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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022096685
(43)【公開日】2022-06-30
(54)【発明の名称】電気接続箱及びワイヤハーネス
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/16 20060101AFI20220623BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20220623BHJP
   H01R 4/64 20060101ALN20220623BHJP
【FI】
H02G3/16
B60R16/02 610A
H01R4/64 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020209782
(22)【出願日】2020-12-18
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】特許業務法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】小澤 圭介
(72)【発明者】
【氏名】北川 貴啓
(72)【発明者】
【氏名】波多江 徹
(72)【発明者】
【氏名】加藤 光広
(72)【発明者】
【氏名】大野 裕之
【テーマコード(参考)】
5G361
【Fターム(参考)】
5G361BA03
5G361BA06
5G361BB01
5G361BC01
5G361BC02
(57)【要約】
【課題】軽量化を図ること。
【解決手段】外周壁11に囲われた収容室10aを有し、かつ、導電性の車体BDに固定された金属製の筐体10と、収容室10aに配置され、かつ、筐体10の外から収容室10aに引き込まれた第1接続対象物側の第1シールド電線We1の芯線と第2接続対象物側の第2シールド電線We2の芯線とを各々電気接続させて、その芯線同士を電気接続させた導電性の電気接続具20と、第2シールド電線We2の編組体が物理的且つ電気的に接続された電気接続部31、及び、外周壁11の外壁面11bに対して固定された固定部32を有する端子金具30と、端子金具30の固定部32を外周壁11の外壁面11bに固定させた締結構造40と、を備えること。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周壁に囲われた収容室を有し、かつ、導電性の車体に固定された金属製の筐体と、
前記収容室に配置され、かつ、前記筐体の外から前記収容室に引き込まれた第1接続対象物側の第1シールド電線の芯線と第2接続対象物側の第2シールド電線の芯線とを各々電気接続させて、その芯線同士を電気接続させた導電性の電気接続具と、
前記第2シールド電線の編組体が物理的且つ電気的に接続された電気接続部、及び、前記外周壁の外壁面に対して固定された固定部を有する端子金具と、
前記端子金具の前記固定部を前記外周壁の前記外壁面に固定させた締結構造と、
を備えることを特徴とした電気接続箱。
【請求項2】
前記電気接続具は、前記第1接続対象物としての二次電池に電気接続させた一対の前記第1シールド電線における一方の前記第1シールド電線の前記芯線を電気接続させ、かつ、前記第2接続対象物としての電源分配対象物に電気接続させた一対の前記第2シールド電線における一方の前記第2シールド電線の前記芯線を電気接続させた第1バスバと、前記一対の第1シールド電線における他方の前記第1シールド電線の前記芯線を電気接続させ、かつ、前記一対の第2シールド電線における他方の前記第2シールド電線の前記芯線を電気接続させた第2バスバと、を備え、
前記端子金具は、前記一対の第2シールド電線のそれぞれの前記編組体毎の前記電気接続部を有することを特徴とした請求項1に記載の電気接続箱。
【請求項3】
前記端子金具は、旗端子であることを特徴とした請求項1又は2に記載の電気接続箱。
【請求項4】
前記端子金具を複数備えることを特徴とした請求項1,2又は3に記載の電気接続箱。
【請求項5】
第1接続対象物側の第1シールド電線と、
第2接続対象物側の第2シールド電線と、
外周壁に囲われた収容室を有し、かつ、導電性の車体に固定された金属製の筐体と、
前記収容室に配置され、かつ、前記筐体の外から前記収容室に引き込まれた前記第1シールド電線の芯線と前記第2シールド電線の芯線とを各々電気接続させて、その芯線同士を電気接続させた導電性の電気接続具と、
前記第2シールド電線の編組体が物理的且つ電気的に接続された電気接続部、及び、前記外周壁の外壁面に対して固定された固定部を有する端子金具と、
前記端子金具の前記固定部を前記外周壁の前記外壁面に固定させた締結構造と、
を備えることを特徴としたワイヤハーネス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気接続箱及びワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両には、例えば、二次電池と複数の給電対象との間に介在させて、電源をそれぞれの給電対象に分配させるなど、第1接続対象物側の電線と第2接続対象物側の電線とを筐体の中で電気接続させる電気接続箱が搭載されている。そして、その筐体の内方の収容室には、それぞれの電線の電気接続を担う部品や電気回路上に配置される部品(リレー、ヒューズ等)などの様々な部品が収容される。更に、この電気接続箱においては、収容室へのノイズの侵入を抑えるべく、筐体を金属材料で成形したものが知られている。例えば、下記の特許文献1には、この種の電気接続箱について開示されている。このような電気接続箱は、第1接続対象物側や第2接続対象物側から収容室に引き込まれた複数本の電線と共に、ワイヤハーネスを構成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-93888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電気接続箱においては、第1接続対象物側や第2接続対象物側から金属製の筐体の収容室にシールド電線を引き込み、そのシールド電線の編組体を収容室の中で端子金具を介して筐体に固定することによって、その編組体に乗ったノイズを筐体から車体に逃がすものが知られている。このようなノイズ対策が施された電気接続箱においては、収容室に配置される様々な部品の収容スペースや着脱作業スペースだけでなく、そのノイズ除去用の端子金具の収容スペースや着脱作業スペースも収容室に確保しなければならない。このため、この電気接続箱は、収容室の容積が大きい筐体を必要とし、その筐体の大型化によって、重量の増加を招いてしまう。しかしながら、車両においては、昨今、燃費又は電費の向上や環境性能の向上を図る上で軽量化が求められており、電気接続箱についても例外ではない。
