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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022065290
(43)【公開日】2022-04-27
(54)【発明の名称】車両の制御システム
(51)【国際特許分類】
   B60W 10/02 20060101AFI20220420BHJP
   B60W 10/06 20060101ALI20220420BHJP
   B60W 30/02 20120101ALI20220420BHJP
   B60W 30/182 20200101ALI20220420BHJP
   B60W 40/06 20120101ALI20220420BHJP
   F02D 29/02 20060101ALI20220420BHJP
   F16H 61/14 20060101ALI20220420BHJP
【FI】
B60W10/00 102
B60W10/02
B60W10/06
B60W30/02
B60W30/182
B60W40/06
F02D29/02 331Z
F16H61/14 601B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020173766
(22)【出願日】2020-10-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100059959
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 陽一
(72)【発明者】
【氏名】梅津 大輔
(72)【発明者】
【氏名】延谷 尚輝
(72)【発明者】
【氏名】三上 貴之
【テーマコード(参考)】
3D241
3G093
3J053
【Fターム(参考)】
3D241BA51
3D241BB21
3D241BB22
3D241BB24
3D241CA03
3D241CB06
3D241CC02
3D241CC13
3D241CD05
3D241DC45Z
3D241DC49Z
3D241DD11Z
3G093AA01
3G093BA01
3G093CA04
3G093DB02
3G093DB11
3G093DB18
3G093EA03
3J053CA02
3J053CA03
3J053CB09
3J053CB13
3J053DA06
3J053DA23
3J053DA24
3J053DA30
(57)【要約】
【課題】悪路を走行する状況において、運転者によるアクセルペダルの過剰な踏み込みを防止して駆動輪の空転を抑制すると共に、アクセルペダルの急激な操作に応じた車両の急激な挙動を抑制する。
【解決手段】車両の制御システムとしてのコントローラ14は、エンジン2のアイドル回転数を決定し、アイドリング時にエンジン2の回転数がアイドル回転数となるようにエンジン2を制御し、ロックアップクラッチ4bを、締結状態と解放状態とを含む複数の状態の間で切換可能に制御する。コントローラ14は、走行モード選択スイッチSN1によりオフロードモードが選択されている場合には、通常モードが選択されている場合よりもアイドル回転数を高くし、ロックアップクラッチが締結状態になることを禁止する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動輪を駆動するための動力を供給するエンジンと、前記エンジンの動力伝達経路上に設けられロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと、を有する車両の制御システムであって、
前記車両の運転者の操作に応じて、通常走行のための第1走行モードと悪路走行のための第2走行モードとを含む複数の走行モードの中から1つの走行モードを選択する走行モード選択手段と、
前記エンジンのアイドル回転数を決定し、アイドリング時に前記エンジンの回転数が前記アイドル回転数となるように前記エンジンを制御するエンジン制御手段と、
前記ロックアップクラッチを、締結状態と解放状態とを含む複数の状態の間で切換可能に制御するロックアップクラッチ制御手段と、を有し、
前記エンジン制御手段は、前記走行モード選択手段により前記第2走行モードが選択されている場合には、前記第1走行モードが選択されている場合よりも前記アイドル回転数を高くし、
前記ロックアップクラッチ制御手段は、前記走行モード選択手段により前記第2走行モードが選択されている場合には、前記ロックアップクラッチが締結状態になることを禁止する、
ことを特徴とする車両の制御システム。
【請求項2】
前記車両の前後方向に沿った路面勾配を計測する勾配計測手段を有し、
前記エンジン制御手段は、前記勾配計測手段により計測された前記路面勾配が前記車両の進行方向に向かって所定値より大きい上り勾配であり、且つ、前記走行モード選択手段により前記第2走行モードが選択されている場合には、前記路面勾配が前記所定値以下且つ前記第2走行モードが選択されている場合よりも前記アイドル回転数を高くする、
