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特開2022-70230自動車用ランプおよびそのランプを含む自動車
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022070230
(43)【公開日】2022-05-12
(54)【発明の名称】自動車用ランプおよびそのランプを含む自動車
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/239 20180101AFI20220502BHJP
   F21S 43/243 20180101ALI20220502BHJP
   F21S 43/245 20180101ALI20220502BHJP
   F21S 43/251 20180101ALI20220502BHJP
   F21S 43/27 20180101ALI20220502BHJP
   F21S 43/31 20180101ALI20220502BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220502BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20220502BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220502BHJP
   F21W 103/00 20180101ALN20220502BHJP
【FI】
F21S43/239
F21S43/243
F21S43/245
F21S43/251
F21S43/27
F21S43/31
F21S2/00 431
F21S2/00 436
F21S2/00 415
F21V5/04 300
F21S2/00 413
F21Y115:10
F21W103:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021173747
(22)【出願日】2021-10-25
(31)【優先権主張番号】10-2020-0139709
(32)【優先日】2020-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】507098483
【氏名又は名称】ヒュンダイ・モービス・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム ソク ヒュン
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA04
3K244BA11
3K244CA02
3K244CA03
3K244DA01
3K244EA02
3K244EA12
3K244EA16
3K244EA22
3K244EB02
3K244EC02
3K244EC06
3K244EC14
3K244KA07
3K244KA13
3K244KA16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、3D形状の点灯イメージを実現することができる自動車用ランプを提供する。
【解決手段】光源100から出射された光のうち、インナーレンズ200の一側面を介してインナーレンズ200に入射した後、第1点灯イメージは前面から出射される光Aにより形成され、第1点灯イメージとは異なる形状を有する第2点灯イメージを上面から出射される光Bにより形成する自動車用ランプが開示される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を出射する光源と、
一面が前記光源と対向するように備えられるインナーレンズとを含み、
前記インナーレンズは、
大きい面積を有する主面(main plane)が上方および下方を見るように水平方向に配置され、
前記光源は、前記インナーレンズの水平方向の一側面と対向するように備えられ、
前記光源から出射された光のうち、前記インナーレンズの前記一側面を介して前記インナーレンズに入射した後、前記インナーレンズの前記一側面の反対側の他側面を介して出射された光は、第1点灯イメージを形成し、
前記光源から出射された光のうち、前記インナーレンズの前記一側面を介して前記インナーレンズに入射した後、前記インナーレンズの前記主面のうち上方を見る主面を介して出射された光は、前記第1点灯イメージとは異なる形状を有する第2点灯イメージを形成する、自動車用ランプ。
【請求項2】
前記第1点灯イメージは2Dイメージを有し、
前記第2点灯イメージは3Dイメージを有する、請求項1に記載の自動車用ランプ。
【請求項3】
前記インナーレンズは、
前記インナーレンズの下部領域に備えられる第1インナーレンズと、
前記第1インナーレンズの上部に備えられ、前記第1インナーレンズに密着して備えられる第2インナーレンズとを含み、
前記第1点灯イメージは、
前記光源から出射された光のうち、前記第2インナーレンズの一側面を介して前記第2インナーレンズに入射した後、前記第2インナーレンズの前記一側面の反対側の他側面を介して出射された光によって形成される、請求項2に記載の自動車用ランプ。
