(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023102929
(43)【公開日】2023-07-26
(54)【発明の名称】ガスタービンシステム
(51)【国際特許分類】
F02C 9/32 20060101AFI20230719BHJP
F02C 9/28 20060101ALI20230719BHJP
【FI】
F02C9/32
F02C9/28 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022003685
(22)【出願日】2022-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】弁理士法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 友稀
(57)【要約】
【課題】燃料系統が耐圧許容値を逸脱することを防止し、かつ、燃料コンプレッサーの作動レンジが拡がることを防止可能なガスタービンシステムを提供する。
【解決手段】実施形態のガスタービンシステムにおいて、燃料弁制御部は、燃焼器へ供給される燃料の流量に関する燃料流量指令に基づいて、燃料流量調整弁の開度を調整すると共に、燃料圧力制御弁から燃料流量調整弁に流入する燃料の圧力と燃料流量調整弁から流出する燃料の圧力との間の差圧が予め定めた設定値になるように、燃料流量指令、および、燃料圧力制御弁から前記燃料流量調整弁に流入する燃料の一次圧力検出値に基づいて、燃料圧力制御弁の開度を調整する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料コンプレッサーと、
燃料弁が設置された燃料配管と、
前記燃料コンプレッサーから前記燃料配管を介して供給される燃料を燃焼させることによって燃焼ガスを生成する燃焼器と、
前記燃焼器から前記燃焼ガスが作動媒体として供給されるガスタービンと、
前記燃料弁の動作を制御するための燃料弁制御部と
を備えるガスタービンシステムであって、
前記燃料弁は、
前記燃料コンプレッサーから供給される燃料の圧力を制御するための燃料圧力制御弁と、
前記燃料コンプレッサーから前記燃料圧力制御弁を介して供給される燃料の流量を調整するための燃料流量調整弁と
を有し、
前記燃料弁制御部は、
前記燃焼器へ供給される燃料の流量に関する燃料流量指令値に基づいて、前記燃料流量調整弁の開度を調整すると共に、
前記燃料圧力制御弁から前記燃料流量調整弁に流入する燃料の圧力と前記燃料流量調整弁から流出する燃料の圧力との間の差圧が予め定めた設定値になるように、前記燃料流量指令値、および、前記燃料圧力制御弁から前記燃料流量調整弁に流入する燃料の一次圧力検出値に基づいて、前記燃料圧力制御弁の開度を調整する、
ガスタービンシステム。
【請求項2】
前記燃料配管は、
前記燃料コンプレッサーから燃料が流入する主配管部と、
前記主配管部から燃料が分岐して流れる、第1分岐配管部および第2分岐配管部
を少なくとも有し、
前記燃料流量調整弁として、
第1の燃料流量調整弁と、
第2の燃料流量調整弁と
を少なくとも含み、
前記燃料圧力制御弁は、前記主配管部に設置され、
前記第1の燃料流量調整弁は、前記第1分岐配管部に設置され、
前記第2の燃料流量調整弁は、前記第2分岐配管部に設置されている、
請求項1に記載のガスタービンシステム。
【請求項3】
前記燃料配管は、
前記燃料コンプレッサーから燃料が流入する主配管部と、
前記主配管部から燃料が分岐して流れる、第1分岐配管部および第2分岐配管部
を少なくとも有し、
前記燃料圧力制御弁として、
第1の燃料圧力制御弁と、
第2の燃料圧力制御弁と
を少なくとも含み、
前記燃料流量調整弁として、
第1の燃料流量調整弁と、
第2の燃料流量調整弁と
を少なくとも含み、
前記第1の燃料圧力制御弁および前記第1の燃料流量調整弁は、前記第1分岐配管部に設置され、
前記第2の燃料圧力制御弁および前記第2の燃料流量調整弁は、前記第2分岐配管部に設置されている、
請求項1に記載のガスタービンシステム。
【請求項4】
前記燃料配管は、
前記燃料コンプレッサーから供給される燃料が前記燃料圧力制御弁を迂回して前記燃料流量調整弁へ流れる一次側バイパス配管
を含み、
前記燃料弁は、
前記一次側バイパス配管に設置された一次側バイパス弁
を含む、
請求項1から3のいずれかに記載のガスタービンシステム。
【請求項5】
前記燃料配管は、
前記第1分岐配管部において前記第1の燃料流量調整弁よりも前記燃焼器の側に位置する部分と、前記第2分岐配管部において前記第2の燃料流量調整弁よりも前記燃焼器の側に位置する部分との間を連通するための二次側バイパス配管と、
を含み、
前記燃料弁は、
前記二次側バイパス配管に設置された二次側バイパス弁
を含む、