【0005】
そこで、本発明は、軽量化が可能な電気接続箱を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する為、本発明に係る電気接続箱は、外周壁に囲われた収容室を有し、かつ、導電性の車体に固定された金属製の筐体と、前記収容室に配置され、かつ、前記筐体の外から前記収容室に引き込まれた第1接続対象物側の第1シールド電線の芯線と第2接続対象物側の第2シールド電線の芯線とを各々電気接続させて、その芯線同士を電気接続させた導電性の電気接続具と、前記第2シールド電線の編組体が物理的且つ電気的に接続された電気接続部、及び、前記外周壁の外壁面に対して固定された固定部を有する端子金具と、前記端子金具の前記固定部を前記外周壁の前記外壁面に固定させた締結構造と、を備えることを特徴としている。
【0007】
また、上記目的を達成する為、本発明に係るワイヤハーネスは、第1接続対象物側の第1シールド電線と、第2接続対象物側の第2シールド電線と、外周壁に囲われた収容室を有し、かつ、導電性の車体に固定された金属製の筐体と、前記収容室に配置され、かつ、前記筐体の外から前記収容室に引き込まれた前記第1シールド電線の芯線と前記第2シールド電線の芯線とを各々電気接続させて、その芯線同士を電気接続させた導電性の電気接続具と、前記第2シールド電線の編組体が物理的且つ電気的に接続された電気接続部、及び、前記外周壁の外壁面に対して固定された固定部を有する端子金具と、前記端子金具の前記固定部を前記外周壁の前記外壁面に固定させた締結構造と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る電気接続箱においては、端子金具を筐体の外で当該筐体の外周壁の外壁面に固定する。このため、この電気接続箱においては、筐体の収容室の容積を減らすことができるので、この筐体の小型化が可能になり、これに伴って筐体の軽量化が可能になる。従って、本発明に係る電気接続箱は、軽量化を図ることができる。また、本発明に係るワイヤハーネスは、このような電気接続箱を具備するものであり、この電気接続箱が得られる効果を同様に奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態の電気接続箱及びワイヤハーネスを示す斜視図である。
図2図2は、実施形態の電気接続箱及びワイヤハーネスを部分的に分解した分解斜視図である。
図3図3は、実施形態の電気接続箱及びワイヤハーネスの設置形態を模式的に表して説明する説明図である。
図4図4は、ケース本体と電気接続具との間の分解斜視図である。
図5図5は、別角度から見たケース本体と電気接続具との間の分解斜視図である。
図6図6は、ケース本体を第1作業用開口側から見た平面図である。
図7図7は、ケース本体を第2作業用開口側から見た平面図である。
図8図8は、図6の矢視A方向に見た経路規制部の拡大図である。
図9図9は、経路規制部を示す斜視図である。
図10図10は、カバー部材を取り外した電気接続具の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係る電気接続箱及びワイヤハーネスの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0011】
[実施形態]
本発明に係る電気接続箱及びワイヤハーネスの実施形態の1つを図1から図10に基づいて説明する。
【0012】
図1から図3の符号1は、本実施形態の電気接続箱を示す。また、図1の符号WHは、その電気接続箱1を備えた本実施形態のワイヤハーネスを示す。
【0013】
電気接続箱1は、第1接続対象物(図示略)と第2接続対象物(図示略)との間に介在させ、この第1接続対象物側の第1電線We1と第2接続対象物側の第2電線We2とを内方に引き込んで電気接続させるものである(図1から図3)。そして、この電気接続箱1は、その第1電線We1及び第2電線We2と共にワイヤハーネスWHを成す。この電気接続箱1及びワイヤハーネスWHにおいては、その第1電線We1と第2電線We2とが少なくとも1本ずつ用いられる。例えば、ここで示す電気接続箱1及びワイヤハーネスWHは、第1電線We1と第2電線We2とに各々シールド電線を利用し、外部からのノイズの侵入抑止対策が採られている。よって、以下においては、第1電線We1の一例としての第1シールド電線We1と第2電線We2の一例としての第2シールド電線We2とを備えるものとして、電気接続箱1とワイヤハーネスWHの説明を行う。
【0014】
第1シールド電線We1は、図示しないが、円柱状の導電性の芯線と、この芯線を同心で覆う円筒状の絶縁性の内部被覆(内部シース)と、この内部被覆を同心で覆う円筒状の導電性の編組体と、この編組体を同心で覆う円筒状の絶縁性の外部被覆(外部シース)と、を備える。また、第2シールド電線We2は、図示しないが、円柱状の導電性の芯線と、この芯線を同心で覆う円筒状の絶縁性の内部被覆(内部シース)と、この内部被覆を同心で覆う円筒状の導電性の編組体と、この編組体を同心で覆う円筒状の絶縁性の外部被覆(外部シース)と、を備える。
【0015】