請求項1に記載の車両の制御システム。
【請求項3】
前記車両は、前記トルクコンバータの出力軸に連結され複数の変速段を備える自動変速機を有し、
前記ロックアップクラッチ制御手段は、前記走行モード選択手段により前記第2走行モードが選択されている場合であっても、前記自動変速機の変速段が2速以上であり前記車両の速度が所定値以上の場合には、前記ロックアップクラッチが締結状態になることを許可する、
請求項1又は2に記載の車両の制御システム。
【請求項4】
前記車両は、前記トルクコンバータの出力軸に連結され3段以上の変速段を備える自動変速機を有し、
前記ロックアップクラッチ制御手段は、前記走行モード選択手段により前記第2走行モードが選択されている場合であっても、前記自動変速機の変速段が3速以上である場合には、前記ロックアップクラッチが締結状態になることを許可する、
請求項1から3の何れか1項に記載の車両の制御システム。
【請求項5】
駆動輪を駆動するための動力を供給するエンジンと、前記エンジンの動力伝達経路上に設けられロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと、を有する車両の制御システムであって、
通常走行のための第1走行モードと悪路走行のための第2走行モードとを含む複数の走行モードの中から1つの走行モードを選択するための操作を受け付ける走行モード選択スイッチと、
プログラムを格納するメモリと、
前記プログラムを実行するプロセッサと、を有し、
前記プロセッサは、
前記エンジンのアイドル回転数を決定し、アイドリング時に前記エンジンの回転数が前記アイドル回転数となるように前記エンジンを制御し、
前記ロックアップクラッチを、締結状態と解放状態とを含む複数の状態の間で切換可能に制御し、
前記走行モード選択スイッチにより前記第2走行モードが選択されている場合には、前記第1走行モードが選択されている場合よりも前記アイドル回転数を高くし、前記ロックアップクラッチが締結状態になることを禁止するように構成されている、
ことを特徴とする車両の制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動輪を駆動するための動力を供給するエンジンを有する車両の制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の悪路走行に伴って車体に発生する振動を抑制するために、ロックアップクラッチを意図的に解放する制御を行う技術が提案されている。例えば、特許文献1には、車両が悪路走行中であることが検出された場合に、ロックアップクラッチを強制的に開放することで互いに連結されるパワートレインの質量を小さくし、それにより車体に発生する振動を小さくする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-298145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば未舗装路のように路面の凹凸が激しい悪路を走行している場合、運転者は舗装路を走行している場合よりもアクセルペダルを大きく踏み込む傾向がある。しかしながら、凹凸の激しい路面は一般に摩擦係数が小さいので、駆動輪が空転しやすい。即ち、悪路走行中は通常よりも駆動輪が空転しやすいにも関わらず、運転者は通常よりもアクセルペダルを大きく踏み込むので、駆動輪へ伝達される駆動トルクが過大となり一層駆動輪が空転しやすい状況となってしまう。また、路面の凹凸により車両が揺れるので、アクセルペダルを細かく操作することが難しく、不意の振動によりアクセルペダルを踏み過ぎてしまうことも多い。その結果、車両が急加速をしたりショックが発生したりしてしまう。
【0005】
この課題に対して、エンジンのアイドル回転数を上昇させることにより、アイドリング中のエンジンからの駆動トルクを大きくして、運転者がアクセルペダルを大きく踏み込まなくても車両を容易に前進させられるようにすることも考えられる。しかしながら、この場合に路面の凹凸により車両が揺れて運転者がアクセルペダルを踏み過ぎると、エンジンからの駆動トルクが大きくなっているので、車両の急加速やショックがより大きくなってしまう。また、上記した特許文献1記載された技術では、悪路走行時のアクセルペダルの踏み過ぎやアイドル回転数の上昇を考慮に入れてロックアップクラッチを制御してはいない。
