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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084329
(43)【公開日】2022-06-07
(54)【発明の名称】ボール回収システム
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/36 20060101AFI20220531BHJP
   A63B 47/02 20060101ALI20220531BHJP
【FI】
A63B69/36 522Q
A63B69/36 522K
A63B47/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020196131
(22)【出願日】2020-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】509264132
【氏名又は名称】株式会社やまびこ
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 涼太
(72)【発明者】
【氏名】中野 賢二
(72)【発明者】
【氏名】岡野 武士
(57)【要約】
【課題】グラウンド上のボールを安全かつ効率良く回収できるボール回収システムを提供する。
【解決手段】ボール回収システム1Aであって、駆動装置14を有し、グラウンド2の上面を移動しながらボール3を拾い上げて収容可能な集球機10と、グラウンド2の上面に延びている回収溝20と、集球機10を移動させるとともに、集球機10から排出されたボール3を回収溝20に落とすための回収手段30と、を備えている。回収手段30は、集球機10の動作を制御する制御部18を備えている。集球機10からボール3を排出することで、回収溝20に直接またはグラウンド2を介して落とすように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動装置を有し、グラウンドの上面を移動しながらボールを拾い上げて収容可能な集球機と、
前記グラウンドの上面に延びている回収溝と、
前記集球機を移動させるとともに、前記集球機から排出された前記ボールを前記回収溝に落とすための回収手段と、を備え、
前記回収手段は、前記集球機の動作を制御する制御部を備えており、
前記集球機から前記ボールを排出することで、前記回収溝に直接または前記グラウンドを介して落とすことを特徴とするボール回収システム。
【請求項2】
請求項1に記載のボール回収システムであって、
前記回収手段は、前記回収溝に設けられた橋を備え、
前記橋は、前記集球機の車輪が通過可能であることを特徴とするボール回収システム。
【請求項3】
請求項2に記載のボール回収システムであって、
前記回収手段は、
前記集球機を前記橋に通過させる前に、前記集球機から前記ボールを排出させることを特徴とするボール回収システム。
【請求項4】
請求項2に記載のボール回収システムであって、
前記回収手段は、
前記集球機を前記橋に通過させる途中に、前記集球機から前記ボールを排出させることを特徴とするボール回収システム。
【請求項5】
請求項2に記載のボール回収システムであって、
前記回収手段は、
前記集球機を前記橋に通過させた後に、前記集球機から前記ボールを排出させることを特徴とするボール回収システム。
【請求項6】
請求項2から5のいずれか一項に記載のボール回収システムであって、
前記回収手段は、
前記集球機に設けられた二つの第一車輪と、
二つの前記橋と、を備え、
前記両第一車輪は、前記集球機の車幅方向に離れており、
前記両第一車輪が前記両橋をそれぞれ通過することを特徴とするボール回収システム。
【請求項7】
請求項6に記載のボール回収システムであって、
前記両橋の間には、前記ボールを前記回収溝に落とすための開口部が設けられていることを特徴とするボール回収システム。
【請求項8】
請求項6または7に記載のボール回収システムであって、
前記回収手段は、
前記集球機に設けられた二つの第二車輪を備え、
前記第一車輪と前記第二車輪とは、前記集球機の前後方向に間隔を空けて配置され、
前記両第二車輪は、前記集球機の車幅方向に離れて配置されており、
前記両第二車輪が前記両橋をそれぞれ通過することを特徴とするボール回収システム。
【請求項9】
請求項2に記載のボール回収システムであって、
前記回収手段は、
前記集球機を一方に向けて移動させて、前記集球機から前記ボールを排出させた後に、前記集球機を前記一方と異なる方向に向けて移動させることを特徴とするボール回収システム。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載のボール回収システムであって、
前記回収手段は、
前記集球機に設けられた排出機構を備え、
前記排出機構は、前記集球機の前方に向けて前記ボールを排出することを特徴とするボール回収システム。
【請求項11】
請求項1から9のいずれか一項に記載のボール回収システムであって、
前記回収手段は、
