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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022072019
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】導通不良監視装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/00 20060101AFI20220510BHJP
【FI】
H05K3/00 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020181209
(22)【出願日】2020-10-29
(71)【出願人】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】久永 真之佑
(57)【要約】
【課題】接点の摺動による導通不良を予兆し得る導通不良監視装置を提供する。
【解決手段】導通不良監視装置10は、複数の第1コネクタピン12Pを有する第1コネクタ12に設けられる1つ以上の第1ダミーピン12Dと、複数の第1コネクタピン12Pの各々に接続される第2コネクタピン14Pを有する第2コネクタ14に設けられ、1つの第1ダミーピン12Dと接続される1つ以上の第2ダミーピン14Dと、接続される第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの導通不良を監視する監視回路16と、を備える。第1ダミーピン12Dおよび第2ダミーピン14Dの少なくとも一方は、各々の第1コネクタピン12Pと第2コネクタピン14Pとの摺動による摩耗量に比べ、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの摺動による摩耗量が多くなるように形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1コネクタピンを有する第1コネクタに設けられる1つ以上の第1ピンと、
複数の前記第1コネクタピンの各々に接続される第2コネクタピンを有する第2コネクタに設けられ、1つの前記第1ピンと接続される1つ以上の第2ピンと、
接続される前記第1ピンと前記第2ピンとの導通不良を監視する監視回路と、
を備え、
前記第1ピンおよび前記第2ピンの少なくとも一方は、各々の前記第1コネクタピンと前記第2コネクタピンとの摺動による摩耗量に比べ、前記第1ピンと前記第2ピンとの摺動による摩耗量が多くなるように形成されている、導通不良監視装置。
【請求項2】
請求項1に記載の導通不良監視装置であって、
前記第1ピンおよび前記第2ピンの少なくとも一方は、コネクタピンとして未使用のピン、または、コネクタピンのダミーとして設けられるダミーピンである、導通不良監視装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の導通不良監視装置であって、
前記第1ピンおよび前記第2ピンの少なくとも一方の表面に成膜されるメッキ厚は、複数の前記第1コネクタピンおよび複数の前記第2コネクタピンの各々の表面に成膜されるメッキ厚に比べて薄い、導通不良監視装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の導通不良監視装置であって、
前記第1ピンおよび前記第2ピンの少なくとも一方の表面に成膜されるメッキは、複数の前記第1コネクタピンおよび複数の前記第2コネクタピンの各々の表面に成膜されるメッキに比べ、耐摩耗性が弱い材料で形成されている、導通不良監視装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の導通不良監視装置であって、
前記第1ピンと前記第2ピンとの接触面積は、複数の前記第1コネクタピンと複数の前記第2コネクタピンとの各々の接触面積に比べて小さい、導通不良監視装置。
【請求項6】
請求項5に記載の導通不良監視装置であって、
前記第2ピンには、前記第1ピン側に突出する突出部が設けられ、前記突出部の先端は尖っている、導通不良監視装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の導通不良監視装置であって、
前記監視回路は、接続される前記第1ピンと前記第2ピンとの導通不良を検出した場合は、アラーム信号を出力する、導通不良監視装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の導通不良監視装置であって、
接続される前記第1ピンと前記第2ピンとの導通不良が検出された場合に、その旨を報知する報知部を備える、導通不良監視装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導通不良を監視する導通不良監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コネクタの導通不良を監視する技術として、コネクタの電力出力端の直流電圧を監視し、直流電圧の降下が所定の閾値以上であるときにコネクタの接続が不良であると判定するものがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-26218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、嵌合される2つのコネクタの一方のコネクタピンと他方のコネクタピンとの接点が、振動等に応じて、当該コネクタピンが延びる方向に摺動して摩耗する場合がある。接点の摺動による摩耗量が大きくなると、接点が導通不良となる場合がある。一般に、接点の摺動による摩耗は徐々に進行する一方、接点の導通不良は急速に発生する傾向にある。しかし、上記の技術を用いて、コネクタのリードピンの直流電圧を監視しても、接点の摺動による導通不良を予兆することは困難である。