【請求項4】
前記第2点灯イメージは、
前記光源から出射された光のうち、前記第2インナーレンズの前記一側面を介して前記第2インナーレンズに入射した後、前記第2インナーレンズの上面を介して出射された光によって形成される、請求項3に記載の自動車用ランプ。
【請求項5】
前記第2インナーレンズは、レンチキュラレンズ(lenticular lens)である、請求項3に記載の自動車用ランプ。
【請求項6】
前記第1インナーレンズの下部に備えられ、前記第1インナーレンズに密着して備えられる第1支持部材をさらに含む、請求項3に記載の自動車用ランプ。
【請求項7】
前記第1インナーレンズは、
前記第1インナーレンズの本体を形成する本体部と、
前記本体部の前方端部に備えられ、下方に突出している下方突出部とを含み、
前記第1支持部材の前方端部は、前記下方突出部の後面に密着する、請求項6に記載の自動車用ランプ。
【請求項8】
前記第1インナーレンズは、
前記下方突出部の前面に備えられ、前方に突出している前方突出部をさらに含み、
前記第1支持部材の下部に備えられ、この際、一部領域が前記前方突出部に密着して備えられる第2支持部材をさらに含む、請求項7に記載の自動車用ランプ。
【請求項9】
前記第2支持部材は、前記前方突出部の前面および上面に密着して備えられる、請求項8に記載の自動車用ランプ。
【請求項10】
前記第2支持部材は、前記下方突出部の前面に密着して備えられる、請求項9に記載の自動車用ランプ。
【請求項11】
前記第1インナーレンズの上面と前記第2インナーレンズの下面は、互いに接合される、請求項3に記載の自動車用ランプ。
【請求項12】
前記第1インナーレンズの上面と前記第2インナーレンズの下面は、両面テープによって接合される、請求項11に記載の自動車用ランプ。
【請求項13】
前記第1インナーレンズの水平方向の両端部は、前記第2インナーレンズの両側面の一部および上面の一部を包むように備えられる、請求項3に記載の自動車用ランプ。
【請求項14】
前記第2インナーレンズの上部に備えられるリフレクタをさらに含み、
前記第2インナーレンズの後方端部は、前記リフレクタの後方端部と前記第1インナーレンズの後方端部との間に形成される空間に挿入される、請求項3に記載の自動車用ランプ。
【請求項15】
前記第1インナーレンズは、
前記第1インナーレンズの前記後方端部に備えられ、前記リフレクタに向かって上方に突出する上方突出部を含み、
前記第2インナーレンズは、前記上方突出部の前面に密着して備えられる、請求項14に記載の自動車用ランプ。
【請求項16】
前記第2インナーレンズのうち前記光源と対向する一側面である入光部は、前記光源から出射された前記光が拡散するように凹状領域を含む、請求項3に記載の自動車用ランプ。
【請求項17】
前記第2インナーレンズのうち前記光源と対向する一側面である入光部は、前記光源から出射された前記光が、収束した後、拡散するように凸状領域を含む、請求項3に記載の自動車用ランプ。
【請求項18】
自動車用ランプを含む自動車であって、
前記自動車用ランプは、
光を出射する光源と、
一面が前記光源と対向するように備えられるインナーレンズとを含み、
前記インナーレンズは、
大きい面積を有する主面(main plane)が上方および下方を見るように水平方向に配置され、
前記光源は、前記インナーレンズの水平方向の一側面と対向するように備えられ、
前記光源から出射された光のうち、前記インナーレンズの前記一側面を介して前記インナーレンズに入射した後、前記インナーレンズの前記一側面の反対側の他側面を介して出射された光は、第1点灯イメージを形成し、
前記光源から出射された光のうち、前記インナーレンズの前記一側面を介して前記インナーレンズに入射した後、前記インナーレンズの前記主面のうち上方を見る主面を介して出射された光は、前記第1点灯イメージとは異なる形状を有する第2点灯イメージを形成する、自動車。
【請求項19】
前記自動車用ランプは、前記自動車の後方に備えられる、請求項18に記載の自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用ランプおよびそのランプを含む自動車に関し、より詳細には、立体的な形状の点灯イメージを実現することができる自動車用ランプおよびそのランプを含む自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
運転者に対する視認性の提供または外部に自動車の走行状態に対する様々な情報の提供を行う自動車用ランプの基本的な機能に加え、ランプの審美性に対する需要者の要求が増大するにつれて、様々な形態の点灯イメージを有する自動車用ランプに関する研究が活発になされている。一例として、3D形状の点灯イメージを実現することができる特殊レンズを自動車用ランプに適用することが挙げられる。
【0003】