前記集球機に設けられた排出機構を備え、
前記排出機構は、前記集球機の後方に向けて前記ボールを排出することを特徴とするボール回収システム。
【請求項12】
請求項2から9のいずれか一項に記載のボール回収システムであって、
前記回収手段は、
平板状の前記橋を備えていることを特徴とするボール回収システム。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載のボール回収システムであって、
前記集球機には、前記集球機の前後方向に連続して並べた二つの第三車輪が設けられていることを特徴とするボール回収システム。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載のボール回収システムであって、
前記グラウンドは、ゴルフ用の球技場に設けられていることを特徴とするボール回収システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボール回収システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフ練習場のグラウンド上に散乱したボールを回収する方法としては、作業者が集球機を押してグラウンド上で移動させながら、集球機によってボールを拾い上げて回収する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-034884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記した従来のボール回収方法では、作業者がグラウンド上を移動するため、ゴルフの練習が行われていない間にボールを回収することになる。したがって、従来のボール回収方法では、ボールの回収効率が低いという問題がある。
【0005】
本発明は、前記した問題を解決し、グラウンド上のボールを安全かつ効率良く回収できるボール回収システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明は、ボール回収システムであって、駆動装置を有し、グラウンドの上面を移動しながらボールを拾い上げて収容可能な集球機と、前記グラウンドの上面に延びている回収溝と、前記集球機を移動させるとともに、前記集球機から排出された前記ボールを前記回収溝に落とすための回収手段と、を備えている。前記回収手段は、前記集球機の動作を制御する制御部を備えている。前記集球機から前記ボールを排出することで、前記回収溝に直接または前記グラウンドを介して落とすように構成されている。
【0007】
なお、制御部の構成としては、GPSやミリ波レーダなどの位置情報に基づいて集球機の移動を制御する構成や、遠隔操作用の送信機から送信された信号に基づいて集球機の移動を制御する構成がある。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、グラウンド上で集球機のみを移動させて、集球機にボールを収容し、集球機からグラウンドの回収溝にボールを落とすため、グラウンド上のボールを安全かつ効率良く回収できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一例である第一実施形態に係るボール回収システムを示した側面図である。
図2】本発明の一例である第一実施形態に係るボール回収システムを示した平面図である。
図3】本発明の一例である第二実施形態に係るボール回収システムを示した側面図である。
図4】本発明の一例である第二実施形態に係るボール回収システムを示した側面図である。
図5】本発明の一例である第二実施形態に係るボール回収システムを示した側面図である。
図6】本発明の一例である第三実施形態に係るボール回収システムを示した側面図である。
図7】本発明の一例である第四実施形態に係るボール回収システムを示した側面図である。
図8】本発明の一例である第五実施形態に係るボール回収システムを示した側面図である。
図9】本発明の一例である第六実施形態に係るボール回収システムを示した側面図である。
図10】本発明の一例である第七実施形態に係るボール回収システムを示した平面図である。
図11】本発明の一例である第八実施形態に係るボール回収システムを示した平面図である。
図12】本発明の一例である第九実施形態に係るボール回収システムを示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、各実施形態の説明において、同一の構成要素に関しては同一の符号を付し、重複した説明は省略するものとする。
以下の各実施形態では、本発明のボール回収システムをゴルフ用の練習場(球技場)に適用した構成を一例として説明する。
【0011】
[第一実施形態]
第一実施形態のボール回収システム1Aは、図1に示すように、グラウンド2上に散乱した複数のボール3を収容可能な集球機10と、グラウンド2の上面に延びている回収溝20と、集球機10を移動させるとともに、ボール3を回収溝20に落とすための回収手段30と、を備えている。
【0012】
