IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ペラン・セレクテイブ・テクノロジーズ(ソシエテ・アノニム)の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022058530
(43)【公開日】2022-04-12
(54)【発明の名称】物体の流れを検査する機械および方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/85 20060101AFI20220405BHJP
   G01N 21/27 20060101ALI20220405BHJP
   B07C 5/342 20060101ALI20220405BHJP
【FI】
G01N21/85 Z
G01N21/27 A
B07C5/342
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022001461
(22)【出願日】2022-01-07
(62)【分割の表示】P 2018546032の分割
【原出願日】2017-02-27
(31)【優先権主張番号】1651728
(32)【優先日】2016-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】508194847
【氏名又は名称】ペラン・セレクテイブ・テクノロジーズ(ソシエテ・アノニム)
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アントワーヌ・ブルリー
(72)【発明者】
【氏名】グウェナエル・ル・コー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】搬送面上を走行する物品を任意選択で分類、選別、評価する機械を提供する。
【解決手段】検査すべき物体の流れFがその下を通過する少なくとも1つの照明ステーション4と少なくとも1つの検出ステーション4’とを備える、搬送面3上の個々の物体2の流れを自動的に検査する機械であり、少なくとも1つの照明ステーションは、横断方向に集束された照明領域ZEFを画定する検査ビームRを照射して集束するための手段6を備え、少なくとも1つの検出ステーションは、サイズLの横断ストリップの形態の検出領域ZDを画定する手段9と、検出領域ZDを走査する画素10に含まれる信号を捕捉して伝送する手段9、1とを備える、機械に関する。前記機械は、集束照明領域ZEFが検出領域ZDの全幅L内に収まることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送面(3)上の流れ(F)の中で走行する基本的に連続した層に分布された一体表面製品または特定の製品の本質的に単一層の形で配置された個々の物体(2)を自動検査するための機械(1)であり、前記機械(1)は、一方では、化学組成および/または色に従って表面製品の物体、製品または領域を区別することができ、そのように設計され、他方では、検査すべき流れ(F)がその下を通過する少なくとも1つの照明ステーション(4)と少なくとも1つの検出ステーション(4’)とを備え、
該または各照明ステーション(4)は、特に、照明面(7)を画定するように検査放射線(R)を搬送面(3)の方向に放射する1つまたは複数のインコヒーレントかつ広帯域の光源(5)から得られた前記検査放射線(R)の照射および集束のための手段(6)を備え、前記照明面(7)と搬送面(3)との交差部は、流れ(F)の走行方向(D)に対して横断方向に延在する照明ライン(8)と、前記照明ライン(8)の両側および搬送面(3)に延在する横断ストリップの形態の集束照明領域(ZEF)とを画定し、
該または各検出ステーション(4’)は、特に、
一方では、照明ライン(8)の各点を周期的に走査することを可能にし、現在の走査点の周囲に延在する基本測定領域または画素(10)によって反射された放射線を連続的に受光する検出手段(9)を備え、この可動画素(10)は、検出手段(9)による照明ライン(8)の走査中に、横断ストリップの形態の検出領域(ZD)を画定し、この領域(ZD)は、検出ステーション(4’)の検査幅に対応する、走行方向(D)に垂直な軸に沿った寸法(L)を有し、
他方では、画素(10)に含まれ、収集および伝送手段(9、11)によって伝送された信号の処理を実行することができ、そのように設計された解析装置(14)に接続された少なくとも1つの捕捉装置(13)へと反射されたマルチスペクトル放射線ビーム(12)の収集および伝送手段(9、11)を備える、機械(1)であって、
集束照明領域(ZEF)は、全体の幅(L)にわたって検出領域(ZD)に含まれることを特徴とする
機械(1)。
【請求項2】
走査可動画素(10)は、上流側および下流側の限界または縁部(10’)と共に、流れ(F)の走行軸の方向(D)の所定の延長を有すること、さらに照射および集束手段(5、6)は、可動画素(10)の搬送面(3)上またはその近傍における移動全体の間、走行方向(D)の照明領域(ZEF)の上流側および下流側の限界または縁部は、常に、前記走行方向(D)の前記画素(10)の上流側および下流側の限界または縁部(10’)の内側に含まれるように照明の閉じ込めを実行するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
走査可動画素(10)の形態は、前記少なくとも1つの捕捉および解析装置(13、14)の一部であるセンサ(15)の形態または配置によって決定され、および/またはセンサ(15)を備えた装置(13)からの反射放射線を取り込むための開口部(13’)の形態によって決定され、前記画素(10)は、好ましくは、走行方向(D)の細長い矩形形状を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の機械。
【請求項4】
照明ライン(8)に沿った走査移動中の可動画素(10)の照明領域(10’’)、すなわち、集束照明領域(ZEF)との共通面は、前記画素(10)の全表面の80%未満、有利にはこの表面の少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%を表すことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の機械。
【請求項5】
照射および集束手段は、光源(5)から得られる放射線の反射および閉じ込めのための手段(6)と、搬送面(3)上で受光された放射線(R)の全てが集束手段(6)を介して通過して集束照明領域(ZEF)で終端するように、光源によって前記搬送面3に向かって直接放射され、所定の角度セクタ(18)に位置する放射線を停止するための手段(16)とを備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の機械。
【請求項6】
検出手段(9)によって規定される走査周波数は、走行する流れ(F)のどの点も少なくとも1回解析するように、2つの連続したラインの走査の間に、これらのラインの各々の閉じ込め照明領域(ZEF)が、走行方向(D)に厳密に隣接する横断ストリップの形態の部分を走行搬送面(3)にわたって照射するように、流れ(F)の走行速度に調整できるように調節され得ることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の機械。
【請求項7】
