IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士通フロンテック株式会社の特許一覧

特開2022-69319保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末
<>
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図1
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図2
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図3
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図4
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図5
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図6
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図7
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図8
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図9
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図10
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図11
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図12
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図13
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図14
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図15
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図16
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図17
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図18
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図19
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図20
  • 特開-保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022069319
(43)【公開日】2022-05-11
(54)【発明の名称】保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20120101AFI20220428BHJP
   G07B 5/00 20060101ALI20220428BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
G07B5/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020178435
(22)【出願日】2020-10-23
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】特許業務法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 伸明
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】端末に対して実施される保守作業の状況をリアルタイムで適正に監視する。
【解決手段】保守用サーバ(保守作業監視装置)300は、複数の端末(発券照合端末)400の保守作業の状況を示す保守作業状況テーブル322を記憶する記憶部320と、その保守作業状況テーブル322を更新する処理部310とを含む。処理部310は、保守作業の実施対象の端末400に、保守作業の実施予定日時を示す情報を含む保守予定メッセージを送信し、端末400からの実施予定日時に対する了解、再通知要求又は延期要求を示す応答を端末応答受信部313で受信し、更に保守作業の進捗に応じた情報を保守進捗情報受信部314で受信して、それらに基づき端末状態設定部316で端末400を所定の状態に設定し、保守作業状況テーブル322を更新する。これにより、保守作業の状況をリアルタイムで適正に監視する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保守作業の実施対象の複数の端末の、前記保守作業の状況を示す保守作業状況テーブルを記憶する記憶部と、
前記複数の端末に、前記保守作業の実施予定日時を示す情報を含む保守予定メッセージを送信し、
前記保守予定メッセージを受信した前記複数の端末からの前記実施予定日時に対する了解、再通知の要求又は延期の要求を示す応答、及び前記保守作業の進捗に応じた情報に基づいて、前記保守作業状況テーブルを更新する処理部と
を含むことを特徴とする保守作業監視装置。
【請求項2】
前記複数の端末は、前記保守作業の前記実施予定日時が、前記保守作業の実施当日の端末であることを特徴とする請求項1に記載の保守作業監視装置。
【請求項3】
前記処理部は、前記複数の端末のうち前記再通知の要求を示す応答をした端末に対し、前記保守作業の前記実施予定日時が当該端末の1つ前の順番の端末の前記保守作業が完了した後、前記保守予定メッセージを再送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の保守作業監視装置。
【請求項4】
前記処理部は、前記複数の端末のうち前記延期の要求を示す応答をした端末に対し、前記延期の可否を示す情報を送信することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の保守作業監視装置。
【請求項5】
前記処理部は、前記複数の端末のうち、前記保守作業の前記実施予定日時の所定時間前に前記了解か前記延期の要求かが確定しない端末の状態、及び前記実施予定日時に前記保守作業が完了していない端末の状態をアラーム状態にし、前記保守作業状況テーブルの当該端末をアラーム表示することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の保守作業監視装置。
【請求項6】
前記処理部は、前記保守作業の進捗に応じた情報として、前記複数の端末のうち前記保守作業を実施する保守員に設定された識別情報でログインが行われた端末の、前記ログインの時刻、前記保守作業に含まれる項目の前記保守員による作業の終了、及び当該端末からのログアウトの時刻を示す情報を用いて、前記保守作業状況テーブルを更新することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の保守作業監視装置。
【請求項7】
コンピュータが、
保守作業の実施対象の複数の端末に、前記保守作業の実施予定日時を示す情報を含む保守予定メッセージを送信し、
前記保守予定メッセージを受信した前記複数の端末からの前記実施予定日時に対する了解、再通知の要求又は延期の要求を示す応答、及び前記保守作業の進捗に応じた情報に基づいて、記憶部に記憶される前記保守作業の状況を示す保守作業状況テーブルを更新する
ことを特徴とする保守作業監視方法。
【請求項8】
保守作業の実施対象の複数の端末に、前記保守作業の実施予定日時を示す情報を含む保守予定メッセージを送信し、
前記保守予定メッセージを受信した前記複数の端末からの前記実施予定日時に対する了解、再通知の要求又は延期の要求を示す応答、及び前記保守作業の進捗に応じた情報に基づいて、記憶部に記憶される前記保守作業の状況を示す保守作業状況テーブルを更新する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする保守作業監視プログラム。
【請求項9】
保守作業監視装置から、保守作業の実施予定日時を示す情報を含む保守予定メッセージを受信する受信部と、
受信した前記保守予定メッセージの前記実施予定日時に対する了解、再通知の要求又は延期の要求を示す応答、及び前記保守作業の進捗に応じた情報を前記保守作業監視装置に送信する送信部と
を含むことを特徴とする端末。
【請求項10】
前記保守作業を実施する保守員に設定された識別情報によるログイン及びログアウトを検出する検出部を含み、
前記送信部は、前記保守作業の進捗に応じた情報として、前記ログインの時刻、前記保守作業に含まれる項目の前記保守員による作業の終了、及び前記ログアウトの時刻を示す情報を前記保守作業監視装置に送信することを特徴とする請求項9に記載の端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保守作業監視装置、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
