(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022072533
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220510BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 315A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020182023
(22)【出願日】2020-10-30
(71)【出願人】
【識別番号】509242635
【氏名又は名称】株式会社七匠
(74)【代理人】
【識別番号】100162536
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 豊
(72)【発明者】
【氏名】照沼 丈史
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088CA19
2C333AA11
2C333CA08
2C333CA14
2C333CA26
2C333CA58
(57)【要約】
【課題】特定遊技状態を備えた遊技機において、遊技興趣を向上させること。
【解決手段】特別図柄当たり判定処理の判定の結果に基づいて移行する時短遊技状態Aと、所定条件の成立からの変動表示の回数が所定回数を満たしたことで移行する時短遊技状態Bとを備え、時短遊技状態Aの遊技可能回数よりも時短遊技状態Bの遊技可能回数の方が多く、時短遊技状態Bの終了条件が成立した場合、所定の遊技情報は表示しないが、時短遊技状態Aの終了条件が成立した場合、所定の遊技情報を表示可能とした。
【選択図】
図53
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が流下可能な遊技領域に形成された始動口と、
前記始動口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、
前記始動口に遊技球が入球したことに基づいて識別情報の変動表示を開始し、変動時間の経過に伴って前記変動表示を停止して前記判定の結果を導出する識別情報表示手段と、
前記判定の結果に基づいて移行可能であるとともに、所定条件の成立からの前記変動表示の回数が所定回数を満たしたことに基づいて移行可能な特定遊技状態を制御する特定遊技状態制御手段と、
所定の遊技情報を表示する表示手段と、
を備え、
前記判定の結果に基づいて移行した特定遊技状態における遊技可能回数よりも前記所定条件の成立からの前記変動表示の回数が所定回数を満たしたことに基づいて移行した特定遊技状態における遊技可能回数の方が多く、
前記表示手段は、
前記所定条件の成立からの前記変動表示の回数が所定回数を満たしたことに基づいて移行した特定遊技状態では、当該特定遊技状態の終了条件が成立した場合に前記所定の遊技情報を表示しないが、
前記判定の結果に基づいて移行した特定遊技状態では、当該特定遊技状態の終了条件が成立した場合に前記所定の遊技情報を表示可能である、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機においては、特定遊技状態(例えば、時短遊技状態)を備えるものが一般的であり、当該特定遊技状態の遊技可能回数について、30回付与されるものと、100回付与されるものとを備えるものがあった(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複数種の特定遊技状態を備えた場合、特定遊技状態における遊技可能回数の他に特典に差がなく、更なる遊技興趣を向上させるうえでは改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑み、特定遊技状態を備えた遊技機において、遊技興趣を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る遊技機は、遊技球が流下可能な遊技領域に形成された始動口と、前記始動口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記始動口に遊技球が入球したことに基づいて識別情報の変動表示を開始し、変動時間の経過に伴って前記変動表示を停止して前記判定の結果を導出する識別情報表示手段と、前記判定の結果に基づいて移行可能であるとともに、所定条件の成立からの前記変動表示の回数が所定回数を満たしたことに基づいて移行可能な特定遊技状態を制御する特定遊技状態制御手段と、所定の遊技情報を表示する表示手段と、を備え、前記判定の結果に基づいて移行した特定遊技状態における遊技可能回数よりも前記所定条件の成立からの前記変動表示の回数が所定回数を満たしたことに基づいて移行した特定遊技状態における遊技可能回数の方が多く、前記表示手段は、前記所定条件の成立からの前記変動表示の回数が所定回数を満たしたことに基づいて移行した特定遊技状態では、当該特定遊技状態の終了条件が成立した場合に前記所定の遊技情報を表示しないが、前記判定の結果に基づいて移行した特定遊技状態では、当該特定遊技状態の終了条件が成立した場合に前記所定の遊技情報を表示可能である、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、特定遊技状態を備えた遊技機において、遊技興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る遊技機の外観正面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る遊技機の外観背面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る遊技盤の正面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る遊技機のブロック図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る特別図柄当たり判定テーブル、普通図柄当たり判定テーブルを示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る特別図柄決定テーブル、普通図柄決定テーブルを示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る遊技状態遷移図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る特別図柄変動パターンテーブルを示す図である。
【
図9】本発明の実施形態に係るメインRAMの判定情報記憶領域、メインRAMのカウンタを示す図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る主制御基板メイン処理を示すフローチャートである。
【
図11】本発明の実施形態に係る設定値変更処理を示すフローチャートである。
【
図12】本発明の実施形態に係る設定値確認処理を示すフローチャートである。
【
図13】本発明の実施形態に係る主制御基板タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【
図14】本発明の実施形態に係る入力SW検出処理を示すフローチャートである。
【
図15】本発明の実施形態に係る第1始動口検出時処理を示すフローチャートである。
【
図16】本発明の実施形態に係る第2始動口検出時処理を示すフローチャートである。
【
図17】本発明の実施形態に係る通過ゲート検出時処理を示すフローチャートである。
【
図18】本発明の実施形態に係る特別図柄関連処理を示すフローチャートである。
【
図19】本発明の実施形態に係る特別図柄変動開始時処理を示すフローチャートである。
【
図20】本発明の実施形態に係る特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【
図21】本発明の実施形態に係る遊技状態別処理を示すフローチャートである。
【
図22】本発明の実施形態に係る当たり遊技処理を示すフローチャートである。
【
図23】本発明の実施形態に係る異常判定処理を示すフローチャートである。
【
図24】本発明の実施形態に係る演出制御基板メイン処理を示すフローチャートである。
【
図25】本発明の実施形態に係る演出制御基板タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【
図26】本発明の実施形態に係る操作デバイス入力処理を示すフローチャートである。
【
図27】本発明の実施形態に係るメインコマンド受信処理(1/2)を示すフローチャートである。
【
図28】本発明の実施形態に係るメインコマンド受信処理(2/2)を示すフローチャートである。
【
図29】本発明の実施形態に係る時短B示唆演出決定処理を示すフローチャートである。
【
図30】本発明の実施形態に係るアイコン毎の入賞音、変化音、始動口発光装置(色)の関係について説明する図である。
【
図31】本発明の実施形態に係る画像・音制御部メイン処理を示すフローチャートである。
【
図32】本発明の実施形態に係る音量値・光量値関連サブコマンド受信時処理を示すフローチャートである。
【
図33】本発明の実施形態に係る始動口関連サブコマンド受信時処理を示すフローチャートである。
【
図34】本発明の実施形態に係る画像・音制御部タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【
図35】本発明の実施形態に係る発光駆動制御部メイン処理を示すフローチャートである。
【
図36】本発明の実施形態に係る発光駆動制御部タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【
図37】本発明の実施形態に係る画像生成処理の概念図である。
【
図38】本発明の実施形態に係る報知態様の第1の例を説明する図である。
【
図39】本発明の実施形態に係る報知態様の第2の例を説明する図である。
【
図40】本発明の実施形態に係る報知態様の第2の例(別例)を説明する図である。
【
図41】本発明の実施形態に係る報知態様の第3の例を説明する図である。
【
図42】本発明の実施形態に係る報知態様の第4の例を説明する図である。
【
図43】本発明の実施形態に係る報知態様の第5の例を説明する図である。
【
図44】本発明の実施形態に係る報知態様の第6の例を説明する図である。
【
図45】本発明の実施形態に係る報知態様の第6の例(別例)を説明する図である。
【
図46】本発明の実施形態に係る報知態様の第7の例を説明する図である。
【
図47】本発明の実施形態に係る報知態様の第8の例を説明する図である。
【
図48】本発明の実施形態に係る報知態様の第9の例を説明する図である。
【
図49】本発明の実施形態に係る報知態様の第9の例(別例)を説明する図である。
【
図50】本発明の実施形態に係る報知態様の第10の例を説明する図である。
【
図51】本発明の実施形態に係る報知態様の第11の例を説明する図である。
【
図52】本発明の実施形態に係る報知態様の第12の例を説明する図である。
【
図53】本発明の実施形態に係る契機1、契機2の特徴部を示すタイムチャート1である。
【
図54】本発明の実施形態に係る契機1、契機2の特徴部の変形例を示す図である。
【
図55】本発明の実施形態に係る契機1、契機2の特徴部を示すタイムチャート2である。
【
図56】本発明の実施形態に係る契機1、契機2の特徴部を示すタイムチャート3である。
【
図57】本発明の実施形態に係る時短B示唆演出の実行例を示すタイムチャートである。
【
図58】本発明の実施形態に係る時短B示唆演出の実行例(変形例1)を示すタイムチャートである。
【
図59】本発明の実施形態に係る時短B示唆演出の実行例(変形例2)を示すタイムチャートである。
【
図60】本発明の実施形態に係る時短B突入変動の特徴部を示すタイムチャート1である。
【
図61】本発明の実施形態に係る時短B突入変動の特徴部を示すタイムチャート2である。
【
図62】本発明の実施形態に係る通常遊技状態における契機1、契機2について説明するタイムチャート1である。
【
図63】本発明の実施形態に係る通常遊技状態における契機1、契機2について説明するタイムチャート2である。
【
図64】本発明の実施形態に係る通常遊技状態における契機1、契機2について説明するタイムチャート3である。
【
図65】本発明の実施形態に係る契機1と契機2の出力可能な楽曲の関係について説明するタイムチャートである。
【
図66】本発明の実施形態に係る契機1で移行した時短遊技状態Aと、契機2で移行した時短遊技状態Bについて説明するタイムチャート1である。
【
図67】本発明の実施形態に係る時短遊技状態終了後の通常遊技状態における演出モードについて説明するタイムチャートである。
【
図68】本発明の実施形態に係る契機1で移行した時短遊技状態Aと、契機2で移行した時短遊技状態Bについて説明するタイムチャート2である。
【
図69】本発明の実施形態に係る時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの更新例を示すタイムチャートである。
【
図70】本発明の実施形態に係る時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの更新例(変形例1)を示すタイムチャートである。
【
図71】本発明の実施形態に係る時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの更新例(変形例2)を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の実施形態では、本発明に係る遊技機として、パチンコ遊技機1を例に挙げて説明する。なお、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」とは、
図1で示すパチンコ遊技機1を遊技者側から見た状態で指し示している。
【0010】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技店の遊技機設置島(図示せず)に設置するための外枠2と、外枠2に軸支され
図3に示す遊技盤6を着脱可能に保持する中枠3と、中枠3に軸支され遊技盤6の前側に対向し、透明なガラスを介して遊技盤6を視認可能とするガラス枠4と、中枠3に軸支されガラス枠4の下側に位置し、遊技球を貯留可能な受け皿部材5と、を有している。なお、ガラス枠4と、受け皿部材5とは、分離型で構成されていてもよいし、一体型で構成されていてもよい。
【0011】
また、中枠3には、遊技球を遊技盤6の遊技領域7に発射させるための発射装置が設けられており、この発射装置に発射動作を行わせるための発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8は、遊技者により把持され、所定の範囲内で回動させることが可能であって、回動させる量(ボリューム)によって、遊技領域7へ遊技球を発射させる際の発射強度が調整できるようになっている。例えば、第1の回動量で回動させた場合(第1の発射強度である場合)には、遊技領域7の左側に遊技球が発射され(いわゆる「左打ち」が可能となり)、第1の回動量よりも回動量が大きい第2の回動量で回動させた場合(第2の発射強度である場合)には、遊技領域7の右側に遊技球が発射される(いわゆる「右打ち」が可能となる)。
【0012】
なお、図示はしていないが、発射ハンドル8には、ハンドルタッチセンサが設けられている。このハンドルタッチセンサは、遊技者により発射ハンドル8が把持されているとONとなり、当該ON信号が払出制御基板300に入力される。これにより、発射ハンドル8が遊技者により把持されていることが把握できる。
【0013】
また、ガラス枠4には、発光装置9(ランプ、LED等)が設けられ、発光によりパチンコ遊技機1を装飾可能となっている。例えば、後述の特別図柄当たり判定処理にて、当たりと判定されたことに基づいて虹色に発光することで、当たりであることを報知する演出が実行可能である。
【0014】
また、ガラス枠4(上方)には、スピーカ10が設けられ、楽曲(BGM=バックグラウンドミュージック)や音声や効果音が出力可能となっている。例えば、後述の通常遊技状態が制御されている場合は、通常遊技状態に応じた楽曲が出力可能であり、後述の時短遊技状態(A、B)が制御されている場合は、時短遊技状態(A、B)に応じた楽曲が出力可能である。
なお、ガラス枠4(下方)には、下部スピーカ10が設けられており、音声や効果音が出力可能となっている。当該下部スピーカ10には、スピーカランプ10aが設けられており、後述する入賞時フラッシュ演出において発光するようになっている。
【0015】
なお、発光装置9、スピーカ10においては、パチンコ遊技機1に異常が発生したときの異常報知を実行することが可能である。例えば、発光装置9は、異常報知専用の発光パターンで発光することが可能であり、スピーカ10は、異常の具体的内容を報知する音声や警告音を出力することが可能である。
【0016】
また、受け皿部材5は、上受け皿5aと、下受け皿5bとで構成されており、上受け皿5aでの遊技球の貯留量が一定量を超えると、下受け皿5bに遊技球が払出されるようになっている。また、受け皿部材5には、遊技終了時に、上受け皿5aに貯留された遊技球を下受け皿5bに排出するための球抜きボタン11や、遊技球貸出装置(図示せず)に対して遊技球の払出を要求するための球貸しボタン12や、遊技球貸出装置の挿入口に挿入した有価価値媒体の返却を要求するためのカード返却ボタン13や、有価価値媒体の残高を表示するための残高表示部12aや、球貸しボタン12の操作による球貸しが可能であることを報知する球貸し可ランプ12bが設けられている。
【0017】
また、受け皿部材5には、各操作手段への操作を促す操作促進演出(例えば、操作手段を模した画像+操作手段を「押して!」という画像が表示される演出)が実行された場合等において遊技者による操作が可能な、演出ボタン14と、演出レバー15と、が設けられている。なお、演出ボタン14と、演出レバー15とは、それぞれ独立して設けられていてもよいし、一体で設けられていてもよい。
【0018】
また、演出ボタン14、演出レバー15の一方または両方に振動装置を設けて振動させるようにしてもよい。例えば、大当り予告演出として振動させてもよいし(振動予告)、当たり遊技や確変遊技状態に移行することを報知する場合に振動させるようにしてもよい。なお、振動予告は、当たり遊技に当せんしている場合に実行され易くなっており、大当り予告演出の中でも当たり遊技への期待度が高い予告演出(例えば後述の大当り予告演出B)として位置づけられている。
【0019】
また、受け皿部材5には、遊技者による操作が可能であって、スピーカ10から出力される楽曲(BGM)や音声や効果音の音量調整や、発光装置9から発する光量調整や、後述の画像表示装置26から発する光量の調整や、メニュー画面を起動させて、各メニューに対応する操作を行うための十字キーボタン16が設けられている。なお、十字キーボタン16はメニュー画面に係る操作を行なうための操作デバイスとして、音量調整や光量調整を行うための専用の操作デバイスを別途独立して設けるようにしてもよい。
【0020】
次に、
図2に基づいて、パチンコ遊技機1の背面側の構成について説明を行う。パチンコ遊技機1の背面側には、後述の主制御基板100や、演出制御基板200や、払出制御基板300および払出装置304や、電源基板400等の各種制御基板が設けられている(正確には、中枠3の背面にこれらの各種制御基板が取り付けられている)。
【0021】
また、主制御基板100には、RAMクリアスイッチ105が設けられている。RAMクリアスイッチ105は、メインRAM103の領域において、遊技が行われることで書き換えられる遊技情報を初期化するためのスイッチである。例えば、時短遊技状態(AまたはB)のまま遊技店の閉店時間を迎えた場合、管理者(例えば、遊技店員)がRAMクリアスイッチ105を押下しながら電源をONにすれば、時短遊技状態(AまたはB)の遊技情報はクリアされ、翌日の開店時間において、通常遊技状態から開始させることができる。また、管理者(例えば、遊技店員)がRAMクリアスイッチ105を押下しながら電源をONにすれば、後述の時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値がクリアされる。
【0022】
また、RAMクリアスイッチ105は、後述の設定変更状態において、設定値の切り替えを行うためのスイッチでもある。詳細はフローチャートで後述するが、例えば、6段階の設定値を備える場合、設定値「1」が後述の表示器104に表示されている状態において、RAMクリアスイッチ105を1回押下すると、設定値「1」から設定値「2」に切り替わり、さらにRAMクリアスイッチ105を1回押下すると、設定値「2」から設定値「3」に切り替わり、以降、RAMクリアスイッチ105を1回押下する毎に、設定値「4」、設定値「5」、設定値「6」と切り替わり、設定値「6」が表示器104に表示されている状態において、RAMクリアスイッチ105を1回押下すると、設定値「6」から設定値「1」に切り替わるようになっている。
【0023】
なお、RAMクリアスイッチ105を主制御基板100に設けたが、主制御基板100に入力可能であれば、例えば、電源基板400に設けてもよいし、中枠3に直接設けてもよい。
【0024】
また、主制御基板100には、設定変更用鍵穴31(本実施形態においては設定キーSWともいう)が設けられている。設定変更用鍵穴31は、後述の複数段階の設定値からいずれかの設定値を設定する際に用いられる。具体的には、遊技店の店員が管理する設定変更キー(図示せず)を設定変更用鍵穴31に挿入して時計回りに90度回動させる(縦方向から横方向に回動させる)、且つ、上述のRAMクリアスイッチ105を押しながらパチンコ遊技機1の電源をON(電源SW400aをON)にすると、設定値の設定が可能な設定変更状態となる。なお、設定変更状態の詳細についてはフローチャートで後述する。
【0025】
また、設定変更用鍵穴31は、現在設定されている設定値を確認する際にも用いられる。具体的には、遊技店の店員が管理する設定変更キーを設定変更用鍵穴31に挿入して時計回りに90度回動させ(縦方向から横方向に回動させ)、パチンコ遊技機1の電源をON(電源SW400aをON)にすると、設定値の確認が可能な設定確認状態となる。なお、設定確認状態の詳細についてはフローチャートで後述する。
【0026】
なお、設定変更用鍵穴31は、設定変更キーによって回動させることが可能であり、例えば、メインCPU101は、縦方向の位置、横方向の位置、斜め方向の位置での3つの位置(状態)を検出可能である。
【0027】
なお、設定変更用鍵穴31を主制御基板100に設けるようにしたが、設置場所はこれに限られない。例えば、中枠3に設定変更用鍵穴31が設けられていてもよい。
【0028】
また、主制御基板100には、表示器104が設けられている。表示器104には、設定変更状態や設定確認状態であれば、設定値が表示されるようになっており、設定変更状態や設定確認状態でなければ、例えば、「(通常遊技状態における遊技球の払出個数÷通常遊技状態におけるアウト個数)×100」の計算式にて算出される遊技性能情報が表示されるようになっている。
【0029】
なお、遊技性能情報は、設定変更状態や設定確認状態ではない状態(例えば、
図10のステップS19で割込許可がされた状態)において、1割込み毎(例えば、4ms毎)に算出する処理が行われ、所定の表示タイミング毎(例えば、5秒毎)に、現在の区間と、過去の3区間分(1区間前、2区間前、3区間前の過去の3区間分)との表示が可能になっている。すなわち、現在の区間の表示→所定時間経過(5秒経過)→過去の区間(1)の表示→所定時間経過(5秒経過)→過去の区間(2)の表示→所定時間経過(5秒経過)→過去の区間(3)の表示→所定時間経過(5秒経過)→現在の区間の表示、といったような切り替え表示が行われるようになっている。
【0030】
次に、
図3に基づいて、パチンコ遊技機1の遊技盤6の構成について説明を行う。遊技盤6は、ベニヤ材または透明性を有した合成樹脂材により形成されており、裏面側に画像表示装置26が着脱可能に組み付けられている。また、遊技盤6には、遊技球が転動可能な遊技領域7が形成されており、発射装置から打ち出された遊技球を遊技領域7へ誘導するための、外レール部材18、および内レール部材19が形成されている。また、遊技領域7には、遊技球が通過可能なゲート部材20と、遊技球が入球可能な第1始動口21と、第1始動口21への入球を容易とするためのステージ17と、遊技球が入球可能な第2始動口22と、遊技球が入球可能な普通入賞口23と、後述の当たり遊技(
図22参照)が実行されている場合に遊技球が入球可能な大入賞口24と、いずれの入賞口にも入球しなかった遊技球を遊技領域外(遊技球排出樋)に排出するためのアウト口25と、上下方向に可動する可動体28と、その他、遊技釘(図示省略)や風車等が設けられている。
【0031】
遊技領域7は、中心より左側に形成された第1の遊技領域7a(いわゆる「左打ち」を行う遊技領域)および中心より右側に形成された第2の遊技領域7b(いわゆる「右打ち」を行う遊技領域)を有している。
【0032】
ゲート部材20は、遊技領域7の右中央部に設けられており、遊技領域7の右側に遊技球が発射される、いわゆる「右打ち」が行われている場合に、遊技球が通過可能になっている。また、上方に常時開口しており、常に遊技球の通過を許容している。そして、ゲート部材20を遊技球が通過し、ゲート検出SW20aにより検出されると、後述の「通過ゲート検出時処理」が行われ、第2始動口22に設けられた突出部材(図示せず)を突出させるか否かの「普通図柄当たり判定処理」を行い、普通図柄変動時間が経過した後に普通図柄当たり判定処理の判定結果を導出する「普通図柄変動ゲーム」が実行される。なお、ゲート部材20は、遊技領域7の左中央部にも設けるようにしてもよい。
【0033】
なお、ゲート部材20への通過に基づく普通図柄変動ゲームが行われているときに、さらにゲート部材20を遊技球が通過すると、当該通過に基づく普通図柄変動ゲームの実行は保留されるようになっており、実行されている普通図柄変動ゲームを除いて、最大で「4」個まで保留することができるようになっている。具体的には、メインRAM103において、普通図柄変動ゲームの保留記憶領域が設けられており、当該保留記憶領域は、
図9(B)に示すように、現在変動している普通図柄変動ゲームに対応する「当該変動記憶領域」と、現在変動している普通図柄変動ゲームが終了した後に行われる普通図柄変動ゲームに対応する「第1記憶領域」と、以降、「第2記憶領域」と、「第3記憶領域」と、「第4記憶領域」とで構成されており、現在変動している普通図柄変動ゲームが変動を終えると、「当該変動記憶領域」に、「第1記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第1記憶領域」に、「第2記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第2記憶領域」に、「第3記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第3記憶領域」に、「第4記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第4記憶領域」が空きとなる。
【0034】
第1始動口21は、遊技領域7の中央部に設けられており、遊技領域7の左側に遊技球が発射される、いわゆる「左打ち」が行われている場合に、遊技球が入球可能になっている。また、上方に常時開口しており、常に遊技球の入球を許容している。そして、第1始動口21に遊技球が入球し、第1始動口検出SW21aにより検出されると、例えば、「3」球の遊技球が賞球として払出され、賞球の他に何れかの保留記憶領域が空きである場合、特別図柄当たり判定処理を行い、後述の特別図柄および装飾図柄画像および第4図柄画像を変動表示して、変動時間が経過した後に特別図柄当たり判定処理の判定結果(特別図柄および装飾図柄)を導出(確定表示)する「図柄変動ゲーム」が実行される。
【0035】
なお、第1始動口21への入球に基づく図柄変動ゲームが行われているときに、さらに第1始動口21へ遊技球が入球すると、当該入球に基づく図柄変動ゲームの実行は保留されるようになっており、実行されている図柄変動ゲームを除いて、最大で「4」個まで保留することができるようになっている。
【0036】
具体的には、メインRAM103において、図柄変動ゲームの保留記憶領域が設けられており、当該保留記憶領域は、
図9(A)に示すように、現在変動している図柄変動ゲームに対応する「当該変動記憶領域」と、現在変動している図柄変動ゲームが終了した後に行われる図柄変動ゲームに対応する「第1記憶領域」と、以降、「第2記憶領域」と、「第3記憶領域」と、「第4記憶領域」とで構成されている。そして、全ての保留記憶領域に判定情報(乱数値)が記憶されている状態で現在変動している図柄変動ゲームが変動を終えると、「当該変動記憶領域」に、「第1記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第1記憶領域」に、「第2記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第2記憶領域」に、「第3記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第3記憶領域」に、「第4記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第4記憶領域」が空きとなる。なお、第1始動口21は遊技球が入球可能な入球口としたが、遊技球が通過可能な通過領域で構成してもよい。
【0037】
また、第1始動口21の周囲には始動口発光装置21aが設けられている。当該始動口発光装置21aは、例えば、遊技球が第1始動口21に入球した際に、入球したことを報知する発光を行ったり、後述する保留先読み演出を行う場合に、保留先読み演出の対象となっている保留アイコンの色と同一の色で発光を行ったりすることが可能となっている。
【0038】
第2始動口22は、遊技領域7の右中央部に設けられており、遊技領域7の右側に遊技球が発射される、いわゆる「右打ち」が行われている場合に遊技球が入球可能になっている。また、第2始動口22は、第1始動口21とは異なり、上方に常時開口しておらず、原則、遊技球の入球を許容していない(「閉」状態となっている)。すなわち、第2始動口22は、前側に突出可能な突出部材を有しており、この突出部材が前側に突出した場合(「開」状態となった場合)に限り、遊技球の入球が可能となる。
【0039】
突出部材を前側に突出させて遊技球の入球を許容させるか否かについては、普通図柄当たり判定処理で普図当たりと判定された場合に、後述の
図6の「第2始動口の開閉態様」で示す開閉態様にて開閉させることが可能となっている。そして、第2始動口22に遊技球が入球し、第2始動口検出SW22aにより検出されると、例えば、「2」球の遊技球が賞球として払出され、賞球の他に何れかの保留記憶領域が空きである場合、図柄変動ゲームが実行される。
【0040】
なお、第2始動口22への入球に基づく図柄変動ゲームが行われているときに、さらに第2始動口22へ遊技球が入球すると、当該入球に基づく図柄変動ゲームの実行は保留されるようになっており、実行されている図柄変動ゲームを除いて、最大で「4」個まで保留することができるようになっている。保留に係るメインRAM103の具体的構成は、上述した第1始動口21と同様であるため、説明を省略する。
【0041】
なお、第2始動口22として、前後方向に可動する突出部材を用いたが、可動翼片を有した、いわゆる「電動チューリップ」を用いてもよい。また、第2始動口22は遊技球が入球可能な入球口としたが、遊技球が通過可能な通過領域で構成してもよい。また、第2始動口22を第2の遊技領域7bに設けることとしたが、第1の遊技領域7aに設けるようにしてもよい。
【0042】
本実施形態において、第1始動口21、および第2始動口22に遊技球が入球し、特別図柄当たり判定処理を行い、特別図柄および装飾図柄画像および第4図柄画像を変動表示して、変動時間が経過した後に特別図柄当たり判定処理の判定結果(特別図柄および装飾図柄画像および第4図柄画像)を導出(確定表示)する、といった一連の流れを「図柄変動ゲーム」と称したり、単に、「1変動の遊技」と称したりすることがある。また、「図柄変動ゲーム」の実行中を「変動表示」と称したりすることがある。
【0043】
また、第1始動口21に1の遊技球が入球した場合は、第1特別図柄表示器27aと、画像表示装置26と、において、1の遊技球が入球したことに基づく「図柄変動ゲーム」が実行され、第2始動口22に1の遊技球が入球した場合は、第2特別図柄表示器27bと、画像表示装置26と、において、1の遊技球が入球したことに基づく「図柄変動ゲーム」が実行される。よって、「図柄変動ゲーム」とは、第1特別図柄表示器27aと、画像表示装置26と、で行われるゲームの総称、および、第2特別図柄表示器27bと、画像表示装置26と、で行われるゲームの総称を指している。
【0044】
また、本実施形態において、図柄変動ゲームにおける変動時間が経過した後に、特別図柄当たり判定処理の判定結果(特別図柄および装飾図柄画像および第4図柄画像)を導出することを、(特別図柄および装飾図柄画像および第4図柄画像の)「確定表示」と称する。「確定表示」とは、特別図柄および装飾図柄画像および第4図柄画像が完全に停止した状態である。一方で、図柄変動ゲームにおいて、変動時間が経過する前に、装飾図柄画像を一旦停止させることを、装飾図柄画像の「仮停止表示」と称する。「仮停止表示」の一例としては、後述の「リーチ」であるときや、「確定表示」前の「揺れ変動表示」が挙げられる。「確定表示」前の「揺れ変動表示」とは、例えば、装飾図柄画像が、例えば、「767」等で「仮停止表示」し、そのまま「767」で「確定表示」するか、一旦、「767」のハズレの表示を「仮停止表示」しておいて、逆転演出を行って「777」を導出した後に「777」を「確定表示」するか、の分岐の箇所で行う変動表示が挙げられる。
【0045】
普通入賞口23は、遊技領域7の左下方に「3」個、右下方に「1」個の、計「4」個設けられており、左下方の「3」個の普通入賞口23は、いわゆる「左打ち」が行われている場合に遊技球が入球可能になっており、右下方の「1」個の普通入賞口23は、いわゆる「右打ち」が行われている場合に遊技球が入球可能になっている。また、普通入賞口23は、第1始動口21同様、上方に常時開口しており、常に遊技球の入球を許容している。そして、普通入賞口23に遊技球が入球し、普通入賞口検出SW23aにより検出されると、例えば、「8」球の遊技球が賞球として払出される。なお、普通入賞口23の配置位置は、任意に変更可能であり、また、数も、「4」個より少なくしてもよい。また、左下方の「3」個の普通入賞口23と、右下方の「1」個の普通入賞口23とで、賞球数を異ならせてもよい。
【0046】
大入賞口24は、遊技領域7の右下方部に設けられており、いわゆる「右打ち」が行われている場合に遊技球が入球可能になっている。また、大入賞口24は、開閉扉を有しており、特別図柄当たり判定処理において当たりと判定された場合に、当たり遊技が実行され、開閉扉が前側に傾動して、遊技球の入球を許容する。そして、大入賞口24に遊技球が入球し、大入賞口検出SW24aにより検出されると、例えば、「12」球の遊技球が賞球として払出される。
【0047】
ここで、当たり遊技においては、大入賞口24の開閉扉が
図6で示す付与ラウンド数にわたり開放(前側に傾動)する。そして、1ラウンドあたり、29.5S(S=秒)にわたって開放(前側に傾動)し、29.5S経過前に10球の遊技球の入球が大入賞口検出SW24aにより検出されると、29.5S経過前であっても、開閉扉を閉じて次のラウンドに進み、これを規定ラウンド数分繰り返すことになる。一方で、10球の遊技球の入球が大入賞口検出SW24aにより検出される前に29.5S経過(いわゆる、「アタッカーフルオープン」)すると、開閉扉を閉じて次のラウンドに進むことになる。この場合、1ラウンドあたりの規定入球数である10球に到達せずに1のラウンド遊技が終了してしまうので遊技者にとっては不利となる。
【0048】
なお、本実施形態においては、大入賞口24として、前側に傾動する開閉扉を用いたが、いわゆる「電動チューリップ」を用いてもよいし、前後方向に進退する「シャッタ部材」を用いてもよい。また、遊技領域7に複数の大入賞口を有していてもよい。
【0049】
画像表示装置26は、略全域に表示領域を有しており、ステージ17よりも上方に位置するように設けられ、表示領域において図柄変動ゲームや演出画像を表示可能としている。つまり、第1始動口21、または第2始動口22に遊技球が入球し、特別図柄当たり判定処理が行われたことに基づいて、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cを変動表示領域において変動(縦スクロール)させる。なお、第1始動口21に遊技球が入球した場合でも、第2始動口22に遊技球が入球した場合でも、共通して、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cを変動表示領域において変動(縦スクロール)させる(特別図柄表示器は異なっているが、画像表示装置26において用いる装飾図柄画像は共通している)。
【0050】
そして、変動時間内において演出画像を表示し、変動時間が経過すると、当たりである場合は、例えば、各装飾図柄画像に「7」を停止させて、「777」の装飾図柄の組み合わせを確定表示させることで、当たりであることを報知する。一方で、ハズレである場合は、例えば、「765」の装飾図柄の組み合わせを確定表示させることで、ハズレであることを報知する。
【0051】
また、各装飾図柄画像とは別に、第4図柄画像26d(上述の、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cに次ぐ「4」番目の図柄)を表示領域の右下方にて表示可能としており、各装飾図柄画像と同期して、変動表示および確定表示が可能となっている。また、画像表示装置26は、第1始動口21における図柄変動ゲームの保留の数を「0」~「4」で表示する第1始動口保留個数画像26eと、第2始動口22における図柄変動ゲームの保留の数を「0」~「4」で表示する第2始動口保留個数画像26fと、第1始動口21における図柄変動ゲームの保留の数を保留球画像で表示する第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像26表示領域jと(
図3においては、単に「g」、「h」、「i」、「j」と示す)、第2始動口22における図柄変動ゲームの保留の数を保留球画像で表示する第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nと(
図3においては、単に「k」、「l」、「m」、「n」と示す)、を表示可能としている。また、現在実行されている図柄変動ゲームに対応するアイコン画像を表示する当該変動アイコン表示領域26o(
図3においては、単に「o」と示す)、を表示可能としている。
【0052】
なお、第1始動口保留個数画像26eに表示される保留の数と第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに表示される保留の数とは、原則、同期し(コマンドエラー等が生じた場合を除く)、第2始動口保留個数画像26fに表示される保留の数と第2始動口第1保留球画像表示領域26k~第2始動口第4保留球画像表示領域26nに表示される保留の数とは、原則、同期する(コマンドエラー等が生じた場合を除く)。例えば、第1始動口保留個数画像26eで「4」と表示する場合は、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに「4」個の保留球画像が表示されることになる。
【0053】
なお、第1始動口保留個数画像26eとして表示される保留の数と、第2始動口保留個数画像26fとして表示される保留の数とを、以下において、「数字保留」と称することがある。また、第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像26表示領域jに表示される保留球画像と、第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nに表示される保留球画像とを、以下において、「保留アイコン」と称することがある。また、当該変動アイコン表示領域26oに表示されるアイコン画像を、以下において、「当該変動アイコン」と称することがある。また、当該変動アイコン、保留アイコンを総称して単に「アイコン」と称することがある。
【0054】
なお、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像表示領域26j、第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nを、画像表示装置26に表示するようにしたが、これに限られず、LEDやランプ等に表示するようにしてもよいし、画像表示装置26とは別の表示装置(例えば、第2画像表示装置、いわゆる「サブ液晶」)に表示するようにしてもよい。
【0055】
左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26c、および第4図柄画像26dは、「1」~「8」までの図柄画像を表示可能であって、特別図柄当たり判定処理の判定結果が当たりである場合は、「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」のいずれかの図柄の組み合わせを表示可能である。
【0056】
一方、特別図柄当たり判定処理の判定結果がハズレである場合は、上記の図柄の組み合わせ以外の図柄の組み合わせを表示可能である。ハズレである場合は、後述の特別図柄変動パターンにおいて、「リーチ」を伴う特別図柄変動パターンが決定された場合、例えば、「767」といった図柄の組み合わせが確定表示され、「リーチ」を伴わない特別図柄変動パターンが決定された場合、例えば、「765」といった図柄の組み合わせが確定表示されることになる。
【0057】
なお、「リーチ」とは、左装飾図柄画像26aと、右装飾図柄画像26cとが同じ数字画像を表示(仮停止表示)しており、中装飾図柄画像26bが変動表示している状態(仮停止表示する図柄画像、変動表示する図柄画像はこれに限られない)のことをいい、本実施形態において、「特別図柄当たり判定処理」の判定結果が当たりである場合は、必ず「リーチ」を経由するように構成されていることから、遊技者にとって当たり遊技に期待が持てる状態であるといえる。
【0058】
なお、第4図柄画像26dは、上述の図柄の組み合わせとせずに、単に一桁の数字を表示するだけでもよいし、二桁の数字を表示するだけでもよいし、記号やキャラクタを表示するようにしてもよいし、発光色の相違により、当たりやハズレ、図柄の種類を識別できるようにしてもよい。
【0059】
図柄表示装置27は、遊技盤6の、遊技領域7とは異なる領域である遊技領域外(外レール部材18の外側)に設けられている。図柄表示装置27には、
図4にも示されるように、主制御基板100によって表示制御され、第1始動口21へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームを実行する第1特別図柄表示器27aと、第2始動口22へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームを実行する第2特別図柄表示器27bと、が設けられている。ここで、第1特別図柄表示器27a、および第2特別図柄表示器27bは、7セグメント表示器にて構成されており、図柄変動ゲームにおいては、特別図柄を変動開始から「-」(横バー図柄)を点滅させ、特別図柄当たり判定処理の判定結果を導出するタイミングになると、ハズレであれば「-」(横バー図柄)を点灯表示(確定表示)させ、当たりであれば、例えば、「7」を点灯表示(確定表示)させる。つまり、「特別図柄」とは、主制御基板100によって表示制御される図柄のことを指している。
【0060】
なお、本実施形態において、「特別図柄」や、上述の左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26c、および第4図柄画像26dを、単に「図柄」といったり、「識別情報」といったりすることがある。また、演出制御基板200で管理する、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cを、単に「装飾図柄」ということがある。また、演出制御基板200で管理する、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26c、第4図柄画像26dを、総称して「サブ図柄」ということがある。
【0061】
また、図柄表示装置27には、
図4にも示されるように、主制御基板100によって表示制御され、第1始動口21へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームの保留の数を表示する第1特別図柄保留表示器27cと、第2始動口22へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームの保留の数を表示する第2特別図柄保留表示器27dと、が設けられている。
【0062】
第1特別図柄保留表示器27c、および第2特別図柄保留表示器27dは、それぞれ2個のドットLED表示器にて構成されており、「消灯」、「点灯」、「点滅」により保留の数を表示することが可能となっている。例えば、保留の数が「0」である場合は、いずれのドットLED表示器も「消灯」し、保留の数が「1」である場合は、一方が「点灯」し、他方が「消灯」し、保留の数が「2」である場合は、ともに「点灯」し、保留の数が「3」である場合は、一方が「点灯」し、他方が「点滅」し、保留の数が「4」である場合は、ともに「点滅」するようになっている。
【0063】
また、第1特別図柄保留表示器27cは、上述の第1始動口保留個数画像26eとして表示される保留の数と、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに表示される保留の数と、原則、同期し(コマンドエラー等が生じた場合を除く)、第2特別図柄保留表示器27dは、上述の第2始動口保留個数画像26fとして表示される保留の数と、第2始動口第1保留球画像表示領域26k~第2始動口第4保留球画像表示領域26nとして表示される保留の数と、原則、同期する(コマンドエラー等が生じた場合を除く)。例えば、第1特別図柄保留表示器27cがともに「点滅」する場合(保留の数が4個ある場合)は、第1始動口保留個数画像26eとして「4」が表示され、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに「4」個の保留球画像が表示されることになる。なお、以下において、第1特別図柄保留表示器27c、第2特別図柄保留表示器27dを、「メイン保留表示器」と称することがある。
【0064】
なお、第1特別図柄保留表示器27c、および第2特別図柄保留表示器27dは、それぞれ2個のドットLED表示器にて構成したが、これに限られない。例えば、主制御基板100によって表示制御される液晶表示装置を設けて、当該液晶表示装置に表示するようにしてもよい。
【0065】
また、図柄表示装置27には、
図4にも示されるように、主制御基板100によって表示制御され、ゲート部材20へ遊技球が通過したことに基づく普通図柄変動ゲームを実行する普通図柄表示器27eが設けられている。普通図柄表示器27eは、2個のドットLED表示器にて構成されており、普通図柄変動ゲームにおいては、変動開始から、一方を点灯、他方を消灯させる態様と、一方を消灯、他方を点灯させる態様と、を繰り返し実行して、普通図柄当たり判定処理の判定結果を導出するタイミングになると、ハズレであれば一方を点灯、他方を消灯させる確定表示を行い、普図当たりであれば、一方を消灯、他方を点灯させる確定表示を行う。
【0066】
また、図柄表示装置27には、
図4にも示されるように、主制御基板100によって表示制御され、ゲート部材20を遊技球が通過したことに基づく普通図柄変動ゲームの保留の数を表示する普通図柄保留表示器27fが設けられている。なお、普通図柄保留表示器27fは、上述の第1特別図柄保留表示器27c、および第2特別図柄保留表示器27dと同様に、2個のドットLED表示器で構成されており、保留の数の表示態様も同様であることから、詳細な説明は省略する。
【0067】
また、図柄表示装置27には、
図4にも示されるように、主制御基板100によって表示制御され、上述の当たり遊技における大入賞口24の開放回数を示す「ラウンド数(
図6の付与ラウンド数参照)」を表示するラウンド表示器27gが設けられている。ラウンド表示器27gは、「4」個のドットLED表示器にて構成されており、
図6で示す、5ラウンド用、10ラウンド用がそれぞれ設けられている。そして、例えば、特別図柄Aでの当たりとなった場合は、10ラウンド用のLED表示器が点灯し、他は消灯し、特別図柄Bで当たりとなった場合は、5ラウンド用のLED表示器が点灯し、他は消灯する。
【0068】
また、遊技盤6には盤用照明装置29(例えば、フルカラーLED)が複数設けられており、パチンコ遊技機1に電源が投入されている状態において、所定の発光パターンにて発光することでパチンコ遊技機1の装飾性を高めている。例えば、盤用照明装置29は、
図3の符号29で示すように、遊技盤6の遊技領域7を全体的に装飾することが可能である。また、画像表示装置26の表示内容を際立たせるために、盤用照明装置29を全て消灯させることもできる。また、所定の発光パターンは、発光速度、発光色、発光させるLEDと発光させないLED等を規定した複数の発光パターンで構成されている。
【0069】
また、画像表示装置26の右側(いわゆる「センター役物」)には、盤用照明装置29の一態様としての、第1特別図柄サブ保留表示器29aと、第2特別図柄サブ保留表示器29bと、右打ち表示器29cとが設けられている。第1特別図柄サブ保留表示器29aおよび第2特別図柄サブ保留表示器29bは、演出制御基板200によって表示制御され、それぞれ2個のドットLED表示器にて構成されており、「消灯」、「点灯」、「点滅」により保留の数を表示することが可能となっている。例えば、保留の数が「0」である場合は、いずれのドットLED表示器も「消灯」し、保留の数が「1」である場合は、一方が「点灯」し、他方が「消灯」し、保留の数が「2」である場合は、ともに「点灯」し、保留の数が「3」である場合は、一方が「点灯」し、他方が「点滅」し、保留の数が「4」である場合は、ともに「点滅」するようになっている。
【0070】
また、第1特別図柄サブ保留表示器29aは、第1始動口保留個数画像26eとして表示される保留の数と、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに表示される保留の数と、原則、同期し(コマンドエラー等が生じた場合を除く)、第2特別図柄サブ保留表示器29bは、第2始動口保留個数画像26fとして表示される保留の数と、第2始動口第1保留球画像表示領域26k~第2始動口第4保留球画像表示領域26nとして表示される保留の数と、原則、同期する(コマンドエラー等が生じた場合を除く)。例えば、第1特別図柄サブ保留表示器29aがともに「点滅」する場合(保留の数が4個ある場合)は、第1始動口保留個数画像26eとして「4」が表示され、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに「4」個の保留球画像が表示されることになる。なお、以下において、第1特別図柄サブ保留表示器29a、第2特別図柄サブ保留表示器29bを、「サブ保留表示器」と称することがある。
【0071】
なお、第1特別図柄サブ保留表示器29aと、第2特別図柄サブ保留表示器29bとを、それぞれ2個のドットLED表示器にて構成したが、これに限られない。例えば、画像表示装置26とは別の表示装置(例えば、第2画像表示装置、いわゆる「サブ液晶」)に表示するようにしてもよい。
【0072】
右打ち表示器29cは、演出制御基板200によって表示制御され、例えば、当たり遊技においてオープニングコマンドを受信したことに基づいて点灯したり、例えば、遊技状態コマンド(確変)、遊技状態コマンド(時短)を受信したことに基づいて点灯したりする。これにより、遊技者に右打ちを行うことを促すことができる。一方で、通常遊技状態であるときは消灯(遊技状態コマンド(通常)を受信したことに基づいて消灯)しており、これにより、遊技者に左打ちを行うことを促すことができる。なお、右打ち表示器29cが消灯状態であることで遊技者に左打ちを行うことを促すようにしているが、左打ち表示器を設けて、当該左打ち表示器を点灯させることで遊技者に左打ちを行うことを促すようにしてもよい。
【0073】
次に、
図4に基づいて、パチンコ遊技機1の内部構成(制御システムのブロック図)について説明を行う。なお、
図3の遊技盤6の構成で説明したものについては、適宜説明を省略する。
【0074】
パチンコ遊技機1は、中枠3の後側に主制御基板100、演出制御基板200、払出制御基板300、電源基板400を搭載している(
図2参照)。そして、
図4に示されるように、主制御基板100と、演出制御基板200とは、ハーネス等(図示せず)を介して、主制御基板100から演出制御基板200に対して一方向通信のみが可能となるように接続されている。また、主制御基板100と、払出制御基板300とは、ハーネス等を介して、双方向通信が可能となるように接続されている。また、払出制御基板300から演出制御基板200に対して一方向通信のみが可能となるように接続されている。また、電源基板400は、電源プラグ(図示せず)を介して外部電力の供給を受けて、供給された外部電力を、主制御基板100、演出制御基板200、払出制御基板300のいずれに対しても供給可能となるように接続されている。
【0075】
また、主制御基板100は、各種SWからの入力が可能となるように、ハーネスや中継基板等を介して接続されているとともに、各種表示器への表示制御、および各種ソレノイドへの駆動制御が可能となるように、それぞれハーネスや中継基板等を介して接続されている。また、演出制御基板200は、各種SWからの入力が可能となるように、ハーネスや中継基板等を介して接続されているとともに、各種表示器への表示制御が可能となるように、ハーネスや中継基板等を介して接続されている。
