(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022061804
(43)【公開日】2022-04-19
(54)【発明の名称】自律移動装置、飛翔システム、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
B64F 1/36 20170101AFI20220412BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20220412BHJP
G05D 1/00 20060101ALI20220412BHJP
【FI】
B64F1/36
B64C39/02
G05D1/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020169973
(22)【出願日】2020-10-07
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】田中 裕崇
(72)【発明者】
【氏名】本間 克紀
(72)【発明者】
【氏名】浅見 正
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 聡嗣
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301AA03
5H301AA06
5H301AA10
5H301BB01
5H301BB05
5H301BB10
5H301CC03
5H301CC04
5H301CC06
5H301CC07
5H301CC10
5H301DD06
5H301DD17
5H301GG07
5H301GG08
5H301GG09
5H301QQ08
(57)【要約】
【課題】飛翔体における飛行範囲に制限をかけることなく、飛翔体による安全飛行を実現可能な技術を提供すること。
【解決手段】本技術に係る自律移動装置は、移動部と、緩衝部と、制御部とを具備する。前記移動部は、駆動により自律移動装置を移動させる。前記緩衝部は、飛翔体における落下時の衝撃を緩和可能とされる。前記制御部は、前記飛翔体の位置に基づいて前記移動部の駆動を制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動により自律移動装置を移動させる移動部と、
飛翔体における落下時の衝撃を緩和可能な緩衝部と、
前記飛翔体の位置に基づいて前記移動部の駆動を制御する制御部と
を具備する自律移動装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自律移動装置であって、
前記飛翔体を撮像可能な撮像部をさらに具備する
自律移動装置。
【請求項3】
請求項2に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記撮像部により取得された前記飛翔体の画像に基づいて、前記飛翔体の位置を認識し、前記移動部の駆動を制御する
自律移動装置。
【請求項4】
請求項2に記載の自律移動装置であって、
前記自律移動装置及び前記飛翔体の間の第1の距離を測定する測距部をさらに具備する
自律移動装置。
【請求項5】
請求項4に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記第1の距離に基づいて、前記移動部の駆動を制御する
自律移動装置。
【請求項6】
請求項4に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記撮像部による前記飛翔体の画像に基づいて、前記自律移動装置の位置に対する前記飛翔体の位置の水平方向に対する第1の角度を算出し、前記第1の角度と、前記第1の距離とに基づいて、前記自律移動装置を移動すべき第2の距離を算出する
自律移動装置。
【請求項7】
請求項6に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記第1の角度がθ、前記第1の距離がL、前記第2の距離がLhとされたとき、前記第2の距離を、Lh=Lcosθにより算出する
自律移動装置。
【請求項8】
請求項6に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記飛翔体の画像に基づき、前記自律移動装置の位置に対する前記飛翔体の位置の垂直軸回りの第2の角度を算出する
自律移動装置。
【請求項9】
請求項8に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記自律移動装置から前記第2の角度及び第2の距離の位置に前記自律移動装置を移動させる
自律移動装置。
【請求項10】
請求項6に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記自律移動装置から第2の距離の位置に目的地を設定し、前記目的地までの経路について所定のアルゴリズムに従って障害物を回避する
自律移動装置。
【請求項11】
請求項1に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、自己位置を推定し、前記飛翔体によって推定された前記飛翔体の位置を前記飛翔体から取得し、前記自己位置と前記飛翔体の位置とに基づいて、前記移動部の駆動を制御する
自律移動装置。
【請求項12】
請求項11に記載の自律移動装置であって、
前記飛翔体を撮像可能な撮像部をさらに具備し、
前記制御部は、前記画像内において前記飛翔体が認識不能であるとき、前記自己位置と前記飛翔体の位置とに基づいて、前記移動部の駆動を制御する
自律移動装置。
【請求項13】
請求項1に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、飛行中の前記飛翔体の落下位置又は落下位置を含む所定の領域内に前記自律移動装置を移動させる
自律移動装置。
【請求項14】
請求項1に記載の自律移動装置であって、
前記緩衝部は、落下した前記飛翔体を保護するネット部を含む
自律移動装置。
【請求項15】
請求項1に記載の自律移動装置であって、
前記緩衝部は、落下した前記飛翔体を保護するクッション部を含む
自律移動装置。
【請求項16】
請求項1に記載の自律移動装置であって、
前記緩衝部は、アーム部と、前記アーム部から延び、前記飛翔体に連結されるワイヤとを含む
自律移動装置。
【請求項17】
請求項16に記載の自律移動装置であって、
前記ワイヤは、前記飛翔体に電力を供給するための給電ケーブル又は前記飛翔体との間の通信のための通信ケーブルを含む
自律移動装置。
【請求項18】
飛翔体と、
駆動により自律移動装置を移動させる移動部と、前記飛翔体における落下時の衝撃を緩和可能な緩衝部と、前記飛翔体の位置に基づいて前記移動部の駆動を制御する制御部とを有する自律移動装置と
を具備する飛翔システム。
【請求項19】
駆動により自律移動装置を移動させる移動部と、飛翔体における落下時の衝撃を緩和可能な緩衝部とを有する自律移動装置において、前記飛翔体の位置に基づいて前記移動部の駆動を制御する
制御方法。
【請求項20】
駆動により自律移動装置を移動させる移動部と、飛翔体における落下時の衝撃を緩和可能な緩衝部とを有する自律移動装置に、前記飛翔体の位置に基づいて前記移動部の駆動を制御する
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、ドローン等の飛翔体における安全飛行のための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ドローンの管理及び運用において、墜落事故は大きなリスクである。ドローンの墜落時の衝撃により、ドローンの機体や、ドローンによって運送されている荷物等が破損すると経済的及び時間的に多くの損失を被ることになる。