【0006】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、悪路を走行する状況において、運転者によるアクセルペダルの過剰な踏み込みを防止して駆動輪の空転を抑制すると共に、アクセルペダルの急激な操作に応じた車両の急激な挙動を抑制することができる、車両の制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、駆動輪を駆動するための動力を供給するエンジンと、エンジンの動力伝達経路上に設けられロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと、を有する車両の制御システムであって、車両の運転者の操作に応じて、通常走行のための第1走行モードと悪路走行のための第2走行モードとを含む複数の走行モードの中から1つの走行モードを選択する走行モード選択手段と、エンジンのアイドル回転数を決定し、アイドリング時にエンジンの回転数がアイドル回転数となるようにエンジンを制御するエンジン制御手段と、ロックアップクラッチを、締結状態と解放状態とを含む複数の状態の間で切換可能に制御するロックアップクラッチ制御手段と、を有し、エンジン制御手段は、走行モード選択手段により第2走行モードが選択されている場合には、第1走行モードが選択されている場合よりもアイドル回転数を高くし、ロックアップクラッチ制御手段は、走行モード選択手段により第2走行モードが選択されている場合には、ロックアップクラッチが締結状態になることを禁止する、ことを特徴とする。
このように構成された本発明によれば、運転者が悪路を走行すると認識しておりアクセルペダルを大きく踏み込みやすく、駆動輪の空転が発生しやすい状況においては、エンジン制御手段がアイドル回転数を高く設定すると共に、ロックアップクラッチ制御手段はロックアップクラッチが締結されないようにする。これにより、アイドリング中のエンジンからの駆動トルクを大きくすることができるので、運転者がアクセルペダルを大きく踏み込まなくても車両を容易に前進させることができる。また、路面の凹凸により車両が揺れて運転者がアクセルペダルを踏み過ぎた場合でも、ロックアップクラッチが解放されているので、駆動輪への駆動トルクの伝達が緩和され、車両の急加速やショックの発生を抑制することができる。したがって、運転者によるアクセルペダルの過剰な踏み込みを防止して駆動輪の空転を抑制すると共に、アクセルペダルの急激な操作に応じた車両の急激な挙動を抑制することができる。
【0008】
本発明において、好ましくは、車両の制御システムは、車両の前後方向に沿った路面勾配を計測する勾配計測手段を有し、エンジン制御手段は、勾配計測手段により計測された路面勾配が車両の進行方向に向かって所定値より大きい上り勾配であり、且つ、走行モード選択手段により第2走行モードが選択されている場合には、路面勾配が所定値以下且つ第2走行モードが選択されている場合よりもアイドル回転数を高くする。
このように構成された本発明によれば、運転者が悪路を走行すると認識しておりアクセルペダルを大きく踏み込みやすい状況であって、さらに所定値より大きい上り勾配の坂道という駆動輪の空転が発生しやすい状況においては、エンジン制御手段はアイドル回転数を更に高く設定する。これにより、アイドリング中のエンジンからの駆動トルクを大きくすることができるので、運転者がアクセルペダルを大きく踏み込まなくても車両を容易に前進させることができる。したがって、運転者によるアクセルペダルの過剰な踏み込みを防止し、駆動輪の空転を抑制することができる。
【0009】
本発明において、好ましくは、車両は、トルクコンバータの出力軸に連結され複数の変速段を備える自動変速機を有し、ロックアップクラッチ制御手段は、走行モード選択手段により第2走行モードが選択されている場合であっても、自動変速機の変速段が2速以上であり車両の速度が所定値以上の場合には、ロックアップクラッチが締結状態になることを許可する。
このように構成された本発明によれば、駆動輪を駆動するために必要なトルクが相対的に大きい状況においては、路面の凹凸により車両が揺れて運転者がアクセルペダルを踏み過ぎた場合でも、車両の急加速やショックが発生しにくい。そこで、ロックアップクラッチが締結状態になることを許可することにより、トルクコンバータの伝達効率を向上させ、車両の燃費を向上させることができる。
【0010】
本発明において、好ましくは、車両は、トルクコンバータの出力軸に連結され3段以上の変速段を備える自動変速機を有し、ロックアップクラッチ制御手段は、走行モード選択手段により第2走行モードが選択されている場合であっても、自動変速機の変速段が3速以上である場合には、ロックアップクラッチが締結状態になることを許可する。
このように構成された本発明によれば、駆動輪を駆動するために必要なトルクが相対的に大きい状況においては、路面の凹凸により車両が揺れて運転者がアクセルペダルを踏み過ぎた場合でも、車両の急加速やショックが発生しにくい。そこで、ロックアップクラッチが締結状態になることを許可することにより、トルクコンバータの伝達効率を向上させ、車両の燃費を向上させることができる。
【0011】