各店舗で稼働する端末を保守センタで一元的に管理する保守システムが知られている。このような保守システムに関し、保守員が店舗を訪問して端末の保守作業を実施する日時を、店舗側と保守員側のスケジュール、店舗の繁忙タイミングに基づいて調整する技術が知られている。また、店舗を訪問した保守員が端末の保守作業を実施した場合に、その履歴を、端末に接続された店舗コンピュータを介して、保守センタの保守用コンピュータに送信する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-86985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、くじの店頭販売を行う発券照合端末は、多数の店舗に設置され、品質維持のため、保守員が訪問して保守作業が実施される。
しかし、店舗毎に保守作業の実施予定日時を調整する作業には、しばしば多大な労力と時間を要してしまう。一旦保守作業の実施予定日時が決定されても、当日の都合で店舗側が延期を希望する場合、店舗側が多忙の業務中に延期の旨を電話等で連絡するのに手間がかかったり、店舗側が連絡を怠り保守員が店舗に到着してから延期の旨を伝えられたりすることもある。
【0005】
また、保守作業の状況を保守管理者が保守員からの報告によって把握する仕組みの場合、保守管理者は、保守作業が実際に予定通り実施されたのか実施されなかったのかを保守員からの報告だけでは正確に把握することができない場合がある。
【0006】
このようなことは、発券照合端末に限らず、保守員が訪問して保守作業が実施される各種端末で同様に起こり得る。
1つの側面では、本発明は、端末に対して実施される保守作業の状況をリアルタイムで適正に監視することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの態様では、保守作業の実施対象の複数の端末の、前記保守作業の状況を示す保守作業状況テーブルを記憶する記憶部と、前記複数の端末に、前記保守作業の実施予定日時を示す情報を含む保守予定メッセージを送信し、前記保守予定メッセージを受信した前記複数の端末からの前記実施予定日時に対する了解、再通知の要求又は延期の要求を示す応答、及び前記保守作業の進捗に応じた情報に基づいて、前記保守作業状況テーブルを更新する処理部とを含む保守作業監視装置が提供される。
【0008】
また、別の態様では、保守作業監視方法、保守作業監視プログラム及び端末が提供される。
【発明の効果】
【0009】
1つの側面では、端末に対して実施される保守作業の状況をリアルタイムで適正に監視することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】発券照合システムの一例を示す図である。
図2】端末の構成例を示す図である。
図3】端末が有する機能の一例を示す図である。
図4】保守作業時の端末の処理例を示すフローチャート(その1)である。
図5】保守作業時の端末の処理例を示すフローチャート(その2)である。
図6】保守作業時の端末の表示例を示す図(その1)である。
図7】保守作業時の端末の表示例を示す図(その2)である。
図8】保守用サーバが有する機能の一例を示す図である。
図9】保守用サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図10】保守管理テーブルの準備処理例を示すフローチャートである。
図11】保守作業監視処理時の保守用サーバの第1の処理例を示すフローチャートである。
図12】保守作業状況テーブルの一例を示す図(その1)である。
図13】保守作業監視処理時の端末の処理例を示すフローチャートである。
図14】保守作業監視処理時の端末の表示例を示す図(その1)である。
図15】保守作業監視処理時の端末の表示例を示す図(その2)である。
図16】保守作業監視処理時の保守用サーバの第2の処理例を示すフローチャート(その1)である。
図17】保守作業監視処理時の保守用サーバの第2の処理例を示すフローチャート(その2)である。
図18】保守作業状況テーブルの一例を示す図(その2)である。
図19】端末の保守作業の進捗テーブルの一例を示す図(その1)である。
図20】端末の保守作業の進捗テーブルの一例を示す図(その2)である。
図21】端末の保守作業の進捗テーブルの一例を示す図(その3)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
はじめに、発券照合システムの一例について、図1を参照して説明する。
図1は発券照合システムの一例を示す図である。
図1に示す発券照合システム1は、くじの発券照合システムの一例である。発券照合システム1は、センタ100に設置される運用サーバ200及び保守用サーバ300、並びに複数の発券照合端末400を含む。センタ100の運用サーバ200及び保守用サーバ300には、それぞれワークステーション(WS)500,600が接続される。センタ100の運用サーバ200及び保守用サーバ300、並びに複数の発券照合端末400は、ネットワーク700に接続される。ネットワーク700は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)又はインターネット等である。
【0012】
複数の発券照合端末400は、くじの店頭販売を行う端末であって、例えば、異なる店舗に設置される。各発券照合端末400において、くじの発券及び照合が行われる。センタ100の運用サーバ200は、ネットワーク700を介して、各発券照合端末400で行われるくじの発券及び照合を運用、管理する処理を行うサーバコンピュータである。センタ100の保守用サーバ300は、ネットワーク700を介して、各発券照合端末400について実施される保守を監視、管理する処理を行うサーバコンピュータである。
【0013】
発券照合システム1に用いられる発券照合端末(「端末」とも言う)400の構成について、図2を参照して説明する。
図2は端末の構成例を示す図である。
【0014】
図2に示す端末(発券照合端末)400は、本体400a、並びに本体400aに接続されたくじ用媒体読み取り装置431、磁気カード読み取り装置432、お客様表示用モニタ433、店舗表示用モニタ434、チケットプリンタ435及びルータ436を備える。端末400の本体400aは、レシートプリンタ437、インタフェース438、電源部439、記憶部420及び処理部410を備える。
【0015】
端末400のくじ用媒体読み取り装置431は、チケットや投票シートといったくじ用媒体が挿入されると、そのくじ用媒体に記録される、くじに関するくじ情報を読み取り、読み取ったくじ情報を処理部410に送信する。磁気カード読み取り装置432は、会員の磁気カードが挿入されると、その磁気カードに記録される、会員に関する会員情報を読み取り、読み取った会員情報を処理部410に送信する。お客様表示用モニタ433は、処理部410によって生成されるお客様用の表示情報を表示する。店舗表示用モニタ434は、処理部410によって生成される店舗用の表示情報を表示する。お客様表示用モニタ433及び店舗表示用モニタ434は、例えば、タッチセンサ機能を持ったパネル面を備えたタッチパネル式のモニタであって、利用者によるタッチ入力を受け付けるモニタである。チケットプリンタ435は、処理部410によって生成されるくじ情報を所定の媒体に印刷する。ルータ436は、上記ネットワーク700に接続される。
【0016】
端末400の本体400aのレシートプリンタ437は、くじの発券又は照合の内容とそれに伴って発生する金銭の取り引きの内容を所定の媒体に印刷する。インタフェース438は、ネットワーク700に繋がるルータ436と接続される。端末400は、インタフェース438、ルータ436及びネットワーク700を通じて、上記センタ100の運用サーバ200及び保守用サーバ300と通信する。電源部439は、端末400の各ユニット、即ち、本体400aのレシートプリンタ437、インタフェース438、電源部439及び処理部410等、並びに本体400aに接続されるくじ用媒体読み取り装置431、磁気カード読み取り装置432、お客様表示用モニタ433、店舗表示用モニタ434、チケットプリンタ435及びルータ436等に対し、電源を供給する。
【0017】
端末400の記憶部420は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性の半導体メモリでもよいし、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性のストレージでもよい。処理部410は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサである。処理部410は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の特定用途の電子回路を含んでもよい。プロセッサは、RAM等のメモリ(記憶部420でもよい)に記憶されたプログラムを実行する。記憶部420には、処理部410のプロセッサによる処理に用いられる各種データが記憶される。
【0018】
尚、図2に示す端末400の構成は一例であって、端末400には、例示のユニットに加えて、又は例示のユニットに代えて、他のユニットが設けられてもよい。
発券照合システム1において、くじの発券及び照合とそれに伴う金銭の取り引きに関する処理は、端末400及びそれとネットワーク700を介して接続される運用サーバ200を用いて行われる。
【0019】