【0076】
主制御基板100には、遊技の進行に係る制御処理を行うメインCPU101と、当該遊技の進行に係る制御処理に必要な制御プログラムを記憶するメインROM102と、当該遊技の進行に係る制御処理において必要な読み出し、書き込みが可能なメインRAM103が備えられている。また、図示は省略しているが、これら以外にも、メインCPU101に対して割込信号を付与する割込コントローラ回路や、一定範囲の乱数を生成するハード乱数生成回路等を備えている。なお、メインCPU101における遊技の進行に係る制御処理については後でフローチャートを用いて詳述する。
【0077】
また、メインRAM103には、各種情報を管理するための格納領域(図示せず)が設けられている。例えば、設定値の情報を格納する設定値格納領域、特別図柄の状態を格納する特別図柄状態フラグ格納領域、遊技状態を格納する遊技状態格納領域、当たり遊技における状態を格納する当たり状態格納領域、普通図柄の状態を格納する普通図柄状態フラグ格納領域、普通図柄当たり遊技における状態を格納する普通図柄当たり状態格納領域が挙げられる。
【0078】
また、メインRAM103には、各種情報(時間や回数)を管理するためのカウンタ(
図9参照)が設けられている。例えば、通常遊技状態、時短遊技状態Aにおける図柄変動ゲームが行われた回数をカウント(計数記憶)するための時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ、時短遊技状態(A、B)における図柄変動ゲームが行われた回数をカウント(計数記憶)するための時短遊技状態遊技数カウンタ、確変遊技状態における図柄変動ゲームが行われた回数をカウント(計数記憶)するための確変遊技状態遊技数カウンタ、各種時間を管理するための時間管理カウンタ、当たり遊技におけるラウンド数を管理するためのラウンド数カウンタが挙げられる。
【0079】
なお、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタは、当たり遊技終了後の時短遊技状態Aの開始からカウントを開始し、時短遊技状態Aが終了して通常遊技状態に移行しても、カウンタ値を引き継ぐようになっている。例えば、当たり遊技終了後の時短遊技状態Aの開始時は、カウンタ値が「0」であり、時短遊技状態Aが終了して通常遊技状態に移行した時は、カウンタ値が「100」となる。そして、後述する遊技状態別処理のステップS105-4-11-8でカウンタ値が「898(時短遊技状態100+通常遊技状態798)」と判定されると、当該処理を肯定するようになっている。
【0080】
なお、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタは、通常遊技状態のみの遊技数をカウントするようにしてもよい。つまり、時短遊技状態Aが終了して通常遊技状態に移行した時は、カウンタ値が「0」であり、後述する遊技状態別処理のステップS105-4-11-8でカウンタ値が「798(通常遊技状態798)」と判定されると、当該処理を肯定するようにしてもよい。
【0081】
ゲート検出SW20aは、遊技盤6のゲート部材20の通過口内部に設けられており、遊技球がゲート部材20に通過したことを検出するためのSWである。つまり、ゲート検出SW20aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、遊技球の通過を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。そして、検出した情報を入力した主制御基板100(メインCPU101)は、普通図柄保留表示器27fにおいて普通図柄変動ゲームを実行しておらず、普通図柄用の当該変動記憶領域~第4記憶領域のいずれにも判定情報(乱数値)が記憶されていない場合は、即、普通図柄変動ゲームを実行するように制御し、例えば第3記憶領域まで判定情報(乱数値)が記憶されている場合は、普通図柄変動ゲームの実行を保留するように制御し、第4記憶領域まで判定情報(乱数値)が記憶されている場合は、普通図柄変動ゲームの実行の保留を行わないように制御する。
【0082】
第1始動口検出SW21aは、遊技盤6の第1始動口21の入賞口内部に設けられており、遊技球が第1始動口21に入球したことを検出するためのSWである。つまり、第1始動口検出SW21aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、遊技球の入球を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。そして、検出した情報を入力した主制御基板100(メインCPU101)は、第1始動口21に遊技球が入球したことによる賞球として、3球の遊技球を払出制御基板300に払出させるための処理を行う。
【0083】
また、主制御基板100は、第1始動口検出SW21aより入力が行われた場合、第1特別図柄表示器27a、第2特別図柄表示器27bのいずれにおいても図柄変動ゲームを実行しておらず、特別図柄用(第1始動口)の当該変動記憶領域~第4記憶領域のいずれにも判定情報(乱数値)が記憶されていない場合は、即、第1特別図柄表示器27aにおいて図柄変動ゲームを実行するように制御し、例えば第3記憶領域まで判定情報(乱数値)が記憶されている場合は、図柄変動ゲームの実行を保留するように制御し、第4記憶領域まで判定情報(乱数値)が記憶されている場合は、図柄変動ゲームの実行の保留を行わないように制御する。
【0084】
第2始動口検出SW22aは、第2始動口22の入賞口内部に設けられており、遊技球が第2始動口22に入球したことを検出するためのSWである。つまり、第2始動口検出SW22aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、遊技球の入球を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。そして、検出した情報を入力した主制御基板100(メインCPU101)は、第2始動口22に遊技球が入球したことによる賞球として、2球の遊技球を払出制御基板300に払出させるための処理を行う。
【0085】
また、主制御基板100(メインCPU101)は、第2始動口検出SW22aより入力が行われた場合、第1特別図柄表示器27a、第2特別図柄表示器27bのいずれにおいても図柄変動ゲームを実行しておらず、特別図柄用(第2始動口)の当該変動記憶領域~第4記憶領域のいずれにも判定情報(乱数値)が記憶されていない場合は、即、第2特別図柄表示器27bにおいて図柄変動ゲームを実行するように制御し、例えば第3記憶領域まで判定情報(乱数値)が記憶されている場合は、図柄変動ゲームの実行を保留するように制御し、第4記憶領域まで判定情報(乱数値)が記憶されている場合は、図柄変動ゲームの実行の保留を行わないように制御する。
【0086】
第2始動口開閉ソレノイド22bは、第2始動口22の後方に設けられており、上述の第2始動口22に設けられた突出部材に開閉動作を行わせるためのソレノイドである。つまり、第2始動口開閉ソレノイド22bと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100(メインCPU101)は、普通図柄当たり判定処理で普図当たりと判定した場合に、
図6の「第2始動口の開閉態様」で示す開閉態様にて開閉させるために、第2始動口開閉ソレノイド22bを駆動制御する。
【0087】
普通入賞口検出SW23aは、遊技盤6の普通入賞口23の入賞口内部に設けられており、遊技球が普通入賞口23に入球したことを検出するためのSWである。つまり、普通入賞口検出SW23aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、遊技球の入球を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。そして、検出した情報を入力した主制御基板100(メインCPU101)は、普通入賞口23に遊技球が入球したことによる賞球として、8球の遊技球を払出制御基板300に払出させるための処理を行う。
【0088】
大入賞口検出SW24aは、大入賞口24の入賞口内部に設けられており、遊技球が大入賞口24に入球したことを検出するためのSWである。つまり、大入賞口検出SW24aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、遊技球の入球を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。そして、検出した情報を入力した主制御基板100(メインCPU101)は、大入賞口24に遊技球が入球したことによる賞球として、12球の遊技球を払出制御基板300に払出させるための処理を行う。また、主制御基板100(メインCPU101)は、大入賞口24に遊技球が入球したことを示す大入賞口入賞コマンドを演出制御基板200に対して送信する。これにより、演出制御基板200においても、大入賞口24への遊技球の入球状況を認識できる。
【0089】
大入賞口開閉ソレノイド24bは、大入賞口24の後方または側方に設けられており、上述の大入賞口24に設けられた開閉扉に開閉動作を行わせるためのソレノイドである。つまり、大入賞口開閉ソレノイド24bと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100(メインCPU101)は、当たり遊技において、
図6の付与ラウンド数にわたり開閉扉を開閉させるために、大入賞口開閉ソレノイド24bを駆動制御する。
【0090】
アウト検出SW25aは、アウト口25の入口内部に設けられており、遊技球がアウト口25に入球したことを検出するためのSWである。つまり、アウト検出SW25aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、遊技球の入球を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。これにより、主制御基板100においてアウト個数を把握することができる。
【0091】
第1特別図柄表示器27aは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御され、第1始動口21に遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームを実行するための表示器である。つまり、第1特別図柄表示器27aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100(メインCPU101)は、第1特別図柄表示器27aにおける図柄変動ゲームの実行条件が成立した場合に、第1特別図柄表示器27aにおいて図柄変動ゲームを表示制御する。なお、第1特別図柄表示器27aにおける図柄変動ゲームの実行条件が成立とは、後述の「特別図柄変動開始時処理」(
図19参照)におけるステップS105-2-4の処理において肯定判定された場合が該当する。
【0092】
第2特別図柄表示器27bは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御され、第2始動口22に遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームを実行するための表示器である。つまり、第2特別図柄表示器27bと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100(メインCPU101)は、第2特別図柄表示器27bにおける図柄変動ゲームの実行条件が成立した場合に、第2特別図柄表示器27bにおいて図柄変動ゲームを表示制御する。なお、第2特別図柄表示器27bにおける図柄変動ゲームの実行条件が成立とは、「特別図柄変動開始時処理」(
図19参照)におけるステップS105-2-1の処理において肯定判定された場合が該当する。
【0093】
第1特別図柄保留表示器27cは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御され、第1始動口21へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームの保留の数を表示するための表示器である。つまり、第1特別図柄保留表示器27cと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100は、第1始動口検出SW21aより遊技球を検出した情報を入力すると、保留の上限値(4個)に達していない場合に、第1特別図柄保留表示器27cを表示制御する(消灯から点灯、または点灯から点滅させる)。一方、現在変動している第1始動口21へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームが終了すると、第1特別図柄保留表示器27cを表示制御する(点滅から点灯、または点灯から消灯させる)。
【0094】
第2特別図柄保留表示器27dは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御され、第2始動口22へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームの保留の数を表示するための表示器である。つまり、第2特別図柄保留表示器27dと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100は、第2始動口検出SW22aより遊技球を検出した情報を入力すると、保留の上限値(4個)に達していない場合に、第2特別図柄保留表示器27dを表示制御する(消灯から点灯、または点灯から点滅させる)。一方、現在変動している第2始動口22へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームが終了すると、第2特別図柄保留表示器27dを表示制御する(点滅から点灯、または点灯から消灯させる)。
【0095】
普通図柄表示器27eは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御される普通図柄変動ゲームを実行するための表示器である。つまり、普通図柄表示器27eと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100(メインCPU101)は、普通図柄表示器27eにおける普通図柄変動ゲームの実行条件が成立した場合に、普通図柄表示器27eにおいて普通図柄変動ゲームを表示制御する。
【0096】
普通図柄保留表示器27fは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御され、ゲート部材20へ遊技球が通過したことに基づく普通図柄変動ゲームの保留の数を表示するための表示器である。つまり、普通図柄保留表示器27fと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100(メインCPU101)は、ゲート検出SW20aより遊技球を検出した情報を入力すると、保留の上限値(4個)に達していない場合に、普通図柄保留表示器27fを表示制御する(消灯から点灯、または点灯から点滅させる)。一方、現在変動している普通図柄変動ゲームが終了すると、普通図柄保留表示器27fを表示制御する(点滅から点灯、または点灯から消灯させる)。
【0097】
ラウンド表示器27gは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御され、上述の当たり遊技における大入賞口24の開放回数を表示するための表示器である。つまり、ラウンド表示器27gと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、例えば、特別図柄当たり判定処理で当たりと判定した図柄変動ゲームが終了し、第1特別図柄表示器27aに当たりを示す特別図柄(例えば、「7」)を表示するタイミングにおいて、決定された当たり遊技に対応するラウンド数のLED表示器を点灯制御する。そして、当たり遊技が実行されているときは、継続してラウンド表示器27gを点灯制御し、当たり遊技が終了するとラウンド表示器27gを消灯制御する。
【0098】
磁気センサ27hは、遊技盤6の複数個所に設けられており、磁気を検出するためのセンサである。つまり、磁気センサ27hと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、例えば、予め定められた規定値を超える異常な磁気を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。これにより、主制御基板100において、異常な磁気を検出することができる。そして、異常な磁気を検出すると、異常な磁気を検出した情報を演出制御基板200に送信する。これにより、異常な磁気を検出したことの報知を実行することができる。
【0099】
電波センサ27iは、遊技盤6の複数個所に設けられており、電波を検出するためのセンサである。つまり、電波センサ27iと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、例えば、予め定められた規定値を超える異常な電波を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。これにより、主制御基板100において、異常な電波を検出することができる。そして、異常な電波を検出すると、異常な電波を検出した情報を演出制御基板200に送信する。これにより、異常な電波を検出したことの報知を実行することができる。
【0100】
演出制御基板200には、演出制御部200aが設けられており、当該演出制御部200aは、演出制御処理を行うサブCPU201と、当該演出制御処理に必要な制御プログラムを記憶するサブROM202と、当該演出制御処理において必要な読み出し、書き込みが可能なサブRAM203とを有している。また、演出制御部200aとハーネス等を介して双方向通信が可能となるように接続された画像・音制御部200bが設けられており、当該画像・音制御部200bは、画像・音制御処理を行う画像・音CPU204と、音データを記憶する音ROM205と、画像データを記憶するCGROM206と、画像生成データ等を記憶するフレームバッファを備えるVRAM207とを有している。また、演出制御部200aとハーネス等を介して双方向通信が可能となるように接続された発光駆動制御部200cが設けられており、当該発光駆動制御部200cは、発光制御処理、駆動制御処理を行う発光駆動CPU208と、当該発光制御処理、駆動制御処理に必要な制御プログラムを記憶する発光駆動ROM209と、当該発光制御処理、駆動制御処理において必要な読み出し、書き込みが可能な発光駆動RAM210とを有している。
【0101】
また、演出制御部200aには、演出ボタン検出SW14aからの操作情報、演出レバー検出SW15aからの操作情報、十字キー検出SW16aからの操作情報が入力可能となるように接続されている。
【0102】
演出ボタン検出SW14aは、演出ボタン14に設けられており、演出ボタン14が操作有効期間にあるときに、遊技者により演出ボタン14が押下されたことを検出するためのSWである。つまり、演出ボタン検出SW14aと演出制御基板200とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、演出ボタン14が押下されたことを示す情報が演出制御基板200に入力するようになっている。そして、演出ボタン14が押下されたことを示す情報を入力した演出制御基板200は、演出ボタン14の押下に応じた演出を画像表示装置26やスピーカ10を介して制御する。ここで、演出ボタン14は、例えば、図柄変動ゲームにおいて、所定時間にわたり操作有効期間が設定され、演出ボタン検出SW14aは、操作有効期間が設定されているときの押下のみを検出する。
【0103】
演出レバー検出SW15aは、演出レバー15に設けられており、演出レバー15が操作有効期間にあるときに、遊技者により演出レバー15が操作されたことを検出するためのSWである。つまり、演出レバー検出SW15aと演出制御基板200とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、演出レバー15が操作されたことを示す情報が演出制御基板200に入力するようになっている。そして、演出レバー15が操作されたことを示す情報を入力した演出制御基板200は、演出レバー15の操作に応じた演出を画像表示装置26やスピーカ10を介して制御する。ここで、演出レバー15は、例えば、図柄変動ゲームにおいて、所定時間にわたり操作有効期間が設定され、演出レバー検出SW15aは、操作有効期間が設定されているときの操作のみを検出する。
【0104】
十字キー検出SW16aは、十字キーボタン16に設けられており、遊技者により十字キーボタン16が押下されたことを検出するためのSWである。つまり、十字キー検出SW16aと演出制御基板200とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、十字キーボタン16が操作されたことを示す情報が演出制御基板200に入力するようになっている。
【0105】
上述したように、十字キーボタン16の操作により、発光装置9から発する光量の調整や、画像表示装置26から発する光量の調整や、スピーカ10から発する音量の調整を行うことができる。具体的には、十字キーボタン16の上方向ボタンを押下すると光量を(段階的に)上げることができ、十字キーボタン16の下方向ボタンを押下すると光量を(段階的に)下げることができ、十字キーボタン16の右方向ボタンを押下すると音量を(段階的に)上げることができ、十字キーボタン16の左方向ボタンを押下すると音量を(段階的に)下げることができる。
【0106】
なお、光量は、「強」、「中」、「弱」の3段階で設定できるようにしてもよいし、さらに細分化した5段階で設定できるようにしてもよい。また、音量は、「大」、「中」、「小」の3段階で設定できるようにしてもよいし、さらに細分化した5段階で設定できるようにしてもよい。また、画像表示装置26において光量や音量の調整度合いを示すレベルゲージ画像の表示や、スピーカ10において段階に応じた調整音を発するようにしてもよい。例えば、音量の調整度合いを5段階で構成する場合、最少の音量値レベル1に対応する調整音を「ド♪」として、音量値レベル2に対応する調整音を「レ♪」として、音量値レベル3に対応する調整音を「ミ♪」として、音量値レベル4に対応する調整音を「ファ♪」として、最大の音量値レベル5に対応する調整音を「ソ♪」としてもよい。なお、音量値レベルに応じた音量値で調整音を出力するようにしてもよい。例えば、「ド♪」よりも「レ♪」の方が大きい音量値で出力されてもよい。
【0107】
なお、レベルゲージ画像は、光量や音量のレベルに併せた表示態様としてもよいし、光量や音量のレベルに関わらず一定の表示態様としてもよい。具体的には、光量や音量のレベルに併せた表示態様とは、例えば、音量レベル1を示すレベルゲージ画像の大きさ(表示面積)よりも、音量レベル1よりも音量値が大きい音量レベル2を示すレベルゲージ画像の大きさ(表示面積)を大きく表示することが想定される。一方、光量や音量のレベルに関わらず一定の表示態様とは、音量レベル1でも音量レベル2でもレベルゲージ画像の大きさ(表示面積)は変わらない表示とすることが想定される。
【0108】
なお、音量値レベルに対応する調整音は、どのレベルでも例えば「ピ♪」という音を発するようにして、段階毎に音量値を異ならせるようにしてもよい。具体的には、音量レベル1であるときは音量レベル1に応じた音量値で「ピ♪」という音を発し、音量レベル2であるときは音量レベル2に応じた音量値(音量レベル1よりも大きい音量値)で「ピ♪」という音を発することが想定される。
【0109】
なお、本実施形態において、光量の調整や、音量の調整は、図柄変動ゲームが行われていないときに実行可能としているが、図柄変動ゲームが行われているときであっても実行可能としてもよい。この場合は、上述のレベルゲージ画像は表示せず&調整音を発せずに、または、小さいサイズで表示&小さい音量にて調整音を出力して調整することが好ましい。そうすれば、図柄変動ゲームに対応する演出画像や演出音が、レベルゲージ画像や調整音により阻害されることを防止できる。
【0110】
また、当たり遊技の実行中に光量の調整や、音量の調整を可能としてもよい。この場合、上述した、図柄変動ゲームが行われていないときに光量の調整や音量の調整が行われた場合と同様にレベルゲージ画像の表示制御や調整音の出力制御が行われてもよいし、図柄変動ゲームが行われているときに光量の調整や音量の調整が行われた場合と同様にレベルゲージ画像の表示制御や調整音の出力制御が行われてもよい。
【0111】
なお、上述したレベルゲージ画像の表示は画像表示装置26にて行うこととしたが、画像表示装置26の他に表示装置を設ける場合は、当該他の表示装置に表示してもよい。そうすれば、画像表示装置26に表示される表示内容がレベルゲージ画像の表示に阻害されることを防止できる。
【0112】
なお、光量の調整が行われた場合は、レベルゲージ画像の表示は行うが、調整音の出力は行われないようにしてもよい。
【0113】
また、画像・音制御部200bには、画像表示装置26が接続されており、画像・音制御部200bにより生成された画像情報が表示可能となっている。また、画像・音制御部200bには、スピーカ10が接続されており、画像・音制御部200bにより生成された音情報が出力可能となっている。
【0114】
スピーカ10は、
図1においても説明したように、楽曲(BGM)や音声や効果音が出力可能となっている。例えば、後述する枠開放検出SW3aから閉状態である情報が入力されないと、中枠3が開状態にあることの報知音(例えば警告音+音声)を出力する。つまり、スピーカ10と画像・音制御部200bとは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、画像・音制御部200bの制御により、スピーカ10から上述した音が出力される。
【0115】
また、発光駆動制御部200cには、発光装置9、始動口発光装置21a、盤用照明装置29が接続されており、発光駆動制御部200cにより発光制御可能となっている。また、発光駆動制御部200cには、盤用駆動装置30が接続されており、当該盤用駆動装置30を介して、可動体28を駆動制御可能となっている。
【0116】
可動体28は、遊技盤6に設けられており、「落下」、「揺動」、「回転」等の動作が可能となっている。これらの動作を行うことで、当たり遊技が付与される可能性を示唆する。
また、可動体28は、発光部(例えばフルカラーLED)を有しており、複数色で発光可能となっている。
【0117】
また、可動体28は、電源関連サブコマンドを受信すると、画像表示装置26の表示領域前面において、上述した「落下」、「揺動」、「回転」等の動作が正常に行われるか確認するための初期動作を行うようになっている。当該初期動作は、画像表示装置26の表示領域前面に可動体28が移動することになるため、表示領域に表示される表示内容は可動体28により一定期間視認困難となる。なお、初期動作によって、表示領域に表示される表示内容は視認困難となっても、他の部材(例えば、始動口発光装置21a、第1特別図柄保留表示器27c、第2特別図柄保留表示器27d、盤用照明装置29等)が可動体28の初期動作によって視認困難となることはない。
【0118】
また、図示は省略しているが、これら以外にも、サブCPU201に対して割込信号を付与する割込コントローラ回路や、一定範囲の乱数を生成するハード乱数生成回路等を備えている。
【0119】
払出制御基板300には、払出制御処理を行う払出CPU301と、当該払出制御処理に必要な制御プログラムを記憶する払出ROM302と、当該払出制御処理において必要な読み出し、書き込みが可能な払出RAM303が備えられている。また、払出制御基板300には、ハーネス等を介して、払出装置304が接続されており、当該払出装置304を制御することにより、上受け皿5aに遊技球が払出されるようになっている。
【0120】
具体的には、主制御基板100において、例えば、第1始動口検出SW21aより遊技球を検出した情報を入力した場合は、3球の賞球を払出すように、主制御基板100から払出制御基板300に対して払出指令信号が送信され、これを受信した払出制御基板300は、払出装置304を制御することにより、3球の賞球を上受け皿5aに払出す。そして、3球の賞球の払出を完了すると、払出制御基板300から主制御基板100に対して払出完了信号が送信されて、第1始動口検出SW21aより遊技球を検出した情報を入力したことに対する遊技球の払出を完了する。
【0121】
また、払出制御基板300には、ハーネス等を介して、発射ハンドル8が接続されており、発射ハンドル8に設けられた上述のハンドルタッチセンサに遊技者が触れていることにより発射ハンドル8が把持されている情報が入力され、発射ハンドル8に設けられた図示しない発射ボリュームの量により発射ハンドル8の回動量が入力されるようになっている。
【0122】
また、払出制御基板300には、ハーネス等を介して、発射装置305が接続されており、当該発射装置305を制御することにより、遊技領域7に遊技球が発射されるようになっている。具体的には、払出制御基板300は、発射ハンドル8より、遊技者により発射ハンドル8が把持されていることや、発射ハンドル8の回動量を入力すると、発射ハンドル8の回動量に応じた発射強度にて発射装置305を制御し遊技球を発射させる。
【0123】
また、
図4においては図示していないが、払出制御基板300は、球貸出ユニット等を介して、
図1に示す球貸しボタン12からの入力信号を受信できるように接続されており、当該球貸しボタン12が遊技者により操作された場合は、払出制御基板300は、払出装置304を制御することにより、球貸しボタン12の1回の操作に対応する数(例えば、125球)の遊技球を上受け皿5aに払出す。
【0124】
枠開放検出SW3aは、中枠3に設けられており、ガラス枠4が開放されている場合や、ガラス枠4および中枠3が開放されている場合や、中枠3が開放されている場合等の「開」状態の検出と、ガラス枠4および中枠3が閉鎖されている場合の「閉」状態の検出とが可能である。つまり、枠開放検出SW3aと払出制御基板300とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、上述した「閉」状態にあると、閉状態である情報が払出制御基板300に入力されることになる。一方、上述した「開」状態にあると、上述した閉状態である情報が払出制御基板300に入力されず、入力されないことにより、払出制御基板300(払出CPU301)は、上述した「開」状態にあることを検出することができる。なお、払出制御基板300(払出CPU301)は、「閉」状態にあると検出した情報、「開」状態にあると検出した情報を演出制御基板200に対して送信可能である。
【0125】
上受け皿5aと下受け皿5bとの間には、上受け皿5aに貯留しきれない遊技球を下受け皿5bに案内するための通路が形成されており、当該通路に満タン検出SW300aが設けられている。下受け皿5bに案内された遊技球を(遊技機外に)排出せずに貯留していると、通路に遊技球が停留していき、所定量停留されると満タン検出SW300aがONになる。これにより、下受け皿5bにおいても遊技球が満タン状態にあることを検出することができる。そして、払出CPU301は、満タン検出SW300aがONになると払出装置304による遊技球の払出しを停止させるとともに、満タン検出SW300aがONである情報を演出制御基板200に対して送信するようになっている。これにより、演出制御基板200においては、下受け皿5bに貯留された遊技球を排出するよう促す報知を実行することが可能となる。
【0126】
電源基板400には、ハーネス等を介して、主制御基板100、演出制御基板200、払出制御基板300が接続されており、上述したとおり、電源プラグ(図示せず)を介して外部電力の供給を受けて、供給された外部電力を、主制御基板100、演出制御基板200、払出制御基板300のいずれに対しても供給する。なお、図示はしないが、電源基板400には、外部電力(交流100ボルト)を、直流24ボルトに変換する変換回路等が設けられている。
【0127】
次に、
図5を用いて、特別図柄当たり判定テーブル、普通図柄当たり判定テーブルについて説明する。はじめに、
図5(A-1)、(A-2)の特別図柄当たり判定テーブルは、メインROM102に記憶されている。ここで、本実施形態においては、6段階の設定値が設定でき、
図5(A-1)は設定値1用の特別図柄当たり判定テーブルの一例を示しており、
図5(A-2)は設定値6用の特別図柄当たり判定テーブルの一例を示しており、他の設定値については記載を省略している。メインCPU101は、例えば、設定値として1が設定されている場合は、(A-1)で示す設定値1用の特別図柄当たり判定テーブルを参照して特別図柄当たり判定処理を行い、設定値として6が設定されている場合は、(A-2)で示す設定値6用の特別図柄当たり判定テーブルを参照して特別図柄当たり判定処理を行う。また、第1始動口・第2始動口共通とは、第1始動口21に遊技球が入球した場合でも、第2始動口22に遊技球が入球した場合でも、参照する特別図柄当たり判定テーブルは共通であることを示している。なお、設定値は、「6」段階に限らず、任意のものとすることができる。例えば、「4」段階でもよいし、「2」段階でもよい。
【0128】
また、設定値を備えずに、
図5(A-1)の特別図柄当たり判定テーブルのみを備えるようにしてもよい(設定非搭載機としてもよい)。
また、設定値は備えているが、
図5(A-1)の特別図柄当たり判定テーブルのみを備えるようにしてもよい。すなわち、1段階のみの設定値を備え、
図10で示す主制御基板メイン処理の内容等は複数段階の設定値を備えた遊技機と同じものを用いるようにしても問題ない。また、1段階のみの設定値を備えた場合でも、
図11で示す設定値変更処理や、
図12で示す設定値確認処理が行われるようになっていても問題ない。このようにすれば、複数段階の設定値を備えた遊技機(設定搭載機)と、1段階のみの設定値を備えた遊技機(実質、設定非搭載機)とで、処理等を共通化することができるので、開発者の労力を削減できる。
また、1段階のみの設定値を備える場合、主制御基板100も複数段階の設定値を備えた遊技機と同じものを用いるようにしても問題ない(ハード面も共通化してよい)。このようにすれば、部材も共通化できるので、コストを削減できる。
【0129】
図5(A-1)の特別図柄当たり判定テーブルにおいては、遊技状態が通常遊技状態であるときと、時短遊技状態(A、B)であるときとにおいて、特別図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率が「1/319」で、ハズレと判定される確率が「318/319」となっており、遊技状態が確変遊技状態であるときにおいて、特別図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率が「1/32」で、ハズレと判定される確率が「31/32」となっている。すなわち、遊技状態が確変遊技状態であるときは、通常遊技状態や時短遊技状態(A、B)よりも、当たりと判定される確率が約10倍に変動することから、確変遊技状態は、通常遊技状態や時短遊技状態(A、B)に比べて遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。
【0130】
図5(A-2)の特別図柄当たり判定テーブルにおいては、遊技状態が通常遊技状態であるときと、時短遊技状態(A、B)であるときとにおいて、特別図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率が「1/280」で、ハズレと判定される確率が「279/280」となっており、遊技状態が確変遊技状態であるときにおいて、特別図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率が「1/28」で、ハズレと判定される確率が「27/28」となっている。このように、設定値毎に異なる当たり確率を設定できるようにすることで遊技店側での出球の管理が容易となる。
【0131】
また、時短遊技状態(A、B)と確変遊技状態とにおいては、通常遊技状態に比べて、
図5(B)や
図6(B)で示すように、普通図柄当たり判定処理において、当たりに当せんし易く、且つ、当たりに当せんした場合の第2始動口22の突出部材の開閉態様として有利な開閉態様が選ばれることから、確変遊技状態が遊技者にとって最も有利な遊技状態であり、次いで時短遊技状態(A、B)が遊技者にとって有利な遊技状態であり、通常遊技状態が遊技者にとって最も不利な遊技状態となる。なお、
図7に示すように、時短遊技状態Aは上限が100回であり、時短遊技状態Bは上限が1212回であることから、時短遊技状態Aよりも時短遊技状態Bの方が遊技者にとって有利な遊技状態である。
【0132】
なお、本実施形態においては、
図3に示すように、ゲート部材20が遊技領域7の右側に設けられており、遊技領域7の左側には設けられていない。仮に、通常遊技状態において右打ちを行い、ゲート部材20に遊技球を通過させた場合は、
図5で示すように、「4/256」で普図当たりとなるため、第2始動口22の突出部材は開放し得るが、開放時間は「0.9S」であることから、第2始動口22に遊技球を入球させることは困難であり、打ち出した遊技球の大半がアウト口25を通過することになる。従って、通常遊技状態においては、左打ちを行って、第1始動口21へ遊技球を入球させることが遊技者にとっては最適な遊技となる。このため、通常遊技状態においてゲート検出SW20aが遊技球を検出すると、遊技者にとって最適な遊技を行うことを促す左打ち報知が行われることになる。
【0133】
なお、以下において、通常遊技状態と時短遊技状態(A、B)とを総称して低確率状態と称することがあり、確変遊技状態を高確率状態と称することがある。また、通常遊技状態を、非変短中、または非変短状態、と称することがあり、確変遊技状態と時短遊技状態(A、B)とを総称して変短中といったり、変短状態といったり、入球率向上状態といったりすることがある。
【0134】
次に、
図5(B)の普通図柄当たり判定テーブルは、メインROM102に記憶されている。そして、遊技状態が通常遊技状態であるときにおいて、普通図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率が「4/256」で、ハズレと判定される確率が「252/256」となっており、時短遊技状態(A、B)であるときと、確変遊技状態であるときとにおいて、普通図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率が「251/256」で、ハズレと判定される確率が「5/256」となっている。よって、通常遊技状態である場合よりも、時短遊技状態(A、B)や、確変遊技状態である場合の方が、普通図柄当たり判定処理にて当たりと判定され易く、遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。なお、普通図柄当たり判定テーブルにおいて設定値を設けていないが(設定値共通としているが)、特別図柄当たり判定テーブルと同様に設定値を設けてもよい。例えば、設定値「6」は、設定値「1」に比べると、普通図柄当たり判定において、当たり易くなっていてもよい。また、通常遊技状態であるときにおいて、普通図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率を「4/256」、ハズレと判定される確率を「252/256」としたが、これに限らず、ハズレと判定される確率を「256/256」としてもよい。
【0135】
次に、
図6を用いて、特別図柄決定テーブル、普通図柄決定テーブルについて説明する。はじめに、
図6(A)の特別図柄決定テーブルは、第1始動口21に遊技球が入球したことに基づいて特別図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合と、ハズレである場合とで、第1特別図柄表示器27aに確定表示する特別図柄を決定する際に参照する(1)第1始動口21用のテーブルと、第2始動口22に遊技球が入球したことに基づいて特別図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合と、ハズレである場合とで、第2特別図柄表示器27bに確定表示する特別図柄を決定する際に参照する(2)第2始動口22用のテーブルと、の2つのテーブルを有しており、これらは、メインROM102に記憶されている。そして、メインCPU101は、遊技球が入球した始動口に対応するテーブルを参照して、特別図柄当たり判定処理の判定結果に基づく特別図柄を決定する。
【0136】
そして、
図6(A)の(1)の特別図柄決定テーブルにおいては、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合、メインCPU101は、「特別図柄A」、「特別図柄B」、「特別図柄C」の中から、いずれかの特別図柄を決定する。具体的には、遊技球が第1始動口21に入球したときに特別図柄決定用の乱数を取得し、その取得した特別図柄決定用の乱数を参照していずれかの特別図柄を決定する。例えば、取得した特別図柄決定用の乱数が「0~9」であれば「特別図柄A」を決定し、取得した特別図柄決定用の乱数が「10~64」であれば「特別図柄B」を決定し、取得した特別図柄決定用の乱数が「65~99」であれば「特別図柄C」を決定する。そして、特別図柄を決定すると、一義的に、「付与ラウンド数」と、「当たり後の遊技状態」とが決定される。「特別図柄A」が決定された場合は、「付与ラウンド数」として10ラウンドが付与され、「当たり後の遊技状態」として確変遊技状態が付与される。また、「特別図柄B」が決定された場合は、「付与ラウンド数」として5ラウンドが付与され、「当たり後の遊技状態」として確変遊技状態が付与される。また、「特別図柄C」が決定された場合は、「付与ラウンド数」として10ラウンドが付与され、「当たり後の遊技状態」として時短遊技状態Aが付与される。一方、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、ハズレである場合、メインCPU101は「特別図柄D」を決定し、「特別図柄D」には、「付与ラウンド数」、および「当たり後の遊技状態」は定められていないことから、当たり遊技は付与されない。
【0137】
また、
図6(A)の(2)の特別図柄決定テーブルにおいては、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合、メインCPU101は、「特別図柄E」、「特別図柄F」から、いずれかの特別図柄を決定する。具体的な決定手法は、上述の
図6(A)の(1)と同様であるため説明を省略する。そして、例えば、取得した特別図柄決定用の乱数が「0~64」であれば「特別図柄E」を決定し、取得した特別図柄決定用の乱数が「65~99」であれば「特別図柄F」を決定する。「特別図柄E」が決定された場合は、「付与ラウンド数」として10ラウンドが付与され、「当たり後の遊技状態」として確変遊技状態が付与される。また、「特別図柄F」が決定された場合は、「付与ラウンド数」として10ラウンドが付与され、「当たり後の遊技状態」として時短遊技状態Aが付与される。一方、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、ハズレである場合、メインCPU101は「特別図柄G」を決定する。
【0138】
このように、確変遊技状態が付与される割合は、第1始動口21が「65%」、第2始動口22が同じく「65%」となっていることから、確変遊技状態への突入率は、第1始動口21と第2始動口22とで差は設けられていない。一方、「付与ラウンド数」は、第2始動口22が必ず10ラウンドが付与され、5ラウンドが付与されることがない分、第1始動口21への入球に基づいて当たり遊技が付与されるよりも、第2始動口22への入球に基づいて当たり遊技が付与された方が、遊技者にとって有利であるといえる。なお、本実施形態においては、特別図柄決定テーブルにおいて設定値を設けなかったが、設定値を設けるようにしてもよい。例えば、設定値が「1」である場合と、設定値が「6」である場合とで、特別図柄の決定割合が異なるようにしてもよい。その場合は、確変遊技状態への突入率は、全ての設定値で共通とするが、「付与ラウンド数」を設定値毎に割合を異ならせるようにしてもよい。例えば、設定値が「6」であるほど有利なラウンド数が付与され易くしてもよいし、設定値が「1」であるほど有利なラウンド数が付与され易くしてもよい。
【0139】
このように、第1始動口21への入球に基づいて当たり遊技が付与されるよりも、第2始動口22への入球に基づいて当たり遊技が付与された方が、遊技者にとって有利であることから、第2始動口22が「1.8S×3回」で開放し得る時短遊技状態(A、B)や確変遊技状態においては、右打ちを行って、第2始動口22へ遊技球を入球させることが遊技者にとっては最適な遊技となる。このため、時短遊技状態(A、B)や確変遊技状態において第1始動口検出SW21aが遊技球を検出すると、遊技者にとって最適な遊技を行うことを促す右打ち報知が行われることになる。
【0140】
次に、
図6(B)の普通図柄決定テーブルは、メインROM102に記憶されており、ゲート部材20に遊技球が通過したことに基づいて普通図柄当たり判定処理が行われた結果、普図当たりである場合と、普図ハズレである場合とで、普通図柄表示器27eに確定表示する普通図柄を決定する際に参照するテーブルである。メインCPU101は、遊技状態が通常遊技状態であるときで、普通図柄当たり判定処理が行われた結果、普図当たりである場合は、普通図柄関連処理において行われる普通図柄決定処理において「普通図柄A」を決定し、普図ハズレである場合は「普通図柄B」を決定する。また、メインCPU101は、遊技状態が時短遊技状態(A、B)であるときと、確変遊技状態であるときとで、普通図柄当たり判定処理が行われた結果、普図当たりである場合は、普通図柄関連処理において行われる普通図柄決定処理において「普通図柄C」を決定し、普図ハズレである場合は「普通図柄D」を決定する。
【0141】
なお、普通図柄においても、上述した特別図柄と同様に、付与される内容が一義的に定められている。「普通図柄A」が決定された場合は、第2始動口22の突出部材が「0.9S」で「1」回開放し、「普通図柄B」が決定された場合は、第2始動口22の突出部材が開放しない。また、「普通図柄C」が決定された場合は、第2始動口22の突出部材が「1.8S」で「3」回開放し、「普通図柄D」が決定された場合は、第2始動口22の突出部材が開放しない。よって、通常遊技状態である場合よりも、時短遊技状態(A、B)や、確変遊技状態である場合の方が、普図当たりである場合、第2始動口22の突出部材の開閉態様が有利であることから、遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。
【0142】
なお、普通図柄決定テーブルにおいて設定値を設けていないが、特別図柄決定テーブルと同様に設定値を設けてもよい。例えば、設定値毎に、普通図柄当たり判定処理において普図当たりと判定される確率を異ならせてもよく、設定値「6」の場合は、設定値「1」の場合に比べて、当たり易くなっていてもよいし、その逆であってもよい。また、設定値毎に、第2始動口22の開閉態様が異なっていてもよい。例えば、設定値「6」の場合は、設定値「1」の場合に比べて、有利な開閉態様で開閉してもよいし、その逆であってもよい。
【0143】
なお、
図6において、付与ラウンド数が「10」である場合は、大入賞口24が1ラウンドあたり「29.5秒」開放し、これを10回繰り返すことになる。また、付与ラウンド数が「5」である場合は、大入賞口24が1ラウンドあたり「29.5秒」開放し、これを5回繰り返すことになる。
【0144】
次に、
図7を用いて、本実施形態における遊技状態遷移(ゲームフロー)について説明する。本実施形態においては、上述したとおり、通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態を備えている。なお、時短遊技状態は、厳密には、時短遊技状態Aと、時短遊技状態Bとがある。
【0145】
通常遊技状態は、主制御基板において管理される状態が低確率状態であり、普電サポートがなしとなっている。普電サポートとは、普通図柄当たり判定処理で普通図柄当たりに当せんしやすく、当せんした場合には、
図6で示す第2始動口の開閉態様が「1.8S×3回」となることである。また、演出制御基板では、演出モード(演出ステージともいう)として、演出モードA~演出モードEを実行可能となっている。
【0146】
時短遊技状態Aは、主制御基板において管理される状態が低確率状態であり、普電サポートがありとなっている。また、時短遊技状態Aは、上限回数が100回となっている。つまり、100回の図柄変動ゲームが行われたことを終了条件の1つとしており、100回の図柄変動ゲームが実行されている間は、普電サポートがありとなる。また、演出制御基板では、演出モードとして、演出モードFを実行可能である。
なお、時短遊技状態Aは、
図8のaおよびdにより遷移するから、特別図柄当たり判定処理の判定の結果に基づいて移行する時短遊技状態といえる。
【0147】
時短遊技状態Bは、主制御基板において管理される状態が低確率状態であり、普電サポートがありとなっている。また、時短遊技状態Bは、上限回数が1212回となっている。つまり、1212回の図柄変動ゲームが行われたことを終了条件の1つとしており、1212回の図柄変動ゲームが実行されている間は、普電サポートがありとなる。また、演出制御基板では、演出モードとして、演出モードGを実行可能である。
なお、時短遊技状態Bにおいても、時短遊技状態Aにおける演出モードである演出モードFを実行するようにしてもよい。
なお、時短遊技状態Bは、
図8のgにより遷移するから、所定条件の成立からの変動表示の回数が所定回数を満たしたことに基づいて移行する時短遊技状態といえる。
【0148】
確変遊技状態は、主制御基板において管理される状態が高確率状態であり、普電サポートがありとなっている。また、確変遊技状態は、上限回数が10000回となっている。つまり、10000回の図柄変動ゲームが行われたことを終了条件の1つとしており、10000回の図柄変動ゲームが実行されている間は、普電サポートがありとなる。また、演出制御基板では、演出モードとして、演出モードHを実行可能である。
【0149】
当たり遊技は、主制御基板において管理される状態が低確率状態であり、普電サポートがなしとなっている。
【0150】
なお、時短遊技状態Aにおいて、上限回数を100回としたが、100回より少ない回数としてもよいし、100回より多い回数としてもよい。
また、時短遊技状態Bにおいて、上限回数を1212回としたが、
図5で示す特別図柄当たり判定テーブルにおける当たり確率の分母(例えば、319)の3.8倍以下の回数であれば、任意の回数としてもよい。
【0151】
また、上述した時短遊技状態A、Bとともに、または上述した時短遊技状態A、Bに代えて、時短遊技状態Cを設けてもよい。この時短遊技状態Cは、通常遊技状態における特別図柄当たり判定処理において、当たりと判定されなかった場合の一部において移行可能な時短遊技状態である。例えば、1/500程度で移行するようにしてもよい。なお、時短遊技状態A、B、Cの組合せは任意のものとしてよい。例えば、時短遊技状態AとBとを備え、時短遊技状態Cを備えないようにしてもよいし、時短遊技状態AとCとを備え、時短遊技状態Bを備えないようにしてもよいし、時短遊技状態BとCとを備え、時短遊技状態Aを備えないようにしてもよいし、時短遊技状態A、B、Cを全て備えてもよい。
なお、時短遊技状態Cは、特別図柄当たり判定処理の判定の結果に基づいて移行する時短遊技状態に属する。
【0152】
また、確変遊技状態において、上限回数を設定したが、上限回数を設けなくてもよい。また、本実施形態においては、
図6で示すように、いわゆる確変ループタイプとしているが、いわゆるSTタイプとしてもよいし、転落抽せんタイプとしてもよい。
【0153】
また、STタイプとする場合は、確変遊技状態が付与される特別図柄(例えばST100回)と、確変遊技状態および当該確変遊技状態の終了後に時短遊技状態が付与される特別図柄(例えばST100回+時短100回)とを有するようにしてもよい。
【0154】
次に、遊技状態の遷移について説明する。
a:特別図柄当たり判定処理において当たりと判定された場合の遷移である。
b:特別図柄A、B、Eのいずれかが決定された場合の遷移である。
c:特別図柄当たり判定処理において当たりと判定された場合の遷移である。
d:特別図柄C、Fのいずれかが決定された場合の遷移である。
e:特別図柄当たり判定処理において当たりと判定された場合の遷移である。
f:当たりに当せんすることなく連続して100回の図柄変動ゲームを実行した場合の遷移である。
g:時短遊技状態Aおよび通常遊技状態において当たりに当せんすることなく連続して898回の図柄変動ゲームを実行した場合の遷移である。
h:当たりに当せんすることなく連続して1212回の図柄変動ゲームを実行した場合の遷移である。
i:特別図柄当たり判定処理において当たりと判定された場合の遷移である。
j:当たりに当せんすることなく連続して10000回の図柄変動ゲームを実行した場合の遷移である。
【0155】
なお、gにおいては、898回としたが、
図5で示す特別図柄当たり判定テーブルにおける当たり確率の分母(例えば、319)の2.5倍以上、3.0倍以下の回数であれば、任意の回数としてもよい。
また、gにおける回数は、変更ができない不変の値であるが、遊技店の遊技店員によって任意の値が設定できるようにしてもよい。
【0156】
次に、
図8を用いて、特別図柄変動パターンテーブル(AおよびB)について説明する。
図8の特別図柄変動パターンテーブル(AおよびB)は、メインROM102に記憶されており、図柄変動ゲームにおける変動時間を決定する際に参照するテーブルである。
【0157】
なお、図中、保留球数とは、変動開始時に1減算した結果の値を示している。例えば、変動パターン0における保留球数「3」とは、
