(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022057721
(43)【公開日】2022-04-11
(54)【発明の名称】端末装置、決済検証方法及び決済検証プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/38 20120101AFI20220404BHJP
G06Q 20/20 20120101ALI20220404BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20220404BHJP
【FI】
G06Q20/38
G06Q20/20
G07G1/12 331D
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020166116
(22)【出願日】2020-09-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】植村 浩太郎
【テーマコード(参考)】
3E142
5L055
【Fターム(参考)】
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA16
3E142GA17
3E142JA03
3E142KA08
5L055AA42
5L055AA71
(57)【要約】
【課題】各種のコードの読み取りの後の検証を可能にする。
【解決手段】本願に係る端末装置は、支払内容に関する情報を含む画像を記憶する記憶部と、記憶した画像を解析して支払内容に関する情報を得る解析部と、支払内容に関する情報に基づいて決済処理を実行する決済処理部と、決済処理部の決済処理が失敗した場合に、記憶部に記憶された画像を決済処理の検証を行うサーバに送信する送信部とを有することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支払内容に関する情報を含む画像を記憶する記憶部と、
前記記憶した画像を解析して前記支払内容に関する情報を得る解析部と、
前記支払内容に関する情報に基づいて決済処理を実行する決済処理部と、
前記決済処理部の決済処理が失敗した場合に、前記記憶部に記憶された前記画像を前記決済処理の検証を行うサーバに送信する送信部と
を有することを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記送信部は、前記画像の送信に対する前記端末装置の利用者の許可がある場合に、前記記憶部に記憶された前記画像を前記サーバに送信し、前記画像の送信に対する前記端末装置の利用者の許可がない場合に、前記記憶部に記憶された前記画像を前記サーバに送信しない
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記決済処理の失敗があった旨が利用者に通知された場合に、前記許可の可否を前記利用者に選択可能に提示する
ことを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記記憶部は、前記画像から個人情報を削除して記憶する
ことを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1つに記載の端末装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記画像の撮影又は前記決済処理から所定期間が経過した場合に、前記画像を削除する
ことを特徴とする請求項1~4のうちいずれか1つに記載の端末装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記端末装置の利用者が前記記憶された前記画像を編集又は削除できないように記憶する
ことを特徴とする請求項1~5のうちいずれか1つに記載の端末装置。
【請求項7】
端末装置が実行する決済検証方法であって、
支払内容に関する情報を含む画像を記憶する記憶工程と、
前記記憶した画像を解析して前記支払内容に関する情報を得る解析工程と、
前記支払内容に関する情報に基づいて決済処理を実行する決済処理工程と、
前記決済処理工程の決済処理が失敗した場合に、前記記憶工程に記憶された前記画像を前記決済処理の検証を行うサーバに送信する送信工程と
を有することを特徴とする決済検証方法。
【請求項8】
支払内容に関する情報を含む画像を記憶する記憶手段と、
前記記憶した画像を解析して前記支払内容に関する情報を得る解析手段と、
前記支払内容に関する情報に基づいて決済処理を実行する決済処理手段と、
前記決済処理手段の決済処理が失敗した場合に、前記記憶手段に記憶された前記画像を前記決済処理の検証を行うサーバに送信する送信手段と
をコンピュータに実行させるための決済検証プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、決済検証方法及び決済検証プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紙等の媒体に印刷されたバーコードが示す情報を読み取り、読み取った情報に応じた処理を実現する技術が提供されている。このような技術の一例として、取引対象のパッケージや値札に印刷されたバーコードを読み取ることで、取引対象の価格を取得する技術が提供されている。また、このようなバーコードの読み取り精度を向上させるため、バーコードを読み取る際に、所定の規格に適合したバーコードであるかを判定し、判定結果に応じて、バーコードが示す情報の読み取りを実現する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、バーコードやQRコード(登録商標)といった各種のコードの読み取り行為を後から検証することはできなかった。