【0005】
そこで、本発明は、接点の摺動による導通不良を予兆し得る導通不良監視装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様は、複数の第1コネクタピンを有する第1コネクタに設けられる1つ以上の第1ピンと、複数の前記第1コネクタピンの各々に接続される第2コネクタピンを有する第2コネクタに設けられ、1つの前記第1ピンと接続される1つ以上の第2ピンと、接続される前記第1ピンと前記第2ピンとの導通不良を監視する監視回路と、を備え、前記第1ピンおよび前記第2ピンの少なくとも一方は、各々の前記第1コネクタピンと前記第2コネクタピンとの摺動による摩耗量に比べ、前記第1ピンと前記第2ピンとの摺動による摩耗量が多くなるように形成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の態様によれば、第1ピンと第2ピンとの導通不良が検出されると、第1コネクタのコネクタピンと第2コネクタのコネクタピンとの接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態の導通不良監視装置を示す概略図である。
図2図2Aは、ダミーピンの接点構造を示す図であり、図2Bは、コネクタピンの接点構造を示す図である。
図3図3Aは、変形例1のダミーピンの接点構造を示す図であり、図3Bは、変形例1のコネクタピンの接点構造を示す図である。
図4図4Aは、変形例2のダミーピンの接点構造を示す図であり、図4Bは、変形例2のコネクタピンの接点構造を示す図である。
図5図5は、監視回路の変形例を示す概略図である。
図6図6は、第1コネクタおよび第2コネクタが未使用のピンを有している場合を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明について、好適な実施形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。
【0010】
[実施形態]
図1は、実施形態の導通不良監視装置10を示す概略図である。導通不良監視装置10は、嵌合される第1コネクタ12と第2コネクタ14との導通不良を監視するものである。第1コネクタ12は複数の第1コネクタピン12Pを有し、第2コネクタ14は複数の第2コネクタピン14Pを有する。複数の第1コネクタピン12Pと、複数の第2コネクタピン14Pとは、第1コネクタ12と第2コネクタ14とが嵌合している場合に、一対一の関係で接続される。導通不良監視装置10には、第1ダミーピン12Dと、第2ダミーピン14Dと、監視回路16と、報知部18とが備えられる。
【0011】
第1ダミーピン12Dは、コネクタピンのダミーとして設けられるピンであり、第1コネクタ12に設けられる。第2ダミーピン14Dは、コネクタピンのダミーとして設けられるピンであり、第2コネクタ14に設けられる。第1コネクタ12と第2コネクタ14とが嵌合している場合に、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとが接触することで電気的に接続される。
【0012】
第1ダミーピン12Dおよび第2ダミーピン14Dは、複数の第1コネクタピン12Pおよび複数の第2コネクタピン14Pと電気的に非接続であり、複数の第1コネクタピン12Pおよび複数の第2コネクタピン14Pに対して電気的に浮いた状態にある。第1ダミーピン12Dおよび第2ダミーピン14Dは、第1コネクタ12または第2コネクタ14が実装される基板等のグランドGDと、直流電圧を印加する電圧印加部VTとの間に接続される。
【0013】
第1ダミーピン12Dおよび第2ダミーピン14Dの数は、1つであってもよく、複数であってもよい。第1ダミーピン12Dの数が複数である場合、複数の第1ダミーピン12Dは互いに略同一の形状および大きさに形成され、第2ダミーピン14Dの数が複数である場合、複数の第2ダミーピン14Dは互いに略同一の形状および大きさに形成される。
【0014】
本実施形態では、第1ダミーピン12Dの数および第2ダミーピン14Dの数は2つとする。2つの第1ダミーピン12Dは、間隔をあけて一方向に沿って延びる複数の第1コネクタピン12Pのうち、当該第1コネクタピン12Pが延びる方向とは直交する方向の両端の第1コネクタピン12Pより外側に配置される。2つの第2ダミーピン14Dは、間隔をあけて一方向に沿って延びる複数の第2コネクタピン14Pのうち、当該第2コネクタピン14Pが延びる方向とは直交する方向の両端の第2コネクタピン14Pより外側に配置される。第1コネクタ12と第2コネクタ14とが嵌合している場合、本実施形態では、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの接点は2つであり、2つの接点を介して、グランドGDと電圧印加部VTとが接続される。