ここで、発券照合システム1の端末400は、その品質維持のため、それが設置される店舗を保守員が訪問し、保守員による保守作業が実施される。発券照合システム1において、保守員により実施される保守作業に関する処理は、端末400及びそれとネットワーク700を介して接続される保守用サーバ300を用いて行われる。発券照合システム1の端末400には、くじの発券及び照合とそれに伴う金銭の取り引きに関する処理を行う機能のほか、このような保守作業に関する処理を行う機能が付与される。
【0020】
保守作業に関する処理を行う端末400が有する機能について、図3を参照して説明する。
図3は端末が有する機能の一例を示す図である。
【0021】
図3に示す端末(発券照合端末)400は、表示入力処理部411、ログイン検出部412、ログアウト検出部413、保守進捗情報送信部414、保守予定/延期メッセージ受信部415及び端末応答送信部416を有する処理部410を備える。
【0022】
表示入力処理部411は、保守作業に関する表示情報を店舗表示用モニタ434に表示する処理、店舗表示用モニタ434に表示された表示情報に対するタッチ入力を受け付ける処理を行う。例えば、表示入力処理部411は、保守作業に関する表示情報として、端末400の保守作業を実施する保守員が自身に設定された識別情報(保守用ID)でログインするためのログイン画面、ログインした保守員が保守作業に含まれる項目を選択するための保守用メニュー画面、保守員が保守作業に含まれる項目の作業終了を選択するための項目終了画面、保守作業を完了した保守員がログアウトするためのログアウト画面等を、店舗表示用モニタ434に表示する。このほか、表示入力処理部411は、保守作業に関する表示情報として、保守用サーバ300から送信される保守予定メッセージの内容を表示しそれに対する応答を店舗側が選択するための端末応答画面、保守用サーバ300から送信される保守延期メッセージの内容を表示する延期通知画面等を、店舗表示用モニタ434に表示する。
【0023】
ログイン検出部412は、表示入力処理部411によって店舗表示用モニタ434に表示されるログイン画面に対する、保守員の保守用IDによるログインの入力を検出する。ログイン検出部412は、保守用IDによるログインの入力を検出すると、そのログインの時刻を示すログイン時刻情報を、保守進捗情報送信部414に送信する。
【0024】
ログアウト検出部413は、表示入力処理部411によって店舗表示用モニタ434に表示されるログアウト画面に対する、保守員のログアウトの入力を検出する。ログアウト検出部413は、ログアウトの入力を検出すると、そのログアウトの時刻を示すログアウト時刻情報を、保守進捗情報送信部414に送信する。
【0025】
保守進捗情報送信部414は、ログイン検出部412から送信されるログイン時刻情報、及びログアウト検出部413から送信されるログアウト時刻情報を、保守用サーバ(「保守作業監視装置」とも言う)300に送信する。保守進捗情報送信部414は更に、表示入力処理部411によって店舗表示用モニタ434に表示される保守用メニュー画面から選択される保守作業の項目の項目終了画面において、該当項目の作業終了が選択されると、表示入力処理部411から送信される該当項目の作業の終了を示す作業終了情報(項目が端末400のユニットの診断である場合には作業終了情報とその診断結果を示す診断結果情報)を、保守用サーバ300に送信する。保守進捗情報送信部414は、端末400で取得される、このようなログイン時刻情報、ログアウト時刻情報、保守作業の項目毎の作業終了情報といった、保守作業の進捗に応じた情報を、保守用サーバ300に送信する。
【0026】
保守予定/延期メッセージ受信部415は、保守用サーバ300から送信される保守予定メッセージ又は保守延期メッセージを受信する。保守予定/延期メッセージ受信部415によって受信された保守予定メッセージの内容は、それに対する応答が選択可能な端末応答画面として、表示入力処理部411によって店舗表示用モニタ434に表示される。保守予定/延期メッセージ受信部415によって受信された保守延期メッセージの内容は、延期通知画面として、表示入力処理部411によって店舗表示用モニタ434に表示される。
【0027】
端末応答送信部416は、保守予定/延期メッセージ受信部415によって受信された保守予定メッセージに基づいて表示入力処理部411で店舗表示用モニタ434に表示される端末応答画面から選択される、保守予定メッセージに対する店舗側の応答、即ち、後述のような了解、再通知要求又は延期要求の応答を示す店舗応答情報を、保守用サーバ300に送信する。
【0028】
続いて、保守作業時の端末の処理について、図4図7を参照して説明する。
図4及び図5は保守作業時の端末の処理例を示すフローチャートである。図6及び図7は保守作業時の端末の表示例を示す図である。
【0029】
端末400について保守員が保守作業を実施する際、端末400は、図4のステップS1~S9、及び図5のステップS10~S16に示すような処理を行う。
[S1]保守員による保守作業の実施対象の端末400の電源が起動される。
【0030】
[S2]端末400の処理部410は、表示入力処理部411により、ログイン画面、例えば、図6(A)に示すようなログイン画面800を、店舗表示用モニタ434に表示する。
【0031】
[S3]保守員は、予め自身に設定されている保守用IDを、店舗表示用モニタ434に表示されるログイン画面800の保守用IDの入力箇所801に入力する。例えば、保守員は、入力箇所801等をタップすることでログイン画面800上に現れるキーボード(図示せず)や端末400に接続されるキーボード(図示せず)等を用いて、入力箇所801に保守用IDを入力する。保守員は、保守用IDの入力後、ログイン画面800のログインボタン802を押下し、ログインを行う。処理部410は、この保守員の保守用IDによるログインを、表示入力処理部411及びログイン検出部412によって検出する。
【0032】
[S4]処理部410は、ログイン検出部412によってログインを検出すると、そのログインの時刻を示すログイン時刻情報を保守進捗情報送信部414に送信し、そのログイン時刻情報を保守進捗情報送信部414から保守用サーバ300に送信する。
【0033】
[S5]処理部410は、保守員によるログインが行われると、表示入力処理部411により、保守用メニュー画面、例えば、図6(B)に示すような保守用メニュー画面810を、店舗表示用モニタ434に表示する。尚、図6(B)では、保守員が保守作業に含まれる項目を選択するためのメニューボタン811と共に、ログアウトを選択するためのログアウトボタン812が設けられた、保守用メニュー兼ログアウト画面を、保守用メニュー画面810として例示している。保守用メニュー画面810には、保守作業に含まれる項目として、ユニットN(この例ではN=1~6)の清掃及び診断を例示している。ユニットNは、上記図2で述べたような端末400の各ユニット、即ち、本体400aのレシートプリンタ437、インタフェース438、電源部439及び処理部410等、並びに本体400aに接続されるくじ用媒体読み取り装置431、磁気カード読み取り装置432、お客様表示用モニタ433、店舗表示用モニタ434、チケットプリンタ435及びルータ436等のいずれかである。
【0034】
[S6]処理部410は、表示入力処理部411及びログアウト検出部413により、保守用メニュー画面810でログアウトボタン812が押下され、ログアウトが検出されたか否かを判定する。ログアウトが検出されない場合、処理部410は、ステップS7に処理を進め、ログアウトが検出された場合、処理部410は、ステップS9に処理を進める。
【0035】
[S7]処理部410は、ログアウトが検出されない場合、表示入力処理部411により、保守用メニュー画面810でメニューボタン811が押下され、保守作業に含まれる項目が保守員によって選択されたか否かを判定する。処理部410は、ログアウト前は、メニューボタン811が押下されて保守作業の項目が選択されるまで、保守用メニュー画面810を店舗表示用モニタ434に表示する(ステップS5~S7)。
【0036】
[S8]処理部410は、保守用メニュー画面810でメニューボタン811のいずれかが押下され、特定のユニットの特定の保守作業の項目が選択されると、選択された項目についての作業処理、例えば、後述の図5に示すような作業処理を行う。選択された項目についての作業処理が終了すると、処理部410は、ステップS5の処理に戻り、表示入力処理部411により、保守用メニュー画面810を店舗表示用モニタ434に表示する。
【0037】
[S9]処理部410は、ステップS6において、表示入力処理部411及びログアウト検出部413によってログアウトを検出すると、そのログアウトの時刻を示すログアウト時刻情報を保守進捗情報送信部414に送信し、そのログアウト時刻情報を保守進捗情報送信部414から保守用サーバ300に送信する。
【0038】
ステップS8の、選択された項目についての作業処理では、例えば、図5に示すような処理が行われる。
[S10]端末400の処理部410は、保守用メニュー画面810のメニューボタン811の押下により、保守員に特定のユニットN(N=1~6のいずれか)についての清掃と診断のうち、ユニットNについての清掃が選択されたか否かを判定する。
【0039】
[S11]処理部410は、ステップS10において、ユニットNについての清掃が選択されたと判定した場合、表示入力処理部411により、選択されたユニットNについての所定の清掃案内画面を店舗表示用モニタ434に表示する。
【0040】