【0005】
例えば、一般的なバーコードをカメラで撮影して画像解析の手法を用いてバーコードから数列を読み取る場合、読み取りを正しく行うことができなかった事実が後から発覚したとしても、読み取りに用いた画像を後から取り出して読み取りの失敗の原因を調査検証することはできていない。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、各種のコードの読み取りに使用した画像を後の検証のために保存することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る決済装置は、支払内容に関する情報を含む画像を記憶する記憶部と、前記記憶した画像を解析して前記支払内容に関する情報を得る解析部と、前記支払内容に関する情報に基づいて決済処理を実行する決済処理部と、前記決済処理部の決済処理が失敗した場合に、前記記憶部に記憶された前記画像を前記決済処理の検証を行うサーバに送信する送信部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、各種のコードの読み取りに使用した画像を検証することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る解析サーバと端末装置の情報の送受信の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る第2アプリケーションの構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る決済処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、端末装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本願に係る端末装置、決済検証方法及び決済検証プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る端末装置、決済検証方法及び決済検証プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の端末装置等により実現される決済検証処理を説明する。
図1は、実施形態に係る決済処理及び決済検証の一例を示す図である。なお、
図1では、本実施形態に係る決済処理及び決済検証システムの一例である決済サーバ8、検証サーバ10及び端末装置100によって、実施形態に係る決済処理及び決済検証などが実現されるものとする。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る決済検証システム1は、決済サーバ8と、検証サーバ10と、端末装置100とを含む。決済サーバ8、検証サーバ10は、ネットワークN(例えば、
図2参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、
図1に示した決済検証システム1には、複数台の決済サーバ8、検証サーバ10及び複数台の端末装置100が含まれていてもよい。また、決済サーバ8及び検証サーバ10は、物理的又は論理的に同一のサーバ装置やクラウドシステムで実現されてもよい。
【0013】
図1に示す決済サーバ8は、端末装置100を用いる電子決済に関する電子決済サービスを提供し、各種の決済を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステムにより実現される。例えば、決済サーバ8は、取引対象の提供者や取引対象が提供される利用者の口座を管理しており、利用者からの決済要求に従って、口座間における電子マネーの送金等を行うことで、各種決済を実現する。なお、電子マネーとは、例えば、各種企業が独自に用いるポイントや通貨等であってもよく、日本円やドル等の国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。
【0014】
図1に示す検証サーバ10は、端末装置100の撮像した支払内容に関する情報を含む画像を受信し、受信した画像の検証を行うための情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステムにより実現される。例えば、検証サーバ10は、決済システムオペレータの要求に基づき、対象利用者の端末装置100に対して支払内容に関する情報を含む画像の送信を要求する。要求を受けた端末装置100は、利用者Uの許可を得て、支払内容に関する情報を含む画像を検証サーバ10に送信する。検証サーバ10が受信した画像は、決済システムオペレータが決済の検証に利用してもよい。
【0015】
図1に示す端末装置100は、利用者によって利用される情報処理装置である。端末装置100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、端末装置100は、決済サーバ8及び/又は検証サーバ10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、
図1に示す例では、端末装置100が撮影装置(カメラ)を備えたスマートフォンである場合を示す。
【0016】