別の観点では、本発明は、駆動輪を駆動するための動力を供給するエンジンと、エンジンの動力伝達経路上に設けられロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと、を有する車両の制御システムであって、通常走行のための第1走行モードと悪路走行のための第2走行モードとを含む複数の走行モードの中から1つの走行モードを選択するための操作を受け付ける走行モード選択スイッチと、プログラムを格納するメモリと、プログラムを実行するプロセッサと、を有し、プロセッサは、エンジンのアイドル回転数を決定し、アイドリング時にエンジンの回転数がアイドル回転数となるようにエンジンを制御し、ロックアップクラッチを、締結状態と解放状態とを含む複数の状態の間で切換可能に制御し、走行モード選択スイッチにより第2走行モードが選択されている場合には、第1走行モードが選択されている場合よりもアイドル回転数を高くし、ロックアップクラッチが締結状態になることを禁止するように構成されている、ことを特徴とする。
このように構成された本発明によれば、運転者が悪路を走行すると認識しておりアクセルペダルを大きく踏み込みやすく、駆動輪の空転が発生しやすい状況においては、プロセッサはアイドル回転数を高く設定すると共に、ロックアップクラッチが締結されないようにする。これにより、アイドリング中のエンジンからの駆動トルクを大きくすることができるので、運転者がアクセルペダルを大きく踏み込まなくても車両を容易に前進させることができる。また、路面の凹凸により車両が揺れて運転者がアクセルペダルを踏み過ぎた場合でも、ロックアップクラッチが解放されているので、駆動輪への駆動トルクの伝達が緩和され、車両の急加速やショックの発生を抑制することができる。したがって、運転者によるアクセルペダルの過剰な踏み込みを防止して駆動輪の空転を抑制すると共に、アクセルペダルの急激な操作に応じた車両の急激な挙動を抑制することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の車両の制御システムによれば、悪路を走行する状況において、運転者によるアクセルペダルの過剰な踏み込みを防止して駆動輪の空転を抑制すると共に、アクセルペダルの急激な操作に応じた車両の急激な挙動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態による車両の制御システムが適用された車両の概略構成図である。
図2】本発明の実施形態による車両の制御システムの電気的構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態による車両制御処理のフローチャートである。
図4】路面勾配とエンジンの補正回転数との関係を示す説明図である。
図5】本発明の実施形態による車両の制御を実行した場合のタイムチャートの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態によるハイブリッド車両の制御装置を説明する。
【0015】
<装置構成>
まず、図1を参照して、本発明の実施形態による車両の制御システムが適用された車両の全体構成について説明する。図1は、本発明の実施形態による車両の制御システムが適用された車両の概略構成図である。
【0016】
図1に示すように、車両1は、主に、エンジン2と、トルクコンバータ4と、自動変速機6と、フロントドライブシャフト8と、左右一対の前輪10と、左右一対の後輪12と、コントローラ14と、走行モード選択スイッチSN1と、車輪速センサSN2と、加速度センサSN3と、舵角センサSN4と、シフトポジションセンサSN5とを有する。
【0017】
車両1は、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF方式)の二輪駆動車であり、前輪10が駆動輪として機能する。また、車両1は、図示しないステアリングホイールの操作に応じて、前輪10を操舵するように構成されている。なお、本発明の少なくとも一部は、図1に示すような四輪駆動車の駆動形式への適用に限定はされず、種々の駆動形式(例えばFF方式やフロントエンジン・リアドライブ方式(FR方式)などの二輪駆動車や、FF方式又はFR方式をベースとした四輪駆動車等)に対しても適用可能である。
【0018】
エンジン2は、燃料と空気との混合気を燃焼させて、車両1の推進力としての駆動トルク(エンジントルク)を発生し、この駆動トルクをトルクコンバータ4に伝達する。トルクコンバータ4は、エンジン2の駆動トルクを流体により自動変速機6に伝達するトーラス4aと、エンジン2と自動変速機6とを機械的に直結させるロックアップクラッチ4bとを備えている。また、自動変速機6は、多段変速歯車機構であり、歯車の組み合わせにより回転数及びトルクの変換を行う。歯車の切り替えは、図示しないオイルポンプから供給される油圧を利用して行われる。自動変速機6は、エンジン2からのトルクコンバータ4を介して伝達された駆動トルクを、フロントドライブシャフト8を介して前輪10に伝達する。
【0019】
