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特開2023-10413照明システム、処理端末、及び、照明制御データ生成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010413
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】照明システム、処理端末、及び、照明制御データ生成方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/165 20200101AFI20230113BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20230113BHJP
   H05B 47/18 20200101ALI20230113BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20230113BHJP
【FI】
H05B47/165
H05B47/105
H05B47/18
H05B47/19
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021114530
(22)【出願日】2021-07-09
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】三吉 優太
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA05
3K273QA29
3K273QA31
3K273QA32
3K273RA02
3K273RA05
3K273RA08
3K273RA17
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA17
3K273TA22
3K273TA28
3K273TA32
3K273TA52
3K273TA54
3K273TA57
3K273TA62
3K273UA12
3K273UA13
3K273UA14
3K273UA21
3K273UA22
3K273UA23
(57)【要約】
【課題】照明制御データを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【解決手段】照明システム100は、複数の照明器具10と、複数の照明器具10を制御するための照明制御データdを生成するデータ処理部54と、照明制御データdに基づいて複数の照明器具10を制御する制御部55と、を備える。データ処理部54は、複数の照明器具10の配置情報に基づいて、複数の照明器具10のうちの1または2以上の照明器具10を含む照明器具グループGを生成し、照明器具グループGごとにコンテンツに関するデータを分散処理することで、照明制御データdを生成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の照明器具と、
前記複数の照明器具を制御するための照明制御データを生成するデータ処理部と、
前記照明制御データに基づいて前記複数の照明器具を制御する制御部と、
を備え、
前記データ処理部は、前記複数の照明器具の配置情報に基づいて、前記複数の照明器具のうちの1または2以上の照明器具を含む照明器具グループを生成し、前記照明器具グループごとにコンテンツに関するデータを分散処理することで、前記照明制御データを生成する
照明システム。
【請求項2】
前記分散処理は、前記コンテンツに含まれる画素情報から色情報を抽出する処理を含み、
前記データ処理部は、当該分散処理によって抽出した前記色情報に基づいて前記照明制御データを生成する
請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記データ処理部は、前記複数の照明器具を用いて照明演出を行う演出領域を複数に分割することで複数の分割領域を形成し、前記複数の分割領域のそれぞれに配置されている1または2以上の照明器具をグルーピングし、前記照明器具グループを生成する
請求項1または2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記データ処理部は、前記演出領域を格子状に分割することで前記複数の分割領域を形成する
請求項3に記載の照明システム。
【請求項5】
前記データ処理部は、前記照明器具グループに含まれる照明器具の数が、所定の閾値以下となるように、前記照明器具グループを生成する
請求項1~4のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項6】
前記データ処理部は、複数の前記照明器具グループに含まれる照明器具の台数の合計値が、所定の閾値以下となるように、複数の前記照明器具グループを1つの照明器具グループとして再生成する
請求項5に記載の照明システム。
【請求項7】
前記データ処理部は、互いに隣り合う複数の前記照明器具グループを統合することで、前記1つの照明器具グループを再生成する
請求項6に記載の照明システム。
【請求項8】
前記データ処理部は、さらに、前記複数の照明器具を用いて照明演出を行う演出領域のうち前記照明器具が配置されていない領域に関する情報に基づいて、前記照明器具グループを生成する