ここで例示する電気接続箱1及びワイヤハーネスWHは、電気自動車やハイブリッド自動車等の車両に搭載され、第1接続対象物としての二次電池と第2接続対象物としての電源分配対象物(例えば、給電対象となる補記類等)との間を電気接続させることによって、電源分配対象物に電源を分配させる。よって、ここで例示する電気接続箱1及びワイヤハーネスWHにおいては、二次電池に電気接続させた一対の第1シールド電線We1,We1(正極用の第1シールド電線We1、負極用の第1シールド電線We1)と、電源分配対象物に電気接続させた一対の第2シールド電線We2,We2(正極用の第2シールド電線We2、負極用の第2シールド電線We2)と、が用いられている。また、ここで例示する電気接続箱1及びワイヤハーネスWHにおいては、その一対の第2シールド電線We2,We2が複数組用いられている。
【0016】
この電気接続箱1は、金属製の筐体10を備える(図1から図3)。また、この電気接続箱1は、その筐体10の内方で第1シールド電線We1と第2シールド電線We2とを電気接続させる導電性の電気接続具20を備える(図2及び図3)。また、この電気接続箱1は、第2シールド電線We2の編組体に乗ったノイズを逃がす端子金具30と、この端子金具30を筐体10に固定する締結構造40と、を備える(図1及び図2)。
【0017】
筐体10は、アルミニウム又はアルミニウム合金等の金属材料で成形され、導電性の車体BDに固定される(図3)。この筐体10は、外周壁11に囲われた収容室10aを有する(図2から図5)。
【0018】
ここで示す筐体10は、筒軸方向で両端が開口された筒状の外周壁11を有する金属製のケース本体10Aを備える(図1から図5)。このケース本体10Aにおいて、その筒軸方向における両端の開口は、各々、収容室10aに配置させる部品の挿入作業や組付け作業を行う際の第1作業用開口10b及び第2作業用開口10cとして利用される(図2から図5)。ここでは、第1作業用開口10b側から第1シールド電線We1を収容室10aに引き込ませ、この第1シールド電線We1の一方の端末のコネクタ51を収容室10aの電気接続具20に電気接続させる(図2及び図3)。また、ここでは、第2作業用開口10c側から第2シールド電線We2を収容室10aに引き込ませ、この第2シールド電線We2の一方の端末のコネクタ52を収容室10aの電気接続具20に電気接続させる(図3)。尚、ここでの図示は省略するが、第1シールド電線We1の他方の端末には、第1接続対象物側に電気接続させるコネクタが設けられている。また、第2シールド電線We2の他方の端末には、第2接続対象物側に電気接続させるコネクタが設けられている。
【0019】
ケース本体10Aには、外周壁11における第1作業用開口10b側の端部に、一対の第1シールド電線We1,We1を筐体10の外から収容室10aに引き込ませるための(換言するならば、第1シールド電線We1,We1を収容室10aから筐体10の外に引き出すための)第1切欠き12aが形成されている(図2図4及び図6)。この第1切欠き12aにおける第1作業用開口10b側の端面は、この第1切欠き12aの中に一対の第1シールド電線We1,We1を差し入れる際の挿入口12aとして利用される。この第1切欠き12aは、後述するカバー10Bがケース本体10Aに組み付けられた状態で、このカバー10Bによって挿入口12aが塞がれた開口を成す。ここでは、その開口が筐体10の内外を繋ぐ開口になっており、一対の第1シールド電線We1,We1の引込口又は引出口として利用される。尚、第1切欠き12aは、それぞれの第1シールド電線We1毎に設けてもよい。
【0020】
ここで示す一対の第1シールド電線We1,We1は、例えば合成樹脂製の電線保持具55によって一纏めにされた状態で保持され、この電線保持具55を介して筐体10に固定される(図1及び図2)。その電線保持具55は、第1切欠き12aの中に配置される。そして、この電線保持具55は、ケース本体10Aに螺子止め固定することによって、筐体10に固定される。ケース本体10Aの収容室10aには、雌螺子部N1を有する電線固定部13が外周壁11の内壁面11aから突出させた状態で設けられている(図2図4図6及び図7)。電線保持具55は、その雌螺子部N1に雄螺子部材B1(図2)を螺合させることによって、電線固定部13に螺子止め固定される。
【0021】
また、ケース本体10Aには、外周壁11における第2作業用開口10c側の端部に、一対の第2シールド電線We2,We2を筐体10の外から収容室10aに引き込ませるための(換言するならば、第2シールド電線We2,We2を収容室10aから筐体10の外に引き出すための)第2切欠き12bが形成されている(図2図4図5及び図7)。この第2切欠き12bにおける第2作業用開口10c側の端面は、この第2切欠き12bの中に一対の第2シールド電線We2,We2を差し入れる際の挿入口12bとして利用される。この第2切欠き12bは、ケース本体10Aが後述する車体BDのフロアパネルに固定された状態で、このフロアパネルによって挿入口12bが塞がれた開口を成す。ここでは、その開口が筐体10の内外を繋ぐ開口になっており、一対の第2シールド電線We2,We2の引込口又は引出口として利用される。この第2切欠き12bは、一対の第2シールド電線We2,We2毎に設けられている。尚、第2切欠き12bは、それぞれの第2シールド電線We2毎に設けてもよい。
【0022】
この筐体10は、第1作業用開口10bを車両上方に向け、かつ、第2作業用開口10cを車両下方に向けて、車体BDに固定される。ここでは、ケース本体10Aが車体BDのフロアパネルに固定される。ケース本体10Aは、外周壁11における第2作業用開口10cの周縁部が車体BDのフロアパネルに載せ置かれ、このフロアパネルによって第2作業用開口10cを塞いだ状態で当該フロアパネルに固定される。例えば、ケース本体10Aは、フロアパネルに螺子止め固定される。
【0023】
また、ここで示す筐体10は、ケース本体10Aの外周壁11における第1作業用開口10b側の周縁部に組み付けられて、その第1作業用開口10bを塞ぐ金属製のカバー10Bを備える(図1から図3)。このカバー10Bは、ケース本体10Aに螺子止め固定されている。ここでは、ケース本体10Aの外周壁11における第1作業用開口10b側の端面に複数の雌螺子部N2が形成され、この雌螺子部N2毎に雄螺子部材B2を螺合させることによって、カバー10Bをケース本体10Aに螺子止め固定させる(図2)。
【0024】
尚、この筐体10は、ケース本体10Aに組み付けられ、かつ、第2作業用開口10cを塞ぐ金属製のカバーを備えるものであってもよい。
【0025】