走行モード選択スイッチSN1は、例えば舗装路のように滑らかな路面を走行する通常走行のための通常モード(第1走行モード)と、例えば未舗装路のように路面の凹凸が激しい悪路を走行するためのオフロードモード(第2走行モード)との何れかの走行モードを選択するためのスイッチであり、車両1の運転者が操作可能な位置(典型的には車室内のセンターコンソールやダッシュボード上)に配置されている。なお、走行モード選択スイッチSN1は、通常モード及びオフロードモードに加えて他の走行モード(例えばスポーツモードや雪上モード等)を選択可能であってもよい。車輪速センサSN2は、車輪の速度を検出する。典型的には、車輪速センサSN2は左右の前輪10及び左右の後輪12のそれぞれに設けられ、各車輪の速度を検出する。加速度センサSN3は、典型的には、車両1の前後方向、左右方向及び上下方向の3軸の加速度を測定可能な3軸加速度センサである。舵角センサSN4は、車両1の舵角を検出する。例えば、舵角センサSN4は、図示しないステアリングシャフトの回転角度に基づき操舵角を検出する。シフトポジションセンサSN5は、図示しないシフトレバーやパドルスイッチにより選択されたシフトポジション(例えばPレンジ、Rレンジ、Dレンジ等)を検出する。これらの走行モード選択スイッチSN1、車輪速センサSN2、加速度センサSN3、舵角センサSN4及びシフトポジションセンサSN5は、それぞれ、検出した走行モード、車輪速度、加速度、舵角及びシフトポジションに対応する検出信号をコントローラ14に出力する。
【0020】
次に、図2は、本発明の実施形態による車両の制御システムの電気的構成を示すブロック図である。
【0021】
図2に示すように、コントローラ14には、走行モード選択スイッチSN1からの信号と、車輪速センサSN2からの信号と、加速度センサSN3からの信号と、舵角センサSN4からの信号と、シフトポジションセンサSN5からの信号とが入力されるようになっている。
【0022】
コントローラ14は、1つ以上のプロセッサ14a(典型的にはCPU)と、当該プロセッサ上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを記憶するためのROMやRAMの如きメモリ14bと、を備えるコンピュータにより構成される。コントローラ14は、本発明における「車両の制御システム」の「走行モード選択手段」、「エンジン制御手段」、「ロックアップクラッチ制御手段」及び「勾配計測手段」として機能する。
【0023】
具体的には、コントローラ14は、上述した走行モード選択スイッチSN1、車輪速センサSN2、加速度センサSN3、舵角センサSN4及びシフトポジションセンサSN5からの検知信号に基づき、主に、エンジン2、ロックアップクラッチ4b及び自動変速機6に対して制御信号を出力し、これを制御する。例えば、コントローラ14は、エンジン2の点火時期、燃料噴射時期、燃料噴射量を調整する制御や、ロックアップクラッチ4bを締結状態と解放状態とを含む複数の状態の間で切り換える制御、自動変速機6の変速段を切り換える制御などを行う。より具体的には、例えば、コントローラ14は、エンジン2の点火プラグや燃料噴射弁やスロットル弁などを制御し、ロックアップクラッチ4bに油圧を供給するオイルポンプや油圧制御弁などを制御し、自動変速機6のクラッチやブレーキに油圧を供給するオイルポンプや油圧制御弁などを制御する。
【0024】
<車両の制御>
次に、本発明の実施形態において、コントローラ14が行う制御内容について説明する。本実施形態では、コントローラ14は、エンジン2のアイドル回転数を決定すると共にロックアップクラッチ4bの締結を許可又は禁止する、車両制御処理を実行する。
【0025】
まず、ロックアップクラッチ4bの基本的な制御について説明する。コントローラ14は、ロックアップクラッチ4bに油圧を供給するオイルポンプや油圧制御弁などを制御することによって、ロックアップクラッチ4bの状態を締結状態、解放状態、スリップ状態を含む複数の状態の間で適宜切り換える。コントローラ14は、例えば、車速が所定値Vn以上の場合にロックアップクラッチ4bを締結状態とし、車速がVn未満の場合にロックアップクラッチ4bを解放状態とするように制御を行う。あるいは、車速とアクセル開度とに基づいてロックアップクラッチ4bの状態を設定してもよく、車速以外の条件に基づきロックアップクラッチ4bの状態を設定してもよい。
【0026】
次に、図3及び図4を参照して、本発明の実施形態による車両制御処理について具体的に説明する。図3は、本発明の実施形態による車両制御処理のフローチャートであり、図4は、路面勾配とエンジンの補正回転数との関係を示す説明図である。車両制御処理は、車両1のイグニッションがオンにされ、車両システムに電源が投入された場合に起動され、コントローラ14によって所定周期で繰り返し実行される。
【0027】
図3に示す車両制御処理が開始されると、ステップS11において、コントローラ14は、上述した走行モード選択スイッチSN1、車輪速センサSN2、加速度センサSN3、舵角センサSN4及びシフトポジションセンサSN5からの検知信号に対応する情報も含めて、車両1の種々の情報を取得する。そして、コントローラ14は、ステップS12に進む。
【0028】