図9における第4記憶領域まで記憶されていて、変動開始時に1減算した結果、第4記憶領域が空きとなる状況であって、且つハズレである場合に、変動パターン0を決定するといった意味である。つまり、(ハズレである場合)保留球数が多い場合には、少ない場合に比べて、短縮変動を選び易く(100%短縮変動を選ぶようにしてもよいし、90%短縮変動を選び、10%通常変動を選ぶようにしてもよい)して、パチンコ遊技機1の稼働を向上させるようにしている。
【0158】
メインCPU101は、遊技状態が通常遊技状態であるときで、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、ハズレである場合は、「変動パターン0」~「変動パターン5」の中から、いずれかの変動パターンを決定する。具体的には、遊技球が第1始動口21、または第2始動口22に入球したときに、変動パターン決定用の乱数を取得し、その取得した変動パターン決定用の乱数を参照して、いずれかの変動パターンを決定する。なお、図示しないが、遊技球が第1始動口21、または第2始動口22に入球したときに、リーチ判定用乱数を取得して、当該リーチ判定用乱数がリーチを実行する乱数に該当する場合に「変動パターン2」~「変動パターン5」の中から、いずれかの変動パターンを決定し、リーチ判定用乱数がリーチを実行する乱数に該当しない場合に「変動パターン0」、「変動パターン1」を決定するようにしてもよい。一方、メインCPU101は、遊技状態が通常遊技状態であるときで、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合は、変動パターン決定用の乱数を参照して「変動パターン6」~「変動パターン11」の中から、いずれかの変動パターンを決定する。
【0159】
そして、変動パターンを決定すると、一義的に、「演出内容」と、「変動時間」(秒数S)とが決定される。「変動パターン0」が決定された場合は、「演出内容」として「短縮変動」が決定され、「変動時間」として「3S」が決定される。ここで、「短縮変動」とは、リーチにならず、且つ、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cを同時に停止させる変動のことをいう。また、「変動パターン1」が決定された場合は、「演出内容」として「通常変動」が決定され、「変動時間」として「7S」が決定される。ここで、「通常変動」とは、リーチにならずに、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cを順番に停止させる変動のことをいう。また、「変動パターン2」が決定された場合は、「演出内容」として「ノーマルリーチ」が決定され、「変動時間」として「15S」が決定される。ここで、「ノーマルリーチ」とは、リーチは行うが、特に発展演出(例えば、一旦、ハズレで仮停止表示した後に、中装飾図柄画像26bを変動させる演出)を行わないリーチのことをいい、当たり時の選択割合が低く、ハズレ時の選択割合が高く構成されているため、当たりの期待度が低いリーチとして位置づけられる。
【0160】
また、「変動パターン3」が決定された場合は、「演出内容」として「スーパーリーチ」が決定され、「変動時間」として「40S」が決定される。ここで、「スーパーリーチ」とは、リーチ(ノーマルリーチ)実行中に発展演出を行って、発展先で、例えば、画像表示装置26に実写画像を表示するリーチのことをいい、当たり時の選択割合が「ノーマルリーチ」よりも高く、ハズレ時の選択割合が「ノーマルリーチ」よりも低く構成されているため、「ノーマルリーチ」よりも当たりの期待度が高いリーチとして位置づけられる。
【0161】
また、「変動パターン4」が決定された場合は、「演出内容」として「擬似連2ノーマルリーチ」が決定され、「変動時間」として「50S」が決定される。なお、「擬似連」については、後で詳述するが、「擬似連2ノーマルリーチ」は、「ノーマルリーチ」のみよりも当たりの期待度が高く、「スーパーリーチ」よりも当たりの期待度が低いリーチとして位置づけられる。また、「変動パターン5」が決定された場合は、「演出内容」として「擬似連3スーパーリーチ」が決定され、「変動時間」として「70S」が決定される。「擬似連3スーパーリーチ」は、「スーパーリーチ」のみよりも当たりの期待度が高いリーチとして位置づけられる。なお、「変動パターン6」~「変動パターン9」は、「変動パターン2」~「変動パターン5」と、ハズレか当たりの違いしかなく、演出内容や変動時間は同じであるため、説明を省略する。
【0162】
また、「変動パターン10」が決定された場合は、「演出内容」として「擬似連4スーパーリーチ」が決定され、「変動時間」として「90S」が決定される。ここで、「擬似連4スーパーリーチ」とは、当たりの場合にのみ選択される変動パターンであるから、後述の「擬似連」が4回行われた場合は、その時点で当たりが確定する。また、「変動パターン11」が決定された場合は、「演出内容」として「全回転リーチ」が決定され、「変動時間」として「120S」が決定される。ここで、「全回転リーチ」とは、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cを、「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」で揃えた状態でスクロール(変動表示)させて、例えば、最終的に「777」で確定表示させるリーチである。
【0163】
なお、当たりである場合の選択可能な変動パターンは、決定した特別図柄により定められていてもよい。例えば、変動パターン6~10は、特別図柄A、特別図柄B、特別図柄Cのいずれが決定されている場合であっても選択可能として、変動パターン11は、特別図柄Aが決定された場合に限り選択するようにしてもよい。また、特別図柄A、特別図柄B、特別図柄Cのいずれが決定されている場合であっても変動パターン6~11を選択可能としてもよい。
【0164】
また、メインCPU101は、遊技状態が時短遊技状態(A、B)であるときと、確変遊技状態であるときとで、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、ハズレである場合は、「変動パターン12」~「変動パターン15」の中から、いずれかの変動パターンを決定する。「変動パターン12」が決定された場合は、「演出内容」として「短縮変動」が決定され、「変動時間」として「2S」が決定される。ここで、遊技状態が時短遊技状態(A、B)であるときと、確変遊技状態であるときとにおいては、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、ハズレであって、且つ保留球数が1~3である場合、この「短縮変動」が選ばれ易くなっていることから、時短遊技状態(A、B)や、確変遊技状態を効率よく消化できるようになっている。
【0165】
また、「変動パターン13」が決定された場合は、「演出内容」として「リーチ煽り」が決定され、「変動時間」として「10S」が決定される。ここで、「リーチ煽り」とは、例えば、左装飾図柄画像26aとして「7」図柄を仮停止表示させて、右装飾図柄画像26cとして7図柄を仮停止表示させるか否かを煽ることで、リーチが形成されるか否かを煽る演出である。「リーチ煽り」を行った結果、例えば、右装飾図柄画像26cとして8図柄が仮停止表示された場合はリーチが形成されず、例えば、右装飾図柄画像26cとして7図柄が仮停止表示された場合はリーチが形成され、後述の「変動パターン15」や「変動パターン17」における「変短中スーパーリーチ」に発展する。
【0166】
また、「変動パターン14」が決定された場合は、「演出内容」として「変短中スーパーリーチ」が決定され、「変動時間」として「30S」が決定される。ここで、「変短中スーパーリーチ」とは、時短遊技状態(A、B)、および確変遊技状態専用の「スーパーリーチ」であって、通常遊技状態において行われる「スーパーリーチ」とは異なっている。
【0167】
また、「変動パターン15」が決定された場合は、「演出内容」として「リーチ煽り→変短中スーパーリーチ」が決定され、「変動時間」として「40S」が決定される。「変動パターン16」、「変動パターン17」については、「変動パターン14」、「変動パターン15」と、ハズレか当たりの違いしかなく、演出内容や変動時間は同じであるため、説明を省略する。なお、「リーチ煽り→変短中スーパーリーチ」は、当たり時の選択割合が「変短中スーパーリーチ」よりも高く、ハズレ時の選択割合が「変短中スーパーリーチ」よりも低く構成されているため、「変短中スーパーリーチ」よりも当たりの期待度が高いリーチとして位置づけられる。
【0168】
特別図柄変動パターンテーブルBは、本実施形態において、時短遊技状態Bの最初の図柄変動ゲーム(時短遊技状態Bの1変動目)で参照するテーブルである。つまり、通常遊技状態から時短遊技状態Bに移行した際の最初の図柄変動ゲームでは、特別図柄変動パターンテーブルBを参照して「変動パターン18」か「変動パターン19」が決定されるようになっている。
【0169】
具体的には、「変動パターン18」は、「特定変動A(ハズレ)」であり、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、ハズレである場合に決定される。また、「変動パターン19」は、「特定変動B(当たり)」であり、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合に決定される。なお、これらの変動パターンが決定された場合の具体的な演出態様については
図53、
図55等で詳述する。
【0170】
なお、
図8においては、特別図柄変動パターンテーブルBを時短遊技状態Bの最初の図柄変動ゲーム(時短遊技状態Bの1変動目)で参照するテーブルとしたが、これに限られず、時短遊技状態Bに移行する直前の通常遊技状態における最後の図柄変動ゲームで参照するようにしてもよい。
また、例えば897回目の図柄変動ゲームの開始時において保留球数が「3」になる場合は短縮変動を選択可能であるが、898回目の図柄変動ゲームの開始時において保留球数が「3」になる場合は短縮変動を選択しないようにして、同じ通常遊技状態であって、且つ保留球数が同じ状況であっても、異なる変動パターンを決定するようにしてもよい。
【0171】
特別図柄変動パターンテーブルCは、本実施形態において、時短遊技状態(A、B)を終えて通常遊技状態に移行した際、第2始動口の保留記憶領域に記憶された判定情報(以下、残存特2という)に対応する図柄変動ゲームを実行する際に参照するテーブルである。つまり、通常遊技状態であっても残存特2を消化する場合は、特別図柄変動パターンテーブルCを参照して「変動パターン20」か「変動パターン21」が決定されるようになっている。
【0172】
具体的には、「変動パターン20」は、「特定変動C(ハズレ)」であり、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、ハズレである場合に決定される。また、「変動パターン21」は、「特定変動D(当たり)」であり、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合に決定される。
【0173】
なお、「特定変動C(ハズレ)」、「特定変動D(当たり)」ともに、変動時間が15Sで構成されており、図柄変動ゲームの実行中にリーチは実行されないようになっている。例えば、「特定変動D(当たり)」であってもリーチは実行されずに、当たりに当せんしたことが報知されるようになっている。また、「特定変動C(ハズレ)」、「特定変動D(当たり)」においては、後述する大当り予告演出A、大当り予告演出B、大当り予告演出Cが実行されないようになっている。
【0174】
特に、時短遊技状態Bを遊技した結果、当たり遊技を得られずに通常遊技状態に移行した場合、遊技者の落胆は大きいものとなる。そのような状況で、例えば「特定変動C(ハズレ)」+後述の大当り予告演出Bを実行すると、当たり遊技への期待度が高い大当り予告演出が実行されたのにハズレとなってしまい、遊技者をさらに落胆させてしまうことになりかねない。よって、当該状況においては、過度なリーチや大当り予告演出を実行せずに特別図柄当たり判定処理の判定結果を導出することで、遊技者をさらに落胆させてしまうことを防止できる。
【0175】
なお、時短遊技状態Aを終えて通常遊技状態に移行したときの残存特2と、時短遊技状態Bを終えて通常遊技状態に移行したときの残存特2とで、異なる特別図柄変動パターンが決定されるようにしてもよい。また、時短遊技状態Aは時短遊技状態Bよりも遊技可能回数が少なく、時短遊技状態Aで当たり遊技を得られずに通常遊技状態に移行した場合、遊技者の落胆は時短遊技状態Bほど大きくはならないから、時短遊技状態Aを終えて通常遊技状態に移行したときの残存特2では、リーチや各大当り予告演出が実行されるようにしてもよい。
【0176】
上述の特別図柄変動パターンは、
図8に挙げたものに限られず、さらに複数の特別図柄変動パターンを備えてもよい。
また、設定値によって参照する特別図柄変動パターンテーブルを異ならせてもよい。例えば、設定値毎に選び易い特別図柄変動パターンを設けてもよいし、その設定値でしか選ばれない特別図柄変動パターンを設けてもよい。これにより、実行された特別図柄変動パターンの演出内容から、設定値がいくつであるのかを推測(または把握)することができるので、遊技興趣の向上に繋がる。
【0177】
また、時短遊技状態Aと、時短遊技状態Bとで、参照する特別図柄変動パターンテーブルを共通としたが、異ならせてもよい。これにより、同じ時短遊技状態でありながら、異なる遊技状態が実行されているかのような感覚を与えることもできる。
【0178】
次に、
図9を用いて、メインRAMの判定情報記憶領域、メインRAMのカウンタについて説明する。
図9は、メインRAM103に設けられた判定情報記憶領域(保留記憶領域)、メインRAMのカウンタについて示す概略図であり、メインRAM103には、(A)特別図柄に対応する保留記憶領域と、(B)普通図柄に対応する保留記憶領域とが設けられており、第1始動口21においては、「当該変動記憶領域」、「第1記憶領域」、「第2記憶領域」、「第3記憶領域」、「第4記憶領域」にそれぞれ特別図柄に係る判定情報(乱数値)を記憶可能であり、第2始動口22においても、「当該変動記憶領域」、「第1記憶領域」、「第2記憶領域」、「第3記憶領域」、「第4記憶領域」にそれぞれ特別図柄に係る判定情報(乱数値)を記憶可能であり、ゲート部材20においても、「当該変動記憶領域」、「第1記憶領域」、「第2記憶領域」、「第3記憶領域」、「第4記憶領域」にそれぞれ普通図柄に係る判定情報(乱数値)を記憶可能である。なお、メインRAMのカウンタについては、上述したとおりなので、ここでの説明は省略する。
【0179】
次に、主制御基板100のメインCPU101によって行われる制御処理について説明する。
【0180】
(主制御基板メイン処理について)
図10は、主制御基板100において行われるメイン処理を示すフローチャートである。当該処理は、パチンコ遊技機1に電源が投入されて、電源基板400より各制御基板に電圧が供給されたときに、主制御基板100のメインCPU101により開始される。
【0181】
(ステップS1)
ステップS1において、メインCPU101は、パチンコ遊技機1が電断中(停電状態)であるかを判定する。その結果、電断中(停電状態)である場合は、ステップS1の処理を繰り返し実行し、電断中(停電状態)ではない場合は、ステップS2に処理を移行する。なお、電断中(停電状態)である場合は、図示しないバックアップ電源を用いて、当該処理を実行可能である。
【0182】
(ステップS2)
ステップS2において、メインCPU101は、割込み(主制御基板タイマ割込処理が行われること)を禁止する。これにより、メインCPU101は、後述のS19において割込みを許可するまで、
図10の処理のみを実行する。そして、割込みを禁止すると、ステップS3に処理を移行する。
【0183】
なお、ステップS2の処理を終えた後に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態にするようにしてもよい。これにより、割込み禁止中に遊技球の発射が行われてしまうことを防止できる。そして、後述のステップS19で割込みが許可された後の最初の主制御基板タイマ割込処理において、発射許可信号を許容状態にすればよい。
【0184】
(ステップS3)
ステップS3において、メインCPU101は、RAMクリアスイッチ105がONであるか(押下されているか)を判定する。すなわち、RAMクリアスイッチ105が押下された状態でパチンコ遊技機1の電源がON(電源SW400aがON)にされたかを判定する。その結果、RAMクリアスイッチ105がONである場合は、ステップS4に処理を移行し、RAMクリアスイッチ105がONではない場合は、ステップS9に処理を移行する。
【0185】
(ステップS4)
ステップS4において、メインCPU101は、設定変更キーは設定変更位置にあるかを判定する。例えば、設定変更用鍵穴31に設定変更キーが挿入され、且つ、設定変更キーが90度回動されていることを検出した場合に、設定変更キーは設定変更位置にあると判定し、上記検出をしなければ、設定変更キーは設定変更位置にないと判定する。その結果、設定変更キーは設定変更位置にある場合は、ステップS5に処理を移行し、設定変更キーは設定変更位置にない場合は、ステップS7に処理を移行する。
【0186】
(ステップS5)
ステップS5において、メインCPU101は、
図11で示す設定値変更処理を行う。なお、当該処理は、後で
図11を用いて詳述する。そして、設定値変更処理を終了すると、ステップS6に処理を移行する。
【0187】
(ステップS6)
ステップS6において、メインCPU101は、電源投入コマンドを送信する。電源投入コマンドは、RAMクリアスイッチ105がONで電源が投入されたことを示すコマンドであり、演出制御基板200は、当該コマンドを受信すると、画像・音制御部200bを介して、例えば、画像表示装置26に「電源投入中」という表示を行い、スピーカ10より「電源投入中です」という音声を出力させる。そして、電源投入コマンドを送信すると、ステップS18に処理を移行する。
【0188】
(ステップS7)
ステップS7において、メインCPU101は、RAMクリアスイッチ105がONで、電源SW400aがONである場合、メインRAM103の領域1、領域2(設定値格納領域は除く)を初期化する。これにより、例えば、遊技店の閉店時に時短遊技状態(AまたはB)である場合に、翌日の遊技店の開店時に通常遊技状態から開始させることができる。なお、当該処理においては、
図9で示す各遊技数カウンタもクリア(カウンタ値が0に)される。そして、メインRAM103の領域1、領域2(設定値格納領域は除く)を初期化すると、ステップS8に処理を移行する。
【0189】
(ステップS8)
ステップS8において、メインCPU101は、電源投入コマンドを送信する。そして、電源投入コマンドを送信すると、ステップS18に処理を移行する。
【0190】
(ステップS9)
ステップS9において、メインCPU101は、設定変更キーは設定変更位置にあるかを判定する。その結果、設定変更キーは設定変更位置にある場合は、ステップS10に処理を移行し、設定変更キーは設定変更位置にない場合は、ステップS11に処理を移行する。
【0191】
(ステップS10)
ステップS10において、メインCPU101は、
図12で示す設定値確認処理を行う。なお、当該処理は、後で
図12を用いて詳述する。そして、設定値確認処理を終了すると、ステップS11に処理を移行する。
【0192】
(ステップS11)
ステップS11において、メインCPU101は、バックアップされたデータがあるかを判定する。例えば、パチンコ遊技機1の電源がOFFにされると、図示しないバックアップ処理が行われ、データの保持やチェックサムの記憶やバックアップフラグがONにされる。そして、バックアップフラグがONであると、バックアップされたデータがあると判定し、バックアップフラグがONではないと、バックアップされたデータがないと判定する。その結果、バックアップされたデータがある場合は、ステップS12に処理を移行し、バックアップされたデータがない場合は、初回電源投入と判断してステップS18に処理を移行する。
【0193】
(ステップS12)
ステップS12において、メインCPU101は、メインRAM103の領域のチェックサムを算出する。そして、メインRAM103の領域のチェックサムを算出すると、ステップS13に処理を移行する。
【0194】
(ステップS13)
ステップS13において、メインCPU101は、メインRAM103の領域のチェックサムは正常であるかを判定する。例えば、図示しないバックアップ処理において記憶したチェックサム値と、ステップS12において算出したチェックサム値とが一致するかを判定し、一致した場合にチェックサムは正常であると判定し、一致しなかった場合にチェックサムは正常ではないと判定する。その結果、チェックサムが正常である場合は、ステップS15に処理を移行し、チェックサムが正常ではない場合は、ステップS14に処理を移行する。
【0195】
(ステップS14)
ステップS14において、メインCPU101は、遊技停止処理(エラー設定)を行う。具体的には、発光装置9、スピーカ10、画像表示装置26等を用いたエラー報知を行わせるためのエラーコマンドを演出制御基板200に送信したり、
図11の設定値変更処理が行われない限りエラーを解除することが不可能となるような処理を行ったりする。そして、
図11の設定値変更処理が行われない限り当該処理に留まる。
【0196】
(ステップS15)
ステップS15において、メインCPU101は、復帰処理を行う。すなわち、停電状態となる前の状態に正常に復帰させる。例えば、前日、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「100」で遊技店が閉店した場合、翌日の遊技店の開店時は、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ「100」を引き継ぐことになる。そして、停電状態となる前の状態に正常に復帰させると、ステップS16に処理を移行する。
【0197】
(ステップS16)
ステップS16において、メインCPU101は、電源復旧コマンドを送信する。電源復旧コマンドは、RAMクリアスイッチ105がOFFで電源が復旧されたことを示すコマンドであり、演出制御基板200は、当該コマンドを受信すると、画像・音制御部200bを介して、例えば、画像表示装置26に「電源復旧中」という表示を行い、スピーカ10より「電源復旧中です」という音声を出力させる。そして、電源復旧コマンドを送信すると、ステップS17に処理を移行する。
【0198】
(ステップS17)
ステップS17において、メインCPU101は、復旧時遊技数カウンタコマンドを送信する。復旧時遊技数カウンタコマンドは、メインRAM103で記憶している各遊技数カウンタ(
図9参照)の値を示すコマンドであり、演出制御基板200は、当該コマンドを受信すると、画像・音制御部200bを介して、時短遊技状態Bが作動するまでの遊技数を報知したり、発光駆動制御部200cを介して、メインRAM103で記憶している各遊技数カウンタ(
図9参照)の値がRAMクリアスイッチ105の操作によりクリアされているか否かの示唆を行ったりする。そして、復旧時遊技数カウンタコマンドを送信すると、ステップS18に処理を移行する。
【0199】
(ステップS18)
ステップS18において、メインCPU101は、CTCの設定を行う。すなわち、一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(カウンタタイマサーキット)の設定を行い、4ms毎に定期的に後述の主制御基板タイマ割込処理が行われるように、CTCの時間定数レジスタを設定する。そして、CTCの設定を行うと、ステップS19に処理を移行する。
【0200】
(ステップS19)
ステップS19において、メインCPU101は、割込みを許可する。そして、割込みを許可すると待機し、以降、4ms毎に後述の主制御基板タイマ割込処理が行われる。
【0201】
(設定値変更処理について)
図11は、主制御基板100において行われる設定値変更処理を示すフローチャート(主制御基板メイン処理のステップS5のサブルーチン)である。なお、
図11の処理が行われている状態が、上述した「設定変更状態」に相当する。
【0202】
(ステップS5-1)
ステップS5-1において、メインCPU101は、メインRAM103の領域(設定値格納領域は除く)を初期化する。なお、当該処理においては、
図9で示す各遊技数カウンタもクリア(カウンタ値が0に)される。そして、メインRAM103の領域(設定値格納領域は除く)を初期化すると、ステップS5-2に処理を移行する。
【0203】
なお、ステップS5-1においては、
図9で示す各遊技数カウンタもクリア(カウンタ値が0に)されるとしたが、例えば、設定変更キーが設定変更位置Aにある場合は、各遊技数カウンタもクリアされるが、設定変更キーが設定変更位置Bにある場合は、各遊技数カウンタはクリアされないようにしてもよい。これにより、設定値は変更したいが、各遊技数カウンタはクリアしたくないといったニーズに応えることができる。
【0204】
(ステップS5-2)
ステップS5-2において、メインCPU101は、設定値変更中コマンドを送信する。設定値変更中コマンドは、設定値の変更処理が行われていることを示すコマンドであり、演出制御基板200は、当該コマンドを受信すると、画像・音制御部200bを介して、例えば、画像表示装置26に「設定変更中」という表示を行い、スピーカ10より「設定変更中です」という音声を出力させる。そして、設定値変更中コマンドを送信すると、ステップS5-3に処理を移行する。
【0205】
(ステップS5-3)
ステップS5-3において、メインCPU101は、現在の設定値を読み出して表示器104に表示する。例えば、メインRAM103の設定値格納領域に格納されている設定値が「1」であれば、表示器104に「1」と表示される。そして、現在の設定値を読み出して表示器104に表示すると、ステップS5-4に処理を移行する。
【0206】
(ステップS5-4)
ステップS5-4において、メインCPU101は、設定値変更操作が行われたかを判定する。具体的には、RAMクリアスイッチ105がONとなったかを判定する。そして、RAMクリアスイッチ105がONとなった場合は、ステップS5-5に処理を移行し、RAMクリアスイッチ105がONとならなかった場合は、ステップS5-7に処理を移行する。
【0207】
(ステップS5-5)
ステップS5-5において、メインCPU101は、設定値を変更する処理を行う。例えば、設定値「1」であるときにRAMクリアスイッチ105がONになると、設定値を「2」に変更し、設定値「2」であるときにRAMクリアスイッチ105がONになると、設定値を「3」に変更し、設定値「3」であるときにRAMクリアスイッチ105がONになると、設定値を「4」に変更し、設定値「4」であるときにRAMクリアスイッチ105がONになると、設定値を「5」に変更し、設定値「5」であるときにRAMクリアスイッチ105がONになると、設定値を「6」に変更し、設定値「6」であるときにRAMクリアスイッチ105がONになると、設定値を「1」に変更する。そして、設定値を変更すると、ステップS5-6に処理を移行する。
【0208】
(ステップS5-6)
ステップS5-6において、メインCPU101は、変更後の設定値を表示器104(例えば、一番右のセグ)に表示する。例えば、設定値「1」を表示しているときにRAMクリアスイッチ105がONになると、設定値「2」を表示し、設定値「2」を表示しているときにRAMクリアスイッチ105がONになると、設定値「3」を表示し、設定値「3」を表示しているときにRAMクリアスイッチ105がONになると、設定値「4」を表示し、設定値「4」を表示しているときにRAMクリアスイッチ105がONになると、設定値「5」を表示し、設定値「5」を表示しているときにRAMクリアスイッチ105がONになると、設定値「6」を表示し、設定値「6」を表示しているときにRAMクリアスイッチ105がONになると、設定値「1」を表示する。そして、変更後の設定値を表示器104に表示すると、ステップS5-7に処理を移行する。
【0209】
(ステップS5-7)
ステップS5-7において、メインCPU101は、設定値確定操作が行われたかを判定する。具体的には、設定変更キーが時計回りに90度回動させた位置(横方向)から、反時計回りに90度回動させた位置(縦方向)にあるかを判定する。そして、設定値確定操作が行われた場合は、ステップS5-8に処理を移行し、設定値確定操作が行われなかった場合は、ステップS5-4に処理を移行する。
【0210】
(ステップS5-8)
ステップS5-8において、メインCPU101は、設定値をメインRAM103の設定値格納領域に記憶する。すなわち、所望の設定値が表示器104に表示されている状態で設定変更キーを反時計回りに90度回動させた位置(縦方向)にすると、パチンコ遊技機1の設定値が確定することになる。これにより、以降の遊技は当該記憶された設定値に基づいて行われることになる。そして、設定値をメインRAM103の設定値格納領域に記憶すると、ステップS5-9に処理を移行する。
【0211】
(ステップS5-9)
ステップS5-9において、メインCPU101は、表示器104を非表示とする。すなわち、上記ステップS5-6で表示器104に表示した設定値を非表示とする。そして、表示器104を非表示とすると、ステップS5-10に処理を移行する。
【0212】
(ステップS5-10)
ステップS5-10において、メインCPU101は、設定値情報コマンドを送信する。設定値情報コマンドは、設定値の情報を示すコマンドであり、演出制御基板200は当該コマンドを受信すると、サブRAM203に設定値の情報を格納して、後述する設定値示唆演出を実行する際にサブRAM203に格納した設定値の情報を参照する。また、演出制御基板200は当該コマンドを受信すると、上述した「設定変更中です」といった報知を終了させる。そして、設定値情報コマンドを送信すると、主制御基板メイン処理のステップS6に処理を移行する。
【0213】
なお、上述のとおり、1段階の設定値を備える場合も設定値変更処理が行われてよく、ステップS5-5では、例えば設定値「1」から設定値「1」に変更するようにしてもよく、ステップS5-6では、例えば設定値「1」を表示しているときにRAMクリアスイッチ105がONになると、設定値「1」を表示するようにしてもよい。また、ステップS5-8では、既に設定値「1」が記憶されているが、新たに更新記憶してもよい。
【0214】
(設定値確認処理について)
図12は、主制御基板100において行われる設定値確認処理を示すフローチャート(主制御基板メイン処理のステップS10のサブルーチン)である。なお、
図12の処理が行われている状態が、上述した「設定確認状態」に相当する。
【0215】
(ステップS10-1)
ステップS10-1において、メインCPU101は、設定値確認中コマンドを送信する。設定値確認中コマンドは、設定値の確認処理が行われていることを示すコマンドであり、演出制御基板200は、当該コマンドを受信すると、画像・音制御部200bを介して、例えば、画像表示装置26に「設定確認中」という表示を行い、スピーカ10より「設定確認中です」という音声を出力させる。そして、設定値確認中コマンドを送信すると、ステップS10-2に処理を移行する。
【0216】
(ステップS10-2)
ステップS10-2において、メインCPU101は、現在の設定値を読み出して表示器104に表示する。例えば、メインRAM103の設定値格納領域に格納されている設定値が「1」であれば、表示器104に「1」と表示される。そして、現在の設定値を読み出して表示器104に表示すると、ステップS10-3に処理を移行する。
【0217】
(ステップS10-3)
ステップS10-3において、メインCPU101は、終了操作が行われたかを判定する。具体的には、設定変更キーが時計回りに90度回動させた位置(横方向)から、反時計回りに90度回動させた位置(縦方向)にあるかを判定する。そして、終了操作が行われた場合は、ステップS10-4に処理を移行し、終了操作が行われなかった場合は、終了操作が行われるまで当該処理をループする。
【0218】
(ステップS10-4)
ステップS10-4において、メインCPU101は、表示器104を非表示とする。すなわち、上記ステップS10-2で表示器104に表示した設定値を非表示とする。そして、表示器104を非表示とすると、ステップS10-5に処理を移行する。
【0219】
(ステップS10-5)
ステップS10-5において、メインCPU101は、設定値確認終了コマンドを送信する。設定値確認終了コマンドは、設定値の確認処理が終了したことを示すコマンドであり、演出制御基板200は当該コマンドを受信すると、上述した「設定確認中です」といった報知を終了させる。そして、設定値確認終了コマンドを送信すると、主制御基板メイン処理のステップS11に処理を移行する。
【0220】
なお、上述のとおり、1段階の設定値を備える場合も設定値確認処理が行われてもよい。また、設定値を全く備えず設定非搭載機とする場合は、
図11、
図12の処理は省略してよい。
【0221】
(主制御基板タイマ割込処理について)
図13は、主制御基板100において行われる主制御基板タイマ割込処理を示すフローチャートである。当該処理は、上述の主制御基板メイン処理に定期的(例えば、4ms毎)に割り込んで実行される処理である。
【0222】
(ステップS101)
ステップS101において、メインCPU101は、レジスタに格納されている情報を退避させる。そして、レジスタに格納されている情報を退避させると、ステップS102に処理を移行する。
【0223】
(ステップS102)
ステップS102において、メインCPU101は、遊技で用いるタイマ(例えば、大入賞口24の開放時間など)を更新する時間管理処理を行う。そして、遊技で用いるタイマを更新すると、ステップS103に処理を移行する。
【0224】
(ステップS103)
ステップS103において、メインCPU101は、当たり判定用乱数や、特別図柄の決定用乱数や、変動パターン決定用の乱数等の初期値乱数の更新を行う。そして、各種乱数更新処理が終了すると、ステップS104に処理を移行する。
【0225】
(ステップS104)
ステップS104において、メインCPU101は、
図4で示す各SWからの入力を検出する。なお、当該処理は、後で
図14を用いて詳述する。そして、各SWからの入力を検出すると、ステップS105に処理を移行する。
【0226】
(ステップS105)
ステップS105において、メインCPU101は、特別図柄に関連する処理を行う。なお、当該処理は、後で
図18を用いて詳述する。そして、特別図柄に関連する処理を終了すると、ステップS106に処理を移行する。
【0227】
(ステップS106)
ステップS106において、メインCPU101は、普通図柄に関連する処理を行う。例えば、遊技球がゲート部材20を通過した場合に、「普通図柄当たり判定処理」を行い、普通図柄の決定、および普通図柄の変動時間を決定する処理等を行う。そして、普通図柄に関連する処理を終了すると、ステップS107に処理を移行する。
【0228】
(ステップS107)
ステップS107において、メインCPU101は、遊技球の払出に関連する処理を行う。例えば、ステップS104の入力SW検出処理において、遊技球の入球が検出された場合は、対応する賞球を払出すべく、払出制御基板300に対して払出指令信号を送信するために、払出用のコマンド送信領域に払出指令信号をセットし、また、払出制御基板300から払出完了信号を受信する。そして、遊技球の払出に関連する処理を終了すると、ステップS108に処理を移行する。
【0229】
(ステップS108)
ステップS108において、メインCPU101は、異常判定処理を行う。なお、当該処理は、後で
図23を用いて詳述する。そして、異常判定処理を終了すると、ステップS109に処理を移行する。
【0230】
(ステップS109)
ステップS109において、メインCPU101は、演出制御基板200に対して、各種コマンドを送信する処理を行う。例えば、メインCPU101は、当該処理において、主制御基板100に設けられたコマンド送信領域にコマンドがセットされているかを確認し、コマンドがセットされている場合には、セットされているコマンドを演出制御基板200や払出制御基板300に対して送信する。そして、コマンド送信処理を終了すると、ステップS110に処理を移行する。
【0231】
(ステップS110)
ステップS110において、メインCPU101は、第1始動口21に遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームである場合は、第1特別図柄表示器27aにおいて特別図柄の表示制御(変動表示および確定表示)を行い、第2始動口22に遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームである場合は、第2特別図柄表示器27bにおいて特別図柄の表示制御(変動表示および確定表示)を行う。また、それぞれの始動口に遊技球が入球したこと、および、それぞれの始動口における図柄変動ゲームが終了したことに基づいて、第1特別図柄保留表示器27cや、第2特別図柄保留表示器27dの表示制御も行う。そして、特別図柄の表示制御を終了すると、ステップS111に処理移行する。
【0232】
(ステップS111)
ステップS111において、メインCPU101は、普通図柄表示器27eにおいて、普通図柄の表示制御(変動表示および確定表示)を行う。また、ゲート部材20に遊技球が通過したこと、および、普通図柄変動ゲームが終了したことに基づいて、普通図柄保留表示器27fの表示制御も行う。そして、普通図柄の表示制御を終了すると、ステップS112に処理移行する。
【0233】
(ステップS112)
ステップS112において、メインCPU101は、遊技性能情報管理処理を行う。具体的には、上述した「(通常遊技状態における遊技球の払出個数÷通常遊技状態におけるアウト個数)×100」の計算式にて遊技性能情報を算出し、表示器104に算出した遊技性能情報を表示する処理等を行う。そして、遊技性能情報管理処理を終了すると、ステップS113に処理を移行する。
【0234】
(ステップS113)
ステップS113において、メインCPU101は、ステップS101で退避した情報をレジスタに復帰させる。そして、退避した情報をレジスタに復帰させると、主制御基板タイマ割込処理を終了する。
【0235】
(入力SW検出処理について)
図14は、主制御基板100において行われる入力SW検出処理を示すフローチャート(主制御基板タイマ割込処理のステップS104のサブルーチン)である。
【0236】
(ステップS104-1)
ステップS104-1において、メインCPU101は、第1始動口検出時処理を行う。なお、当該処理は、後で
図15を用いて詳述する。そして、第1始動口検出時処理を終了すると、ステップS104-2に処理を移行する。
【0237】
(ステップS104-2)
ステップS104-2において、メインCPU101は、第2始動口検出時処理を行う。なお、当該処理は、後で
図16を用いて詳述する。そして、第2始動口検出時処理を終了すると、ステップS104-3に処理を移行する。
【0238】
(ステップS104-3)
ステップS104-3において、メインCPU101は、普通入賞口検出SW23aから遊技球の入球を検出した情報を入力した場合に、賞球として8球の遊技球を払出制御基板300に払出させるために、払出用のコマンド送信領域に払出指令信号をセットする処理を行う。また、上述したように、当たり遊技において、普通入賞口23に遊技球が入球すると、スピーカ10、画像表示装置26を用いた入球報知を行うために、コマンド送信領域に普通入賞口入球検出信号をセットする。そして、普通入賞口検出時処理を終了すると、ステップS104-4に処理を移行する。
【0239】
(ステップS104-4)
ステップS104-4において、メインCPU101は、大入賞口検出SW24aから遊技球の入球を検出した情報を入力した場合に、賞球として12球の遊技球を払出制御基板300に払出させるために、払出用のコマンド送信領域に払出指令信号をセットする処理を行う。また、大入賞口24に遊技球が入球したことを画像表示装置26等を用いて報知するために、コマンド送信領域に大入賞口入球検出信号をセットする。画像表示装置26等を用いた報知とは、例えば、1ラウンドあたり、10球を超える遊技球が大入賞口検出SW24aにより検出された場合(オーバー入賞ともいう)、その旨を画像表示装置26による表示や、スピーカ10による音(例えば、ピロリーン♪という音)で報知することが挙げられる。そして、大入賞口検出時処理を終了すると、ステップS104-5に処理を移行する。
なお、オーバー入賞の報知は、スピーカ10による音に限らず、発光装置9によるものであってもよいし、画像表示装置26に特定のキャラクタを表示するものであってもよいし、演出ボタン14または演出レバー15を振動装置で振動させるものであってもよい。
【0240】
(ステップS104-5)
ステップS104-5において、メインCPU101は、通過ゲート検出時処理を行う。なお、当該処理は、後で
図17を用いて詳述する。そして、通過ゲート検出時処理を終了すると、ステップS104-6に処理を移行する。
【0241】
(ステップS104-6)
ステップS104-6において、メインCPU101は、アウト検出SW25aから遊技球の入球を検出した情報を入力した場合の処理を行う。例えば、アウト口通過コマンドを演出制御基板200に対して送信するために、当該アウト口通過コマンドをコマンド送信領域にセットする。そして、アウト口検出時処理を終了すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS105に処理を移行する。
【0242】
(第1始動口検出時処理について)
図15は、主制御基板100において行われる第1始動口検出時処理を示すフローチャート(入力SW検出処理のステップS104-1のサブルーチン)である。
【0243】
(ステップS104-1-1)
ステップS104-1-1において、メインCPU101は、第1始動口検出SW21aから遊技球の入球を検出した情報を入力したかを判定する。そして、第1始動口検出SW21aから遊技球の入球を検出した情報を入力した場合は、ステップS104-1-2に処理を移行し、第1始動口検出SW21aから遊技球の入球を検出した情報を入力していない場合は、入力SW検出処理のステップS104-2に処理を移行する。
【0244】
(ステップS104-1-2)
ステップS104-1-2において、メインCPU101は、第1始動口21に遊技球が入球したことに対する賞球として3球の遊技球を払出制御基板300に払出させるために、払出用のコマンド送信領域に賞球コマンドをセットする。そして、賞球コマンドをセットすると、ステップS104-1-3に処理を移行する。
【0245】
(ステップS104-1-3)
ステップS104-1-3において、メインCPU101は、上述の「第4記憶領域」まで記憶されているかを判定する。つまり、第1始動口21における図柄変動ゲームの保留の数が「4」であるかを判定する。そして、「第4記憶領域」まで記憶されている場合は、入力SW検出処理のステップS104-2に処理を移行し、「第4記憶領域」まで記憶されていない場合は、ステップS104-1-4に処理を移行する。
【0246】
(ステップS104-1-4)
ステップS104-1-4において、メインCPU101は、当たり判定用乱数値を取得する。当該処理において取得した乱数値は、後述の入賞時判定処理(ステップS104-1-8)や、特別図柄変動開始時処理(
図19参照)にて用いることになる。そして、当たり判定用乱数値を取得すると、ステップS104-1-5に処理を移行する。
【0247】
なお、当たり判定用乱数値の取得は、ステップS104-1-3よりも前に行われてもよい。そして、ステップS104-1-3にて「第4記憶領域」まで記憶されていると判定された場合は、取得した乱数値を破棄するようにしてもよい。
【0248】
(ステップS104-1-5)
ステップS104-1-5において、メインCPU101は、特別図柄決定用乱数値を取得する。当該処理において取得した乱数値は、後述の入賞時判定処理(ステップS104-1-8)や、特別図柄変動開始時処理(
図19参照)にて用いることになる。そして、特別図柄決定用乱数値を取得すると、ステップS104-1-6に処理を移行する。
【0249】
なお、特別図柄決定用乱数値の取得は、ステップS104-1-3よりも前に行われてもよい。そして、ステップS104-1-3にて「第4記憶領域」まで記憶されていると判定された場合は、取得した乱数値を破棄するようにしてもよい。
【0250】
(ステップS104-1-6)
ステップS104-1-6において、メインCPU101は、特別図柄変動パターン決定用乱数値を取得する。当該処理において取得した乱数値は、後述の入賞時判定処理(ステップS104-1-8)や、特別図柄変動開始時処理(
図19参照)にて用いることになる。そして、特別図柄変動パターン決定用乱数値を取得すると、ステップS104-1-7に処理を移行する。
【0251】
なお、特別図柄変動パターン決定用乱数値の取得は、ステップS104-1-3よりも前に行われてもよい。そして、ステップS104-1-3にて「第4記憶領域」まで記憶されていると判定された場合は、取得した乱数値を破棄するようにしてもよい。
【0252】
(ステップS104-1-7)
ステップS104-1-7において、メインCPU101は、当たり判定用乱数値や、特別図柄決定用乱数値や、特別図柄変動パターン決定用乱数値を、判定情報として、空いている記憶領域に記憶する。例えば、「第3記憶領域」まで記憶されていて、「第4記憶領域」が空きであれば、「第4記憶領域」に各乱数値を記憶する。そして、各乱数値を空いている記憶領域に記憶すると、ステップS104-1-8に処理を移行する。
【0253】
(ステップS104-1-8)
ステップS104-1-8において、メインCPU101は、入賞時判定処理を行う。この入賞時判定処理とは、特別図柄変動開始時処理(
図19参照)における特別図柄当たり判定処理に先立って、ステップS104-1-4で取得した乱数値が当たりであるかを判定する処理である。これにより、例えば、ステップS104-1-7で「第4記憶領域」に記憶した当たり判定用乱数値が当たりである場合、複数の変動に跨って、予告演出(後述の「先読み演出」)を実行することができる。そして、入賞時判定処理を終了すると、ステップS104-1-9に処理を移行する。
【0254】
(ステップS104-1-9)
ステップS104-1-9において、メインCPU101は、第1始動口入賞コマンドを演出制御基板200に送信するために、第1始動口入賞コマンドをコマンド送信領域にセットする。なお、第1始動口入賞コマンドには、ステップS104-1-8の入賞時判定処理の判定結果の情報も含まれており、演出制御基板200は、当該コマンドを受信することで、入賞時判定処理の判定結果が当たりであるのかハズレであるのかを認識することができる。そして、第1始動口入賞コマンドをセットすると、ステップS104-1-10に処理を移行する。
【0255】
(ステップS104-1-10)
ステップS104-1-10において、メインCPU101は、保留記憶領域指定コマンドを演出制御基板200に送信するために、保留記憶領域指定コマンドをコマンド送信領域にセットする。なお、保留記憶領域指定コマンドとは、メインRAM103の判定情報記憶領域(保留記憶領域)の記憶状況を示すコマンドであり、例えば、当該変動記憶領域のみ記憶されている場合は「0」、第1記憶領域まで記憶されている場合は「1」、第2記憶領域まで記憶されている場合は「2」、第3記憶領域まで記憶されている場合は「3」、第4記憶領域まで記憶されている場合は「4」といった情報が含まれているコマンドである。これにより、演出制御基板200においても、メインRAM103の判定情報記憶領域(保留記憶領域)の記憶状況を認識することができる。そして、保留記憶領域指定コマンドをセットすると、ステップS104-1-11に処理を移行する。
【0256】
(ステップS104-1-11)
ステップS104-1-11において、メインCPU101は、現在の遊技状態が時短遊技状態(A、B)または確変遊技状態であるかを判定する。具体的には、メインRAM103の遊技状態格納領域において、時短遊技状態Aであることを示す「1」、または確変遊技状態であることを示す「2」、または時短遊技状態Bであることを示す「3」が格納されているかを判定する。そして、現在の遊技状態が時短遊技状態(A、B)または確変遊技状態である場合は、ステップS104-1-12に処理を移行し、現在の遊技状態が時短遊技状態(A、B)または確変遊技状態ではない場合は、入力SW検出処理のステップS104-2に処理を移行する。
【0257】
(ステップS104-1-12)
ステップS104-1-12において、メインCPU101は、左打ちエラー指定コマンドを演出制御基板200に送信するために、左打ちエラー指定コマンドをコマンド送信領域にセットする。すなわち、時短遊技状態(A、B)または確変遊技状態において左打ちを行い、第1始動口21に遊技球を入球させると、左打ちエラーに係る報知(例えば、「右打ちしてください」といった表示および音声による報知)が行われることになる。そして、左打ちエラー指定コマンドをセットすると、入力SW検出処理のステップS104-2に処理を移行する。
なお、ゲート部材20を第1の遊技領域7aにも設ける場合には、第1始動口21への遊技球の入球により左打ちエラー指定コマンドをセットせずに、ゲート部材20への遊技球の通過により左打ちエラー指定コマンドをセットすればよい。
【0258】
(第2始動口検出時処理について)
図16は、主制御基板100において行われる第2始動口検出時処理を示すフローチャート(入力SW検出処理のステップS104-2のサブルーチン)である。なお、
図16は、
図15と始動口が異なるだけで基本的な処理内容は同じであるため、適宜説明を省略する。
【0259】
(ステップS104-2-1)
ステップS104-2-1において、メインCPU101は、第2始動口検出SW22aから遊技球の入球を検出した情報を入力したかを判定する。そして、第2始動口検出SW22aから遊技球の入球を検出した情報を入力した場合は、ステップS104-2-2に処理を移行し、第2始動口検出SW22aから遊技球の入球を検出した情報を入力していない場合は、入力SW検出処理のステップS104-3に処理を移行する。
【0260】
(ステップS104-2-2)
ステップS104-2-2において、メインCPU101は、第2始動口22に遊技球が入球したことに対する賞球として2球の遊技球を払出制御基板300に払出させるために、払出用のコマンド送信領域に賞球コマンドをセットする。そして、賞球コマンドをセットすると、ステップS104-2-3に処理を移行する。
【0261】
(ステップS104-2-3)
ステップS104-2-3において、メインCPU101は、上述の「第4記憶領域」まで記憶されているか否かを判定する。つまり、第2始動口22における図柄変動ゲームの保留の数が「4」であるか否かを判定する。そして、「第4記憶領域」まで記憶されている場合は、入力SW検出処理のステップS104-3に処理を移行し、「第4記憶領域」まで記憶されていない場合は、ステップS104-2-4に処理を移行する。
【0262】
(ステップS104-2-4)
ステップS104-2-4において、メインCPU101は、当たり判定用乱数値を取得する。そして、当たり判定用乱数値を取得すると、ステップS104-2-5に処理を移行する。
【0263】
(ステップS104-2-5)
ステップS104-2-5において、メインCPU101は、特別図柄決定用乱数値を取得する。そして、特別図柄決定用乱数値を取得すると、ステップS104-2-6に処理を移行する。
【0264】
(ステップS104-2-6)
ステップS104-2-6において、メインCPU101は、特別図柄変動パターン決定用乱数値を取得する。そして、特別図柄変動パターン決定用乱数値を取得すると、ステップS104-2-7に処理を移行する。
【0265】
(ステップS104-2-7)
ステップS104-2-7において、メインCPU101は、当たり判定用乱数値や、特別図柄決定用乱数値や、特別図柄変動パターン決定用乱数値を、判定情報として、空いている記憶領域に記憶する。そして、各乱数値を空いている記憶領域に記憶すると、ステップS104-2-8に処理を移行する。
【0266】
(ステップS104-2-8)
ステップS104-2-8において、メインCPU101は、入賞時判定処理を行う。そして、入賞時判定処理を終了すると、ステップS104-2-9に処理を移行する。
【0267】
(ステップS104-2-9)
ステップS104-2-9において、メインCPU101は、第2始動口入賞コマンドを演出制御基板200に送信するために、第2始動口入賞コマンドをコマンド送信領域にセットする。そして、第2始動口入賞コマンドをセットすると、ステップS104-2-10に処理を移行する。
【0268】
(ステップS104-2-10)
ステップS104-2-10において、メインCPU101は、保留記憶領域指定コマンドを演出制御基板200に送信するために、保留記憶領域指定コマンドをコマンド送信領域にセットする。そして、保留記憶領域指定コマンドをセットすると、入力SW検出処理のステップS104-3に処理を移行する。
【0269】
(通過ゲート検出時処理について)
図17は、主制御基板100において行われる通過ゲート検出時処理を示すフローチャート(入力SW検出処理のステップS104-5のサブルーチン)である。
【0270】
(ステップS104-5-1)
ステップS104-5-1において、メインCPU101は、ゲート検出SW20aから遊技球の入球を検出した情報を入力したかを判定する。そして、ゲート検出SW20aから遊技球の入球を検出した情報を入力した場合は、ステップS104-5-2に処理を移行し、ゲート検出SW20aから遊技球の入球を検出した情報を入力していない場合は、入力SW検出処理のステップS104-6に処理を移行する。
【0271】
(ステップS104-5-2)
ステップS104-5-2において、メインCPU101は、上述の「第4記憶領域」まで記憶されているか否かを判定する。つまり、普通図柄変動ゲームの保留の数が「4」であるか否かを判定する。そして、「第4記憶領域」まで記憶されている場合は、入力SW検出処理のステップS104-6に処理を移行し、「第4記憶領域」まで記憶されていない場合は、ステップS104-5-3に処理を移行する。
