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特開2022-98267情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022098267
(43)【公開日】2022-07-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/22 20180101AFI20220624BHJP
   G10L 15/00 20130101ALI20220624BHJP
【FI】
G06Q50/22
G10L15/00 200Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020211703
(22)【出願日】2020-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】藤崎 克己
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA13
(57)【要約】
【課題】音声通話を用いた作業の円滑化を支援すること。
【解決手段】情報処理装置は、複数の作業者のそれぞれが使用する端末に入力された発話に係る音声データを受信する音声通信制御部と、前記音声データに基づいて、前記発話の内容を特定する音声解析制御部と、記憶部に登録された作業に関する通知の中に、作業者が確定していない第1の通知が有れば、前記作業者の識別情報に基づいて識別された第1の作業者を前記第1の通知に係る作業の担当者として特定する作業登録部と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の作業者のそれぞれが使用する端末に入力された発話に係る音声データを受信する音声通信制御部と、
前記音声データに基づいて、前記発話の内容を特定する音声解析制御部と、
記憶部に登録された作業に関する通知の中に、作業者が確定していない第1の通知が有れば、前記作業者の識別情報に基づいて識別された第1の作業者を前記第1の通知に係る作業の担当者として特定する作業登録部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記音声通信制御部は、前記端末に入力された発話に係る前記作業者に対応する識別情報を受信し、
前記作業登録部は、前記複数の作業者のうち、音声通信制御部が受信した前記識別情報に対応する前記第1の作業者を前記第1の通知に係る作業の担当者として特定する、
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記作業登録部は、前記担当者を特定した場合には、前記第1の通知に係る作業の担当者が確定したことを示す情報を前記第1の通知に対応付けて前記記憶部に登録する、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記作業登録部は、前記第1の通知において作業者が指定されている場合には、前記第1の作業者が前記第1の通知において指定されている作業者に一致する場合に、前記担当者が確定したことを示す情報を、前記第1の通知の内容に対応付けて前記記憶部に登録する、
ことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記作業登録部は、前記発話の内容に基づいて、前記担当者が確定したことを示す情報を前記第1の通知に対応付けて前記記憶部に登録するか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項3又は4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記作業登録部は、複数の前記第1の通知が前記記憶部に登録されている場合であって、前記発話の内容が作業内容を含まない場合には、前記第1の通知において指定されている作業者が前記第1の作業者と一致する全ての前記第1の通知に対応付けて、前記担当者が確定したことを示す情報を前記記憶部に登録する、
ことを特徴とする請求項3乃至5いずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記作業登録部は、前記複数の前記第1の通知が前記記憶部に登録されている場合であって、前記発話の内容が作業内容を含む場合には、前記第1の通知において指定されているが前記第1の作業者と一致し、かつ、前記発話の内容が含む作業内容と一致する作業内容を含む前記第1の通知に対応付けて、前記担当者が確定したことを示す情報を前記記憶部に登録する、
ことを特徴とする請求項3乃至6いずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記作業登録部は、前記第1の通知において作業者が指定されていない場合には、前記第1の通知において指定されている作業内容と、前記発話の内容に含まれる作業内容とが一致する場合に、前記第1の作業者を示す情報と前記担当者が確定したことを示す情報とを前記第1の通知に対応付けて前記記憶部に登録する、
ことを特徴とする請求項3乃至7いずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項9】
複数の作業者のそれぞれが使用する端末と、情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記端末に入力された発話に係る音声データを受信する音声通信制御部と、
前記音声データに基づいて、前記発話の内容を特定する音声解析制御部と、
記憶部に登録された作業に関する通知の中に、作業者が確定していない第1の通知が有れば、前記作業者の識別情報に基づいて識別された第1の作業者を前記第1の通知に係る作業の担当者として特定する作業登録部と、
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項10】
複数の作業者のそれぞれが使用する端末に入力された発話に係る音声データを受信する音声通信制御手順と、
前記音声データに基づいて、前記発話の内容を特定する音声解析制御手順と、
記憶部に登録された作業に関する通知の中に、作業者が確定していない第1の通知が有れば、前記作業者の識別情報に基づいて識別された第1の作業者を前記第1の通知に係る作業の担当者として特定する作業登録手順と、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
複数の作業者のそれぞれが使用する端末に入力された発話に係る音声データを受信する音声通信制御手順と、
前記音声データに基づいて、前記発話の内容を特定する音声解析制御手順と、
記憶部に登録された作業に関する通知の中に、作業者が確定していない第1の通知が有れば、前記作業者の識別情報に基づいて識別された第1の作業者を前記第1の通知に係る作業の担当者として特定する作業登録手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
介護の現場では、複数の介護スタッフが複数の被介護者を介護する上で、スケジュール表が作成される。各介護スタッフは、スケジュール表に従って計画的に介護作業を進める。但し、ナースコールや被介護者の体調の変化によるスケジュール変更等に応じて、計画されていない作業が突発的に発生する場合も有る。
【0003】
スケジュール表に記載されていない作業を行った介護スタッフは、作業記録を残すのが一般的である。作業記録には、誰(介護スタッフ)が誰(被介護者)に対してどのような作業を行ったのか等が残される。
【0004】
但し、介護スタッフの作業状況によっては、直ちに作業記録を残すことができない場合が有る。この場合、介護スタッフは、作業の実施から時間が経過した後に、自らの記憶に基づいて作業記録を残すことになる。したがって、実施した作業の記録に漏れが発生してしまう。
【0005】
他方において、従来、介護の現場において、音声通話を利用した作業の円滑化が検討されている(例えば、特許文献1)。
【0006】
また、複数人が構成するグループ内での音声通話を可能にする技術(以下、「グループ通話技術」という。)が存在する。グループ通話技術によれば、グループ内の或る人の発話をグループ内の全員に配信することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
介護の現場においても、介護スタッフがグループ通話技術を利用して、作業記録を電子的に残すことができれば、より一層の作業の円滑化を期待することができる。例えば、或る作業の実施の必要性に気付いた或る介護スタッフが、当該作業の実施を特定又は不特定の介護スタッフに対して音声通話を利用して即時的に通知することができる。
【0008】
しかしながら、グループ通話技術を利用して作業記録を電子的に残すためには、音声通話を利用して通知された作業を担当する介護スタッフが誰であるのかを、コンピュータが特定できなければ、音声通話を用いた作業の円滑化を効果的に図ることが困難である。
【0009】
このような問題は、介護作業のみならず、各種の作業に関して共通のものであると考えられる。
【0010】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、音声通話を用いた作業の円滑化を支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで上記課題を解決するため、情報処理装置は、複数の作業者のそれぞれが使用する端末に入力された発話に係る音声データを受信する音声通信制御部と、前記音声データに基づいて、前記発話の内容を特定する音声解析制御部と、記憶部に登録された作業に関する通知の中に、作業者が確定していない第1の通知が有れば、前記作業者の識別情報に基づいて識別された第1の作業者を前記第1の通知に係る作業の担当者として特定する作業登録部と、を有する。