集球機10は、グラウンド2の上面を移動しながらボール3を拾い上げて収容可能な車両である。集球機10は、車体11と、車体11の後部に設けられた後輪12(特許請求の範囲における「第一車輪」)と、車体11の前部に設けられた前輪13(特許請求の範囲における「第二車輪」)と、を備えている。また、車体11の内部には、駆動装置14と、ボール回収ドラム15と、ボール収容タンク16と、排出機構17と、制御部18と、が収容されている。
【0013】
集球機10は、図2に示すように、車体11の後部に二つの後輪12,12が左右方向(車幅方向)に間隔を空けて配置され、車体11の前部に二つの前輪13,13が左右方向(車幅方向)に間隔を空けて配置されている。
【0014】
駆動装置14は、集球機10の各機構を動作させるための駆動源であり、第一実施形態では電動モータおよびバッテリによって構成されている。
なお、第一実施形態では、電動式の駆動装置14を用いているが、その構成は限定されるものではなく、例えば、内燃機関を用いてもよい。
【0015】
第一実施形態の集球機10では、後部の両後輪12,12が駆動輪で、前部の両前輪13,13が操舵輪であるが、後輪12が操舵輪で、前輪13が駆動輪でもよい。
【0016】
ボール回収ドラム15およびボール収容タンク16は、図1に示すように、前輪13と後輪12との間に配置されている。
ボール回収ドラム15は、左右方向(車幅方向)の軸回りに回転することで、グラウンド2上のボール3をすくい上げる。そして、ボール回収ドラム15に取り込まれたボール3は、ボール回収ドラム15からボール収容タンク16内に送り込まれる。
【0017】
ボール収容タンク16は、複数のボール3を収容可能な容器である。ボール収容タンク16には、集球機10の後方に向けてボール3を排出する排出機構17が設けられている。排出機構17は、開閉自在な排出口やガイド板などによって構成されている。
【0018】
制御部18は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。第一実施形態の制御部18は、GPSやミリ波レーダなどの位置情報に基づいて、駆動装置14を駆動させることで、グラウンド2の上面における集球機10の動作を制御している。また、制御部18は、排出機構17の排出口の開閉も制御している。
【0019】
回収溝20は、図2に示すように、グラウンド2の上面に延びている凹溝である。回収溝20の底面は、回収溝20の一端に向かうに連れて下がるように傾斜している。回収溝20の一端は、ボール3の貯留槽(図示せず)に通じている。したがって、回収溝20内に落とされたボール3は、回収溝20の底面を一端に向けて転がって貯留槽に収容される。また、グラウンド2の上面は、回収溝20に向かうに連れて下がるように緩やかに傾斜している。
【0020】
回収手段30は、集球機10をグラウンド2の上面で移動させるとともに、集球機10からボール3を回収溝20にスムーズに落とすための手段である。
第一実施形態の回収手段30は、制御部18と、グラウンド2の排出領域4と、回収溝20に設けられた二つの橋21,21と、を備えている。
【0021】
排出領域4は、グラウンド2の上面において、回収溝20に隣接して設定された領域である。排出領域4内に集球機10を停止させることができるように、排出領域4の形状および大きさが設定されている。
図1に示すように、排出領域4内で集球機10からボール3を排出すると、ボール3は直接またはグラウンド2の上面を介して回収溝20に落ちるように構成されている。
【0022】
二つの橋21,21は、図2に示すように、回収溝20に架け渡されている平板である。両橋21,21は、回収溝20の延長方向に間隔を空けて配置されている。両橋21,21の間には、排出領域4内で集球機10から排出されたボール3を回収溝20に落とすための開口部22が設けられている。
【0023】
両橋21,21には、集球機10の両後輪12,12がそれぞれ通過可能であるとともに、両前輪13,13がそれぞれ通過可能である。このように、集球機10は、二つの橋21,21を通過して、回収溝20を渡ることができる。
【0024】
次に、第一実施形態のボール回収システム1Aを用いたグラウンド2のボール回収方法について説明する。
まず、図1に示すように、集球機10をグラウンド2の上面に設置し、駆動装置14を起動させる。制御部18は、予め記憶されたプログラムに基づいて、集球機10をグラウンド2の上面で移動させる。
制御部18は、GPSやミリ波レーダなどの位置情報を参照しつつ、集球機10をグラウンド2の上面全体に移動させる。このとき、集球機10は、グラウンド2の上面を移動しながら、ボール回収ドラム15によってグラウンド2上のボール3を拾い上げて、ボール収容タンク16内に収容する。
【0025】
制御部18は、集球機10が所定の領域を移動し終えると、後方に向けて移動しながら排出領域4内に進入し、排出領域4内で一旦停止する。
そして、制御部18は、排出領域4内で集球機10のボール収容タンク16から排出機構17を通じてボール3を排出する。集球機10から後方に向けて排出されたボール3は、図2に示すように、直接またはグラウンド2の上面を介して、開口部22から回収溝20に落ちる(図1参照)。