請求項2または3に記載のガスタービンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ガスタービンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
図5は、関連技術に係るガスタービンシステム100を模式的に示す図である。
【0003】
図5に示すように、ガスタービンシステム100は、燃料コンプレッサー10と空気圧縮機20と燃焼器30とガスタービン40と発電機50と燃料弁制御部80とを備える。
【0004】
ガスタービンシステム100においては、燃料弁V10が設置された燃料配管P10を介して、燃料が燃料コンプレッサー10から燃焼器30へ供給される。また、空気圧縮機20の入口案内翼21を通過し、圧縮された空気が、空気配管P20を介して、燃焼器30へ供給される。燃焼器30においては、空気圧縮機20から供給される空気を用いて、燃料コンプレッサー10から供給される燃料を燃焼させることによって、燃焼ガスが生成される。燃焼器30で生成された燃焼ガスは、作動媒体としてガスタービン40に供給され、ガスタービン40を駆動させる。そして、ガスタービン40の駆動に伴って、ガスタービン40と連結された空気圧縮機20および発電機50が駆動する。
【0005】
燃料弁V10は、燃料圧力制御弁V11および燃料流量調整弁V12を含み、燃料弁制御部80によって動作が制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
[A]燃料系統の構成
図6は、関連技術に係るガスタービンシステム100において、燃料弁V10を含む燃料系統の詳細を模式的に示す図である。
【0008】
ここでは、
図6に示すように、燃料弁V10の一例として、1つの燃料圧力制御弁V11に対して、複数の燃料流量調整弁V12(V12a,V12b)が設置されている場合を示している。
【0009】
図6において、主配管部P101、第1分岐配管部P102a、および、第2分岐配管部P102bは、
図5中の燃料配管P10に相当する。主配管部P101は、燃料コンプレッサー10から燃料が流入する配管である。第1分岐配管部P102aおよび第2分岐配管部P102bの両者は、主配管部P101から燃料が分岐して流れる配管である。
【0010】
燃料圧力制御弁V11は、主配管部P101に設置されており、燃料圧力制御弁アクチュエーターA11によって開度が変わり、燃料圧力制御弁開度検出器D11によって開度が検出されるように構成されている。
【0011】
燃料流量調整弁V12a(第1の燃料流量調整弁)は、第1分岐配管部P102aに設置されており、燃料流量調整弁アクチュエーターA12aによって開度が変わり、燃料流量調整弁開度検出器D12aによって開度が検出されるように構成されている。同様に、燃料流量調整弁V12b(第2の燃料流量調整弁)は、第2分岐配管部P102bに設置されており、燃料流量調整弁アクチュエーターA12bによって開度が変わり、燃料流量調整弁開度検出器D12bによって開度が検出されるように構成されている。
【0012】
また、主配管部P101において燃料圧力制御弁V11の下流側には、圧力伝送器151が設置されており、燃料圧力制御弁V11から燃料流量調整弁V12に流入する燃料の圧力(一次圧力)が圧力伝送器151によって計測される。
【0013】
[B]燃料弁制御部80の構成
図7は、関連技術に係るガスタービンシステム100において、燃料弁制御部80の詳細を示す図である。
【0014】
図7に示すように、燃料弁制御部80は、燃料圧力制御弁制御部110と燃料流量調整弁制御部120aとを有する。燃料弁制御部80は、演算器(コンピュータ)と記憶装置とを含み、記憶装置が記憶するプログラムを用いて演算器が各部として機能するよう構成されている。
【0015】
[B-1]燃料圧力制御弁制御部110
燃料弁制御部80のうち、燃料圧力制御弁制御部110は、燃料流量調整弁一次圧力演算部111と偏差演算部112と偏差演算部113とを含み、燃料圧力制御弁V11の開度を制御する。
【0016】
[B-1-1]燃料流量調整弁一次圧力演算部111
燃料流量調整弁一次圧力演算部111は、ガスタービン40の回転数について検出されたタービン回転数S40のデータが入力される。そして、燃料流量調整弁一次圧力演算部111は、その入力されたタービン回転数S40に基づいて、燃料流量調整弁V12a,V12bに流入する燃料の圧力(一次圧力)の設定に関する燃料流量調整弁一次圧力設定値S111を算出する。燃料流量調整弁一次圧力演算部111は、両者の関係を示す関数K111を用いて、燃料流量調整弁一次圧力設定値S111の算出を行う。
【0017】
[B-1-2]偏差演算部112