ここで、決済サーバ8、検証サーバ10及び端末装置100が実行する決済処理に先立ち、端末装置100を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。なお、以下の説明では、店舗に配置された2次元コードであって、店舗を識別する店舗識別情報を用いて、利用者Uが端末装置100を用いた決済を行う例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。以下に説明する決済の一例は、任意の利用者Uが任意の端末装置100を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、店舗識別情報は、QRコード(登録商標)のみならず、バーコードや所定のマーク、番号等であってもよい。
【0017】
例えば、利用者Uが店舗にて各種の商品やサービスといった決済対象の利用や購入に伴う決済を行う場合、利用者Uは、端末装置100に予めインストールされた決済用のアプリケーションを起動する。そして、利用者Uは、アプリケーションを介して、店舗に設置された店舗識別情報を撮影する。このような場合、端末装置100は、決済対象の価格を入力するための画面を表示し、利用者U或いは店舗の店員から決済額の入力を受付ける。そして、端末装置100は、利用者Uを識別する利用者情報と、店舗識別情報(若しくは、店舗識別情報が示す情報、すなわち、店舗を示す情報)と、決済額とを示す決済情報を決済サーバ8へと送信する。
【0018】
このような場合、決済サーバ8は、利用者情報が示す利用者Uの口座から、店舗識別情報が示す店舗の口座へと、決済額が示す額の電子マネーを移行させる。そして、決済サーバ8は、決済が完了した旨の通知を端末装置100へと送信する。このような場合、端末装置100は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる決済が行われた旨を通知する。
【0019】
なお、端末装置100を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。例えば、端末装置100を用いた決済は、店舗に設置された店舗端末を用いたものであってもよい。例えば、端末装置100は、利用者Uを識別するための利用者識別情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗に設置された店舗端末は、端末装置100に表示された利用者識別情報を読み取り、利用者識別情報と、決済額と、店舗を識別する情報とを示す決済情報を決済サーバ8へと送信する。このような場合、決済サーバ8は、利用者識別情報が示す利用者Uの口座から、店舗の口座へと、決済額が示す額の電子マネーを移行させ、店舗の店舗端末あるいは端末装置100に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知してもよい。
【0020】
また、端末装置100を用いた決済は、利用者Uが予め電子マネーをチャージした口座から店舗の口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、利用者Uが予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、例えば、決済サーバ8は、店舗の口座に対して決済額の電子マネーを送金するとともに、利用者Uのクレジットカードの運用会社に対し、決済額を請求してもよい。
【0021】
また、端末装置100を用いた決済は、利用者Uの口座から店舗の口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、利用者Uの口座から所定の取引対象の提供者の口座へと電子マネーを移行させる決済であってもよい。このような場合、利用者Uは、提供者が利用者Uに対して送付した支払帳票(例えば、コンビニ収納代行サービスにおいて用いられる振込票)に含まれるバーコードを、端末装置100が備えたカメラで読み取る。そして、端末装置100は、読み取ったバーコードが示す支払先や支払額を画面に表示し、利用者Uから当該支払先に対する送金を承認する旨の操作を受け付けた場合、利用者識別情報と、支払額と、支払先を識別する情報とを示す決済情報を決済サーバ8へと送信する。このような場合、決済サーバ8は、利用者Uの口座から、支払先の口座へと、支払額が示す額の電子マネーを移行させる。
【0022】
ここで、従来、バーコードの読み取りを行う際、バーコードが示すチェックデジットを用いてバーコードの読み取りが正しく行われた否かを判定する技術が知られている。しかしながら、チェックデジットを用いる手法では、読取結果となる情報とチェックデジットとが偶然対応してしまった場合などには、バーコードを正しく読み取ったと誤判定し、誤って読み取ったデータに基づいて誤った決済処理が完了してしまうことがある。
【0023】
そこで、検証サーバ10は、実施形態に係る検証処理を実行する。以下、
図1を用いて、検証サーバ10が実行する決済検証について説明する。なお、以下の説明では、端末装置100が利用者Uにより利用される例を示す。また、以下の説明では、端末装置100を利用者Uと同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者Uを端末装置100と読み替えることもできる。
【0024】
まず、端末装置100は、所定の取引対象を提供する提供者が利用者Uに対して作成した支払帳票を撮影する(ステップS1)。なお、
図1の例では、所定の水道事業者が利用者Uに対して支払帳票R1を作成し、利用者Uに送付したものとする。