【0272】
(ステップS104-5-3)
ステップS104-5-3において、メインCPU101は、普通図柄当たり判定用乱数値を取得する。そして、普通図柄当たり判定用乱数値を取得すると、ステップS104-5-4に処理を移行する。
【0273】
(ステップS104-5-4)
ステップS104-5-4において、メインCPU101は、普通図柄決定用乱数値を取得する。そして、普通図柄決定用乱数値を取得すると、ステップS104-5-5に処理を移行する。
【0274】
なお、普通図柄決定用乱数値の取得は、ステップS104-5-4よりも前に行われてもよい。そして、ステップS104-5-2にて「第4記憶領域」まで記憶されていると判定された場合は、取得した乱数値を破棄するようにしてもよい。
【0275】
(ステップS104-5-5)
ステップS104-5-5において、メインCPU101は、普通図柄変動パターン決定用乱数値を取得する。そして、普通図柄変動パターン決定用乱数値を取得すると、ステップS104-5-6に処理を移行する。
【0276】
(ステップS104-5-6)
ステップS104-5-6において、メインCPU101は、普通図柄当たり判定用乱数値や、普通図柄決定用乱数値や、普通図柄変動パターン決定用乱数値を、判定情報として空いている記憶領域に記憶する。そして、各乱数値を空いている記憶領域に記憶すると、ステップS104-5-7に処理を移行する。
【0277】
(ステップS104-5-7)
ステップS104-5-7において、メインCPU101は、普図保留増加コマンドを演出制御基板200に送信するために、普図保留増加コマンドをコマンド送信領域にセットする。そして、普図保留増加コマンドをセットすると、ステップS104-5-8に処理を移行する。
【0278】
(ステップS104-5-8)
ステップS104-5-8において、メインCPU101は、普通図柄保留記憶領域指定コマンドを演出制御基板200に送信するために、普通図柄保留記憶領域指定コマンドをコマンド送信領域にセットする。そして、普通図柄保留記憶領域指定コマンドをセットすると、ステップS104-5-9に処理を移行する。
【0279】
(ステップS104-5-9)
ステップS104-5-9において、メインCPU101は、現在の遊技状態が通常遊技状態であるかを判定する。具体的には、メインRAM103の遊技状態格納領域において、通常遊技状態であることを示す「0」が格納されているかを判定する。そして、現在の遊技状態が通常遊技状態である場合は、ステップS104-5-10に処理を移行し、現在の遊技状態が通常遊技状態ではない場合は、入力SW検出処理のステップS104-6に処理を移行する。
【0280】
(ステップS104-5-10)
ステップS104-5-10において、メインCPU101は、右打ちエラー指定コマンドを演出制御基板200に送信するために、右打ちエラー指定コマンドをコマンド送信領域にセットする。すなわち、通常遊技状態において右打ちを行い、ゲート部材20に遊技球を通過させると、右打ちエラーに係る報知(例えば、「左打ちしてください」といった表示および音声による報知)が行われることになる。そして、右打ちエラー指定コマンドをセットすると、入力SW検出処理のステップS104-6に処理を移行する。
【0281】
(特別図柄関連処理について)
図18は、主制御基板100において行われる特別図柄関連処理を示すフローチャート(主制御基板タイマ割込処理のステップS105のサブルーチン)である。
【0282】
(ステップS105-1)
ステップS105-1において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示すフラグが格納されているかどうかを判定する。例えば、メインCPU101は、特別図柄の変動を開始させるときに、特別図柄状態フラグ格納領域において、変動中を示す値「1」をセットし(後述の
図19のステップS105-2-16)、特別図柄の変動を停止させるときに、特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセット(後述の
図20のステップS105-4-3)する。なお、停止中を示す値「0」をセットした後に、当たりである場合は、当たり遊技を示す値「2」がセットされる。そして、停止中を示す値「0」がセットされている場合は、ステップS105-2に処理を移行し、停止中を示す値「0」がセットされていない場合は、ステップS105-3に処理を移行する。
【0283】
(ステップS105-2)
ステップS105-2において、メインCPU101は、
図19で示す特別図柄変動開始時処理を行う。なお、当該処理は、後で
図19を用いて詳述する。そして、特別図柄変動開始時処理を終了すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0284】
(ステップS105-3)
ステップS105-3において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、変動中を示すフラグが格納されているかどうかを判定する。そして、変動中を示す値「1」がセットされている場合は、ステップS105-4に処理を移行し、変動中を示す値「1」がセットされていない場合は、ステップS105-5に処理を移行する。
【0285】
(ステップS105-4)
ステップS105-4において、メインCPU101は、
図20で示す特別図柄変動中処理を行う。なお、当該処理は、後で
図20を用いて詳述する。そして、特別図柄変動中処理を終了すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0286】
(ステップS105-5)
ステップS105-5において、メインCPU101は、停止中を示す値「0」がセットされていないと判定し、且つ、変動中を示す値「1」がセットされていないと判定した場合に、当たり遊技を示す値「2」がセットされていると判断して
図22で示す当たり遊技処理を行う。なお、当該処理は、後で
図22を用いて詳述する。そして、当たり遊技処理を終了すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0287】
(特別図柄変動開始時処理について)
図19は、主制御基板100において行われる特別図柄変動開始時処理を示すフローチャート(特別図柄関連処理のステップS105-2のサブルーチン)である。
【0288】
(ステップS105-2-1)
ステップS105-2-1において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた第2始動口22に対応する図柄変動ゲームの保留記憶領域において、保留があるかを判定する。そして、第2始動口22に対応する保留がある場合は、ステップS105-2-2に処理を移行し、第2始動口22に対応する保留がない場合は、ステップS105-2-4に処理を移行する。
【0289】
(ステップS105-2-2)
ステップS105-2-2において、メインCPU101は、第2始動口22の保留の数を「1」減算する。なお、減算については、上述の「第2始動口22について」の箇所で述べたように、「当該変動記憶領域」~「第4記憶領域」の判定情報(乱数値)をスライド移動した後、「1」の記憶領域を空にすることが該当する。これに伴って、第2特別図柄保留表示器27dの表示も、保留の数に応じた表示態様(「点滅」から「点灯」、または「点灯」から「消灯」)になる。そして、第2始動口22の保留の数を「1」減算すると、ステップS105-2-3に処理を移行する。
【0290】
(ステップS105-2-3)
ステップS105-2-3において、メインCPU101は、演出制御基板200において管理する保留数を減算するために、コマンド送信領域に第2始動口減算コマンドをセットする。そして、第2始動口減算コマンドをセットすると、ステップS105-2-8に処理を移行する。
【0291】
(ステップS105-2-4)
ステップS105-2-4において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた第1始動口21に対応する保留記憶領域において、保留があるかを判定する。そして、第1始動口21に対応する保留がある場合は、ステップS105-2-5に処理を移行し、第1始動口21に対応する保留がない場合は、ステップS105-2-7に処理を移行する。
【0292】
(ステップS105-2-5)
ステップS105-2-5において、メインCPU101は、第1始動口21の保留の数を「1」減算する。なお、減算については、上述の「第1始動口21について」の箇所で述べたように、「当該変動記憶領域」~「第4記憶領域」の判定情報(乱数値)をスライド移動した後、「1」の記憶領域を空にすることが該当する。これに伴って、第1特別図柄保留表示器27cの表示も、保留の数に応じた表示態様(「点滅」から「点灯」、または「点灯」から「消灯」)になる。そして、第1始動口21の保留の数を「1」減算すると、ステップS105-2-6に処理を移行する。
【0293】
(ステップS105-2-6)
ステップS105-2-6において、メインCPU101は、演出制御基板200において管理する保留数を減算するために、コマンド送信領域に第1始動口減算コマンドをセットする。そして、第1始動口減算コマンドをセットすると、ステップS105-2-8に処理を移行する。
【0294】
(ステップS105-2-7)
ステップS105-2-7において、メインCPU101は、第2始動口22に対応する保留、および第1始動口21に対応する保留のいずれもがない場合に、画像表示装置26において「客待ち中」画面を表示するために、コマンド送信領域に客待ちコマンドをセットする。そして、客待ちコマンドをセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0295】
なお、「客待ち中」画面とは、例えば、直前に終了した図柄変動ゲームで確定表示されたサブ図柄や、直前に終了した図柄変動ゲームで表示されていた背景画像、また、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26j(第2始動口の保留球画像表示領域も含まれてよい)が表示されている状態であり、例えば、音量の調整や、光量の調整が可能であることを報知する画像(例えば、レベルゲージ画像や十字キーボタンを模した画像)等がさらに付加されて表示されている状態のことである。そして、「客待ち中」で所定時間が経過すると、「デモ演出」が実行される。なお、「デモ演出」では、「客待ち中」で表示していたサブ図柄や背景画像、また、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26j(第2始動口の保留球画像表示領域も含まれてよい)、第1始動口保留個数画像26e、第2始動口保留個数画像26fは表示せず、例えば、表示領域の全面を用いて、機種名やメーカー名(メーカーロゴ)や遊技ののめり込み防止を促す注意喚起情報を表示する。そして、「デモ演出」で所定時間が経過すると、再度、「客待ち中」となる。
【0296】
なお、客待ちコマンドを送信しないようにしてもよい。この場合、演出制御基板200において、前回の図柄変動ゲームが終了した時点からの時間を計測し、新たな開始時コマンド(特別図柄変動パターン指定コマンド等)を受信することなく所定時間を計測した場合、「客待ち中」画面を表示するようにすればよい。このようにすれば、客待ちコマンドが不要となるから、コマンドの削減および制御の簡素化を図ることができる。
【0297】
(ステップS105-2-8)
ステップS105-2-8において、メインCPU101は、保留記憶領域指定コマンドを演出制御基板200に送信するために、保留記憶領域指定コマンドをコマンド送信領域にセットする。そして、保留記憶領域指定コマンドをセットすると、ステップS105-2-9に処理を移行する。
【0298】
(ステップS105-2-9)
ステップS105-2-9において、メインCPU101は、ステップS105-2-2を行った後、当該処理に至った場合は、第2始動口検出時処理で取得し記憶した判定情報(乱数値)を用いて、一方、ステップS105-2-5を行った後、当該処理に至った場合は、第1始動口検出時処理で取得し記憶した判定情報(乱数値)を用いて、判定情報(乱数値)が当たりの判定情報(乱数値)であるかどうかを判定する。さらに、メインCPU101は、判定の結果に基づく特別図柄を決定する。例えば、第1始動口検出時処理で取得し記憶した判定情報(乱数値)が当たりであると判定した場合は、特別図柄A~特別図柄Cからいずれかを決定し、第1始動口検出時処理で取得し記憶した判定情報(乱数値)がハズレであると判定した場合は、特別図柄Dを決定する。そして、特別図柄当たり判定処理を終了すると、ステップS105-2-10に処理を移行する。
【0299】
(ステップS105-2-10)
ステップS105-2-10において、メインCPU101は、図柄指定コマンドを演出制御基板200に送信するために、図柄指定コマンドをコマンド送信領域にセットする。例えば、ステップS105-2-9において、特別図柄Dを決定した場合は、特別図柄Dであることを示す図柄指定コマンドをセットする。そして、図柄指定コマンドをセットすると、ステップS105-2-11に処理を移行する。
【0300】
(ステップS105-2-11)
ステップS105-2-11において、メインCPU101は、図柄変動ゲームにおける特別図柄の変動パターンを(
図8で示す特別図柄変動パターンテーブルを用いて)決定する。そして、特別図柄の変動パターンを決定すると、ステップS105-2-12に処理を移行する。
【0301】
なお、上述したように時短遊技状態Bの1変動目である場合は、ステップS105-2-11において、
図8の特別図柄変動パターンテーブルBを用いて図柄変動ゲームにおける特別図柄の変動パターンを決定する。また、上述したように残存特2を消化する場合は、ステップS105-2-11において、
図8の特別図柄変動パターンテーブルCを用いて図柄変動ゲームにおける特別図柄の変動パターンを決定する。これら以外のケースにおいては、
図8の特別図柄変動パターンテーブルAを用いて図柄変動ゲームにおける特別図柄の変動パターンを決定する。
【0302】
(ステップS105-2-12)
ステップS105-2-12において、メインCPU101は、ステップS105-2-11で決定した特別図柄変動パターンを示すコマンドを演出制御基板200に対して送信するために、コマンド送信領域に特別図柄変動パターン指定コマンドをセットする。例えば、ステップS105-2-11で「変動パターン9」を決定した場合は、「変動パターン9」を示す特別図柄変動パターン指定コマンドがセットされる。そして、特別図柄変動パターン指定コマンドをセットすると、ステップS105-2-13に処理を移行する。
【0303】
(ステップS105-2-13)
ステップS105-2-13において、メインCPU101は、メインRAM103の時間管理カウンタに、ステップS105-2-11で決定した特別図柄変動パターンに対応する変動時間(
図8参照)をセットする。例えば、「変動パターン9」を決定した場合は、変動時間「70S」をセットする。そして、変動時間をセットすると、ステップS105-2-14に処理を移行する。
【0304】
(ステップS105-2-14)
ステップS105-2-14において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、変動中を示す値「1」をセットする。これにより、特別図柄が変動中であることを認識できる。また、当該処理において、ステップS105-2-13でセットした変動時間の減算を開始する。そして、特別図柄状態フラグ格納領域において、変動中を示す値「1」をセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0305】
以上の
図19の説明では、ステップS105-2-1において第2始動口22の判定情報があれば、第1始動口21に優先して特別図柄当たり判定処理を実行するようにしたが、第1始動口21と、第2始動口22と、への入球した順番で特別図柄当たり判定処理を実行するようにしてもよい。
【0306】
(特別図柄変動中処理について)
図20は、主制御基板100において行われる特別図柄変動中処理を示すフローチャート(特別図柄関連処理のステップS105-4のサブルーチン)である。
【0307】
(ステップS105-4-1)
ステップS105-4-1において、メインCPU101は、メインRAM103の時間管理カウンタにおいて、セットされた変動時間が経過したかを判定する。例えば、「変動パターン9」が決定され、「70S」がセットされている場合は、「70S」が経過したかどうかを判定する。そして、特別図柄の変動時間が経過した場合は、ステップS105-4-2に処理を移行し、特別図柄の変動時間が経過していない場合は、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0308】
(ステップS105-4-2)
ステップS105-4-2において、メインCPU101は、画像表示装置26において変動表示しているサブ図柄を停止させるための図柄停止コマンドを演出制御基板200に対して送信するために、コマンド送信領域に図柄停止コマンドをセットする。そして、図柄停止コマンドをセットすると、ステップS105-4-3に処理を移行する。
【0309】
(ステップS105-4-3)
ステップS105-4-3において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセットする。これにより、特別図柄が停止中であることを認識できる。そして、特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセットすると、ステップS105-4-4に処理を移行する。
【0310】
(ステップS105-4-4)
ステップS105-4-4において、メインCPU101は、
図19のステップS105-2-9の判定結果が当たりであるかを判定する。そして、当たりである場合は、ステップS105-4-5に処理を移行し、当たりではない場合は、ステップS105-4-11に処理を移行する。
【0311】
(ステップS105-4-5)
ステップS105-4-5において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、当たり遊技を示す値「2」をセットする。これにより、当たり遊技であることを認識できる。なお、当該処理において、当たり遊技を示す値「2」をセットするが、特別図柄は、当たり遊技が終了し次変動の開始条件を満たすまで停止している状態である。そして、特別図柄状態フラグ格納領域において、当たり遊技を示す値「2」をセットすると、ステップS105-4-6に処理を移行する。
【0312】
(ステップS105-4-6)
ステップS105-4-6において、メインCPU101は、遊技状態をクリアする。例えば、現在の遊技状態が通常遊技状態であれば、そのまま通常遊技状態とし、現在の遊技状態が時短遊技状態(A、B)であれば、通常遊技状態とし、現在の遊技状態が確変遊技状態であれば、通常遊技状態とする。これにより、例えば時短遊技状態(A、B)において当たりに当せんしたとしても、当たり遊技中は普電サポートがなしとなり、当たり遊技中に第2始動口22ばかりに遊技球が入球して、大入賞口24に遊技球が入球せずに遊技者が損失を被ることを防止できる。そして、遊技状態をクリアすると、ステップS105-4-7に処理を移行する。
【0313】
(ステップS105-4-7)
ステップS105-4-7において、メインCPU101は、各遊技数カウンタをクリアする。すなわち、当たり遊技に当せんすると、当たり遊技の開始前に、
図9で示す各遊技数カウンタがクリア(カウンタ値が0に)される。そして、各遊技数カウンタをクリアすると、ステップS105-4-8に処理を移行する。
【0314】
(ステップS105-4-8)
ステップS105-4-8において、メインCPU101は、当たり遊技が開始されたことを報知する当たりオープニングに移行させる。例えば、メインRAM103の当たり状態格納領域において、当たり遊技における状態を格納するようになっており、当たりオープニングであれば「0」がセットされ、大入賞口24が開放中であれば「1」がセットされ、ラウンド間インターバルであれば「2」がセットされ、エンディングであれば「3」がセットされる。そして、当たりオープニングに移行させると、ステップS105-4-9に処理を移行する。
【0315】
(ステップS105-4-9)
ステップS105-4-9において、メインCPU101は、当たり遊技のオープニングに対応する演出を実行させるための当たりオープニングコマンドを演出制御基板200に対して送信するために、コマンド送信領域に当たりオープニングコマンドをセットする。そして、当たりオープニングコマンドをセットすると、ステップS105-4-10に処理を移行する。
【0316】
(ステップS105-4-10)
ステップS105-4-10において、メインCPU101は、当たり遊技のオープニングに対応する時間(例えば、「10S」)をメインRAM103の時間管理カウンタにセットする。そして、当たりオープニングに対応する時間をセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0317】
(ステップS105-4-11)
ステップS105-4-11において、メインCPU101は、
図21で示す遊技状態別処理を行う。なお、当該処理は、後で
図21を用いて詳述する。そして、遊技状態別処理を終了すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0318】
(遊技状態別処理について)
図21は、主制御基板100において行われる遊技状態別処理を示すフローチャート(特別図柄変動中処理のステップS105-4-11のサブルーチン)である。
【0319】
(ステップS105-4-11-1)
ステップS105-4-11-1において、メインCPU101は、現在の遊技状態が時短遊技状態Aであるかを判定する。具体的には、メインRAM103の遊技状態格納領域において、時短遊技状態Aであることを示す「1」が格納されているかを判定する。そして、現在の遊技状態が時短遊技状態Aである場合は、ステップS105-4-11-2に処理を移行し、現在の遊技状態が時短遊技状態Aではない場合は、ステップS105-4-11-8に処理を移行する。
【0320】
(ステップS105-4-11-2)
ステップS105-4-11-2において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた時短遊技状態B発動用遊技数カウンタを更新(加算)する。具体的には、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタを「+1」する。なお、時短遊技状態Aは、遊技可能回数が100回であるから、時短遊技状態Aにおいて時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「898」になることはないので、当該処理を終えると、ステップS105-4-11-3に移行して、時短遊技状態遊技数カウンタを更新(減算)する。
なお、当該更新は、第1始動口21への遊技球の入球に基づく図柄変動ゲーム、および第2始動口22への遊技球の入球に基づく図柄変動ゲームのいずれでも更新可能である。
【0321】
なお、時短遊技状態Aの開始は、所定条件の成立を構成する。つまり、時短遊技状態Aの1回目の図柄変動ゲームが開始されると、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値は「1」となる。
なお、時短遊技状態Bにおいて当たり遊技に当せんすることなく、通常遊技状態に移行した場合は、当該通常遊技状態において、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値は更新しない。この場合、以降、RAMクリアスイッチ105がONされてメインRAM103の領域が初期化されるまで、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値は更新せず、RAMクリアスイッチ105がONされてメインRAM103の領域が初期化されると、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値を更新可能とする。
なお、時短遊技状態Aを備えない場合は、通常遊技状態の開始が所定条件の成立を構成する。つまり、通常遊技状態の1回目の図柄変動ゲームが開始されると、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値は「1」となる。
【0322】
(ステップS105-4-11-3)
ステップS105-4-11-3において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた時短遊技状態遊技数カウンタを更新(減算)する。具体的には、時短遊技状態遊技数カウンタを「-1」する。そして、時短遊技状態遊技数カウンタを更新(減算)すると、ステップS105-4-11-4に処理を移行する。
【0323】
(ステップS105-4-11-4)
ステップS105-4-11-4において、メインCPU101は、遊技数カウンタコマンドをセットする。ここで、セットする遊技数カウンタコマンドとは、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値を示すコマンドと、時短遊技状態遊技数カウンタの値を示すコマンドである。そして、遊技数カウンタコマンドをセットすると、ステップS105-4-11-5に処理を移行する。
【0324】
(ステップS105-4-11-5)
ステップS105-4-11-5において、メインCPU101は、ステップS105-4-11-3において時短遊技状態遊技数カウンタを更新(減算)した結果、減算後のカウンタ値が0であるかを判定する。そして、減算後のカウンタ値が0である場合は、ステップS105-4-11-6に処理を移行し、減算後のカウンタ値が0ではない場合は、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0325】
(ステップS105-4-11-6)
ステップS105-4-11-6において、メインCPU101は、遊技状態を通常遊技状態とする。具体的には、メインRAM103の遊技状態格納領域において、通常遊技状態であることを示す「0」を格納する。そして、遊技状態を通常遊技状態とすると、ステップS105-4-11-7に処理を移行する。
【0326】
(ステップS105-4-11-7)
ステップS105-4-11-7において、メインCPU101は、通常遊技状態であることを示す遊技状態コマンド(通常)を演出制御基板200に対して送信するために、遊技状態コマンド(通常)をコマンド送信領域にセットする。そして、通常遊技状態であることを示す遊技状態コマンドをセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0327】
(ステップS105-4-11-8)
ステップS105-4-11-8において、メインCPU101は、現在の遊技状態が通常遊技状態であるかを判定する。具体的には、メインRAM103の遊技状態格納領域において、通常遊技状態であることを示す「0」が格納されているかを判定する。そして、現在の遊技状態が通常遊技状態である場合は、ステップS105-4-11-9に処理を移行し、現在の遊技状態が通常遊技状態ではない場合は、ステップS105-4-11-16に処理を移行する。
【0328】
(ステップS105-4-11-9)
ステップS105-4-11-9において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた時短遊技状態B発動用遊技数カウンタを更新(加算)する。具体的には、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタを「+1」する。そして、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタを更新(加算)すると、ステップS105-4-11-10に処理を移行する。
なお、当該更新は、第1始動口21への遊技球の入球に基づく図柄変動ゲーム、および第2始動口22への遊技球の入球に基づく図柄変動ゲームのいずれでも更新可能である。
なお、上述のとおり、時短遊技状態Bにおいて当たり遊技に当せんすることなく、通常遊技状態に移行した場合は、当該処理において時短遊技状態B発動用遊技数カウンタは更新しない。当該処理において時短遊技状態B発動用遊技数カウンタを更新する状況とは、例えば、時短遊技状態Aから移行した通常遊技状態を遊技している状況や、RAMクリアスイッチ105がONされてメインRAM103の領域が初期化された後の通常遊技状態を遊技している状況が該当する。
よって、RAMクリアスイッチ105がONされてメインRAM103の領域が初期化されたことは、所定条件の成立を構成する。
【0329】
(ステップS105-4-11-10)
ステップS105-4-11-10において、メインCPU101は、遊技数カウンタコマンドをセットする。ここで、セットする遊技数カウンタコマンドとは、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値を示すコマンドである。そして、遊技数カウンタコマンドをセットすると、ステップS105-4-11-11に処理を移行する。
【0330】
(ステップS105-4-11-11)
ステップS105-4-11-11において、メインCPU101は、ステップS105-4-11-9において時短遊技状態B発動用遊技数カウンタを更新(加算)した結果、更新後のカウンタ値が「898」であるかを判定する。そして、更新後のカウンタ値が「898」である場合は、ステップS105-4-11-12に処理を移行し、更新後のカウンタ値が「898」ではない場合は、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0331】
(ステップS105-4-11-12)
ステップS105-4-11-12において、メインCPU101は、遊技状態を時短遊技状態Bとする。具体的には、メインRAM103の遊技状態格納領域において、時短遊技状態であることを示す「3」を格納する。そして、遊技状態を時短遊技状態Bとすると、ステップS105-4-11-13に処理を移行する。
【0332】
すなわち、本実施形態においては、通常遊技状態において、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「898」になると、通常遊技状態から時短遊技状態Bに移行するようになっている。なお、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタは、例えば、
図20のステップS105-4-7でクリアされるので、時短遊技状態Aおよび通常遊技状態において、当たり遊技に当せんすることなく連続して図柄変動ゲームが「898」回行われると(遊技者にとっては不利な状況)、救済的に時短遊技状態Bに移行するようにしている。これにより、「898」回が1つの目安となり、限度なく遊技を続けてしまう遊技者を減少させることができる。
【0333】
なお、当該処理にて時短遊技状態Bに移行することを、以下において「契機2」といったり、「契機2により作動(移行)する時短遊技状態」といったりすることがある。
【0334】
また、上述したように複数段階の設定値を設ける場合、時短遊技状態Bに移行することになる時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値は、全設定値で共通としてもよい。例えば、設定値1であるときでも、設定値6であるときでも、時短遊技状態Bに移行することになる時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値は「898」としてもよい。これにより、どの設定値が設定されているのかわからないまま闇雲に遊技を続けてしまうことを防止でき、いかなる設定値が設定されていようが「898」回、といったように目安を明確にすることができる。
【0335】
一方で、上述したように複数段階の設定値を設ける場合、時短遊技状態Bに移行することになる時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値は、設定値毎に異ならせてもよい。例えば、設定値1であるときは「898」として、設定値6であるときは「750」としてもよい。これにより、時短遊技状態Bに移行した遊技数から設定値を把握することができるので、どの遊技数で時短遊技状態Bに移行するのか注目させることで、遊技興趣の向上に繋がる。
【0336】
(ステップS105-4-11-13)
ステップS105-4-11-13において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた時短遊技状態遊技数カウンタに「1212」をセットする。すなわち、時短遊技状態Aおよび通常遊技状態において、当たり遊技に当せんすることなく連続して図柄変動ゲームが「898」回行われると(遊技者にとって不利な状況)、救済的に「1212」回の時短遊技状態Bが付与されることになる。そして、時短遊技状態遊技数カウンタに「1212」をセットすると、ステップS105-4-11-14に処理を移行する。
【0337】
(ステップS105-4-11-14)
ステップS105-4-11-14において、メインCPU101は、時短遊技状態Bであることを示す遊技状態コマンド(時短B)を演出制御基板200に対して送信するために、遊技状態コマンド(時短B)をコマンド送信領域にセットする。そして、時短遊技状態Bであることを示す遊技状態コマンドをセットすると、ステップS105-4-11-15に処理を移行する。
【0338】
(ステップS105-4-11-15)
ステップS105-4-11-15において、メインCPU101は、メインRAM103の時短遊技状態B発動用遊技数カウンタをクリア(カウンタ値を0に)する。そして、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタをクリア(カウンタ値を0に)すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0339】
(ステップS105-4-11-16)
ステップS105-4-11-16において、メインCPU101は、現在の遊技状態が時短遊技状態Bであるかを判定する。具体的には、メインRAM103の遊技状態格納領域において、時短遊技状態Bであることを示す「3」が格納されているかを判定する。そして、現在の遊技状態が時短遊技状態Bである場合は、ステップS105-4-11-17に処理を移行し、現在の遊技状態が時短遊技状態Bではない場合は、ステップS105-4-11-22に処理を移行する。
【0340】
(ステップS105-4-11-17)
ステップS105-4-11-17において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた時短遊技状態遊技数カウンタを更新(減算)する。具体的には、時短遊技状態遊技数カウンタを「-1」する。そして、時短遊技状態遊技数カウンタを更新(減算)すると、ステップS105-4-11-18に処理を移行する。
【0341】
(ステップS105-4-11-18)
ステップS105-4-11-18において、メインCPU101は、遊技数カウンタコマンドをセットする。ここで、セットする遊技数カウンタコマンドとは、時短遊技状態遊技数カウンタの値を示すコマンドである。そして、遊技数カウンタコマンドをセットすると、ステップS105-4-11-19に処理を移行する。
【0342】
(ステップS105-4-11-19)
ステップS105-4-11-19において、メインCPU101は、ステップS105-4-11-17において時短遊技状態遊技数カウンタを更新(減算)した結果、減算後のカウンタ値が0であるかを判定する。そして、減算後のカウンタ値が0である場合は、ステップS105-4-11-20に処理を移行し、減算後のカウンタ値が0ではない場合は、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0343】
(ステップS105-4-11-20)
ステップS105-4-11-20において、メインCPU101は、遊技状態を通常遊技状態とする。具体的には、メインRAM103の遊技状態格納領域において、通常遊技状態であることを示す「0」を格納する。そして、遊技状態を通常遊技状態とすると、ステップS105-4-11-21に処理を移行する。
【0344】
(ステップS105-4-11-21)
ステップS105-4-11-21において、メインCPU101は、通常遊技状態であることを示す遊技状態コマンド(通常)を演出制御基板200に対して送信するために、遊技状態コマンド(通常)をコマンド送信領域にセットする。そして、通常遊技状態であることを示す遊技状態コマンドをセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0345】
(ステップS105-4-11-22)
ステップS105-4-11-22において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた確変遊技状態遊技数カウンタを更新(加算)する。具体的には、確変遊技状態遊技数カウンタを「+1」する。そして、確変遊技状態遊技数カウンタを更新(加算)すると、ステップS105-4-11-23に処理を移行する。
【0346】
(ステップS105-4-11-23)
ステップS105-4-11-23において、メインCPU101は、遊技数カウンタコマンドをセットする。ここで、セットする遊技数カウンタコマンドとは、確変遊技状態遊技数カウンタの値を示すコマンドである。そして、遊技数カウンタコマンドをセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
なお、確変遊技状態遊技数カウンタを更新(加算)した結果、10000になると、ステップS105-4-11-6、ステップS105-4-11-7と同様の処理が行われるが、フローチャートにおいては省略する。
【0347】
(当たり遊技処理について)
図22は、主制御基板100において行われる当たり遊技処理を示すフローチャート(特別図柄関連処理のステップS105-5のサブルーチン)である。
【0348】
(ステップS105-5-1)
ステップS105-5-1において、メインCPU101は、当たりオープニング中であるかを判定する。すなわち、メインRAM103の当たり状態格納領域において、当たりオープニングを示す「0」がセットされているかを判定する。なお、後述のステップS105-5-3で大入賞口開放が行われると、当たり状態格納領域の値は「0」から「1」となる。そして、当たりオープニング中である場合は、ステップS105-5-2に処理を移行し、当たりオープニング中ではない場合は、ステップS105-5-4に処理を移行する。
【0349】
(ステップS105-5-2)
ステップS105-5-2において、メインCPU101は、上述の
図20のステップS105-4-11でセットした当たりオープニングに対応する時間(例えば、「10S」)が経過したかを判定する。そして、当たりオープニングに対応する時間が経過した場合は、ステップS105-5-3に処理を移行し、当たりオープニングに対応する時間が経過していない場合は、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0350】
(ステップS105-5-3)
ステップS105-5-3において、メインCPU101は、大入賞口開閉ソレノイド24bを駆動して、大入賞口24を開放する。また、メインRAM103の時間管理カウンタにおいて、開放時間の29.5Sをセットする。これにより、当たり遊技の1ラウンド目が開始することになる。なお、当該処理においては、当たり状態格納領域の値を、「0」から「1」とする。そして、大入賞口24を開放すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0351】
(ステップS105-5-4)
ステップS105-5-4において、メインCPU101は、大入賞口開放中であるかを判定する。メインRAM103の当たり状態格納領域において、大入賞口開放中を示す「1」がセットされているかを判定する。そして、大入賞口開放中である場合は、ステップS105-5-5に処理を移行し、大入賞口開放中ではない場合は、ステップS105-5-7に処理を移行する。
【0352】
(ステップS105-5-5)
ステップS105-5-5において、メインCPU101は、大入賞口検出SW24aにより10球の入球が検出されることなく大入賞口24が開放したまま29.5S経過したか、または、大入賞口検出SW24aにより10球の入球が検出されたか、のいずれかの大入賞口閉鎖条件が成立したかを判定する。そして、大入賞口閉鎖条件が成立した場合は、ステップS105-5-6に処理を移行し、大入賞口閉鎖条件が成立していない場合は、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0353】
(ステップS105-5-6)
ステップS105-5-6において、メインCPU101は、大入賞口24が閉鎖して、次に開放するまでの間を構成するラウンド間インターバルに移行させる。当該処理においては、当たり状態格納領域の値を、「1」から「2」とする。そして、ラウンド間インターバルに移行させると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0354】
(ステップS105-5-7)
ステップS105-5-7において、メインCPU101は、ラウンド間インターバル中であるかを判定する。すなわち、メインRAM103の当たり状態格納領域において、ラウンド間インターバルを示す「2」がセットされているかを判定する。そして、ラウンド間インターバル中である場合は、ステップS105-5-8に処理を移行し、ラウンド間インターバル中ではない場合は、ステップS105-5-13に処理を移行する。
【0355】
(ステップS105-5-8)
ステップS105-5-8において、メインCPU101は、最終ラウンド終了時であるかを判定する。例えば、後述のステップS105-5-11において、ラウンド数を更新(インクリメントまたはデクリメント)した結果、残りのラウンド数が「0」であれば、当該処理において、最終ラウンド終了時であると判定する。そして、最終ラウンド終了時である場合は、ステップS105-5-9に処理を移行し、最終ラウンド終了時ではない場合は、ステップS105-5-11に処理を移行する。
【0356】
(ステップS105-5-9)
ステップS105-5-9において、メインCPU101は、当たり遊技が終了したことを報知するエンディングに移行させる。当該処理においては、当たり状態格納領域の値を、「2」から「3」とする。また、当たり遊技のエンディングに対応する時間(例えば、10S)をメインRAM103の時間管理カウンタにセットする。そして、エンディングに移行させると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0357】
(ステップS105-5-10)
ステップS105-5-10において、メインCPU101は、当たり遊技のエンディングに対応する演出を実行させるためのエンディングコマンドを演出制御基板200に対して送信するために、コマンド送信領域にエンディングコマンドをセットする。そして、エンディングコマンドをセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0358】
(ステップS105-5-11)
ステップS105-5-11において、メインCPU101は、メインRAM103のラウンド数カウンタの値を更新する。なお、更新手法は、インクリメントでもよいし、デクリメントでもよい。例えば、5ラウンドの当たりが付与された場合は、メインRAM103のラウンド数カウンタに「5」をセットして、1ラウンド消化する毎に1デクリメントするようにしてもよいし、メインRAM103のラウンド数カウンタに「5」をセットせずに、1ラウンド消化する毎に1インクリメントするようにしてもよい。そして、ラウンド数を更新すると、ステップS105-5-12に処理を移行する。
【0359】
(ステップS105-5-12)
ステップS105-5-12において、メインCPU101は、大入賞口開閉ソレノイド24bを駆動して、大入賞口24を開放する。また、メインRAM103の時間管理カウンタにおいて、開放時間の29.5Sをセットする。これにより、当たり遊技の2ラウンド目以降が開始することになる。なお、当該処理においては、当たり状態格納領域の値を、「0」から「1」とする。そして、大入賞口24を開放すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0360】
(ステップS105-5-13)
ステップS105-5-13において、メインCPU101は、上述のステップS105-5-9でセットしたエンディングに対応する時間(例えば、10S)が経過しているかを判定する。そして、エンディングに対応する時間が経過している場合は、ステップS105-5-14に処理を移行し、エンディングに対応する時間が経過していない場合は、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0361】
(ステップS105-5-14)
ステップS105-5-14において、メインCPU101は、特別図柄が「特別図柄A」、「特別図柄B」、「特別図柄E」のいずれかであるかを判定する。つまり、当たりに基づいて決定された特別図柄が、「特別図柄A」、「特別図柄B」、「特別図柄E」のいずれかであるかを判定する。そして、特別図柄が「特別図柄A」、「特別図柄B」、「特別図柄E」のいずれかである場合は、ステップS105-5-15に処理を移行し、特別図柄が「特別図柄A」、「特別図柄B」、「特別図柄E」のいずれでもない場合は、ステップS105-5-18に処理を移行する。
【0362】
(ステップS105-5-15)
ステップS105-5-15において、メインCPU101は、遊技状態を確変遊技状態とする。よって、当該処理において、メインRAM103の遊技状態格納領域に「2」をセットする。そして、メインRAM103の遊技状態格納領域に「2」をセットすると、ステップS105-5-16に処理を移行する。
【0363】
(ステップS105-5-16)
ステップS105-5-16において、メインCPU101は、確変遊技状態であることを示す遊技状態コマンド(確変)を演出制御基板200に対して送信するために、遊技状態コマンド(確変)をコマンド送信領域にセットする。そして、確変遊技状態であることを示す遊技状態コマンドをセットすると、ステップS105-5-17に処理を移行する。
【0364】
(ステップS105-5-17)
ステップS105-5-17において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセットする。なお、当該処理において、停止中を示す値「0」をセットするが、上述のとおり、当たり遊技中は、特別図柄が停止している状態であるので、あくまで次変動を開始するためのフラグを立てる処理であるといえる。そして、特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0365】
(ステップS105-5-18)
ステップS105-5-18において、メインCPU101は、遊技状態を時短遊技状態Aとする。よって、当該処理において、メインRAM103の遊技状態格納領域に「1」をセットする。そして、メインRAM103の遊技状態格納領域に「1」をセットすると、ステップS105-5-19に処理を移行する。
【0366】
なお、当該処理にて時短遊技状態Aに移行することを以下において、「契機1」といったり、「契機1により作動(移行)する時短遊技状態」といったりすることがある。
【0367】
(ステップS105-5-19)
ステップS105-5-19において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた時短遊技状態遊技数カウンタに「100」をセットする。これにより、次変動より「100」回の時短遊技状態Aが開始することになる。そして、メインRAM103に設けられた時短遊技状態遊技数カウンタに「100」をセットすると、ステップS105-5-20に処理を移行する。
【0368】
なお、「契機1」、「契機2」ともに、時短遊技状態遊技数カウンタにセットされる値が複数種類あってもよい。また、「契機1」、「契機2」の一方は複数種類有しているが、他方は1種類のみ有するようにしてもよい。
【0369】
(ステップS105-5-20)
ステップS105-5-20において、メインCPU101は、時短遊技状態Aであることを示す遊技状態コマンド(時短A)を演出制御基板200に対して送信するために、コマンド送信領域にセットする。そして、時短遊技状態Aであることを示す遊技状態コマンド(時短A)をセットすると、ステップS105-5-21に処理を移行する。
【0370】
(ステップS105-5-21)
ステップS105-5-21において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセットする。なお、当該処理において、停止中を示す値「0」をセットするが、上述のとおり、当たり遊技中は、特別図柄が停止している状態であるので、あくまで次変動を開始するためのフラグを立てる処理であるといえる。そして、特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0371】
(異常判定処理について)
図23は、主制御基板100において行われる異常判定処理を示すフローチャート(主制御基板タイマ割込処理のステップS108のサブルーチン)である。
【0372】
(ステップS108-1)
ステップS108-1において、メインCPU101は、磁気センサ入力が行われたかを判定する。具体的には、磁気センサ27hより入力が行われたかを判定する。そして、磁気センサ27hより入力が行われた場合は、ステップS108-2に処理を移行し、磁気センサ27hより入力が行われなかった場合は、ステップS108-4に処理を移行する。
【0373】
(ステップS108-2)
ステップS108-2において、メインCPU101は、磁気センサ27hが検出した磁気の量が規定値を超えるものであるかを判定する。そして、磁気センサ27hが検出した磁気の量が規定値を超えるものである場合は、ステップS108-3に処理を移行し、磁気センサ27hが検出した磁気の量が規定値を超えるものでない場合は、ステップS108-4に処理を移行する。
【0374】
(ステップS108-3)
ステップS108-3において、メインCPU101は、磁気異常を報知するための磁気異常指定コマンドを演出制御基板200に対して送信するために、コマンド送信領域に磁気異常指定コマンドをセットする。そして、磁気異常指定コマンドをセットすると、ステップS108-4に処理を移行する。
【0375】
(ステップS108-4)
ステップS108-4において、メインCPU101は、電波センサ入力が行われたかを判定する。具体的には、電波センサ27iより入力が行われたかを判定する。そして、電波センサ27iより入力が行われた場合は、ステップS108-5に処理を移行し、電波センサ27iより入力が行われなかった場合は、ステップS109に処理を移行する。
【0376】
(ステップS108-5)
ステップS108-5において、メインCPU101は、電波センサ27iが検出した電波の量が規定値を超えるものであるかを判定する。そして、電波センサ27iが検出した電波の量が規定値を超えるものである場合は、ステップS108-6に処理を移行し、電波センサ27iが検出した電波の量が規定値を超えるものでない場合は、ステップS109に処理を移行する。
【0377】
(ステップS108-6)
ステップS108-6において、メインCPU101は、電波異常を報知するための電波異常指定コマンドを演出制御基板200に対して送信するために、コマンド送信領域に電波異常指定コマンドをセットする。そして、電波異常指定コマンドをセットすると、ステップS109に処理を移行する。
【0378】
次に、演出制御基板200のサブCPU201によって行われる制御処理について説明する。
【0379】
(サブCPU201によって行われる制御処理について)
図24~
図29のフローチャートで示す制御プログラムがサブROM202に記憶されており、サブCPU201は、サブROM202より制御プログラムを読み出して、読み出した制御プログラムに従って制御処理を行う。
【0380】
(ステップS200)
ステップS200において、サブCPU201は、パチンコ遊技機1が電断中(停電状態)であるかを判定する。その結果、電断中(停電状態)である場合は、ステップS200の処理を繰り返し実行し、電断中(停電状態)ではない場合は、ステップS201に処理を移行する。なお、電断中(停電状態)である場合は、図示しないバックアップ電源を用いて、当該処理を実行可能である。
【0381】
(ステップS201)
ステップS201において、サブCPU201は、内部に設けられているレジスタの値等を初期化する初期設定処理を行う。そして、初期設定処理を終了すると、ステップS202に処理を移行する。
【0382】
(ステップS202)
ステップS202において、サブCPU201は、CTCの設定を行う。すなわち、一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(カウンタタイマサーキット)の設定を行い、4ms毎に定期的に後述の演出制御基板タイマ割込処理が行われるように、CTCの時間定数レジスタを設定する。そして、CTCの設定を行うと、ステップS203に処理を移行する。
【0383】
(ステップS203)
ステップS203において、サブCPU201は、演出制御基板メイン処理に定期的に割り込んで実行される演出制御基板タイマ割込処理の割込みを禁止する。そして、割込みを禁止すると、ステップS204に処理を移行する。
【0384】
(ステップS204)
ステップS204において、サブCPU201は、演出用乱数の更新を行う。そして、演出用乱数の更新処理が終了すると、ステップS205に処理を移行する。
