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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022097297
(43)【公開日】2022-06-30
(54)【発明の名称】給湯装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/65 20180101AFI20220623BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20220623BHJP
   F24H 15/00 20220101ALI20220623BHJP
【FI】
G06F8/65
G06F13/00 530B
F24H1/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020210803
(22)【出願日】2020-12-18
(71)【出願人】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
(74)【代理人】
【識別番号】100170922
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 誠
(72)【発明者】
【氏名】圓尾 健人
【テーマコード(参考)】
3L122
5B084
5B376
【Fターム(参考)】
3L122AA71
3L122CA13
3L122DA16
3L122FA21
3L122GA04
5B084AA01
5B084AA04
5B084AA12
5B084AB16
5B084BA09
5B084CD02
5B084DC02
5B376AB01
5B376AB14
5B376AB21
5B376CA42
(57)【要約】
【課題】ファームウェアの更新を漏れなく行うことが可能な給湯装置を提供する。
【解決手段】給湯装置10は、サーバ20と外部通信網40を介して通信可能な無線通信部136と、端末装置50と通信可能な外部通信部119と、ファームウェアを格納する第1記憶部112(第2記憶部114)と、サーバ20または端末装置50から無線通信部136または外部通信部119を通じてダウンロードされた更新ファームウェアを格納する第3記憶部115と、更新ファームウェアをダウンロードして第3記憶部115に格納する処理を行う格納処理部111aと、第1記憶部112(第2記憶部114)に格納されたファームウェアを、第3記憶部115に格納された更新ファームウェアにより更新する処理を行う更新処理部111b(113b)と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと外部通信網を介して通信可能な第1通信部と、
端末装置と通信可能な第2通信部と、
ファームウェアを格納するファームウェア格納部と、
前記サーバまたは前記端末装置から前記第1通信部または前記第2通信部を通じてダウンロードされた更新ファームウェアを格納する更新ファームウェア格納部と、
前記更新ファームウェアをダウンロードして前記更新ファームウェア格納部に格納する処理を行う格納処理部と、
前記ファームウェア格納部に格納された前記ファームウェアを、前記更新ファームウェア格納部に格納された前記更新ファームウェアにより更新する処理を行う更新処理部と、
を備えることを特徴とする給湯装置。
【請求項2】
請求項1に記載の給湯装置において、
前記格納処理部は、前記第1通信部および前記第2通信部のうち、一方の通信部を通じた前記更新ファームウェアのダウンロード中に他方の通信部を通じた前記更新ファームウェアのダウンロードが開始される状態となった場合、前記他方の通信部を通じた前記更新ファームウェアのダウンロードを行わない、
ことを特徴とする給湯装置。
【請求項3】
請求項1に記載の給湯装置において、
前記格納処理部は、前記第1通信部および前記第2通信部のうち、一方の通信部を通じた前記更新ファームウェアのダウンロード中に他方の通信部を通じた前記更新ファームウェアのダウンロードが開始される状態となった場合、前記更新ファームウェアのダウンロードが早く終了すると予測される方の通信部を通じた前記更新ファームウェアのダウンロードを行う、
ことを特徴とする給湯装置。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れか一項に記載の給湯装置において、
前記格納処理部は、同じバーションの前記更新ファームウェアが既に前記更新ファームウェア格納部に格納されている場合は前記更新ファームウェアのダウンロードを行わない、
ことを特徴とする給湯装置。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか一項に記載の給湯装置において、
複数のマイクロコンピュータを備え、
それぞれの前記マイクロコンピュータに前記ファームウェア格納部が含まれ、
前記更新ファームウェア格納部には、それぞれの前記ファームウェア格納部に格納された前記ファームウェアを更新するための前記更新ファームウェアが格納される、
ことを特徴とする給湯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給湯器で生成された湯水を、台所の蛇口や、浴槽、カラン等に供給する給湯装置が知られている。また、近年、インターネット等の外部通信網を介して、給湯装置と通信可能なサーバを備える給湯システムが開発されている。このような給湯システムの一例が、たとえば、特許文献1に記載されている。
【0003】