ここで、一対の第1シールド電線We1,We1については、第1切欠き12aにて電線保持具55によって経路規制が成されているので、カバー10Bをケース本体10Aに組み付ける際にケース本体10Aとカバー10Bとの間で噛み込まれる可能性が低く、その組付け後のカバー10Bに干渉する可能性も低い。
【0026】
しかしながら、一対の第2シールド電線We2,We2については、第1シールド電線We1のように経路規制を担う別部材が設けられていないので、第2切欠き12bにて、ケース本体10Aを車体BDのフロアパネルに固定する際のケース本体10Aとフロアパネルとの間での噛み込みや固定後のフロアパネルへの干渉を避けるための対策が必要になる。そこで、筐体10には、第2切欠き12bを通る一対の第2シールド電線We2,We2の経路規制を行う経路規制部14を設ける(図5から図9)。この経路規制部14は、第2切欠き12b毎に設ける。よって、この経路規制部14は、第2切欠き12bが一対の第2シールド電線We2,We2を通すものであれば、この一対の第2シールド電線We2,We2の経路規制を行うものとして形成され、第2切欠き12bが1本の第2シールド電線We2を通すものであれば、この1本の第2シールド電線We2の経路規制を行うものとして形成される。
【0027】
この経路規制部14は、第2切欠き12bの中における一対の第2シールド電線We2,We2の挿入口12bからの脱離を抑止するための部位であり、外周壁11における第2作業用開口10c側の端部に、この一対の第2シールド電線We2,We2を第2切欠き12bの中に留めるべく形成される。具体的に、この経路規制部14は、ケース本体10Aの外周壁11の内壁面11a又は外壁面11bから突出させ、かつ、この外周壁11の内壁面11a又は外壁面11bと第2切欠き12bとに間隔を空けて対向配置させた片持ち形状に形成される。つまり、この経路規制部14は、外周壁11における第2作業用開口10c側の端面から飛び出させぬように形成及び配置される。
【0028】
ここで示す経路規制部14は、外周壁11の内壁面11a又は外壁面11bから突出させた固定端部14aと、外周壁11の内壁面11a又は外壁面11bに第2シールド電線We2の電線径以上の間隔を空けて対向配置させた自由端部14bと、その固定端部14a及び自由端部14bを連結させ、かつ、第2切欠き12bに間隔を空けて対向配置させた連結部14cと、を有する(図6図8及び図9)。
【0029】
この筐体10においては、この経路規制部14の自由端部14bと外周壁11の内壁面11a又は外壁面11bとの間の隙間が第2シールド電線We2の挿入口となり、この挿入口から差し入れられた一対の第2シールド電線We2,We2が挿入口12bから第2切欠き12bの中に収容される。
【0030】
ここで示す自由端部14bは、連結部14cから第1作業用開口10b側に立ち上げて、外周壁11の内壁面11a又は外壁面11bとの間の挿入口側への第2シールド電線We2の動きを係止する。
【0031】
連結部14cは、一対の第2シールド電線We2,We2を第2切欠き12bの挿入口12bから食み出させないよう係止させる部位であり、その食み出しを抑止可能な場所で第2切欠き12bに間隔を空けて対向配置させる。
【0032】
一対の第2シールド電線We2,We2は、このような経路規制部14で経路が規制されているので、ケース本体10Aを車体BDのフロアパネルに固定する際にケース本体10Aとフロアパネルとの間で噛み込まれることもなく、その固定後のフロアパネルに干渉することもない。特に、ここで示す一対の第2シールド電線We2,We2は、第2切欠き12bを境にして、筐体10の中(収容室10a)と筐体10の外で各々第1作業用開口10b側に立ち上げられる。よって、この一対の第2シールド電線We2,We2は、各々、第2切欠き12bの場所を折れ点としたU字を成している。従って、この一対の第2シールド電線We2,We2は、第2切欠き12bを境にした自らの配索経路と経路規制部14とが相俟って、第2切欠き12bの挿入口12bからの脱離抑止効果を高めることができる。故に、一対の第2シールド電線We2,We2は、ケース本体10Aを車体BDのフロアパネルに固定する際の噛み込みの抑止効果を高めることができ、かつ、その固定後のフロアパネルへの干渉抑止効果を高めることができる。
【0033】
更に、経路規制部14は、ケース本体10Aと一体になって成形された金属製であり、高い剛性を有しているので、例えば、引っ張られた第2シールド電線We2から力を受けた際の耐荷重強度の高いものとなっており、耐久性に優れたものとなっている。
【0034】
また更に、この経路規制部14は、自由端部14b側の挿入口から第2シールド電線We2を差し入れていくだけで、この第2シールド電線We2を第2切欠き12bの中に収容できるので、その収容に際して大きな力を必要としない。よって、この経路規制部14は、第2シールド電線We2を第2切欠き12bの中に収容させる際の作業性に優れたものとなっている。
【0035】
また更に、この経路規制部14は、ケース本体10Aを形作る際の成形型で形成可能な形状になっており、原価の高騰を抑えることができる。尚、ケース本体10Aについては、このケース本体10Aに対応させた成形型で経路規制部14を形成できるように、その形状を決める。
【0036】
また更に、この経路規制部14は、第2シールド電線We2を挟み込んだり掴んだりして経路や位置を規制する従来のクリップなどのような部品と比較して、厳しい公差管理を必要としないので、この点からも原価の高騰を抑えることができる。
【0037】
また更に、この経路規制部14は、自由端部14bと連結部14cとにおける外周壁11や第2切欠き12bとの間の間隔を自由端部14bで一番狭くしている。この経路規制部14は、その間隔の関係性を保ちながら、自由端部14b側の挿入口の間隔を調整することによって、様々な電線径の第2シールド電線We2の経路規制を行うことができる。
【0038】
