っても良い。
【0043】
使用する磁性粉末としては、前述したものと同じ磁性粉末を使用することができる。
【0044】
磁気配向させるために印加する外部磁場の大きさは特に限定されないが、0.5T以上が好ましく、1T以上がより好ましい。0.5T未満では、磁石を十分に配向させることができない傾向がある。
【0045】
印加する圧力の大きさは特に限定されないが、0.1トン/cm以上4トン/cm未満が好ましく、0.5トン/cm以上2トン/cm未満がより好ましい。0.1トン/cm未満では、磁性粉末の再配列が進まず、最終的に得られる第2成形体における磁性粉末の充填率が減少する傾向となり、4トン/cm以上では、後述の第1成形体に樹脂を含浸させる際に十分に含浸させることができず成形不良となる傾向がある。
【0046】
<第2圧縮工程>
第2圧縮工程では、第1成形体と熱硬化性樹脂とを接触させた後に圧縮し、第2成形体を得る。本発明で使用する磁性粉末は、10μm以下と平均粒径が非常に小さく、嵩高いため、充填率が低くなる。1回目の圧縮工程で、充分に磁気配向させた後に、熱硬化性樹脂と接触させて圧縮すると、余分な熱硬化性樹脂が排出されて磁性粉末の充填率および配向率が上昇し、ボンド磁石の磁気特性が向上する。
【0047】
使用する熱硬化性樹脂としては、前述したものと同じ熱硬化性樹脂を使用することができ、前述した熱硬化性樹脂の開始剤や硬化剤を配合することができる。
【0048】
接触させる方法は特に限定されず、金型内に存在する第1成形体に、たとえば熱硬化性樹脂を加えて含浸させればよい。接触させる熱硬化性樹脂の量は特に限定されないが、成形体の体積の0.25倍以上2倍以下が好ましく、0.5倍以上1.5倍以下がより好ましい。0.25倍未満では、含浸が十分にできずに成形不良となり、2倍を超えると、樹脂および磁性粉末が金型からあふれ出し、収率が低下すると同時にあふれ出した材料を除去しなければならなくなる。
【0049】
第2圧縮工程において、印加する圧力の大きさは特に限定されないが、より高充填の磁石を作製する点で、第1圧縮工程の圧縮圧力以上であることが好ましい。また、具体的には、 4トン/cm以上11トン/cm未満が好ましく、6トン/cm以上10トン/cm未満がより好ましい。4トン/cm未満では、磁性粉末の充填率を十分に上げることができなくなり、11トン/cmを超えると保磁力が低下してしまう傾向がある。
【0050】
第2圧縮工程においても、第1圧縮工程と同様に、磁気配向させることができる。磁気配向させる場合、印加する外部磁場の大きさは特に限定されず、第1圧縮工程での外部磁場の大きさをそのまま適用できる。
【0051】
<熱処理工程>
熱処理温度は特に限定されないが、100℃以上150℃以下が好ましく、110℃以上130℃以下がより好ましい。100℃未満では樹脂の硬化が十分に進行せずに強度不足となり、150℃を超えると、樹脂の酸化が進行し強度不足となる傾向がある。
【0052】
熱処理時間は特に限定されないが、1分以上120分以下が好ましく、3分以上60分以下がより好ましい。1分未満では樹脂の硬化が十分に進行せずに強度不足となり、120分を超えると、樹脂の酸化が進行し強度不足となる傾向がある。
【0053】
熱処理終了後、内側金型とパンチを引き出し内側金型を分割することによりボンド磁石成形体を取り出し、配向方向に6Tのパルス磁場を加えることで着磁する。
【0054】
着磁磁場については、1T以上36T以下が好ましく、3T以上12T以下がより好ましい。1T未満では、磁石を十分に着磁することができず、十分な残留磁束密度を出すことができない。36Tを超えると着磁時に発生する熱によるヒートショックが大きすぎ、磁石が割れることがある。
【0055】
本実施形態のボンド磁石は、本発明のボンド磁石の製造方法によって作製される。
【0056】
ボンド磁石の含浸欠乏率とは、樹脂で占められるべき領域において、実際には樹脂で占められていない領域の割合をいう。含浸欠乏率は、10%以下が好ましく、1%以下がより好ましい。10%を超えると、機械強度の低下する傾向がある。含浸欠乏率は、光学顕微鏡を用いてボンド磁石の切断面の全面が入る最低倍率にて観察した画像において、樹脂の含浸していない部分の面積(樹脂欠乏部分面積)と画像の外郭である切断面全体の面積(切断面の面積)とを明度の2値化解析(BMPEdit)により算出し、切断面の面積に対する樹脂欠乏部分面積の割合とした。なおボンド磁石の切断面は、得られたボンド磁石に対して、樹脂を接触させた面の中心をとおり、接触させた面に垂直でかつ、切断した面積が最大となるように切断することにより作製する。
【0057】
ボンド磁石に含まれる磁性粉末の割合、すなわち充填率は特に限定されないが、71体積%以上が好ましく、72体積%以上がより好ましい。71体積%未満では、十分な残留磁束密度を出すことができなくなる傾向がある。
【0058】
ボンド磁石の保磁力は、特に限定されないが、1020kA/m以上が好ましく、1150kA/m以上がより好ましい。1020kA/m未満では、強力なモーター等に使用した際に減磁が生じる傾向がある。
【0059】
ボンド磁石の残留磁束密度は、特に限定されないが、0.75T以上が好ましく、0.8T以上がより好ましい。0.75T未満では、モーター等に使用した際に十分なトルクを引き出すことができなくなる傾向がある。