【0015】
監視回路16は、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの導通不良を監視する回路である。監視回路16は、第1コネクタ12または第2コネクタ14が実装される基板に実装されていてもよく、当該基板とは異なる他の基板に実装されていてもよい。監視回路16は、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの2つの接点の各々に印加される直流電圧を監視する。
【0016】
ここで、2つの接点の各々は、振動等に応じて、第1ダミーピン12D(または第2ダミーピン14D)が延びる方向に摺動して摩耗する。少なくとも1つの接点の摺動による摩耗量が大きくなると、電圧印加部VTが印加する直流電圧は上昇する。監視回路16は、直流電圧が所定の電圧閾値を超えた場合、あるいは、電圧閾値を超える時間が所定の時間閾値を超えた場合に、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの導通不良を検出する。この場合、監視回路16は、アラーム信号を生成し、生成したアラーム信号を報知部18に出力する。
【0017】
報知部18は、導通不良が検出された旨を報知するものである。報知部18は、第1コネクタ12または第2コネクタ14が実装される基板に実装されていてもよく、当該基板とは異なる他の基板に実装されていてもよい。報知部18は、アラーム信号を受けると、導通不良が検出された旨を報知する。
【0018】
報知部18は、表示部、スピーカおよび発光部の少なくとも1つを制御することで、導通不良が検出された旨を報知してもよい。なお、表示部、スピーカおよび発光部の少なくとも1つは、導通不良監視装置10に備えられてもよく、導通不良監視装置10の外部装置に備えられていてもよい。
【0019】
ところで、一対一の関係で接続される2つの第1ダミーピン12Dと2つの第2ダミーピン14Dとの接点構造は同一であり、一対一の関係で接続される複数の第1コネクタピン12Pと複数の第2コネクタピン14Pとの接点構造は互いに同一である。一方、ダミーピンの接点構造と、コネクタピンの接点構造とは相違する。以下は、1つの第1ダミーピン12Dと1つの第2ダミーピン14Dとの接点構造、および、1つの第1コネクタピン12Pと1つの第2コネクタピン14Pとの接点構造に関して説明する。
【0020】
図2Aは、ダミーピンの接点構造を示す図であり、図2Bは、コネクタピンの接点構造を示す図である。
【0021】
第1ダミーピン12Dは、棒状に形成される。第1ダミーピン12Dの表面には、メッキ20が成膜される。
【0022】
第2ダミーピン14Dは、間隔をあけて略平行に配置される第1ピン部14D1および第2ピン部14D2を有する。第1ピン部14D1には、第1ピン部14D1と第2ピン部14D2との間に配置される第1ダミーピン12D側に突出する突出部22が設けられる。第2ピン部14D2には、第1ピン部14D1と第2ピン部14D2との間に配置される第1ダミーピン12D側に突出する突出部24が設けられる。第1ピン部14D1および突出部22の表面と、第2ピン部14D2および突出部24の表面とはメッキ20が成膜される。
【0023】
第2ダミーピン14Dは、第1ピン部14D1と第2ピン部14D2との間に配置される第1ダミーピン12Dを、第1ピン部14D1の突出部22と、第2ピン部14D2の突出部24とで挟んで保持する。
【0024】
なお、第1ピン部14D1および第2ピン部14D2の一方は省かれてもよい。第1ピン部14D1および第2ピン部14D2の一方が省かれた場合、省かれていない第1ピン部14D1および第2ピン部14D2の他方と、当該他方に対して間隔をあけて配置されるコネクタハウジングとの間に第1ダミーピン12Dが配置される。この場合、第1ピン部14D1および第2ピン部14D2の他方は、コネクタハウジングとの間に配置される第1ダミーピン12Dを、突出部22または突出部24でコネクタハウジングに押し付けて保持する。
【0025】
第1コネクタピン12Pは、棒状に形成される。第1コネクタピン12Pの表面には、メッキ26が成膜される。
【0026】
第2コネクタピン14Pは、間隔をあけて略平行に配置される第1ピン部14P1および第2ピン部14P2を有する。第1ピン部14P1には、第1ピン部14P1と第2ピン部14P2との間に配置される第1コネクタピン12P側に突出する突出部28が設けられる。第2ピン部14P2には、第1ピン部14P1と第2ピン部14P2との間に配置される第1コネクタピン12P側に突出する突出部30が設けられる。第1ピン部14P1および突出部28の表面と、第2ピン部14P2および突出部30の表面とはメッキ26が成膜される。
【0027】
第2コネクタピン14Pは、第1ピン部14P1と第2ピン部14P2との間に配置される第1コネクタピン12Pを、第1ピン部14P1の突出部28と、第2ピン部14P2の突出部30とで挟んで保持する。
【0028】
なお、第1ピン部14P1および第2ピン部14P2の一方は省かれてもよい。第1ピン部14P1および第2ピン部14P2の一方が省かれた場合、省かれていない第1ピン部14P1および第2ピン部14P2の他方と、当該他方に対して間隔をあけて配置されるコネクタハウジングとの間に第1コネクタピン12Pが配置される。この場合、第1ピン部14P1および第2ピン部14P2の他方は、コネクタハウジングとの間に配置される第1コネクタピン12Pを、突出部28または突出部30でコネクタハウジングに押し付けて保持する。