また更に、この経路規制部14は、連結部14cと第2切欠き12bの周縁との間隔を調整し、かつ、第2シールド電線We2の張り(言うなれば、U字の折り曲げに伴う戻り力)を利用することによって、第2シールド電線We2を連結部14cと第2切欠き12bの周縁とで係止させてもよい。これにより、この経路規制部14は、第2切欠き12bの中での第2シールド電線We2の位置ずれを抑制できるので、自由端部14b側の挿入口からの第2シールド電線We2の抜けを抑えることができる。尚、この経路規制部14は、第2シールド電線We2の張りと自由端部14bの立ち上げ形状によって、この第2シールド電線We2の挿入口側への動きを係止することができる。
【0039】
ここで示す経路規制部14は、外周壁11の内壁面11aから突出させ、かつ、この外周壁11の内壁面11aと第2切欠き12bとに間隔を空けて対向配置させている。
【0040】
ところで、この経路規制部14は、電線保持具55を用いない場合、第1切欠き12aを通る一対の第1シールド電線We1,We1の経路規制を行うためのものとして、外周壁11における第1作業用開口10b側の端部にも設けてよい。この経路規制部14は、ケース本体10Aの外周壁11の内壁面11a又は外壁面11bから突出させ、かつ、この外周壁11の内壁面11a又は外壁面11bと第1切欠き12aとに間隔を空けて対向配置させたものであり、第1切欠き12aの中における一対の第1シールド電線We1,We1の挿入口12aからの脱離を抑止して、この一対の第1シールド電線We1,We1を第1切欠き12aの中に留めることができる。従って、一対の第1シールド電線We1,We1は、この経路規制部14によって、カバー10Bをケース本体10Aに組み付ける際にケース本体10Aとカバー10Bとの間で噛み込まれることもなく、その固定後のカバー10Bに干渉することもない。
【0041】
また、ケース本体10Aの外周壁11においては、第1作業用開口10b側の端部又は第2作業用開口10c側の端部に第1切欠き12aと第2切欠き12bを集約させてもよい。また、その外周壁11においては、第1シールド電線We1が二次電池に繋げるものでなければ、第1作業用開口10b側の端部に第1切欠き12aと第2切欠き12bを設けつつ、第2作業用開口10c側の端部に第1切欠き12aと第2切欠き12bを設けてもよい。経路規制部14は、その何れの場合であっても、第1切欠き12a毎と第2切欠き12b毎に設けられる。
【0042】
電気接続具20は、筐体10の外から収容室10aに引き込まれた第1接続対象物側の第1シールド電線We1の芯線と第2接続対象物側の第2シールド電線We2の芯線とを各々電気接続させて、その芯線同士を電気接続させるものである。よって、この電気接続具20は、筐体10の収容室10aに配置され、この筐体10に固定される。
【0043】
電気接続具20は、一対の第1シールド電線We1,We1における一方の第1シールド電線We1の芯線を電気接続させ、かつ、一対の第2シールド電線We2,We2における一方の第2シールド電線We2の芯線を電気接続させた第1バスバ21を備える(図10)。この第1バスバ21の主体部分は、金属材料で板状に成形される。
【0044】
また、電気接続具20は、一対の第1シールド電線We1,We1における他方の第1シールド電線We1の芯線を電気接続させ、かつ、一対の第2シールド電線We2,We2における他方の第2シールド電線We2の芯線を電気接続させた第2バスバ22を備える(図10)。この第2バスバ22の主体部分は、金属材料で板状に成形される。
【0045】
また、電気接続具20は、第1バスバ21に対して第1端子部23aを物理的且つ電気的に接続させ、かつ、この第1バスバ21と一方の第2シールド電線We2との間に介在させたヒューズ23を備える(図10)。そして、この電気接続具20は、そのヒューズ23の第2端子部23bを物理的且つ電気的に接続させ、かつ、一方の第2シールド電線We2の芯線を電気接続させた第3バスバ24を備える(図10)。この第3バスバ24の主体部分は、金属材料で板状に成形される。このヒューズ23と第3バスバ24は、一方の第2シールド電線We2毎に設ける。
【0046】
更に、この電気接続具20は、ヒューズ23の第1端子部23aを第1バスバ21に螺子止め固定するための雄螺子部材25Aと、ヒューズ23の第2端子部23bを第3バスバ24に螺子止め固定するための雄螺子部材25Bと、を備える。そして、この電気接続具20は、その雄螺子部材25A,25Bに各々螺合させる雌螺子部材26を備える(図10)。
【0047】
また、電気接続具20は、第1バスバ21と第2バスバ22と第3バスバ24とに一体成形され、かつ、雄螺子部材25A,25Bに対しても一体成形された絶縁性のバスバ保持部材27を備える(図4図5及び図10)。このバスバ保持部材27は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。このバスバ保持部材27は、第1バスバ21と第2バスバ22と第3バスバ24のそれぞれのヒューズ接続部21a,22a,24aを第1作業用開口10b側で露出させ(図10)、かつ、雄螺子部材25A,25Bを第1作業用開口10b側に突出させている。電気接続具20は、バスバ保持部材27に組み付けられ、ヒューズ接続部21a,22a,24aと雄螺子部材25A,25Bを第1作業用開口10b側から覆い隠すカバー部材28を備える(図4及び図5)。このカバー部材28は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。
【0048】
この電気接続具20は、筐体10に固定される。ここで示す電気接続具20は、バスバ保持部材27をケース本体10Aに螺子止め固定することによって、筐体10に固定される。ケース本体10Aの収容室10aには、雌螺子部N3を有する固定部15が外周壁11の内壁面11aから突出させた状態で設けられている(図4図6及び図7)。バスバ保持部材27は、その雌螺子部N3に雄螺子部材B3を螺合させることによって、固定部15に螺子止め固定される。
【0049】
ここで、この電気接続具20は、電気接続具20から第1作業用開口10bまでの空間であり、この空間で組み付けられる部品が収容された第1収容室10aと、電気接続具20から第2作業用開口10cまでの空間であり、この空間で組み付けられる部品が収容された第2収容室10aと、を有する(図3)。収容室10aは、この電気接続具20によって、その第1収容室10aと第2収容室10aとに大別される。