しかし、従来技術によると、このような特殊レンズが自動車用ランプに適用されても、3D形状の点灯イメージを十分に実現することができず、特殊レンズが有する特徴を十分に活用することができず、特殊レンズを含む自動車用ランプの発光効率が全体的に低下するなどの問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、従来に比べて3D形状の点灯イメージをより効果的に実現することができる自動車用ランプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための本発明の一側面によると、光を出射する光源と、一面が前記光源と対向するように備えられるインナーレンズとを含み、前記インナーレンズは、大きい面積を有する主面(main plane)が上方および下方を見るように水平方向に配置され、前記光源は、前記インナーレンズの水平方向の一側面と対向するように備えられ、前記光源から出射された光のうち、前記インナーレンズの前記一側面を介して前記インナーレンズに入射した後、前記インナーレンズの前記一側面の反対側の他側面を介して出射された光は、第1点灯イメージを形成し、前記光源から出射された光のうち、前記インナーレンズの前記一側面を介して前記インナーレンズに入射した後、前記インナーレンズの前記主面のうち上方を見る主面を介して出射された光は、前記第1点灯イメージとは異なる形状を有する第2点灯イメージを形成する自動車用ランプが提供される。
【0006】
前記第1点灯イメージは2Dイメージを有し、前記第2点灯イメージは3Dイメージを有することができる。
【0007】
前記インナーレンズは、前記インナーレンズの下部領域に備えられる第1インナーレンズと、前記第1インナーレンズの上部に備えられ、前記第1インナーレンズに密着して備えられる第2インナーレンズとを含み、前記第1点灯イメージは、前記光源から出射された光のうち、前記第2インナーレンズの一側面を介して前記第2インナーレンズに入射した後、前記第2インナーレンズの前記一側面の反対側の他側面を介して出射された光によって形成されることができる。
【0008】
前記第2点灯イメージは、前記光源から出射された光のうち、前記第2インナーレンズの前記一側面を介して前記第2インナーレンズに入射した後、前記第2インナーレンズの上面を介して出射された光によって形成されることができる。
【0009】
前記第2インナーレンズは、レンチキュラレンズ(lenticular lens)であり得る。
【0010】
前記第1インナーレンズの下部に備えられ、前記第1インナーレンズに密着して備えられる第1支持部材をさらに含むことができる。
【0011】
前記第1インナーレンズは、前記第1インナーレンズの本体を形成する本体部と、前記本体部の前方端部に備えられ、下方に突出している下方突出部とを含み、前記第1支持部材の前方端部は、前記下方突出部の後面に密着することができる。
【0012】
前記第1インナーレンズは、前記下方突出部の前面に備えられ、前方に突出している前方突出部をさらに含み、前記第1支持部材の下部に備えられ、この際、一部領域が前記前方突出部に密着して備えられる第2支持部材をさらに含むことができる。
【0013】
前記第2支持部材は、前記前方突出部の前面および上面に密着して備えられることができる。
【0014】
前記第2支持部材は、前記下方突出部の前面に密着して備えられることができる。
【0015】
前記第1インナーレンズの上面と前記第2インナーレンズの下面は、互いに接合されることができる。
【0016】
前記第1インナーレンズの上面と前記第2インナーレンズの下面は、両面テープによって接合されることができる。
【0017】
前記第1インナーレンズの水平方向の両端部は、前記第2インナーレンズの両側面の一部および上面の一部を包むように備えられることができる。
【0018】
前記第2インナーレンズの上部に備えられるリフレクタをさらに含み、前記第2インナーレンズの後方端部は、前記リフレクタの後方端部と前記第1インナーレンズの後方端部との間に形成される空間に挿入されることができる。
【0019】
前記第1インナーレンズは、前記第1インナーレンズの前記後方端部に備えられ、前記リフレクタに向かって上方に突出する上方突出部を含み、前記第2インナーレンズは、前記上方突出部の前面に密着して備えられることができる。
【0020】
前記第2インナーレンズのうち前記光源と対向する一側面である入光部は、前記光源から出射された前記光が拡散するように凹状領域を含むことができる。
【0021】
前記第2インナーレンズのうち前記光源と対向する一側面である入光部は、前記光源から出射された前記光が、収束した後、拡散するように凸状領域を含むことができる。
【0022】
上記目的を達成するための本発明の他の側面によると、自動車用ランプを含む自動車であって、前記自動車用ランプは、光を出射する光源と、一面が前記光源と対向するように備えられるインナーレンズとを含み、前記インナーレンズは、大きい面積を有する主面(main plane)が上方および下方を見るように水平方向に配置され、前記光源は、前記インナーレンズの水平方向の一側面と対向するように備えられ、前記光源から出射された光のうち、前記インナーレンズの前記一側面を介して前記インナーレンズに入射した後、前記インナーレンズの前記一側面の反対側の他側面を介して出射された光は、第1点灯イメージを形成し、前記光源から出射された光のうち、前記インナーレンズの前記一側面を介して前記インナーレンズに入射した後、前記インナーレンズの前記主面のうち上方を見る主面を介して出射された光は、前記第1点灯イメージとは異なる形状を有する第2点灯イメージを形成する自動車が提供される。
