IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社アフェクションの特許一覧

特開2022-69007情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラム
<>
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラム 図1
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラム 図2
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラム 図3
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラム 図4
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022069007
(43)【公開日】2022-05-11
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20220428BHJP
   G06F 3/04845 20220101ALI20220428BHJP
   G06F 3/04815 20220101ALI20220428BHJP
【FI】
G06T19/00 600
G06F3/0484 150
G06F3/0481 150
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020177915
(22)【出願日】2020-10-23
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】520415487
【氏名又は名称】株式会社アフェクション
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】特許業務法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】閑 妙子
(72)【発明者】
【氏名】印藤 謙
(72)【発明者】
【氏名】金井 一馬
【テーマコード(参考)】
5B050
5E555
【Fターム(参考)】
5B050BA08
5B050BA09
5B050BA11
5B050BA12
5B050CA07
5B050DA01
5B050EA07
5B050EA19
5B050EA27
5B050EA28
5B050FA02
5E555AA25
5E555BA02
5E555BA04
5E555BB04
5E555BB38
5E555BC08
5E555BE16
5E555BE17
5E555CA41
5E555DA08
5E555DA09
5E555DB53
5E555DB57
5E555DC09
5E555DC13
5E555DC35
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】3次元の演出を含む映像の制作コストを低減させることができる、情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、3次元のエフェクトを設定するための設定画面を提供するUI提供部と、空間をスキャンして地形を取得するセンサからのスキャンデータを取得する取得部と、UI提供部において提供された設定画面を介して設定された3次元のエフェクトを、スキャンデータに対して描画する描画部と、描画部において描画された3次元のエフェクトを表示させる表示部とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元のエフェクトを設定するための設定画面を提供するUI提供部と、
空間をスキャンして地形を取得するセンサからのスキャンデータを取得する取得部と、
前記UI提供部において提供された設定画面を介して設定された3次元のエフェクトを、前記スキャンデータに対して描画する描画部と、
前記描画部において描画された3次元のエフェクトを表示させる表示部と
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記スキャンデータをメッシュデータとして取得して、
前記描画部は、前記取得部において取得されたメッシュデータに対して前記3次元のエフェクトを描画する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記描画部は、前記取得部において取得されたスキャンデータが更新されたか否かを判断し、スキャンデータが更新された場合に、前記3次元のエフェクトを更新して描画する、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記UI提供部は、前記表示部において表示される表示範囲において、前記3次元のエフェクトの描画順序を設定するための設定画面を提供する、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記描画部は、前記スキャンデータに対してベジェ曲線を用いたレンダリングを実行することにより、前記3次元のエフェクトを描画する、請求項1から4のいずれか一項の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置を用いた情報処理方法であって、