検出手段(9)によって規定される走査周波数は、2つの連続するラインの走査の間に、これらのラインの各々の閉じ込め照明領域(ZEF)が、設定され監視される距離で分割されるか、ある距離にわたってまたは設定され監視されるレベルで有効範囲を有する横断ストリップの形態の表面を走行搬送面(3)にわたって照射するように、流れ(F)の走行速度に調整され得るように調節され得ることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の機械。
【請求項8】
検出手段(9)と収集および伝送手段(9、11)とは、検出ステーション(4’)に対応する同じ光学装置の一部であり、一方では、スキャナミラー(9)と少なくとも1つの集束素子(11)とを備え、他方では、有利には矩形スロットの形態の取り込み口(13’)を介して、画素(10)内に存在する画像を収集して、少なくとも1つの捕捉および解析装置(13、14)に伝送するように構成されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の機械。
【請求項9】
スキャナミラー(9)は回転多面ポリゴンミラーであり、その回転速度は調節可能であり、集束素子(11)は、レンズのような耐熱式であり得るか、軸外パラボリックミラーのような反射式であり得ることを特徴とする、請求項8に記載の機械。
【請求項10】
有利には、近赤外放射線の解析のためのNIRタイプの分光計および可視放射線の解析のためのVISタイプの分光計のような異なるタイプの少なくとも2つの別個の捕捉装置(13)と、走査可動画素(10)に含まれる画像を形成する反射放射線の光ビーム(12)を、例えばダイクロイックフィルタタイプの捕捉装置(13)の1つにそれぞれ向けられるいくつかの二次ビームに細分するための光学手段(17)とを備えることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の機械。
【請求項11】
検出手段(9)と、収集および伝送手段(9、11)と、前記少なくとも1つの捕捉装置(13)と、解析装置(14)とは、モジュール式検出ヘッドを形成し、検出ステーション(4’)に対応する1つの構造的操作ユニットにグループ化されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の機械。
【請求項12】
照明面(7)の一部を形成する入射閉じ込め放射線(R)を集束させるためのラインは、搬送面(3)の上方の所定距離(H)に配置され、この距離は、特に、検査すべき物体(2)の平均サイズまたは走行する製品の層の厚さに基づくことが可能であることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の機械。
【請求項13】
搬送面(3)上の流れ(F)の中を走行する、基本的に連続した層に分布された一体表面製品または特定の製品からの基本的に単一層の形で配置された個々の物体(2)の自動検査方法であって、
前記方法は、化学組成および/または色に従って、検査すべき流れ(F)がその下を通過する少なくとも1つの照明ステーション(4)および少なくとも1つの検出ステーション(4’)を使用して、表面製品の物体、製品または領域を区別することができ、そのように設計され、
前記方法は、基本的に、
照明面(7)を画定するように搬送面(3)の方向に1つまたは複数のインコヒーレントかつ広帯域の光源(5)から得られた検査放射線(R)を照射および集束手段(6)によって放射するステップであって、前記照明面(7)と搬送面(3)との交差部は、流れ(F)の走行方向(D)に対して横断方向に延在する照明ライン(8)を画定し、前記照明ライン(8)の両側および搬送面(3)に延在する横断ストリップの形態の集束照明領域(ZEF)を形成する、放射ステップと、
検出手段(9)を用いて照明ライン(8)の各点を周期的に走査して、現在の走査点の周囲に延在する基本測定領域または画素(10)によって反射された放射線を連続的に回収するステップであって、この可動画素(10)は、検出手段(9)による照明ライン(8)の走査中に、横断ストリップの形態の検出領域(ZD)を画定し、この検出領域(ZD)は、検査幅に対応する走行方向(D)に垂直な軸に沿った寸法(L)を有する、ステップと、
反射されたマルチスペクトル放射線のビーム(12)を収集して、適合手段(9、11)によって解析装置(14)に接続された少なくとも1つの捕捉装置(13)に伝送するステップと、
画素(10)に含まれ、収集および伝送手段(9、11)によって伝送された信号の処理を連続的に、または繰り返し実行するステップと
を含み、
種々の手段(5、6、9、11、13、14)の全てが、少なくとも1つの照明ステーション(4)または少なくとも1つの検出ステーション(4’)の一部を形成する、自動検査方法であって、
種々の上述の動作ステップの過程の間、集束照明領域(ZEF)は、検査幅(L)全体にわたって検出領域(ZD)に含まれることを特徴とする、自動検査方法。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか一項に記載の機械(1)を使用することを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送面上を走行する個々の別個の要素または一体製品の形で、流れの中で走行する物体もしくは物品、またはその部品の自動特徴評価、および任意選択で分類、選別、評価または識別の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
非破壊的特徴評価は、対応する入射放射線を受ける物体、物品、または製品によって反射される光線の解析によって行われる。このタイプのいわゆる「光学選別」技術の有利な用途は、家庭ごみ、公共施設廃棄物、または産業廃棄物、特にリサイクル可能な家庭用梱包物の選別であるが、これらに限定されない。
【0003】
こうした中で、本発明は、自動特徴評価を実施するための改善された機械および検査方法を提案する。
【0004】
このような機械および光学選別方法の多数の実施形態は、既に知られており、市販され、実施されている。
【0005】
まず、使用されている検査または入射放射線の性質に関して、当該の実施されている技術は、非コヒーレントかつ広帯域の放射線の放射に基づいていることを指摘することが望ましい。結果として、最新技術で考察されている機械およびシステムは、より単純に「ハロゲン」と呼ばれるタングステンハロゲンタイプの熱的照明源の全てを使用し、レーザまたはエレクトロルミネセントダイオードを使用しない。ハロゲンは、色温度のみに依存する制御されたスペクトル組成を有し、そのスペクトルは光学選別の主要な範囲、すなわち、400nmから2,500nmを網羅する。他のシステム、特にレーザは、照明形状の優れた監視を可能にするが、明らかにより高価であり、制御がより複雑であり、そのため光学選別にはほとんど使用されない解決策である。
【0006】
光学選別機では、検出および照明のための要素は、通常は、選別すべき流れから300mmから2000mmのかなりの距離に配置される。実際には、経験から言えるのは、ジャミング(遮断アラートおよび選別の停止を引き起こす機械内の物体の詰まり)のリスクを回避することが望まれる場合には、300mmが、選別すべき廃棄物の流れを通過させるのに必要なチャネルの高さである。大きなサイズ(最大2,000mm)は、単一の装置で大きなコンベア幅を走査する必要性に対応する。
【0007】
したがって、光学的バランスの概念は、良好な信号対雑音比、ひいては良好なリアルタイム検出を保証するのに重要である。
【0008】
バランスを改善するために、明白な解決策は、検出において効果的に使用される放出光子の割合を最大にすることにあり、これは「フォトニック有効性」と呼ばれることがある。