【0385】
(ステップS205)
ステップS205において、サブCPU201は、演出制御基板メイン処理に定期的に割り込んで実行される演出制御基板タイマ割込処理の割込みを許可する。そして、割込みを許可すると、再度、ステップS203に処理を移行して、以降は、ステップS203~ステップS205をループする。
【0386】
(演出制御基板タイマ割込処理について)
図25は、演出制御基板200において行われる演出制御基板タイマ割込処理を示すフローチャートである。当該処理は、上述の演出制御基板メイン処理に定期的(例えば、4ms毎)に割り込んで実行される処理である。
【0387】
(ステップS300)
ステップS300において、サブCPU201は、レジスタの内容をスタック領域に退避させる。そして、レジスタの内容をスタック領域に退避させると、ステップS301に処理を移行する。
【0388】
(ステップS301)
ステップS301において、サブCPU201は、演出制御基板200で管理するタイマを更新する処理を行う。そして、タイマを更新すると、ステップS302に処理を移行する。
【0389】
(ステップS302)
ステップS302において、サブCPU201は、
図26で示す操作デバイスの入力処理を行う。なお、当該処理は、後で
図26を用いて詳述する。そして、操作デバイスの入力処理を終了すると、ステップS303に処理を移行する。
【0390】
(ステップS303)
ステップS303において、サブCPU201は、
図27、
図28で示すメインコマンド受信処理を行う。なお、当該処理は、後で
図27、
図28を用いて詳述する。そして、メインコマンド受信処理を終了すると、ステップS304に処理を移行する。
【0391】
(ステップS304)
ステップS304において、サブCPU201は、サブコマンドを送信する処理を行う。サブコマンドとは、後述する
図27、
図28のメインコマンド受信処理でセットされるコマンドであって、当該処理において、サブコマンドが、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信される。そして、サブコマンドを受信した画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cにおいて、サブコマンドに対応する表示、音、発光、駆動の各演出が制御される。そして、サブコマンドを送信すると、ステップS305に処理を移行する。
【0392】
(ステップS305)
ステップS305において、サブCPU201は、ステップS300においてスタック領域に退避させた内容をレジスタに復帰させる。そして、スタック領域に退避させた内容をレジスタに復帰させると、演出制御基板タイマ割込処理を終了する。
【0393】
(操作デバイス入力処理について)
図26は、演出制御基板200において行われる操作デバイス入力処理を示すフローチャート(演出制御基板タイマ割込処理のステップS302のサブルーチン)である。
【0394】
(ステップS302-1)
ステップS302-1において、サブCPU201は、十字キー検出SW(上or下)入力が行われたかを判定する。なお、
図4で示す十字キー検出SW16aは、十字キーボタン16の上、下、左、右のそれぞれに対応するSWを有しており、例えば、十字キーボタン16の上が操作されれば、十字キー検出SW(上)の入力が行われたと判定できる。そして、十字キー検出SW(上or下)入力が行われた場合は、ステップS302-2に処理を移行し、十字キー検出SW(上or下)入力が行われなかった場合は、ステップS302-5に処理を移行する。
【0395】
(ステップS302-2)
ステップS302-2において、サブCPU201は、上方向の十字キー検出SW入力が行われたかを判定する。そして、上方向の十字キー検出SW入力が行われた場合は、ステップS302-3に処理を移行し、上方向の十字キー検出SW入力が行われなかった場合は、ステップS302-4に処理を移行する。
【0396】
(ステップS302-3)
ステップS302-3において、サブCPU201は、サブCPU201で管理する光量値を変更(増加)して、光量値変更(増加)サブコマンドを画像・音制御部200b、発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に光量値変更(増加)サブコマンドをセットする。これにより、画像表示装置26や発光装置9の輝度を上げることができる。そして、光量値変更(増加)サブコマンドをセットすると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS303に処理を移行する。
【0397】
(ステップS302-4)
ステップS302-4において、サブCPU201は、サブCPU201で管理する光量値を変更(減少)して、光量値変更(減少)サブコマンドを画像・音制御部200b、発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に光量値変更(減少)サブコマンドをセットする。これにより、画像表示装置26や発光装置9の輝度を下げることができる。そして、光量値変更(減少)サブコマンドをセットすると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS303に処理を移行する。
【0398】
(ステップS302-5)
ステップS302-5において、サブCPU201は、十字キー検出SW(左or右)入力が行われたかを判定する。そして、十字キー検出SW(左or右)入力が行われた場合は、ステップS302-6に処理を移行し、十字キー検出SW(左or右)入力が行われなかった場合は、ステップS302-9に処理を移行する。
【0399】
(ステップS302-6)
ステップS302-6において、サブCPU201は、右方向の十字キー検出SW入力が行われたかを判定する。そして、右方向の十字キー検出SW入力が行われた場合は、ステップS302-7に処理を移行し、右方向の十字キー検出SW入力が行われなかった場合は、ステップS302-8に処理を移行する。
【0400】
(ステップS302-7)
ステップS302-7において、サブCPU201は、サブCPU201で管理する音量値を変更(増加)して、音量値変更(増加)サブコマンドを画像・音制御部200bに送信するためにサブコマンド送信領域に音量値変更(増加)サブコマンドをセットする。これにより、スピーカ10より出力されるBGMや効果音等の音量値を上げることができる。そして、音量値変更(増加)サブコマンドをセットすると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS303に処理を移行する。
【0401】
(ステップS302-8)
ステップS302-8において、サブCPU201は、サブCPU201で管理する音量値を変更(減少)して、音量値変更(減少)サブコマンドを画像・音制御部200bに送信するために、サブコマンド送信領域に音量値変更(減少)サブコマンドをセットする。これにより、スピーカ10より出力されるBGMや効果音等の音量値を下げることができる。そして、音量値変更(減少)サブコマンドをセットすると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS303に処理を移行する。
【0402】
なお、ステップS302-1~ステップS302-8は、十字キーボタン16が操作されて、音量調整が行われた場合、光量調整が行われた場合の処理を示しているが、これは一例にすぎず、十字キーボタン16の操作によって他の処理が行われてもよい。例えば、十字キーボタン16の操作によってメニューにおける項目を変更する処理が行われてもよい。
【0403】
(ステップS302-9)
ステップS302-9において、サブCPU201は、その他の操作デバイスに対応する処理を行う。例えば、演出ボタン検出SW14aより入力があれば、演出ボタン操作サブコマンドを画像・音制御部200b、発光駆動制御部200cに送信し、演出レバー検出SW15aより入力があれば、演出レバー操作サブコマンドを画像・音制御部200b、発光駆動制御部200cに送信する。そして、その他の操作デバイスに対応する処理を終了すると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS303に処理を移行する。
【0404】
(メインコマンド受信処理について)
図27は、演出制御基板200において行われるメインコマンド受信処理1/2を示すフローチャート(演出制御基板タイマ割込処理のステップS301のサブルーチン)である。
【0405】
(ステップS301-1)
ステップS301-1において、サブCPU201は、電源関連情報コマンドを受信したかを判定する。電源関連情報コマンドとは、上述の、電源投入コマンド、電源復旧コマンドが挙げられる。そして、これらいずれかのコマンドを受信した場合は、ステップS301-2に処理を移行し、これらいずれかのコマンドを受信していない場合は、ステップS301-6に処理を移行する。
【0406】
(ステップS301-2)
ステップS301-2において、サブCPU201は、電源関連情報コマンド受信時処理を行う。例えば、電源投入コマンドを受信すれば電源投入に係る処理を行い、電源復旧コマンドを受信すれば電源復旧に係る処理を行う。そして、当該処理を終えると、ステップS301-3に処理を移行する。
【0407】
(ステップS301-3)
ステップS301-3において、サブCPU201は、電源関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に電源関連サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、ステップS301-4に処理を移行する。
【0408】
(ステップS301-4)
ステップS301-4において、サブCPU201は、電源投入コマンドを受信したかを判定する。そして、電源投入コマンドを受信した場合は、ステップS301-5に処理を移行し、電源投入コマンドを受信していない場合は、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0409】
(ステップS301-5)
ステップS301-5において、サブCPU201は、
図29で示す時短B示唆演出決定処理を行う。なお、当該処理は、後で
図29を用いて詳述する。そして、時短B示唆演出決定処理を終了すると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
「時短B示唆演出」の詳細については、
図57等で詳述する。
【0410】
(ステップS301-6)
ステップS301-6において、サブCPU201は、エラー関連情報コマンドを受信したかを判定する。エラー関連情報コマンドとは、上述の、磁気異常指定コマンド、電波異常指定コマンド等が挙げられる。そして、これらいずれかのコマンドを受信した場合は、ステップS301-7に処理を移行し、これらいずれかのコマンドを受信していない場合は、ステップS301-9に処理を移行する。
【0411】
(ステップS301-7)
ステップS301-7において、サブCPU201は、エラー関連情報コマンド受信時処理を行う。例えば、磁気異常指定コマンドを受信すれば磁気異常エラーに係る処理を行い、電波異常指定コマンドを受信すれば電波異常エラーに係る処理を行う。そして、当該処理を終えると、ステップS301-8に処理を移行する。
【0412】
(ステップS301-8)
ステップS301-8において、サブCPU201は、エラー関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域にエラー関連サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0413】
(ステップS301-9)
ステップS301-9において、サブCPU201は、始動口関連情報コマンドを受信したかを判定する。始動口関連情報コマンドとは、上述の、第1始動口入賞コマンド、第2始動口入賞コマンド、第1始動口減算コマンド、第2始動口減算コマンド、保留記憶領域指定コマンドが挙げられる。そして、これらいずれかのコマンドを受信した場合は、ステップS301-10に処理を移行し、これらいずれかのコマンドを受信していない場合は、ステップS301-13に処理を移行する。
【0414】
(ステップS301-10)
ステップS301-10において、サブCPU201は、アイコン変化演出決定処理を行う。具体的には、第1始動口入賞コマンドや第2始動口入賞コマンドを受信した場合に、サブCPU201は、当該コマンドに含まれる入賞時判定処理の判定結果の情報を参照して、当該変動アイコンや保留アイコンの表示態様(後述する「保留先読み演出」で記載する当該変動アイコンや保留アイコンの色)を決定する。そして、当該処理を終えると、ステップS301-11に処理を移行する。
【0415】
(ステップS301-11)
ステップS301-11において、サブCPU201は、始動口発光装置変化演出決定処理を行う。なお、始動口発光装置の発光色は、ステップS301-10で決定された保留アイコンの色に連動するようになっており、例えば、始動口入球時に、ステップS301-10で保留アイコンの色を青色とすることが決定されれば、始動口発光装置21aも青色で発光する。そして、当該処理を終えると、ステップS301-12に処理を移行する。
【0416】
(ステップS301-12)
ステップS301-12において、サブCPU201は、始動口関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に始動口関連サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0417】
(ステップS301-13)
ステップS301-13において、サブCPU201は、遊技状態関連情報コマンドを受信したかを判定する。遊技状態関連情報コマンドとは、遊技状態コマンド(通常)と、遊技状態コマンド(時短A、時短B)と、遊技状態コマンド(確変)とが挙げられる。そして、これらいずれかのコマンドを受信した場合は、ステップS301-14に処理を移行し、これらいずれかのコマンドを受信していない場合は、ステップS301-16に処理を移行する。
【0418】
(ステップS301-14)
ステップS301-14において、サブCPU201は、遊技状態関連情報コマンド受信時処理を行う。例えば、遊技状態コマンド(通常)を受信すると通常遊技状態に係る処理を行い、遊技状態コマンド(時短A、時短B)を受信するとそれぞれの時短遊技状態に係る処理を行い、遊技状態コマンド(確変)を受信すると確変遊技状態に係る処理を行う。そして、当該処理を終えると、ステップS301-15に処理を移行する。
【0419】
(ステップS301-15)
ステップS301-15において、サブCPU201は、遊技状態関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に遊技状態関連サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0420】
(ステップS301-16)
ステップS301-16において、サブCPU201は、ゲート通過コマンドを受信したかを判定する。そして、ゲート通過コマンドを受信した場合は、ステップS301-17に処理を移行し、ゲート通過コマンドを受信していない場合は、ステップS301-18に処理を移行する。
【0421】
(ステップS301-17)
ステップS301-17において、サブCPU201は、ゲート通過サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域にゲート通過サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0422】
(メインコマンド受信処理について)
図28は、演出制御基板200において行われるメインコマンド受信処理2/2を示すフローチャート(演出制御基板タイマ割込処理のステップS301のサブルーチン)である。
【0423】
(ステップS301-18)
ステップS301-18において、サブCPU201は、図柄指定コマンドを受信したかを判定する。そして、図柄指定コマンドを受信した場合は、ステップS301-19に処理を移行し、図柄指定コマンドを受信していない場合は、ステップS301-21に処理を移行する。
【0424】
(ステップS301-19)
ステップS301-19において、サブCPU201は、図柄指定コマンド受信時処理を行う。例えば、特別図柄Aを指定する図柄指定コマンドを受信した場合は、装飾図柄として「777」の図柄の組み合わせが確定表示されるように、装飾図柄「777」の図柄の組み合わせを決定する。なお、特別図柄Aを指定する図柄指定コマンドを受信した場合、装飾図柄として「444」の図柄の組み合わせが確定表示されるように、装飾図柄「444」の図柄の組み合わせを決定するようにしてもよい。この場合、当たり遊技終了後は、時短遊技状態Aに移行させるようにして、見た目上は時短遊技状態Aでありながら、実際の遊技状態は確変遊技状態である、といったように構成してもよい。このように構成すれば、見た目上、時短遊技状態Aであっても有利(確変遊技状態)である場合があるので、遊技興趣を向上できる。そして、当該処理を終えると、ステップS301-20に処理を移行する。
【0425】
(ステップS301-20)
ステップS301-20において、サブCPU201は、サブ図柄関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域にサブ図柄関連サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0426】
(ステップS301-21)
ステップS301-21において、サブCPU201は、特別図柄変動パターン指定コマンドを受信したかを判定する。そして、特別図柄変動パターン指定コマンドを受信した場合は、ステップS301-22に処理を移行し、特別図柄変動パターン指定コマンドを受信していない場合は、ステップS301-30に処理を移行する。
【0427】
(ステップS301-22)
ステップS301-22において、サブCPU201は、変動演出パターン決定処理を行う。具体的には、サブROM202に記憶された図示しない変動演出パターン決定テーブルより、指定される特別図柄変動パターンに対応する変動演出パターンを決定する。なお、変動演出パターン決定テーブルには、1の特別図柄変動パターンに対して、1または複数の変動演出パターンが対応付けられている。例えば、「変動パターン1」の「通常変動」(7S)であれば、対応する変動演出パターン(7S)は1つ用意されており、「変動パターン3」の「スーパーリーチ」(40S)であれば、対応する変動演出パターン(40S)は複数用意されている。そして、「変動パターン3」を受信した場合は、複数用意されている変動演出パターンからいずれか1の変動演出パターンを決定する。なお、複数用意されている変動演出パターンは、各々演出内容が異なっていることから、1の変動パターンに対して、複数の演出を実行することができるようになっている。そして、当該処理を終えると、ステップS301-23に処理を移行する。
【0428】
(ステップS301-23)
ステップS301-23において、サブCPU201は、アイコン変化演出更新処理を行う。アイコン変化演出更新処理とは、ステップS301-10で決定されたアイコンの色を、図示しない変化シナリオに基づいて更新することである。例えば、変化シナリオが青色→黄色となっていれば、当該処理において、黄色に変化させることを決定する。つまり、アイコンは、1変動の遊技が行われる毎に色変化することがある。そして、当該処理を終えると、ステップS301-24に処理を移行する。
【0429】
(ステップS301-24)
ステップS301-24において、サブCPU201は、始動口発光装置変化演出更新処理を行う。なお、当該処理は、ステップS301-23で更新された色に連動して行われるようになっており、例えば、ステップS301-23で黄色に更新されれば、始動口発光装置21aも青色から黄色に変化する。そして、当該処理を終えると、ステップS301-25に処理を移行する。
【0430】
(ステップS301-25)
ステップS301-25において、サブCPU201は、大当り予告演出決定処理を行う。具体的には、サブROM202に記憶された図示しない大当り予告演出決定テーブルより、図柄変動ゲームにおいて実行する大当り予告演出を決定する。ここで、大当り予告演出とは、図柄変動ゲームで実行可能な演出であり、1の図柄変動ゲームで1または複数の大当り予告演出の実行が可能となっている。また、大当り予告演出は、特別図柄当たり判定処理にて当たりと判定された場合に決定され難く、ハズレと判定された場合に決定され易いもの(大当り予告演出A)や、特別図柄当たり判定処理にて当たりと判定された場合に決定され易く、ハズレと判定された場合に決定され難いもの(大当り予告演出B)や、特別図柄当たり判定処理にて当たりと判定された場合にのみ決定可能とし、ハズレと判定された場合に決定しないもの(大当り予告演出C、いわゆるプレミア予告)等を備えている。また、当たりの図柄変動ゲームでは複数の予告が実行され易く、ハズレ(特に通常変動ハズレ)の図柄変動ゲームでは複数の予告が実行され難い傾向にある。そして、当該処理を終えると、ステップS301-26に処理を移行する。
【0431】
(ステップS301-26)
ステップS301-26において、サブCPU201は、時短B示唆演出実行ゲームであるかを判定する。時短B示唆演出実行ゲームとは、例えば、パチンコ遊技機1に電源が投入された後の1変動目(遊技店開店後の1変動目)を想定している。そして、時短B示唆演出実行ゲームである場合は、ステップS301-27に処理を移行し、時短B示唆演出実行ゲームではない場合は、ステップS301-29に処理を移行する。
【0432】
なお、時短B示唆演出実行ゲームは、パチンコ遊技機1に電源が投入された後の1変動目(遊技店開店後の1変動目)に限らず、他の変動であってもよい。例えば、パチンコ遊技機1に電源が投入された後の50変動目(遊技店開店後の50変動目)や、パチンコ遊技機1に電源が投入された後の100変動目(遊技店開店後の100変動目)であってもよい。このようにすれば、遊技店開店後の1変動目で遊技者にとって不利な時短B示唆演出(例えば、メインRAMがクリアされたことを示唆する演出)が実行された場合に、1変動目で遊技意欲が削がれてしまうことを防止できる。
【0433】
(ステップS301-27)
ステップS301-27において、サブCPU201は、変動パターン関連(示唆演出含)サブコマンド(例えば、ステップS301-22~ステップS301-25で決定した情報)を、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に変動パターン関連サブコマンドをセットする。なお、当該変動パターン関連(示唆演出含)サブコマンドには、時短B示唆演出の実行指示情報が含まれており、当該サブコマンドを受信した画像・音制御部200bや発光駆動制御部200cにおいて、時短B示唆演出が実行されることになる。時短B示唆演出の詳細については、
図57~
図59で詳述する。そして、当該処理を終えると、ステップS301-28に処理を移行する。
【0434】
(ステップS301-28)
ステップS301-28において、サブCPU201は、時短B示唆演出実行フラグをOFFにする。時短B示唆演出実行フラグとは、
図29の時短B示唆演出決定処理で(サブRAM203の所定領域において)ONされるフラグであり、後述の消灯演出に対応するフラグ、後述の赤点灯演出に対応するフラグ、後述の青点灯演出に対応するフラグをそれぞれ備えている。そして、時短B示唆演出実行ゲームにおいては、これらのいずれかのフラグがONになっており、ONになっているフラグに対応する時短B示唆演出が実行されることになる。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0435】
(ステップS301-29)
ステップS301-29において、サブCPU201は、変動パターン関連(示唆演出含まず)サブコマンド(例えば、ステップS301-22~ステップS301-25で決定した情報)を、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に変動パターン関連サブコマンドをセットする。なお、当該変動パターン関連(示唆演出含まず)サブコマンドには、時短B示唆演出の実行指示情報が含まれていない。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0436】
(ステップS301-30)
ステップS301-30において、サブCPU201は、復旧時遊技数カウンタコマンドを受信したかを判定する。そして、復旧時遊技数カウンタコマンドを受信した場合は、ステップS301-31に処理を移行し、復旧時遊技数カウンタコマンドを受信していない場合は、ステップS301-32に処理を移行する。
【0437】
(ステップS301-31)
ステップS301-31において、サブCPU201は、
図29で示す時短B示唆演出決定処理を行う。なお、当該処理は、後で
図29を用いて詳述する。そして、時短B示唆演出決定処理を終了すると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0438】
(ステップS301-32)
ステップS301-32において、サブCPU201は、遊技数カウンタコマンドを受信したかを判定する。そして、遊技数カウンタコマンドを受信した場合は、ステップS301-33に処理を移行し、遊技数カウンタコマンドを受信していない場合は、ステップS301-35に処理を移行する。
【0439】
(ステップS301-33)
ステップS301-33において、サブCPU201は、遊技数カウンタコマンド受信時処理を行う。なお、図示はしていないが、サブRAM203においても、各遊技数カウンタの値を計数記憶する領域が設けられており、遊技数カウンタコマンドを受信すると、サブRAM203において各遊技数カウンタの値を更新するようになっている。これにより、主制御基板100側における各遊技数カウンタの値と同期をとることができる。そして、当該処理を終えると、ステップS301-34に処理を移行する。
【0440】
(ステップS301-34)
ステップS301-34において、サブCPU201は、遊技数カウンタ関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に変動パターン関連サブコマンドをセットする。例えば、画像・音制御部200bにおいて当該サブコマンドを受信すると、画像表示装置26において表示可能な時短遊技状態Bに移行するまでの遊技数を更新表示する。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0441】
(ステップS301-35)
ステップS301-35において、サブCPU201は、その他の受信コマンドに対応する処理を行う。例えば、設定値変更中コマンド、設定値情報コマンド、設定値確認中コマンド、設定値確認終了コマンドを受信した場合は、これらの受信コマンドに対応する処理を行う。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0442】
(時短B示唆演出決定処理について)
図29は、演出制御基板200において行われる時短B示唆演出決定処理を示すフローチャート(メインコマンド受信処理のステップS301-5、ステップS301-31のサブルーチン)である。
【0443】
(ステップS301-5(31)-1)
ステップS301-5(31)-1において、サブCPU201は、電源投入コマンドを受信したかを判定する。そして、電源投入コマンドを受信した場合は、ステップS301-5(31)-2に処理を移行し、電源投入コマンドを受信していない場合は、ステップS301-5(31)-4に処理を移行する。
【0444】
(ステップS301-5(31)-2)
ステップS301-5(31)-2において、サブCPU201は、時短B示唆演出として、消灯演出を決定する。消灯演出とは、
図57で示すように、可動体28に備わった発光部を図柄変動ゲームの開始から所定期間にわたり消灯させる演出のことである。これにより、図柄変動ゲームの開始から所定期間にわたり可動体28に備わった発光部が消灯した場合は、(遊技者は)各遊技数カウンタがクリアされていることを把握することができ、遊技を継続して行うか否かの判断要素とすることができる。そして、当該処理を終えると、ステップS301-5(31)-3に処理を移行する。
【0445】
(ステップS301-5(31)-3)
ステップS301-5(31)-3において、サブCPU201は、サブRAM203の所定領域において、消灯演出実行フラグをONにする。これにより、上述のステップS301-27で、どの時短B示唆演出(消灯演出、赤点灯演出、青点灯演出)を実行するのかを判断することができる。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0446】
(ステップS301-5(31)-4)
ステップS301-5(31)-4において、サブCPU201は、復旧時遊技数カウンタコマンドが示す値を参照する。すなわち、電源投入コマンドを受信していない場合(復旧時である場合)、持ち越している各遊技数カウンタの値(特に、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値)を参照する。例えば、前日の遊技店の閉店時の時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値が「100」であれば、当該処理において参照した結果、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値は「100」となる。そして、当該処理を終えると、ステップS301-5(31)-5に処理を移行する。
【0447】
(ステップS301-5(31)-5)
ステップS301-5(31)-5において、サブCPU201は、時短遊技状態Bに移行するまでの遊技数が残り200回未満であるかを判定する。そして、時短遊技状態Bに移行するまでの遊技数が残り200回未満である場合は、ステップS301-5(31)-6に処理を移行し、時短遊技状態Bに移行するまでの遊技数が残り200回未満ではない場合は、ステップS301-5(31)-8に処理を移行する。例えば、ステップS301-5(31)-4にて時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値が「100」であった場合、時短遊技状態Bに移行するまでの遊技数は、残り「798」回となるので、当該処理は否定される。一方、例えば、ステップS301-5(31)-4にて時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの値が「700」であった場合、時短遊技状態Bに移行するまでの遊技数は、残り「198」回となるので、当該処理は肯定される。
【0448】
(ステップS301-5(31)-6)
ステップS301-5(31)-6において、サブCPU201は、時短B示唆演出として、赤点灯演出を決定する。赤点灯演出とは、
図57で示すように、可動体28に備わった発光部を図柄変動ゲームの開始から所定期間にわたり赤色で点灯させる演出のことである。これにより、図柄変動ゲームの開始から所定期間にわたり可動体28に備わった発光部が赤色で点灯した場合は、(遊技者は)各遊技数カウンタがクリアされていないことを把握することができ、且つ、時短遊技状態Bに移行するまで、残り僅かな遊技数であることを把握することができる。これにより、各遊技数カウンタがクリアされていないことの示唆に留まらず、時短遊技状態Bに移行するまでの遊技数があとどの程度なのかも併せて示唆することができるので、どのような時短B示唆演出が実行されるかに注目させることができる。そして、当該処理を終えると、ステップS301-5(31)-7に処理を移行する。
【0449】
(ステップS301-5(31)-7)
ステップS301-5(31)-7において、サブCPU201は、サブRAM203の所定領域において、赤点灯演出実行フラグをONにする。これにより、上述のステップS301-27で、どの時短B示唆演出(消灯演出、赤点灯演出、青点灯演出)を実行するのかを判断することができる。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0450】
(ステップS301-5(31)-8)
ステップS301-5(31)-8において、サブCPU201は、時短B示唆演出として、青点灯演出を決定する。青点灯演出とは、
図57で示すように、可動体28に備わった発光部を図柄変動ゲームの開始から所定期間にわたり青色で点灯させる演出のことである。これにより、図柄変動ゲームの開始から所定期間にわたり可動体28に備わった発光部が青色で点灯した場合は、(遊技者は)各遊技数カウンタがクリアされていないことを把握することができ、且つ、時短遊技状態Bに移行するまで、まだ遊技数が必要である(残り僅かな遊技数でないこと)を把握することができる。これにより、各遊技数カウンタがクリアされていないことの示唆に留まらず、時短遊技状態Bに移行するまでの遊技数があとどの程度なのかも併せて示唆することができるので、どのような時短B示唆演出が実行されるかに注目させることができる。そして、当該処理を終えると、ステップS301-5(31)-9に処理を移行する。
【0451】
(ステップS301-5(31)-9)
ステップS301-5(31)-9において、サブCPU201は、サブRAM203の所定領域において、青点灯演出実行フラグをONにする。これにより、上述のステップS301-27で、どの時短B示唆演出(消灯演出、赤点灯演出、青点灯演出)を実行するのかを判断することができる。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0452】
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機1が実行可能な各種演出の一例を以下に記載する。
【0453】
(先読み演出)
先読み演出とは、第1始動口21、または第2始動口22に遊技球が入球したタイミングで特別図柄変動開始時処理における特別図柄当たり判定処理に先立って事前判定処理(
図15、
図16の入賞時判定処理)を行い、事前判定処理の判定結果に基づいて実行される演出のことである。先読み演出を搭載しない場合は、例えば、第1始動口21に遊技球が入球した場合に、判定情報(乱数値)を取得して記憶した後、特別図柄変動開始時処理で特別図柄当たり判定処理が行われるので、「第4記憶領域」に判定情報(乱数値)が記憶されたとしても、「当該変動記憶領域」に判定情報(乱数値)が移されるまでは、当たりかどうかは判定されない。従って、仮に「当たり」の判定情報(乱数値)を取得していたとしても、「当該変動記憶領域」に判定情報(乱数値)が移されるよりも前の段階で、当たりへの期待感を高める演出等を実行することができない。しかしながら、先読み演出を搭載すれば、例えば、「事前判定処理(入賞時判定処理)」を行い、「当たり」か「ハズレ」を判定した上で、「当該変動記憶領域」に判定情報(乱数値)が移されるまでの複数変動(当該変動記憶領域に移された変動を含む)にわたって連続した演出を実行することができるので、「当該変動記憶領域」に判定情報(乱数値)が移されるよりも前の段階から「当たり」への期待感を高めることができるようになる。
【0454】
上記先読み演出の具体例としては、「保留先読み演出」が挙げられる。「保留先読み演出」とは、主に、当該変動アイコン表示領域26oに表示する当該変動アイコン、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに表示する保留アイコン、第2始動口第1保留球画像表示領域26k~第2始動口第4保留球画像表示領域26nに表示する保留アイコンを用いた演出である。例えば、上述の「第3記憶領域」まで判定情報(乱数値)が記憶されているときに、第1始動口21に遊技球が入球した場合、「第4記憶領域」に判定情報(乱数値)を記憶した後に事前判定処理を行う。そして、事前判定処理の判定結果に基づいて、保留先読み演出を行うと判定された場合は、第1始動口第4保留球画像表示領域26jに、デフォルトである通常色(白色)の保留アイコン(通常アイコン)とは異なる先読み保留アイコンを表示する。先読み保留アイコンとしては、例えば、「青」、「黄」、「緑」、「赤」、「虹」といった複数種類、複数段階の表示が可能であり、事前判定処理の判定結果が「当たり」の場合は、「青」、「黄」、「緑」、「赤」、「虹」のいずれかが表示可能であり、事前判定処理の判定結果が「ハズレ」の場合は、「青」、「黄」、「緑」、「赤」のいずれかが表示可能になっている。そして、「当たり」の場合にのみ「虹」、を選択可能として、また、「当たり」の場合は、「赤」を選択し易くして、「ハズレ」の場合は、「青」を選択し易くして、「赤」の当たりへの期待度を高めている。なお、当たりへの期待度の関係は、当たりへの期待度の高い順から、虹>赤>緑>黄>青>通常となっている。以下において、このような演出を「保留変化演出」ということがある。
【0455】
また、上記先読み演出の別の演出の具体例としては、「入賞時フラッシュ演出」が挙げられる。「入賞時フラッシュ演出」とは、始動口へ遊技球が入球したときに、下部スピーカ10に設けられたスピーカランプ10aが発光し、当該入球に係る図柄変動ゲームが開始するまで、または当該入球に係る図柄変動ゲームの実行中まで、または当該入球に係る図柄変動ゲームの終了時まで継続して発光することで、当たりに対する期待度を向上させる演出である。例えば、上述の「第3記憶領域」まで判定情報(乱数値)が記憶されているときに、第1始動口21に遊技球が入球した場合、「第4記憶領域」に判定情報(乱数値)を記憶した後に事前判定処理を行う。そして、事前判定処理の判定結果に基づいて、入賞時フラッシュ演出を行うと判定された場合は、スピーカランプ10aを発光させるシナリオ(発光色が定められたシナリオ)を選択して、当該選択したシナリオに基づいてスピーカランプ10aを発光させる。
スピーカランプ10aの発光色としては、例えば、当たりへの期待度の高い順から、赤>緑>青となっており、上述した保留先読み演出と同様に、図柄変動ゲーム毎に当たりへの期待度の高い色に変化させることも可能である。また、それぞれの色に応じた入賞音を出力することも可能である。
【0456】
また、上記先読み演出の別の演出の具体例としては、「ゾーン演出」が挙げられる。「ゾーン演出」とは、主に画像表示装置26を用いた演出である。例えば、上述の「第3記憶領域」まで判定情報(乱数値)が記憶されているときに、第1始動口21に遊技球が入球した場合、「第4記憶領域」に判定情報(乱数値)を記憶した後に事前判定処理を行う。そして、事前判定処理の判定結果に基づいて、ゾーン演出を行うと判定された場合は、例えば、次の図柄変動ゲームにおいて、画像表示装置26において、「特殊図柄が揃えば○○ゾーン突入!」などと、突入を煽る演出を行った後、特殊図柄を揃えて「○○ゾーン」に突入させて、上述の「第4記憶領域」に記憶した判定情報(乱数値)が「当該変動記憶領域」に移された変動まで、「○○ゾーン」演出を実行する。この「○○ゾーン」演出の実行中は、画像表示装置26において、「○○ゾーン中」などといったテロップを表示する。そして、「ゾーン演出」は、事前判定処理において、「当たり」と判定された場合に実行され易く、「ハズレ」と判定された場合に実行され難くなっているので、実行された場合は、当たり遊技が付与されることに大きな期待を持たせることができる。
【0457】
また、上記先読み演出の別の演出の具体例としては、「チャンス目連続予告」が挙げられる。「チャンス目連続予告」とは、主に画像表示装置26に表示される左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cを用いた演出である。例えば、上述の「第3記憶領域」まで判定情報(乱数値)が記憶されているときに、第1始動口21に遊技球が入球した場合、「第4記憶領域」に判定情報(乱数値)を記憶した後に事前判定処理を行う。そして、事前判定処理の判定結果に基づいて、チャンス目連続演出を行うと判定された場合は、例えば、「第1記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)に対応する図柄変動ゲームの確定表示と、「第2記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)に対応する図柄変動ゲームの確定表示と、「第3記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)に対応する図柄変動ゲームの確定表示と、において、同色の装飾図柄画像の組み合わせを停止させる。例えば、装飾図柄画像は、「333」と、「777」とが赤色で構成されており、「111」と、「555」とが緑色で構成されており、「222」と、「444」と、「666」と、「888」とが青色で構成されていて、「337」や「773」といった赤色のみでの組み合わせや、「115」や「551」といった緑色のみでの組み合わせや、「246」や「628」といった青色のみでの組み合わせを複数変動にわたって確定表示することで、その後の図柄変動ゲームにおいて当たりが付与されるのではないかという期待感を抱かせる演出となっている。なお、当たりの場合は、赤色のみでの組み合わせを選択し易く、ハズレの場合は、青色のみでの組み合わせを選択し易くしており、赤色のみの組み合わせが確定表示された場合の当たりへの期待度を高めている。
【0458】
(擬似連予告)
擬似連予告とは、主に画像表示装置26に表示される左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cや、擬似連専用図柄を用いた演出であって、「1変動の遊技」において、装飾図柄の仮停止表示を繰り返し行うことで、あたかも複数回変動が行われているように見せる演出である。例えば、
図8に示すように、擬似連は、2回、3回、4回にわたり実行可能であり、回数が増えるほど、当たりへの期待度が高くなっている(本実施形態では、4回は当たり確定)。具体的な演出内容としては、例えば、左装飾図柄画像26aとして「5」を仮停止表示して、右装飾図柄画像26cとして「6」を仮停止表示して、中装飾図柄画像26bとして「擬似連専用図柄(例えば、「NEXT」)」を仮停止表示して、再度、全ての装飾図柄画像を変動表示させ(この時点で、擬似連2回)、再度、左装飾図柄画像26aとして「5」を仮停止表示して、右装飾図柄画像26cとして「6」を仮停止表示して、中装飾図柄画像26bとして「擬似連専用図柄(例えば、「NEXT」)」を仮停止表示して、再度、全ての装飾図柄画像を変動表示させる(この時点で、擬似連3回。以降、擬似連4回も同じ)、といった演出内容になっており、例えば、2回目の仮停止表示において、左装飾図柄画像26aとして「5」が仮停止表示され、右装飾図柄画像26cとして「5」が仮停止表示された場合は、擬似連2回となり、2回目の仮停止表示において、左装飾図柄画像26aとして「5」が仮停止表示され、右装飾図柄画像26cとして「6」が仮停止表示された場合は、擬似連3回となる(以降、擬似連4回も同じ)。また、一旦、リーチとなった後に、中装飾図柄画像26bとして「擬似連専用図柄(例えば、「NEXT」)」を仮停止表示する、いわゆる「リーチ後擬似連」や、例えば、1回目の仮停止表示の後の変動開始時に、中装飾図柄画像26bに、「擬似連専用図柄(例えば、「NEXT」)」が仮停止表示されることを予告(図柄停止予告)して、その時点で擬似連3回以上が確定するような演出も実行可能である。
【0459】
(アイコン毎の入賞音、変化音、始動口発光装置(色)の関係について)
図30は、アイコン毎の入賞音、変化音、始動口発光装置(色)の関係を示す図である。図中、決定時とは、上述した「アイコン変化演出決定処理」時が対応し、更新時とは、上述した「アイコン変化演出更新処理」時が対応する。なお、入賞音、変化音は、第1始動口21へ入球したときと、第2始動口22へ入球したときとで共通である。
【0460】
デフォルトである「通常アイコン」を表示する場合、始動口への入球時の入賞音として、「ピロン♪」という音をスピーカ10より出力する。
なお、変化シナリオにおいて、例えば、青色アイコンから通常アイコンに変化することはないので、更新時の欄は「-」となっている。
また、「通常アイコン」を表示する場合、始動口発光装置21aの発光色は白となっている。
【0461】
「青色アイコン」を表示する場合、始動口への入球時の入賞音として、「ポロン♪」という音をスピーカ10より出力する。
また、通常アイコンから青色アイコンに変化する場合は、更新時の変化音として、「ポロン♪」という音をスピーカ10より出力する。
また、「青色アイコン」を表示する場合、始動口発光装置21aの発光色は青となっている。
【0462】
「黄色アイコン」を表示する場合、始動口への入球時の入賞音として、「キーン♪」という音をスピーカ10より出力する。
また、通常アイコンから黄色アイコンに変化する場合や、青色アイコンから黄色アイコンに変化する場合は、更新時の変化音として、「キーン♪」という音をスピーカ10より出力する。
また、「黄色アイコン」を表示する場合、始動口発光装置21aの発光色は黄となっている。
【0463】
「緑色アイコン」を表示する場合、始動口への入球時の入賞音として、「カーン♪」という音をスピーカ10より出力する。
また、通常アイコンから緑色アイコンに変化する場合や、青色アイコンから緑色アイコンに変化する場合や、黄色アイコンから緑色アイコンに変化する場合は、更新時の変化音として、「カーン♪」という音をスピーカ10より出力する。
また、「緑色アイコン」を表示する場合、始動口発光装置21aの発光色は緑となっている。
【0464】
「赤色アイコン」を表示する場合、始動口への入球時の入賞音として、「ジャキーン♪」という音をスピーカ10より出力する。
また、通常アイコンから赤色アイコンに変化する場合や、青色アイコンから赤色アイコンに変化する場合や、黄色アイコンから赤色アイコンに変化する場合や、緑色アイコンから赤色アイコンに変化する場合は、更新時の変化音として、「ジャキーン♪」という音をスピーカ10より出力する。
また、「赤色アイコン」を表示する場合、始動口発光装置21aの発光色は赤となっている。
【0465】
「虹色アイコン」を表示する場合、始動口への入球時の入賞音として、「キュイーン♪」という音をスピーカ10より出力する。
また、通常アイコンから虹色アイコンに変化する場合や、青色アイコンから虹色アイコンに変化する場合や、黄色アイコンから虹色アイコンに変化する場合や、緑色アイコンから虹色アイコンに変化する場合や、赤色アイコンから虹色アイコンに変化する場合は、更新時の変化音として、「キュイーン♪」という音をスピーカ10より出力する。
また、「虹色アイコン」を表示する場合、始動口発光装置21aの発光色は虹となっている。
【0466】
なお、本実施形態において、アイコン(当該変動アイコン、保留アイコン)は、スーパーリーチの実行中は、スーパーリーチの演出を表示領域の略全域を用いて実行するため、非表示となる。
このように、スーパーリーチの実行中にアイコンを非表示としても(例えば、赤色アイコンが表示されていた場合、非表示にしても)、始動口発光装置21aは、非表示となったアイコンに対応する色(赤)で視認可能に発光するため、アイコンが何色に変化していたかを始動口発光装置21aより認識することができる。
【0467】
また、アイコン毎に、対応する入賞音や変化音が定められているので、アイコンが変化したこと(何色に変化したか等)を遊技者に気付かせ易くすることができる。
【0468】
なお、スーパーリーチの実行中は、アイコン(当該変動アイコン、保留アイコン)を表示してもよいし、当該変動アイコンのみ表示するようにしてもよい。
【0469】
また、始動口発光装置21aの発光は、例えば、図柄変動ゲームの終了(確定表示)とともに消灯させればよい。また、当該変動アイコンの消去と始動口発光装置21aの消灯とは異なるタイミングでもよいし(例えば、消去の方が消灯よりも早い、または消灯よりも消去の方が早い)、同じタイミングでもよい。
【0470】
(画像・音CPU204によって行われる制御処理について)
次に、
図31~
図34を用いて、画像・音CPU204によって行われる制御処理について説明を行う。
図31~
図33は、画像・音CPU204によって行われる画像・音制御部メイン処理であり、
図34は、画像・音制御部メイン処理に定期的に(33ms毎に)割り込んで実施される画像・音制御部タイマ割込処理である。
【0471】
(ステップS400-1)
ステップS400-1において、画像・音CPU204は、音量値・光量値関連サブコマンドを受信したかを判定する。すなわち、演出制御部200aより音量値・光量値関連サブコマンドを受信しているかを判定する。なお、各種サブコマンドは、
図34の画像・音制御部タイマ割込処理にて受信する。そして、音量値・光量値関連サブコマンドを受信した場合は、ステップS400-2に処理を移行し、音量値・光量値関連サブコマンドを受信していない場合は、ステップS400-3に処理を移行する。
【0472】
(ステップS400-2)
ステップS400-2において、画像・音CPU204は、
図32で示す音量値・光量値関連サブコマンド受信時処理を行う。なお、当該処理は、後で
図32を用いて詳述する。そして、音量値・光量値関連サブコマンド受信時処理を終了すると、ステップS400-3に処理を移行する。
【0473】
(ステップS400-3)
ステップS400-3において、画像・音CPU204は、電源関連サブコマンドを受信したかを判定する。そして、電源関連サブコマンドを受信した場合は、ステップS400-4に処理を移行し、電源関連サブコマンドを受信していない場合は、ステップS400-5に処理を移行する。
【0474】
(ステップS400-4)
ステップS400-4において、画像・音CPU204は、電源投入コマンドに係る電源関連サブコマンドを受信した場合は、電源投入に係る画像・音設定処理を行い、電源復旧コマンドに係る電源関連サブコマンドを受信した場合は、電源復旧に係る画像・音設定処理を行う。なお、電源復旧に係る画像・音設定処理が行われることで実行される表示および音による報知態様の一例については、後で
図39等を用いて詳述する。そして、電源投入or電源復旧における画像・音設定処理を終了すると、ステップS400-5に処理を移行する。
【0475】
(ステップS400-5)
ステップS400-5において、画像・音CPU204は、遊技状態関連サブコマンドを受信したかを判定する。そして、遊技状態関連サブコマンドを受信した場合は、ステップS400-6に処理を移行し、遊技状態関連サブコマンドを受信していない場合は、ステップS400-8に処理を移行する。
【0476】
(ステップS400-6)
ステップS400-6において、画像・音CPU204は、例えば、図示しないRAMの所定領域(遊技状態管理用領域)において、受信した遊技状態関連サブコマンドに対応する遊技状態に更新する。具体的には、受信した遊技状態関連サブコマンドが通常遊技状態を示すものであれば、RAMの所定領域の値を「0」として、受信した遊技状態関連サブコマンドが時短遊技状態Aを示すものであれば、RAMの所定領域の値を「1」として、受信した遊技状態関連サブコマンドが確変遊技状態を示すものであれば、RAMの所定領域の値を「2」として、受信した遊技状態関連サブコマンドが時短遊技状態Bを示すものであれば、RAMの所定領域の値を「3」とする。そして、遊技状態を更新すると、ステップS400-7に処理を移行する。
【0477】
(ステップS400-7)
ステップS400-7において、画像・音CPU204は、更新後の遊技状態に対応する画像・音設定処理を行う。例えば、ステップS400-6で通常遊技状態に更新した場合は、ステップS400-7の処理によって通常遊技状態に対応する表示および音(BGM等)の出力が行われることになる。そして、更新後の遊技状態に対応する画像・音設定処理を終了すると、ステップS400-8に処理を移行する。
【0478】
(ステップS400-8)
ステップS400-8において、画像・音CPU204は、始動口関連サブコマンドを受信したかを判定する。そして、始動口関連サブコマンドを受信した場合は、ステップS400-9に処理を移行し、始動口関連サブコマンドを受信していない場合は、ステップS400-10に処理を移行する。
【0479】
(ステップS400-9)
ステップS400-9において、画像・音CPU204は、
図33で示す始動口関連サブコマンド受信時処理を行う。なお、当該処理は、後で
図33を用いて詳述する。そして、始動口関連サブコマンド受信時処理を終了すると、ステップS400-10に処理を移行する。
【0480】
(ステップS400-10)
ステップS400-10において、画像・音CPU204は、ゲート通過サブコマンドを受信したかを判定する。そして、ゲート通過サブコマンドを受信した場合は、ステップS400-11に処理を移行し、ゲート通過サブコマンドを受信していない場合は、ステップS400-13に処理を移行する。
【0481】
(ステップS400-11)
ステップS400-11において、画像・音CPU204は、遊技状態が通常遊技状態であるかを判定する。具体的には、ステップS400-6で述べたRAMの所定領域の値を参照して、値が「0」であるかを判定する。そして、値が「0」である場合は、ステップS400-12に処理を移行し、値が「0」ではない場合は、ステップS400-13に処理を移行する。
【0482】
(ステップS400-12)
ステップS400-12において、画像・音CPU204は、左打ちに対応する画像・音設定処理を行う。すなわち、通常遊技状態であるにも関わらず、右打ちが行われていると判定し、左打ちを行うように促す報知を行うための設定処理を行う。なお、左打ちに対応する画像・音設定処理が行われることで実行される表示および音による報知態様の一例については、後で
図38等を用いて詳述する。そして、左打ちに対応する画像・音設定処理を終了すると、ステップS400-13に処理を移行する。
【0483】
(ステップS400-13)
ステップS400-13において、画像・音CPU204は、エラー関連サブコマンドを受信したかを判定する。そして、エラー関連サブコマンドを受信した場合は、ステップS400-14に処理を移行し、エラー関連サブコマンドを受信していない場合は、ステップS400-15に処理を移行する。