[S12]保守員は、ユニットNの所定の清掃作業を行い、清掃作業の終了後に表示入力処理部411によって店舗表示用モニタ434に表示される清掃終了画面、例えば、図7(A)に示すような清掃終了画面820に設けられた清掃終了ボタン821を押下する。処理部410は、表示入力処理部411により、このような保守員による清掃終了画面820の清掃終了ボタン821の押下を検出する。
【0041】
[S13]処理部410は、表示入力処理部411によって清掃終了ボタン821の押下を検出すると、ユニットNの清掃作業の終了を示す作業終了情報を保守進捗情報送信部414に送信し、その作業終了情報を保守進捗情報送信部414から保守用サーバ300に送信する。そして、ステップS5の処理に戻り、表示入力処理部411により、保守用メニュー画面810を店舗表示用モニタ434に表示する。
【0042】
[S14]処理部410は、ステップS10において、ユニットNについての清掃が選択されていないと判定した場合、即ち、ユニットNについての診断が選択されたと判定した場合には、表示入力処理部411により、選択されたユニットNについての所定の診断案内画面を店舗表示用モニタ434に表示する。
【0043】
[S15]保守員は、ユニットNの所定の診断作業を行い、診断作業の終了後に表示入力処理部411によって店舗表示用モニタ434に表示される診断終了画面、例えば、図7(B)に示すような診断終了画面830に設けられた診断終了ボタン831を押下する。処理部410は、表示入力処理部411により、このような保守員による診断終了画面830の診断終了ボタン831の押下を検出する。
【0044】
[S16]処理部410は、表示入力処理部411によって診断終了ボタン831の押下を検出すると、ユニットNの診断作業の終了を示す作業終了情報を保守進捗情報送信部414に送信し、その作業終了情報を、診断作業で得られた診断結果を示す診断結果情報と共に、保守進捗情報送信部414から保守用サーバ300に送信する。そして、ステップS5の処理に戻り、表示入力処理部411により、保守用メニュー画面810を店舗表示用モニタ434に表示する。
【0045】
保守員は、端末400の保守対象の各ユニットNについて、例えばこのような清掃作業又は診断作業を行い、全ての保守作業の完了後、保守用メニュー画面810(ステップS5)のログアウトボタン812を押下する。処理部410は、前述のように、ログアウトボタン812の押下が検出されると(ステップS6)、そのログアウト時刻情報を保守用サーバ300に送信する(ステップS9)。
【0046】
端末400では、それが設置される店舗を訪問した保守員によって保守作業が実施され、例えば、上記図4及び図5に示すような処理が行われる。そして、保守員の保守用IDによるログインの時刻を示すログイン時刻情報、保守作業に含まれる項目毎の作業終了を示す作業終了情報、及び保守作業完了後のログアウトの時刻を示すログアウト時刻情報が、保守作業の進捗に応じた保守進捗情報として、端末400から保守用サーバ300へと送信される。
【0047】
端末400では更に、保守予定/延期メッセージ受信部415によって受信される保守予定メッセージに対する、店舗側の了解、再通知要求又は延期要求の応答を示す店舗応答情報が、端末応答送信部416から保守用サーバ300に送信される処理が行われる。端末400のこの処理については後述する(図13図15)。
【0048】
次に、発券照合システム1に用いられる保守用サーバ300について、図8及び図9を参照して説明する。
図8は保守用サーバが有する機能の一例を示す図である。
【0049】
図8に示す保守用サーバ(保守作業監視装置)300は、処理部310及び記憶部320を備える。記憶部320は、RAM等の揮発性の半導体メモリでもよいし、HDDやフラッシュメモリ等の不揮発性のストレージでもよい。処理部310は、例えば、CPUやDSP等のプロセッサである。処理部310は、ASICやFPGA等の特定用途の電子回路を含んでもよい。プロセッサは、RAM等のメモリ(記憶部320でもよい)に記憶されたプログラムを実行する。記憶部320には、処理部310のプロセッサによる処理に用いられる各種データが記憶される。
【0050】
記憶部320には、保守管理テーブル321及び保守作業状況テーブル322が記憶される。
保守管理テーブル321には、発券照合システム1に含まれ、保守用サーバ300と接続される全ての端末(発券照合端末)400の各々について、その識別情報、設置店舗(店舗名及びその識別情報)、保守作業の実施履歴(上記のような診断結果を含む)、次回保守作業の実施予定日、実施予定時刻等の情報が記録される。
【0051】
保守管理テーブル321には、保守用サーバ300に接続される入力部610(例えば、発券照合システム1のWS600に接続されたキーボード等の入力部)から、既に記録されている情報の変更、新たな端末400の情報の追加等、内容の更新ができるようになっている。
【0052】
保守作業状況テーブル322には、保守管理テーブル321から所定の条件で抽出される端末400の情報が記録される。保守作業状況テーブル322には、発券照合システム1に含まれ、保守用サーバ300と接続される全ての端末400のうち、特定の日、例えば、保守員が保守作業を実施する当日が次回保守作業の実施予定日である端末400についての情報が記録される。
【0053】
保守作業状況テーブル322に記録される情報には、端末400の識別情報、設置店舗等の情報のほか、端末400の状態を示す情報が含まれる。例えば、保守作業状況テーブル322には、端末400の状態として、保守用サーバ300から送信される保守予定メッセージに対する店舗からの応答待ちの状態(店舗応答待ち状態)、保守予定メッセージの再送信が行われる状態又は再送信された保守予定メッセージに対する応答待ちの状態(再通知状態)、保守員の到着待ちの状態(保守員到着待ち状態)、保守員による保守作業中の状態(保守作業中状態)、保守作業が完了した状態(保守作業完了状態)、保守作業が延期された状態(延期状態)といった各種状態を示す情報が含まれる。尚、後述のように、保守作業状況テーブル322内の端末400の初期状態は、店舗応答待ち状態に設定される。
【0054】
保守作業状況テーブル322に記録される情報には更に、店舗を訪問する保守員による保守作業の進捗に応じた保守進捗情報、即ち、保守員の保守用IDによるログインの時刻を示すログイン時刻情報、保守作業に含まれる項目毎の作業終了を示す作業終了情報、及び保守作業完了後のログアウトの時刻を示すログアウト時刻情報等が含まれる。
【0055】
保守作業状況テーブル322に記録された内容は、保守用サーバ300に接続される表示部620(例えば、発券照合システム1のWS600に接続されたディスプレイ等の表示部)に表示することができるようになっている。
【0056】
処理部310は、端末状態判定部311、保守予定/延期メッセージ送信部312、端末応答受信部313、保守進捗情報受信部314、保守員端末通信部315、端末状態設定部316及びアラーム処理部317を含む。
【0057】
端末状態判定部311は、記憶部320に記憶される保守作業状況テーブル322を参照し、保守作業状況テーブル322内の端末400の状態を判別する。ここで、保守作業状況テーブル322内の端末400の状態には、前述のような店舗応答待ち状態、再通知状態、保守員到着待ち状態、保守作業中状態、保守作業完了状態、延期状態といった状態のほか、ログイン時刻情報、作業終了情報、ログアウト時刻情報といった保守進捗情報が記録されている状態又は記録されてない状態が含まれる。
【0058】
保守予定/延期メッセージ送信部312は、端末状態判定部311によって判別される端末400の状態に基づき、所定の状態の端末400、例えば、店舗応答待ち状態及び再通知状態に設定された端末400(その保守予定/延期メッセージ受信部415)に、保守作業の実施予定日時の情報を含む保守予定メッセージを送信する。また、保守予定/延期メッセージ送信部312は、送信した保守予定メッセージに対して店舗側が延期要求の応答をした端末400(その保守予定/延期メッセージ受信部415)に、延期可否の情報を含む保守延期メッセージを送信する。
【0059】
端末応答受信部313は、保守予定メッセージを受信した端末400(その端末応答送信部416)から送信される、その保守予定メッセージに対する店舗側の応答を示す店舗応答情報を受信する。端末400から送信される店舗応答情報には、保守予定メッセージで知らされた保守作業の実施予定日時について了解を示す情報、知らされた実施予定日時の直前に保守予定メッセージの再送信を希望する再通知要求を示す情報、又は知らされた実施予定日時からの延期を希望する延期要求を示す情報が含まれる。
【0060】
保守進捗情報受信部314は、店舗を訪問した保守員によって保守作業が実施される端末400(その保守進捗情報送信部414)から送信される、その保守作業の進捗に応じた保守進捗情報を受信する。受信される保守進捗情報には、上記図4及び図5に示したような処理で得られる、保守員の保守用IDによるログインの時刻を示すログイン時刻情報、保守作業に含まれる項目毎の作業終了を示す作業終了情報、保守作業完了後のログアウトの時刻を示すログアウト時刻情報が含まれる。
【0061】
保守員端末通信部315は、保守員が携帯する保守員端末900(携帯電話、スマートフォン、タブレット、ノートPC等)との通信を行う。
端末状態設定部316は、端末応答受信部313によって受信される店舗応答情報、及び保守進捗情報受信部314によって受信される保守進捗情報、並びに送信した保守予定メッセージに対する店舗側からの応答が無いことに基づき、端末400の状態を設定(変更又は維持)し、記憶部320に記憶される保守作業状況テーブル322内の端末400の記録情報を更新する。