【0009】
このような観点から、検出領域と照明領域の収束が最適な解決策であるように思われる。すなわち、照明ラインから捕捉された光子の全てが収集されて、センサによって利用され、センサ自体が表面全体にわたって使用される。
【0010】
しかしながら、既知のシステムの大部分は、特に製造および使用の許容誤差を考慮すると、その実用的な実施が困難であるために、そのような収束を実現することができない。
【0011】
既知の光学選別機の従来の構造は、検出面と大きな角度を成す拡散照明源を使用する。拡散照明源は、製造しやすく、好都合な物体の照明のための様々な向きを有するので、使用されることが多い。
【0012】
しかしながら、拡散照明源は、特定の厚さの物体を解析できるように、被写界深度の問題にさらされている。したがって、拡散照明源は、ベルトの領域内の検出ラインだけでなく、検出面内かつベルトの上方に位置する検出ラインの全ても照射する必要がある。これは、高さごとに、照射領域のわずかな部分がセンサの視野内にあることを意味する。
【0013】
フォトニック効果を保証するために、WO2013/115650A1に記載されているような可動照明がより有利であると思われる。なぜなら、この照明は、この場合、方向性があり、可動で、検出と同軸であるためである。このアセンブリは、原理的には、どの時点においても、解析中に画素の近傍のみが照射されるので、良好なエネルギー節約を保証する。
【0014】
しかしながら、この既知のアセンブリでは、照明はオーバーフローもする。単一レンズによって集束され、ポリゴンミラーによって反射された2つの光のビームは、ベルトの領域に、画素よりもはるかに大きい8cmに近い直径を有するスポットを形成する。さらに、同軸可動照明は、利点を制限する大きな欠点を有する。つまり、ペットボトルまたはポリ袋のような透明物体では、照明方向180°で信号はほとんど返されず、このことが検出の性質を完全に損なう。
【0015】
より一般的には、ハロゲンランプのようなインコヒーレント光源に基づく可動照明を有するどのようなアセンブリも、光を小さな領域に集中させる、したがって、光学的バランスを改善するのに大きな困難を有する。
【0016】
光ファイバアセンブリのみが、照明の適切な閉じ込めを実現することができるが、ほんの数ミリメートルの領域でしか実現することができず、このことにより光ファイバアセンブリを光学選別に使用できない。このカテゴリでは、SRS(または空間分解分光法)検出システムが存在する。
【0017】
領域から大きな距離で動作する固定照明源のうち、基本的には、検出と共平面、または共線(同軸)上にある照明源のみが照明を閉じ込めることが期待できる。しかしながら、上述したように、コヒーレント光に基づかない、このタイプの共線的照明を設計することは非常に難しい。
【0018】
基本的に共平面的な照明および検出の実施は、EP1243350、および「Mistral」と呼ばれるその機械ラインに関する本出願人の商業的文書によって開示されている。
【0019】
共平面性に関する実際の配置に加えて、上記文献の目的である機械の他の主要な特性および動作モードを以下に示す。
【0020】
この既知の機械は、主に、リサイクルの目的で、種々の物体、特に、廃棄物の光学選別用に設計されている。
【0021】
選別すべき前記物体は、幅が一般に600mmから3000mmで、速度が固定され、2m/秒から5m/秒のコンベアベルト上の結び付けられていない単一層上に広げられる。
【0022】
1つまたは複数の光学ヘッドは、コンベアの上に並んで配置され、連続ラインを介して、コンベアの走行中にその表面全体を検査する。
【0023】
集束照明は、ベルトとの交差部が照明ラインを画定する照明面を画定し、照明ラインのすぐ近傍に位置する集束照明領域に放射線の大部分を集中させる。
【0024】
各光学ヘッドに対して、振動ミラー型スキャナは、ヘッドの視野に対応する照明ラインの一部の1つの縁部から次の縁部まで測定点を走査する。横断方向の走査に対応するラインの解析期間は、数ミリ秒である。
【0025】
どの時点においても、走査点の近傍に位置する単一の基本測定領域が表示されて、解析され、基本測定中の表示領域の表面は画素と呼ばれる。ラインによって解析された画素数は、走査幅に基づいて調整され、数ミリメートル、好ましくは、5mmから10mmの横方向分解能が得られる。
【0026】
解析中に画素から受光された光は、スキャナによって集束素子に反射され、解析および評価のために分光計に伝送する目的で光ファイバに注入される。
【0027】
画素から受光された光は、回折ネットワークを有する分光計においてその構成波長に分解され、スペクトルデータは、材料と回収信号から抽出された色情報を組み合わせることによって、検査または選別の目的で製品を分類するのに使用される。
【0028】
そのためには、処理すべき情報および異なるアナライザを用いて信号から取得された情報を取り込む2組の光ファイバが使用される。すなわち以下である。
【0029】
化学組成を決定するために近赤外分光計に供給する1組のファイバ。
【0030】
赤色、緑色および青色の基準(RVBシステム)の色に対応する3つのフィルタを使用して色を決定するためのセンサセットを供給する別の組のファイバ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0031】
【特許文献1】国際公開第2013/115650号
【特許文献2】欧州特許出願公開第1243350号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
上記のEP1243350の目的に本質的に対応するこの既存の機械は満足できるものであるが、常に様々な点において改善の必要がある。すなわち、以下である。
【0033】
照明要件の低減。
【0034】
再構成された全体画像の幾何学的品質を保証する解析領域のより良好な空間的安定性、および搬送面を形成するコンベアベルトの有効範囲レベルの制御。
【0035】
分光計のような解析装置の製造公差に関連する欠陥にも関わらず、測定のより優れたスペクトル安定性。
【0036】
少なくとも2つの別個の解析装置を使用する場合の情報の最適化された組み合わせ。
【0037】
本発明は、上述の要求に少なくとも部分的に対処する目的で、EP1243350によって開示されているタイプの機械を改良することを本質的な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0038】
上記目的を達成するために、本発明は、搬送面上の流れの中で走行している、基本的に連続した層に分布された一体表面製品または特定の製品の本質的に単一層の形で配置された個々の物体を自動検査するための機械であり、前記機械は、一方では、化学組成および/または色に従って表面製品の物体、製品または領域を区別することができ、そのように設計され、他方では、検査すべき流れがその下を通過する少なくとも1つの照明ステーションと少なくとも1つの検出ステーションとを備え、
該または各照明ステーションは、特に、照明面を画定するように検査放射線を搬送面の方向に放射する1つまたは複数のインコヒーレントかつ広帯域の光源から得られた前記検査放射線の照射および集束のための手段を備え、前記照明面と搬送面との交差部は、流れの走行方向に対して横断方向に延在する照明ラインと、前記照明ラインの両側および搬送面に延在する横断ストリップの形態の集束照明領域とを画定し、
該または各検出ステーションは、特に、