【発明の効果】
【0012】
音声通話を用いた作業の円滑化を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1の実施の形態における情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】第1の実施の形態における業務サーバ10のハードウェア構成例を示す図である。
図3】第1の実施の形態における情報処理システムの機能構成例を示す図である。
図4】情報処理システムが実行する処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。
図5】情報処理システムが実行する処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。
図6】通話グループ記憶部22の構成例を示す図である。
図7】音声テキスト記憶部122の構成例を示す図である。
図8】通知テキストデータに合致する発話パターンの一例を示す図である。
図9】第1の実施の形態における通知テキストデータに対する発話パターンの適用結果の一例を示す図である。
図10】項目名定義の第1の例を示す図である。
図11】第1の実施の形態における通知テキストデータから抽出された各キーワードの項目名の特定結果の一例を示す図である。
図12】種別定義記憶部124の構成例を示す図である。
図13】作業内容定義記憶部125の構成例を示す図である。
図14】第1の実施の形態における作業スケジュール記憶部128への作業通知の登録例を示す図である。
図15】設備情報記憶部126の構成例を示す図である。
図16】応答音声データの記録による音声テキスト記憶部122の更新例を示す図である。
図17】応答テキストデータに合致する発話パターンの第1の例を示す図である。
図18】項目名定義の第2の例を示す図である。
図19】第1の実施の形態における応答テキストデータから抽出された各キーワードの項目名の特定結果の一例を示す図である。
図20】応答変換情報記憶部127の構成例を示す図である。
図21】第1の実施の形態における作業スケジュール記憶部128の更新例を示す図である。
図22】作業スケジュール画面の第1の表示例を示す図である。
図23】作業スケジュール画面の第2の表示例を示す図である。
図24】メッセージの配信処理の処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。
図25】メッセージグループ情報テーブルの構成例を示す図である。
図26】メッセージの表示例を示す図である。
図27】第2の実施の形態における通知テキストデータに対する発話パターンの適用結果の一例を示す図である。
図28】第2の実施の形態における通知テキストデータから抽出された各キーワードの項目名の特定結果の一例を示す図である。
図29】第2の実施の形態における作業スケジュール記憶部128への作業通知の登録例を示す図である。
図30】応答テキストデータに合致する発話パターンの第2の例を示す図である。
図31】第2の実施の形態における応答テキストデータに対する発話パターンの適用結果の一例を示す図である。
図32】第2の実施の形態における応答テキストデータから抽出された各キーワードの項目名の特定結果の一例を示す図である。
図33】第2の実施の形態における作業スケジュール記憶部128の更新例を示す図である。
図34】作業スケジュール画面の第3の表示例を示す図である。
図35】作業スケジュールの更新処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、第1の実施の形態における情報処理システムの構成例を示す図である。本実施の形態では、或る介護施設Xにおける複数人の介護スタッフ(以下、単に「スタッフ」という。)による、介護施設Xへの入居者(被介護者)に対する作業である介護作業を作業者によって行われる作業の一例として説明する。
【0015】
図1に示される介護施設Xにおいて、複数人のスタッフのそれぞれは、1つの通話器60及び1つのスタッフ端末50を携帯する。また、1以上の表示端末70及び1以上の登録端末80が、介護施設X内の所定の位置に有る。
【0016】
各スタッフ端末50、各表示端末70及び各登録端末80は、インターネット等のネットワークを介して業務サーバ10に接続可能である。各スタッフ端末50は、更に、インターネット等のネットワークを介して通話サーバ20及びメッセージ通信サーバ30に接続可能である。業務サーバ10は、インターネット等のネットワークを介して通話サーバ20、メッセージ通信サーバ30及び音声解析サーバ40に接続可能である。
【0017】
通話器60は、マイク及びイヤホンを含む、インカム又はトランシーバ等である。通話器60は、ヘッドセットのようにウェアラブルな形状を有していてもよいし、手に持って使用可能な形状を有していてもよい。
【0018】
スタッフ端末50は、例えば、スマートフォン又はタブレット端末等である。スタッフ端末50は、通話器60と近距離無線通信によって通信可能である。スタッフ端末50は、通話器60が入力した音声(すなわち、スタッフの発話内容)を示す音声データを通話器60から受信し、当該音声データを通話サーバ20へ送信するとともに、通話サーバ20が配信する音声データを受信し、当該音声データ出力する。スタッフ端末50は、また、インターネット等を介して接続するメッセージ通信サーバ30が配信する、各スタッフ端末50からの音声データがテキスト化されたテキストデータを受信し、当該テキストデータを表示する。その結果、各スタッフは、音声及びテキストによって、作業に関する通知(以下、「作業通知」という。)の内容及び作業通知に係る作業を実施するスタッフを知ることができる。
【0019】
通話サーバ20は、各スタッフ端末50間での音声通話を支援する1以上のコンピュータである。通話サーバ20は、いずれかのスタッフ端末50から受信した音声データを、他の各スタッフ端末50に配信する。
【0020】
登録端末80は、各入居者に対する作業スケジュール(又は作業予定)を示す情報(以下、「作業スケジュール情報」という。)の入力を受け付け、当該作業スケジュール情報を業務サーバ10に登録するPC(Personal Computer)等のコンピュータである。
【0021】
業務サーバ10は、介護施設Xにおける業務(介護作業)の支援に特化した情報処理を実行する1以上のコンピュータである。例えば、業務サーバ10は、通話サーバ20が各スタッフ端末50から受信する音声データを取得し、当該音声データに基づいて、いずれかの入居者に関する作業通知の内容を特定する。作業通知は、例えば、スタッフ内のリーダ又はいずれかのスタッフによって発話される。複数のスタッフのうち、当該作業通知に対応可能なスタッフは、当該作業通知に対して了解した旨の発話(応答)を行う。当該応答に係る発話を入力したスタッフ端末50は、当該応答を示す音声データと、当該スタッフ端末50に対応するスタッフの識別情報を通話サーバ20へ送信する。業務サーバ10は、当該応答を示す音声データ及び当該識別情報を通話サーバ20から取得すると、当該識別情報に基づいて、作業通知に係る作業を実施するスタッフ(作業者)を特定する。なお、業務サーバ10は、スタッフの識別情報を通話サーバ20から取得せず、通話サーバ20から取得した音声データを解析し、複数のスタッフのそれぞれに対応する声紋など識別情報に基づいて、音声データに係る発話を行ったスタッフを識別し、識別したスタッフを作業通知に係る作業を実施するスタッフ(作業者)として特定してもよい。また、業務サーバ10は、他の装置で行われた音声データの解析やスタッフの識別の結果を取得してもよい。いずれの場合、業務サーバ10は、スタッフの識別情報に基づいて識別されたスタッフを作業通知に係る作業を実施するスタッフ(作業者)として特定する。
【0022】
音声解析サーバ40は、業務サーバ10がスタッフ端末50から受信した音声データに対して音声認識を適用し、当該音声データをテキストデータに変換する1以上のコンピュータである。業務サーバ10は、音声解析サーバ40による変換結果を利用して、作業通知の内容の特定等を行う。
【0023】
メッセージ通信サーバ30は、業務サーバ10が受信した音声データについての音声解析サーバ40による変換結果であるテキストデータを、各スタッフ端末50へ配信する。したがって、各スタッフは、スタッフ端末50を参照して、各スタッフの発話内容の履歴を確認することができる。
【0024】
表示端末70は、業務サーバ10によって管理される作業のスケジュールを俯瞰的に示す情報を表示するPC、タブレット端末又はスマートフォン等である。その結果、複数人のスタッフの全員又は一部のスタッフは、複数の入居者に対する作業スケジュール又は各スタッフの作業スケジュールを把握することができる。
【0025】
図2は、第1の実施の形態における業務サーバ10のハードウェア構成例を示す図である。図2の業務サーバ10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU104、及びインタフェース装置105等を有する。
【0026】