偏差演算部112(圧力偏差演算部)は、燃料流量調整弁一次圧力演算部111から燃料流量調整弁一次圧力設定値S111が入力される。また、偏差演算部112は、燃料流量調整弁V12a,V12bに流入する燃料の圧力(一次圧力)について圧力伝送器151が検出することで得た燃料流量調整弁一次圧力検出値S151が入力される。そして、偏差演算部112は、燃料流量調整弁一次圧力設定値S111から燃料流量調整弁一次圧力検出値S151を差分する差分処理を実施することによって、圧力偏差値S112を算出する。
【0018】
[B-2-3]燃料圧力制御弁開度演算部112a
燃料圧力制御弁開度演算部112aは、偏差演算部112から入力された圧力偏差値S112に基づいて、燃料圧力制御弁V11の開度の設定に関する燃料圧力制御弁開度設定値S112aを算出する。燃料圧力制御弁開度演算部112aは、両者の関係を示す関数K112aを用いて、燃料圧力制御弁開度設定値S112aの算出を行う。
【0019】
[B-1-4]偏差演算部113
偏差演算部113(燃料圧力制御弁開度偏差演算部)は、燃料圧力制御弁開度演算部112aから燃料圧力制御弁開度設定値S112aが入力される。また、偏差演算部113は、燃料圧力制御弁V11の開度について燃料圧力制御弁開度検出器D11が検出することによって得た燃料圧力制御弁開度検出値SD11が入力される。そして、偏差演算部113は、燃料圧力制御弁開度設定値S112aから燃料圧力制御弁開度検出値SD11を差分する差分処理を実施することによって、燃料圧力制御弁開度指令値S113を算出する。偏差演算部113で算出された燃料圧力制御弁開度指令値S113は、燃料圧力制御弁アクチュエーターA11に出力される。これにより、燃料圧力制御弁V11の開度が燃料圧力制御弁開度指令値S113になるように制御される。
【0020】
[B-2]燃料流量調整弁制御部120a
燃料弁制御部80のうち、燃料流量調整弁制御部120aは、積算部121と燃料流量調整弁開度演算部122と偏差演算部123とを含み、燃料流量調整弁V12aの開度を制御する。
【0021】
[B-2-1]積算部121
積算部121は、燃料流量指令値S1と分配比設定値S2とが入力され、両者を積算することによって、燃料流量調整弁V12aを流れる燃料の流量に関する燃料流量調整弁流量指令値S121を算出する。ここで、燃料流量指令値S1は、燃焼器30へ供給される燃料の流量に関する指令値であり、分配比設定値S2は、複数の燃料流量調整弁V12(V12a,V12b)のうち一の燃料流量調整弁V12aに燃料を分配する割合である。
【0022】
[B-2-2]燃料流量調整弁開度演算部122
燃料流量調整弁開度演算部122は、積算部121から入力された燃料流量調整弁流量指令値S121に基づいて、燃料流量調整弁V12aの開度の設定に関する燃料流量調整弁開度設定値S122を算出する。燃料流量調整弁開度演算部122は、両者の関係を示す関数K122を用いて、燃料流量調整弁開度設定値S122の算出を行う。
【0023】
[B-2-3]偏差演算部123
偏差演算部123(燃料流量調整弁開度偏差演算部)は、燃料流量調整弁開度演算部122から燃料流量調整弁開度設定値S122が入力される。また、偏差演算部123は、燃料流量調整弁V12aの開度について燃料流量調整弁開度検出器D12aが検出することによって得た燃料流量調整弁開度検出値SD12aが入力される。そして、偏差演算部123は、燃料流量調整弁開度設定値S122から燃料流量調整弁開度検出値SD12aを差分する差分処理を実施することによって、燃料流量調整弁開度指令値S123を算出する。偏差演算部123で算出された燃料流量調整弁開度指令値S123は、燃料流量調整弁アクチュエーターA12aに出力される。これにより、燃料流量調整弁V12aの開度が燃料流量調整弁開度指令値S123になるように制御される。
【0024】
なお、燃料流量調整弁V12bの開度を調整するための燃料流量調整弁制御部(図示省略)は、燃料流量調整弁V12aの開度を調整するための燃料流量調整弁制御部120aと同様である。つまり、燃料流量調整弁V12bの開度を調整するための燃料流量調整弁制御部(図示省略)は、燃料流量指令値S1、分配比設定値S2、および、燃料流量調整弁V12bの開度について燃料流量調整弁開度検出器D12bが検出することによって得た燃料流量調整弁開度検出値(図示省略)に基づいて、燃料流量調整弁V12bの動作を制御する。
【0025】
[B-3]各弁の機能
燃料弁V10において、燃料圧力制御弁V11は、燃料コンプレッサー10から供給される燃料の圧力を制御するために設けられている。また、燃料圧力制御弁V11は、危急時には、遮断弁として機能する。これに対して、燃料流量調整弁V12(V12a,V12b)は、燃料コンプレッサー10から燃料圧力制御弁V11を介して供給される燃料の流量を調整するために設けられている。
【0026】