図1に示すように、支払帳票R1は、支払額(請求額)や、支払先(支払帳票R1を発行した水道事業者)、支払期日などを含む支払内容を示す文字列T1、当該支払内容を示すバーコードBC、並びに、当該支払内容を示す番号(例えば、支払額や、支払帳票R1を発行した水道事業者の識別子、支払期日など)であって、バーコードBCが示す番号BCN(目視可能文字)を含む。
図1の例において、利用者Uは、端末装置100に予めインストールされた電子決済用のアプリケーション(検証サーバ10及び/又は決済サーバ8が提供するアプリケーション)を起動し、当該アプリケーションを介して、支払帳票R1の画像を撮影する。画像は、端末装置100の記憶部120に記憶しておく。
【0025】
続いて、端末装置100は、撮影した画像からバーコードBCが示す番号を特定する(ステップS2)。ここで、撮影した画像にバーコードBCが含まれていないと判定された場合、正常にバーコードBCが撮影できなかったとして、再度ステップS1から手順をやり直すように利用者Uに促してもよいし、自動的にステップS1に遷移してもよい。撮影した画像からバーコードBCが示す番号が特定できた場合は、端末装置100は、次のステップS3に処理を進める。
【0026】
続いて、端末装置100は、ステップS2で特定したバーコードBCが示す番号を、決済サーバ8に送信し、決済サーバ8は、受信した番号に従って、利用者Uの口座から、支払先の口座へと、電子マネーの送金を行う(ステップS3)。例えば、決済サーバ8は、バーコードBCが示す番号に基づいて、利用者Uの口座から、支払先である水道事業者(「A市水道」)の口座へと、電子マネーの送金を行う。
【0027】
続いて、ステップS3での決済処理に問題があったと認められた場合、検証サーバ10から利用者Uの端末装置100に支払帳票R1を撮影した画像を検証サーバ10宛に送信する要求を通知する(ステップS6)。なお、この通知は、検証サーバ10からではなく、決済サーバ8であってもよいし、その他のサーバであってもよい。更に、通知は端末装置100宛てではなく、利用者Uに電子メールや電話等でオペレータが通知してもよい。
【0028】
続いて、通知を受け取った端末装置100は、決済処理に問題があった旨とともに、画像の提出をするか否かを利用者Uに選択可能に提示し、利用者Uが提出する選択をした場合、記憶部120に記憶された画像を検証サーバ10に送信する(ステップS7)。ここで、検証サーバに送信するものはバーコードBCを含む画像に限らなくてもよい。すなわち、端末装置100の機種、撮影場所のGPSデータ、撮影時間帯、撮影時のフラッシュの状況、撮影時のレンズの焦点距離、撮影時のピントの状態、撮影時の端末装置100の姿勢及び姿勢の時間軸に対する変化等に関する情報(端末装置100の姿勢、速度、加速度、角速度、角加速度等)を、バーコードBCを含む画像に添付して、あるいはバーコードBCを含む画像の送信に前後して、送信してもよい。また、逆に、バーコードを含む画像の中から、支払内容に関する情報以外の情報を削除して送信してもよい。すなわち、支払帳票R1に、利用者Uの個人情報が含まれる場合、その個人情報が支払内容に関する情報ではないときは、個人情報が含まれる部分を検証サーバ10に送信しないとしてもよい。このとき、画像から個人情報が含まれる部分を、画像トリミング等で削除してもよいし、画像中の個人情報が含まれる部分を黒色やモザイク等でマスクしてもよい。
【0029】
以上のように、実施形態に係る端末装置100は、支払帳票R1を撮像した画像からバーコードBCが示す番号を特定し、この番号を決済サーバ8に送信する。後日決済処理に問題があったことが発覚した場合は、検証サーバ10から決済処理に問題があった旨を端末装置100に通知し、端末装置100は、利用者Uの許可を得て支払帳票R1を撮影した画像を検証サーバ10に送信する。これにより、決済処理に問題が発生した場合においても、その原因が撮影した画像にあるのか否かを、端末装置100から検証サーバ10に送信された画像を確認することで検証することができる。
【0030】
〔2.端末装置の構成〕
次に、上述した決済処理を実現するための端末装置100について
図2を用いて説明する。
図2は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、端末装置100は、通信部110と、記憶部120と、カメラ130と、タッチパネル140と、制御部150とを有する。
【0031】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、電子決済用のアプリケーションを配信する決済サーバ8等との間で情報の送受信を行う。
【0032】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部120は、カメラ130により撮影された画像を記憶する。
【0033】
ここで記憶部120は、カメラ130により撮影された支払帳票R1の画像を保存してもよい。また、その保存の際に、制御部150の制御により、画像中の個人情報を削除してもよい。例えば、画像の中に、利用者Uの個人情報が含まれる場合、その個人情報が支払内容に関する情報ではないときは、個人情報が含まれる部分を、画像トリミング等で削除してもよいし、画像中の個人情報が含まれる部分を黒色やモザイク等でマスクしてもよい。なお、個人情報の削除は、画像の保存の際に行ってもよいし、後述する、画像を検証サーバ10に送信する際に行ってもよい。
【0034】
また、記憶部120は、制御部150の制御により、画像の撮影又はその画像を使用した決済処理から所定の期間が経過した場合に、画像を削除してもよい。これは、あまりに長期間にわたり画像を保存しておくと、記憶部120の記憶領域を不当に圧迫してしまうという不利益があるためである。また、決済処理の失敗の原因究明のために画像を使用する場合、決済処理の失敗の発覚が起こりえないほど十分長い期間決済処理の時点から経過したのであれば、もうその画像が必要になることはないとして、画像を削除してもよい。
