IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社三洋物産の特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022097665
(43)【公開日】2022-06-30
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20220623BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078475
(22)【出願日】2022-05-11
(62)【分割の表示】P 2020129172の分割
【原出願日】2015-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
(74)【代理人】
【識別番号】110003409
【氏名又は名称】弁理士法人トレスペクト
(74)【代理人】
【識別番号】100196151
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 洋平
(72)【発明者】
【氏名】岡村 鉉
(57)【要約】
【課題】遊技者の興趣を向上できる遊技機を提供すること。
【解決手段】特定領域を遊技球が通過したことに基づいて、有利状態の終了が終了手段により設定される。よって、有利状態が設定され、短期間で特定領域に遊技球が入球すると、有利状態の期間が短くなってしまう。そこで、第1特典遊技の開始に基づいて、特定条件が成立するまで、開放条件の成立間隔が可変制御手段により短くされるので、第1特典遊技中に入球手段に遊技球が入球し易くでき、記憶手段に情報が記憶された状態で有利状態を開始することができる。よって、有利状態が短期間で終了した場合にも、記憶手段に情報が記憶されない不具合を抑制でき、遊技者の興趣を向上できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開放条件の成立に基づいて、遊技球の入球が可能となる入球手段と、
その入球手段に遊技球が入球した場合に情報を取得可能な取得手段と、
その取得手段により取得された前記情報を所定数まで記憶可能な記憶手段と、
その記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判別を実行する判別手段と、
その判別手段による判別結果に基づいた識別情報が表示される表示手段と、
前記表示手段に前記第1判別結果に基づいた識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる第1特典遊技を実行する第1特典遊技実行手段と、
その第1特典遊技実行手段により実行される前記第1特典遊技が実行された後に、設定条件が成立している場合には、前記開放条件が成立し易い有利状態を設定する設定手段と、
前記表示手段に前記第1判別結果よりも前記判別手段により判別され易く設定された第2判別結果が判別された場合に、前記第1特典遊技とは異なる第2特典遊技を実行する第2特典遊技実行手段と、
前記第2特典遊技が実行された場合に遊技球の入球が可能に設定される特定領域と、
その特定領域を遊技球が通過した場合に遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段と、
前記特定領域を遊技球が通過したことに基づいて、前記有利状態の終了を設定する終了手段と、
前記第1特典遊技の開始に基づいて、特定条件が成立するまで、前記開放条件の成立間隔を短くさせる可変制御手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技球が通過可能な通過領域と、
その通過領域を遊技球が通過したことを検出可能な検出手段と、
その検出手段が遊技球の通過を検出したことに基づいて、所定の判定を実行する判定手段と、
その判定手段による判定結果に基づいた判定情報が動的表示される判定情報表示手段と、
その判定情報表示手段に表示される前記判定情報の動的表示期間を選択する判定表示期間選択手段と、
その判定表示期間選択手段により選択される前記動的表示期間が複数設定された動的表示期間群が複数記憶された群記憶手段と、
その群記憶手段より前記判定表示期間選択手段が前記動的表示期間を選択する1の前記動的表示期間群を設定する動的表示期間群設定手段と、を有し、
前記可変制御手段は、前記動的表示期間群設定手段により短い動的表示期間の選択割合が高く設定された短動的表示期間群が設定されるように制御するものであることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記特定条件は、前記第1特典遊技が開始されてから動的表示される1の前記判定情報の動的表示が終了することに基づいて成立するものであることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
【請求項4】
前記入球手段は、遊技球の入球を妨げる閉鎖状態と遊技球の入球を補助する開放状態とに可変可能な可変手段とを有するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
【請求項5】
前記特典付与手段は、前記特典として前記第1特典遊技が実行される権利を付与するものであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機などの遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の遊技機には、電動役物が開放(または可動)されることにより入球可能となる入球口を有し、その入球口へ遊技球が入球することに基づいて実行される特定の遊技(当たり遊技等)中に開放される入賞装置と、入賞装置内に設けられている特定領域(入賞スイッチ等)を、遊技球が通過することによって遊技者に有利となる特典遊技(当たり遊技等)を付与可能にするパチンコ機が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-010741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、更なる遊技の興趣向上が求められていた。
【0005】
本発明は、上記例示した問題点を解決するためになされたものであり、遊技者の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、開放条件の成立に基づいて、遊技球の入球が可能となる入球手段と、その入球手段に遊技球が入球した場合に情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記情報を所定数まで記憶可能な記憶手段と、その記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別結果に基づいた識別情報が表示される表示手段と、前記表示手段に前記第1判別結果に基づいた識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる第1特典遊技を実行する第1特典遊技実行手段と、その第1特典遊技実行手段により実行される前記第1特典遊技が実行された後に、設定条件が成立している場合には、前記開放条件が成立し易い有利状態を設定する設定手段と、前記表示手段に前記第1判別結果よりも前記判別手段により判別され易く設定された第2判別結果が判別された場合に、前記第1特典遊技とは異なる第2特典遊技を実行する第2特典遊技実行手段と、前記第2特典遊技が実行された場合に遊技球の入球が可能に設定される特定領域と、その特定領域を遊技球が通過した場合に遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段と、前記特定領域を遊技球が通過したことに基づいて、前記有利状態の終了を設定する終了手段と、前記第1特典遊技の開始に基づいて、特定条件が成立するまで、前記開放条件の成立間隔を短くさせる可変制御手段と、を有するものである。
【0007】
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、遊技球が通過可能な通過領域と、その通過領域を遊技球が通過したことを検出可能な検出手段と、その検出手段が遊技球の通過を検出したことに基づいて、所定の判定を実行する判定手段と、その判定手段による判定結果に基づいた判定情報が動的表示される判定情報表示手段と、その判定情報表示手段に表示される前記判定情報の動的表示期間を選択する判定表示期間選択手段と、その判定表示期間選択手段により選択される前記動的表示期間が複数設定された動的表示期間群が複数記憶された群記憶手段と、その群記憶手段より前記判定表示期間選択手段が前記動的表示期間を選択する1の前記動的表示期間群を設定する動的表示期間群設定手段と、を有し、前記可変制御手段は、前記動的表示期間群設定手段により短い動的表示期間の選択割合が高く設定された短動的表示期間群が設定されるように制御するものである。
【0008】
請求項3記載の遊技機は、請求項2記載の遊技機において、前記特定条件は、前記第1特典遊技が開始されてから動的表示される1の前記判定情報の動的表示が終了することに基づいて成立するものである。
【0009】
請求項4記載の遊技機は、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機において、前記入球手段は、遊技球の入球を妨げる閉鎖状態と遊技球の入球を補助する開放状態とに可変可能な可変手段とを有するものである。
【0010】
請求項5記載の遊技機は、請求項1から4のいずれかに記載の遊技機において、前記特典付与手段は、前記特典として前記第1特典遊技が実行される権利を付与するものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の遊技機によれば、開放条件の成立に基づいて、遊技球の入球が可能となる入球手段と、その入球手段に遊技球が入球した場合に情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記情報を所定数まで記憶可能な記憶手段と、その記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別結果に基づいた識別情報が表示される表示手段と、前記表示手段に前記第1判別結果に基づいた識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる第1特典遊技を実行する第1特典遊技実行手段と、その第1特典遊技実行手段により実行される前記第1特典遊技が実行された後に、設定条件が成立している場合には、前記開放条件が成立し易い有利状態を設定する設定手段と、前記表示手段に前記第1判別結果よりも前記判別手段により判別され易く設定された第2判別結果が判別された場合に、前記第1特典遊技とは異なる第2特典遊技を実行する第2特典遊技実行手段と、前記第2特典遊技が実行された場合に遊技球の入球が可能に設定される特定領域と、その特定領域を遊技球が通過した場合に遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段と、前記特定領域を遊技球が通過したことに基づいて、前記有利状態の終了を設定する終了手段と、前記第1特典遊技の開始に基づいて、特定条件が成立するまで、前記開放条件の成立間隔を短くさせる可変制御手段と、を有するものである。よって、遊技者の興趣を向上できるという効果がある。
【0012】
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技球が通過可能な通過領域と、その通過領域を遊技球が通過したことを検出可能な検出手段と、その検出手段が遊技球の通過を検出したことに基づいて、所定の判定を実行する判定手段と、その判定手段による判定結果に基づいた判定情報が動的表示される判定情報表示手段と、その判定情報表示手段に表示される前記判定情報の動的表示期間を選択する判定表示期間選択手段と、その判定表示期間選択手段により選択される前記動的表示期間が複数設定された動的表示期間群が複数記憶された群記憶手段と、その群記憶手段より前記判定表示期間選択手段が前記動的表示期間を選択する1の前記動的表示期間群を設定する動的表示期間群設定手段と、を有し、前記可変制御手段は、前記動的表示期間群設定手段により短い動的表示期間の選択割合が高く設定された短動的表示期間群が設定されるように制御するものである。よって、より容易に開放条件の成立間隔を短くすることができるという効果がある。
【0013】
請求項3記載の遊技機は、請求項2記載の遊技機の奏する効果に加え、前記特定条件は、前記第1特典遊技が開始されてから動的表示される1の前記判定情報の動的表示が終了することに基づいて成立するものである。よって、開放条件が過剰に成立し易くなる不具合を抑制できるという効果がある。
【0014】
請求項4記載の遊技機は、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機の奏する効果に加え、前記入球手段は、遊技球の入球を妨げる閉鎖状態と遊技球の入球を補助する開放状態とに可変可能な可変手段とを有するものである。よって、入球手段への入球率を容易に制御することができるという効果がある。
【0015】
請求項5記載の遊技機は、請求項1から4のいずれかに記載の遊技機の奏する効果に加え、前記特典付与手段は、前記特典として前記第1特典遊技が実行される権利を付与するものである。よって、遊技者の興趣を向上できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第1実施形態におけるパチンコ機の正面図である。
図2】パチンコ機の遊技盤の正面図である。
図3】パチンコ機の背面図である。
図4】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
図5】動作ユニットの正面斜視図である。
図6】分解した動作ユニットを正面視した動作ユニットの分解正面斜視図である。
図7】分解した動作ユニットを正面視した動作ユニットの分解正面斜視図である。
図8】動作ユニットの正面図である。
図9】動作ユニットの正面図である。
図10】動作ユニットの正面図である。
図11】動作ユニットの正面図である。
図12】動作ユニットの正面図である。
図13】(a)及び(b)は、揺動動作ユニットの正面斜視図である。
図14】揺動動作ユニットの分解正面斜視図である。
図15】揺動動作ユニットの分解背面斜視図である。
図16】(a)は、揺動動作ユニットの正面図であり、(b)は、揺動動作ユニットの背面図である。
図17】(a)は、揺動動作ユニットの正面図であり、(b)は、揺動動作ユニットの背面図である。
図18】(a)は、揺動動作ユニットの正面図であり、(b)は、揺動動作ユニットの背面図である。
図19】(a)は、揺動動作ユニットの正面図であり、(b)は、揺動動作ユニットの背面図であり、(c)は、揺動動作ユニットの底面図である。
図20】(a)から(d)は、アーム部材の基端側における揺動動作ユニットの部分正面拡大図である。
図21】(a)及び(b)は、第1スライド動作ユニットの正面斜視図である。
図22】第1スライド動作ユニットの分解正面斜視図である。
図23】第1スライド動作ユニットの分解背面斜視図である。
図24】第1スライド動作ユニットの正面図である。
図25】(a)は、第1スライド動作ユニットの正面図であり、(b)は、第1スライド動作ユニットの背面図である。
図26】(a)は、第1スライド動作ユニットの正面図であり、(b)は、第1スライド動作ユニットの背面図である。
図27図26(a)のXXVII-XXVII線における第1スライド動作ユニットの断面図である。
図28】反転動作ユニットの正面斜視図である。
図29】反転動作ユニットの分解正面斜視図である。
図30】反転動作ユニットの分解背面斜視図である。
図31】(a)は、反転動作ユニットの部分側面図であり、(b)は、図31(a)のXXXIb-XXXIb線における反転動作ユニットの部分断面図である。
図32】(a)は、反転動作ユニットの部分正面図であり、(b)は、図32(a)のXXXIIb―XXXIIb線における反転動作ユニットの部分断面図であり、(c)は、図32(b)のXXXIIc―XXXIIc線における反転動作ユニットの部分断面図であり、(d)は、図32(b)のXXXIId―XXXIId線における反転動作ユニットの部分断面図である。
図33】(a)から(c)は、反転動作ユニットの部分正面図であり、(d)から(f)は、反転動作ユニットの部分側面図である。
図34】反射部材及び伝達部材の部分側面図である。
図35】(a)及び(b)は、第2スライド動作ユニットの正面斜視図である。
図36】第2スライド動作ユニットの分解正面斜視図である。
図37】第2スライド動作ユニットの分解正面斜視図である。
図38】第2スライド動作ユニットの分解背面斜視図である。
図39】第2スライド動作ユニットの分解背面斜視図である。
図40】(a)から(c)は、第2スライド動作ユニットの正面図である。
図41】(a)から(c)は、第2スライド動作ユニットの正面図である。
図42】第2スライド動作ユニットの部分背面図である。
図43】第2実施形態における駆動ギア、伝達装置及びL字型レバーの正面図である。
図44】駆動ギア、伝達装置及びL字型レバーの正面図である。
図45】(a)及び(b)は、揺動動作ユニットの正面図である。
図46】(a)及び(b)は、揺動動作ユニットの正面図である。
図47】(a)は、第1スライド動作ユニットの正面図であり、(b)は、第1スライド動作ユニットの背面図である。
図48】(a)から(c)は、第2スライド動作ユニットの部分正面図である。
図49】第1可変入賞装置の分解斜視図である。
図50】(a)はLa-La断面の第1可変入賞装置の断面図であり、(b)は、Lb-Lb断面図であり、(c)は、第1可変入賞装置の上面図である。
図51】(a)~(b)は、第1可変入賞装置の一部の背面図である。
図52】第1制御例における各種カウンタの概要を示す図である。
図53】(a)は、第1制御例における第2当たり乱数カウンタC4と普通図柄における当たりとの対応関係を模式的に示した模式図であり、(b)は、第1制御例における主制御装置内のROMの電気的構成を示すブロック図であり、(c)は、第1制御例における主制御装置内のRAMの電気的構成を示すブロック図である。
図54】(a)は、第1制御例における音声ランプ制御装置内のROMの電気的構成を示すブロック図であり、(b)は、第1制御例における音声ランプ制御装置内のRAMの電気的構成を示すブロック図である。
図55】(a)は、第1制御例における変動パターン選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、長押し演出抽選テーブルの内容を模式的に示した模式図である。
図56】第1制御例における表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
図57】第1制御例における表示データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。
図58】第1制御例における転送データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。
図59】第1制御例における描画リストの一例を模式的に示した模式図である。
図60】(a)~(b)は、第3図柄表示装置で表示される報知態様の一例である。
図61】(a)~(b)は、第3図柄表示装置で表示される長押し演出の一例である。
図62】(a)~(b)は、第3図柄表示装置で表示される長押し演出の一例である。
図63】主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
図64】主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
図65】主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動開始処理を示したフローチャートである。
図66】主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。
図67】主制御装置内のMPUにより実行される先読み処理を示すフローチャートである。
図68】主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理を示すフローチャートである。
図69】主制御装置内のMPUにより実行されるスルーゲート通過処理を示すフローチャートである。
図70】主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。
図71】主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。
図72】主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
図73】主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理を示すフローチャートである。
図74】主制御装置内のMPUにより実行される大当たり動作設定処理を示すフローチャートである。
図75】主制御装置内のMPUにより実行されるエンディング処理を示すフローチャートである。
図76】主制御装置内のMPUにより実行される報知処理を示すフローチャートである。
図77】主制御装置内のMPUにより実行される入賞処理を示すフローチャートである。
図78】主制御装置内のMPUにより実行される異常処理を示すフローチャートである。
図79】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。
図80】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。
図81】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。
図82】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理を示したフローチャートである。
図83】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される枠ボタン入力監視・演出処理を示したフローチャートである。
図84】表示制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。
図85】表示制御装置内のMPUにより実行されるブート処理を示すフローチャートである。
図86】(a)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド割込処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるV割込処理を示したフローチャートである。
図87】表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。
図88】(a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される変動パターンコマンド処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行される停止種別コマンド処理を示したフローチャートである。
図89】(a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される背面画像変更コマンド処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるエラーコマンド処理を示したフローチャートである。
図90】表示制御装置内のMPUにより実行される長押し演出処理を示したフローチャートである。
図91】表示制御装置内のMPUにより実行される表示設定処理を示したフローチャートである。
図92】表示制御装置内のMPUにより実行される警告画像設定処理を示したフローチャートである。
図93】表示制御装置内のMPUにより実行されるポインタ更新処理を示したフローチャートである。
図94】(a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される転送設定処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行される常駐画像転送設定処理を示したフローチャートである。
図95】表示制御装置内のMPUにより実行される通常画像転送設定処理を示したフローチャートである。
図96】表示制御装置内のMPUにより実行される描画処理を示したフローチャートである。
図97】(a)は、第2制御例における音声ランプ制御装置内のROMの電気的構成を示すブロック図であり、(b)は、第2制御例における音声ランプ制御装置内のRAMの電気的構成を示すブロック図であり、(c)は、捕獲演出抽選テーブルの一例を示した模式図である。
図98】(a)~(b)は、第3図柄表示装置で表示される捕獲演出の表示態様の一例である。
図99】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される枠ボタン入力監視・演出処理2を示したフローチャートである。
図100】表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理2を示したフローチャートである。
図101】表示制御装置内のMPUにより実行されるSW演出処理を示したフローチャートである。
図102】表示制御装置内のMPUにより実行される表示設定処理2を示したフローチャートである。
図103】表示制御装置内のMPUにより実行されるSW演出表示設定処理を示したフローチャートである。
図104】第3制御例における主制御装置内のRAMの電気的構成を示すブロック図である。
図105】主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理2を示すフローチャートである。
図106】主制御装置内のMPUにより実行される時短中変動処理を示すフローチャートである。
図107】(a)~(b)は、第3図柄表示装置で表示される仮停止演出の表示態様の一例である。
図108】表示御装置内のMPUにより実行される表示設定処理3を示すフローチャートである。
図109】表示御装置内のMPUにより実行される図柄仮停止設定処理を示すフローチャートである。
図110】第1実施形態における遊技盤13の部分拡大図である。
図111】第5制御例におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。
図112】第5制御例における遊技盤13の部分拡大図である。
図113】(a)~(b)は、第5制御例におけるV入賞装置の一部の背面図である。
図114】第5制御例におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
図115】第5制御例における各種カウンタの概要を示す図である。
図116】(a)は、第5制御例における主制御装置内のROMの電気的構成を示すブロック図であり、(b)は、第5制御例における主制御装置内のRAMの電気的構成を示すブロック図である。
図117】(a)は、第5制御例における第1当たり乱数テーブルの内容を模式的に示す模式図であり、(b)は、第5制御例における第1乱数カウンタC1と第1特別図柄における大当たり判定値との対応関係を模式的に示した模式図であり、(c)は、第5制御例における第1乱数カウンタC1と第2特別図柄における大当たり判定値との対応関係を模式的に示した模式図であり、(d)は、第5制御例における第2当たり乱数カウンタC4と普通図柄における当たりとの対応関係を模式的に示した模式図である。
図118】(a)は、第5制御例における第1当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第5制御例における第1当たり種別カウンタC2と第1特別図柄における大当たり種別との対応関係を模式的に示した模式図であり、(c)は、第5制御例における第1当たり種別カウンタC2と第2特別図柄における大当たり種別との対応関係を模式的に示した模式図である。
図119】(a)は、第5制御例における小当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第5制御例における小当たり種別カウンタC5と第1特別図柄における小当たり種別との対応関係を模式的に示した模式図であり、(c)は、小当たり種別カウンタC5と第2特別図柄における小当たり種別との対応関係を模式的に示した模式図である。
図120】(a)は、第5制御例における変動パターン選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第5制御例における大当たり時における変動種別カウンタCS1と変動種別との対応関係を模式的に示した模式図であり、(c)は、第5制御例における外れ時(通常)における変動種別カウンタCS1と変動種別との対応関係を模式的に示した模式図であり、(d)は、第5制御例における時短における変動種別カウンタCS1と変動種別との対応関係を模式的に示した模式図である。
図121】(a)は第5制御例における音声ランプ制御装置内のROMの構成を模式的に示す模式図であり、(b)は第5制御例における音声ランプ制御装置内のRAMの構成を模式的に示す模式図である。
図122】第5制御例におけるゲームフローを模式的に示した模式図である。
図123】(a)は第5制御例における第2入賞口への遊技球の入賞からV入賞スイッチへの遊技球の通過に基づく大当たりの発生までを示したタイムチャートであり、(b)は第5制御例における第2入賞口への遊技球の入賞から特別図柄による大当たりの発生までを示したタイムチャートである。
図124】(a)は第5制御例における第3図柄表示装置上で表示される表示画面であって、特図2遊技状態のうち、特図2未変動状態を示した模式図であり、(b)は第5制御例における第3図柄表示装置上で表示される表示画面であって、特図2遊技状態のうち、特図2変動状態を示した模式図である。
図125】(a)は第5制御例における第3図柄表示装置上で表示される表示画面であって、特図2遊技状態のうち、小当たり遊技状態を示した模式図であり、(b)は第5制御例における第3図柄表示装置上で表示される表示画面であって、特図2遊技状態のうち、V入賞スイッチへの遊技球の通過に基づく大当たりが発生示した状態を示した模式図である。
図126】(a)は、第5制御例における第3図柄表示装置上で表示される表示画面であって、特図2遊技状態のうち、大当たり開始時の状態を示した模式図であり、(b)は第5制御例における第3図柄表示装置上で表示される表示画面であって、特図2遊技状態のうち、大当たり後に時短遊技が付与される状態であることを示す模式図であり、(c)は第5制御例における第3図柄表示装置上で表示される表示画面であって、特図2遊技状態のうち、大当たり後に特図1遊技状態へと移行する状態であることを示す模式図である。
図127】(a)は、図125(b)のタイミングで表示される表示画面であって、大当たりDが発生した状態であることを示す模式図であり、(b)は図125(b)のタイミングで表示される表示画面であって、保留内に大当たりCがある状態発を示した模式図である。
図128】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
図129】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
図130】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動開始処理2を示すフローチャートである。
図131】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行される通常変動開始処理を示すフローチャートである。
図132】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行される時短変動開始処理を示すフローチャートである。
図133】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり開始設定処理を示すフローチャートである。
図134】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。
図135】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行される先読み処理2を示すフローチャートである。
図136】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理を示すフローチャートである。
図137】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行されるV入口通過処理を示すフローチャートである。
図138】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行されるV通過処理を示すフローチャートである。
図139】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
図140】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理2を示すフローチャートである。
図141】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり制御処理を示すフローチャートである。
図142】第5制御例における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり終了処理を示すフローチャートである。
図143】第5制御例における音声ランプ御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理2を示すフローチャートである。
図144】第5制御例における音声ランプ御装置内のMPUにより実行される当たり関連処理を示すフローチャートである。
図145】第5制御例における音声ランプ御装置内のMPUにより実行されるV通過処理を示すフローチャートである。
図146】第5制御例における表示御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示すフローチャートである。
図147】第5制御例における表示御装置内のMPUにより実行される当たり関連コマンド処理を示すフローチャートである。
図148】(a)は、第5制御例における表示御装置内のMPUにより実行される大当たり開始コマンド処理を示すフローチャートであり、(b)は、第5制御例における表示制御装置内のMPUにより実行されるラウンド数コマンド処理を示すフローチャートである。
図149】(a)は、第5制御例における表示御装置内のMPUにより実行される大当たり終了コマンド処理を示すフローチャートであり、(b)は、第5制御例における表示制御装置内のMPUにより実行される小当たり開始コマンド処理を示すフローチャートである。
図150】(a)は、第5制御例における表示御装置内のMPUにより実行される小当たり終了コマンド処理を示すフローチャートであり、(b)は、第5制御例における表示制御装置内のMPUにより実行されるV入口通過コマンド処理を示すフローチャートである。
図151】(a)は、第5制御例における表示御装置内のMPUにより実行される3V演出コマンド処理を示すフローチャートであり、(b)は、第5制御例における表示制御装置内のMPUにより実行される2V演出コマンド処理を示すフローチャートである。
図152】第5制御例における表示御装置内のMPUにより実行されるV演出コマンド処理を示すフローチャートである。
図153】第5制御例における変形例のゲームフローを模式的に示した模式図である。
図154】第6制御例における迂回路部材の斜視拡大図である。
図155】第6制御例における第1可変入賞装置の一部の背面図である。
図156】第6制御例における流路開放装置を斜視した模式図である。
図157】第7制御例における(a)~(c)は、連続チャンス演出の実行システムについて模式的に示した模式図である。
図158】第7制御例における(a)及び(b)は、連続チャンス演出の表示態様の一例を模式的に示した模式図である。
図159】第7制御例における(a)及び(b)は、連続チャンス演出の表示態様の一例を模式的に示した模式図である。
図160】(a)は、第7制御例における主制御装置内のROMの電気的構成を示すブロック図であり、(b)は、第7制御例における主制御装置内のRAMの電気的構成を示すブロック図である。
図161】(a)は、第7制御例における大当たり時における変動種別カウンタCS1と変動種別との対応関係を模式的に示した模式図であり、(b)は、第7制御例における外れ時(通常)における変動種別カウンタCS1と変動種別との対応関係を模式的に示した模式図であり、(c)は、第7制御例における外れ時(確変)における変動種別カウンタCS1と変動種別との対応関係を模式的に示した模式図である。
図162】(a)は、第7制御例における当たり時の連続チャンス回数テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第7制御例における外れ時の連続チャンス回数テーブルの内容を模式的に示した模式図である。
図163】第7制御例における潜伏回数抽選テーブルの内容を模式的に示した模式図である。
図164】第7制御例における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
図165】第7制御例における主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。
図166】第7制御例における主制御装置内のMPUにより実行される先読み処理2を示すフローチャートである。
図167】第7制御例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理3を示すフローチャートである。
図168】第7制御例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞情報処理を示すフローチャートである。
図169】第7制御例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理2を示すフローチャートである。
図170】第7制御例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される後前兆設定処理を示すフローチャートである。
図171】第8制御例におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
図172】(a)は、第8制御例における主制御装置内のROMの電気的構成を示すブロック図であり、(b)は、第8制御例における第1当たり種別テーブルの内容を模式的に示す模式図である。
図173】第8制御例における主制御装置内のRAMの電気的構成を示すブロック図である。
図174】(a)及び(b)は、第8制御例における大当たり遊技が実行される場合の、遊技状態と確変スイッチへの遊技球の通過状態と外部出力端子板の各端子の出力との関係を示したタイミングチャートである。
図175】(a)及び(b)は、第8制御例における大当たり遊技が連続して実行される場合の、遊技状態と確変スイッチへの遊技球の通過状態と外部出力端子板の各端子の出力との関係を示したタイミングチャートである。
図176】第8制御例における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
図177】第8制御例における主制御装置内のMPUにより実行される外部出力処理を示すフローチャートである。
図178】第9制御例における主制御装置内のRAMの電気的構成を示すブロック図である。
図179】(a)及び(b)は、第8制御例における大当たり遊技が実行される場合の、遊技状態と確変スイッチへの遊技球の通過状態と外部出力端子板の各端子の出力との関係を示したタイミングチャートである。
図180】第9制御例における主制御装置内のMPUにより実行される外部出力処理を示すフローチャートである。
図181】(a)は、第5制御例の第1変形例における時短用変動パターンテーブルの内容を模式的に示す模式図であり、(b)は、第5制御例の第1変形例における第1特別図柄時短用変動パターンテーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、第5制御例の第1変形例における第2特別図柄時短用変動パターンテーブルAの内容を模式的に示した模式図であり、(d)は、第5制御例の第1変形例における第2特別図柄時短用変動パターンテーブルBの内容を模式的に示した模式図である。
図182】第5制御例の第1変形例における遊技の流れを示したタイミングチャートである。
図183】第5制御例の第1変形例における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理10を示すフローチャートである。
図184】第5制御例の第1変形例における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理10を示すフローチャートである。
図185】第5制御例の第1変形例における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理10を示すフローチャートである。
図186】第5制御例の第2変形例における各種カウンタの概要を示す図である。
図187】(a)は、第5制御例の第2変形例における主制御装置内のROMの電気的構成を示すブロック図であり、(b)は、第5制御例の第2変形例における第2当たり乱数カウンタC4と普通図柄における当たりとの対応関係を模式的に示した模式図である。
図188】(a)は、第5制御例の第2変形例における普通図柄変動パターンテーブルの内容を模式的に示す模式図であり、(b)は、第5制御例の第2変形例における通常用普図変動パターンテーブルAの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、第5制御例の第2変形例における通常用普図変動パターンテーブルBの内容を模式的に示した模式図であり、(d)は、第5制御例の第2変形例における時短用普図変動パターンテーブルの内容を模式的に示した模式図である。
図189】第5制御例の第2変形例における主制御装置内のRAMの電気的構成を示すブロック図である。
図190】第5制御例の第2変形例における遊技の流れを示したタイミングチャートである。
図191】第5制御例の第2変形例における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理11を示すフローチャートである。
図192】第5制御例の第2変形例における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動パターンB設定処理を示すフローチャートである。
図193】第5制御例の第2変形例における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理11を示すフローチャートである。
図194】第5制御例の第2変形例における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理11を示すフローチャートである。
図195】第5制御例の第2変形例における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動パターンA設定処理を示すフローチャートである。
図196】第5制御例の第3変形例における遊技の流れを示したタイミングチャートである。
図197】第5制御例の第3変形例における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり制御処理12を示すフローチャートである。
図198】第5制御例の第3変形例における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり終了処理12を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1から図42を参照し、第1実施形態として、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の一実施形態について説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3はパチンコ機10の後面図である。
【0018】
図1に示すように、パチンコ機10は、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
【0019】
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の正面を球(遊技球)が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の正面領域に発射する球発射ユニット112a(図4参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の正面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
【0020】
内枠12の正面側には、その正面上側を覆う正面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。正面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として正面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と正面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
【0021】
正面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。正面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の正面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
【0022】
正面枠14には、球を貯留する上皿17が正面側へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112a(図4参照)へと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される演出のステージを変更したり、スーパーリーチの演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
【0023】
正面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29~33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29~33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29~33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、正面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
【0024】
また、右側の電飾部32下側には、正面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13正面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等がパチンコ機10の正面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29~33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
【0025】
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
【0026】
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の正面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設される。
【0027】
操作ハンドル51の内部には、球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する発射停止スイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量(回動位置)を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)などが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回動操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が回動操作量に対応して変化し、その可変抵抗器の抵抗値に対応した強さ(発射強度)で球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の正面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび発射停止スイッチ51bがオフとなっている。
【0028】
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
【0029】
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工したベース板60に、球案内用の多数の釘(図示せず)や風車(可動部材310を図示し、その他は図示せず)の他、レール61,62、一般入賞口63、第1入賞口64、第2入賞口640、第1可変入賞装置65、第2可変入賞装置(図示せず)、普通図柄始動口(スルーゲート)67、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12(図1参照)の裏面側に取り付けられる。ベース板60は光透過性の樹脂材料からなり、その正面側からベース板60の後面側に配設された各種構造体を遊技者に視認させることが可能に形成される。一般入賞口63、第1入賞口64、第2入賞口640、第1可変入賞装置65、第2可変入賞装置(図示せず)、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の正面側からタッピングネジ等により固定されている。
【0030】
遊技盤13の正面中央部分は、正面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の正面側から視認することができる。以下に、主に図2を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
【0031】
遊技盤13の正面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の正面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の正面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の正面であって2本のレール61,62とレール間を繋ぐ樹脂製の外縁部材73とにより区画して形成される領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
【0032】
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図4参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。
【0033】
遊技領域の正面視左側下部(図2の左側下部)には、発光手段である複数のLED及び7セグメント表示器を備える第1図柄表示装置37A,37Bが配設されている。第1図柄表示装置37A,37Bは、主制御装置110(図4参照)で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。本実施形態では、第1図柄表示装置37A,37Bは、球が、第1入賞口64へ入賞したか、第2入賞口640へ入賞したかに応じて使い分けられるように構成されている。具体的には、球が、第1入賞口64へ入賞した場合には、第1図柄表示装置37Aが作動し、一方で、球が、第2入賞口640へ入賞した場合には、第1図柄表示装置37Bが作動するように構成されている。
【0034】
また、第1図柄表示装置37A,37Bは、LEDにより、パチンコ機10が確変中か時短中か通常中であるかを点灯状態により示したり、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が確変大当たりに対応した図柄か普通大当たりに対応した図柄か外れ図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示すと共に、7セグメント表示装置により、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行う。なお、複数のLEDは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
【0035】
尚、本パチンコ機10では、第1入賞口64及び第2入賞口640へ入賞があったことを契機として抽選が行われる。パチンコ機10は、その抽選において、大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、大当たりと判定した場合はその大当たり種別の判定も行う。ここで判定される大当たり種別としては、15R確変大当たり、4R確変大当たり、15R通常大当たりが用意されている。第1図柄表示装置37A,37Bには、変動終了後の停止図柄として抽選の結果が大当たりであるか否かが示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別に応じた図柄が示される。
【0036】
ここで、「15R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことであり、「4R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことである。また、「15R通常大当たり」は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に、低確率状態へ移行すると共に、所定の変動回数の間(例えば、100変動回数)は時短状態となる大当たりのことである。
【0037】
また、「高確率状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中)の時をいい、換言すれば、特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態のことである。本実施形態における高確率状態(確変中)は、後述する第2図柄の当たり確率がアップして第2入賞口640へ球が入賞し易い遊技の状態を含む。「低確率状態」とは、確変中でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、確変の時より大当たり確率が低い状態をいう。また、「低確率状態」のうちの時短状態(時短中)とは、大当たり確率が通常の状態であると共に、大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップして第2入賞口640へ球が入賞し易い遊技の状態のことをいう。一方、パチンコ機10が通常中とは、確変中でも時短中でもない遊技の状態(大当たり確率も第2図柄の当たり確率もアップしていない状態)である。
【0038】
確変中や時短中は、第2図柄の当たり確率がアップするだけではなく、第2入賞口640に付随する電動役物640aが開放される時間も変更され、通常中と比して長い時間が設定される。電動役物640aが開放された状態(開放状態)にある場合は、その電動役物640aが閉鎖された状態(閉鎖状態)にある場合と比して、第2入賞口640へ球が入賞しやすい状態となる。よって、確変中や時短中は、第2入賞口640へ球が入賞し易い状態となり、大当たり抽選が行われる回数を増やすことができる。
【0039】
なお、確変中や時短中において、第2入賞口640に付随する電動役物640aの開放時間を変更するのではなく、または、その開放時間を変更することに加えて、1回の当たりで電動役物640aが開放する回数を通常中よりも増やす変更を行うものとしてもよい。また、確変中や時短中において、第2図柄の当たり確率は変更せず、第2入賞口640に付随する電動役物640aが開放される時間および1回の当たりで電動役物640aが開放する回数の少なくとも一方を変更するものとしてもよい。また、確変中や時短中において、第2入賞口640に付随する電動役物640aが開放される時間や、1回の当たりで電動役物640aを開放する回数はせず、第2図柄の当たり確率だけを、通常中と比してアップするよう変更するものであってもよい。
【0040】
遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入賞口64及び第2入賞口640への入賞(始動入賞)をトリガとして、第1図柄表示装置37A,37Bにおける変動表示と同期させながら、第3図柄の変動表示を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、普通図柄始動口(スルーゲート)67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示するLEDで構成される第2図柄表示装置(図示せず)とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
【0041】
第3図柄表示装置81は9インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、表示制御装置114(図4参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば上、中及び下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄(第3図柄)によって構成され、これらの第3図柄が図柄列毎に横スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110(図4参照)の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37A,37Bで行われるのに対して、その第1図柄表示装置37A,37Bの表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えばリール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
【0042】
第2図柄表示装置は、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過する毎に表示図柄(第2図柄(図示せず))としての「○」の図柄と「×」の図柄とを所定時間交互に点灯させる変動表示を行うものである。パチンコ機10では、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過したことが検出されると、当たり抽選が行われる。その当たり抽選の結果、当たりであれば、第2図柄表示装置において、第2図柄の変動表示後に「○」の図柄が停止表示される。また、当たり抽選の結果、外れであれば、第2図柄表示装置において、第3図柄の変動表示後に「×」の図柄が停止表示される。
【0043】
パチンコ機10は、第2図柄表示装置における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に、第2入賞口640に付随された電動役物640aが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。
【0044】
第2図柄の変動表示にかかる時間は、遊技状態が通常中の場合よりも、確変中または時短中の方が短くなるように設定される。これにより、確変中および時短中は、第2図柄の変動表示が短い時間で行われるので、当たり抽選を通常中よりも多く行うことができる。よって、当たり抽選において当たりとなる機会が増えるので、第2入賞口640の電動役物640aが開放状態となる機会を遊技者に多く与えることができる。よって、確変中および時短中は、第2入賞口640へ球が入賞しやすい状態とすることができる。
【0045】
なお、確変中または時短中において、当たり確率を高める、1回に当たりに対する電動役物640aの開放時間や開放回数を増やすなど、その他の方法によっても、確変中または時短中に第2入賞口640へ球が入賞しやすい状態としている場合は、第2図柄の変動表示にかかる時間を遊技状態にかかわらず一定としてもよい。一方、第2図柄の変動表示にかかる時間を、確変中または時短中において通常中よりも短く設定する場合は、当たり確率を遊技状態にかかわらず一定にしてもよいし、また、1回の当たりに対する電動役物640aの開放時間や開放回数を遊技状態にかかわらず一定にしてもよい。
【0046】
普通図柄始動口(スルーゲート)67は、可変表示装置ユニット80の下側の領域における右方において遊技盤に組み付けられ、遊技盤に発射された球のうち、遊技盤の右方を流下する球の一部が通過可能に構成されている。普通図柄始動口(スルーゲート)67を球が通過すると、第2図柄の当たり抽選が行われる。当たり抽選の後、第2図柄表示装置にて変動表示を行い、当たり抽選の結果が当たりであれば、変動表示の停止図柄として「○」の図柄を表示し、当たり抽選の結果が外れであれば、変動表示の停止図柄として「×」の図柄を表示する。
【0047】
球の普通図柄始動口(スルーゲート)67の通過回数は、合計で最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第1図柄表示装置37A,37Bにより表示されると共に第2図柄保留ランプ(図示せず)においても点灯表示される。第2図柄保留ランプは、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。
【0048】
なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37A,37B及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプの点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、普通図柄始動口(スルーゲート)67の球の通過に対する最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、普通図柄始動口(スルーゲート)67の組み付け数は1つに限定されるものではなく、複数(例えば、2つ)であっても良い。また、普通図柄始動口(スルーゲート)67の組み付け位置は可変表示装置ユニット80の右方に限定されるものではなく、例えば、可変表示装置ユニット80の左方でも良い。また、第1図柄表示装置37A,37Bにより保留球数が示されるので、第2図柄保留ランプにより点灯表示を行わないものとしてもよい。
【0049】
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入賞し得る第1入賞口64が配設されている。この第1入賞口64へ球が入賞すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入賞口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入賞口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図4参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37Aで示される。
【0050】
一方、第1入賞口64の正面視右方には、球が入賞し得る第2入賞口640が配設されている。この第2入賞口640へ球が入賞すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2入賞口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第2入賞口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図4参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37Bで示される。
【0051】
また、第1入賞口64および第2入賞口640は、それぞれ、球が入賞すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。なお、本実施形態においては、第1入賞口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と第2入賞口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数とを同じに構成したが、第1入賞口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と第2入賞口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数とを異なる数、例えば、第1入賞口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数を3個とし、第2入賞口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数を5個として構成してもよい。
【0052】
第2入賞口640には電動役物640aが付随されている。この電動役物640aは開閉可能に構成されており、通常は電動役物640aが閉鎖状態(縮小状態)となって、球が第2入賞口640へ入賞しにくい状態となっている。一方、普通図柄始動口(スルーゲート)67への球の通過を契機として行われる第2図柄の変動表示の結果、「○」の図柄が第2図柄表示装置に表示された場合、電動役物640aが開放状態(拡大状態)となり、球が第2入賞口640へ入賞しやすい状態となる。
【0053】
上述した通り、確変中および時短中は、通常中と比して第2図柄の当たり確率が高く、また、第2図柄の変動表示にかかる時間も短いので、第2図柄の変動表示において「○」の図柄が表示され易くなって、電動役物640aが開放状態(拡大状態)となる回数が増える。更に、確変中および時短中は、電動役物640aが開放される時間も、通常中より長くなる。よって、確変中および時短中は、通常時と比して、第2入賞口640へ球が入賞しやすい状態を作ることができる。
【0054】
ここで、第1入賞口64に球が入賞した場合と第2入賞口640へ球が入賞した場合とで、大当たりとなる確率は、低確率状態であっても高確率状態でも同一である。しかしながら、大当たりとなった場合に選定される大当たりの種別として15R確変大当たりとなる確率は、第2入賞口640へ球が入賞した場合のほうが第1入賞口64へ球が入賞した場合よりも高く設定されている。一方、第1入賞口64は、第2入賞口640にあるような電動役物は有しておらず、球が常時入賞可能な状態となっている。
【0055】
よって、通常中においては、第2入賞口640に付随する電動役物が閉鎖状態にある場合が多く、第2入賞口640に入賞しづらいので、電動役物のない第1入賞口64へ向けて、可変表示装置ユニット80の左方を球が通過するように球を発射し(所謂「左打ち」)、第1入賞口64への入賞によって大当たり抽選の機会を多く得て、大当たりとなることを狙った方が、遊技者にとって有利となる。
【0056】
一方、確変中や時短中は、普通図柄始動口(スルーゲート)67に球を通過させることで、第2入賞口640に付随する電動役物640aが開放状態となりやすく、第2入賞口640に入賞しやすい状態であるので、第2入賞口640へ向けて、可変表示装置80の右方を球が通過するように球を発射し(所謂「右打ち」)、普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過させて電動役物を開放状態にすると共に、第2入賞口640への入賞によって15R確変大当たりとなることを狙った方が、遊技者にとって有利となる。
【0057】
このように、本実施形態のパチンコ機10は、パチンコ機10の遊技状態(確変中であるか、時短中であるか、通常中であるか)に応じて、遊技者に対し、球の発射の仕方を「左打ち」と「右打ち」とに変えさせることができる。よって、遊技者に対して、球の打ち方に変化をもたらすことができるので、遊技を楽しませることができる。
【0058】
第1入賞口64の下方右側には第1可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、第1入賞口64又は第2入賞口640への入賞に起因して行われた大当たり抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37A又は第1図柄表示装置37Bを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
【0059】
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
【0060】
第1可変入賞装置65は、具体的には、特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として正面側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(図示せず)とを備えている。特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を正面下側に傾倒し、球が特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
【0061】
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて大当たりに対応したLEDが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。また、特定入賞口65aは1つに限るものではなく、1つ若しくは2以上の複数(例えば3つ)を配置しても良く、また配置位置も第1入賞口64の下方右側や、第1入賞口64の下方左側に限らず、例えば、可変表示装置ユニット80の左方でも良い。
【0062】
遊技盤13の下側における右隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、正面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
【0063】
遊技盤13には、第1アウト口71が設けられている。遊技領域を流下する球であって、いずれの入賞口63,64,65a,640にも入賞しなかった球は、第1アウト口71を通って図示しない球排出路へと案内される。第1アウト口71は、第1入賞口64の下方に配設される。
【0064】
遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)とが配設されている。本実施形態においては、風車の内の一つ(可動部材310と称す)が遊技盤13の正面視左側上方に配設され、図2において図示されている。
【0065】
図3に示すように、パチンコ機10の後面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
【0066】
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
【0067】
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100~104に収納されている。基板ボックス100~104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
【0068】
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
【0069】
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図4参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
【0070】
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図4参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
【0071】
次に、図4を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
【0072】
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。主制御装置110では、MPU201によって、大当たり抽選や第1図柄表示装置37A,37B及び第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。
【0073】
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
【0074】
RAM203は、各種エリア、カウンタ、フラグのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
【0075】
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図示せず)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図示せず)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。
【0076】
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37A,37B、第2図柄表示装置、第2図柄保留ランプ、特定入賞口65aの開閉板の下辺を軸として正面側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
【0077】
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群およびスライド位置検出センサSや回転位置検出センサRを含むセンサ群などからなる各種スイッチ208、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
【0078】
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
【0079】
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。
【0080】
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
【0081】
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回動操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための発射停止スイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動操作量(回動位置)に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
【0082】
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29~33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
【0083】
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、その他装置228、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。その他装置228には、駆動装置340,464,560や駆動モータ441,771,772,773,774が含まれる。
【0084】
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド、停止種別コマンド等)に基づいて、第3図柄表示装置81の表示態様を決定し、決定した表示態様をコマンド(表示用変動パターンコマンド、表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する。また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり、スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように、表示制御装置114へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた後面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた後面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで、後面画像とは、第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の後面側に表示される画像のことである。表示制御装置114は、この音声ランプ制御装置113から送信されるコマンドに従って、第3図柄表示装置81に各種の画像を表示する。
【0085】
また、音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114から第3図柄表示装置81の表示内容を表すコマンド(表示コマンド)を受信する。音声ランプ制御装置113では、表示制御装置114から受信した表示コマンドに基づき、第3図柄表示装置81の表示内容に合わせて、その表示内容に対応する音声を音声出力装置226から出力し、また、その表示内容に対応させてランプ表示装置227の点灯および消灯を制御する。
【0086】
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出などの表示を制御するものである。また、表示制御装置114は、第3図柄表示装置81の表示内容を通知する表示コマンドを適宜音声ランプ制御装置113へ送信する。音声ランプ制御装置113は、この表示コマンドによって示される表示内容にあわせて音声出力装置226から音声を出力することで、第3図柄表示装置81の表示と音声出力装置226からの音声出力とをあわせることができる。
【0087】
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110~114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110~114等に対して必要な電圧を供給する。
【0088】
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図示せず)を正常に実行し完了することができる。
【0089】
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図3参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
【0090】
次いで、図5から図42を参照して、動作ユニット200について説明する。まず、図5から図7を参照して、背面ケース210への各ユニット300~700の収容構造について説明する。
【0091】
図5は、動作ユニット200の正面斜視図であり、図6及び図7は、分解した動作ユニット200を正面視した動作ユニット200の分解正面斜視図である。なお、図7では、第2スライド動作ユニット700が背面ケース210に装着された状態が図示される。
【0092】
図5から図7に示すように、動作ユニット200は、底壁部211と、その底壁部211の外縁から立設される外壁部212とから一面側(図6紙面手前側)が開放された箱状に形成される背面ケース210を備える。背面ケース210は、その底壁部211の中央に矩形状の開口211aが開口形成されることで、正面視矩形の枠状に形成される。開口211aは、第3図柄表示装置81(図2参照)の外形に対応した(即ち、第3図柄表示装置81を配設可能な)大きさに形成される。
【0093】
動作ユニット200は、背面ケース210の内部空間に、揺動動作ユニット300、第1スライド動作ユニット400、反転動作ユニット500、装飾動作ユニット600及び第2スライド動作ユニット700がそれぞれ収容され、これを1ユニットとして構成される。
【0094】
具体的には、第2スライド動作ユニット700は、背面ケース210の外壁部212の内側面が形成する形状よりも若干小さな外形で形成され、外壁部212の内側面に当接しながら、外壁部212に囲われる態様で底壁部211に配設される(図7参照)。第2スライド動作ユニット700は、組立状態(図5参照)において、正面視で背面ケース210の開口211aと一致する位置に矩形状の開口が形成される。
【0095】
この図7に示す状態に対し、揺動動作ユニット300、第1スライド動作ユニット400、反転動作ユニット500及び装飾ユニット600は、第2スライド動作ユニット700の正面側に、それぞれ重ね合わされた積層状態で配設され、背面ケース210に収容される(図5参照)。
【0096】
このように、本実施形態では、所定の動作ユニット(例えば、第2スライド動作ユニット700)に対し、他の動作ユニット(例えば、第1スライド動作ユニット400)が正面側に重ね合わされた積層状態で配設されるので、正面視において、所定の動作ユニットを、他の動作ユニットによって遮蔽することができる。
【0097】
言い換えれば、遊技盤13(図2参照)が光透過性材料から形成され、その遊技盤13の背面側に配設される動作ユニットを遊技者が視認可能とされる場合に、所定の動作ユニットの必要な部分のみを遊技者に視認させ、他の部分を他の動作ユニットにより遊技者から遮蔽することができる。これにより、他の動作ユニットによって遮蔽される所定の演出部材については、その全体が遊技者から視認されることを前提として設計する必要がないので、その設計の自由度の向上を図ることができる。
【0098】
次いで、図8から図10を参照して、揺動動作ユニット300、第1スライド動作ユニット400及び第2スライド動作ユニット700の動作態様の概略について説明する。なお、図8から図10の説明においては、図5から図7を適宜参照する。
【0099】
図8から図10は、動作ユニット200の正面図である。なお、図8では揺動動作ユニット300の起立部材330及びアーム部材320が張出位置に配置された状態が、図9では第1スライド動作ユニット400の傾倒部材460及び吊下部材430(図22参照)が張出位置に配置された状態が、図10では第2スライド動作ユニットの各スライド部材720,740が張出位置に配置された状態が、それぞれ図示される。
【0100】
図8に示すように、揺動動作ユニット300は、基端側が揺動可能に軸支されるアーム部材320と、そのアーム部材320の基端側の反対側である揺動端側に揺動可能に軸支される起立部材330とを備えると共に、これらのアーム部材320及び起立部材330を、図5に示す退避位置と図8に示す張出位置との間で動作させる。図5に示す退避位置では、アーム部材320及び起立部材330は、背面ケース210の開口211aの下方に退避され、遊技者から視認不能とされる(図2参照)。一方、図8に示す張出位置では、アーム部材320が持ち上げられ、起立部材330が背面ケース210の開口211aの中央(即ち、第3図柄表示装置81の正面、図2参照)に配置される。
【0101】