【0060】
ボンド磁石の磁束の配向率は80%以上が好ましく、81%以上がより好ましい。80%以上とすることにより、残留磁束密度が高くなる。ここで、配向率は、ボンド磁石の残留磁束密度を、磁性粉末の残留磁束密度とボンド磁石の体積充填率との積により除することで求められる。
【実施例0061】
以下、実施例について説明する。なお、特に断りのない限り、「%」は質量基準である。
【0062】
実施例1
第1圧縮工程
5mm角のキャビティを設けた非磁性超硬合金の内側金型と、比較的軟らかい非磁性鋼であるSUS304の外側金型からなる図1に示すボンド磁石成形用金型(クリアランス30μm)を用い、内側金型内にSmFeN磁性粉末(平均粒径3.4μm、密度7.55g/cc)を0.8g充填し、上下のパンチを取り付けて、1Tの配向磁場中にて圧縮圧力1トン/cmにて圧縮し、第1成形体を得た。
【0063】
第2圧縮工程
続いて、上側のパンチを取り外し、第1成形体に脂環式エポキシモノマーであるテトラヒドロインデンジエポキシド(粘度20mPa・s@25℃、密度1g/cc、JXTGエネルギー株式会社製、品番THI-DE)と反応開始剤としてジメチルーp-アセトキシフェニルスルホニウム=ヘキフルオロアンチモナート(三新化学株式会社製、品番SI-150L)の100対1の混合液を0.1g滴下し30秒保持した。再度、上側のパンチを取り付け、1Tの配向磁場中にて圧縮圧力8トン/cmにて圧縮することでテトラヒドロインデンジエポキシドを含浸させるとともに余分な混合液成分を排出し、第2成形体を得た。
【0064】
熱処理工程
第2成形体を引き続き、圧縮された状態のまま140℃で15分間加熱することにより、熱硬化性樹脂を硬化させ、ボンド磁石を作製した。続いて、ボンド磁石を内側金型ごと外側金型から引き抜いた後、内側金型を分割して磁石を取り外した。得られたボンド磁石の充填率、収率、磁石の破損および残留磁束密度について以下に示す方法にて確認した。その結果を表1に示す。
【0065】
<磁粉充填率>
得られたボンド磁石の重量と寸法を測定して密度ρ(g/cm)を算出し、以下の式から、磁粉の充填率F(Vol%)を導出した。
F(Vol%)=(100-0)÷(7.55-1)×(ρ―1)
【0066】
<収率>
以下の式から、収率100%のときの成形品の理論重量(g)を求め、実際の成形品重量を理論重量で除することにより、収率を算出した。磁石に破損が確認された場合の収率は0%とした。収率の低下は、含浸後の圧縮により余分な混合液成分が排出される過程で多少の磁粉が流出することにより生じる。表1に、ボンド磁石を5個作製した場合の平均収率を示す。
理論重量(g)=0.8×{7.55F+1(100-F)}÷7.55F
【0067】
<磁石の破損>
取り外した磁石の破損の有無を、目視によって確認した。
【0068】
<磁石の磁気特性>
得られた磁石を空芯コイル内に設置し、6Tの印加磁界で着磁した。着磁後の磁石の残留磁束密度を、BHカーブトレーサーを用いて測定した。
【0069】
実施例2
ボンド磁石成形用金型のクリアランスを60μmに変更したこと以外は実施例1と同様に行いボンド磁石を得た。結果を表1に示す。
【0070】
実施例3
5mm角のキャビティを設けた内側金型のうち、配向磁界に対向する2枚の金型を磁性鋼SKD61、配向磁界に対向しない2枚の金型を非磁性超硬合金とした図6(a)に示すボンド磁石成形用金型(クリアランス30μm)を用いた以外は、実施例1と同様に行いボンド磁石を得た。結果を表1に示す。
【0071】
比較例1
5mm角のキャビティを設けた非磁性超硬合金の内側金型と、比較的軟らかい非磁性鋼であるSUS304の外側金型からなる図9に示すボンド磁石成形用金型を用いたこと以外は実施例1と同様に行いボンド磁石を得た。結果を表1に示す。内側金型から取り出す際にボンド磁石は5個全て破損し、寸法測定が出来なかったため、磁粉充填率は導出できなかった。
【0072】
【表1】
【0073】
表1より、分割可能な内側金型を用いた実施例1、2および3において、分割できない内側金型を用いた比較例1と比べて歩留まりが高くなることと、ボンド磁石の破損がなくなることを確認した。また、内側金型間のクリアランスを小さくした実施例1および3においては、実施例2と比べて歩留まりが高くなることを確認した。さらに、内側金型の一部を磁性鋼に変更した実施例3は、キャビティ内への配向磁界の集中によって実施例1に比べて残留磁束密度が高くなることを確認した。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明のボンド磁石の製造方法によれば、磁性粉末の含有量が高く、磁気特性に優れたボンド磁石を得ることができることから、モーター等の用途に好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0075】
1:第1パンチ
2:第2パンチ
3:内側金型
4:外側金型
5:キャビティ
6:磁性鋼
7:非磁性鋼又は非磁性超硬合金
8:内包磁石
9:入れ子
10:磁石
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9