このように、給湯装置がサーバと通信可能な構成とされた場合、給湯装置に搭載されたファームウェアに不具合が発見されたときに、不具合に対応する更新用のファームウェア(以下、「更新ファームウェア」と称する)をサーバからダウンロードし、その更新ファームウェアによって、不具合のあるファームウェアを更新するという、サービス運用を採ることも可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-47182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、給湯装置を、実際にサーバと通信可能に接続するためには、ルータ等の中継機器の準備や所定の接続設定などが必要となる。このため、サーバと通信可能な構成を有する全ての給湯装置がサーバと通信可能に接続されるわけではない。よって、サーバと未接続の給湯装置については、ファームウェアに不具合が生じても、更新ファームウェアによる更新が行えない、という課題がある。
【0006】
かかる課題に鑑み、本発明は、ファームウェアの更新を漏れなく行うことが可能な給湯装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の主たる態様は、給湯装置に関する。本態様に係る給湯装置は、サーバと外部通信網を介して通信可能な第1通信部と、端末装置と通信可能な第2通信部と、ファームウェアを格納するファームウェア格納部と、前記サーバまたは前記端末装置から前記第1通信部または前記第2通信部を通じてダウンロードされた更新ファームウェアを格納する更新ファームウェア格納部と、前記更新ファームウェアをダウンロードして前記更新ファームウェア格納部に格納する処理を行う格納処理部と、前記ファームウェア格納部に格納された前記ファームウェアを、前記更新ファームウェア格納部に格納された前記更新ファームウェアにより更新する処理を行う更新処理部と、を備える。
【0008】
ここで、「更新ファームウェア」とは、更新の処理によって現在のファームウェアから書き換えられる新しいファームウェアであり、ファームウェアの全部である場合のみならず一部である場合も含まれる。
【0009】
本態様に係る給湯装置によれば、給湯装置がサーバに通信可能に接続されている場合、サーバから第1通信部を通じてダウンロードされた更新ファームウェアによりファームウェアの更新を行うことができる。さらに、給湯装置がサーバに通信可能に接続されてない場合にも、サービスマン等が、端末装置を第2通信部に通信可能に接続することによって、端末装置から第2通信部を通じてダウンロードされた更新ファームウェアによりファームウェアの更新を行うことができる。これにより、ファームウェアの更新を漏れなく行うことが可能となる。
【0010】
本態様に係る給湯装置において、前記格納処理部は、前記第1通信部および前記第2通信部のうち、一方の通信部を通じた前記更新ファームウェアのダウンロード中に他方の通信部を通じた前記更新ファームウェアのダウンロードが開始される状態となった場合、前記他方の通信部を通じた前記更新ファームウェアのダウンロードを行わないような構成とされ得る。
【0011】
上記の構成によれば、同じ更新ファームウェアが重複して更新ファームウェア格納部に格納されることを防止できる。
【0012】
本態様に係る給湯装置において、前記格納処理部は、前記第1通信部および前記第2通信部のうち、一方の通信部を通じた前記更新ファームウェアのダウンロード中に他方の通信部を通じた前記更新ファームウェアのダウンロードが開始される状態となった場合、前記更新ファームウェアのダウンロードが早く終了すると予測される方の通信部を通じた前記更新ファームウェアのダウンロードを行うような構成とされ得る。
【0013】
上記の構成によれば、同じ更新ファームウェアが重複してこう更新ファームウェア格納部に格納されることを防止できるとともに、更新ファームウェア格納部への更新ファームウェアの格納時間を短くできる。
【0014】
本態様に係る給湯装置において、前記格納処理部は、同じバーションの前記更新ファームウェアが既に前記更新ファームウェア格納部に格納されている場合は前記更新ファームウェアのダウンロードを行わないような構成とされ得る。
【0015】
上記の構成によれば、同じ更新ファームウェアが重複して更新ファームウェア格納部に格納されることを防止できる。
【0016】
本態様に係る給湯装置において、複数のマイクロコンピュータを備え、それぞれの前記マイクロコンピュータに前記ファームウェア格納部が含まれる構成が採られ得る。この場合、前記更新ファームウェア格納部には、それぞれの前記ファームウェア格納部に格納された前記ファームウェアを更新するための前記更新ファームウェアが格納され得る。
【0017】
上記の構成によれば、ファームウェア格納部ごとに個別に更新ファームウェア格納部が設けられないので、給湯装置の構成の簡素化およびコストの低減を図ることができる。
【発明の効果】
【0018】
以上のとおり、本発明によれば、ファームウェアの更新を漏れなく行うことが可能な給湯装置を提供することができる。
【0019】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、実施形態に係る、給湯装置の構成を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る、給湯装置を構成する各機器の回路ブロックを示す図である。
図3図3(a)は、実施形態に係る、第1制御部の格納処理部により行われる更新ファームウェアの格納処理を示すフローチャートである。図3(b)は、実施形態に係る、第1制御部の更新処理部または第2制御部の更新処理部により行われるファームウェアの更新処理を示すフローチャートである。
図4図4は、変更例1に係る、第1制御部の格納処理部により行われる更新ファームウェアの格納処理を示すフローチャートである。
図5図5は、変更例2に係る、第1制御部の格納処理部により行われる更新ファームウェアの格納処理を示すフローチャートである。