図9に示すように、第1スライド動作ユニット400は、斜め下方にスライド移動される吊下部材430(図22参照)と、その吊下部材430の屈曲腕部433(図22参照)に揺動可能に軸支される傾倒部材460とを備えると共に、これらの吊下部材430及び傾倒部材460を、図5に示す退避位置と図9に示す張出位置との間で動作させる。図5に示す退避位置では、吊下部材430及び傾倒部材460は、背面ケース210の開口211aの右方に退避され、遊技者から視認不能とされる(図2参照)。一方、図9に示す張出位置では、吊下部材430がスライド方向(左方)終端に配置され、傾倒部材460が背面ケース210の開口211aの中央(即ち、第3図柄表示装置81の正面、図2参照)に配置される。
【0102】
図10に示すように、第2スライド動作ユニット700は、スライド移動可能に形成されるそれぞれ一対の各スライド部材720,740を備えると共に、それらの各スライド部材720,740を、図5に示す退避位置と、図10に示す張出位置との間で動作させる。図5に示す退避位置では、一対の第1スライド部材720は、背面ケース210の開口211aの左右外方に退避されると共に、一対の第2スライド部材740は、背面ケース210の開口211aの上下外方に退避され、遊技者から視認不能とされる(図2参照)。一方、図10に示す張出位置では、各スライド部材720,740が背面ケース210の開口211aの中央(即ち、第3図柄表示装置81の正面、図2参照)に配置される。
【0103】
なお、第2スライド動作ユニット700は、各スライド部材720,740が張り出した状態において、正面視で「ハート」の形状を視認可能に形成される。
【0104】
なお、後述するように、反転動作ユニット500は、矩形板状の反射部材520(図28参照)を備えると共に、その反射部材520が遊技者から視認される面を反転(裏返し)可能に形成される。反転動作ユニット500は、他の動作ユニット300,400,700に備えられるような、背面ケース210の開口211aの中央(即ち、第3図柄表示装置81の正面)に張り出す部材を持たない。そのため、反転動作ユニット500は、常に背面ケース210の開口211aの左方(図5参照)において動作される。
【0105】
これら各動作ユニット300~700は、それぞれ独立して動作可能に形成されると共に、上述したように、重ね合わされた(積層された)状態で配設されるので、各動作ユニット300~700のうちの層を違えて配設されるものについては、例え動作部材が背面ケース210の開口211aの内方に張り出す態様のものであっても同時に動作させることができる。即ち、図8から図10で例示したように、各動作ユニット300~700をそれぞれ単体で動作させるだけでなく、これらの動作を組み合わせることができるので、その演出効果を高めることができる。なお、各動作ユニット300~600が同じ層に配設され、それらの各動作ユニット300~600と、第2スライド動作ユニット700とは層を違えて配設される(図7参照)。
【0106】
図11は、動作ユニット200の正面図である。なお、図11では、第1スライド動作ユニット400の傾倒部材460が張出位置に配置されると共に、第2スライド動作ユニット700の各スライド部材720,740が張出位置に配置される。
【0107】
ここで、第1スライド動作ユニット400と第3図柄表示装置81(図2参照)との間には第2スライド動作ユニット700が配設されるため、第1スライド動作ユニット400と第3図柄表示装置81との間には第2スライド動作ユニット700分の隙間が生じる。そのため、第1スライド動作ユニット400の傾倒部材460のみが張出位置に配置される場合、正面視で第3図柄表示装置81の表示領域P(図2参照)の一部を視認できないように遮蔽することはできるが、遊技者が斜め方向(例えば正面視から左右方向に傾いた方向)から隙間を覗いて第3図柄表示装置81の表示領域Pを視認することを防止することは難しい。
【0108】
これに対し、図11に示すように、第1スライド動作ユニット400の傾倒部材460と第2スライド動作ユニット700の各スライド部材720,740とが共に張出位置に配置されることで、遊技者が斜め方向から覗く隙間を各スライド部材720,740で埋めることができる。これにより、第3図柄表示装置81の表示領域Pの一部を視認できないように確実に遮蔽することができ、動作ユニット200の演出効果を向上させることができる。
【0109】
図12は、動作ユニット200の正面図である。なお、図12では、揺動動作ユニット300の起立部材330が張出位置に配置されると共に、第2スライド動作ユニット700の各スライド部材720,740が張出位置に配置される。
【0110】
ここで、揺動動作ユニット300と第3図柄表示装置81(図2参照)との間には第2スライド動作ユニット700が配設されるため、揺動動作ユニット300と第3図柄表示装置81との間には第2スライド動作ユニット700分の隙間が生じる。そのため、揺動動作ユニット300の起立部材330のみが張出位置に配置される場合、正面視で第3図柄表示装置81の表示領域P(図2参照)の一部を視認できないように遮蔽することはできるが、遊技者が斜め方向(例えば正面視から左右方向に傾いた方向)から隙間を覗いて第3図柄表示装置81の表示領域Pを視認することを防止することは難しい。
【0111】
これに対し、図12に示すように、揺動動作ユニット300の起立部材330と第2スライド動作ユニット700の各スライド部材720,740とが共に張出位置に配置されることで、遊技者が斜め方向から覗く隙間を各スライド部材720,740で埋めることができる。これにより、第3図柄表示装置81の表示領域P(図2参照)の一部を視認できないように確実に遮蔽することができ、動作ユニット200の演出効果を向上させることができる。
【0112】
図13から図20を参照して、揺動動作ユニット300について説明する。図13(a)及び図13(b)は、揺動動作ユニット300の正面斜視図である。なお、図13(a)では、アーム部材320及び起立部材330が退避位置に配置され、図13(b)では、アーム部材320及び起立部材330が張出位置に配置される。
【0113】
図13に示すように、揺動動作ユニット300のアーム部材320は、揺動軸312を中心に揺動され、その揺動の前後で起立部材330のアーム部材320に対する姿勢が変化される(張出位置に向かうほど起立する)。次に、揺動動作ユニット300の全体構成について説明する。
【0114】
図14は、揺動動作ユニット300の分解正面斜視図であり、図15は、揺動動作ユニット300の分解背面斜視図である。
【0115】
図14及び図15に示すように、揺動動作ユニット300は、板状に形成されるベース部材310と、そのベース部材310に基端側を軸支されるアーム部材320と、そのアーム部材320の基端側の反対側の端部である揺動端側に内嵌軸支される起立部材330と、ベース部材310の正面視(図14参照)右下部の背面に配設される駆動装置340と、その駆動装置340の駆動ギア341に歯合されると共にアーム部材320に連結される伝達装置350と、アーム部材320に付勢力を与えるねじりバネ360と、ベース部材310の正面視右下部の正面に取り付けられるカバー部材370と、を主に備えて構成される。
【0116】
ベース部材310は、厚み方向と前後方向を一致させると共に揺動動作ユニット300の骨格となる部材であって、厚み方向に穿設される嵌合孔311と、その嵌合孔311に固着される円柱状の揺動軸312と、嵌合孔311の下方において厚み方向に突設される伝達軸313と、その伝達軸313と隣り合って穿設される駆動ギア挿通孔314と、嵌合孔311と同心円状に延設される一対の長孔である案内孔315と、その案内孔315の正面視(図14参照)左方に形成されると共に、案内孔315とは左右反対側に曲げられて延設される長孔である起立孔316と、嵌合孔311の正面視右方において正面側に鉤状に突設される鉤部317と、を備える。
【0117】
アーム部材320は、揺動動作ユニット330を背面ケース210の開口211a(図5参照)の内方に張り出させるための部材であって、長尺板状に形成される本体部321と、その本体部321の基端側に配設される貫通した筒状の筒状部322と、本体部321の揺動端側に筒状部322と同じ方向に開口される摺動リング部323と、本体部321の正面側に嵩上げされて配設される板状の前当部324と、筒状部322から放射状に引かれる直線に沿って延設される長孔状の解除孔325と、本体部321の背面側に形成されベース部材310へ向けて突設される一対の摺動部326と、筒状部322の正面視(図14参照)左方において正面側へ向けて突設される突設部327と、を備える。
【0118】
筒状部322は、ベース部材310の揺動軸312に外嵌軸支される部分である。即ち、アーム部材310は揺動軸312に軸支された筒状部322を支点に揺動される。
【0119】
摺動リング部323は、起立部材330を内嵌軸支する部分である。大径に形成されており、起立部材330のぐらつきを抑制する。
【0120】
前当部324は、本体部321に基端側付近で締結固定され、揺動端側付近においては締結されない。そのため、前当部324と本体部321との間に隙間が形成され、アーム部材320が退避位置に配置された状態において、起立部材330の張出端側の部分が前当部324と本体部321との間の隙間に収容される(図16参照)。
【0121】
解除孔325は、伝達装置350の規制摺動部351と連結される長孔であり、伝達装置350、筒状部322及び解除孔325の位置関係でアーム部材320の揺動を規制するという作用を生じる孔であるが、詳細は後述する。
【0122】
一対の摺動部326は、ベース部材の一対の案内孔315にそれぞれ挿通されるので、アーム部材320の揺動中に、一対の摺動部326が一対の案内孔315に摺動されることでアーム部材320のがたつきを抑制すると共に、アーム部材320の揺動を安定させる。なお、摺動部326の先端にはリング状のカラー部材が回転可能に締結固定されるので、摺動部326が案内孔315から脱落することを防止すると共にアーム部材320の揺動動作を安定させることができる。
【0123】
突設部327は、ねじりバネ360の移動端側腕部362が係止される部分であって、ねじりバネ360の付勢力が伝達される部分である。
【0124】
起立部材330は、アーム部材320の上昇方向への揺動により背面ケース210の開口211a(図5参照)の正面側に配置される部材であって、板状の本体部331と、その本体部331の背面側から大径リング状に張り出される張出リング部332と、基端側において背面側に突設される変化摺動部333と、張出リング部332の外径よりも大径の円板状に形成されると共に変化摺動部333に締結固定される抜止部334と、を備える。
【0125】
本体部331は、長径方向D1(図16参照)と、短径方向D2(図16参照)とを備える楕円形板状に形成される。
【0126】
張出リング部332は、アーム部材320の摺動リング部323の内径よりも若干小さな外径で形成される。そのため、起立部材330は、張出リング部332の外側面が摺動リング部323の内側面に広範囲(大面積)で当接され揺動可能に軸支される。そのため、大型の起立部材330を一カ所で軸支する場合であっても、アーム部材320の揺動に伴う起立部材330のぐらつきを抑制することができる。
【0127】
変化摺動部333は、ベース部材310の起立孔316に挿通され、アーム部材320が揺動されるに伴って起立部材330の姿勢を変化させる役割を有する部分であるが、詳細は後述する。なお、変化摺動部333の先端にはリング状のカラー部材が回転可能に締結固定されるので、変化摺動部333が起立孔316から脱落することを防止すると共にアーム部材320の揺動動作を安定させることができる。
【0128】
抜止部334は、アーム部材320の摺動リング部323の内径よりも若干大きな外形で形成され、起立部材330の本体部331に締結固定されると共に、アーム部材320の摺動リング部323の背面側に当接される。よって、抜止部334によって、起立部材330をアーム部材320から引き抜き不能に形成することができる。
【0129】
駆動装置340は、ベース部材310の背面側に配設されると共にアーム部材320を駆動させるモータであり、回転駆動される駆動ギア341を備え、その駆動ギア341は、ベース部材310の駆動ギア挿通孔314を通してベース部材310の正面側に配設される(図20参照)。
【0130】
伝達装置350は、駆動装置340の駆動力が最初に伝達される部材であって、基端側においてベース部材310の伝達軸313に軸支されると共に駆動装置340の駆動ギア341に歯合される。また、基端側の反対側の端部である揺動端に、正面側へ向けて突設される規制摺動部351を備える。
【0131】
その規制摺動部351は、アーム部材320の解除孔325に挿通され、アーム部材320の揺動動作中において、規制摺動部351は、アーム部材320の解除孔325に摺動される。また、特にアーム部材320が張出位置から退避位置へ向けて揺動される場合には、伝達装置350を通して伝達される駆動装置340の駆動力によりアーム部材320が揺動される。
【0132】
ねじりバネ360は、アーム部材320の揺動動作において、特にアーム部材320が退避位置から張出位置へ揺動される場合の動力源となる弾性バネであって、ベース部材310の鉤部317に支えられる(下方へ向けて押さえられる)基端側腕部361と、アーム部材320の突設部327に支えられる(下方へ向けて押さえられる)移動端側腕部362と、を備える。
【0133】
次いで、図16から図18を参照して、揺動動作ユニット300の揺動動作について説明する。図16(a)、図17(a)及び図18(a)は、アーム部材320の揺動動作および起立部材330の姿勢変化を時系列で図示した揺動動作ユニット300の正面図であり、図16(b)、図17(b)及び図18(b)は、アーム部材320の揺動動作および起立部材330の姿勢変化を時系列で図示した揺動動作ユニット300の背面図である。なお、図16では、アーム部材320が退避位置に配置された状態が、図17では、起立孔316の曲率が変化する点に起立部材330の変化摺動部333が配置された状態が、図18では、アーム部材320が張出位置に配置された状態が、それぞれ図示される。
【0134】
図16に示すように、アーム部材320が退避位置に配置された状態において、起立部材330は長径方向D1(図16左右方向)を水平方向に倒した姿勢をとる。このとき、起立部材330の張出端側の部分は、アーム部材320の本体部321と前当部324との間に収納される。
【0135】
即ち、アーム部材320が退避位置に配置された状態において、アーム部材320を遊技者から遮蔽するために必要なスペースを利用して、起立部材330を遊技者から遮蔽することができる。よって、第3図柄表示装置81の表示領域P(図2参照)の外方において限られたスペースを有効に利用することができる。
【0136】
また、アーム部材320の一対の摺動部326が案内孔315の下端に配置されると共に、起立部材330の変化摺動部333が起立孔316の下端に配置される。これにより、一対の摺動部326と変化摺動部333とをアーム部材320が下方へ向けて揺動される際のストッパとして機能させることができる。
【0137】
図17に示すように、アーム部材320が張出位置へ向けて揺動されると、長径方向D1が鉛直方向へ向く姿勢(起立姿勢)に起立部材330が姿勢変化される。
【0138】
ベース部材310の案内孔315の壁面(ベース部材310の厚み方向に形成される壁面)の厚み方向に沿った寸法(板厚)は、案内孔315の下端付近よりも上端付近の方が大きくされる。そして、案内孔315の上端付近において、案内孔315の壁面の寸法がアーム部材320の本体部321とカラー部材とで挟まれる摺動部326の長さより若干短い寸法で形成される。即ち、アーム部材320の本体部321及びカラー部材とベース部材310との間で形成される隙間は、案内孔315の上端付近よりも下端付近の方が大きくなる。なお、本実施形態では、形成される隙間が徐々に変化する態様で形成される。
【0139】
アーム部材320の本体部321及びカラー部材とベース部材310との間で形成される隙間は、案内孔315の上端付近よりも下端付近の方が大きくなる。そのため、退避位置からの始動時にアーム部材320が案内孔315から受ける抵抗を抑制でき、アーム部材320の始動時の高速さを確保することができる。
【0140】
また、案内孔315の上端付近では、ベース部材310の厚み方向における案内孔315の壁面の寸法(板厚)がアーム部材320の本体部321とカラー部材とで挟まれる摺動部326の長さより若干短い寸法で形成される(摺動部326の長さとベース部材310の板厚とが略同等で形成される)。そのため、案内孔315の上端付近に配置されたアーム部材320がベース部材310の厚み方向にぐらつくことを防止することができる。
【0141】
本実施形態では、アーム部材320が張出位置に配置された状態(図18参照)において、起立部材330がアーム部材320の摺動部326の上方に配置される。そのため、アーム部材320が起立部材330の重みで前倒れする(図18(a)の紙面手前側に倒れる)際に、摺動部326が前倒れの支点となる。ここで、ベース部材310の厚み方向における案内孔315の壁面の寸法(板厚)がアーム部材320の本体部321とカラー部材とで挟まれる摺動部326の長さより若干短い寸法で形成されるので、アーム部材320をベース部材310に対して面で当接させて支えることができ、アーム部材320の前倒れに対する抵抗力を向上させることができる。
【0142】
ここで、起立孔316は、下端付近に形成される姿勢変化部316aと、上端付近に形成される同心円部316bと、を備える。
【0143】
姿勢変化部316aは、長孔の延設方向が、アーム部材320の揺動軸である筒状部322(図14参照)へ向けられる部分である。姿勢変化部316aを起立部材330の変化摺動部333が摺動される場合、アーム部材320の揺動角の大きさに対する起立部材330の姿勢変化の度合いが最大となる。これは、姿勢変化部316aが、摺動リング部323の移動軌跡が形成する円と垂直な関係にあるためである。
【0144】
これにより、始動から短期間で起立部材330の姿勢変化を完了させ、遊技者に起立部材330が視認される際に、起立部材330とアーム部材320との姿勢変化を小さくすることができる。よって、退避位置では起立部材330の上下方向の遮蔽スペースを抑制しつつ、張出位置では起立部材330とアーム部材320とを一体として視認させる効果を向上させることができる。
【0145】
また、アーム部材320の退避位置からの始動時において、起立部材330に係る抵抗が抑制される。即ち、起立部材330が退避位置に配置される場合において、変化摺動部333が筒状部322を中心として回転される方向は、姿勢変化部316aと直交する。そのため、退避位置からのアーム部材320の始動時において、変化摺動部333に筒状部322を中心とした回転力がする仕事はゼロとなる(力×距離=0)。よって、退避位置からの始動時にアーム部材320に与えられる抵抗を抑制することができる。これにより、アーム部材320の始動時の高速さを確保することができる。
【0146】
同心円部316bは、長孔の延設方向がアーム部材320の筒状部322を中心とした円に沿った方向へ向けられる部分である。同心円部316bを起立部材330の変化摺動部333が摺動される場合、アーム部材320の摺動リング部323と起立部材330の変化摺動部333との相対的な位置関係が変化しないので、アーム部材320に対する起立部材330の姿勢が維持される。これにより、起立部材330とアーム部材320とを一体として視認させることができ、起立部材330とアーム部材320とを一体として行う演出を容易に実現することができる。
【0147】
図18に示すように、アーム部材320が張出位置に配置されると、アーム部材320の一対の摺動部326が案内孔315の上端に配置されると共に、起立部材330の変化摺動部333が起立孔316の上端に配置される。これにより、アーム部材320が上方へ揺動される際に、一対の摺動部326をストッパとして機能させることができる。特に、後述するように、アーム部材320はねじりバネ360の付勢力で上昇方向へ揺動されるので、モータ等で駆動させる場合に比較して、終端でのストッパの必要性は大きい。また、摺動部326が一対で形成されるので、摺動部326がストッパとして機能した場合に生じる力を分散させることができる。これにより、摺動部326の耐久性を向上させることができる。
【0148】
なお、起立部材330の変化摺動部333をストッパとして機能させることもできるが、起立部材330はアーム部材320に軸支される部材なので、強度的な問題が生じる。一方、一対の摺動部326はアーム部材320に一体に形成されているので、十分な強度を有するので。ストッパとして用いるのにより適している。
【0149】
図18に示すように、アーム部材320が張出位置に配置された場合において、起立部材330の張出端側(図18上側)は、アーム部材320の摺動リング部323よりも上方に張り出して形成される。よって、アーム部材320の揺動角度を小さくしても、起立部材330を第3図柄表示装置81(図2参照)の正面側へ張り出させる作用を確保することができ、アーム部材320の揺動角度の設計自由度を向上させることができる。
【0150】
また、アーム部材320の揺動角度を小さくしたまま、起立部材330の張出端側の移動距離は大きく確保することができるので、起立部材330の移動速度を高速にする効果を向上させることができる。この効果は、アーム部材320の揺動に対する起立部材330の姿勢変化の度合いが激しい退避位置付近(図16参照)において顕著になるので、アーム部材320の始動時の速度を高速にする効果を顕著とすることができる。
【0151】
次いで、図19を参照して、起立部材330がアーム部材320と前当部324との間に収納される直前の状態について説明する。図19(a)は、揺動動作ユニット300の正面図であり、図19(b)は、揺動動作ユニット300の背面図であり、図19(c)は、揺動動作ユニット300の底面図である。なお、図19(a)から図19(c)は、アーム部材320が張出位置と退避位置との間の中間位置に配置された状態が図示され、詳細には、アーム部材が張出位置から退避位置へ向けて揺動される場合に、起立部材330の張出端側がアーム部材320の本体部321と前当部324との間に収納され始める状態が図示される。
【0152】
図19(c)に示すように、前当部324は起立部材330の正面側(図19(c)上方)に配設される。これにより、アーム部材320の揺動時に起立部材330が摺動リング部323を支点にぐらつく(図19(c)上下方向に振れる)場合にも、起立部材330が前当部324に当接され、起立部材330のぐらつきを抑制することができる。
【0153】
ここで、起立部材330とアーム部材320の前当部324とが正面視において重なり始める位置Aが、第3図柄表示装置81の表示領域P(図2参照)の下側の縁Bよりも上方に形成される。そのため、アーム部材320が張出位置から退避位置へ揺動される場合に、起立部材330のぐらつきが大きくなる前段階(第3図柄表示装置81の表示領域Pの内方に配置される段階)で、起立部材330と前当部324との移動軌跡を前後方向に重ねることができると共に、アーム部材320の前当部324に起立部材330を当接させ起立部材330のぐらつきを抑制することができる。
【0154】
図20(a)から図20(d)は、揺動動作ユニット300のアーム部材320を退避位置から張出位置へ揺動動作させる過程を時系列で説明する図であり、アーム部材320の基端側における揺動動作ユニット300の部分正面拡大図である。なお、図20(b)は、アーム部材320が退避位置から張出位置へ向けて所定量だけ揺動動作された状態が図示され、図20(c)は、図20(b)の状態からアーム部材320が張出位置へ向けて所定量だけ揺動動作された状態が図示され、図20(a)から図20(d)は、カバー部材370の図示が省略される。
【0155】
まず、アーム部材320が張出位置から退避位置へ揺動される場合(図20(d)から図20(a)への姿勢変化)について説明する。図20(d)に示すアーム部材320の張出位置から、駆動装置340(図14参照)の駆動ギア341が回転されることで駆動ギア341に歯合される伝達装置350が回転され、伝達装置350の規制摺動部351がアーム部材320の解除孔325を押すことによりアーム部材320が図20(c)及び図20(b)の状態を経由して移動されることで退避位置(図20(a)参照)へ配置される。即ち、アーム部材320が張出位置から退避位置へ揺動される場合には、駆動装置340の駆動力によりアーム部材320は揺動される。
【0156】
この場合、アーム部材320は下方向へ揺動されるので(図16から図18参照)、駆動装置340の必要容量を抑制することができる。例えば、電気モータであれば、モータ容量を抑制することができる。
【0157】
また、アーム部材320が張出位置に配置された状態において、案内孔315及び起立孔316は鉛直下方へ延設される(図18(b)参照)。これにより、張出位置からの揺動開始時に案内孔315及び起立孔316からアーム部材320及び起立部材330へ与えられる抵抗を抑制することができる。
【0158】
次いで、アーム部材320が退避位置から張出位置へ揺動される場合(図20(a)から図20(d)への姿勢変化)について説明する。アーム部材320には、ねじりバネ360の付勢力が作用される。アーム部材320が退避位置(図20(a)参照)に配置された状態において、ねじりバネ360の基端側腕部361はベース部材310の鉤部317に上側から押さえられ、移動端側端部362はアーム部材320の突設部327により右下方向へ押さえられる。
【0159】
これにより、ねじりバネ360は、筒状部322を支点に基端側腕部361及び移動端側腕部362の距離が縮められており、アーム部材320を持ち上げる方向(左上方向)に向けた弾性力が最も蓄積された状態にある。その弾性力によるアーム部材320の揺動は、アーム部材320の解除孔325と伝達装置350との機械的な位置関係により規制される。以下、解除孔325と伝達装置350との機械的な位置関係について説明する。
【0160】
図20(a)に示すように、アーム部材320が退避位置に配置された場合、アーム部材320の回転軸としての筒状部322と伝達装置350の規制摺動部351とを結ぶ方向Xが、伝達装置350を揺動可能に軸支するベース部材310の伝達軸313と伝達装置350の規制摺動部351とを結ぶ方向Yと直交される。
【0161】
この場合、規制摺動部351をアーム部材320と伝達装置350との関係において死点に位置させることができる。これにより、駆動装置340からの駆動力を不要としても、アーム部材320を退避位置に機械的に保持できるので、駆動装置340の消費エネルギーを抑制することができる。
【0162】
なお、本実施形態においては、アーム部材320が張出位置に配置された状態においても、規制摺動部351がアーム部材320と伝達装置350との関係において死点に位置される。これにより、駆動装置340からの駆動力を不要としても、アーム部材320を張出位置に機械的に保持できるので、駆動装置340の消費エネルギーを抑制することができる。
【0163】
アーム部材320が退避位置から張出位置へ揺動される場合の、駆動装置340の動作態様について説明する。まず、アーム部材320が退避位置(図20(a)参照)に配置された状態から、規制摺動部351をアーム部材320と伝達装置350との関係における死点から解除するために駆動装置340の駆動ギア341が正面視時計回りに所定量回転(ON状態)される。すると、駆動ギア341に歯合される伝達装置350も回転され、規制摺動部351がアーム部材320と伝達装置350との関係における死点から解除される(図20(b)参照)。
【0164】
ここで、アーム部材320が退避位置に配置された状態において、ねじりバネ360は、筒状部322を支点に基端側腕部361及び移動端側腕部362の距離が縮められており、アーム部材320を持ち上げる方向(左上方向)に向けた弾性力が最も蓄積された状態にある。
【0165】
この状態から、規制摺動部351がアーム部材320と伝達装置350との関係における死点から解除されると、ねじりバネ360の弾性力によりアーム部材320が揺動される。これにより、アーム部材320を始動時から高速で揺動させることができる。
【0166】
例えば駆動モータのように徐々に駆動力を上げる態様では、はじめから大きな駆動力をアーム部材320に加えることは難しく、アーム部材320の始動時の速度がゆっくりになりやすい。一方、本実施形態では、始動時から大きな弾性力を加えることができるので、アーム部材320の始動時の加速度を大きく確保することができる。よって、アーム部材320を始動時から高速で揺動させることができる。
【0167】
駆動ギア341を所定量回転させたら、駆動装置340は停止(OFF状態)され、駆動ギア341は空回り可能な状態にされる。アーム部材320はねじりバネ360に蓄積された弾性力で上昇方向へ揺動される(図20(c)参照)。
【0168】
アーム部材320が張出位置付近(図20(c)参照)に到達したら、駆動装置340の駆動ギア341が再度正面視時計回りに所定量回転(ON状態)され、規制摺動部351がアーム部材320と伝達装置350との関係における死点に配置される。
【0169】
即ち、アーム部材320が退避位置から張出位置へ向けて揺動される場合は、常時駆動装置340の駆動力がアーム部材320に生じるのではなく、アーム部材320が退避位置および張出位置付近に配置される場合においてのみ駆動装置340が駆動され(ON状態)、退避位置および張出位置の間においては駆動装置340が停止される(OFF状態)。これにより、常時駆動装置340の駆動力がアーム部材320に加えられる場合に比較して、駆動装置340を駆動させる期間を低減できるので、駆動装置340の寿命を向上させることができる。
【0170】
図20(a)及び図20(d)に示すように、アーム部材320が退避位置または張出位置に配置された場合、規制摺動部351及び伝達装置350を軸支する伝達軸313を結ぶ直線に直交する方向と、解除孔325の延設方向とが一致して配設される。
【0171】
これにより、退避位置または張出位置に配置された状態からアーム部材320を回転させる回転開始時点において、規制摺動部351の回転方向と解除孔325の延設方向とが一致するので、移動開始時に規制摺動部351が解除孔325から受ける抵抗を抑えることができる。よって、最も大きな力を必要とする動作開始時に必要な駆動力を低減することができる。
【0172】
次いで、図21から図27を参照して、第1スライド動作ユニット400について説明する。図21(a)及び図21(b)は、第1スライド動作ユニット400の正面斜視図である。なお、図21(a)では、吊下部材430及び傾倒部材460が退避位置に配置された状態が図示され、図21(b)では、吊下部材430及び傾倒部材460が張出位置に配置された状態が図示される。
【0173】
図21に示すように、第1スライド動作ユニット400の吊下部材430は、退避位置から斜め下方向(正面視右上から左下)へスライド移動され、そのスライド移動の過程で傾倒部材460の姿勢が変化する(張出位置に向かうほど傾倒する)。次に、第1スライド動作ユニット400の全体構成について説明する。
【0174】
図22は、第1スライド動作ユニット400の分解正面斜視図であり、図23は、第1スライド動作ユニット400の分解背面斜視図である。
【0175】
図22及び図23に示すように、第1スライド動作ユニット400は、正面視L字状に形成されるベース部材410と、そのベース部材410に正面側から取り付けられるカバー部材420と、そのカバー部材420とベース部材410との間に挟まれると共にベース部材410の正面側の側面に沿ってスライド移動される正面視略T字形状の吊下部材430と、その吊下部材430をスライド移動させる駆動力を発生する駆動装置440と、吊下部材430の基端側に一方の端部が軸支されると共に他方の端部がベース部材410に連結される長尺板状の補助部材450と、吊下部材430の基端側の反対側の端部である張出端側に軸支される傾倒部材460と、補助部材450と傾倒部材460とを連結する連結部材470と、を主に備えて構成される。
【0176】
ベース部材410は、正面視L字の板状に形成されると共に第1スライド動作ユニット400の骨格を成す部材であって、板状の本体横長部411と、その本体横長部411の右端部付近から鉛直下方へ延設される板状の本体縦長部412と、本体横長部411の正面側に左右方向に対して若干傾斜して延設されると共に直線リブ状に突設される案内リブ部413と、本体横長部の略中央部に穿設されると共に駆動装置441の駆動軸が挿通される挿通孔414と、本体縦長部412の下側部分に正面視右下方から左上方へ向けて延設される長孔状に穿設される案内孔415と、駆動装置440の各種ギアが軸支される一対の回転軸416と、を主に備える。
【0177】
本体横長部411は、上側および左右の縁に正面側へ向けて壁状に突設される外枠411aを備える。外枠411aは、正面側にカバー部材420が当接される部分であって、吊下部材430のスライド本体部431の厚み方向(吊下部材430のスライド平面の垂直方向)の長さよりも若干長く形成される。
【0178】
なお、吊下部材430のスライド平面とは、ベース部材410の正面と平行な平面を意味する。
【0179】
案内孔415は、ベース部材410の右下方から左上方へ向けて延設される。
【0180】
カバー部材420は、ベース部材410の正面側から取り付けられると共にベース部材410との間に隙間を形成する部材であって、正面視で本体横長部411と略同一形状の板状に形成される本体部421と、ベース部材410の案内リブ部413の延設される方向に沿って長孔状に穿設される連通孔422と、を主に備える。
【0181】
本体部421は、ベース部材410の本体横長部411と略同一形状に形成されるため、吊下部材430がスライド移動される場合に前後方向へ揺れたとしても、吊下部材430は前後の方向によらずベース部材410の本体横長部411及びカバー部材420の本体部421との当接面積を均等に確保することができる。
【0182】
吊下部材430は、ベース部材410とカバー部材420とで形成される隙間に配設されると共にベース部材410の案内リブ部413に沿ってスライド移動される部材であって、上側面にラックギアが刻設される横長板状のスライド本体部431と、スライド本体部431の背面側に溝状に凹設されると共にベース部材410の案内リブ部413に当接される凹設溝432と、スライド本体部431の略中央部から垂下されると共に中間で張出位置側に屈曲される板状の屈曲腕部433と、スライド本体部431の屈曲腕部433が垂下され始める部分においてスライド本体部431から正面側へ向けて突設される揺動軸434と、屈曲腕部433の先端(張出端)において正面側へ向けて延設される筒状の吊下筒435と、を主に備える。
【0183】
スライド本体部431は、ベース部材410とカバー部材420とが形成する隙間よりも若干薄く形成される。そのため、吊下部材430はベース部材410とカバー部材420との間をスライド可能となると共に厚さ方向(カバー部材420のベース部材410への締結方向)への移動を防止される。
【0184】
凹設溝432は、案内リブ部413の幅よりも若干大きい幅で形成される凹溝であり、吊下部材430は案内リブ部413を凹設溝432が摺動することにより斜め下方へスライド移動される。
【0185】
屈曲腕部433は、吊下部材430が張出位置に配置された状態において、補助部材450の長手方向に沿って延設され、吊下部材430が退避位置に配置された状態においてベース部材410の本体横長部411の下方に形成される部分に、正面側に肉厚を増して形成される増厚部433aを備える。その増厚部433aよりもスライド本体部431側の屈曲腕部433の厚みは、スライド本体部431及び増厚部433aよりも薄厚で形成される。これにより、屈曲腕部433の厚さ方向への変形が増厚部433aよりもスライド本体部431側の屈曲腕部433で局所的に生じる態様で形成される。また、屈曲腕部433の厚み方向は、ラックギアが刻設される方向(スライド方向)と垂直に形成される。
【0186】
揺動軸434は、カバー部材420の連通孔422を貫通しカバー部材420の正面側へ張り出して形成される軸であって、補助部材450の揺動孔452に挿通される。
【0187】
吊下筒435は、補助部材450の厚みを越えて延設される。これにより、吊下部材430が退避位置(図21(a)、図25(a)参照)に配置された場合に、補助部材450が吊下部材430と傾倒部材460との間に収納可能となる。
【0188】
駆動装置440は、各部材がベース部材410を前後から挟み込む形で形成されると共に吊下部材430の移動に必要な駆動力を発生させる装置であり、ベース部材410の挿通孔414に背面側から貫通される駆動軸を備える駆動モータ441と、その駆動モータ441の駆動軸に軸支されると共にベース部材410の正面に配設される駆動ギア442と、その駆動ギア442に歯合されると共に一対の回転軸416にそれぞれ軸支される一対の伝達ギア443と、を主に備える。
【0189】
一対の伝達ギア443の内の一方は、吊下部材430のスライド本体部431の上側面に刻設されるラックギアに歯合される(図25参照)。そのため、駆動モータ441の駆動力により駆動ギア442及び一対の伝達ギア443が回転されると、その伝達ギア443に歯合される吊下部材430がスライド移動される。
【0190】
補助部材450は、カバー部材420の正面側に配設される部材であって一方の端部が吊下部材430に軸支されると共に他方の端部がベース部材410の案内孔415にスライド移動可能に連結され、長尺板状に形成される本体部451と、一方の端部に穿設される揺動孔452と、他方の端部で背面方向へ突設されるスライド軸453と、本体部451の中間位置から背面方向へ突設される吊下軸454と、を主に備える。
【0191】
なお、補助部材450は吊下部材430に軸支されると共に他方の端部がベース部材410の案内孔415にスライド移動可能に連結されることで厚み方向(図25紙面垂直方向)に移動不能に形成される。また、吊下部材430が退避位置へスライド移動するほど補助部材450が屈曲腕部433の増厚部433aの先端に近づく(揺動される)態様で形成される。これにより、吊下部材430が厚み方向にぐらついても、吊下部材430が補助部材450に当接することで吊下部材430のぐらつきを抑制することができる。
【0192】
揺動孔452は、吊下部材430の揺動軸434に外嵌軸支される。これにより、揺動軸434を軸に補助部材450が揺動可能に形成される。即ち、吊下部材430がスライド移動されるのに伴って、補助部材450は揺動軸434を軸に揺動(傾倒)される。
【0193】
スライド軸453は、ベース部材410の案内孔415にスライド可能に連結される。これにより、補助部材450の他方の端部(正面視右下方の端部)は案内孔415の延設方向に沿ってスライド移動される。なお、吊下部材430が張出位置(図26参照)に配置された場合にスライド軸453は案内孔415の上端(左上端)に配置され、吊下部材430が退避位置(図25参照)に配置された場合にスライド軸453は案内孔415の下端(右下端)に配置される。
【0194】
傾倒部材460は、吊下部材430の吊下筒435に軸支されると共に独立の駆動源(駆動装置464)を有する部材であって、吊下部材430に軸支されると共に長尺板状に形成されるベース部材461と、そのベース部材461の下部に正面側から締結されると共にベース部材461との間に隙間を形成する第1カバー部材462と、その第1カバー部材462とベース部材461との間に形成される隙間に配設される伝達装置463と、その伝達装置463に伝達される駆動力を発生する駆動装置464と、伝達装置463に連結されると共にベース部材461の長手方向にスライド可能に形成される移動ベース部材465と、その移動ベース部材465の正面側に配設されると共に移動ベース部材465に締結固定される第2カバー部材466と、を主に備える。
【0195】
ベース部材461は、長尺板状に形成される部材であって、背面側に円柱状に突設されると共に吊下部材430の吊下筒435に内嵌軸支される吊下軸461aと、その吊下軸461aと併設される連結軸461bと、その連結軸461bと隣接されると共に背面側へ開口が向けられる箱状に形成される収納部461cと、その収納部461cの上方において正面側に突設される一対の回転軸461dと、ベース部材461の長手方向に沿って複数併設される長孔状のスライド孔461eと、を主に備える。
【0196】
収納部461cは、駆動装置464を収納するスペースを形成すると共に、底部に駆動装置464の駆動軸464aを貫通させる孔が穿設される。
【0197】
伝達装置463は、駆動軸464aに軸支される駆動ギア463aと、その駆動ギア463aに歯合されると共に一対の回転軸461dに軸支される一対の伝達ギア463bと、その一対の伝達ギア463bの内、移動ベース部材465側に配設される伝達ギア463bから偏心した位置において突設されるクランクピン463cと、を主に備える。
【0198】
クランクピン463cは、駆動ギア463aが回転され伝達ギア463bが回転されることで、回転軸461dを支点に回転される。
【0199】
移動ベース部材465は、長尺板状に形成される部材であって、背面側から複数(本実施形態では3箇所)が突設されると共に複数のスライド孔461eに挿通される姿勢維持ピン465aと、長手方向と垂直な方向に延設され穿設される長孔状のスライド孔465bと、正面側に突設される一対の嵩上部465cと、を主に備える。
【0200】
スライド孔465bは、伝達ギア463bのクランクピン463cが連結されるので、伝達ギア463bが回転されクランクピン463cの位置が変化されるにつれて、移動ベース部材465はスライド孔461eの延設方向に沿ってスライド移動される。
【0201】
第2カバー部材466は、一対の嵩上部465cに締結固定される一対の締結部466aを備える。そのため第2カバー部材466が移動ベース部材465に締結される状態において、移動ベース部材465がスライド移動されるのに伴って、第2カバー部材466もスライド移動される。
【0202】
連結部材470は、補助部材450と傾倒部材460とを連結すると共に樹脂材料から形成される部材であって、上端部に穿設されると共に補助部材450の吊下軸454に揺動可能に軸支される吊下孔471と、下端部に筒状に形成されると共に傾倒部材460の連結軸461bに揺動可能に外嵌軸支される筒状部472と、を備える。
【0203】
次いで、図24を参照して、傾倒部材460の駆動態様について説明する。図24は、吊下部材430が張出位置に配置された状態における第1スライド動作ユニット400の正面図である。なお、第1カバー部材466が斜め上方へスライド移動された状態が破線で図示され、カバー部材420の図示が部分的に省略される。
【0204】
第1スライド動作ユニット400の傾倒部材460は、駆動装置464(図23参照)が駆動されることで、第2カバー部材466がスライド移動され、傾倒部材460の正面視(図24参照)における外形が変化する演出を行うことができる。
【0205】
ここで、傾倒部材460は、吊下部材430の屈曲腕部433の先端側に軸支されるので、傾倒部材460の外形変化時に振動やぐらつきが生じやすい。本実施形態では、その振動やぐらつきを抑制する構成を複数有するため、それについて以下説明する。
【0206】
図25を参照して、吊下部材430が退避位置に配置された状態(図21(a)参照)における第1スライド動作ユニット400の構成について詳細に説明する。図25(a)は、第1スライド動作ユニット400の正面図であり、図25(b)は、第1スライド動作ユニット400の背面図である。なお、図25(a)及び図25(b)では、吊下部材430がスライド移動する移動経路の上端位置(退避位置)に配置された状態が図示され、カバー部材420の図示が部分的に省略される。
【0207】
図25(a)に示すように、吊下部材430が退避位置に配置されることで、吊下部材430に軸支される補助部材450及び傾倒部材460は、第3図柄表示装置81(図2参照)の表示領域Pの右外方に移動される。
【0208】
このとき、補助部材450が、吊下部材430の正面側かつ傾倒部材460の背面側である位置に収納される。即ち、吊下部材430、補助部材450及び傾倒部材460が厚み方向(図25(a)紙面垂直方向)に積層配置されるので、吊下部材430、補助部材450及び傾倒部材460の厚み方向視における個々の部材の総面積に比較してコンパクトに配置することができる。よって、第3図柄表示装置81(図2参照)の表示領域Pの右外方のスペースを抑制でき、表示領域Pを大きく確保することができる。
【0209】
また、図25に示すように、吊下部材430の屈曲腕部433は、大部分がベース部材410とカバー部材420との間に収納され、張出端側(先端側)の背面にはベース部材410の本体縦長部412が配設される。これにより、退避位置における吊下部材430の厚み方向のぐらつきを抑制することができる。
【0210】
また、本実施形態では、補助部材450は吊下部材430の屈曲腕部433が垂下される付近に形成される揺動軸434に軸支され、吊下部材430が張出位置に配置される場合には屈曲腕部433の延設方向に沿って補助部材450の長手方向が形成され、吊下部材430が退避位置から張出位置へスライド移動するほど補助部材450が屈曲腕部433の増厚部433aの先端に近づく(揺動される)態様で形成される。
【0211】
そのため、吊下部材430が張出位置に配置された場合に比較して退避位置に配置された方が、補助部材450から屈曲腕部433の増厚部433a先端までの出代(張出長さ)が短くされる。これにより、傾倒部材460が駆動されることで吊下部材430がぐらつく場合でも、吊下部材430と補助部材450との当接位置から吊下部材430の先端までの長さが短く形成されるので、退避位置における吊下部材430の厚み方向のぐらつき(屈曲腕部433先端のぐらつき)を抑制することができる。
【0212】
ここで、吊下部材430のスライド移動について説明する。吊下部材430は、背面側に形成される凹設溝432(図23参照)でベース部材410の案内リブ部413を挟み込むので、案内リブ部413の延設方向に沿ってスライド移動される。案内リブ部413は、上述した通り、斜め下方向(図25(a)右上から図25(a)左下)へ向けて一直線に延設される。
【0213】
吊下部材430のスライド移動は駆動装置440の駆動力が伝達されることにより生じる。例えば、退避位置から張出位置まで吊下部材430がスライド移動される場合は、吊下部材430が退避位置に配置された状態(図25参照)から、駆動モータ441の駆動力により駆動ギア442が正面視時計回りに回転され、その回転により一対の伝達ギア443が回転され、その一対の伝達ギア443の一方(図25(a)の左側)に歯合されるラックギアが移動されることで、そのラックギアを上面側に備える吊下部材430が張出位置までスライド移動される。
【0214】
次いで、図26を参照して、吊下部材430が張出位置に配置された状態(図21(b)参照)における第1スライド動作ユニット400の構成について詳細に説明する。図26(a)は、第1スライド動作ユニット400の正面図であり、図26(b)は、第1スライド動作ユニット400の背面図である。なお、図26(a)及び図26(b)では、吊下部材430がスライド移動する移動経路の下端位置(張出位置)に配置された状態が図示され、カバー部材420の図示が部分的に省略される。
【0215】
図26(a)に示すように、吊下部材430は張出位置に配置された状態において、スライド本体部431の移動方向の下端(図26(a)左下端)がベース部材410の外枠411aに当接される。また、上述した通り、吊下部材430は張出位置へ向かうほど下方へ移動するため、駆動装置440の駆動力の吊下部材430への伝達を解除しても、吊下部材430の位置を確実に張出位置に維持することができる。
【0216】
例えば、吊下部材430のスライド移動の方向が水平方向である場合、張出位置に吊下部材430が配置されてもスライド移動の方向に対して重力がかからないため、吊下部材430を張出位置に維持しておくための力を別で付加しておく必要がある。
【0217】
一方、本実施形態の吊下部材430によれば、駆動装置440の駆動力の吊下部材430への伝達を解除しても、重力の分力がスライド移動の方向に作用されるため、吊下部材430を張出位置に維持することができる。よって、駆動装置440の消費電力を抑制することができる。
【0218】
図26に示すように、吊下部材430が張出位置に配置された場合において、屈曲腕部433がベース部材410とカバー部材420との間に収納される部分は、吊下部材430が退避位置(図25(b)参照)に配置される場合に比較して小さくなる。よって、吊下部材430の厚み方向への屈曲腕部433のぐらつきをベース部材410とカバー部材420とにより抑制することは難しい。
【0219】
一方で、屈曲腕部433の根本側は、吊下部材430が張出位置に配置された状態における補助部材450の延設方向(図26(b)左下方向)へ向けて延設される。これにより、吊下部材430が張出位置に配置された場合には、吊下部材430の厚み方向への補助部材450と屈曲腕部433との重なり面積が広く形成される。
【0220】
補助部材450は、上述したように、吊下部材430の屈曲腕部433とはカバー部材420の厚み分のみ離間して形成されると共に屈曲腕部433が吊下部材430の厚み方向へぐらつく場合に当接可能に形成される。吊下部材430が張出位置に配置された状態において屈曲腕部433の薄厚部分(増厚部433aよりスライド本体部431側の部分)がベース部材410及びカバー部材420からはみ出して形成されるので、傾倒部材460が駆動されることによる吊下部材430の屈曲腕部433のぐらつきを厚み方向に生じやすくする(厚み方向のぐらつきが支配的にする)ことができる。これにより、吊下部材430のスライド方向へのぐらつきを抑制することができる。
【0221】
また、屈曲腕部433の薄厚部分(増厚部433aよりスライド本体部431側の部分)は、ベース部材410及びカバー部材420に挟まれてスライド移動されるスライド本体部431の短手方向(スライド方向に垂直な方向)に隣接して形成される。これにより、傾倒部材460が駆動されることにより生じるぐらつきを屈曲腕部433の撓みで吸収することができ、スライド本体部431が厚み方向(図26紙面垂直方向)へぐらつくことを抑制することができる。これにより、スライド本体部431がベース部材410及びカバー部材420に押し当てられることを抑制し、スライド本体部431の厚さ方向の摩耗を抑制することができる。
【0222】
例えば、スライド本体部431の短手方向へ向けてスライド本体部431と同等の厚みを有する腕部が延設され、その腕部の先端側が薄厚に形成されることも考えられる。しかし、この場合には、例えその薄厚部分が撓みを吸収するとしても、スライド本体部431と同等の厚みを有する腕部の先端がぐらつくことで、その腕部のぐらつきがスライド本体部431に伝達されスライド本体部431がぐらつくおそれがある。
【0223】
一方、本実施形態では、スライド本体部431から延設される屈曲腕部433の根本から薄厚にされるので、屈曲腕部433の先端で生じたぐらつきは薄厚部分の撓みに使用され、スライド本体部431がぐらつくことを防止する効果を顕著にすることができる。
【0224】
図27は、図26(a)のXXVII-XXVII線における第1スライド動作ユニット400の断面図である。図27に示すように、屈曲腕部433は補助部材450側へ向けて増厚される増厚部433aを備えるため、屈曲腕部433が吊下部材430の厚み方向へぐらつく場合に、そのぐらつきの振幅が小さなときから屈曲腕部433を補助部材450に当接させやすくすることができる。
【0225】
図26に戻って説明する。補助部材450は、吊下部材430の揺動軸434とベース部材410の案内孔415とに連結されるので、厚み方向への移動を規制される。そのため、補助部材450は吊下部材430の屈曲腕部433が正面側へ移動しようとするのをせき止めるストッパの役割を果たす。これにより、吊下部材430が張出位置に配置された場合における吊下部材430の厚み方向へのぐらつきを抑制することができる。
【0226】
図26(a)に示すように、吊下部材430が張出位置に配置された場合において、傾倒部材460の下端は第3図柄表示装置81(図2参照)の表示領域Pの下端よりも若干上方に配置される。ここで、傾倒部材460が吊下部材430に対して姿勢変化しない場合(固定される場合)には、吊下部材430は張出位置へ向かうほど下降傾斜してスライド移動される。そのため、吊下部材430が張出位置へ配置された状態において本実施形態の傾倒部材460の下端と同じ位置に傾倒部材460の下端を配置させるためには、吊下部材430が退避位置に配置された場合において下降傾斜分の距離L1だけ上方へオフセットした位置に傾倒部材460が配置される必要がある。
【0227】
そのため、第3図柄表示装置81(図2参照)の表示領域Pの右外方のスペースが余分に必要となったり、傾倒部材460の大きさの設計自由度を低くする要因となったりする。
【0228】
しかし、本実施形態では、吊下部材430が張出位置へ向かうほど、補助部材450に連結される連結部材470に吊り上げられる態様で傾倒部材460が姿勢変化され、傾倒部材460の下端が吊下部材430に対して持ち上げられる。これにより、吊下部材430が退避位置に配置された場合(図25(a)参照)における傾倒部材460の下端位置と、吊下部材430が張出位置に配置された場合(図26(a)参照)における傾倒部材460の下端位置とが、ほぼ同じ高さ(図25及び図26上下方向)に位置する。
【0229】
よって、吊下部材430が退避位置に配置された場合において下降傾斜分の距離L1だけ上方へオフセットした位置に傾倒部材460を配置する必要がなく、第3図柄表示装置81の表示領域Pの右外方のスペースを有効に使用することができると共に、傾倒部材460の大きさの設計自由度を向上させることができる。
【0230】
ここで、傾倒部材460の重心位置は、駆動装置464の配設される下端側に形成される。そのため、傾倒部材460の下端側が持ち上げられ傾斜されることにより、傾倒部材460の重心位置が上方へ移動される。そのため、吊下部材430のぐらつきの支点となる第3図柄表示装置81(図2参照)の表示領域Pの上縁から、傾倒部材460の重心までの距離が短縮化されるので、吊下部材430の厚み方向への屈曲腕部433のぐらつきを抑制することができる。
【0231】
また、傾倒部材460は、駆動装置464(図22参照)付近に重心位置が形成されるので、重力により吊下筒435を中心とした回転方向の力Rを下向きにかけられる。この力Rにより、補助部材450が連結部材470に引っ張られる。その際に、補助部材450のスライド軸453は、案内孔415の幅方向に沿った方向へ向けて力を受ける。そのため、スライド軸453と案内孔415との間の摩擦力を向上させ、補助部材450のスライド移動を防止することができるので、補助部材450と連結される他の部材のぐらつきを抑制することができる。
【0232】
上述したように、傾倒部材460の下端側が補助部材450に軸支される連結部材470に連結される。これにより、傾倒部材460の駆動時に発生するぐらつきに対する抵抗力が吊下部材430と補助部材450とから生じるので、傾倒部材460のぐらつきを抑制することができる。即ち、傾倒部材460が吊下部材430だけに連結される場合、傾倒部材460で発生する振動やぐらつきは全て吊下部材430に伝達されるが、本実施形態では傾倒部材460の振動やぐらつきを吊下部材430と連結部材470とに分けて伝達させることができる。これにより、吊下部材430や連結部材470の剛性を過大に設定する必要がなくなり、吊下部材430や連結部材470の設計自由度を向上させることができる。
【0233】
次いで、図28から図34を参照して、反転動作ユニット500について説明する。図28は、反転動作ユニット500の正面斜視図である。なお、図28では、反射部材520が回転方向に互いに当接された閉鎖状態が図示される。反転動作ユニット500は、反射部材520が回転されることで閉鎖状態(図28参照)と開放状態(図33(b)参照)とを形成可能に構成される。次に、反転動作ユニット500の全体構成について説明する。
【0234】
図29は、反転動作ユニット500の分解正面斜視図であり、図30は、反転動作ユニット500の分解背面斜視図である。
【0235】
図29及び図30に示すように、反転動作ユニット500は、骨格を成す枠状のベース部材510と、そのベース部材510の軸支溝512a,513aに軸支される反射部材520と、その反射部材520の回転軸522が内嵌される軸支孔531を備える第1蓋部材530と、反射部材520の駆動部側においてベース部材510の第2壁部513に取り付けられる第2蓋部材540と、反射部材520の回転ギア523に歯合される第1ラックギア553が刻設される伝達部材550と、その伝達部材550を移動させる駆動力を発生させる駆動装置560と、その駆動装置560の伝達ギア群562の背面側に配置されると共にベース部材510に締結固定されるカバー部材570と、を主に備える。
【0236】
ベース部材510は、中央に矩形状の開口を有すると共に平面枠状に形成される底面部511と、その底面部511の右端から底面部511の正面側および背面側へ向けて垂直に延設される第1壁部512と、底面部511の左端から底面部511の正面側へ向けて垂直に延設される第2壁部513と、を主に備える。なお、底面部511の開口はLED等の光源を有する基盤(図示せず)を配設するための開口であり、組立状態(図28参照)において光源から反射部材520へ向けて光が照射される。
【0237】
底面部511は、背面視(図30参照)における底面部511の右側部分において上下方向に延設されると共に、伝達部材550を案内する長孔状のスライド孔511aを備える。
【0238】
スライド孔511aは、延設方向が一直線上に一致する態様で底面部511の上下方向(図30上下方向)に複数(本実施形態では4箇所)並べられて形成され、そのうち上下両端に形成されるスライド孔511aには、その下端からスライド孔511aの延設方向に延設される長孔であって、スライド孔511aより細幅の長孔であると共に伝達部材550のリブ部555を案内するリブ部スライド孔511bが形成される。
【0239】
また、底面部511は、開口の下方において背面側へ向けて複数が突設されると共に駆動装置560の伝達ギア群562が軸支される回転軸511cを備える。
【0240】
第1壁部512は、正面側から背面側へ向けてU字状に切りかかれる溝であって反射部材の回転軸部の外径より若干大きな幅の軸支溝512aが複数形成される。なお、軸支溝512aの配設間隔は等間隔であり反射部材520の幅寸法(回転軸方向視長手寸法)よりも短い間隔で形成される。
【0241】
第2壁部513は、軸支溝512aと対向配置されると共に軸支溝512aと同一の態様で形成される複数の軸支溝513aと、その複数の軸支溝513aのうち隣接する軸支溝513aの間に形成されると共に第2壁部513の外壁面から正面側(図29手前側)へ向けて延設される延設部513bと、を備える。
【0242】
延設部513bは、正面側へ向かうほど幅寸法(図29上下方向の寸法)が小さくなる階段状に形成され、組立状態(図28参照)において、第2蓋部材540の位置決め突設部543に嵌合される。
【0243】
反射部材520は、光源から照射される光の進行方向を変化させる部材であって、不透明な樹脂材料から形成される長尺板状の本体部521と、その本体部521の左右両端から一直線上に突設される一対の回転軸522と、それら一対の回転軸522のうち伝達部材550が配設される側の回転軸522に軸どうしを一致させて締結固定される回転ギア523と、を備える。
【0244】
本体部521は、幅方向の端面に面取り形成される面取部521a(図34参照)を備える。
【0245】
回転軸522は、本体部521の幅方向(図29上下方向)中心位置に形成される。また、一対の回転軸522のうち伝達部材550が配設される側の回転軸522の方が長尺に延設されることで、回転ギア523と本体部521との間に第2壁部513が配設可能に形成される。
【0246】
回転ギア523は、隣接して刻設される歯が連結されると共に回転中心からの径が他の歯よりも長く形成される膨張歯523aを備える。膨張歯523aにより、反射部材520の過回転を防止することができる。
【0247】
第1蓋部材530は、第1壁部512の厚み方向(図29左右方向)から締結固定される長尺板状の部材であって、反射部材520の回転軸522が挿通される複数の軸支孔531と、第1蓋部材530の正面(図29手前側の面)に沿って第1壁部512へ向けて垂直に延設される部分であって複数の軸支孔531の正面側の縁に外接する端面を有する延設蓋部532(図31参照)と、を備える。
【0248】
ここで、例えば、第1蓋部材530を第1壁部512の正面側から締結固定する場合、第1壁部512には締結ネジの頭の径以上の厚みが必要となる。この場合、本実施形態のように、反転動作ユニット500が第3図柄表示装置81の表示領域P(図2参照)の外縁に第1壁部512を挟んで隣接していると、第1壁部512の厚みが邪魔となり、反転動作ユニット500と第3図柄表示装置81の表示領域P(図2参照)の演出とを一体として視認させることが難しい。
【0249】
一方、第1蓋部材530は、第1壁部512の厚み方向(図29左右方向)から締結固定されるため、反射部材520の右方の壁の厚みを締結ネジの頭の径によらず薄くすることができる。そのため、第1壁部512の厚みが邪魔とならず、反転動作ユニット500と第3図柄表示装置81の表示領域P(図2参照)での演出とを一体として視認させることが容易となり、演出効果を向上させることができる。
【0250】
なお、ベース部材510、反射部材520及び第1蓋部材530の組立方法に関して、少なくとも2通りの組立方法を行うことができる。例えば、第1に、ベース部材510の軸支溝512a,513aに反射部材520の回転軸522を嵌め込んだ状態で第1蓋部材530をベース部材510に締結固定する方法がある。この方法であれば、反射部材520を一度に第1蓋部材530の軸支孔531に挿通させることができる。
【0251】
また、第2に、先にベース部材510に第1蓋部材530を締結固定した状態で、反射部材520の駆動部側とは反対側の回転軸522を第1蓋部材530の軸支孔531に斜め方向(正面側から斜め右奥へ向かう方向)で差し込んだ後に、駆動部側の回転軸522を第2壁部512の軸支溝513aに嵌め込む方法がある。
【0252】
図31を参照して、第1壁部512の軸支溝512a、第1蓋部材530及び反射部材520の嵌合関係について説明する。図31(a)は、反転動作ユニット500の部分側面図であり、図31(b)は、図31(a)のXXXIb-XXXIb線における反転動作ユニット500の部分断面図である。なお、図31(a)は、第1蓋部材530が締結される側の側面が図示される。
【0253】
図31(a)に示すように、第1壁部512の軸支溝512aの深さは反射部材520の回転軸522の直径と略同一に形成される。そのため、例えば第1蓋部材530に軸支孔531が形成されていない場合であっても、反射部材520は第1壁部512の軸支溝512aと第1蓋部材530の延設蓋部532との間に位置決めされ、軸支される。
【0254】
さらに本実施形態では、第1壁部512の軸支溝512aの深さと第1蓋部材530の軸支孔531の径とが同一に形成される。そのため、反射部材520の回転軸522は、上述したように第1壁部512の軸支溝512aと第1蓋部材530の延設蓋部532との間に軸支されると共に、第1蓋部材530の軸支孔531にも軸支される(図31(b)参照)。
【0255】
よって、反射部材520の回転軸522を軸支する面積を大きく確保することができる。これは、第1蓋部材530を第1壁部512に右方から締結固定することで第1壁部512の厚みを抑制した本実施形態の構成において特に有効である。
【0256】
即ち、第1壁部512の厚みを抑制したために、そのままでは反射部材520を軸支する軸支溝512aの面積を十分確保することが困難になるおそれがある。そこで、第1蓋部材530に軸支孔531を穿設し、その軸支孔531でも反射部材520を軸支するようにしている。これにより、第1蓋部材530及び第1壁部512が反射部材520の軸方向に占めるスペースを有効利用し、反射部材520を軸支する面積を十分に確保することができる。
【0257】
図30に戻って説明する。第2蓋部材540は、反射部材520の駆動部側をベース部材510に軸支するための部材であって、最も正面側に配置される長尺板状のベース部材541と、そのベース部材541から背面側へ向けて突設されると共に上下方向(図30上下方向)に延設される延設軸支部542と、その延設軸支部542とベース部材541とを連結する態様で突設される位置決め突設部543と、を備える。
【0258】
図32を参照して、第2蓋部材540とベース部材510との係合について説明する。図32(a)は、反転動作ユニット500の部分正面図であり、図32(b)は、図32(a)のXXXIIb―XXXIIb線における反転動作ユニット500の部分断面図であり、図32(c)は、図32(b)のXXXIIc―XXXIIc線における反転動作ユニット500の部分断面図であり、図32(d)は、図32(b)のXXXIId―XXXIId線における反転動作ユニット500の部分断面図である。
【0259】
図32(b)に示すように、第2蓋部材540の複数の位置決め突設部543は、ベース部材510の隣接する延設部513bの間にそれぞれ嵌合される。これにより、第2蓋部材540をベース部材510に対して上下方向(図32(b)上下方向)に精度よく位置合わせすることができる。
【0260】
ここで、第2壁部513は長尺板状に形成されるため、厚み方向への剛性が低くなりがちであり、第2壁部513が厚み方向へ撓むことにより反射部材520に軸方向の力が加えられ、反射部材520の回転が阻害されるおそれがある。
【0261】
一方、図32(c)に示すように、本実施形態ではベース部材510の延設部513bの厚み方向(図32(c)左右方向)から第2蓋部材540の延設軸支部542が当接される。これにより、第2壁部513の厚み方向の剛性を向上させることができる。
【0262】
第2蓋部材540の延設軸支部542の延設方向の端部とベース部材510の軸支溝513aが形成される端部とは当接され、軸支溝513aの開放端を閉鎖する(図32(d)参照)。これにより、軸支溝513aと第2蓋部材540の延設軸支部542とが形成する孔により、反射部材520の回転軸522が軸支される(図32(b)参照)。
【0263】
図29に戻って説明する。伝達部材550は、駆動装置560の駆動力を反射部材520に伝達するための部材であって、長尺板形状に形成されると共にベース部材510の底面部511の背面に当接される本体部551と、その本体部551の端面(図29左側端面)から正面側に延設される長尺板形状の延設壁部552と、その延設壁部552の正面側の端面に断続的に刻設されると共に反射部材520の回転ギア523に歯合される第1ラックギア553と、本体部551の正面側に複数(本実施形態では4箇所)が配設されると共にベース部材510のスライド孔511aに連結されるスライド軸554と、それらのスライド軸554のうち上下端のスライド軸554から下方に延設されると共にベース部材510のリブ部スライド孔511b(図30参照)の幅寸法よりも若干小さい幅寸法で突設されるリブ部555と、本体部551の側面に刻設されると共に駆動装置560の伝達ギア群に歯合される第2ラックギア556と、を備える。
【0264】
第1ラックギア553は、四つの歯が連設される歯群が、一つの歯を省略する場合の間隔よりも若干短い間隔を空けて複数配設される。この間隔を空けられた空間により、反射部材520の回転ギア523の過回転を防止することができるが、詳細は後述する。
【0265】
駆動装置560は、駆動力を発生させる装置であって、駆動軸に軸支される駆動ギア561と、その駆動ギア561に歯合されるギアと伝達部材550の第2ラックギア556に歯合されるギアとを含む複数のギアであってそれぞれが複数の回転軸511cに歯合される伝達ギア群562と、を備える。
【0266】
駆動装置560の駆動ギア561が回転されると、伝達ギア群562が回転され駆動装置560の駆動力が第2ラックギア556を介して伝達部材550に伝達される。伝達部材550は、駆動装置560の駆動力によりベース部材510のスライド孔511aの延設方向へスライド移動される。伝達部材550の第1ラックギア553は反射部材520の回転ギア523に歯合されるため、伝達部材550がスライド移動されることで反射部材520が回転軸522を支点に回転される。
【0267】
図33(a)、図33(b)及び図33(c)は、反射部材520の回転動作を時系列で図示した反転動作ユニット500の部分正面図であり、図33(d)、図33(e)及び図33(f)は、反射部材520の回転動作を時系列で図示した反転動作ユニット500の部分側面図であり、図34は、図33(d)の姿勢における反射部材520及び伝達部材550の部分側面図である。
【0268】
なお、図33では第2蓋部材540の図示は省略され、図33(a)及び図33(d)では、反射部材520の本体部521どうしが当接される状態(閉鎖状態)が図示され、図33(b)及び図33(e)では、図33(a)及び図33(d)の状態から反射部材520が所定量回転された状態(開放状態)が図示され、図33(c)及び図33(f)では、反射部材520が図33(a)及び図33(d)で正面側へ向けている面と反対側の面が正面側へ向けられると共に反射部材520の本体部521どうしが当接される状態(閉鎖状態)が図示される。
【0269】
図33(d)に示すように、閉鎖状態において、反射部材520の回転ギア523は、伝達部材550の第1ラックギア553に歯合され回転を規制される。
【0270】
反射部材520の回転動作について説明する。図33(d)の状態から、伝達部材550の第1ラックギア553が駆動装置560(図29参照)により上方(図33(d)左方)へスライド移動されると反射部材520の回転ギア523が回転されることに伴い反射部材520の本体部521が回転される(図33(e)参照)。さらに第1ラックギア553が左方へスライド移動されることで反射部材520は互いの厚み方向の面が当接されるまで回転され、伝達部材550が停止される(図33(f)参照)。
【0271】
ここで、伝達部材550のスライド移動の終端位置では、反射部材520が端部で当接され姿勢が矯正される(図34参照)。そのため、反射部材520の回転ギア523と伝達部材550の第1ラックギア553とが精度よく歯合されていなくても、伝達部材550がスライド移動の終端位置に配置された状態における反射部材520の姿勢を安定化させることができる。
【0272】
反射部材520は、閉鎖状態において、本体部521の端部が厚み方向に当接される。このとき、ベース部材510の第1壁部512と第2壁部513との間の領域が反射部材520に閉鎖されるので、上述した光源から照射される光を反射部材520で遮断することができる。
【0273】
ここで、光の漏れの抑制は、例えば板状のシャッター部材をスライド移動させて、そのシャッター部材を遊技者へ照射される光と遊技者との間に配置することでも達成できる。この場合、シャッター部材が開ききってしまえば遊技者へ照射される光の全体を遊技者は視認できる。しかし、遊技者へ照射される光と遊技者との間にシャッター部材が配置された状態からシャッター部材がスライド移動する途中では、シャッター部材と重なる光を視認することはできない。即ち、遊技者が光の全体を視認するまでの期間が長くなる。
【0274】
一方、本実施形態によれば、反射部材520は、閉鎖状態では光の漏れを抑制しながら、閉鎖状態から反射部材520が回転することで遊技者へ照射される光を通過可能にする。ここで、複数の反射部材520には例示として上述した単一のシャッター部材と同じ役割を持たせることができる。即ち、シャッター部材に比較してそれぞれの反射部材520を小型に形成することができる。そのため、シャッター部材をスライド移動させる場合に比較して、反射部材520を回転させる場合の方が、遊技者が光の全体を視認するまでの時間を短くできる。
【0275】
また、本実施形態では、反射部材520が回転することにより、正面視(図32(a)参照)における反射部材520の占める領域が縮小されることで、反射部材の背面側に形成される光源の光を視認可能となる。そのため、反射動作ユニット500の配設スペースを省スペース化することができる。
【0276】
反射部材520は、閉鎖状態において面取部521aどうしが互いに当接される(図34参照)。これにより、厚み方向における反射部材520どうしの厚み方向の間隔を短くすることができ、複数の反射部材520で形成される面をより平坦面化することができる。
【0277】
例えば、複数の反射部材520の厚み方向の面で一体として認識される模様が複数の反射部材520の厚み方向の面に形成される場合、隣接する反射部材520間の境界を目立たせなくし、模様のずれを抑制することができる。そのため、模様をより綺麗に認識させることができる。
【0278】
反射部材520の回転軸522から膨張歯523aの外端までの距離は、回転軸522から伝達部材550の本体部551までの距離よりも長く形成される。そのため、図33(a)の状態から、回転ギア523を図33(d)の反時計回りに回転させようとすると、膨張歯523aが本体部551にせき止められるため、回転させることができない。これにより、反射部材520の過回転を防止でき、反射部材520の当接面で圧力が過度に生じ、反射部材520が破損することを防止することができる。
【0279】
また、上述したように、第1ラックギア553は四つの歯が連設される歯群が一つの歯を省略する場合の間隔よりも若干短い間隔を空けて配設されるため、図33(f)の状態から反射部材520の回転ギア523を図33(f)の時計回りに回転させようとすると、回転ギア523の歯が伝達部材550の第1ラックギア553の歯群間に形成される間隔にはまり込む。この場合、回転ギア523をそれ以上回転させることができない。よって反射部材520の過回転により、反射部材520が当接面である面取部521aで破損することを防止することができる。
【0280】
次いで、図35から図42を参照して、第2スライド動作ユニット700について説明する。図35(a)及び図35(b)は、第2スライド動作ユニット700の正面斜視図である。なお、図35(a)では、一対の第1スライド部材720及び一対の第2スライド部材740が退避位置に配置された状態が図示され、図35(b)では、一対の第1スライド部材720及び一対の第2スライド部材740が張出位置(第3図柄表示装置81の表示領域Pの正面側、図2参照)に配置された状態が図示される。
【0281】
第2スライド動作ユニット700は、一対の第1スライド部材720及び一対の第2スライド部材740が第3図柄表示装置81の表示領域P(図2参照)の正面側に張り出すことで、表示領域Pを格子状に分割可能に形成される。次に、第2スライド動作ユニット700の全体構成について説明する。
【0282】
図36及び図37は、第2スライド動作ユニット700の分解正面斜視図であり、図38及び図39は、第2スライド動作ユニット700の分解背面斜視図である。なお、図36及び図38では、ベース部材710及びベース部材710の正面側に配設される部材が分解された状態が図示され、図37及び図39では、ベース部材710及びベース部材710の背面側に配設される部材が分解された状態が図示される。
【0283】
図36から図39に示すように、第2スライド動作ユニット700は、中央に第3図柄表示装置81の表示領域P(図2参照)を形成する矩形状の開口を有する矩形板形状のベース部材710と、そのベース部材710の正面と所定間隔を空けてベース部材710に固定されると共に長手方向を水平方向と一致させる第1スライド軸棒S1と、その第1スライド軸棒S1に沿ってスライド移動される一対の第1スライド部材720と、それらの一対の第1スライド部材720の正面側からベース部材710に締結固定されると共に上下一対で形成される正面側カバー部材730と、を主に備える。
【0284】
また、第2スライド動作ユニット700は、ベース部材710の背面と所定間隔を空けてベース部材710に固定されると共に長手方向を鉛直方向と一致させる第2スライド軸棒S2と、その第2スライド軸棒S2に沿ってスライド移動される一対の第2スライド部材740と、それらの第2スライド部材740に歯合される複数のギアが配設される伝達装置750と、一対の第2スライド部材740及び伝達装置750の背面側からベース部材710に締結固定されると共に左右および上部に形成される背面側カバー部材760と、それらの背面側カバー部材760に配設されると共に第1スライド部材720及び第2スライド部材740をスライド移動させる駆動力を発生させる駆動装置770と、を主に備える。
【0285】
図36に示すように、第1スライド部材720は、形状の略同等な一対の部材により構成されるので、ここではその片方(図36左方)について説明し、他方の説明を省略する。
【0286】
第1スライド部材720は、正面視L字の板形状に形成される本体部721と、その本体部721に締結固定される台車部722と、その台車部722の下端から下方へ延設される装飾部723と、を備える。
【0287】
本体部721は、左右方向へ延設される長尺板形状に形成されると共に上面にラックギアが刻設されるラック部721aと、そのラック部721aの下方に連設されると共にラック部721aの正面視左寄りに配設される板形状の台車受け部721bと、を備える。
【0288】
台車部722は、左端を台車受け部721bの左端と一致させて台車受け部721bの背面側に締結固定される。台車部722は、板状の底面の上下端から正面側にそれぞれ壁部が張り出すことで断面コ字状に形成される台車本体部722aと、その台車本体部722aの内方に配設されると共に底面と垂直な回転軸を有して形成される上下一対の回転体が左右一対で配設される回転体群722bと、を備える。
【0289】
回転体群722bは、上下一対の回転体が左右に平行に配設されると共に、上下間隔の長さは第1スライド軸棒S1の直径より若干長く形成される。回転体群722bは、台車本体部722aの長手方向の側面(図36左右側面)から若干外方へ張り出して配置される。
【0290】
第1スライド軸棒S1は、両端にベース部材710に締結固定される一対の締結板部S1aを備えると共にステンレスなどの金属材料から形成される。
【0291】
第1スライド部材720のベース部材710への配設態様について説明する。まず、スライド軸棒S1を第1スライド部材720の回転体群722aの間に挿入し、その状態で締結板部S1aをベース部材710に締結固定する。これにより、台車部722aがベース部材710と第1スライド軸棒S1との間に配設される。また、これによりベース部材710が第1スライド軸棒S1の剛性により補強される。
【0292】
次いで、本体部721の台車受け部721bと台車部722とを締結固定する。これにより、第1スライド軸棒S1により第1スライド部材720がスライド移動可能に軸支される。
【0293】
この状態で、第1スライド部材720のラック部721aが、駆動ギア711a,712aに歯合される伝達ギアに歯合される。そのため、駆動ギア711a,712a及び伝達ギアを介して駆動装置770(図35参照)の駆動力が第1スライド部材720に伝達されることで、第1スライド部材720が左右にスライド移動される。
【0294】
第1スライド部材720のスライド移動時には、回転体群722bが第1スライド軸棒S1を挟み込むため、第1スライド部材720と第1スライド軸棒S1との接触面積を小さくでき摩擦が低減される。また、上下一対の回転体が左右に一対で配設され、それらが第1スライド軸棒S1に当接されるので、第1スライド部材720のぐらつきを複数点で抑制することができる。よって、第1スライド軸棒S1に対する第1スライド部材720の姿勢を安定させることができる。
【0295】
正面側カバー部材730は、第1スライド部材720がベース部材710に配設された後にベース部材710に締結固定される。下側のカバー部材730は、装飾部723の下端の正面側に配設される。これにより、第1スライド部材720が第1スライド軸棒S1を軸に前後方向(図36左手前方向)にぐらつく場合に、第1スライド部材720のぐらつきを抑制することができる。
【0296】
図38に示すように、ベース部材710は、前後方向に貫通して配設されると共に軸回転可能に形成される伝達筒711,712と、背面視左方においてベース部材710の背面に締結固定され鉛直方向に沿って延設されると共に内方(図38右方)へ向く壁面にギアが刻設される固定ギア部713と、その固定ギア部713に歯合されると共にラックギア754(図39参照)の軸支部754a(図37参照)に軸支される転動ギア714と、背面視右方においてベース部材710の背面から突設されると共に鉛直方向に延設される案内壁部715と、を主に備える。
【0297】
伝達筒711,712は、ベース部材710の正面側に駆動ギア711a,712a(図36参照)をそれぞれ備える。伝達筒711,712は、駆動装置770の駆動モータ771,772の駆動軸が固着される部材であって、駆動装置770の駆動力を第1スライド部材720に伝達する部材である。
【0298】
案内壁部715は、内方(図38左方)へ向く壁面に刻設される受けギア部715aを備える。
【0299】
図37に示すように、第2スライド部材740は、形状の略同等な一対の部材により構成されるので、ここではその片方(図37上方)について説明し、他方の説明を省略する。
【0300】
第2スライド部材740は、長尺板形状に形成される本体部741と、その本体部741に締結固定される台車部742と、その台車部742の正面視左端から左方へ延設される装飾部743と、を備える。
【0301】
本体部741は、上下方向へ延設される長尺板形状に形成されると共に右面にラックギアが刻設される。
【0302】
台車部742は、上端を本体部741の上端と一致させて本体部741の背面側に締結固定される。台車部742は、板状の底面の左右端から正面側にそれぞれ壁部が張り出すことで断面コ字状に形成される台車本体部742aと、その台車本体部742aの内方に底面と垂直な回転軸を有して形成される左右一対の回転体が上下一対で配設される回転体群742bと、を備える。
【0303】
回転体群742bは、左右一対の回転体が上下に平行に配設されると共に、左右間隔の長さは第2スライド軸棒S2の直径より若干長く形成される。
【0304】
装飾部743は、正面視左方の端に、背面へ向けて突設される軸に軸支される上下一対の撓み抑制ギア743aを備える。
【0305】
第2スライド軸棒S2は、両端にベース部材710に締結固定される一対の締結板部S2aを備える。
【0306】
第2スライド部材740のベース部材710への配設態様について説明する。まず、スライド軸棒S2を第2スライド部材740の回転体群742aの間に挿入し、本体部741を台車部742の正面側に締結固定する。これにより、第2スライド軸棒S2により第2スライド部材740がスライド移動可能に軸支される。また、これによりベース部材710が第2スライド軸棒S2の剛性により補強される。
【0307】
次いで、第2スライド軸棒S2の締結板部S2aをベース部材710の背面に締結固定する。これにより、本体部741がベース部材710と第2スライド軸棒S2との間に配設される。
【0308】
ここで、第2スライド部材740の本体部741から刻設されるラックギアは、ベース部材710の転動ギア714に歯合される。そのため、転動ギア714が回転されると、第2スライド部材740は上下にスライド移動される。
【0309】
第2スライド部材740のスライド移動時には、回転体群742bが第2スライド軸棒S2を挟み込むため、第2スライド部材740と第2スライド軸棒S2との接触面積を小さくでき摩擦が低減される。また、左右一対の回転体が上下に一対で配設され、それらが第2スライド軸棒S2に当接されるので、第2スライド部材740のぐらつきを複数点で抑制することができる。よって、第2スライド軸棒S2に対する第2スライド部材740の姿勢を安定させることができる。
【0310】
ここで、転動ギア714(駆動部側)に歯合されるラックギアを有する本体部741と、第2スライド軸棒S2を挟み込む台車部742とが、第2スライド部材740の延設方向における同一端部に形成される。よって、第2スライド部材740の第2スライド軸棒S2を支点とする撓みが、ラックギアと転動ギア714との歯合状態に影響する度合いを低減することができる。よって、第2スライド部材740が歯合状態のずれにより受ける抵抗を抑制することができる。