【0003】
このため、近年においては、ドローンには安全装置及び保護機能等が何重にも搭載されているが、突風や故障などの予期しないトラブルに見舞われると、安全装置や保護機能等が間に合わず墜落してしまう場合がある。
【0004】
下記特許文献1には、ワイヤ状のガイドにドローンを吊り下げることによって、ドローンの墜落を防止する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ワイヤ状のガイドにドローンを吊り下げる方法の場合、ドローンの飛行範囲がガイドの設置範囲に限定されてしまうといった問題がある。
【0007】
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、飛翔体における飛行範囲に制限をかけることなく、飛翔体による安全飛行を実現可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本技術に係る自律移動装置は、移動部と、緩衝部と、制御部とを具備する。
前記移動部は、駆動により自律移動装置を移動させる。
前記緩衝部は、飛翔体における落下時の衝撃を緩和可能とされる。
前記制御部は、前記飛翔体の位置に基づいて前記移動部の駆動を制御する。
【0009】
これにより、飛翔体における飛行範囲に制限をかけることなく、飛翔体による安全飛行を実現可能とされる。
【0010】
本技術に係る飛翔システムは、飛翔体と、自律移動装置とを具備する。
前記自律移動装置は、移動部と、緩衝部と、制御部とを具備する。
前記移動部は、駆動により自律移動装置を移動させる。
前記緩衝部は、飛翔体における落下時の衝撃を緩和可能とされる。
前記制御部は、前記飛翔体の位置に基づいて前記移動部の駆動を制御する。
【0011】
本技術に係る制御方法は、駆動により自律移動装置を移動させる移動部と、飛翔体における落下時の衝撃を緩和可能な緩衝部とを有する自律移動装置において、前記飛翔体の位置に基づいて前記移動部の駆動を制御する。
【0012】
本技術に係るプログラムは、駆動により自律移動装置を移動させる移動部と、飛翔体における落下時の衝撃を緩和可能な緩衝部とを有する自律移動装置に、前記飛翔体の位置に基づいて前記移動部の駆動を制御する処理を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施形態に係る飛翔システムを示す模式図である。
【
図2】飛翔システムにおける自律移動装置を示す模式的な斜視図である。
【
図3】ドローンの内部構成を示すブロック図である。
【
図4】コントローラの内部構成を示すブロック図である。
【
図5】自律移動装置の内部構成を示すブロック図である。
【
図6】自律移動装置の制御部における処理を示すフローチャートである。
【
図7】自律移動装置及びドローンの間の距離と、自律移動装置に対するドローンの目視線角とにより、自律移動装置を移動すべき距離が求められるときの様子を示す図である。
【
図8】ドローンの制御部における処理を示すフローチャートである。
【
図9】コントローラの制御部における処理を示すフローチャートである。
【
図10】緩衝部がクッション型とされた場合の一例を示す図である。
【
図11】緩衝部がアーム吊り下げ型とされた場合の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0015】
≪第1実施形態≫
<全体構成及び各部の構成>
図1は、第1実施形態に係る飛翔システム100を示す模式図である。
図2は、飛翔システム100における自律移動装置30を示す模式的な斜視図である。
【0016】
図1及び
図2に示すように、飛翔システム100は、ドローン10と、ドローン用のコントローラ20と、ドローン10に追尾して自律的に移動可能であり、ドローン10の落下時の衝撃を緩和可能な自律移動装置30とを備えている。なお、本実施形態の説明において追尾とは、自律移動装置30がドローン10の移動に伴って移動しつつ、仮にドローン10が落下してしまったとしたときに、自律移動装置30がその衝撃を緩和可能な位置(ドローン10の下側の位置)に移動することを意味する。
【0017】
[ドローン10]
ドローン10は、空撮、点検、輸送、セキュリティ、救助、生体調査、農薬散布、趣味等の各種の用途に用いられ得るが、どのような用途で用いられてもよい。
【0018】
ドローン10は、ドローン本体17と、ドローン本体17に設けられた1又は複数の回転翼18とを含む。ドローン10は、回転翼18の駆動の制御により、前後左右方向への移動、昇降動作、旋回動作等の各種の動作が可能とされている。
【0019】
図3は、ドローン10の内部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、ドローン10は、制御部11と、GPS12(Global Positioning System)と、方位センサ13と、回転翼駆動部14と、記憶部15と、通信部16とを含む。
【0020】
制御部11は、記憶部15に記憶された各種のプログラムに基づき種々の演算を実行し、ドローン10の各部を統括的に制御する。
【0021】
制御部11は、ハードウェア、又は、ハードウェア及びソフトウェアの組合せにより実現される。ハードウェアは、制御部の一部又は全部として構成され、このハードウェアとしては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、VPU(Vision Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、あるいは、これらのうち2以上の組合せなどが挙げられる。なお、これについては、コントローラ20の制御部21、自律移動装置30の制御部31においても同様である。
【0022】
GPS12は、複数のGPS衛星からの信号に基づき、GPS位置情報(グローバル座標系におけるドローン10の自己位置)を生成し、GPS位置情報を制御部11へと出力する。方位センサ13は、例えば、地磁気センサであり、ドローン10の方位(向き、姿勢)の情報を取得して、制御部へと出力する。
【0023】
なお、ここでの例では、GPS12や方位センサ13により、ドローン10の自己位置及び姿勢が推定されているが、ドローン10の自己位置及び姿勢は、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)、LIDAR(Light Detection and Ranging)等の他の方法により推定されても構わない。
【0024】
回転翼駆動部14は、例えば、モータであり、制御部の制御に応じて回転翼18を駆動させる。
【0025】
記憶部15は、制御部11の処理に必要な各種のプログラムや、各種のデータが記憶される不揮発性のメモリと、制御部の作業領域として用いられる揮発性のメモリとを含む。
【0026】
なお、上記各種のプログラムは、光ディスク、半導体メモリなどの可搬性の記録媒体から読み取られてもよいし、ネットワーク上のサーバ装置からダウンロードされてもよい。これについては、コントローラ20のプログラム、自律移動装置30のプログラムにおいて同様である。
【0027】
通信部16は、コントローラ20及び自律移動装置30との間で通信可能に構成されている。
【0028】
ここで、ドローン10は、飛翔体の一例である。飛翔体は、ドローン10に限られず、ラジオコントロール型の飛行機やヘリコプターなどであっても構わない。典型的には、飛翔体は、飛行可能であり、かつ、比較的に小型の装置(自律移動装置30によって落下時の衝撃を緩和可能な程度の大きさ)であればどのような装置であっても構わない。
【0029】
[コントローラ20]
コントローラ20は、ユーザがドローン10の動きをコントロールするための装置である。