【0062】
例えば、端末状態設定部316では、店舗応答情報として、保守予定メッセージで知らされた保守作業の実施予定日時について了解を示す情報が受信された端末400の状態が、保守員到着待ち状態に設定(変更)される。店舗応答情報として、再通知要求を示す情報が受信された端末400の状態は、再通知状態に設定(変更)される。店舗応答情報として、延期要求を示す情報が受信された端末400の状態は、延期状態に設定(変更)される。端末400の状態が延期状態に設定される場合には、保守員端末通信部315を介した保守員端末900との通信により、保守員が延期に対応可能か否かに基づき、延期要求の店舗応答情報を送信した端末400に対し、保守予定/延期メッセージ送信部312により保守延期メッセージが送信される。また、保守予定メッセージは送信されたがそれに対する店舗応答情報が受信されない端末400の状態は、店舗からの応答待ち、即ち、店舗応答待ち状態に設定(維持)される。再通知状態から保守予定メッセージが再送信されたがそれに対する店舗応答情報が受信されない端末400、即ち、実施予定日時について了解か延期要求かが確定されない端末400の状態は、再通知状態に設定(維持)される。
【0063】
端末状態設定部316では更に、店舗を訪問する保守員による保守作業の進捗に応じた保守進捗情報に含まれるログイン時刻情報、保守作業に含まれる項目毎の作業終了情報、及びログアウト時刻情報が用いられ、端末400の状態が、保守作業中状態又は保守作業完了状態に設定される。
【0064】
端末状態設定部316は、端末応答受信部313によって店舗応答情報が受信される度に、及び保守進捗情報受信部314によって保守進捗情報が受信される度に、上記のような端末400の状態を設定する処理と、保守進捗情報(ログイン時刻情報、保守作業の項目毎の作業終了情報、ログアウト時刻情報)を記録する処理とを行い、保守作業状況テーブル322の記録情報を更新する。保守作業状況テーブル322には、保守作業の実施対象の端末400の状況がリアルタイムで適正に反映される。
【0065】
アラーム処理部317は、保守予定/延期メッセージ送信部312から送信された保守予定メッセージに含まれる保守作業の実施予定日時の所定時間前に、店舗応答情報が受信されない端末400、実施予定日時について了解か延期要求かが確定されない端末400、予め設定されたログイン予定時刻及びログアウト予定時刻に保守員による保守用IDのログイン又はログアウトが行われていない端末400に対し、アラーム処理を行う。即ち、アラーム処理部317は、保守作業の実施予定日時の所定時間前でも、端末状態判定部311によって店舗応答待ち状態又は再通知状態のままとなっていると判定された端末400や、予定時刻になっても保守作業が始まらない又は終わらない端末400に対し、アラーム処理を行う。例えば、アラーム処理部317は、該当端末400を保守対応が不確定のアラーム状態や保守作業遅延のアラーム状態にし、保守作業状況テーブル322の内容を表示する画面の該当端末400をアラーム表示し、アラーム音を発生させて、保守員の保守作業を統括する保守管理者に、店舗への連絡や保守員への連絡といった対応を促す。
【0066】
図9は保守用サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
保守用サーバ300は、プロセッサ331、RAM332、HDD333、画像信号処理部334、入力信号処理部335、読み取り装置336及び通信インタフェース337を有する。
【0067】
プロセッサ331は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ331は、例えば、CPU、DSP、ASIC又はFPGA等である。プロセッサ331は、CPU、DSP、ASIC、FPGA等のうちの2種以上の組合せであってもよい。
【0068】
RAM332は、保守用サーバ300の主記憶装置である。RAM332は、プロセッサ331に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部を一時的に記憶する。また、RAM332は、プロセッサ331による処理に用いる各種データを記憶する。
【0069】
HDD333は、保守用サーバ300の補助記憶装置である。HDD333は、内蔵した磁気ディスクに対して、磁気的にデータの書き込み及び読み出しを行う。HDD333には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、及び各種データが格納される。保守用サーバ300は、SSD(Solid State Drive)等の他の種類の補助記憶装置を備えてもよく、複数の補助記憶装置を備えてもよい。
【0070】
画像信号処理部334は、プロセッサ331からの命令に従って、保守用サーバ300に接続されたディスプレイ334aに画像を表示させる。ディスプレイ334aとしては、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ等を用いることができる。
【0071】
入力信号処理部335は、保守用サーバ300に接続された入力デバイス335aから入力信号を取得し、プロセッサ331に出力する。入力デバイス335aとしては、例えば、マウスやタッチパネル等のポインティングデバイス、キーボード等を用いることができる。
【0072】
読み取り装置336は、記録媒体336aに記録されたプログラムやデータを読み取る装置である。記録媒体336aとして、例えば、フレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)やHDD等の磁気ディスク、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、光磁気ディスク(MO:Magneto-Optical disk)を使用できる。また、記録媒体336aとして、例えば、フラッシュメモリカード等の不揮発性の半導体メモリを使用することもできる。読み取り装置336は、例えば、プロセッサ331からの命令に従って、記録媒体336aから読み取ったプログラムやデータをRAM332又はHDD333に格納する。
【0073】
通信インタフェース337は、保守用サーバ300がネットワーク700を介して他の装置と通信を行うためのインタフェースである。
続いて、保守用サーバ300を用いた端末400の保守作業監視処理の一例について説明する。
【0074】
保守用サーバ300を用いた端末400の保守作業監視処理では、まず、発券照合システム1に含まれ保守用サーバ300と接続される全ての端末400を対象とする保守管理テーブル321が準備される。
【0075】
図10は保守管理テーブルの準備処理例を示すフローチャートである。
[S20]保守用サーバ300では、基本となる保守管理テーブル321が記憶部320に記憶される。
【0076】
[S21]保守用サーバ300では、記憶部320に記憶される保守管理テーブル321内の端末400毎に、入力部610が用いられ、保守作業の実施予定日時が入力される。尚、入力部610が用いられ、保守管理テーブル321の端末400毎に、その識別情報、設置店舗、保守作業の実施履歴等の情報が入力されてもよい。
【0077】
[S22]保守用サーバ300では、端末400毎に入力された保守作業の実施予定日時の内容で保守管理テーブル321が更新される。
ステップS21,S22の処理が繰り返され、端末400毎の保守作業の実施予定日時が記録された保守管理テーブル321が準備される。
【0078】
準備された保守管理テーブル321に基づき、例えば、保守員が保守作業を実施する当日が保守作業の実施予定日である端末400についての保守作業状況テーブル322が生成され、端末400の保守作業監視処理が行われる。
【0079】
図11は保守作業監視処理時の保守用サーバの第1の処理例を示すフローチャートである。図12は保守作業状況テーブルの一例を示す図である。
保守用サーバ300は、まず、図11のステップS30~S33に示すような処理を行う。
【0080】
[S30]保守用サーバ300の処理部310は、記憶部320を参照し、記憶されている保守管理テーブル321内の端末400から、例えば、保守員が保守作業を実施する当日が保守作業の実施予定日である端末400を、当日の保守作業の実施対象の端末400として抽出する。
【0081】
[S31]処理部310は、ステップS30で抽出された端末400を含む、当日の保守作業状況テーブル322を生成する。生成される保守作業状況テーブル322の一例を図12に示す。図12には、識別情報が0000~0199の計200台の端末400が抽出されて生成される保守作業状況テーブル322を例示している。尚、図12では便宜上、識別情報を0000~0199の連続番号としているが、保守作業状況テーブル322内の端末400の識別情報は、必ずしもこのような連続番号になることを要しない。
【0082】
[S32]処理部310は、生成された当日の保守作業状況テーブル322内の各端末400を、初期状態として、店舗応答待ち状態に設定する。
[S33]処理部310は、当日の保守作業状況テーブル322において店舗応答待ち状態に設定された各端末400に対し、保守予定/延期メッセージ送信部312により、保守作業の実施予定日時を知らせる保守予定メッセージを送信する。
【0083】