3次元のエフェクトを設定するための設定画面を提供するUI提供ステップと、
空間をスキャンして地形を取得するセンサからのスキャンデータを取得する取得ステップと、
前記UI提供ステップにおいて提供された設定画面を介して設定された3次元のエフェクトを、前記スキャンデータに対して描画する描画ステップと、
前記描画ステップにおいて描画された3次元のエフェクトを表示させる表示ステップと
を含む、情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
3次元のエフェクトを設定するための設定画面を提供するUI提供処理と、
空間をスキャンして地形を取得するセンサからのスキャンデータを取得する取得処理と、
前記UI提供処理において提供された設定画面を介して設定された3次元のエフェクトを、前記スキャンデータに対して描画する描画処理と、
前記描画処理において描画された3次元のエフェクトを表示させる表示処理と
を実行させるための、情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LIDAR(Light Detection and Ranging)と呼ばれる光学センサによりスキャンされたデータに画像を重畳させる技術があった。例えば、特許文献1には、LIDARセンサからの点群データをレンダリングすることにより、グラフィカル要素をレンダリングしてARディスプレイに表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-206366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術では、LIDARセンサからのスキャンデータに対してグラフィカル要素を追加するのみであり、スキャンデータそのものを映像の演出に使用するものではない。このため、3次元の演出を含む映像を制作するためには、別途3次元の演出データを用意する必要があり、制作コストが上昇してしまう場合があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、3次元の演出を含む映像の制作コストを低減させることができる、情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記の課題を解決するため、情報処理装置は、3次元のエフェクトを設定するための設定画面を提供するUI提供部と、空間をスキャンして地形を取得するセンサからのスキャンデータを取得する取得部と、UI提供部において提供された設定画面を介して設定された3次元のエフェクトを、スキャンデータに対して描画する描画部と、描画部において描画された3次元のエフェクトを表示させる表示部とを備える。
【0007】
(2)また、実施形態の情報処理装置において、取得部は、スキャンデータをメッシュデータとして取得して、描画部は、取得部において取得されたメッシュデータに対して3次元のエフェクトを描画するものであってもよい。
【0008】
(3)また、実施形態の情報処理装置において、描画部は、取得部において取得されたスキャンデータが更新されたか否かを判断し、スキャンデータが更新された場合に、3次元のエフェクトを更新して描画するものであってもよい。
【0009】
(4)また、実施形態の情報処理装置において、UI提供部は、表示部において表示される表示範囲において、3次元のエフェクトの描画順序を設定するための設定画面を提供するものであってもよい。
【0010】
(5)また、実施形態の情報処理装置において、描画部は、スキャンデータに対してベジェ曲線を用いたレンダリングを実行することにより、3次元のエフェクトを描画するものであってもよい。
【0011】
(6)上記の課題を解決するため、情報処理方法は、情報処理装置を用いた情報処理方法であって、3次元のエフェクトを設定するための設定画面を提供するUI提供ステップと、空間をスキャンして地形を取得するセンサからのスキャンデータを取得する取得ステップと、UI提供ステップにおいて提供された設定画面を介して設定された3次元のエフェクトを、スキャンデータに対して描画する描画ステップと、描画ステップにおいて描画された3次元のエフェクトを表示させる表示ステップとを含む。
【0012】