図6図6は、変更例3に係る、第1制御部の格納処理部により行われる更新ファームウェアの格納処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、給湯装置10の構成を示す図である。
【0023】
給湯装置10は、給湯器11と、リモートコントローラ12、13を備えている。給湯器11は、ガスを燃料として湯を供給するガス給湯器である。給湯器11により生成された湯は、給湯口11aにそれぞれ接続された配管を介して、台所の蛇口や、浴槽、カラン等に供給される。給湯器11が、床暖房機能や、浴室暖房機能およびパネルヒータによる暖房機能を備える場合、これら機能を実現する機器に対して、給湯器11から湯が供給される。加熱により湯が生成されて供給される運転が給湯運転となる。
【0024】
リモートコントローラ12、13は、給湯器11に接続され、給湯装置10の各機能について種々の設定を行うために用いられる。リモートコントローラ12は、表示部121と、入力部122とを備え、リモートコントローラ13は、タッチパネルからなる表示入力部131と、運転ボタン132とを備える。操作者は、表示部121に表示された画面に従って入力部122を操作することにより、湯張りや給湯温度調節等について、任意の設定を行うことができる。また、操作者は、表示入力部131を操作することによっても、湯張り等の設定を行える。リモートコントローラ12は、浴室に設置され、リモートコントローラ13は、キッチン等に設置される。
【0025】
以下、浴室に設置されるリモートコントローラ12を、「浴室リモコン12」と称し、キッチン等に設置されるリモートコントローラ13を、「台所リモコン13」と称する。
【0026】
浴室リモコン12の入力部122には、運転ボタン122aが含まれている。運転ボタン122a、132は、給湯器11を運転オン状態と運転オフ状態とに切り替えるためのボタンである。
【0027】
浴室リモコン12および台所リモコン13が運転オフ状態(カラン等の給湯栓が開かれて基準流量以上の通水が発生したとしても給湯器11が給湯運転を行わない状態)にあるとき、表示部121および表示入力部131は消灯状態にあり、運転ボタン122a、132以外の操作ボタンの操作は受け付けられない。運転ボタン122a、132が操作され、運転オン状態(カラン等の給湯栓が開かれて基準流量以上の通水が発生したときに給湯器11が給湯運転を行える状態)になると、表示部121および表示入力部131が点灯して設定内容が表示されるとともに、運転ボタン122a、132以外の操作ボタンの操作が受け付け可能となる。
【0028】
さらに、入力部122および表示入力部131には、給湯温度を変更するためのボタンが含まれている。操作者は、このボタンを操作することにより、給湯の設定温度を変更することができる。この他、入力部122および表示入力部131には、追い焚き、足し湯、足し水、ふろ自動等の機能を実行するためのボタン等、給湯器11の動作を制御するためのボタンが含まれている。なお、ふろ自動機能には、浴槽に湯を張る湯張り機能と、浴槽の湯の保温するための追い焚き機能とが含まれる。
【0029】
給湯装置10は、ルータ30および外部通信網40を介して、サーバ20と通信可能に接続することができる。ルータ30、即ちサーバ20と通信を行う機能は、台所リモコン13が有する。ルータ30は無線ルータであり、外部通信網40は、たとえば、インターネットである。また、給湯装置10は、パーソナルコンピュータ等の端末装置50と、外部通信網40を介することなく、通信可能に接続することができる。端末装置50と通信を行う機能は、給湯器11が有する。
【0030】
サーバ20および端末装置50は、給湯装置10に搭載されたファームウェアを更新するための更新ファームウェアを、給湯装置10に供給する機能を有する。
【0031】
更新ファームウェアは、更新の処理により、現在のファームウェアから書き換えられる新しいファームウェアである。たとえば、ファームウェアに不具合が発見された場合、更新ファームウェアによるファームウェアの更新が行われる。このとき、ファームウェアは、その全部が更新ファームウェアに書き換えられる場合やその一部が更新ファームウェアに書き換えられる場合がある。
【0032】
給湯装置10がサーバ20と通信可能に接続されている場合、ファームウェアの更新が必要となったとき、通常、サーバ20から外部通信網40およびルータ30を介して、給湯装置10、即ち台所リモコン13に更新ファームウェアが送信(ダウンロード)される。
【0033】
給湯装置10をサーバ20と接続するためには、ルータ30の準備や所定の接続設定などが必要となるため、サーバ20と接続できる機能があっても、給湯装置10がサーバ20に接続されない場合がある。この場合、ファームウェアの更新が必要となったとき、サービスマン等により、端末装置50が給湯装置10の設置場所に持ち込まれて給湯装置10と接続される。たとえば、端末装置50は、接続ケーブルC1を用いて、給湯装置10に有線通信可能に接続される。端末装置50から接続ケーブルC1を介して、給湯装置10、即ち給湯器11に更新ファームウェアが送信(ダウンロード)される。
【0034】
なお、給湯装置10は、宅内および宅外から携帯端末装置によって遠隔制御可能であってもよい。この場合、携帯端末装置に入力された制御情報は、携帯端末装置からサーバ20に送信され、サーバ20から台所リモコン13に送信される。こうして、台所リモコン13に制御情報が設定され、制御情報に応じた制御が実行される。
【0035】
図2は、給湯装置10を構成する各機器の回路ブロックを示す図である。
【0036】
給湯器11は、第1制御部111と、第1記憶部112と、第2制御部113と、第2記憶部114と、第3記憶部115と、負荷群116と、センサ群117と、内部通信部118と、外部通信部119とを備える。
【0037】