【0484】
(ステップS400-14)
ステップS400-14において、画像・音CPU204は、エラー内容に対応する画像・音設定処理を行う。なお、エラー内容に対応する画像・音設定処理が行われることで実行される表示および音による報知態様の一例については、後で
図50等を用いて詳述する。そして、エラー内容に対応する画像・音設定処理を終了すると、ステップS400-15に処理を移行する。
【0485】
(ステップS400-15)
ステップS400-15において、画像・音CPU204は、他のサブコマンドに対応する画像・音設定処理を行う。そして、他のサブコマンドに対応する画像・音設定処理を終了すると、ステップS400-16に処理を移行する。
【0486】
(ステップS400-16)
ステップS400-16において、画像・音CPU204は、画像・音制御部200bに設けられた図示しないフラグ管理領域において、フレーム切替フラグがONであるかを判定する。フレーム切替フラグとは、
図34の画像・音制御部タイマ割込処理にてONとなるため、33ms毎にONとなる。すなわち、画像表示装置26においては、33ms毎に1フレームの画像が表示されることになる。なお、フレーム切替フラグを管理する管理領域は、専用のRAMを設けてもよいし、VRAM207を用いてもよい。そして、フレーム切替フラグがONである場合は、ステップS400-17に処理を移行し、フレーム切替フラグがONではない場合は、ステップS400-1に処理を移行する。
【0487】
(ステップS400-17)
ステップS400-17において、画像・音CPU204は、フレーム切替フラグをOFFにする処理を行う。そして、フレーム切替フラグをOFFにすると、ステップS400-18に処理を移行する。
【0488】
(ステップS400-18)
ステップS400-18において、画像・音CPU204は、画像生成処理を行う。具体的には、各画像・音設定処理で設定された内容に基づく1フレームあたりの画像情報を生成する。これにより、1フレームにおける画像が生成されることになる。なお、画像生成の概念については、後で
図37において触れることとする。そして、画像生成処理を終了すると、ステップS400-19に処理を移行する。
【0489】
(ステップS400-19)
ステップS400-19において、画像・音CPU204は、音生成処理を行う。具体的には、各画像・音設定処理で設定された内容に基づく1フレームあたりの音情報を生成する。これにより、1フレームにおける音が生成されることになる。そして、音生成処理を終了すると、ステップS400-20に処理を移行する。
【0490】
(ステップS400-20)
ステップS400-20において、画像・音CPU204は、生成した1フレームにおける画像および音を出力する処理を行う。これにより、生成した1フレームにおける画像が画像表示装置26に表示され、生成した1フレームにおける音がスピーカ10より出力されることになる。そして、出力処理を終えると、ステップS400-1に処理を移行する。
【0491】
(音量値・光量値関連サブコマンド受信時処理について)
図32は、画像・音CPU204により行われる音量値・光量値関連サブコマンド受信時処理を示すフローチャート(画像・音制御部メイン処理のステップS400-2のサブルーチン)である。
【0492】
(ステップS400-2-1)
ステップS400-2-1において、画像・音CPU204は、レベルゲージ画像を表示中かを判定する。レベルゲージ画像とは、上述したとおり、光量や音量の調整度合いを示す画像であって、後で
図41等でも触れることとする。そして、レベルゲージ画像を表示中である場合は、ステップS400-2-2に処理を移行し、レベルゲージ画像を表示中ではない場合は、ステップS400-2-4に処理を移行する。
【0493】
なお、光量の調整度合いを示すレベルゲージ画像や、音量の調整度合いを示すレベルゲージ画像は、後述のステップS400-2-4の処理が行われることで表示開始される。そして、その後、光量や音量の調整操作が行われなくても、所定時間(例えば、10秒)にわたり継続して表示されるようになっている。一方、光量や音量の調整操作が行われると、後述のステップS400-2-3の処理が行われることで調整度合いに応じたレベルゲージ画像に切り替わるようになっている(
図41参照)。
【0494】
(ステップS400-2-2)
ステップS400-2-2において、画像・音CPU204は、受信した音量値・光量値関連サブコマンドの内容に応じた更新処理を行う。例えば、光量値変更(増加)サブコマンドを受信した場合は、光量値を1段階増加させ、光量値変更(減少)サブコマンドを受信した場合は、光量値を1段階減少させ、更新後の値を図示しないRAMの所定領域(音量値、光量値を管理する領域)に格納する。また、音量値変更(増加)サブコマンドを受信した場合は、音量値を1段階増加させ、音量値変更(減少)サブコマンドを受信した場合は、音量値を1段階減少させ、更新後の値を図示しないRAMの所定領域(音量値、光量値を管理する領域)に格納する。そして、更新処理を終了すると、ステップS400-2-3に処理を移行する。
【0495】
(ステップS400-2-3)
ステップS400-2-3において、画像・音CPU204は、更新後の値に対応する画像・音設定処理を行う。例えば、現在の音量値が3で、音量値変更(減少)サブコマンドを受信した場合は、音量値2に対応するレベルゲージ画像、および音量値2に対応する調整音を設定する(
図41参照)。そして、更新後の値に対応する画像・音設定処理を終了すると、画像・音制御部メイン処理のステップS400-3に処理を移行する。
【0496】
(ステップS400-2-4)
ステップS400-2-4において、画像・音CPU204は、現在の値に対応する画像・音設定処理を行う。例えば、現在の音量値が3であれば、音量値3に対応するレベルゲージ画像、および音量値3に対応する調整音を設定する。そして、更新後の値に対応する画像・音設定処理を終了すると、画像・音制御部メイン処理のステップS400-3に処理を移行する。
【0497】
以上の
図32の処理であると、音量値・光量値関連サブコマンドを受信しても、レベルゲージ画像が表示されていなければ、まず、ステップS400-2-4の処理で、現在の値に対応するレベルゲージ画像を表示する(例えば、初回操作が相当する)。
一方、レベルゲージ画像が表示されていれば、ステップS400-2-2で値を更新し、ステップS400-2-3で更新後の値に対応するレベルゲージ画像を表示する(例えば、初回操作から連続的に行われる2回目の操作が相当する)。
すなわち、初回操作で現在の値に対応するレベルゲージ画像を表示し、連続的に行われる2回目の操作で値(光量値、音量値)を変更できるようにしている。
このように構成することで、遊技中に偶発的に十字キーボタン16に触れてしまったことで、意に反して光量値、音量値が変更されてしまうことを防止できる。
なお、初回操作で光量値、音量値が変更されるようにしても勿論よい。
【0498】
(始動口関連サブコマンド受信時処理について)
図33は、画像・音CPU204により行われる始動口関連サブコマンド受信時処理を示すフローチャート(画像・音制御部メイン処理のステップS400-9のサブルーチン)である。
【0499】
(ステップS400-9-1)
ステップS400-9-1において、画像・音CPU204は、画像・音制御部200bに設けられた図示しない保留数カウンタを更新する処理を行う。すなわち、画像・音制御部200bにおいても、演出制御部200aより送信される始動口関連サブコマンドによって、メインRAM103の判定情報記憶領域(保留記憶領域)の記憶状況を認識することができる。すなわち、画像・音制御部200bに設けられた保留数カウンタにおいても、当該変動記憶領域のみ記憶されている「0」、第1記憶領域まで記憶されている「1」、第2記憶領域まで記憶されている「2」、第3記憶領域まで記憶されている「3」、第4記憶領域まで記憶されている「4」といった認識が可能である。なお、保留数カウンタは、専用のRAMを設けてもよいし、VRAM207を用いてもよい。そして、保留数カウンタを更新すると、ステップS400-9-2に処理を移行する。
【0500】
(ステップS400-9-2)
ステップS400-9-2において、画像・音CPU204は、更新後の保留数カウンタ値に対応する画像・音(入賞音)設定処理を行う。例えば、第1始動口21の保留数カウンタ値が3で、第1始動口入賞コマンドに係る始動口関連サブコマンド(保留先読み演出なし)を受信した場合は、当該処理において、
図31で述べた通常アイコンが表示されるように設定し、「ピロン♪」という入賞音が出力されるように設定する。そして、更新後の保留数カウンタ値に対応する画像・音設定処理を終了すると、ステップS400-9-3に処理を移行する。
【0501】
(ステップS400-9-3)
ステップS400-9-3において、画像・音CPU204は、遊技状態が通常遊技状態ではなく、且つ、第1始動口入賞コマンドに係る始動口関連サブコマンドを受信したかを判定する。具体的には、画像・音CPU204は、ステップS400-6で述べた図示しないRAMの所定領域(遊技状態管理用領域)を参照して、「0」以外の値が格納されているかを判定する。そして、「0」以外の値が格納されている場合は、さらに、第1始動口入賞コマンドに係る始動口関連サブコマンドを受信したかを判定する。そして、何れをも満たす場合は、ステップS400-9-4に処理を移行し、何れをも満たさない場合は、画像・音制御部メイン処理のステップS400-10に処理を移行する。
【0502】
(ステップS400-9-4)
ステップS400-9-4において、画像・音CPU204は、右打ちに対応する画像・音設定処理を行う。すなわち、時短遊技状態(A、B)や確変遊技状態であるにも関わらず、左打ちが行われていると判定し、右打ちを行うように促す報知を行うための設定処理を行う。なお、右打ちに対応する画像・音設定処理が行われることで実行される表示および音による報知態様の一例については、後で
図40等を用いて詳述する。そして、右打ちに対応する画像・音設定処理を終了すると、画像・音制御部メイン処理のステップS400-10に処理を移行する。
【0503】
(画像・音制御部タイマ割込処理について)
図34は、画像・音CPU204において行われる画像・音制御部タイマ割込処理を示すフローチャートである。当該処理は、上述の画像・音制御部メイン処理に定期的(例えば、33ms毎)に割り込んで実行される処理である。
【0504】
(ステップS500)
ステップS500において、画像・音CPU204は、各種サブコマンドを受信する処理を行う。すなわち、演出制御部200aより各種サブコマンドを受信する処理を行う。そして、各種サブコマンドを受信すると、ステップS501に処理を移行する。
【0505】
(ステップS501)
ステップS501において、画像・音CPU204は、フレームカウンタ等を更新する処理を行う。そして、フレームカウンタ等を更新すると、ステップS502に処理を移行する。
【0506】
(ステップS502)
ステップS502において、画像・音CPU204は、フレーム切替フラグをONにする。そして、フレーム切替フラグをONにすると、画像・音制御部タイマ割込処理を終了する。
【0507】
(発光駆動CPU208によって行われる制御処理について)
次に、
図35、
図36を用いて、発光駆動CPU208によって行われる制御処理について説明を行う。
図35は、発光駆動CPU208によって行われる発光駆動制御部メイン処理であり、
図36は、発光駆動制御部メイン処理に定期的に(33ms毎に)割り込んで実施される発光駆動制御部タイマ割込処理である。
【0508】
(ステップS600-1)
ステップS600-1において、発光駆動CPU208は、各種サブコマンドを受信したかを判定する。すなわち、演出制御部200aよりいずれかのサブコマンドを受信しているかを判定する。なお、各種サブコマンドは、
図36の発光駆動制御部タイマ割込処理にて受信する。そして、各種サブコマンドを受信した場合は、ステップS600-2に処理を移行し、各種サブコマンドを受信していない場合は、ステップS600-5に処理を移行する。
【0509】
(ステップS600-2)
ステップS600-2において、発光駆動CPU208は、発光・駆動設定処理を行う。具体的には、受信したサブコマンドに対応する発光装置9等の発光パターンの設定、および可動体28の駆動パターンの設定を行う。なお、サブコマンドに対応する発光装置9等の発光パターンを設定すると、後述のステップS600-7にて設定した発光パターンにて発光制御され、サブコマンドに対応する可動体28の駆動パターンを設定すると、後述のステップS600-8にて設定した駆動パターンにて駆動制御される。そして、発光・駆動設定処理を終えると、ステップS600-3に処理を移行する。
【0510】
(ステップS600-3)
ステップS600-3において、発光駆動CPU208は、始動口関連サブコマンドを受信したかを判定する。そして、始動口関連サブコマンドを受信した場合は、ステップS600-4に処理を移行し、始動口関連サブコマンドを受信していない場合は、ステップS600-5に処理を移行する。
【0511】
(ステップS600-4)
ステップS600-4において、発光駆動CPU208は、発光駆動制御部200cに設けられた図示しない保留数カウンタを更新する処理を行う。すなわち、発光駆動制御部200cにおいても、演出制御部200aより送信される始動口関連サブコマンドによって、メインRAM103の判定情報記憶領域(保留記憶領域)の記憶状況を認識することができる。すなわち、発光駆動制御部200cに設けられた保留数カウンタにおいても、当該変動記憶領域のみ記憶されている「0」、第1記憶領域まで記憶されている「1」、第2記憶領域まで記憶されている「2」、第3記憶領域まで記憶されている「3」、第4記憶領域まで記憶されている「4」といった認識が可能である。なお、保留数カウンタは、専用のRAMを設けてもよいし、発光駆動RAM210を用いてもよい。そして、保留数カウンタを更新すると、ステップS600-5に処理を移行する。
【0512】
(ステップS600-5)
ステップS600-5において、発光駆動CPU208は、発光駆動制御部200cに設けられた図示しないフラグ管理領域において、フレーム切替フラグがONであるかを判定する。フレーム切替フラグとは、
図36の発光駆動制御部タイマ割込処理にてONとなるため、33ms毎にONとなる。これにより、例えば、サブ保留表示器においては、33ms毎に表示更新が行われることになる。なお、フレーム切替フラグを管理する管理領域は、専用のRAMを設けてもよいし、発光駆動RAM210を用いてもよい。そして、フレーム切替フラグがONである場合は、ステップS600-6に処理を移行し、フレーム切替フラグがONではない場合は、ステップS600-1に処理を移行する。
【0513】
(ステップS600-6)
ステップS600-6において、発光駆動CPU208は、フレーム切替フラグをOFFにする処理を行う。そして、フレーム切替フラグをOFFにすると、ステップS600-7に処理を移行する。
【0514】
(ステップS600-7)
ステップS600-7において、発光駆動CPU208は、発光制御処理を行う。具体的には、ステップS600-2で設定された発光パターンに基づいて、発光装置9等を発光させる。そして、発光制御処理を終了すると、ステップS600-8に処理を移行する。
【0515】
(ステップS600-8)
ステップS600-8において、発光駆動CPU208は、駆動制御処理を行う。具体的には、ステップS600-2で可動体28の駆動パターンが設定されている場合は、可動体28の駆動制御を行う。そして、駆動制御処理を終了すると、ステップS600-1に処理を移行する。
【0516】
(発光駆動制御部タイマ割込処理について)
図36は、発光駆動CPU208において行われる発光駆動制御部タイマ割込処理を示すフローチャートである。当該処理は、上述の発光駆動制御部メイン処理に定期的(例えば、33ms毎)に割り込んで実行される処理である。
【0517】
(ステップS700)
ステップS700において、発光駆動CPU208は、各種サブコマンドを受信する処理を行う。すなわち、演出制御部200aより各種サブコマンドを受信する処理を行う。そして、各種サブコマンドを受信すると、ステップS701に処理を移行する。
【0518】
(ステップS701)
ステップS701において、発光駆動CPU208は、フレームカウンタ等を更新する処理を行う。そして、フレームカウンタ等を更新すると、ステップS702に処理を移行する。
【0519】
(ステップS702)
ステップS702において、発光駆動CPU208は、フレーム切替フラグをONにする。そして、フレーム切替フラグをONにすると、発光駆動制御部タイマ割込処理を終了する。
【0520】
図37は、
図31のステップS400-18の画像生成処理を補足する概念図である。
画像生成処理においては、複数のレイヤを合成して1の表示フレームを生成している。
なお、
図37で示すレイヤは一例に過ぎず、レイヤの数や表示内容等はこれに限られない。
【0521】
レイヤ1は、画面の最前面におけるレイヤであって、電源に関する情報やエラーに関する情報を表示(描画)するためのレイヤである。
電源に関する情報やエラーに関する情報の表示は、例えば、表示領域全体が黒色の表示で、そこに白字で「画面表示復帰中」といった表示や、白字で「電波エラー」といった表示が行なわれる。
よって、表示領域全体が黒色の表示となることから、当該レイヤに電源に関する情報やエラーに関する情報が表示される場合は、当該レイヤよりも画面奥に位置するレイヤ(レイヤ2~レイヤ7)の表示内容は(各レイヤに何かしらの表示がされていても)視認不能となる。
一方、当該レイヤに電源に関する情報やエラーに関する情報が表示されていない場合は、当該レイヤよりも画面奥に位置するレイヤ(レイヤ2~レイヤ7)の表示内容は視認可能となる。
なお、画像生成処理においては、例えば、レイヤ1に電源に関する情報やエラーに関する情報の表示がされているか否かに関わらず、レイヤ1~レイヤ7を合成して1の表示フレームを生成する。
例えば、VRAM207には、レイヤ1~レイヤ7のそれぞれに対応する描画領域(描画領域1~描画領域7)が設けられており、当該描画領域(描画領域1~描画領域7)にレイヤ1~レイヤ7が記憶されるようになっている。そして、記憶されたレイヤ1~レイヤ7を合成して1の表示フレームが生成される。
【0522】
なお、レイヤ1に表示するエラーに関する情報は、エラーの中でも重度のエラーが該当し、例えば、上述した磁気センサ27hの検出による磁気エラーや、電波センサ27iの検出による電波エラーが該当する。
一方、エラーの中でも軽度のエラーについては、例えば、レイヤ1よりも画面奥に位置するレイヤにて表示され、軽度エラーに関する情報が表示されている場合でも、そのレイヤよりも画面奥に位置するレイヤの表示内容は視認可能となる。つまり、軽度エラーに関する情報と、他の情報とが同時に表示されることを許容している。
なお、軽度のエラーとは、例えば、下受け皿5b内に遊技球が停留し、下受け皿5bから遊技球が排出されなかった場合に報知される「球抜きエラー(球を抜いてくださいという報知)」等が挙げられる。
このように、重度のエラーでは、他のレイヤの表示内容を視認不能として、軽度のエラーでは、他のレイヤの表示内容を視認可能とすることで、エラーの軽重を管理者に速やかに把握させることができる。
【0523】
レイヤ2は、レイヤ1よりも画面奥に位置するレイヤであって、保留に関する情報を表示(描画)するためのレイヤである。
保留に関する情報とは、
図37に示すように、第1始動口保留個数画像26e、第2始動口保留個数画像26fに表示される数字保留、当該変動アイコン表示領域26oに表示される当該変動アイコン、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26j、第2始動口第1保留球画像表示領域26k~第2始動口第4保留球画像表示領域26nに表示される保留アイコンが挙げられる。
なお、レイヤ2は、保留に関する情報が表示(描画)されていても、当該レイヤよりも画面奥に位置するレイヤ(レイヤ3~レイヤ7)の表示内容は視認可能である。
【0524】
なお、上述した「客待ち中」である場合、当該変動アイコンおよび保留アイコンはレイヤ2に表示(描画)されない。
一方、「客待ち中」であっても、第1始動口保留個数画像26e、第2始動口保留個数画像26fに表示される数字保留は「0」という情報がレイヤ2に表示(描画)されるようになっている。これにより、実行可能な図柄変動ゲームが「0」であることを把握することができる。
【0525】
また、上述した「デモ演出中」である場合、当該変動アイコンおよび保留アイコン、および数字保留のいずれもがレイヤ2に表示(描画)されないようになっている。これにより、デモ演出中に表示される機種名やメーカー名表示(メーカーロゴ)に注目させることができる。
なお、「デモ演出中」も上記「客待ち中」と同様の表示態様としてもよい。
【0526】
レイヤ3は、レイヤ2よりも画面奥に位置するレイヤであって、演出設定に関する情報を表示(描画)するためのレイヤである。
演出設定に関する情報とは、
図37に示すように、スピーカのアイコンを示すスピーカアイコン画像26sp、音量の調整度合いを示すレベルゲージ画像(
図37の例では、音量値レベル3を示している)や、ランプのアイコンを示すランプアイコン画像、光量の調整度合いを示すレベルゲージ画像(いずれも図示省略)が挙げられる。
なお、レイヤ3は、音量や光量の調整が行われていない場合は、何も表示されずに他のレイヤと合成されることになる。
また、レイヤ3は、演出設定に関する情報が表示(描画)されていても、当該レイヤよりも画面奥に位置するレイヤ(レイヤ4~レイヤ7)の表示内容は視認可能である。
【0527】
レイヤ4は、レイヤ3よりも画面奥に位置するレイヤであって、予告演出(上述した大当り予告演出)に関する情報を表示(描画)するためのレイヤである。
予告演出に関する情報とは、
図37に示すように、例えば、稲妻を模した稲妻画像26yk(スーパーリーチへ発展する際に出現する予告)や、他の予告演出に対応する画像が挙げられる。
なお、レイヤ4は、予告演出が行われない場合は、何も表示されずに他のレイヤと合成されることになる。
また、レイヤ4は、予告演出に関する情報が表示(描画)されていても、当該レイヤよりも画面奥に位置するレイヤ(レイヤ5~レイヤ7)の表示内容は視認可能である。
【0528】
レイヤ5は、レイヤ4よりも画面奥に位置するレイヤであって、図柄に関する情報を表示(描画)するためのレイヤである。
図柄に関する情報とは、
図37に示すように、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26c、第4図柄画像26dが挙げられる。
なお、レイヤ5は、図柄に関する情報が表示(描画)されていても、当該レイヤよりも画面奥に位置するレイヤ(レイヤ6~レイヤ7)の表示内容は視認可能である。
【0529】
レイヤ6は、レイヤ5よりも画面奥に位置するレイヤであって、状態に関する情報を表示(描画)するためのレイヤである。
状態に関する情報とは、
図37に示すように、左打ちを行うことを促す左打ち画像26lhと、右打ちを行うことを促す右打ち画像26rhが挙げられる。
右打ち画像26rhが表示される場面は、時短遊技状態中、確変遊技状態中である。
左打ち画像26lhが表示される場面は、時短遊技状態から通常遊技状態に移行したときや、通常遊技状態で右打ちを行い、ゲート部材20に遊技球を通過させた場合である。
なお、レイヤ6は、通常遊技状態で左打ちが行われている場合は、何も表示されずに他のレイヤと合成されることになる。
また、レイヤ6は、状態に関する情報が表示(描画)されていても、当該レイヤよりも画面奥に位置するレイヤ(レイヤ7)の表示内容は視認可能である。
【0530】
レイヤ7は、レイヤ6よりも画面奥に位置するレイヤであって、背景に関する情報を表示(描画)するためのレイヤである。
背景に関する情報とは、
図37に示すように、例えば、通常遊技状態を示す背景画像hkや、図示しない時短遊技状態を示す背景画像や、図示しない確変遊技状態を示す背景画像や、図示しない当たり状態を示す背景画像が挙げられる。
画像生成処理においては、以上のレイヤ1~レイヤ7を合成することで1フレームとして、
図38以降で示す表示画面が表示されることになる。
【0531】
(報知態様の第1の例を説明する図)
次に、
図38を用いて報知態様の第1の例を説明する。
【0532】
図38は、通常遊技状態における図柄変動ゲームの実行中に、ゲート部材20に遊技球が通過した場合(つまり、通常遊技状態において右打ちが行われた場合)を想定している。
具体的には、画像・音CPU204は、タイミングT1でゲート通過サブコマンドを受信すると、レイヤ6において左打ち情報(左打ち画像26lh)を描画する。また、左打ちを行うことを促す音声をスピーカ10より出力する。
これにより、スピーカ10より「左打ちしてください」という音声が出力され、画像表示装置26には、左打ち情報(左打ち画像26lh)が表示されることになる。
なお、
図38においては、タイミングT1に至る前も、タイミングT1に至った後も、常にレイヤ1~レイヤ7を合成して表示している。
このようにして、通常遊技状態において右打ちが行われた場合、左打ちを行うことを促す報知が行われることになる。
【0533】
(報知態様の第2の例を説明する図)
次に、
図39を用いて報知態様の第2の例を説明する。
【0534】
図39は、通常遊技状態における電源復旧中(電源復旧コマンドを受信した場合)に、ゲート部材20に遊技球が通過した場合(つまり、通常遊技状態における電源復旧中において右打ちが行われた場合)を想定している。
具体的には、タイミングT1に至るまでは、電源がOFFになっており、画像表示装置26も斜線で示すようにOFF(非表示)になっている。
そして、タイミングT1において電源がONになると、メインCPU101により復帰処理が開始され、画像表示装置26において「画面表示復帰中」と表示される。
このとき、レイヤ1では、画面表示復帰中情報が描画されており、レイヤ6は未描画となっている。
そして、レイヤ1~レイヤ7が合成され、上記「画面表示復帰中」の表示が行なわれている。
【0535】
そして、タイミングT2において、画像・音CPU204が、ゲート通過サブコマンドを受信している。この場合、
図37で述べたように、レイヤ6において左打ち情報(左打ち画像26lh)を描画し、左打ちを行うことを促す音声をスピーカ10より出力する。ただし、レイヤ1において引き続き画面表示復帰中情報が描画されていることから、左打ち情報(左打ち画像26lh)を描画するものの、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっており、スピーカ10による「左打ちしてください」という音声のみの報知が行われるようになっている。
【0536】
そして、タイミングT3において、復帰条件が成立すると、画面表示復帰中の表示を終了して、画像表示装置26がサブ図柄等を視認可能に表示する状態に復帰する。ここでいう復帰条件の成立とは、所定時間が経過したこととしてもよいし、所定のコマンド(例えば、図柄停止コマンド、デモコマンド等)を受信した場合としてもよい。
また、画像表示装置26が復帰すると、左打ち情報(左打ち画像26lh)が視認可能に表示されている。
このとき、レイヤ1は未描画であり何も表示(描画)されておらず、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ2以降の表示内容を視認可能としている。そのため、左打ち情報(左打ち画像26lh)が視認可能となっている。
【0537】
このように、通常遊技状態における電源復旧中に、ゲート部材20に遊技球が通過した場合、画像表示装置26においては画面表示復帰中のみを行い、左打ちを行うことを促す報知はスピーカ10のみで行うようにした。
これにより、例えば、管理者は画像表示装置26を視認することで、電源復旧時における画面表示復帰中であることを把握でき、遊技者はスピーカ10から左打ちを行うことを促す報知を聴取することで左打ち情報(左打ち画像26lh)が表示されていなくても、行うべき遊技(左打ちすること)を理解することができる。
また、タイミングT2で示すように、画面表示復帰中であって左打ち情報(左打ち画像26lh)が視認不能な状態であっても、レイヤ6において左打ち情報を描画するようにした。そして、レイヤ1~レイヤ7を合成して表示するようにした。
これにより、電源復旧時であるか否かに関わらず、レイヤ1~レイヤ7を合成して表示する、といった処理を一律に共通化することができる。例えば、ゲート通過サブコマンドを受信したが、電源復旧中であるからレイヤ6において左打ち情報を描画しない、といった電源復旧中の固有の処理を不要とすることができ、一律、ゲート通過サブコマンドを受信したらレイヤ6において左打ち情報を描画する、といった処理にすることができる。
【0538】
なお、タイミングT2においてスピーカ10から出力する「左打ちしてください」の音量値は、現在設定されている音量値に依存してもよいし、依存しなくてもよい。
現在設定されている音量値に依存しない場合は、最大の音量値で出力するようにしてもよい。
現在設定されている音量値に依存する場合は、遊技者の所望の音量値で左打ちを行うことを促す報知を聴取することができ、快適に遊技を進めることができる。
現在設定されている音量値に依存せず、例えば、最大の音量値で出力する場合は、左打ち情報が表示されていなくても左打ちを行うことを遊技者に確実に認識させることができる。
【0539】
なお、
図39においては、タイミングT2において、スピーカ10による音声のみの報知を行うとしたが、これに限られない。例えば、併せて発光装置9を用いて左打ちを行うことを示唆してもよい。具体的には、タイミングT2において、発光装置9を高速点滅させることで左打ちを行うことを示唆してもよいし、発光装置9の左側のみを発光させて左打ちを行うことを示唆してもよい。
【0540】
なお、
図39においては、電源復旧時(電源復旧コマンドを受信した場合)を例に挙げて説明したが、電源投入時(電源投入コマンドを受信した場合)においても同様のことが適用できる。
【0541】
なお、
図39においては、通常遊技状態における電源復旧中において右打ちが行われた場合を想定して記載したが、これに限られず、例えば、遊技領域7の右側で、且つゲート部材20の上方で遊技球が停留している事象(例えば、センター役物と遊技釘との間に遊技球が挟まって停留している事象)が発生していて、偶発的に通常遊技状態における電源復旧中に遊技球の停留が解消されゲート部材20を通過した、といったイレギュラーなケースを想定してもよい。
【0542】
なお、本実施形態においては、右打ち表示器29cは設けられているが、左打ち表示器は設けていないため、
図39のケース(タイミングT2)では、視覚上、左打ちを行う状態にあることを確認できる術がない。
よって、上述した左打ち表示器を設けるようにして、タイミングT2で左打ち表示器を点灯させるようにしてもよい。
これにより、画像表示装置26で左打ち情報(左打ち画像26lh)が視認不能であっても、別途左打ち表示器で左打ちを行う状態にあることを視認することができる。
【0543】
なお、
図39の例で、ゲート部材20へ遊技球を通過させたことで行われる普通図柄当たり判定処理で普図当たりとなり、第2始動口22へ遊技球が入球した場合は、アイコン(当該変動アイコン、保留アイコン)は表示せずに第2始動口22へ遊技球を入球させたことによる図柄変動ゲームを実行する。これにより、アイコンが表示されていないにも関わらず図柄変動ゲームが実行されることになるので、遊技者に違和感を与えることができ、遊技者にとって最適な遊技が行われていないことを間接的に示唆することができる。
また、
図39の例で、ゲート部材20へ遊技球を通過させたことで普通図柄当たり判定処理が行われる構成であるが、これに限らず、普通図柄当たり判定処理そのものを行わないようにしてもよいし、普通図柄当たり判定処理を行うが、「256/256」で普図ハズレとなるようにしてもよい。
【0544】
(報知態様の第2の例(別例)を説明する図)
次に、
図40を用いて報知態様の第2の例(別例)を説明する。なお、
図40においては、
図39と共通する箇所の説明を省略し相違する箇所を重点的に説明する。
【0545】
図40は、
図39の別例を示している。すなわち、
図40は時短遊技状態A、B(確変遊技状態でも可)における電源復旧中に始動口関連サブコマンド(特に、第1始動口21へ遊技球が入球したことを示すサブコマンド)を受信した場合(つまり、時短遊技状態A、Bにおいて左打ちが行われた場合)を想定している。
具体的には、タイミングT1に至るまでは、電源がOFFになっており、画像表示装置26も斜線で示すようにOFF(非表示)になっており、右打ちランプ(右打ち表示器29c)も斜線で示すように消灯している。
そして、タイミングT1において電源がONになると、メインCPU101により復帰処理が開始され、画像表示装置26において「画面表示復帰中」と表示され、右打ちランプ(右打ち表示器29c)が点灯する。
このとき、レイヤ1では、画面表示復帰中情報が描画されており、レイヤ6は未描画となっている。
そして、レイヤ1~レイヤ7が合成され、上記「画面表示復帰中」の表示が行なわれている。
【0546】
そして、タイミングT2において、画像・音CPU204が、始動口関連サブコマンドを受信している。この場合、レイヤ6において右打ち情報を描画し、右打ちを行うことを促す音声をスピーカ10より出力する。ただし、レイヤ1において引き続き画面表示復帰中情報が描画されていることから、右打ち情報を描画するものの、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっており、スピーカ10による「右打ちしてください」という音声の出力、および右打ちランプ(右打ち表示器29c)の点灯による報知が行われるようになっている。
【0547】
そして、タイミングT3において、復帰条件が成立すると、画面表示復帰中の表示を終了して、画像表示装置26がサブ図柄等を視認可能に表示する状態に復帰する。ここでいう復帰条件の成立とは、所定時間が経過したこととしてもよいし、所定のコマンド(例えば、図柄停止コマンド、デモコマンド等)を受信した場合としてもよい。
また、画像表示装置26が復帰すると、右打ち情報(右打ち画像26rh)が視認可能に表示されている。
このとき、レイヤ1は未描画であり何も表示(描画)されておらず、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ2以降の表示内容を視認可能としている。そのため、右打ち情報(右打ち画像26rh)が視認可能となっている。
このように遊技状態が時短遊技状態(または確変遊技状態)における電源復旧中に始動口関連サブコマンド(特に、第1始動口21へ遊技球が入球したことを示すサブコマンド)を受信した場合でも、
図39で述べた効果と同様の効果を奏する。
【0548】
また、電源復旧中は、上述したように可動体28の初期動作が行われるため、画像表示装置26の表示内容が視認困難となるが、右打ちランプ(右打ち表示器29c)は初期動作の影響を受けないため、右打ちランプ(右打ち表示器29c)を確認することで行うべき遊技(左打ちすること)を理解することができる。
【0549】
なお、タイミングT2においてスピーカ10から出力する「右打ちしてください」の音量値は、現在設定されている音量値に依存してもよいし、依存しなくてもよい。
現在設定されている音量値に依存しない場合は、最大の音量値で出力するようにしてもよい。
現在設定されている音量値に依存する場合は、遊技者の所望の音量値で右打ちを行うことを促す報知を聴取することができ、快適に遊技を進めることができる。
現在設定されている音量値に依存せず、例えば、最大の音量値で出力する場合は、右打ち情報(右打ち画像26rh)が表示されていなくても右打ちを行うことを遊技者に確実に認識させることができる。
【0550】
なお、
図40においては、タイミングT2において、スピーカ10による音声のみの報知を行うとしたが、これに限られない。例えば、併せて発光装置9を用いて右打ちを行うことを示唆してもよい。具体的には、タイミングT2において、発光装置9を高速点滅させることで右打ちを行うことを示唆してもよいし、発光装置9の右側のみを発光させて右打ちを行うことを示唆してもよい。
【0551】
なお、
図40においては、電源復旧時(電源復旧コマンドを受信した場合)を例に挙げて説明したが、電源投入時(電源投入コマンドを受信した場合)においても同様のことが適用できる。
【0552】
なお、
図40においては、時短遊技状態における電源復旧中において左打ちが行われた場合を想定して記載したが、これに限られず、例えば、遊技領域7の左側で、且つ第1始動口21の上方で遊技球が停留している事象(例えば、センター役物と遊技釘との間に遊技球が挟まって停留している事象)が発生していて、偶発的に時短遊技状態における電源復旧中に遊技球の停留が解消され第1始動口21を通過した、といったイレギュラーなケースを想定してもよい。
【0553】
なお、
図40の例で、第1始動口21へ遊技球が入球した場合は、アイコン(当該変動アイコン、保留アイコン)は表示せずに第1始動口21へ遊技球を入球させたことによる図柄変動ゲームを実行する。これにより、アイコンが表示されていないにも関わらず図柄変動ゲームが実行されることになるので、遊技者に違和感を与えることができ、遊技者にとって最適な遊技が行われていないことを間接的に示唆することができる。
また、
図40の例で、第1始動口21へ遊技球を入球させたことで特別図柄当たり判定処理が行われる構成であるが、これに限らず、特別図柄当たり判定処理そのものを行わないようにしてもよいし、特別図柄当たり判定処理を行うが、「319/319」でハズレとなるようにしてもよい。
【0554】
(報知態様の第3の例を説明する図)
次に、
図41を用いて報知態様の第3の例を説明する。
【0555】
図41は、通常遊技状態における客待ち中に遊技者による音量調整が行われた場合を想定している。
具体的には、画像・音CPU204は、タイミングT1で音量値・光量値関連サブコマンド(
図41の例であると音量値に係るサブコマンド)を受信すると、レイヤ3においてスピーカアイコン画像26sp、および現在の音量値に対応する音量値情報(音量値3に対応するレベルゲージ画像)を描画する。
また、スピーカ10より、音量値3に対応する調整音である「ミ♪」が出力される。
なお、
図41においては、タイミングT1に至るまでの音量値が3であり、タイミングT1の操作が十字キーボタン16の初期操作を示している。つまり、タイミングT1以降も音量値は3である。
【0556】
そして、タイミングT2において、音量値・光量値関連サブコマンド(
図41の例であると音量値変更(減少)サブコマンド)を受信すると、レイヤ3においてスピーカアイコン画像26sp、および現在の音量値に対応する音量値情報(音量値2に対応するレベルゲージ画像)を描画する。
また、スピーカ10より、音量値2に対応する調整音である「レ♪」が出力される。
なお、タイミングT2は、タイミングT1の初期操作から連続して十字キーボタン16が操作された2回目の操作であるから、音量値2となり音量値が1段階減少している。
通常遊技状態における客待ち中に遊技者による音量調整が行われた場合は、このような態様となる。
【0557】
(報知態様の第4の例を説明する図)
次に、
図42を用いて報知態様の第4の例を説明する。
【0558】
図42は、電源復旧中(電源復旧コマンドを受信した場合)に遊技者による音量調整(光量調整でも可)が行われた場合を想定している。
具体的には、タイミングT1に至るまでは、電源がOFFになっており、画像表示装置26も斜線で示すようにOFF(非表示)になっている。なお、このときの音量値は3としている。
そして、タイミングT1において電源がONになると、メインCPU101により復帰処理が開始され、画像表示装置26において「画面表示復帰中」と表示される。
このとき、レイヤ1では、画面表示復帰中情報が描画されており、レイヤ3は未描画となっている。
そして、レイヤ1~レイヤ7が合成され、上記「画面表示復帰中」の表示が行なわれている。
【0559】
そして、タイミングT2において、画像・音CPU204が、音量値・光量値関連サブコマンド(
図42の例であると音量値に係るサブコマンド)を受信している。この場合、レイヤ3においてスピーカアイコン画像26sp、および現在の音量値に対応する音量値情報(音量値3に対応するレベルゲージ画像)を描画する。
また、スピーカ10より、音量値3に対応する調整音である「ミ♪」が出力される。
ただし、レイヤ1において引き続き画面表示復帰中情報が描画されていることから、音量値情報(音量値3に対応するレベルゲージ画像)を描画するものの、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっており、スピーカ10による調整音「ミ♪」のみの報知が行われるようになっている。
なお、
図42においては、タイミングT1に至るまでの音量値が3であり、タイミングT1の操作が十字キーボタン16の初期操作を示している。つまり、タイミングT1以降も音量値は3である。
【0560】
そして、タイミングT3において、音量値・光量値関連サブコマンド(
図42の例であると音量値変更(減少)サブコマンド)を受信すると、レイヤ3においてスピーカアイコン画像26sp、および現在の音量値に対応する音量値情報(音量値2に対応するレベルゲージ画像)を描画する。
また、スピーカ10より、音量値2に対応する調整音である「レ♪」が出力される。
ただし、レイヤ1において引き続き画面表示復帰中情報が描画されていることから、音量値情報(音量値2に対応するレベルゲージ画像)を描画するものの、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっており、スピーカ10による調整音「レ♪」のみの報知が行われるようになっている。
なお、タイミングT3は、タイミングT1の初期操作から連続して十字キーボタン16が操作された2回目の操作であるから音量値が変更されて音量値2となり音量値が1段階減少している。すなわち、音量値2に対応するレベルゲージ画像は視認不能であるが、音量値3から音量値2とする処理は行われている。これにより、復帰条件が成立した後に再度遊技者に十字キーボタン16を操作させる手間が生じることを防止できる。
【0561】
そして、タイミングT4において、復帰条件が成立すると、画面表示復帰中の表示を終了して、画像表示装置26がサブ図柄等を視認可能に表示する状態に復帰する。ここでいう復帰条件の成立とは、所定時間が経過したこととしてもよいし、所定のコマンド(例えば、特別図柄変動パターン指定コマンド、デモコマンド等)を受信した場合としてもよい。
また、画像表示装置26が復帰すると、音量値情報(音量値2に対応するレベルゲージ画像)が視認可能に表示されている。なお、スピーカ10による調整音「レ♪」は単音であるため、タイミングT4では出力されていない。
このとき、レイヤ1は未描画であり何も表示(描画)されておらず、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ2以降の表示内容を視認可能としている。そのため、音量値情報(音量値2に対応するレベルゲージ画像)が視認可能となっている。
【0562】
このように、電源復旧中に音量調整が行われた場合、画像表示装置26においては画面表示復帰中のみを行い、音量調整に係る報知はスピーカ10のみで行うようにした。
これにより、例えば、管理者は画像表示装置26を視認することで、電源復旧時における画面表示復帰中であることを把握でき、遊技者はスピーカ10からの調整音を聴取することで音量値情報が表示されていなくても、音量調整が行われていることを理解することができる。
また、電源復旧中で画面表示復帰中を表示している場面でも、音量調整が行われれば、音量値を変更するので、復帰条件が成立した後に再度遊技者に十字キーボタン16を操作させる手間が生じることを防止できる。
また、タイミングT2、タイミングT3で示すように、画面表示復帰中であって音量値情報が視認不能な状態であっても、現在の音量値に対応する音量値情報を描画するようにした。そして、レイヤ1~レイヤ7を合成して表示するようにした。
これにより、電源復旧時であるか否かに関わらず、レイヤ1~レイヤ7を合成して表示する、といった処理を一律に共通化することができる。例えば、音量値・光量値サブコマンドを受信したが、電源復旧中であるから、レイヤ3において音量値情報を描画しない、といった電源復旧中の固有の処理を不要とすることができ、一律、音量値・光量値サブコマンドを受信したらレイヤ3において音量値情報を描画する、といった処理にすることができる。
【0563】
なお、
図42においては、電源復旧時(電源復旧コマンドを受信した場合)を例に挙げて説明したが、電源投入時(電源投入コマンドを受信した場合)においても同様のことが適用できる。
【0564】
なお、
図42の例では、「画面表示復帰中」の表示が行なわれているときに音量調整が行われると、現在の音量値や調整後の音量値に対応する調整音を出力するとしているが、例えば、現在の音量値が最少の音量値レベル1であるときに音量値を減少させる操作(十字キーボタン16の左方向ボタンの操作)が行われた場合は、調整音「ド♪」を出力してもよいし、調整音「ド♪」を出力せずに無音としてもよい。同様に、現在の音量値が最大の音量値レベル5であるときに音量値を増大させる操作(十字キーボタン16の右方向ボタンの操作)が行われた場合は、調整音「ソ♪」を出力してもよいし、調整音「ソ♪」を出力せずに無音としてもよい。
これにより、調整音を出力する場合は、連続して同じ音(ド♪やソ♪)が出力されることになるので、現在の音量値に対応するレベルゲージ画像が視認不能であっても、それ以上音量値が調整できないことを認識させることができる。
また、調整音を出力しない場合も、例えば、十字キーボタン16の左方向ボタンを連続して操作した場合に、突然、調整音が出力されずに無音となるので、それ以上音量値が調整できないことを認識させることができる。
【0565】
(報知態様の第5の例を説明する図)
次に、
図43を用いて報知態様の第5の例を説明する。
【0566】
図43は、通常遊技状態における図柄変動ゲームの実行中に第1始動口21に遊技球が入球した場合を想定している。
具体的には、画像・音CPU204は、タイミングT1で始動口関連サブコマンド(
図43の例では第1始動口21への入球に係るサブコマンド)を受信すると、レイヤ2において数字保留情報およびアイコン情報を描画する。また、第1始動口21に遊技球が入球し、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに通常の保留アイコンが表示されたことを示す入賞音「ピロン♪」がスピーカ10より出力される。
なお、
図43においては、タイミングT1に至る前も、タイミングT1に至った後も、常にレイヤ1~レイヤ7を合成して表示している。
このようにして、通常遊技状態における図柄変動ゲームの実行中に第1始動口21に遊技球が入球した場合の報知が行われることになる。
【0567】
(報知態様の第6の例を説明する図)
次に、
図44を用いて報知態様の第6の例を説明する。
【0568】
図44は、通常遊技状態における電源復旧中(電源復旧コマンドを受信した場合)に、第1始動口21に遊技球が入球した場合を想定している。
具体的には、タイミングT1に至るまでは、電源がOFFになっており、画像表示装置26も斜線で示すようにOFF(非表示)になっている。
そして、タイミングT1において電源がONになると、メインCPU101により復帰処理が開始され、画像表示装置26において「画面表示復帰中」と表示される。
このとき、レイヤ1では、画面表示復帰中情報が描画されており、レイヤ2は数字保留に係る数字保留情報が0であることのみ描画されている。
そして、レイヤ1~レイヤ7が合成され、上記「画面表示復帰中」の表示が行なわれている。
なお、レイヤ2では数字保留情報が描画されているものの、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっている。
【0569】
そして、タイミングT2において、画像・音CPU204が、始動口関連サブコマンド(
図44の例であると第1始動口21への入球に係るサブコマンド)を受信している。この場合、レイヤ2において数字保留に係る数字保留情報「0」および当該変動アイコン表示領域26oに表示する当該変動アイコンを描画する。
また、第1始動口21に遊技球が入球し、当該変動アイコン表示領域26oに通常の当該変動アイコンが表示されたことを示す入賞音「ピロン♪」が、スピーカ10より出力される。
ただし、レイヤ1において引き続き画面表示復帰中情報が描画されていることから、数字保留に係る数字保留情報「0」および当該変動アイコン表示領域26oに表示する当該変動アイコンを描画するものの、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっており、スピーカ10による入賞音「ピロン♪」のみの報知が行われるようになっている。
【0570】
そして、タイミングT3において、復帰条件が成立すると、画面表示復帰中の表示を終了して、画像表示装置26がサブ図柄等を視認可能に表示する状態に復帰する。ここでいう復帰条件の成立とは、所定時間が経過したこととしてもよいし、所定のコマンド(例えば、図柄停止コマンド、デモコマンド等)を受信した場合としてもよい。
また、画像表示装置26が復帰すると、数字保留および当該変動アイコンが視認可能に表示されており、変動表示中に出力されるBGMが出力されている。
このとき、レイヤ1は未描画であり何も表示(描画)されておらず、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ2以降の表示内容を視認可能としている。そのため、数字保留および当該変動アイコンが視認可能となっている。
【0571】
このように、電源復旧中(電源復旧コマンドを受信した場合)に、第1始動口21に遊技球が入球した場合、画像表示装置26においては画面表示復帰中のみを行い、入球に係る報知はスピーカ10のみで行うようにした。
これにより、例えば、管理者は画像表示装置26を視認することで、電源復旧時における画面表示復帰中であることを把握でき、遊技者はスピーカ10からの入賞音を聴取することで数字保留情報やアイコン情報が表示されていなくても、始動口へ遊技球が入球したことを理解することができる。
また、タイミングT2で示すように、画面表示復帰中であって数字保留情報やアイコン情報が視認不能な状態であっても、数字保留情報やアイコン情報を描画するようにした。そして、レイヤ1~レイヤ7を合成して表示するようにした。
これにより、電源復旧時であるか否かに関わらず、レイヤ1~レイヤ7を合成して表示する、といった処理を一律に共通化することができる。例えば、始動口関連サブコマンドを受信したが、電源復旧中であるから、レイヤ2において数字保留情報やアイコン情報を描画しない、といった電源復旧中の固有の処理を不要とすることができ、一律、始動口関連サブコマンドを受信したらレイヤ2において数字保留情報やアイコン情報を描画する、といった処理にすることができる。
【0572】
なお、
図44においては、電源復旧時(電源復旧コマンドを受信した場合)を例に挙げて説明したが、電源投入時(電源投入コマンドを受信した場合)においても同様のことが適用できる。
【0573】
なお、通常遊技状態における電源復旧中(電源復旧コマンドを受信した場合)に、第1始動口21に遊技球が入球したものの、既に上述した「第4記憶領域」まで記憶されている場合は、スピーカ10による入賞音の報知は行われない。これにより、「第4記憶領域」まで記憶されている状況での第1始動口21への入球であることを遊技者に認識させることができる。
【0574】
(報知態様の第6の例(別例)を説明する図)
次に、
図45を用いて報知態様の第6の例(別例)を説明する。なお、
図45においては、
図44と共通する箇所の説明を省略し相違する箇所を重点的に説明する。
【0575】
図45においては、メイン保留表示器、およびサブ保留表示器の表示態様が加わった点で
図44と異なっている。
具体的には、タイミングT2に至るまでは保留数カウンタが3であり、メイン保留表示器、およびサブ保留表示器が「◎○」で表示されている。
そして、タイミングT2において、始動口関連サブコマンド(
図45の例であると第1始動口21への入球に係るサブコマンド)を受信すると、保留数カウンタが4となり、メイン保留表示器、およびサブ保留表示器が「◎◎」で表示される。
その後、タイミングT3で復帰条件が成立すると、画面表示復帰中の表示を終了して、画像表示装置26がサブ図柄等を視認可能に表示する状態に復帰する。ここでいう復帰条件の成立とは、所定時間が経過したこととしてもよいし、所定のコマンド(例えば、特別図柄変動パターン指定コマンド、図柄停止コマンド、デモコマンド等)を受信した場合としてもよい。
すなわち、タイミングT2においては、数字保留情報やアイコン情報は視認不能であるが、スピーカ10による入賞音の報知は聴取可能であり、メイン保留表示器、およびサブ保留表示器の表示の更新による入賞報知は視認可能である。
これにより、数字保留情報やアイコン情報が視認不能であっても、別途メイン保留表示器、およびサブ保留表示器で入賞を視認(確認)することができる。
また、電源復旧中は、上述したように可動体28の初期動作が行われるため、画像表示装置26の表示内容が視認困難となるが、メイン保留表示器、およびサブ保留表示器は初期動作の影響を受けないため、メイン保留表示器、およびサブ保留表示器を確認することで入賞を視認(確認)することができる。
【0576】
なお、
図45においては、電源復旧時(電源復旧コマンドを受信した場合)を例に挙げて説明したが、電源投入時(電源投入コマンドを受信した場合)においても同様のことが適用できる。
【0577】
(報知態様の第7の例を説明する図)
次に、
図46を用いて報知態様の第7の例を説明する。
【0578】
図46は、上述した保留先読み演出におけるアイコンの表示態様、およびアイコンの表示態様に連動する始動口発光装置21bの発光態様を示す図である。
具体的には、画像・音CPU204は、タイミングT1で始動口関連サブコマンド(
図46の例では第1始動口21への入球に係るサブコマンド)を受信し、当該始動口関連サブコマンドが保留先読み演出(青色)を示すものである場合、変化シナリオを参照して、レイヤ2において、数字保留情報およびアイコン情報(青色)を描画する。