業務サーバ10での処理を実現するプログラムは、CD-ROM等の記録媒体101によって提供される。プログラムを記憶した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
【0027】
メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従って業務サーバ10に係る機能を実行する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。
【0028】
なお、通話サーバ20、メッセージ通信サーバ30、音声解析サーバ40、スタッフ端末50、表示端末70及び登録端末80等も、図2に示されるようなハードウェアを含んでもよい。
【0029】
図3は、第1の実施の形態における情報処理システムの機能構成例を示す図である。図3において、スタッフ端末50は、通話アプリ51及びメッセージアプリ52等を有する。これら各アプリは、スタッフ端末50にインストールされた1以上のプログラムが、スタッフ端末50に実行させる処理により実現される。通話アプリ51は、通話サーバ20を介した他のスタッフ端末50との通話を実現するアプリケーションである。メッセージアプリ52は、メッセージ通信サーバ30を介した他のスタッフ端末50とのテキスト形式のメッセージでのやりとりを実現するためのアプリケーションである。
【0030】
表示端末70は、ブラウザ71を有する。ブラウザ71は、表示端末70にインストールされた1以上のプログラムが、表示端末70のCPUに実行させる処理により実現される。ブラウザ71は、業務サーバ10から取得される表示データに基づいて、各入居者に対する作業スケジュール又は各スタッフの作業スケジュールを示す画面の表示を表示端末70に実行させるWebブラウザである。
【0031】
登録端末80は、ブラウザ81を有する。ブラウザ81は、登録端末80にインストールされた1以上のプログラムが、登録端末80のCPUに実行させる処理により実現される。ブラウザ81は、各入居者に対する作業のスケジュールを登録させるための画面の表示と、当該画面に入力されたスケジュールの業務サーバ10への送信とを登録端末80に実行させるWebブラウザである。
【0032】
通話サーバ20は、通話制御部21を有する。通話制御部21は、通話サーバ20にインストールされた1以上のプログラムが、通話サーバ20のCPUに実行させる処理により実現される。通話サーバ20は、また、通話グループ記憶部22を利用する。通話グループ記憶部22は、例えば、通話サーバ20の補助記憶装置、又は通話サーバ20にネットワークを介して接続可能な記憶装置等を用いて実現可能である。
【0033】
通話制御部21は、各スタッフ端末50の通話アプリ51間の音声通話(すなわち、音声データの通信)を制御する。通話グループ記憶部22は、通話サーバ20が提供する音声通話サービスの利用契約を締結しているテナント(介護施設等の組織)ごとに、当該テナントにおいて音声通話を共有するグループの定義を記憶する。グループの定義とは、グループに属するユーザ(通話アプリ51のユーザ)に関する情報(ユーザID等)の集合の構成情報をいう。
【0034】
メッセージ通信サーバ30は、メッセージ通信部31を有する。メッセージ通信部31は、メッセージ通信サーバ30にインストールされた1以上のプログラムが、メッセージ通信サーバ30のCPUに実行させる処理により実現される。メッセージ通信部31は、業務サーバ10が送信を要求したメッセージをスタッフ端末50のメッセージアプリ52へ送信する。
【0035】
業務サーバ10は、音声通信制御部11、音声解析制御部12、作業登録部13、表示制御部14及びテキスト送信制御部15等を有する。これら各部は、業務サーバ10にインストールされた1以上のプログラムが、CPU104に実行させる処理により実現される。業務サーバ10は、また、音声データ記憶部121、音声テキスト記憶部122、項目名定義記憶部123、種別定義記憶部124、作業内容定義記憶部125、設備情報記憶部126、応答変換情報記憶部127、作業スケジュール記憶部128及びメッセージグループ記憶部129等を利用する。これら各記憶部は、例えば、補助記憶装置102、又は業務サーバ10にネットワークを介して接続可能な記憶装置等を用いて実現可能である。
【0036】
音声通信制御部11は、各スタッフ端末50が通話サーバ20へ送信する音声データ(すなわち、各スタッフによる発話内容が記録された音声データ)とスタッフIDとを通話サーバ20から受信する。スタッフIDとは、スタッフの識別情報である。音声通信制御部11は、当該音声データを音声データ記憶部121に記録すると共に当該音声データの解析を音声解析部41に要求する。
【0037】
音声解析制御部12は、音声通信制御部11が受信した音声データの解析を音声解析サーバ40へ要求し、音声解析サーバ40による解析結果を受信する。当該解析結果は、音声データに記録されている発話内容を示すテキストデータ及び当該テキストデータに含まれている、作業通知の内容等を特定するためのキーワード群を含む。音声解析制御部12は、当該テキストデータを、当該音声データに関連して(当該音声データとともに)音声通信制御部11が受信したスタッフID、及び当該音声データの記憶先(音声データ記憶部121)の識別情報(URL)に関連付けて音声テキスト記憶部122に記録する。音声解析制御部12は、また、当該各キーワードの意味(項目名)を、項目名定義記憶部123が記憶する情報に基づいて特定し、特定結果を作業登録部13へ通知する。当該特定結果は、作業通知の内容等を示す情報である。
【0038】
作業登録部13は、作業通知の内容を示す情報を作業スケジュール記憶部128に記録(登録)したり、作業通知に対する応答に基づく情報を作業スケジュール記憶部128に記録(登録)したりする。作業通知の内容を示す情報は、各スタッフの発話、又は登録端末80を利用することによって入力される。すなわち、作業通知の内容の登録は、発話によってだけでなく、登録端末80に対する入力によっても実施可能である。
【0039】
表示制御部14は、作業スケジュール記憶部128が記憶する情報に基づく画面に係る表示データを生成し、当該表示データを表示端末70へ送信する。当該画面は、入居者ごと又はスタッフに、作業スケジュールを示す画面である。
【0040】
テキスト送信制御部15は、作業登録部13からの要求に応じ、テキストデータであるメッセージの送信をメッセージ通信サーバ30へ要求する。
【0041】
音声解析サーバ40は、音声解析部41を有する。音声解析部41は、音声解析サーバ40にインストールされた1以上のプログラムが、音声解析サーバ40のCPUに実行させる処理により実現される。音声解析サーバ40は、また、発話パターン記憶部42を利用する。発話パターン記憶部42は、例えば、音声解析サーバ40の補助記憶装置、又は音声解析サーバ40にネットワークを介して接続可能な記憶装置等を用いて実現可能である。
【0042】
音声解析部41は、業務サーバ10の音声解析制御部12が解析を要求した音声データに対して音声認識を適用し、当該音声データをテキストデータへ変換する。音声解析部41は、また、発話パターン記憶部42に記憶されている発話パターンに基づいて、当該テキストデータからキーワードを抽出する。発話パターンとは、作業通知に関する発話内容についてのパターン(テンプレート)を示す情報である。本実施の形態では、作業通知の発話内容のパターンが予め決まっており、作業通知を行うスタッフは、当該パターンに基づいて発話を行う。
【0043】
なお、図3が示す各機能部の配置は一例にすぎない。例えば、業務サーバ10は、通話サーバ20、音声解析サーバ40、及びメッセージ通信サーバ30のいずれか1以上を兼ねてもよいし、他のサーバ同士が組み合わされてもよい。また、音声データは、音声データ記憶部121ではなく、クラウドストレージサービスが記憶するようにしてもよい。また、スタッフ端末50が有する通話アプリ51及びメッセージアプリ52を、一つのアプリケーションが実現してもよい。
【0044】
以下、情報処理システムが実行する処理手順について説明する。図4及び図5は、情報処理システムが実行する処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。
【0045】
例えば、スタッフ内のいずれか一人(例えば、リーダ等)であるスタッフAが、いずれ特定のスタッフ(ここでは、スタッフC)を指定した作業通知に関する発話を行うと(S101)、スタッフAの通話器60は、当該発話の内容を示す音声データ(以下、「通知音声データ」という。)をスタッフAのスタッフ端末50へ送信する(S102)。当該スタッフ端末50の通話アプリ51は、通知音声データと、当該スタッフ端末50が予め記憶している、通話サーバ20に対するユーザIDとを含むデータを通話サーバ20に送信する(S103)。なお、本実施の形態では、便宜上、通話サーバ20のユーザIDは、スタッフIDと共通であるとする。但し、スタッフ端末50は、当該スタッフ端末50に対応するスタッフの識別情報として、当該スタッフ端末50のID(以下、「端末ID」という。)を送信してもよい。
【0046】
通話サーバ20の通話制御部21は、通知音声データ及び当該スタッフID(以下、「通知元スタッフID」という。)を含むデータを受信すると、当該データから通知元スタッフIDを取得することで、通知元のスタッフを特定する(S104)。なお、スタッフIDが端末IDである場合、通話制御部21は、スタッフIDと端末IDとの対応情報に基づいて、通知元のスタッフを特定すればよい。