第1制御部111は、CPU(Central Processing Unit)であり、第2制御部113と協働して給湯器11内の各部の制御を行う。第1記憶部112は、ROM(Read Only Memory)である。第1記憶部112は、ファームウェア格納部として、第1制御部111が給湯器11の制御を行うためのファームウェアを格納(記憶)する。第1制御部111および第1記憶部112は、第1マイクロコンピュータ(以下、「第1マイコン」と称する)M1に含まれる。第1マイコンM1には、図示しないRAM(Random Access Memory)も含まれる。
【0038】
第2制御部113は、CPUであり、第1制御部111と協働して給湯器11内の各部の制御を行う。第2記憶部114は、ROMである。第2記憶部114は、ファームウェア格納部として、第2制御部113が給湯器11の制御を行うためのファームウェアを格納(記憶)する。第2制御部113および第2記憶部114は、第2マイクロコンピュータ(以下、「第2マイコン」と称する)M2に含まれる。第2マイコンM2には、図示しないRAMも含まれる。
【0039】
第3記憶部115は、不揮発性メモリであり、たとえば、EEPROM(ElectricallyErasable Programmable Read-Only Memory)である。第3記憶部115は、更新ファームウェア格納部として、サーバ20または端末装置50から台所リモコン13の無線通信部136または外部通信部119を通じてダウンロードされた更新ファームウェアを格納する。
【0040】
負荷群116は、給湯運転のために駆動される燃焼器、給気ファン、ガス電磁弁、比例弁等の負荷を含む。センサ群117は、給湯口11aに繋がる、給湯器11内部の配管を流れる湯水の温度を検出する温度センサ、配管を流れる湯水の流量を検出する流量センサ、給湯装置10が接続された浴槽の水位を検出する水位センサ等の各種センサを備える。
【0041】
第1制御部111、即ち第1マイコンM1と、第2制御部113、即ち第2マイコンM2は、センサ群117からの検出信号に基づいて、負荷群116の制御を行う。これにより、一方のマイコンに異常が生じても、正常な他方のマイコンにより給湯器11の運転を停止させることが可能となる。
【0042】
内部通信部118は、第1制御部111からの制御に従って、浴室リモコン12および台所リモコン13と通信を行う。内部通信部118は、2芯通信線L1、L2を介して、浴室リモコン12の通信部125および台所リモコン13の通信部135と接続されている。また、2芯通信線L1、L2は、内部通信部118の内部において、互いに接続されている。したがって、浴室リモコン12の通信部125と台所リモコン13の通信部135は、2芯通信線L1、L2によって互いに接続されている。このため、内部通信部118および通信部125、135の何れかから送信された信号は、他の通信部に同時に送信される。
【0043】
外部通信部119は、接続ケーブルC1を介して端末装置50と接続できる。外部通信部119は、第2通信部として、第1制御部111からの制御に従って、端末装置50の通信部と通信を行う。なお、外部通信部119に含まれるコネクタの企画と端末装置50の通信部に含まれるコネクタの企画との相違等により、1つの接続ケーブルC1で接続を行うことができない場合には、外部通信部119側からのケーブルと端末装置50側からのケーブルを外付けの中継器(インターフェース)で中継する構成が採られ得る。
【0044】
第1制御部111には、第1記憶部112に記憶されたファームウェアによって、格納処理部111aの機能と、更新処理部111bの機能とが付与される。格納処理部111aは、更新ファームウェアをダウンロードして第3記憶部115に格納する処理を行う。更新処理部111bは、第1記憶部112に格納されたファームウェアを、第3記憶部115に格納された更新ファームウェアにより更新する処理を行う。
【0045】
第2制御部113には、第2記憶部114に記憶されたファームウェアによって、更新処理部113bの機能が付与される。更新処理部113bは、第2記憶部114に格納されたファームウェアを、第3記憶部115に格納された更新ファームウェアにより更新する処理を行う。
【0046】
浴室リモコン12は、上述の表示部121および入力部122の他、制御部123と、記憶部124と、通信部125とを備える。表示部121は、たとえば、液晶パネルにより構成される。入力部122は、運転ボタン122a等の各種操作ボタンと、表示部121に積層されたタッチパネルとを備える。
【0047】
制御部123は、CPUであり、所定の制御を行う。記憶部124は、ROMであり、制御部123が浴室リモコン12の制御を行うためのファームウェアを記憶する。制御部123および記憶部124は、第3マイクロコンピュータM3に含まれる。第3マイクロコンピュータM3には、図示しないRAMも含まれる。
【0048】
通信部125は、制御部123からの制御に従って、給湯器11と通信を行う。この他、浴室リモコン12は、音声を出力するためのスピーカを備えている。
【0049】
台所リモコン13は、上述の表示入力部131および運転ボタン132の他、制御部133と、記憶部134と、通信部135を備える。
【0050】
制御部133は、CPUであり、所定の制御を行う。記憶部134は、ROMであり、制御部133が台所リモコン13の制御を行うためのファームウェアを記憶する。制御部133および記憶部134は、第4マイクロコンピュータM4に含まれる。第4マイクロコンピュータM4には、図示しないRAMも含まれる。
【0051】
通信部135は、制御部133からの制御に従って、給湯器11と通信を行う。
【0052】
さらに、台所リモコン13は、無線通信部136を備える。無線通信部136は、無線通信モジュールであり、第1通信部として、ルータ30との間で無線通信を行う。この結果、無線通信部136は、外部通信網40を介してサーバ20と通信可能である。この他、台所リモコン13は、音声を出力するためのスピーカを備えている。