図1に示すように、コントローラ20は、筐体26と、アンテナ27と、2本の制御スティック28と、表示部23とを含む。
【0030】
アンテナ27は、ドローン10及び自律移動装置30との間で信号を送受信することが可能に構成されている。
【0031】
2本の制御スティック28には、それぞれ、ドローン10の前後左右への移動、昇降動作、旋回動作等の各種の動作が割り当てられる。
【0032】
表示部23は、制御部21の制御に応じて各種の画像を画面上に表示させる。例えば、表示部23は、後述のように、ユーザがドローン10の飛行経路を作成するためのマップを表示させる。表示部23の画面上には、ユーザの指の近接を検出する近接センサ等が設けられていてもよい。
【0033】
図4は、コントローラ20の内部構成を示すブロック図である。
図4に示すように、コントローラ20は、制御部21と、操作部22と、表示部23と、記憶部24と、通信部25とを含む。
【0034】
制御部21は、記憶部24に記憶された各種のプログラムに基づき種々の演算を実行し、コントローラ20の各部を統括的に制御する。
【0035】
操作部22は、2本の制御スティック28や、表示部23の画面上に設けられた近接センサ等を含む。操作部22は、ユーザによる操作を検出し、操作に応じた操作信号を制御部21へと出力する。
【0036】
記憶部24は、制御部21の処理に必要な各種のプログラムや、各種のデータが記憶される不揮発性のメモリと、制御部21の作業領域として用いられる揮発性のメモリとを含む。通信部25は、アンテナ27を介して、ドローン10及び自律移動装置30との間で通信可能に構成されている。
【0037】
なお、
図1に示す例では、コントローラ20が専用のコントローラ20とされているが、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)等の汎用の装置がコントローラ20として用いられてもよい。あるいは、例えば、制御スティック28を含む専用のコントローラ20にスマートフォン等が連結されることで、一体的にコントローラ20が構成されていてもよい。
【0038】
[自律移動装置30]
図1及び
図2に示すように、自律移動装置30は、自律移動装置本体41と、自律移動装置本体41に設けられた4つの車輪42と、自律移動装置本体41に設けられた緩衝部43とを含む。
【0039】
自律移動装置本体41は、ドローン10の落下時にドローン10を適切に受け止めることが可能なように、ドローン10よりも少し大きい程度の大きさとされている。
図1及び
図2に示す例では、自律移動装置本体41が直方体形状とされているが、この形状については特に限定されない。
【0040】
車輪(移動部)42は、その駆動により自律移動装置30を移動可能に構成されている。車輪42は、その回転及び傾きにより、自律移動装置本体41を前後方向に移動可能とされており、また、自律移動装置本体41を左右方向へ旋回可能とされている。図に示す例では、車輪42の数が4つとされているが、車輪42の数については、適宜変更可能である。
【0041】
なお、ここでの例では、自律移動装置30が車輪42により移動可能な形態について説明するが、自律移動装置30は、キャタピラや、脚部等によって移動可能とされていてもよいし(自走タイプ)、翼部や回転翼等により移動可能とされていてもよい(飛行タイプ)。典型的には、自律移動装置30は、どのような形態により移動可能とされていてもよい。
【0042】
緩衝部43は、飛翔体の落下時の衝撃を緩和することが可能に構成されている。緩衝部43は、自律移動装置本体41に立設された4本のポール44と4本のポール44によって支えられたネット部45とを有する。
【0043】
4本のポール44は、落下したドローン10がネット部45により受け止められたときに、ネット部45によって適切に衝撃を緩和可能なように、その強度や高さが調整されている。
【0044】
ネット部45は、四角形状に形成されており、その4つの角部がそれぞれ4つのポール44の先端部に固定されている。ネット部45は、落下したドローン10を適切に保護可能なように、少し撓んだ状態で4本のポール44に固定されている。
【0045】
なお、ポール44の数や、ネット部45の形状については、適宜変更可能である(ポール44の数:3、4、5・・、ネット部45の形状:三角形、四角形、五角形、・・)。
【0046】
なお、本実施形態では、緩衝部43がネット受け止め型の構成とされているが、緩衝部43は、ネット受け止め型に限られない。緩衝部43の他の例については、
図10、
図11等を参照して後に詳述する。
【0047】
図5は、自律移動装置30の内部構成を示すブロック図である。
図5に示すように、自律移動装置30は、制御部31と、撮像部32と、測距部33と、GPS34と、方位センサ35と、車輪駆動部36と、記憶部37と、通信部38とを含む。
【0048】
制御部31は、記憶部37に記憶された各種のプログラムに基づき種々の演算を実行し、自律移動装置30の各部を統括的に制御する。
【0049】
撮像部32は、ドローン10を撮像可能に構成されている。本実施形態では、撮像部32は、全天球カメラにより構成されており、自律移動装置30の上空における一定の範囲を360°に亘って撮像可能とされている。
【0050】
測距部33は、自律移動装置本体41とドローン10との間の距離(第1の距離)を測定可能に構成されている。測距部33は、ドローン10との間の距離を測定可能に構成されていればどのようなセンサが用いられてもよいが、測距部33としては、例えば、ToFカメラ(ToF:Time of Flight)、ステレオカメラ、ミリ波レーダ、超音波センサ、LIDAR等が挙げられる。
【0051】
GPS34は、複数のGPS衛星からの信号に基づき、GPS位置情報(グローバル座標系における自律移動装置30の自己位置)を生成し、GPS位置情報を制御部31へと出力する。方位センサ35は、例えば、地磁気センサであり、自律移動装置30の方位(向き、姿勢)の情報を取得して、制御部31へと出力する。
【0052】
なお、ここでの例では、GPS34や方位センサ35により、自律移動装置30の自己位置及び姿勢が推定されているが、自律移動装置30の自己位置及び姿勢は、SLAM、LIDAR等の他の方法により推定されても構わない。
【0053】
車輪駆動部36は、例えば、モータであり、制御部の制御に応じて車輪42を駆動させる。
【0054】
記憶部37は、制御部31の処理に必要な各種のプログラムや、各種のデータが記憶される不揮発性のメモリと、制御部の作業領域として用いられる揮発性のメモリとを含む。通信部38は、ドローン10及びコントローラ20との間で通信可能に構成されている。
【0055】
<動作説明>
[自律移動装置30の処理]
まず、自律移動装置30の制御部31における処理について説明する。
図6は、自律移動装置30の制御部31における処理を示すフローチャートである。
図7は、自律移動装置30及びドローン10との間の距離L(第1の距離)と、自律移動装置30に対するドローン10の目視線角θ(第1の角度)とにより、自律移動装置30を移動すべき距離Lh(第2の距離)が求められるときの様子を示す図である。
【0056】
図6に示すように、まず、自律移動装置30の制御部31は、ドローン10が離陸したかどうかを判定する(ステップ101)。ドローン10が離陸したかどうかの判定は、自律移動装置30の撮像部32からの画像に基づいて判定されてもよいし、ドローン10やコントローラ20からの情報に基づいて判定されてもよい(この場合、ドローン10の離陸時に離陸したことを示す情報がドローン10やコントローラ20から自律移動装置30に送信される)。
【0057】