【0047】
続いて、通話制御部21は、通知音声データの送信元(すなわち、スタッフA)のスタッフ端末50以外のスタッフ端末50であって、スタッフAと同一グループに属するスタッフ端末50に対して通知音声データを配信する(S105)。なお、通話制御部21は、スタッフAと同一グループに属するスタッフ端末50を、通話グループ記憶部22を参照して特定する。
【0048】
図6は、通話グループ記憶部22の構成例を示す図である。図6が示すように、通話グループ記憶部22は、テナントIDごと、かつ、グループごとに、当該グループのグループIDと、当該グループに属する各スタッフのスタッフIDとを対応付けて記憶する。テナントIDとは、通話サーバ20が提供する音声通話サービスの利用契約を締結しているテナントの識別情報をいう。本実施の形態において、介護施設Xは、テナントの一つである。なお、本実施の形態において、スタッフIDは、便宜上、テナント及びグループを跨いで一意であるとする。
【0049】
通話制御部21は、通話グループ記憶部22を参照することにより、通知元スタッフIDと同じグループに属する各スタッフのスタッフIDを特定することができる。したがって、通話制御部21は、ステップS105において、特定した各スタッフIDに対応するスタッフ端末50に対して通知音声データを配信することができる。
【0050】
通知音声データを受信した各スタッフ端末50が、当該スタッフ端末50に無線接続する通話器60に通知音声データを送信すると(S106)、当該通話器60は、通知音声データに基づいて音声(スタッフAの発話内容である作業通知)を再生する(S107)。その結果、スタッフAと同一グループの各スタッフは、作業通知の内容を音声によって確認することができる。
【0051】
一方、通話サーバ20の通話制御部21は、通知元スタッフIDと共に、通知音声データを業務サーバ10の音声通信制御部11へ送信する(S108)。音声通信制御部11は、通知音声データを受信すると、通知音声データを音声データ記憶部121に記憶すると共に、通知音声データの記憶先の識別情報(URL(Uniform Resource Locator))等を音声テキスト記憶部122に記憶する(S109)。
【0052】
図7は、音声テキスト記憶部122の構成例を示す図である。図7に示されるように、音声テキスト記憶部122は、各発話に係る音声データについて、音声記録ID、スタッフID、音声URL及びテキストデータを記憶する。
【0053】
音声記録IDは、音声データの識別情報である。音声記録IDは、例えば、ステップS109において音声通信制御部11が割り当てる。スタッフIDは、当該音声データの発話元のスタッフのスタッフIDである。音声URLは、当該音声データの保存先のURLである。テキストデータは、当該音声データに対して音声認識を適用した結果として得られるテキストデータである。
【0054】
ステップS109の時点では、通知音声データについてテキストデータは得られていない。したがって、音声通信制御部11は、通知音声データに対する音声記録ID(以下、「通知音声記録ID」という。)を生成し、通知音声記録ID、通知元スタッフID及び通知音声データの保存先のURL(以下、「通知音声URL」という。)を含み、テキストデータを含まないレコード(以下、「対象音声テキストレコード」という。)を音声テキスト記憶部122に記録する。なお、図7において、音声記録IDが「0003」であるレコードが、通知音声データに対応するレコードの一例である。但し、厳密には、上述したように、当該レコードのテキストデータは、この時点では登録されておらず、後段のステップS115において登録される。
【0055】
続いて、音声通信制御部11は、通知音声URLを音声解析制御部12へ転送する(S110)。音声解析制御部12は、通知音声URLが示す保存先からに通知音声データを取得する(S111)。続いて、音声解析制御部12は、通知音声データの解析要求を音声解析サーバ40へ送信する(S112)。当該解析要求は、通知音声データを含む。
【0056】
音声解析サーバ40の音声解析部41は、当該解析要求を受信すると、当該解析要求に含まれている通知音声データについて解析処理を実行する(S113)。当該解析処理において、音声解析部41は、通知音声データのテキストデータ(以下、「通知テキストデータ」という。)への変換(音声認識)と、通知テキストデータからのキーワード群の抽出とを実行する。音声解析部41は、キーワード群の抽出ために、発話パターン記憶部42に記憶されている発話パターン群のうち、通知テキストデータに合致する発話パターンを用いる。
【0057】
図8は、通知テキストデータに合致する発話パターンの一例を示す図である。図8が示す発話パターンp1において、[]で囲まれた部分は、発話パターン(発話のテンプレート)を構成する文字列(以下、便宜上、当該文字列を「タグ」という。)である。一方、<>で囲まれた部分は、発話パターンp1に基づいて抽出されるキーワードである。基本的に、タグは、キーワードの存在位置を示すものであり、タグ自身はキーワードの直後に出現する。但し、最初のタグ(図8では、「予約登録」)は、発話パターンの種別(換言すれば、発話内容の種別)を示すタグである。すなわち、通知テキストデータが、冒頭に「予約登録」を含む場合、通知テキストデータに対して発話パターンp1が適用される。なお、「予約登録」とは、特定のスタッフ又は不特定のスタッフに対する作業の予約(すなわち、作業通知)の登録を意味する。また、図8には、便宜上、発話パターンp1を構成する各項目の意味(項目名)が発話パターンp1の下に示されている。なお、発話パターンp1中の「/」は、「/」で接続された要素が選択的な関係を有することを示す。
【0058】
図9は、第1の実施の形態における通知テキストデータに対する発話パターンの適用結果の一例を示す図である。図9は、「予約登録Cさん16時から102号室Y様の機械浴介助をお願いします」という通知テキストデータに対する発話パターンp1の適用結果を示す。通知テキストデータから発話パターンp1への各矢印は、通知テキストデータの各部分と発話パターンp1の各部との対応関係を示す。図9が示すように、音声解析部41は、当該通知テキストデータから「予約登録,C,16,-,102,Y,機械浴介助」といった文字列(キーワード)を抽出する。当該文字列は、カンマ区切りでのキーワードの配列を示す。なお、発話パターンの種別を示すタグ(「予約登録」)は、キーワードとして抽出される。また、通知テキストデータに含まれていなかったキーワード(図9の例では、「時刻:分」は、「-」によって表現される。
【0059】
続いて、音声解析部41は、通知テキストデータ及び解析結果(抽出されたキーワードの配列)を含む応答を業務サーバ10の音声解析制御部12へ送信する(S114)。音声解析制御部12は、当該応答を受信すると、当該応答に含まれている通知テキストデータを音声テキスト記憶部122の対象音声テキストレコードに記憶する(S115)。
【0060】
続いて、音声解析制御部12は、音声解析部41からの応答に含まれている解析結果を構成する各キーワードについて、項目名定義記憶部123が記憶する項目名定義を参照して項目名を特定する(S116)。項目名を特定することは、各キーワードの意味を特定すること、ひいては、通知音声データが示す作業通知の内容を特定することと等価である。
【0061】
図10は、項目名定義の第1の例を示す図である。図10が示すように、項目名定義は、解析結果におけるキーワードの並び順に対応付けて項目名が定義されているデータである。或る項目名定義は、特定の発話パターンにする。但し、発話パターンと項目名定義との関係は1対1でなくてもよく、多対1であってもよい。図10は、発話パターンp1に対応する項目名定義を示す。
【0062】
図10の例では、解析結果の1番目のキーワードは「種別」である。「種別」の意味は上記した通り発話内容の種別である。2番目のキーワードは「作業者」である。「作業者」は、作業の通知先のスタッフのスタッフIDである。3番目のキーワードは、「時刻:時」である。4番目のキーワードは「時刻:分」である。「時刻:時」及び「時刻:分」の組合せで、作業を実施すべき時刻を示す。5番目のキーワードは「作業対象:部屋番号」である。「作業対象:部屋番号」は、作業の対象(すなわち、介護作業の場合は入居者)が所在する部屋の番号である。6番目のキーワードは「作業対象:名前」である。「作業対象:名前」は、作業対象の名前(すなわち、介護作業の場合は入居者の名前)である。7番目のキーワードは「作業内容」である。「作業内容」は、通知対象となっている作業の内容をいう。したがって、例えば、解析結果が「予約登録,C,16,-,102,Y,機械浴介助」である場合、音声解析制御部12は、当該解析結果に含まれている各キーワードについて、図11に示されるように項目名を特定する。
【0063】
図11は、第1の実施の形態における通知テキストデータから抽出された各キーワードの項目名の特定結果の一例を示す図である。図11の表の2行目は各キーワードを示し、1行目は各キーワードに対して音声解析制御部12が特定した項目名を示す。
【0064】
なお、音声解析制御部12は、項目名の特定後に、種別定義記憶部124及び作業内容定義記憶部125を参照して、未定義の種別又は未定義の作業内容が、種別又は作業内容のキーワードとして抽出されていないかを確認してもよい。
【0065】