【0029】
第1ダミーピン12Dおよび第2ダミーピン14Dは、各々の第1コネクタピン12Pと第2コネクタピン14Pとの接点の摺動による摩耗量に比べ、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの接点の摺動による摩耗量が多くなるように形成される。
【0030】
本実施形態の場合、第1ダミーピン12Dおよび第2ダミーピン14Dのメッキ20のメッキ厚は、複数の第1コネクタピン12Pおよび複数の第2コネクタピン14Pの各々のメッキ26のメッキ厚に比べて薄い。
【0031】
このため、本実施形態では、各々の第1コネクタピン12Pと第2コネクタピン14Pとの接点の摺動による導通不良が生じるより前に、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの接点の摺動による導通不良が生じることになる。したがって、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの導通不良が検出されると、第1コネクタピン12Pと第2コネクタピン14Pとの接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【0032】
また本実施形態では、第1ダミーピン12Dおよび第2ダミーピン14Dのメッキ20のメッキ厚は、複数の第1コネクタピン12Pおよび複数の第2コネクタピン14Pの各々のメッキ26のメッキ厚に比べて薄く形成されている。これにより、ダミーピン側のメッキ材料と、コネクタピン側のメッキ材料が同じ、かつ、ダミーピン側の接触面積と、コネクタピン側の接触面積とが同じでも、第1コネクタピン12Pと第2コネクタピン14Pとの接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【0033】
なお、第1ダミーピン12Dおよび第2ダミーピン14Dの一方のメッキ20は、第1コネクタピン12Pおよび第2コネクタピン14Pのメッキ26に変更されてもよい。また、第2ダミーピン14Dのメッキ20がメッキ26に変更される場合、少なくとも、第1ピン部14D1の突出部22および第2ピン部14D2の突出部24の一方が変更されればよい。このようにしても、各々の第1コネクタピン12Pと第2コネクタピン14Pとの接点の摺動による導通不良が生じるより前に、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの接点の摺動による導通不良が生じる。したがって、第1コネクタピン12Pと第2コネクタピン14Pとの接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【0034】
また本実施形態では、監視回路16は、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの導通不良を検出した場合は、アラーム信号を出力する。これにより、第1コネクタピン12Pと第2コネクタピン14Pとの接点の摺動による導通不良の予兆があるときの処理を実行させることができる。さらに、第1コネクタピン12Pと第2コネクタピン14Pとの接点の摺動による導通不良の予兆があるときの処理の1つとして、本実施形態では、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの導通不良が検出された旨を報知部18が報知する。これにより、第1コネクタ12と第2コネクタ14とを点検または交換する等の機会をオペレータに付与することができる。
【0035】
[変形例]
上記の実施形態は、以下のように変形してもよい。
【0036】
(変形例1)
図3Aは、変形例1のダミーピンの接点構造を示す図であり、図3Bは、変形例1のコネクタピンの接点構造を示す図である。図3Aおよび図3Bでは、実施形態において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、実施形態と重複する説明は割愛する。
【0037】
本変形例では、実施形態と同様に、第1ダミーピン12Dおよび第2ダミーピン14Dは、コネクタピンの接点の摺動による摩耗量に比べ、ダミーピンの接点の摺動による摩耗量が多くなるように形成されている。
【0038】
本変形例の場合、第1ダミーピン12Dおよび第2ダミーピン14Dのメッキ20は、複数の第1コネクタピン12Pおよび複数の第2コネクタピン14Pの各々のメッキ26に比べ、耐摩耗性が弱い材料で形成されている。例えば、メッキ20の材料として錫が挙げられ、メッキ26の材料として金ニッケル合金や金コバルト合金が挙げられる。
【0039】
これにより、ダミーピン側のメッキ厚と、コネクタピン側のメッキ厚とが同じ、かつ、ダミーピン側の接触面積と、コネクタピン側の接触面積とが同じでも、コネクタピン側の接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【0040】