ステップS12において、コントローラ14は、ステップS11において取得した情報に基づき、通常アイドル回転数Rsを算出する。通常アイドル回転数Rsは、コントローラ14が車両制御処理において走行モードや路面勾配に基づきアイドル回転数の補正を行わない通常の状況におけるアイドル回転数である。具体的には、コントローラ14は、エンジン2の冷却水温度、車両1のエアコン用コンプレッサの動作状態、車両1における電力の使用状況等とアイドル回転数との関係について規定されたアイドル回転数マップ(予め作成されてメモリ14bなどに記憶されている)を参照し、ステップS11において取得した情報に基づく現在の車両1の各種状態に対応する通常アイドル回転数Rsを算出する。例えば、通常アイドル回転数Rsは約800rpmである。
【0029】
次に、ステップS13において、コントローラ14は、走行モード選択スイッチSN1からの検知信号に基づき、走行モードとしてオフロードモードが選択されているか否かを判定する。具体的には、運転者が走行モード選択スイッチSN1を操作してオフロードモードを選択した場合には、オフロードモードが選択されていると判定し(ステップS13:Yes)、オフロードモード以外の走行モード(例えば通常モード)を選択した場合には、オフロードモードが選択されていないと判定する(ステップS13:No)。
【0030】
ステップS13において、オフロードモードが選択されていると判定した場合(ステップS13:Yes)、ステップS14に進み、コントローラ14は、補正回転数を取得する。補正回転数は、オフロードモードが選択されている場合にアイドル回転数を補正するための補正値である。例えば、コントローラ14は、車輪速センサSN2や加速度センサSN3から入力された信号に基づき、重力ベクトルと車両1の前後方向軸線との角度を求め、この角度から車両1の前後方向に沿った路面勾配を算出する。さらに、コントローラ14は、シフトポジションセンサSN5から入力された信号に基づき車両1の進行方向(Dレンジなら前進方向、Rレンジなら後退方向等)を特定する。これにより、車両1の前後方向に沿った路面勾配が、車両1の進行方向に向かって上り勾配か下り勾配かを特定することができる。そして、コントローラ14は、図4に示すような、車両1の進行方向の路面勾配と補正回転数との関係について規定されたマップ(予め作成されてメモリなどに記憶されている)を参照し、上記のように算出した路面勾配に対応する補正回転数を取得する。図4のマップにおける横軸は車両1の進行方向の路面勾配[%]を示し、車両1の進行方向(前進時は前方、後退時は後方)に向かって上り勾配である場合に正値、下り勾配である場合に負値となる。また、縦軸は補正回転数[rpm]を示す。図4に示すように、路面勾配が0%であるとき、対応する補正回転数はRc0である。このRc0はエンジン2のトルク特性、車両1の重量、タイヤのグリップ力等に応じて設定することができ、例えば50rpmである。また、車両1の前後方向の路面勾配が0%より大きい場合には、路面勾配が閾値m1に達するまでの間は、路面勾配が大きいほど補正回転数が大きくなる。即ち、車両1の進行方向に向かって上り勾配が大きいときには、上り勾配が小さいときよりも補正回転数が大きい。さらに、路面勾配がm1以上の場合には、補正回転数は最大値Rcmaxで一定となる。この補正回転数の最大値Rcmaxは、エンジン2の信頼性やNVH性能の要求に応じて設定することができ、例えば700rpmである。また、路面勾配の閾値m1は、例えばエンジン2のトルク特性、車両1の重量、タイヤのグリップ力等に応じて設定することができ、例えばm1は30%である。
【0031】
ステップS14の後、ステップS15に進み、コントローラ14は、自動変速機6の変速段が1速か否かを判定する。例えば、コントローラ14は、自動変速機6のクラッチやブレーキに油圧を供給するオイルポンプや油圧制御弁の状態から、現在の自動変速機6の変速段が1速か否かを判定する。
【0032】
その結果、自動変速機6の変速段が1速である場合(ステップS15:Yes)、ステップS16に進み、コントローラ14は、ロックアップクラッチ4bが締結状態になることを禁止する。この場合、コントローラ14は、ロックアップクラッチ4bを締結状態とする条件(例えば車速が所定値Vn以上)が満たされたとしても、解放状態を維持するようにロックアップクラッチ4bの制御を行う。
【0033】
一方、ステップS14において、オフロードモードが選択されていないと判定した場合(ステップS14:No)、ステップS17に進み、コントローラ14は、ロックアップクラッチ4bが締結状態になることを許可する。この場合、コントローラ14は、ロックアップクラッチ4bを締結状態とする条件(例えば車速が所定値Vn以上)が満たされると、締結状態となるようにロックアップクラッチ4bの制御を行う。
【0034】
また、ステップS15において、自動変速機6の変速段が1速ではない場合(ステップS15:No)、ステップS18に進み、コントローラ14は、自動変速機6の変速段が2速か否かを判定する。その結果、自動変速機6の変速段が2速でもない場合(ステップS18:No)、つまり自動変速機6の変速段が3速以上である場合、ステップS17に進み、コントローラ14は、ロックアップクラッチ4bが締結状態になることを許可する。
【0035】