【0053】
さて、本実施形態の給湯装置10では、サーバ20または端末装置50から更新ファームウェアをダウンロードすることにより、給湯装置10に搭載されたファームウェアの更新を行うことができる。以下、ファームウェアの更新に係る処理について説明する。
【0054】
図3(a)は、第1制御部111の格納処理部111aにより行われる更新ファームウェアの格納処理を示すフローチャートである。
【0055】
図3(a)を参照して、格納処理部111aは、台所リモコン13の無線通信部136がサーバ20からの更新指令を受信したか否か、および、外部通信部119が端末装置50からの更新指令を受信したか否かを監視する(S101、S102)。無線通信部136が更新指令を受信した場合は、台所リモコン13の制御部133から給湯器11の第1制御部111へ受信の通知が行われる。
【0056】
更新指令は、ファームウェアの更新を開始するためのトリガーなるものであり、更新指令が受信されたときに、更新ファームウェアのダウンロードが開始される状態となる。給湯装置10がサーバ20に通信可能に接続されている場合は、ファームウェアの更新が必要となったタイミングで、サーバ20から更新指令が給湯装置10へ送信される。一方、給湯装置10がサーバ20に通信可能に接続されていない場合は、ファームウェアの更新が必要となったタイミングで、サービスマン等により端末装置50が給湯装置10に通信可能に接続され、端末装置50から更新指令が給湯装置10へ送信される。
【0057】
無線通信部136がサーバ20からの更新指令を受信すると(S101:YES)、格納処理部111aは、無線通信部136を通じてサーバ20へ更新ファームウェアの送信要求を送信し、サーバ20から無線通信部136を通じて更新ファームウェアをダウンロードする(S103)。ダウンロードされた更新ファームウェアは、台所リモコン13から給湯器11へ送信される。格納処理部111aは、サーバ20からの更新ファームウェアを第3記憶部115に格納する(S104)。
【0058】
一方、外部通信部119が端末装置50からの更新指令を受信すると(S102:YES)、格納処理部111aは、外部通信部119を通じて端末装置50へ更新ファームウェアの送信要求を送信し、端末装置50から外部通信部119を通じて更新ファームウェアをダウンロードする(S105)。そして、格納処理部111aは、端末装置50からの更新ファームウェアを第3記憶部115に格納する(S104)。
【0059】
なお、無線通信部136または外部通信部119を通じてダウンロードされた更新ファームウェアは、一度、第1マイコンM1のRAMにバッファリングされた後に、第3記憶部115に格納される。また、更新ファームウェアには、バージョン情報と、何れの制御部のファームウェア用であるかを示す情報が付加されている。
【0060】
更新ファームウェアの全データがダウンロードされ、第3記憶部115への更新ファームウェアの格納が完了すると、格納処理が終了する。このとき、第3記憶部115に格納された更新ファームウェアが第2制御部113のファームウェア用である場合には、当該更新ファームウェアが格納された旨が、第1制御部111(格納処理部111a)から第2制御部113に通知される。
【0061】
なお、ファームウェアの更新を開始するためのトリガーは、更新指令に限られるものではなく、たとえば、給湯装置10の浴室リモコン12や台所リモコン13を用いた、サーバ20から更新ファームウェアを取得するための操作および端末装置50から更新ファームウェアを取得するための操作であってもよい。
【0062】
図3(b)は、第1制御部111の更新処理部111bまたは第2制御部113の更新処理部113bにより行われるファームウェアの更新処理を示すフローチャートである。
【0063】
第3記憶部115に格納された更新ファームウェアが第1制御部111のファームウェア用である場合には、第1制御部111の更新処理部111bにより図3(b)の更新処理が開始される。一方、第3記憶部115に格納された更新ファームウェアが第2制御部113のファームウェア用である場合には、第2制御部113の更新処理部113bにより図3(b)の更新処理が開始される。
【0064】
図3(b)を参照して、更新処理部111b(113b)は、更新タイミングが到来したか否かを監視する(S201)。台所リモコン13の表示入力部131で更新開始の操作がなされたとき、更新タイミングが到来したと判定される。また、給湯運転が行われていない状態で予め設定される深夜の時間帯に入ったとき、更新タイミングが到来したと判定される。端末装置50から更新ファームウェアがダウンロードされた場合は、サービスマン等により、給湯運転中でないときに更新開始の操作が行われる。サーバ20から更新ファームウェアがダウンロードされた場合は、更新開始の操作が行われずに、深夜の時間帯を迎える。
【0065】
更新タイミングが到来すると(S201:YES)、更新処理部111b(113b)は、第3記憶部115から更新ファームウェアを読み出す(S202)。そして、更新処理部111b(113b)は、読み出した更新ファームウェアにより第1記憶部112(第2記憶部114)に格納されたファームウェアを更新する(S203)ファームウェアの更新が完了すると、第3記憶部115から更新ファームウェアが消去される。
【0066】
なお、更新ファームウェアが、浴室リモコン12の制御部123のファームウェア用である場合や台所リモコン13の制御部133のファームウェア用である場合もある。この場合は、更新処理部111bが、第3記憶部115から更新ファームウェアを読み出して浴室リモコン12や台所リモコン13へ送信し、制御部123や制御部133を通じて、ファームウェア格納部である記憶部124や記憶部134に格納されたファームウェアを更新する。
【0067】
<実施形態の効果>