なお、実施形態と同様に、第1ダミーピン12Dおよび第2ダミーピン14Dの一方のメッキ20は、第1コネクタピン12Pおよび第2コネクタピン14Pのメッキ26に変更されてもよい。また、第2ダミーピン14Dのメッキ20がメッキ26に変更される場合、少なくとも、第1ピン部14D1の突出部22および第2ピン部14D2の突出部24の一方が変更されればよい。このようにしても、本変形例では、コネクタピン側の接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【0041】
(変形例2)
図4Aは、変形例2のダミーピンの接点構造を示す図であり、図4Bは、変形例2のコネクタピンの接点構造を示す図である。図4Aおよび図4Bでは、実施形態において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、実施形態と重複する説明は割愛する。
【0042】
本変形例では、実施形態と同様に、第1ダミーピン12Dおよび第2ダミーピン14Dは、コネクタピンの接点の摺動による摩耗量に比べ、ダミーピンの接点の摺動による摩耗量が多くなるように形成されている。
【0043】
本変形例の場合、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの接触面積は、複数の第1コネクタピン12Pと複数の第2コネクタピン14Pとの各々の接触面積に比べて小さい。具体的には、第2ダミーピン14Dにおける第1ピン部14D1の突出部22および第2ピン部14D2の突出部24の先端が尖っている。これに対し、複数の第2コネクタピン14Pの各々における第1ピン部14P1の突出部28および第2ピン部14P2の突出部30の先端は尖らず、滑らかに湾曲している。
【0044】
これにより、ダミーピン側のメッキ厚およびメッキ材料と、コネクタピン側のメッキ厚およびメッキ材料とが同じでも、第1コネクタピン12Pと第2コネクタピン14Pとの接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【0045】
なお、第2ダミーピン14Dにおける第1ピン部14D1の突出部22および第2ピン部14D2の突出部24の一方の先端は尖らず、第2コネクタピン14Pと同様に滑らかに湾曲してもよい。このようにしても、本変形例では、コネクタピン側の接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【0046】
(変形例3)
図5は、監視回路16の変形例を示す概略図である。図5では、実施形態において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、実施形態と重複する説明は割愛する。
【0047】
本変形例の監視回路16Xは、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの2つの接点の各々に流れる直流電流を監視する。ここで、少なくとも1つの接点の摺動による摩耗量が大きくなると、直流電流は下降する。監視回路16Xは、直流電流が所定の電流閾値を下回った場合、あるいは、電流閾値を下回る時間が所定の時間閾値を超えた場合に、第1ダミーピン12Dと第2ダミーピン14Dとの導通不良を検出する。この場合、監視回路16Xは、アラーム信号を生成し、生成したアラーム信号を報知部18に出力する。
【0048】
このような監視回路16Xであっても、実施形態と同様に、第1コネクタピン12Pと第2コネクタピン14Pとの接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【0049】
(変形例4)
図6は、第1コネクタ12および第2コネクタ14が未使用のピン12U、14Uを有している場合を示す図である。図6では、実施形態において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、実施形態と重複する説明は割愛する。
【0050】
第1コネクタ12は、コネクタピンとして未使用のピン12Uを有し、第2コネクタ14は、コネクタピンとして未使用のピン14Uを有する場合がある。なお、未使用のピン12Uと、未使用のピン14Uとは、第1コネクタ12と第2コネクタ14が嵌合した場合に、接触する関係にある。この場合、未使用のピン12Uおよび未使用のピン14Uは、コネクタピン接点の摺動による摩耗量に比べ、未使用のピン接点の摺動による摩耗量が多くなるように形成されてもよい。
【0051】
本変形例では、監視回路16または監視回路16Xが、未使用のピン接点の導通不良を監視すれば、第1ダミーピン12Dおよび第2ダミーピン14Dを設けなくても、実施形態と同様に、コネクタピンの接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。なお、監視回路16または監視回路16Xが、未使用のピン12U(または未使用のピン14U)と、第2ダミーピン14D(または第1ダミーピン12D)との導通不良を監視してもよい。このようにすれば、ダミーピン数を低減することができる。
【0052】
(変形例5)
上記の実施形態および変形例は、矛盾の生じない範囲で任意に組み合わされてもよい。
【0053】
[実施形態および変形例から得られる発明]
上記の実施形態および変形例から把握しうる発明について、以下に記載する。
【0054】