そして、レイヤ1~レイヤ7が合成して表示されることで、第1始動口第4保留球画像表示領域26jに青色の保留アイコンを示す「△」が表示される。
また、スピーカ10より、第1始動口21への入球により、青色の保留アイコンが表示されたことを報知する入賞音「ポロン♪」が出力される。
また、発光駆動CPU208は、タイミングT1で始動口関連サブコマンド(
図46の例では第1始動口21への入球に係るサブコマンド)を受信し、当該始動口関連サブコマンドが保留先読み演出(青色)を示すものである場合、始動口発光装置21bを青色で発光させる。
このようにして、第1始動口21の入球時に、青色の保留アイコンが表示され、これと連動して始動口発光装置21bが青色で発光したことが報知される。
【0579】
そして、画像・音CPU204は、タイミングT2で変動パターン関連サブコマンドを受信した場合、変化シナリオ(なお、
図46においては青色→黄色に変化するシナリオとする)を参照して、レイヤ2において、数字保留情報およびアイコン情報(黄色)を描画する。
そして、レイヤ1~レイヤ7が合成して表示されることで、第1始動口第3保留球画像表示領域26iに黄色の保留アイコンを示す「☆」が表示される。
また、スピーカ10より、黄色の保留アイコンに更新されたことを報知する変化音「キーン♪」が出力される。
また、発光駆動CPU208は、タイミングT2で変動パターン関連サブコマンドを受信した場合、始動口発光装置21bを黄色で発光させる。
このようにして、次の図柄変動ゲームが実行されるときに、黄色の保留アイコンが表示され、これと連動して始動口発光装置21bが黄色で発光したことが報知される。
【0580】
(報知態様の第8の例を説明する図)
次に、
図47を用いて報知態様の第8の例を説明する。
なお、
図47は、
図46で説明した保留先読み演出が電源復旧時の入球から開始される例を示している。よって、主に
図46と共通する箇所の説明は省略し相違する箇所を重点的に説明する。
【0581】
具体的には、タイミングT2に至るまでは、始動口発光装置21bは消灯しており、タイミングT2に至り、始動口関連サブコマンド(
図47の例では第1始動口21への入球に係るサブコマンド)を受信し、当該始動口関連サブコマンドが保留先読み演出(青色)を示すものである場合、変化シナリオを参照して、レイヤ2において、数字保留情報およびアイコン情報(青色)を描画する。ただし、レイヤ1において、タイミングT1から引き続き画面表示復帰中情報が描画されていることから、数字保留情報およびアイコン情報(青色)を描画するものの、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっている。
また、タイミングT2においては、スピーカ10より、第1始動口21への入球により、青色の保留アイコンが表示(実際は視認不能)されたことを報知する入賞音「ポロン♪」が出力される。
また、タイミングT2においては、始動口発光装置21bが青色で発光する。
【0582】
そして、タイミングT3において復帰条件が成立すると、画面表示復帰中の表示を終了して、画像表示装置26がサブ図柄等を視認可能に表示する状態に復帰する。ここでいう復帰条件の成立とは、所定時間が経過したこととしてもよいし、所定のコマンド(例えば、図柄停止コマンド、デモコマンド等)を受信した場合としてもよい。
このとき、レイヤ1が未描画となることから、当該変動アイコン表示領域26oに青色を示す「△」の当該変動アイコンが視認可能に表示される。
このように、電源復旧中(電源復旧コマンドを受信した場合)に第1始動口21に遊技球が入球し保留先読み演出を開始する場合、画像表示装置26においては画面表示復帰中のみを行い、保留先読み演出に係る報知はスピーカ10および始動口発光装置21bで行うようにした。
これにより、例えば、管理者は画像表示装置26を視認することで、電源復旧時における画面表示復帰中であることを把握でき、遊技者はスピーカ10からの入賞音を聴取すること、および始動口発光装置21bの発光態様を視認することで、数字保留情報やアイコン情報が表示されていなくても保留先読み演出が開始されたことを理解することができる。
また、タイミングT2で示すように、画面表示復帰中であって数字保留情報やアイコン情報が視認不能な状態であっても、数字保留情報やアイコン情報を描画するようにした。そして、レイヤ1~レイヤ7を合成して表示するようにした。
これにより、電源復旧時であるか否かに関わらず、レイヤ1~レイヤ7を合成して表示する、といった処理を一律に共通化することができる。例えば、始動口関連サブコマンドを受信したが、電源復旧中であるから、レイヤ2において数字保留情報やアイコン情報を描画しない、といった電源復旧中の固有の処理を不要とすることができ、一律、始動口関連サブコマンドを受信したらレイヤ2において数字保留情報やアイコン情報を描画する、といった処理にすることができる。
【0583】
また、電源復旧中は、上述したように可動体28の初期動作が行われるため、画像表示装置26の表示内容が視認困難となるが、始動口発光装置21bは初期動作の影響を受けないため、始動口発光装置21bを確認することで保留先読み演出が開始されたことを視認(確認)することができる。
【0584】
なお、
図47においては、電源復旧時(電源復旧コマンドを受信した場合)を例に挙げて説明したが、電源投入時(電源投入コマンドを受信した場合)においても同様のことが適用できる。
【0585】
(報知態様の第9の例を説明する図)
次に、
図48を用いて報知態様の第9の例を説明する。
【0586】
図48は時短遊技状態(確変遊技状態でも可)における電源復旧中に始動口関連サブコマンド(特に、第1始動口21へ遊技球が入球したことを示すサブコマンド)を受信した場合(つまり、時短遊技状態において左打ちが行われた場合)を想定しており、その場合における始動口発光装置21bの発光態様の特徴について説明する図である。
【0587】
具体的には、タイミングT1に至るまでは、電源がOFFになっており、画像表示装置26も斜線で示すようにOFF(非表示)になっている。
そして、タイミングT1で電源がONになると、メインCPU101により復帰処理が開始され、画像表示装置26において「画面表示復帰中」と表示される。
このとき、レイヤ1では、画面表示復帰中情報が描画されており、レイヤ2は数字保留に係る数字保留情報が0であることのみ描画されている。
そして、レイヤ1~レイヤ7が合成され、上記「画面表示復帰中」の表示が行なわれている。
なお、レイヤ2では数字保留情報が描画されているものの、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっている。
また、始動口発光装置21bやスピーカランプ10aは消灯しており、図示は省略している右打ちランプ(右打ち表示器29c)は点灯している。
【0588】
そして、タイミングT2において、画像・音CPU204が、始動口関連サブコマンド(
図48の例では第1始動口21への入球に係るサブコマンド)を受信しており、レイヤ2において、数字保留情報を描画し、レイヤ6において右打ち情報(右打ち画像26rh)を描画する(図示省略)。ただし、レイヤ1において、タイミングT1から引き続き画面表示復帰中情報が描画されていることから、数字保留情報や右打ち情報を描画するものの、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっている。
【0589】
また、タイミングT2において、始動口発光装置21bやスピーカランプ10aは消灯している。なお、ここでいう消灯というのは、第1始動口21へ遊技球が入球したにも関わらず、始動口発光装置21bやスピーカランプ10aが消灯したままであることを示している。
例えば、始動口発光装置21bであれば、第1始動口21へ遊技球が入球すれば、
図30で示すいずれかの色で発光し得るが、時短遊技状態における電源復旧中に第1始動口21に遊技球が入球した場合は、
図30で示すいずれの色でも発光させないようにしている。
具体的には、
図30で示す、保留先読み演出を伴わない単なる入賞報知である「白」であっても発光させることはなく、また、当該入球したことで行われる特別図柄当たり判定処理の結果が当たりであっても「虹」で発光させることはない。
また、スピーカランプ10aであれば、第1始動口21へ遊技球が入球し、入賞時フラッシュ演出の実行に当せんすれば、入賞時フラッシュ演出で示すいずれかの色で発光し得るが、時短遊技状態における電源復旧中に第1始動口21に遊技球が入球した場合は、いずれの色でも発光させないようにしている。なお、いずれの色でも発光させない、とは入賞時フラッシュ演出の実行抽せんそのものを行わないとしてもよいし、入賞時フラッシュ演出の実行抽せんを行った結果、いずれの色でも発光させないとしてもよい。
このように構成することで、例えば、通常遊技状態において第1始動口21へ遊技球を入球させれば
図30で示すいずれかの色で始動口発光装置21bが発光していたのが、時短遊技状態(A、B)における電源復旧中に第1始動口21に遊技球が入球した場合はいずれの色でも発光しない(白発光すらしない)ことになるから、遊技者に違和感を与えることができ、遊技者にとって最適な遊技が行われていないこと(第1始動口21が入球させるべき始動口でないこと)を間接的に報知することができる。
また、遊技者にとって最適な遊技が行われていない(第1始動口21が入球させるべき始動口でない)にも関わらずスピーカランプ10aが発光してしまうことで、第1始動口21に遊技球を入球させることが最適な遊技であると勘違えしてしまうこと、を防止できる。
【0590】
なお、
図48の例は、時短遊技状態における電源復旧中に第1始動口21に遊技球が入球した場合であるが、通常遊技状態における電源復旧中に第1始動口21に遊技球が入球した場合は、
図47で述べたように、始動口発光装置21bを発光させることは可能であるし、スピーカランプ10aを発光させることも可能である。
【0591】
そして、タイミングT3において復帰条件が成立すると、画面表示復帰中の表示を終了して、画像表示装置26がサブ図柄等を視認可能に表示する状態に復帰する。ここでいう復帰条件の成立とは、所定時間が経過したこととしてもよいし、所定のコマンド(例えば、図柄停止コマンド、デモコマンド等)を受信した場合としてもよい。
また、画像表示装置26が復帰すると、数字保留が視認可能に表示されており、変動表示中に出力されるBGMが出力されている。
このとき、レイヤ1は未描画であり何も表示(描画)されておらず、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ2以降の表示内容を視認可能としている。そのため、数字保留が視認可能となっている。
なお、
図48で示すように、時短遊技状態における電源復旧中に第1始動口21へ遊技球を入球させた、といったような事象が生じた場合は、当該入球に対応するアイコン(当該変動アイコン、保留アイコン)は表示しないようにしている。すなわち、タイミングT2のレイヤ2においてアイコン情報は描画されておらず、また、タイミングT3において画像表示装置26に当該変動アイコンは表示されておらず、当該変動アイコンは表示されていないが図柄変動ゲームが実行されている、といった事象が起きている。
【0592】
なお、
図48においては、電源復旧時(電源復旧コマンドを受信した場合)を例に挙げて説明したが、電源投入時(電源投入コマンドを受信した場合)においても同様のことが適用できる。
【0593】
(報知態様の第9の例(別例)を説明する図)
次に、
図49を用いて報知態様の第9の例(別例)を説明する。なお、
図49においては、
図48と共通する箇所の説明は省略し
図48と相違する箇所を重点的に説明する。
【0594】
図49は、通常遊技状態における電源復旧中に第2始動口22に遊技球を入球させた場合を想定している。なお、本実施形態においては、
図5、
図6に示すように、通常遊技状態においても普図当たりとなり第2始動口22の開閉部材が開放することがあるので、第2始動口22に遊技球を入球させることは可能である。
一方で、上述したように通常遊技状態において普図当たりしないように構成した場合に、通常遊技状態において第2始動口22へ遊技球が入球するケースとは、例えば、時短遊技状態(A、B)において、第2始動口22の開閉部材が閉動作を行う過程において第2始動口22へ入球しようとする遊技球を挟み込んでしまい、その状態のまま通常遊技状態へ移行し、移行した通常遊技状態で挟み込みが解消して、第2始動口22へ入球しようとしていた遊技球が第2始動口22へ入球する、といったことが想定される。
【0595】
具体的には、タイミングT2において、画像・音CPU204が、始動口関連サブコマンド(
図49の例では第2始動口22への入球に係るサブコマンド)を受信しており、レイヤ2において、数字保留情報を描画し、レイヤ6において左打ち情報(左打ち画像26lh)を描画する(図示省略)。ただし、レイヤ1において、タイミングT1から引き続き画面表示復帰中情報が描画されていることから、数字保留情報や左打ち情報を描画するものの、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっている。
【0596】
また、タイミングT2において、始動口発光装置21bやスピーカランプ10aは消灯している。つまり、通常遊技状態における電源復旧中に第2始動口22に遊技球を入球させても、始動口発光装置21bやスピーカランプ10aは発光することはない。
例えば、当該入球したことで行われる特別図柄当たり判定処理の結果が当たりであっても始動口発光装置21bを「虹」で発光させることはない。
このように、通常遊技状態における電源復旧中に第2始動口22に遊技球を入球させた場合でも、遊技者にとって最適な遊技が行われていないこと(第2始動口22が入球させるべき始動口でないこと)を間接的に報知することができる。
【0597】
そして、タイミングT3において復帰条件が成立すると、画面表示復帰中の表示を終了して、画像表示装置26がサブ図柄等を視認可能に表示する状態に復帰する。ここでいう復帰条件の成立とは、所定時間が経過したこととしてもよいし、所定のコマンド(例えば、図柄停止コマンド、デモコマンド等)を受信した場合としてもよい。
【0598】
なお、
図49においては、電源復旧時(電源復旧コマンドを受信した場合)を例に挙げて説明したが、電源投入時(電源投入コマンドを受信した場合)においても同様のことが適用できる。
【0599】
(報知態様の第10の例を説明する図)
次に、
図50を用いて報知態様の第10の例を説明する。
【0600】
図50は電源復旧中にエラーが発生した場合を想定している。
具体的には、タイミングT1に至るまでは、電源がOFFになっており、画像表示装置26も斜線で示すようにOFF(非表示)になっている。
そして、タイミングT1において電源がONになると、メインCPU101により復帰処理が開始され、画像表示装置26において「画面表示復帰中」と表示される。
このとき、レイヤ1では、画面表示復帰中情報が描画されている。
そして、レイヤ1~レイヤ7が合成され、上記「画面表示復帰中」の表示が行なわれている。
【0601】
そして、タイミングT2において、画像・音CPU204が、エラー関連サブコマンド(
図50の例であると電波エラーに係るサブコマンド)を受信している。この場合、レイヤ1において画面表示復帰中情報と電波エラーに係るエラー情報とを描画する。
そして、レイヤ1~レイヤ7が合成され、画像表示装置26において画面表示復帰中の表示と電波エラーが発生したことを報知する電波エラー26erの表示とが行われている。
また、併せて、スピーカ10より警告音と電波エラーを報知する音声が出力されている。
【0602】
そして、タイミングT3において復帰条件が成立すると、画面表示復帰中の表示を終了して、画像表示装置26がサブ図柄等を視認可能に表示する状態に復帰する。ここでいう復帰条件の成立とは、所定時間が経過したこととしてもよいし、所定のコマンド(例えば、特別図柄変動パターン指定コマンド、デモコマンド等)を受信した場合としてもよい。
なお、復帰条件の成立により画面表示復帰中の表示を終了するが、未だ電波エラーが解消されていないと仮定しているため、レイヤ1においては引き続き電波エラーに係るエラー情報が描画されており、画像表示装置26において電波エラー26erの表示が行われている。また、併せて、スピーカ10より警告音と電波エラーを報知する音声が出力されている。
このように、電源復旧中にエラーが発生した場合は、画面表示復帰中の表示に併せてエラーに係る情報が表示される。また、併せてスピーカ10より警告音と電波エラーを報知する音声が出力される。これにより、電源復旧中にエラーが発生したことを速やかに管理者に把握させることができる。
【0603】
なお、
図50においては、電源復旧時(電源復旧コマンドを受信した場合)を例に挙げて説明したが、電源投入時(電源投入コマンドを受信した場合)においても同様のことが適用できる。
【0604】
また、
図50においては、電波エラーが発生したことを例に挙げて説明したが、これに限らず、他のエラーで同様の報知が行われるようにしてもよい。
【0605】
(報知態様の第11の例を説明する図)
次に、
図51を用いて報知態様の第11の例を説明する。
【0606】
図51は当たり遊技中に電源断が発生し、その後電源復旧した場合を想定しており、特に、電源復旧中に大入賞口24でオーバー入賞が発生した場合の報知態様に係る特徴を示している。
具体的には、タイミングT1に至るまでは、電源がONであり、当たり遊技が行われている。このときレイヤ1は未描画であり、レイヤ6では右打ち情報(右打ち画像26rh)が描画されており、レイヤ7では大当り情報(例えば、当たり遊技において獲得した遊技媒体獲得画像26t等)が描画されている。そして、レイヤ1~レイヤ7が合成して表示されることで当たり遊技中の画像が表示される。
【0607】
そして、タイミングT1において電源がOFFとなり(電源断が発生し)、画像表示装置26も斜線で示すようにOFF(非表示)になっている。
その後、タイミングT2において電源がONとなると、メインCPU101により復帰処理が開始され、画像表示装置26において「画面表示復帰中 そのまま遊技を続けてください」と表示される。
このとき、レイヤ1では画面表示復帰中情報が描画されており、レイヤ6では右打ち情報(右打ち画像26rh)が描画されており、レイヤ7では大当り情報が描画されている。ただし、レイヤ1において画面表示復帰中情報が描画されていることから、右打ち情報(右打ち画像26rh)や大当り情報を描画するものの、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっている。
また、タイミングT2~タイミングT3間で割込みが許可された後に、大入賞口24が開放している。
【0608】
そして、タイミングT3において、画像・音CPU204が、大入賞口関連サブコマンド(
図51の例であると大入賞口入球検出信号に係るサブコマンド)を受信している。なお、当該大入賞口関連サブコマンドは、上述したオーバー入賞に該当するものとしている。
このとき、スピーカ10より「ピロリーン♪」という音が出力されており、大入賞口24でオーバー入賞が発生したことを報知している。
なお、当該オーバー入賞により得られた賞球数はレイヤ7において遊技媒体獲得画像26tに加算されて描画されている。例えば、タイミングT2に至るまでの遊技媒体獲得画像26tが「488」である場合、レイヤ7において「500」という遊技媒体獲得画像26tが描画されている。ただし、レイヤ1において画面表示復帰中情報が描画されていることから、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっている。
そして、タイミングT4において復帰条件が成立すると、画面表示復帰中の表示を終了して、画像表示装置26が当たり遊技中の画像を視認可能に表示する状態に復帰する。ここでいう復帰条件の成立とは、所定時間が経過したこととしてもよいし、所定のコマンド(例えば、図示していない大入賞口開放時に送信される大入賞口開放コマンド、大入賞口閉鎖時に送信される大入賞口閉鎖コマンド等)を受信した場合としてもよい。
画像表示装置26が当たり遊技中の画像を視認可能に表示する状態に復帰することで、再び、当たり遊技中の画像(例えば、加算後の遊技媒体獲得画像26t等)が視認可能に表示されることになる。
【0609】
このように、当たり遊技の電源復旧中に大入賞口24でオーバー入賞が発生した場合は、画像表示装置26においては画面表示復帰中情報を表示して、オーバー入賞の報知は、スピーカ10のみで行うようにした。
これにより、例えば、管理者は画像表示装置26を視認することで、電源復旧時における画面表示復帰中であることを把握でき、遊技者はオーバー入賞により得られた賞球数が遊技媒体獲得画像26tに加算される様子は視認できないが、別途、スピーカ10より出力されるオーバー入賞が発生したことを報知する音を聴取することでオーバー入賞の発生を認識することができる。
【0610】
また、タイミングT3で示すように、画面表示復帰中であって大当り情報(特に、遊技媒体獲得画像26t)が視認不能な状態であっても、レイヤ7において、オーバー入賞により得られた賞球数が遊技媒体獲得画像26tに加算して描画するようにした。そして、レイヤ1~レイヤ7を合成して表示するようにした。
これにより、電源復旧時であるか否かに関わらず、レイヤ1~レイヤ7を合成して表示する、といった処理を一律に共通化することができる。例えば、大入賞口入球検出信号に係るサブコマンドを受信したが、電源復旧中であるからレイヤ7において大当り情報(特に、遊技媒体獲得画像26t)を描画しない、といった電源復旧中の固有の処理を不要とすることができ、一律、大入賞口入球検出信号に係るサブコマンドを受信したらレイヤ7において大当り情報(特に、遊技媒体獲得画像26t)を描画する、といった処理にすることができる。
【0611】
なお、
図51においては、電源復旧時(電源復旧コマンドを受信した場合)を例に挙げて説明したが、電源投入時(電源投入コマンドを受信した場合)においても同様のことが適用できる。
【0612】
なお、オーバー入賞の報知は、スピーカ10のみならず、発光装置9を発光させることで行ってもよい。例えば、オーバー入賞が発生したときに、それまでの発光色とは異なる発光色で発光させてもよい。
【0613】
(報知態様の第12の例を説明する図)
次に、
図52を用いて報知態様の第12の例を説明する。
【0614】
図52は当たり遊技中に電源断が発生し、その後電源復旧した場合を想定しており、特に、電源復旧中に普通入賞口23への入球が発生した場合の報知態様に係る特徴を示している。
具体的には、タイミングT1に至るまでは、電源がONであり、当たり遊技が行われている。このときレイヤ1は未描画であり、レイヤ4は未描画であり、レイヤ6では右打ち情報(右打ち画像26rh)が描画されており、レイヤ7では大当り情報(例えば、当たり遊技において獲得した遊技媒体獲得画像26t等)が描画されている。そして、レイヤ1~レイヤ7が合成して表示されることで当たり遊技中の画像が表示される。
【0615】
そして、タイミングT1において電源がOFFとなり(電源断が発生し)、画像表示装置26も斜線で示すようにOFF(非表示)になっている。
その後、タイミングT2において電源がONとなると、メインCPU101により復帰処理が開始され、画像表示装置26において「画面表示復帰中 そのまま遊技を続けてください」と表示される。
このとき、レイヤ1では画面表示復帰中情報が描画されており、レイヤ4は未描画であり、レイヤ6では右打ち情報(右打ち画像26rh)が描画されており、レイヤ7では大当り情報が描画されている。ただし、レイヤ1において画面表示復帰中情報が描画されていることから、右打ち情報(右打ち画像26rh)や大当り情報を描画するものの、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっている。
【0616】
そして、タイミングT3において、画像・音CPU204が、普通入賞口関連サブコマンド(
図52の例であると普通入賞口入球検出信号に係るサブコマンド)を受信している。このとき、スピーカ10より「チャリーン♪」という音が出力されており、普通入賞口23に遊技球の入球が発生したことを報知している。
なお、当該普通入賞口への入球により得られた賞球数はレイヤ7において遊技媒体獲得画像26tに加算されて描画されている。また、レイヤ4において普通入賞口への入賞報知情報(入球報知画像26sk)が描画されている。ただし、レイヤ1において画面表示復帰中情報が描画されていることから、レイヤを合成して画像表示装置26に表示したときにレイヤ1の表示内容によって視認不能となっている。
【0617】
そして、タイミングT4において復帰条件が成立すると、画面表示復帰中の表示を終了して、画像表示装置26が当たり遊技中の画像を視認可能に表示する状態に復帰する。ここでいう復帰条件の成立とは、所定時間が経過したこととしてもよいし、所定のコマンド(例えば、図示していない大入賞口開放時に送信される大入賞口開放コマンド、大入賞口閉鎖時に送信される大入賞口閉鎖コマンド等)を受信した場合としてもよい。
画像表示装置26が当たり遊技中の画像を視認可能に表示する状態に復帰することで、再び、当たり遊技中の画像(例えば、加算後の遊技媒体獲得画像26t等)が表示されることになる。
また、タイミングT4では、再度、普通入賞口入球検出信号に係るサブコマンドを受信しており、レイヤ4において普通入賞口への入賞報知情報(入球報知画像26sk)が描画されている。これにより、画像表示装置26において「+1」といった普通入賞口23へ1球の遊技球が入球したことを報知する入球報知画像26skが視認可能に表示されることになる。また、併せて、スピーカ10より「チャリーン♪」という音が出力されており、普通入賞口23に遊技球の入球が発生したことを報知している。
【0618】
このように、当たり遊技の電源復旧中に普通入賞口23への入球が発生した場合は、画像表示装置26においては画面表示復帰中情報を表示して、普通入賞口23への入球報知は、スピーカ10のみで行うようにした。
これにより、例えば、管理者は画像表示装置26を視認することで、電源復旧時における画面表示復帰中であることを把握でき、遊技者は普通入賞口23への入球による入球報知画像26skは視認できないが、別途、スピーカ10より出力される入球が発生したことを報知する音を聴取することで普通入賞口23への入球を認識することができる。
【0619】
また、タイミングT3で示すように、画面表示復帰中であって大当り情報(特に、入球報知画像26sk)が視認不能な状態であっても、レイヤ4において描画するようにした。そして、レイヤ1~レイヤ7を合成して表示するようにした。
これにより、電源復旧時であるか否かに関わらず、レイヤ1~レイヤ7を合成して表示する、といった処理を一律に共通化することができる。例えば、普通入賞口入球検出信号に係るサブコマンドを受信したが、電源復旧中であるからレイヤ4において大当り情報(特に、入球報知画像26sk)を描画しない、といった電源復旧中の固有の処理を不要とすることができ、一律、普通入賞口入球検出信号に係るサブコマンドを受信したらレイヤ4において大当り情報(特に、入球報知画像26sk)を描画する、といった処理にすることができる。
【0620】
次に、
図53~
図71を用いて、時短遊技状態A、および、時短遊技状態Bにおける特徴部について説明する。なお、図中においては、上述のとおり、時短遊技状態Aを契機1として、時短遊技状態Bを契機2として記載する。
【0621】
(契機1、契機2の特徴部を示すタイムチャート1)
図53は、契機1、契機2における時短遊技状態の突入時、および時短遊技状態の終了時における画像表示装置26の表示内容を示している。
はじめに、契機1のタイミング(a)は、特別図柄Cが確定表示され、当たり遊技(オープニング含む)が開始されたタイミングであり、画像表示装置26には、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cが「444」で表示されており、併せて「大当り!!」といった文字画像が表示されている。
【0622】
そして、「444」、「大当り!!」という表示を所定時間行うと当該表示を終了して、第2の遊技領域7bに向けて遊技球を発射することを促す「矢印画像」および「右を狙え!」という文字画像を表示する。なお、ここで表示される「矢印画像」および「右を狙え!」という文字画像を右打ち促進強調報知画像26pと称する。また、当該右打ち促進強調報知画像26pは、例えば、当たり遊技のオープニングコマンド(
図20参照)の受信に基づいて表示される。
【0623】
そして、右打ち促進強調報知画像26pの表示を所定時間行うと当該表示を終了して、当たり遊技における1ラウンド目に対応する画像が表示される。なお、1ラウンド目が開始されると、右打ち促進報知画像26qが表示される。以降、当たり遊技における各ラウンドに対応する画像が表示される。
【0624】
なお、右打ち促進報知画像26qは、以降、継続して表示され、通常遊技状態に移行すると非表示になる。この間、例えば、当たり遊技のラウンド間インターバルや、当たり遊技のエンディングや、時短遊技状態Aを実行しているときに客待ち中やデモ演出が行われても、継続した表示が行われる。これにより、遊技者に最適となる遊技を速やかに把握させることができる。
【0625】
そして、タイミング(b)は、当たり遊技が終了し、時短遊技状態Aにおけるオープニングが開始されたタイミングであり、画像表示装置26には、これから時短遊技状態Aに移行することを報知する「時短A突入!」という文字画像と、右打ち促進報知画像26qと、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26c「444」と、時短遊技状態Aにおける遊技可能回数を報知する時短A遊技可能回数画像26ra(ここでは「100」回)とが表示されている。なお、各装飾図柄画像に代えて、第4図柄画像が表示されてもよい。
【0626】
そして、タイミング(c)は、時短遊技状態Aのオープニングが終了し、時短遊技状態Aが開始されたタイミングであり、画像表示装置26には、時短遊技状態Aであることを報知する「時短A」という画像と、右打ち促進報知画像26qと、時短A遊技可能回数画像26ra(ここでは「99」回)と、図柄変動ゲームが実行されていることを示す画像(縦スクロール画像)と、が表示されている。
【0627】
そして、タイミング(d)は、時短遊技状態Aが終了し、時短遊技状態Aにおけるエンディングが開始されたタイミングであり、画像表示装置26には、時短遊技状態Aが終了したことを報知する「時短A終」という文字画像と、右打ち促進報知画像26qと、時短A遊技可能回数画像26ra(ここでは「残0」回)と、遊技者が得られた当たり遊技の回数を報知する当たり回数画像26sと、遊技者が当たり遊技で得られた遊技媒体の数を報知する遊技媒体獲得画像26tと、が表示されている。なお、当たり回数画像26sと、遊技媒体獲得画像26tと、を総称して「遊技結果情報」と称する。
この遊技結果情報を表示することで、遊技者に満足感を与えることができる。
【0628】
次に、契機2のタイミング(a)は、通常遊技状態において時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「898」となり、時短遊技状態Bに移行したタイミング(時短B突入変動)であり、画像表示装置26には、通常遊技状態から時短遊技状態Bに移行したことを報知する「時短B発動!」という時短B発動報知画像26uと、各装飾図柄画像による図柄変動ゲームが実行されていることを示す画像(縦スクロール画像)と、が表示されている。
【0629】
そして、時短B発動報知画像26uの表示を所定時間行うと当該表示を終了して、右打ち促進強調報知画像26pを表示する。このとき、各装飾図柄画像による図柄変動ゲームは継続して実行されている。なお、ここで表示する右打ち促進強調報知画像26pは、契機1で説明したものと同じ画像でもよいし、契機1で説明したものと異なる画像でもよい。
【0630】
そして、右打ち促進強調報知画像26pの表示を所定時間行うと当該表示を終了して、時短遊技状態Bにおける演出キャラクタを選択するキャラクタ選択画像26vを表示する。このとき、各装飾図柄画像による図柄変動ゲームは継続して実行されている。
キャラクタ選択画像26vとは、キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCの中から遊技者に好きなキャラクタを選択させる画像であり、時短遊技状態Bにおいては、選択されたキャラクタに対応する演出が実行される。なお、当たりの告知方法が各キャラクタにより異なっていてもよい。例えば、キャラクタAは、当たりである場合にプレミアム演出が出現し易くてもよいし、キャラクタBは、当たりである場合に即告知(いわゆる1発告知)されてもよい。
【0631】
このように、時短遊技状態Bに移行した最初の図柄変動ゲーム(時短B突入変動)においては、図柄変動ゲームの実行中(変動パターン18、変動パターン19)を用いて、右打ち促進強調報知画像26pやキャラクタ選択画像26vを表示するようにした。
これにより、速やかに遊技者に最適となる遊技を促すことができ、遊技者が損をしてしまうことを防止できる。
また、時短遊技状態Bにおけるキャラクタ選択を行うことで、時短遊技状態Bにおける遊技興趣を向上できる。
【0632】
また、時短B突入変動においては、その変動開始時に、例え保留記憶領域の第4記憶領域(
図9参照)まで記憶されている状況であっても、変動パターン0は選択せずに、変動パターン18、変動パターン19を選択するようにした(
図60においても詳述する)。
これにより、右打ち促進強調報知画像26pやキャラクタ選択画像26vを表示する時間を十分に確保することができる。
【0633】
また、右打ち促進強調報知画像26pは、時短遊技状態Bが開始されるときは表示するが、時短遊技状態Aが開始されるときは表示しないようにした(当たり遊技の開始時に表示するため)。これにより、契機1において、何度も右打ち促進強調報知画像26pが表示されて、遊技者に煩わしさを与えてしまうことを防止できる。
【0634】
そして、タイミング(b)は、特別図柄Dが確定表示され、(例えば図柄停止コマンドの受信に基づいて)時短遊技状態Bにおけるオープニングが開始されたタイミングであり、画像表示装置26には、これから時短遊技状態Bに移行することを報知する「時短B突入!」という文字画像と、右打ち促進報知画像26qと、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26c「(例えば)563」とが表示されている。なお、各装飾図柄画像に代えて、第4図柄画像が表示されてもよい。
【0635】
ここで、契機1においては、時短遊技状態におけるオープニングにおいて、各装飾図柄画像として「444」(ゾロ目)が表示されるが、契機2においては、時短遊技状態におけるオープニングにおいて、各装飾図柄画像として「(例えば)563」(バラケ目)が表示される。
これにより、各装飾図柄画像の表示態様から、契機1、契機2のどちらを契機とした時短遊技状態が作動したのかを把握することができる。
【0636】
また、契機1においては、時短遊技状態におけるオープニングにおいて、時短A遊技可能回数画像26ra(「100」回)が表示されるが、契機2においては、時短B遊技可能回数画像(例えば「1212」回)というものは表示しないようにした。
これにより、各装飾図柄画像の表示態様とは別に、時短遊技状態における遊技可能回数画像の有無によっても、契機1、契機2のどちらを契機とした時短遊技状態が作動したのかを把握することができる。
【0637】
また、契機1による時短遊技状態は「100」回であり、契機2による時短遊技状態は「1212」回であるから、契機1は切りの良い回数である一方、契機2は切りの悪い回数である。よって、いきなり「1212」回という切りの悪い回数が表示されてしまうことで、遊技者に違和感を与えてしまうことを防止できる。
【0638】
また、
図5の(A-1)の当たり確率であると「1/319」であり、時短遊技状態Aの100回で、「1/319」に当せんする期待度は「26.94%」となる一方、時短遊技状態Bの1212回で、「1/319」に当せんする期待度は「97.80%」となる。このような当たりに当せんする期待度の側面から、時短遊技状態Aでは時短A遊技可能回数画像26raを表示することで、100回で当たり遊技に当せんさせよう、といった遊技意欲(困難なことをクリアするという意欲)を喚起することができる。また、時短遊技状態Bでは1212回以内でほとんどの遊技者が当たり遊技に当せんするであろうから、あえて時短B遊技可能回数画像を表示しないことで、遊技者に余裕をもって遊技を行わせることができる。
【0639】
なお、時短遊技状態Aのオープニングにおける背景画像と、時短遊技状態Bのオープニングにおける背景画像とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。特に背景画像を同じとすれば、背景画像データを削減しつつ、各装飾図柄画像の表示態様や、時短遊技状態における遊技可能回数画像の有無により、契機1、契機2のどちらを契機とした時短遊技状態が作動したのかを把握することができるので、より効果的である。
【0640】
そして、タイミング(c)は、時短遊技状態Bのオープニングが終了し、時短遊技状態Bが開始されたタイミングであり、画像表示装置26には、時短遊技状態Bであることを報知する「時短B」という画像と、右打ち促進報知画像26qと、時短B遊技可能回数画像26rb(ここでは「1211」回)と、図柄変動ゲームが実行されていることを示す画像(縦スクロール画像)と、キャラクタCが遊技者により選択されていることを示すキャラCという画像とが表示されている。
【0641】
そして、タイミング(d)は、時短遊技状態Bが終了し、時短遊技状態Bにおけるエンディングが開始されたタイミングであり、画像表示装置26には、時短遊技状態Bが終了したことを報知する「時短B終」という文字画像と、右打ち促進報知画像26qと、時短B遊技可能回数画像26rb(ここでは「残0」回)と、が表示されている。
このように、時短遊技状態Bのエンディングにおいては、「遊技結果情報」を表示しないようにした。特に、当たり遊技を得られずに時短遊技状態Bを終えてしまった場合でも、当たり回数画像26sとして「0勝」という表示や、遊技媒体獲得画像26tとして「GET0」という表示を行わないようにした。
これにより、当たり遊技を得られずに時短遊技状態Bを終えて落胆している遊技者を、さらに落胆させてしまうことを防止できる。
【0642】
また、時短遊技状態Aの遊技可能回数(100回)よりも時短遊技状態Bの遊技可能回数(1212回)の方が多い関係にあるが、時短遊技状態Aのエンディングでは遊技結果情報を表示し、時短遊技状態Bのエンディングでは遊技結果情報を表示しないようにした。これにより、時短遊技状態Aは時短遊技状態Bよりも遊技可能回数は少ないものの、時短遊技状態Aでは遊技結果情報が表示され、時短遊技状態Bでは遊技結果情報が表示されないので、時短遊技状態Bばかりが優遇されているといったイメージを遊技者が抱いてしまうことを防止できる。また、それぞれの時短遊技状態独自の特典(時短遊技状態Aでは遊技結果情報の表示、時短遊技状態Bは遊技可能回数)を持たせることができるので、遊技興趣を向上できる。
【0643】
なお、時短遊技状態Aのエンディングにおける背景画像と、時短遊技状態Bのエンディングにおける背景画像とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。特に背景画像を同じとすれば、背景画像データを削減しつつ、遊技結果情報の有無により、契機1、契機2のどちらを契機とした時短遊技状態が作動していたのかを把握することができるので、より効果的である。
【0644】
なお、契機2においては、時短遊技状態Bの1変動目の確定表示(図柄停止コマンドの受信)に基づいて時短遊技状態Bのオープニングを開始するようにしたが、オープニングの開始は、
図53の契機2におけるタイミング(a)であってもよい。この場合、時短遊技状態Bに移行する直前の図柄変動ゲームにおいては、「待機中」といった画像を表示したり、「次ゲーム有利!」といった画像を表示したりして、タイミング(a)で直前の図柄変動ゲームが確定表示すると時短遊技状態Bのオープニングを開始する。その後、右打ち促進強調報知画像26pやキャラクタ選択画像26vを表示して時短遊技状態Bを開始すればよい。
【0645】
(
図53の変形例)
図54は、
図53における変形例を示している。時短遊技状態Aにおいては、オープニングやエンディングで、所定の遊技情報として、
図5で述べた設定値を示唆する演出(設定示唆演出)を行うようにしてもよい。設定示唆演出とは、例えば、設定値を直接的に又は間接的に示唆する演出であって、設定値が6である場合に、数字で6と表示したり、設定値が6である場合にのみ表示可能なキャラクタ等の画像(例えば、
図54(a)(b)で示す車を模した画像26w)を表示したりすることで、設定されている設定値を示唆する演出である。その他にも、設定値が偶数(設定値2、4、6)であることを示唆する演出や、奇数(設定値1、3、5)であることを示唆する演出や、高設定(設定値4、5、6)であることを示唆する演出を実行することが可能である。このような設定示唆演出を所定確率(実行しない場合も含む)で行うようにしてもよい。
【0646】
時短遊技状態Aにおいては、オープニングやエンディングで設定示唆演出を実行可能とする一方で、時短遊技状態Bにおいては、
図54(d)(e)で示すように、オープニングやエンディングで設定示唆演出を実行しない(設定示唆演出が行われることがない)ようにしてもよい。この場合、
図54(d)(e)で示すように、時短遊技状態Bのオープニングやエンディングにおける表示態様は、
図53の表示態様と同じにしてよい。
【0647】
つまり、時短遊技状態Bは、当たりの確率から、低い設定値(例えば設定値1)の方が高い設定値(例えば設定値6)よりも移行し易く、また、低い設定値(例えば設定値1)の方が高い設定値(例えば設定値6)よりも時短遊技状態Bを完走(当たり遊技を得られずに時短遊技状態Bを終わらせてしまうこと)する可能性が高い。
よって、遊技者からすると、時短遊技状態Bに移行したり、時短遊技状態Bを完走したりすると、低い設定値が設定されていると予想する。このような中、例えば、時短遊技状態Bのオープニングやエンディングで高設定を示唆する設定示唆演出が実行されると、遊技者に混乱を与えてしまったり、遊技が敬遠されてしまったりするおそれがあるが、時短遊技状態Bにおいては、オープニングやエンディングで設定示唆演出を実行しないことで、このようなおそれを未然防止できる。
【0648】
また、時短遊技状態Aの遊技可能回数(100回)よりも時短遊技状態Bの遊技可能回数(1212回)の方が多い関係にあるが、時短遊技状態Aのエンディングでは設定示唆演出が実行されることがあり、時短遊技状態Bのエンディングでは設定示唆演出が実行されることはないので、時短遊技状態Bばかりが優遇されているといったイメージを遊技者が抱いてしまうことを防止できる。また、それぞれの時短遊技状態独自の特典(時短遊技状態Aでは設定示唆演出の実行、時短遊技状態Bは遊技可能回数)を持たせることができるので、遊技興趣を向上できる。
【0649】
なお、設定示唆演出に限らず、別の情報についても同様に(所定の遊技情報として)扱ってよい。例えば、
図54(c)に示すように、遊技者に過度な遊技を防止することを促す「遊技ののめり込み注意!」という注意促進画像26ckを、時短遊技状態A(OP、ED)では表示可能とするが、時短遊技状態B(OP、ED)では表示しないようにしてもよい。
これにより、やっとの想いで時短遊技状態Bに移行させた遊技者や、時短遊技状態Bを完走して落胆している遊技者を嫌な気分にさせてしまうことを防止できる。
【0650】
なお、
図54においては、時短遊技状態A(OP、ED)では、設定示唆演出や注意促進情報の表示を実行可能として、時短遊技状態B(OP、ED)では、設定示唆演出や注意促進情報の表示を実行しないとしたが、時短遊技状態A(OP、ED)の方が時短遊技状態B(OP、ED)よりも実行され易い関係でもよい。つまり、時短遊技状態B(OP、ED)においても、設定示唆演出や注意促進情報の表示が実行されることがあってもよい。
【0651】
(契機1、契機2の特徴部を示すタイムチャート2)
図55(イ)は、
図53で述べた時短B突入変動が当たりであった場合(変動パターン19)を示している。時短B突入変動が当たりである場合、画像表示装置26においては、
図53で述べたハズレである場合と同様の表示が実行される。そして、キャラクタ選択を終了すると、タイミング(b)で当たりの特別図柄(例えば特別図柄A)が確定表示し、時短遊技状態Bに移行することなく当たり遊技が開始される。
このように構成することで、遊技者には時短遊技状態Bに移行すると見せて、逆転的に当たり遊技が実行されることが報知されるので、遊技者に驚きを与えることができる。
【0652】
なお、時短B突入変動が当たりである場合、画像表示装置26においては、
図53(イ)で述べたハズレである場合と同様の表示が実行されるとしたが、
図53(ロ)の変形例で示す形としてもよい。
具体的には、タイミング(a)で図柄変動ゲームを開始させ、時短B発動報知画像26uを表示することなくリーチを形成し、その後、当たり遊技であることを示す態様(例えば、777)を仮停止表示し、タイミング(b)で確定表示させる。
このように構成することで、時短B発動報知画像26uが表示されなかったことで、当たり遊技が付与されることを把握できるので遊技興趣の向上に繋がる。
【0653】
(契機1、契機2の特徴部を示すタイムチャート3)
図56は、それぞれの時短遊技状態の実行中に当たり遊技に当せんした場合の当たりエンディングの表示態様について説明する図である。契機1は、タイミング(a)で、通常遊技状態において当せんした当たり遊技のエンディングを終えて、タイミング(b)で、例えば時短遊技状態Aの50回目の図柄変動ゲームで当たり遊技に当せん(特別図柄Eが確定表示)したとしている。そして、タイミング(c)で最終ラウンドが終了すると、当たり遊技のエンディングが開始する。
【0654】
当たり遊技のエンディングにおいては、当たり遊技後に確変遊技状態に移行することを報知する「確変突入!」という文字画像と、右打ち促進報知画像26qとが表示される。また、これらの画像とともに、
図56の例では設定示唆演出が実行されており、車を模した画像26wが表示されている。すなわち、契機1の当たり遊技のエンディングでは、設定示唆演出の実行が可能となっている。そして、当たり遊技のエンディングが終了すると、タイミング(d)より確変遊技状態が開始する。
【0655】
契機2は、タイミング(a)で、通常遊技状態において時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「898」となり、タイミング(b)で、例えば時短遊技状態Bの50回目の図柄変動ゲームで当たり遊技に当せん(特別図柄Eが確定表示)したとしている。そして、タイミング(c)で最終ラウンドが終了すると、当たり遊技のエンディングが開始する。
【0656】
当たり遊技のエンディングにおいては、当たり遊技後に確変遊技状態に移行することを報知する「確変突入!」という文字画像と、右打ち促進報知画像26qとが表示される。また、これらの画像とともに、
図56の例では設定示唆演出が実行されており、車を模した画像26wが表示されている。すなわち、契機2の当たり遊技のエンディングでは、設定示唆演出の実行が可能となっている。
【0657】
契機2の当たり遊技のエンディングにおいては、「確変突入!」という文字画像等の表示を所定時間行うと、続いて、遊技球貸出装置の挿入口に挿入された有価価値媒体の取り忘れ防止を促す「カード取り忘れ注意!」という文字画像が所定時間にわたり表示される。続いて、パチンコ遊技機1の製造元を示す「企業ロゴ」を示す画像が所定時間にわたり表示され、続いて、「遊技ののめり込み注意!」という注意促進画像26ckが所定時間にわたり表示される。そして、当たり遊技のエンディングが終了すると、タイミング(d)より確変遊技状態が開始する。
【0658】
「確変突入!」という文字画像は確変遊技状態に移行する毎に表示されるが、「カード取り忘れ注意!」、「企業ロゴ」、「遊技ののめり込み注意!」は、例えば、通常遊技状態において当たり遊技に当せんした場合や、時短遊技状態Bにおいて当たり遊技に当せんした場合に表示されるようになっている。
つまり、契機1の場合は、タイミング(a)までに(初回の当たり遊技エンディングで)「カード取り忘れ注意!」、「企業ロゴ」、「遊技ののめり込み注意!」が表示されていたから、タイミング(c)~(d)間では表示しないようにしている。一方、契機2の場合は、少なくとも時短遊技状態Bが発動するまでの「898」回と、タイミング(a)~(b)の「50」回は、これらの表示が行われていなかったから、タイミング(c)~(d)間で表示するようにしている。
これにより、「カード取り忘れ注意!」、「企業ロゴ」、「遊技ののめり込み注意!」といった画像が適度に表示されることになり、遊技者に程よい注意喚起(「カード取り忘れ注意!」、「遊技ののめり込み注意!」)や広告宣伝(「企業ロゴ」)を行うことができる。
【0659】
また、時短遊技状態A、時短遊技状態Bともに、当該時短遊技状態中は、1人の(同じ)遊技者が遊技を続ける可能性が高い。例えば、時短遊技状態Bの上限回数である1212回付近で当たり遊技に当せんした場合は、同じ遊技者が1212回付近まで連続して遊技を行ったことになる。このような中、当たり遊技エンディング演出で「遊技ののめり込み注意!」といった画像が表示されれば、遊技者に落ち着きを取り戻させることができ、遊技者に適度な遊技を心掛けさせることができる。
【0660】
なお、設定示唆演出は、契機1の方が、契機2よりも実行され易くなっていてもよい。つまり、時短遊技状態Aで当たり遊技に当せんさせる方が、時短遊技状態Bで当たり遊技に当せんさせるよりも困難であるから、その困難を達成した場合には、それに見合った特典を付与するようにしてもよい。
【0661】
(時短B示唆演出)
図57は、
図10のステップS7や、
図11のステップS5-1の処理が行われているか否か(メインRAM103がクリアされている・クリアされていない)を可動体28の発光部の発光態様により示唆する演出(時短B示唆演出)の実行例を示しており、
図58、
図59は、時短B示唆演出の変形例を示している。
【0662】
はじめに、パチンコ遊技機1が設置されている島設備には、実行された図柄変動ゲームの変動表示の回数を表示する変動回数表示器(図示せず)が設けられている。例えば、図柄変動ゲームが実行される毎にパチンコ遊技機1の外部端子出力(図示せず)から情報が出力され、変動回数表示器が更新(回数が加算)されるようになっている。よって、遊技者は変動回数表示器に表示された回数から、時短遊技状態Bへ移行するまでの遊技数を把握または推測することができるようになっている。
【0663】
図57~
図59において、メインRAM103がクリアされていない場合、遊技店開店のタイミング(タイミング(b))では、変動回数表示器の変動表示の回数は「0」が表示されており、例えば、変動回数表示器の変動表示の回数が「0」で、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「0」の場合(値が一致している場合)もあれば、変動回数表示器の変動表示の回数が「0」で、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「100」の場合(値が一致していない場合)もある。
よって、変動回数表示器の変動表示の回数が「898」で時短遊技状態Bに移行する場合と、変動回数表示器の変動表示の回数が「898」になる前に時短遊技状態Bに移行する場合とがある。
【0664】
なお、前日の遊技店の閉店時における変動回数表示器の回数を把握しておけば、翌日の遊技店の開店時に、あと何回で時短遊技状態Bへ移行するかを把握または推測することができる。ただし、メインRAM103がクリアされている場合もあるので、前日の閉店時の回数(例えば100)+翌日の開店時からの回数(例えば798)で必ず時短遊技状態Bに移行するわけではない。メインRAM103がクリアされている場合は、翌日の開店時からの回数が898で時短遊技状態Bに移行することになる。
【0665】
なお、変動回数表示器のみならず、画像表示装置26においても変動表示の回数を表示するようにしてもよい。この場合、画像表示装置26に表示する変動表示の回数は、変動回数表示器に表示する変動表示の回数と連動させる。これにより、画像表示装置26において変動表示の回数を把握することができる。
【0666】
図57のパターン1は、メインRAM103がクリアされていない場合の一例である。タイミング(a)は、遊技店の開店前の電源ONを示しており、このとき遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)は「100」とする。なお、電源をONにした状態では、可動体28は白点灯している。
【0667】
そして、遊技店が開店して、タイミング(b)において1回目の図柄変動ゲーム(1変動目)が開始されると、その変動開始時において、可動体28の発光部が白点灯から青点灯に変化する。そして、青点灯を所定時間(例えば5S)実行すると、タイミング(c)において、変動中点灯に変化する。すなわち、変動開始時の5S間において、可動体28の発光態様が変化するようになっている。
【0668】
なお、タイミング(b)~(c)間においては、以下のパターン2やRAMクリアありの場合も含め、時短B示唆演出を実行する手段(
図57の例では可動体28)における大当り予告演出を実行せず、時短B示唆演出のみを実行するようになっている。また、タイミング(c)以降においては、時短B示唆演出を実行する手段(
図57の例では可動体28)における大当り予告演出の実行を可能として、時短B示唆演出を実行しないようになっている。
これにより、例えば可動体28において、大当り予告演出と時短B示唆演出とが同時に実行されることで、遊技者に混乱を与えてしまうことを防止できる。
また、時短B示唆演出に注目させる期間と、大当り予告演出に注目させる期間とをそれぞれ明確にすることができ、それぞれの演出の見落としを防止できる。
【0669】
なお、例えば可動体28において時短B示唆演出を実行しているときに、画像表示装置26で大当り予告演出を実行したり、例えば画像表示装置26において時短B示唆演出を実行しているときに、画像表示装置26で大当り予告演出を実行したりするようにしてもよい。
【0670】