一方では、照明ラインの各点を周期的に走査することを可能にし、現在の走査点の周囲に延在する基本測定領域または画素によって反射された放射線を連続的に受光する検出手段を備え、この可動画素は、検出手段による照明ラインの走査中に、横断ストリップの形態の検出領域を画定し、この検出領域は、検出ステーションの検査幅に対応する、走行方向に垂直な軸に沿った寸法を有し、
他方では、収集および伝送手段であって、評価装置に接続されたまたは評価装置を備え、画素に含まれ、収集および伝送手段によって伝送された信号の処理を実行することができ、そのように設計された少なくとも1つの解析装置にへと反射されたマルチスペクトル放射線ビームの収集および伝送手段を備える、機械であって、
集束照明領域は検査幅全体にわたって検出領域に含まれることを特徴とする機械を目的とする。
【0039】
本発明は、非限定的な例として示され、添付の図面を参照して説明される好適な実施形態に関する以下の説明により、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本発明に係る機械の部分図であり、特に検出ステーションを示した図である。
図1A図1に示されている物体の搬送面および照明面に垂直な平面に沿った断面図である。
図1B図1Aと同様の図であるが、搬送面の上の所与の距離での照明の集束を伴う図である。
図2】本発明に係る機械の搬送面の領域における照明領域および検出領域の詳細図である。
図3A図1の機械の検出ステーションの変形形態の一部である2つの分光計の可能なアセンブリを示した図である。
図3B】本発明の一実施形態に従う、これら2つの異なる分光計の搬送面の領域における検出領域の最適化された組み合わせを示した図である。
図4A】非閉じ込め照明の場合に得られる画像の空間的不安定性の結果を示した図である。
図4B】本発明に係る機械で得られた画像の空間的安定性を示した図である。
図4C図4Bを詳細に表した状態を示した図である。
図5】本発明に係る検出ステーションの一部である分光計の光学的欠陥に起因する可能なスペクトルの乱れを示しており、これらの乱れを理解しやすくするために大きく誇張して示した図である。
図5A】非閉じ込め照明の場合の照射領域が中央からずれた結果を示す部分図である。
図5B】非閉じ込め照明の場合の照射領域が中央からずれた結果を示す部分図である。
図6】本発明に係る検出ステーションの一部である分光計の光学的欠陥に起因する可能なスペクトルの乱れを示しており、これらの乱れを理解しやすくするために大きく誇張して示した図である。
図6A】本発明の枠組み内で、すなわち、閉じ込め照明の場合のこの同じ中央からずれた結果を示す部分図である。
図6B】本発明の枠組み内で、すなわち、閉じ込め照明の場合のこの同じ中央からずれた結果を示す部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1および図1Aは、搬送面3上の流れFの中を走行する基本的に連続した層に分布された一体表面製品または特定の製品の基本的に単一層の形で配置された個々の物体2の自動検査のための機械1の部分図であり、前記機械1は、一方では、化学組成および/または色に従って表面製品の物体、製品または領域を区別することができ、そのように設計され、他方では、検査すべきストリームFがその下を通過する少なくとも1つの照明ステーション4と少なくとも1つの検出ステーション4’とを備える。
【0042】
該または各照明ステーション4は、照明面7を画定するように検査放射線Rを搬送面3の方向に放射する1つまたは複数のインコヒーレントかつ広帯域の光源5から得られた前記検査放射線Rの照射および集束のための手段6を備え、前記照明面7と搬送面3との交差部は、流れFの走行方向Dに対して横断方向に延在する照明ライン8と、および前記照明ライン8の両側および搬送面3に延在する横断ストリップの形態の集束照明領域ZEFとを画定する。
【0043】
該または各検出ステーション4’は、特に、
一方では、照明ライン8の各点を周期的に走査することを可能にし、現在の走査点の周囲に延在する基本測定領域または画素10によって反射された放射線を連続的に受光する検出手段9を備え、この可動画素10は、検出手段9による照明ライン8の走査中に、横断ストリップの形態の検出領域ZDを画定し、この検出領域ZDは、検出ステーション4’の検査幅に対応する、走行方向Dに垂直な軸に沿った寸法Lを有し、
他方では、収集および伝送手段9、11であって、画素10に含まれ、収集および伝送手段9、11によって伝送された信号の処理を実行することができ、そのように設計された解析装置14に接続された少なくとも1つの捕捉装置13に反射されたマルチスペクトル放射線ビーム12の収集および伝送手段9、11を備える。
【0044】
本発明によれば、この機械1は、集束照明領域ZEFが、全幅L内の検出領域ZDに(内に)含まれる、すなわち、好ましくは厳密に包含されることを特徴とする。
【0045】
さらに、本発明によれば、走査可動画素10は、上流側および下流側の限界または縁部10’と共に、流れFの走行軸の方向Dの所定の延長を有し、照射および集束手段5、6は、可動画素10の搬送面3上またはその近傍における移動全体の間、走行方向Dの照明領域ZEFの上流側および下流側の限界または縁部は、常に、前記走行方向Dの前記画素10の上流側および下流側の限界または縁部10’の内側に含まれるように、照明の閉じ込めを実行するように構成される。
【0046】
当技術分野の当業者は、最新技術によって指定されたオーバーフロー照明とは逆の方針をとる本発明の上記の規定により、それらの実施により生じる照明の低減に加えて、以下に詳細に示すように、解析される領域の良好な空間的およびスペクトル安定性を保証するだけでなく、分光計タイプのいくつかの捕捉装置および解析装置間のアラインメントを容易にすることも可能であることを理解する。
【0047】
好ましくは、2つの領域ZEFおよびZDは、基本的に、照明面7上に、したがって照明ライン8に対して、中央揃えされる。
【0048】
さらに、最新の技術で使用される光ファイバビームのような反射かつ集光される放射線ビーム12の任意の材料透過支持体または手段を除去することができる、本発明の有利な設計変形例によれば、走査可動画素10の形態は、センサの形態、または前記少なくとも1つの捕捉装置および解析装置13、14の一部であるセンサ15の配置によって、および/またはこれらのセンサ15を備える装置13からの反射放射線の取り込み口13’の形態によって決定され、前記画素10は、好ましくは、走行方向Dの細長い矩形形状を有する。
【0049】
好ましい方法で、本発明の閉じ込め照明の上述の利点を保証しながら、解析装置の高性能動作を維持するために、照明ライン8に沿った走査移動中の可動画素10の照明領域10’’、すなわち、集束照明領域ZEFとの共通面は、前記画素10の全表面の80%未満、有利にはこの表面の少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%を表す。60%から80%のレベルが好ましく、70%は、ほとんどの場合、本質的に最適な値であると思われる。
【0050】
照明の点で機械の性能をさらに最適化するために、この態様における干渉または外乱を低減し、さらには排除するために、照射および集束手段は、好ましくは、光源5から得られる放射線の反射および閉じ込めのための手段6と、搬送面3上で受光された放射線Rの全てが集束手段6を介して通過して集束照明領域ZEFで終端するように、該光源によって前記搬送面3に向かって直接放射され、所定の角度セクタ18に位置する放射線を停止するための手段16とを備える。
【0051】
当然、これらの手段5、6、16は、ユニットもしくはモジュール、または部分的モジュールおよび部分的ユニットのいずれかとすることができる。