ここで、保守用サーバ300(その処理部310の保守予定/延期メッセージ送信部312)から保守予定メッセージが送信された端末400側で行われる処理について、図13図15を参照して説明する。
【0084】
図13は保守作業監視処理時の端末の処理例を示すフローチャートである。図14及び図15は保守作業監視処理時の端末の表示例を示す図である。
保守用サーバ300から保守予定メッセージが送信された端末400は、図13のステップS40~S52に示すような処理を行う。
【0085】
[S40]端末400の処理部410は、アイドル状態となる。
[S41]処理部410は、保守予定/延期メッセージ受信部415によって保守用サーバ300からの保守予定メッセージを受信したか否かを判定する。保守予定メッセージが受信されなければ、処理部410はアイドル状態を維持する。処理部410は、保守予定メッセージが受信されると、割り込み処理でステップS42に処理を進める。
【0086】
[S42]処理部410は、保守予定メッセージが受信されると、表示入力処理部411により、選択用端末応答画面、例えば、図14(A)に示すような選択用端末応答画面840を、店舗表示用モニタ434に表示する。図14(A)に示す選択用端末応答画面840には、保守用サーバ300から送信された保守予定メッセージに含まれる保守作業の実施予定日時が表示されると共に、了解ボタン841及び延期依頼ボタン842が表示される。店舗側は、選択用端末応答画面840の了解ボタン841又は延期依頼ボタン842を押下することで、表示される保守作業の実施予定日時について了解であるか延期依頼をするかのいずれかを選択することができるようになっている。
【0087】
[S43]処理部410は、表示入力処理部411により、店舗表示用モニタ434に表示される選択用端末応答画面840で了解ボタン841が押下され、保守作業の実施予定日時について店舗側で了解が選択されたか否かを判定する。処理部410は、了解が選択された場合には、ステップS44に処理を進め、了解が選択されず延期依頼が選択された場合には、ステップS48に処理を進める。
【0088】
[S44]処理部410は、表示入力処理部411により、選択用端末応答画面840で了解ボタン841が押下されたことを検出すると、まず、受信した保守予定メッセージが、保守用サーバ300から再送信されたものであるか否かを判定する。即ち、後述のように、最初に受信した保守予定メッセージに対して店舗側の再通知要求の応答が保守用サーバ300に送信されると(ステップS47)、その後、再通知として、保守作業の実施予定日時の前に、保守用サーバ300から保守予定メッセージが再送信される。処理部410は、受信した保守予定メッセージが、このように保守用サーバ300から再送信されたものであるか否かを判定する。処理部410は、受信した保守予定メッセージが再送信されたものでない場合、ステップS45に処理を進め、受信した保守予定メッセージが再送信されたものである場合、ステップS46に処理を進める。
【0089】
[S45]処理部410は、表示入力処理部411により、選択用端末応答画面840で了解ボタン841が押下され、保守予定メッセージが再送信されたものでない場合、確認用端末応答画面、例えば、図14(B)に示すような確認用端末応答画面850を、店舗表示用モニタ434に表示する。図14(B)に示す確認用端末応答画面850には、保守作業の実施予定日時の直前、例えば、実施予定時刻の30分前といった所定時間前の、再確認についてのメッセージと、再確認要ボタン851及び再確認不要ボタン852が表示される。店舗側は、確認用端末応答画面850の再確認要ボタン851又は再確認不要ボタン852を押下することで、保守作業の実施予定日時の所定時間前の再確認の要否を選択することができるようになっている。
【0090】
処理部410は、表示入力処理部411により、店舗表示用モニタ434に表示される確認用端末応答画面850で再確認不要ボタン852が押下され、保守作業の実施予定日時の所定時間前の再確認が不要であることが選択されたか否かを判定する。処理部410は、再確認が不要であることが選択された場合には、ステップS46に処理を進め、再確認が不要であることが選択されず再確認が必要であることが選択された場合には、ステップS47に処理を進める。
【0091】
[S46]処理部410は、表示入力処理部411により、確認用端末応答画面850で再確認不要ボタン852が押下されたことを検出すると、端末応答送信部416により、店舗応答情報として、保守予定メッセージの実施予定日時に対する店舗側の了解の応答を、保守用サーバ300に送信する。処理部410は、店舗側の了解の応答を保守用サーバ300に送信した後は、ステップS40に戻り、以降の処理を行う。
【0092】
[S47]処理部410は、表示入力処理部411により、確認用端末応答画面850で再確認要ボタン851が押下されたことを検出すると、端末応答送信部416により、店舗応答情報として、保守予定メッセージの実施予定日時に対する店舗側の再通知要求の応答を、保守用サーバ300に送信する。処理部410は、店舗側の再通知要求の応答を保守用サーバ300に送信した後は、ステップS40に戻り、以降の処理を行う。
【0093】
[S48]処理部410は、ステップS43において、表示入力処理部411により、店舗表示用モニタ434に表示される選択用端末応答画面840で延期依頼ボタン842が押下され、保守作業の実施予定日時について店舗側で了解が選択されず延期依頼が選択された場合には、端末応答送信部416により、店舗応答情報として、保守予定メッセージの実施予定日時に対する店舗側の延期要求の応答を、保守用サーバ300に送信する。
【0094】
[S49]端末400からの延期要求の応答を受信した保守用サーバ300では、保守員端末通信部315による保守員端末900との通信により、保守員が延期に対応可能か否かの情報が取得される。保守用サーバ300は、これに基づき、保守予定/延期メッセージ送信部312により、端末400からの延期要求の応答に対する延期可否の情報を含む保守延期メッセージを、その端末400に送信する。端末400の処理部410は、保守予定/延期メッセージ受信部415により、保守用サーバ300からの保守延期メッセージを受信する。
【0095】
[S50]処理部410は、保守予定/延期メッセージ受信部415によって受信されたのが、延期可であることを示す保守延期メッセージであるか否かを判定する。処理部410は、延期可の保守延期メッセージである場合には、ステップS51に処理を進め、延期可ではなく延期不可の保守延期メッセージである場合には、ステップS52に処理を進める。
【0096】
[S51]処理部410は、受信されたのが延期可の保守延期メッセージである場合には、表示入力処理部411により、延期通知画面として、延期受付画面、例えば、図15(A)に示すような延期受付画面860を、店舗表示用モニタ434に表示する。図15(A)に示す延期受付画面860には、店舗側の延期依頼(延期要求の応答)が受け付けられ、保守予定日時を別途連絡する旨を示すメッセージと、延期受付画面860を終了するための終了ボタン861が表示される。終了ボタン861が押下されると、処理部410は、ステップS40に戻り、以降の処理を行う。
【0097】
[S52]処理部410は、受信されたのが延期不可の保守延期メッセージである場合には、表示入力処理部411により、延期通知画面として、延期不可画面、例えば、図15(B)に示すような延期不可画面870を、店舗表示用モニタ434に表示する。図15(B)に示す延期不可画面870には、店舗側の延期依頼(延期要求の応答)が受け付けられず、訪問する保守員に直接延期を伝えて欲しい旨を示すメッセージと、延期不可画面870を終了するための終了ボタン871が表示される。終了ボタン871が押下されると、処理部410は、ステップS40に戻り、以降の処理を行う。
【0098】
このようにして端末400側から了解、再通知要求又は延期要求の店舗応答情報を得るため、保守用サーバ300は、当日の保守作業状況テーブル322内の各端末400に対し、保守作業の実施予定日時を知らせる保守予定メッセージを送信する(ステップS33;図11)。保守予定メッセージの送信後の保守用サーバ300の処理について更に説明する。
【0099】
図16及び図17は保守作業監視処理時の保守用サーバの第2の処理例を示すフローチャートである。
保守用サーバ300は、保守予定メッセージの送信後、更に図16のステップS60~S69、及び図17のステップS70~S77に示すような処理を行う。
【0100】
[S60]保守用サーバ300の処理部310は、現在の保守作業状況テーブル322の端末400の状態を表示部620に表示する。
[S61]処理部310は、保守進捗情報受信部314により、保守員によって保守作業が実施される端末400からの保守進捗情報(保守用IDによるログイン時刻情報、保守作業に含まれる項目毎の作業終了情報、又はログアウト時刻情報)を受信したか否かを判定する。処理部310は、端末400からの保守進捗情報を受信した場合には、ステップS62に処理を進め、端末400からの保守進捗情報を受信しない場合には、ステップS65に処理を進める。
【0101】
[S62]処理部310は、保守進捗情報受信部314によって端末400から保守進捗情報を受信した場合、その内容を保守作業状況テーブル322に記録し、受信した保守進捗情報の内容に応じて保守作業状況テーブル322を更新する。
【0102】