一方、ステップS18において、自動変速機6の変速段が2速である場合(ステップS18:Yes)、ステップS19に進み、コントローラ14は、車速が所定車速Vs(例えば10km/h)未満か否かを判定する。その結果、車速が所定車速Vs未満である場合(ステップS19:Yes)、ステップS16に進み、コントローラ14は、ロックアップクラッチ4bが締結状態になることを禁止する。一方、車速が所定車速Vs未満ではない(つまり車速がVs以上である)場合(ステップS19:No)、ステップS17に進み、コントローラ14は、ロックアップクラッチ4bが締結状態になることを許可する。
【0036】
ステップS16又はステップS17の後、ステップS20に進み、コントローラ14は、要求アイドル回転数を決定する。要求アイドル回転数は、アイドリング中にエンジン2が維持すべきエンジン回転数である。具体的には、ステップS13においてオフロードモードが選択されていないと判定された場合には(ステップS13:No)、コントローラ14は、ステップS12において算出した通常アイドル回転数Rsをそのまま要求アイドル回転数とする。つまり、通常アイドル回転数が800rpmであれば要求アイドル回転数も800rpmとなる。一方、ステップS13においてオフロードモードが選択されていると判定され(ステップS13:Yes)、ステップS14において補正回転数を取得した場合には、ステップS12において算出した通常アイドル回転数に補正回転数を加算した値を要求アイドル回転数とする。例えば、通常アイドル回転数が800rpmであり補正回転数が300rpmであった場合には、要求アイドル回転数は800+300=1100rpmとなる。ステップS20の後、コントローラ14は車両制御処理を終了する。
【0037】
コントローラ14は、エンジン2にアイドリングをさせる場合、エンジン2の回転数が最新の車両制御処理で決定した要求アイドル回転数となるように、エンジン2の制御を行う。例えば、車両1の停止中の要求アイドル回転数が800rpmであり、次いで車両1が走行を開始した後に要求アイドル回転数が1040rpmとなった状態において車両1が再び停止した場合、コントローラ14は、アイドル回転数が1040rpmまで低下したらそのままその回転数を維持するようにエンジン2を制御する。つまり、一度アイドル回転数を800rpmまで下げてから1040rpmまで上昇させるような制御は行わない。
【0038】
<作用効果>
次に、本発明の実施形態による車両の制御システムの作用及び効果について説明する。
【0039】
図5は、本発明の実施形態による車両の制御を実行した場合のタイムチャートの一例を示す。図5のタイムチャートは、上段から順に、走行モード選択スイッチSN1により選択された走行モード(通常モード/オフロードモード)、自動変速機6の変速段、車速[km/h]、ロックアップクラッチ4bの締結状態の許可又は禁止、車両1の前後方向の路面勾配[%]、要求アイドル回転数[rpm]を示している。
【0040】
なお、図5に示した例では、全期間にわたり通常アイドル回転数がRs[rpm]であるものとする。しかしながら、通常アイドル回転数は、図5に示した例とは異なる値であってもよく、時間経過に伴い変化してもよい。
【0041】
まず、図5において時刻t1までの間は、走行モードは通常モードが選択され、車両1の車幅方向の路面勾配は0%である。したがって、コントローラ14は、通常アイドル回転数Rsを要求アイドル回転数とする。また、コントローラ14は、ロックアップクラッチ4bの締結を許可する。ただし、車速が0km/hであり所定値Vn未満であるので、コントローラ14はロックアップクラッチ4bを締結状態にはせず、解放状態を維持する。
【0042】
時刻t1において、運転者が走行モード選択スイッチSN1を操作することにより、走行モードは通常モードからオフロードモードに切り替えられる。このときの自動変速機6の変速段は1速である。つまり、オフロードモードが選択されており且つ変速段が1速であるので、コントローラ14はロックアップクラッチ4bが締結状態になることを禁止する。また、オフロードモードが選択されているので、コントローラ14は補正回転数を取得し、通常アイドル回転数Rsに加算した値を要求アイドル回転数とする。即ち、通常モードが選択されていた時刻t1以前よりも要求アイドル回転数を高くする。特に、時刻t1における路面勾配は0%なので、補正回転数はRc0である。つまり、要求アイドル回転数はRs+Rc0となる。
【0043】
時刻t2を過ぎると、車速が上昇し始める。しかしながら、時刻t3までの間は自動変速機6の変速段は1速のままなので、コントローラ14はロックアップクラッチ4bの締結状態の禁止を維持する。また、時刻t2からt3の間は路面勾配が0%なので、補正回転数はRc0のままである。
【0044】
時刻t3において、自動変速機6の変速段は1速から2速に変速される。しかしながら、時刻t4までの間は車速がVs未満であるので、コントローラ14はロックアップクラッチ4bの締結状態の禁止を維持する。また、時刻t3からt4の間は路面勾配が0%なので、補正回転数はRc0のままである。