本発明は、導通不良監視装置(10)である。導通不良監視装置(10)は、複数の第1コネクタピン(12P)を有する第1コネクタ(12)に設けられる1つ以上の第1ピン(12Dまたは12U)と、複数の第1コネクタピン(12P)の各々に接続される第2コネクタピン(14P)を有する第2コネクタ(14)に設けられ、1つの第1ピン(12Dまたは12U)と接続される1つ以上の第2ピン(14Dまたは14U)と、接続される第1ピン(12Dまたは12U)と第2ピン(14Dまたは14U)との導通不良を監視する監視回路(16、16X)と、を備える。第1ピン(12Dまたは12U)および第2ピン(14Dまたは14U)の少なくとも一方は、各々の第1コネクタピン(12P)と第2コネクタピン(14P)との摺動による摩耗量に比べ、第1ピン(12Dまたは12U)と第2ピン(14Dまたは14U)との摺動による摩耗量が多くなるように形成されている。これにより、第1ピン(12Dまたは12U)と第2ピン(14Dまたは14U)との導通不良が検出されると、第1コネクタピン(12P)と第2コネクタピン(14P)との接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【0055】
第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方は、コネクタピンとして未使用のピン(12U、14U)、または、コネクタピンのダミーとして設けられるダミーピン(12D、14D)であってもよい。第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方が未使用のピン(12U、14U)である場合、ダミーピン(12D、14D)が第1コネクタ(12)または第2コネクタ(14)になくても、コネクタピンの接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がダミーピン(12D、14D)である場合、未使用のピン(12U、14U)が第1コネクタ(12)または第2コネクタ(14)になくても、コネクタピンの接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【0056】
第1ピン(12Dまたは12U)および第2ピン(14Dまたは14U)の少なくとも一方の表面に成膜されるメッキ厚は、複数の第1コネクタピン(12P)および複数の第2コネクタピン(14P)の各々の表面に成膜されるメッキ厚に比べて薄くてもよい。これにより、ダミーピン側のメッキ材料と、コネクタピン側のメッキ材料とが同じ、かつ、ダミーピン側の接触面積と、コネクタピン側の接触面積とが同じでも、第1コネクタピン(12P)と第2コネクタピン(14P)との接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【0057】
第1ピン(12Dまたは12U)および第2ピン(14Dまたは14U)の少なくとも一方の表面に成膜されるメッキ(20)は、複数の第1コネクタピン(12P)および複数の第2コネクタピン(14P)の各々の表面に成膜されるメッキ(26)に比べ、耐摩耗性が弱い材料で形成されていてもよい。これにより、ダミーピン側のメッキ厚と、コネクタピン側のメッキ厚とが同じ、かつ、ダミーピン側の接触面積と、コネクタピン側の接触面積とが同じでも、コネクタピン側の接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【0058】
第1ピン(12Dまたは12U)と第2ピン(14Dまたは14U)との接触面積は、複数の第1コネクタピン(12P)と複数の第2コネクタピン(14P)との各々の接触面積に比べて小さくてもよい。これにより、ダミーピン側のメッキ厚および材料と、コネクタピン側のメッキ厚および材料とが同じでも、第1コネクタピン(12P)と第2コネクタピン(14P)との接点の摺動による導通不良の予兆を捉えることができる。
【0059】
第2ピン(14Dまたは14U)には、第1ピン(12Dまたは12U)側に突出する突出部(22、24)が設けられ、突出部(22、24)の先端は尖っていてもよい。これにより、第1ピン(12Dまたは12U)と第2ピン(14Dまたは14U)との接触面積を、複数の第1コネクタピン(12P)と複数の第2コネクタピン(14P)との各々の接触面積に比べて小さくし易くなる。
【0060】
監視回路(16、16X)は、接続される第1ピン(12Dまたは12U)と第2ピン(14Dまたは14U)との導通不良を検出した場合は、アラーム信号を出力してもよい。これにより、第1コネクタピン(12P)と第2コネクタピン(14P)との接点の摺動による導通不良の予兆があるときの処理を実行させることができる。
【0061】
導通不良監視装置(10)は、接続される第1ピン(12Dまたは12U)と第2ピン(14Dまたは14U)との導通不良が検出された場合に、その旨を報知する報知部(18)を備えてもよい。これにより、第1コネクタ(12)と第2コネクタ(14)とを点検または交換する等の機会をオペレータに付与することができる。
【符号の説明】
【0062】
10…導通不良監視装置 12…第1コネクタ
12D…第1ダミーピン 12P…第1コネクタピン
12U、14U…未使用のピン 14…第2コネクタ
14D…第2ダミーピン 14P…第2コネクタピン
16、16X…監視回路 18…報知部
20、26…メッキ 22、24、28、30…突出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6