【0311】
図39に示すように、伝達装置750は、駆動装置770の駆動力を第2スライド部材740へ伝達させる装置であって、長尺板形状の本体部751と、その本体部751の背面側に配設されると共に駆動装置770の駆動軸773a,774aが固着される駆動ギア752と、その駆動ギア752に歯合される伝達ギア753と、その伝達ギアに歯合される歯を有し上下方向に延設される長尺板形状の部材であると共に本体部751のスライド長孔751aに沿って上下にスライド移動されるラックギア754と、を主に備える。
【0312】
なお、伝達装置750の構成の説明において、上下一対の部分(図39参照)においてはその片方(上方)の説明のみを行い、もう一方の説明は省略する。
【0313】
本体部751は、鉛直方向(図39上下方向)に長手方向を向けた長孔状に穿設されるスライド長孔751aを備える。
【0314】
ラックギア754は、正面から垂直に突設されると共に本体部751のスライド長孔751aを貫通する円柱状の軸支部754a(図37参照)を備える。その軸支部754aは、転動ギア714の軸支孔に挿通される。
【0315】
ここで、第2スライド部材740への駆動力の伝達態様について説明する。まず、駆動装置773の駆動軸773aが回転されると、その駆動軸773aに固着される駆動ギア752が回転され、その駆動ギア752に歯合される伝達ギア753の回転を介してラックギア754がスライド長孔751aの長手方向に沿って上下にスライド移動される。
【0316】
ラックギア754の軸支部754a(図37参照)は、転動ギア714の軸支孔に挿通されるので、ラックギア754が上下にスライド移動されることで、転動ギア714も上下にスライド移動される。
【0317】
このとき、転動ギア714は、ベース部材710の固定ギア部713の歯に歯合されると共に、固定ギア部713に対向配置される第2スライド部材740の本体部741とも歯合される。即ち、固定ギア部713、転動ギア714及び本体部741でダブルラックピニオン機構が形成され、第2スライド部材740はラックギア754に対して倍速で移動される。
【0318】
背面側カバー部材760は、第2スライド部材740の駆動部側に配設される背面駆動部カバー部材761と、上部に配設される背面上部カバー部材762と、背面駆動部カバー部材761と左右方向に対向配置される背面抜け止めカバー部材763と、を主に備える。
【0319】
背面駆動部カバー部材761は、伝達装置750の背面側に締結固定されると共に、駆動装置770の駆動モータのうち第2スライド部材740を駆動させる駆動モータ773,774が背面に締結固定される。
【0320】
背面上部カバー部材762は、ベース部材710の背面に締結固定されると共に、駆動装置770の駆動モータのうち第1スライド部材720を駆動させる駆動モータ771,772が背面に締結固定される。
【0321】
背面抜け止めカバー部材763は、装飾部743の延設端側の背面に形成され、第2スライド部材740が第2スライド軸棒S2を支点に背面側に回転され抜け出してしまうことを防止する。
【0322】
駆動装置770は、第1スライド部材720を駆動させる駆動モータ771,772と、第2スライド部材740を駆動させる駆動モータ773,774と、を主に備える。それらの駆動モータ771,772,773,774は駆動軸771a,772a,773a,774aをそれぞれ備える。
【0323】
図40を参照して、一対の第1スライド部材720の移動態様の一例について説明する。図40は、第1スライド部材720の配置の変化の一例を時系列で図示した第2スライド動作ユニット700の正面図である。
【0324】
なお、図40(a)では、一対の第1スライド部材720がそれぞれ退避位置に配置された状態が、図40(b)では、一対の第1スライド部材720の本体部721と台車部722とが張出位置で当接された状態が、図40(c)では、一対の第1スライド部材720が図40(b)の位置から正面視右方へ所定量移動された状態が、それぞれ図示され、図40(a)から図40(c)では、上下一対の正面側カバー部材730のうち上側の正面側カバー部材730の図示が省略される。
【0325】
ここで、一対の第1スライド部材720のスライド移動時における駆動ギア711a,712aへの駆動力の伝達について説明する。図40(a)に示す退避位置から、駆動ギア711a,712aが(駆動ギア711aは正面視時計回り、駆動ギア712aは正面視反時計回りに)回転されると、一対の第1スライド部材720はそれぞれ張出位置へ向けてスライド移動され、張出位置において当接される(図40(b)参照)。
【0326】
一対の第1スライド部材720のうち正面視右方に配設される第1スライド部材720をスライド移動させる駆動力を発生させる駆動モータ772(図35参照)は、図40(b)の状態に至る直前に駆動力の発生を止めるよう制御される。本実施形態では、一対の第1スライド部材720の当接が、台車受け部721bと台車部722の台車本体部722aとで生じるので、装飾部723のスライド方向への撓みを考慮することが不要であって、一対の第1スライド部材720の当接位置を正確に算出することができる。
【0327】
一対の第1スライド部材720は回転体群722bが台車本体部722aの長手方向の側面(図36左右側面)から若干外方へ張り出して配置されるため、一対の第1スライド部材720が当接される際には、回転体群722bのうち当接面側から外方へ張り出す回転体同士が初めに当接され、その後、台車受け部721bと台車部722の台車本体部722aとが押しつけられる。即ち、台車受け部721bと台車本体部722aとが当接される最中において、回転体群722bのうち当接面側から外方へ張り出す回転体同士には圧力がかけられる。これにより、一対のスライド部材720が当接された状態において回転体群722bの回転を制動させることができるので、一対の第1スライド部材720の当接時の衝撃を緩和することができる。
【0328】
一対の第1スライド部材720は、当接されたあと、一対の第1スライド部材720のうち正面視左方に配設される第1スライド部材720をスライド移動させる駆動力を発生させる駆動モータ771(図35参照)の駆動力により(正面視左方に配設される第1スライド部材720に正面視右方に配設される第1スライド部材720が押されることで)一対の第1スライド部材720が右方へスライド移動される(図40(c)参照)。
【0329】
即ち、一対の第1スライド部材720が互いに当接された後は、駆動モータ771,772を協調動作させることなく、一対の第1スライド部材720をスライド移動させることができる。これにより、駆動モータ771,772(図35参照)全体での電力消費量を抑制することができる。
【0330】
また、例えば、駆動モータ771(図35参照)のみで一対の第1スライド部材720を駆動させる場合、片方の第1スライド部材720のみを駆動させるよりもモータ負荷が増加する。しかし、第1スライド部材720が水平方向へ移動されるため、上下方向へ移動される場合のように重力負荷を考える必要は無く、モータ負荷の増加量は駆動モータ771,772(図35参照)それぞれで均等に生じる。
【0331】
そのため、駆動モータ771,772(図35参照)のモータ寿命を調整しやすく、駆動モータ771,772の交換時期の調整を容易にすることができる。これにより、駆動モータ771,772のメンテナンス回数を減少させることができる。
【0332】
図41を参照して、一対の第2スライド部材740の移動態様の一例について説明する。図41は、第2スライド部材720の配置の変化の一例を時系列で図示した第2スライド動作ユニット700の正面図である。
【0333】
なお、図41(a)では、一対の第2スライド部材740がそれぞれ退避位置に配置された状態が、図41(b)では、一対の第2スライド部材740の本体部741どうしが張出位置で当接された状態が、図41(c)では、一対の第2スライド部材740が図41(b)の位置から正面視上方へ所定量移動された状態が、それぞれ図示される。
【0334】
ここで、一対の第2スライド部材740のスライド移動時における駆動ギア752(図39参照)への駆動力の伝達について説明する。図41(a)に示す退避位置から、駆動モータ773,774(図35参照)により駆動ギア752が(駆動モータ773は正面視時計回り、駆動モータ774は正面視反時計回りに)回転されると、一対の第2スライド部材740はそれぞれ張出位置へ向けてスライド移動され、張出位置において当接される(図41(b)参照)。
【0335】
一対の第2スライド部材740のうち正面視上方に配設される第2スライド部材740をスライド移動させる駆動力を発生させる駆動モータ773(図35参照)は、図41(b)の状態に至る直前に駆動力の発生を止めるよう制御される。
【0336】
一対の第2スライド部材740は、当接されたあと、一対の第2スライド部材740のうち正面視下方に配設される第2スライド部材740をスライド移動させる駆動力を発生させる駆動モータ774(図35参照)の駆動力により(正面視下方に配設される第2スライド部材740に正面視上方に配設される第2スライド部材740が押されることで)一対の第2スライド部材740が上方へスライド移動される(図41(c)参照)。
【0337】
即ち、一対の第2スライド部材740が互いに当接された後は、駆動モータ773,774(図35参照)を協調動作させることなく、一対の第2スライド部材740をスライド移動させることができる。これにより、駆動モータ773,774全体で見た電力消費量を抑制することができる。
【0338】
ここで、下降移動する部材が上方へ移動方向を転換する場合、重力の影響により駆動モータへの負荷が上昇することでモータ寿命が低下するおそれがある。また、方向転換のための減速時間が長くかかるので、演出の自由度を低下させるおそれがある。
【0339】
しかし、本実施形態では、一対の第2スライド部材740のうちの上側の部材が下降移動から上方へ移動方向を転換する場合に、一対の第2スライド部材740のうちの下側の部材の上昇移動の勢いを利用することができる。これにより、重力の影響により第2スライド部材740の方向転換時に生じるモータ負荷を低減させることができ、モータ寿命を長期化することができる。また、第2スライド部材740の方向転換のための減速時間を短縮し、演出の自由度を向上させることができる。
【0340】
次いで、図42を参照して、第2スライド部材740の撓み抑制ギア743aの作用について説明する。図42は、第2スライド動作ユニット700の部分背面図である。なお、背面側カバー部材760の背面抜け止めカバー763(図39参照)の図示が省略される。
【0341】
図42に示すように、第2スライド部材740は、第2スライド軸棒S2で支持される端部の反対側の端部が撓み抑制ギア743aを介してベース部材710の受けギア部715aに当接される。
【0342】
ここで、第2スライド部材740の始動時には、撓み抑制ギア743aと受けギア部715aとの歯合関係は適正化され撓み抑制ギア743aはスムーズに回転されるため、第2スライド部材740と受けギア部715aとの間に生じる抵抗は抑制される。よって、第2スライド部材740の始動時に必要な駆動力を抑制することができる。
【0343】
一方、一対の第2スライド部材740が台車部742どうしで当接される場合には、当接時の衝撃が装飾部743に伝達され、装飾部743の撓み抑制ギア743aが配設される側の端部が案内壁部715に対して傾斜される。これにより、受けギア部715への撓み抑制ギア743aからの負荷が上昇する。詳述すると、例えば第2スライド部材740の装飾部743が台車部742を支点に下方(図42下方)へ傾斜されると、一対の撓み抑制ギア743aのうち上側の撓み抑制ギア743aが受けギア部715へ押しつけられる。
【0344】
これにより、第2スライド部材740の傾斜を戻す方向の力が第2スライド部材740へ加えられるので、一対の第2スライド部材740が当接されることで生じる装飾部743の姿勢の傾斜を抑制することができる。
【0345】
また、第2スライド部材740と案内壁部715との当接がギアの歯合により構成されることで、当接面を増加させることができる。これにより、一対の第2スライド部材740の当接時に第2スライド部材740と案内壁部715との間で滑りが発生することを抑制することができるので、装飾部743の姿勢の傾斜を抑制する効果を向上させることができる。
【0346】
<第1実施形態における第1可変入賞装置について>
図49図51を参照して、第1実施形態における第1可変入賞装置65の詳細について説明する。図49は、この第1可変入賞装置65の分解斜視図である。第1可変入賞装置65は、図49に示すように、遊技盤13の前面側に突出して配置される開口部形成部材65b、その開口部形成部材65bの背面側に組み合わされて、第1可変入賞装置65を遊技盤13にビス留めするためのベース部材65cと、そのベース部材65cの背面側に配置されてベース部材65cの背面側よりパチンコ機10の前面側に対してLEDを点灯させるためのLEDが複数配置されたLED基板65dと、そのLED基板65dをベース部材65cと狭持する裏カバー体65eと、開口部形成部材65dに形成されている特定入賞口65aを開閉するための開閉扉65f1を有した開閉ユニット65fと、裏カーバ体65eの背面側に組み合わされて流路を形成する流路カバー体65gと、裏カバー体65eと流路カバー体65gとで形成された流路に突出して遊技球の流路を切り替える切替部材65hと、その切替部材65hと係止されるリンク部材65iと、流路カバー体65gの背面側に配置される背面カバー体65jと、その背面カバー体65jの背面側に固定されて、リンク部材65iを作動させる流路ソレノイド65kと、その流路ソレノイド65kを背面側から覆って背面カバー体65jにビスにより固定するための固定用カバー体65mとで構成されている。
【0347】
図50は、第1可変入賞装置65の断面図である。図50(c)は第1可変入賞装置65の上面図であり、図50(b)は、第1可変入賞装置65のLb-Lb断面図である。図50(b)に示すように、第1可変入賞装置65には、遊技球が入球可能な開口部である特定入賞口65aが形成されている。特定入賞口65aは、パチンコ機10の上方を略長方形状の開口が形成されており、その開口を通過した遊技球が図50(b)の左方向に誘導されるように左下方に傾斜した底面が形成されている。底面の左端部には、遊技球の入賞を検知するための磁気センサー65c1で構成された検出口65a1が配置されている。この検出口65a1を通過した遊技球は、図51(b)で示す裏カバー体65eの背面側に形成された振り分け流路へと誘導される。
【0348】
なお、図50(b)に示すように特定入賞口65aの開口は、遊技盤13側より出没可能なシャッター機構で構成された開閉扉65f1により遊技球が入球可能な開放状態と入球不可能(入球困難)な閉鎖状態とに可変される。閉鎖状態では、開口が完全に開閉扉65f1によって覆われ、開閉扉の上部を遊技球が転動可能に構成される。また、開放状態では、開閉扉65f1は、ベース部材65cの内側(遊技盤13の内部)に退避されることにより特定入賞口65a内から退避されるように構成されている。
【0349】
このように構成することで、第1可変入賞装置65の開口が閉鎖されている場合には、遊技球が第1可変入賞装置65の上面を転動して、第2入賞口640側へと誘導されるように構成されている。よって、時短遊技中(確変遊技中含む)にも、右打ちした状態のまま、第2入賞口640へと遊技球を入球させることが可能となり、大当たり遊技後に直ちに左打ちへと遊技方法を変更させる手間を軽減できる。従って、より楽に遊技を行うことができる。
【0350】
また、開放状態においては、遊技球が流下する方向と直交する面を第1可変入賞装置65の開口として構成できるので、より多くの遊技球が効率よく特定入賞口65a内に入賞できる。よって、大当たり遊技に要する時間を短くすることができ、遊技の効率化をはかることができる。
【0351】
図50(a)は、図50(b)に示すLa-La断面図である。図50(a)に示すように検出口65a1を有する磁気センサー65c1は、裏カバー体65eの振り分け流路側へと検出口65a1が傾くようにベース部材65cに固定されている。
【0352】
図51を参照して、裏カバー体65eの振り分け流路に誘導された遊技球が後述する通常排出流路65e1と特別排出流路65e2とに振り分けられる構成について説明する。
【0353】
図51(a)は、遊技球が特別排出口65e2に振り分けられるように切替部材65hが作動された状態を示す裏カバー体65eの背面図である。図51(a)に示すように、切替部材65hは、リンク部材65iの突部が挿入される係止穴65h1と遊技球を誘導する誘導片65h2とを有しており、流路カバー体65gに背面側より回動可能に軸支されている。ここで、流路カバー体65gには、この誘導片65h2を挿通することが可能な開口部が設けられており、流路カバー体65gの背面側より振り分け流路内に誘導片65hを回動可能に配置することが可能に構成されている。
【0354】
図51(a)に示すように、検出口65a1より振り分け流路内に誘導された遊技球は、左斜め下方に配置された誘導片65h2の上面に誘導されて特別排出口65e2に誘導される。特別排出口65e2を通過した遊技球は特別排出口65e2に設けられた遊技球の通過を検出可能な磁気センサーで構成された確変スイッチ65e3により検出されてアウト球としてパチンコ機10外へ排出される。
【0355】
ここで、詳細については後述するが、本実施形態におけるパチンコ機10では、大当たり遊技中に上記した確変スイッチ65e3を遊技球が通過することにより、大当たり遊技後の遊技状態が高確率遊技状態(確変遊技状態)に設定される。即ち、確変スイッチ65e3は、確変遊技状態を付与するための入賞口として構成されている。また、切替部材65hは、大当たり後の遊技状態を低確率遊技状態(通常遊技状態)か確変遊技状態かに振り分けるための構成となる。
【0356】
このように、大当たり遊技中に第1可変入賞口65に入賞した遊技球の流下ルートにより大当たり遊技後に設定される遊技状態が可変されるので、大当たり遊技中にも遊技者の興趣を向上させることができる。なお、第1可変入賞装置65の開口から特別排出口65e2の入り口(切替部材65hの誘導片65h2により閉鎖さる開口面)を通過するのに必要な時間は、最短でも1秒で構成されている。切替部材65hの作動は、大当たり種別により作動タイミングと作動時間が設定されている。本実施形態では、大当たりAに当選した場合には、13ラウンド目の開始における第1可変入賞装置65の開放タイミングに合わせて切替部材65hが5秒間作動されるように構成されている。また、大当たりBに当選した場合には、13ラウンド目の開始における第1可変入賞装置65の開放タイミングに合わせて切替部材65hが0.5秒間作動されるように構成されている。
【0357】
よって、大当たりAでは、第1可変入賞装置65に入賞した遊技球が確変スイッチ65e3を通過することが可能に構成されているが、大当たりBでは、確変スイッチ65e3を通過することが不可能に構成されている。よって、大当たり種別により確変付与割合を制御することができ、過剰に有利不利が発生してしまわないように構成できる。
【0358】
図51(b)を参照して、通常排出口65e2に遊技球が誘導される場合について説明する。図51(b)は、流路ソレノイド65kが非作動であり、特別排出口65e2の入り口の開口面を切替部材65hの誘導片65h2が塞いでいる状態を示す図である。
【0359】
検出口65a1より振り分け流路に誘導された遊技球は、切替部材65hの誘導片65h2の上面に誘導されて通常排出口65e1に誘導される。この通常排出口65e1の端部には遊技球の通過を検出可能な磁気センサーで構成された排出確認スイッチ65e4が設けられている。これにより、第1可変入賞装置65内に入球した遊技球が全て排出されたかを排出確認スイッチ65e4と確変スイッチ65e3との合計により判別できる。
【0360】
よって、13ラウンド前に入賞した遊技球が排出されていない状態で13ラウンド目に入賞して、大当たりBであっても確変スイッチ65e3に入賞する不具合を抑制できる。
【0361】
このように、第1可変入賞装置65内に特定入賞口65aに入賞した遊技球が磁気センサー65c1により検出され、それに基づいて、遊技者に特典として賞球(本実施形態では1球入賞に対して15個の賞球)を払い出すことができる。また、その検出された後の遊技球を利用して、確変スイッチ65e3に通過するか否かを振り分け可能に構成することで、確変遊技状態を付与するか否かの抽選も実行することができる。よって、確変遊技状態を付与するための専用の入賞口を第1可変入賞装置65とは別に設ける必要がなく、遊技盤13のスペースを有効に利用することができる。
【0362】
次に、図110を参照して、第1可変入賞装置65と第2入賞口640との関係について説明する。第1可変入賞装置65の開閉扉65f1の右側には遊技球が1球通過可能な開口部が形成されており、その開口部を通過した遊技球が第1可変入賞装置65の下方に設けられている一般入賞口65b1まで誘導される誘導路が形成されている。一般入賞口65b1に遊技球が入球すると遊技者に対して10個の遊技球が賞球として上皿に払いだされる。ここで、遊技球が液晶表示ユニット80の右側を通過するように発射される遊技方法である右打ちで遊技された場合には、第1可変入賞装置65の開閉扉65f1上を転動せずに、第1可変入賞装置65の右側を転動する遊技球は全てこの開口部を通過して、一般入賞口65b1に入賞するように構成されている。第1可変入賞装置65の上部には、遊技球の転動方向を変えるための遊技釘が複数設けられている。
【0363】
ここで、図110に示すように、開閉扉65f1が開放状態である場合に、特定入賞口65aに割合を調整するための手段として遊技釘K2、K3の角度を調整して、その間隔を狭くしたり、広くすることができるように構成されている。ここで、遊技店は、大当たり時に特定入賞口65aに入賞する遊技球を少なくすることで、1ラウンドで10球入球させるのに、発射する遊技球が多くなるようにして、利益を多くしようとすることが考えられる。しかしながら、本実施形態の構成では、遊技釘K2を左方向に傾けて、特定入賞口65aに入賞し難く調整すると調整釘K1とK2との間隔が広くなり、開閉扉65f1の右側の開口部に入球し易くなる。さらに、遊技釘K1とK2の間隔を狭くしようと、遊技釘K1を狭くすると、遊技釘K1の右側の流路が広くなり、その流路から開閉扉65f1の右側の開口部より遊技球が入球し易くなってしまう。よって、大当たり遊技中でない場合にも、一般入賞口65b1に入賞する割合が高くなってしまい、遊技店側の損害が大きくなってしまうので、特定入賞口65aに入賞する割合を低くするように遊技釘が調整されることを抑制できる。よって、遊技店側の調整により、遊技の趣向性が著しく低下してしまう不具合を抑制できる。
【0364】
また、遊技釘K1を右側方向に傾けることで、遊技釘K2とK3との間隔を狭くして、特定入賞口65aへの入賞率を低くしようと調整すると、第2入賞口640側へ遊技球が流下し易くなる。これにより第2入賞口640への入賞率が高くなってしまい、時短遊技中や確変遊技状態中に第2入賞口640へ入賞する割合が高くなってしまい、遊技店側の損害が大きくなるので、特定入賞口65aの入賞率が低く設定されることを抑制できる。なお、第1可変入賞装置65と第2入賞口640との間には、遊技釘が複数配置されており、第1可変入賞装置65の開閉扉65f1の上面を左側方向に流下した遊技球が全て、第2入賞口640まで到達することが可能に構成されている。第1可変入賞装置65と第2入賞口640との間に配置去れた遊技釘は、調整しても、全ての遊技球が第2入賞口640まで案内されるように配置されている。
【0365】
次いで、図43から図48を参照して、第2実施形態について説明する。まず、図43から図46を参照して、第2実施形態における揺動動作ユニット2300について説明する。
【0366】
第1実施形態では、伝達装置350と駆動装置340の駆動ギア341とが常に歯合される場合を説明したが、第2実施形態における揺動動作ユニット2300は、伝達装置2350及び駆動装置2340の駆動ギア2341が歯合する状態(係合状態)と伝達装置2350及び駆動ギア2341の歯合が解除される状態(非係合状態)とを形成可能とされる。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0367】
図43及び図44は、第2実施形態における駆動ギア2341、伝達装置2350及びL字型レバー2380の揺動動作を時系列で図示した駆動ギア2341、伝達装置2350及びL字型レバー2380の正面図である。
【0368】
なお、アーム部材320の本体部321及び解除孔325が想像線で図示され、図43(a)では、アーム部材320が張出位置に配置された状態が、図43(b)では、アーム部材320が張出位置から退避位置へ向けて所定量揺動された状態が、図43(c)では、アーム部材320が退避位置に配置された状態が、図44(a)では、図43(c)の状態から伝達装置2350がL字型レバー2380に引かれる直前の状態が、図44(b)では、アーム部材320が張出位置の手前まで張り出された状態が、図44(c)では、L字型レバー2380に伝達装置2350が引かれることでアーム部材320が張出位置に配置された状態が、それぞれ図示される。
【0369】
図43(a)に示すように、駆動ギア2341と伝達装置2350とは歯合可能に形成される。
【0370】
駆動ギア2341は、駆動軸に軸視されると共に正面視扇形状に形成される本体部2341aと、その本体部2341aの周面付近において正面側に突設される押し出しピン2341bと、を備える。
【0371】
伝達装置2350は、規制摺動部351の正面視反対側の端部に正面側へ向けて突設される解除ピン2352を備える。
【0372】
ベース部材2310は、駆動ギア2341の軸支位置の正面視右下方において正面側へ突設される揺動軸2318を備える。
【0373】
L字型レバー2380は、長尺棒状に形成されると共に一端をベース部材2310の揺動軸2318に揺動可能に軸支される第1本体部2381と、その第1本体部2381の一端の反対側の他端に揺動可能に軸支されると共に長尺棒状に形成される第2本体部2382と、その第2本体部2382の延設方向に沿った長孔状に穿設されると共に解除ピン2352が連結される引きスライド孔2383と、を備える。なお、L字型レバー2380は、駆動ギア2341の正面側を揺動可能に形成されると共に駆動ギア2341が回転する際に押し出しピン2341bに当接可能に形成される。
【0374】
アーム部材320が張出位置から退避位置へ揺動される場合について説明する。アーム部材320は、解除孔325で連結される伝達装置2350が駆動ギア2341の回転により図43(c)の状態まで揺動されることで、アーム部材320が退避位置へ配置される。このとき、L字型レバー2380は、引きスライド孔2383を伝達装置2350の解除ピン2352に引かれ、伝達装置側へ傾斜される。
【0375】
図43(c)の状態から更に駆動ギア2341が正面視反時計回りに回転されると、伝達装置2350と駆動ギア2341との歯合が解除される(図44(a)参照)。次いで、アーム部材320が退避位置から張出位置へ向けて揺動される場合について説明する。
【0376】
アーム部材320が退避位置に配置された状態(図43(c)参照)では、伝達装置2350の規制摺動部351とアーム部材320の解除孔325とが死点を形成するので、伝達装置2350と駆動ギア2341との歯合が解除されてもアーム部材320は退避位置に維持される。
【0377】
図44(a)に示す状態から、駆動ギア2341が更に回転され、L字型レバー2380を外方(図44右方)へ押すと、L字型レバー2380の引きスライド孔2383に伝達装置2350の解除ピン2352が引っ張られ、伝達装置2350がわずかに正面視反時計回りに回転される。
【0378】
伝達装置2350がわずかに回転されることで、伝達装置2350の規制摺動部351とアーム部材320の解除孔325とが形成する死点が解除され、アーム部材320はねじりバネ360(図20参照)の付勢力により張出位置へ向けて揺動される(図44(b)参照)。
【0379】
駆動ギア2341が更に回転され、押し出しピン2341bが回転軸の右方に配置されるとL字型レバー2380が再度伝達装置2350の解除ピンを引っ張る。これにより、伝達装置2350の規制摺動部351とアーム部材320の解除孔325とが死点を形成し、アーム部材320を張出位置に維持することができる(図44(c)参照)。
【0380】
即ち、アーム部材320が退避位置から張出位置へ向けて揺動される場合に、駆動ギア2341とアーム部材320に連結される伝達装置2350との歯合を解除することができ、アーム部材320にかけられる抵抗を減少させることができる。よって、ねじりバネ360(図20参照)の付勢力でアーム部材320を始動させることにより、始動時からアーム部材320を高速で揺動させるという作用を顕著にすることができる。
【0381】
ここで、アーム部材320が張出位置から退避位置へ揺動される場合にのみ伝達装置2350と駆動ギア2341とが歯合される。そのため、伝達装置2350と駆動ギア2341との間で生じる抵抗の変化は、アーム部材320が張出位置から退避位置へ揺動される場合にのみアーム部材320の揺動に影響し、アーム部材320が退避位置から張出位置へ揺動される場合にはアーム部材320の揺動に影響しない。
【0382】
そのため、ねじりバネ360の弾性力を大きく設定することで、アーム部材320を張出位置から退避位置へ揺動させる時に大きな力が必要となることに伴い駆動装置2340の容量を大きく選定したとしても、アーム部材320が退避位置から張出位置へ揺動される際の始動時の高速さを確保する事ができる。
【0383】
図45(a)、図45(b)、図46(a)及び図46(b)は、アーム部材320が退避位置から張出位置へ揺動される動作を時系列で図示した第2実施形態における揺動動作ユニット2300の正面図である。なお、図45(a)では、アーム部材320が退避位置に配置された状態が図示され、図45(b)では、アーム部材320が退避位置から所定量揺動された状態が図示され、図46(a)では、図45(b)の状態からアーム部材320が所定量揺動された状態が図示され、図46(b)では、アーム部材320が張出位置に配置された状態が図示される。
【0384】
第1実施形態では、起立部材330が緩やかに起立される場合を説明したが、第2実施形態における揺動動作ユニット2300は、起立部材330が急激に起立される。
【0385】
図46(b)に示すように、ベース部材2310の起立孔2316は、折れ曲がる点の上部に形成される姿勢変化部2316aと、下端付近に形成される同心円部2316bと、を備える。
【0386】
姿勢変化部2316aは、長孔の延設方向が、アーム部材320の揺動軸である筒状部322へ向けられる部分である。姿勢変化部2316aを起立部材330の変化摺動部333が摺動される場合、アーム部材320の揺動角に対する起立部材330の姿勢変化の度合いが最大となる(図45(b)及び図46(a)参照)。これは、姿勢変化部2316aが、摺動リング部323(図17(b)参照)の移動軌跡が形成する円と垂直な関係にあるためである。
【0387】
同心円部2316bは、長孔の延設方向がアーム部材320の筒状部322を中心とした円に沿った方向へ向けられる部分である。同心円部2316bを起立部材330の変化摺動部333が摺動される場合、アーム部材320の摺動リング部323と起立部材330の変化摺動部333との相対的な位置関係が変化しないので、アーム部材320に対する起立部材330の姿勢が維持される。
【0388】
本実施形態では、同心円部2316bが起立孔2316の下端に形成されるため、アーム部材320が退避位置から図45(b)に図示される位置に配置されるまでの間、アーム部材320に対する起立部材330の相対的な姿勢は維持される。
【0389】
そして、姿勢変化部2316aは、起立孔2316の折れ曲がる点の上部(即ち同心円部2316bの上部付近)に形成されるので、図45(b)に図示される配置から図46(a)に図示される配置にアーム部材320が揺動されると、起立部材320が急激に起立される。
【0390】
これにより、起立部材320が遊技者に視認された後における姿勢変化を急激なものにすることができる。よって、遊技者が感じる揺動動作ユニット2300の動作の高速さをより向上させることができる。
【0391】
図47を参照して、第2実施形態における第1スライド動作ユニット2400について説明する。第1実施形態では、連結部材470が樹脂材料から形成される場合を説明したが、第2実施形態における第1スライド動作ユニット2400は、連結部材2470が弾性ゴム材料から形成される。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0392】
図47(a)は、第2実施形態における第1スライド動作ユニット2400の正面図であり、図47(b)は、第1スライド動作ユニット2400の背面図である。なお、図47では、吊下部材430が張出位置に配置された状態が図示され、カバー部材420の図示が部分的に省略される。
【0393】
図47(a)に示すように、傾倒部材2460の第2カバー部材2466は、上側の端部に配設される質量部2466mを備える。
【0394】
質量部2466mは、吊下部材430が張出位置に配置された状態において傾倒部材2460の重心が吊下軸461aの鉛直上方に形成されるのに必要な質量を有する部分である。よって、傾倒部材2460の重心Gは、吊下軸461aの鉛直上方に形成される。
【0395】
傾倒部材2460の連結軸461bは、連結部材2470により補助部材450の吊下軸454と連結される。
【0396】
連結部材2470は、ゴム状弾性体から形成される長尺部材であり、傾倒部材2460の揺動により伸縮可能に形成される。
【0397】
ここで、吊下部材430が張出位置に配置された状態において、傾倒部材2460の重心Gは吊下軸461aの鉛直上方に形成されるので、傾倒部材2460は不安定に形成される。そのため、吊下部材430が張出位置に配置された状態において、駆動装置464(図23参照)が駆動され傾倒部材2460が伸縮動作を行うと、傾倒部材2460は吊下軸461aを中心に揺動される。
【0398】
この場合、傾倒部材2460の連結軸461bが連結部材2470を伸縮させるので、傾倒部材2460に対して弾性力を負荷する。これにより、傾倒部材2460の揺動方向とは逆向きの力が傾倒部材2460に負荷される。この場合、傾倒部材2460の揺れ戻りまでの時間が短縮され、傾倒部材2460の動作が高速化される。よって、駆動装置464(図23参照)が駆動された場合に生じる傾倒部材2460の揺動動作の速度を高速化することができ、傾倒部材2460の揺動(振動)による演出を効果的に行うことができる。
【0399】
図48を参照して、第2実施形態における第2スライド動作ユニット2700について説明する。第1実施形態では、一対の第1スライド部材720の一方が停止され、他方の第1スライド部材720に当接される場合を説明したが、第2実施形態における第2スライド動作ユニット2700は、他方の第1スライド部材2720の位置と速度とを検出し、その検出結果に応じて一方の第1スライド部材2720が逆走するように制御される。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0400】
図48は、第1スライド部材2720が退避位置から張出位置へスライド移動される動作の一例を時系列で図示した第2実施形態における第2スライド動作ユニット2700の部分正面図である。なお、図48では、上側の正面側カバー部材730の図示が省略され、図48(a)では、一対の第1スライド部材2720が退避位置に配置された状態が図示され、図48(b)では、一対の第1スライド部材2720のうち右側の第1スライド部材2720が所定量スライド移動された状態が図示され、図48(c)では、図48(b)の状態から左側の第1スライド部材2720が所定量スライド移動された状態が図示される。
【0401】
図48(a)に示すように、第1スライド部材2720の本体部2721は、前後方向(図48紙面垂直方向)に穿設されると共に左右方向(図48左右方向)に延設される長孔状の検出孔2721cを備える。
【0402】
ベース部材2710は、正面側に配設される透過型の光センサであって第1スライド部材2720がスライド移動されることにより透過光が検出孔2721cを貫通可能な位置に配設される検出装置2716を備える。なお、検出装置2716はベース部材2710の左右方向略中央に配設される(図48(a)参照)。
【0403】
図48(b)に示すように、図48(a)の状態から、右側の第1スライド部材2720がスライド移動され、検出装置2716の透過光が検出孔2721cを貫通する位置に到達すると右側の第1スライド部材2720は停止するように制御される。
【0404】
図48(c)に示すように、左側の第1スライド部材2720がスライド移動され、検出装置2716の透過光が検出孔2721cを貫通する位置に到達すると、右側のスライド部材2720は左側のスライド部材2720と等速で当接可能な速度で逆送(右方向へスライド移動)するように制御される。
【0405】
即ち、左側の第1スライド部材2720がスライド移動する間は、その第1スライド部材2720のラック部721aに検出装置2716の透過光が遮光されるが、検出装置2716の透過光が検出孔2721cを貫通する位置に到達すると検出装置2716の透過光が検出され主制御装置に左側の第1スライド部材2720の位置情報が出力される。また、検出孔2721cは長孔状に形成されるので、検出装置2716の透過光が検出される長さを検出することで、主制御装置に左側の第1スライド部材2720の速度情報が出力される。
【0406】
これらの左側の第1スライド部材2720の位置情報と速度情報とにより、右側の第1スライド部材2720が左側の第1スライド部材2720と等速で当接されるために必要な逆送の加速度を算出し、その加速度で右側の第1スライド部材2720がするように制御される。
【0407】
これにより、一対の第1スライド部材2720の当接時の衝撃を和らげることができ、第1スライド部材2720の耐久性を向上させることができる。
【0408】
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
【0409】
上記各実施形態において、一の実施形態における構成の一部または全部を、他の実施形態における構成の一部または全部の構成と組み合わせて或いは置き換えて、別の実施形態としても良い。
【0410】
上記各実施形態では、起立部材330の変化摺動部333が起立孔316,2316に摺動される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、変化摺動部333に回転可能なローラが配設され、そのローラが起立孔316,2316を転動しても良い。これにより、起立部材330の姿勢変化時に発生する抵抗を抑制することができる。
【0411】
上記各実施形態では、アーム部材320の本体部321及びカラー部材とベース部材310との間で形成される隙間の寸法が、案内孔315の下端付近から上端付近へむけて徐々に小さくなる態様で形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、アーム部材320の本体部321及びカラー部材とベース部材310との間で形成される隙間の寸法を案内孔315の一部分で急激に変化させても良い。即ち、隙間の変化の程度を少なくとも2種類形成するようにしても良い。この場合、アーム部材320のスライド抵抗の変化の程度を変化させる(急激にしたり、緩くしたりする)ことができる。
【0412】
上記各実施形態では、アーム部材320の本体部321及びカラー部材とベース部材310との間で形成される隙間の寸法が、案内孔315の下端付近から上端付近へむけて徐々に小さくなる態様で形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、起立部材330の本体部331及びカラー部材とベース部材310との間で形成される隙間の寸法が、起立孔316の下端付近から上端付近へむけて徐々に小さくなる態様で形成されてもよい。この場合、アーム部材320が退避位置から張出位置へ向けて始動する際に起立部材330にかけられる抵抗を抑制し、アーム部材320が張出位置に配置された状態において起立部材330のぐらつきを抑制することができる。
【0413】
上記各実施形態では、アーム部材320の本体部321及びカラー部材とベース部材310との間で形成される隙間の寸法が変化される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、案内孔315の延設方向に直交する溝幅が、下端から上端へ向かうにつれて小さくされても良い。この場合に、案内孔315の延設方向に直交する径の縮小度合いを摺動部326の中心に対して左右違えて形成することもできる。
【0414】
即ち、案内孔315の右側面(図18(a)右側)は、アーム部材320の摺動部326の上側に形成される箇所であって、アーム部材320が退避位置から張出位置へ揺動される際に、アーム部材320が揺動軸との遊びによりベース部材310の面方向(面厚方向と垂直な方向)にわずかに移動する際に積極的に当接される箇所であるので、溝幅の縮小度合いを退避位置に近い段階から大きく縮小させることで、アーム部材320の張出方向への揺動を滑らかにすることができる。
【0415】
一方で、案内孔315の左側面(図18(a)左側)は、アーム部材320が張出位置から退避位置へ揺動される際およびアーム部材320が前倒れする際に当接される箇所であるので、溝の縮小度合いを案内孔315の上端付近に至るまでは緩やかにし、上端付近において急激に形成することで、アーム部材320が退避位置へ向けて揺動される際に受ける抵抗を抑制することができる。即ち、アーム部材320が張出位置から退避位置へ揺動される場合や、アーム部材320が前倒れする場合に、摺動部326が案内孔315の左側面に当接することを防止でき、アーム部材320が張出位置から退避位置へ揺動する際に生じる抵抗を抑制することができる。これにより、駆動装置340に必要な駆動力を低減し、駆動装置340の小型化をすることができる。
【0416】
なお、案内孔315の溝幅は変化させずに、揺動軸312から案内孔315までの径を案内孔315の部分によって変化させることでも同様の効果を得ることができる。例えば、案内孔315の下端付近において、上端付近に比較して揺動軸312からの径を大きくすることで、アーム部材320が退避位置から張出位置へ揺動される際の始動時から、摺動部326を案内孔315の上側面に当接させやすくすることができる。これにより、アーム部材320の揺動を滑らかにすることができる。
【0417】
また、案内孔315の上端付近において、下端付近に比較して揺動軸312からの径を大きくすることで、アーム部材320が張出位置に配置された状態において案内孔315の上側面からアーム部材320の摺動部326へ向けて下向きの力が作用する。これにより、アーム部材320が張出位置から退避位置へ揺動される始動時に必要な駆動力を低減することができる。
【0418】
上記各実施形態では、反転動作ユニット500の全ての反射部材520が同時に回転される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、反射部材520ごとに回転のタイミングをずらしたり、回転の速度をずらしたりしても良い。これにより、光源から照射され反射部材520に反射される光の反射方向を様々に設定でき、反転動作ユニットの正面側をきらびやかに演出することができる。
【0419】
上記各実施形態では、反転動作ユニット500の反射部材520の回転ギア523が伝達部材550の第1ラックギア553と噛み合うことで反射部材520が回転される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、伝達部材550が回転ベルトで形成され、回転ギア523がローラで形成されても良い。この場合は、反射部材520どうしが当接された状態で、回転ベルトが更に回転しても、回転ベルトとローラとの間で滑りが生じ反射部材520のそれ以上の回転が抑制される。よって、反射部材520の破損を防止することができる。
【0420】
上記各実施形態では、反転動作ユニット500の回転ギア523に膨張歯523aが形成され、伝達部材550の第1ラックギア553が間隔を空けて形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、膨張歯523aが伝達部材550に形成されると共に歯の間隔が回転ギア523に形成されても良い。
【0421】
上記各実施形態では、反転動作ユニット500の反射部材520が不透明な樹脂材料から形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、反射部材520が透明な樹脂材料から形成されても良い。この場合、反射部材520が閉鎖状態か開放状態かに関わらず、光源から照射される光を遊技者が視認可能となるので、光源から照射される光による演出を長期間遊技者に視認させることができる。
【0422】
上記各実施形態では第2スライド動作ユニット700の一対の第1スライド部材720のうち、一方のスライド部材720が他方のスライド部材720に押されてスライド移動する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、一対の第1スライド部材720のそれぞれが、それぞれ独立した駆動モータで常に駆動されるように形成しても良い。
【0423】
上記各実施形態では、一対の第2スライド部材740が本体部741どうしを直接当接させる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、本体部741の互いに当接される面にゴムやコイルスプリングなどの弾性部材を配設しても良い。この場合、本体部741どうしが直接当接される場合に比較して衝撃を和らげることができるので、第2スライド部材740の耐久性を向上させることができる。
【0424】
上記各実施形態では、第2スライド動作ユニット700が、各スライド部材720,740が張り出した状態において、正面視で「ハート」の形状を視認可能に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、視認される形状は「ハート」に限られず、例えば「星」、「魚」や「車」などでもよい。また、各スライド部材720,740の張出の程度が違う場合に異なった形状を視認可能に形成しても良い。この場合には、第2スライド動作ユニット700の演出効果を向上させることができる。
【0425】
上記各実施形態では、一対の第2スライド部材740の内、一方の第2スライド部材740が他方の第2スライド部材740を押しこみ移動させる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第2スライド部材740の当接箇所に磁石を取り付けることで、引っ張り方向に移動させることができる。この場合、一方の第2スライド部材740をスライド移動させる駆動モータ773により一対のスライド部材740を往復移動させることができる。よって、例えば一方の駆動モータ773が他方の駆動モータ774に比較して新しい場合に、駆動モータ773のみを用いて第2スライド部材740を駆動させるなど状況に合わせて駆動させるモータを切り替えることができるので、一対の駆動モータ773,774の寿命の調整を行うことができる。
【0426】
上記各実施形態では、一対の第1スライド部材720の当接時に、台車受け部721bと台車部722の台車本体部722aとが当接される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、装飾部723の下端側、即ち装飾部723の長手方向両端のうち、駆動力が伝達される上端側の反対側である下端側で一対の第1スライド部材720が当接されても良い。この場合、一対の第1スライド部材720が当接される時の第1スライド部材720上端側における衝撃を和らげることができるので、駆動モータ771,772にかかる負担を低減することができる。
【0427】
上記各実施形態では、一対の第1スライド部材720の当接時に、台車受け部721bと台車部722の台車本体部722aとが当接される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、装飾部723の上端側および下端側の両方で一対の第1スライド部材720が当接されても良い。この場合には、一対の第1スライド部材720の当接面積を増加させることができるので、一対の第1スライド部材720の当接時に単位面積あたりにかかる荷重を低減することができる。
【0428】
更に、一対の第1スライド部材720の内の一方の動きが確実に他方に伝達されるので、一対の第1スライド部材720を当接させた状態でスライド移動させる際に一対のスライド部材720を一体として視認させる効果を顕著にすることができる。このとき、両側の当接点を正面側カバー部材730で隠すと、互いに離間する一対のスライド部材720が協調動作する態様で視認されるので、一対のスライド部材720の演出効果を向上させることができる。
【0429】
上記各実施形態では、台車部722の回転体群722bが同一径で形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、回転体群722bの径を、一方の第1スライド部材720では大きく形成し、他方の第1スライド部材720では小さく形成しても良い。この場合、径の小さい回転体群722bを径の大きい回転体群722bと第1スライド軸棒S1との間に挟み込むことができる。これにより、回転体群722b同士が当接されることで回転体群722bを制動させる効果を向上させることができる。
【0430】
上記第2実施形態では、検出孔2721cが第1スライド部材2720に一箇所穿設される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、検出孔2721cが複数箇所(例えば、第1スライド部材2720の本体部2721の一方の端部、中央部及び他方の端部)に穿設されることで、第1スライド部材2720の停止する位置を複数箇所形成することができる。このとき、検出孔2721cの長手方向の長さをそれぞれ違えることで、検出装置2716の検出期間により第1スライド部材2720の位置を複数箇所で検出することができる。
【0431】
上記第2実施形態では、検出孔2721cが長孔状に穿設される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、検出孔2721cが円状に穿設されても良い。この場合には、検出孔2721cの加工コストを抑制することができる。なお、検出孔2721cが円状の場合でも、第1スライド部材2720のスライド方向に沿って検出孔2721cが複数個連続で穿設されることで、第1スライド部材2720の移動中に検出装置2716の透過光を遮る時間間隔により第1スライド部材2720の移動速度を判断することができる。また、第1スライド部材2720の長手方向の位置(例えば両端と中央部)ごとに円状の検出孔2721cの穿設個数を違えることで、第1スライド部材2720の移動中に検出装置2716の透過光を遮る回数により第1スライド部材2720の位置を検出することができる。
【0432】
上記第2実施形態では、一方のスライド部材2720が張出位置に停止された後、検出装置2716と検出孔2721cとの位置関係により他方の第1スライド部材2720の位置および速度を検出する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、他方の第1スライド部材2720の位置または速度だけを検出する場合には、少なくとも一方の第1スライド部材2720を逆走させることで一対の第1スライド部材720の相対速度差を抑制することができ、当接時の衝撃を抑制することができる。
【0433】
上記第2実施形態では、一の検出装置2716で一対の第2スライド部材740の位置と速度とを検出する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、一対の検出装置2716が一対の第2スライド部材740にそれぞれ対応して配設されても良い。この場合には、一方の第2スライド部材740の配置によらず他方の第2スライド部材740の位置や速度を検出することができる。
【0434】
上記第2実施形態では、検出装置2716がベース部材2710に配設される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、検出装置2716が一対の第2スライド部材740の内の少なくとも一方に配設されても良い。この場合には、一対の第2スライド部材740の相対速度を検出することができる。
【0435】
<第1制御処理例について>
次に、図52図96を参照して、本パチンコ機10の制御処理における第1制御処理例について説明する。
【0436】
第3図柄表示装置81は、第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。例えば、第1入賞口64または第2入賞口640へ球が入球(始動入賞)すると、それをトリガとして、第1図柄表示装置37において第1特別図柄または第2特別図柄(第1図柄)の変動表示が実行される。更に、第3図柄表示装置81では、その第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期して、その特別図柄の変動表示に対応する第3図柄の変動表示が行われる。なお、第3図柄は、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示に対して、共通して変動表示が行われる。また、第2特別図柄は、第1特別図柄よりも優先して、変動表示されるように構成されており、第1特別図柄と第2特別図柄とが同時に変動表示することがないように構成されている。
【0437】
なお、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動表示されない構成としたが、それに限らず、第1特別図柄と第2特別図柄とを同時に変動表示をさせることが可能な構成としてもよい。このように構成することで、同じ時間で、より多くの抽選遊技を実行させることができ、遊技の効率を向上させることができる。
【0438】
第3図柄表示装置81は、8インチサイズの液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。本実施形態では、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、第3図柄表示装置81はその第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示が行われる。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。なお、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。第3図柄は、「0」から「9」の数字よりなる10種類の主図柄により構成されている。
【0439】
また、本実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110により行われる特別図柄の抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。一方、特別図柄の抽選結果が外れであった場合は、同一の主図柄が揃わない変動表示が行われる。
【0440】
第3図柄表示装置81の表示領域には、主図柄が3つの図柄列が表示される。各図柄列には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列には、数字の昇順または降順に主図柄が配列され、各図柄列毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動表示が行われる。図柄列は、表示領域の左側に表示される左図柄列、左図柄列の右隣に表示される中図柄列、中図柄列の右隣に表示される右図柄列で表示される。
【0441】
また、各図柄列毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この第3図柄の中段部が有効ラインL1として設定されており、毎回の遊技に際して、左図柄列→右図柄列→中図柄列の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(本実施形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃えば大当たりとして大当たり動画が表示される。
【0442】
一方、第3図柄表示装置81の表示領域の下方には、第1入賞口64に入球された球のうち変動が未実行である球(保留球)の数である保留球数が保留球1つに対して「黒丸」の識別図柄(保留図柄)が一つ表示されて遊技者に報知される。遊技者は、この保留図柄の個数により現在の保留球数を判別することができる。
【0443】
第3図柄表示装置81の表示領域には、第3図柄や保留図柄以外にも、第3図柄の変動表示(動的表示)中に表示される予告表示態様として、キャラクタ図柄や文字等が表示される。また、所定期間遊技が行われない場合には、パチンコ機10の機種名やリーチ表示態様のダイジェスト等の待ち受け表示画像が表示される。
【0444】
第3図柄表示装置81(第1図柄表示装置37)にて変動表示が行われている間に球が第1入賞口64または第2入賞口640へ入球した場合、その入球回数はそれぞれ最大4回まで保留され、その保留球数は第1図柄表示装置37により示されると共に、第3図柄表示装置81にも保留図柄が表示される。
【0445】
なお、本実施形態においては、第1入賞口64と第2入賞口640とへの入球は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、小領域Ds1における保留球数図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させないものとしてもよい。更に、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを最大保留数分の4つ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
【0446】
<第1制御例におけるパチンコ機10の電気的構成について>
次に、図4を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
【0447】
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
【0448】
主制御装置110では、特別図柄の抽選、普通図柄の抽選、第1図柄表示装置37における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示の設定、および、第3図柄表示装置81における表示の設定といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。そして、RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタが設けられている。ここで、図52を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、特別図柄の抽選、普通図柄の抽選、第1図柄表示装置37における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示の設定、および、第3図柄表示装置81における表示の設定などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
【0449】
特別図柄の抽選や、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定には、特別図柄の抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、特別図柄の大当たり種別を選択するために使用する第1当たり種別カウンタC2と、特別図柄における外れの停止種別を選択するために使用する停止種別選択カウンタC3と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。また、普通図柄の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
【0450】
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図63参照)の実行間隔である2ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図72参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM203には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1~第4エリア)とからなる第1入賞口64への入賞に対応する特別図柄1保留球格納エリア203aと第2入賞口640への入賞に対応する特別図柄2保留球格納エリア203bとがそれぞれ設けられており、これらの各エリアには、第1入賞口64または第2入賞口640への入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止種別選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。また、RAM203には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1~第4エリア)とからなる普通図柄保留球格納エリア203cが設けられており、これらの各エリアには、球が左右何れかの普通始動口(スルーゲート)67を通過したタイミングに合わせて、第2当たり乱数カウンタC4の値が格納される。
【0451】
図52を参照して、各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、0~299)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0~299の値を取り得るカウンタの場合は299)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
【0452】
また、第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、第1当たり乱数カウンタC1が0~299の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、0~299の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図63参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図72参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
【0453】
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入賞口64または第2入賞口640に入賞したタイミングでRAM203の特別図柄1保留球格納エリア203aまたは特別図柄2保留球格納エリア203bに格納される。そして、特別図柄の大当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される第1当たり乱数テーブル(図示せず)によって設定されており、第1当たり乱数カウンタC1の値が、第1当たり乱数テーブルによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、特別図柄の大当たりと判定する。また、この第1当たり乱数テーブルは、特別図柄の低確率時(特別図柄の低確率状態である期間)用と、その低確率時より特別図柄の大当たりとなる確率の高い高確率時(特別図柄の高確率状態である期間)用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の個数が異なって設定されている。このように、大当たりとなる乱数の個数を異ならせることにより、特別図柄の低確率時と特別図柄の高確率時とで、大当たりとなる確率が変更される。尚、特別図柄の高確率時用の第1当たり乱数テーブル(図示せず)と、特別図柄の低確率時用の第1当たり乱数テーブル(図示せず)とは、主制御装置110のROM202内に設けられている。
【0454】
ここで、第1当たり乱数テーブル202aについて説明する。第1当たり乱数テーブル202aは、第1特別図柄または第2特別図柄の抽選において、各遊技状態で当たりと判定される乱数値(判定値)が設定されたテーブルである。具体的には、遊技状態が高確率遊技状態である場合には、第1特別図柄または第2特別図柄の抽選において、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が「0~9」のいずれであるか判別されて、「0~9」のいずれかであれば、大当たりであると判別される。また、遊技状態が通常遊技状態である場合には、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が「9」であるか判別されて、「9」であれば大当たりであると判別される。
【0455】
第1当たり種別カウンタC2は、特別図柄の大当たりとなった場合に、第1図柄表示装置37の表示態様を決定するものであり、所定の範囲(例えば、0~99)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0~99の値を取り得るカウンタの場合は99)に達した後0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入賞口64に入賞したタイミングでRAM203の特別図柄1保留球格納エリア203aに格納される。
【0456】
ここで、特別図柄1保留球格納エリア203aまたは特別図柄2保留球格納エリア203bに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が、特別図柄の大当たりとなる乱数でなければ、即ち、特別図柄の外れとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は、特別図柄の外れ時のものとなる。
【0457】
一方で、特別図柄1保留球格納エリア203aまたは特別図柄2保留球格納エリア203bに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が、特別図柄の大当たりとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は、特別図柄の大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の具体的な表示態様は、同じ特別図柄1保留球格納エリア203aに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値が示す表示態様となる。
【0458】
本実施形態のパチンコ機10における第1当たり乱数カウンタC1は、0~299の範囲の2バイトのループカウンタとして構成されている。この第1当たり乱数カウンタC1において、第1特別図柄、第2特別図柄の低確率時に、特別図柄の大当たりとなる乱数値は1個あり、その乱数値である「9」は、前述したように低確率時用の第1当たり乱数テーブル202aに格納されている。このように特別図柄の低確率時には、乱数値の総数が300ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が1なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/300」となる。
【0459】
一方で、特別図柄の高確率時に、第1特別図柄または第2特別図柄の大当たりとなる乱数値は10個あり、その値である「0~9」は、高確率時用の第1当たり乱数テーブル202aに格納されている。このように特別図柄の高確率時には、乱数値の総数が300ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が10なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/30」となる。
【0460】
また、本実施形態のパチンコ機10における第1当たり種別カウンタC2の値は、0~99の範囲のループカウンタとして構成されている。そして、この第1当たり種別カウンタC2において、乱数値が「0~49」のいずれかであった場合の大当たり種別は、「大当たりA」となる。また、乱数値が「50~99」のいずれかであった場合の大当たり種別は、「大当たりB」となる。なお、本実施形態では、大当たりの種類は2種類としたが、それに限らず、1種類でもよいし、2種類以上設けるように構成してもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とで、同じ第1当たり種別カウンタC2の値であっても、異なる大当たり種別が選択されるように構成してもよい。このように構成することで、例えば、第2特別図柄で大当たりした場合に、よりラウンド数が多く実行される大当たり種別を設定しておくことで、第2特別図柄での当たりをより遊技者に期待させることができる。よって、高確率遊技状態での当たりをより遊技者に有利にすることができ、高確率状態中における遊技の趣向性を向上させることができる。従って、高確率状態へ移行させたいと遊技者に強く思わせることができ、より長く遊技を行わせることができる。
【0461】
変動種別カウンタCS1は、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1によって、いわゆる短時間はずれ、長時間はずれ、ノーマルリーチ、スーパーリーチ等の大まかな表示態様が決定される。表示態様の決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114により第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。変動種別カウンタCS1の値は、後述するメイン処理(図72参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。尚、変動種別カウンタCS1の値(乱数値)から、図柄変動の変動時間を一つ決定する乱数値を格納した変動パターンテーブル(図55(a)参照)は、主制御装置110のROM202内に設けられている。
【0462】
変動パターン選択テーブル202bには、例えば、外れ用の変動パターンとして、「外れ(長時間用)」、「外れ(短時間用)」、「外れノーマルリーチ」各種、「外れスーパーリーチ」各種が規定され、大当たりAの変動パターンとして、「ノーマルリーチ」各種、「スーパーリーチ」各種が規定されている。そして、変動パターンテーブルに規定された各種変動パターンから、予測された抽選結果や、予測された停止種別(大当たりの場合には大当たり種別)に応じて変動パターンが選定される。なお、図示は省略したが、音声ランプ制御装置113にも変動パターン選択テーブル222aが設定されており、主制御装置110が出力する変動パターンコマンドが示す変動パターンの種別に対応して更に詳細な変動パターン内容が変動パターン選択テーブル222aより選択される。
【0463】
第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0~239の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり239)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。また、第2当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該第2当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施形態ではタイマ割込処理(図63参照)毎に、例えば定期的に更新され、球が左右何れかの普通始動口(スルーゲート)67を通過したことが検知された時に取得され、RAM203の普通図柄保留球格納エリア203cに格納される。
【0464】
そして、普通図柄の当たりとなる乱数の値は、主制御装置のROM202に格納される第2当たり乱数テーブル202c(図53(a)参照)によって設定されており、第2当たり乱数カウンタC4の値が、第2当たり乱数テーブル202cによって設定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、普通図柄(第2図柄)の当たりと判定する。また、この第2当たり乱数テーブル202cは、普通図柄の低確率時(普通図柄の通常状態である期間)用と、その低確率時より普通図柄の当たりとなる確率の高い高確率時(普通図柄の時短状態である期間)用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の個数が異なって設定されている。このように、当たりとなる乱数の個数を異ならせることにより、普通図柄の低確率時と普通図柄の高確率時とで、当たりとなる確率が変更される。
【0465】
図53(a)は、上述した第2当たり乱数テーブル202cの内容を模式的に示した模式図である。この第2当たり乱数テーブル202cでは、普通図柄の低確率時に、普通図柄の当たりとなる乱数値は24個あり、その範囲は「5~28」となっている。これら乱数値は、低確率時用の第2当たり乱数テーブル202Cに格納されている。このように普通図柄の低確率時には、乱数値の総数が240ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が24なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/10」となる。
【0466】
パチンコ機10が普通図柄の低確率時である場合に、球が普通始動口67を通過すると、第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置83において普通図柄の変動表示が30秒間実行される。そして、取得された第2当たり乱数カウンタC4の値が「5~28」の範囲であれば当選と判定されて、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、第2入賞口640が「0.2秒間×1回」だけ開放される。尚、本実施形態では、パチンコ機10が普通図柄の低確率時である場合に、普通図柄の当たりとなったら第2入賞口640が「0.2秒間×1回」だけ開放されるが、開放時間や回数は任意に設定すれば良い。例えば、「0.5秒間×2回」開放しても良い。
【0467】
一方で、普通図柄の高確率時に、普通図柄の大当たりとなる乱数値は200個あり、その範囲は「5~204」となっている。これらの乱数値は、高確率時用の第2当たり乱数テーブル202Cに格納されている。このように特別図柄の低確率時には、乱数値の総数が240ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が200なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/1.2」となる。
【0468】
パチンコ機10が普通図柄の高確率時である場合に、球が普通始動口67を通過すると、第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置83において普通図柄の変動表示が3秒間実行される。そして、取得された第2当たり乱数カウンタC4の値が「5~204」の範囲であれば当選と判定されて、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、第2入賞口640が「1秒間×2回」開放される。このように、普通図柄の高確率時には、普通図柄の低確率時と比較して、変動表示の時間が「30秒→3秒」と非常に短くなり、更に、第2入賞口640の解放期間が「0.2秒×1回→1秒間×2回」と非常に長くなるので、第1入賞口64へ球が入球し易い状態となる。尚、第2当たり乱数カウンタC4の値(乱数値)から、普通図柄の当たりか否かを判定する乱数値を格納したテーブル(図示せず)は、ROM202内に設けられている。尚、本実施形態では、パチンコ機10が普通図柄の高確率時である場合に、普通図柄の当たりとなったら第2入賞口640が「1秒間×2回」だけ開放されるが、開放時間や回数は任意に設定すれば良い。例えば、「3秒間×3回」開放しても良い。
【0469】
第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0~239)、タイマ割込処理(図63参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図72参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
【0470】
このように、RAM203には種々のカウンタ等が設けられており、主制御装置110では、このカウンタ等の値に応じて大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行することができる。
【0471】
図52に戻り、説明を続ける。RAM203は、図52に図示した各種カウンタのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。
【0472】
なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
【0473】
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図72参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図71参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図15参照)が即座に実行される。
【0474】
また、RAM203は、図53(c)に示すように、特別図柄1保留球格納エリア203a、特別図柄2保留球格納エリア203b、普通図柄保留球格納エリア203c、特別図柄1保留球数カウンタ203d、特別図柄2保留球数カウンタ203e、普通図柄保留球数カウンタ203f、確変フラグ203g、確変設定フラグ203h、確変通過カウンタ203i、入賞個数カウンタ203j、動作カウンタ203k、報知カウンタ203m、残球タイマフラグ203n、残球タイマ203o、確変有効フラグ203p、確変有効タイマ203r、排出個数カウンタ203s、時短中カウンタ203t、その他メモリエリア203zを有している。
【0475】
特別図柄1保留球格納エリア203aは、図52に示すように1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)とを有しており、これらの各エリアには、第1入賞口64に入賞したことに基づいて取得された第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2の各値がそれぞれ格納される。
【0476】
より具体的には、球が第1入賞口64へ入賞(始動入賞)したタイミングで、各カウンタC1~C3の各値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶される。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
【0477】
その後、主制御装置110において、特別図柄の抽選が行われる場合には、特別図柄1保留球格納エリア203aの保留第1エリアに記憶されている各カウンタC1~C3の各値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶された各カウンタC1~C3の各値に基づいて、特別図柄の抽選などの判定が行われる。
【0478】
尚、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となる。そこで、他の保留エリア(保留第2エリア~保留第4エリア)に記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア~保留第3エリア)に詰めるシフト処理が行われる。本実施形態では、特別図柄1保留球格納エリア203aにおいて、入賞のデータが記憶されている保留エリア(第2保留エリア~第4保留エリア)についてのみデータのシフトが行われる。
【0479】
特別図柄2保留球格納エリア203bは、特別図柄1保留球格納エリア203aに対して、第2入賞口640への入賞に対して取得されたカウンタ値がそれぞれ記憶される点で異なるのみで、その他の構成については、同一であるので、詳細な説明については省略する。
【0480】
普通図柄保留球格納エリア203cは、特別図柄1保留球格納エリア203aまたは特別図柄2保留球格納エリア203bと同様に、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)とを有している。これらの各エリアには、第2当たり乱数カウンタC4が格納される。
【0481】
より具体的には、球が左右何れかの普通始動口67を通過したタイミングで、カウンタC4の値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、特別図柄1保留球格納エリア203aと同様に、入賞した順序が保持されつつ、入賞に対応するデータが格納される。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
【0482】
その後、主制御装置110において、普通図柄の当たりの抽選が行われる場合には、普通図柄保留球格納エリア203cの保留第1エリアに記憶されているカウンタC4の値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶されたカウンタC4の値に基づいて、普通図柄の当たりの抽選などの判定が行われる。
【0483】
尚、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となるので、特別図柄1保留球格納エリア203aの場合と同様に、他の保留エリアに記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリアに詰めるシフト処理が行われる。また、データのシフトも、入賞のデータが記憶されている保留エリアについてのみ行われる。
【0484】
特別図柄1保留球数カウンタ203dは、第1入賞口64への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置37で行われる第1特別図柄(第1図柄)の変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この特別図柄1保留球数カウンタ203dは、初期値がゼロに設定されており、第1入賞口64へ球が入球して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図66のS404参照)。一方、特別図柄1保留球数カウンタ203dは、新たに特別図柄の変動表示が実行される毎に、1減算される(図64のS210参照)。
【0485】
この特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(特別図柄における変動表示の保留回数N)は、特別図柄1保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図64のS211、図66のS405参照)。特別図柄1保留球数コマンドは、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値が変更される度に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
【0486】