【0045】
時刻t4を過ぎると、車速がVs以上になる。即ち、オフロードモードが選択されており、変速段が2速であり、且つ車速がVs未満ではないので、コントローラ14はロックアップクラッチ4bが締結状態になることを許可する。この場合、車速が所定値Vn以上となりロックアップクラッチ4bの締結条件が満たされれば、コントローラ14は、締結状態となるようにロックアップクラッチ4bの制御を行う。また、時刻t4からt5の間は路面勾配が0%なので、補正回転数はRc0のままである。
【0046】
その後、時刻t5を過ぎると、自動変速機6の変速段は3速に変速される。つまり、オフロードモードが選択されており、変速段が3速以上であるので、コントローラ14はロックアップクラッチ4bが締結状態になることを許可する。この時刻t5以降は走行モード及び変速段は変化しないので、コントローラ14はロックアップクラッチ4bの締結状態の許可を維持する。また、時刻t5からt6の間は路面勾配が0%なので、補正回転数はRc0のままである。
【0047】
時刻t6を過ぎると、路面勾配は上昇し始める。これは、例えば車両1が登坂路に差し掛かり、進行方向に向かって勾配が上昇し始めたことを意味する。時刻t6からt7の間は路面勾配が0%からm1へ増加する。この路面勾配の増加に伴い、補正回転数も大きくなる。したがって、コントローラ14は、路面勾配が大きいほど、要求アイドル回転数を大きくする。
【0048】
その後、時刻t7を過ぎると、走行モードはオフロードモードであり、路面勾配が閾値m1以上となる。したがって、時刻t7以降は、補正回転数は最大値Rcmaxで一定である。この場合、コントローラ14は、通常アイドル回転数Rs+補正回転数Rcmaxを要求アイドル回転数とする。
【0049】
以上説明したように、本実施形態では、走行モード選択スイッチSN1によりオフロードモードが選択されている場合には、通常モードが選択されている場合よりも要求アイドル回転数を高くし、ロックアップクラッチ4bが締結状態になることを禁止する。つまり、運転者が悪路を走行すると認識しておりアクセルペダルを大きく踏み込みやすく、駆動輪の空転が発生しやすい状況においては、コントローラ14は要求アイドル回転数を高く設定すると共に、ロックアップクラッチ4bが締結されないようにする。これにより、アイドリング中のエンジン2からの駆動トルクを大きくすることができるので、運転者がアクセルペダルを大きく踏み込まなくても車両1を容易に前進させることができる。また、路面の凹凸により車両1が揺れて運転者がアクセルペダルを踏み過ぎた場合でも、ロックアップクラッチ4bが解放されているので、駆動輪への駆動トルクの伝達が緩和され、車両1の急加速やショックの発生を抑制することができる。したがって、運転者によるアクセルペダルの過剰な踏み込みを防止して駆動輪の空転を抑制すると共に、アクセルペダルの急激な操作に応じた車両1の急激な挙動を抑制することができる。
【0050】
また、本実施形態によれば、コントローラ14は、路面勾配が車両1の進行方向に向かって0%より大きい上り勾配であり、且つ、走行モード選択スイッチSN1によりオフロードモードが選択されている場合には、通常モードが選択されている場合又は路面勾配が0%以下の場合よりも要求アイドル回転数を高くする。つまり、運転者が悪路を走行すると認識しておりアクセルペダルを大きく踏み込みやすい状況であって、さらに上り勾配の坂道という駆動輪の空転が発生しやすい状況においては、コントローラ14は要求アイドル回転数を更に高く設定する。これにより、アイドリング中のエンジン2からの駆動トルクを大きくすることができるので、運転者がアクセルペダルを大きく踏み込まなくても車両1を容易に前進させることができる。したがって、運転者によるアクセルペダルの過剰な踏み込みを防止し、駆動輪の空転を抑制することができる。
【0051】
また、本実施形態によれば、コントローラ14は、走行モード選択スイッチSN1によりオフロードモードが選択されている場合であっても、自動変速機6の変速段が2速以上であり車両1の速度が所定車速Vs以上の場合や、変速段が3速以上である場合には、ロックアップクラッチ4bが締結状態になることを許可する。つまり、駆動輪を駆動するために必要なトルクが相対的に大きい状況においては、路面の凹凸により車両1が揺れて運転者がアクセルペダルを踏み過ぎた場合でも、車両の急加速やショックが発生しにくい。そこで、ロックアップクラッチ4bが締結状態になることを許可することにより、トルクコンバータ4の伝達効率を向上させ、車両1の燃費を向上させることができる。
【符号の説明】
【0052】
1 車両
2 エンジン
4 トルクコンバータ
4b ロックアップクラッチ
6 自動変速機
10 前輪(駆動輪)
14 コントローラ
14a プロセッサ
14b メモリ
SN1 走行モード選択スイッチ
SN2 車輪速センサ
SN3 加速度センサ
SN4 舵角センサ
SN5 シフトポジションセンサ
図1
図2
図3
図4
図5