【0026】
その後、制御部18は、集球機10を後方に向けて移動させて両橋21,21を通過させる。このようにして、集球機10は、回収溝20を渡ってグラウンド2上のボール3の回収を継続する。
【0027】
このように、第一実施形態のボール回収システム1Aの回収手段30では、集球機10を両橋21,21に通過させる前に、集球機10からボール3を排出して回収溝20に落とすように構成されている。
【0028】
第一実施形態のボール回収システム1Aは、図1に示すように、駆動装置14を有し、グラウンド2の上面を移動しながらボールを拾い上げて収容可能な集球機10と、グラウンド2の上面に延びている回収溝20と、集球機10を移動させるとともに、集球機10から排出されたボール3を回収溝20に落とすための回収手段30と、を備えている。回収手段30は、集球機10の動作を制御する制御部18を備えている。集球機10からボール3を排出することで、回収溝20に直接またグラウンド2を介して落とすように構成されている。
また、回収手段30は、集球機10の後方に向けてボール3を排出してもよい。また、回収手段30は、集球機10を後方に動作させてもよい。また、第一実施形態のボール回収システム1Aでは、グラウンド2の上面に排出領域4を設定して、排出領域4内で集球機10からボール3を排出させてもよい。
【0029】
以上のような第一実施形態のボール回収システム1Aでは、グラウンド2に集球機10のみを自動運転で移動させて、集球機10にボール3を収容し、集球機10からグラウンド2の回収溝20にスムーズにボール3を落とすことができるため、グラウンド2のボール3を安全かつ効率良く回収できる。
【0030】
第一実施形態のボール回収システム1Aの回収手段30は、集球機10を橋21に通過させる前に、集球機10からボール3を排出させている。
【0031】
以上のような第一実施形態のボール回収システム1Aでは、グラウンド2に集球機10のみを自動運転で移動させて、集球機10にボール3を収容し、集球機10からグラウンド2の回収溝20にスムーズにボール3を落とすことができるため、グラウンド2のボール3を安全かつ効率良く回収できる。
【0032】
第一実施形態のボール回収システム1Aのように、グラウンド2がゴルフ用の練習場(球技場)に設けられている場合には、グラウンド2に散乱した大量のゴルフボールを効率良く回収できる。
【0033】
また、第一実施形態のボール回収システム1Aの回収手段30は、図2に示すように、回収溝20に設けられた橋21を備えており、橋21には集球機10の後輪12および前輪13が通過可能である。この構成では、集球機10はグラウンド2に設けられた回収溝20を越えて広範囲を移動できるため、グラウンド2のボール3を安全かつ効率良く回収できる。
【0034】
また、第一実施形態のボール回収システム1Aの回収手段30では、集球機10に設けられた二つの後輪12,12と、二つの橋21,21と、を備えている。両後輪12,12は、集球機10の車幅方向に離れている。この構成では、両後輪12,12が両橋21,21をそれぞれ通過することで、集球機10が回収溝20を渡ることができるため、グラウンド2のボール3を安全かつ効率良く回収できる。
【0035】
また、第一実施形態のボール回収システム1Aの回収手段30では、集球機10に設けられた二つの前輪13,13を備えている。前輪13と後輪12とは、集球機10の前後方向に間隔を空けて配置されている。両前輪13,13は、集球機10の車幅方向に離れて配置されている。この構成では、両前輪13,13が両橋21,21をそれぞれ通過することで、集球機10が回収溝20を渡ることができるため、グラウンド2のボール3を安全かつ効率良く回収できる。
【0036】
また、第一実施形態のボール回収システム1Aの回収手段30は、平板状の橋21を備えており、集球機10が橋21をスムーズに通過することができるため、グラウンド2のボール3を安全かつ効率良く回収できる。
【0037】
また、第一実施形態のボール回収システム1Aでは、両橋21,21の間にボール3を回収溝20に落とすための開口部22が設けられているため、集球機10を通過させるための橋21を設けつつ、ボール3を回収溝20にスムーズに落とすことができるため、グラウンド2のボール3を安全かつ効率良く回収できる。
【0038】
以上、本発明の第一実施形態について説明したが、本発明は前記第一実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
例えば、第一実施形態の制御部18は、GPSやミリ波レーダなどの位置情報を参照しつつ、予め記憶されたプログラムに基づいて、集球機10を自動運転するように構成されているが、制御部18は、遠隔操作用の送信機から送信された信号に基づいて、集球機10を動作させてもよい。