音声ランプ制御装置113は、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値が変更される度に、主制御装置110より送信される特別図柄1保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された変動表示の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113の特別図柄1保留球数カウンタ223bによって管理される変動表示の保留球数が、ノイズ等の影響によって、主制御装置110に保留された実際の変動表示の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
【0487】
なお、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドに基づいて保留球数を管理し、保留球数が変化する度に表示制御装置114に対して、保留球数を通知するための表示用保留球数コマンドを送信する。表示制御装置114は、この表示用保留球数コマンドによって通知された保留球数を基に、第3図柄表示装置81の保留球数図柄(保留図柄)を表示する。
【0488】
特別図柄2保留球数カウンタ203eは、特別図柄1保留球数カウンタ203dに対して、第2入賞口640に入賞して、保留された保留球の数が格納される点で相違する点で異なるので、その詳細な説明については省略する。なお、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値が変更されると、特別図柄2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に対して通知される。
【0489】
普通図柄保留球数カウンタ203fは、普通始動口67における球の通過に基づいて第2図柄表示装置83で行われる普通図柄(第2図柄)の変動表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この普通図柄保留球数カウンタ203fは、初期値がゼロに設定されており、球が普通始動口67を通過して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図69のS704参照)。一方、普通図柄保留球数カウンタ203fは、新たに普通図柄(第2図柄)の変動表示が実行される毎に、1減算される(図68のS605参照)。
【0490】
球が左右何れかの普通始動口67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203fの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)が4未満であれば、第2当たり乱数カウンタC4の値が取得され、その取得されたデータが、普通図柄保留球格納エリア203cに記憶される(図69のS705)。一方、球が左右いずれかの普通始動口67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203fの値が4であれば、普通図柄保留球格納エリア203cには新たに何も記憶されない(図69のS703:No)。
【0491】
確変フラグ203gは、現在の遊技状態が確変遊技状態(確変遊技状態)であるか否かを示すフラグである。確変フラグ203gがオンに設定されていると、遊技状態が確変遊技状態であることを示し、オフであると低確率遊技状態(時短遊技状態含む)であることを示している。本実施形態では、大当たり遊技終了時に後述する確変設定フラグ203hがオンに設定されている場合に確変フラグ203gがオンに設定される(図75のS1213参照)。一方、大当たり遊技が開始される場合にオフに設定される。なお、初期化された状態では、オフに設定され、通常の電源断が発生した場合には、電源断直前の状態がバックアップされるように構成されている。
【0492】
確変設定フラグ203hは、大当たり遊技後に遊技状態を確変遊技状態に移行させるか否かを示すフラグである。本パチンコ機10では、遊技状態が確変遊技状態に設定されるか否かは、大当たり遊技中に確変スイッチ65e3(図51(a)参照)に遊技球が通過したか否かにより決定される。ここで、この確変スイッチ65e3に遊技球が通過すると確変設定フラグ203hがオンに設定される(図77のS1242)。一方、この確変設定フラグ203hは、確変フラグ203gがオンに設定される(図75のS1213)のに基づいて、オフに設定される。なお、この確変設定フラグ203hは、電源断時にはバックアップされ、復帰時(電源投入時)には電源断直前の状態に設定される。また、初期化された状態ではオフに設定される。
【0493】
なお、電源投入時に確変設定フラグ203hがオンに設定されている場合には、確変スイッチ65e3に電源断前に通過したかを判別して、通過していると判別できた場合に、確変設定フラグ203hを正式にオンに設定して復帰するように構成してもよい。この場合、電源断前に確変スイッチ65e3を通過しているかの判別は、後述する確変通過カウンタ203iが0より大きい値であるかにより判別できる。このように構成することで、電源断されている状態で、確変設定フラグ203hのみをオンに書き換えて電源を再投入されるような不正を判別して、遊技店側の被害を低減することができる。
【0494】
確変通過カウンタ203iは、大当たり遊技中の1つのラウンド(本実施形態では、大当たりAでの13ラウンド)で確変スイッチ65e3を通過した遊技球の数をカウントするためのカウンタである。なお、この確変通過カウンタ203iと後述する排出個数カウンタ203sとの合計により第1可変入賞装置65に入賞した遊技球が全て排出されたかを判別することができる。この確変通過カウンタ203iは、確変スイッチ65e3を通過した場合に1ずつ加算されて更新される(図77のS1241)。また、第1可変入賞装置65に入賞した遊技球の数と排出個数が一致するかの処理を実行した後に、初期値である「0」にリセットされる(図78のS1271)。なお、この確変通過カウンタ203iは、電源断時にはバックアップされる。また、初期化された状態では、0に設定される。
【0495】
入賞個数カウンタ203jは、大当たり遊技における1つのラウンドで第1可変入賞装置65の特定入賞口65aに入賞した遊技球の数(即ち、第1可変入賞装置65に入球した遊技球の数)をカウントするためのカウンタである。具体的には、第1可変入賞装置65に設けられた検出口65a1(図49参照)を遊技球が通過したと検出されることに基づいて、1ずつ加算されて更新される(図77のS1233)。一方、1つのラウンドが終了した場合に、第1可変入賞装置65に入賞した個数(入賞個数カウンタ203jの値)と排出された個数(排出個数カウンタ203sと確変通過カウンタ203iとの合計値)とが一致しているか判別(図78のS1267)された後に、初期値である「0」にリセットされる。なお、この入賞個数カウンタ203jの値は、電源断時にはバックアップされる。また、初期化された状態では、0に設定される。
【0496】
動作カウンタ203kは、流路ソレノイド(確変ソレノイド)65kがオン(励磁)に設定される時間を計時(カウント)するためのカウンタである。本パチンコ機10では、大当たりAでは、13ラウンドの開始に基づいて流路ソレノイド65kが5秒間オンに設定され、大当たりBでは13ラウンドの開始に基づいて流路ソレノイド65kが0.5秒間オンに設定される。動作カウンタ203kには、大当たりAでは、13ラウンドの開始データとして5秒に対応するカウンタ値が設定され、大当たりBでは0.5秒に対応するカウンタ値が設定される(図74のS1202)。一方、主制御装置110のMPU2011の実行する入賞処理(図77、S1112)のS1239の処理において1ずつ減算されて更新される。また、この動作カウンタ203kの値が0と判別されること(図77のS1243:Yes)に基づいて、流路ソレノイド65kがオフに設定される。なお、この動作カウンタ203kは、電源断時にはバックアップされ、初期化された状態では、初期値である0が設定される。このように、動作カウンタ203kを設定して流路ソレノイド65kを制御することで、確変スイッチ65e3への入賞を大当たり種別により制御できる。
【0497】
報知カウンタ203mは、遊技者の注意を惹きつけるための報知演出(本実施形態では、「液晶を見て」という音声)を出力するタイミングを判別するためのカウンタである。本実施形態では12ラウンド目の終了タイミング(第1可変入賞装置65に10球入賞か30秒が経過)に1秒間に対応する報知カウンタ203mが設定される。この報知カウンタ203mは、主制御装置110の報知処理(図76、S1111)のS1224の処理により1ずつ減算されて更新される。報知カウンタ203mが0となることに基づいて、音声ランプ制御装置113に対して出力される報知コマンドが設定される。音声ランプ制御装置113では、このコマンドを受信すると上記した音声を出力する為の処理が実行される。
【0498】
このように構成することで、流路ソレノイド65kが動作される13ラウンド目の開始前に「液晶を見て」という音声が出力されるので、遊技者は、液晶に相当する第3図柄表示装置81を注視する。ここで、詳細については後述するが、大当たり遊技の12ラウンド目は、第3図柄表示装置81では、図60(b)に示すように、女の子のキャラクタが表示されて、第3図柄表示装置81を遊技者に見るように促す報知である「注目」の文字が表示されている。13ラウンド目には、流路ソレノイド65kが作動するので、その作動を遊技者に注視されると、実行されている大当たり種別を流路ソレノイド65kの動作期間により判別されてしまう。遊技者には大当たり遊技の終了まで確変遊技状態が付与されることへの期待を持ち続けさせるために、切替部材65h(図51(a)参照)の動きを遊技者が見え難くするような報知演出が実行されている。しかしながら、12ラウンド目が終了した場合に、インターバル表示中に切替部材65hを遊技者が見てしまう虞があるので、そのインターバル期間中に、音声により第3図柄表示装置81を注視するように報知する報知演出が実行される。これにより、インターバル演出が実行された後に、表示される表示内容に遊技者の注意を惹きつけることができ、切替部材65hの動作から遊技者の注意をそらすことができる。
【0499】
なお、本実施形態では、第3図柄表示装置81を見せるように報知することで、切替部材65hから遊技者の注意をそらすように構成したが、それに限らず、13ラウンド開始前に、第1可変入賞装置65に遊技者の手をかざすように報知することで、切替部材65hの動きを遊技者の手によって隠れるように報知してもよい。また、第3図柄表示装置81に限らず、装飾ランプ34等を遊技者に見るように報知することで、遊技者の注意をそらすように構成してもよい。さらに、12ラウンド中に、3次元コード等を表示させて、携帯電話で読み取るように促す報知をすることで、遊技者の注意をそらすように構成してもよい。本実施形態では、注意をそらす演出は、切替部材65hの動作が終了するまでの最長時間(13ラウンド開始から5秒間)が設定される。これにより、報知時間により大当たりAであるか大当たりBであるかが判別される不具合を抑制できる。
【0500】
残球タイマフラグ203nは、1のラウンドで第1可変入賞装置65の開閉扉65f1が閉鎖したことを示すフラグである。この残球タイマフラグ203nがオンに設定されていると、1のラウンドで第1可変入賞装置65の開閉扉65f1が開放状態から閉鎖状態に設定されたことを示している。この残球タイマフラグ203nがオンに設定されることで、後述する残球タイマ203oが1ずつ加算されて更新される(図78のS1264参照)。残球タイマ203oは、開閉扉65f1が閉鎖されてからの時間を判別するためのカウンタであり、第1可変入賞装置65内の遊技球が排出されるのに必要な時間が経過したかを判別するためのカウンタである。
【0501】
残球タイマ203oは、予め設定されている1のラウンドが終了して第1可変入賞装置65の開閉扉65f1が閉鎖した場合に、第1可変入賞装置65に入賞した遊技球が排出されるのに必要な時間が経過したかを判別するためのカウンタである。本実施形態では、第1可変入賞装置81に入賞した遊技球が排出されるまでに必要な時間は2秒であり、本実施形態では、予め3秒に対応するカウンタ値が残球タイマ203oの上限値として設定されている。この残球タイマ203oの上限値(本実施形態では、3秒)となったことに基づいて、第1可変入賞装置65への入賞個数とその排出個数とが一致しているかの判別が実行される(図78のS1267)。一致しない場合には、エラーコマンドが設定されて、その旨が報知される。よって、第1可変入賞装置65内に遊技球が球詰まりしていることを早期に知らせることができる。よって、不正に第1可変入賞装置65内に遊技球を残存させておき、13ラウンドの開始タイミングで衝撃等を与えて、実際よりも早く切替部材65hまで遊技球を到達させて、大当たりBであっても確変スイッチ65e3に遊技球を通過させる不正を抑制できる。
【0502】
なお、入賞個数と排出個数が一致しない場合には、専用のフラグをオンに設定しておき、そのフラグがオンである場合には確変スイッチ65e3を遊技球が通過しても確変設定フラグ203hをオンに設定しない構成にしてもよい。このように構成することで、不正に確変遊技状態が付与されることを抑制できる。
【0503】
確変有効フラグ203pは、流路ソレノイド65kがオフに設定された後に、遊技球が確変スイッチ65e3に通過した場合に、その通過を有効とするか否かを判別するためのフラグである。この確変有効フラグ203pがオンに設定されている場合には、流路ソレノイド65kがオンであることに基づいて、特別排出口65e2(図51(a)参照)に流入した遊技球が確変スイッチ65e3を通過するのに必要な時間以下であることを示している。即ち、確変有効フラグ203pがオンである期間は、確変スイッチ65e3に遊技球が通過することが正常な期間であることを示している。
【0504】
確変有効タイマ203rは、上述した確変有効フラグ203pがオンに設定されてからの時間をカウントする為のカウンタである。この確変有効タイマ203rにより流路ソレノイド65kがオフとなった後に、確変スイッチ65e3を正常に通過するのに必要な期間を判別(計測)することができる。本実施形態では、特別排出口65e2に入球した遊技球が確変スイッチ65e3を通過するのに要する時間は1秒である。確変有効タイマ203rの上限値は1.2秒に対応するカウンタ値に設定されており、それ以後に確変スイッチ65e3を通過しても不正と判別して通過と判別しない。
【0505】
これにより、切替部材65hが特別排出口65e2に誘導しない状態で、不正に特別排出口65e2に入球させて確変スイッチ65e3に遊技球を通過させたり、確変スイッチ65e3の下方よりピアノ線等で遊技球を押し上げて通過させたり、電波等により磁気センサーを通過と誤検出させたりする不正による被害を抑制できる。
【0506】
排出個数カウンタ203sは、1のラウンドで排出確認スイッチ65e4(図51(a)参照)を通過した遊技球の数をカウントするためのカウンタである。この排出個数カウンタ203sは、第1可変入賞装置65に入賞した遊技球の数と排出個数とが判別された後に初期値である0にリセットされる(図78のS1271)。
【0507】
時短中カウンタ203tは、時短遊技状態における残りの特別図柄の変動回数をカウントするためのカウンタである。この時短中カウンタ203tは、大当たり遊技終了時に確変設定フラグがオフである場合に、100が設定される。即ち、本実施形態では、大当たり遊技後に確変遊技状態に設定されない場合には、100回の時短遊技状態に移行する。
【0508】
その他メモリエリア203zは、遊技に必要なその他のデータや、カウンタ、フラグ等が設定(記憶)される。
【0509】
図4に戻って説明を続ける。主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置83、第2図柄保留ランプ84、特定入賞口65aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
【0510】
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
【0511】
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
【0512】
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図70参照)が即座に実行される。
【0513】
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
【0514】
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
【0515】
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29~33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
【0516】
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。
【0517】
音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり、スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御し、また、表示制御装置114へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた背面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた背面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで、背面画像とは、第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の背面側に表示される画像のことである。
【0518】
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110からのコマンドや、音声ランプ制御装置113に接続された各種装置等の状況に応じてエラーを判定し、そのエラーの種別を含めてエラーコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114では、受信したエラーコマンドによって示されるエラー種別(例えば、振動エラー)に応じたエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置81に遅滞無く表示させる制御が行われる。
【0519】
音声ランプ制御装置113のROM222には、図54(a)に示すように、変動パターン選択テーブル222a、長押し演出抽選テーブル222b、その他、遊技の制御に必要な各種データやプログラム等が記憶されている。
【0520】
変動パターン選択テーブル222aは、図示しない変動パターン選択用のカウンタ値に各変動パターンの種別(ど外れ、リーチ外れ、リーチ各種等)の変動パターンがそれぞれ設定されている。音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドが示す変動パターン種別、当否判定結果、取得した選択用のカウンタ値に基づいて、詳細な変動パターンを選択する。これにより、変動時間や変動パターンの種別等の大まかな情報は厳守しつつ、音声ランプ制御装置113が多種多様の変動態様を選択することができる。よって、同じ変動表示態様等が頻繁に表示されることが防止でき、遊技者が早期に飽きてしまう不具合を抑制できる。
【0521】
長押し演出抽選テーブル222bは、後述する変動パターンの一つとして、枠ボタン22を押下することにより表示態様が可変する表示態様が表示されるSW変動パターンが選択された場合に、その枠ボタン22の操作タイミング等を報知する報知態様を選択するための選択テーブルである。図55(b)は、この長押し演出抽選テーブル222bの内容を模式的に示した模式図である。この長押し演出抽選テーブル222bには、枠ボタン22を連続して一定期間以上押下させる長押し操作に関わる操作方法の報知態様種別が長押しナビ種別として設定されている。長押しナビ種別としては、長押しナビA、長押しナビB、長押しナビCの3種類が設定されている。
【0522】
ここで、図61から図62を参照して、各長押しナビ種別について説明する。図61(a)から(b)は、長押しナビBの表示態様の一例を示した図である。SW変動パターンが選択されて、長押し演出Bが選択されると、図61(a)に示すように「長押しで大当たりをGETしろ!!」という文字が表示されて、遊技者に長押しを実行することで、大当たりが付与されることを期待させる報知態様が報知される。
【0523】
その後、図61(a)に示すように、第3図柄表示装置81に「期間メーター内で長押し開始タイミングを予測しろ!!」という文字が表示され、その下方に時間と共に色が左側より右側方向に順に可変するインジケータが表示される。遊技者は、この報知により、正しい長押し開始期間を予測してインジケータの色が全て可変するまでの任意のタイミングで枠ボタン22の押下を開始する。枠ボタン22の押下が開始されると、図61(b)に示すように、長押しを解除するタイミング(枠ボタン22の押下を解除するタイミング)が報知される。具体的には、図61(b)に示すように、「カウント0で離せ!!」という文字が表示されて、その下方に左側より右側に順に色が可変するインジケータが表示される。そのインジケータの右端上部には、「3・2・1・0・離せ!!」という文字が表示されて、「0」の文字の真下までインジケータの色が可変したタイミングで枠ボタン22の押下を解除することをナビゲーションしている。なお、ここでは、文字でカウントダウンが表示されて、「離せ!!」の文字が表示されたタイミングで枠ボタン22の解除をさせるように構成してもよい。
【0524】
このように、長押しナビBの報知態様では、長押し開始のタイミングは遊技者に予測させるようにして、長押し解除のタイミングを明確に報知するようにすることで、中難度のナビゲーションで構成している。
【0525】
長押し開始のタイミングが予めSW変動パターンで設定されている開始タイミングと一致した場合に、当否判定結果が大当たりであると遊技者に大当たりであることの報知が実行される。これにより、遊技者は早期に大当たりであることを知ることができる。
【0526】
図62(a)は、長押しナビAが選択された場合に、第3図柄表示装置81で表示される表示態様を示した図である。長押しナビAの報知態様では、第3図柄表示装置81に「長押しタイミングで大当たりをGETしろ!!」の文字が表示されて長押しのタイミングにより大当たりが付与されることを遊技者に期待させる報知態様が表示される。その後、図62(a)に示すように、インジケータが表示されて、そのインジケータの色が可変する間の任意の期間で長押しをした後に、遊技者の任意の期間、予め設定されている長押し期間を当てるように促す「長押し期間を当てろ!!」の文字が表示される。
【0527】
このように、長押しナビAでは、長押しの開始タイミングと長押しの解除タイミングとの両方を遊技者が予測せねばならない報知態様となっており、最も難易度の高いナビゲーション報知態様で構成されている。
【0528】
図62(b)は長押しナビCが選択された場合に、第3図柄表示装置81で表示される表示態様を示した図である。長押しナビCが選択されると、図62(b)に示すように、「指定の長押し期間で大当たりをGETしろ!!」という文字が表示され、長押しを指定通りのタイミングと期間で実行するように遊技者に促す報知が実行される。その後、図62(b)に示すように、インジケータが表示されて、そのインジケータの下側に「開始」「終了」の文字が表示されて、インジケータの色が開始まで可変したタイミングで長押しを開始して、「終了」のタイミングで長押しを解除することが報知される。
【0529】
このように、長押しナビCは、長押しナビ種別の中で最も難易度の低いナビゲーション内容となっており、後述するが当否判定結果が大当たりである場合にのみ、選択される報知態様となっている。
【0530】
図55(b)に示すように、長押し演出抽選テーブル222bでは、当否判定結果別に、それぞれの長押しナビ種別に対して後述する演出カウンタ223fの値(0~198の範囲)が設定されている。当否判定結果が当たりである場合には、外れである場合よりも難易度の低い長押しナビ種別が選択され易いように設定されている。これにより、表示される長押しナビ種別により大当たりへの期待感を変えるように構成できる。また、遊技者の操作方法によって大当たりが付与されるか否かが変化するように感じさせることができ、遊技者に新鮮味のある遊技を提供できる。
【0531】
なお、長押しの操作が所定期間経過しても実行されない場合には、長押し演出を途中で終了して、予め定められた主図柄の変動演出に切り替えるように構成してもよい。このように構成することで、枠ボタン22を操作しない遊技者にも遊技を楽しませることができる。
【0532】
図54(b)を参照して、音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223について説明する。図54(b)に示すように、音声ランプ制御装置113のRAM223には、入賞情報格納エリア223a、特別図柄1保留球数カウンタ223bと、特別図柄2保留球数カウンタ223c、変動開始フラグ223d、停止種別選択フラグ223e、演出カウンタ223f、長押しフラグ223g、長押しカウンタ223h、SW有効時間記憶エリア223i、その他メモリエリア223zとが少なくとも設けられている。
【0533】
入賞情報格納エリア223aは、1つの実行エリアと、4つのエリア(第1エリア~第4エリア)とを有しており、これらの各エリアには、入賞情報がそれぞれ格納される。この入賞情報格納エリア223aに格納される情報により、保留球の抽選結果等が変動開始前に音声ランプ制御装置113により判別できる。
【0534】
特別図柄1保留球数カウンタ223bは、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203dと同様に、第1図柄表示装置37(および第3図柄表示装置81)で行われる変動演出(変動表示)であって、主制御装置110において保留されている変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。即ち、第1特別図柄に対応する保留球の数が、主制御装置110より出力される保留球数コマンドに基づいて設定される。
【0535】
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている特別図柄1保留球数カウンタ203dの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信される保留球数コマンドに基づいて保留球数をカウントし、特別図柄1保留球数カウンタ223bにて、その第1特別図柄の保留球数を管理するようになっている。
【0536】
具体的には、主制御装置110では、第1入賞口64への入球によって変動表示の保留球数が加算された場合、又は、主制御装置110において特別図柄における変動表示が実行されて保留球数が減算された場合に、加算後または減算後の特別図柄1保留球数カウンタ203dの値を示す保留球数コマンドを、音声ランプ制御装置113へ送信する。
【0537】
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より送信される保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203dの値を取得して、特別図柄1保留球数カウンタ223bに格納する(図25のS1408参照)。このように、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110より送信される保留球数コマンドに従って、特別図柄1保留球数カウンタ223bの値を更新するので、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203dと同期させながら、その値を更新することができる。
【0538】
特別図柄1保留球数カウンタ223bの値は、第3図柄表示装置81における保留球数図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドの受信に応じて、そのコマンドにより示される保留球数を特別図柄1保留球数カウンタ223bに格納すると共に、格納後の特別図柄1保留球数カウンタ223bの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
【0539】
表示制御装置114では、この表示用保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113の特別図柄1保留球数カウンタ223bの値分の保留球数図柄を第3図柄表示装置81の小領域Ds1に表示するように、画像の描画を制御する。上述したように、特別図柄1保留球数カウンタ223bは、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203aと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81に表示される保留球数図柄の数も、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203aの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、変動表示が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
【0540】
特別図柄2保留球数カウンタ223cは、特別図柄1保留球数カウンタ223bに対して、第2特別図柄に対応する保留球の数が主制御装置110から出力される保留球数コマンドに基づいて記憶される点で異なるのみであるので、その詳細な説明については省略する。
【0541】
変動開始フラグ223dは、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドを受信した場合にオンされ(図81のS1602参照)、第3図柄表示装置81における変動表示の設定がなされるときにオフされる(図82のS1702参照)。変動開始フラグ223dがオンになると、受信した変動パターンコマンドから抽出された変動パターンに基づいて、表示用変動パターンコマンドが設定される。
【0542】
ここで設定された表示用変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図80参照)のコマンド出力処理(S1502)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
【0543】
停止種別選択フラグ223eは、主制御装置110から送信される停止種別コマンドを受信した場合にオンされ(図81のS1605参照)、第3図柄表示装置81における停止種別の設定がなされるときにオフされる(図82のS1706参照)。停止種別選択フラグ223eがオンになると、受信した停止種別コマンドから抽出された停止種別(大当たりの場合には大当たり種別)に基づいて、停止種別がそのまま設定される。
【0544】
演出カウンタ223fは、予告演出や、各種抽選に使用されるカウンタである。0~198の範囲で繰り返し更新される。図示は省略したが、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行するメイン処理(図80参照)が実行される毎に1ずつ更新される。
【0545】
長押しフラグ223gは、枠ボタン22が3秒以上押下されて長押しされていることを示すフラグである。枠ボタン22が連続して押下されている時間を後述する長押しカウンタ223hによりカウントして、そのカウント値が3秒を示すカウント値以上である場合にこの長押しフラグ223gがオンに設定される。
【0546】
長押しカウンタ223hは、枠ボタン22が連続して押下されている時間をカウントするためのカウンタである。本実施形態では、枠ボタン22を連続して3秒以上押下し続けると長押しとして、通常の短時間で枠ボタン22を押下した状態とは異なる操作が実行されたと判別する(図83のS1810)ように構成されている。この長押しカウンタ223hにより長押しが実行されているか否かを判別することができる。
【0547】
SW有効時間記憶エリア223iは、枠ボタン22が有効として判別される期間が記憶される記憶される記憶エリアである。本実施形態では、音声ランプ制御装置113のMPU221が選択した変動パターンが上述したSW変動パターンであった場合に、その変動パターンで設定されている枠ボタン22がオフであると判別された場合枠ボタン22の有効とされる(図83のS1807:No)にオフに設定されている期間(時間)がSW有効時間としてSW有効時間記憶エリア23iに設定される。SW有効時間記憶エリア223iにSW有効時間が設定されると、SW有効時間の経過に基づいて1ずつ減算されて更新される(図83のS1806参照)。
【0548】
RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)などを有している。なお、コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ処理装置113のコマンド判定処理(図81参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
【0549】
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動表示(変動演出)や予告演出を制御するものである。この表示制御装置114の詳細については、詳細について後述する。
【0550】
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110~114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110~114等に対して必要な電圧を供給する。
【0551】
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図70参照)を正常に実行し完了することができる。
【0552】
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図3参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
【0553】
<第1制御例における表示制御装置の電気的構成について>
次に、図56図59を参照して、本第1制御例における表示制御装置114の電気的構成について説明する。図56は、表示制御装置114の電気的構成を示すブロック図である。表示制御装置114は、MPU231と、ワークRAM233と、キャラクタROM234と、常駐用ビデオRAM235と、通常用ビデオRAM236と、画像コントローラ237と、入力ポート238と、出力ポート239と、バスライン240,241とを有している。
【0554】
入力ポート238の入力側には音声ランプ制御装置113の出力側が接続され、入力ポート238の出力側には、MPU231、ワークRAM233、キャラクタROM234、画像コントローラ237がバスライン240を介して接続されている。画像コントローラ237には、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236が接続されると共に、バスライン241を介して出力ポート239が接続されている。また、出力ポート239の出力側には、第3図柄表示装置81が接続されている。
【0555】
なお、パチンコ機10は、特別図柄の大当たりとなる抽選確率や、1回の特別図柄の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、第3図柄表示装置81で表示される図柄構成が全く同じ仕様の機種があるので、表示制御装置114は共通部品化されコスト低減が図られている。
【0556】
以下では、先にMPU231、キャラクタROM234、画像コントローラ237、常駐用ビデオRAM235、通常用ビデオRAM236について説明し、次いで、ワークRAM233について説明する。
【0557】
まず、MPU231は、主制御装置110の変動パターンコマンドに基づく音声ランプ制御装置113から出力された表示用変動パターンコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御するものである。MPU231は、命令ポインタ231aを内蔵しており、命令ポインタ231aで示されるアドレスに格納された命令コードを読み出してフェッチし、その命令コードに従って各種処理を実行する。MPU231には、電源投入(停電からの復電を含む。以下、同じ。)直後に、電源装置115からシステムリセットがかけられるようになっており、そのシステムリセットが解除されると、命令ポインタ231aは、MPU231のハードウェアによって自動的に「0000H」に設定される。そして、命令コードがフェッチされる度に、命令ポインタ231aは、その値が1ずつ加算される。また、MPU231が命令ポインタの設定命令を実行した場合は、その設定命令により指示されたポインタの値が命令ポインタ231aにセットされる。
【0558】
なお、詳細については後述するが、本実施形態において、MPU231によって実行される制御プログラムや、その制御プログラムで使用される各種の固定値データは、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させるのではなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させている。
【0559】
詳細については後述するが、キャラクタROM234は、小面積で大容量化を図ることが可能なNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されている。これにより、画像データだけでなく制御プログラム等を十分に記憶させておくことができる。そして、キャラクタROM234に制御プログラム等を記憶させておけば、制御プログラム等を記憶する専用のプログラムROMを設ける必要がない。よって、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
【0560】
一方で、NAND型フラッシュメモリは、特にランダムアクセスを行う場合において読み出し速度が遅くなるという問題点がある。例えば、複数のページに連続して並んだデータの読み出しを行う場合において、2ページ目以降のデータは高速読み出しが可能であるが、最初の1ページ目のデータの読み出しには、アドレスが指定されてからデータが出力されるまでに大きな時間を要する。また、連続していないデータを読み出す場合は、そのデータを読み出す度に大きな時間を要する。このように、NAND型フラッシュメモリは、その読み出しに係る速度が遅いため、MPU231が直接キャラクタROM234から制御プログラムを読み出して各種処理を実行するように構成すると、制御プログラムを構成する命令の読み出しに時間がかかる場合が発生し、MPU231として高性能のプロセッサを用いても、表示制御装置114の処理性能を悪化させてしまうおそれがある。
【0561】
そこで、本実施形態では、MPU231のシステムリセットが解除されると、まず、キャラクタROM234のNAND型フラッシュメモリ234aに記憶されている制御プログラムを、各種データの一時記憶用に設けたワークRAM233に転送して格納する。そして、MPU231はワークRAM233に格納された制御プログラムに従って、各種処理を実行する。ワークRAM233は、後述するようにDRAM(Dynamic RAM)によって構成され、高速でデータの読み書きが行われるので、MPU231は遅滞なく制御プログラムを構成する命令の読み出しを行うことができる。よって、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
【0562】
キャラクタROM234は、MPU231において実行される制御プログラムや、第3図柄表示装置81に表示される画像のデータを記憶したメモリであり、MPU231とバスライン240を介して接続されている。MPU231は、バスライン240を介してシステムリセット解除後にキャラクタROM234に直接アクセスし、そのキャラクタROM234の後述する第2プログラム記憶エリア234a1に記憶された制御プログラムを、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aへ転送する。また、バスライン240には画像コントローラ237も接続されており、画像コントローラ237はキャラクタROM234の後述するキャラクタ記憶エリア234a2に格納された画像データを、画像コントローラ237に接続されている常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236へ転送する。
【0563】
このキャラクタROM234は、NAND型フラッシュメモリ234a、ROMコントローラ234b、バッファRAM234c、NOR型ROM234dをモジュール化して構成されている。
【0564】
NAND型フラッシュメモリ234aは、キャラクタROM234におけるメインの記憶部として設けられる不揮発性のメモリであり、MPU231によって実行される制御プログラムの大部分や第3図柄表示装置81を駆動させるための固定値データを記憶する第2プログラム記憶エリア234a1と、第3図柄表示装置81に表示させる画像(キャラクタ等)のデータを格納するキャラクタ記憶エリア234a2とを少なくとも有している。
【0565】
ここで、NAND型フラッシュメモリは、小さな面積で大きな記憶容量が得られる特徴を有しており、キャラクタROM234を容易に大容量化することができる。これにより、本パチンコ機において、例えば2ギガバイトの容量を持つNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより、第3図柄表示装置81に表示させる画像として、多くの画像をキャラクタ記憶エリア234a2に記憶させることができる。よって、遊技者の興趣をより高めるために、第3図柄表示装置81に表示される画像を多様化、複雑化することができる。
【0566】
また、NAND型フラッシュメモリ234aは、多くの画像データをキャラクタ記憶エリア234a2に記憶させた状態で、更に、制御プログラムや固定値データも第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させることができる。このように、制御プログラムや固定値データを、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させることなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させることができるので、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
【0567】
ROMコントローラ234bは、キャラクタROM234の動作を制御するためのコントローラであり、例えば、バスライン240を介してMPU231や画像コントローラ237から伝達されたアドレスに基づいて、NAND型フラッシュメモリ234a等から該当するデータを読み出し、バスライン240を介してMPU231又は画像コントローラ237へ出力する。
【0568】
ここで、NAND型フラッシュメモリ234aは、その性質上、データの書き込み時にエラービット(誤ったデータが書き込まれたビット)が比較的多く発生したり、データを書き込むことができない不良データブロックが発生したりする。そこで、ROMコントローラ234bは、NAND型フラッシュメモリ234aから読み出したデータに対して公知の誤り訂正を施し、また、不良データブロックを避けてNAND型フラッシュメモリ234aへのデータの読み書きが行われるように公知のデータアドレスの変換を実行する。
【0569】
このROMコントローラ234bにより、エラービットを含むNAND型フラッシュメモリ234aから読み出されたデータに対して誤り訂正が行われるので、キャラクタROM234としてNAND型フラッシュメモリ234aを用いたとしても、誤ったデータに基づいてMPU231が処理を行ったり、画像コントローラ237が各種画像を生成したりすることを抑制することができる。
【0570】
また、ROMコントローラ234bによってNAND型フラッシュメモリ234aの不良データブロックが解析され、その不良データブロックへのアクセスが回避されるので、MPU231や画像コントローラ237は、個々のNAND型フラッシュメモリ234aで異なる不良データブロックのアドレス位置を考慮することなく、キャラクタROM234へのアクセスを容易に行うことができる。よって、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、キャラクタROM234へのアクセス制御が複雑化することを抑制することができる。
【0571】
バッファRAM234cは、NAND型フラッシュメモリ234aから読み出したデータを一時的に記憶するバッファとして用いられるメモリである。MPU231や画像コントローラ237からバスライン240を介してキャラクタROM234に割り振られたアドレスが指定されると、ROMコントローラ234bは、その指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分(例えば、2キロバイト)のデータがバッファRAM234cにセットされているか否かを判断する。そして、セットされていなければ、その指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分(例えば、2キロバイト)のデータをNAND型フラッシュメモリ234a(またはNOR型ROM234d)より読み出してバッファRAM234cに一旦セットする。そして、ROMコントローラ234bは、公知の誤り訂正処理を施した上で、指定されたアドレスに対応するデータを、バスライン240を介してMPU231や画像コントローラ237に出力する。
【0572】
このバッファRAM234cは、2バンクで構成されており、1バンク当たりNAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分のデータがセットできるようになっている。これにより、ROMコントローラ234bは、例えば、一方のバンクにデータをセットした状態のまま他方のバンクを使用して、NAND型フラッシュメモリ234aのデータを外部に出力したり、MPU231や画像コントローラ237より指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから一方のバンクに転送してセットする処理と、MPU231や画像コントローラ237によって指定されたアドレスに対応するデータを他方のバンクから読み出してMPU231や画像コントローラ237に対して出力する処理とを、並列して処理したりすることができる。よって、キャラクタROM234の読み出しにおける応答性を向上させることができる。
【0573】
NOR型ROM234dは、キャラクタROM234におけるサブの記憶部として設けられる不揮発性のメモリであり、NAND型フラッシュメモリ234aを補完することを目的にそのNAND型フラッシュメモリ234aよりも極めて小容量(例えば、2キロバイト)に構成されている。このNOR型ROM234dには、キャラクタROM234に記憶される制御プログラムのうち、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されていないプログラム、具体的には、MPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納する第1プログラム記憶エリア234d1が少なくとも設けられている。
【0574】
ブートプログラムは、第3図柄表示装置81に対する各種制御が実行可能となるように表示制御装置114を起動するための制御プログラムであり、システムリセット解除後にMPU231が先ずこのブートプログラムを実行する。これにより、表示制御装置114において各種制御が実行可能に状態とすることができる。第1プログラム記憶エリア234d1は、このブートプログラムのうち、バッファRAM234cの1バンク分(即ち、NAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分)の容量の範囲で、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令(例えば、1ページの容量が2キロバイトであれば、1024ワード(1ワード=2バイト)分の命令)を格納する。なお、第1プログラム記憶エリア234d1に格納されるブートプログラムの命令数は、バッファRAM234cの1バンク分の容量以下に収まっていればよく、表示制御装置114の仕様に合わせて適宜設定されるものであってもよい。
【0575】
MPU231は、システムリセットが解除されると、ハードウェアによって命令ポインタ231aの値を「0000H」に設定すると共に、バスライン240に対して命令ポインタ231aにて示されるアドレス「0000H」を指定するように構成されている。一方、キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240にアドレス「0000H」が指定されたことを検知すると、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cの一方のバンクにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力する。
【0576】
MPU231は、キャラクタROM234から受け取った命令コードをフェッチすると、そのフェッチした命令コードに従って各種処理を実行するとともに、命令ポインタ231aを1だけ加算し、命令ポインタ231aにて示されるアドレスをバスライン240に対して指定する。そして、キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240によって指定されたアドレスがNOR型ROM234dに記憶されたプログラムを指し示すアドレスである間、先にNOR型ROM234dからバッファRAM234cにセットされたプログラムの中から、対応するアドレスの命令コードをバッファRAM234cより読み出して、MPU231に対して出力する。
【0577】
ここで、本実施形態において、制御プログラムを全てNAND型フラッシュメモリ234aに格納するのではなく、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令をNOR型ROM234dに格納するのは、次の理由による。即ち、NAND型フラッシュメモリ234aは、上述したように、最初の1ページ目のデータの読み出しにおいて、アドレスを指定してからデータが出力されるまでに大きな時間を要する、というNAND型フラッシュメモリ特有の問題がある。
【0578】
このようなNAND型フラッシュメモリ234aに対して制御プログラムを全て格納すると、システムリセット解除後にMPU231が最初に実行すべき命令コードをフェッチするためにMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定された場合、キャラクタROM234はアドレス「0000H」に対応するデータ(命令コード)を含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから読み出してバッファRAM234cにセットしなければならい。そして、NAND型フラッシュメモリ234aの性質上、その読み出しからバッファRAM234cへのセットに多大な時間を要することになるので、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してからアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取るまでに多くの待ち時間を消費する。よって、MPU231の起動にかかる時間が長くなるので、結果として、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御が即座に開始されないおそれがあるという問題点が生じる。
【0579】
これに対し、NOR型ROMは高速にデータを読み出すことが可能なメモリであるので、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令をNOR型ROM234dに格納することによって、システムリセット解除後にMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定されると、キャラクタROM234は即座にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力することができる。よって、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができ、MPU231の起動を短時間で行うことができる。従って、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。
【0580】
さて、ブートプログラムは、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム、即ち、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムを除く制御プログラムや、その制御プログラムで用いられる固定値データ(例えば、後述する表示データテーブル、転送データテーブルなど)を、所定量(例えば、NAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分の容量)ずつワークRAM233のプログラム格納エリア233aやデータテーブル格納エリア233bへ転送するようにプログラミングされている。そして、MPU231は、まず、システムリセット解除後に第1プログラム記憶エリア234d1から読み出したブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムがセットされているバッファRAM234cのバンクとは異なるバンクを使用しながら、所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、格納する。
【0581】
ここで、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、上述したように、バッファRAM234cの1バンク分に相当する容量で構成されているので、内部バスのアドレスが「0000H」に指定されたことを受けて第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムがバッファRAM234cにセットされる場合、そのブートプログラムはバッファRAM234cの一方のバンクにのみセットされる。よって、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムをプログラム格納エリア233aに転送する場合は、バッファRAM234cの一方のバンクにセットされた第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムを残したまま、他方のバンクを使用してその転送処理を実行することができる。従って、その転送処理後に、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムを再度バッファRAM234cにセットし直すといった処理が不要であるので、ブート処理に係る時間を短くすることができる。
【0582】
第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送すると、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233a内の第1の所定番地に設定するようにプログラミングされている。これにより、システムリセット解除後、MPU231によって第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムが所定量だけプログラム格納エリア233aに転送されると、命令ポインタ231aがプログラム格納エリア233aの第1の所定番地に設定される。
【0583】
よって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうち所定量のプログラムがプログラム格納エリア233aに格納されると、MPU231は、そのプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを読み出して、各種処理を実行することができる。即ち、MPU231は、第2プログラム記憶エリア234a1を有するNAND型フラッシュメモリ234aから制御プログラムを読み出して命令フェッチするのではなく、プログラム格納エリア233aを有するワークRAM233に転送された制御プログラムを読み出して命令フェッチし、各種処理を実行することになる。後述するように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムの殆どを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aに記憶させた場合であっても、MPU231は高速に命令をフェッチし、その命令に対する処理を実行することができる。
【0584】
ここで、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムには、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが含まれている。一方、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに所定量だけ第2プログラム記憶エリア234a1から転送される制御プログラムの中に、その残りのブートプログラムが含まれるようにプログラミングされていると共に、プログラム格納エリア233aに格納されたその残りのブートプログラムの先頭アドレスを第1の所定番地として命令ポインタ231aを設定するようにプログラミングされている。
【0585】
これにより、MPU231は、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムによって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送した後、その転送した制御プログラムに含まれる残りのブートプログラムを実行する。
【0586】
この残りのブートプログラムでは、プログラム格納エリア233aに転送されていない残りの制御プログラムやその制御プログラムで用いられる固定値データ(例えば、後述する表示データテーブル、転送データテーブルなど)を全て第2プログラム記憶エリア234a1から所定量ずつプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bに転送する処理を実行する。また、ブートプログラムの最後で、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233a内の第2の所定番地に設定する。具体的には、この第2の所定番地として、プログラム格納エリア233aに格納された、ブートプログラムによるブート処理(図84のS2001参照)の終了後に実行される初期化処理(図84のS2002参照)に対応するプログラムの先頭アドレスを設定する。
【0587】
MPU231は、この残りのブートプログラムを実行することによって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムや固定値データが全てプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bに転送される。そして、ブートプログラムがMPU231により最後まで実行されると、命令ポインタ231aが第2の所定番地に設定され、以後、MPU231は、NAND型フラッシュメモリ234aを参照することなく、プログラム格納エリア233aに転送された制御プログラムを用いて各種処理を実行する。
【0588】
よって、制御プログラムの殆どを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、システムリセット解除後にその制御プログラムをワークRAM233のプログラム格納エリア233aに転送することで、MPU231は、読み出し速度が高速なDRAMによって構成されるワークRAMから制御プログラムを読み出して各種制御を行うことができる。従って、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
【0589】
また、上述したように、NOR型ROM234dにブートプログラムを全て格納せずに、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令を格納しておき、残りのブートプログラムについては、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させても、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを確実にプログラム格納エリア233aに転送することができる。よって、キャラクタROM234は、極めて小容量のNOR型ROM234dを追加するだけで、MPU231の起動を短時間で行うことができるようになるので、その短時間化に伴うキャラクタROM234のコスト増加を抑制することができる。
【0590】
画像コントローラ237は、画像を描画し、その描画した画像を所定のタイミングで第3図柄表示装置81に表示させるデジタル信号プロセッサ(DSP)である。画像コントローラ237は、MPU231から送信される後述の描画リスト(図59参照)に基づき1フレーム分の画像を描画して、後述する第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれか一方のフレームバッファに描画した画像を展開すると共に、他方のフレームバッファにおいて先に展開された1フレーム分の画像情報を第3図柄表示装置81へ出力することによって、第3図柄表示装置81に画像を表示させる。画像コントローラ237は、この1フレーム分の画像の描画処理と1フレーム分の画像の表示処理とを、第3図柄表示装置81における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、20ミリ秒)の中で並列処理する。
【0591】
画像コントローラ237は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に、MPU231に対して垂直同期割込信号(以下、「V割込信号」と称す)を送信する。MPU231は、このV割込信号を検出する度に、V割込処理(図86(b)参照)を実行し、画像コントローラ237に対して、次の1フレーム分の画像の描画を指示する。この指示により、画像コントローラ237は、次の1フレーム分の画像の描画処理を実行すると共に、先に描画によって展開された画像を第3図柄表示装置81に表示させる処理を実行する。
【0592】
このように、MPU231は、画像コントローラ237からのV割込信号に伴ってV割込処理を実行し、画像コントローラ237に対して描画指示を行うので、画像コントローラ237は、画像の描画処理および表示処理間隔(20ミリ秒)毎に、画像の描画指示をMPU231より受け取ることができる。よって、画像コントローラ237では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
【0593】
画像コントローラ237は、また、MPU231からの転送指示や、描画リストに含まれる転送データ情報に基づいて、画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236に転送する処理も実行する。
【0594】
尚、画像の描画は、常駐用ビデオRAM235および通常用ビデオRAM236に格納された画像データを用いて行われる。即ち、描画の際に必要となる画像データは、その描画が行われる前に、MPU231からの指示に基づき、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235または通常用ビデオRAM236へ転送される。
【0595】
ここで、NAND型フラッシュメモリは、ROMの大容量化を容易にする一方、読み出し速度がその他のROM(マスクROMやEEPROMなど)と比して遅い。これに対し、表示制御装置114では、MPU231が、キャラクタROM234に格納されている画像データのうち一部の画像データを電源投入後に常駐用ビデオRAM235に転送するように、画像コントローラ237に対して指示するよう構成されている。そして、後述するように、常駐用ビデオRAM235に格納された画像データは、上書きされることなく常駐されるように制御される。
【0596】
これにより、電源が投入されてから常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データの転送が終了した後は、常駐用ビデオRAM235に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ237にて画像の描画処理を行うことができる。よって、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
【0597】
特に、常駐用ビデオRAM235には、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置110または表示制御装置114によって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、第3図柄表示装置81に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
【0598】
また、表示制御装置114は、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データを用いて画像の描画を行う場合は、その描画が行われる前に、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して描画に必要な画像データを転送するように、MPU231が画像コントローラ237に対して指示するよう構成されている。後述するように、通常用ビデオRAM236に転送された画像データは、画像の描画に用いられた後、上書きによって削除される可能性はあるものの、画像描画時には、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がなく、その読み出しにかかる時間を省略できるので、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
【0599】
また、通常用ビデオRAM236にも画像データを格納することによって、全ての画像データを常駐用ビデオRAM235に常駐させておく必要がないため、大容量の常駐用ビデオRAM235を用意する必要がない。よって、常駐用ビデオRAM235を設けたことによるコスト増大を抑えることができる。
【0600】
画像コントローラ237は、NAND型フラッシュメモリ234aの1ブロック分の容量である132キロバイトのSRAMによって構成されたバッファRAM237aを有している。
【0601】
MPU231が、転送指示や描画リストの転送データ情報によって画像コントローラ237に対して行う画像データの転送指示には、転送すべき画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、転送先の情報(常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236のいずれに転送するかを示す情報)、及び転送先(常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスが含まれる。なお、格納元最終アドレスに代えて、転送すべき画像データのデータサイズを含めてもよい。
【0602】
画像コントローラ237は、この転送指示の各種情報に従って、キャラクタROM234の所定アドレスから1ブロック分のデータを読み出して一旦バッファRAM237aに格納し、常駐用ビデオRAM235または通常用ビデオRAM236の未使用時に、バッファRAM237aに格納された画像データを常駐RAM235または通常用ビデオRAM236に転送する。そして、転送指示により示された格納元先頭アドレスから格納元最終アドレスに格納された画像データが全て転送されるまで、その処理を繰り返し実行する。
【0603】
これにより、キャラクタROM234から時間をかけて読み出された画像データを一旦そのバッファRAM237aに格納し、その後、その画像データをバッファRAM237aから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ短時間で転送することができる。よって、キャラクタROM234から画像データが常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ転送される間に、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236が、その画像データの転送で長時間占有されるのを防止することができる。従って、画像データの転送により常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236が占有されることで、画像の描画処理にそれらのビデオRAM235,236が使用できず、結果として必要な時間までに画像の描画や、第3図柄表示装置81への表示が間に合わないことを防止することができる。
【0604】
また、バッファRAM234cから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236への画像データへの転送は、画像コントローラ237によって行われるので、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236が画像の描画処理や第3図柄表示装置81への表示処理に未使用である期間を容易に判定することができ、処理の単純化を図ることができる。
【0605】
常駐用ビデオRAM235は、キャラクタROM234より転送された画像データが、電源投入中、上書きされることがなく保持され続けるように用いられ、電源投入時主画像エリア235a、背面画像エリア235c、キャラクタ図柄エリア235e、エラーメッセージ画像エリア235fが設けられているほか、電源投入時変動画像エリア235b、第3図柄エリア235dが少なくとも設けられている。
【0606】
電源投入時主画像エリア235aは、電源が投入されてから常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが格納されるまでの間に第3図柄表示装置81に表示する電源投入時主画像に対応するデータを格納する領域である。また、電源投入時変動画像エリア235bは、第3図柄表示装置81に電源投入時主画像が表示されている間に遊技者によって遊技が開始され、第1入賞口64への入球が検出された場合に、主制御装置110において行われた抽選結果を変動演出によって表示する電源投入時変動画像に対応する画像データを格納する領域である。
【0607】
MPU231は、電源部251から電源供給が開始されたときに、キャラクタROM234から電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入時主画像エリア235aへ転送するように、画像コントローラ237へ転送指示を送信する(図84のS2003,S2004参照)。
【0608】
電源投入時変動画像について説明する。表示制御装置114は、電源投入直後に、キャラクタROM234から電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを、電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bへ転送すると、続いて、常駐用ビデオRAM235に格納すべき残りの画像データを、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に対して転送する。この残りの画像データの転送が行われている間、表示制御装置114は、先に電源投入時主画像エリア235aに格納された画像データを用いて、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させる(第3図柄表示装置81に「○」と「×」の表示)。
【0609】
このとき、変動開始の指示コマンドである主制御装置110からの変動パターンコマンドに基づき音声ランプ制御装置113から送信される表示用変動パターンコマンドを受信すると、表示制御装置114は、電源投入時主画像の表示画面上に、画面に向かって右下の位置に「○」図柄の電源投入時変動画像と、「○」図柄と同位置に「×」図柄の電源投入時変動画像とを、変動期間中、交互に繰り返して表示する。そして、主制御装置110からの変動パターンコマンドや停止種別コマンドに基づき音声ランプ制御装置113から送信される表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止種別コマンドから、主制御装置110にて行われた抽選の結果を判断し、「特別図柄の大当たり」である場合は画像を変動演出の停止後に一定期間表示させ、「特別図柄の外れ」である場合は、画像を変動演出の停止後に一定期間表示させる。
【0610】
MPU231は、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが常駐用ビデオRAM235に対して転送されるまで、画像コントローラ237に対し、電源投入時主画像エリア235aに格納された画像データを用いて電源投入時主画像の描画を行うよう指示する。これにより、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM235に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置81に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置114は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送することができる。また、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間、何らかの処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データが、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、常駐用ビデオRAM235への画像データの転送が完了するまで待機することができる。
【0611】
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3図柄表示装置81に表示されることによって、第3図柄表示装置81が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、更に、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
【0612】
また、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に遊技者が遊技を開始し、第1入口球64に入球が検出された場合は、電源投入時変動画像エリア235bに常駐された電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて電源投入時変動画像が描画され、画像が交互に第3図柄表示装置81に表示されるように、MPU231から画像コントローラ237に対して指示される。これにより、電源投入時変動画像を用いて簡単な変動演出を行うことができる。よって、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間であっても、その簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。
【0613】
また、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示される段階で、すでに電源投入時変動演出画像に対応する画像データが電源投入時変動画像エリア235bに常駐されているので、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に第1入口球64に入球が検出された場合は、対応する変動演出を第3図柄表示装置81に即座に表示させることができる。
【0614】
図56に戻って、説明を続ける。第3図柄エリア235dは、第3図柄表示装置81に表示される変動演出において使用される第3図柄を常駐するためのエリアである。即ち、第3図柄エリア235dには、第3図柄である「0」から「9」の数字を付した上述の10種類の主図柄に対応する画像データが常駐される。これにより、第3図柄表示装置81にて変動演出を行う場合、逐一キャラクタROM234から画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、第3図柄表示装置81において素早く変動演出を開始することができる。よって、第1入賞口64への入球が発生してから、第1図柄表示装置37では変動演出が開始されているにも関わらず、第3図柄表示装置81において変動演出が即座に開始されないような状態が発生するのを抑制することができる。
【0615】
キャラクタ図柄エリア235eは、第3図柄表示装置81に表示される各種演出で使用されるキャラクタ図柄に対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機10では、「少年」をはじめとする様々なキャラクタが各種演出にあわせて表示されるようになっており、これらに対応するデータがキャラクタ図柄エリア235eに常駐されることにより、表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドの内容に基づいてキャラクタ図柄を変更する場合、キャラクタROM234から対応の画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM235のキャラクタ図柄エリア235eに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ237にて所定の画像を描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM234から対応の画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、キャラクタ図柄を即座に変更することができる。
【0616】
エラーメッセージ画象エリア235fは、パチンコ機10内にエラーが発生した場合に表示されるエラーメッセージに対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機10では、例えば、遊技盤13の裏面に取り付けられた振動センサ(図示せず)の出力から、音声ランプ制御装置113によって振動を検出すると、音声ランプ制御装置113は振動エラーの発生をエラーコマンドによって表示制御装置114に通知する。また、音声ランプ制御装置113により、その他のエラーの発生が検出された場合にも、音声ランプ制御装置113は、エラーコマンドによって、そのエラーの発生をそのエラー種別と共に表示制御装置114へ通知する。表示制御装置114では、エラーコマンドを受信すると、その受信したエラーに対応するエラーメッセージを第3図柄表示装置81に表示させるように構成されている。
【0617】
ここで、エラーメッセージは、遊技者の不正防止やエラーに対する遊技者の保護の観点から、エラーの発生とほぼ同時に表示されることが求められる。本パチンコ機10では、エラーメッセージ画像エリア235fに、各種エラーメッセージに対応する画像データが予め常駐されているので、表示制御装置114は、受信したエラーコマンドに基づいて、常駐用ビデオRAM235のエラーメッセージ画象エリア235fに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ237にて各エラーメッセージ画像を即座に描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM234から逐次エラーメッセージに対応する画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、エラーコマンドを受信してから対応するエラーメッセージを即座に表示させることができる。
【0618】
通常用ビデオRAM236は、データが随時上書きされ更新されるように用いられるもので、画像格納エリア236a、第1フレームバッファ236b、第2フレームバッファ236cが少なくとも設けられている。
【0619】
画像格納エリア236aは、第3図柄表示装置81に表示させる画像の描画に必要な画像データのうち、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを格納するためのエリアである。画像格納エリア236aは、複数のサブエリアに分割されており、各サブエリア毎に、そのサブエリアに格納される画像データの種別が予め定められている。
【0620】
MPU231は、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データのうち、その後の画像の描画で必要となる画像データを、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられたサブエリアのうち、その画像データの種別を格納すべき所定のサブエリアに転送するように、画像コントローラ237に対して指示をする。これにより画像コントローラ237は、MPU231により指示された画像データをキャラクタROM234から読み出し、バッファRAM237aを介して、画像格納エリア236aの指定された所定のサブエリアにその読み出した画像データを転送する。
【0621】
尚、画像データの転送指示は、MPU231が画像コントローラ237に対して画像の描画を指示する後述の描画リストの中に、転送データ情報を含めることによって行われる。これにより、MPU231は、画像の描画指示と、画像データの転送指示とを、描画リストを画像コントローラ237に送信するだけで行うことができるので、処理負荷を低減することができる。
【0622】
第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cは、第3図柄表示装置81に表示すべき画像を展開するためのバッファである。画像コントローラ237は、MPU231からの指示に従って描画した1フレーム分の画像を、第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれか一方のフレームバッファに書き込むことによって、そのフレームバッファに1フレーム分の画像を展開すると共に、その一方のフレームバッファに画像を展開している間、他方のフレームバッファから先に展開された1フレーム分の画像情報を読み出し、駆動信号と共に第3図柄表示装置81に対してその画像情報を送信することによって、第3図柄表示装置81に、その1フレーム分の画像を表示させる処理を実行する。
【0623】
このように、フレームバッファとして、第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cの2つを設けることによって、画像コントローラ237は、一方のフレームバッファに描画した1フレーム分の画像を展開しながら、同時に、他方のフレームバッファから先に展開された1フレーム分の画像を読み出して、第3図柄表示装置81にその読み出した1フレーム分の画像を表示させることができる。
【0624】