請求項1~7のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項9】
さらに、前記制御部から出力された照明制御データを、前記照明制御データの送り先である前記照明器具へ出力する複数の照明コントローラを備え、
前記データ処理部は、前記照明コントローラの台数、前記照明コントローラの出力ポートの数、及び、前記照明コントローラの接続先の機器の台数の少なくとも1つに基づいて、前記照明器具グループを生成する
請求項1または2に記載の照明システム。
【請求項10】
複数の照明器具の配置情報に基づいて、前記複数の照明器具のうちの1または2以上の照明器具を含む照明器具グループを生成し、コンテンツに含まれる画素情報から色情報を抽出する際に、前記照明器具グループごとに分散処理を行うことで前記色情報を抽出し、当該色情報に基づいて前記複数の照明器具を制御するための照明制御データを生成する
処理端末。
【請求項11】
複数の照明器具を制御するための照明制御データを生成する方法であって、
前記複数の照明器具の配置情報に基づいて、前記複数の照明器具のうちの1または2以上の照明器具を含む照明器具グループを生成し、
コンテンツに含まれる画素情報から色情報を抽出する際に、前記照明器具グループごとに分散処理を行うことで前記色情報を抽出し、当該色情報に基づいて前記照明制御データを生成する
照明制御データ生成方法。
【請求項12】
請求項11に記載の照明制御データ生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明システム、処理端末、及び、照明制御データ生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の照明器具を制御するための様々な技術が提案されている。特許文献1には、ワイヤレスリモコン及びコントローラを用いて複数の照明器具を制御する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-295394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、複数の照明器具を制御するための照明制御データを生成する処理が重たくなることを抑制できる照明システム等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る照明システムは、複数の照明器具と、前記複数の照明器具を制御するための照明制御データを生成するデータ処理部と、前記照明制御データに基づいて前記複数の照明器具を制御する制御部と、を備え、前記データ処理部は、前記複数の照明器具の配置情報に基づいて、前記複数の照明器具のうちの1または2以上の照明器具を含む照明器具グループを生成し、前記照明器具グループごとにコンテンツに関するデータを分散処理することで、前記照明制御データを生成する。
【0006】
本発明の一態様に係る処理端末は、複数の照明器具の配置情報に基づいて、前記複数の照明器具のうちの1または2以上の照明器具を含む照明器具グループを生成し、コンテンツに含まれる画素情報から色情報を抽出する際に、前記照明器具グループごとに分散処理を行うことで前記色情報を抽出し、当該色情報に基づいて前記複数の照明器具を制御するための照明制御データを生成する。
【0007】
本発明の一態様に係る照明制御データ生成方法は、複数の照明器具を制御するための照明制御データを生成する方法であって、前記複数の照明器具の配置情報に基づいて、前記複数の照明器具のうちの1または2以上の照明器具を含む照明器具グループを生成し、コンテンツに含まれる画素情報から色情報を抽出する際に、前記照明器具グループごとに分散処理を行うことで前記色情報を抽出し、当該色情報に基づいて前記照明制御データを生成する。
【0008】
本発明の一態様に係るプログラムは、上記の照明制御データ生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の照明システム等は、複数の照明器具を制御するための照明制御データを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、複数の照明器具と、動画像コンテンツの画素との対応関係の一例を示す図である。
図3図3は、実施の形態の処理端末、及び、処理端末に表示される照明器具の配置情報の一例を示す図である。
図4図4は、処理端末に表示される演出領域及び分割領域の一例を示す図である。
図5図5は、複数の分割領域を統合する例を示す図である。
図6図6は、実施の形態に係る照明制御データ生成方法を示すフローチャートである。
図7図7は、図6に示すフローの間に実行される他のフローを示す図である。
図8図8は、実施の形態の変形例1に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
図9図9は、実施の形態の変形例2に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
図10図10は、実施の形態の変形例3に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