【0035】
また、記憶部120は、制御部150の制御により、支払帳票R1の画像の保存の際に、画像が端末装置100の利用者Uから編集や削除がされないように保存してもよい。例えば、利用者Uが写真アプリケーション等の画像閲覧アプリケーションを通じて容易にアクセス可能な領域ではない、利用者Uからは直接は不可視の領域に保存してもよい。これにより、決済処理の失敗の原因を究明するために使用される画像が、利用者Uによって書き換えられたり、削除されたりするのを防ぐことができる。
【0036】
(カメラ130について)
カメラ130は、画像(動画或いは静止画)を撮像するための撮像装置である。カメラ130は、例えば、CCD(Charged-coupled devices)センサやCMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)センサ等の撮像素子により構成される。
【0037】
(タッチパネル140について)
タッチパネル140は、液晶ディスプレイ等により実現され、各種情報を表示し、利用者の指や専用ペンで利用者から各種操作を受け付ける入力装置である。
【0038】
(制御部150について)
制御部150は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、端末装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部150は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0039】
ここで、制御部150は、複数のアプリケーションを実行することにより、端末装置100に関する各種機能を実現することとなる。例えば、
図2に示す例において、制御部150は、第1アプリケーション151や第2アプリケーション152を実行している。なお、制御部150は、
図2に示すアプリケーション以外にも、任意の機能を発揮するための任意の数のアプリケーションを実行して良い。
【0040】
第1アプリケーション151は、端末装置100のOS(Operating System)となるアプリケーションである。第2アプリケーション152は、上述した決済処理を端末装置100に実行させる。以下、
図3を用いて、第2アプリケーション152が有する機能構成の一例ついて説明する。
図3は、実施形態に係る第2アプリケーションの構成例を示す図である。
図3に示すように、実施形態に係る第2アプリケーション152は、撮影部1521と、解析部1522と、決済処理部1523と、送信部1524とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0041】
(撮影部1521について)
撮影部1521は、画像を撮影する。例えば、
図1の例において、撮影部1521は、カメラ130を制御してバーコードを含む支払帳票R1の画像を撮影し、撮影した画像を記憶部120に格納する。
【0042】
なお、撮影部1521は、端末装置100を用いた電子決済においてカメラ130を制御し、店舗を識別する店舗識別情報の画像を撮影してもよい。
【0043】
(解析部1522について)
解析部1522は、記憶部120に格納されている、撮影部1521の撮影した画像を解析し、画像に含まれる支払内容に関する情報を得る。例えば、解析部1522は、カメラを用いて撮影部1521が撮影した支払帳票R1の画像を解析し、画像に含まれる支払内容に関する情報である、バーコードBCの示す番号を特定する。
【0044】
(送信部1524について)
送信部1524は、記憶部120に格納されている支払帳票R1の画像を、端末装置100の通信部110からネットワークNを介して検証サーバ10に送信する。
【0045】
また、送信部1524は、決済サーバ8での決済処理が失敗した場合に、記憶部120に格納されている支払帳票R1の画像を、通信部110からネットワークNを介して検証サーバに送信してもよい。例えば、解析部1522で画像を解析した結果、画像が不鮮明であった等(例えば、画像が暗すぎる、画像が明るすぎる、画像がぶれている、画像のピントが合っていない、画像にバーコードの一部が入っていない、等)の理由で解析に失敗し、本来のバーコードBCの示す番号とは異なる番号を特定し、その結果、その異なる番号で決済処理を完了してしまった場合、本来行われるべきであった決済処理とは異なる決済処理がなされることとなる。このような失敗が決済処理の後で発覚した場合は、その原因を特定するため、記憶部120に記憶されている支払帳票R1の画像を、検証サーバに送信する。更に、同じように検証サーバ上に送信された他の画像も含めて(他の利用者の画像も含んでいてもよい)、原因を検証してもよい。
【0046】
また、送信部1524は、記憶部120に記憶された画像を検証サーバ10に送信する前に、端末装置100の利用者Uに送信の許可を求め、許可があった場合に画像を送信し、許可がなかった場合には送信しない、としてもよい。ここで、送信の可否を利用者に求めるのは、決済処理の失敗の通知が決済サーバ8からあったときでもよい。また、第2アプリケーション用の設定項目として、常に送信を許可するか、常に送信を許可しないか、都度許可を確認するか、という設定項目を設け、常に送信を許可する/許可しないを選択した場合は、失敗の通知があったときに自動的に画像を送信するなどして、通知があるたびに送信の許可/不許可を選択するという煩わしさをなくしてもよい。