ドローン10が離陸した場合(ステップ101のYES)、自律移動装置30の制御部31は、GPS34から、自律移動装置30におけるGPS位置情報を取得する(ステップ102)。次に、自律移動装置30の制御部31は、方位センサ35からの方位の情報に基づいて、自律移動装置30の向きを算出する。これにより、自律移動装置30の制御部31は、グローバル座標系における自己位置及び姿勢(向き)を推定する。
【0058】
次に、自律移動装置30の制御部31は、撮像部32(全天球カメラ)によって、自律移動装置30の上空を撮像し、自律移動装置30の上空の画像を撮像部32から取得する(ステップ104)。そして、自律移動装置30の制御部31は、取得された画像内においてドローン10を認識可能であるかどうか(画像内にドローン10が写っているかどうか)を判定する(ステップ105)。
【0059】
画像内においてドローン10を認識可能である場合(ステップ105のYES)、自律移動装置30の制御部31は、測距部33によりドローン10との間の距離L(第1の距離)を算出する(ステップ106:
図7参照)。
【0060】
次に、自律移動装置30の制御部31は、撮像部32からの画像に基づいて、自律移動装置30の位置に対するドローン10の位置の水平方向に対する角度θ(目視線角θ:第1の角度)と、自律移動装置30の位置に対するドローン10の位置の垂直軸回りの角度Φ(第2の角度)とを算出する(ステップ107)。
【0061】
次に、自律移動装置30の制御部31は、ドローン10までの距離L(第1の距離)と、目視線角θ(第1の角度)とに基づき、自律移動装置30の移動距離Lh(第2の距離)を、Lh=Lcosθにより算出する(ステップ108:
図7参照)。そして、自律移動装置30の制御部31は、車輪駆動部36を制御して、自律移動装置30を角度Φの向きに距離Lh移動させる(ステップ109)。
【0062】
ここで、自律移動装置30の移動に関しては、障害物等が存在し、単純に直線的に移動できない場合も想定される。従って、自律移動装置30を移動させるとき、自律移動装置30の制御部31は、現在位置から角度Φ及び距離Lhの位置に目的地(ドローン10の真下)を設定し、現在位置から目的地までの経路を、経路探索アルゴリズムや、障害物回避アルゴリズム等により求め、障害物を回避してもよい。
【0063】
経路探索アルゴリズム、障害物回避アルゴリズムとしてはどのようなアルゴリズムが用いられても構わないが、これらのアルゴリズムとしては、例えば、DWA(Dynamic Window Approach)、MPC(Model Predictive Control)、RRT(Rapidly exploring Random Tree)等が挙げられる。
【0064】
自律移動装置30を移動させると、次に、自律移動装置30の制御部31は、撮像部32(全天球カメラ)により自律移動装置30の上空を撮像する(ステップ110)。そして、自律移動装置30の制御部31は、取得された画像に基づき、ドローン10の真下のポイント(落下位置)又は真下のポイント(落下位置)を含む所定の領域内に自己(自律移動装置30)が位置しているかどうかを判定する(ステップ111)。つまり、ステップ111において、自動移動装置の制御部は、ドローン10が落下してしまった場合にドローン10をネット部45により受け止められる適切な位置に位置しているかどうかを判定する。
【0065】
ステップ111における領域の大きさは、ネット部45の広さと関連しており、ネット部45が広ければ広いほどこの領域の大きさは大きくなる。
【0066】
ステップ111において、ドローン10の真下のポイントから所定の領域内に自己(自律移動装置30)が位置していない場合(ステップ111のNO)、自律移動装置30の制御部31は、ステップ102へ戻る。
【0067】
一方、ドローン10の真下のポイントから所定の領域内に自己(自律移動装置30)が位置している場合(ステップ111のYES)、自律移動装置30の制御部31は、その位置で待機して(ステップ112)、ドローン10が着陸したかどうかを判定する(ステップ113)。
【0068】
ドローン10が着陸したかどうかの判定は、自律移動装置30の撮像部32からの画像に基づいて判定されてもよいし、ドローン10やコントローラ20からの情報に基づいて判定されてもよい(この場合、ドローン10の着陸時に離陸したことを示す情報がドローン10やコントローラ20から自律移動装置30に送信される)。
【0069】
ドローン10が飛行中である場合(ステップ113のNO)、自律移動装置30の制御部31はステップ102へ戻る。一方、ドローン10が着陸した場合(ステップ113のYES)、自律移動装置30の制御部31は、処理を終了する。
【0070】
なお、ドローン10が着陸する場合において、ドローン10が一定の高さまで下降したとき、自律移動装置30の制御部31は、ドローン10の真下のポイントからずれるように自律移動装置30の移動を制御してもよい。
【0071】
ステップ105において、撮像部32(全天球カメラ)からの画像内においてドローン10を認識不能である場合(ステップ105のNO)、自律移動装置30の制御部31は、ステップ114へ進む。なお、画像内においてドローン10を認識不能である場合とは、典型的には、自律移動装置30とドローン10との間の距離が離れすぎてしまっており、撮像部32(全天球カメラ)の画角内にドローン10が位置していない場合を意味する。
【0072】
ステップ114では、自律移動装置30の制御部31は、ドローン10に対してドローン10のGPS位置情報(ドローン10の自己位置推定値)の取得要求を送信して、ドローン10からドローン10のGPS位置情報を取得する。このとき、自律移動装置30の制御部31は、ドローン10からGPS位置情報の偏差の情報も取得する。
【0073】
次に、自律移動装置30の制御部31は、自己(自律移動装置30)のGPS位置情報の偏差と、ドローン10のGPS位置情報の偏差との両方が、それぞれ許容範囲内であるかどうかを判定する(ステップ115)。
【0074】
GPS位置情報の偏差について説明する。GPSは、複数のGPS衛星からの信号を受信してGPSを搭載した装置(自律移動装置30、ドローン10)の位置を測定しているが、或るGPS衛星からの信号に基づく位置の値と、他のGPS衛星からの信号に基づく位置の値とにはバラつきがある。このバラつきの大きさの指標がGPS位置情報の偏差である。
【0075】
例えば、自律移動装置30、ドローン10が屋内に位置している場合、自律移動装置30、ドローン10のGPS位置情報の偏差が大きくなり、自律移動装置30、ドローン10におけるGPS位置情報の精度及び信頼度が低くなるといった傾向がある。
【0076】
つまり、ステップ115では、自律移動装置30のGPS位置情報(自律移動装置30の自己位置推定値)と、ドローン10のGPS位置情報(ドローン10の自己位置推定値)とが、それぞれ精度が高く信頼できるかどうかが判定されている。
【0077】
自己(自律移動装置30)のGPS位置情報の偏差と、ドローン10のGPS位置情報の偏差との両方が、それぞれ許容範囲内である場合(ステップ115のYES)(つまり、自律移動装置30の自己位置推定値及びドローン10の自己位置推定値の両方が信頼できる場合)、自律移動装置30の制御部31は、次のステップ116へ進む。
【0078】
ステップ116では、自律移動装置30の制御部31は、自己(自律移動装置30)のGPS位置情報及びドローン10のGPS位置情報に基づき、自己(自律移動装置30)に対するドローン10の相対位置を算出する。そして、自律移動装置30の制御部31は、車輪駆動部36を制御して、その相対位置へ自律移動装置30を移動させる(ステップ117)。このとき、ステップ109の場合と同様に、経路探索アルゴリズム、障害物回避アルゴリズム等が用いられてもよい。
【0079】
自律移動装置30を移動させると、自律移動装置30の制御部31は、ステップ104へ戻る。
【0080】