【0050】
第1収容室10aは、例えば、この空間で組み付けられる部品を第1作業用開口10bから収容させ、その第1作業用開口10bから作業者の手指や工具で部品組付け作業を行わせる部屋である。よって、第1作業用開口10bは、その部品を第1収容室10aに収容する際の挿入作業と、この部品を第1収容室10aで組み付ける際の組付け作業と、を行うための作業用開口として利用可能である。ここで示す第1収容室10aでは、例えば、コネクタ51付きの第1シールド電線We1を第1作業用開口10bから挿入し、そのコネクタ51を下記の第1コネクタ部28aや第2コネクタ部28bに嵌合接続させることによって、その第1シールド電線We1が電気接続具20に電気接続される。
【0051】
また、第2収容室10aは、例えば、この空間で組み付けられる部品を第2作業用開口10cから収容させ、その第2作業用開口10cから作業者の手指や工具で部品組付け作業を行わせる部屋である。よって、第2作業用開口10cは、その部品を第2収容室10aに収容する際の挿入作業と、この部品を第2収容室10aで組み付ける際の組付け作業と、を行うための作業用開口として利用可能である。ここで示す第2収容室10aでは、例えば、コネクタ52付きの第2シールド電線We2を第2作業用開口10cから挿入し、そのコネクタ52を下記の第1コネクタ部27aや第2コネクタ部27bに嵌合接続させることによって、その第2シールド電線We2が電気接続具20に電気接続される。
【0052】
この電気接続具20においては、第1作業用開口10b側(つまり、第1収容室10a)に突出させた第1コネクタ部28aと第2コネクタ部28bとがカバー部材28に形成されている(図3及び図4)。第1コネクタ部28aは、一方の第1シールド電線We1のコネクタ51が嵌合接続されることによって、内方の第1バスバ21の端子部に一方の第1シールド電線We1の芯線を電気接続させる。また、第2コネクタ部28bは、他方の第1シールド電線We1のコネクタ51が嵌合接続されることによって、内方の第2バスバ22の端子部に他方の第1シールド電線We1の芯線を電気接続させる。
【0053】
更に、この電気接続具20においては、第2作業用開口10c側(つまり、第2収容室10a)に突出させた第1コネクタ部27aと第2コネクタ部27bとがバスバ保持部材27に形成されている(図3及び図5)。第1コネクタ部27aは、一方の第2シールド電線We2のコネクタ52が嵌合接続されることによって、内方の第3バスバ24の端子部に一方の第2シールド電線We2の芯線を電気接続させる。この第1コネクタ部27aは、一方の第2シールド電線We2毎に設ける。また、第2コネクタ部27bは、他方の第2シールド電線We2のコネクタ52が嵌合接続されることによって、内方の第2バスバ22の端子部に他方の第2シールド電線We2の芯線を電気接続させる。この第2コネクタ部27bは、他方の第2シールド電線We2毎に設ける。
【0054】
この電気接続箱1においては、例えば、予め第2収容室10aでの部品組付け作業を行って、ケース本体10Aを車体BDのフロアパネルに固定することができる。そして、この電気接続箱1においては、次の工程で、第1収容室10aでの部品組付け作業を行って、ケース本体10Aにカバー10Bを組み付けることができる。このように、この電気接続箱1は、第1収容室10aと第2収容室10aとでの部品組付け作業を工程毎に分けることもできるので、組付け作業の幅が広がり、組付け作業性を向上させることができる。
【0055】
端子金具30は、金属材料で成形される。この端子金具30は、第2シールド電線We2の編組体に対して物理的且つ電気的に接続させ、かつ、金属製の筐体10に固定させることによって、その編組体に乗ったノイズを筐体10から車体BDに逃がす。よって、この端子金具30は、第2シールド電線We2の編組体が物理的且つ電気的に接続された電気接続部31と、筐体10におけるケース本体10Aの外周壁11の外壁面11bに対して固定された固定部32と、を有している(図1及び図2)。
【0056】
電気接続部31とは、具体的に、外部被覆が一部剥ぎ取られて又は全周に亘って剥ぎ取られて剥き出しになった編組体に対して物理的且つ電気的に接続させた筒状の部位のことである。ここで示す電気接続部31は、その剥き出しの編組体を筒内に配置して、その筒の内周壁を剥き出しの編組体に対して物理的且つ電気的に接続させている。例えば、この電気接続部31は、編組体に接続される前の形状が片体形状になっており、これを剥き出しの編組体に外側から巻き付けながら加締め圧着させることによって、その筒状体の内周壁を編組体に対して物理的且つ電気的に接続させている。
【0057】
固定部32は、平板状の片体として形成されており、円形の貫通孔32aが形成されている(図2)。
【0058】
ここで示す端子金具30は、旗端子として成形されている。旗端子とは、筒軸方向を同じ向きに合わせた2つの電気接続部31を並列に配置し、かつ、この2つの電気接続部31の集合体に対して固定部32をオフセット配置したもののことである。
【0059】
締結構造40は、この端子金具30の固定部32を外周壁11の外壁面11bに固定させる。例えば、この締結構造40は、外周壁11に形成された雌螺子部と当該雌螺子部に雄螺子部を螺合させる雄螺子部材とを備えるもの、又は、外周壁11に対して外壁面11bから突出させた雄螺子部材と当該雄螺子部材の雄螺子部に雌螺子部を螺合させる雌螺子部材とを備えるものとして構成される。ここで示す締結構造40は、外周壁11に形成された雌螺子部41aと、この雌螺子部41aに雄螺子部42aを螺合させる雄螺子部材42と、を備えるものとして構成されている(図2)。この締結構造40は、雄螺子部材42の雄螺子部42aを固定部32の貫通孔32aに挿通させた上で雌螺子部41aに螺合させる。
【0060】