(7)上記の課題を解決するため、情報処理プログラムは、コンピュータに、3次元のエフェクトを設定するための設定画面を提供するUI提供処理と、空間をスキャンして地形を取得するセンサからのスキャンデータを取得する取得処理と、UI提供処理において提供された設定画面を介して設定された3次元のエフェクトを、スキャンデータに対して描画する描画処理と、描画処理において描画された3次元のエフェクトを表示させる表示処理とを実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一つの実施形態によれば、情報処理装置は、3次元のエフェクトを設定するための設定画面を提供し、空間をスキャンして地形を取得するセンサからのスキャンデータを取得し、提供された設定画面を介して設定された3次元のエフェクトを、スキャンデータに対して描画し、描画された3次元のエフェクトを表示させることにより、3次元の演出を含む映像の制作コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態における情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2】実施形態における情報処理装置の第1の表示例を示す図である。
図3】実施形態における情報処理装置の第2の表示例を示す図である。
図4】実施形態における情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5】実施形態における情報処理装置の動作の第1の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態における情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムについて詳細に説明する。
【0016】
先ず、図1を用いて、情報処理装置の構成を説明する。図1は、実施形態における情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0017】
図1において、情報処理装置1は、UI提供部11、取得部12、描画部13および表示部14の機能部を有する。情報処理装置1の各機能部は、ソフトウェアによって実現されるものとして説明する。情報処理装置1は、例えば、スマートフォン、タブレットPC、またはヘッドマウント型、メガネ型もしくは腕時計型の装置である。情報処理装置1は、ネットワーク9を介してサーバ2に通信可能に接続されている。
【0018】
UI提供部11は、3次元のエフェクトを設定するための設定画面(UI:User Interface)を提供する。取得部12は、空間をスキャンして地形を取得するセンサからのスキャンデータを取得する。描画部13は、UI提供部11において提供された設定画面を介して設定された3次元のエフェクトを、取得部12において取得されたスキャンデータに対して描画する。さらに、表示部14は、描画部13において描画された3次元のエフェクトを表示させる。
【0019】
空間をスキャンして地形を取得するセンサ(以下、「センサ」と省略する場合がある。)とは、空間に存在する物体の形状をスキャンするセンサであり、例えば、LIDAR技術を用いたセンサである。LIDAR技術を用いたセンサは、例えば、レーザー光が用いて物体までの距離を計測(測距)することによって空間に存在する物体の形状を3次元で計測することができる。LIDAR技術を用いたセンサは、紫外線、赤外線、または近赤外線を用いるものであってもよい。なお、センサの機能は、Unity(登録商標)においてAR(Augmented Reality)を実現するための、Vuforia(登録商標)またはAR Foundation(登録商標)において実現されるものであってもよい。また、センサは、例えばステレオカメラであってもよい。
【0020】
スキャンデータとは、センサにおいて計測された空間に存在する物体の3次元の測距データに基づき作成された3次元のデータであって、空間に存在する物体の形状を表現するデータである。スキャンデータは、例えば、空間における物体の外形を3次元の座標値の点の集合で表す点群データ(メッシュデータ)である。スキャンデータは、点群データを繋ぐ直線、ベジェ曲線、または自由曲線を示す線データであってもよい。また、スキャンデータは、点群データを含む平面または曲面を示す面データであってもよい。なお、3次元のデータには、例えば、道路、床面、壁面等の平面をスキャンしたデータも含まれる。
【0021】
3次元のエフェクトとは、スキャンデータに対して付加される3次元の演出である。3次元のエフェクトは、例えば、上述した点群データ、線データまたは面データで表される空間に存在する物体の3次元の表面に対する、点、線もしくは面で表現されるオブジェクトの画像の追加、または追加されたオブジェクトの画像への着色等である。
【0022】
追加されるオブジェクトの画像は、静止画または動画のいずれであってもよい。追加されるオブジェクトが動画である場合、3次元のエフェクトは、例えば、オブジェクトが3次元の物体の表面を波打つように動くような演出とすることができる。また、追加されるオブジェクトが動画である場合、3次元のエフェクトは、オブジェクトが3次元の物体の表面を移動するように動くような演出としてもよい。また、追加されたオブジェクトが静止画である場合、3次元のエフェクトは、オブジェクト(例えば、テクスチャ)が3次元の物体の表面に貼付けられるような演出であってもよい。
【0023】
また、3次元のエフェクトは、スキャンデータに対して逐次追加されるものであってもよい。例えば、3次元のエフェクトは、スキャンデータの3次元の物体における手前側(センサに近い側)から奥側(センサから遠い側)に向かって逐次追加されるようにしてもよい。これにより、オブジェクトが3次元の物体の手前側から奥側に広がるような演出をすることができる。