【0052】
検査の性質、特徴評価すべき所望の情報および/または製品/物体2に基づいて、機械1を調整および操作するための様々なモードが考慮され得る。
【0053】
したがって、特に、走行する流れFの100%の有効範囲を保証することができるように、検出手段9によって規定される走査周波数は、走行する流れFのどの点も少なくとも1回解析するように、2つの連続したラインの走査の間に、これらのラインの各々の閉じ込め照明領域ZEFが、走行方向Dに厳密に連続する横断ストリップの形態の部分の走行搬送面3にわたって照射するように、流れFの走行速度に調整できるように調節され得る。
【0054】
100%の異なる検査口、すなわち、この値よりも小さいかまたは大きい場合、検出手段9によって規定される走査周波数は、2つの連続するラインの走査の間に、これらのラインの各々の閉じ込め照明領域ZEFが、設定され監視される距離で分割された、またはある距離にわたってもしくは設定され監視されるレベルで有効範囲を有する横断ストリップの形態の表面の走行搬送面3にわたって照射するように、流れFの走行速度に調整することができるように調節され得る。
【0055】
機械1の好適な設計変形例によれば、検出手段9と収集および伝送手段9、11とは、検出ステーション4’に対応する同じ光学装置の一部であり、一方では、スキャナミラー9と少なくとも1つの集束素子11とを備え、他方では、有利には矩形スロットの形態の取り込み口13’を介して、画素10内に存在する画像を収集して、少なくとも1つの捕捉および解析装置13、14に伝送するように構成される。
【0056】
図1は、好ましくは搬送面3の全幅にわたって閉じ込め照明領域ZEFを提供する単一照明ステーション4の一部またはモジュールのみを示している。いくつかの照明モジュールが設けられている場合、照明モジュールは、当然、Dに垂直な方向に隣接部と互いに整列される。
【0057】
同様に、簡略化のために、図1は、機械1が有する2つのステーション上の1つの検出ステーション4’のみを示しており、前記機械はこの図1では部分的に示されている。図示されていないが、図示されているステーションと同一の第2のステーション4’は、図示され、搬送面3の残りの横断方向部分にわたって延在する領域2Dに隣接する整列検出領域を有する。当然、2つの検出ステーション4’は、照明ステーション4と整列されるか、またはその逆である。
【0058】
有利には、スキャナミラー9は回転多面ポリゴンミラーであり、その回転速度は、有利には調節可能であり、集束素子11は、レンズのような耐熱式であり得るか、軸外パラボリックミラーのような反射式であり得る。
【0059】
機械1は、任意選択で、該または各ビーム12(図1)に対して1つの捕捉装置13(任意選択で検査ステーション4ごとに1つ)を備え得るが、機械1は、好ましくは、有利には異なるタイプの少なくとも2つの別個の捕捉装置13(例えば、近赤外放射線の解析のためのNIRタイプの分光計および可視放射線の解析のためのVISタイプの分光計)と、走査可動画素10(前記ビーム12の有効部分を画定する)に含まれる画像を形成する反射放射線の光ビーム12を、例えばダイクロイックフィルタタイプ(図3A)の捕捉装置13の1つにそれぞれ向けられるいくつかの二次ビームに細分するため光学手段17とを備える。
【0060】
機械1は、任意選択でモジュール構造を有する1つの照明ステーション4のみを備えるが、機械1は、1つの検出ステーション4’または複数の検出ステーション(検査幅Lが増加する)を備え得ることは明らかである。
【0061】
複数の検査ステーションを備える場合、検出手段9と、収集および伝送手段9、11と、前記少なくとも1つの捕捉装置13と、任意選択で解析装置14とは、モジュール式検出ヘッドを形成し、検出ステーション4’に対応する1つの構造的操作ユニットにグループ化され得る。
【0062】
さらに、複数の検出ステーション4’の場合、各々は2つの異なる分光計13を備え得る。
【0063】
照明を最適化して検出を促進するために、図1Bに示されているように、本発明の閉じ込め照明形態での放射線Rの照射および集束手段5、6は、照明面7の一部を形成する入射閉じ込め放射線Rを集束させるためのラインが、搬送面3の上方の所定距離Hに配置されるように配置され、構成され、寸法設定され、この距離は、特に、検査すべき物体2の平均サイズまたは走行する製品の層の厚さに基づく。
【0064】
この集束ラインの搬送面3の上の検出面の方向への投影は、通常、照明ライン8に対応することがわかるであろう。
【0065】
本発明はさらに、搬送面3の上の流れFの中を走行する基本的に連続した層に分布された一体表面製品または特定の製品の基本的に単一層の形で配置された個々の物体2の自動検査のための方法であって、前記方法は、化学組成および/または色に従って、検査すべきストリームFがその下を通過する少なくとも1つの照明ステーション4および少なくとも1つの検出ステーション4’を使用して、表面製品の物体、製品または領域を区別することができ、そのように設計される方法を目的とする。
【0066】
この方法は、基本的には、
照明面7を画定するように搬送面3の方向に1つまたは複数のインコヒーレントかつ広帯域の光源5から得られた検査放射線Rを照射および集束手段6によって放射するステップであって、前記照明面7と搬送面3との交差部は、流れFの走行方向Dに対して横断方向に延在する照明ライン8を画定し、前記照明ライン8の両側および搬送面3に延在する横断ストリップの形態の集束照明領域ZEFを形成する、放射ステップと、
検出手段9を用いて照明ライン8の各点を周期的に走査して、現在の走査点の周囲に延在する基本測定領域または画素10によって反射された放射線を連続的に回収するステップであって、この可動画素10は、検出手段9による照明ライン8の走査中に、横断ストリップの形態の検出領域ZDを画定し、この検出領域ZDは、検査幅に対応する走行方向Dに垂直な軸に沿った寸法を有する、ステップと、
反射されたマルチスペクトル放射線のビーム12を収集し、適合手段9、11によって解析装置14に接続された少なくとも1つの捕捉装置13に伝送するステップと、
画素10に含まれ、収集および伝送手段9、11によって伝送された信号の処理を連続的に、または繰り返し実行するステップと
を含み、
種々の手段5、6、9、11、13、14の全てが、少なくとも1つの検出ステーション4’または少なくとも1つの照明ステーション4の一部を形成する。
【0067】
この方法は、上述した種々の動作ステップの過程において、集束照明領域ZEFは、検査幅L全体にわたって検出領域ZDに含まれることを特徴とする。
【0068】
好ましくは、上述の方法は、先に説明され、以下に詳細に示されるような機械1を使用する。
【0069】
本発明の機械1の可能な変形実施形態の構成および動作、さらにその利点について、図1図1Aおよび図2から図6に関連して詳述する。
【0070】
まず、図1および図1Aを参照すると、機械1は、少なくとも1つの熱的マルチスペクトル光源5、例えば、可視および近赤外領域の広帯域光を放射するタングステンハロゲンフィラメントを含む管を備える。光源5と組み合わされたリフレクタ6は、コンベアベルトによって形成された搬送面3上に位置する照明ライン8に向けて、リフレクタ6に到達する全ての光線を集束する。EP1243350に示されているように、リフレクタ6の形状は楕円円筒形であり、管5のフィラメントは、楕円の焦点の1つに配置され、反対の焦点に、このフィラメントの拡大画像を形成する。この他方の焦点は、ベルト3の近傍に位置する。この画像は、ライン8の近傍に集束照明領域ZEFを画定する。領域ZEFは、例えば、10倍から25倍程度、好ましくは、15倍から20倍程度の設定倍率で拡大される。例えば、このフィラメントが1mmの直径を有し、倍率が18倍である場合、領域ZEFの高さは18mmになる(高さは、上面図の画素および画像、すなわち、物体2の走行方向Dの画素および画像サイズが参照される)。