一般に、ガスタービン40を起動する時に投入する燃料の流量は、定格負荷時の流量よりも非常に少ないため、燃料流量調整弁V12で高精度に流量を制御することは、困難である。しかし、上記したように、燃料流量調整弁V12に流入する燃料の圧力(一次圧力)は、燃料圧力制御弁V11によってガスタービン回転数S10に応じた圧力に制御される。つまり、燃料の流量が低いときには、燃料流量調整弁V12に流入する燃料の圧力(一次圧力)が、燃料圧力制御弁V11によって下げられる。その結果、燃料流量調整弁V12においては、燃料の流量の制御を的確に実施することができる。
【0027】
燃料流量調整弁V12は、燃料流量調整弁V12から流出する燃料の圧力(二次圧力)の影響を避けるために、すべての運転点においてチョーク状態で作動するチョーク制御で制御される。このため、燃料流量調整弁V12を流れる燃料の流量は、燃料流量調整弁V12に流入する燃料の圧力(一次圧力)と、燃料流量調整弁V12の開度によって決定される。チョーク制御の実施によって、燃料流量調整弁V12よりも上流側の圧力は、燃料の臨界圧力比の逆数に比例して上昇する。
【0028】
[D]課題
近年、環境問題の影響に伴い、化石燃料からの脱却脱(炭素化)の流れが加速しており、火力発電(石炭火力発電、コンバインドサイクル発電等)に代わって、温室効果ガスを発生させない新規の発電方式(超臨界CO2タービン、水素酸素燃焼タービン等)が注目されている。これらの新規の発電方式を含むガスタービンシステムにおいては、主流の圧力レンジが従来よりも大きくなってきている。また、バックファイア防止のために、燃料系統の圧力は、一般に、主流の圧力よりも高く設定されている。
【0029】
上記のように、燃料圧力制御弁V11によって燃料流量調整弁V12の前圧(一次圧力)を制御する前圧制御を実施し、かつ、燃料流量調整弁V12についてチョーク制御を実施する場合に、燃料系統の圧力が高いときには、燃料系統を構成する各部(燃料弁V10,各配管等)の耐圧許容値を逸脱し、破損が生ずる可能性がある。また、燃料圧力制御弁V11の入口側の圧力(一次圧力)を制御する燃料コンプレッサー10の作動レンジが拡がる可能性がある。
【0030】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、燃料系統が耐圧許容値を逸脱することを防止し、かつ、燃料コンプレッサーの作動レンジが拡がることを防止可能なガスタービンシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0031】
実施形態のガスタービンシステムは、燃料コンプレッサーと、燃料弁が設置された燃料配管と、燃料コンプレッサーから燃料配管を介して供給される燃料を燃焼させることによって燃焼ガスを生成する燃焼器と、燃焼器から燃焼ガスが作動媒体として供給されるガスタービンと、燃料弁の動作を制御するための燃料弁制御部とを備える。燃料弁は、燃料コンプレッサーから供給される燃料の圧力を制御するための燃料圧力制御弁と、燃料コンプレッサーから燃料圧力制御弁を介して供給される燃料の流量を調整するための燃料流量調整弁とを有する。燃料弁制御部は、燃焼器へ供給される燃料の流量に関する燃料流量指令値に基づいて、燃料流量調整弁の開度を調整すると共に、燃料圧力制御弁から燃料流量調整弁に流入する燃料の圧力と燃料流量調整弁から流出する燃料の圧力との間の差圧が予め定めた設定値になるように、燃料流量指令値、および、燃料圧力制御弁から燃料流量調整弁に流入する燃料の一次圧力検出値に基づいて、燃料圧力制御弁の開度を調整する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】
図1は、実施形態に係るガスタービンシステムにおいて、燃料弁制御部80Aの詳細を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態の変形例1に係るガスタービンシステムにおいて、燃料弁V10を含む燃料系統の詳細を模式的に示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態の変形例2に係るガスタービンシステムにおいて、燃料弁V10を含む燃料系統の詳細を模式的に示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態の変形例3に係るガスタービンシステムにおいて、燃料弁V10を含む燃料系統の詳細を模式的に示す図である。
【
図5】
図5は、関連技術に係るガスタービンシステム100を模式的に示す図である。
【
図6】
図6は、関連技術に係るガスタービンシステム100において、燃料弁V10を含む燃料系統の詳細を模式的に示す図である。
【
図7】