図12は、種別定義記憶部124の構成例を示す図である。図12が示すように、種別定義記憶部124は、種別の候補(種別として用いることができる文字列)の一覧を記憶している。音声解析制御部12は、「種別」を項目名として特定したキーワードが、種別定義記憶部124に登録されていない場合、エラーを発生させてもよい。
【0066】
また、図13は、作業内容定義記憶部125の構成例を示す図である。図13が示すように、作業内容定義記憶部125は、作業内容の候補(作業内容として用いることができる文字列)の一覧を記憶している。音声解析制御部12は、「作業内容」を項目名として特定したキーワードが、作業内容定義記憶部125に登録されていない場合、エラーを発生させてもよい。
【0067】
音声解析制御部12がエラーを発生させた場合、以降の処理は実行されなくてもよい。
【0068】
続いて、音声解析制御部12は、図11が示すような特定結果を作業登録部13へ転送する(S117)。この際、音声解析制御部12は、ステップS110において音声通信制御部11から受信した音声URLに対応する音声記録IDを音声テキスト記憶部122(図7)を参照して特定し、特定した音声記録IDも作業登録部13へ転送する。
【0069】
続いて、作業登録部13は、当該特定結果及び当該音声記録IDを含むレコードを作業スケジュール記憶部128に登録することで、作業スケジュール記憶部128を更新する(S118)。
【0070】
図14は、第1の実施の形態における作業スケジュール記憶部128への作業通知の登録例を示す図である。図14が示すように、作業スケジュール記憶部128が記憶する1つのレコードは、「種別」、「作業対象」、「日付」、「時刻」、「作業内容」、「作業者」、「設備」、「作業者応答」及び「音声記録ID」等の項目を含む。「日付」、「設備」、「作業者応答」及び「音声記録ID」を除いて、各項目の意味は、項目名定義記憶部123(図10)に関連して説明した通りである。「日付」は、作業を実施すべき日付を示す項目である。「設備」は、設備の利用が必要な作業について、当該設備の名称を示す項目である。「作業者応答」は、作業通知に対していずれかのスタッフが応答(了解の旨の応答)をしたか否か(すなわち、作業通知に係る作業の担当者が確定したか否か)を示す項目である。「音声記録ID」は、当該レコードの登録の元となった音声データの音声記録IDである。
【0071】
作業登録部13は、図11が示す特定結果における各キーワードを、当該キーワードの項目名に係る項目に含むレコードを生成し、当該レコードを作業スケジュール記憶部128へ登録する。この際、作業登録部13は、ステップS117において受信した音声記録IDを当該レコードの「音声記録ID」に記録する。また、作業登録部13は、当該レコードの「日付」に当日の日付を記録する。また、作業登録部13は、当該レコードの「作業者応答」に「待ち」を記録する。この時点では、また応答がなされていない(作業の担当者が確定していない)からである。作業の担当者が確定していないという観点において、ステップS118における当該レコードの登録は、作業スケジュールの仮登録に相当する。
【0072】
なお、作業登録部13は、「作業対象:部屋番号」又は「作業対象:名前」を項目名とする各キーワードを接続した結果を、当該レコードの「作業対象」に記録する。同様に、作業登録部13は、「時刻:時」又は「時刻:分」のキーワードを接続した結果を、当該レコードの「時刻」に記録する。また、作業登録部13は、当該レコードの「作業内容」に対応する「設備」の有無を設備情報記憶部126を参照して特定し、該当する設備が有る場合には、当該設備の名称を当該レコードの「設備」に記録する。
【0073】
図15は、設備情報記憶部126の構成例を示す図である。図15が示すように、設備情報記憶部126には、作業内容に対応付けて設備(の名称)を記憶する。図15の例は、「機械浴介助」に対して「機械浴浴室」が対応付けられている。したがって、作業登録部13は、作業内容が「機械浴介助」であるレコードを作業スケジュール記憶部128に登録する場合、当該レコードの「設備」に「機械浴浴室」を記録する。
【0074】
一方、通知音声データが示す作業通知の通知先であるスタッフCは、ステップS107において、自らの通話器60が通知音声データ再生した音声に基づいて、自らに対する作業通知を認識する。そこで、スタッフCが、当該作業通知に係る作業の実施に了解した旨の発話(例えば、「了解しました。」)を行うと(図5のステップS201)、図5のステップS202~S207において、図4のステップS102~S107と同様の処理が実行される。その結果、各スタッフの通話器60は、スタッフCの発話内容を記録した音声データ(以下、「応答音声データ」という。)に基づいて、当該発話内容を示す音声を再生する。したがって、作業の通知元である。スタッフAを含め、他のスタッフは、スタッフCが作業通知を了解したことを知ることができる。
【0075】
また、ステップS208~S209において、図4のステップS108~S109と同様の処理が実行される。すなわち、ステップS209において、音声通信制御部11は、応答音声データを音声データ記憶部121に記憶し、応答音声データの記憶先のURL等を音声テキスト記憶部122に記録する(S209)。
【0076】
図16は、応答音声データの記録による音声テキスト記憶部122の更新例を示す図である。図16において、音声記録IDが「0004」であるレコードが、応答音声データに対応するレコードである。但し、厳密には、当該レコードのテキストデータは、この時点では登録されておらず、後段のステップS215において登録される。
【0077】
続くステップS210~S212において、図4のステップS110~S112と同様の処理が実行される。音声解析サーバ40の音声解析部41は、ステップS212における解析要求を受信すると、当該解析要求に含まれている応答音声データについて解析処理を実行する(S213)。当該解析処理において、音声解析部41は、応答音声データのテキストデータ(以下、「応答テキストデータ」という。)への変換(音声認識)と、応答テキストデータからのキーワード群の抽出とを実行する。音声解析部41は、キーワード群の抽出ために、ステップS113と同様に、発話パターン記憶部42に記憶されている発話パターン群のうち、当該応答テキストデータに合致する発話パターンを用いる。
【0078】
図17は、応答テキストデータに合致する発話パターンの第1の例を示す図である。図17の発話パターンp2の表記法は、図8の発話パターンp1と同じである。すなわち、[]はタグである。但し、発話パターンp2の最後から2番目のタグ([了解/承知])は、「作業者応答」を示し、当該タグ自身がキーワードとしての抽出対象である。したがって、音声解析部41は、応答テキストデータ(「了解しました。」)に対して発話パターンp2を適用することで、「-,-,-,-,-,了解」をキーワードとして抽出する。なお、発話パターンp2は、応答が、時刻、作業対象及び作業内容を含む場合も想定している。すなわち、作業の通知先のスタッフは、単に、「了解しました」を発話してもよいし、「16時から102号室Y様の機械浴介助 了解しました」を発話してもよい。後者の場合、同一のスタッフに対して複数の作業通知がなされている場合に、いずれの作業通知に対する応答かを明確化することができる。
【0079】
続いて、音声解析部41は、通知テキストデータ及び解析結果(抽出されたキーワード)を含む応答を業務サーバ10の音声解析制御部12へ送信する(S214)。音声解析制御部12は、当該応答を受信すると、当該応答に含まれている応答テキストデータを音声テキスト記憶部122の対象音声テキストレコードに記憶する(S215)。
【0080】
続いて、音声解析制御部12は、音声解析部41からの応答に含まれている解析結果を構成するキーワードについて、項目名定義記憶部123が記憶する項目名定義を参照して項目名を特定する(S216)。
【0081】
図18は、項目名定義の第2の例を示す図である。図18は、発話パターンp2に対応する項目名定義を示す。当該項目名定義の1番目から5番目までの定義は、図10において説明した通りである。6番目の定義は、6番目のキーワード(「了解」)の項目名が「作業者応答」であることを示す。したがって、ステップS216の特定結果は、図19が示す通りである。
【0082】
図19は、第1の実施の形態における応答テキストデータから抽出された各キーワードの項目名の特定結果の一例を示す図である。図19の表の2行目は各キーワードを示し、1行目は各キーワードに対して音声解析制御部12が特定した項目名を示す。なお、応答テキストデータに、時刻、作業対象及び作業内容が含まれていた場合、音声解析制御部12は、それぞれに対応する項目名に対応するキーワードを特定結果に含める。
【0083】
続いて、音声解析制御部12は、当該特定結果を作業登録部13へ転送する(S217)。この際、音声解析制御部12は、ステップS210において音声通信制御部11から受信した音声URLに対応する音声記録IDを音声テキスト記憶部122(図7)を参照して特定し、特定した音声記録IDも作業登録部13へ転送する。
【0084】
続いて、作業登録部13は、音声解析制御部12から受信した特定結果及び音声記録IDに基づいて作業スケジュール記憶部128を更新する(S218)。具体的には、作業登録部13は、当該特定結果が項目名「種別」を含まないことに基づき、当該特定結果が作業通知ではなく応答に関する特定結果であると判断する。そこで、作業登録部13は、作業スケジュール記憶部128において、「作業者応答」の項目が「待ち」である既存のレコード(すなわち、作業の担当者が確定していないレコード)に対し、「作業者応答」に対するキーワード(「了解」)に応じた値を作業の担当者が確定したことを示す情報として登録する。作業登録部13は、また、当該レコードの「音声記録ID」に、音声解析制御部12から受信した音声記録ID(応答音声データの音声記録ID)を追加する。この際、作業登録部13は、「作業者応答」に対するキーワードに応じた値を、応答変換情報記憶部127を参照して特定する。