【0024】
また、3次元のエフェクトは、順次取得されたスキャンデータに対して逐次追加されるようにしてもよい。例えば、情報処理装置1のセンサの向きを利用者が移動(例えば、PAN)させることにより、水平方向または垂直方向のスキャンデータが順次取得される場合、3次元のエフェクトは、センサの移動によって順次取得されたスキャンデータに対して逐次追加される。これにより、オブジェクトがセンサの移動に応じて3次元の物体に逐次追加されるような演出をすることができる。
【0025】
また、例えば、固定されたセンサにおいて移動する物体をスキャンした場合においても、物体の移動に伴ってスキャンデータが順次取得される。この場合においても物体の移動によって順次取得されたスキャンデータに対して3次元のエフェクトが逐次追加され、3次元の物体にオブジェクトが逐次追加されるような演出をすることができる。
【0026】
UI提供部11は、3次元のエフェクトを設定するための設定画面を提供する。設定画面とは、上述した様々な種類の3次元のエフェクトの表示態様を設定するための設定画面である。設定画面には、例えば、3次元のエフェクトの種類、オブジェクトの描画速度、オブジェクトの色、または、空間に存在する物体の種類(例えば、人、動物、建物、壁、床、天上、家具、自動車、電柱、または道路標識等)に応じた3次元のエフェクトの表示態様等を利用者が設定するためのUIが含まれる。設定画面には、予め設定されたエフェクトを選択するためのUIが含まれていてもよい。
【0027】
また、UI提供部11は、3次元のエフェクトにおけるオブジェクトの描画順序を設定するものであってもよい。オブジェクトの描画順序とは、例えば、表示画面の手前側から奥側にオブジェクトを描画する順序、奥側から手前側にオブジェクトを描画する順序、右側から左側にオブジェクトを描画する順序等である。また、オブジェクトの描画順序とは、物体の種類に応じた描画順序等であってもよい。
【0028】
描画部13は、UI提供部11において提供された設定画面を介して設定された3次元のエフェクトを、スキャンデータに対して描画する。描画部13は、スキャンデータの画像に対して3次元のエフェクトの画像を重畳するように描画する。画像の重畳は、スキャンデータの画像のレイヤ(データの階層)とエフェクトの画像のレイヤとを同じレイヤとして描画するようにしてもよく、あるいは別のレイヤとして描画するようにしてもよい。スキャンデータの画像に対して3次元のエフェクトの画像を重畳するように描画することにより、空間に存在する物体の画像にエフェクトが追加されるような演出をすることが可能となる。
【0029】
また、描画部13は、スキャンデータの画像を描画することなく、3次元のエフェクトの画像のみを描画するようにしてもよい。3次元のエフェクトの画像のみを描画することにより、何も無い空間にエフェクトが出現するような演出をすることが可能となる。
【0030】
また、描画部13は、情報処理装置1が有する図示しないカメラにおいて撮影された撮影画像に対して3次元のエフェクトの画像を重畳するようにしてもよい。撮影画像に3次元のエフェクトの画像を重畳することにより、撮影画像を含むARにおける3次元のエフェクトを演出することが可能となる。
【0031】
描画部13は、スキャンデータに対してベジェ曲線を用いたレンダリングを実行することにより、3次元のエフェクトを描画するようにしてもよい。ベジェ曲線とは、N個の制御点から得られるN-1次曲線である。描画部13は、スキャンデータの点群に対してベジェ曲線を算出し、算出したベジェ曲線を繋げてレンダリングすることにより3次元の物体を表現することができる。例えば、描画部13は、スキャンデータに対して上述した機能を有するグラフィックソフトウェアを利用してグラフィック処理を実行することにより、3次元のエフェクトを描画することができる。
【0032】
表示部14は、描画部13において描画された3次元のエフェクトを、例えば、情報処理装置1の表示部に表示させる。情報処理装置1の表示部は、例えば、液晶表示装置、タッチパネル、またはヘッドマウント型、メガネ型もしくは腕時計型のディスプレイ等である。
【0033】
表示部14は、情報処理装置1が有する図示しないカメラにおいて撮影された撮影画像を表示するようにしてもよい。スキャンデータと撮影画像を同時に表示することにより、撮影画像を含むARにおける3次元のエフェクトを演出することが可能となる。
【0034】
サーバ2は、演出提供部21を有する。演出提供部21は、予め設定された3次元のエフェクトの表示態様を設定ファイルとして記憶して情報処理装置1に提供する。例えば、演出提供部21は、UI提供部11において提供された設定画面から設定された3次元のエフェクトの表示態様を記憶する。3次元のエフェクトの表示態様を記憶することにより、演出提供部21は、設定された3次元のエフェクトの表示態様を情報処理装置1に対して提供することが可能となり、3次元のエフェクトの表示態様の再利用を可能にする。演出提供部21は、利用者以外の他の者が設定した表示態様を記憶して情報処理装置1に提供することにより、表示態様の共有をするようにしてもよい。