【0039】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態のボール回収システム1Bについて説明する。第二実施形態のボール回収システム1B1,1B2,1B3は、図3図4および図5に示すように、第一実施形態のボール回収システム1A(図1参照)と略同様の構成であり、集球機10からボール3を排出する位置が異なる。
【0040】
第二実施形態の回収手段30の制御部18では、図3に示すように、排出領域4内に橋21が配置されており、集球機10を橋21に通過させる途中に、排出領域4内で集球機10からボール3を排出させている。図3に示すボール回収システム1B1の回収手段30のように、集球機10の下方にボール3を排出してもよい。また、図4に示すボール回収システム1B2の回収手段30のように、集球機10の前方に向けて排出してもよい。また、図5に示すボール回収システム1B3の回収手段30のように、後方に向けて排出してもよい。また、集球機10の前後方向の中間部からボール3を排出させてもよい。また、後輪12または前輪13を橋21の上に乗せた状態で排出させてもよい。
【0041】
以上のような第二実施形態のボール回収システム1Bでは、集球機10から回収溝20にボール3が直接落ちるため、集球機10からボール3を回収溝20に確実に落とすことができるため、グラウンド2のボール3を安全かつ効率良く回収できる。
【0042】
以上、本発明の第二実施形態について説明したが、本発明は前記第二実施形態に限定されることなく、前記第一実施形態と同様に、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
【0043】
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態のボール回収システム1Cについて説明する。第三実施形態のボール回収システム1Cは、図6に示すように、第一実施形態のボール回収システム1A(図1参照)と略同様の構成であり、集球機10の移動方向が異なる。
【0044】
第三実施形態の制御部18は、集球機10を前方に向けて移動させて、集球機10を橋21に通過させる。そして、集球機10は橋21を通過して排出領域4内に進入し、排出領域4内で一旦停止する。
制御部18は、排出領域4内で集球機10の排出機構17からボール収容タンク16内のボール3を排出する。集球機10から後方に向けて排出されたボール3は、直接またはグラウンド2の上面を介して回収溝20に落ちる。
【0045】
このように、第三実施形態のボール回収システム1Cにおいて、回収手段30の制御部18は、集球機10を自動運転で移動させて橋21を通過させた後に、集球機10からボール3を排出させている。この構成では、グラウンド2上のボール3を安全かつ効率良く回収できる。また、集球機10を自動運転で前方に移動させて橋21を通過させて、グラウンド2のボール3を安全かつ効率良く回収してもよい。
【0046】
以上、本発明の第三実施形態について説明したが、本発明は前記第三実施形態に限定されることなく、前記第一実施形態と同様に、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
【0047】
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態のボール回収システム1Dについて説明する。第四実施形態のボール回収システム1Dは、図7に示すように、第一実施形態または第三実施形態のボール回収システム1A,1C(図1図6参照)と略同様の構成であり、集球機10からボール3を排出する方向が異なる。
【0048】
第四実施形態の回収手段30では、排出機構17が集球機10の前方に向けてボール3を排出することで、グラウンド2上のボール3を安全かつ効率良く回収できる。
【0049】
以上、本発明の第四実施形態について説明したが、本発明は前記第四実施形態に限定されることなく、前記第一実施形態および第三実施形態と同様に、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
【0050】
[第五実施形態]
次に、本発明の第五実施形態のボール回収システム1Eについて説明する。第五実施形態のボール回収システム1Eは、図8に示すように、第一実施形態のボール回収システム1A(図1参照)と略同様の構成であり、集球機10の移動方向が異なる。
【0051】
第五実施形態のボール回収システム1Eの回収手段30では、制御部18が集球機10を後方に向けて移動させて排出領域4内に配置する。そして、制御部18は、集球機10からボール3を後方に向けて排出させて、回収溝20にボール3を落とす。その後、制御部18は、集球機10を前方に向けて移動させる。
この構成では、回収溝20に橋を設けなくても、集球機10を用いてグラウンド2上のボール3を安全かつ効率良く回収できる。
【0052】
以上、本発明の第五実施形態について説明したが、本発明は前記第五実施形態に限定されることなく、前記第一実施形態と同様に、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
【0053】
[第六実施形態]