ステップ115において、自己(自律移動装置30)のGPS位置情報の偏差、又はドローン10のGPS位置情報の偏差のうち、少なくとも一方の偏差が許容範囲外である場合(ステップ115のNO)(つまり、自律移動装置30の自己位置推定値又はドローン10の自己位置推定値のうち少なくとも一方の信頼度が所定の閾値以下である場合)、自律移動装置30の制御部31は、ステップ118へ進む。
【0081】
ステップ118では、自律移動装置30の制御部31は、コントローラ20に対して、ドローン10のマニュアル操作指示をユーザへ通知するように指示を出す。詳細は、
図9において後述するが、マニュアル操作指示の通知を受けて、ユーザは、マニュアル操作でドローン10を操作し、目視により自律移動装置30の位置へドローン10を近づける。
【0082】
なお、ここでの例では、ユーザがマニュアル操作により、ドローン10を自律移動装置30に近づける場合について説明するが、ユーザがマニュアル操作により、自律移動装置30をドローン10へ近づけてもよい(この場合、例えば、自律移動装置30を操作するコントローラが別に設けられる)。
【0083】
コントローラ20に対して、ドローン10のマニュアル操作指示を出した後、自律移動装置30の制御部31は、撮像部32(全天球カメラ)によって、自律移動装置30の上空を撮像し、自律移動装置30の上空の画像を撮像部32から取得する(ステップ119)。
【0084】
そして、自律移動装置30の制御部31は、取得された画像内においてドローン10を認識可能であるかどうか(画像内にドローン10が写っているかどうか)を判定する(ステップ120)。画像内においてドローン10を認識不能である場合(ステップ120のNO)、自律移動装置30の制御部31は、ステップ119へ戻り、再び撮像部32により上空を撮像する。
【0085】
一方、画像内においてドローン10が認識可能である場合(ステップ120のYES)(つまり、ユーザがマニュアル操作によりドローン10を自律移動装置30に近づけて自律移動装置30の撮像部32の画角内にドローン10が入った場合)、自律移動装置30の制御部31は、ステップ106へ進む。
【0086】
ここで、本実施形態では、自律移動装置30を飛翔体に追尾させるための追尾方法として、(1)撮像部32(全天球カメラ)及び測距部33による情報に基づく追尾方法と、(2)自律移動装置30及びドローン10の自己位置に基づく追尾方法との2種類の追尾方法が用いられている。
【0087】
つまり、本実施形態では、(1)の追尾方法が基本的に使用されて、(1)の追尾方法が有効に機能しない場合に、(2)の追尾方法が補助的に使用されている。一方、この関係は、逆であってもよい。つまり、(2)の追尾方法が基本的に使用されて、(2)の追尾方法が有効に機能しない場合に、(1)の追尾方法が補助的に使用されてもよい。
【0088】
また、(1)の追尾方法又は(2)の追尾方法のうち一方のみを用いることも可能である。
【0089】
[ドローン10の処理]
次に、ドローン10の制御部11における処理について説明する。
図8は、ドローン10の制御部11における処理を示すフローチャートである。
【0090】
図8に示すように、まず、ドローン10の制御部11は、飛行経路の情報をコントローラ20から取得する(ステップ201)。なお、飛行経路は、ドローン10の飛行の開始前に、ユーザによるコントローラ20への入力により予め作成され、ドローン10は、この飛行経路に沿って自動で飛行する。
【0091】
飛行経路の情報を取得すると、次に、ドローン10の制御部11は、その飛行経路に飛行禁止区域が含まれるかどうかを判定する(ステップ202)。飛行禁止区域は、航空法などにより予め決められている。飛行禁止区域の情報については、ドローン10の制御部11は、例えば、ネットワーク上のサーバ装置から取得する。
【0092】
飛行経路に飛行禁止区域が含まれている場合(ステップ202のYES)、ドローン10の制御部11は、飛行経路の再作成要求をコントローラ20へ出力し(ステップ205)、ステップ201へ戻る。
【0093】
飛行経路に飛行禁止区域が含まれていない場合(ステップ202のNO)、ドローン10の制御部11は、ドローン10における現在のバッテリー残量の情報を取得する(ステップ203)。そして、ドローン10の制御部11は、飛行経路の長さ及びバッテリー残量を比較し、現在のバッテリー残量でその飛行経路を飛行可能であるかどうかを判定する(ステップ204)。
【0094】
現在のバッテリー残量では、飛行経路を飛行不能である場合(ステップ204のNO)、ドローン10の制御部11は、飛行経路の再作成要求をコントローラ20へ出力し(ステップ205)、ステップ201へ戻る。
【0095】
なお、現在のバッテリー残量では、飛行経路を飛行不能であるが、バッテリーを充電すれば飛行経路を飛行可能となる場合、ドローン10の制御部11は、飛行経路の再作成要求の代わりに、ドローン10の充電要求の通知の指示をコントローラ20へ出力してもよい。
【0096】
現在のバッテリー残量で飛行経路を飛行可能である場合(ステップ204のYES)、ドローン10の制御部11は、自律移動装置30との間でペアリング(無線リンク)が確立されているかどうかを判定する(ステップ206)。
【0097】
自律移動装置30との間でペアリング(無線リンク)が確立されていない場合(ステップ206のNO)、ドローン10の制御部11は、再び自律移動装置30との間でペアリング(無線リンク)が確立されているかどうか判定する。
【0098】
自律移動装置30との間でペアリング(無線リンク)が確立されている場合(ステップ206のYES)、ドローン10の制御部11は、回転翼駆動部14を制御してドローン10を離陸させる(ステップ207)。
【0099】
次に、ドローン10の制御部11は、GPS12から、ドローン10におけるGPS位置情報を取得する(ステップ208)。次に、ドローン10の制御部11は、方位センサ13からの方位の情報に基づいて、ドローン10の向きを算出する。これにより、ドローン10の制御部11は、グローバル座標系における自己位置及び姿勢(向き)を推定する。
【0100】
次に、ドローン10の制御部11は、ドローン10のGPS位置情報の取得要求が自律移動装置30から受信されたかどうかを判定する(ステップ210)(
図6:ステップ114参照)。ドローン10のGPS位置情報の取得要求が自律移動装置30から受信された場合(ステップ210のYES)、ドローン10の制御部11は、ドローン10のGPS位置情報及びその偏差の情報を自律移動装置30に対して送信する。そして、ドローン10の制御部11は、次のステップ212へ進む。
【0101】
一方、ドローン10のGPS位置情報の取得要求が自律移動装置30から受信されていない場合(ステップ210のNO)、ドローン10の制御部11は、ドローン10のGPS位置情報及びその偏差の情報を自律移動装置30に対して送信せずに、次のステップ212へ進む。
【0102】
ステップ212では、ドローン10の制御部11は、GPS12及び方位センサ13による自己位置及び姿勢に基づき、飛行経路に沿って正確に飛行できているかを確認しつつ、飛行経路に沿って自動で飛行する(ステップ212)。
【0103】
次に、ドローン10の制御部11は、コントローラ20におけるモードが、自動飛行モードからマニュアル操作モードへ切り替えられたかどうかを判定する(ステップ213)。なお、自動飛行モードとは、ドローン10が飛行経路に沿って自動で飛行するモードであり、マニュアル操作モードとは、ユーザによるコントローラ20のマニュアル操作に応じてドローン10が飛行するモードである。
【0104】
ステップ213において、モードが自動飛行モードのままである場合(ステップ213のNO)、ドローン10の制御部11は、飛行経路における目的地に到着したかどうかを判定する(ステップ214)。