【0071】
これらは、製品または物体を区別するための有用な情報を含むこれらの連続的に処理された基本画像に含まれるスペクトル信号である。
【0072】
この高さは、検査幅L全体にわたって維持される。なぜなら、ベルトの横軸では焦点ぼけがないからである。光学理論および本発明者らによってなされた測定は共に、照度が領域ZEF全体で本質的に均一であり、それが前記領域ZEFの上端または下端(物体2のベルト3の走行方向Dのこの領域の上流側限界および下流側限界)で急激に崩れることを裏付けている。
【0073】
当然、照射および集束手段は、ベルト3の横方向に整列された複数のユニット[管5+リフレクタ6]を備えたモジュール構成を有し得る。
【0074】
実際には、リフレクタ6を通過しない残留照明、すなわち、領域ZEFの近傍のベルト3上での照度が約100倍弱い直接照明も考慮する必要がある。この残留照明を、ハロゲン管5の近傍または管自体の上に位置するマスクまたは停止片16によって隠すことができる。残留照明の除去により、領域ZEFにおいてベルト3に到達する放射線Rの全てを集中させることができる。
【0075】
検出システムは、構造的に照明ライン8にセンタリングされていなければ、少なくとも光学的に照明ライン8にセンタリングされる。どの時点でも、画素と呼ばれ領域ZEF内に位置する基本領域10から得られた光ビーム12は、領域ZEF内で手段9(例えば、スキャナミラー)の走査移動に基づいて移動し、前記手段9によって取り込まれ、方向転換される。スキャナ9の回転運動により、コンベアベルト3を横切って延在する広い検出フィールドZDを画素10で走査することができる。スキャナ9は、振動ミラータイプまたはポリゴンミラータイプのものであり得る。
【0076】
スキャナ9によって偏向されたビーム12は、集束素子11によって、少なくとも1つの分光計13の取り込みスロット13’に向かって集束される。分光計13の内部では、光は回折ネットワーク13’’に送られ、そのスペクトル組成に従って、いくつかのフォトダイオード型センサ15を備えるバー15’上に分布される。これらのセンサ15は、バー15’の内部に均等に離間されていてもよいし、そうでなくてもよい。各センサ15によって受信された信号は、増幅され、その後、適切な電子ユニット(図示せず)によってデジタル化される。センサ15の応答の全てによって構成されるスペクトルは、選別される一群の製品または物体2内の画素10に含まれる表面を分類することを可能にするコンピュータ装置14によってリアルタイムで解析される。
【0077】
任意選択の後続のステップは、連続する横断方向の走査中に取得された連続画素10の基本画像をグループ化して、表面および形状を決定することができる均質な物体2の表現を画定し、排出、選択、分類のために選ばれる場合もあれば、そうでない場合もある全体画像の集約および形成の処理サイクルを含む。最後に、検出ステーション4’が選別機1の一部である場合に、排出命令は、コンベア3の端部に配置された(図示されていないが機械の一部を形成する)小さな圧縮空気電磁弁棒に送られ、その結果、対象の物体2を上向きまたは下向きのいずれか自然落下経路から適切な容器へと偏向させることができる。
【0078】
図1および図1Aを明確にするために、2つのNIR(近赤外)成分およびVIS(可視)成分への光ビーム12の可能な細分は、図示されないが、分光計の上流側のダイクロイックミラーによって実行される。したがって、図示されている分光計13は、NIR分光計またはVIS分光計であり得る。ダイクロイックフィルタによるこのような細分の可能な実施形態は、図3Aに示されている。この図は、光の流れがNIR成分(通過する)とVIS成分(反射される)に分離する様子を示している。各々の二次光流れは、各分光計13の特定の取り込みスロット13’を通過するために、手段11、17の適合配置のために、集束される。
【0079】
検査プロセス中のどの時点でも、画素10は、ベルト3上のセンサ15の全ての共通画像である。
【0080】
横断方向照明ライン8の走査サイクル中の可動画素10の連続する位置の全てが検出領域ZDを構成する。NIRの20倍程度の光学倍率および1mmの高さのセンサ15の場合、少なくとも回収基本画像が鮮明である場合、検出領域ZDの高さ(または幅)は20mmである。画像がぼやけている場合、高さはより大きく、例えば、視野の両側で最大23mmである。より大きなセンサ15を有するVIS画素(例えば、1.5mm)の場合、領域ZDの高さは、鮮明な画像では20×1.5=30mmであり、フィールドのエッジでは最大35mmである。
【0081】
本発明によれば、照明は閉じ込められており、すなわち、領域ZEFは検出領域ZD内に完全に包含されており、つまり、この実施形態では一定である領域ZEFの高さは領域ZDの高さ未満であることを意味している。可動画素10の集束が所与の距離に対してのみ完全であり得るので、領域ZDの高さは可変であり、スキャナ9から搬送面3までの距離は可変である。
【0082】
マルチラインセンサ15のバーの場合、バー15’はいくつかの平行なセンサライン(例えば、2本または4本のライン)を有し得る。すなわち、これらのセンサラインを高さがより重要である単一線と見なすことが可能である。本発明によれば、照明は、この場合、重ねられたセンサの様々なラインの全高が領域ZEFの高さよりも高くなるように閉じ込められる。
【0083】
上記の定義は、照明用であろうとセンサ15の画像用であろうと、光が集束される領域にのみ厳密に適用される。この条件は、ベルト3の上方に一定の高さ(サイズ)を有する物体および製品2を検出するためのものであるが、単一の距離に対してのみ厳密に検証される。照明ビーム(入射放射線R)は検出ビーム12よりもはるかに開いているので、照明はベルト3の近くにのみ閉じ込められた状態のままである。図示されている本発明の実用的な実施形態の枠組みの中では、検出ビーム12の3°未満に対して、照明ビームRの全開角度20°から30°を有することが可能である。したがって、本質的には、焦点距離の数センチメートル、典型的には50mmしか該条件を満たすことができない。しかし、この高さは、主に、入射放射線Rがベルト3よりも10mmから20mm上方、すなわち、物体または製品2の大部分の通過高さで集束される場合に、流れFのほとんど全てを通過させるのに十分である。
【0084】
本発明の閉じ込め照明条件を満たすためには、調整および動作許容誤差に適合する実用的な措置を講ずる必要がある。
【0085】
事前のアライメント手順によって、最初に、横断方向に整列された、かつ検査幅L全体を網羅する様々なリフレクタ6の照明領域ZEFが整列され、次に、1つまたは複数の検出ステーション4’を構成する光学装置9、11の検出領域ZDが整列される。
【0086】
例えば、管5のフィラメントの画像の高さに関する許容誤差は、例えば+/-2mmで慎重に監視される。この許容誤差は、調節の許容誤差を含む。すなわち、一旦調節されると、照明ライン8は空間内で完全に安定している(好ましくは、1ミリメートル以下)。
【0087】