【0085】
図20は、応答変換情報記憶部127の構成例を示す図である。図20が示すように、応答変換情報記憶部127は、応答テキストデータから「作業者応答」として抽出されるキーワードごとに、作業スケジュール記憶部128へ登録すべき値(登録値)を記憶する。図20によれば、キーワード「了解」に対応する登録値は「済み」である。したがって、この場合、作業登録部13は、更新対象のレコードの「作業者応答」の値を「済み」に更新する。なお、ステップS218における当該レコードの更新は、当該レコードに係る作業スケジュールの確定に相当する。
【0086】
図21は、第1の実施の形態における作業スケジュール記憶部128の更新例を示す図である。図21図14と比較すると、2番目のレコードの「作業者応答」が「待ち」から「済み」に更新され、「音声記録ID」に応答音声データの音声記録ID(「0004」)が追加されている。当該レコードがこのように更新されることで、当該レコードに係る作業通知に係る作業の担当者が確定する。
【0087】
なお、作業登録部13は、当該レコードの更新に際し、ステップS210において音声解析制御部12から受信したスタッフIDと、当該レコードの「作業者」の値とを照合し、両者が一致した場合に、当該レコードを更新するようにしてもよい。すなわち、作業登録部13は、作業通知に対する応答の発話元が当該作業通知の通知先のスタッフであることを確認した上で作業スケジュール記憶部128を更新してもよい。
【0088】
続いて、作業登録部13は、作業スケジュールの更新の通知を表示制御部14へ送信する(S219)。
【0089】
作業登録部13からの更新の通知に応じ、表示制御部14は、更新後の作業スケジュール記憶部128を参照して、作業スケジュール画面の表示データを生成する(S220)。当該表示データは、例えば、HTML及びスクリプト等を含む。
【0090】
その後、表示端末70のブラウザ71から送信される表示データの取得要求に応じ(S221)、表示制御部14は、ステップS220において生成した表示データを含む応答をブラウザ71へ送信することで当該表示データを表示端末70に表示させる(S222)。すなわち、ブラウザ71は、当該表示データを受信すると、当該表示データに基づいて、作業スケジュール画面を更新する(S223)。
【0091】
なお、ブラウザ71は、表示端末70に対するいずれかのスタッフによる操作に応じて、作業スケジュール画面のURLによって識別される表示制御部14へアクセスし、その時点における作業スケジュール記憶部128に基づいて生成される表示データに基づいて作業スケジュール画面を表示する。その後、ブラウザ71は、当該表示データに含まれているスクリプトの定義に基づいて、所定の時間間隔(例えば、1秒ごと)に、表示制御部14に対して表示データの取得要求を送信する。その結果、ブラウザ71は、ほぼ最新の作業スケジュール記憶部128の状態に応じた作業スケジュール画面を表示することができる。
【0092】
図22は、作業スケジュール画面の第1の表示例を示す図である。図22が示す作業スケジュール画面510aは、入居者ごとに、作業スケジュールを示す。或る入居者の作業スケジュールは、当該入居者について予定されている(作業通知が確定された)作業を時系列順に示す情報である。表示制御部14は、ステップS220において表示制御部14が表示データを生成する際に、入居者ごとに、「作業対象」の値が当該入居者を示し、「日付」の値が当日であり、「作業者応答」の値が「済み」であるレコード群を作業スケジュール記憶部128から検索する。表示制御部14は、入居者ごとに、当該入居者に関して検索されたレコード群を、「時刻」の昇順でソートすることで、各入居者の作業スケジュールを特定することができる。なお、表示制御部14は、「時刻」の値が現在時刻より前のレコードをソート対象から除外してもよい。
【0093】
なお、表示制御部14は、スタッフごとの観点での作業スケジュール画面の表示データを生成してもよい。
【0094】
図23は、作業スケジュール画面の第2の表示例を示す図である。図23が示す作業スケジュール画面510bは、スタッフごとに作業スケジュールを示す。或るスタッフの作業スケジュールは、当該スタッフが担当を予定している作業を時系列順に示す情報である。表示制御部14は、ステップS220において表示制御部14が表示データを生成する際に、スタッフごとに、「作業者」の値が当該スタッフのスタッフIDであり、「日付」の値が当日であり、「作業者応答」の値が「済み」であるレコード群を作業スケジュール記憶部128から検索する。表示制御部14は、スタッフごとに、当該スタッフに関して検索されたレコード群を、「時刻」の昇順でソートすることで、各スタッフの作業スケジュールを特定することができる。なお、表示制御部14は、「時刻」の値が現在時刻より前のレコードをソート対象から除外してもよい。
【0095】
なお、図4のステップS118に続いて、また、図5のステップS218に続いて、図24に示す処理手順が実行されてもよい。図24は、メッセージの配信処理の処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。
【0096】
作業登録部13は、作業スケジュール記憶部128の更新(作業通知に関する情報の登録(S118)又は作業通知の確定に関する情報の登録(S218)に続いて、作業登録部13は、作業スケジュールの更新通知をテキスト送信制御部15へ送信する(S301)。当該更新通知は、通知音声記録ID又は応答音声記録ID(以下、「対象音声記録ID」という。)を含む。
【0097】
続いて、テキスト送信制御部15は、当該更新通知に含まれている対象音声記録IDに関連付けて音声テキスト記憶部122(図7)が記憶するスタッフID(以下、「対象スタッフID」という。)、音声URL(以下、「対象音声URL」という。)及びテキストデータ(以下、「対象テキストデータ」という。)を取得する(S302)。続いて、テキスト送信制御部15は、対象音声URL及び対象テキストデータを含むメッセージ(以下、「対象メッセージ」という。)の送信要求をメッセージ通信サーバ30に送信する(S303)。この際、テキスト送信制御部15は、対象スタッフIDと同じグループに属する各スタッフのメッセージユーザIDをメッセージグループ記憶部129から取得する。テキスト送信制御部15は、取得したメッセージユーザIDの一覧を対象メッセージの送信先の識別情報として当該送信要求に指定する。なお、メッセージグループ記憶部129は、グループごとにメッセージグループ情報テーブルを記憶する。
【0098】
図25は、メッセージグループ情報テーブルの構成例を示す図である。1つのメッセージグループ情報テーブルは、同一のグループに属する各スタッフのスタッフIDに対応付けてメッセージユーザIDを記憶する。メッセージユーザIDは、メッセージ通信サーバ30が提供するメッセージ交換サービスに対する各スタッフのユーザIDである。したがって、テキスト送信制御部15は、対象スタッフIDを含むメッセージグループ情報テーブルが記憶するメッセージユーザIDの一覧をメッセージ通信サーバ30に送信する。
【0099】
メッセージ通信サーバ30のメッセージ通信部31は、当該送信要求を受信すると、当該送信要求に係る対象メッセージを、当該送信要求において指定された各メッセージユーザID宛てに送信する(S304)。その結果、当該メッセージは、各スタッフ端末50のメッセージアプリ52に送信される。
【0100】
各スタッフ端末50のメッセージアプリ52は、当該メッセージを受信すると、当該メッセージの表示をスタッフ端末50に実行させる(S305)。
【0101】
図26は、メッセージの表示例を示す図である。図26に示されるように、メッセージアプリ52がスタッフ端末50に表示させる画面には、メッセージ通信サーバ30から受信したメッセージの履歴が受信順に配列される。各メッセージは、それぞれのメッセージに係るテキストデータ及び音声URLを含む。ここで、テキストデータは、いずれかのスタッフからの作業通知又は当該作業通知に対する応答の内容である。したがって、各スタッフは、当該画面を参照することで、これまでの作業通知及び応答の履歴を確認することができる。
【0102】
ここで、各メッセージは、リンクとして音声URLを含む。そこで、いずれかのスタッフがいずれかのメッセージの音声URL(リンク)へのアクセス指示を入力すると(S306)、メッセージアプリ52は、当該音声URLに係る音声データの取得要求をテキスト送信制御部15へ送信する(S307)。テキスト送信制御部15は、当該取得要求を受信すると、当該音声URLに係る音声データを音声データ記憶部121から取得し、当該音声データを含む応答をメッセージアプリ52へ送信する(S308)。メッセージアプリ52は、当該応答を受信すると、当該応答に含まれている音声データの再生をスタッフ端末50に実行させる(S309)。その結果、各スタッフは、過去の発話の内容を音声によって確認することができる。
【0103】