図11図11は、実施の形態の処理端末に表示される照明器具の配置情報の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0012】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0013】
(実施の形態)
[照明システムの概要]
実施の形態に係る照明システムの概要について説明する。
【0014】
図1は、実施の形態に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
【0015】
照明システム100は、動画像コンテンツに含まれる特定の画素と同じ色で照明器具10を発光させることができる、演出用の照明システムである。動画像コンテンツに含まれる特定の画素の色は経時的に変化するが、照明システム100は、このときの色の経時変化に基づいて、照明器具10を制御するための照明制御データを生成し、照明器具10の発光色に反映させることができる。例えば、動画像コンテンツが青空を背景に雲が動くコンテンツである場合、動画像コンテンツにおける特定の画素の、雲の動きに応じた色の変化が照明器具10の発光色に反映される。
【0016】
照明器具10は、例えば、ビルなどの建物の外壁に複数設置され、複数の照明器具10のそれぞれは、動画像コンテンツに含まれる画素情報に対応付けられる。
【0017】
図2は、複数の照明器具10と、動画像コンテンツの画素との対応関係の一例を示す図である。
【0018】
図2の(a)に示される動画像コンテンツの指定された範囲R1は、図2の(b)に示される建物80の外壁の特定領域R2と対応付けられる。この結果、照明器具L1~L4は、動画像コンテンツの画素P1~P4と対応付けられ、画素P1~P4と同じ色で発光する。
【0019】
図2には、4台の照明器具L1~L4の発光を制御する例が示されているが、実際は建物に設置された1000台以上の照明器具、または、街全体に設置された10万台以上の照明器具の発光を制御することもある。その場合、動画像コンテンツから照明制御データを生成する処理が膨大となる。本実施の形態の照明システム100は、動画像コンテンツから照明制御データを生成する処理を分散処理することで、照明制御データを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0020】
[照明システムの具体的な構成]
照明システム100の具体的な構成について上記図1を参照しながら説明する。図1に示されるように、照明システム100は、複数の照明器具10と、処理端末50と、を備える。
【0021】
照明器具10は、建物80の外壁など屋外に設置される照明器具である。照明器具10は、処理端末50から出力された照明制御データdを取得し、取得した照明制御データdに基づいて発光する。
【0022】
照明器具10は、具体的には、赤色光源17r、緑色光源17g、及び、青色光源17bを備える。照明制御データdにおいては、照明器具10のアドレス(識別情報)と、赤色光源17r、緑色光源17g、及び、青色光源17bの発光色と、発光色それぞれに対する発光輝度とが指定されている。なお、照明器具10は、赤色光源17r、緑色光源17g、及び、青色光源17bに加えて白色光源または黄色光源を備えてもよい。
【0023】
赤色光源17r、緑色光源17g、及び、青色光源17bのそれぞれは、LEDチップなどによって実現され、各光源の発光輝度は独立して制御可能である。これにより、照明器具10の発光色の変更が実現される。なお、赤色光源17r、緑色光源17g、及び、青色光源17bのそれぞれは、半導体レーザ等の半導体発光素子、有機EL(Electro Luminescence)または無機EL等の固体発光素子を用いた発光モジュールによって実現されてもよい。
【0024】
また、照明器具10は、通信部11及び制御部15を備える。通信部11は、広域通信ネットワーク70を通じて処理端末50と通信する。制御部15は、処理端末50から送信された照明制御データdに基づいて、赤色光源17r、緑色光源17g、及び、青色光源17bの発光を制御する。
【0025】
処理端末50は、複数の照明器具10のそれぞれに、広域通信ネットワーク70を通じて照明制御データdを提供することにより、複数の照明器具10を制御する。照明制御データdは、照明器具10の発光を制御するためのデータである。処理端末50は、複数の照明器具10のそれぞれに対応した照明制御データdを生成する。
【0026】
処理端末50は、例えば、パーソナルコンピュータなどの端末装置として実現される。なお、処理端末50は、サーバ装置(クラウドサーバ)として実現されてもよい。処理端末50は、例えば、建物80の内部などの、照明器具10が設置される空間(建物80の外)とは別の空間に配置される。
【0027】
処理端末50は、具体的には、通信部51と、記憶部52と、入力部53と、データ処理部54と、制御部55と、表示部57とを備える。
【0028】
入力部53は、ユーザの操作入力を受け付けるユーザインターフェースである。入力部53は、例えば、キーボート及びマウスである。
【0029】