【0047】
端末装置100の機種が所定の機種か否かを判定し、所定の機種だと判定した場合に、撮影した画像を検証サーバ10に送信する。例えば、端末装置100は、端末装置100の記憶部120に記憶されている第2アプリケーション用データの一部である機種リストと端末装置100の機種を照らし合わせ、適合した場合に画像を検証サーバ10に送信する。ここで、機種リストに登録されている端末装置100は、計算資源が不足していたり、カメラの撮像素子の解像度が不足しているため十分な解像度の画像が取得できなかったり、レンズの駆動の精度等が不足していたり、といった理由で十分な画像解析ができない機種であってもよい。
【0048】
また、送信部1524は、撮影した画像に支払内容に関する情報が含まれているか否かを判定し、含まれていると判定した場合に、画像を検証サーバ10に送信する。例えば、端末装置100は、撮影部1521が撮影して記憶部120に格納した支払帳票R1の画像をチェックし、バーコード等の支払内容に関する情報が含まれているか否かを判定し、含まれていると判定した場合に、記憶部120に格納されている支払帳票R1の画像を端末装置100の通信部110からネットワークNを介して検証サーバ10に送信する。
【0049】
また、送信部1524は、撮影した画像に個人情報が含まれているか否かを判定し、含まれていると判定されば場合は撮影した画像から個人情報を除いた画像を検証サーバ10に送信する。例えば、端末装置100は、撮影部1521が撮影して記憶部120に格納した支払帳票R1の画像をチェックし、画像に個人情報が含まれているか否かを判定し、含まれていると判定した場合に、記憶部120に格納されている支払帳票R1の画像中の個人情報に関する部分をトリミング又はマスク(黒塗り、モザイク等)をすることで個人情報を削除し、削除後の画像を端末装置100の通信部110からネットワークNを介して検証サーバ10に送信する。ここで、画像に含まれる個人情報とは、画像ファイルのExifデータに含まれるGPS情報等、個人のプライバシーに関する情報も含んでよく、これらの情報を削除した後に画像ファイルを検証サーバ10に送信してもよい。
【0050】
また、送信部1524は、撮影した画像とともに、又は撮影した画像に前後して、画像のコンテキスト情報を検証サーバ10に送信する。例えば、端末装置100は、撮影部1521が撮影して記憶部120に格納した支払帳票R1の画像とともに、又は画像の送信に前後して、画像を撮影した際のコンテキスト情報(例えば、フラッシュの程度、画像の解像度、撮影日時、照度センサによる環境の明るさ、加速度センサやジャイロセンサによる手振れの情報、カメラレンズ焦点距離、カメラレンズのピントに関する情報、等)を、端末装置100の通信部110からネットワークNを介して検証サーバ10に送信する。
【0051】
(決済処理部1523について)
決済処理部1523は、各支払内容が一致すると判定された場合は、当該支払内容に従った決済処理を実行する。例えば、
図1の例において、決済処理部1523は、撮影した画像に含まれる各文字列が示す支払内容と、特定したバーコードの番号が示す支払内容とが一致する場合は、当該支払内容に従った決済処理を実行する。
【0052】
また、決済処理部1523は、決済処理として、口座間の送金を実現する外部のサーバ装置に対し、支払内容を通知してもよい。例えば、
図1の例において、決済処理部1523は、撮影した画像と、特定したバーコードの番号とを含む送金要求であって、当該番号が示す支払内容に対応する送金要求とを、決済サーバ8に送信する。
【0053】
なお、決済処理部1523は、端末装置100を用いた電子決済に関する決済処理を実行してもよい。例えば、決済処理部1523は、利用者Uを識別する利用者情報と、撮影部1521が撮影した店舗識別情報を示す情報と、利用者U或いは店舗の店員から端末装置100に入力された決済額とを示す決済情報を決済サーバ8へと送信する。
【0054】
〔3.決済処理のフロー〕
図4を用いて、実施形態に係る端末装置100の決済処理の手順について説明する。
図4は、実施形態に係る決済処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0055】
図4に示すように、端末装置100は、バーコードを含む画像が撮影されたか否かを判定する(ステップS101)。画像が撮影されていない場合(ステップS101;No)、端末装置100は、画像が撮影されるまで待機する。一方、画像が撮影された場合(ステップS101;Yes)、端末装置100は、バーコードを含む画像を解析してバーコードの示す番号を読み取る(ステップS102)。
【0056】
続いて、端末装置100は、読み取った番号に基づいて決済処理を実行する(ステップS103)。
【0057】
続いて、端末装置100は、サーバから画像送信要求を受信したか否かを判定する(ステップS104)。受信したと判定した場合(ステップS104;Yes)、利用者からの送信の許可があったか否かを判定する(ステップS105)。受信したと判定しなかった場合(ステップS104;No)、決済(又は撮影)から所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS107)。
【0058】
ステップS105で、利用者からの送信の許可があった場合は(ステップS105;Yes)、画像を検証サーバに送信し(ステップS106)処理を終了する。利用者からの送信の許可がなかった場合は(ステップS105:No)、そのまま処理を終了する。