図7は、関連技術に係るガスタービンシステム100において、燃料弁制御部80の詳細を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
[A]燃料弁制御部80Aの構成
図1は、実施形態に係るガスタービンシステムにおいて、燃料弁制御部80Aの詳細を示す図である。
【0034】
図1に示すように、燃料弁制御部80Aは、関連技術の場合(
図7)と同様に、燃料圧力制御弁制御部110と燃料流量調整弁制御部120aとを有する。燃料弁制御部80Aは、演算器(コンピュータ)と記憶装置とを含み、記憶装置が記憶するプログラムを用いて演算器が各部として機能するよう構成されている。しかしながら、本実施形態の燃料弁制御部80Aは、燃料圧力制御弁制御部110の構成が、関連技術の場合(
図7)と異なる。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、関連技術の場合と同様である。このため、重複する事項に関しては、適宜、説明を省略する。
【0035】
[A-1]燃料流量調整弁制御部120
本実施形態の燃料弁制御部80Aにおいて、燃料流量調整弁制御部120aは、
図1に示すように、関連技術の場合(
図7)と同様に、積算部121と燃料流量調整弁開度演算部122と偏差演算部123とを含み、燃料流量指令値S1に基づいて燃料流量調整弁V12(V12a,V12b)の開度を調整するように構成されている。
【0036】
[A-2]燃料圧力制御弁制御部110
これに対して、本実施形態の燃料弁制御部80Aにおいて、燃料圧力制御弁制御部110は、
図1に示すように、関連技術の場合(
図7)と異なり、燃料流量調整弁一次圧力演算部201と偏差演算部202と流量変換演算部203と加算部204と燃料圧力制御弁開度演算部205と偏差演算部206とを含み、燃料圧力制御弁V11の開度を制御する。
【0037】
詳細については後述するが、燃料圧力制御弁制御部110は、燃料圧力制御弁V11から燃料流量調整弁V12(V12a,V12b)に流入する燃料の圧力と燃料流量調整弁V12から流出する燃料の圧力との間の差圧が予め定めた設定値になるように、燃料流量指令値S1、燃料流量調整弁一次圧力検出値S151、および、燃料圧力制御弁開度検出値SD11に基づいて、燃料圧力制御弁V11の開度を調整する。つまり、燃料流量調整弁V12の差圧制御が実行される。
【0038】
[A-2-1]燃料流量調整弁一次圧力演算部201
燃料圧力制御弁制御部110において、燃料流量調整弁一次圧力演算部201は、燃料流量指令値S1が入力される。ここでは、燃料流量指令値S1は、燃料流量調整弁制御部120aの積算部121と共に、燃料流量調整弁一次圧力演算部201に入力される。そして、燃料流量調整弁一次圧力演算部201は、その入力された燃料流量指令値S1に基づいて、燃料流量調整弁V12に流入する燃料の圧力(一次圧力)の設定に関する燃料流量調整弁一次圧力設定値S201を算出する。燃料流量調整弁一次圧力演算部201は、両者の関係を示す関数K201を用いて、燃料流量調整弁一次圧力設定値S201の算出を行う。
【0039】
[A-2-2]偏差演算部202
燃料圧力制御弁制御部110において、偏差演算部202(圧力偏差演算部)は、燃料流量調整弁一次圧力演算部201から燃料流量調整弁一次圧力設定値S201が入力される。また、偏差演算部202は、燃料流量調整弁V12に流入する燃料の圧力(一次圧力)について圧力伝送器151が検出することで得た燃料流量調整弁一次圧力検出値S151が入力される。そして、偏差演算部202は、燃料流量調整弁一次圧力設定値S201から燃料流量調整弁一次圧力検出値S151を差分する差分処理を実施することによって、圧力偏差値S202を算出する。
【0040】
[A-2-3]流量変換演算部203
燃料圧力制御弁制御部110において、流量変換演算部203は、偏差演算部202から入力された圧力偏差値S202に基づいて、燃料流量調整弁V12に流入する燃料の偏差に関する流量偏差値S203を算出する。流量変換演算部203は、両者の関係を示す関数K203を用いて、流量偏差値S203の算出を行う。
【0041】
[A-2-4]加算部204
燃料圧力制御弁制御部110において、加算部204(流量加算部)は、流量変換演算部203から流量偏差値S203が入力されると共に、燃料流量指令値S1が入力される。ここでは、燃料流量指令値S1は、燃料流量調整弁制御部120aの積算部121および燃料流量調整弁一次圧力演算部201と共に、加算部204に入力される。そして、加算部204は、流量偏差値S203と燃料流量指令値S1との間を加算する加算処理を実施することによって、流量指令補正値S204を算出する。
【0042】
[A-2-5]燃料圧力制御弁開度演算部205