通信部51は、広域通信ネットワーク70を通じて照明器具10と通信(情報の送信及び受信)を行うための通信回路(通信モジュール)である。通信部51は、例えば、有線通信を行う有線通信回路であるが、無線通信を行う無線通信回路であってもよい。処理端末50は、通信部51及び広域通信ネットワーク70を介して、複数の照明器具10の発光を制御する。
【0030】
表示部57は、照明器具10の配置情報等を表示する画面である。表示部57は、例えば、液晶ディスプレイなどによって実現される。
【0031】
図3は、実施の形態の処理端末50、及び、処理端末50に表示される照明器具10の配置情報の一例を示す図である。図3には、複数の照明器具10を用いて照明演出を行う演出領域Aが外枠内の領域で示され、また、演出領域Aにおける複数の照明器具10の配置位置がハッチング付きの丸印で示されている。表示部57には、前述した動画像コンテンツの画像が表示されてもよい。
【0032】
記憶部52は、処理端末50がデータ処理等を行うために必要な情報(コンピュータプログラムなど)が記憶される記憶装置である。記憶部52は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)によって実現されるが、半導体メモリによって実現されてもよい。
【0033】
例えば、記憶部52には、複数の照明器具10を用いて照明演出を行うために参照する動画像コンテンツが記憶されている。動画像コンテンツは、雲の映像に限られず、花火、噴水、虹またはオーロラ等の映像であってもよい。なお、動画像コンテンツは、動画形式のコンテンツに限られず静止画形式のコンテンツを含む。本実施の形態は、静止画形式のコンテンツに対しても適用可能である。
【0034】
また、記憶部52には、複数の照明器具10の配置情報が記憶されている。配置情報は、演出領域Aにおける照明器具10の位置座標、例えば、所定の地点を基準とする照明器具10の水平距離及び高さに関する情報が含まれている。配置情報には、照明器具10の光の出射面の大きさ、または、光の出射方向に関する情報が含まれていてもよい。また、照明器具10の配置情報には、照明器具10の周辺の物体の配置情報、例えば、照明器具10が設置されている建物80の配置情報が含まれていてもよい。
【0035】
データ処理部54は、複数の照明器具10を調光制御及び調色制御するための照明制御データdを生成する。データ処理部54は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
【0036】
本実施の形態において、データ処理部54は、照明制御データdを生成する前に、複数の照明器具10の配置情報に基づいて、複数の照明器具10のうちの1または2以上の照明器具10を含む照明器具グループGを生成する(図4参照)。生成された照明器具グループGは、表示部57に表示される。
【0037】
図4は、処理端末50に表示される演出領域A及び分割領域Bの一例を示す図である。
【0038】
図4に示されるように、データ処理部54は、照明演出を行う演出領域Aを複数に分割することで複数の分割領域Bを形成する。例えば、データ処理部54は、演出領域Aを格子状に分割することで複数の分割領域Bを形成する。各分割領域Bは、長方形形状を有し、画面上において行列状に隙間なく設けられる。1つの分割領域Bの中には、1または2以上の照明器具10が含まれている。なお、分割領域Bの中には、照明器具10が含まれていない空白の領域もある。
【0039】
データ処理部54は、複数の分割領域Bのそれぞれに配置されている1または2以上の照明器具10をグルーピングし、照明器具グループGを生成する。照明器具グループGを生成する際、データ処理部54は、照明器具グループGに含まれる照明器具10の台数が、所定の閾値以下となるように、照明器具グループGを生成する。所定の閾値は、処理端末50の演算能力等によって決まる値であり、例えば、10台以上20台以下の範囲から適切な値に設定される。
【0040】
図4の(a)には、表示部57に16の分割領域Bが示されている。同図では、分割領域B11に8台の照明器具10が含まれ、8台の照明器具10からなる照明器具グループG11が生成されている。また、分割領域B14に13台の照明器具10が含まれ、13台からなる照明器具グループG14が生成されている。例えば、前述した所定の閾値が10台に設定されている場合、図4の(a)では、照明器具10の台数が所定の閾値以下となっていない照明器具グループ(例えばG14)が存在するので、データ処理部54は、演出領域Aをさらに分割し細分化する。
【0041】
図4の(b)には、さらに分割された64の分割領域Bが示されている。同図では、分割領域Bの全て、すなわち、照明器具グループGの全てにおいて照明器具10の台数が所定の閾値以下となっている。
【0042】
一方、データ処理部54は、照明器具グループGに含まれる照明器具10の台数が所定の閾値よりも極端に少ない場合、データ処理の効率が低下しないように、複数の照明器具グループGを統合し、照明器具グループGaを再生成する。例えば、データ処理部54は、複数の照明器具グループGに含まれる照明器具10の台数の合計値が所定の閾値以下である場合、複数の照明器具グループGを統合して、1つの照明器具グループGaとして再生成する。
【0043】