【0035】
なお、演出提供部21は、利用者を認証して、認証された利用者に対して表示態様を提供するようにしてもよい。また、演出提供部21は、課金をした利用者のみを認証して表示態様を提供するようにしてもよい。
【0036】
なお、本実施形態において、「提供」という場合、プッシュ型の送信であってもプル型の送信であってもよい。また、本実施形態において、「取得」という場合、プル型の受信であってもプッシュ型の受信であってもよい。
【0037】
また、情報処理装置1が有する上述した各機能部は、機能の一例を示したものであり、情報処理装置1が有する機能を限定したものではない。例えば、情報処理装置1は、上記全ての機能部を有している必要はなく、一部の機能部を有するものであってもよい。また、情報処理装置1は、上記以外の他の機能を有していてもよい。例えば、情報処理装置1が有する機能部は、サーバ2において実現されてもよい。また、サーバ2が有する機能部は、情報処理装置1において実現されてもよい。
【0038】
また、上記各機能部は、上述の通り、ソフトウェアによって実現されるものとして説明した。しかし上記機能部の中で少なくとも1つ以上の機能部は、ハードウェアによって実現されるものであってもよい。
【0039】
また、上記何れかの機能部は、1つの機能部を複数の機能部に分割して実施してもよい。また、上記何れか2つ以上の機能部を1つの機能部に集約して実施してもよい。図1は、情報処理装置1が有する機能を機能ブロックで表現したものであり、例えば、各機能部がそれぞれ別個のプログラムファイル等で構成されていることを示すものではない。
【0040】
また、情報処理装置1は、1つの筐体によって実現される装置であっても、ネットワーク等を介して接続された複数の装置から実現されるシステムであってもよい。例えば、情報処理装置1は、その機能の一部または全部をクラウドコンピューティングシステムによって提供されるクラウドサービス等、他の仮想的な装置によって実現するものであってもよい。すなわち、情報処理装置1は、上記各機能部のうち、少なくとも1以上の機能部を他の装置において実現するようにしてもよい。
【0041】
次に、図2図3を用いて、情報処理装置1の表示装置の表示例を説明する。
【0042】
図2は、実施形態における情報処理装置の第1の表示例を示す図である。
【0043】
図2において、表示画面1000は、表示部14において表示される。表示画面1000は、建物の横を人が歩いているところをカメラで撮影した撮影画像に3次元のエフェクトを加えたものを表示している。図2において、人の部分には3次元のエフェクトによるオブジェクトを描画していない。人の部分に3次元のエフェクトによるオブジェクトを描画しないためには、例えば、人の部分に透明のオブジェクト1001を描画するようにしてもよい。描画部13は、スキャンデータの中から人を示す特徴量を抽出して、人を認識してもよい。特徴量とは、例えば、空間に存在する色データの分布(ヒストグラム)、物体の形状または色データのベクトルデータである。特徴量が近似している物体は、同一の物体であると認識することができる。
【0044】
また、表示画面1000は、人が歩いている床面を塗りつぶしたオブジェクト1002を表示している。オブジェクト1002には、波打つ動画のオブジェクト1003が表示されている。また、表示画面1000は、人が歩いている横の壁面に対して、ブラインド状のオブジェクト1004を表示している。オブジェクト1004は、静止画のオブジェクトであり、図示手前側から奥側に対して逐次描画がされる。
【0045】
図3は、実施形態における情報処理装置の第2の表示例を示す図である。
【0046】
図3において、表示画面2000は、表示部14において表示される。表示画面2000は、街中を人が歩いているところをカメラで撮影した撮影画像に3次元のエフェクトを加えたものを表示している。図3において、人の部分には人の形状に対して3次元で着色をしたオブジェクト2001が描画されて表示されている。人が歩くことにより、人の形状が変化するため、オブジェクトの着色が変化して表示される。また、表示画面2000は、道路に面して設置された自動販売機に対してモザイクのオブジェクト2002が描画されて表示されている。また、道路、建物などのそれ以外の部分に対しては3次元のエフェクトによるオブジェクトが描画されていない。ここで、自動販売機は固定されているが、センサをPANさせることによりセンサからの距離が変化してモザイクの表示が変化する。
【0047】
次に、図4を用いて、情報処理装置1のハードウェア構成を説明する。図4は、実施形態における情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。なお、サーバ2のハードウェア構成は、情報処理装置1に準ずるものとして、説明を省略する。
【0048】