本実施形態によれば、以下の効果が奏され得る。
【0068】
給湯装置10がサーバ20に通信可能に接続されている場合、サーバ20から無線通信部136を通じてダウンロードされた更新ファームウェアによりファームウェアの更新を行うことができる。さらに、給湯装置10がサーバ20に通信可能に接続されてない場合にも、サービスマン等が、端末装置50を外部通信部119に通信可能に接続することによって、端末装置50から外部通信部119を通じてダウンロードされた更新ファームウェアによりファームウェアの更新を行うことができる。これにより、ファームウェアの更新を漏れなく行うことが可能となる。
【0069】
さらに、複数のファームウェア格納部、即ち、給湯器11の第1記憶部112および第2記憶部114と、浴室リモコン12の記憶部124と、台所リモコン13の記憶部134と、に格納されたファームウェアを更新する各更新ファームウェアが1つの更新ファームウェア格納部である第3記憶部115に格納される構成であるので、給湯装置10の構成の簡素化およびコストの低減を図ることができる。
【0070】
以上、本実施形態につい説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、また、本発明の適用例も、上記実施形態の他に、種々の変更が可能である。
【0071】
<変更例1>
図4は、変更例1に係る、第1制御部111の格納処理部111aにより行われる更新ファームウェアの格納処理を示すフローチャートである。
【0072】
変更例1では、無線通信部136がサーバ20からの更新指令を受信すると(S101:YES)、格納処理部111aは、外部通信部119を通じた更新ファームウェアのダウンロードが実行中であるか否かを判定する(S111)。そして、格納処理部111aは、外部通信部119を通じた更新ファームウェアのダウンロードが実行中でなければ(S111:NO)、無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードを実行する(S103)。一方、格納処理部111aは、外部通信部119を通じた更新ファームウェアのダウンロードが実行中であれば(S111:YES)、外部通信部119を通じたダウンロードが行われたために無線通信部136を通じたダウンロードを実行しない旨の通知をサーバ20へ送信する(S112)。
【0073】
同様に、外部通信部119が端末装置50からの更新指令を受信すると(S102:YES)、格納処理部111aは、無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードが実行中であるか否かを判定する(S113)。そして、格納処理部111aは、無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードが実行中でなければ(S113:NO)、外部通信部119を通じた更新ファームウェアのダウンロードを実行する(S105)。一方、格納処理部111aは、無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードが実行中であれば(S113:YES)、無線通信部136を通じたダウンロードが行われたために外部通信部119を通じたダウンロードを実行しない旨の通知を端末装置50へ送信する(S114)。
【0074】
サーバ20と接続された給湯装置10に対して、何らかの事情(要因)により、サービスマン等が派遣されて端末装置50から更新ファームウェアのダウンロードが行われてしまうことで、無線通信部136および外部通信部119のうち、一方の通信部を通じた更新ファームウェアのダウンロード中に他方の通信部を通じた更新ファームウェアのダウンロードが開始される状態となることが起こり得る。
【0075】
本変更例によれば、一方の通信部を通じた更新ファームウェアのダウンロード中である場合には、他方の通信部を通じた更新ファームウェアのダウンロードが行われないので、同じ更新ファームウェアが重複して第3記憶部115に格納されることを防止できる。
【0076】
さらに、他方の通信部を通じた更新ファームウェアのダウンロードが行われたために、一方の通信部を通じた更新ファームウェアのダウンロードが行わない旨の通知が、更新ファームウェアの送信元(サーバ20、端末装置50)に送信されるので、その旨を送信元で把握できる。たとえば、端末装置50に通知が送信された場合、更新ファームウェアがダウンロードされないこととその理由が、端末装置50の表示部に表示される。
【0077】
<変更例2>
図5は、変更例2に係る、第1制御部111の格納処理部111aにより行われる更新ファームウェアの格納処理を示すフローチャートである。
【0078】
変更例2では、サーバ20から送信される更新指令に、更新ファームウェアのデータ量が付加される。また、端末装置50から送信される更新指令に、更新ファームウェアのデータ量とダウンロードに要する時間(以下、「ダウンロード時間」と称する)とが付加される。
【0079】
格納処理部111aは、無線通信部136がサーバ20からの更新指令を受信したときに(S101:YES)、外部通信部119を通じた更新ファームウェアのダウンロードが実行中である場合(S121:YES)、双方の更新ファームウェアのダウンロードについて、ダウンロード終了までに要する時間(以下、「終了必要時間」と称する)を取得する(S122)。
【0080】
第1記憶部112には、サーバ20から前回、データをダウンロードした時に得た最新のダウンロード速度(通信速度)が記憶されている。格納処理部111aは、サーバ20からの更新ファームウェアのデータ量と第1記憶部112から読み出したダウンロード速度とから、サーバ20からの更新ファームウェアの終了必要時間を算出する。さらに、格納処理部111aは、現在行われている端末装置50からの更新ファームウェアの終了必要時間を、当該更新ファームウェアの残りデータ量(全データ量-ダウンロード済データ量)とダウンロード時間とから算出する。