図5は、複数の分割領域Bを統合する例を示す図である。
【0044】
図5には、表示部57に64の分割領域Bが示されている。同図では、分割領域B11に対応する照明器具グループG11に3台の照明器具が含まれ、分割領域B21に対応する照明器具グループG21に3台の照明器具が含まれている。また、分割領域B12に対応する照明器具グループG12に1台の照明器具が含まれ、分割領域B22に対応する照明器具グループG22に1台の照明器具が含まれている。照明器具グループG11、G12、G21及びG22に含まれる照明器具10の台数の合計値は、8台となっている。
【0045】
例えば、所定の閾値が10台に設定されている場合、データ処理部54は、互いに隣り合う照明器具グループG11、G12、G21及びG22を統合することで、1つの照明器具グループGaを再生成する。なお、データ処理部54は、統合後の分割領域Bが相似形となるように分割領域Bの縦横比を維持した状態で、複数の照明器具グループGを統合してもよい。また、データ処理部54は、必ずしも互いに隣り合う照明器具グループGを統合する必要はなく、演出領域A上に点在する複数の照明器具グループGを統合してもよい。
【0046】
データ処理部54は、照明器具グループGを生成した後、照明器具グループGごとに動画像コンテンツに関するデータを分散処理することで、照明制御データdを生成する。分散処理には、動画像コンテンツの画素情報から色情報を抽出する処理が含まれている。なお、動画像コンテンツに関する処理には、動画像コンテンツの画素情報から輝度情報及び表示スケジュール情報を抽出する処理が含まれていてもよい。データ処理部54は、この分散処理によって抽出した色情報等に基づいて照明制御データdを生成する。照明制御データdは、照明器具10を通信制御するために必要な通信規格(例えばDMX規格)に基づいて生成される。
【0047】
制御部55は、照明制御データdに基づいて複数の照明器具10を制御する。具体的には、制御部55は、データ処理部54で生成された照明制御データdをリアルタイムに出力することで、複数の照明器具10の発光を制御する。または、制御部55は、データ処理部54で生成された照明制御データdを記憶部52に保存し、保存後の照明制御データdを記憶部52から読み出すことで、複数の照明器具10の発光を制御する。制御部55は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
【0048】
制御部55は、照明制御データdを、通信部51及び広域通信ネットワーク70を介して複数の照明器具10へ送信する。照明制御データdを受信した各照明器具10は、照明制御データdに基づいて調光制御及び調色制御される。
【0049】
本実施の形態の照明システム100では、データ処理部54が、複数の照明器具10の配置情報に基づいて照明器具グループGを生成する。そしてデータ処理部54が、照明器具グループGごとに動画像コンテンツに関するデータを分散処理することで、照明制御データdを生成する。これにより、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0050】
[照明制御データ生成方法]
実施の形態に係る照明制御データ生成方法について説明する。
【0051】
図6は、実施の形態に係る照明制御データ生成方法を示すフローチャートである。
【0052】
まず、データ処理部54は、複数の照明器具10の配置情報に基づいて照明器具グループGを生成する。
【0053】
具体的には、データ処理部54は、演出領域Aを分割し、複数の分割領域Bを形成する(ステップS11)。最初の分割数は、ユーザによって予め設定される。最初の分割数は、例えば、分割領域Bが4以上となるように設定される。
【0054】
次に、データ処理部54は、複数の分割領域Bのそれぞれに配置されている照明器具10の台数が第1の閾値以下であるか否かを判断する(ステップS12)。第1の閾値は、処理端末50の演算能力等によって決まる値であり、例えば、10台以上20台以下の範囲から適切な値に設定される。
【0055】
データ処理部54は、全ての分割領域Bにおける照明器具10の台数が第1の閾値以下となっていない場合(S12にてNo)、演出領域Aをさらに分割する(ステップS13)。データ処理部54は、全ての分割領域Bにおける照明器具10の台数が第1の閾値以下となるまで、ステップS12及びステップS13を繰り返す。全ての分割領域Bにおける照明器具10の台数が第1の閾値以下である場合(S12にてYes)、次のステップS14が実行される。
【0056】
次に、データ処理部54は、複数の分割領域Bのそれぞれに配置されている照明器具10の台数が第2の閾値以下であるか否かを判断する(ステップS14)。このステップS14は、最初に設定された分割数が多すぎて照明器具グループGが多くなりすぎることを抑制するための判断項目である。第2の閾値は、第1の閾値よりも小さな値であり、例えば、5台以上8台以下の範囲から適切な値に設定される。
【0057】