情報処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、I/O機器104、および通信I/F(Interface)105を有する。情報処理装置1は、図1で説明した情報処理プログラムを実行する装置である。
【0049】
CPU101は、RAM102またはROM103に記憶された情報処理プログラムを実行することにより、利用者端末の制御を行う。情報処理プログラムは、例えば、プログラムを記録した記録媒体、又はネットワークを介したプログラム配信サーバ等から取得されて、ROM103にインストールされ、CPU101から読出されて実行される。
【0050】
I/O機器104は、操作入力機能と表示機能(操作表示機能)を有する。I/O機器104は、例えばタッチパネルである。タッチパネルは、情報処理端末10の利用者に対して指先又はタッチペン等を用いた操作入力を可能にする。本実施形態におけるI/O機器104は、操作表示機能を有するタッチパネルを用いる場合を説明するが、I/O機器104は、表示機能を有する表示装置と操作入力機能を有する操作入力装置とを別個有するものであってもよい。その場合、タッチパネルの表示画面は表示装置の表示画面、タッチパネルの操作は操作入力装置の操作として実施することができる。なお、I/O機器104は、ヘッドマウント型、メガネ型、腕時計型のディスプレイ等の種々の形態によって実現されてもよい。
【0051】
通信I/F105は、通信用のI/Fである。通信I/F105は、例えば、無線LAN、有線LAN、赤外線等の近距離無線通信を実行する。図は通信用のI/Fとして通信I/F105のみを図示するが、情報処理端末10は複数の通信方式においてそれぞれの通信用のI/Fを有するものであってもよい。
【0052】
次に、図5を用いて、情報処理装置1の動作を説明する。
【0053】
図5は、実施形態における情報処理装置1の動作を示すフローチャートである。第1の例で示すフローチャートは、アンカーおよび音源の配置に係る動作を説明している。
【0054】
図5において、情報処理装置1は、3次元のエフェクトを設定するための設定画面を提供する(ステップS11)。設定画面の提供は、例えば、利用者が、情報処理装置1にインストールされた情報処理プログラムを起動することにより実行される。利用者は提供された設定画面を介して3次元のエフェクトの設定を行いエフェクトの設定情報を情報処理装置1に保存する。エフェクト設定情報の保存は、例えば、RAM102にエフェクトの設定情報を記憶することにより実行することができる。
【0055】
ステップS11の処理を実行した後、情報処理装置1は、空間をスキャンして地形を取得するセンサからのスキャンデータを取得する(ステップS12)。
【0056】
ステップS12の処理を実行した後、情報処理装置1は、エフェクトの設定に変更があったか否かを判断する(ステップS13)。エフェクトの設定に変更があったか否かは、例えば、ステップS11において提供された設定画面を用いて利用者が3次元のエフェクトの設定を変更したか否かで判断することができる。
【0057】
エフェクトの設定に変更があったと判断した場合(ステップS13:YES)、情報処理装置1は、スキャンデータに対して描画するエフェクトの設定を変更して設定情報を保存する(ステップS14)。
【0058】
ステップS14の処理を実行した後、または、エフェクトに変更がなかったと判断した場合(ステップS13:NO)、情報処理装置1は、スキャンデータに対して保存されたエフェクトの設定情報に応じてエフェクトを描画する(ステップS15)。
【0059】
ステップS15の処理を実行した後、情報処理装置1は、ステップS15において描画された3次元のエフェクトを表示装置に表示させる(ステップS16)。ステップS16の処理を実行した後、情報処理装置1はフローチャートに示す動作を終了する。
【0060】
なお、図示したフローチャートは、動作の一例を示したものであり、動作を限定するものではない。
【0061】
また、本実施形態で説明した装置を構成する機能を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本実施形態の上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0062】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組合せで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0063】
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。
【符号の説明】
【0064】
1 情報処理装置
11 UI提供部
12 取得部
13 描画部
14 表示部
2 サーバ
21 演出提供部
9 ネットワーク
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 I/O機器
105 通信I/F
1000 表示画面
1001 オブジェクト
1002 オブジェクト
1003 オブジェクト
2000 表示画面
2001 オブジェクト
2002 オブジェクト
図1
図2
図3
図4
図5