なお、図4のステップS113において、通知テキストデータがいずれの発話パターンにも当てはまらない場合、S114において、音声解析サーバ40は、通知テキストデータと共に、通知テキストデータがいずれの発話パターンに合致しないことを示す解析結果を含む応答を音声解析制御部12へ送信する。音声解析制御部12は、当該解析結果に基づき、ステップS115は実行するものの、ステップS116及びS117を実行しないように制御する。その結果、ステップS118は実行されない。したがって、この場合、通知テキストデータに係る作業スケジュールの仮登録は実行されない。
【0104】
また、図5のステップS213において、応答テキストデータがいずれの発話パターンにも当てはまらない場合、ステップS214において、音声解析サーバ40は、応答テキストデータと共に、応答テキストデータがいずれの発話パターンにも合致しないことを示す解析結果を含む応答を音声解析制御部12へ送信する。音声解析制御部12は、当該解析結果に基づき、ステップS215は実行するものの、ステップS216及びS217を実行しないように制御する。その結果、ステップS218~S223は実行されない。したがって、この場合、スタッフCに対して仮登録された作業スケジュールは確定されない。
【0105】
上述したように、第1の実施の形態によれば、作業通知に対する応答に基づき、当該作業通知に係る作業の担当者を自動的に特定することができる。したがって、音声通話を用いた作業の円滑化を支援することができる。
【0106】
また、第1の実施の形態によれば、各スタッフによる発話内容を示す音声データに基づいて、作業スケジュール記憶部128が逐次的に更新され、作業スケジュール画面510a(図22)又は作業スケジュール画面510bが表示端末70に表示される。したがって、各スタッフは、各入居者に対する作業スケジュール又は各スタッフの作業スケジュールを俯瞰的に把握することができる。その結果、複数人によって行われる作業の実施状況の把握を支援することができる。
【0107】
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では第1の実施の形態と異なる点について説明する。したがって、特に言及されない点については、第1の実施の形態と同様でもよい。
【0108】
第2の実施の形態では、作業通知において作業の通知先(作業者)が指定されない(作業の通知先が不特定である)例を説明する。例えば、スタッフAが、「予約登録105号室Z様からナースコールです」といった作業通知を発話したとする。この場合、図4と同様の処理手順が実行される。ステップS113において、音声解析部41は、当該作業通知を示す通知テキストデータに対して、発話パターンp1を適用して、通知テキストデータからキーワード群を抽出する。
【0109】
図27は、第2の実施の形態における通知テキストデータに対する発話パターンの適用結果の一例を示す図である。図27は、「予約登録105号室Z様からナースコールです」という通知テキストデータに対する発話パターンp1の適用結果を示す。図27が示すように、音声解析部41は、当該通知テキストデータから「予約登録,-,-,-,105,Z,ナースコール」といった文字列(キーワード)を抽出する。
【0110】
斯かるキーワードの抽出結果について、音声解析制御部12は、ステップS116において、図10が示す項目名定義に基づいて各キーワードの項目名を特定する。
【0111】
図28は、第2の実施の形態における通知テキストデータから抽出された各キーワードの項目名の特定結果の一例を示す図である。図28の表の2行目は各キーワードを示し、1行目は各キーワードに対して音声解析制御部12が特定した項目名を示す。
【0112】
ステップS118において、当該特定結果等を含むレコードを作業スケジュール記憶部128に登録する。
【0113】
図29は、第2の実施の形態における作業スケジュール記憶部128への作業通知の登録例を示す図である。図29において3番目のレコードが、第2の実施の形態に対応するレコードに相当する。第2の実施の形態では、作業通知の通知先が特定されていない(作業者が指定されていない)ため、当該レコードの「作業者」の値は空である。なお、作業登録部13は、当該レコードの「時刻」に対し、現在時刻を記録する。
【0114】
一方、「予約登録105号室Z様からナースコールです」との作業通知に対し、例えば、スタッフDが「105号室Z様ナースコール対応します」との発話によって応答を行うと、当該応答に基づいて、図5のステップS202以降の処理手順が実行される。なお、各スタッフは、作業者が特定されない作業通知に対しては、作業対象及び作業内容を含む応答を発話するように教育されている。
【0115】
当該処理手順のステップS213において、当該応答に係る応答テキストデータからのキーワード群の抽出を実行する。音声解析部41は、キーワード群の抽出ために、第1の実施の形態と同様に、発話パターン記憶部42に記憶されている発話パターン群のうち、当該応答テキストデータに合致する発話パターンを用いる。
【0116】
図30は、応答テキストデータに合致する発話パターンの第2の例を示す図である。図30の発話パターンp3の表記法は、図8の発話パターンp1と同じである。但し、発話パターンp3の最後のタグは、「作業者応答」を示し、当該タグ自身がキーワードとしての抽出対象である。なお、発話パターンp3は、時刻に関するタグ(「時」、「分」)をも含む。これは、作業者が特定されない場合であっても、時刻が指定される作業通知が行われることを想定したものである。すなわち、発話パターンp3を用いることで、斯かる作業通知に対する応答に時刻が含まれる場合に、当該時刻(「時」、「分」)をキーワードとして抽出することができる。
【0117】
図31は、第2の実施の形態における応答テキストデータに対する発話パターンの適用結果の一例を示す図である。図31は、「105号室Z様ナースコール対応します」という応答テキストデータに対する発話パターンp3の適用結果を示す。図31が示すように、音声解析部41は、当該応答テキストデータから「-,-,105,Z,ナースコール,対応します」といった文字列(キーワード)を抽出する。なお、作業者応答を示すタグに相当する「対応します」もキーワードとして抽出される。
【0118】
その後のステップS216において、音声解析制御部12は、音声解析部41の解析結果(応答テキストデータから抽出した各キーワード)について、項目名定義記憶部123が記憶する項目名定義を参照して項目名を特定する。発話パターンp3に対応する項目名定義は、発話パターンp2に対応する項目名定義(図18)と同じである。したがって、例えば、当該解析結果が「-,-,105,Z,ナースコール,対応します」である場合、音声解析制御部12は、当該解析結果に含まれている各キーワードについて、図32が示すように項目名を特定する。
【0119】
図32は、第2の実施の形態における応答テキストデータから抽出された各キーワードの項目名の特定結果の一例を示す図である。図32の表の2行目は各キーワードを示し、1行目は各キーワードに対して音声解析制御部12が特定した項目名を示す。
【0120】
続いて、音声解析制御部12は、当該特定結果を作業登録部13へ転送する(S217)。この際、音声解析制御部12は、ステップS210において音声通信制御部11から受信した音声URLに対応する音声記録IDを音声テキスト記憶部122(図7)を参照して特定し、特定した音声記録IDも作業登録部13へ転送する。
【0121】
続いて、作業登録部13は、音声解析制御部12から受信した特定結果及び音声記録IDに基づいて作業スケジュール記憶部128を更新する(S218)。具体的には、作業登録部13は、当該特定結果が項目名「種別」を含まないことに基づき、当該特定結果が作業通知ではなく応答に関する特定結果であると判断する。そこで、作業登録部13は、作業スケジュール記憶部128において、「作業者応答」の項目が「待ち」であり、かつ、当該特定結果が示す作業内容に一致する作業内容に係るレコードに対し、「作業者応答」に対するキーワード(「対応します」)に応じた値を登録する。作業登録部13は、また、当該レコードの「音声記録ID」に、音声解析制御部12から受信した音声記録ID(応答音声データの音声記録ID)を追加する。この際、作業登録部13は、「作業者応答」に対するキーワードに応じた値を、応答変換情報記憶部127(図20)を参照して特定する。図20によれば、キーワード「対応します」に対応する登録値は「済み」である。したがって、この場合、作業登録部13は、更新対象のレコードの「作業者応答」の値を「済み」に更新する。更に、作業登録部13は、音声解析制御部12から受信した音声記録IDに対応するスタッフIDを音声テキスト記憶部122を参照して特定し、当該スタッフIDを、更新対象のレコードの「作業者」に記録する。作業スケジュール記憶部128に対する斯かる更新例を図33に示す。なお、作業者が特定されない作業通知に対して、発話パターンp2(図17)に合致する応答が行われてもよい。この場合であっても、処理結果は同じとなる。
【0122】
図33に示す更新が行われた場合、ステップS223において、表示制御部14は、例えば、図34が示すような作業スケジュール画面510cを表示する。
【0123】
上述したように、第2の実施の形態によれば、通知先が特定されない(作業者が指定されない)作業通知に対する応答についても作業者を特定することができる。
【0124】
次に、図4のステップS118及び図5のステップS218において作業登録部13が実行する作業スケジュールの更新処理について、第1の実施の形態及び第2の実施の形態に共通の処理手順を説明する。