【0023】
前記自動車用ランプは、前記自動車の後方に備えられることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によると、従来に比べて、3D形状の点灯イメージをより効果的に実現することができる自動車用ランプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明による自動車用ランプの概略的な構造を図示した断面図である。
図2】本発明による自動車用ランプにおいて、第2インナーレンズの入光部の一例による光の進行方向を示す断面図である。
図3】本発明による自動車用ランプにおいて、第2インナーレンズの入光部の他の例による光の進行方向を示す断面図である。
図4】本発明による自動車用ランプにおいて、第2インナーレンズの前方側面を介して出射される光によって形成される第1点灯イメージの一例を図示した図である。
図5】本発明による自動車用ランプにおいて、第2インナーレンズの上方を見る主面を介して出射される光によって形成される第2点灯イメージの一例を図示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して、本発明による自動車用ランプおよび自動車について説明する。
【0027】
自動車用ランプ
図1は本発明による自動車用ランプの概略的な構造を図示した断面図である。
【0028】
図1に図示されているように、本発明による自動車用ランプ10(以下、「ランプ」とする)は、前方に光を出射する光源100と、一面が光源100と対向するように備えられるインナーレンズ200とを含むことができる。光源100の種類は、制限されないが、一例として、光源100は、LEDであり得る。
【0029】
一方、インナーレンズ200は、主面(main plane)が上方および下方を見るように水平方向に配置されることができる。この際、主面とは、インナーレンズ200の周縁に形成される複数の表面のうち、相対的に大きい面積を有する表面を意味し得る。したがって、主面が上方および下方を見るようにインナーレンズ200が水平方向に配置されることは、インナーレンズ200が水平方向に横たわっている状態で配置されることを意味し得る。この場合、ランプ10の上下方向の大きさを縮小することができ、従来に比べてスリムな形態のランプ10を実現することができる。
【0030】
一方、光源100は、インナーレンズ200で相対的に小さい面積を有する面と対向するように備えられることができる。したがって、光源100は、インナーレンズ200の水平方向の一側面と対向するように備えられることができる。より好ましくは、光源100は、図1に図示されているように、インナーレンズ200の後方側面と対向するように備えられることができる。
【0031】
一方、本発明によるランプ10は、光源100から出射され、インナーレンズ200に入射した光が、インナーレンズ200のいかなる表面を介して外部に出射されるかによって互いに異なる形状の点灯イメージを形成することができる。したがって、本発明によると、ランプ10を見る位置に応じてランプ10の点灯イメージが変化し得る。この際、点灯イメージとは、光源100が点灯された状態で、外部から人がランプ10を見た時に、人の目が認識するランプ10のイメージを意味し得る。
【0032】
より詳細には、本発明によると、光源100から出射された光のうち、インナーレンズ200の前記一側面(例えば、後方側面)を介してインナーレンズ200に入射した後、インナーレンズ200の前記一側面の反対側の他側面(例えば、前方側面)を介して出射された光は、第1点灯イメージを形成することができる。また、光源100から出射された光のうち、インナーレンズ200の前記一側面(例えば、後方側面)を介してインナーレンズ200に入射した後、インナーレンズ200の前記主面のうち上方を見る主面(すなわち、インナーレンズの上面)を介して出射された光は、第1点灯イメージとは異なる形状を有する第2点灯イメージを形成することができる。
【0033】
より好ましくは、第1点灯イメージは、2Dイメージを有することができ、第2点灯イメージは、3Dイメージを有することができる。図4および図5には、第1点灯イメージおよび第2点灯イメージの一例が図示されている。この際、点灯イメージが2Dイメージであるか3Dイメージであるか、ランプ10を見る人が、当該イメージを二次元的に受け入れるかまたは三次元的に受け入れるかに基づいて判断することができる。以下、本発明によるランプ10が点灯イメージを実現するための構成について説明する。
【0034】