[S63]処理部310は、一の端末400の保守作業状況テーブル322に記録される保守進捗情報が完了状態で、且つ保守作業の順番(実施予定日時)が当該一の端末400の次である端末400の状態が再通知状態であるか否かを判定する。ここで、保守進捗情報が完了状態である場合とは、当該一の端末400の保守作業状況テーブル322に、ログイン時刻情報、保守作業の全ての項目の作業終了情報、及びログアウト時刻情報が記録されている状態、即ち、保守員に保守用IDでログインされ、保守作業の全ての項目の作業が行われ、ログアウトされた状態である場合を言う。また、当該一の端末400の次の端末400が再通知状態である場合とは、送信された保守予定メッセージに対して再通知要求の応答がなされている状態である場合を言う。処理部310は、端末状態判定部311により、端末400の保守進捗情報が完了状態であるか否か、端末400が再通知状態であるか否かを判定する。処理部310は、一の端末400の保守進捗情報が完了状態で、且つ次の保守予定の端末400が再通知状態でない場合には、ステップS60に戻り、以降の処理を行う。
【0103】
[S64]処理部310は、一の端末400の保守進捗情報が完了状態で、且つ次の保守予定の端末400が再通知状態である場合には、次の保守予定の端末400に保守予定メッセージを送信(再送信)する。処理部310は、保守予定メッセージの送信後は、ステップS60に戻り、以降の処理を行う。
【0104】
[S65]処理部310は、ステップS61において、端末400からの保守進捗情報を受信しない場合、端末応答受信部313により、端末400からの保守予定メッセージに対する応答を受信したか否かを判定する。処理部310は、端末400からの保守予定メッセージに対する応答を受信した場合には、後述する図17のステップS70~S77に示すような処理を行う。処理部310は、端末400からの保守予定メッセージに対する応答を受信しない場合、及び図17のステップS71,S73,S77の処理が行われた後は、ステップS66に処理を進める。
【0105】
[S66]処理部310は、端末400からの保守予定メッセージに対する応答を受信しない場合、及び図17のステップS71,S73,S77の処理が行われた後は、端末状態判定部311により、保守作業の実施予定日時の所定時間前に店舗応答待ち状態又は再通知状態の端末400があるか否かを判定する。処理部310は、保守作業の実施予定日時の所定時間前に店舗応答待ち状態又は再通知状態の端末400がある場合には、ステップS67に処理を進め、そのような端末400がない場合には、ステップS68に処理を進める。
【0106】
[S67]処理部310は、保守作業の実施予定日時の所定時間前に店舗応答待ち状態又は再通知状態の端末400がある場合、即ち、店舗応答情報が受信されない端末400、実施予定日時について了解か延期要求かが確定されない端末400がある場合、アラーム処理部317により、該当端末400を保守対応が不確定のアラーム状態にし、図18に示すような保守作業状況テーブル322の内容を表示する画面の該当端末400をアラーム表示し、アラーム音を発生させて、保守員の保守作業を統括する保守管理者に、店舗への連絡等の対応を促す。
【0107】
[S68]処理部310は、端末状態判定部311により、保守作業の実施予定日時を経過しても保守進捗情報が完了状態でない端末400、即ち、ログイン時刻情報、保守作業の全ての項目の作業終了情報、及びログアウト時刻情報が受信され保守作業状況テーブル322に記録されていない端末400があるか否かを判定する。保守作業の実施予定日時を経過しても保守進捗情報が完了状態でない端末400がある場合には、ステップS69に処理を進め、そのような端末400がない場合には、ステップS60に戻り、以降の処理を行う。
【0108】
[S69]処理部310は、保守作業の実施予定日時を経過しても保守進捗情報が完了状態でない端末400がある場合、アラーム処理部317により、該当端末400を保守作業遅延のアラーム状態にし、図18に示すような保守作業状況テーブル322の内容を表示する画面の該当端末400をアラーム表示し、アラーム音を発生させて、保守員の保守作業を統括する保守管理者に、保守員への連絡等の対応を促す。処理部300は、所定のアラーム処理後、ステップS60に戻り、以降の処理を行う。
【0109】
処理部310は、ステップS65において、端末400からの保守予定メッセージに対する応答を受信した場合には、図17のステップS70~S77に示すような処理を行う。
【0110】
[S70]処理部310は、端末応答受信部313により、保守予定メッセージに対する端末400からの店舗応答情報として、了解の応答を受信したか否かを判定する。処理部310は、了解の応答を受信した場合には、ステップS71に処理を進め、了解の応答を受信しない場合には、ステップS72に処理を進める。
【0111】
[S71]処理部310は、了解の応答を受信した場合、端末状態設定部316により、該当端末400を保守員到着待ち状態に設定し、保守作業状況テーブル322を更新する。そして、処理部310は、ステップS66(図16)に処理を進める。
【0112】
[S72]処理部310は、端末応答受信部313により、保守予定メッセージに対する端末400からの店舗応答情報として、再通知要求の応答を受信したか否かを判定する。処理部310は、再通知要求の応答を受信した場合には、ステップS73に処理を進め、再通知要求の応答を受信しない場合には、ステップS74に処理を進める。
【0113】
[S73]処理部310は、再通知要求の応答を受信した場合、端末状態設定部316により、該当端末400を再通知状態に設定し、保守作業状況テーブル322を更新する。そして、処理部310は、ステップS66(図16)に処理を進める。
【0114】
[S74]処理部310は、ステップS72において、再通知要求の応答を受信しない場合、即ち、了解の応答でも再通知要求の応答でもない、延期要求の応答を受信した場合、保守員端末通信部315により、その延期要求の応答を示す情報を、保守員端末900に送信する。
【0115】
[S75]処理部310は、保守員端末通信部315により、保守員端末900からの延期可否の情報を受信する。
[S76]処理部310は、保守員端末900から受信した延期可否の情報に基づき、延期可又は延期不可の保守延期メッセージを該当端末400に送信する。
【0116】
[S77]処理部310は、端末状態設定部316により、該当端末400を延期状態に設定し、保守作業状況テーブル322を更新する。そして、処理部310は、ステップS66(図16)に処理を進める。
【0117】
このように、発券照合システム1の複数の端末400と接続される保守用サーバ300は、上記図10図17に示すような保守作業監視処理を行い、保守員によって保守作業が実施される端末400からの店舗応答情報(図13)及び保守進捗情報(図4及び図5)に基づき、保守作業状況テーブル322を更新する。これにより、店舗を訪問する保守員によって保守作業が実施される端末400の状況がリアルタイムで適正に反映される保守作業状況テーブル322が生成される。生成される保守作業状況テーブル322は、保守用サーバ300に接続される表示部620(図8)に表示される。
【0118】
図18は保守作業状況テーブルの一例を示す図である。
保守作業状況テーブル322には、発券照合システム1の複数の端末400のうち、保守員による当日の保守作業の実施対象の端末400が抽出され(図11)、端末400の保守予定メッセージに対する店舗応答情報(図13)及び保守員の作業に応じた保守進捗情報(図4及び図5)に基づいて設定される端末400の状態(図16及び図17)が表示される。
【0119】
例えば、図18に示す保守作業状況テーブル322には、保守員到着待ち状態、保守作業完了状態、保守作業中状態、予定時刻に保守用IDのログイン又はログアウト無しの状態、予定時刻の所定時間前に店舗応答待ち状態又は再通知状態、延期状態といった端末400の各種状態が表示される。
【0120】
尚、図18の例では、端末0043,0045~0050,0053~0080,0090が保守員到着待ち状態、端末0000~0012,0014~0036が保守作業完了状態、端末0037~0039が保守作業中状態、端末0040~0042が予定時刻に保守用IDのログイン又はログアウト無しの状態、端末0051,0052が予定時刻の所定時間前に店舗応答待ち状態又は再通知状態、端末0013,0044が延期状態となっている。
【0121】
ここで、保守員到着待ち状態は、保守用サーバ300から送信された保守予定メッセージに対して了解の応答がなされた端末400の状態である。保守作業完了状態は、保守員の保守作業によってログイン時刻情報、全ての項目の作業終了情報及びログアウト時刻情報が受信されて記録された端末400の状態である。保守作業中状態は、保守員の保守作業によってログイン時刻情報が受信されて記録された端末400の状態、又はログイン時刻情報及び保守作業の全ての項目のうちのいくつかについての作業終了情報が受信されて記録された端末400の状態である。予定時刻に保守用IDのログイン又はログアウト無しの状態は、保守作業の実施対象の各端末400に対して予め設定されたログイン予定時刻及びログアウト予定時刻に、保守員による保守用IDのログイン又はログアウトが行われていない(ログイン時刻情報又はログアウト時刻情報が受信されて記録されていない)端末400の状態である。店舗応答待ち状態は、保守用サーバ300から送信された保守予定メッセージに対する応答が無い端末400の状態である。再通知状態は、保守用サーバ300から送信された保守予定メッセージに対して再通知要求の応答がなされた端末400の状態、又はその状態から保守予定メッセージが再送信されたがそれに対する応答が無い端末400の状態である。延期状態とは、保守用サーバ300から送信された保守予定メッセージに対して延期要求の応答がなされた端末400の状態である。