【0081】
次に、格納処理部111aは、双方の更新ファームウェアのダウンロードの何れが先に終了するかを判定する(S123)。サーバ20からの更新ファームウェアの終了必要時間が端末装置50からの更新ファームウェアの終了必要時間より短い場合、無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードが先に終了すると予測される。よって、この場合(S123:YES)、格納処理部111aは、外部通信部119を通じた更新ファームウェアのダウンロードを中止し、無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードを行う(S103)。一方、サーバ20からの更新ファームウェアの終了必要時間が端末装置50からの更新ファームウェアの終了必要時間より長い場合、外部通信部119を通じた更新ファームウェアのダウンロードが先に終了すると予測される。よって、この場合(S123:NO)、格納処理部111aは、外部通信部119を通じた更新ファームウェアのダウンロードを継続し、外部通信部119を通じたダウンロードが行われたために無線通信部136を通じたダウンロードを実行しない旨の通知をサーバ20へ送信する(S124)。
【0082】
同様に、格納処理部111aは、外部通信部119が端末装置50からの更新指令を受信したときに(S102:YES)、無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードが実行中である場合(S125:YES)、双方の更新ファームウェアのダウンロードについて、終了必要時間を取得する(S126)。
【0083】
格納処理部111aは、サーバ20からの更新ファームウェアのダウンロード済データ量とそのデータ量のダウンロードに要した時間とからダウンロード速度を算出し、当該ダウンロード速度と残りデータ量とから、サーバ20からの更新ファームウェアの終了必要時間を算出する。さらに、格納処理部111aは、端末装置50からの更新ファームウェアのダウンロード時間を、当該更新ファームウェアの終了必要時間とする。
【0084】
格納処理部111aは、外部通信部119を通じた更新ファームウェアのダウンロードが先に終了すると予測される場合(S127:YES)、無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードを中止し、外部通信部119を通じた更新ファームウェアのダウンロードを行う(S105)。一方、格納処理部111aは、無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードが先に終了すると予測される場合(S127:NO)、無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードを継続し、無線通信部136を通じたダウンロードが行われたために外部通信部119を通じたダウンロードを実行しない旨の通知を端末装置50へ送信する(S128)。
【0085】
本変更例によれば、一方の通信部を通じた更新ファームウェアのダウンロード中に他方の通信部を通じた更新ファームウェアのダウンロードが開始できる状態となった場合、ダウンロードの終了が早いと予測される方の通信部を通じた更新ファームウェアのダウンロードが行われるので、同じ更新ファームウェアが重複して第3記憶部115に格納されることを防止できるとともに、第3記憶部115への更新ファームウェアの格納時間を短くできる。
【0086】
<変更例3>
図6は、変更例3に係る、第1制御部111の格納処理部111aにより行われる更新ファームウェアの格納処理を示すフローチャートである。
【0087】
変更例3では、サーバ20および端末装置50から送信される更新指令に更新ファームウェアのバージョン情報が付加される。
【0088】
格納処理部111aは、無線通信部136がサーバ20からの更新指令を受信すると(S101:YES)、第3記憶部115に更新ファームウェアが格納されているか否かを判定する(S131)。
【0089】
格納処理部111aは、第3記憶部115に更新ファームウェアが格納されていなければ(S131:NO)、無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードを実行する(S103)。一方、格納処理部111aは、第3記憶部115に更新ファームウェアが格納されていれば(S131:YES)、今回ダウンロードされる更新ファームウェアのバージョンが、第3記憶部115に記憶された更新ファームウェアのバージョンと一致するか否かを判定する(S132)。
【0090】
バージョンが一致しない場合(S132:NO)、格納処理部111aは、無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードを実行する(S103)。一方、バージョンが一致する場合(S132:YES)、格納処理部111aは、同じ更新ファームウェアが格納済みであるために無線通信部136を通じたダウンロードを実行しない旨の通知をサーバ20へ送信する(S133)。
【0091】
同様に、格納処理部111aは、外部通信部119が端末装置50からの更新指令を受信したときに(S102:YES)、第3記憶部115にバージョンが同じ更新ファームウェアが格納されていなければ(S134:NO、または、S134:YES→S135:NO)、外部通信部119を通じた更新ファームウェアのダウンロードを実行する(S105)。一方、格納処理部111aは、第3記憶部115にバージョンが同じ更新ファームウェアが格納されていれば(S134:YES→S135:YES)、同じ更新ファームウェアが格納済みであるために外部通信部119を通じたダウンロードを実行しない旨の通知を端末装置50へ送信する(S136)。