そして、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、第3図柄表示装置81に画像を表示させるために1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとは、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に、MPU231によって、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかが交互に入れ替えて指定される。
【0625】
即ち、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。これにより、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
【0626】
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。これにより、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に入れ替えて指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
【0627】
ワークRAM233は、キャラクタROM234に記憶された制御プログラムや固定値データを格納したり、MPU231による各種制御プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリであり、DRAMによって構成される。このワークRAM233は、プログラム格納エリア233a、データテーブル格納エリア233b、簡易画像表示フラグ233c、表示データテーブルバッファ233d、転送データテーブルバッファ233e、ポインタ233f、描画リストエリア233g、計時カウンタ233h、格納画像データ判別フラグ233j、描画対象バッファフラグ233kを少なくとも有している。
【0628】
プログラム格納エリア233aは、MPU231によって実行される制御プログラムを格納するためのエリアである。MPU231は、システムリセットが解除されると、キャラクタROM234から制御プログラムを読み出してワークRAM233へ転送し、このプログラム格納エリア233aに格納する。そして、全ての制御プログラムをプログラム格納エリア233aに格納すると、以後、MPU231はプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを用いて各種制御を実行する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
【0629】
データテーブル格納エリア233bは、主制御装置110からのコマンドに基づき表示させる一の演出に対し、時間経過に伴い第3図柄表示装置81に表示すべき表示内容を記載した表示データテーブルと、表示データテーブルにより表示される一の演出において使用される画像データのうち常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データの転送データ情報ならびに転送タイミングを規定した転送データテーブルとが格納される領域である。
【0630】
これらのデータテーブルは、通常、キャラクタROM234のNAND型フラッシュメモリ234aに設けられた第2プログラム記憶エリア434に固定値データの一種として記憶されており、システムリセット解除後にMPU231によって実行されるブートプログラムに従って、これらのデータテーブルがキャラクタROM234からワークRAM233へ転送され、このデータテーブル格納エリア233bに格納される。そして、全てのデータテーブルがデータテーブル格納エリア233bに格納されると、以後、MPU231は、データテーブル格納エリア233bに格納されたデータテーブルを用いて第3図柄表示装置81の表示を制御する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、各種データテーブルを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
【0631】
ここで、各種データテーブルの詳細について説明する。まず、表示データテーブルは、主制御装置110からのコマンドに基づいて第3図柄表示装置81に表示される各演出の演出態様毎に1つずつ用意されるもので、例えば、変動演出、ラウンド演出、エンディング演出、デモ演出に対応する表示データテーブルが用意されている。
【0632】
変動演出は、音声ランプ制御装置113からの表示用変動パターンコマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81おいて開始される演出である。尚、表示用変動パターンコマンドが受信される場合には、変動演出の停止種別を示す表示用停止種別コマンドも受信される。例えば、変動演出が開始された場合に、その変動演出の停止種別が外れであれば、外れを示す停止図柄が最終的に停止表示される一方、その変動演出の停止種別が大当たりA、大当たりBのいずれかであれば、それぞれの大当たり示す停止図柄が最終的に停止表示される。遊技者は、この変動演出における停止図柄を視認することで大当たり種別を認識でき、大当たり種別に応じて付与される遊技価値を容易に判断することができる。
【0633】
エンディング演出において普通図柄の時短期間を報知することによって、遊技者は、普通図柄の時短期間を容易に認識することができる。この普通図柄の時短期間が長ければ長い程、球が第2入球口67を通過する機会が多くなるので、普通図柄の抽選が行われる機会が多くなり、普通図柄の当たりになる機会も多くなる。よって、普通図柄の大当たりとなって電動役物が開放される機会も多くなるので、球が第2入賞口640へ入球し易くなり、特別図柄の抽選が行われ易くなる。従って、表示される普通図柄の時短期間が長いほど、特別図柄の大当たりになるという期待感を強く、遊技者に対して持たせることができるので、遊技者の遊技への参加意欲を高めることができる。故に、遊技者に遊技への参加意欲を継続して持たせることができる。
【0634】
また、第1入賞口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口であるので、普通図柄の大当たりとなって電動役物が開放され、球が第2入賞口640へ入り易くなると賞球が多くなる。これにより、パチンコ機10は、遊技を行っても、持ち玉が減りにくい状態、又は、持ち玉が減らない状態になるので、遊技者は、持ち玉が減りにくい状態、又は、持ち玉が減らない状態で特別図柄の大当たりを得られるという期間感を得ることができる。従って、遊技者の遊技への参加意欲を高めることができるので、遊技者に遊技への参加意欲を継続して持たせることができる。
【0635】
また、エンディング演出において、保留されている特別図柄の抽選のうち何れかの抽選結果が特別図柄の大当たりになることを報知することによって、遊技者は、保留されている特別図柄の抽選において特別図柄の大当たりになることを認識できるので、確実に特別図柄の大当たりになるという期待感を、遊技者に対して持たせることができる。よって、遊技者の遊技への参加意欲を高めることができるので、遊技者に遊技への参加意欲を継続して持たせることができる。
【0636】
尚、デモ演出は、上述したように、一の変動演出が停止してから所定時間経過しても、始動入賞に伴う次の変動演出が開始されない場合に、第3図柄表示装置81に表示される演出であり、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄が停止表示されると共に、背面画像のみが変化する。第3図柄表示装置81にデモ演出が表示されていれば、遊技者やホール関係者が、当該パチンコ機10において遊技が行われていないことを認識することができる。
【0637】
データテーブル格納エリア233bには、ラウンド演出、エンディング演出およびデモ演出に対応する表示データテーブルをそれぞれ1つずつ格納する。また、変動演出用の表示データテーブルである変動表示データテーブルは、設定される変動演出パターンが32パターンあれば、1変動演出パターンに1テーブル、合計で32テーブルが用意される。
【0638】
ここで、図57を参照して、表示データテーブルの詳細について説明する。図57は、表示データテーブルのうち、変動表示データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。表示データテーブルは、第3図柄表示装置81において1フレーム分の画像が表示される時間(本実施形態では、20ミリ秒)を1単位として表したアドレスに対応させて、その時間に表示すべき1フレーム分の画像の内容(描画内容)を詳細に規定したものである。
【0639】
描画内容には、1フレーム分の画像を構成する表示物であるスプライト毎に、そのスプライトの種別を規定すると共に、そのスプライトの種別に応じて、表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報といった、スプライトを第3図柄表示装置81に描画させるための描画情報が規定されている。
【0640】
スプライトの種別は、表示すべきスプライトを特定するための情報である。表示位置座標は、そのスプライトを表示すべき第3図柄表示装置81上の座標を特定するための情報である。拡大率は、そのスプライトに対して予め設定された標準的な表示サイズに対する拡大率を指定するための情報で、その拡大率に従って表示されるスプライトの大きさが特定される。尚、拡大率が100%より大きい場合は、そのスプライトが標準的な大きさよりも拡大されて表示され、拡大率が100%未満の場合は、そのスプライトが標準的な大きさもよりも縮小されて表示される。
【0641】
回転角度は、スプライトを回転させて表示させる場合の回転角度を特定するための情報である。半透明値は、スプライト全体の透明度を特定するためのものであり、半透明値が高いほど、スプライトの背面側に表示される画像が透けて見えるように画像が表示される。αブレンディング情報は、他のスプライトとの重ね合わせ処理を行う場合に用いられる既知のαブレンディング係数を特定するための情報である。色情報は、表示すべきスプライトの色調を指定するための情報である。そして、フィルタ指定情報は、指定されたスプライトを描画する場合に、そのスプライトに対して施すべき画像フィルタを指定するための情報である。
【0642】
変動表示データテーブルでは、各アドレスに対応して規定される1フレーム分の描画内容として、1つの背面画像、9個の第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、その画像において光の差し込みなどを表現するエフェクト、少年画像や文字などの各種演出に用いられるキャラクタといった各スプライトに対する描画情報が、アドレス毎に規定されている。尚、エフェクトやキャラクタに関する情報は、そのフレームに表示すべき内容に合わせて、1つ又は複数規定される。
【0643】
ここで、背面画像は、表示位置は第3図柄表示装置81の画面全体に固定され、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報は、時間経過に対して一定とされるので、変動表示データテーブルでは、背面画像の種別を特定するための情報である背面種別のみが規定されている。この背面種別は、遊技者によって選択されているステージ(「街中ステージ」、「空ステージ」、「島ステージ」のいずれか)に対応する背面A~Cのいずれかを表示させるか、背面A~Cとは異なる背面画像を表示させるかを特定する情報が記載されている。また、背面種別は、背面A~Cとは異なる背面画像を表示させることを特定する場合、どの背面画像を表示させるかを特定する情報も合わせて記載されている。
【0644】
MPU231は、この背面種別によって、背面A~Cのいずれかを表示させることが特定される場合は、背面A~Cのうち遊技者によって指定されたステージに対応する背面画像を描画対象として特定し、また、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を時間経過に合わせて特定する。一方、背面A~Cとは異なる背面画像を表示させることが特定される場合は、背面種別から表示させるべき背面画像を特定する。
【0645】
尚、本実施形態では、表示データテーブルにおいて、背面画像の描画内容として背面種別のみを規定する場合について説明するが、これに代えて、背面種別と、その背面種別に対応する背面画像のどの範囲を表示すべきかを示す位置情報とを規定するようにしてもよい。この位置情報は、例えば、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報であってもよい。この場合、MPU231は、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を、位置情報により示される初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間に基づいて特定する。
【0646】
また、位置情報は、この表示データテーブルに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報であってもよい。この場合、MPU231は、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を、表示用データベースに基づき画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始された段階で表示されていた背面画像の位置と、位置情報により示される該画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間とに基づいて特定する。
【0647】
更に、位置情報は、背面種別に応じて、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報および表示データテーブルに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報のいずれかを示すものであってもよいし、背面種別および位置情報とともに、その位置情報の種別情報(例えば、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報であるか、表示用データベースに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報であるかを示す情報)を、背面画像の描画内容として規定してもよい。その他、位置情報は、経過時間を示す情報ではなく、表示すべき背面画像の範囲が格納されたアドレスを示す情報であってもよい。
【0648】
第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)は、表示すべき第3図柄を特定するための図柄種別情報として、図柄種別オフセット情報が記載されている。このオフセット情報は、各第3図柄に付された数字の差分を表す情報である。第3図柄の種別を直接特定するのではなく、オフセット情報を特定するのは、変動演出における第3図柄の表示は、1つ前に行われた変動演出の停止図柄および今回行われる変動演出の停止図柄に応じて変わるためであり、変動が開始されてから所定時間経過するまでの図柄オフセット情報では、1つ前に行われた変動演出の停止図柄からのオフセット情報を記載する。これにより、1つ前の変動演出における停止図柄から変動演出が開始される。
【0649】
一方、変動が開始されてから所定時間経過後は、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より受信した停止種別コマンド(表示用停止種別コマンド)に応じて設定される停止図柄からのオフセット情報を記載する。これにより、変動演出を、主制御装置110より指定された停止種別に応じた停止図柄で停止させることができる。
【0650】
なお、各第3図柄には固有の数字が付されているので、1つ前の変動演出における変動図柄や、主制御装置110より指定された停止種別に応じた停止図柄を、その第3図柄に付された数字で管理し、また、オフセット情報を、各第3図柄に付された数字の差分で表すことにより、そのオフセット情報から容易に表示すべき第3図柄を特定することができる。
【0651】
また、図柄オフセット情報において、1つ前に行われた変動演出の停止図柄のオフセット情報から今回行われている変動演出の停止図柄のオフセット情報に切り替えられる所定時間は、第3図柄が高速に変動表示されている時間となるように設定されている。第3図柄が高速に変動表示されている間は、その第3図柄が遊技者に視認不能な状態であるので、その間に、図柄オフセット情報を1つ前に行われた変動演出の停止図柄のオフセット情報から今回行われている変動演出の停止図柄のオフセット情報に切り替えることによって、第3図柄の数字の連続性が途切れても、その数字の連続性の途切れを遊技者に認識させないようにすることができる。
【0652】
表示データテーブルの先頭アドレスである「0000H」には、データテーブルの開始を示す「Start」情報が記載され、表示データテーブルの最終アドレス(図57の例では、「02F0H」)には、データテーブルの終了を示す「End」情報が記載されている。そして、「Start」情報が記載されたアドレス「0000H」と「End」情報が記載されたアドレスとの間の各アドレスに対して、その表示データテーブルで規定すべき演出態様に対応させた描画内容が記載されている。
【0653】
MPU231は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、使用する表示データテーブルを選定し、その選定した表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに格納すると共に、ポインタ233fを初期化する。そして、1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタ233fを1加算し、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいて、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容に基づき、次に描画すべき画像内容を特定して後述する描画リスト(図59参照)を作成する。この描画リストを画像コントローラ237に送信することで、その画像の描画指示を行う。これにより、ポインタ233fの更新に従って、表示データテーブルで規定された順に描画内容が特定されるので、その表示データテーブルで規定された通りの画像が第3図柄表示装置81に表示される。
【0654】
このように、本パチンコ機10では、表示制御装置114において、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、MPU231により実行すべきプログラムを変更するのではなく、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに適宜置き換えるという単純な操作だけで、第3図柄表示装置81に表示すべき演出画像を変更することができる。
【0655】
ここで、従来のパチンコ機のように、第3図柄表示装置81に表示させる演出画像を変更する度にMPU231で実行されるプログラムを起動するように構成した場合、演出画像の多種多様化に伴って複雑かつ膨大化するプログラムの起動や実行の処理に多大な負荷がかかるため、表示制御装置114における処理能力が制限となって、制御可能な演出画像の多様化に限界が生じてしまうおそれがあった。これに対し、本パチンコ機10では、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに適宜置き換えるという単純な操作だけで、第3図柄表示装置81に表示すべき演出画像を変更することができるので、表示制御装置114の処理能力に関係なく、多種態様な演出画像を第3図柄表示81に表示させることができる。
【0656】
また、このように各演出態様に対応して表示データテーブルを用意し、表示すべき演出態様に応じた表示データテーブルバッファを設定して、その設定されたデータテーブルに従い、1フレームずつ描画リストを作成することができるのは、パチンコ機10では、始動入賞に基づいて行われる抽選の結果に基づいて、予め第3図柄表示装置81に表示させる演出が決定されるためである。これに対し、パチンコ機といった遊技機を除くゲーム機などでは、ユーザの操作に基づいてその場その場で表示内容が変わるため、表示内容を予測することができず、よって、上述したような各演出態様に対応する表示データテーブルを持たせることはできない。このように、各演出態様に対応して表示データテーブルを用意し、表示すべき演出態様に応じた表示データテーブルバッファを設定して、その設定されたデータテーブルに従い、1フレームずつ描画リストを作成する構成は、パチンコ機10が、始動入賞に基づいて行われる抽選の結果に基づき予め第3図柄表示装置81に表示させる演出態様を決定する構成であることに基づいて初めて実現できるものである。
【0657】
次いで、図58を参照して、転送データテーブルの詳細について説明する。図58は、転送データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。転送データテーブルは、各演出毎に用意された表示データテーブルに対応して用意されるもので、上述したように、表示データテーブルで規定されている演出において使用されるスプライトの画像データのうち、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送するための転送データ情報ならびにその転送タイミングが規定されている。
【0658】
尚、表示データテーブルに規定された演出において使用されるスプライトの画像データが、全て常駐用ビデオRAM235に格納されていれば、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルは用意されていない。これにより、データテーブル格納エリア233bの容量増大を抑制することができる。
【0659】
転送データテーブルは、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスに対応させて、そのアドレスで示される時間に転送を開始すべきスプライトの画像データ(以下、「転送対象画像データ」と称す)の転送データ情報が記載されている(図58のアドレス「0001H」及び「0097H」が該当)。ここで、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、その転送対象画像データの転送開始タイミングが設定されており、転送データテーブルでは、その転送開始タイミングに対応するアドレスに対応させて、転送対象画像データの転送データ情報が規定される。
【0660】
一方、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスで示される時間に、転送を開始すべき転送対象画像データが存在しない場合は、そのアドレスに対応して転送を開始すべき転送対象画像データが存在しないことを意味するNullデータが規定される(図15のアドレス「0002H」が該当)。
【0661】
転送データ情報としては、その転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスが含まれる。
【0662】
尚、転送データテーブルの先頭アドレスである「0000H」には、表示データテーブルと同様に、データテーブルの開始を示す「Start」情報が記載され、転送データテーブルの最終アドレス(図15の例では、「02F0H」)には、データテーブルの終了を示す「End」情報が記載されている。そして、「Start」情報が記載されたアドレス「0000H」と「End」情報が記載されたアドレスとの間の各アドレスに対して、その転送データテーブルで規定すべき転送対象画像データの転送データ情報が記載されている。
【0663】
MPU231は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、使用する表示データテーブルを選定すると、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが存在する場合は、その転送データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、後述するワークRAM233の転送データテーブルバッファ233eに格納する。そして、ポインタ233fの更新毎に、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルから、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容を特定して、後述する描画リスト(図59参照)を作成すると共に、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルから、その時点において転送を開始すべき所定のスプライトの画像データの転送データ情報を取得して、その転送データ情報を作成した描画リストに追加する。
【0664】
例えば、図58の例では、ポインタ233fが「0001H」や「0097H」となった場合に、MPU231は、転送データテーブルの当該アドレスに規定された転送データ情報を、表示データテーブルに基づいて作成した描画リストに追加して、その追加後の描画リストを画像コントローラ237へ送信する。一方、ポインタ233fが「0002H」である場合、転送データテーブルのアドレス「0002H」には、Nullデータが規定されているので、転送を開始すべき転送対象画像データが存在しないと判断し、生成した描画リストに転送データ情報を追加せずに、描画リストを画像コントローラ237へ送信する。
【0665】
そして、画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに転送データ情報が記載されていた場合、その転送データ情報に従って、転送対象画像データを、キャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送する処理を実行する。
【0666】
ここで、上述したように、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されているので、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。そして、その画像格納エリア236aに格納された画像データを用いて、表示データテーブルに基づき、所定のスプライトの描画を行うことができる。
【0667】
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
【0668】
また、本パチンコ機10では、表示制御装置114において、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定するのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが転送データテーブルバッファ233eに設定されるので、その表示データテーブルで用いられるスプライトの画像データを、所望のタイミングで確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
【0669】
また、転送データテーブルでは、スプライトに対応する画像データ毎にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ画像データが転送されるように、その転送データ情報を規定する。これにより、その画像データの転送をスプライト毎に管理し、また、制御することができるので、その転送に係る処理を容易に行うことができる。そして、スプライト単位でキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236への画像データの転送を制御することにより、その処理を容易にしつつ、詳細に画像データの転送を制御できる。よって、転送にかかる負荷の増大を効率よく抑制することができる。
【0670】
また、転送データテーブルは、表示データテーブルと同様のデータ構造を有し、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスに対応させて、そのアドレスで示される時間に転送を開始すべき転送対象画像データの転送データ情報が規定されているので、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルに基づいて所定のスプライトの画像データが用いられる前に、確実にその画像データが通常用ビデオRAM236へ格納されるように、転送開始のタイミングを指示することができるので、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、多種多様な演出画像を容易に第3図柄表示装置81に表示させることができる。
【0671】
簡易画像表示フラグ233cは、第3図柄表示装置81に、電源投入時画像(電源投入時主画像および電源投入時変動画像)を表示するか否かを示すフラグである。この簡易画像表示フラグ233cは、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データが常駐用ビデオRAMの電源投入時主画像エリア235a又は電源投入時変動画像エリア235bに転送された後に、MPU231により実行されるメイン処理(図84参照)の中でオンに設定される(図84のS2005参照)。そして、画像転送処理の常駐画像転送処理によって、全ての常駐対象画像データが常駐用ビデオRAM235に格納された段階で、第3図柄表示装置81に電源投入時画像以外の画像を表示させるために、オフに設定される(図86(b)のS2305参照)。
【0672】
この簡易画像表示フラグ233cは、画像コントローラ237から送信されるV割込信号を検出する毎にMPU231によって実行されるV割込処理の中で参照され(図86(b)のS2301参照)、簡易画像表示フラグ233cがオンである場合は、電源投入時画像が第3図柄表示装置81に表示されるように、簡易コマンド判定処理(図86(b)のS2308参照)および簡易表示設定処理(図86(b)のS2309参照)が実行される。一方、簡易画像表示フラグ233cがオフである場合は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンドに応じて、種々の画像が表示されるように、コマンド判定処理(図87図90参照)および表示設定処理(図91図93参照)が実行される。
【0673】
また、簡易画像表示フラグ233cは、V割込処理の中でMPU231により実行される転送設定処理の中で参照され(図94(a)のS3301参照)、簡易画像表示フラグ233cがオンである場合は、常駐用ビデオRAM235に格納されていない常駐対象画像データが存在するため、常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送する常駐画像転送設定処理(図94(b)参照)を実行し、簡易画像表示フラグ233cがオフである場合は、描画処理に必要な画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送する通常画像転送設定処理(図95参照)を実行する。
【0674】
表示データテーブルバッファ233dは、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に応じて第3図柄表示装置81に表示させる演出態様に対応する表示データテーブルを格納するためのバッファである。MPU231は、その音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に基づいて、第3図柄表示装置81に表示させる演出態様を判断し、その演出態様に対応する表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから選定して、その選定された表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに格納する。そして、MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された描画内容に基づき、1フレーム毎に画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図59参照)を生成する。これにより、第3図柄表示装置81には、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する演出が表示される。
【0675】
MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された描画内容に基づき、1フレーム毎に画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図59参照)を生成する。これにより、第3図柄表示装置81には、表示データテーブルに対応する演出が表示される。
【0676】
転送データテーブルバッファ233eは、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に応じて、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを格納するためのバッファである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに表示データテーブルを格納するのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから選定して、その選定された転送データテーブルを転送データテーブルバッファ233eに格納する。尚、表示データテーブルバッファ233dに格納される表示データテーブルにおいて用いられるスプライトの画像データが全て常駐用ビデオRAM235に格納されている場合は、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが用意されていないので、MPU231は、転送データテーブルバッファ233eに転送対象画像データが存在しないことを意味するNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする。
【0677】
そして、MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された転送対象画像データの転送データ情報が規定されていれば(即ち、Nullデータが記載されていなければ)、1フレーム毎に生成される画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図59参照)に、その転送データ情報を追加する。
【0678】
これにより、画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに転送データ情報が記載されていた場合、その転送データ情報に従って、転送対象画像データを、キャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送する処理を実行する。ここで、上述したように、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されている。よって、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。
【0679】
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
【0680】
ポインタ233fは、表示データテーブルバッファ233dおよび転送データテーブルバッファ233eの各バッファにそれぞれ格納された表示データテーブルおよび転送データテーブルから、対応する描画内容もしくは転送対象画像データの転送データ情報を取得すべきアドレスを指定するためのものである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに表示データテーブルが格納されるのに合わせて、ポインタ233fを一旦0に初期化する。そして、画像コントローラ237から1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒ごとに送信されるV割込信号に基づいてMPU231により実行されるV割込処理の表示設定処理(図86(b)のS2303参照)の中で、ポインタ更新処理(図93のS3005参照)が実行され、ポインタ233fの値が1ずつ加算される。
【0681】
MPU231は、このようなポインタ233fの更新が行われる毎に、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルから、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容を特定して、後述する描画リスト(図59参照)を作成すると共に、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルから、その時点において転送を開始すべき所定のスプライトの画像データの転送データ情報を取得して、その転送データ情報を作成した描画リストに追加する。
【0682】
これにより、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する演出が第3図柄表示装置81に表示される。よって、表示データテーブルバッファ233dに格納する表示データテーブルを変更するだけで、容易に第3図柄表示装置81に表示させる演出を変更することができる。従って、表示制御装置341の処理能力に関わらず、多種多様な演出を表示させることができる。
【0683】
また、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルが格納されている場合は、その転送データテーブルに基づいて、対応する表示データテーブルによって所定のスプライトの描画が開始されるまでに、そのスプライトの描画で用いられる常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
【0684】
描画リストエリア233gは、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブル、及び、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルに基づいて生成される、1フレーム分の画像の描画を画像コントローラ237に指示する描画リストを格納するためのエリアである。
【0685】
ここで、図59を参照して、描画リストの詳細について説明する。図59は、描画リストの内容を模式的に示した模式図である。描画リストは、画像コントローラ237に対して、1フレーム分の画像の描画を指示する指示表であり、図59に示すように、1フレームの画像で使用する背面画像、第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、エフェクト(エフェクト1,エフェクト2,・・・)、キャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2,・・・,保留球数図柄1,保留球数図柄2,・・・,エラー図柄)といった各スプライト毎に、そのスプライトの詳細な描画情報(詳細情報)を記述したものである。また、描画リストには、画像コントローラ237に対して所定の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送させるための転送データ情報もあわせて記述される。
【0686】
各スプライトの詳細な描画情報(詳細情報)には、対応するスプライト(表示物)の画像データが格納されているRAM種別(常駐用ビデオRAM235か、通常用ビデオRAM236か)を示す情報と、そのアドレスとが記述されており、画像コントローラ237は、そのRAM種別およびアドレスによって指定されるメモリ領域から、当該スプライトの画像データを取得する。また、その詳細な描画情報(詳細情報)には、表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報が含まれており、画像コントローラ237は、各種ビデオRAMより読み出した当該スプライトの画像データにより生成される標準的な画像に対し、拡大率に応じて拡大縮小処理を施し、回転角度に応じて回転処理を施し、半透明値に応じて半透明化処理を施し、αブレンディング情報に応じて他のスプライトとの合成処理を施し、色情報に応じて色調補正処理を施し、フィルタ指定情報に応じてその情報により指定された方法でフィルタリング処理を施した上で、表示位置座標に示される表示位置に各種処理を施して得られた画像を描画する。そして、描画した画像は、画像コントローラ237によって、描画対象バッファフラグ233kで指定される第1フレームバッファ236b又は第2フレームバッファ236cのいずれかに展開される。
【0687】
MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいて、ポインタ233fによって示されるアドレスに規定された描画内容と、その他の描画すべき画像の内容(例えば、保留球数図柄を表示する保留画像や、エラーの発生を通知する警告画像など)とに基づき、1フレーム分の画像の描画に用いられる全スプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)を生成すると共に、その詳細情報をスプライト毎に並び替えることによって描画リストを作成する。
【0688】
ここで、各スプライトの詳細情報のうち、スプライト(表示物)のデータの格納RAM種別とアドレスとは、表示データテーブルに規定されるスプライト種別や、その他の画像の内容から特定されるスプライト種別に応じて生成される。即ち、スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納される常駐用ビデオRAM235のエリア、又は、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアが固定されているので、MPU231は、スプライト種別に応じて、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを即座に特定し、それらの情報を描画リストの詳細情報に容易に含めることができる。
【0689】
また、MPU231は、各スプライトの詳細情報のうち、その他の情報(表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報)について、表示データテーブルに規定されるそれらの情報をそのままコピーする。
【0690】
また、MPU231は、描画リストを生成するにあたり、1フレーム分の画像の中で、最も背面側に配置すべきスプライトから前面側に配置すべきスプライト順に並び替えて、それぞれのスプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)を記述する。即ち、描画リストでは、一番最初に背面画像に対応する詳細情報が記述され、次いで、第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、エフェクト(エフェクト1,エフェクト2,・・・)、キャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2,・・・,保留球数図柄1,保留球数図柄2,・・・,エラー図柄)の順に、それぞれのスプライトに対応する詳細情報が記述される。
【0691】
画像コントローラ237では、描画リストに記述された順番に従って、各スプライトの描画処理を実行し、フレームバッファにその描画されたスプライトを上書きによって展開していく。従って、描画リストによって生成した1フレーム分の画像において、最初に描画したスプライトが最も背面側に配置させ、最後に描画したスプライトが最も前面側に配置させることができるのである。
【0692】
また、MPU231は、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルにおいて、ポインタ233fによって示されるアドレスに転送データ情報が記載されている場合、その転送データ情報(転送対象画像データが格納されたキャラクタROM234における格納元先頭アドレスおよび格納元最終アドレスと、その転送対象画像データを格納すべき画像格納エリア236aに設けられたサブエリアの格納先先頭アドレス)を、描画リストの最後に追加する。画像コントローラ237は、描画リストにこの転送データ情報が含まれていれば、その転送データ情報に基づいて、キャラクタROM234の所定の領域(格納元先頭アドレスおよび格納元最終アドレスによって示される領域)から画像データを読み出して、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられた所定のサブエリア(格納先アドレス)に、転送対象となる画像データを転送する。
【0693】
計時カウンタ233hは、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにより第3図柄表示装置81にて表示される演出の演出時間をカウントするカウンタである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに一の表示データテーブルを格納するのに合わせて、その表示データテーブルに基づいて表示される演出の演出時間を示す時間データを設定する。この時間データは、演出時間を第3図柄表示装置81における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、20ミリ秒)で割った値である。
【0694】
そして、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図86(b)参照)の表示設定処理が実行される度に、計時カウンタ233hが1ずつ減算される(図91のS3007参照)。その結果、計時カウンタ233hの値が0以下となった場合、MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにより表示される演出が終了したことを判断し、演出終了に合わせて行うべき種々の処理を実行する。
【0695】
格納画像データ判別フラグ233jは、対応する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されない全てのスプライトに対して、それぞれ、そのスプライトに対応する画像データが通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されているか否かを表す格納状態を示すフラグである。
【0696】
この格納画像データ判別フラグ233jは、電源投入時にメイン処理の中でMPU231により実行される初期設定処理(図84のS2002参照)によって生成される。ここで生成される格納画像データ判別フラグ233jは、全てのスプライトに対する格納状態が、画像格納エリア236aに格納されていないことを示す「オフ」に設定される。
【0697】
そして、格納画像データ判別フラグ233jの更新は、MPU231により実行される通常画像転送設定処理(図95参照)の中で、一のスプライトに対応する転送対象画像データの転送指示を設定した場合に行われる。この更新では、転送指示が設定された一のスプライトに対応する格納状態を、対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されていることを示す「オン」に設定する。また、その一のスプライトと同じ画像格納エリア236aのサブエリアに格納されることになっているその他のスプライトの画像データは、一のスプライトの画像データが格納されることによって必ず未格納状態となるので、その他のスプライトに対応する格納状態を「オフ」に設定する。
【0698】
また、MPU231は、常駐用ビデオRAM235に画像データが常駐されていないスプライトの画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送する際に、格納画像データ判別フラグ233jを参照し、転送対象のスプライトの画像データが、既に通常用ビデオRAM235の画像格納エリア236aに格納されているか否かを判断する(図46のS3517参照)。そして、転送対象のスプライトに対応する格納状態が「オフ」であり、対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されていなければ、その画像データの転送指示を設定し(図95のS3518参照)、画像コントローラ237に対して、その画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定サブエリアに転送させる。一方、転送対象のスプライトに対応する格納状態が「オン」であれば、既に対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されているので、その画像データの転送処理を中止する。これにより、無駄にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して転送されるのを抑制することができ、表示制御装置114の各部における処理負担の軽減や、バスライン240におけるトラフィックの軽減を図ることができる。
【0699】
描画対象バッファフラグ233kは、2つのフレームバッファ(第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236c)の中から、画像コントローラ237によって描画された画像を展開するフレームバッファ(以下、「描画対象バッファ」と称す)を指定するためのフラグで、描画対象バッファフラグ233kが0である場合は描画対象バッファとして第1フレームバッファ236bを指定し、1である場合は第2フレームバッファ236cを指定する。そして、この指定された描画対象バッファの情報は、描画リストと共に画像コントローラ237に送信される(図96のS3602参照)。
【0700】
これにより、画像コントローラ237は、描画リストに基づいて描画した画像を、指定された描画対象バッファ上に展開する描画処理を実行する。また、画像コントローラ237は、描画処理と同時並列的に、描画対象バッファとは異なるフレームバッファから先に展開済みの描画画像情報を読み出し、駆動信号と共に第3図柄表示装置81に対して、その画像情報を転送することで、第3図柄表示装置81に画像を表示させる表示処理を実行する。
【0701】
描画対象バッファフラグ233kは、描画対象バッファ情報が描画リストと共に画像コントローラ237に対して送信されるのに合わせて、更新される。この更新は、描画対象バッファフラグ233kの値を反転させることにより、即ち、その値が「0」であった場合は「1」に、「1」であった場合は「0」に設定することによって行われる。これにより、描画対象バッファは、描画リストが送信される度に、第1フレームバッファ236bと第2フレームバッファ236cとの間で交互に設定される。また、描画リストの送信は、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図86(b)参照)の描画処理が実行される度に、行われる(図96のS3602参照)。
【0702】
即ち、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。これにより、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
【0703】
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。これにより、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に入れ替えて指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
【0704】
<第1制御例における主制御装置110により実行される制御処理について>
次に、図63から図78のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2m秒間隔で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後、立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
【0705】
図63は、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば2ミリ秒毎に実行される定期処理である。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S101)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
【0706】
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S102)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では299)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では239)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
【0707】
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、第2当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S103)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、299,99、239)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
【0708】
次に、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて表示を行うための処理であると共に、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特別図柄変動処理を実行する(S104)。その後、第1入賞口64または第2入賞口640への入賞(始動入賞)に伴う始動入賞処理を実行する(S105)。尚、特別図柄変動処理、始動入賞処理の詳細は、図64図66を参照して後述する。
【0709】
始動入賞処理を実行した後は、第2図柄表示装置において表示を行うための処理である普通図柄変動処理を実行し(S106)、普通図柄始動口(スルーゲート)67における球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する(S107)。尚、普通図柄変動処理、及び、スルーゲート通過処理の詳細は、図68および図69を参照して後述する。スルーゲート通過処理を実行した後は、発射制御処理を実行し(S108)、更に、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S109)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための発射停止スイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
【0710】
次に、図64を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理(S104)について説明する。図64は、この特別図柄変動処理(S104)を示すフローチャートである。この特別図柄変動処理(S104)は、タイマ割込処理(図63参照)の中で実行され、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて行う特別図柄(第1図柄)の変動表示や、第3図柄表示装置81において行う第3図柄の変動表示などを制御するための処理である。
【0711】
この特別図柄変動処理では、まず、今現在が、特別図柄の大当たり中であるか否かを判定する(S201)。特別図柄の大当たり中としては、第1図柄表示装置37A,37B及び第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判定の結果、特別図柄の大当たり中であれば(S201:Yes)、そのまま本処理を終了する。
【0712】
特別図柄の大当たり中でなければ(S201:No)、第1図柄表示装置37A,37Bの表示態様が変動中であるか否かを判定し(S202)、第1図柄表示装置37A,37Bの表示態様が変動中でなければ(S202:No)、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値(特別図柄における変動表示の保留回数N2)を取得する(S203)。次に、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値(N2)が0よりも大きいか否かを判別する(S204)。
【0713】
特別図柄2保留球数カウンタ203eの値(N2)が0でなければ(S204:Yes)、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値(N2)を1減算し(S205)、演算により変更された特別図柄2保留球数カウンタ203eの値を示す保留球数コマンド(特図2保留球数コマンド)を設定する(S206)。ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図72参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄1保留球数カウンタ203d、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄1保留球数カウンタ223b、特別図柄2保留球数カウンタ223cにそれぞれ格納する。
【0714】
S206の処理により特図2保留球数コマンドを設定した後は、特別図柄2保留球格納エリア203bに格納されたデータをシフトする(S207)。S207の処理では、特別図柄2保留球格納エリア203bの保留第1エリア~保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて変動表示を開始するための特別図柄変動開始処理を実行する(S213)。なお、特別図柄変動開始処理については、図65を参照して後述する。
【0715】
一方、S204の処理において、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値(N2)が0であると判別された場合には(S204:No)、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)の値を取得する(S208)。特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)が0より大きいか判別する(S209)。特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)が0であると判別された場合には(S209:No)、この処理を終了する。
【0716】
一方、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)が0でなければ(S209:Yes)、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)を減算し(S210)、演算により変更された特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)を示す保留球数コマンド(特図1保留球数コマンド)を設定する(S211)。S211の処理により特図1保留球数コマンドを設定した後は、特別図柄1保留球格納エリア203aに格納されたデータをシフトする(S212)。その後、S213の処理が実行される。
【0717】
S202の処理において、第1図柄表示装置37A,37Bの表示態様が変動中であれば(S202:Yes)、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S214)。第1図柄表示装置37A,37Bにおいて実行される変動表示の変動時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(S214:No)、本処理を終了する。
【0718】
一方、S214の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(S214:Yes)、第1図柄表示装置37A,37Bの停止図柄に対応した表示態様を設定する(S215)。停止図柄の設定は、図65を参照して後述する特別図柄変動開始処理(S213)によって予め行われる。この特別図柄変動開始処理が実行されると、特別図柄1保留球格納エリア203aまたは特別図柄2保留球格納エリア203bの実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄の抽選が行われる。より具体的には、第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて特別図柄の大当たりか否かが決定されると共に、特別図柄の大当たりである場合には、第1当たり種別カウンタC2の値に応じて大当たりAとなるか、小当たりとなるか、外れとなるかが決定される。
【0719】
尚、本実施形態では、大当たりAになる場合には、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて青色のLEDを点灯させる。また、小当たりである場合には、赤色のLEDを点灯させ、外れである場合には赤色のLEDと緑色のLEDとを点灯させる。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
【0720】
S215の処理が終了した後は、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて実行中の変動表示が開始されたときに、特別図柄変動開始処理によって行われた特別図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、特別図柄の大当たりであるかを判定する(S216)。今回の抽選結果が特別図柄の大当たりであれば(S216:Yes)、大当たり種別に基づいて、特定入賞口の開放シナリオを設定し(S217)、その後、大当たりAの開始の設定(16ラウンド等の大当たりの設定)を実行する(S218)。
【0721】
一方、S216の処理において、今回の抽選結果が外れであれば(S216:No)、時短中カウンタ203tの値が1以上であるか判別する(S220)。時短中カウンタ203tの値が0であると判別された場合には(S220:No)、この処理を終了する。一方、時短中カウンタ203tが1以上であると判別された場合には(S220:Yes)、時短中カウンタ203tの値を1減算する(S221)。
【0722】
次に、図65を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動開始処理(S213)について説明する。図65は、特別図柄変動開始処理(S213)を示したフローチャートである。この特別図柄変動開始処理(S213)は、タイマ割込処理(図63参照)の特別図柄変動処理(図64参照)の中で実行される処理であり、特別図柄1保留球格納エリア203aと特別図柄2保留球格納エリア203bとの共通の実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、「特別図柄の大当たり」又は「特別図柄の外れ」の抽選(当否判定)を行うと共に、第1図柄表示装置37A,37Bおよび第3図柄表示装置81で行われる変動演出の演出パターン(変動演出パターン)を決定するための処理である。
【0723】
特別図柄変動開始処理では、まず、特別図柄1保留球格納エリア203aと特別図柄2保留球格納エリア203bとの共通の実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、及び、停止種別カウンタCN1の各値を取得する(S301)。次に、RAM203の確変フラグ203gがオンであるかを判定する(S302)。
【0724】
確変フラグ203gがオンである場合は(S302:Yes)、S301の処理で取得した第1当たり乱数カウンタC1の値と、高確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブルとに基づいて、特別図柄の大当たりか否かの抽選結果を第1当たり乱数テーブル202a(図53(b)参照)より取得する(S303)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1の値を、第1当たり乱数テーブル202a(図53(b)参照)に設定された10の乱数値と1つ1つ比較する。上述したように、特別図柄の大当たりとなる乱数値としては、「0~9」の10個が設定されており、第1当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たりとなる乱数値とが一致する場合に、特別図柄の大当たりであると判定する。特別図柄の抽選結果を取得したら、S305の処理へ移行する。
【0725】
なお、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とでは、大当たりと判定される判定値を同じとしたが、それに限らず、異なる乱数値としてもよい。このように構成することで、第1特別図柄では外れと判定される乱数値が第2特別図柄では、当たりと判定されるように構成され、大当たりの偏りを抑制できる。
【0726】
また、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とで、大当たり乱数値の個数を同じに設定したが、それに限らず、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当たりと判定される乱数値の数を異なるように設定してもよい。このように、構成することで、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当たりの確率を異ならせることができ、大当たり確率の高い方の特別図柄で抽選が実行される場合には、遊技者により大当たりへの期待を持たせることができる。
【0727】
一方、S302の処理において、時短中カウンタ203gが0である場合は(S302:No)、パチンコ機10が特別図柄の通常状態(低確率遊技状態)であるので、S301の処理で取得した第1当たり乱数カウンタC1の値と、低確率時用の第1当たり乱数テーブル202a(図53(b)参照)とに基づいて、特別図柄の大当たりか否かの抽選結果を取得する(S304)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1の値を、低確率時用の第1当たり乱数テーブル202aに格納されている1の乱数値と比較する。特別図柄の大当たりとなる乱数値としては、「9」の1個が設定されており、第1当たり乱数カウンタC1の値と、この当たりとなる乱数値とが一致する場合に、特別図柄の大当たりであると判定する。特別図柄の抽選結果を取得したら、S305の処理へ移行する。
【0728】
そして、S303またはS304の処理によって取得した特別図柄の抽選結果が、特別図柄の大当たりであるかを判定し(S305)、特別図柄の大当たりであると判定された場合には(S305:Yes)、大当たりAを示す大当たり時の表示態様を設定する(S306)。
【0729】
このS306の処理では、判定された大当たり種別(大当たりA)に応じて、第1図柄表示装置37A、37Bの表示態様が設定される。また、大当たり種別に対応した停止図柄を、第3図柄表示装置81において停止表示させるべく、大当たり種別が停止種別として設定される。次に、大当たり時の変動パターンを変動種別カウンタCS1の値に基づいて、変動パターン選択テーブル202b(図55(a)参照)より変動パターンを決定する(S307)。
【0730】
一方、S305の処理において、特別図柄の外れであると判定された場合には(S305:No)、特別図柄に対応した外れ時の表示様態を設定する(S308)。このS308の処理では、判定された外れに応じて、第1図柄表示装置37A,37Bの表示態様が設定される。次に、外れ時の変動パターンを、現在の保留球数に基づいて決定する(S309)。その後、この処理を終了する。
【0731】
なお、図示は省略したが、決定した各変動パターンを音声ランプ制御装置113へ通知するための変動パターンコマンドが生成される。この処理が終わると、特別図柄変動処理へ戻る。
【0732】
次に、始動入賞情報処理(S105)を説明する。まず、図66のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される始動入賞処理(S105)を説明する。図66は、この始動入賞処理(S105)を示すフローチャートである。この始動入賞処理(S105)は、タイマ割込処理(図63参照)の中で実行され、第1入賞口64または第2入賞口640への入賞(始動入賞)の有無を判断し、始動入賞があった場合に、各種乱数カウンタを取得し、その値の保留処理を実行するための処理である。
【0733】
始動入賞処理(図66,S105)が実行されると、まず、球が第1入賞口64に入賞(始動入賞)したか否かを判定する(S401)。ここでは、第1入賞口64への入球を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、球が第1入賞口64に入賞したと判別されると(S401:Yes)、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(特別図柄における変動表示の保留回数N1)を取得する(S402)。そして、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S403)。
【0734】
そして、第1入賞口64への入賞がないか(S401:No)、或いは、第1入賞口64への入賞があっても特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)が4未満でなければ(S403:No)、S407の処理へ移行する。一方、第1入賞口64への入賞があり(S401:Yes)、且つ、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)が4未満であれば(S403:Yes)、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)を1加算する(S404)。そして、演算により変更された特別図柄1保留球数カウンタ203dの値を示す保留球数コマンド(特図1保留球数コマンド)を設定する(S405)。
【0735】
ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図72参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄1保留球数カウンタ203dの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄1保留球数カウンタ223bに格納する。
【0736】
S405の処理により保留球数コマンドを設定した後は、上述したタイマ割込処理のS103で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3の各値を、RAM203の特別図柄1保留球格納エリア203aの空き保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納する(S406)。尚、S406の処理では、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
【0737】
次いで、S407~S412までの処理では、S401~S406までの処理に対して、同様の処理が第2入賞口640の入賞に対しても実行される。第2入賞口640の入賞に対して、第2特別図柄に対する保留処理が実行される点で異なるのみで、その他の処理については同一であるので、その詳細な説明は省略する。そして、S407の処理において球が第2入賞口へ入賞していないと判定された場合(S407:No)と、S412の処理の後、先読み処理を実行する(S413)。その後、この処理を終了する。
【0738】
次に、図67を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される始動入賞処理(図66のS105参照)内の1処理である先読み処理(S413)について説明する。図67は、この先読み処理(S413)を示すフローチャートである。
【0739】
この先読み処理(図67,S413)では、まず、第1入賞口64または第2入賞口640に新たな入賞があるかどうかが判定される(S501)。判定の結果、第1入賞口64または第2入賞口640に新たな入賞がない場合(S501;No)、そのまま本処理を終了する。一方、第1入賞口64または第2入賞口640に新たな入賞があった場合(S501:Yes)、変動開始時の遊技状態が確変であるかどうか否かを判定し(S502)、遊技状態が確変であれば(S502:Yes)、高確率時用の第1当たり乱数テーブル202aに基づいて抽選結果を取得し(S503)、S505の処理に移る。S502の処理において、遊技状態が確変でなければ(S502:No)、低確率時用の第1当たり乱数テーブル202aに基づいて抽選結果を取得し(S504)、S505の処理に移る。S505の処理では、S503,S504の処理で実行した大当たり判定結果を含む入賞情報コマンドを設定し(S505)、この処理を終了する。
【0740】
次に、図68を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される普通図柄変動処理(S106)について説明する。図68は、この普通図柄変動処理(S106)を示すフローチャートである。この普通図柄変動処理(S106)は、タイマ割込処理(図63参照)の中で実行され、第2図柄表示装置において行う第2図柄の変動表示や、第2入賞口640に付随する電動役物の開放時間などを制御するための処理である。
【0741】
この普通図柄変動処理(図68,S106)では、まず、今現在が、普通図柄(第2図柄)の当たり中であるか否かを判定する(S601)。普通図柄(第2図柄)の当たり中としては、第2図柄表示装置において当たりを示す表示がなされている最中と、第1入賞口64に付随する電動役物640aの開閉制御がなされている最中とが含まれる。判定の結果、普通図柄(第2図柄)の当たり中であれば(S601:Yes)、そのまま本処理を終了する。
【0742】
一方、普通図柄(第2図柄)の当たり中でなければ(S601:No)、第2図柄表示装置の表示態様が変動中であるか否かを判定し(S602)、第2図柄表示装置の表示態様が変動中でなければ(S602:No)、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)を取得する(S603)。次に、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)が0よりも大きいか否かを判別し(S604)、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)が0であれば(S604:No)、そのまま本処理を終了する。一方、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)が0でなければ(S604:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)を1減算する(S605)。
【0743】
次に、普通図柄保留球格納エリア203cに格納されたデータをシフトする(S606)。S606の処理では、普通図柄保留球格納エリア203cの保留第1エリア~保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、普通図柄保留球格納エリア203cの実行エリアに格納されている第2当たり乱数カウンタC4の値を取得する(S607)。
【0744】
次に、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるか否かを判定する(S608)。
【0745】
パチンコ機10が普通図柄の時短状態である場合は(S608:Yes)、今現在が、特別図柄の大当たり中であるか否かを判定する(S609)。特別図柄の大当たり中としては、第1図柄表示装置37A,37B及び第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判定の結果、特別図柄の大当たり中であれば(S609:Yes)、S611の処理に移行する。
【0746】
S609の処理において、特別図柄の大当たり中でなければ(S609:No)、パチンコ機10が特別図柄の大当たり中でなくて、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるので、S607の処理で取得した第2当たり乱数カウンタC4の値と、高確率時用の第2図柄当たり乱数テーブル202cと基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得する(S610)。具体的には、第2当たり乱数カウンタC4の値と、高確率時用の第2図柄当たり乱数テーブル202cに格納されている乱数値と比較する。上述したように、第2当たり種別カウンタC4の値が「5~204」の範囲にあれば、普通図柄の当たりであると判定し、「0~4,205~239」の範囲にあれば、普通図柄の外れであると判定する(図53(a)参照)。
【0747】
S608の処理において、パチンコ機10が普通図柄の時短状態である場合は(S608:No)、S611の処理へ移行する。S611の処理では、パチンコ機10が特別図柄の大当たり中であるか、又は、パチンコ機10が普通図柄の通常状態であるので、S607の処理で取得した第2当たり乱数カウンタC4の値と、低確率時用の第2当たり乱数テーブル202cとに基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得する(S611)。具体的には、第2当たり乱数カウンタC4の値と、低確率時用の第2当たり乱数テーブル202cに格納されている乱数値と比較する。上述したように、第2当たり種別カウンタC4の値が「5~28」の範囲にあれば、普通図柄の当たりであると判定し、「0~4,29~239」の範囲にあれば、普通図柄の外れであると判定する(図53(a)参照)。
【0748】
次に、S610またはS611の処理によって取得した普通図柄の抽選結果が、普通図柄の当たりであるかを判定し(S612)、普通図柄の当たりであると判定された場合には(S612:Yes)、当たり時の表示態様を設定する(S613)。このS613の処理では、第2図柄表示装置における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されるように設定する。
【0749】
そして、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるかを判定し(S614)、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であれば(S614:Yes)、今現在が、特別図柄の大当たり中であるか否かを判定する(S615)。判定の結果、特別図柄の大当たり中であれば(S615:Yes)、S617の処理に移行する。本実施形態では、特別図柄の大当たり中は、球が第1入賞口64に入ることをできるだけ抑制するために、普通図柄の当たりになった場合でも、普通図柄の外れとなった場合と同様に、電動役物640aの開放回数および開放時間が設定される。
【0750】
S615の処理において、特別図柄の大当たり中でなければ(S615:No)、パチンコ機10が特別図柄の大当たり中でなくて、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるので、第2入賞口640に付随する電動役物640aの開放期間を1秒間に設定すると共に、その開放回数を2回に設定し(S616)、S619の処理へ移行する。S614の処理において、パチンコ機10が普通図柄の時短状態でない場合は(S614:No)、S617の処理へ移行する。S617の処理では、パチンコ機10が特別図柄の大当たり中であるか、又は、パチンコ機10が普通図柄の通常状態であるので、第2入賞口640に付随する電動役物640aの開放期間を0.2秒間に設定すると共に、その開放回数を1回に設定し(S617)、S619の処理へ移行する。
【0751】
S612の処理において、普通図柄の外れであると判定された場合には(S612:No)、外れ時の表示態様を設定する(S618)。このS618の処理では、第2図柄表示装置における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「×」の図柄が点灯表示されるように設定する。外れ時の表示態様の設定が終了したら、S619の処理へ移行する。
【0752】
S619の処理では、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるかを判定し(S619)、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であれば(S619:Yes)、第2図柄表示装置における変動表示の変動時間を3秒間に設定して(S620)、本処理を終了する。一方、パチンコ機10が普通図柄の時短状態でない場合は(S619:No)、第2図柄表示装置における変動表示の変動時間を30秒間に設定して(S621)、本処理を終了する。このように、特別図柄の大当たり中を除き、普通図柄の高確率時には、普通図柄の低確率時と比較して、変動表示の時間が「30秒→3秒」と非常に短くなり、更に、第2入賞口640の解放期間が「0.2秒×1回→1秒間×2回」と非常に長くなるので、第2入賞口640へ球が入球し易い状態となる。
【0753】
S602の処理において、第2図柄表示装置の表示態様が変動中であれば(S602:Yes)、第2図柄表示装置において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S622)。尚、ここでの変動時間は、第2図柄表示装置において変動表示が開始される前に、S620の処理またはS621の処理によって予め設定された時間である。
【0754】
S622の処理において、変動時間が経過していなければ(S622:No)、本処理を終了する。一方、S622の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(S622:Yes)、第2図柄表示装置の停止表示を設定する(S623)。S623の処理では、普通図柄の抽選が当たりとなって、S613の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「○」図柄が、第2図柄表示装置において停止表示(点灯表示)されるように設定される。一方、普通図柄の抽選が外れとなって、S618の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「×」図柄が、第2図柄表示装置において停止表示(点灯表示)されるように設定される。S623の処理により、停止表示が設定されると、次にメイン処理(図72参照)の第2図柄表示更新処理(S1007参照)が実行された場合に、第2図柄表示装置における変動表示が終了し、S613の処理またはS618の処理で設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)が第2図柄表示装置に停止表示(点灯表示)される。
【0755】