燃料圧力制御弁制御部110において、燃料圧力制御弁開度演算部205は、偏差演算部204から入力された流量指令補正値S204に基づいて、燃料圧力制御弁V11の開度の設定に関する燃料圧力制御弁開度設定値S205を算出する。燃料圧力制御弁開度演算部205は、両者の関係を示す関数K205を用いて、燃料圧力制御弁開度設定値S205の算出を行う。燃料圧力制御弁開度設定値S205は、燃料圧力制御弁V11から燃料流量調整弁V12に流入する燃料の圧力と燃料流量調整弁V12から流出する燃料の圧力との間の差圧が予め定めた設定値になるように、関数K205を用いて設定される。
【0043】
[A-2-6]偏差演算部206
燃料圧力制御弁制御部110において、偏差演算部206(燃料圧力制御弁開度偏差演算部)は、燃料圧力制御弁開度演算部205から燃料圧力制御弁開度設定値S205が入力される。また、偏差演算部206は、燃料圧力制御弁V11の開度について燃料圧力制御弁開度検出器D11が検出することによって得た燃料圧力制御弁開度検出値SD11が入力される。そして、偏差演算部206は、燃料圧力制御弁開度設定値S205から燃料圧力制御弁開度検出値SD11を差分する差分処理を実施することによって、燃料圧力制御弁開度指令値S206を算出する。偏差演算部206で算出された燃料圧力制御弁開度指令値S206は、燃料圧力制御弁アクチュエーターA11に出力される。これにより、燃料圧力制御弁V11の開度が燃料圧力制御弁開度指令値S206になるように制御される。
【0044】
[B]まとめ
以上のように、本実施形態において、燃料弁制御部80Aは、燃焼器30へ供給される燃料の流量に関する燃料流量指令値S1に基づいて、燃料流量調整弁V12の開度を調整する。これと共に、燃料弁制御部80Aは、燃料圧力制御弁V11から燃料流量調整弁V12に流入する燃料の圧力と燃料流量調整弁V12から流出する燃料の圧力との間の差圧が予め定めた設定値になるように、燃料流量指令値S1、および、燃料圧力制御弁V11から燃料流量調整弁V12に流入する燃料の一次圧力検出値S151に基づいて、燃料圧力制御弁V11の開度を調整する。
【0045】
このように、本実施形態では、燃料流量調整弁V12の差圧制御が実行されるため、全ての運転点(着火点から定格点までの間の運転点)において、燃料流量調整弁V12の差圧が、予め定めた設定値になる。ここでは、燃料流量調整弁V12の差圧は、一定の値になる。このため、燃料系統が耐圧許容値を逸脱することを防止し、かつ、燃料コンプレッサー10の作動レンジが拡がることを防止可能である。
【0046】
[C]変形例
上記の実施形態の変形例について、順次、説明する。
【0047】
[C-1]変形例1
図2は、実施形態の変形例1に係るガスタービンシステムにおいて、燃料弁V10を含む燃料系統の詳細を模式的に示す図である。
【0048】
図2に示すように、変形例1において、燃料弁V10は、燃料圧力制御弁V11として、燃料圧力制御弁V11aと燃料圧力制御弁V11bとを含み、燃料圧力制御弁V11aおよび燃料流量調整弁V12aが、第1分岐配管部P102aに設置され、燃料圧力制御弁V11bおよび燃料流量調整弁V12bが、第2分岐配管部P102bに設置されている。
【0049】
燃料圧力制御弁V11aは、燃料圧力制御弁アクチュエーターA11aによって開度が変わり、燃料圧力制御弁開度検出器D11aによって開度が検出されるように構成されている。燃料圧力制御弁V11bは、燃料圧力制御弁アクチュエーターA11bによって開度が変わり、燃料圧力制御弁開度検出器D11bによって開度が検出されるように構成されている。
【0050】
また、第1分岐配管部P102aにおいて燃料圧力制御弁V11aの下流側には、圧力伝送器151aが設置されており、燃料圧力制御弁V11aから燃料流量調整弁V12aに流入する燃料の圧力(一次圧力)が圧力伝送器151aによって計測される。同様に、第2分岐配管部P102bにおいて燃料圧力制御弁V11bの下流側には、圧力伝送器151bが設置されており、燃料圧力制御弁V11bから燃料流量調整弁V12bに流入する燃料の圧力(一次圧力)が圧力伝送器151bによって計測される。
【0051】
本変形例においても、上記の実施形態の場合と同様に、全ての運転点(着火点から定格点までの間の運転点)において燃料流量調整弁V12(V12a,V12b)の差圧が設定値になるように、燃料圧力制御弁V11(V11a,V11b)の開度が調整される。
【0052】
つまり、燃料圧力制御弁V11aの開度は、燃料圧力制御弁V11aから燃料流量調整弁V12aに流入する燃料の圧力と燃料流量調整弁V12aから流出する燃料の圧力との間の差圧が予め定めた設定値になるように、燃料流量指令値S1、燃料流量調整弁一次圧力検出値(図示省略)、および、燃料圧力制御弁開度検出値(図示省略)に基づいて調整される。ここでは、燃料流量調整弁一次圧力検出値(図示省略)は、燃料圧力制御弁V11aから燃料流量調整弁V12aに流入する燃料の圧力について圧力伝送器151aが検出した値である。燃料圧力制御弁開度検出値(図示省略)は、燃料圧力制御弁V11aの開度について燃料圧力制御弁開度検出器D11aが検出することによって得た値である。