解析領域ZDの高さ(方向Dにおける)に関しては、特に、スキャナ9がポリゴン回転ミラーである場合の許容誤差もあり、典型的な値は+/-2mmである。この調節により、動作中のこの範囲の変動が保証される。特に、固定フレームに接続された面が使用される場合に、避けられない周期的振動を生成するのは、主に、ミラー9の反射面における変化である。ポリゴンミラーを機械加工された単一部品で構成する代替形態はあるが、これはあまり経済的な解決策ではない。
【0088】
これらの許容誤差および可能な許容誤差の累積を監視することによって、照射された高さの一部が検出領域ZDに存在しないというリスクは極めて制限され、排除さえ可能である。
【0089】
スキャナ9の好適な実施形態は、所望の速度(調節可能)に設定されるモータを用いて、一定速度で案内されるポリゴンミラーに対応する。例えば、ミラー9が毎秒17回転し、10面を備える場合、毎秒170ライン、またはラインごとに5.9ミリ秒で走査する。ベルトが3m/秒で前進する場合、ミラー9は1周期の間に約18mmだけ進行する。したがって、解析すべき高さ(方向Dにおける照射ストリップZEFの寸法、つまり検出ストリップZDとの共通領域)は、少なくとも検出穴を有さないように、理想的には18mmである。ミラー9の速度は、厳密な対応(走行する流れの100%の有効範囲)を得るように調整され得る。
【0090】
この好適な実施形態は、ベルトの有効範囲レベル、例えば、3m/秒および4m/秒を損なわずに、ベルト3のいくつかの前進速度を正確に管理することを可能にする。4m/秒の場合、100%の理想的な有効範囲を実現するために、上記ミラー9を毎秒約23.5回転で回転させれば十分である。
【0091】
この推論を、ユーザが望むなら、90%(意図的に有効範囲に含まない割合を可能にする)または120%(意図的な有効範囲)のような他の有効範囲の値に容易に拡大適用することが容易に可能である。したがって、上記のスキームは柔軟な管理を可能にする。
【0092】
本発明による閉じ込め照明は、以下に開示される多くの利点を有する。
【0093】
図2は、領域ZEF、検出領域ZD、および可動画素10のそれぞれの位置を示す。照明ライン8上のこれらの領域の中心の収束は、実際には、平均すると実現できるに過ぎない。示されているように、どの時点でも、領域ZEFは、わずかに中央からずれる可能性がある。
【0094】
領域ZEFと画素10(可動検査窓)との交差部から放出され、スキャナ9を介して集束素子11に向けられた光子の全ては、捕捉信号に寄与する。したがって、かなりの割合で必要な照明パワーが低減される。
【0095】
有効範囲の照明(ZD=ZEFの対応)、および最新技術のオーバーフロー照明でさえも、検出フィールドのエッジにおけるぼやけ、さらにスキャナミラー9の回転時にそのセンタリング許容誤差を考慮する必要がある。センサ15の画像を上記の仮定で完全に照射するためには、フィールドのエッジに23mmの高さ(+/-2mmの許容誤差)、または全体として27mmの高さが必要であろう。
【0096】
したがって、同じ局所的な照度で、オーバーフロー照明用の27mmから閉じ込め照明用の18mmへと移すことによって、33%の消費電力の低減が得られる。この同じ低減は、コンベアベルト等のベルトが停止した場合に、物体2または搬送面3の過熱のリスクにも適用される。
【0097】
本発明によれば、異なる高さのセンサ15のバー15’を有する2つの分光計13であっても、どの時点でも同じ高さが考慮され、すなわち照射される高さが考慮され、その結果、いくつかの分光計の厳密で自然なアライメントが可能になる(図3B)。
【0098】
この状態は、NIR用の検出領域ZDと、VIS用のより大きな検出領域ZD’とを示す図3Bに示されている。捕捉される光は、画素10と領域ZEFとの交差領域から常に得られる。しかしながら、この領域または交差領域は、2つの分光計、NIRおよびVISに対して厳密には同じである。上述した寸法では、画素VISの画像が30mmの高さを有する場合でも、20mmだけが有効に有用である。経験から、画素10の良好なマルチセンサ解析のためにこの条件を遵守することの重要性が発明者に示されており、どのようなアライメント欠陥でも解析画素10の拒絶を招くリスクがある。
【0099】
この自然な対応は、同じ光学アセンブリ上の2つの分光計13の取り込みスロット13’の間の非常に微妙なアライメントを回避する。照明が閉じ込められていない場合、これらのスロット13’は厳密に同じ高さおよび同じセンタリングを有するべきである。本発明に関連して、対応を損なわずに比較的高いスロット13’を使用することが可能である。
【0100】
図4Aから図4Cに示されている様々なケースについて、使用される分光計13は、2つの軸において均一の空間分解能を得ることができるように、2列の重ね合わせたセンサ15を備えることに留意されたい。
【0101】
多面(ポリゴン)回転スキャナミラー9の回転速度およびベルト3の速度を良好に調節することにより、ベルトの厳密な有効範囲は100%になる。それに対して、走行軸(または高さ)におけるミラー9の視野許容誤差を考慮に入れた最新技術の幅広のオーバーフロー照明では、検出領域は、ミラーの各面の通過に従って変化(典型的には+/-2mm)して、有効領域または特定の穴を形成する。この状態は、図4Aに示されており、分光計が2列の重ね合わされたセンサ15を備える場合に、3つの連続するラインが示されている。上部のセンサの2つのラインは、さらに、可変であり、フィールドエッジで有意となり得る有効範囲を有するが、第2および第3のラインは、それらの間に、フィールド領域の中心で容易に認識できる検出穴を有する隙間を有することは明らかである。
【0102】
それに対して、固定領域ZEFによって制限される効果的な検出では、この振動は消滅する(照射に関連する不安定性の他の唯一の原因はベルトの可変前進速度であるが、この速度の急速な変化は可能性が低い)。本発明に従うこの状況は図4Bに示されており、ここでは一連の3つのラインによる2次元画像の設計が完全になる(これはZEF1、ZEF2、およびZEF3で表される)。
【0103】
各ラインの領域ZDが中央からずれた結果が図4Cに示されており、ここでは3つのラインは、明確にするために別々に示されている。ZEF1は、その検出領域ZD1が慎重にセンタリングされ、ZEF2は、その検出領域ZD2が頂部に向かってオフセットされ、ZEF3はその逆に検出領域ZD3が底部に向かってオフセットされる。いずれの場合も、各画素10からの情報は、搬送面3(ベルト、コンベアベルト)上のその真位置から得られるが、各センサ15によって見られる相対的な照明面は変化する。例えば、ZD3内のセンサ15の下側ラインは、上側ラインよりも少ない信号を受信する。したがって、信号レベルは変化し得るが、信号の放出位置は変化しない。
【0104】
解析領域のこの空間的安定性により、以下に述べる多くの利点が得られる。
【0105】
検出穴が存在しないことが、最も本来の目的である。これは、例えば、CSR(固体回収燃料)の選別中に電線のPVCシースを取り除く、またはプラスチックフレークの選別において非PETフレークを取り除くことが不可欠であるような小さな物体2を探すのに重要であり得る。閉じ込め照明がない場合、検出穴のリスクを避けるために、体系的かつ有意なレベルの有効範囲が必要である。
【0106】
生産性の伸びを実現するために、ベルトの検出レベルを最適化することも可能である。例えば、探される最小の物体が5mm幅であることがわかっている場合、2つの連続する検出ラインまたはストリップZDの間に2mmから3mmの検出穴を許容することが可能である。これらの一連のラインまたはストリップを慎重に制御することで、このパラメータを緩みなく最適化することができる。
【0107】