雌螺子部41aは、外周壁11に直接形成されたものであってもよく、外周壁11の内壁面11a若しくは外壁面11bに突出状態で設けたボス部又は外周壁11の内壁面11aと外壁面11bとに各々突出状態で設けたボス部に形成されたものであってもよい。ここで示す雌螺子部41aは、外周壁11の外壁面11bに突出状態で設けた円柱状のボス部41Aに形成されている(図2及び図4)。そのボス部41Aは、後述する第1端子金具30Aを固定するためのものであり、平滑な外壁面11bに対する直交方向を軸線方向とする円柱体として形成され、その軸線方向を螺子軸とする雌螺子部41aが形成されている。よって、第1端子金具30Aの固定部32は、このボス部41Aを介して外周壁11に固定され、かつ、その外周壁11の外壁面11bに対して平面同士が平行になって配置される。また、ここで示す雌螺子部41aは、外周壁11の内壁面11aと外壁面11bとに各々突出状態で設けた円柱状のボス部41Bにも形成されている(図2及び図4)。そのボス部41Bは、後述する第2端子金具30Bを固定するためのものであり、平滑な内壁面11aと外壁面11bとに対する直交方向を軸線方向とする円柱体として形成され、その軸線方向を螺子軸とする雌螺子部41aが形成されている。よって、第2端子金具30Bの固定部32は、このボス部41Bを介して外周壁11に固定され、かつ、その外周壁11の外壁面11bに対して平面同士が平行になって配置される。
【0061】
外周壁11には、その外壁面11bから突出させた突出体であり、端子金具30における雌螺子部41a及び雄螺子部42aの軸周りの相対回転を抑制させる端子係止部16が設けられている(図1図2図4及び図5)。この端子係止部16は、外周壁11に対して端子金具30が雌螺子部41a及び雄螺子部42aの軸周りに相対回転したときに、外周壁11に対する端子金具30の固定姿勢を設計値の姿勢のままに保つべく、この端子金具30の相対回転を係止させる。例えば、この端子係止部16は、端子金具30を外周壁11に螺子止め固定する際の回転トルクが当該端子金具30に作用したときに、この端子金具30の固定姿勢が設計値の姿勢のままに保たれるよう当該端子金具30の相対回転を係止させる。この端子係止部16は、端子金具30毎に少なくとも2箇所ずつ設けている。
【0062】
端子金具30は、一対の第2シールド電線We2,We2毎に設ける。よって、この電気接続箱1は、端子金具30を複数備えている。そして、この端子金具30は、その一対の第2シールド電線We2,We2のそれぞれの編組体毎の電気接続部31を有している。
【0063】
ここで、この電気接続箱1においては、この端子金具30として、次のような第1端子金具30Aと第2端子金具30Bとが設けられている(図1及び図2)。
【0064】
第1端子金具30Aは、固定部32の平面の面方向に2つの電気接続部31が互いの筒軸の向きを合わせて並べられるものである。この第1端子金具30Aは、その2つの電気接続部31が固定部32よりも外周壁11側に配置されるように形成され且つ固定される。更に、この第1端子金具30Aは、この2つの電気接続部31のそれぞれの筒軸が外周壁11の外壁面11bの面方向に沿うように配置される。
【0065】
ここで示す第1端子金具30Aは、2つの電気接続部31における一方の開口が第1作業用開口10b側を向き且つ他方の開口が第2作業用開口10c側を向くように(つまり、2つの電気接続部31のそれぞれの筒軸が外周壁11の筒軸と同じ向きを向くように)、固定部32をボス部41Aに固定させる。よって、一対の第2シールド電線We2,We2は、第1接続対象物側から配索されてくると、筐体10に固定されている第1端子金具30Aのそれぞれの電気接続部31における一方の開口まで、第1作業用開口10b側から外周壁11の外壁面11bに沿って配索される。この一方の開口までの一対の第2シールド電線We2,We2は、例えば、テープ巻きで一纏めに束ねられたり、筒状の外装体の中に収容されたりしている。続いて、この一対の第2シールド電線We2,We2は、その第1端子金具30Aのそれぞれの電気接続部31における他方の開口から引き出されて、第2切欠き12bから第2収容室10aの中に引き込まれ、この第2切欠き12bと対になる経路規制部14によって経路が規制される。第2収容室10aの中に引き込まれた一対の第2シールド電線We2,We2については、そのそれぞれの端末のコネクタ52を電気接続具20の第1コネクタ部27aと第2コネクタ部27bとに各々嵌合接続させる。
【0066】
一方、第2端子金具30Bは、固定部32の平面に対する直交方向に2つの電気接続部31が互いの筒軸の向きを合わせて並べられるものである。この第2端子金具30Bは、その2つの電気接続部31が固定部32に対して外周壁11とは逆側に突出させた状態で配置されるように形成され且つ固定される。更に、この第2端子金具30Bは、この2つの電気接続部31のそれぞれの筒軸が外周壁11の外壁面11bの面方向に沿うように配置される。
【0067】
ここで示す第2端子金具30Bは、2つの電気接続部31における一方の開口が第1作業用開口10b側を向き且つ他方の開口が第2作業用開口10c側を向くように(つまり、2つの電気接続部31のそれぞれの筒軸が外周壁11の筒軸と同じ向きを向くように)、固定部32をボス部41Bに固定させる。よって、一対の第2シールド電線We2,We2は、第1接続対象物側から配索されてくると、筐体10に固定されている第2端子金具30Bのそれぞれの電気接続部31における一方の開口まで、第1作業用開口10b側から外周壁11の外壁面11bに沿って配索される。この一方の開口までの一対の第2シールド電線We2,We2は、第1端子金具30A側と同じように、例えば、テープ巻きで一纏めに束ねられたり、筒状の外装体の中に収容されたりしている。続いて、この一対の第2シールド電線We2,We2は、その第2端子金具30Bのそれぞれの電気接続部31における他方の開口から引き出されて、第2切欠き12bから第2収容室10aの中に引き込まれ、この第2切欠き12bと対になる経路規制部14によって経路が規制される。第2収容室10aの中に引き込まれた一対の第2シールド電線We2,We2については、そのそれぞれの端末のコネクタ52を電気接続具20の第1コネクタ部27aと第2コネクタ部27bとに各々嵌合接続させる。
【0068】
以上示したように、本実施形態の電気接続箱1においては、端子金具30を筐体10の外で当該筐体10の外周壁11の外壁面11bに固定する。このため、この電気接続箱1においては、筐体10の収容室10aの容積を減らすことができるので、この筐体10の小型化が可能になり、これに伴って筐体10の軽量化が可能になる。従って、本実施形態の電気接続箱1は、軽量化を図ることができる。よって、この電気接続箱1は、車両の燃費又は電費を向上させることができ、かつ、車両の環境性能(例えば、エミッション性能)を向上させることができる。