次に、本発明の第六実施形態のボール回収システム1Fについて説明する。第六実施形態のボール回収システム1Fは、図9に示すように、第一実施形態のボール回収システム1A(図1参照)と略同様の構成であり、集球機10の移動方向が異なる。
【0054】
第六実施形態のボール回収システム1Fの回収手段30では、制御部18が集球機10を前方に向けて移動させて排出領域4内に配置する。そして、制御部18は、集球機10からボール3を前方に向けて排出させて、回収溝20にボール3を落とす。その後、制御部18は、集球機10を後方に向けて移動させる。
この構成では、回収溝20に橋を設けなくても、集球機10を用いてグラウンド2上のボール3を安全かつ効率良く回収できる。
【0055】
以上、本発明の第六実施形態について説明したが、本発明は前記第六実施形態に限定されることなく、前記第一実施形態と同様に、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
【0056】
[第七実施形態]
次に、本発明の第七実施形態のボール回収システム1Gについて説明する。第七実施形態のボール回収システム1Gは、図10に示すように、第一実施形態のボール回収システム1A(図1参照)と略同様の構成であり、集球機10の車輪の構成が異なる。
【0057】
第七実施形態の集球機10には、前後方向に連続して並べた二つの前輪13,19(特許請求の範囲における「第三車輪」)が設けられている。
この構成では、橋が設置されていない回収溝20を集球機10が通過したときに、前後二つの前輪13,19が回収溝20に嵌まることなく、集球機10が回収溝20を通過することができる。
【0058】
以上、本発明の第七実施形態について説明したが、本発明は前記第七実施形態に限定されることなく、前記第一実施形態と同様に、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
【0059】
[第八実施形態]
次に、本発明の第八実施形態のボール回収システム1Hについて説明する。第八実施形態のボール回収システム1Hは、図11に示すように、第一実施形態のボール回収システム1A(図1参照)と略同様の構成であり、充電器5が設けられている点が異なる。
【0060】
第八実施形態のボール回収システム1Hでは、集球機10の駆動装置14のバッテリ14aに給電する充電器5が排出領域4内に設けられている。
この構成では、集球機10が排出領域4内でボール3を回収溝20に落としながら、集球機10のバッテリ14aに充電することができるため、ボール3の回収を効率良く続けることができる。
【0061】
以上、本発明の第八実施形態について説明したが、本発明は前記第八実施形態に限定されることなく、前記第一実施形態と同様に、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
【0062】
[第九実施形態]
次に、本発明の第九実施形態のボール回収システム1Iについて説明する。第九実施形態のボール回収システム1Iは、図12に示すように、第一から第八実施形態の少なくとも一つと略同様の構成であり、ボール3に指向性を持たせる点が異なる。
【0063】
第九実施形態のボール回収システム1Iの回収手段30では、ボール収容タンク16の底面16aを前部よりも後部が下がるように傾斜させ、ボール3を集球機10の後方へ向けて排出させることで、グラウンド2のボール3を安全かつ効率良く回収できる。特に、グラウンド2の上面が水平面であっても、ボール3を回収溝20に向けて転がすことができる。
【0064】
なお、第九実施形態では、ボール収容タンク16の底面16aを前部よりも後部が下がるように傾斜させているが、ボール収容タンク16の底面16aを後部よりも前部が下がるように傾斜させて、グラウンド2のボール3を安全かつ効率良く回収するように構成してもよい。
【0065】
以上、本発明の第九実施形態について説明したが、本発明は前記第九実施形態に限定されることなく、前記第一実施形態と同様に、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
【符号の説明】
【0066】
1A ボール回収システム(第一実施形態)
1B1 ボール回収システム(第二実施形態)
1B2 ボール回収システム(第二実施形態)
1B3 ボール回収システム(第二実施形態)
1C ボール回収システム(第三実施形態)
1D ボール回収システム(第四実施形態)
1E ボール回収システム(第五実施形態)
1F ボール回収システム(第六実施形態)
1G ボール回収システム(第七実施形態)
1H ボール回収システム(第八実施形態)
1I ボール回収システム(第九実施形態)
2 グラウンド
3 ボール
4 排出領域
5 充電器
10 集球機
11 車体
12 後輪
13 前輪
14 駆動装置
15 ボール回収ドラム
16 ボール収容タンク
17 排出機構
18 制御部
19 バッテリ
20 回収溝
21 橋
22 開口部
30 回収手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12