【0059】
ステップS107で、決済(又は撮影)から所定の時間が経過した場合は、画像を消去し(ステップS108)処理を終了する。決済(又は撮影)から所定の時間が経過していない場合は、ステップS104に処理を遷移させる。
【0060】
〔4.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0061】
〔4-1.コードについて〕
上述の実施形態において、コードがバーコードである例を示したが、コードはこのような例に限定されず、利用者が利用する端末装置が読み取り可能な情報であれば、どのような情報であってもよい。例えば、コードは、2次元コード(例えば、QRコード(登録商標))であってもよい。
【0062】
〔4-2.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0063】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0064】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0065】
〔5.効果〕
〔第一の効果〕
上述してきたように、実施形態に係る端末装置100は、支払内容に関する情報を含む画像を記憶する記憶部と、記憶した画像を解析して支払内容に関する情報を得る解析部と、支払内容に関する情報に基づいて決済処理を実行する決済処理部と、決済処理部の決済処理が失敗した場合に、記憶部に記憶された画像を決済処理の検証を行う決済処理の検証を行うサーバに送信する送信部とを有することを特徴とする。
【0066】
これにより、決済処理が失敗した場合にも決済に使用した画像を検証することができる。
【0067】
〔第二の効果〕
第一の効果の項目に記載の端末装置100は更に、送信部が、画像の送信に対する端末装置の利用者の許可がある場合に、記憶部に記憶された画像を検証サーバに送信し、画像の送信に対する端末装置の利用者の許可がない場合に、記憶部に記憶された画像を検証サーバに送信しないことを特徴としてもよい。
【0068】
これにより、利用者の許可なく画像を送信しなくなるので、意図しない利用者情報の共有を防止することができる。
【0069】
〔第三の効果〕
第一又は第二の効果の項目に記載の端末装置100は更に、送信部が、決済処理の失敗があった旨が利用者に通知された場合に、許可の可否を利用者に選択可能に提示してもよい。
【0070】
これにより、利用者は決済処理の失敗があったことを知ったうえで画像の送信の許可を与えることができるので、利用者に画像送信の目的を明確に認識させることができる。
【0071】
〔第四の効果〕
第一乃至第三の効果の項目に記載の端末装置100は更に、記憶部が、前記画像から個人情報を削除して記憶してもよい。
【0072】
これにより、個人情報を含む画像を送信することが妨げられるので、個人情報の望まない共有を防ぐことができる。
【0073】
〔第五の効果〕
第一乃至第四の効果の項目に記載の端末装置100は更に、記憶部が、画像の撮影又は決済処理から所定期間が経過した場合に、画像を削除してもよい。
【0074】
これにより、記憶部が保存した画像で圧迫されるのを防ぐことができる。
【0075】
〔第六の効果〕
第一乃至第五の効果の項目に記載の端末装置100は更に、記憶部が、端末装置の利用者が記憶された画像を編集又は削除できないように記憶してもよい。
【0076】
これにより、検証のために利用する画像が、検証者の意図しない改変や削除をされることを防ぐことができ、検証作業の円滑な運用が可能となる。
【0077】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る端末装置100、決済サーバ8及び検証サーバ10は、例えば、
図5に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、端末装置100を例に挙げて説明する。
図5は、端末装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、ROM1200、RAM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0078】
CPU1100は、ROM1200又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1200は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0079】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0080】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0081】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1300を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1300上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0082】
例えば、コンピュータ1000が端末装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1300上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部150の機能を実現する。また、HDD1400には、端末装置100の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0083】