【0092】
本変更例によれば、同じ更新ファームウェアが重複して第3記憶部115に格納されることを防止できる。
【0093】
<その他の変更例>
上記実施形態では、無線通信部136が台所リモコン13に備えられ、外部通信部119が給湯器11に備えられた。しかしながら、給湯器11または浴室リモコン12に無線通信部が備えられてもよく、浴室リモコン12または台所リモコン13に外部通信部が備えられてもよい。さらに、給湯器11、浴室リモコン12または台所リモコン13に、無線通信部と外部通信部の双方が備えられてもよい。また、給湯装置10に、無線通信部と外部通信部とが備えられた通信ユニットが設けられてもよい。
【0094】
また、上記実施形態では、給湯器11に更新ファームウェア格納部となる第3記憶部115が備えられ、第1制御部111に、格納処理部111aの機能が付与された。しかしながら、浴室リモコン12または台所リモコン13に更新ファームウェア格納部となる記憶部が備えられ、制御部123または制御部133に格納処理部の機能が付与されてもよい。この際、制御部123または制御部133に更新処理部の機能が付与される。さらに、給湯装置10に、更新ファームウェア格納部となる記憶部と格納処理部とが備えられた制御ユニットが備えられてもよい。
【0095】
さらに、上記実施形態において、格納処理部111aおよび更新処理部111b、113bは、必ずしも、プログラムに基づく機能として実現されなくてもよく、ロジック回路に基づくハードウエアにより実現されてもよい。
【0096】
さらに、上記変更例1および上記変更例2の更新ファームウェアの格納処理(図4図5)において、無線通信部136がサーバ20からの更新指令を受信したときに、外部通信部119を通じた更新ファームウェアのダウンロードが実行中であった場合、双方の更新ファームウェアのバージョンが比較され、バージョンが異なる場合に無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードが実行されてもよい。同様に、外部通信部119が端末装置50からの更新指令を受信したときに、無線通信部136を通じた更新ファームウェアのダウンロードが実行中であった場合、双方の更新ファームウェアのバージョンが比較され、バージョンが異なる場合に外部通信部119を通じた更新ファームウェアのダウンロードが実行されてもよい。
【0097】
さらに、上記変更例3の更新ファームウェアの格納処理(図6)において、S131の処理で第3記憶部115に更新ファームウェアが格納されていないと判定された場合に、変更例1のS111およびS112の処理と同様な処理が行われてもよく、変更例2のS121ないしS124の処理が行われてもよい。同様に、S134の処理で第3記憶部115に更新ファームウェアが格納されていないと判定された場合に、変更例1のS113およびS114の処理と同様な処理が行われてもよく、変更例2のS125ないしS128の処理が行われてもよい。
【0098】
さらに、上記実施形態では、給湯器11に2つのマイコンM1、M2、即ち2つの制御部111、113および2つの記憶部112、114が備えられた。しかしながら、給湯器11は、1つのマイコン(制御部、記憶部)を備える構成とされてもよい。
【0099】
さらに、床暖房機能や、浴室暖房機能およびパネルヒータによる暖房機能を実現する機器(暖房端末)が給湯器11に接続されている場合、これらの機器のファームウェアを更新する更新ファームウェアが、上記実施形態、上記変更例1~3の更新ファームウェアの格納処理により第3記憶部115に格納されてもよい。この場合、上記の各機器に第1制御部111から更新ファームウェアが送信され、各機器の制御部により、ファームウェアの更新が行われる。
【0100】
さらに、上記実施形態では、外部通信部119は、接続ケーブルC1により端末装置50と接続される有線通信部であった。しかしながら、外部通信部119は、近距離無線通信等の無線通信が可能に端末装置50と接続される無線通信部とされてもよい。
【0101】
さらに、上記実施形態では、外部通信網40を介したサーバ20との通信を行うための第1通信部として、ルータ30と無線通信を行う無線通信部136が台所リモコン13に備えられた。しかしながら、無線通信部136に替えて、第1通信部として、ルータ30とケーブルで接続されて有線通信を行う通信部が台所リモコン13等に備えられてもよい。
【0102】
さらに、給湯装置10は、ガス燃料を用いるものに限らず、オイルを燃料とする給湯装置であってもよい。給湯装置10は、貯留タンクを用いた貯留式のものであってもよく、燃料電池等の発電ユニットをさらに備えた構成であってもよい。
【0103】
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載の範囲で適宜種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0104】
10 給湯装置
20 サーバ
40 外部通信網
50 端末装置
111a 格納処理部
111b 更新処理部
112 第1記憶部(ファームウェア格納部)
113b 更新処理部
114 第2記憶部(ファームウェア格納部)
115 第3記憶部(更新ファームウェア格納部)
119 外部通信部(第2通信部)
124 記憶部(ファームウェア格納部)
134 記憶部(ファームウェア格納部)
136 無線通信部(第1通信部)
M1 第1マイクロコンピュータ(マイクロコンピュータ)
M2 第2マイクロコンピュータ(マイクロコンピュータ)
M3 第3マイクロコンピュータ(マイクロコンピュータ)
M4 第4マイクロコンピュータ(マイクロコンピュータ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6