【0125】
図35は、作業スケジュールの更新処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【0126】
ステップS401において、作業登録部13は、音声解析制御部12から受信した特定結果(キーワード群と各キーワードの項目名)が、項目名「種別」に対するキーワードを含むか否かを判定する。なお、ステップS401の判定は、当該特定結果(以下、「対象特定結果」という。)が、作業通知に係る特定結果であるか応答に係る特定結果であるかについての判定である。すなわち、対象特定結果が作業通知に係る特定結果であれば、対象特定結果は「種別」を含む。一方、対象特定結果が応答に係る特定結果であれば、対象特定結果は「種別」を含ない。
【0127】
対象特定結果が「種別」を含む場合(S401でYes)、作業登録部13は,対象特定結果が含む他の(「種別」以外の)各項目名に対応する各キーワード(作業内容)を含み、「作業者応答」が「待ち」である新たなレコードを作業スケジュール記憶部128に生成する(S402)。
【0128】
一方、対象特定結果が「種別」を含まない場合(S401でNo)、作業登録部13は、対象特定結果とともに受信した音声記録IDに対応するスタッフID(すなわち、対象特定結果に係る発話元のスタッフのスタッフID(以下、「対象スタッフID」という。))を、音声テキスト記憶部122(図7)から取得する(S403)。
【0129】
続いて、作業登録部13は、「作業者応答」の値が「待ち」であり、かつ、対象特定結果に一致する全てのレコードを作業スケジュール記憶部128から検索する(S404)。対象特定結果に一致するレコードとは、対象特定結果に含まれる各項目名(但し、「作業者応答」は除く)の値(すなわち、作業内容)が、対象特定結果に含まれるキーワード群(すなわち、作業内容)と一致するレコードをいう。
【0130】
続いて、作業登録部13は、検索結果が、「作業者」の値が記録済みであるレコード(すなわち、通知先が指定されている作業通知に係るレコード)を含むか否かを判定する(S405)。
【0131】
検索結果が、「作業者」の値が記録済みであるレコードを含む場合(S405でYes)、作業登録部13は、「作業者」の値が記録済みである(作業者が確定している)レコードのうち、「作業者」の値が対象スタッフIDに一致する全てのレコードの「作業者応答」を「済み」に更新する(S406)。したがって、例えば、同一のスタッフに対して複数の作業通知が行われている場合に、当該スタッフが、単に「了解しました。」と応答した場合には、作業登録部13は、当該複数の作業通知に係る全てのレコードの「作業者応答」を「済み」に更新する。その結果、同一のスタッフに対して複数の作業通知に対する応答を簡易化することができる。但し、ステップS406において更新対象となるレコードは、ステップS404において対象特定結果に一致するレコードに絞り込まれている。したがって、同一のスタッフに対して複数の作業通知が行われている場合に、当該スタッフが、作業内容及び作業対象を指定して了解した旨を応答した場合、作業登録部13は、当該作業内容及び作業対象に係る作業通知に対応するレコードのみを更新する。
【0132】
一方、検索結果が、「作業者」の値が記録済みであるレコードを含まない場合(S405でNo)、作業登録部13は、ステップS407を実行する。なお、この場合は、作業の通知先が指定されていない作業通知が行われている場合である。この場合、作業対象及び作業内容(場合によっては、更に、時刻)が指定された応答が行われているため、基本的に、検索結果に含まれているレコードは高々一つである。
【0133】
ステップS407において、作業登録部13は、検索結果のレコードの「作業者」にスタッフIDを記録し、「作業者応答」の値を「済み」に更新する。
【0134】
なお、上記各実施の形態においては、作業の依頼(作業スケジュールの予約)が作業通知の一例である例を示したが、既に作業スケジュール記憶部128に記憶されている作業スケジュールでのキャンセルを示す作業通知が行われてもよい。この場合の発話パターンは、発話パターンp1(図8)の種別が[予約キャンセル]に置き換わり、末尾のタグ([をお願いします/です])が無い発話パターンが採用されてもよい。そうすることで、既に登録された作業スケジュールを、発話によって簡易にキャンセル可能とすることができる。
【0135】
また、上記各実施の形態では、作業通知が発話によって登録される例について説明したが、作業通知は、例えば、登録端末80のブラウザ81が表示する画面(以下、「作業通知登録画面」という。)を介して入力されてもよい。登録画面は、発話パターンp1のタグに対応する項目名ごとに当該項目名に対するキーワードを含む作業通知を入力させる画面であってもよい。この場合、ブラウザ81は、項目名ごとに入力されたキーワード(文字列)と当該作業通知の入力元のスタッフのスタッフIDとを含む登録要求を作業登録部13へ送信する。作業登録部13は、当該登録要求を受信すると、当該登録要求に含まれている項目名ごとに当該キーワードを含むレコードを作業スケジュール記憶部128へ登録する。斯かる登録処理は、図4のステップS118と同様である。この際、作業登録部13は、当該レコードに係る作業通知を示すテキストデータ及び当該テキストデータに基づく音声データを生成し、当該音声データの音声記録ID、スタッフID、音声URL及び当該テキストデータを音声テキスト記憶部122(図7)へ記憶する。なお、スタッフIDは、登録画面を介して作業通知を入力したスタッフのスタッフIDである。作業登録部13は、当該音声記録IDを、作業スケジュール記憶部128へ新たに登録したレコードの「音声記録ID」に記憶する。続いて、作業登録部13は、当該音声データ及び当該スタッフIDを含む、音声データの配信要求を通話サーバ20の通話制御部21へ送信する。その結果、図4のステップS105~S107と同様の処理手順が実行されて、各スタッフに対して作業通知が配信される。
【0136】
また、作業登録部13は、自動的に作業通知を登録してもよい。例えば、作業登録部13は、定期的に発生する作業に関する作業通知を自動的に作業スケジュール記憶部128へ登録してもよいし、ナースコールに応じた作業通知を自動的に作業スケジュール記憶部128へ登録してもよい。
【0137】
なお、上記各実施の形態では、介護施設における作業を一例として説明したが、上記各実施の形態は、例えば、病院における看護師(作業者)による患者(作業対象)に対する作業、工事現場における作業員(作業者)による対象工事(作業対象)に対する作業、自動車整備工場における整備士(作業者)による自動車(作業対象)に対する作業、オフィスにおけるスタッフ(作業者)による書類(作業対象)に対する作業等、1以上の作業対象に対して1以上の作業者によって実施される他の作業に適用されてもよい。
【0138】
なお、上記各実施の形態に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。
【0139】
或る実施形態では、業務サーバ10は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。同様に、他のサーバは、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
【0140】
なお、上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0141】
なお、上記各実施の形態において、業務サーバ10は、情報処理装置の一例である。
【0142】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0143】
10 業務サーバ
11 音声通信制御部
12 音声解析制御部
13 作業登録部
14 表示制御部
15 テキスト送信制御部
20 通話サーバ
21 通話制御部
22 通話グループ記憶部
30 メッセージ通信サーバ
31 メッセージ通信部
40 音声解析サーバ
41 音声解析部
42 発話パターン記憶部
50 スタッフ端末
51 通話アプリ
52 メッセージアプリ
60 通話器
70 表示端末
71 ブラウザ
80 登録端末
81 ブラウザ
100 ドライブ装置
101 記録媒体
102 補助記憶装置
103 メモリ装置
104 CPU
105 インタフェース装置
121 音声データ記憶部
122 音声テキスト記憶部
123 項目名定義記憶部
124 種別定義記憶部
125 作業内容定義記憶部
126 設備情報記憶部
127 応答変換情報記憶部
128 作業スケジュール記憶部
129 メッセージグループ記憶部
B バス
【先行技術文献】
【特許文献】
【0144】
【特許文献1】特開2017-122965号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
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図19
図20
図21
図22
図23
図24
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図26
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図30
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図33
図34
図35