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0084】
また、上述した検証サーバ10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0085】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0086】
8 決済サーバ
10 検証サーバ
100 端末装置
110 通信部
120 記憶部
130 カメラ
140 タッチパネル
150 制御部
151 第1アプリケーション
152 第2アプリケーション
1521 撮影部
1522 解析部
1523 決済処理部
1524 送信部
【手続補正書】
【提出日】2021-05-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支払内容に関する情報を含む画像を記憶する記憶部と、
前記記憶した画像を解析して前記支払内容に関する情報を得る解析部と、
前記支払内容に関する情報に基づいて決済処理を実行する決済処理部と、
前記決済処理部の決済処理が完了した後、当該決済処理に問題があった旨の通知が受け付けられた場合に、前記記憶部に記憶された前記画像を前記決済処理の検証を行うサーバに送信する送信部と
を有することを特徴とする端末装置。
【請求項2】
端末装置であって、
支払内容に関する情報を含む画像を記憶する記憶部と、
前記記憶した画像を解析して前記支払内容に関する情報を得る解析部と、
前記支払内容に関する情報に基づいて決済処理を実行する決済処理部と、
前記決済処理部の決済処理が失敗した場合に、前記記憶部に記憶された前記画像と、前記画像が撮影された際の前記端末装置の状況を示すコンテキスト情報とを前記決済処理の検証を行うサーバに送信する送信部と
を有することを特徴とする端末装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記画像の送信に対する前記端末装置の利用者の許可がある場合に、前記記憶部に記憶された前記画像を前記サーバに送信し、前記画像の送信に対する前記端末装置の利用者の許可がない場合に、前記記憶部に記憶された前記画像を前記サーバに送信しない
ことを特徴とする請求項1または2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記送信部は、前記決済処理の失敗があった旨が利用者に通知された場合に、前記許可の可否を前記利用者に選択可能に提示する
ことを特徴とする請求項3に記載の端末装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記画像から個人情報を削除して記憶する
ことを特徴とする請求項1~4のうちいずれか1つに記載の端末装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記画像の撮影又は前記決済処理から所定期間が経過した場合に、前記画像を削除する
ことを特徴とする請求項1~5のうちいずれか1つに記載の端末装置。
【請求項7】
前記記憶部は、前記端末装置の利用者が前記記憶された前記画像を編集又は削除できないように記憶する
ことを特徴とする請求項1~6のうちいずれか1つに記載の端末装置。
【請求項8】
端末装置が実行する決済検証方法であって、
支払内容に関する情報を含む画像を記憶する記憶工程と、
前記記憶した画像を解析して前記支払内容に関する情報を得る解析工程と、
前記支払内容に関する情報に基づいて決済処理を実行する決済処理工程と、
前記決済処理工程の決済処理が完了した後、当該決済処理に問題があった旨の通知が受け付けられた場合に、前記記憶工程に記憶された前記画像を前記決済処理の検証を行うサーバに送信する送信工程と
を有することを特徴とする決済検証方法。
【請求項9】
支払内容に関する情報を含む画像を記憶する記憶手段と、
前記記憶した画像を解析して前記支払内容に関する情報を得る解析手段と、
前記支払内容に関する情報に基づいて決済処理を実行する決済処理手段と、
前記決済処理手段の決済処理が完了した後、当該決済処理に問題があった旨の通知が受け付けられた場合に、前記記憶手段に記憶された前記画像を前記決済処理の検証を行うサーバに送信する送信手段と
をコンピュータに実行させるための決済検証プログラム。
【請求項10】
端末装置が実行する決済検証方法であって、
支払内容に関する情報を含む画像を記憶する記憶工程と、
前記記憶した画像を解析して前記支払内容に関する情報を得る解析工程と、
前記支払内容に関する情報に基づいて決済処理を実行する決済処理工程と、
前記決済処理工程の決済処理が失敗した場合に、前記記憶工程に記憶された前記画像と、前記画像が撮影された際の前記端末装置の状況を示すコンテキスト情報とを前記決済処理の検証を行うサーバに送信する送信工程と
を有することを特徴とする決済検証方法。
【請求項11】
支払内容に関する情報を含む画像を記憶する記憶手順と、
前記記憶した画像を解析して前記支払内容に関する情報を得る解析手順と、
前記支払内容に関する情報に基づいて決済処理を実行する決済処理手順と、
前記決済処理手順の決済処理が失敗した場合に、前記記憶手順に記憶された前記画像と、前記画像が撮影された際の端末装置の状況を示すコンテキスト情報とを前記決済処理の検証を行うサーバに送信する送信手順と
をコンピュータに実行させるための決済検証プログラム。