次に、第2図柄表示装置において実行中の変動表示が開始されたときに、普通図柄変動処理(図68,S106)によって行われた普通図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、普通図柄の当たりであるかを判定する(S624)。今回の抽選結果が普通図柄の当たりであれば(S624:Yes)、第2入賞口640に付随する電動役物640aの開閉制御開始を設定し(S625)、本処理を終了する。S625の処理によって、電動役物640aの開閉制御開始が設定されると、次にメイン処理(図72参照)の電動役物開閉処理(S1005参照)が実行された場合に、電動役物の開閉制御が開始され、S616の処理またはS617の処理で設定された開放時間および開放回数が終了するまで電動役物の開閉制御が継続される。一方、S624の処理において、今回の抽選結果が普通図柄の外れであれば(S624:No)、S625の処理をスキップして、本処理を終了する。
【0756】
次に、図69のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるスルーゲート通過処理(S107)を説明する。図69は、このスルーゲート通過処理(S107)を示すフローチャートである。このスルーゲート通過処理(S107)は、タイマ割込処理(図63参照)の中で実行され、普通図柄始動口(スルーゲート)67における球の通過の有無を判断し、球の通過があった場合に、第2当たり乱数カウンタC4が示す値を取得し保留するための処理である。
【0757】
スルーゲート通過処理(図69,S107)では、まず、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過したか否かを判定する(S701)。ここでは、普通図柄始動口(スルーゲート)67における球の通過を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過したと判定されると(S701:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)を取得する(S702)。そして、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S703)。
【0758】
球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過していないか(S701:No)、或いは、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過していても普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)が4未満でなければ(S703:No)、本処理を終了する。一方、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過し(S701:Yes)、且つ、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)が4未満であれば(S703:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)を1加算する(S704)。そして、上述したタイマ割込処理のS103で更新した第2当たり乱数カウンタC4の値を、RAM203の普通図柄保留球格納エリア203cの空き保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納して(S705)、本処理を終了する。尚、S705の処理では、普通図柄保留球カウンタ203dの値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
【0759】
図70は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S801)、NMI割込処理を終了する。
【0760】
なお、上記のNMI割込処理は、払出発射制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
【0761】
次に、図71を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図71は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S901)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S902)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S903)。
【0762】
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122(図3参照)がオンされているか否かを判別し(S904)、オンされていれば(S904:Yes)、処理をS912へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S904:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S905)、記憶されていなければ(S905:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS912へ移行する。
【0763】
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S905:Yes)、RAM判定値を算出し(S906)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S907:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS912へ移行する。なお、図72のS1014の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
【0764】
S912の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S912)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S913,S914)を実行する。
【0765】
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAMの初期化処理(S913,S914)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S913,S914)を実行する。RAMの初期化処理(S913,S914)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S913)、その後、RAM203の初期値を設定する(S914)。RAM203の初期化処理の実行後は、S910の処理へ移行する。
【0766】
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(S904:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S905:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S907:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S908)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S909)、S910の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
【0767】
S910の処理では、演出許可コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信し、音声ランプ制御装置113および表示制御装置114に対して各種演出の実行を許可する。次いで、割込みを許可して(S911)、後述するメイン処理に移行する。
【0768】
次に、図72を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図72は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4m秒周期の定期処理としてS1001~S1007の各処理が実行され、その残余時間でS1010,S1011のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
【0769】
メイン処理(図72参照)においては、まず、タイマ割込処理(図63参照)の実行中に、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する外部出力処理を実行する(S1001)。具体的には、タイマ割込処理(図63参照)におけるS101のスイッチ読み込み処理で検出した入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置111に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。また、特別図柄変動処理(図64参照)や始動入賞処理(図66参照)で設定された保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。更に、この外部出力処理により、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止種別コマンド等を音声ランプ制御装置113に送信する。また、大当たり制御処理(図73参照)で設定されたオープニングコマンド、ラウンド数コマンド、エンディングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。加えて、球の発射を行う場合には、発射制御装置112へ球発射信号を送信する。
【0770】
次に、変動種別カウンタCS1の値を更新する(S1002)。具体的には、変動種別カウンタCS1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では198)に達した際、0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
【0771】
変動種別カウンタCS1の更新が終わると、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S1003)、次いで、特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たり演出の実行や、第1可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大当たり制御処理を実行する(S1004)。大当たり制御処理では、大当たり状態のラウンド毎に特定入賞口65aを開放し、特定入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は特定入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると特定入賞口65aを閉鎖する。この特定入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。尚、本実施形態では、大当たり制御処理(S1004)をメイン処理(図72参照)において実行しているが、タイマ割込処理(図62参照)において実行しても良い。
【0772】
次に、第2入賞口640に付随する電動役物640aの開閉制御を行う電動役物開閉処理を実行する(S1005)。電動役物開閉処理では、普通図柄変動処理(図68参照)のS625の処理によって電動役物の開閉制御開始が設定された場合に、電動役物の開閉制御を開始する。尚、この電動役物の開閉制御は、普通図柄変動処理におけるS616の処理またはS617の処理で設定された開放時間および開放回数が終了するまで継続される。
【0773】
次に、第1図柄表示装置37A,37Bの表示を更新する第1図柄表示更新処理を実行する(S1006)。第1図柄表示更新処理では、特別図柄変動開始処理(図65参照)のS307の処理またはS309の処理によって変動パターンが設定された場合に、その変動パターンに応じた変動表示を、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて開始する。本実施形態では、第1図柄表示装置37A,37BのLEDの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる。
【0774】
なお、メイン処理は4ミリ秒毎に実行されるが、そのメイン処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、メイン処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行う。尚、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
【0775】
また、第1図柄表示更新処理では、特別図柄変動開始処理(図65参照)のS307,S309の処理によって設定された変動パターンに対応する変動時間が終了した場合に、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて実行されている変動表示を終了し、特別図柄変動開始処理(図65参照)のS306,S310の処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第1図柄)を第1図柄表示装置37A,37Bに停止表示(点灯表示)する。
【0776】
次に、第2図柄表示装置の表示を更新する第2図柄表示更新処理を実行する(S1007)。第2図柄表示更新処理では、普通図柄変動開始処理(図68参照)のS620の処理またはS621の処理によって第2図柄の変動時間が設定された場合に、第2図柄表示装置において変動表示を開始する。これにより、第2図柄表示装置では、第2図柄としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示が行われる。また、第2図柄表示更新処理では、普通図柄変動処理(図68参照)のS623の処理によって第2図柄表示装置の停止表示が設定された場合に、第2図柄表示装置において実行されている変動表示を終了し、普通図柄変動開始処理(図68参照)のS613の処理またはS618の処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)を第2図柄表示装置に停止表示(点灯表示)する。
【0777】
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S1008)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1008:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち今回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4m秒)が経過したか否かを判別し(S1009)、既に所定時間が経過していれば(S1009:Yes)、処理をS1001へ移行し、上述したS1001以降の各処理を繰り返し実行する。
【0778】
一方、今回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S1009:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S1010,S1011)。
【0779】
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S1010)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では299、239)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、S1002の処理と同一の方法によって実行する(S1011)。
【0780】
ここで、S1001~S1007の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。
【0781】
また、S1008の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S1008:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図70のNMI割込処理が実行されたということなので、S1012以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S1012)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S1013)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S1014)、RAM203のアクセスを禁止して(S1015)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
【0782】
なお、S1008の処理は、S1001~S1007で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS1010とS1011の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS1001の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS1001の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S901)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S1001の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
【0783】
次に、図73のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり制御処理(S1004)を説明する。図73は、この大当たり制御処理(S1004)を示すフローチャートである。この大当たり制御処理(S1004)は、メイン割込処理(図72参照)の中で実行され、パチンコ機10が特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たりに応じた各種演出の実行や、特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための処理である。
【0784】
大当たり制御処理(図73,S1004)では、まず、特別図柄の大当たりが開始されるかを判定する(S1101)。具体的には、特別図柄変動処理(図64参照)のS218またはS220の処理が実行され、特別図柄の大当たりの開始が設定されていれば、特別図柄の大当たりが開始されると判定する。S1101の処理において、特別図柄の大当たりが開始される場合には(S1101:Yes)、オープニングコマンドを設定して(S1102)、本処理を終了する。
【0785】
一方、S1101の処理において、特別図柄の大当たりが開始されない場合には(S1101:No)、特別図柄の大当たり中であるかを判定する(S1103)。特別図柄の大当たり中としては、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。S1103の処理において、特別図柄の大当たり中でなければ(S1103:No)、そのまま本処理を終了する。
【0786】
一方、S1103の処理において、特別図柄の大当たり中であると判別した場合には(S1103:Yes)、S1104の処理を実行する。S1104の処理では、新たなラウンドの開始タイミングであるか判別する(S1104)。S1104の処理において、新たなラウンドの開始タイミングであると判別した場合には(S1104:Yes)、大当たり動作設定処理を実行する(S1105)。
【0787】
ここで、図74を参照して、大当たり動作設定処理について説明する(S1105)。図74は、この大当たり動作設定処理(S1105)の内容を示したフローチャートである。大当たり動作設定処理(図74、S1105)では、まず、開始する大当たりのラウンド数に対応した開放動作を設定されている開放シナリオから読み込む(S1201)。流路ソレノイド(確変ソレノイド)65kの開放動作をS1201で読み込んだデータに基づいて設定する(S1202)。第1可変入賞装置65の開閉扉65f1の開放動作をS1201の処理で読み込んだデータにより設定する。その後、この処理を終了する。なお、S1202の処理では、1ラウンド毎の流路ソレノイド65kの動作、開閉扉65f1の動作が設定される。
【0788】
このように、各ラウンドの開始毎に、第1可変入賞装置65の各動作が設定されるので、予期せぬ電源断が大当たり遊技中に発生しても、大当たり遊技が途中で終了してしまうような不具合を抑制できる。
【0789】
図73に戻って説明を続ける。S1104の処理において、新たなラウンドの開始タイミングでないと判別した場合には(S1104:No)、開閉扉65f1、流路ソレノイド(確変ソレノイド)65kの動作タイミングであるか判別する(S1106)。動作タイミングであると判別した場合には(S1106:Yes)、開放ソレノイド65f2をオンに設定する(S1107)。その後、流路ソレノイド(確変ソレノイド)65kをオンに設定する(S1108)。その後、この処理を終了する。
【0790】
一方、S1106の処理において、開放動作のタイミングでないと判別した場合には(S1106:No)、エンディング演出の開始タイミングであるか判別する(S1109)。エンディング演出の開始タイミングは、15ラウンドが終了して開閉扉65f1が閉状態にされ、球はけ時間である待機時間(本実施形態では、3秒)が経過した場合に、エンディング演出の開始タイミングとして判別する。エンディング演出の開始タイミングであると判別した場合には(S1109:Yes)、エンディング処理を実行する(S1110)。その後、この処理を終了する。
【0791】
ここで、図75を参照して、このエンディング処理(S1110)の詳細について説明する。図75は、このエンディング処理(図75、S1110)の内容を示したフローチャートである。エンディング処理(図75、S1110)では、まず、エンディングの開始を示すエンディングコマンドを音声ランプ制御装置113に対して設定する(S1211)。確変設定フラグ203hはオンであるか判別する(S1212)。確変フラグ203gをオンに設定する(S1213)。図示は省略したが、確変フラグ203gがオンに設定されるのに基づいて、確変設定フラグ203hはオフに設定されるように構成されている。その後、この処理を終了する。
【0792】
このように、本実施形態では、大当たり遊技の終了時に、確変設定フラグ203hがオンであるか判別されて、オンであれば、確変フラグ203gがオンに設定される。よって、大当たり遊技の終了時に、確変スイッチ65e3を遊技球が通過しているかを判別して確変を設定できる。よって、大当たり遊技が終了するまで、確変遊技状態へ移行することを遊技者に期待させ続けることができる。さらには、確変スイッチ65e3に遊技球が大当たり遊技中に通過させることができれば、確変遊技状態が大当たり遊技後に付与されるので、大当たり遊技中にも確変スイッチ65e3に遊技球が通過するか否かに関心を持って遊技を行うことができる。
【0793】
図73に戻って説明を続ける。S1109の処理において、エンディング演出の開始タイミングでないと判別した場合には(S1109:No)、報知処理を実行する(S1111)。ここで、図76を参照して、報知処理(S1111)の詳細について説明する。図76は、この報知処理(S1111)の内容を示したフローチャートである。
【0794】
報知処理(S1111)では、まず、報知カウンタ203mの値が0より大きい値であるか判別する(S1221)。報知カウンタ203mの値が0であると判別した場合には(S1221:No)、12ラウンド目の終了タイミングであるか判別する(S1222)。12ラウンド目の終了タイミングの判別は、12ラウンド目において、10球入賞したことを検知した場合または30秒が経過したと判別した場合によって判別を行う。12ラウンド目の終了タイミングであると判別した場合には(S1222:Yes)、報知カウンタ203mに2秒に対応するカウンタ値を設定する。その後、この処理を終了する。一方、S1222の処理において、12ラウンド目の終了タイミングでないと判別した場合には(S1222:No)、この処理を終了する。ここで、S1223で2秒のカウンタが設定されることで、12ラウンドが終了した後の球はけ時間であるインターバル時間の3秒間中に報知カウンタ203mが0となり、液晶を見てという音声が出力される。よって、13ラウンド目に流路ソレノイド65kが動作するが、遊技者は12ラウンド終了後のインターバル時間より液晶に注意が惹きつけられるので、第1可変入賞装置65の切替部材65hの動きを識別されて、大当たり種別を遊技者に識別されてしまうことを抑制できる。よって、遊技者は、大当たり遊技の終了まで、確変遊技状態が付与されることを期待して遊技を行うことができる。
【0795】
なお、本実施形態では、報知カウンタ203mを設けることにより、インターバル時間の終了1秒前より13ラウンド目に跨って液晶に注意を惹きつける演出を行うようにしたがそれに限らず、12ラウンド目より継続的に実行してもよい。
【0796】
一方、S1221の処理において、報知カウンタ203mの値が0より大きい値であると判別した場合には(S1221:Yes)、報知カウンタ203mの値を-1して更新する(S1224)。更新後の報知カウンタ203mの値が0であるか判別する(S1225)。報知カウンタ203mの値が0であると判別した場合には(S1225:Yes)、報知コマンドを設定する(S1226)。その後、この処理を終了する。この報知コマンドにより音声ランプ制御装置113により、「液晶を見て」という音声の出力の設定が実行される。
【0797】
図73に戻って説明を続ける。報知処理(図76、S1111)が実行されると、入賞処理を実行する(S1112)。ここで、図77を参照して、この入賞処理(S1112)について詳細に説明する。図77は、この入賞処理(S1112)の内容を示したフローチャートである。
【0798】
入賞処理(図77、S1112)では、まず、ラウンド有効期間であるか判別する(S1231)。ラウンド有効期間とは、ラウンド遊技が設定されている期間、即ち、開放扉65f1の開放状態からインターバル期間(3秒)が終了するまでの期間である。ラウンド有効期間外であると判別した場合には(S1231:No)、この処理を終了する。一方、ラウンド有効期間内であると判別した場合には(S1231:Yes)、特定入賞口65aの検出スイッチ65c1を通過したか判別される。特定入賞口65aの検出スイッチ65c1を通過したと判別した場合には(S1232:Yes)、入賞個数カウンタ203jを1加算して更新する(S1233)。その後、S1234の処理を実行する。一方、検出スイッチ65c1を通過していないと判別した場合には(S1232:No)、S1234の処理を実行する。
【0799】
S1234の処理では、入賞個数カウンタ203jの値が10以上であるか判別する(S1234)。入賞個数カウンタ203jの値が10以上であると判別した場合には(S1234:Yes)、特定入賞口65aの開閉扉65f1の閉鎖を設定する(S1236)。その後、残球タイマフラグ203nをオンに設定する(S1237)。その後、S1238の処理を実行する。この残球タイマフラグ203nがオンに設定されることで、開閉扉203nが閉鎖されてから球はけ時間中であることが判別できる。
【0800】
一方、S1234の処理において、入賞個数カウンタ203jの値が10未満であると判別した場合には、ラウンド時間(本実施形態では、30秒)が経過したか判別する(S1235)。ラウンド時間が経過したと判別した場合には(S1235:Yes)、S1236の処理を実行する。一方、ラウンド時間が経過していないと判別した場合には(S1235:No)、S1238の処理を実行する。
【0801】
S1238の処理では、動作カウンタ203kの値が0より大きい値であるか判別する(S1238)。動作カウンタ203kの値が0より大きい値であると判別した場合には(S1238:Yes)、動作カウンタ203kの値を-1して更新する(S1239)。確変スイッチ65e3を遊技球が通過したか判別する(S1240)。確変通過スイッチ65e3を遊技球が通過したと判別した場合には(S1240:Yes)、確変通過カウンタ203iの値に1加算して更新する(S1241)。確変設定フラグ203hをオンに設定する(S1242)。その後、S1243の処理を実行する。一方、S1240の処理において、確変スイッチ65e3を遊技球が通過していないと判別した場合には(S1240:No)、S1243の処理を実行する。S1243の処理では、動作カウンタ203kが0であるか判別する(S1243)。動作カウンタ203kが0であると判別した場合には、流路ソレノイド65kをオフに設定する(S1244)。確変有効フラグ203pをオンに設定する(S1245)。その後、この処理を終了する。ここで、確変有効フラグ203pがオンに設定されることで、切替部材65hが切り替えられた後も、特別流路65e2に残存している遊技球が確変スイッチ65e3を通過した場合には、確変遊技が設定されるように制御できる。
【0802】
一方、S1238の処理において、動作カウンタ203kが0であると判別した場合には(S1238:No)、確変有効フラグ203pがオンであるか判別する(S1246)。確変有効フラグ203pがオフである場合には(S1246:No)、この処理を終了する。一方、確変有効フラグ203pがオンであると判別した場合には(S1246:Yes)、確変有効タイマ203rに1加算して更新する(S1247)。確変有効タイマの値が上限値(本実施形態では、1.2s)であるか判別する(S1248)。確変有効タイマ203rが上限値であると判別した場合には(S1248:Yes)、確変有効フラグ203pをオフに設定する(S1249)。確変有効タイマ203rを初期値である0にリセットする。その後、この処理を終了する。一方、S1248の処理において、確変有効タイマ203rが上限値でないと判別した場合には(S1248:No)、S1240の処理を実行する。
【0803】
これにより、確変有効タイマ203rが上限値でないと、確変スイッチ65e3を遊技球が通過したか判別されるので、球はけの時間を考慮して確変遊技状態を設定できる。また、有効と判別される時間に上限があるので、不正に確変スイッチ65e3に遊技球を通過させて確変遊技状態が付与されることを抑制できる。
【0804】
図73に戻って説明を続ける。入賞処理(図77、S1112)が実行されると、異常処理を実行する(S1113)。その後、この処理を終了する。ここで、この異常処理(S1113)について、図78を参照して、詳細を説明する。図78は、この異常処理(S1113)の内容を示したフローチャートである。異常処理(S1113)では、不正に確変スイッチ65e3を通過させられていないかを監視する処理を実行する。
【0805】
異常処理(図78、S1113)では、まず、ラウンド有効期間であるか判別する(S1261)。ラウンド有効期間外である場合には(S1261:No)、この処理を終了する。一方、ラウンド有効期間内であると判別した場合には(S1261:Yes)、球排出口スイッチ65e4を遊技球が通過したか判別する(S1262)。球排出口スイッチ65e4を遊技球が通過したと判別した場合には(S1262:Yes)、球排個数カウンタ203sの値を1加算して更新する(S1263)。その後、S1264の処理を実行する。一方、球排出口スイッチ65e4を遊技球が通過していないと判別した場合には(S1262:No)、S1264の処理を実行する。
【0806】
S1264の処理では、残球タイマフラグ203nがオンであるか判別する(S1264)。残球タイマフラグ203nがオフであると判別した場合には(S1264:No)、この処理を終了する。一方、残球タイマフラグ203nがオンであると判別した場合には(S1264:Yes)、球はけ時間の期間中であるので、残球タイマ203oを1加算して更新する(S1265)。残球タイマ203oは上限値(本実施形態では、3秒)が経過したか判別する(S1266)。上限値でないと判別した場合には(S1266:No)、この処理を終了する。一方、上限値であると判別した場合には(S1266:Yes)、排出個数(確変通過カウンタ203iと排出個数カウンタ203sとの合計値)と入賞個数(入賞個数カウンタ203jの値)とが一致するか判別する(S1267)。
【0807】
一致すると判別した場合には(S1267:Yes)、S1269の処理を実行する。一方、一致しないと判別した場合には(S1267:No)、エラーコマンドを設定する(S1268)。その後、S1269の処理を実行する。エラーコマンドを音声ランプ制御装置113が受信することにより、エラー表示(例えば、入賞個数不一致エラーの文字を表示)がされ、ホールコンピュータに対して、エラー信号の出力がされる。よって、第1可変入賞装置65内に不正に遊技球を残存させて、大当たりBであっても確変スイッチ65e3に遊技球を通過させる不正を抑制できる。
【0808】
S1269の処理では、残球タイマフラグ203nをオフに設定し(S1269)、残球タイマ203oを初期値である0にリセットする(S1270)。その後、入賞個数カウンタ203j、排出個数カウンタ203s、確変通過カウンタ203iが初期値にそれぞれリセットされ(S1271)、その後、この処理を終了する。
【0809】
<第1実施形態における音声ランプ制御装置113により実行される制御処理>
次に、図79から図83を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理とがある。
【0810】
まず、図79を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図79は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
【0811】
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1401)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1514の電源断処理(図80参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S1402)。図80を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると(図80のS1513参照)、S1514の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1514の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
【0812】
電源断処理中フラグがオフであれば(S1402:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1514の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S1403)。
【0813】
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S1406の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S1403:Yes)、S1404へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S1403:No)、S1408へ移行する。
【0814】
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S1403:Yes)、S1404へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1516の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S1403:No)、S1408へ移行する。
【0815】
電源断処理中フラグがオンであれば(S1402:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1516の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1404へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
【0816】
S1404の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S1404)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が0クリアされる。
【0817】
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S1405:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1406)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1405:No)、RAM223の異常を報知して(S1407)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
【0818】
S1408の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S1408)。電源断フラグはS1516の電源断処理の実行時にオンされる(図80のS1515参照)。つまり、電源断フラグは、S1516の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS1408の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1516の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1408:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(S1409)、RAM223の初期値を設定した後(S1410)、割込み許可を設定して(S1411)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
【0819】
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1408の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1404からS1406の処理を経由してS1408の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1408:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS1409をスキップして、処理をS1410へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S1410)、割込み許可を設定して(S1411)、メイン処理へ移行する。
【0820】
なお、S1409のクリア処理をスキップするのは、S1404からS1406の処理を経由してS1408の処理へ至った場合には、S1404の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
【0821】
次に、図80を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図80は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、メイン処理が開始されてから、又は、今回のS1501の処理が実行されてから1m秒以上が経過したか否かが判別され(S1501)、1m秒以上経過していなければ(S1501:No)、S1502~S1510の処理を行わずにS1512の処理へ移行する。S1501の処理で、1m秒経過したか否かを判別するのは、S1502~S1510が主に表示(演出)に関する処理であり、短い周期(1m秒以内)で編集する必要がないのに対して、S1512の変動表示設定処理や、S1511のコマンド判定処理を短い周期で実行する方が好ましいからである。S1511の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S1512の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
【0822】
S1501の処理で1m秒以上経過していれば(S1501:Yes)、まず、S1503~S1512の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(S1502)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS1508の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(S1503)、その後電源投入報知処理を実行する(S1504)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1505の処理へ移行する。
【0823】
S1505の処理では客待ち演出処理が実行され、その後、保留個数表示更新処理が実行される(S1506)。客待ち演出処理では、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に、第3図柄表示装置81の表示をタイトル画面に切り替える設定などが行われ、その設定がコマンドとして表示制御装置114に送信される。保留個数表示更新処理では、特別図柄1保留球数カウンタ223bの値に応じて保留ランプ(図示せず)を点灯させる処理が行われる。
【0824】
その後、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1507)。この枠ボタン入力監視・演出処理は、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。この処理では、枠ボタン22の遊技者による操作が検出されると、表示制御装置114に対して枠ボタン22の操作に対応する表示用コマンドを設定する。尚、この枠ボタン入力監視・演出処理の詳細については、図83を参照して後述する。
【0825】
枠ボタン入力監視・演出処理が終わると、ランプ編集処理を実行し(S1508)、その後音編集・出力処理を実行する(S1509)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29~33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
【0826】
S1509の処理後、液晶演出実行管理処理が実行される(S1510)。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1508のランプ編集処理が実行される。なお、S1509の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間で実行される。
【0827】
液晶演出実行管理処理の後に、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行う(S1511)。このコマンド判定処理の詳細については、図81を参照して後述する。
【0828】
次に、S1512の処理へ移行する。S1512の処理では、変動表示設定処理が実行される(S1512)。変動表示設定処理では、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドが生成されて設定される。その結果、そのコマンドが表示制御装置114に送信される。尚、この変動表示設定処理の詳細については、図82を参照して後述する。
【0829】
そして、変動表示設定処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S1513)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1513の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1513:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1515)、電源断処理を実行する(S1516)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1517)、その後、処理を、無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
【0830】
一方、S1513の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1513:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S1514)、RAM223が破壊されていなければ(S1514:No)、S1501の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S1514:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼びパチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
【0831】
次に、図81を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1511)について説明する。図81は、このコマンド判定処理(S1511)を示したフローチャートである。このコマンド判定処理(S1511)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図80参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110から受信したコマンドを判定する。また、この処理では、主制御装置110から保留球数コマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81による連続予告演出の開始の決定も行う。
【0832】
コマンド判定処理(図81,S1511)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域から、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出し、解析して、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する(S1601)。変動パターンコマンドを受信した場合には(S1601:Yes)、RAM223に設けられた変動開始フラグ223dをオンし(S1602)、また、受信した変動パターンコマンドから変動パターン種別を抽出して(S1603)、メイン処理に戻る。ここで抽出された変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動表示設定処理(図82参照)が実行される場合に参照される。そして、表示制御装置114に対して変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用変動パターンコマンドを設定するために用いられる。
【0833】
一方、変動パターンコマンドを受信していない場合には(S1601:No)、次いで、主制御装置110より停止種別コマンドを受信したか否かを判定する(S1604)。そして、停止種別コマンドを受信した場合には(S1604:Yes)、RAM223の停止種別選択フラグ223eをオンに設定し(S1605)、受信した停止種別コマンドから停止種別を抽出して(S1606)、メイン処理に戻る。ここで抽出された停止種別は、RAM223に記憶され、後述の変動表示設定処理(図82参照)が実行される場合に参照される。そして、表示制御装置114に対して変動演出の停止種別を通知する表示用停止種別コマンドを設定するために用いられる。
【0834】
一方、停止種別コマンドを受信していない場合には(S1604:No)、次いで、主制御装置110より保留球数コマンドを受信したか否かを判定する(S1607)。そして、保留球数コマンドを受信した場合には(S1607:Yes)、受信した保留球数コマンドが特図1保留球数コマンドであるか、特図2保留球数コマンドであるかを判別して、そのコマンドに含まれている値、即ち、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(特別図柄における変動表示の保留回数N1)を抽出し、主制御装置110の特別図柄2保留球数カウンタ203eの値(特別図柄における変動表示の保留回数N2)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113の特別図柄2保留球数カウンタ223cに格納する(S1608)。また、S1608の処理では、更新された特別図柄1保留球数カウンタ223b、特別図柄2保留球数カウンタ223cの値をそれぞれ表示制御装置114へ通知するための表示用保留球数コマンドを設定する。S1608の処理の終了後は、メイン処理に戻る。
【0835】
ここで、特図1保留球数コマンド又は特図2保留球数コマンドは、球が第1入賞口64又は第2入賞口640に入賞(始動入賞)したとき、又は、特別図柄の抽選が行われたときに主制御装置110から送信されるので、始動入賞が検出される毎に、又は、特別図柄の抽選が行われる毎に、S1608の処理によって音声ランプ制御装置113の特別図柄1保留球数カウンタ223b、特別図柄2保留球数カウンタ223cの値を主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203d、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113の特別図柄1保留球数カウンタ223bまたは特別図柄2保留球数カウンタ223cの値が主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203dまたは特別図柄2保留球数カウンタ203eの値とずれても、始動入賞の検出時や特別図柄の抽選時に、音声ランプ制御装置113の特別図柄1保留球数カウンタ223bまたは特別図柄2保留球数カウンタ223cの値を修正し、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203dまたは特別図柄2保留球数カウンタ203eの値に合わせることができる。尚、S1608の処理が実行されると、更新された特別図柄1保留球数カウンタ223b、特別図柄2保留球数カウンタ223cの値を表示制御装置114へ通知するための表示用保留球数コマンドが設定される。これにより、表示制御装置114では、保留球数に応じた保留球数図柄が第3図柄表示装置81に表示される。
【0836】
S1607の処理において、保留球数コマンドを受信していない場合には(S1607:No)、次いで、主制御装置110より報知コマンドを受信したか判別する(S1609)。報知コマンドを受信したと判別した場合には(S1609:Yes)、受信したコマンドに対応した報知音声(本実施形態では、「液晶を見て」)を選択し、報知用の表示用コマンドを設定する(S1610)。
【0837】
次に、S1609の処理において、報知コマンドを受信していないと判別した場合には(S1609:No)、その他のコマンドを受信したか否かを判定し、その受信したコマンドに応じた処理を実行して(S1619)、メイン処理に戻る。その他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行うものである。
【0838】
次に、図82を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理(S1512)について説明する。図82は、この変動表示設定処理(S1512)を示したフローチャートである。この変動表示設定処理(S1512)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図80参照)の中で実行され、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し設定する。
【0839】
変動表示設定処理では、まず、RAM223に設けられた変動開始フラグ223dがオンか否かを判別する(S1701)。そして、変動開始フラグ223dがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1701:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、S1706の処理へ移行する。一方、変動開始フラグ223dがオンであると判別された場合(S1701:Yes)、変動開始フラグ223dをオフし(S1702)、次いで、コマンド判定処理(図81参照)のS1603の処理において、変動パターンコマンドから抽出した変動演出における変動パターン種別を、RAM223より取得する(S1703)。
【0840】
そして、取得した変動パターン種別に基づいて、表示制御装置114へ通知するための表示用変動パターンコマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(S1704)。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
【0841】
S1705の処理では、RAM233に設けられた停止種別選択フラグ223eがオンか否かを判別する(S1705)。そして、停止種別選択フラグ223eがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1705:No)、主制御装置110より停止種別コマンドを受信していない状態であるので、この変動表示設定処理を終了し、メイン処理に戻る。一方、停止種別選択フラグ223eがオンであると判別された場合(S1705:Yes)、停止種別選択フラグ223eをオフし(S1706)、次いで、コマンド判定処理(図81参照)のS1606の処理において、停止種別コマンドから抽出された変動演出における停止種別を、RAM223より取得する(S1707)。主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別をそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定し(S1708)、S1709の処理へ移行する。S1709の処理では、設定された停止種別に基づいて、表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(S1709)。表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドを受信することによって、この表示用停止種別コマンドによって示される停止種別に応じた停止図柄が、第3図柄表示装置81で停止表示されるように、変動演出の停止表示が制御される。
【0842】
次に、図83を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理(S1507)について説明する。図83は、この枠ボタン入力監視・演出処理(S1507)を示したフローチャートである。この枠ボタン入力監視・演出処理(S1507)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図80参照)の中で実行され、第3図柄表示装置81において演出効果を高めるために遊技者の操作に応じた演出を実行させるために、枠ボタン22の操作に基づいて表示用コマンドを生成し設定する。
【0843】
枠ボタン入力監視・演出処理(図83,S1507)では、まず、長押し演出の変動パターンが開始されているか否かを判別する(S1801)。そして、長押し演出の変動パターンが開始されていないと判別された場合(S1801:No)、S1805の処理へ移行する。一方、長押し演出の変動パターンが開始されていると判別された場合(S1801:Yes)、演出カウンタを取得し(S1802)、長押し演出抽選テーブル222b(図55(b)参照)より長押しナビパターンを選択する(S1803)。次いで、その選択された長押しパターンを示す表示用コマンドへ設定し(S1804)、S1805の処理へ移行する。
【0844】
S1805の処理では、SW有効時間記憶エリア223iのSW有効時間が0より大きいか否かを判別する(S1805)。SW有効時間が0であると判別された場合(S1805:No),枠ボタン入力監視・演出処理(図83,S1507)を終了し、メイン処理(図80参照)へ戻る。一方、SW有効時間が0より大きいと判別された場合(S1805:Yes)、SW有効時間を減算し(S1806)、枠ボタンがオンであるか否かを判別する(S1807)。ここで、SW有効時間の減算は、経過時間を減算するものである(本実施形態ではカウンタ値を1減算する)。
【0845】
枠ボタン22がオンである(枠ボタン22が押下された)と判別された場合は長押しカウンタ223hに1を加算し(S1808)、長押しフラグ223gがオンであるか否かを判別する(S1809)。長押しフラグ223gがオンであると判別された場合は(S1809:Yes)、枠ボタン入力監視・演出処理を終了し、メイン処理へ戻る。一方、長押しフラグ223gがオフであると判別された場合は(S1809:No)、長押しカウンタ223hが3秒以上となっているか否かを判別する(S1810)。
【0846】
長押しカウンタ223hが3秒以上であると判別されなかった場合は(S1810:No)、そのまま本処理を終了し、メイン処理に戻る。一方、長押しカウンタ223hが3秒以上であると判別された場合は(S1810:Yes)、長押しフラグ223gをオンし(S1811)、長押し中を示す表示用コマンドを設定し(S1812)、メイン処理に戻る。
【0847】
一方、S1807の処理において枠ボタン22がオフである(枠ボタン22が押下されていない)と判別された場合(S1807:No)、長押しカウンタ223hが3秒以上となっているかを判別する(S1813)。長押しカウンタ223hの値が3秒以上であると判別された場合は(S1813:Yes)、長押しオフを示す表示用コマンドを設定し(S1814)、S1815の処理へ移行する。一方、長押しカウンタ223hが3秒以上であると判別されなかった場合は(S1813:No)、S1814の処理をスキップし、S1815の処理へ移行する。S1815の処理では、長押しカウンタ223hをリセットし(本実施形態ではカウンタ値を0に設定)(S1815)、次いで、長押しフラグ223gをオフに設定し(S1816)、メイン処理へ戻る。
【0848】
<第1制御処理例における表示制御装置が実行する制御処理について>
次に、図84から図96を参照して、表示制御装置114のMPU231により実行される各制御について説明する。かかるMPU231の処理としては大別して、電源投入後から繰り返し実行されるメイン処理と、音声ランプ制御装置113よりコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込処理と、画像コントローラ237より1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に送信されるV割込信号をMPU231が検出した場合に実行されるV割込処理とがある。MPU231は、通常、メイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込信号の検出に合わせて、コマンド割込処理やV割込処理を実行する。尚、コマンドの受信とV割込信号の検出とが同時に行われた場合は、コマンド受信処理を優先的に実行する。これにより、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込処理を実行させることができる。
【0849】
まず、図84を参照して、表示制御装置114内のMPU231により実行されるメイン処理について説明する。図84は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理は、電源投入時の初期化処理を実行するものである。
【0850】
このメイン処理の起動は、具体的には、以下の流れに従って行われる。電源回路115から表示制御装置114に対して電源が投入され、システムリセットが解除されると、MPU231は、そのハードウェア構成によって、MPU231内に設けられた命令ポインタ231aを「0000H」に設定すると共に、命令ポインタ231aにて示されるアドレス「0000H」をバスライン240に対して指定する。キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240に指定されたアドレスが「0000H」であることを検知すると、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力する。そして、MPU231は、キャラクタROM234から受け取った命令コードをフェッチし、そのフェッチした命令に応じた処理の実行を開始することで、メイン処理を起動する。
【0851】
ここで、仮にシステムリセット解除後にMPU231によって最初に処理されるブートプログラムを全てNAND型フラッシュメモリ234aに記憶させた場合、キャラクタROM234は、バスライン240に指定されたアドレスが「0000H」であることを検知すると、アドレス「0000H」に対応するデータ(命令コード)を含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから読み出してバッファRAM234cにセットしなければならない。そして、NAND型フラッシュメモリ234aの性質上、その読み出しからバッファRAM234cへのセットに多大な時間を要するので、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してからアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取るまでに多くの待ち時間を消費することとなる。よって、MPU231の起動にかかる時間が長くなるので、結果として、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御が即座に開始されないおそれがあるという問題点が生じる。
【0852】
これに対し、本実施形態のように、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令がNOR型ROM234dに格納されることにより、NOR型ROMは高速にデータを読み出すことが可能なメモリであるため、システムリセット解除後にMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定されると、キャラクタROM234は即座にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力することができる。よって、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができるので、MPU231においてメイン処理の起動を短時間で行うことができる。従って、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。
【0853】
以上のようにしてメイン処理が実行されると、まず、ブートプログラムによって実行されるブート処理を実行し(S2001)、第3図柄表示装置81に対する各種制御が実行可能となるように表示制御装置114を起動する。
【0854】
ここで、図85を参照して、ブート処理(S2001)について説明する。図85は、表示制御装置114のMPU231において、メイン処理の中で実行されるブート処理(S2001)を示すフローチャートである。
【0855】
上述したように、本実施形態では、MPU231によって実行される制御プログラムや固定値データは、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させるのではなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させている。そしてキャラクタROM234は、小面積で大容量化を図ることが可能なNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されているため、画像データだけでなく制御プログラム等を十分に記憶させておくことができる一方、制御プログラム等を記憶する専用のプログラムROMを設ける必要がない。よって、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
【0856】
一方、NAND型フラッシュメモリは、特にランダムアクセスを行う場合において読み出し速度が遅いため、MPU231がNAND型フラッシュメモリ234aに格納された制御プログラムや固定値データを直接読み出して処理していては、MPU231として高性能のプロセッサを用いても、表示制御装置114の処理性能を悪化させてしまうおそれがある。そこで、本ブート処理では、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム及び固定値データを、DRAMによって構成されるワークRAM233に設けられたプログラム格納エリア233aやデータテーブル格納エリア233bへ転送し格納する処理を実行する。
【0857】
具体的には、まず、上述のMPU231及びキャラクタROM234のハードウェアによる動作に基づき、システムリセット解除後にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1より読み出されバッファRAM234cにセットされたブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうち、所定量だけプログラム格納エリア233aへ転送する(S2301)。ここで転送される所定量の制御プログラムには、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが含まれる。
【0858】
そして、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの第1の所定番地、即ち、プログラム格納エリア233aに格納されたその残りのブートプログラムの先頭アドレスを設定する(S2302)。これにより、MPU231は、S2101の処理によってプログラム格納エリア233aに転送され格納された制御プログラムに含まれる残りのブートプログラムの実行を開始する。
【0859】
また、S2102の処理により命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの所定番地に設定することで、MPU231は、そのワークRAM233のプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを読み出しながら、各種処理を実行することになる。即ち、MPU231は、第2プログラム記憶エリア234a1を有するNAND型フラッシュメモリ234aから制御プログラムを読み出して命令フェッチするのではなく、プログラム格納エリア233aを有するワークRAM233に転送された制御プログラムを読み出して命令フェッチし、各種処理を実行する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、MPU231は高速に命令をフェッチし、その命令に対する処理を実行することができる。
【0860】
S2302の処理により命令ポインタ231aが設定されると、続いて、その設定された命令ポインタ231aによって実行が開始される残りのブートプログラムに従って、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうちプログラム格納エリア233aに未転送である残りの制御プログラムと固定値データとを、所定量ずつプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bへ転送する(S2303)。具体的には、制御プログラムおよび一部の固定データを、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに格納し、また、固定値データのうち上述の各種データテーブル(表示データテーブル、転送データテーブル)をデータテーブル格納エリア233bに転送する。
【0861】
そして、ブート処理に必要なその他の処理を実行(S2304)した後、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの第2の所定番地、即ち、このブート処理(図84のS2001参照)の終了後に実行すべき初期化処理(図84のS2002参照)に対応するプログラムの先頭アドレスを設定することで(S2305)、ブートプログラムの実行を終え、本ブート処理を終了する。
【0862】
このように、ブート処理(S2001)が実行されることによって、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム及び固定値データは、全てDRAMによって構成されたワークRAM233のプログラム格納エリア233a及びデータテーブル格納エリア233bに転送され、格納される。そして、ブート処理の終了時に、命令ポインタ231aが上述の第2の所定番地に設定され、以後、MPU231は、NAND型フラッシュメモリ234aを参照することなく、プログラム格納エリア233aに転送された制御プログラムを用いて各種処理を実行する。
【0863】
よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、システムリセット解除後にその制御プログラムや固定値データをワークRAM233のプログラム格納エリア233a及びデータテーブル格納エリア233bに転送することで、MPU231は、読み出し速度が高速なDRAMによって構成されるワークRAMから制御プログラムや固定値データを読み出して各種制御を行うことができるので、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、補助演出部を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
【0864】
一方、NOR型ROM234dにブートプログラムを全て格納せずに、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令を格納しておき、残りのブートプログラムについては、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させても、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを確実にプログラム格納エリア233aに転送することができる。よって、キャラクタROM234は、極めて小容量のNOR型ROM234dを追加するだけで、MPU231の起動を短時間で行うことができるようになるので、その短時間化に伴うキャラクタROM234のコスト増加を抑制することができる。
【0865】
尚、図85に示すブート処理では、S2101の処理によってプログラム格納エリア233aに転送される所定量の制御プログラムに、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが全て含まれるように構成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、S2101の処理によってプログラム格納エリア233aに転送される所定量の制御プログラムは、S2102の処理に続いて処理すべきブート処理を実行するブートプログラムの一部としてもよい。ここで転送されるブートプログラムは、残りのブートプログラムを全て含む制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、更に、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。そして、プログラム格納エリア233aに格納された残り全てのブートプログラムによって、S2103~S2105の処理を実行するようにしてもよい。
【0866】
また、S2101の処理によって転送されるブートプログラムは、残りのブートプログラムの一部を更に所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。また、この処理によってプログラム格納エリア233aに格納された一部のブートプログラムは、更に残りのブートプログラムの一部を所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。そして、残りのブートプログラムの一部を所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を、S2101及びS2102の処理を含めて複数回繰り返した後、S2103~S2105の処理を実行するようにしてもよい。
【0867】
これにより、ブートプログラムのプログラムサイズが大きく、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが一度にプログラム格納エリア233aへ転送できなくても、MPU231はプログラム格納エリア233aに既に格納されたブートプログラムを使用して、所定量ずつプログラム格納エリア233aに転送することができる。
【0868】
また、本実施形態では、第1プログラム記憶エリア234d1に、ブートプログラムのうち、システムリセット解除時にまずMPU231によって実行されるブートプログラムの一部を記憶させる場合について説明したが、全てのブートプログラムを第1プログラム記憶エリア234d1に記憶させてもよい。この場合、MPU231は、ブート処理を開始すると、S2101及びS2102の処理を行わずに、S2103~S2105の処理を実行してもよい。これにより、ブートプログラムをプログラム格納エリア233aへ転送する処理が不要となるので、キャラクタROM234かプログラム格納エリア233aへのプログラムの転送処理回数が減るため、ブート処理の処理時間を減らすことができる。よって、ブート処理後に可能となるMPU231における補助演出部の制御の開始をより早く行うことができる。
【0869】
ここで、図84の説明に戻る。ブート処理を終了すると、次いで、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに転送され格納された制御プログラムに従って、初期設定処理を実行する(S2002)。具体的には、スタックポインタの値をMPU231内に設定すると共に、MPU231内のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定などを行う。また、ワークRAM233、常駐用ビデオRAM235、通常用ビデオRAM236の記憶をクリアする処理などが行われる。更に、ワークRAM233に各種フラグを設け、それぞれのフラグに初期値を設定する。尚、各フラグの初期値として、特に明示した場合を除き、「オフ」又は「0」が設定される。
【0870】
更に、初期設定処理では、画像コントローラ237の初期設定を行った後、第3図柄表示装置81に特定の色の画像が画面全体に表示されるように、画像コントローラ237に対して、画像の描画および表示処理の実行を指示する。これにより、電源投入直後において、第3図柄表示装置81には、まず、特定の色の画像が画面全体に表示される。ここで、電源投入直後に第3図柄表示装置81の画面全体に表示される画像の色が、パチンコ機の機種に応じて異なる色となるように設定されている。これにより、製造時の工場等における動作チェックにおいて、電源投入直後に、その機種に応じた色の画像が第3図柄表示装置81に表示されるか否かを検査することで、パチンコ機10が正常に起動開始できるか否かを簡易かつ即座に判断することができる。
【0871】
次いで、電源投入時主画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ転送するように、画像コントローラ237に対して転送指示を送信する(S2003)。この転送指示には、電源投入時主画像に対応する画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスおよび最終アドレスと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM235)と、転送先である電源投入時主画像エリア235aの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラ237は、この転送指示に従って、電源投入時主画像に対応する画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aに転送される。
【0872】
そして、転送指示により示された画像データの転送が全て完了すると、画像コントローラ237は、MPU231に対して転送終了を示す転送終了信号を送信する。MPU231はこの転送終了信号を受信することにより、転送指示で指定した画像データの転送が終了したことを把握することができる。なお、画像コントローラ237は、転送指示により示された画像データの転送を全て完了した場合、画像コントローラ237の内部に設けられたレジスタまたは内蔵メモリの一部領域に、転送終了を示す転送終了情報を書き込むようにしてもよい。そして、MPU231は随時このレジスタまたは内蔵メモリの一部領域の情報を読み出し、画像コントローラ237による転送終了情報の書き込みを検出することによって、転送指示で指定した画像データの転送が終了したことを把握するようにしてもよい。
【0873】
電源投入時主画像エリア235aに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。S2003の処理により画像コントローラ237に対して送信された転送指示に基づき、電源投入時主画像に対応する画像データの電源投入時主画像エリア235aへの転送が終了すると、次いで、電源投入時変動画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の電源投入時変動画像エリア235bへ転送するように、画像コントローラに対して転送指示を送信する(S2004)。この転送指示には、電源投入時変動画像に対応する画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと、その画像データのデータサイズと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM235)と、転送先である電源投入時変動画像エリア235bの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラは、この転送指示に従って、電源投入時変動画像に対応する画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時変動画像エリア235bに転送される。そして、電源投入時変動画像エリア235bに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。
【0874】
S2004の処理により画像コントローラ237に対して送信された転送指示に基づき、電源投入時変動画像に対応する画像データの電源投入時変動画像エリア235bへの転送が終了すると、次いで、簡易画像表示フラグ233cをオンする(S2005)。これにより、簡易画像表示フラグ233cがオンの間は、後述する転送設定処理(図94(a)参照)において、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するように画像コントローラ237へ転送を指示する常駐画像転送設定処理が実行される(図94(a)のS3302参照)。
【0875】
また、簡易画像表示フラグ233cは、この常駐画像転送設定処理による画像コントローラ237への転送指示に基づき、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データのキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235への転送が終了するまでの間、オンに維持される。これにより、その間は、V割込処理(図86(b)参照)において、電源投入時画像である電源投入時主画像や電源投入時変動画像(図示せず)が描画されるように、簡易コマンド判定処理(図86(b)のS2308参照)および簡易表示設定処理(図86(b)のS2309参照)が実行される。
【0876】
上述したように、本パチンコ機10では、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM235に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでに多くの時間を要する。そこで、本メイン処理のように、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像および電源投入時変動画像をキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送し、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示することで、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM235に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置81に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置114は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置114に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送することができる。一方、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。
【0877】
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3図柄表示装置81に表示されることによって、第3図柄表示装置81が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
【0878】
また、パチンコ機10の表示制御装置114では、電源投入後に電源投入時主画像とあわせて電源投入時変動画像もキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するので、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に遊技者が遊技を開始したことにより、第1入賞口64へ入球(始動入賞)があり、変動演出の開始指示が主制御装置110より音声ランプ制御装置113を介してあった場合、即ち、表示用変動パターンコマンドを受信した場合は、電源投入時変動画像(図示せず)をその変動演出期間中に即座に表示させ、簡単な変動演出を行うことができる。よって、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間であっても、その簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。
【0879】