図57のパターン2は、メインRAM103がクリアされていない場合の一例である。タイミング(a)は、遊技店の開店前の電源ONを示しており、このとき遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)は「698」とする。なお、電源をONにした状態では、可動体28は白点灯している。
【0671】
そして、遊技店が開店して、タイミング(b)において1回目の図柄変動ゲーム(1変動目)が開始されると、その変動開始時において、可動体28の発光部が白点灯から赤点灯に変化する。そして、赤点灯を所定時間(例えば5S)実行すると、タイミング(c)において、変動中点灯に変化する。すなわち、変動開始時の5S間において、可動体28の発光態様が変化するようになっている。
【0672】
パターン1、パターン2で示すように、メインRAM103がクリアされていない場合、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値(時短遊技状態Bが作動するまでの値)によって、点灯色を異ならせるようにした。例えば、パターン1の場合は、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「100」であるから、時短遊技状態Bが作動するまでは、まだ遊技数を要する状況である。一方、パターン2の場合は、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「698」であるから、もう少しで時短遊技状態Bが作動する状況である。よって、パターン2の方がパターン1よりも時短遊技状態Bの実行期待度が高い状況である。
【0673】
このような状況の相違を発光色(色の違い)で示唆することで、変動開始時に何色で発光するかに注目させることができる。なお、発光色については、上述の「保留先読み演出」で述べた当たりへの期待度を示唆する発光色に倣うようにしてもよい。例えば、パターン2で示す赤点灯で発光する方がパターン1で示す青点灯で発光するよりも時短遊技状態Bの実行期待度が高いことを示唆しているとしてもよい。これにより、「保留先読み演出」や「時短B示唆演出」に関わらず、「赤」は特典(例えば、当たり遊技、時短遊技状態)への期待度が高い状況であり、「青」は特典への期待度が低い状況であることを把握し易くなり、演出全般における理解を容易とすることができる。
【0674】
なお、点灯色は、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値によって定められていてもよい。例えば、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「0」~「200」は「青」、「201」~「400」は「黄」、「401」~「600」は「緑」、「601」以降は「赤」とする。
一方、「0」~「200」は、全色を選択対象とするが、「青」が他の色よりも選択され易くなっていてもよいし、「201」~「400」は、全色を選択対象とするが、「黄」が他の色よりも選択され易くなっていてもよいし、「401」~「600」は、全色を選択対象とするが、「緑」が他の色よりも選択され易くなっていてもよいし、「601」以降は、全色を選択対象とするが、「赤」が他の色よりも選択され易くなっていてもよい。
【0675】
また、点灯に限らず、点滅でもよいし、可動体28の発光部に限らず、ガラス枠の発光装置9や、盤用照明装置29で実行してもよい。また、可動体28の動作により時短B示唆演出を実行してもよい。
【0676】
また、大当り予告演出を実行しない手段(デバイス)で時短B示唆演出を実行してもよい。例えば、可動体28においては、発光態様や作動態様では大当り予告演出が実行されず、専ら時短B示唆演出を実行するようにすれば、時短B示唆演出が実行されたのか、大当り予告演出が実行されたのか、わからなくなってしまうことを防止できる。
【0677】
また、大当り予告演出を実行する手段(デバイス)で、且つ大当り予告演出の中でも当たり遊技への期待度が高い演出を実行する手段(デバイス)では、時短B示唆演出を実行しないことが好ましい。例えば、上述した「振動予告」を行う演出ボタン14や演出レバー15では、(振動させる)時短B示唆演出は実行しないようにする。これにより、図柄変動ゲームの開始時に演出ボタン14や演出レバー15が振動したことで、当該図柄変動ゲームにおける当たり遊技への期待度が高い、と勘違いを与えてしまうことを防止できる。
【0678】
一方で、
図57において、メインRAM103がクリアされている場合、タイミング(a)で電源ON+RAMクリアスイッチ105がONされると、例えば、可動体28が所定時間白点滅した後、白点灯する。すなわち、所定時間にわたり、メインRAM103がクリアされたことを示唆する発光態様(白点滅)で発光する。また、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「100」である場合にメインRAM103がクリアされたとしているので、タイミング(a)の操作により、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「0」になる。
【0679】
そして、遊技店が開店して、タイミング(b)において1回目の図柄変動ゲーム(1変動目)が開始されると、その変動開始時において、可動体28の発光部が白点灯から消灯に変化する。そして、消灯を所定時間(例えば5S)実行すると、タイミング(c)において、変動中点灯に変化する。すなわち、変動開始時の5S間において、可動体28の発光態様が変化するようになっている。なお、メインRAM103がクリアされている場合は、その変動開始時において、可動体28の発光部を必ず消灯させるようにしている。
【0680】
このように、メインRAM103がクリアされている場合は可動体28の発光部を消灯させるようにした。これにより、まず1回目の図柄変動ゲーム(1変動目)においては、可動体28の発光部が点灯するか、消灯するか、に注目させ、点灯する場合は何色で点灯するか、に注目させることができる。
【0681】
また、メインRAM103がクリアされている場合は可動体28の発光部が必ず消灯するので、メインRAM103がクリアされているかもしれない、といった曖昧な示唆とならず、遊技者が遊技を行うか否かの判断要素を明確にすることができ、遊技者に過度に遊技を行わせてしまうことを防止できる。
【0682】
図58は、時短B示唆演出の変形例1を示している。
図57においては、遊技店開店後の1回目の図柄変動ゲームにおいて時短B示唆演出を実行する例を説明したが、
図58は、遊技店開店後の100回目の図柄変動ゲーム、および、遊技店開店後の200回目の図柄変動ゲームで時短B示唆演出を実行する例を示している。
【0683】
図58のパターン1は、メインRAM103がクリアされていない場合の一例である。タイミング(a)は、遊技店の開店前の電源ONを示しており、このとき遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)は「100」とする。なお、電源ON時における左中右の各装飾図柄画像26a~26cの初期出目として、画像表示装置26に「123」が表示されている。そして、タイミング(b)の遊技店開店時も同様の表示態様となる。
【0684】
タイミング(c)は、遊技店の開店から100回の図柄変動ゲームが行われ、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「200」となったタイミングである。このとき、画像表示装置26には、メインRAM103がクリアされていないことを示唆する非クリア示唆キャラクタ画像26yが所定時間(例えば5S)にわたり表示される。なお、非クリア示唆キャラクタ画像26yは、メインRAM103がクリアされていないことを示唆する画像であって、当たり遊技への期待度を示唆する画像ではないので、表示するタイミングは、図柄変動ゲームの開始時が好ましい。
【0685】
タイミング(d)は、遊技店の開店から200回の図柄変動ゲームが行われ、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「300」となったタイミングである。このとき、画像表示装置26には、時短遊技状態Bへ移行するまでの具体的な遊技数を示すカウントダウン画像26x(パターン1の例であると「時短Bまであと500」といった画像)が表示される。なお、カウントダウン画像26xは、例えば、図柄変動ゲームの開始時に表示される。また、タイミング(d)において、所定時間にわたり強調して表示され、以降、表示領域の隅部において、小さいサイズで毎遊技にわたり継続して表示されるようになっている。
【0686】
図58のパターン2は、メインRAM103がクリアされていない場合の一例である。タイミング(a)は、遊技店の開店前の電源ONを示しており、このとき遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)は「598」とする。なお、電源ON時における左中右の各装飾図柄画像26a~26cの初期出目として、画像表示装置26に「123」が表示されている。そして、タイミング(b)の遊技店開店時も同様の表示態様となる。
【0687】
タイミング(c)は、遊技店の開店から100回の図柄変動ゲームが行われ、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「698」となったタイミングである。このとき、画像表示装置26には、メインRAM103がクリアされていないことを示唆する非クリア示唆キャラクタ画像26yが所定時間(例えば5S)にわたり表示される。
【0688】
タイミング(d)は、遊技店の開店から200回の図柄変動ゲームが行われ、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「798」となったタイミングである。このとき、画像表示装置26には、時短遊技状態Bへ移行するまでの具体的な遊技数を示すカウントダウン画像26x(パターン2の例であると「時短Bまであと100」といった画像)が表示される。
【0689】
このように、パターン1、パターン2においては、段階的に時短B示唆演出を実行するようにした。特に、1段階目(タイミング(c))では、メインRAM103がクリアされていないことの示唆に留め、時短遊技状態Bに移行するまでの遊技数は示唆せず、2段階目(タイミング(d))で、時短遊技状態Bに移行するまでの遊技数を示唆するようにした。これにより、遊技店の開店から一定期間にわたり、遊技機の稼働を向上させることができる。
【0690】
なお、非クリア示唆キャラクタ画像26yは、所定の抽せんにより、例えば、50%で表示されるが、50%で表示されないようにしてもよい。
また、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値に応じて、表示され易い(選択され易い)、表示され難い(選択され難い)ように構成されていてもよい。例えば、パターン1よりもパターン2の方が表示され易く(選択され易く)なっていてもよい。
また、時短遊技状態Bへ移行するまでの遊技数が所定回数未満(例えば200未満)である場合は、非クリア示唆キャラクタ画像26yを必ず表示するようにしてもよい。
一方で、カウントダウン画像26xは、必ず表示されるようにする。
このようにすれば、いつまでも曖昧な示唆が行われ、遊技者が過度に遊技を続けてしまうことを防止できる。
【0691】
なお、カウントダウン画像26xは、タイミング(d)で表示された後、毎遊技にわたり継続して表示されるとしたが、例えば、リーチが行われているときは非表示としてもよいし、表示したままとしてもよい。非表示とする場合は、リーチに集中させることができる。一方、表示したままとする場合は、リーチ中であっても、時短遊技状態Bへ移行するまでの遊技数を把握させることができる。
【0692】
一方で、
図58において、メインRAM103がクリアされている場合、タイミング(a)で電源ON+RAMクリアスイッチ105がONされると、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「598」→「0」になる。なお、電源ON時における左中右の各装飾図柄画像26a~26cの初期出目として、画像表示装置26に「123」が表示されている。つまり、左中右の各装飾図柄画像26a~26cの初期出目の態様からは、メインRAM103がクリアされているのか、メインRAM103がクリアされていないのかが把握できないようになっている。
【0693】
そして、タイミング(b)の遊技店開店時も同様の表示態様となり、また、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値は「0」となっている。
【0694】
タイミング(c)は、遊技店の開店から100回の図柄変動ゲームが行われ、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「100」となったタイミングである。このとき、画像表示装置26には、非クリア示唆キャラクタ画像26yが表示されることはない。
【0695】
タイミング(d)は、遊技店の開店から200回の図柄変動ゲームが行われ、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「200」となったタイミングである。このとき、画像表示装置26には、時短遊技状態Bへ移行するまでの具体的な遊技数を示すカウントダウン画像26x(パターン2の例であると「時短Bまであと698」といった画像)が表示される。このカウントダウン画像26xは、パターン1、パターン2同様、タイミング(d)で必ず表示される。
【0696】
このように、メインRAM103がクリアされている場合は、1段階目(タイミング(c))では何ら示唆は行わず、2段階目(タイミング(d))で時短遊技状態Bに移行するまでの遊技数を示唆するようにした。
上述のとおり、メインRAM103がクリアされていない場合でも、非クリア示唆キャラクタ画像26yが表示されないことがあるので、1段階目(タイミング(c))では、メインRAM103がクリアされているのか、メインRAM103がクリアされていないのかが把握できない場合が生じる。この場合、ひとまず2段階目(タイミング(d))まで遊技を継続しようと思わせることができるので、パチンコ遊技機1の稼働を向上させることができる。
また、カウントダウン画像26xは必ず表示されるので、いつまでも曖昧な示唆が行われ、遊技者が過度に遊技を続けてしまうことを防止できる。
【0697】
図59は、時短B示唆演出の変形例2を示している。
図57、
図58においては、図柄変動ゲームの実行中に時短B示唆演出を実行する例を説明したが、
図59は、電源ON時における左中右の各装飾図柄画像26a~26cの初期出目で時短B示唆演出を実行する。
【0698】
まず、メインRAM103がクリアされていない場合、タイミング(a)は、遊技店の開店前の電源ONを示しており、このとき遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)は「100」とする。なお、電源ON時における左中右の各装飾図柄画像26a~26cの初期出目として、画像表示装置26に「357」が表示されている。そして、タイミング(b)の遊技店開店時も同様の表示態様となる。
【0699】
タイミング(c)は、遊技店の開店から698回の図柄変動ゲームが行われ、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「798」となったタイミングである。このとき、画像表示装置26には、カウントダウン画像26xが表示される。
【0700】
一方、メインRAM103がクリアされている場合、タイミング(a)で電源ON+RAMクリアスイッチ105がONされると、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「100」→「0」になる。なお、電源ON時における左中右の各装飾図柄画像26a~26cの初期出目として、画像表示装置26に「774」が表示されている。つまり、メインRAM103がクリアされていない場合と、メインRAM103がクリアされている場合とで、左中右の各装飾図柄画像26a~26cの初期出目の態様を異ならせるようにした。これにより、初期出目の態様から遊技を行う遊技台を選択することができ、初期出目としてどのような図柄の組合せが表示されているかに注目させることができる。
【0701】
そして、タイミング(b)の遊技店開店時も同様の表示態様となり、また、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値は「0」となっている。
【0702】
タイミング(c)は、遊技店の開店から798回の図柄変動ゲームが行われ、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「798」となったタイミングである。このとき、画像表示装置26には、カウントダウン画像26xが表示される。このカウントダウン画像26xは、
図58同様、タイミング(d)で必ず表示される。なお、
図59の例では、初期出目の態様から、メインRAM103がクリアされているか否かが把握できるので、
図58の例よりも容易にメインRAM103のクリア有無が把握できるといえる。よって、カウントダウン画像26xは、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「798」となったとき、つまり、
図58の例よりも時短遊技状態Bに近い状況で表示される。これにより、
図58の例と
図59の例とで、適度なバランスをとることができる。
【0703】
なお、複数段階の設定値を備える場合、時短B示唆演出は、設定値毎に出易くなっていたり、出難くなっていたりしてもよい。例えば、設定された設定値が1でメインRAM103がクリアされていない場合は、設定された設定値が6でメインRAM103がクリアされていない場合よりも、時短B示唆演出が出難くなっていてもよい。これにより、時短B示唆演出の出現度合いから設定値を推測することもできるので、更なる遊技興趣の向上を図ることができる。
【0704】
(時短B突入変動を説明するタイムチャート1)
図60は、時短B突入変動を説明するタイムチャートである。はじめに、ケース1は、通常遊技状態における図柄変動ゲームの開始時において保留球数が「3」になる場合に、実行する変動パターンを説明している。
【0705】
タイミング(a)は、特別図柄Dが確定表示し、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「100」となったタイミングである。このとき、当該アイコンは消去されて、第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像26表示領域jの全てに保留アイコンが表示されている。
【0706】
そして、所定時間の変動間インターバルが経過すると、タイミング(b)で次の図柄変動ゲーム(次変動)が開始される。このとき、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示されていた保留アイコンが当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動し、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像26表示領域jに表示されていた保留アイコンが第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26iにスライド移動する。
【0707】
また、このとき、メインCPU101においては、変動パターン0が決定され(特別図柄当たり判定処理=ハズレ)、画像表示装置26において、変動パターン0に対応する変動演出パターンが実行される。すなわち、短縮変動が実行される。
このように、通常遊技状態において、変動開始時に保留4→保留3になる場合は、短縮変動が実行される。
【0708】
一方、ケース2は、時短遊技状態Bの1回目の図柄変動ゲームの開始時において、保留球数が「3」になる場合に、実行する変動パターンを説明している。
タイミング(a)に至るまでは通常遊技状態であり、つまり、時短遊技状態Bに移行する直前の図柄変動ゲームが実行されている。このとき、画像表示装置26には、次の図柄変動ゲームが行われる遊技状態が時短遊技状態Bであることを示唆する時短B予告画像26jyが表示される。
【0709】
タイミング(a)は、特別図柄Dが確定表示し、遊技数カウンタ(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ)の値が「898」となったタイミングである。このとき、当該アイコンは消去されて、第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像26表示領域jの全てに保留アイコンが表示されている。
【0710】
そして、所定時間の変動間インターバルが経過すると、タイミング(b)で次の図柄変動ゲーム(次変動)が開始される。このとき、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示されていた保留アイコンが当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動し、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像26表示領域jに表示されていた保留アイコンが第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26iにスライド移動する。
つまり、ケース1と保留記憶領域に記憶されている状況は同じである。
【0711】
このとき、ケース1であれば変動パターン0が実行されたが、ケース2では時短突入変動であるため、メインCPU101においては、変動パターン18が決定され(特別図柄当たり判定処理=ハズレ)、画像表示装置26において、変動パターン18に対応する変動演出パターンが実行される。すなわち、ケース1と保留記憶領域に記憶されている状況は同じであっても短縮変動は実行されずに、特定変動Aが実行される。
【0712】
そして、特定変動Aは、変動時間が40Sで構成されていることから、当該変動時間を用いて、時短B発動報知画像26uを表示したり、右打ち促進強調報知画像26pを表示したり、キャラクタ選択画像26vを表示したりする。このように、ケース1と保留記憶領域に記憶されている状況は同じであっても短縮変動を実行せずに、特定変動Aを実行することで、タイミング(b)以降の遊技において必要な情報を遊技者に提供することができる。
【0713】
(時短B突入変動を説明するタイムチャート2)
図61は、時短B突入変動を説明するタイムチャートである。特に、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「898」となって時短遊技状態Bへの移行条件を満たしたが、後続保留がない状況における画像表示装置26の表示態様を示している。
【0714】
タイミング(a)に至るまでは、時短遊技状態Bへ移行する直前の図柄変動ゲームを示している。このとき、当該変動アイコン表示領域26oにのみアイコンが表示されており、第1始動口第1保留球画像表示領域26g等にはアイコンが表示されておらず、いわゆる後続保留がない「保留0」の状態となっている。
【0715】
そして、その状態のままタイミング(a)でハズレの確定表示が行われたとしている。そして、「保留0」の状態であるので、次の図柄変動ゲームは開始されず、「客待ち中」となる。
ただし、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「898」となって時短遊技状態Bへの移行条件を満たしているので、例えば、タイミング(a)での停止時コマンド(例えば、遊技状態コマンド_時短B)の受信に基づいて、画像表示装置26の背景画像を時短遊技状態Bに対応する背景画像とする。また、右打ち促進報知画像26qを表示する。
【0716】
これにより、遊技に不慣れな遊技者であっても、これらの画像の表示により、遊技を続けた方がよいことを理解することができ、タイミング(a)で「保留0」の状態となったことを理由に遊技を辞めてしまう(遊技者が損をしてしまう)ことを防止できる。
【0717】
そして、タイミング(b)で、始動入賞が発生すると(いずれかの始動口に遊技球が入賞すると)、図柄変動ゲームが開始され、演出制御基板200では開始時コマンド(例えば、特別図柄変動パターン指定コマンド)を受信し、当該コマンドの受信に基づいて、画像表示装置26においては、時短B発動報知画像26uや、右打ち促進強調報知画像26pや、キャラクタ選択画像26vの表示が行われる。
【0718】
なお、右打ち促進強調報知画像26pの表示は、第1始動口21および第2始動口22への遊技球の入賞に基づく開始コマンドの受信に基づいて行われてもよいし、既に右打ちが行われていると判断できる第2始動口22への遊技球の入賞に基づく開始コマンドの受信に基づいては行われず、第1始動口21への遊技球の入賞に基づく開始コマンドの受信に基づいて行われるようにしてもよい。
前者であれば、いかなる場合も右打ち促進強調報知画像26pの表示が行われるので、遊技者に最適な遊技を促すことができる。
一方、後者であれば、既に右打ちが行っているであろう遊技者に対して、右打ち促進強調報知画像26pを表示することによる「くどさ」「煩わしさ」を与えてしまうことを防止できる。
【0719】
なお、
図61は、タイミング(a)で「保留0」の状態となる場合を説明したが、各種コマンドの受信に基づく各種画像の表示については、「保留0」の状態であろうが、「保留4」の状態であろうが、同様にして行われる。これにより、保留の状態にかかわらず、各種コマンドと各種画像の表示との対応関係を一律にすることができるので、保留の状態によって処理を変える必要がなく、制御の複雑化を防止できる。
【0720】
(通常遊技状態における契機1、契機2について説明するタイムチャート1)
次に、
図62を用いて、通常遊技状態における契機1、契機2について説明する。なお、
図62は、通常遊技状態における契機1、契機2(特に時短遊技状態A、Bに移行する直前に行われる図柄変動ゲーム)について説明する簡易タイムチャートである。なお、契機1は、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「898」となる図柄変動ゲームが当たりであった場合としてもよい。
【0721】
はじめに、契機1の場合、直前の図柄変動ゲームにおいて、
図8における変動パターン6~11が選択可能である。つまり、契機1の場合、直前の図柄変動ゲームにおいて必ずリーチが発生するようになっている。
【0722】
また、大当り予告演出として、上述した大当り予告演出A、大当り予告演出B、大当り予告演出Cが選択可能である。つまり、契機1の場合、直前の図柄変動ゲームにおいて大当り予告演出A、大当り予告演出B、大当り予告演出Cが選択可能であり、いわゆるプレミア予告の選択も可能となっている。
なお、大当り予告演出Aと、大当り予告演出Bとでは、大当り予告演出Bを選択し易い傾向にある。
【0723】
そして、タイミング(b)で図柄変動ゲームが終了し図柄が確定表示(当たり)すると、当たり遊技が開始され、タイミング(c)で当たり遊技を終了すると、時短遊技状態Aに移行する。
【0724】
次に、契機2の場合、直前の図柄変動ゲームにおいて、
図8における変動パターン0~5が選択可能である。つまり、契機2の場合、直前の図柄変動ゲームにおいてリーチが発生することもあれば、リーチが発生しないこともある。
【0725】
また、大当り予告演出として、上述した大当り予告演出A、大当り予告演出Bが選択可能である。つまり、契機2の場合、直前の図柄変動ゲームにおいて大当り予告演出A、大当り予告演出Bが選択可能であり、いわゆるプレミア予告の選択は不可能となっている。
なお、大当り予告演出Aと、大当り予告演出Bとでは、大当り予告演出Aを選択し易い傾向にある。
そして、タイミング(b)で図柄変動ゲームが終了し図柄が確定表示(ハズレ)すると、時短遊技状態Bに移行する。
【0726】
契機1と契機2とを比較すると、契機1の場合、直前の図柄変動ゲームで必ずリーチが発生するが、契機2の場合、リーチが発生する場合もあれば、リーチが発生しない場合もある。
また、契機1の場合、直前の図柄変動ゲームでプレミア予告を選択可能であるが、契機2の場合、直前の図柄変動ゲームでプレミア予告を選択不可能である。
また、契機1の場合、直前の図柄変動ゲームで、当たり遊技に対する当たり期待度が高い大当り予告演出Bを選択し易いが、契機2の場合、直前の図柄変動ゲームで、当たり遊技に対する当たり期待度が低い大当り予告演出Aを選択し易い。
このような傾向から、図柄変動ゲームの内容(リーチ有無、大当り予告演出内容)から、いずれの契機により時短遊技状態に移行するかを推測することができる。これにより、直前の図柄変動ゲームの内容にも注目させることができ、遊技興趣の向上が図れる。
【0727】
なお、図柄変動ゲームの内容は、
図62に限られない。例えば、契機1の場合、大当り予告演出が複数種類、複合して発生し易く、契機2の場合、大当り予告演出が複数種類、複合して発生し難くしてもよい。このようにしても同様の効果が得られる。
【0728】
(通常遊技状態における契機1、契機2について説明するタイムチャート2)
次に、
図63を用いて、通常遊技状態における契機1、契機2について説明する。なお、
図63は、契機1による時短遊技状態Aへの移行と、契機2による時短遊技状態Bへの移行と(特に、移行前に行われる演出)について説明する簡易タイムチャートである。
【0729】
はじめに、契機1は、タイミング(a)で当たり遊技(特別図柄C)に当せんした(当せんし、当たりに係る図柄が確定表示した)と仮定している。この場合、タイミング(b)にかけて当たり遊技が実行される。ここで、当たり遊技においては、当たり遊技終了後の遊技状態として確変遊技状態に移行するか否かの昇格演出を行うことがある。例えば、昇格演出は、特別図柄Bが決定され、装飾図柄は「444」の図柄の組み合わせが決定された場合や、特別図柄Cが決定され、装飾図柄は「444」の図柄の組み合わせが決定された場合に実行可能となっている。なお、この場合、前者が、昇格演出が成功の結果となり、後者が、昇格演出が失敗の結果となる。
【0730】
そして、昇格演出では、当たり遊技中に、画像表示装置26に「ボタンを押して確変を獲得せよ!」といった画像と、演出ボタン14を模した画像と、を表示して演出ボタン14の操作を有効化する。
【0731】
そして、
図63の例であると、特別図柄Cが決定されていると仮定しているので、演出ボタン14を操作した結果、昇格演出が失敗となったことを示す画像(「× 残念・・・」といった画像)が表示される。
【0732】
そして、タイミング(b)で当たり遊技が終了すると、時短Aオープニング(時短AOP)に移行し、タイミング(c)で時短OPが終了すると、時短遊技状態Aに移行する。
【0733】
このように、契機1では、時短遊技状態Aに移行する前(例えば、図柄が確定表示してから時短遊技状態Aに移行するまでの間=当たり遊技中)に、操作手段(演出ボタン14)を用いて、確変遊技状態に移行するか否かの演出(昇格演出)が行われるようになっている。なお、昇格演出は、失敗の結果であると時短遊技状態Aに移行することになるため、時短遊技状態Aに移行するか否かの演出(時短遊技状態Aへの移行を示唆する演出)と読み替えることもできる。
【0734】
次に、契機2は、タイミング(a)で時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「898」となり、特別図柄Dが確定表示されたと仮定している。そして、タイミング(a)からタイミング(b)にかけて時短Bオープニング(時短BOP)が行われ、タイミング(b)から時短遊技状態Bに移行する。
【0735】
このように、契機2では、時短遊技状態Bに移行する前(例えば、図柄が確定表示してから時短遊技状態Bに移行するまでの間=時短BOP)に、操作手段(演出ボタン14)を用いて、時短遊技状態Bに移行するか否かの演出は行われない。
このように、契機1では、時短遊技状態Aに移行する前に、操作手段(演出ボタン14)を用いて、時短遊技状態Aに移行するか否かの演出が行われるが、契機2では、時短遊技状態Bに移行する前に、操作手段(演出ボタン14)を用いて、時短遊技状態Bに移行するか否かの演出が行われない、といった関係になる。
特に、契機1の場合、昇格演出成功の場合、確変遊技状態へ移行し、昇格演出失敗の場合、時短遊技状態Aへ移行することになるから、演出ボタン14を操作させて、いずれの遊技状態へ移行するのかを報知する意義がある。一方、契機2の場合、時短遊技状態Bへの移行が確定する(他の選択肢がない)から、わざわざ演出ボタン14などを操作させずに時短遊技状態Bに移行させることで、遊技者に煩わしさを与えてしまうことを防止できる。
【0736】
(通常遊技状態における契機1、契機2について説明するタイムチャート3)
次に、
図64を用いて、
図63で述べた昇格演出の別例を説明する。なお、
図63と重複する部分については適宜説明を省略する。
【0737】
はじめに、契機1は、タイミング(a)で特別図柄Cに対応するサブ図柄(444)が仮停止表示された(ひとまず当たりは確定した)と仮定している。なお、タイミング(a)に至る前後も図柄変動ゲームは継続している。
【0738】
その後、図示は省略しているが、サブ図柄を縦にスクロール表示して、仮停止表示から確定表示までの間に行われる再抽せん演出を実行する。なお、再抽せん演出とは、仮停止表示したサブ図柄を他のサブ図柄に変更可能とする演出であって、例えば、特別図柄Bに対応するサブ図柄(444)が仮停止表示した場合は、再抽せん演出で、他のサブ図柄(333=確変遊技状態に移行することを示唆するサブ図柄)に変更することが可能であり、特別図柄Cに対応するサブ図柄(444)が仮停止表示した場合は、再抽せん演出で、他のサブ図柄(333=確変遊技状態に移行することを示唆するサブ図柄)に変更することが不可能であり、再抽せん演出を行った結果、サブ図柄(444)が確定表示するような演出をいう。
【0739】
そして、
図64の例では、特別図柄Cに対応するサブ図柄(444)が仮停止表示されたと仮定しているので、「図柄UPを目指せ!」といった画像と、演出ボタン14を模した画像とを表示し再抽せん演出を実行しても、確定表示されるサブ図柄は、「444」となる。
そして、その後、当たり遊技を経た後、時短遊技状態Aに移行することになる。
【0740】
なお、契機2においては、このような再抽せん演出は行われることはない。すなわち、タイミング(a)でハズレに対応するサブ図柄(526)が仮停止表示し、タイミング(b)で特別図柄Dとサブ図柄(526)とが確定表示し、タイミング(b)で時短BOPに移行し、タイミング(c)で時短遊技状態Bに移行することになる。
【0741】
このように、契機1では、時短遊技状態Aの移行前(特に、仮停止表示から確定表示までの間)に、操作手段(演出ボタン14)を用いて再抽せん演出を行うが、契機2では、時短遊技状態Bの移行前(特に、仮停止表示から確定表示までの間)に、操作手段(演出ボタン14)を用いて再抽せん演出を行わないようにした。これにより、
図63で述べた効果と同様の効果が得られる。
【0742】
(契機1と契機2の出力可能な楽曲の関係について)
次に、
図65を用いて、契機1と契機2とにおける出力可能な楽曲の関係について説明する。なお、
図65は、契機1で時短遊技状態Aへ移行した場合の出力可能な楽曲、契機2で時短遊技状態Bへ移行した場合の出力可能な楽曲について説明する簡易タイムチャートである。
【0743】
ここで、楽曲とは、例えば、歌手等が歌う曲(例えば、歌詞付き)を想定しており、当たり遊技中や確変遊技状態において、複数の楽曲からいずれかの楽曲を遊技者が選択できるようになっている(通常遊技状態では選択できない)。これにより、当たり遊技中や確変遊技状態における遊技者の気分を高揚させることができるようになっている。
【0744】
はじめに、契機1は、タイミング(a)で特別図柄Cが確定表示されたと仮定している。そして、その後、タイミング(b)に至るまで当たり遊技が行われることになる。
そして、この当たり遊技においては、楽曲を選択可能となっており、
図65の例では、遊技者が演出ボタン14を操作することにより、楽曲Aが選択されたと仮定している。そして、楽曲Aが選択されると、スピーカ10より楽曲Aが出力される。
【0745】
そして、タイミング(b)で当たり遊技が終了すると、時短AOPに移行し、タイミング(c)で時短AOPが終了すると、時短遊技状態Aに移行する。そして、時短遊技状態Aにおいては、時短中BGMがスピーカ10より出力される。
【0746】
ここで、時短中BGMとは、例えば、歌手等が歌う曲の歌詞なしのメロディを想定しており、時短遊技状態Aにおいては、単一の時短中BGMが出力されることになる。
【0747】
次に、契機2は、タイミング(a)で時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「898」となり、特別図柄Dが確定表示されたと仮定している。そして、タイミング(a)からタイミング(b)にかけて時短BOPが行われ、タイミング(b)から時短遊技状態Bに移行する。そして、時短遊技状態Bにおいては、スピーカ10より、契機1と同様の時短中BGMが出力される。
【0748】
上述の契機1と契機2とを比較すると、図柄が確定表示してから時短遊技状態に移行するまでに出力可能な楽曲は、契機2よりも契機1の方が、当たり遊技を介する分、多い関係にある。これにより、当たり遊技を経て時短遊技状態Aへ移行する権利を得た遊技者に対し、付加価値をつけることができる。なお、契機1においては、当たり遊技において選択した楽曲をそのまま時短遊技状態Aにおいて出力してもよいし、時短遊技状態Aにおいても楽曲選択が可能にしてもよい。これにより、契機1にさらに付加価値をつけることができる。
【0749】
(契機1で移行した時短遊技状態Aと、契機2で移行した時短遊技状態Bについて説明するタイムチャート1)
次に、
図66を用いて、契機1で移行した時短遊技状態Aと、契機2で移行した時短遊技状態Bとについて説明する。なお、
図66は、契機1で移行した時短遊技状態Aと、契機2で移行した時短遊技状態Bとの背景画像等について説明する簡易タイムチャートである。
【0750】
はじめに、契機1は、タイミング(a)で特別図柄Cが確定表示されたと仮定している。そして、その後、タイミング(b)に至るまで当たり遊技が行われることになる。そして、タイミング(b)で当たり遊技が終了すると、時短AOPに移行し、タイミング(c)で時短AOPが終了すると、時短遊技状態Aに移行する。
【0751】
そして、時短遊技状態Aにおいては、画像表示装置26に、例えば、道路を車で走っているような背景画像が表示される。また、スピーカ10より、当該背景画像に対応する時短中BGM1が出力される。
【0752】
次に、契機2は、タイミング(a)で時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「898」となり、特別図柄Dが確定表示されたと仮定している。そして、タイミング(a)からタイミング(b)にかけて時短BOPが行われ、タイミング(b)から時短遊技状態Bに移行する。
【0753】
そして、時短遊技状態Bにおいては、画像表示装置26に、例えば、山を眺めているような背景画像が表示される。また、スピーカ10より、当該背景画像に対応する時短中BGM2が出力される。
【0754】
契機1と契機2とを比較すると、契機1で移行した時短遊技状態Aと、契機2で移行した時短遊技状態Bとで、時短遊技状態における背景画像および時短中のBGMを異ならせるようにした。これにより、いずれの契機で時短遊技状態に移行したのかがわかり易くなり、また、背景画像やBGMの相違により、時短遊技状態がマンネリ化してしまうことを防止できる。
【0755】
なお、
図66では、契機1で移行した時短遊技状態Aと、契機2で移行した時短遊技状態Bとで、時短遊技状態における背景画像および時短中のBGMを異ならせたが、契機1で移行した時短遊技状態Aと、契機2で移行した時短遊技状態Bとで、時短遊技状態における背景画像および時短中のBGMを同じにしてもよい。このようにすれば、背景画像やBGMを契機によって変える必要がなく、データの削減に寄与できる。
【0756】
(時短遊技状態終了後の通常遊技状態における演出モードについて)
次に、
図67を用いて、時短遊技状態終了後の通常遊技状態における演出モードについて説明する。なお、タイミング(b)に至るまでは、例えば、
図66と同一内容であるため、説明を省略する。
【0757】
契機1で移行した時短遊技状態A、契機2で移行した時短遊技状態Bともに、タイミング(b)で時短遊技状態を終了すると、通常遊技状態に移行する。この時短遊技状態終了後間もない通常遊技状態においては、演出モードとして、特殊モード(
図5における演出モードE)に移行するようになっている。
【0758】
この特殊モード(演出モードE)は、時短遊技状態終了後間もない通常遊技状態においてのみ移行するようになっており、例えば、特殊モードを終了した後の通常遊技状態において、演出モードA、演出モードB、演出モードC、演出モードD(いずれも通常モード)の間で演出モードの切り替えを可能としても、特殊モードへの切り替えは不可能としている。
【0759】
すなわち、特殊モードは、時短遊技状態終了後間もない通常遊技状態においてのみ移行可能な特別な演出モードとして位置づけられている。このように、時短遊技状態終了後間もない通常遊技状態においてのみ移行可能な演出モードを備えることで、遊技者に見慣れない背景画像等を表示することができ、あたかも時短遊技状態が継続しているかのような感覚を与えることができるようになる。これにより、時短遊技状態が終了して時点で遊技を辞めてしまうことの防止を図っている。
【0760】
なお、特殊モードは規定回数の図柄変動ゲーム(例えば、20回)が実行されると終了し、タイミング(c)は、規定回数の図柄変動ゲームが実行されたタイミングを示している。そして、タイミング(c)で、特殊モードを終了して、通常モード(例えば演出モードA)に移行することになる。
【0761】
このように、いずれの契機で時短遊技状態に移行しても、時短遊技状態終了後は、いずれも特殊モードに移行させるようにした。これにより、例えば、特殊モードに移行させる機会を増加させることができ、更なる遊技興趣の向上が図れる。特に、特殊モードにおいて有益な情報を示唆する場合(例えば、上述した設定示唆演出を行う場合)には、このように移行させる機会を増加させることは有効である。
【0762】
(契機1で移行した時短遊技状態Aと、契機2で移行した時短遊技状態Bについて説明するタイムチャート2)
次に、
図68を用いて、契機1で移行した時短遊技状態Aと、契機2で移行した時短遊技状態Bとについて説明する。なお、
図68は、契機1で移行した時短遊技状態A(見た目上)と、契機2で移行した時短遊技状態Bとの有利度合いの関係について説明する簡易タイムチャートである。
【0763】
はじめに、契機1は、タイミング(a)で特別図柄Aが確定表示し、サブ図柄は「444」の図柄の組み合わせが確定表示したと仮定している。そして、その後、タイミング(b)に至るまで当たり遊技が行われることになる。そして、タイミング(b)で当たり遊技が終了すると、時短AOPに移行し、タイミング(c)で時短AOPが終了すると、時短遊技状態Aに移行する。
【0764】
そして、時短遊技状態Aにおいては、画像表示装置26に、例えば、道路を車で走っているような背景画像(時短遊技状態Aであることを示唆する背景画像)が表示される。また、スピーカ10より、当該背景画像に対応する時短中BGM1が出力される。
このように、画像表示装置26の見た目上や、スピーカ10から出力されるBGMは、時短遊技状態Aに対応するものであるが、実際の遊技状態は確変遊技状態である。
【0765】
次に、契機2は、タイミング(a)で時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「898」となり、特別図柄Dが確定表示されたと仮定している。そして、タイミング(a)からタイミング(b)にかけて時短BOPが行われ、タイミング(b)から時短遊技状態Bに移行する。そして、契機1と同様の背景画像やBGMが出力される。なお、契機2である場合は、実際の遊技状態は確変遊技状態であることはなく、必ず時短遊技状態(時短遊技状態B)となる。
【0766】
契機1と契機2とを比較すると、契機1で移行した時短遊技状態Aと、契機2で移行した時短遊技状態Bとで、時短遊技状態中の背景画像やBGMを同一としながら、契機1の場合は、実際の遊技状態が確変遊技状態である可能性も含ませるようにした。これにより、契機1で移行した時短遊技状態Aと、契機2で移行した時短遊技状態Bとでは、契機1で移行した時短遊技状態Aの方が有利な場合が生じる。よって、時短遊技状態における遊技可能回数は時短遊技状態Aの方が少ないものの、確変遊技状態である場合も含むので、時短遊技状態における遊技可能回数が多い時短遊技状態Bとのバランスを図ること(回数の多い時短遊技状態Bばかりが有利であるというイメージを払拭)ができる。
【0767】
(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの更新例について)
次に、
図69を用いて時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ(
図9参照)の更新例について説明する。
【0768】
タイミング(a)は、時短遊技状態Aを終了したタイミングである。従って、タイミング(a)では、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「100」であり、タイミング(a)から通常遊技状態が開始する。
【0769】
そして、タイミング(b)は、第1始動口21に遊技球が入球し、当該入球に対応する図柄変動ゲームが実行されたと仮定している。この場合、第1始動口21への入球に対する賞球払出が行われ、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「1」加算される。
【0770】
そして、タイミング(c)は、第2始動口22に遊技球が入球し、当該入球に対応する図柄変動ゲームが実行されたと仮定している。この場合、第2始動口22への入球に対する賞球払出が行われ、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「1」加算される。
【0771】
このように、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタは、時短遊技状態Aで「100」回カウントされた後、通常遊技状態において、第1始動口21に入球し、当該入球に対応する図柄変動ゲームが実行された場合に更新され、第2始動口22に入球し、当該入球に対応する図柄変動ゲームが実行された場合においても更新されるようになっている。
【0772】
このような構成であれば、通常遊技状態において、偶然、第2始動口22に遊技球が入球した場合、(第1始動口21より有利な)第2始動口22への入球に基づく特別図柄当たり判定処理を受けることができるとともに、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタも更新されることになるので、遊技者に得した気分を与えることができ、更なる遊技興趣の向上が図れる。
【0773】
なお、
図69の更新例は、特に、第1始動口21と、第2始動口22とが上下に並んで配置され、いずれの始動口にも左打ち(または右打ち)で入球させることが可能である盤面構成に用いると、より好適である。
【0774】
(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの更新例(変形例1)について)
次に、
図70を用いて時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ(
図9参照)の更新例(変形例1)について説明する。
【0775】
タイミング(a)は、時短遊技状態Aを終了したタイミングである。従って、タイミング(a)では、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「100」であり、タイミング(a)から通常遊技状態が開始する。
【0776】
そして、タイミング(b)は、第1始動口21に遊技球が入球し、当該入球に対応する図柄変動ゲームが実行されたと仮定している。この場合、第1始動口21への入球に対する賞球払出が行われ、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「1」加算される。
【0777】
そして、タイミング(c)およびタイミング(d)は、第2始動口22が1回0.9秒で開放したときに、2個の遊技球が第2始動口22に入球したことを示している。つまり、タイミング(c)が1個目の入球であり、タイミング(d)が2個目の入球である。
【0778】
この場合、タイミング(c)は、
図69のタイミング(c)と同様に扱うことができる。しかしながら、タイミング(d)における2個目の入球については無効と扱う。つまり、2個目の入球に対応する図柄変動ゲームは非実行とし、第2始動口22への入球に対する賞球払出も行わず、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタも更新しない。なお、一例として、第2始動口22の1回の開放で2個の遊技球が入球した、としたが、3個目以降も同様に、無効と扱うのは勿論である。
【0779】
このように構成することで、例えば、不正に第2始動口22を開放させて、第2始動口22への入球に基づく特別図柄当たり判定処理を受けようとする行為や、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタを更新させる行為の抑止力となる。
【0780】
なお、
図70の更新例は、第1始動口21と、第2始動口22とが上下に並んで配置され、いずれの始動口にも左打ち(または右打ち)で入球させることが可能である盤面構成、第1始動口21と、第2始動口22とが左右に離間して配置され、第1始動口21へは左打ち、第2始動口22へは右打ちで入球させることが可能である盤面構成のいずれにも好適である。
【0781】
(時短遊技状態B発動用遊技数カウンタの更新例(変形例2)について)
次に、
図71を用いて時短遊技状態B発動用遊技数カウンタ(
図9参照)の更新例(変形例2)について説明する。
【0782】
タイミング(a)は、時短遊技状態Aを終了したタイミングである。従って、タイミング(a)では、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「100」であり、タイミング(a)から通常遊技状態が開始する。
【0783】
そして、タイミング(b)は、第1始動口21に遊技球が入球し、当該入球に対応する図柄変動ゲームが実行されたと仮定している。この場合、第1始動口21への入球に対する賞球払出が行われ、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタが「1」加算される。
【0784】
そして、タイミング(c)は、第2始動口22に遊技球が入球したことを示しているが、当該
図71の更新例では、そもそも1個目の入球であっても、
図70のタイミング(d)と同様に扱ってもよい。
【0785】
このように構成することで、例えば、最適な遊技を行っていない場合、図柄変動ゲームを非実行としたり、賞球払出を行わなかったり、時短遊技状態B発動用遊技数カウンタを更新しなかったりすることが、最適な遊技を行っていないことの遊技者に対する報知となり、遊技者に最適な遊技を促すことができる。
【0786】
なお、
図71の更新例は、特に、第1始動口21と、第2始動口22とが左右に離間して配置され、第1始動口21へは左打ち、第2始動口22へは右打ちで入球させることが可能である盤面構成に用いると、より好適である。
【0787】
上記遊技機において記載する手段等の詳細について説明する。
遊技球が流下可能な遊技領域(例えば、遊技領域7)に形成された始動口(例えば、第1始動口21、第2始動口22)と、前記始動口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(例えば、当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄当たり判定処理を行うメインCPU101)と、前記始動口に遊技球が入球したことに基づいて識別情報(例えば、特別図柄)の変動表示を開始し、変動時間の経過に伴って前記変動表示を停止して前記判定の結果を導出する(例えば、確定表示する)識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示器27a、第2特別図柄表示器27b)と、前記判定の結果(例えば、特別図柄当たり判定処理の判定の結果)に基づいて移行可能であるとともに、所定条件の成立(例えば、時短遊技状態Aの開始)からの前記変動表示の回数が所定回数(例えば、898回)を満たしたことに基づいて移行可能な特定遊技状態(例えば、時短遊技状態A、時短遊技状態B)を制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、所定の遊技情報(例えば、遊技結果情報、例えば、設定示唆演出)を表示する表示手段(例えば、画像表示装置26)と、を備え、前記判定の結果に基づいて移行した特定遊技状態における遊技可能回数(例えば、100回)よりも前記所定条件の成立からの前記変動表示の回数が所定回数を満たしたことに基づいて移行した特定遊技状態における遊技可能回数(例えば、1212回)の方が多く、前記表示手段は、前記所定条件の成立からの前記変動表示の回数が所定回数を満たしたことに基づいて移行した特定遊技状態では、当該特定遊技状態の終了条件が成立した場合に前記所定の遊技情報を表示しないが、前記判定の結果に基づいて移行した特定遊技状態では、当該特定遊技状態の終了条件が成立した場合に前記所定の遊技情報を表示可能である、ことを特徴とする。
【0788】
なお、本実施形態では、パチンコ遊技機を例に挙げて説明を行ったが、本実施形態に記載の内容を回胴式遊技機(スロットマシン)に適用することもできるし、じゃん球遊技機に適用することもできるし、アレンジボール遊技機に適用することもできる。
【符号の説明】
【0789】
1 パチンコ遊技機
26 画像表示装置
100 主制御基板
200 演出制御基板