図1に図示されているように、本発明によるランプ10のインナーレンズ200は、複数の構成からなることができる。より詳細には、インナーレンズ200は、インナーレンズ200の下部領域に備えられる第1インナーレンズ210と、第1インナーレンズ210の上部に備えられ、第1インナーレンズ210に密着して備えられる第2インナーレンズ220とを含むことができる。より好ましくは、インナーレンズ200は、水平方向に横たわっている状態で配置された第1インナーレンズ210と第2インナーレンズ220が積層された構造を有することができる。また、より好ましくは、第2インナーレンズ220は、光源100と同じ高さに備えられることができる。したがって、光源100から出射され、水平方向に移動する光は、第2インナーレンズ220の後方側面に逹することで、第2インナーレンズ220の内部に入射することができる。
【0035】
この際、本発明によると、上述の第1点灯イメージは、光源100から出射された光のうち、第2インナーレンズ220の一側面(例えば、後方側面)を介して第2インナーレンズ220に入射した後、第2インナーレンズ220の前記一側面の反対側の他側面(例えば、前方側面)を介して出射された光Aによって形成されることができる。また、本発明によると、上述の第2点灯イメージは、光源100から出射された光のうち、第2インナーレンズ220の前記一側面(例えば、後方側面)を介して第2インナーレンズ220に入射した後、第2インナーレンズ220の上面を介して出射された光Bによって形成されることができる。すなわち、本発明によると、光源100から出射され、第2インナーレンズ220に入射した光のうち、第2インナーレンズ220の前方側面を介して出射される光によって第1点灯イメージが形成されることができ、第2インナーレンズ220の上面を介して出射される光によって第2点灯イメージが形成されることができる。
【0036】
一方、本発明によると、第2インナーレンズ220は、レンチキュラレンズ(lenticular lens)であり得る。レンチキュラレンズは、外部から見る角度に応じてイメージが変更されるように製造された特殊な形態のレンズである。レンチキュラレンズの詳細な構造および原理に関する内容は、従来公知の内容のとおりである。
【0037】
本発明によると、第2インナーレンズ220がレンチキュラレンズである場合、見る角度に応じて互いに異なる点灯イメージが実現されることができる。特に、第2インナーレンズ220がレンチキュラレンズであり、水平方向に横たわるように配置される場合、レンチキュラレンズの前方側面を介して出射される光によっては、領域別に均一なイメージを有する2D形状の点灯イメージが実現されることができ、レンジキュラレンズの上面を介して出射される光によっては、立体的な3D形状の点灯イメージが実現されることができる。
【0038】
一方、第1インナーレンズ210は、光源100から出射され、第2インナーレンズ220に入射した光のうち、第2インナーレンズ220の下面を介して出射された光を反射し、また第2インナーレンズ220に供給することで、ランプ10の光効率を増大させるための構成であり得る。このために、第1インナーレンズ210の上面には、別の物理的または化学的な表面処理が施されることができる。
【0039】
次いで、図1を参照すると、本発明によるランプ10は、インナーレンズ200を固定および支持するための支持部材300をさらに含むことができる。
【0040】
より詳細には、支持部材300は、第1インナーレンズ210の下部に備えられ、第1インナーレンズ210に密着して備えられる第1支持部材310を含むことができる。
【0041】
一方、第1インナーレンズ210は、第1インナーレンズ210の本体を形成し、第2インナーレンズ220と直接接触する本体部と、本体部の前方端部に備えられ、下方に突出している下方突出部212とを含むことができる。この際、図1に図示されているように、第1支持部材310の前方端部は、下方突出部212の後面に密着して備えられることができる。したがって、本発明によると、第1支持部材310と第1インナーレンズ210との干渉によって第1インナーレンズ210が後方に移動することを防止することができる。より好ましくは、第1支持部材310の下方突出部212の下部端部には、後方に突出している後方突出部216が備えられることができるが、第1支持部材310は、後方突出部216の上部に備えられることができる。したがって、後方突出部216と第1支持部材310との干渉によって第1インナーレンズ210が上方に移動することを防止することができる。
【0042】
また、第1インナーレンズ210は、下方突出部212の前面に備えられ、前方に突出している前方突出部214をさらに含むことができる。また、支持部材300は、第1支持部材310の下部に備えられ、この際、一部領域が前方突出部214に密着して備えられる第2支持部材320をさらに含むことができる。より詳細には、第2支持部材320は、前方突出部214の前面および上面に密着して備えられることができる。したがって、本発明によると、第2支持部材320と第1インナーレンズ210との干渉によって第1インナーレンズ210が前方に移動することを防止することができる。一方、より好ましくは、第2支持部材320は、下方突出部212の前面にも密着して備えられることができる。
【0043】