また、上述したように、残りの常駐すべき画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されている間は、第3図柄表示装置81に電源投入時主画像が表示され続けるが、キャラクタROM234は読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されているので、その転送に時間がかかるので、電源投入後、電源投入時主画像が表示され続ける時間も長くなる。しかしながら、本パチンコ機10では、電源投入後に常駐用ビデオRAM235に転送された電源投入時変動画像を用いて簡易的な変動演出を行うことができるので、電源が投入された直後、例えば、停電復帰直後などにおいて、電源投入時主画像が表示されている間であっても、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
【0880】
S2005の処理の後、割込許可を設定し(S2006)、以後、メイン処理は電源が切断されるまで、無限ループ処理を実行する。これにより、S2006の処理によって割込許可が設定されて以降、コマンドの受信およびV割込信号の検出に従って、コマンド割込処理およびV割込処理を実行する。
【0881】
次いで、図86(a)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるコマンド割込処理について説明する。図86(a)は、そのコマンド割込処理を示すフローチャートである。上述したように、音声ランプ制御装置113からコマンドを受信すると、MPU231によってコマンド割込処理が実行される。
【0882】
このコマンド割込処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM233に設けられたコマンドバッファ領域に、その抽出したコマンドデータを順次格納して(S2201)、終了する。このコマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された各種コマンドは、後述するV割込処理のコマンド判定処理または簡易コマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに応じた処理が行われる。
【0883】
次いで、図86(b)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理について説明する。図86(b)は、そのV割込処理を示すフローチャートである。このV割込処理では、コマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行すると共に、第3図柄表示装置81に表示させる画像を特定した上で、その画像の描画リスト(図59参照)を作成し、その描画リストを画像コントローラ237に送信することで、画像コントローラ237に対し、その画像の描画処理および表示処理の実行を指示するものである。
【0884】
上述したように、このV割込処理は、画像コントローラ237からのV割込信号が検出されることによって実行が開始される。このV割込信号は、画像コントローラ237において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成され、MPU231に対して送信される信号である。よって、このV割込信号に同期させてV割込処理を実行することにより、画像コントローラ237に対して描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。よって、画像コントローラ237では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
【0885】
ここでは、まず、V割込処理のフローの概略について説明し、次いで、各処理の詳細について他の図面を参照して説明する。このV割込処理では、図86(b)に示すように、まず、簡易画像表示フラグ233cがオンであるか否かを判別し(S2301)、簡易画像表示フラグ233cがオンではない、即ち、オフであれば(S2301:No)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データの転送が完了していることを意味するので、電源投入時画像(図示せず)ではなく、通常の演出画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、コマンド判定処理(S2302)を実行し、次いで、表示設定処理(S2303)を実行する。
【0886】
コマンド判定処理(S2302)では、コマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された音声ランプ制御装置113からのコマンドの内容を解析し、そのコマンドに応じた処理を実行すると共に、表示用デモコマンドや表示用変動パターンコマンドが格納されていた場合は、デモ用表示データテーブル又は変動パターン種別に応じた変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定すると共に、設定された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを転送データテーブルバッファ233eに設定する。
【0887】
このコマンド判定処理では、その時点でコマンドバッファ領域に格納されている全てのコマンドを解析して、処理を実行する。これは、コマンド判定処理が、V割込処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンドバッファ領域に格納されている可能性が高いためである。特に、主制御装置110において、変動演出の開始が決定された場合、表示用変動パターンコマンドや表示用停止種別コマンドなどが同時にコマンドバッファ領域に格納されている可能性が高い。従って、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、主制御装置110や音声ランプ制御装置113によって選定された変動演出の態様や停止種別を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を第3図柄表示装置81に表示させるように、画像の描画を制御することができる。尚、このコマンド割込処理の詳細については、図87図90を参照して後述する。
【0888】
表示設定処理(S2303)では、コマンド判定処理(S2302)などによって表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルの内容に基づき、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を具体的に特定する。また、処理の状況などに応じて、第3図柄表示装置81に表示すべき演出態様を決定し、その決定した演出態様に対応する表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する。尚、この表示設定処理の詳細については、図91図93を参照して後述する。
【0889】
表示設定処理が実行された後、次いで、タスク処理を実行する(S2304)。このタスク処理では、表示設定処理(S2303)もしくは簡易表示設定処理(S2309)によって特定された、第3図柄表示装置81に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
【0890】
次に、転送設定処理を実行する(S2305)。この転送設定処理では、簡易画像表示フラグ233cがオンである間は、画像コントローラ237に対して、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の所定エリアへ転送させる転送指示を設定する。また、簡易画像表示フラグ233cがオフである間は、転送データテーブルバッファ233eに設定される転送データテーブルの転送データ情報に基づき、画像コントローラ237に対して、所定の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定サブエリアへ転送させる転送指示を設定すると共に、音声ランプ制御装置113から連続予告コマンドや背面画像変更コマンドを受信した場合にも、画像コントローラ237に対して、連続予告演出で使用する連続予告画像の画像データや変更後の背面画像の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定サブエリアへ転送させる転送指示を設定する。尚、転送設定処理の詳細については、図94および図95を参照して後述する。
【0891】
次いで、描画処理を実行する(S2506)。この描画処理では、タスク処理(S2304)で決定された、1フレームを構成する各種スプライトの種別やそれぞれのスプライトの描画に必要なパラメータと、転送設定処理(S2305)により設定された転送指示とから、図59に示す描画リストを生成し、描画対象バッファ情報と共に、その描画リストを画像コントローラ237に対して送信する。これにより、画像コントローラ237では、描画リストに従って、画像の描画処理を実行する。尚、描画処理の詳細については、図96を参照して後述する。
【0892】
次いで、表示制御装置114に設けられた各種カウンタの更新処理を実行する(S2307)。そして、V割込処理を終了する。S2307の処理によって更新されるカウンタとしては、例えば、停止図柄を決定するための停止図柄カウンタ(図示せず)がある。この停止図柄カウンタの値は、ワークRAM233に格納され、V割込処理が実行される度に、更新処理が行われる。そして、コマンド判定処理において、表示用停止種別コマンドの受信が検出されると、表示用停止種別コマンドにより示される停止種別(大当たりA、大当たりB、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ、チャンス目)に対応する停止種別テーブルと停止種別カウンタとが比較され、第3図柄表示装置81に表示される変動演出後の停止図柄が最終的に設定される。
【0893】
一方、S2301の処理において、簡易画像表示フラグ233cがオンであると判別されると(S2301:Yes)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データの転送が完了していないことを意味するので、電源投入時画像(図示せず)を第3図柄表示装置81に表示させるべく、簡易コマンド判定処理(S2308)を実行し、次いで、簡易表示設定処理(S2309)を実行して、S2304の処理へ移行する。
【0894】
次いで、図87図89を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述のコマンド判定処理(S2302)の詳細について説明する。まず、図87は、このコマンド判定処理を示すフローチャートである。
【0895】
このコマンド判定処理では、図87に示すように、まず、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがあるか否かを判別し(S2401)、未処理の新規コマンドがなければ(S2401:No)、コマンド判定処理を終了してV割込処理に戻る。一方、未処理の新規コマンドがあれば(S2401:Yes)、オン状態で新規コマンドを処理したことを表示設定処理(S2303)に通知する新規コマンドフラグをオンに設定し(S2402)、次いで、コマンドバッファ領域に格納されている未処理のコマンドすべてについて、そのコマンドの種別を解析する(S2403)。
【0896】
そして、未処理のコマンドの中に、まず、表示用変動パターンコマンドがあるか否かを判別し(S2404)、表示用変動パターンコマンドがあれば(S2404:Yes)、変動パターンコマンド処理を実行して(S2405)、S2401の処理へ戻る。
【0897】
ここで、図88(a)を参照して、変動パターンコマンド処理(S2405)の詳細について説明する。図88(a)は、変動パターンコマンド処理を示すフローチャートである。この変動パターンコマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信した表示用変動パターンコマンドに対応する処理を実行するものである。
【0898】
変動パターンコマンド処理では、まず、表示用変動パターンコマンドによって示される変動演出パターンに対応した変動表示データテーブルを決定し、その決定した変動表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S2501)。
【0899】
ここで、主制御装置110において変動の開始の判断は、必ず数秒以上離れて行われるので、20ミリ秒以内に2以上の表示用変動パターンコマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の表示用変動パターンコマンドが格納されている場合はあり得ないが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って表示用変動パターンコマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S2501の処理では、このような場合に備え、2以上の表示用変動パターンコマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合は、変動時間が最も短い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する。
【0900】
仮に、変動時間の長い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定してしまうと、実際には、設定した表示データテーブルよりも短い変動時間を有する変動演出が主制御装置110によって指示されていた場合に、設定された変動表示データテーブルに従った変動演出を第3図柄表示装置81に表示させている最中に主制御装置110から次の表示用変動パターンコマンドを受信することとなり、別の変動表示が急に開始されてしまうので、遊技者に対して違和感を持たせるおそれがあった。
【0901】
これに対し、本実施形態のように、変動時間が最も短い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定することで、実際には、設定した表示データテーブルよりも長い変動時間を有する変動演出が主制御装置110によって指示されていた場合であっても、後述するように、表示データテーブルバッファ233dに従った変動演出が終了したのち、主制御装置110から次の表示用パターンコマンドを受信するまでの間、デモ演出が表示されるように、表示設定処理によって、第3図柄表示装置81の表示が制御されるので、遊技者は違和感なく第3図柄表示装置81における第3図柄の変動を見続けることができる。
【0902】
次いで、S2501で設定された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを決定してデータテーブル格納エリア233bから読み出し、それを転送データテーブルバッファ233eに設定する(S2502)。そして、各変動パターンに対応する変動表示データテーブル毎に設けられたデータテーブル判別フラグのうち、S2501の処理によって設定された変動表示データテーブルに対応するデータテーブル判別フラグをオンすると共に、その他の変動表示データテーブルに対応するデータテーブル判別フラグをオフに設定する(S2503)。表示設定処理では、S2503の処理によって設定されるデータテーブル判別フラグを参照することによって、表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルが、どの変動パターンに対応するものであるかを容易に判断することができる。
【0903】
次いで、S2501の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルに対応する変動パターンの変動時間を基に、その変動時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S2504)、ポインタ233fを0に初期化する(S2505)。そして、デモ表示フラグおよび確定表示フラグをいずれもオフに設定して(S2506)、変動パターンコマンドを終了し、コマンド判定処理に戻る。
【0904】
この変動パターンコマンド処理が実行されることにより、表示設定処理では、S2505の処理によって初期化されたポインタ233fを更新しながら、S2501の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルから、ポインタ233fに示されるアドレスに規定された描画内容を抽出し、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定すると同時に、S2502の処理によって転送データテーブルバッファ233eに設定された転送データテーブルから、ポインタ233fに示されるアドレスに規定された転送データ情報を抽出し、設定された変動表示データテーブルにおいて必要なスプライトの画像データが、予めキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送されるように、画像コントローラ237を制御する。
【0905】
また、表示設定処理では、S2504の処理によって時間データが設定された計時カウンタ233hを用いて、変動表示データテーブルで規定された変動演出の時間を計時し、変動表示データテーブルにおける変動演出が終了すると判断された場合、主制御装置110からの表示用停止種別コマンドに応じた停止図柄を第3図柄表示装置81に表示するように、その停止表示の設定を制御する。
【0906】
ここで、図87の説明に戻る。S2404の処理において、表示用変動パターンコマンドがないと判別されると(S2404:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用停止種別コマンドがあるか否かを判別し(S2406)、表示用変動種別コマンドがあれば(S2406:Yes)、停止種別コマンド処理を実行して(S2407)、S2401の処理へ戻る。
【0907】
ここで、図88(b)を参照して、停止種別コマンド処理(S2407)の詳細について説明する。図88(b)は、停止種別コマンド処理を示すフローチャートである。この停止種別コマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信した表示用変動種別コマンドに対応する処理を実行するものである。
【0908】
停止種別コマンド処理では、まず、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報(大当たりA、大当たりB、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ、チャンス目のいずれか)に対応する停止種別テーブルを決定し(S2601)、その停止種別テーブルと、V割込処理(図86(b)参照)が実行されるたびに更新される停止種別カウンタの値とを比較して、第3図柄表示装置81に表示される変動演出後の停止図柄を最終的に設定する(S2602)。
【0909】
そして、停止図柄毎に設けられた停止図柄判別フラグのうち、S2602の処理によって設定された停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオンすると共に、その他の停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオフに設定し(S2603)、この停止種別コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
【0910】
ここで、上述したように、変動表示データテーブルでは、そのデータテーブルに基づく変動が開始されてから所定時間経過後において、第3図柄表示装置81に表示すべき第3図柄を特定する種別情報として、S2602の処理によって設定された停止図柄からのオフセット情報(図柄オフセット情報)が記載されている。上述のタスク処理(S2304)では、変動が開始されてから所定時間が経過した後、S2603によって設定された停止図柄判別フラグからS2602の処理によって設定された停止図柄を特定すると共に、その特定した停止図柄に対して表示設定処理により取得された図柄オフセット情報を加算することによって、実際に表示すべき第3図柄を特定する。そして、この特定された第3図柄に対応する画像データが格納されたアドレスを特定する。尚、第3図柄に対応する画像データは、上述したように、常駐用ビデオRAM235の第3図柄エリア235dに格納されている。
【0911】
上述したように、本実施形態では、キャラクタROM234を、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成しているが、第3図柄表示装置81において描画が行われる前に、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して描画に必要な画像データを転送することができる。よって、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、第3図柄表示装置81における描画の応答性を高く保つことができる。
【0912】
尚、主制御装置110において変動の開始の判断は、必ず数秒以上離れて行われるので、20ミリ秒以内に2以上の表示用停止種別コマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の表示用停止種別コマンドが格納されている場合はあり得ないが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って表示用停止種別コマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S2601の処理では、このような場合に備え、2以上の表示用停止種別コマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合は、停止種別が完全外れであると仮定して、停止種別テーブルを決定する。これにより、完全外れに対応する停止図柄がS2602の処理によって設定される。
【0913】
仮に、「特別図柄の大当たり」に対応する停止図柄が設定されてしまうと、実際には、「特別図柄の外れ」であった場合であっても、第3図柄表示装置81には「特別図柄の大当たり」に対応する停止図柄が表示されることとなり、遊技者にパチンコ機10が「特別図柄の大当たり」となったと勘違いさせてしまい、パチンコ機10の信頼性を低下させるおそれがあった。これに対し、本実施形態のように、完全外れに対応する停止図柄が設定されることで、実際には、「特別図柄の大当たり」であれば、第3図柄表示装置81に完全外れの停止図柄が表示されても、パチンコ機10が「特別図柄の大当たり」になるので、遊技者を喜ばせることができる。
【0914】
ここで、図87の説明に戻る。S2406の処理において、表示用停止種別コマンドがないと判別されると(S2406:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、背面画像変更コマンドがあるか否かを判別し(S2408)、背面画像変更コマンドがあれば(S2408:Yes)、背面画像変更コマンド処理を実行して(S2409)、S2401の処理へ戻る。
【0915】
ここで、図89(a)を参照して、背面画像変更コマンド処理(S2409)の詳細について説明する。図89(a)は、背面画像変更コマンド処理を示すフローチャートである。この背面画像変更コマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信した背面画像変更コマンドに対応する処理を実行するものである。
【0916】
背面画像変更コマンド処理では、まず、オン状態で背面画像変更コマンドを受信したことに伴う背面画像の変更を通常画像転送設定処理(S3303)に通知する背面画像変更フラグをオンに設定する(S2701)。そして、背面画像種別(背面A~C)毎に設けられた背面画像判別フラグのうち、背面画像変更コマンドによって示された背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオンすると共に、その他の背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオフに設定して(S2702)、この背面画像変更コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
【0917】
通常画像転送設定処理では、S2701の処理により設定される背面画像変更フラグがオンされていることを検出すると、S2702の処理によって設定される背面画像判別フラグから、変更後の背面画像種別を特定する。そして、その特定された背面画像種別が背面B又は背面Cである場合は、上述したように、それらの背面画像に対応する画像データの一部が常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐されていないので、所定の範囲の背面画像に対応する画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送するよう、画像コントローラ237に対する転送指示の設定を行う。
【0918】
また、タスク処理では、表示データテーブルに規定された背面画像の背面種別によって、背面A~Cのいずれかを表示させることが規定されていた場合、S2702によって設定された背面画像判別フラグから、その時点において表示すべき背面画像種別を特定し、更に、表示すべき背面画像の範囲を時間経過に合わせて特定して、その背面画像の範囲に対応する画像データが格納されているRAM種別(常駐用ビデオRAM235か、通常用ビデオRAM236か)と、そのRAMのアドレスを特定する。
【0919】
尚、遊技者が枠ボタン22を20ミリ秒以下で連続して操作することはないので、20ミリ秒以内に2以上の背面画像変更コマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の背面画像変更コマンドが格納されている場合はないはずであるが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って背面画像変更コマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S2702の処理では、2以上の背面画像コマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合、先に受信した背面画像コマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオンしてもよいし、後に受信した背面画像コマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオンしてもよい。また、任意の1の背面画像変更コマンドを抽出し、そのコマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオンしてもよい。この背面画像の変更は、パチンコ機10における遊技価値の直接影響を与えるものではないので、パチンコ機10の特性や操作性に応じて、適宜設定するのが好ましい。
【0920】
ここで、図87の説明に戻る。S2408の処理において、背面画像変更コマンドがないと判別されると(S2408:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、エラーコマンドがあるか否かを判別し(S2410)、エラーコマンドがあれば(S2410:Yes)、エラーコマンド処理を実行して(S2411)、S2401の処理へ戻る。
【0921】
ここで、図89(b)を参照して、エラーコマンド処理(S2411)の詳細について説明する。図89(b)は、エラーコマンド処理を示すフローチャートである。このエラーコマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信したエラーコマンドに対応する処理を実行するものである。
【0922】
エラーコマンド処理では、まず、オン状態でエラーが発生していることを示すエラー発生フラグをオンに設定する(S2801)。そして、エラー種別毎に設けられたエラー判別フラグのうち、エラーコマンドによって示されるエラー種別に対応するエラー判別フラグをオンすると共に、その他のエラー判別フラグをオフに設定して(S2802)、エラーコマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
【0923】
表示設定処理では、S2801の処理によって設定されたエラー発生フラグに基づいて、エラーの発生を検出すると、S2802の処理によって設定されたエラー判別フラグから発生したエラー種別を判断し、そのエラー種別に対応する警告画像を第3図柄表示装置81に表示させるように処理を実行する。
【0924】
尚、2以上のエラーコマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合、S2802に処理では、それぞれのエラーコマンドによって示される全てのエラー種別に対応するエラー判別フラグをオンに設定する。これにより、全てのエラー種別に対応する警告画像が第3図柄表示装置81に表示されるので、遊技者やホール関係者が、エラーの発生状況を正しく把握することができる。
【0925】
ここで、図87の説明に戻る。S2410の処理において、背面画像変更コマンドがないと判別されると(S2410:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、長押しを示すコマンドがあるか否かを判別し(S2412)、長押しを示すコマンドがあれば(S2412:Yes)、長押し演出処理を実行して(S2413)、S2401の処理へ戻る。なお、ここで長押しを示すコマンドとは、S1804の処理で設定される長押しナビパターンを示す表示用コマンドと、S1812の処理で設定される長押し中を示す表示用コマンドと、S1814の処理で設定される長押しオフを示す表示用コマンドとが該当する。
【0926】
ここで、図90を参照して、長押し演出処理(S2413)の詳細について説明する。図90は、長押し演出処理を示すフローチャートである。この長押し演出処理は、音声ランプ制御装置114より受信した長押しを示すコマンドに対応する処理を実行するものである。
【0927】
長押し演出処理(図90,S2413)では、まず、長押しナビ演出のコマンド(図83のS1804参照)であるかを判定する(S2901)。S2901の処理において、長押しナビ演出と判定されると(S2901:Yes)、長押しナビに対応した表示データを設定し(S2902)、コマンド判定処理へ戻る。
【0928】
一方、長押しナビ演出と判定されなかった場合は(S2901:No)、長押しコマンド(図83のS1812参照)であるかを判定する(S2903)。S2903の処理において、長押しコマンドと判定されると(S2903:Yes)、長押しの開始を示す表示データを設定し(S2904)、コマンド判定処理へ戻る。一方、長押しコマンドと判定されなかった場合は(S2903:No)、長押しオフに対応した表示データを設定し(S2905)コマンド判定処理へ戻る。
【0929】
ここで、図87の説明に戻る。S2412の処理において、長押しを示すコマンドがないと判別されると(S2412:No)、次いで、その他の未処理のコマンドに対応する処理を実行し(S2419)、S2401の処理へ戻る。
【0930】
各コマンドの処理が実行された後に再び実行されるS2401の処理では、再度、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがあるか否かを判別し、未処理の新規コマンドがあれば(S2401:Yes)、再びS2402~S2413,S2419の処理を実行する。そして、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがなくなるまで、S2401~S2413,S2419の処理が繰り返し実行され、S2401の処理で、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがないと判別されると、このコマンド判定処理を終了する。
【0931】
尚、V割込処理(図86(b)参照)において簡易画像表示フラグ233cがオンの場合に実行される簡易コマンド判定処理(S2309)も、コマンド判定処理と同様の処理が行われる。ただし、簡易コマンド判定処理では、コマンドバッファ領域に格納されている未処理のコマンドから、電源投入時画像(図示せず)を表示するのに必要なコマンド、即ち、表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止種別コマンドだけを抽出して、それぞれのコマンドに対応する処理である、変動パターンコマンド処理(図88(a)参照)および停止種別コマンド処理(図88(b)参照)を実行すると共に、その他のコマンドについては、そのコマンドに対応する処理を実行せずに破棄する処理を行う。
【0932】
ここで、この場合に実行される、変動パターンコマンド処理(図88(a)参照)では、S2501の処理で、電源投入時変動画像の表示に対応した表示データテーブルバッファが表示データテーブルバッファ233dに設定され、また、その場合に必要となる電源投入時主画像および電源投入時変動画像の画像データは常駐用ビデオRAM235の電源投入時主動画像エリア235aおよび電源投入時変動動画像エリア235bに格納されているので、S2502の処理では、転送データテーブルバッファ233bにはNullデータを書き込み、その内容をクリアする処理が行われる。
【0933】
次いで、図91図93を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の表示設定処理(S2303)の詳細について説明する。図91は、この表示設定処理を示すフローチャートである。
【0934】
この表示設定処理では、図91に示すように、新規コマンドフラグがオンであるか否かを判別し(S3001)、新規コマンドフラグがオンではない、即ち、オフであれば(S3001:No)、先に実行されるコマンド判定処理おいて新規コマンドが処理されていないと判断して、S3002~S3004の処理をスキップし、S3005の処理へ移行する。一方、新規フラグがオンであれば(S3001:Yes)、先に実行されるコマンド判定処理おいて新規コマンドが処理されたと判断し、新規コマンドフラグをオフに設定した後(S3002)、S3003~S3004の処理によって、新規コマンドに対応する処理を実行する。
【0935】
S3003の処理では、エラー発生フラグがオンであるか否かを判別する(S3003)。そして、エラー発生フラグがオンであれば(S3003:Yes)、警告画像設定処理を実行する(S3004)。
【0936】
ここで、図92を参照して、警告画像設定処理の詳細について説明する。図92は、警告画像設定処理を示すフローチャートである。この処理は、発生したエラーに対応する警告画像を第3図柄表示装置81に表示させる画像データを展開するための処理で、まず、エラー判別フラグを参照し、オンが設定された全てのエラー判別フラグに対応したエラーの警告画像を第3図柄表示装置81に表示させる警告画像データを展開する(S3101)。
【0937】
タスク処理では、この展開された警告画像データを元に、その警告画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
【0938】
そして、警告画像設定処理では、S3101の処理の後、エラー発生フラグをオフに設定して(S3102)、表示設定処理に戻る。
【0939】
ここで、図91の説明に戻る。警告画像設定処理(S3004)の後、又は、S3003の処理において、エラー発生フラグがオンではない、即ち、オフであると判別されると(S3003:No)、次いで、S3005の処理へ移行する。
【0940】
S3005では、ポインタ更新処理を実行する(S3005)。ここで、図93を参照して、ポインタ更新処理の詳細について説明する。図93は、ポインタ更新処理を示すフローチャートである。このポインタ更新処理は、表示データテーブルバッファ233dおよび転送データテーブルバッファ233eの各バッファにそれぞれ格納された表示データテーブルおよび転送データテーブルから、対応する描画内容もしくは転送対象画像データの転送データ情報を取得すべきアドレスを指定するポインタ233fの更新を行う処理である。
【0941】
このポインタ更新処理では、まず、ポインタ233fに1を加算する(S3201)。即ち、ポインタ233fは、原則、V割込処理が実行される度に1だけ加算されるように更新処理が行われる。また、上述したように、各種データテーブルは、アドレス「0000H」には、Start情報が記載されており、それぞれのデータの実体はアドレス「0001H」以降に規定されているところ、表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに格納されるのに合わせてポインタ233fの値が0に初期化された場合は、このポインタ更新処理によってその値が1に更新されるので、アドレス「0001H」から順に、それぞれのデータテーブルから実体的なデータを読み出すことができる。
【0942】
S3201の処理によって、ポインタ233fの値を更新した後、次いで、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルにおいて、その更新後のポインタ233fで示されるアドレスのデータがEnd情報であるか否かを判別する(S3202)。その結果、End情報であれば(S3202:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルにおいて、その実体データが記載されたアドレスを過ぎてポインタ233fが更新されたことを意味する。
【0943】
そこで、表示データテーブルバッファ233dに格納されている表示データテーブルがデモ用表示データテーブルであるか否かを判別して(S3203)、デモ用表示データテーブルであれば(S3203:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定されているデモ用表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定し(S3204)、ポインタ233fを1に設定して初期化し(S3205)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。これにより、表示設定処理では、デモ用表示データテーブルの先頭から順に描画内容を展開することができるので、第3図柄表示装置81には、デモ演出を繰り返し表示させることができる。
【0944】
一方、S3203の処理において、表示データテーブルバッファ233dに格納されている表示データテーブルがデモ用表示データテーブルでないと判別された場合は(S3203:No)、ポインタ233fの値を1だけ減算して(S3206)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。これにより、表示設定処理では、表示データテーブルバッファ233dにデモ用表示データテーブル以外の表示データテーブル、例えば、変動表示データテーブルが設定されている場合は、End情報が記載された1つ前のアドレスの描画内容が常に展開されるので、第3図柄表示装置81には、その表示データテーブルで規定される最後の画像を停止させた状態で表示させることができる。一方、S3202の処理において、更新後のポインタ233fで示されるアドレスのデータがEnd情報でなければ(S3202:No)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。
【0945】
ここで、図91に戻り説明を続ける。ポインタ更新処理の後、表示データテーブルバッファ233dに設定されている表示データテーブルから、ポインタ更新処理によって更新されたポインタ233fで示されるアドレスの描画内容を展開する(S3006)。タスク処理では、先に展開された警告画像などと共に、S3006の処理で展開された描画内容を元に、画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
【0946】
次いで、計時カウンタ233hの値を1だけ減算し(S3007)、減算後の計時カウンタ233hの値が0以下であるか否かを判別する(S3008)。そして、計時カウンタ233hの値が1以上である場合は(S3008:No)、そのまま表示設定処理を終了してV割込処理に戻る。一方、計時カウンタ233hの値が0以下である場合は(S3008:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定されている表示データテーブルに対応する演出の演出時間が経過したことを意味する。このとき、表示データテーブルバッファ233dに変動表示データテーブルが設定されている場合は、その変動表示を終了すると共に停止表示を行うタイミングであるので、確定表示フラグがオンであるか否かを確認する(S3009)。
【0947】
その結果、確定表示フラグがオフであれば(S3009:Yes)、まだ確定表示の演出を行っておらず、確定表示の演出を行うタイミングなので、まず、確定表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定し(S3010)、次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S3011)。そして、確定表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定し(S3012)、更に、ポインタ233fの値を0に初期化する(S3013)。そして、オン状態で確定表示演出中であることを示す確定表示フラグをオンに設定した後(S3014)、停止図柄判別フラグの内容をそのままワークRAM233に設けられた前回停止図柄判別フラグにコピーして(S3015)、V割込処理に戻る。
【0948】
これにより、表示データテーブルバッファ233dに変動表示データテーブルが設定されている場合などにおいて、その演出の終了に合わせて、変動演出における停止図柄の確定表示演出が第3図柄表示装置81に表示されるように、その描画内容を設定することができる。また、表示データテーブルバッファ233bに設定される表示データテーブルを確定表示データテーブルに変更するだけで、容易に、第3図柄表示装置81に表示させる演出を確定表示演出に変更することができる。そして、従来のように、別のプログラムを起動させることによって表示内容を変更する場合と比較して、プログラムが複雑かつ肥大化することなく、よって、MPU231に多大な負荷がかかることがないので、表示制御装置114の処理能力に関係なく、多種態様な演出画像を第3図柄表示81に表示させることができる。
【0949】
尚、S3015の処理によって設定された前回停止図柄判別フラグは、次に行われる変動演出において第3図柄表示装置81に表示すべき第3図柄を特定するために用いられる。即ち、上述したように、変動演出における第3図柄の表示は、1つ前に行われた変動演出の停止図柄に応じて変わるためであり、変動表示データテーブルでは、そのデータテーブルに基づく変動が開始されてから所定時間経過するまでは、1つ前に行われた変動演出の停止図柄からの図柄オフセット情報が記載されている。タスク処理(S2304)では、変動が開始されてから所定時間が経過するまで、S3015によって設定された前回停止図柄判別フラグから、1つ前に行われた変動演出の停止図柄を特定すると共に、その特定した停止図柄に対して表示設定処理により取得された図柄オフセット情報を加算することによって、実際に表示すべき第3図柄を特定する。これにより、1つ前の変動演出における停止図柄から変動演出が開始される。
【0950】
一方、S3009の処理において、確定表示フラグがオンではなくオフであれば(S3009:No)、デモ表示フラグがオンであるか否かを判別する(S3016)。そして、デモ表示フラグがオフであれば(S3016:Yes)、確定表示演出の終了に伴って計時カウンタ233hの値が0以下になったことを意味するので、デモ用表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定し(S3017)、次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S3018)。そして、デモ表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定する(S3019)。そして、ポインタ233fを0に初期化し(S3020)、オン状態でデモ演出中であることを示すデモ表示フラグをオンに設定して(S3021)、本処理を終了し、V割込処理に戻る。
【0951】
これにより、確定表示演出が終了した後に、次の変動演出開始を示す表示用変動パターンコマンドを受信しなかった場合には、自動的に、第3図柄表示装置81にデモ演出が表示されるように、その描画内容を設定することができる。
【0952】
S3016の処理において、デモ表示フラグがオンであれば(S3016:Yes)、確定表示演出が終了した後にデモ演出が行われ、そのデモ演出が終了したことを意味するので、そのまま表示設定処理を終了し、V割込処理に戻る。そして、この場合、次回のV割込処理の中で実行されるポインタ更新処理によって、上述したように、再びデモ演出が開始されるように、各種設定が行われるので、音声ランプ制御装置113より新たな表示用変動パターンコマンドを受信するまでは、デモ演出を繰り返し第3図柄表示装置81に表示させることができる。
【0953】
尚、V割込処理(図86(b)参照)において簡易画像表示フラグ233cがオンの場合に実行される簡易表示設定処理(S2309)でも、表示設定処理と同様の処理が行われる。ただし、簡易表示設定処理では、電源投入時変動画像による変動演出の演出時間が終了した後、所定時間、表示用停止種別コマンドに基づいて設定された停止図柄に応じた電源投入時変動画像(図示せず)を停止表示させることを規定した表示データテーブルを、表示データテーブルバッファ233dに設定する処理が行われる。
【0954】
次いで、図94及び図95を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の転送設定処理(S2305)の詳細について説明する。まず、図94(a)は、この転送設定処理を示すフローチャートである。
【0955】
この転送設定処理では、まず、簡易画像表示フラグ233cがオンか否かを判別する(S3301)。そして、簡易画像表示フラグ233cがオンであれば、(S3301:Yes)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されていないので、常駐画像転送設定処理を実行して(S3302)、転送設定処理を終了し、V割込処理へ戻る。これにより、画像コントローラ237に対して、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送させるための転送指示が設定される。なお、常駐画像転送設定処理の詳細については、図94(b)を参照して後述する。
【0956】
一方、S3301の処理の結果、簡易画像表示フラグ233cがオンではない、即ち、オフであれば、(S3301:No)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されている。この場合は、通常画像転送設定処理を実行し(S3303)、転送設定処理を終了して、V割込処理へ戻る。これにより、以後のキャラクタROM234からの画像データの転送は、通常用ビデオRAM236に対して行われるように転送指示が設定される。なお、通常画像転送設定処理の詳細については、図95を参照して後述する。
【0957】
次いで、図94(b)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行される転送設定処理(S2305)の一処理である常駐画像転送設定処理(S3302)について説明する。図94(b)は、この常駐画像転送設定処理(S3302)を示すフローチャートである。
【0958】
この常駐画像転送設定処理では、まず、画像コントローラ237に対して、未転送の画像データの転送指示をしているか否かを判別し(S3401)、転送指示を送信していれば(S3401:Yes)、更に、その転送指示に基づき画像コントローラ237により行われる画像データの転送処理が終了したか否かを判別する(S3402)。このS3402の処理では、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を行った後、画像コントローラ237から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S3402の処理により、転送処理が終了していないと判別される場合(S3402:No)、画像コントローラ237において画像の転送処理が継続して行われているので、この常駐画像転送設定処理を終了する。一方、転送処理が終了したと判別される場合(S3402:Yes)、S3403の処理へ移行する。また、S3401の処理の結果、画像コントローラ237に対して、未転送の画像データの転送指示を送信していない場合も(S3401:No)、S3403の処理へ移行する。
【0959】
S3403の処理では、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての常駐対象画像データを転送したか否かを判別し(S3403)、未転送の常駐対象画像データがあれば(S3403:No)、その未転送の常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するように、画像コントローラ237に対する転送指示を設定し(S3404)、常駐画像転送設定処理を終了する。
【0960】
これにより、描画処理において画像コントローラ237に対して送信される描画リストに、未転送の常駐対象画像データに関する転送データ情報が含められることになり、画像コントローラ237は、その描画リストに記載された転送データ情報を基に、常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM236へ転送することができる。尚、転送データ情報には、常駐対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと最終アドレス、転送先の情報(この場合は、常駐用ビデオRAM235)、及び転送先(ここで転送される常駐対象画像データを格納すべき常駐用ビデオRAM235に設けられたエリア)の先頭アドレスが含められる。画像コントローラ237は、この転送データ情報に基づいて画像転送処理を実行し、転送処理で指定された画像データをキャラクタROM234から読み出して一旦バッファRAM237aに格納した後、常駐用ビデオRAM236の未使用期間中に、常駐用ビデオRAM236の指定されたアドレスに転送する。そして、転送が完了すると、MPU231に対して、転送終了信号を送信する。
【0961】
S3403の処理の結果、全ての常駐対象画像データが転送されていれば(S3403:Yes)、簡易画像表示フラグ233cをオフに設定して(S3405)、常駐画像転送設定処理を終了する。これにより、V割込処理(図86(b)参照)において、簡易コマンド判定処理(図86(b)のS2308参照)および簡易表示設定処理(図86(b)のS2309参照)ではなく、コマンド判定処理(図87図89参照)および表示設定処理(図91図93参照)が実行されるので、通常時の画像の描画が設定されることになり、第3図柄表示装置81には通常時の画像が表示される。また、以後のキャラクタROM234からの画像データの転送は、通常画像転送設定処理(図95参照)により、通常用ビデオRAM236に対して行われる(図94(a)のS3301:No参照)。
【0962】
MPU231は、この常駐画像転送設定処理を実行することにより、既にメイン処理の中で転送されている電源投入時主画像および電源投入時変動画像を除く、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に対して転送することができる。そして、MPU231は、常駐用ビデオRAM235に転送された画像データを、電源投入中、上書きすることなく保持され続けるよう制御する。これにより、常駐画像転送設定処理によって常駐用ビデオRAM235に転送された画像データは、電源投入中、常駐用ビデオRAM235に常駐されることになる。
【0963】
よって、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが常駐用ビデオRAM235に転送された後、表示制御装置114は、この常駐用ビデオRAM235に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ237にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
【0964】
特に、常駐用ビデオRAM235には、背面画像や、第3図柄、キャラクタ図柄、エラーメッセージといった、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置110、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114などによって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、遊技者によって任意のタイミングで行われる種々の操作から、第3図柄表示装置81に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
【0965】
次いで、図95を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行される転送設定処理(S2305)の一処理である通常画像転送設定処理(S3303)について説明する。図95は、この通常画像転送設定処理(S3303)を示すフローチャートである。
【0966】
この通常画像転送設定処理では、まず、転送データテーブルバッファ233eに設定されている転送データテーブルから、先に実行された表示設定処理(S2303)のポインタ更新処理(S3005)によって更新されたポインタ233fで示されるアドレスに記載された情報を取得する(S3501)。そして、取得した情報が転送データ情報であるか否かを判別し(S3502)、転送データ情報であれば(S3502:Yes)、その転送データ情報から、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを抽出して、ワークRAM233に設けられた転送データバッファに格納し(S3503)、更に、ワークRAM233に設けられ、オン状態で転送開始すべき画像データが存在することを示す転送開始フラグをオンに設定して(S3504)、S3505の処理へ移行する。
【0967】
また、S3502の処理において、取得した情報が転送データ情報ではなく、Nullデータであれば(S3502:No)、S3503及びS3504の処理をスキップして、S3505の処理へ移行する。S3505の処理では、画像コントローラ237に対して、前回行われた画像データの転送が終了した後に、新たに画像データの転送指示を設定したか否かを判別し(S3505)、転送指示を設定していれば(S3505:Yes)、更に、その転送指示に基づき画像コントローラ237により行われる画像データの転送が終了したか否かを判別する(S3506)。
【0968】
このS3506の処理では、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を設定した後、画像コントローラ237から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S3506の処理により、転送処理が終了していないと判別される場合(S3506:No)、画像コントローラ237において画像の転送処理が継続して行われているので、この通常画像転送設定処理を終了する。一方、転送処理が終了したと判別される場合(S3506:Yes)、S3507の処理へ移行する。また、S3505の処理の結果、前回の転送処理の終了後に、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を設定していない場合も(S3505:No)、S3507の処理へ移行する。
【0969】
S3507の処理では、転送開始フラグがオンか否かを判別し(S3507)、転送開始フラグがオンであれば(S3507:Yes)、転送開始すべき画像データが存在しているので、転送開始フラグをオフにし(S3508)、S3503の処理によって転送データバッファに格納した各種情報によって示されるスプライトの画像データを転送対象画像データに設定した上で、S3517の処理へ移行する。一方、転送開始フラグがオンではなく、オフであれば(S3507:No)、次いで、背面画像変更フラグはオンか否かを判別する(S3513)。そして、背面画像変更フラグがオンではなく、オフであれば(S3513:No)、転送開始すべき画像データが存在していないので、そのまま通常画像転送設定処理を終了する。
【0970】
一方、背面画像変更フラグがオンであれば(S3513:Yes)、背面画像の変更を意味するので、背面画像変更フラグをオフに設定した後(S3514)、背面画像種別毎に設けられた背面画像判別フラグのうち、オン状態にある背面画像判別フラグに対応する背面画像の画像データを特定し、その画像データを転送対象画像データに設定する(S3515)。更に、オン状態にある背面画像判別フラグに対応する背面画像の画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを取得し(S3516)、S3517の処理へ移行する。
【0971】
尚、オン状態にある背面画像判別フラグが背面Aのものである場合、対応する画像データは全て常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐されているので、通常用ビデオRAM236に転送すべき画像データが存在しない。よって、S3515の処理では、オン状態にある背面画像判別フラグが背面Aのものであれば、そのまま通常画像転送処理を終了する。
【0972】
S3517の処理では、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に既に格納されているか否かを判別する(S3517)。このS3517の処理における判別では、格納画像データ判別フラグ233jを参照することによって行われる。即ち、転送対象画像データとされたスプライトに対応する格納状態を格納画像データ判別フラグ233jより読み出して、その格納状態が「オン」であれば、転送対象となったスプライトの画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていると判断し、格納状態が「オフ」であれば、転送対象となったスプライトの画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていないと判断する。
【0973】
そして、S3517の処理の結果、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていれば(S3517:Yes)、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して、その画像データを転送する必要がないので、そのまま通常画像転送設定処理を終了する。これにより、無駄に画像データがキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して転送されるのを抑制することができ、表示制御装置114の各部における処理負担の軽減や、バスライン240におけるトラフィックの軽減を図ることができる。
【0974】
一方、S3517の処理の結果、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていなければ(S3517:Yes)、その転送対象画像データの転送指示を設定する(S3518)。これにより、描画処理において画像コントローラ237に対して送信される描画リストに、転送対象画像データの転送データ情報が含められることになり、画像コントローラ237は、その描画リストに記載された転送データ情報を基に、転送対象画像の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。尚、転送データ情報には、転送対象画像の画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと最終アドレス、転送先の情報(この場合は、通常用ビデオRAM236)、及び転送先(ここで転送される転送対象画像の画像データを格納すべき通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられたサブエリア)の先頭アドレスが含められる。画像コントローラ237は、この転送データ情報に基づいて画像転送処理を実行し、転送処理で指定された画像データをキャラクタROM234から読み出して、指定されたビデオRAM(ここでは、通常用ビデオRAM236)の指定されたアドレスに転送する。そして、転送が完了すると、MPU231に対して、転送終了信号を送信する。
【0975】
S3518の処理の後、格納画像データ判別フラグ233jを更新し(S3519)、この通常用転送設定処理を終了する。格納画像データ判別フラグ233jの更新は、上述したように、転送対象画像データとなったスプライトに対応する格納状態を「オン」に設定し、また、その一のスプライトと同じ画像格納エリア236aのサブエリアに格納されることになっているその他のスプライトに対応する格納状態を「オフ」に設定することによって行われる。
【0976】
このように、この通常用画像転送処理を実行することによって、先に実行されたコマンド判定処理の中で背面画像変更コマンドの受信に基づいて背面画像の変更が行われた場合は、その背面画像で用いられる画像データのうち、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納されていない画像データを、遅滞なく、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送させることができる。
【0977】
また、本実施形態では、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに設定されるのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが転送データテーブルバッファ233eに設定される。そして、MPU231は、通常画像転送設定処理を実行することにより、転送データテーブルバッファ233eに設定された転送データテーブルのポインタ233fで示されるエリアに記載されている転送データ情報に従って、画像コントローラ237に対し転送対象画像データの転送指示を設定するので、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルで用いられるスプライトの画像データを、所望のタイミングで確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
【0978】
ここで、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されているので、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。
【0979】
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
【0980】
また、転送データテーブルでは、スプライトに対応する画像データ毎にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ画像データが転送されるように、その転送データ情報を規定する。これにより、その画像データの転送をスプライト毎に管理し、また、制御することができるので、その転送に係る処理を容易に行うことができる。そして、スプライト単位でキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236への画像データの転送を制御することにより、その処理を容易にしつつ、詳細に画像データの転送を制御できる。よって、転送にかかる負荷の増大を効率よく抑制することができる。
【0981】
次いで、図96を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の描画処理(S2306)の詳細について説明する。図96は、この描画処理を示すフローチャートである。
【0982】
描画処理では、タスク処理(S2304)で決定された1フレームを構成する各種スプライトの種別ならびにそれぞれのスプライトの描画に必要なパラメータ(表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報)、及び、転送設定処理(S2305)により設定された転送指示から、図59に示す描画リストを生成する(S3601)。即ち、S3601の処理では、タスク処理(S2304)で決定された1フレームを構成する各種スプライトの種別から、スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを特定し、その特定された格納RAM種別とアドレスとに対して、タスク処理で決定されたそのスプライトに必要なパラメータを対応付ける。そして、各スプライトを、1フレーム分の画像の中で最も背面側に配置すべきスプライトから前面側に配置すべきスプライト順に並び替えた上で、その並び替え後のスプライト順に、それぞれのスプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)として、スプライトの画像データが格納されている格納RAM種別ならびにアドレスおよびそのスプライトの描画に必要なパラメータを記述することで、描画リストを生成する。また、転送設定処理(S2305)により転送指示が設定された場合は、その描画リストの末尾に、転送データ情報として、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを追記する。
【0983】
尚、上述したように、スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納される常駐用ビデオRAM235のエリア、又は、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアが固定されているので、MPU231は、スプライト種別に応じて、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを即座に特定し、それらの情報を描画リストの詳細情報に容易に含めることができる。
【0984】
描画リストを生成すると、その生成した描画リストと、描画対象バッファフラグ233kによって特定される描画対象バッファ情報とを画像コントローラへ送信する(S3602)。ここでは、描画対象バッファフラグ233kが0である場合は、描画対象バッファ情報として第1フレームバッファ236bに描画された画像を展開するよう指示する情報を含め、描画対象バッファフラグ233kが1である場合は、描画対象バッファ情報として第2フレームバッファ236cに描画された画像を展開するよう指示する情報を含める。
【0985】
画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに基づいて、その描画リストの先頭に記述されたスプライトから順に画像を描画し、それを描画対象バッファ情報によって指示されたフレームバッファに上書きによって展開する。これにより、描画リストによって生成された1フレーム分の画像において、最初に描画したスプライトが最も背面側に配置させ、最後に描画したスプライトが最も前面側に配置させることができる。
【0986】
また、描画リストに転送データ情報が含まれている場合は、その転送データ情報から、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを抽出し、その格納元先頭アドレスから格納元最終アドレスまでに格納された画像データを順にキャラクタROM234から読み出してバッファRAM237aに一時的に格納した後、通常用ビデオRAM236が未使用状態にあるときを見計らって、バッファRAM237aに格納した画像データを通常用ビデオRAM236の転送先先頭アドレスによって示されるエリアに順次転送する。そして、この通常用ビデオRAM236に格納された画像データは、その後にMPU231より送信される描画リストに基づいて使用され、描画リストに従った画像の描画が行われる。
【0987】
尚、画像コントローラ237は、描画対象バッファ情報によって指示されたフレームバッファとは異なるフレームバッファから、先に展開された画像の画像情報を読み出して、駆動信号と共にその画像情報を第3図柄表示装置81に送信する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、フレームバッファに展開した画像を表示させることができる。また、一方のフレームバッファに描画した画像を展開しながら、一方のフレームバッファから展開した画像を第3図柄表示81に表示させることができ、描画処理と表示処理とを同時並列的に処理することができる。
【0988】
描画処理は、S3602の処理の後、描画対象バッファフラグ233kを更新する(S3603)。そして、描画処理を終了して、V割込処理に戻る。描画対象バッファフラグ233kの更新は、その値を反転させることにより、即ち、値が「0」であった場合は「1」に、「1」であった場合は「0」に設定することによって行われる。これにより、描画対象バッファは、描画リストが送信される度に、第1フレームバッファ236bと第2フレームバッファ236cとの間で交互に設定される。
【0989】
ここで、描画リストの送信は、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図86(b)参照)の描画処理が実行される度に、行われることになる。これにより、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。よって、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
【0990】
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。よって、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
【0991】
<第2制御例>
次に、図97図103を参照して本パチンコ機10の第2制御例について説明する。本第2制御例では、第1制御例に対して、SW変動パターンの内容が変更されている。上述した第1制御例では、枠ボタン22を長押しする演出がSW変動パターンでは実行されるように説明したが、本第2制御例では、枠ボタン22を押下するタイミングにより魚を捕獲する演出が実行される点で相違する。その他の構成については同一であるのでその他の構成については省略する。
【0992】
<第2制御例における電気的構成について>
本第2制御例では、第1制御例に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221のROM222とRAM223の内容が変更されている点で相違する。その他の点については、第1制御例と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【0993】
図97(a)は、第2制御例における音声ランプ制御装置113のMPU221におけるROM222の内容を模式的に示した模式図である。本第2制御例における音声ランプ制御装置113のMPU221のROM222は、第1制御例に対して、長押し演出抽選テーブル222bが削除され、捕獲演出抽選テーブル222cが追加されている。その他の構成については、第1制御例と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【0994】
捕獲演出抽選テーブル222cは、第2制御例におけるSW変動パターンで表示される魚と網の移動方向等が設定されたデータテーブルである。ここで、図98を参照して、本第2制御例で表示されるSW変動パターンで表示される表示態様の一例について説明する。図98(a)~(b)は、本第2制御例におけるSW変動パターンにおける第3図柄表示装置81で表示される表示態様の一例を示した図である。本第2制御例では、図98(a)に示すように、魚と網がそれぞれ表示され、さらに「魚にあわせてボタンを押せ!!」という文字が表示される。魚が網の網の中に入った位置で枠ボタン22を押下することで魚を遊技者が得られるような表示態様が表示される。さらに、表示領域の右側には、複数の目盛りで構成されたインジケータが表示され、高速で(例えば、0.5sに1マスの速度)上下に一マスずつ色が可変(例えば、青色から赤色に可変)して表示される。目盛りは6目盛りあり、下から3目盛り目と6目盛り目に「GET」という文字が表示されている。図98(b)に示すようにその目盛りの色が可変されている状態で枠ボタン22を押下すると、ちょうど魚が網の中に入っている表示タイミングとなるように構成されている。
【0995】
一方、魚と網とは、捕獲演出抽選テーブル222cで選択されたSW演出種別で設定されている移動方向に移動して表示されるように制御される。魚と網とは、不規則な位置に移動するが、インジケータの目盛り「GET」の位置が可変されるタイミングでは、魚が網の中に位置するように表示制御される。
【0996】
これにより、遊技者は、魚と網との位置関係だけでなく、インジケータが可変するタイミングも頼りにして、より容易に枠ボタン22を押下するタイミングが分かり易くなり、SW変動パターンの演出に参加して遊技をし易くできる。よって、遊技者は、魚が網の位置に表示されるタイミングをインジケータによって予測しながら遊技を行うことができる。なお、本実施形態では、常にインジケータが表示される構成としたが、それに限らず、大当たりの期待度が高い場合に、インジケータを表示し、低い場合には表示しないように構成してもよい。このように構成することで、インジケータが表示されることで、大当たりへの期待を高め、さらに、遊技者に魚を捕獲出来た状態で大当たりの演出を行うことができる。
【0997】
図97(c)は、捕獲演出抽選テーブル222cの内容を模式的に示した模式図である。捕獲演出抽選テーブル222cでは、当否判定結果が当たりである場合に、捕獲演出A~Cに対して、外れである場合に捕獲演出D~Fに対して、それぞれ演出カウンタ223fの値が割り付けて設定されている。捕獲演出A~Cは、魚が網の中に入っているタイミングで枠ボタン22を押下することが可能に構成されており、魚を捕獲することが可能な演出として設定されている。一方、捕獲演出D~Fは、魚が網の中に入っているタイミング(期間)が枠ボタン22を押下して枠ボタン22が押下されていると検出されるのに必要な期間よりも短く設定されているの捕獲することが不可能に設定されている。
【0998】
なお、本実施形態では、図示は省略したが、当否判定結果が外れの場合には、偶然、網と魚とが一致するタイミングで枠ボタン22を押下しても、その表示がずれて表示される、即ち、魚が捕獲出来た演出が表示されないように構成した。しかしながら、それに限らず、魚と網とが一致するタイミングでは、枠ボタン22の有効期間から瞬間的(例えば、0.2sの一致する表示期間)に除外して制御するように構成することで、ずらして表示する制御を行う負荷を軽減できる。
【0999】
捕獲演出Aおよび捕獲演出Dは、魚と網とがそれぞれ横方向にランダムな位置に高速で移動して表示される表示態様が設定される。捕獲演出Bおよび捕獲演出Eは、魚と網とがそれぞれランダムな位置に移動して表示される表示態様である。捕獲演出CおよびFは、魚と網とが斜め方向にそれぞれランダムな位置に移動して表示される表示態様である。
【1000】
図97(c)に示すように、当否判定結果が当たりである場合には、捕獲演出Aと捕獲演出Bとが外れである場合よりも選択され易く設定されている。よって、遊技者は、魚と網との移動方向(即ち、捕獲演出の種別)により当否判定結果を予測することができる。従って、遊技者にSW変動パターンの演出が実行されることを期待させることができる。
【1001】
なお、本実施形態では、SW変動パターンが選択されることに基づいて、捕獲演出の内容を抽選して決定するように構成したが、選択されるSW変動パターンに予め設定しておいてもよい。また、本制御例では、魚と網との移動方向を捕獲演出の種別によって設定するように構成したが、移動方向は予め設定せず、魚と網との表示位置を更新する毎に表示位置を抽選により決定して更新するようにしてもよい。この場合には、現在表示されている魚と網との表示位置から表示を更新する場合に、移動方向と移動距離を抽選により決定して表示するように構成してもよい。このように構成することで、より魚と網の位置をランダムにすることができ、遊技者に新鮮味のある演出を行うことができる。
【1002】
次に、図97(b)を参照して、第2制御例における音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223について説明する。図97(b)は、本第2制御例における音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223の内容を模式的に示した模式図である。本第2制御例では、第1制御例のRAM223(図54(b)参照)に対して、長押しフラグ223gと長押しカウンタ223hとがそれぞれ削除されている点で相違する。その他の構成については同一であるので詳細な説明は省略する。
【1003】
<第2制御例における制御処理について>
第2制御例における制御処理は、第1制御例に対して、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114における制御処理の内容が変更されている。その他の処理については、第1制御例と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【1004】
次に、図99を参照して第2制御例におけるパチンコ機10の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理について説明する。本第2制御例では、第1制御例に対して、枠ボタン入力監視・演出処理(図83、S1507)が枠ボタン入力監視・演出処理(図99、S1520)に変更されている点で相違する。その他の構成については同一であるので、その詳細な説明は省略する。図99は、本第2制御例における枠ボタン入力監視・演出処理2(S1520)の内容を示したフローチャートである。
【1005】
枠ボタン入力監視・演出処理2(図99、S1520)では、まず、SW変動パターンである捕獲演出の変動パターンが選択されているか判別する(S1821)。ここでは、主制御装置110より出力されている変動パターンコマンドに基づいて選択された変動パターンがSW変動パターン(捕獲演出の変動パターン)であるかが判別される。捕獲演出の変動パターンであると判別された場合には(S1821:Yes)、演出カウンタ223fの値を取得する(S1822)。捕獲演出抽選テーブル222c(図97(c)参照)より捕獲演出の内容を取得した演出カウンタ223f、選択されているSW変動パターンに対応する当否判定結果に基づいて、捕獲演出の種別を選択する(S1823)。選択された捕獲演出を示す表示用コマンドを設定する(S1824)。この表示用コマンドが表示制御装置113に対して出力されることにより、選択された捕獲演出に対応する表示態様が表示制御装置114により第3図柄表示装置81に表示される。SW変動パターンに設定されているSW有効時間をSW有効時間記憶エリア223iに設定する(S1825)。その後、S1826の処理を実行する。
【1006】
一方、S1821の処理において、捕獲演出の変動パターンが選択されてないと判別した場合には(S1821:No)、S1826の処理を実行する。S1826の処理では、SW有効時間記憶エリア223iに記憶されているカウンタ値が0より大きい値であるか、即ち、SW有効時間が設定されているか判別する(S1826)。SW有効時間が設定されていると判別した場合には(S1826:Yes)、SW有効時間を減算して(S1827)、枠ボタン22はオン(押下されている)か判別する(S1828)。枠ボタン22が押下されていると判別した場合には(S1828:Yes)、SW押下を示す表示用コマンドを設定する(S1829)。SW有効時間を初期値である0にリセットする。これにより、SW有効時間が枠ボタン22の操作と共にリセットされるので、複数演出が可変されて遊技者が混乱してしまうのを抑制できる。一方、S1826の処理において、SW有効時間が0であると判別した場合(S1826:No)またはS1828の処理において、枠ボタン22がオフであると判別した場合には(S1828:No)、この処理を終了する。
【1007】
なお、本制御例では、捕獲演出において、枠ボタン22を押下できる1度としたがそれに限らず、複数回設定してもよい。
【1008】
<第2制御例における表示制御装置114が実行する制御処理について>
次に、図100図103を参照して第2制御例における表示制御装置114のMPU231が実行する制御処理について説明する。本第2制御例では、第1制御例に対して、コマンド判定処理(図87、S2302)がコマンド判定処理2(図100、S2320)に、表示設定処理(図91、S2303)が表示設定処理2(図102、S2330)にそれぞれ変更されている点で相違する。その他の処理については、第1制御例と同一であるので、その詳細な説明を省略する。
【1009】
図100を参照して、本第2制御例における表示制御装置114のMPU231により実行されるコマンド判定処理2(図100、S2320)について説明する。図100は、このコマンド判定処理2(図100、S2320)の内容を示したフローチャートである。本第2制御例におけるコマンド判定処理2(図100、S2320)は、第1制御例におけるコマンド判定処理(図87、S2302)に対して、S2412~S2413の処理が削除され、S2414~S2415の処理がそれぞれ追加されている点で相違する。その他の処理については、第1制御例と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【1010】
S2410の処理において、エラーコマンドを受信していないと判別された場合には(S2410:No)、SW演出に関連することを示すコマンドを受信しているか判別する(S2414)。SW演出に関連するコマンドとは、選択された捕獲演出を示す表示用コマンド(図99のS1824参照)や、枠ボタン22を押下したことを示すSW押下を示す表示用コマンド等が該当する。
【1011】
S2414の処理においてSW演出に関連するコマンドを受信していると判別した場合には(S2414:Yes)、SW演出処理を実行する(S2415)。このSW演出処理(S2415)については、図101を参照して詳細について説明する。図101は、このSW演出処理(S2415)の内容を示したフローチャートである。SW演出処理では、音声ランプ制御装置113より受信したSW演出(捕獲演出)のコマンドや枠ボタン22を押下したことを示すコマンドに基づいて、対応する表示データの設定等を実行する処理が行われる。
【1012】
SW演出処理(図101、S2415)では、まず、SW演出である捕獲演出A~Fのいずれかを示すコマンドであるか判別する(S2911)。捕獲演出A~Fのいずれかを示すコマンドであれば(S2911:Yes)、捕獲演出に対応した表示データが表示データテーブルに設定される。その後、この処理を終了する。
【1013】
一方、S2911の処理において、捕獲演出A~Fのいずれかを示すコマンドでないと判別した場合には(S2911:No)、枠ボタン22を押下したことを示すコマンドであるか判別する(S2913)。枠ボタン22を押下したことを示すコマンドであると判別した場合には(S2913:Yes)、表示されている捕獲演出の内容の停止を設定する(S2914)。その後、この処理を終了する。
【1014】