【0069】
ここで、従来の電気接続箱においては、筐体の作業用開口から外周壁に沿って工具を挿入し、この筐体の収容室の中で端子金具を螺子止め固定するので、その作業スペースを確保するために、その工具の挿入方向(つまり、螺子軸方向)に対する直交方向に収容室を拡張させる必要がある。また、従来の電気接続箱においては、端子金具の片体状の固定部の平面を工具の挿入方向(螺子軸方向)に直交させる必要があるので、この端子金具の収容スペースを確保するために、その工具の挿入方向(螺子軸方向)に対する直交方向に収容室を拡張させる必要がある。一方、本実施形態の電気接続箱1においては、固定部32の平面を外周壁11の外壁面11bに対して平行にして、その外周壁11に端子金具30を固定するので、筐体10の収容室10aに端子金具30を螺子止め固定する際の作業スペースを設ける必要がなく、また、外周壁11の外壁面11bから見た端子金具30の飛び出し量を従来よりも抑えることができる。従って、本実施形態の電気接続箱1は、筐体10の小型化と相俟って、全体の体格の小型化も可能になる。よって、この電気接続箱1は、車両への搭載性を高めることができる。
【0070】
更に、本実施形態の電気接続箱1は、筐体10の小型化及び軽量化に伴う原材料の使用量の低下によって、原価の低減を図ることができる。また、本実施形態の電気接続箱1においては、従来と変わらず、金型を用いて筐体10が成形され、かつ、この筐体10に設ける雌螺子部41aも切削による後加工で形成される。よって、この電気接続箱1は、筐体10を作り出す際の加工費の高騰を抑止することができる。
【0071】
また、本実施形態のワイヤハーネスWHは、このような電気接続箱1を具備するものであり、この電気接続箱1が得られる効果を同様に奏することができる。
【0072】
ところで、近年、車両においては、ハイブリッド自動車や電気自動車等のように回転機を駆動源として用いる場合、例えば、その回転機やインバータ、二次電池などが車体BDのフロアパネルの下に設置され、これらに関わる部品がフロアパネルの上に設置されることがある。また、近年、車両においては、先進運転支援システム等の搭載に伴って、これまでよりも多くの部品が設置されている。従って、これからの車両においては、多種多様な部品を搭載するべく、車両前後方向や車幅方向での部品の小型化が求められている。
【0073】
本実施形態の電気接続箱1及びワイヤハーネスWHにおいては、筒状の外周壁11に囲われた空間を筐体10の収容室10aとして利用し、この外周壁11における筒軸方向の両端を開口させている。そして、その収容室10aは、電気接続具20から一端の開口(第1作業用開口10b)までの空間であり、この空間で組み付けられる部品が収容された第1収容室10aと、電気接続具20から他端の開口(第2作業用開口10c)までの空間であり、この空間で組み付けられる部品が収容された第2収容室10aと、を有している。このため、この電気接続箱1及びワイヤハーネスWHは、部品を筐体の1つの開口から1つの部屋に収容して組み付ける従来のものと比較して、外周壁11の筒軸方向に対する直交方向で筐体10の小型化を図ることができる。よって、本実施形態の電気接続箱1及びワイヤハーネスWHは、全体の体格の小型化が可能になるので、車両への搭載性を向上させることができる。特に、本実施形態の電気接続箱1及びワイヤハーネスWHは、筐体10が外周壁11の筒軸方向を車両上下方向に合わせて車体に組み付けられるので、車両前後方向や車幅方向での筐体10の小型化が可能になり、これからの車両への搭載性という観点で有用なものとなる。
【0074】
また、本実施形態の電気接続箱1及びワイヤハーネスWHにおいては、そのような筐体10の小型化に伴う当該筐体10の軽量化も可能である。そして、この電気接続箱1及びワイヤハーネスWHにおいては、電気接続具20を境にして、収容室10aを外周壁11の筒軸方向で第1収容室10aと第2収容室10aとに分けているので、その電気接続具20についての小型化に伴う軽量化を図ることもできる。よって、本実施形態の電気接続箱1及びワイヤハーネスWHは、更なる軽量化が可能であり、これに伴って、車両の燃費又は電費をより向上させることができ、かつ、車両の環境性能(例えば、エミッション性能)をより向上させることができる。そして、本実施形態の電気接続箱1及びワイヤハーネスWHは、筐体10の小型化及び軽量化に伴う原材料の使用量の更なる低下を図りつつ、電気接続具20の小型化及び軽量化に伴う原材料の使用量の低下を図ることができるので、原価を更に低減させることができる。
【0075】
また、本実施形態の電気接続箱1及びワイヤハーネスWHにおいては、収容室10aを第1収容室10aと第2収容室10aとに分散させたことによって、その第1収容室10aと第2収容室10aの内の何れか一方での部品の組付け作業性を低下させてしまう可能性がある。しかしながら、この電気接続箱1及びワイヤハーネスWHにおいては、その組付け作業で邪魔になり得る電線(ここでの具体例では第2シールド電線We2)の経路規制を経路規制部14で行うことができるので、組付け作業性の低下を抑えることができる。そして、この電気接続箱1及びワイヤハーネスWHにおいては、その組付け作業後に、その経路規制部14によって、電線の干渉対策を図ることができる。
【0076】
更に、本実施形態の電気接続箱1及びワイヤハーネスWHは、先に示した端子金具30の配置による効果も相俟って、筐体10の更なる小型化に伴う全体の更なる小型化や車両への搭載性の更なる向上が可能になる。
【符号の説明】
【0077】
1 電気接続箱
10 筐体
10a 収容室
11 外周壁
11b 外壁面
20 電気接続具
21 第1バスバ
22 第2バスバ
30 端子金具
30A 第1端子金具
30B 第2端子金具
31 電気接続部
32 固定部
40 締結構造
BD 車体
We1 第1シールド電線
We2 第2シールド電線
WH ワイヤハーネス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10