【0105】
飛行経路における目的地に到着していない場合(ステップ214のNO)、ドローン10の制御部11は、ステップ208へ戻る。一方、飛行経路における目的地に到着した場合(ステップ214のYES)、ドローン10の制御部11は、自動着陸制御を実行して、ドローン10を着陸させる(ステップ215)。
【0106】
ステップ213において、コントローラ20におけるモードが、自動飛行モードからマニュアル操作モードへ切り替えられた場合(ステップ213のYES)、ドローン10の制御部11は、ステップ216へ進む。
【0107】
ステップ216では、ドローン10の制御部11は、コントローラ20の制御スティック28による操作コマンド(前後左右への移動、昇降動作、旋回動作のコマンド)をコントローラ20から取得する。そして、ドローン10の制御部11は、操作コマンドに従って、ドローン10を飛行(前後左右への移動、昇降動作、旋回動作)させる(ステップ217)。
【0108】
次に、ドローン10の制御部11は、自動着陸コマンドがコントローラ20から受信されたかどうかを判定する(ステップ218)。自動着陸コマンドがコントローラ20から受信された場合(ステップ218のYES)、ドローン10の制御部11は、動着陸制御を実行して、ドローン10を着陸させる(ステップ215)。
【0109】
一方、自動着陸コマンドがコントローラ20から受信されなかった場合(ステップ218のNO)、ドローン10の制御部11は、コントローラ20におけるモードが、マニュアル操作モードから自動飛行モードへ切り替えられたかどうかを判定する(ステップ219)。
【0110】
コントローラ20におけるモードが、マニュアル操作モードのままである場合(ステップ219のNO)、ドローン10の制御部11は、ステップ216へ戻る。一方、コントローラ20におけるモードが、マニュアル操作モードから自動飛行モードに切り替えられた場合(ステップ219のYES)、ドローン10の制御部11は、ステップ208へ戻る。
【0111】
[コントローラ20の処理]
次に、コントローラ20の制御部21における処理について説明する。
図9は、コントローラ20の制御部21における処理を示すフローチャートである。
【0112】
図9に示すように、まず、コントローラ20の制御部21は、ユーザによりドローン10の飛行経路が入力されたかどうかを判定する(ステップ301)。飛行経路は、例えば、表示部23に表示されたマップ情報に基づき、ユーザにより入力される。
【0113】
飛行経路がユーザにより入力されていない場合(ステップ301のNO)、コントローラ20の制御部21は、再び飛行経路がユーザにより入力されたかどうかを判定する(ステップ301)。
【0114】
一方、飛行経路がユーザに入力された場合(ステップ301のYES)、コントローラ20の制御部21は、飛行経路をドローン10へ送信する(ステップ302)。そして、コントローラ20の制御部21は、飛行経路の送信から所定時間内に、飛行経路の再作成要求がコントローラ20から受信されたかどうかを判定する(ステップ303)(
図8:ステップ205参照)。
【0115】
飛行経路の再作成要求がドローン10から受信された場合(ステップ303のYES)、コントローラ20の制御部21は、飛行経路の再作成をユーザに通知し(ステップ304)、ステップ301へ戻る。なお、飛行経路の再作成のユーザへの通知は、文字や、音声による提示等どのような方法が用いられてもよい。
【0116】
飛行経路の再作成要求がドローン10から受信されなかった場合(ステップ303のNO)、コントローラ20の制御部21は、ドローン10のマニュアル操作指示が自律移動装置30から受信されたかどうかを判定する(ステップ305)(
図6:ステップ118参照)。
【0117】
ドローン10のマニュアル操作指示が自律移動装置30から受信されなかった場合(ステップ305のNO)、コントローラ20の制御部21は、自動飛行モードでドローン10が目的地に到着したかどうかを判定する(ステップ306)。
【0118】
自動飛行モードにおいてドローン10が未だ目的地に到着していない場合(ステップ306のNO)、コントローラ20の制御部21は、ステップ305へ戻る。一方、自動飛行モードにおいてドローン10が目的地に到着した場合(ステップ306のYES)、コントローラ20の制御部21は、処理を終了する。
【0119】
ステップ305において、ドローン10のマニュアル操作指示が自律移動装置30から受信された場合(ステップ305のYES)、コントローラ20の制御部21は、ステップ307へ進む。ステップ307では、コントローラ20の制御部21は、モードを自動飛行モードからマニュアル操作モードへ切り替えて、自律移動装置30の位置にドローン10を移動させるようにする旨をユーザに通知する。なお、この通知は、文字や、音声による提示等どのような方法が用いられてもよい。
【0120】
次に、コントローラ20の制御部21は、モードを自動飛行モードからマニュアル操作モード切り替えるための入力がユーザにより行われたかどうかを判定する(ステップ308)。マニュアル操作モードへの切り替えの入力がユーザにより行われなかった場合(ステップ308のNO)、コントローラ20の制御部21は、再びマニュアル操作モードへの切り替えの入力がユーザにより行われたかどうかを判定する(ステップ308)。
【0121】
一方、モードを自動飛行モードからマニュアル操作モード切り替えるための入力がユーザにより行われた場合(ステップ308のYES)、コントローラ20の制御部21は、モードを自動飛行モードからマニュアル操作モードへ切り替える(ステップ309)。
【0122】
次に、コントローラ20の制御部21は、制御スティック28の操作に基づくドローン10の操作コマンド(前後左右への移動、昇降動作、旋回動作のコマンド)をドローン10へ送信する(ステップ310)(
図8:ステップ216参照)。このとき、典型的には、ユーザは、制御スティック28を操作して、ドローン10を操作し、ドローン10を自律移動装置30へと近づける。
【0123】
次に、コントローラ20の制御部21は、ユーザにより自動着陸コマンドが入力されたかどうかを判定する(ステップ311)。ユーザにより自動着陸コマンドが入力された場合(ステップ311のYES)、コントローラ20の制御部21は、自動着陸コマンドをドローン10へ送信し(ステップ312)(
図8:ステップ218参照)、処理を終了する。
【0124】
一方、ユーザにより自動着陸コマンドが入力されなかった場合(ステップ311のNO)、コントローラ20の制御部21は、モードをマニュアル操作モードから自動飛行モードへ切り替えるための入力がユーザにより行われたかどうかを判定する(ステップ313)。
【0125】
自動飛行モードへの切り替えの入力がユーザにより行われなかった場合(ステップ313のNO)、コントローラ20の制御部21は、ステップ310へ戻る。
【0126】
一方、自動飛行モードへの切り替えの入力がユーザにより行われた場合(ステップ313のYES)、コントローラ20の制御部21は、モードをマニュアル操作モードから自動飛行モードへと切り替え(ステップ314)、その後、ステップ305へ戻る。
【0127】
なお、典型的には、ユーザは、マニュアル操作によりドローン10を自律移動装置30へと近づけることで自律移動装置30がドローン10を認識可能となった後(
図6:ステップ120のYES参照)、モードをマニュアル操作モードから自動飛行モードへ切り替える。
【0128】
ここでの説明では、ドローン10の飛行について、自動飛行モード及びマニュアル操作モードの混合である場合について説明したが、自動飛行モード又はマニュアル操作モードのうち一方のみが用いられてもよい。
【0129】
<作用等>