逆に、安全上の理由から、監視される冗長レベルで検出有効範囲を有することが望まれる場合(例えば、各ポイントを2回解析する場合)、2つの連続するラインまたはストリップZD間に正確に2分の1の有効範囲を案内することが可能である。
【0108】
集約による再構成された2次元画像の完全な安定性は、物体2のより良好な画像処理を可能にする。角度のある輪郭または丸みのある輪郭の検出は、連続するラインが等間隔であり、画素の画像が慎重に整列されている場合にのみ可能である。例えば、丸い物体が表示される場合、その外観が図4Aから作成された画像に対して変形されることは容易に想像できる。逆に、その形状は図4Bでは見やすくなる。
【0109】
以下に示すように、本発明の閉じ込め照明の使用は、特に、照明領域および検出領域の有効範囲が完全ではない場合、解析領域のスペクトル安定性にも影響を及ぼす。
【0110】
この主題に関しては、様々なステーションを示す図5および図6を参照することが可能である(図5:本発明の実施なし/図6:本発明の実施による)。
【0111】
入射光は、スロット13’に集束され、その後、ネットワーク13’’上に分布され、そのスペクトル組成に従って分離され、個々のセンサ15(図示せず)を含むバー15’に再集束される。光はN個の波長範囲(以下、PLO)に従って分離される。一例として、λ1からλ8で示される8つの異なるPLOのスロット13’の画像が図5に示されている。
【0112】
システムの光学倍率が1である場合、PLOに対するスロット13’の画像は、理想的な光学系の場合には、スロット13’と同じ寸法の矩形である。
【0113】
分光計13の高い有効性を保証するために、スロット13’はセンサ15の画像を制限すべきではなく、センサ15と少なくとも同じ高さでなければならない。実際にこれが事実であると仮定すると、バー15’上の照射部分は、取り込みスロット13’上の照射部分のみに依存し、この照射部分は、ベルト3の領域内の領域ZEFの画像の一部であり、「照射スロット」を用いて参照することが可能である。これは、回転スキャナミラー9によって形成された多角形の回転の間、またはリフレクタ6の機能不良の場合に、移動し得る。スロット13’の照射部分のみが図5および図6に示されている。
【0114】
物理的アセンブリと同様に、分光計13は、製造上の欠陥、初期調節の欠陥、または経年変化または動作条件に起因する欠陥を有する。図5図6に示されているように、特に、そのうちの2つを挙げることができる。
【0115】
不完全な集束のために、PLOの照射スロットの画像は、ぼやける可能性があるので、拡大されて、バー15’からオーバーフローする可能性がある。このケースは、λ1、λ7、およびλ8について示されている。
【0116】
センサ15のバー15’は、出力ベルトに対して完全に平行ではない。したがって、PLO画像は、ベルトの一方の端部が他方の端部よりも高く、対応するセンサ15が完全に照射されなくなるリスクがある。図6および図7は、バー15’に関してPLOの画像からの画像が左から右へと高くなっている様子を示している。
【0117】
このタイプの欠陥がスペクトルの安定性に及ぼす影響を以下に示す。本発明の文脈の範囲内でスペクトルを特徴付けるのは、輝度の絶対値ではなく、様々なPLO間の固定された相対的比率である。したがって、PLOの応答が他のPLOとは異なる比率で変更されるたびに、スペクトルの乱れが生じる。
【0118】
照射スロットの画像がセンサ15からオーバーフローし、同じ比率で他のセンサ15からオーバーフローしない場合、解析されるスペクトル組成が影響を受ける。これが図5のケースである。図5Aの中央揃えされた状態を図5Bの中央からずれた状態と比較した場合、応答λ4およびλ5は影響を受けず、応答λ6、λ7、λ8の信号は増加するが、応答λ1、λ2、λ3の信号は減少することがわかる。
【0119】
それに対して、照明が本発明に従って慎重に閉じ込められた場合、すなわち、各センサ15上の照射スロットの画像が前記センサ15の上端または下端に到達しない場合、期待される光子の全てが捕捉される。図6では、図5に示されているものと同じ中央からずれた状態であるにも関わらず、応答は状態6Aと状態6Bとの間で影響を受けないことがわかる。
【0120】
閉じ込め照明は、各センサ15の中央部分に十分なマージンを有して閉じ込められた場合に、スペクトル組成に影響を与えないことは明らかである。
【0121】
これらのマージンは、有利に調整でき、上述した安定性の条件の達成を保証しながら、また製造、構造および/または組み立ての欠陥に対する補償を保証しながら、検査領域(ZEFおよびZDの交差部)が、機械1の量的および質的性能の低下を防止するために高さが過度に制限されることはない。
【0122】
したがって、本発明に従って、検出領域またはラインZDより本質的に狭い照明領域またはラインZEFを提供することにより、機械1の枠組みの中で製造公差による欠陥およびスペクトル解析に使用される分光計13の欠陥を管理するための最も安定的な構造を容易に構成することができる。
【0123】
当然、本発明は、説明され、添付図面に図示された実施形態に限定されない。特に、本発明の保護の範囲を逸脱することなく、様々な要素の構成の観点から、または同等の技術の置換によって、修正が可能である。
図1
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図5A
図5B
図6
図6A
図6B
【手続補正書】
【提出日】2022-02-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送面(3)上の流れ(F)の中で走行する基本的に連続した層に分布された一体表面製品または特定の製品の本質的に単一層の形で配置された個々の物体(2)を自動検査するための機械(1)であり、前記機械(1)は、一方では、化学組成および/または色に従って表面製品の物体、製品または領域を区別することができ、そのように設計され、他方では、検査すべき流れ(F)がその下を通過する少なくとも1つの照明ステーション(4)と少なくとも1つの検出ステーション(4’)とを備え、
該または各照明ステーション(4)は、特に、照明面(7)を画定するように検査放射線(R)を搬送面(3)の方向に放射する1つまたは複数のインコヒーレントかつ広帯域の光源(5)から得られた前記検査放射線(R)の照射および集束のための手段(6)を備え、前記照明面(7)と搬送面(3)との交差部は、流れ(F)の走行方向(D)に対して横断方向に延在する照明ライン(8)と、前記照明ライン(8)の両側および搬送面(3)に延在する横断ストリップの形態の集束照明領域(ZEF)とを画定し、
該または各検出ステーション(4’)は、特に、
一方では、照明ライン(8)の各点を周期的に走査することを可能にし、現在の走査点の周囲に延在する基本測定領域または画素(10)によって反射された放射線を連続的に受光する検出手段(9)を備え、この可動画素(10)は、検出手段(9)による照明ライン(8)の走査中に、横断ストリップの形態の検出領域(ZD)を画定し、この領域(ZD)は、検出ステーション(4’)の検査幅に対応する、走行方向(D)に垂直な軸に沿った寸法(L)を有し、
他方では、画素(10)に含まれ、収集および伝送手段(9、11)によって伝送された信号の処理を実行することができ、そのように設計された解析装置(14)に接続された少なくとも1つの捕捉装置(13)へと反射されたマルチスペクトル放射線ビーム(12)の収集および伝送手段(9、11)を備える、機械(1)であって、
集束照明領域(ZEF)は、全体の幅(L)にわたって検出領域(ZD)に含まれることを特徴とする
機械(1)。
【外国語明細書】