枠ボタン22が押下された場合には、捕獲演出の網と魚との位置が表示されている位置で固定されて一定期間(本制御例では、最初に設定されているSW有効時間が経過するまでの期間と同じ期間)が経過するまで表示され続ける。その後、魚が網の中に入っている位置で停止できていた場合には魚を捕獲できたことを示す表示態様(例えば「Get!!」の文字)が表示される。一方、魚が網の中に入っている位置以外の位置で停止した場合には、魚を捕獲できなかったことを示す表示態様(例えば、「捕獲失敗!!」の文字)が表示される。
【1015】
次に、図102を参照して、本第2制御例における表示制御装置114のMPU231が実行する表示設定処理2(S2330)について説明する。図102は、この表示設定処理2(S2330)の内容を模式的に示した模式図である。本第2制御例における表示設定処理2(図102、S2330)は、第1制御例における表示設定処理(図91、S2303)に対して、SW演出表示設定処理(図103、S3030)が追加されている点で相違する。その他の処理については、第1制御例と同一であるので、その詳細な説明は省略する。S3005の処理が実行された後には、SW演出表示設定処理を実行する(S3030)。このSW演出表示設定処理(S3030)については、図103を参照して詳細について説明する。
【1016】
図103は、このSW演出表示設定処理(S3030)の内容を示したフローチャートである。SW演出表示設定処理(S3030)では、まず、SW演出(捕獲演出)の表示中であるか判別する(S3031)。ここでは、捕獲演出の表示中であるかとは、インジケータが可変して表示される期間、即ち、SW有効時間中であり、枠ボタン22が押下される前のインジケータが高速で可変表示されている期間であるかを示している。
【1017】
捕獲演出の表示中でないと判別された場合には(S3031:No)、この処理を終了する。一方、捕獲演出の表示中であると判別した場合には(S3031:Yes)、インジケータは「Get」対応した目盛りの色が可変して表示されているか判別する(S3032)。インジケータがGetの目盛りが可変して表示されている場合には(S3032:Yes)、魚データと網データとの表示位置を一致させた表示データを設定する(S3033)。その後、この処理を終了する。ここでは、網データの表示座標が魚データの表示されている表示座標に合わせて設定される。このように構成することで、インジケータがGetの目盛りが可変されているタイミングに合わせて魚と網との表示位置を一致させることができる。なお、本制御例では、捕獲演出A~Cでは、インジケータがGetに表示されている期間は、枠ボタン22を押下するのに必要な期間よりも長い期間で設定されており、タイミング良く枠ボタン22を押下すれば、魚を捕獲することができるように設定されている。一方、捕獲演出D~Fでは、インジケータがGetに表示されている期間は、枠ボタン22を押下するの必要な期間よりも短く設定されており、枠ボタン22をどのタイミングで押下しても捕獲できないように構成されている。
【1018】
なお、本実施形態では、インジケータが可変される時間を可変することで、捕獲可能状態と捕獲不可能状態を設定したがそれに限らず、捕獲演出D~Fでは、捕獲されるタイミングで枠ボタン22が押下された場合には、魚と網との位置を強制的にずらして表示して捕獲できないように構成してもよい。
【1019】
また、本制御例では、捕獲成功を当否判定結果の大当たりを報知するように構成したがそれに限らず、捕獲成功することで、遊技者に遊技特典として、遊技内で使用するポイントを付与したり、携帯電話で使用する待ち受け画像をダウンロードできるURLや、3次元コードを表示したり、特殊な背景画像を設定するように構成してもよい。このように構成することで、当否判定結果が外れの場合にも捕獲を成功する演出を実行できる。よって、遊技者をよりSW演出で楽しませることができる。
【1020】
S3032の処理において、インジケータがGetに対応する位置以外の目盛りが可変して表示されている場合には(S3032:No)、インジケータが次の目盛りが可変して表示されるタイミングであるか判別する(S3034)。インジケータが次ぎの目盛りが可変して表示されるタイミングであると判別した場合には(S3034:Yes)、魚が表示される座標データと網が表示される座標データとをそれぞれ、選択されている捕獲演出で設定されている移動方向にそれぞれ移動させて設定する(S3035)。ここでは、所定のカウンタ(図示せず)を取得して抽選により、移動座標数を決定して設定される。魚と網との更新後の表示座標が一致するか判別する(S3036)。一致すると判別された場合には(S3036:Yes)、S3035と同一の処理が再度実行される(S3037)。これにより、インジケータがGetの目盛りでない場合に、魚と網との表示位置が一致して魚が網の中に表示される不具合を抑制できる。一方、S3034の処理において、インジケータの目盛りが可変するタイミングでない場合(S3034:No)、またはS3036の処理において位置データが一致しないと判別された場合には(S3036:No)、この処理を終了する。
【1021】
このように、捕獲演出で設定された移動方向は定められているものの、魚と網との表示位置はランダムに抽選により設定されるので、魚と網との表示を不規則にすることができる。一方、インジケータの可変は、SW変動パターンに対応する表示データテーブルで予め設定されている。よって、インジケータの表示は規則的に可変して表示されるように構成できる。
【1022】
なお、本制御例では、魚と網との表示位置を表示位置の更新毎に抽選して決定するように構成したが、それに限らず、インジケータと同様に表示データテーブルに予め設定するように構成してもよい。
【1023】
また、本制御例では、選択された捕獲演出の種別により魚の移動方向は規定されるように構成したがそれに限らず、魚と網との位置をランダムに抽選により設定するように構成してもよい。
【1024】
<第3制御例>
次に、図104図106を参照して、第3制御例におけるパチンコ機10について説明する。第1制御例では、遊技状態(確変遊技状態、時短遊技状態等)に関わらず、保留球が記憶されていない場合に特別図柄が変動開始されるタイミングは一定で構成されていた。しかしながら、本第2制御例では、遊技状態により変動開始のタイミングが異なるように処理が実行される点で相違する。その他の構成については、第1制御例と同一であるので、その詳細な説明については省略する。
【1025】
<第3制御例における電気的構成について>
図104を参照して、第3制御例における電気的構成について説明する。本第3制御例では、第1制御例に対して、主制御装置113のMPU201のRAM203の内容が変更されている点で相違する。その他の構成については、第1制御例と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【1026】
図104は、第3制御例における主制御装置110のMPU201のRAM203の内容を模式的に示した模式図である。本第3制御例では、第1制御例におけるRAM203(図53(c)参照)に対して、ウエイトカウンタ203uが追加されている。その他の構成については、第1制御例と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【1027】
ウエイトカウンタ203uは、時短中である場合(確変遊技状態または時短遊技状態である場合)に保留球が0個であると、第2特別図柄の変動開始タイミングを遅延させる遅延時間をカウントするためのカウンタである。
【1028】
このウエイトカウンタ203uは、時短中である場合に第2特別図柄の保留球が0個であると判別されると、ウエイトカウンタ203uに1秒に対応するカウンタ値が設定される(図106のS314参照)。また、ウエイトカウンタ203uにカウンタ値が設定されている場合には、時短中変動処理(図106、S231)が実行される毎に1ずつ減算されて更新される。
【1029】
このように、時短中に第2特別図柄の保留球が0個であると判別されて、特別図柄の変動も実行されていない場合には、その後、第2入賞口640に遊技球が入球したとしてもその変動開始が1秒間遅延される。ここで、第2入賞口640は、電動役物640aが付随されており、その電動役物640aが開放状態となると、第2入賞口640に容易に遊技球が入賞可能となる。この場合には、1度の開放状態で2球以上の遊技球が入賞し易くなる。しかしながら、保留球が0個の状態で一度の開放で複数の遊技球が入球しても、1個目の遊技球が入球したタイミングで第2特別図柄の変動開始が直ぐに設定されると、第2特別図柄の保留球が0個として判別されてしまい、変動時間の比較的長い変動パターンが選択され易くなってしまう。これにより、時短中にも関わらず、遊技の効率が悪くなってしまい、遊技者を不快にさせてしまう。
【1030】
しかしながら、本制御例の特徴的な構成では、ウエイトカウンタ203uにより変動開始のタイミングが1秒遅延されるので、その間に電動役物640aが開放状態となった場合には、複数の遊技球が連続して入球した場合には、第2特別図柄の保留球が0個として判別されて1つめの変動が開始される不具合を抑制できる。
【1031】
なお、本制御例では、時短中に変動停止している状態で、第2特別図柄の保留球が0個である場合に、1秒間の遅延時間を設定するように構成したがそれに限らず、時短中の普通図柄の変動時間である3秒よりも長い遅延時間(例えば、4秒)を設定するように構成してもよい。このように構成することで、より電動役物640aが開放するタイミングまで第2特別図柄の変動開始を遅延させることができ、遊技球が第2入賞口640に入賞するタイミングまで遅延させることができる。また、電動役物640aの開放が設定されるタイミングに合わせて、遅延時間を設定するように構成してもよい。この場合には短い遅延時間でも効果的に保留球が0個として判別されて比較的長い変動パターンが選択されることを抑制できる。また、時短中に限らず、第2入賞口640にも限らない。
【1032】
なお、本制御例では、図55(a)に示すように、変動パターン選択テーブル202bでは、保留球が0個~2個である場合に、比較的に長い変動パターンが選択され易く設定されている。よって、保留球が3個以上となる期間まで遅延させる遅延時間を設定することが好ましい。
【1033】
また、本制御例では、時短遊技状態において、第2特別図柄の変動開始を遅延させるように構成したが、それに限らず、確変遊技状態であってもよいし、抽選により遅延させるタイミングを決定してもよいし、保留球数が一定以下(例えば1個等)の場合に遅延させるように構成してもよい。さらに、第2特別図柄に限らず、第1特別図柄で遅延させるように構成してもよい。また、大当たり遊技の終了タイミングで、第2特別図柄の変動開始タイミングを遅延させることで、第2特別図柄の保留球数が無いと判別されて変動開始される不具合を抑制するように構成してもよい。
【1034】
なお、本制御例では、変動開始のタイミングを遅延させるように構成したが、それに限らず、変動中の特別図柄の確定時間(変動時間が経過してから変動停止と判別されるまでの期間、即ち、図柄が確定停止されてから図64のS202の処理において変動停止中と判別されるまでの期間)を可変可能に設定して、第2特別図柄の保留球が記憶されていない場合には、その期間を長く設定するように構成してもよい。
【1035】
また、本制御例では、時短中である場合に遅延させる構成としたが、第2特別図柄の変動開始時には、毎回変動開始を設定するまでの期間(保留球を判別して変動開始の設定をするまでの期間)を長く設定するように構成してもよい。また、遊技状態に関わらず、電動役物640aが開放状態となる場合には、第2特別図柄の変動開始を設定するタイミングを遅延させるように構成してもよい。
【1036】
<第3制御例における制御処理について>
次に、図105図106を参照して、本第3制御例における制御処理について説明する。本第3制御例では、第1制御例に対して、特別図柄変動処理(図64、S104)が特別図柄変動処理2(図105、S111)に変更されている点で相違する。その他の構成については、第1制御例と同一であるので、その詳細な説明については省略する。
【1037】
図105は、本第3制御例における主制御装置110のMPU201が実行する特別図柄変動処理2(S111)の内容を示したフローチャートである。第3制御例における特別図柄変動処理2(図105、S111)は、第1制御例における特別図柄変動処理(図64、S104)に対して、S231~S233までの処理が追加されている。その他の処理については、第1制御例と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
【1038】
S202の処理において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動中でないと判別された場合には(S202:No)、時短中であるか判別する(S231)。時短中であるとは、確変遊技状態または時短遊技状態であるかが判別される。時短中であると判別した場合には(S231:Yes)、時短中変動処理を実行する(S232)。
【1039】
ここで時短中変動処理(S232)について、図106を参照して、詳細について説明する。図106は、この時短中変動処理(S232)の内容を示したフローチャートである。時短中変動処理(図106,S232)では、まず、ウエイトカウンタ203uが0より大きい値であるか判別する(S311)。ウエイトカウンタ203uが0より大きい値である場合には、すでに第2特別図柄の変動開始に遅延時間が設定されている場合である。ウエイトカウンタ203uが0より大きい値であると判別した場合には(S311:Yes)、ウエイトカウンタ203uの値を-1減算して設定する(S312)。その後、この処理を終了する。
【1040】
一方、S311の処理において、ウエイトカウンタ203uが0であると判別した場合には(S311:No)、第2特別図柄の保留球数である特別図柄2保留球数カウンタ203eの値が0であるか判別する(S313)。第2特別図柄の保留球数が0個であると判別した場合には(S313:Yes)、ウエイトカウンタ203uに1秒に対応するカウンタ値を設定する(S314)。その後、この処理を終了する。一方、S313の処理において、第2特別図柄の保留球数が0でないと判別した場合には(S313:No)、この処理を終了する。
【1041】
ここで、図105に戻って説明を続ける。時短中変動処理(図106、S232)の処理を実行した後には、S233の処理を実行する。S233の処理では、ウエイトカウンタ203uが0より大きい値であるか判別する(S233)。ウエイトカウンタ203uにカウンタ値が設定されている場合には、この処理を終了する。一方、ウエイトカウンタ203uの値が0であると判別した場合には(S233:No)、S203の処理を実行する。
【1042】
このように、ウエイトカウンタ203uが実行されるまでは、特別図柄の変動開始が設定されないので、時短中に第2特別図柄の変動が保留0個から2個と判別されて実行されるのを抑制できる。なお、本制御例では、ウエイトカウンタ203uに設定される値は、1秒としたが、それに限らず、時短中の普通図柄の変動時間(本制御例では3秒)よりも長い時間である5秒を設定するように構成してもよい。このように構成することで、より確実に第2特別図柄の保留球数を3個以上にしてから第2特別図柄の変動開始が設定されるように制御できる。よって、保留球が少ない状態(0個~2個)として判別されて比較的長い変動パターンが選択されて時短中の遊技効率が悪化する不具合を抑制できる。
【1043】
<第4制御例>
次に、図107図109を参照して、本第4制御例におけるパチンコ機10について説明する。第4制御例では、第1制御例に対して、一の特別図柄の変動期間中に第3図柄を複数回仮停止(揺れ変動させて停止)して、複数回の特別図柄の変動であるかのように、擬似的に見せる演出が設定されている点で相違する。その他の構成についは、第1制御例と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【1044】
図107を参照して、本第4制御例における第3図柄表示装置81で表示される疑似連続演出における表示態様の一例について説明する。疑似連続演出とは、1の特別図柄の変動において、1回以上第3図柄を仮停止させて、再び変動表示させる表示をすることで、1の変動を複数回の変動であるかのように遊技者に見せる演出である。
【1045】
図107(a)は、疑似連続演出において、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄が変動表示されている表示態様の一例を示した図である。疑似連続演出の変動パターンの変動表示が開始された場合には、変動開始から図柄の識別が可能な速度の変動(動的表示)である低速変動され、その後、図柄の種別を識別困難な変動速度の変動(動的表示)である高速変動となり、図107(b)に示すように突然、仮停止表示される。図107(b)は、疑似連続演出において仮停止表示された場合の表示態様の一例であり、第3図柄は、わずかに上下に揺れて変動されており、その前面側にキャラクタが表示された静止図柄が各第3図柄に重なってそれぞれ表示されている。この静止図柄は、各第3図柄の大きさよりも小さく設定されており、背面側の第3図柄の一部が視認可能に構成されている。また、静止図柄は、第3図柄が仮停止される前の高速変動している状態から仮停止される直前の変動表示のタイミングで付されて表示される。具体的には、高速表示されている場合には第3図柄は半透明で表示されて背景画像が透けて視認可能となる。そして、仮停止表示される直前、具体的には0.5秒前に半透明の表示が解除されて、不透明の状態で表示される。その表示タイミングで静止図柄が付されて表示される。なお、この静止図柄は、第3図柄のように揺れ変動して表示されず、静止表示されるので、遊技者は、仮停止しているのではなく第3図柄があたかも確定停止しているかのように感じることができる。
【1046】
よって、疑似連続演出における仮停止を確定停止であるかのように遊技者に感じさせることができ、複数回の変動表示がされているように見せることができる。
【1047】
なお、本制御例では、静止図柄は、各第3図柄に対して同一の図柄としたが、異なる図柄や形であってもよい。また、背面に表示される第3図柄の輝度を静止図柄の輝度よりも低く表示してもよい。このように表示することで、より静止図柄を目立たせることができ、遊技者に確定停止しているかのように思わせることができる。
【1048】
なお、本制御例では、静止図柄はキャラクタが表示されているのみとしたが、それに限らず、背面側に表示される第3図柄の識別番号(例えば、7図柄であれば7)を付して表示するように構成してもよい。このように構成することで、静止図柄を第3図柄であるかのうように錯覚させることができ、より遊技者が確定停止しているかのように見せることができる。
【1049】
<第4制御例における制御処理について>
次に、図108図109を参照して、本第4制御例における制御処理について説明する。本第4制御例は、第1制御例に対して、表示制御装置114のMPU231が実行する表示設定処理(図91、S2303)が表示設定処理3(図108、S2340)に、変更されている点で相違する。その他の処理については、第1制御例と同一であるので、その説明は省略する。
【1050】
図108は、本第4制御例における表示制御装置114のMPU231が実行する表示設定処理3(S2340)の内容を示したフローチャートである。本第4制御例における表示設定処理3(図108、S2340)は、第1制御例における表示設定処理(図91、S2303)に対して、図柄仮停止設定処理(図109、S3040)が追加されている点で相違する。その他の構成については、第1制御例と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
【1051】
図109を参照して、表示設定処理3(図108、S2340)内の一処理である図柄仮停止設定処理(S3040)について説明する。図109は、この図柄仮停止設定処理(S3040)の内容を示したフローチャートである。図柄仮停止設定処理(S3040)では、疑似連続演出が設定されている場合に図柄を仮停止して表示する処理が実行される。なお、疑似連続演出では、図柄を仮停止するタイミングについては、予め変動パターンで設定されており、表示データテ-ブルを規定することで自動的に設定される。
【1052】
図柄仮停止設定処理(図109、S3040)では、まず、疑似連続演出の変動パターンの変動表示中であるか判別される。疑似連続演出の変動パターンであると判別した場合には(S3041:Yes)、第3図柄の仮停止のタイミングであるか判別する(S3042)。第3図柄の仮停止タイミングでないと判別した場合には(S3042:No)、この処理を終了する。一方、図柄仮停止のタイミングであると判別した場合には(S3043:Yes)、仮停止する図柄位置に静止画像データを設定する(S3043)。その後、この処理を終了する。
【1053】
ここでは、表示データテーブルの図柄情報に静止画像データが重なるように設定される。このように、重ねて表示させる静止画像データを第3図柄の仮停止表示タイミングにより実行することで、静止画像データの種別等を遊技者の枠ボタン22の操作により可変させたり、その他抽選や、予告表示等に合わせて可変させて設定することができ、多種多様な静止画像にすることができる。
【1054】
本制御例では、疑似連続演出では、予めその変動パターンで設定されている回数で、第3図柄が仮停止表示され、その後、第3図柄が必ずリーチ表示態様となり、スーパーリーチの表示態様が表示される。仮停止される第3図柄には、静止図柄が仮停止表示され、仮停止がされた回数を遊技者が識別可能であるように、静止画像の色が1回目の仮停止では、緑色、2回目では、黄色、3回目では赤色、4回目では金色に設定されて表示される。実際には、静止画像が揺れ変動がされずに表示されると、遊技者には、仮停止ではなく実際に変動表示された回数として認識され易くなる。よって、遊技者は、複数の特別図柄の変動で、連続した回数を報知する静止図柄が表示されると、その後の特別図柄の変動表示でスーパーリーチとなる変動表示がされることを期待することができる。なお、本制御例では、仮停止される回数が多いほど、大当たりの期待度が高い(当否判定結果が大当たりの場合に選択され易く)ように設定されており、4回の仮停止が実行されるのは、当否判定結果が大当たりとなる疑似連続演出のみで構成されている。よって、3回目を示す赤色の静止図柄が表示されると、遊技者は、次の変動でも静止画像が表示されることを期待することができ、遊技の興趣を向上できる。
【1055】
なお、本制御例では、仮停止されてから、再度、第3図柄が動的表示されるタイミングで、静止画像は非表示に設定される。これにより、遊技者に第3図柄の変動を見やすく設定できる。
【1056】
なお、静止画像は、本制御例のキャラクタに限らず、文字でもよいし、背面の第3図柄の揺れ変動を隠すような大きさで表示してもよい。なお、実際には、仮停止であるので、背面の第3図柄が揺れ変動されているのがわずかに分かるように静止画像を透過して背面の第3図柄を視認可能に構成してもよい。
【1057】
<第5制御例>
図111から図151を参照して、本第5制御例におけるパチンコ機10について説明する。上述した各制御例では、大当たり遊技中に遊技球が入球可能な第1可変入賞装置65における、流路ソレノイド(確変ソレノイド)65kの動作により、確変遊技状態が付与されるか否かが決定されるように構成されていた。これに対し、第5制御例では、小当たり遊技中に遊技球が入球可能なV入賞装置900における、流路ソレノイド900kの動作により、大当たり遊技状態が付与されるか否かが決定されるように構成されている点で相違する。その他の構成については、第1制御例と同一であり、同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【1058】
図111を参照して、本制御例におけるパチンコ機10の遊技盤13の構成について説明する。本制御例では、上述した各制御例に対して、第2入賞口640に代えて第1可変入賞装置65が中央下部に設けられ、第1可変入賞装置65に代えてV入賞装置900が右下部に設けられ、第2入賞口640はV入賞装置900の上部に設けられ、第2入賞口640の右側に電動役物640aが設けられる点で相違する。その他の構成については、第1制御例と同一であるので、同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【1059】
なお、詳細は後述するが、第1可変入賞装置65は、上述した各制御例における第2入賞口と同一の構造である。また、V入賞装置900は、上述した各制御例における第1可変入賞装置65に滞留部材900nを設けた点で相違し、その他の点は同一の構造である。
【1060】
次に図112を参照して、本制御例における遊技盤13の相違点について説明する。図112は、遊技盤13の右下部の部分拡大図である。
【1061】
本制御例における遊技盤13の右下部には、普通図柄始動口(スルーゲート)67が設けられており、この普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過した遊技球が、自然落下によって入球することがない位置(左下の位置)に第2入賞口640が設けられている。また、第2入賞口640の左部から右上部にかけて釘が設けられており、それらの釘は上述した普通図柄始動口(スルーゲート)67まで所定の間隔(遊技球が通過不可能な間隔)で設けられている。さらに、普通図柄始動口(スルーゲート)67(または、その右側)を通過した遊技球を第2入賞口640へ入球するように誘導できる位置に電動役物640aが設けられている。
【1062】
ここで、電動役物640aは図示しないソレノイド(その他ソレノイド209zの一つ)の作動により、遊技盤13の前後方向に動作する。この電動役物640aは、前方へと進出動作(開放動作)することで、遊技球を第2入賞口640へ入球するように誘導する働きをする。一方、後方へと退避動作(閉鎖動作)することで、遊技球を第2入賞口640へ誘導しない(入球しない)働きをする。
【1063】
即ち、第2入賞口640は、電動役物640aが開放動作しななければ遊技球が入球しないように構成されている。また、電動役物640aが開放動作したとしても、その開放動作の時間(開放時間)が短い場合、遊技球が誘導されている最中に開放動作が終了してしまうことにより、遊技球が第2入賞口640へ入球しないこととなる。
【1064】
なお、本実施形態では、普通図柄始動口(スルーゲート)67から第2入賞口640にかけて釘を設けることで、普通図柄始動口(スルーゲート)67の左側を流下する遊技球が第2入賞口640へ入球しないように構成したが、これに限られず、ケース体で覆うなどすることで、同様の構成としてもよい。これにより、釘の間隔を遊技球が通過可能となるように変更するような不正行為を抑制することができる。また、そのケース体と普通図柄始動口(スルーゲート)67と第2入賞口640とを一体としたケース体としてもよいし、それらの一部のみを一体としたケース体としてもよい。
【1065】
また、電動役物640aに連動する遮蔽部材を設け、電動役物640aが閉鎖状態(退避状態)のときに第2入賞口640を塞ぎ、電動役物640aが開放状態(進出状態)のときに第2入賞口を開放するようにしてもよい。これにより、電動役物640aが閉鎖状態であるにも関わらず、第2入賞口640へ遊技球が入球してしまうことをより確実に防止できる。
【1066】
さらに、普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過した遊技球が、電動役物640aの動作に基づいて、第2入賞口640へ入球するか否かが変更されるように構成したが、これに限られず、所定の領域を通過した遊技球(例えば、通過口を通過した遊技球、単に発射された遊技球など)が、電動役物640aの動作に基づいて、第2入賞口640へ入球するか否かが変更されるように構成してもよい。
【1067】
上述した第2入賞口640、電動役物640a等の下に、V入賞装置900が設けられている。このV入賞装置900には、V入賞口900aが設けられており、このV入賞口900aに遊技球が入球することで、遊技者に対して所定の遊技球(例えば、3球)が払い出される。また、V入賞口900aへ入球した遊技球が後述するV入賞スイッチ900e3を通過することにより、大当たり遊技が付与されることとなる。
【1068】
V入賞口900aの上部には、上述した第1制御例と同様に遊技盤13側より出没可能なシャッター機構で構成された開閉扉900f1が設けられており、この開閉扉900f1が開放されることで遊技球がV入賞口900aへ入球可能となり、開閉扉900f1が閉鎖されることで遊技球がV入賞口900aへ入球不可能となる。このV入賞装置900の詳細については図113を参照して後述する。この開閉扉900f1は、図示しないV入口ソレノイド(その他ソレノイド209zの一つ)により開閉されるものである。
【1069】
尚、開閉扉900f1の上面及び、V入賞装置900上部の遊技球転動面には転動する遊技球の勢いを抑制する構成が設けられている(図示せず)。具体的には、摩擦係数の高い素材(例:ゴム、凹凸のある素材)を用いて転動速度を落としたり、転動する遊技球が衝突する構造を用いて転動速度を落としたり、遊技盤奥行き方向に玉を誘導させ転動距離を長くしたりする構造がある。これは、開閉扉900f1が開放した際に多くの遊技球をまとめてV入賞装置へと入球させるための構成である。
【1070】
V入賞装置900の左側であって、遊技盤の中央下部には、第1入賞口64が設けられ、その第1入賞口64の下部に第1可変入賞装置65が設けられている。この第1可変入賞装置65は、大当たり遊技において所定回数(例えば、大当たりCの場合は16回)開閉されるものであり、この第1可変入賞装置65aに遊技球が入球することにより所定の遊技球(例えば、15球)が払い出される。なお、本制御例では、第1制御例において上述した第2入賞口640と同一の構造の装置を第1可変入賞装置65として取り扱うため、同一の部分については、符号を640から65へと変更した上で付して、その詳細な説明を省略する。
【1071】
次に、図113を参照して、V入賞装置900における裏カバー体900eの振り分け流路に誘導された遊技球が後述する通常排出流路900e1と特別排出流路900e2とに振り分けられる構成について説明する。本制御例におけるV入賞装置900は、第1制御例において上述した、第1可変入賞装置65の特別排出流路65e2上に滞留部材900nが設けられる点と、確変スイッチ65e3に代えてVスイッチ900e3が設けられる点で相違し、その他の点で同一である。なお、本制御例では、第1制御例において上述した第1可変入賞装置65と同様の構造である装置を、V入賞装置900として取り扱うため、同一の部分については、符号を65から900に変更した上で付して、その詳細な説明を省略する。
【1072】
図113(a)は、遊技球が特別排出流路900e2に振り分けられるように切替部材900hが作動された状態を示す裏カバー体900eの背面図である。
【1073】
上述したように、切替部材900hが作動されていると、V入賞装置900の検出口900a1を通過した遊技球は、特別排出流路900e2へと振り分けられる。本制御例では、特別排出流路900e2に滞留部材900nが設けられる。この滞留部材900nにより、切替部材900hにより遊技球が特別排出流路900e2側に振り分けられる先の領域である振分先領域900h3に、遊技球を1球だけ滞留させることができる。これにより、振分先領域900h3に遊技球が1球滞留している場合は、V入賞装置900の検出口900a1を通過した遊技球は、特別排出流路900e2へと振り分けられずに、通常排出流路900e1へと流下することとなる。
【1074】
滞留部材900nは遊技盤13側より出没可能なシャッター機構で構成されている。この滞留部材900nは、図示しない滞留ソレノイド209aの作動により、遊技盤13の前後方向に動作する。この滞留部材900nは、前方へと進出動作(閉鎖動作)することで、振分先領域900h3に遊技球を1球滞留させることができる。一方、後方へと退避動作(開放動作)することで、振分先領域900h3に滞留する遊技球が特別排出流路900e2へと流下する。
【1075】
ここで、V入賞装置900は、小当たり遊技中において開閉扉900f1が開放されることで、遊技球が入球可能となるものである。また、滞留部材900nは、小当たり遊技中(V入賞装置900への入球が可能な場合)に閉鎖動作となり、小当たり遊技が終了してから(V入賞装置900へ新たな入球が不可能となってから)から所定時間経過後(本制御例では3秒後)に開放動作するものである。即ち、本制御例では、V入賞装置900へ入球した遊技球は、切替部材900hが動作していたとしても、特別排出流路900e2へ流下する遊技球は1球に制限される。これにより、特別排出流路900e2へ流下する遊技球が過剰となることを抑制することができる。
【1076】
特別排出流路900e2へと流下した遊技球は、Vスイッチ900e3を通過することとなる。第1制御例では確変スイッチ65e3の通過に基づいて確変遊技が付与されるよう構成したが、本制御例ではVスイッチ900e3の通過に基づいて、大当たり遊技が付与されるように構成している(後述する図138のS4603,S4607、図142のS4904参照)。
【1077】
なお、本制御例では、特別排出流路900e2へと流下する遊技球を1球に制限するように構成したが、これに限られず、振分先領域900h3に遊技球が2球以上滞留可能としたり、滞留部材が小当たり遊技中において所定回数(例えば、2回)動作させるようにしたりすることで、制限する遊技球の個数を適宜変更してもよい。
【1078】
図113(b)を参照して、通常排出流路900e2に遊技球が誘導される場合について説明する。図113(b)は、流路ソレノイド900kが非作動であり、特別排出流路900e2の入り口の開口面を切替部材900hの誘導片900h2が塞いでいる状態を示す図である。
【1079】
本制御例では、流路ソレノイド900kが非作動である場合においても、特別排出流路900e2に設けられた滞留部材900nが動作するように構成している。これにより、流路ソレノイド900kの作動の有無に応じて処理を切り替える必要がないため、設計コストの低減やプログラム容量の削減を図ることができる。
【1080】
流路ソレノイド900kが非作動である場合は、V入賞装置900の検出口900a1を通過した遊技球は全て通常排出流路900e1へと流下する。一方、特別排出流路900e2へと流下する遊技球はないため、本制御例において新たに設けた滞留部材900nによる影響はなく、上述した第1制御例と同一の動作となるので、詳細な説明を省略する。
【1081】
<第5制御例における電気的構成について>
次に、図114から図127を参照して、第5制御例における電気的構成について説明する。この第5制御例におけるパチンコ機10が第1制御例におけるパチンコ機10と電気的構成上において相違する点は、主制御装置110におけるROM202およびRAM203と、音声ランプ制御装置113におけるROM222およびRAM223の一部と、表示制御装置114におけるROM234(演出)の一部とが変更(追加)されている点と、主制御装置110に接続されるソレノイド209として滞留ソレノイド209aが追加されている点とで相違し、その他の点で同一である。同一の部分には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【1082】
まず、図114を参照して、第5制御例におけるパチンコ機10の電気的構成について説明する。図114は、第5制御例におけるパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
【1083】
本制御例では、上述した第1制御例に対し、ソレノイド209として滞留ソレノイド209aが設けられている点で相違する。この滞留ソレノイド209aは、上述した通り、V入賞装置900における滞留部材900nを動作させるために用いられるものである。また、上述した各制御例において説明したソレノイド(例えば、流路ソレノイド900kなど)はその他ソレノイド209zの一部として取り扱うこととする。
【1084】
他の変更点としては、主制御装置110におけるROM202およびRAM203と、音声ランプ制御装置113におけるROM222およびRAM223の一部と、表示制御装置114におけるROM234(演出)の一部とが変更(追加)されている点であり、図115から図127を参照して後述する。その他の部分は同一であるので、同一の符号を付してその説明を省略する。
【1085】
次に、図115を参照して、本制御例における各カウンタについて詳しく説明する。本制御例では上述した第1制御例における各カウンタに加え、小当たり種別カウンタC5が追加されている点で相違する。
【1086】
この小当たり種別カウンタC5は、所定の範囲(本制御例では、0~99)内で順に1ずつ加算され、最大値(99)に達した後0に戻る構成となっている。この小当たり種別カウンタC5は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入賞口64または第2入賞口640に入賞したタイミングでRAM203の特別図柄1保留球格納エリア203aまたは特別図柄2保留球格納エリア203bに格納される。そして、この小当たり種別カウンタC5の値に基づいて、小当たり種別が選択されることとなる。詳細については、図119を参照して後述する。
【1087】
その他のカウンタについては、上述した第1制御例と同一であるので、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【1088】
次に、図116を参照して、本制御例の主制御装置110におけるROM202とRAM203との内容について説明する。図116(a)は主制御装置110におけるROM202の内容を模式的に示した模式図であり、図116(b)は、主制御装置110におけるRAM203の内容を模式的に示した模式図である。
【1089】
本制御例におけるROM202は、第1制御例におけるROM202に加え、小当たり種別選択テーブル202eを少なくとも有している(図116(a)参照)。この小当たり種別選択テーブル202eは、第1入賞口64または第2入賞口640への遊技球の入球に基づいて小当たりとなった場合に、その小当たり種別を選択するために用いられるものである。詳細については、図119を参照して後述する。
【1090】
また、本制御例におけるRAM203は、第1制御例におけるRAM203に加え、大当たり開始フラグ203v1、大当たり中フラグ203v2、小当たり開始フラグ203w1、小当たり中フラグ203w2、V通過時大当たり種別値203x1、Vフラグ203x2、普通図柄時短初回フラグ203yとを少なくとも有している。なお、本制御例においては、確変フラグ203eは不要であるため図示を省略した。
【1091】
大当たり開始フラグ203v1は、大当たりの開始タイミングであるか否かを判別するために用いるフラグである。この大当たり開始フラグ203v1は、特別図柄変動処理において抽選結果が大当たりである場合にオンに設定され(図129のS241参照)、大当たり制御処理2において大当たりの開始タイミングであるかを判別するために参照され(図140のS4701参照)、その大当たり制御処理2において大当たり開始タイミングであると判別された場合にオフに設定されるものである(図140のS4702参照)。これにより、大当たり開始タイミングに応じた処理を実行することができる。上述した各制御例においても、図示は省略したが、同様にして大当たり開始タイミングを判別している。
【1092】
大当たり中フラグ203v2は、大当たり中であるか否か、即ち、大当たり遊技が実行されているか否かを判別するために用いるフラグである。この大当たり中フラグ203v2は、上述した大当たり開始フラグ203hと同様に、特別図柄変動処理において抽選結果が大当たりである場合にオンに設定される(図129のS241参照)。そして、大当たり制御処理2において、大当たり中であるか否かを判別するために参照され(図140のS4704参照)、その大当たり制御処理2において、大当たり終了のタイミングであると判別された場合に、オフに設定される(図140のS4712参照)。
【1093】
小当たり開始フラグ203w1は、小当たりの開始タイミングであるか否かを判別するために用いられるフラグである。この小当たり開始フラグ203w1は、特別図柄変動処理において抽選結果が小当たりであると判別された場合に実行される、小当たり開始設定処理においてオンに設定される(図133のS4308参照)。そして、小当たり制御処理において小当たりの開始タイミングであるか否かを判別するために参照され(図141のS4801参照)、その小当たり制御処理において小当たりの開始タイミングであると判別された場合にオフに設定される(図141のS4802参照)。
【1094】
小当たり中フラグ203w2は、小当たり中であるか否か、即ち、小当たり遊技が実行されているか否かを判別するために用いるフラグである。この小当たり中フラグ203w2は、上述した小当たり開始フラグ203w1と同様に、小当たり開始設定処理においてオンに設定される(図133のS4308参照)。そして、小当たり制御処理において小当たり中であるか否かを判別するために参照され(図141のS4807)、その小当たり制御処理において小当たりの終了タイミングであると判別された場合にオフに設定される(図141のS4812)。
【1095】
V通過時大当たり種別値203x1は、V入賞装置900のV入賞スイッチ900e3を遊技球が通過した際に付与する大当たり種別を設定するために用いられる。このV通過時大当たり種別値203x1は、小当たり開始設定処理において小当たり種別に応じて設定されるものである(図133のS4305またはS4306)。そして、設定されたV通過時大当たり種別値203x1は、V通過処理において取得され(図138のS4601)、その取得した値に基づいてVフラグ203x2が設定される(図138のS4603、S4607)。このV通過時大当たり種別値203x1は、小当たり遊技の終了時に実行される小当たり終了処理においてクリアされる(図142のS4908)。
【1096】
Vフラグ203x2は、V入賞装置900のV入賞スイッチ900e3を遊技球が通過したことを記憶するためのフラグであり、小当たり終了時にこのVフラグ203x2の値に基づいて大当たり種別を決定するものである。このVフラグ203x2は、V通過処理においてV通過時大当たり種別値203x1の値に基づいて設定され(図138のS4603、S4607)、小当たり終了処理において参照され(図142のS4902、S4904)、その参照された後にオフに設定される(図142のS4906)。
【1097】
普通図柄時短初回フラグ203yは、時短遊技における普通図柄の変動が初回であるか否かを判別するためのフラグである。この普通図柄時短初回フラグ203yは、大当たり制御処理2において大当たり終了のタイミングに大当たり種別がCであった場合にオンに設定されるものであり(図140のS4715参照)、普通図柄変動処理において参照される(図136のS642参照)。詳細は後述するが、普通図柄変動処理において参照され、普通図柄時短初回フラグ203yがオンであると判別された場合は(図136のS641:Yes)、電動役物640aが長時間(5秒)開放されて第2入賞口640へ多くの遊技球が入球可能な状態となるよう設定され(図136のS642)、その後オフにされる(図136のS643)。一方、普通図柄時短初回フラグ203yがオフであると判別された場合は(図136のS641:No)、電動役物が短時間(0.5秒)開放された第2入賞口へ少しの遊技球が入球可能な状態となるよう設定される(図136のS644)。
【1098】
次に、図117を参照して、第1当たり乱数テーブル202aと第2当たり乱数テーブル202cとの内容について説明する。図117の(a)~(c)は、第1当たり乱数テーブル202aの内容を模式的に示した模式図であり、図117(d)は、第2当たり乱数テーブル202cの内容を模式的に示した模式図である。
【1099】
第1当たり乱数テーブル202aは、図117(a)に示す通り、第1入賞口64へ遊技球が入球することにより取得される第1当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりであるか否かを判別するための特別図柄1乱数テーブル202a1と、第2入賞口640へ遊技球が入球することにより取得される第1当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりであるか否かを判別するための特別図柄2乱数テーブル202a2とが設けられている。
【1100】
具体的には、特別図柄1乱数テーブル202a1は、図117(b)に示す通り、第1入賞口64への入球に基づく、第1特別図柄の抽選において、当たりと判定される乱数値(判定値)が設定されたテーブルである。第1特別図柄の抽選では、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が「0」であるかが判別されて、「0」であれば、大当たりであると判別される。また、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が「1~3」であるか判別されて、「1~3」であれば小当たりであると判別される。その他、「4~399」の値であると判別された場合は、外れであると判別される。
【1101】
一方、特別図柄2乱数テーブル202a2は、図117(c)に示す通り、第2入賞口640への入球に基づく、第2特別図柄の抽選において、当たりと判定される乱数値(判定値)が設定されたテーブルである。第2特別図柄の抽選では、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が「0」であるかが判別されて、「0」であれば、大当たりであると判別される。また、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が「1~398」であるか判別されて、「1~398」であれば小当たりであると判別される。その他、「399」であると判別された場合は、外れであると判別される。
【1102】
このように、本制御例のパチンコ機10における第1当たり乱数カウンタC1は、0~399の範囲の、2バイトのループカウンタとして構成されている。この第1当たり乱数カウンタC1において、第1入賞口64への入球に基づく第1特別図柄の抽選時に、第1特別図柄の大当たりとなる乱数値は1個であり、乱数値の総数が400ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が1なので、第1特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/400」となる。また、小当たりとなる乱数値の総数は3であるので、第1特別図柄の小当たりとなる確率は「3/400」となる。
【1103】
一方で、第2入賞口640への入球に基づく第2特別図柄の抽選時に、第2特別図柄の大当たりとなる乱数値は1個であり、乱数値の総数が400ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が11なので、第2特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/400」となる。また、小当たりとなる乱数値の総数は398であるので、第2特別図柄の小当たりとなる確率は「398/400」となる。
【1104】
第2当たり乱数テーブル202c(図117(d)参照)は、普通図柄の当たり判定値が記憶されているデータテーブルである。図117(d)に示した通り、遊技機の状態に関わらず、第2当たり乱数カウンタバッファに格納された第2当たり乱数カウンタC4の値が5~204の範囲の場合に普通図柄の当たりと判定される(図136のS640参照)。
【1105】
なお、上述の各制御例と同じく、普通図柄の当たりと判定された場合は、第2図柄表示装置における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、電動役物640aが所定時間だけ開放される。
【1106】
ここで、本制御例における電動役物640aは、図112などで上述した通り、図示しないソレノイド(その他ソレノイド209zの一つ)の作動により、遊技盤13の前後方向に動作する。この電動役物640aは、前方へと進出動作(開放動作)することで、遊技球を第2入賞口640へ入球するように誘導する働きをする。一方、後方へと退避動作(閉鎖動作)することで、遊技球を第2入賞口640へ誘導しない(入球しない)働きをする。
【1107】
詳細は後述するが、本制御例における電動役物640aは、時短中の場合は5秒間又は0.5秒間開放されるが、時短中でない場合は0.2秒間しか開放されない。また、電動役物640aの開放時間0.2秒は、遊技球が第2入賞口640へと誘導されるのに必要な時間より短い時間である。よって、時短中でない場合に第2当たり乱数カウンタC4の値が当たりとなったとしても、第2入賞口へと遊技球を入賞させることができない。これにより、時短中でない(時短有りの大当たりを現出させていない)にも関わらず、第2入賞口へと入球させようとする遊技を抑制することができる。
【1108】
具体的には、電動役物640aは、開放動作中において電動役物640a上に自然落下した遊技球を受け止める遊技球落下領域a(図112のa)と、遊技球が自然落下してこない位置であって、遊技球落下領域aから転動してきた遊技球を第2入賞口640へと誘導する遊技球誘導領域bを有している。
【1109】
つまり、遊技球誘導領域bの長さ(遊技球の転動する距離)を、少なくとも電動役物640aの時短中ではない場合の開放時間(0.2秒)中に遊技球が転動する距離より長く且つ時短中の開放時間(0.5秒)中に遊技球が転動する距離より短く設計することで、時短中の開放動作では電動役物640a上に落下した遊技球を確実に第2入賞口640へと誘導し、時短中ではない場合の開放動作では電動役物640a上に落下した遊技球が第2入賞口に入賞することを防止することを可能としている。
【1110】
次に、図118を参照して、第1当たり種別選択テーブル202bの内容について説明する。図118の(a)~(c)は、第1当たり種別選択テーブル202bの内容を模式的に示した模式図である。
【1111】
第1当たり種別選択テーブル202bは、第1入賞口64に基づく大当たりの、大当たり種別を選択するための特別図柄1大当たり選択テーブル202b1と、第2入賞口640に基づく大当たりの、大当たり種別を選択するための特別図柄2大当たり選択テーブル202b2とを有している(図118(a)参照)。
【1112】
図118(b)に示すように、第1入賞口64に基づく大当たり時には、第1当たり種別カウンタC2の値が、「0~49」の場合は大当たりC(16R時短有大当たり)が選択され、「50~99」の場合は大当たりD(16R時短無大当たり)が選択される。
【1113】
一方、図118(c)に示すように、第2入賞口640に基づく大当たり時には、第1当たり種別カウンタC2の値に関わらず(値が「0~99」の場合において)大当たりC(16R時短有大当たり)が選択される。
【1114】
次に、図119を参照して、小当たり種別選択テーブル202eの内容について説明する。図119(a)~(c)は、小当たり種別選択テーブル202eの内容を模式的に示した模式図である。
【1115】
小当たり種別選択テーブル202eは、第1入賞口64に基づく小当たりの、小当たり種別を選択するための特別図柄1小当たり選択テーブル202e1と、第2入賞口640に基づく小当たりの、小当たり種別を選択するための特別図柄2小当たり選択テーブル202e2とを有している(図119(a)参照)。
【1116】
図119(b)に示すように、第1入賞口64に基づく小当たり時には、小当たり種別カウンタC5の値が、「0~1」の場合は小当たりC(V通過可能)が選択され、「2~99」の場合は小当たりE(V通過不可能)が選択される。
【1117】
一方、図119(c)に示すように、第2入賞口640に基づく小当たり時には、第1当たり種別カウンタC5の値が、「0~49」の場合は小当たりC(V通過可能)が選択され、「50~99」の場合は小当たりD(V通過可能)が選択される。
【1118】
詳細は後述するが、本制御例では、小当たり種別に応じて、V入賞装置900の流路ソレノイド900kの動作が設定される。具体的には、小当たりCおよびDによる小当たり遊技では、V入賞装置900の流路ソレノイド900kが動作しており、特別排出流路900e2へと遊技球が入球可能となっている。一方、小当たりEによる小当たり遊技では、V入賞装置900の流路ソレノイド900kが動作していないため。特別排出流路900e2へと遊技球が入球不可能となっている。即ち、小当たりCおよびDは、その後V入賞スイッチ900e3を遊技球が通過することで大当たりが付与される小当たりであり、小当たりEは大当たりが付与されない小当たりである。
【1119】
また、本制御例では、小当たりの種別に応じて、その後付与される大当たりの種別が定められており、小当たりCの後に付与される大当たりは大当たりC(16R時短有大当たり)となり、小当たりDの後に付与される大当たりは大当たりD(16R時短無大当たり)となるように構成されている。
【1120】
尚、本制御例では、小当たりの種別に応じて、その後付与される大当たりの種別が定められているが、それ以外の仕様として、第2特別図柄の抽選結果が小当たりの場合であっても、大当たり選択テーブルによって大当たりの種別を決定(大当たりの権利のみ獲得)しておき、その後の小当たり遊技においてV入賞スイッチ900e3を遊技球が通過することで先ほど権利を獲得した大当たりを実行するようにしてもよい。このようにすることで、V入賞スイッチ900e3を通過させる小当たりを遊技者が選択可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
【1121】
次に、図120を参照して変動パターンテーブル202dの内容について説明する。変動パターンテーブル202dは、変動パターンの表示態様を決定するために用いられるデータテーブルであり、変動種別カウンタCS1の値毎に表示態様が規定されている。この変動パターンテーブル202dには、特別図柄の抽選結果に対応した複数の異なるテーブルが規定されている。
【1122】
具体的には、図120(a)に示すように、大当たり用変動パターンテーブル202d1(図67(b)参照)と、外れ用(通常)変動パターンテーブル202d2(図67(c)参照)と、時短用変動パターンテーブル202d4とが少なくとも規定されている。なお、本制御例では確変状態を設けていないため、外れ用(確変)変動パターンテーブル202d3は省略している。また、大当たり用変動パターンテーブル202d1および外れ用(通常)変動パターンテーブル202d2の内容については、上述した第1制御例と同一であるので、その詳細な説明を省略する。
【1123】
時短用変動パターンテーブル202d4は、時短中における変動パターンが図120(d)に示す通り、規定されている。具体的には、時短中において、外れの場合は変動種別カウンタCS1の値に関わらず、短外れ(0.5秒)の変動パターンとなり、小当たりの場合は長小当たり(10秒)となり、大当たりの場合は長大当たり(20秒)となるように規定されている。尚、時短中における外れの場合の変動パターンを長外れ(10秒)とし、小当たりと同じ長さにしてもよい。
【1124】
次に、図121を参照して、音声ランプ制御装置113のROM222およびRAM223の内容について説明する。本制御例におけるRAM223は、第1制御例におけるRAM223に加え、V入口通過カウンタ223jと、ラウンド数累積カウンタ223kと、継続判定カウンタ223mと、を少なくとも有している(図124(b)参照)。なお、ROM222は、第1制御例におけるROM222と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
【1125】
V入口通過カウンタ223jは、V入賞装置900の検出口900a1を通過した遊技球をカウントするためのカウンタである。このV入口通過カウンタ203jは、検出口900a1を遊技球が通過した場合に送信されるV入口通過コマンドを受信した場合に1加算されるものである(図144のS5014)。このV入口通過カウンタ203jは、V通過処理において表示用の演出コマンドを設定する際に参照され(図145のS5103)、そのV通過処理において表示用の演出コマンドが設定された後に0に初期化される(図145のS5106)。
【1126】
ラウンド数累積カウンタ223kは、大当たりまたは小当たりが継続した場合において、大当たり遊技におけるラウンド数を累積してカウントするためのカウンタである。このラウンド数累積カウンタ223kは、新たなラウンドの開始を示すラウンド数コマンドを受信した場合に1加算されるものであり(図144のS5004)、大当たり終了コマンドを受信した場合に継続判定カウンタ223mが0であれば初期化される(図144のS5009)。音声ランプ制御装置113において、このラウンド数累積カウンタ203kに基づいて表示用ラウンド数コマンドが設定されることで(図144のS5005)、ラウンド数累積カウンタ203kの値に基づいた演出が第3図柄表示装置81に表示されることとなる。
【1127】
継続判定カウンタ223mは、大当たりまたは小当たりが継続しているか否かを判別するために用いられるカウンタであり、上述したラウンド数累積カウンタ223kを初期化するかを判定するために用いられる。この継続判定カウンタ223mは、小当たりCの小当たり開始コマンドを受信した場合に2に設定され(図144のS5013参照)、小当たりDの小当たり開始コマンドを受信した場合に1減算されるものである(図144のS5015参照)。この継続判定カウンタ223mは、大当たり終了コマンドを受信した場合に参照され(図144のS5008参照)、継続判定カウンタが0であれば、即ち、小当たりDが2回連続した場合に、大当たりおよび小当たりの継続が終了したと判定し、ラウンド数累積カウンタ203kが0に初期化される(図144のS5009参照)。
【1128】
その他メモリエリア223zは、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)などを有している。なお、コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理2(図143参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
【1129】
次に、図122を参照して本制御例における大当たりの流れを説明する。本制御例は遊技状態が特図1(以下、特1とも記述する)遊技状態(左打ち遊技)と、特図2(以下、特2とも記述する)遊技状態(右打ち遊技)とに分けられる。特図1遊技状態は第1入賞口64を狙って遊技球を発射する通常遊技状態である。第1入賞口64への遊技球の入球に基づいて第1特別図柄の抽選を行い、その抽選結果の大当たり種別が大当たりCの場合、その大当たりの終了後に第2入賞口640への入賞が容易となる時短遊技状態(図122では時短中と記載)が付与される。時短遊技状態に移行すると、遊技盤13の右側に配設されている第2入賞口640を狙うべく遊技球を遊技盤13右側へ発射する右打ちを行う右打遊技が行われる。一方、第1特別図柄の抽選結果の大当たり種別が大当たりDの場合は、その大当たりの終了後に時短遊技状態が付与されないため、再度特図1遊技状態を行うこととなる。又、本制御例では第1特別図柄の抽選結果が小当たりであって、その小当たり種別が小当たりCの場合に大当たり(V入賞)となるルートもある。この場合は、大当たり終了後に時短遊技状態へと移行する。
【1130】
次に、第2入賞口640への遊技球の入賞に基づいて行われる第2特別図柄の抽選は、第1特別図柄の抽選よりも遊技者にとって有利な状態となる大当たりの確率が高く設定されている。本制御例では、第2特別図柄に基づく抽選を受ける権利を保留記憶する保留記憶機能を有しており、第2特別図柄の変動中(詳しくは、第2特別図柄の変動表示が開始されてから停止表示をした後、確定表示されるまでの間)に、第2入賞口640へと遊技球が入賞した場合、当該入賞に基づく抽選を行う権利を現在変動中である第2特別図柄が確定表示されるまで保留(保留上限=1)することができるようになっている。
【1131】
次に、特図2遊技状態のうち、時短中遊技における大当たりの流れを説明する。この状態では、第2特別図柄の抽選が主として行われる。第2特別図柄の抽選内容は図117図119に先述した通り、その殆どが小当たりに振り分けられている。これは、第2特別図柄の大当たり確率を高めるために、小当たり経由の大当たり(V入賞)の発生確率を高めるためである。ここで、第2特別図柄の抽選結果の小当たり種別が小当たりCの場合は、その大当たりの終了後に再度時短遊技状態が付与される。一方、小当たり種別が小当たりDの場合は、その大当たりの終了後に時短遊技状態が付与されないため、特図2遊技状態の時短遊技が付与されない非時短中に移行する。
【1132】
次に、特図2遊技状態のうち、非時短中遊技における大当たりの流れを説明する。この状態では、先述したように、第2特別図柄の保留記憶機能により保留記憶された第2特別図柄の抽選が実行される。その抽選の結果、小当たり種別が小当たりCの場合は、その大当たりの終了後に時短遊技が付与されるため、時短遊技状態へと移行する。一方、小当たり種別が小当たりDの場合は、その大当たりの終了後に時短遊技状態が付与されなく、且つ保留記憶も無いことから特図1遊技状態へと移行することになる。尚、本状態は非時短中であるため新たな保留記憶を獲得することができない。
【1133】
尚、本制御例では第2特別図柄の抽選において、大当たり種別が大当たりCの図柄当たりが選ばれることもある。
【1134】
つまり、遊技者にとって有利な抽選である第2特別図柄に基づく抽選を上述した保留機能を用いて少なくとも2回の行えるように設計されており、特図2遊技状態に突入後、小当たり種別の小当たりDが2回連続で選択されない限り、特図2遊技状態をループすることが可能となっている。
【1135】
図123は、本制御例における第2入賞口640への入賞から大当たり遊技の発生までの流れを説明したタイムチャートであり、(a)は第2入賞口640への入賞に基づく抽選結果が小当たりであって、特別排出経路900e2を通過することによる大当たり(V入賞)を、(b)は第2入賞口への入賞に基づく抽選結果が大当たり(図柄当たり)である場合を説明するものである。尚、各種装置の動作制御の詳細については後述する。
【1136】
まず、図123(a)を参照して説明をする。第2入賞口640への遊技球の入賞に基づき、主制御装置110にて第2特別図柄の変動制御が行われる。その際に表示制御装置114では第2特別図柄が変動中であることを示す第2特別図柄変動演出が実行される。尚、表示制御装置114によって実行される第2特別図柄変動演出の時間については後述する。そして、第2特別図柄の変動が停止し、主制御装置100が小当たり制御を開始すると、V入賞装置900に設けられたV入口ソレノイド,流路ソレノイド900k,滞留ソレノイド209aがオン状態となる(図113(a)の状態)。この状態では遊技者はV入賞装置900のV入賞口900aを狙い遊技球を発射しているため、V入賞装置900内に複数の遊技球が入球し、そのうちの1個が滞留部材900nによって滞留状態(図113の900h)となり、その他の遊技球は通常排出流路900e1を流下することとなる。尚、表示制御装置114によって実行される小当たり演出の時間については後述する。
【1137】
次に、主制御装置110による小当たり制御の流れを説明する。ここでは小当たり制御全体の時間を10秒と設定している。まず小当たり制御が開始されてから設定時間t1(6.5秒)が経過すると、上述した複数ソレノイドのうち、V入口ソレノイドがオフ状態となり、開閉扉900f1が閉鎖する。開閉扉900f1が閉鎖することによりV入賞装置900内に新たな遊技球が入賞することが無くなる。次いで、設定時間t2(9秒)が経過し、滞留ソレノイド209aがオフ状態となり滞留部材900nが開状態(退避状態)となり、滞留部材900nによって滞留していた遊技球が特別排出経路900e2へと流下していく。設定時間t2は、設定時間t1経過時にV入賞装置900内に存在していた遊技球が通常排出流路900e1を流下するのに十分な時間が設定してあるため、設定時間t2経過時にV入賞装置900内には滞留部材900nによって滞留されていた遊技球のみが特別排出流路900e2を流下することとなる。次いで、設定時間t3(1秒)が経過し、流路ソレノイド900kがオフ状態となり特別排出流路900e2の入り口の開口面を切替部材900hの誘導片900h2が塞ぐ。設定時間t3は設定時間t2経過時に特別排出流路900e2を流下する遊技球を誘導片900h2の可動範囲より下流に流下させるのに十分な時間が設定されている。
【1138】
このように滞留ソレノイド209aと流路ソレノイド900kとを時間差を設けて駆動させることで、誘導片900h2の可動範囲内に滞留部材900nによって遊技球を滞留させたとしても、誘導片900h2と滞留部材900nによって滞留させた遊技球とが干渉することなく、確実に特別排出流路900e2へと流下させることができるため、装置のコンパクト化を図ることが出来る。
【1139】
最後に、特別排出流路900e2を流下した遊技球がV入賞スイッチ900e3を通過したことに基づいて、主制御装置110では小当たり遊技制御を終了し、大当たり遊技制御を行い、特定入賞口が開放される。
【1140】
次に、図123(b)を参照して図123(a)と相違する点を説明する。図123(b)は、第2入賞口640への入賞に基づく第2特別図柄の抽選結果が大当たり(図柄当たり)であるため、V入賞装置900の作動は行われない。つまり、主制御装置110による第1特別図柄の変動制御が終了後、大当たり制御が開始される。その間表示制御装置114では第2特別図柄が変動中であることを示す第2特別図柄変動演出が実行される。
【1141】
ここで、図123(a)にて表示制御装置114が実行する演出と図123(b)にて表示制御装置114が行う演出の時間の関係について説明する。図123(a)では第2特別図柄の変動時間(10秒)と小当たり演出時間(10秒)の合算が20秒で設定されており、図123(b)では第2特別図柄の変動時間が20秒で設定されている。これは、第2特別図柄の抽選結果に基づく大当たりが上述したV入賞当たり又は図柄当たりの何れかであっても大当たり遊技が開始されるタイミング、つまり、第1可変入賞装置65(特定入賞口65a)が開放するタイミングを合わせるためであり、このように構成することで、遊技者に対して第2特別図柄の抽選結果を把握させないようにし、表示制御装置が実行する演出を最後まで楽しませることができる。
【1142】
次に、図124図127を参照して演出制御装置114によって実行される第3図柄表示装置81上の演出表示について説明する。図124(a)は本制御例における時短遊技開始時の演出画像である。第3図柄表示装置81の右上側には第2特別図柄の変動表示(動的表示)を示す変動表示領域が、第3図柄表示装置81の左上側には第2特別図柄の抽選保留数を示す保留表示領域が、第3図柄表示装置81の下側にはコメント表示および右打ち遊技を案内するコメント領域が、そして、中央部には遊技の進行に伴ってストーリー展開される演出領域が設けられている。図124(a)は、第2入賞口640への遊技球の入球が無い状態であるため、変動表示領域は変動していなことを示す表示が、保留表示領域では、保留が無いことを示す表示が、そして、コメント領域には現在のモード名と右打ち報知表示がされている。
【1143】
図124(b)は、第2特別図柄が変動中の演出画像である。図124(b)と異なる点は、変動表示領域が第2特別図柄が変動中であることを示す表示がされている点と、演出領域に分かれ道が表示されている点である。演出領域は第2特別図柄変動中において、キャラクターが洞窟の奥深くに進んで行く演出がなされており、第2入賞口640に遊技球が入賞する、つまり保留領域に保留ありの表示がされると、分かれ道の一方を進んでいく。このように、第3図柄表示装置81の演出領域にて表示されるストーリーの展開が第2入賞口640への入賞に基づいて行われるようにすることで、第2特別図柄変動中における遊技球の発射停止を防止し、確実に第2特別図柄の保留を確保できるようにしている。尚、本制御例では保留ありの表示に基づいて分かれ道の一方を選択し進んでいく制御を示したが、第2入賞口に遊技球が入賞する毎に分かれ道を進むようにしてもよいし、遊技者が所定の操作手段を操作することで進行すべき道を選択し、当該選択完了後に発生した第2入賞口640への遊技球の入賞を起因として選択された道に進むよう制御してもよい。更に、当該変動中の第2特別図柄の抽選結果や保留されている第2特別図柄の抽選結果に基づいて分かれ道の色調やデザインを変更してもよい。このようにすることで、演出領域で進行されるストーリーの展開に遊技者が参加できるとともに、第2特別図柄の抽選結果を示唆する演出を味わうことができることから、第2特別図柄変動中における遊技球の発射停止をより一層防止することができる。
【1144】
次に図125(a)は、第2特別図柄の抽選結果が小当たりの場合における変動停止後の演出画像である。演出領域では扉が、変動表示領域は小当たりを示す確定表示が、保留表示領域では、保留があることを示す表示が、そして、コメント領域には右打ち報知表示がされている。本演出画像が表示されているときは、遊技盤面右下側でV入賞装置900が開放されている状態であるため、右打をしてV入賞装置900を狙うようコメント表示がされ、V入賞装置900への遊技球の入賞に基づいて演出領域ではキャラクターが扉を破壊する演出が実行される。又、演出領域に表示される扉の色調やデザインは当該変動の第2特別図柄の抽選結果や保留されている第2特別図柄の抽選結果に基づいて変更されるものである。
【1145】
尚、第2特別図柄の抽選結果が大当たりの場合も、同じタイミングで同じ演出画像が表示される。ただし、図123の説明にて上述したように、第2特別図柄は未だ変動中であるため変動表示領域は変動中の表示がされることとなる。よって、表示表示領域を小さくしたり、第3図柄表示装置81以外に設けたりすることでより一層第2特別図柄の抽選結果が小当たりであるか大当たりであるかを遊技者に把握され難くすることができる。
【1146】
また、第2特別図柄の抽選結果が外れの場合の変動パターンを10秒(本制御例では0.5秒)とするならば、このタイミングで扉が出てこない演出画像を表示すればよい。
【1147】
次に図125(b)は、遊技球がV入賞装置900内の特別排出流路900e2に設けられたV入賞スイッチ900e3を通過したときの演出画像であって、演出領域では図125(a)の演出領域で表示した扉から怪獣が登場する。扉の中から登場するキャラクターの種類については図127にて後述する。怪獣が登場した場合は、図126に示す大当たり演出に移行する。図126(a)は大当たり中の演出画像である。大当たり中の演出画像は演出領域にて行われるバトル演出がメインとなるため、変動表示領域および保留表示領域は目立たない箇所又は第3図柄表示装置81外の適宜位置に移動される。代わりに大当たりのラウンド数表示や大当たり中の出玉表示(図示せず)が表示される。図126(b)では大当たり中のバトル演出において怪獣を討伐した際の演出画像である。バトル演出において怪獣を討伐したときは、少なくともあと一回大当たりがある状態(保留されている第2特別図柄の抽選結果が大当たり又は大当たり後に時短遊技が付与される状態)である。一方、図126(c)では大当たり中のバトル演出において怪獣に敗北した際の演出画像であり。バトル演出において怪獣に敗北したときは、通常遊技状態に移行する状態(第2特別図柄の保留が無く、大当たり後に時短遊技が付与されない状態)である。尚、一旦バトルに敗北する演出画像を表示させた後に、復活して怪獣を討伐するような所謂復活演出を設けてもよい。また、小当たり中にV入賞しなかった場合は、扉が開かない演出となる(図示せず)。
【1148】
次に、図127を参照して、図125(a)にて表示した扉から登場するキャラクターについて説明する。図127(a)は第2特別図柄の抽選結果が大当たり(特別図柄2乱数テーブル202a2にて第1当たり乱数カウンタ値C1が「0」)の場合に表示される。
【1149】
図127(b)は第2特別図柄の抽選結果及び保留されている第2特別図柄の抽選結果がともに時短付小当たり(特別図柄2乱数テーブル202e2にて小当たり種別カウンタ値C5が「0~49」)の場合に表示される。つまり、少なくともあと3回は大当たりが付与される状態となるプレミア演出となる。
【1150】
以上、演出制御装置114によって実行される第3図柄表示装置81上の演出表示について説明したが、図123にて示したように第2特別図柄の抽選に基づくどの大当たりも、大当たり状態の開始を同一タイミングに設定し、且つ、図125(b),図127に示すように第3図柄表示装置81にて大当たりの種別を表示するタイミングも同一タイミングとしたため、遊技者に第2特別図柄の抽選結果を把握し難くさせることができる。
【1151】
又、図124(b),図125(a)の表示を行うことで、遊技者による遊技球発射の停止を抑制し、第2特別図柄の保留を確実に獲得させ且つV入賞装置への入賞を確実に行わせることができる。
【1152】
<第5制御例における主制御装置が実行する制御処理について>
次に、図128図152を参照して、本第5制御例における主制御装置110のMPU201が実行する制御処理について説明する。本第5制御例では、上述した第1制御例に対し、タイマ割込み処理においてV入口通過処理とV通過処理とを実行する点と、タイマ割込み処理における特別図柄変動処理、始動入賞処理、普通図柄変動処理の一部処理が変更されている点と、メイン処理において大当たり制御処理2と小当たり制御処理とを実行する点とで相違する。その他の点は同一であるため、同一の部分には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【1153】
まず、図128を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理について説明する。図128は、本第5制御例におけるタイマ割込処理についてのフローチャートである。このタイマ割込処理のうち、S101~S103、S107、S108~S109の各処理では、それぞれ第1制御例におけるタイマ割込処理(図63参照)のS101~S103、S107、S108~S109の各処理と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。本第5制御例では、タイマ割込処理の中で実行されるS104の特別図柄変動処理(図129参照)、S105の始動入賞処理(図134参照)、S106の普通図柄変動処理(図136参照)の中の一部の処理と、後述するS140のV入口通過処理(図137参照)、S141のV通過処理(図138参照)が行われる点において、第1制御例と相違する。
【1154】
まず、図129を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理(S104)の第1制御例との相違点を説明する。図129は、タイマ割込処理(図128参照)の中で実行される特別図柄変動処理(S104)を示すフローチャートであり、S240~S244の処理が、第1制御例と相違する。その他の処理は、上述した第1制御例と同一であるので、その詳細な説明を省略する。
【1155】
S240の特別図柄変動開始処理2は、第1制御例の特別図柄変動開始処理に代えて行われる(S213、図64参照)。特別図柄変動開始処理2(S240)の詳細は、図130図132を参照して後述する。
【1156】
S241~S242の処理は、第1制御例のS219の処理に代えて行われる。具体的には、変動時間経過後(S214:Yes)に今回の抽選結果が大当たりであると判別された場合は(S216:Yes)、大当たり種別に基づいて、特定入賞口の開放シナリオを設定し(S217)、大当たりの開始を設定する(S218)。次いで、大当たり開始フラグ203v1と大当たり中フラグ203v2とをオンに設定し(S241)、時短中カウンタ203tを0に設定して、本処理を終了する。
【1157】
S241の処理において大当たり開始フラグ203v1と大当たり中フラグ203v2とがオンに設定されることにより、後述する大当たり制御処理2(図140)において、大当たり開始タイミングであるか否か、大当たり遊技中であるか否かを判別することが可能となる。
【1158】
また、S242の処理において時短中カウンタ203tを0に設定することにより、大当たり遊技が開始されると時短遊技が終了するように構成されている。
【1159】
一方、S216の処理において、今回の抽選結果が大当たりでないと判別された場合は(S216:No)、今回の抽選結果が小当たりであるか否かを判別する(S243)。
【1160】
S243の処理において、今回の抽選結果が小当たりであると判別された場合は(S243:Yes)、小当たり開始設定処理を実行し(S244)、本処理を終了する。一方、S243の処理において、今回の抽選結果が小当たりでないと判別された場合は、上述した第1制御例と同様にS220~S221の処理を実行し、本処理を終了する。
【1161】
本制御例では、上述したように、各特別図柄の抽選において小当たりとなるように構成したため、S243~244の処理により抽選結果が小当たりであると判別された場合に、小当たり遊技を開始するように構成されている。S244の処理の詳細については、図133を参照して後述する。
【1162】
次いで、図130図132を参照して、特別図柄変動開始処理2について説明する。まず、図130は、第1制御例のS213の特別図柄変動開始処理に代えて実行される特別図柄変動開始処理2を示すフローチャートである。特別図柄変動開始処理2(S240)では、まず、時短中であるか否かを判定する(S4001)。時短中ではない場合(S4001:No)、通常変動開始処理(S4002)を実行し、本処理を終了する。一方、時短中である場合(S4001:Yes)、時短変動開始処理(S4003)を実行し、本処理を終了する。
【1163】
次いで、上述した特別図柄変動開始処理2(S240)の中で実行される、通常変動開始処理(S4002)及び時短変動開始処理(S4003)について説明する。
【1164】
まず、図131を参照して通常変動開始処理(S4002)について説明する。図131は、特別図柄変動開始処理2(図130のS240参照)の中で実行される通常変動開始処理(S4002)を示すフローチャートである。
【1165】
通常変動開始処理では、まず特別図柄保留球格納エリア203aにおける実行エリアのデータを取得する(S4101)。その後、取得した特別図柄の種別に対応した特別図柄大当たり乱数テーブルに基づいて、抽選結果を取得する(S4102)。具体的には、第1入賞口64への入球に基づく第1特別図柄の抽選であれば、特別図柄1乱数テーブル202a1(図117(b)参照)を参照して大当たりまたは小当たりの判別を行い、第2入賞口640への入球に基づく第2特別図柄の抽選であれば、特別図柄2乱数テーブル202a2(図117(c)参照)を参照して大当たりまたは小当たりの判別を行う。
【1166】
次いで、抽選結果が大当たりであるか否かを判定する(S4103)。抽選結果が大当たりである場合(S4103:Yes)、特別図柄と大当たり種別とに対応した通常大当たり時の表示態様を設定する(S4104)。その後、変動種別カウンタの値に基づいて通常大当たり変動パターンを決定し(S4105)、本処理を終了する。
【1167】
一方、抽選結果が大当たりではない場合(S4103:No)、さらに、抽選結果が小当たりか否かを判定する(S4106)。抽選結果が小当たりである場合(S4106:Yes)、特別図柄と大当たり種別とに対応した通常小当たり時の表示態様を設定する(S4107)。その後、変動種別カウンタの値に基づいて通常小当たり変動パターンを決定し(S4108)、本処理を終了する。
【1168】
抽選結果が小当たりではない場合(S4106:No)、特別図柄に対応した通常外れ時の表示態様を設定する(S4109)。その後、保留球数に基づいて通常外れ時の変動パターンを決定し(S4110)、本処理を終了する。
【1169】
次に、図132を参照して、時短変動開始処理(S4003)について説明する。図132は、特別図柄変動開始処理2(S240、図130参照)の中で実行される時短変動開始処理(S4003)を示すフローチャートである。この時短変動開始処理(S4003)では、上述した通常変動開始処理(S4002)に対し、時短用の表示態様と変動パターンとを設定(決定)する点で相違し、その他の点は同一であるため、その詳細な説明を省略する。S4105、S4108、S4110において決定される時短用の変動パターンは、上述したように時短用変動パターンテーブル202d4(図120(d)参照)に基づいて決定されるものである。
【1170】
次に、図133を参照して、上述した第5制御例で加えられた処理である小当たり開始設定処理について説明する。図133は、特別図柄変動開始処理2(S240)の中で実行される、小当たり開始設定処理(S244)を示すフローチャートである。
【1171】
小当たり開始設定処理(S244)では、まず、V入口ソレノイドの開放シナリオを設定する(S4301)。その後、小当たり種別C又はDであるか否か判定する(S4302)。小当たり種別C又はDではない場合(S4302:No)、S4303~S4306の処理をスキップして、S4307の処理へ移行する。
【1172】
小当たり種別C又はDである場合は(S4302:Yes)、流路ソレノイド900kの開放シナリオを設定する(S4303)。次いで、小当たり種別がCであるか否かを判定する(S4304)。小当たり種別がCである場合(S4304:Yes)、V通過時大当たり種別値に大当たり種別Dを設定し、S4307の処理へ移行する。
【1173】
一方、小当たり種別がCではない場合(S4304:No)、V通過時大当たり種別値に大当たり種別Dを設定し、S4307の処理へ移行する。
【1174】
S4302、S4305またはS4306の処理を終えると、小当たり種別に基づいて、小当たりの開始を設定する(S4307)。次いで、小当たり開始フラグ203w1、小当たり中フラグ203w2をオンに設定し(S4308)、本処理を終了する。
【1175】
次に、図134を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される始動入賞処理(S105)について説明する。図134は、本第5制御例におけるタイマ割込処理(図128参照)の中で実行される始動入賞処理(S105)を示すフローチャートである。
【1176】
この始動入賞処理(S105)では、上述した第1制御例と同様にS401~405の処理を実行する。S405の処理を終えると、各種カウンタ値を取得して、特別図柄1保留球格納エリアにその取得した値を格納する(S406)。このS406では、本制御例において新たに設けた小当たり種別カウンタC5の値も取得し、格納するようにしている。
【1177】
次いで、S407~S408の処理を実行する。S408の処理を終えると、特別図柄2保留球数カウンタの値(N2)が1より小さいか否かを判別する(S409)。S409の処理では、本制御例において、第2特別図柄の抽選における保留数の上限を1とするため、このように構成している。
【1178】
S409の処理において、特別図柄2保留球数カウンタの値(N2)が1より小さいと判別された場合(S409:Yes)、第1制御例と同様に、S410~S411の処理を実行する。S411の処理を終えると、各種カウンタ値を取得して、特別図柄2保留球格納エリアにその取得した値を格納する(S412)。このS412では、上述したS406の処理と同様に、本制御例において新たに設けた小当たり種別カウンタC5の値も取得し、格納するようにしている。
【1179】
S407,S409またはS412の処理を終えると先読み処理2(S440)を実行し、本処理を終了する。
【1180】
次に、図135を参照して、先読み処理2(S440)について説明する。図135は、第1制御例の始動入賞処理(図66参照)において実行されるS413の先読み処理に代えて、始動入賞処理(図134参照)の中で実行される先読み処理2(S440)を示すフローチャートである。
【1181】
先読み処理2では、まず新たな入賞があったか否かを判定する(S4401)。新たな入賞がない場合(S4401:No)、そのまま本処理を終了する。一方、新たな入賞があった場合(S4401:Yes)、次い