一方、本発明によると、第1インナーレンズ210の上面と第2インナーレンズ220の下面は、互いに接合されることができる。接合方式は、様々な方式が使用されることができるが、一例として、第1インナーレンズ210の上面と第2インナーレンズ220の下面は、両面テープによって接合されることができる。
【0044】
また、第1インナーレンズ210の水平方向の両端部は、第2インナーレンズ220の両側面のうち一部および上面のうち一部を包むように備えられることができる。例えば、図1における地面を貫通して出る方向および図1の地面から突出する方向に第1インナーレンズ210の水平方向の両端部は、第2インナーレンズ220の両側面の一部および上面の一部を包むように備えられることができる。上述のように、第1インナーレンズ210と第2インナーレンズ220が互いに接合され、第1インナーレンズ210が第2インナーレンズ220を包むように備えられることで、第1インナーレンズ210と第2インナーレンズ220との固定性が向上することができる。
【0045】
一方、図1に図示されているように、ランプ10は、第2インナーレンズ220の上部に備えられるリフレクタ400をさらに含むことができる。この際、第2インナーレンズ220の後方端部は、リフレクタ400の後方端部と第1インナーレンズ210の後方端部との間に形成される空間に挿入されることができる。より好ましくは、第1インナーレンズ210は、第1インナーレンズ210の後方端部に備えられ、リフレクタ400に向かって上方に突出する上方突出部218をさらに含むことができ、第2インナーレンズ220は、上方突出部218の前面に密着して備えられることができる。
【0046】
図2は、本発明による自動車用ランプにおいて、第2インナーレンズの入光部の一例による光の進行方向を示す断面図であり、図3は、本発明による自動車用ランプにおいて、第2インナーレンズの入光部の他の例による光の進行方向を示す断面図である。
【0047】
一方、本発明によると、第2インナーレンズ220は、光源100と対向する一側面である入光部E(すなわち、後方側面)を含むことができる。この際、本発明によると、入光部Eは、図2に図示されているように、光源100から出射された光が拡散するように、複数の凹状領域を含むことができる。逆に、本発明によると、入光部Eは、図3に図示されているように、光源100から出射された光が、収束した後、拡散するように、複数の凸状領域を含むこともできる。入光部Eが、凹状領域または凸状領域を含む場合、入光部Eを介して入射した光が、全方向に均一に広がることができ、均一な光度の点灯イメージが実現されることができる。
【0048】
次いで、図1を参照すると、本発明によるランプ10は、前記リフレクタ400の前方端部と対向するように備えられるベゼル部500をさらに含むことができ、光源100、インナーレンズ200、支持部材300およびリフレクタ400を収容し、この際、前方が開放しているケース600をさらに含むことができ、ケース600の前方に結合するアウターレンズ700をさらに含むことができる。
【0049】
自動車
図1を参照すると、本発明による自動車は、自動車用ランプ10(以下、「ランプ」とする)を含むことができる。この際、ランプ10は、光を出射する光源100と、一面が光源100と対向するように備えられるインナーレンズ200とを含むことができる。また、インナーレンズ200は、大きい面積を有する主面(main plane)が上方および下方を見るように水平方向に配置されることができ、光源100は、インナーレンズ200の水平方向の一側面と対向するように備えられることができる。
【0050】
この際、本発明によると、光源100から出射された光のうち、インナーレンズ200の前記一側面を介してインナーレンズ200に入射した後、インナーレンズ200の前記一側面の反対側の他側面を介して出射された光は、第1点灯イメージを形成することができ、光源100から出射された光のうち、インナーレンズ200の前記一側面を介してインナーレンズ200に入射した後、インナーレンズ200の前記主面のうち上方を見る主面を介して出射された光は、第1点灯イメージとは異なる形状を有する第2点灯イメージを形成することができる。また、本発明によるランプ10は、自動車の後方に備えられるリアランプであり得る。
【0051】
以上、本発明は、限定された実施形態と図面によって説明されているが、本発明は、これによって限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により、本発明の技術思想と以下に記載する特許請求の範囲の均等範囲内で様々な実施が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0052】
10 ランプ
100 光源
200 インナーレンズ
210 第1インナーレンズ
212 下方突出部
214 前方突出部
216 後方突出部
218 上方突出部
220 第2インナーレンズ
300 支持部材
310 第1支持部材
320 第2支持部材
400 リフレクタ
500 ベゼル部
600 ケース
700 アウターレンズ
A 第1点灯イメージを形成する光が出射される領域
B 第2点灯イメージを形成する光が出射される領域
E 入光部
図1
図2
図3
図4
図5