【0122】
保守作業状況テーブル322では、このような端末400の各種状態がそれぞれ、保守用サーバ300の利用者が識別可能なように表示される。図18では便宜上、端末400の状態をハッチングや塗りつぶしで表現しているが、利用者に識別可能な表示方法としては、文字の色や文字の背景の色、文字の字体、色による塗りつぶし、枠による文字の囲み等、様々な表示方法を採用することができる。
【0123】
また、保守用サーバ300は更に、保守作業状況テーブル322において、利用者が特定の端末400を選択すると、その端末400の保守作業の進捗を示す進捗テーブルを表示部620に表示する機能を有する。
【0124】
図19図21は端末の保守作業の進捗テーブルの一例を示す図である。ここで、図19は保守作業開始前の進捗テーブルの一例、図20は保守作業途中の進捗テーブルの一例、図21は保守作業完了後の進捗テーブルの一例である。
【0125】
例えば、保守用サーバ300の利用者が、表示部620に表示される保守作業状況テーブル322において、保守員による保守作業開始前の端末400、例えば、保守員到着待ち状態の端末400を選択すると、図19に示すような進捗テーブル323Aが表示される。図19に示す進捗テーブル323Aには、選択された端末400の端末番号、それが設置される店舗名、担当保守員、保守作業実施予定日のログイン及びログアウトの予定時刻と実機時刻(担当保守員によって端末400で実際に行われたログイン及びログアウトの時刻)、保守作業の各項目の作業進捗を記録する欄が用意される。例えば、保守作業の項目1~12はそれぞれ、ユニットN(N=1~6)の各々の清掃及び診断の作業(図6(B))に対応する項目である。
【0126】
保守作業開始前の端末400の進捗テーブル323Aでは、端末番号の欄に、選択された端末400の識別情報が記録され、店舗名の欄に、その端末400が設置される店舗名又はその識別情報が記録され、担当保守員の欄に、その端末400の保守作業を実施する保守員名又はその識別情報が記録され、ログイン及びログアウトの予定時刻の欄に、予め設定された予定日時が記録される。保守作業開始前の端末400の進捗テーブル323Aでは、ログイン及びログアウトの実機時刻の欄、保守作業の各項目の作業進捗を記録する欄には、未だ情報が記録されていない。
【0127】
尚、予定時刻に保守用IDのログイン又はログアウト無しの状態、店舗応答待ち状態及び再通知状態の端末400も、保守作業状況テーブル322において選択された場合、この図19のような進捗テーブル323Aが表示される。
【0128】
また、例えば、保守用サーバ300の利用者が、保守作業状況テーブル322において、保守員による保守作業途中の端末400、即ち、保守作業中状態の端末400を選択すると、図20に示すような進捗テーブル323Bが表示される。図20に示す進捗テーブル323Bでは、上記図19に示した保守作業開始前の端末400の進捗テーブル323Aについて述べたような記録情報に加えて、ログインの実機時刻の欄に、保守員による保守用IDのログインの検出によって得られる上記ログイン時刻情報に含まれるログイン時刻が記録される。図20に示す進捗テーブル323Bでは更に、保守作業の項目のうち、作業が終了した項目に対応する欄(例えば項目1~4)に、作業の終了によって得られる上記作業終了情報に基づき、作業済であることを示す情報が記録される。例えば、上記のような端末400の各ユニットの清掃や診断といった項目について、作業が終了したことを示す作業終了情報が受信されると、当該項目に対応する欄に、作業済であることを示す情報が記録される。尚、作業済であることを示す情報は、利用者が識別可能であれば、各種表示方法を採用することができる。
【0129】
また、例えば、保守用サーバ300の利用者が、保守作業状況テーブル322において、保守員による保守作業完了後の端末400、即ち、保守作業完了状態の端末400を選択すると、図21に示すような進捗テーブル323Cが表示される。図21に示す進捗テーブル323Cでは、上記図20に示した保守作業途中の端末400の進捗テーブル323Bについて述べたような記録情報に加えて、ログアウトの実機時刻の欄に、保守員による保守用IDのログアウトの検出によって得られる上記ログアウト時刻情報に含まれるログアウト時刻が記録される。図21に示す進捗テーブル323Cでは更に、保守作業の項目のうち、作業が終了した全ての項目に対応する欄(例えば上記図20の進捗テーブル323Bの残りの項目5~12)に、作業の終了によって得られる上記作業終了情報に基づき、作業済であることを示す情報が記録される。保守用サーバ300は、このようにログイン及びログアウトの実機時刻が記録され、保守作業の全ての項目について作業済であることを示す情報が記録された状態を、端末状態判定部311によって保守進捗情報の完了状態と判定する。
【0130】
保守用サーバ300の利用者、例えば、保守員による保守作業を統括する保守管理者は、表示部620に表示される保守作業状況テーブル322を閲覧することで、また、特定の端末400を選択して表示される進捗テーブル323A,323B,323C等を閲覧することで、端末400の状態、保守員による保守作業の進捗、即ち、端末400に対して実施される保守作業の状況を、リアルタイムで適正に把握することができる。
【0131】
尚、以上説明したような保守用サーバ300及び端末400の各々が有する上記処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、保守用サーバ300及び端末400の各々が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供され、そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、HDD、フレキシブルディスク、磁気テープ等がある。光ディスクには、CD,DVD等がある。光磁気記録媒体には、MO等がある。
【0132】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0133】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム又はサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。尚、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0134】
また、以上の説明では、保守員が保守作業を実施する当日が保守作業の実施予定日である端末400を抽出して保守作業状況テーブル322を生成し、保守作業監視処理を行う例を示したが、保守作業状況テーブル322として端末400を抽出する条件は、保守作業を実施する当日に限らず、その翌日や数日後といった、翌日以降の日であってもよい。
【0135】
また、以上の説明では、端末400として、くじの店頭販売を行う発券照合端末を例にしたが、上記保守用サーバ300を用いた保守作業監視手法は、端末400がこのような発券照合端末である場合に限らず、保守員が訪問して保守作業が実施される各種端末について同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0136】
1 発券照合システム
100 センタ
200 運用サーバ
300 保守用サーバ
310,410 処理部
311 端末状態判定部
312 保守予定/延期メッセージ送信部
313 端末応答受信部
314 保守進捗情報受信部
315 保守員端末通信部
316 端末状態設定部
317 アラーム送信部
320,420 記憶部
321 保守管理テーブル
322 保守作業状況テーブル
323A,323B,323C 進捗テーブル
331 プロセッサ
332 RAM
333 HDD
334 画像信号処理部
334a ディスプレイ
335 入力信号処理部
335a 入力デバイス
336 読み取り装置
336a 記録媒体
337 通信インタフェース
400 端末(発券照合端末)
400a 本体
411 表示入力処理部
412 ログイン検出部
413 ログアウト検出部
414 保守進捗情報送信部
415 保守予定/延期メッセージ受信部
416 端末応答送信部
431 くじ用媒体読み取り装置
432 磁気カード読み取り装置
433 お客様表示用モニタ
434 店舗表示用モニタ
435 チケットプリンタ
436 ルータ
437 レシートプリンタ
438 インタフェース
439 電源部
500,600 WS
610 入力部
620 表示部
700 ネットワーク
800 ログイン画面
801 入力箇所
802 ログインボタン
810 保守用メニュー画面
811 メニューボタン
812 ログアウトボタン
820 清掃終了画面
821 清掃終了ボタン
830 診断終了画面
831 診断終了ボタン
840 選択用端末応答画面
841 了解ボタン
842 延期依頼ボタン
850 確認用端末応答画面
851 再確認要ボタン
852 再確認不要ボタン
860 延期受付画面
861,871 終了ボタン
870 延期不可画面
900 保守員端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21