以上説明したように、本実施形態では、ドローン10(飛翔体)の落下時の衝撃を緩和可能な緩衝部43を含む自律移動装置30が、ドローン10の位置に基づいて飛行中のドローンの鉛直下向きの直線が地面と交わる交点又はその周辺の領域に自動的に移動可能とされている。なお、ここで言う周辺の領域とは交点から半径1m~3m程度の円内の領域を含む。これにより、ドローン10の地面への落下による破損やドローン10によって保持された荷物の破損などが防止される。また、本実施形態では、故障や突風等のドローン10の安全装置、保護機能が動作しない状況下でも、適切に地面への落下を防止することができる。
【0130】
また、本実施形態では、ドローン10がコントローラ20との間の通信障害によりコントローラ20と通信不能となった場合でも、自律移動装置30は、単独でドローン10に追尾して移動し、ドローン10を保護することができる。
【0131】
ここで、第1の比較例として、一定の領域に張り巡らされたワイヤによってドローン10を吊り下げる方式を例に挙げて説明する。この方式の場合、ドローン10の飛行領域がワイヤの設置領域に限定されてしまうといった問題があり、また、ワイヤの設置には、時間やコストがかかってしまうといった問題もある。
【0132】
これに対して、本実施形態では、ドローン10を吊り下げるためのワイヤを張り巡らせる必要がないので、時間やコストを削減することができ、また、ワイヤの設置範囲にドローン10の飛行範囲が制限されることもない。
【0133】
次に、第2の比較例として、一定の領域に張り巡らされたネットによってドローン10を受け止める方式を例に挙げて説明する。この方式も第1の比較例と同様に、ドローン10の飛行領域がネットの設置領域に限定されてしまうといった問題があり、また、ネットの設置には、時間やコストがかかってしまうといった問題もある。
【0134】
これに対して、本実施形態では、ドローン10を保護するためのネットを張り巡らせる必要がないので、時間やコストを削減することができ、また、ネットの設置範囲にドローン10の飛行範囲が制限されることもない。
【0135】
次に、第3の比較例として、ドローン10にエアバックが搭載される場合について説明する。この場合、エアバックや、エアバックを作動させるための火薬、ガス等を搭載する必要があるので、ドローン10の重量が重くなってしまうといった問題があり、また、ドローン10が大型化してしまうといった問題もある。
【0136】
これに対して、本実施形態では、ドローン自体に追加機能を搭載する必要がなく、現在市販されている一般的なドローンをそのまま用いることができる(
図9に示すような処理のために、プログラムを多少変更する必要がある場合があるが)。
【0137】
次に、第4の比較例として、ワイヤの一端側が釣り竿の先端に取り付けられ、ワイヤの他端側がドローン10に取り付けられ、釣り竿を人が操作することで、ドローン10の落下時に釣り竿及びワイヤによりドローン10を引っ張り上げる場合について説明する。この場合、ドローン10の飛行に追尾して人が移動しなければならず、また、ドローン10の落下時に人の引っ張り上げる動作が間に合わない場合があるといった問題もある。
【0138】
これに対して、本実施形態では、人がドローン10に追尾して移動する必要はなく省人化を実現することができ、また、人よりも高速にドローン10の落下に対して応答可能である。なお、本実施形態は、このような人によるドローン10の追尾、監視、保護等の動作を自律移動装置30に実行させるための技術であるとも言える。
【0139】
また、本実施形態では、撮像部32により取得されたドローン10の画像に基づいて、ドローン10の位置が認識され、自律移動装置30が飛行中のドローン10の鉛直下向きの直線が地面と交わる交点又はその周辺の領域の位置に移動される。また、測距部33により測定されたドローン10との間の距離(第1の距離)に基づいて、自律移動装置30が飛行中のドローン10の鉛直下向きの直線が地面と交わる交点又はその周辺の領域の位置に移動される。
【0140】
また、本実施形態では、ドローン10の画像に基づいて目視線角θが算出される。そして、目視線角θ(第1の角度)と、測距部33によるドローン10との間の距離L(第1の距離)とに基づいて、自律移動装置30を移動すべき距離Lh(第2の距離)が、Lh=Lcosθにより求められる(
図7参照)。これにより、自律移動装置30の移動距離Lhを適切に求めることができ、飛行中のドローン10の鉛直下向きの直線が地面と交わる交点又はその周辺の領域の位置に自律移動装置30を適切に移動させることができる。
【0141】
また、本実施形態では、ドローン10の画像に基づき、自律移動装置30の位置に対するドローン10の位置の垂直軸回りの角度Φ(第2の角度)が求められる。そして、自律移動装置30から角度Φ及び距離Lhの位置に自律移動装置30が移動される。これにより、飛行中のドローン10の鉛直下向きの直線が地面と交わる交点又はその周辺の領域の位置に自律移動装置30を適切に移動させることができる。
【0142】
また、自律移動装置30の移動に際して、経路探索アルゴリズムや、障害物回避アルゴリズム(所定のアルゴリズム)が用いられることで、障害物を適切に回避することができる。
【0143】
また、本実施形態では、自律移動装置30の自己位置と、ドローン10の自己位置とに基づいて、自律移動装置30が飛行中のドローン10の鉛直下向きの直線が地面と交わる交点又はその周辺の領域の位置に移動される(画像によりドローン10が認識不能の場合)。なお、本実施形態では、自律移動装置30の自己位置と、ドローン10の自己位置とが共有されるので、自律移動装置30の自己位置及びドローン10の自己位置の精度を向上させることもできる。
【0144】
また、本実施形態では、自律移動装置30又はドローン10の自己位置の精度が低い場合、ユーザが手動でドローン10を自律移動装置30の位置に移動させる(あるいは、自律移動装置30をドローン10の位置に移動させる)。これにより、自律移動装置30又はドローン10の自己位置の精度が低い場合にも適切に対応することができる。
【0145】
また、本実施形態では、緩衝部43として、ネット受け止め型の方式が採用されている。これにより、ドローン10の落下時の衝撃を適切に緩和することができる。
【0146】
<緩衝部の他の例>
次に、緩衝部における他の例について説明する。
【0147】
[クッション型]
図10は、緩衝部がクッション型とされた場合の一例を示す図である。
図10に示すように、緩衝部51は、クッション部52と、4本のポール53と、ネット部54とを含む。
【0148】
クッション部52は、自律移動装置本体41の上側に設けられおり、落下したドローン10を保護可能とされている。
【0149】
クッション部52の材料としては、例えば、スポンジ、ゲル、綿等の比較的に柔らかい材料が用いられる。あるいは、このような柔らかい材料が必要に応じてゴム、布等のカバー部材により覆われてクッション部52とされてもよい。また、空気などの気体がゴムや布等のカバー部材により覆われてクッション部52とされてもよい。また、クッション部52は、エアバックのように、ドローン10の落下時に自律移動装置本体41から飛び出す方式とされてもよい。
【0150】
4本のポール53は、自律移動装置本体41の上側における4つの角部にそれぞれ立設されている。なお、ポール53の数については適宜変更可能である。ネット部54は、クッション部52の周囲を覆うようにして4本のポール53に取り付けられている。ネット部54は、落下したドローン10がクッション部52によって受け止められたときに、ドローン10が外側に飛び出さないようにするために設けられている。
【0151】
図10に示すようなクッション型の緩衝部51の場合でも、ドローン10の落下時の衝撃を適切に緩和することができる。
【0152】
[アーム吊り下げ型]
図11は、緩衝部がアーム吊り下げ型とされた場合の一例を示す図である。