【0053】
また、燃料圧力制御弁V11bの開度は、燃料圧力制御弁V11bから燃料流量調整弁V12bに流入する燃料の圧力と燃料流量調整弁V12bから流出する燃料の圧力との間の差圧が予め定めた設定値になるように、燃料流量指令値S1、燃料流量調整弁一次圧力検出値(図示省略)、および、燃料圧力制御弁開度検出値(図示省略)に基づいて調整される。ここでは、燃料流量調整弁一次圧力検出値(図示省略)は、燃料圧力制御弁V11bから燃料流量調整弁V12bに流入する燃料の圧力について圧力伝送器151bが検出した値である。燃料圧力制御弁開度検出値(図示省略)は、燃料圧力制御弁V11bの開度について燃料圧力制御弁開度検出器D11bが検出することによって得た値である。
【0054】
このため、本変形例においても、上記の実施形態の場合と同様な効果を奏することができる。
【0055】
また、本変形例では、複数の燃料流量調整弁V12a,V12bのそれぞれについて弁特性が異なるものを選定可能であるため、燃焼器30へ供給する燃料の圧力および流量の調整範囲を広げることができる。その結果、本変形例では、制御性を向上することができる。
【0056】
[C-2]変形例2
図3は、実施形態の変形例2に係るガスタービンシステムにおいて、燃料弁V10を含む燃料系統の詳細を模式的に示す図である。
【0057】
図3に示すように、変形例2では、変形例1の場合(
図2参照)と異なり、燃料配管P10(
図5参照)が一次側バイパス配管P21a,P21bを含むと共に、燃料弁V10が一次側バイパス弁BV21a,BV21bを含む。
【0058】
一次側バイパス配管P21aは、燃料コンプレッサー10から供給される燃料が燃料圧力制御弁V11aを迂回して燃料流量調整弁V12aへ流れるように設けられている。一次側バイパス配管P21bは、燃料コンプレッサー10から供給される燃料が燃料圧力制御弁V11bを迂回して燃料流量調整弁V12bへ流れるように設けられている。
【0059】
一次側バイパス弁BV21aは、一次側バイパス配管P21aに設置されており、一次側バイパス弁アクチュエーターA21aによって開度が変わり、一次側バイパス弁開度検出器D21aによって開度が検出されるように構成されている。一次側バイパス弁BV21bは、一次側バイパス配管P21bに設置されており、一次側バイパス弁アクチュエーターA21bによって開度が変わり、一次側バイパス弁開度検出器D21bによって開度が検出されるように構成されている。
【0060】
一次側バイパス弁BV21a,BV21bのそれぞれは、低い流量レンジにおける流量制御を燃料圧力制御弁V11a,V11bのそれぞれよりも高精度に実施可能な弁である。
【0061】
本変形例では、変形例1の場合と異なり、燃料流量指令値S1(
図1参照)が予め定めた値(起動時等の極めて低い流量)以下であるときに、燃料圧力制御弁V11a,V11bを全閉自状態にし、一次側バイパス弁BV21a,BV21bの開度を燃料流量指令値S1に応じて調整する。これにより、一次側バイパス配管P21a,P21bを介して、燃料が燃料流量調整弁V12a,V12bに流れる。その結果、本変形例では、感度が高い流量制御が行えるため、制御性の向上が可能となる。
【0062】
[C-3]変形例3
図4は、実施形態の変形例3に係るガスタービンシステムにおいて、燃料弁V10を含む燃料系統の詳細を模式的に示す図である。
【0063】
図4に示すように、本変形例では、燃料配管P10(
図5参照)は、二次側バイパス配管P22を含む。二次側バイパス配管P22は、第1分岐配管部P102aにおいて燃料流量調整弁V12aよりも燃焼器30の側に位置する部分と、第2分岐配管部P102bにおいて燃料流量調整弁V12bよりも燃焼器30の側に位置する部分との間を連通するように構成されている。
【0064】
また、燃料弁V10は、二次側バイパス弁BV22を含む。二次側バイパス弁BV22は、二次側バイパス配管P22に設置されており、二次側バイパス弁アクチュエーターA22によって開度が変わり、二次側バイパス弁開度検出器D22によって開度が検出されるように構成されている。
【0065】
本変形例では、二次側バイパス弁BV22が設置された二次側バイパス配管P22を介して、第1分岐配管部P102aと第2分岐配管部P102bとの間で燃料を補うことができる。このため、燃料弁V10の制御性を向上可能である。
【0066】
具体的には、本変形例では、変形例1の場合と異なり、燃料流量指令値S1(
図1参照)が予め定めた値(起動時等の極めて低い流量)以下であるときに、二次側バイパス弁BV22を開ける。このとき、例えば、複数の燃料流量調整弁V12a,V12bのうち燃料流量調整弁V12bを全閉状態にし、他の燃料流量調整弁V12aの開度を燃料流量指令値S1に応じて調整する。ここでは、第1分岐配管部P102aと第2分岐配管部P102bとのそれぞれにおいて要求される燃料の流量を、一つの燃料流量調整弁V12aで制御する。つまり、燃料流量調整弁V12aは、第1分岐配管部P102aを流れる燃料の流量に対応する開度に、第2分岐配管部P102bを流れる燃料の流量に対応する開度を加えた広い開度になる。これに対して、燃料流量指令値S1が予め定めた値を超えた場合には、流量の変動が生じないように二次側バイパス弁BV22を閉めながら、徐々に、全閉状態の燃料流量調整弁V12bを開け、燃料流量調整弁V12a,V12bのそれぞれを燃料流量指令値S1に対応する開度に調整する。
【0067】
したがって、本変形例では、燃料流量調整弁V12a,V12bのそれぞれを微開にする必要がなくなるため、流量の制御をより的確に実行可能である。
【0068】
[C-4]その他
上記の実施形態では、燃料流量調整弁V12の差圧制御について、ガスタービンシステム100の全ての運転点(例えば、着火点から定格点までの間の運転点)で燃料流量調整弁V12の差圧が、予め定めた一定の設定値である場合について説明したが、これに限らない。燃料流量調整弁V12の差圧は、運転点において一定の設定値でなく、運転点に応じて任意に変動する設定値であってもよい。これにより、弁の作動範囲が拡がり、制御性の向上を実現することができる。
【0069】
なお、この場合には、燃料流量調整弁一次圧力演算部201、および、燃料流量調整弁開度演算部122に、任意の設定値へと調整可能となる演算部の機能を追加することで、本変形例の構成を実現することができる。
【0070】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0071】
10:燃料コンプレッサー、20:空気圧縮機、21:入口案内翼、30:燃焼器、40:ガスタービン、50:発電機、80:燃料弁制御部、80A:燃料弁制御部、100:ガスタービンシステム、110:燃料圧力制御弁制御部、111:燃料流量調整弁一次圧力演算部、112:偏差演算部、112a:燃料圧力制御弁開度演算部、113:偏差演算部、120a:燃料流量調整弁制御部、121:積算部、122:燃料流量調整弁開度演算部、123:偏差演算部、151:圧力伝送器、151a:圧力伝送器、151b:圧力伝送器、201:燃料流量調整弁一次圧力演算部、202:偏差演算部、203:流量変換演算部、204:加算部、204:偏差演算部、205:燃料圧力制御弁開度演算部、206:偏差演算部、A11:燃料圧力制御弁アクチュエーター、A11a:燃料圧力制御弁アクチュエーター、A11b:燃料圧力制御弁アクチュエーター、A12a:燃料流量調整弁アクチュエーター、A12b:燃料流量調整弁アクチュエーター、A21a:一次側バイパス弁アクチュエーター、A21b:一次側バイパス弁アクチュエーター、A22:二次側バイパス弁アクチュエーター、BV21:一次側バイパス弁、BV21a:一次側バイパス弁、BV21b:一次側バイパス弁、BV22:二次側バイパス弁、D11:燃料圧力制御弁開度検出器、D11a:燃料圧力制御弁開度検出器、D11b:燃料圧力制御弁開度検出器、D12a:燃料流量調整弁開度検出器、D12b:燃料流量調整弁開度検出器、D21a:一次側バイパス弁開度検出器、D21b:一次側バイパス弁開度検出器、D22:二次側バイパス弁開度検出器、P10:燃料配管、P101:主配管部、P102a:第1の分岐配管部、P102b:第2の分岐配管部、P20:空気配管、P21:一次側バイパス配管、P21a:一次側バイパス配管、P21b:一次側バイパス配管、P22:二次側バイパス配管、S1:燃料流量指令値、S10:ガスタービン回転数、S111:燃料流量調整弁一次圧力設定値、S112:圧力偏差値、S112a:燃料圧力制御弁開度設定値、S113:燃料圧力制御弁開度指令値、S121:燃料流量調整弁流量指令値、S122:燃料流量調整弁開度設定値、S123:燃料流量調整弁開度指令値、S151:燃料流量調整弁一次圧力検出値、S2:分配比設定値、S201:燃料流量調整弁一次圧力設定値、S203:流量偏差値、S204:流量指令補正値、S205:燃料圧力制御弁開度設定値、S206:燃料圧力制御弁開度指令値、S40:タービン回転数、SD11:燃料圧力制御弁開度検出値、SD12a:燃料流量調整弁開度検出値、V10:燃料弁、V11:燃料圧力制御弁、V11a:燃料圧力制御弁(第1の燃料圧力制御弁)、V11b:燃料圧力制御弁(第2の燃料圧力制御弁)、V12:燃料流量調整弁、V12a:燃料流量調整弁(第1の燃料流量調整弁)、V12b:燃料流量調整弁(第2の燃料流量調整弁)