図11に示すように、緩衝部55は、アーム部56と、アーム部56から延び、ドローン10に連結されるワイヤ58とを含む。
【0153】
アーム部56は、自律移動装置30から上側に延びるように自律移動装置30に取り付けられている。アーム部56は、その基端部が自律移動装置30に固定されており、先端部にワイヤ58が取り付けられる。アーム部56は、関節部57を有しており、関節部57の駆動により屈曲可能とされている。
図11に示す例では、関節部57の数が1つとされているが、関節部57の数は2以上であっても構わない。
【0154】
ワイヤ58は、一端側がアーム部56の先端側に連結されており、他端側がドローン10に連結されている。ワイヤ58は、例えば金属や樹脂等の一定以上の強度を有する各種の材料によって構成される。
【0155】
アーム吊り下げ型の場合、ドローン10の落下が検出されたとき(例えば、ドローン10からの通信、撮像部32による画像等)、関節部57が駆動されてアーム部56が上側に伸びるように駆動される。これにより、落下したドローン10がワイヤにより引っ張り上げられることで、ドローン10の地面への落下が防止され、ドローン10の落下時の衝撃が緩和される。
【0156】
ここで、ワイヤ58は、自律移動装置30からドローン10へ電力を供給するための給電ケーブルによって構成されていてもよい。あるいは、ワイヤ58は、自律移動装置30及びドローン10の間の通信のための通信ケーブルによって構成されていてもよい。あるいは、ワイヤ58は、給電ケーブル及び通信ケーブルの両方によって構成されていてもよい。
【0157】
ワイヤ58が給電ケーブル、通信ケーブル等によって構成される場合、一定以上の強度を付与するために、給電ケーブル、通信ケーブルが束ねられてワイヤ58とされてもよい。あるいは、金属などのワイヤに給電ケーブル、通信ケーブルが巻き付けられて全体としてワイヤ58として構成されていてもよい。
【0158】
ワイヤ58が給電ケーブルを含む場合、ドローン10の長距離飛行が可能となり、また、ドローン10のバッテリーを省略することでドローン10を軽量化することもできる。また、ワイヤ58が通信ケーブルを含む場合、通信障害の頻度を下げることができる。また、ドローン10の落下の情報が通信ケーブルを介した通信によりドローン10から自律移動装置30に通知されるような場合に、自律移動装置30がその通知に応じて素早く関節部57を駆動することでドローン10の落下に対して素早く応答することもできる。
【0159】
≪各種変形例≫
本技術は以下の構成をとることもできる。
(1) 駆動により自律移動装置を移動させる移動部と、
飛翔体における落下時の衝撃を緩和可能な緩衝部と、
前記飛翔体の位置に基づいて前記移動部の駆動を制御する制御部と
を具備する自律移動装置。
(2) 上記(1)に記載の自律移動装置であって、
前記飛翔体を撮像可能な撮像部をさらに具備する
自律移動装置。
(3) 上記(2)に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記撮像部により取得された前記飛翔体の画像に基づいて、前記飛翔体の位置を認識し、前記移動部の駆動を制御する
自律移動装置。
(4) 上記(2)又は(3)に記載の自律移動装置であって、
前記自律移動装置及び前記飛翔体の間の第1の距離を測定する測距部をさらに具備する
自律移動装置。
(5) 上記(4)に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記第1の距離に基づいて、前記移動部の駆動を制御する
自律移動装置。
(6) 上記(4)又は(5)に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記撮像部による前記飛翔体の画像に基づいて、前記自律移動装置の位置に対する前記飛翔体の位置の水平方向に対する第1の角度を算出し、前記第1の角度と、前記第1の距離とに基づいて、前記自律移動装置を移動すべき第2の距離を算出する
自律移動装置。
(7) 上記(6)に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記第1の角度がθ、前記第1の距離がL、前記第2の距離がLhとされたとき、前記第2の距離を、Lh=Lcosθにより算出する
自律移動装置。
(8) 上記(6)又は(7)に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記飛翔体の画像に基づき、前記自律移動装置の位置に対する前記飛翔体の位置の垂直軸回りの第2の角度を算出する
自律移動装置。
(9) 上記(8)に記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記自律移動装置から前記第2の角度及び第2の距離の位置に前記自律移動装置を移動させる
自律移動装置。
(10) 上記(6)~(9)のうちいずれか1つに記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、前記自律移動装置から第2の距離の位置に目的地を設定し、前記目的地までの経路について所定のアルゴリズムに従って障害物を回避する
自律移動装置。
(11) 上記(1)~(10)のうちいずれか1つに記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、自己位置を推定し、前記飛翔体によって推定された前記飛翔体の位置を前記飛翔体から取得し、前記自己位置と前記飛翔体の位置とに基づいて、前記移動部の駆動を制御する
自律移動装置。
(12) 上記(11)に記載の自律移動装置であって、
前記飛翔体を撮像可能な撮像部をさらに具備し、
前記制御部は、前記画像内において前記飛翔体が認識不能であるとき、前記自己位置と前記飛翔体の位置とに基づいて、前記移動部の駆動を制御する
自律移動装置。
(13) 上記(1)~(12)のうちいずれか1つに記載の自律移動装置であって、
前記制御部は、飛行中の前記飛翔体の落下位置又は落下位置を含む所定の領域内に前記自律移動装置を移動させる
自律移動装置。
(14) 上記(1)~(13)のうちいずれか1つに記載の自律移動装置であって、
前記緩衝部は、落下した前記飛翔体を保護するネット部を含む
自律移動装置。
(15) 上記(1)~(13)のうちいずれか1つに記載の自律移動装置であって、
前記緩衝部は、落下した前記飛翔体を保護するクッション部を含む
自律移動装置。
(16) 上記(1)~(13)のうちいずれか1つに記載の自律移動装置であって、
前記緩衝部は、アーム部と、前記アーム部から延び、前記飛翔体に連結されるワイヤとを含む
自律移動装置。
(17) 上記(16)に記載の自律移動装置であって、
前記ワイヤは、前記飛翔体に電力を供給するための給電ケーブル又は前記飛翔体との間の通信のための通信ケーブルを含む
自律移動装置。
(18) 飛翔体と、
駆動により自律移動装置を移動させる移動部と、前記飛翔体における落下時の衝撃を緩和可能な緩衝部と、前記飛翔体の位置に基づいて前記移動部の駆動を制御する制御部とを有する自律移動装置と
を具備する飛翔システム。
(19) 駆動により自律移動装置を移動させる移動部と、飛翔体における落下時の衝撃を緩和可能な緩衝部とを有する自律移動装置において、前記飛翔体の位置に基づいて前記移動部の駆動を制御する
制御方法。
(20) 駆動により自律移動装置を移動させる移動部と、飛翔体における落下時の衝撃を緩和可能な緩衝部とを有する自律移動装置に、前記飛翔体の位置に基づいて前記移動部の駆動を制御する
処理を実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0160】
10…ドローン
20…コントローラ
30…自律移動装置
43、51、55…緩衝部
100…飛翔システム