データ処理部54は、全ての分割領域Bにおける照明器具10の台数が第2の閾値以下である場合(S14にてYes)、演出領域Aの分割を粗くする(ステップS15)。データ処理部54は、全ての分割領域Bにおける照明器具10の台数が第2の閾値よりも多くなるまで、ステップS14及びステップS15を繰り返す。全ての分割領域Bにおける照明器具10の台数が第2の閾値よりも多い場合(S14にてNo)、次のステップS16が実行される。なお、ステップS14及びS15は、ステップS12及びS13の補助的なステップであり、複数の分割領域Bのうちの1つでも照明器具10の台数が第1の閾値を超える場合は、ステップS14及びS15は実行されずに、次のステップS16が実行される。
【0058】
データ処理部54は、分割領域Bに配置された複数の照明器具10を含む照明器具グループGを生成する(ステップS16)。これにより、第2の閾値よりも多く第1の閾値以下の台数からなる照明器具10を含む照明器具グループGが生成される。
【0059】
次に、データ処理部54は、動画像コンテンツに基づいて照明制御データdを生成する(ステップS17)。具体的に、データ処理部54は、動画像コンテンツに含まれる画素情報から色情報を抽出する際に、照明器具グループGごとに分散処理を行うことで色情報を抽出し、抽出した色情報に基づいて照明制御データdを生成する。
【0060】
ステップS11~S17が演出領域Aの全体で実行されることで、照明制御データdが生成される。なお、ステップS14及びS15は、ステップS12及びS13よりも前に実行されてもよい。また、ステップS14及びS15は必ずしも必要ではなく、照明制御データ生成方法は、ステップS11~S13、S16及びS17で構成されていてもよい。これらのステップS11~S17は、処理端末50にて自動で実行されるが、一部のステップは、手動で実行されてもよい。
【0061】
次に、図6に示すフローの間に実行される他のフローについて説明する。この例では、複数の照明器具グループGを統合する例について説明する。
【0062】
図7は、図6に示すフローの間に実行される他のフローを示す図である。他のフローは、前述したステップS16とS17との間に実行される。
【0063】
データ処理部54は、演出領域A上において、複数の照明器具グループGに含まれる照明器具10の台数の合計値が第1の閾値以下となるケースが存在するか否かを判断する(ステップS16A)。複数の照明器具グループGに含まれる照明器具10の台数の合計値が第1の閾値以下となるケースが存在しない場合(S16AにてNo)、複数の照明器具グループGの統合は行われず、前述したステップS17へ進む。
【0064】
データ処理部54は、複数の照明器具グループGに含まれる照明器具10の台数の合計値が第1の閾値以下となるケースが存在する場合(S16AにてYes)、この複数の照明器具グループGを統合する(ステップS16B)。例えば、データ処理部54は、互いに隣り合う照明器具グループG11、G12、G21及びG22を統合することで、1つの照明器具グループGaを再生成する。データ処理部54は、例えば、統合後の領域が統合前の分割領域Bに対して相似形となるように分割領域Bの縦横比を維持した状態で、複数の照明器具グループGを統合する。なお、データ処理部54は、ユーザが予め設定した分割領域の縦横比に基づいて、複数の照明器具グループGを統合してもよい。
【0065】
ステップS16A及びS16Bが実行されることで、照明器具グループGの統合が行われる。これらのステップS16A及びS16Bは、処理端末50にて自動で実行されるが、例えばステップS16Bによる統合処理は、手動で実行されてもよい。
【0066】
[変形例1]
実施の形態の変形例1に係る照明システム100Aについて説明する。変形例1では、照明システム100Aが、さらに、照明コントローラ20及び信号変換器30を備える例について説明する。
【0067】
図8は、変形例1に係る照明システム100Aの機能構成を示すブロック図である。
【0068】
図8に示されるように、照明システム100Aは、複数の照明器具10と、処理端末50と、複数の照明コントローラ20と、複数の信号変換器30と、を備える。照明器具10及び処理端末50は、実施の形態と同様である。同図には、複数の照明コントローラ20の一部として照明コントローラ20a、20b、20c、20d、20e及び20fが示され、複数の信号変換器30の一部として信号変換器30a、30b、30c及び30dが示されている。
【0069】
照明コントローラ20及び信号変換器30は、広域通信ネットワーク70と照明器具10とを結ぶ経路上に設けられている。図8には、照明コントローラ20aの出力ポートOPに対応して信号変換器30aが接続されている例が示されている。また図8には、照明コントローラ20dの複数の出力ポートOPのそれぞれに対応して、複数の信号変換器30b~30dが接続されている例が示されている。
【0070】
照明コントローラ20は、例えば、照明器具10の近傍(例えば、建物80の内部など)に設置され、局所通信ネットワークを通じて各照明器具10と通信する。また、照明コントローラ20は、広域通信ネットワーク70を介して処理端末50と通信する。例えば、照明コントローラ20aは、処理端末50の制御部55から送信された照明制御データdを受け付け、照明制御データdの送り先である照明器具10へ出力する。
【0071】
なお、照明制御データdは、照明器具10に入力される前に、信号変換器30によって信号変換されて照明器具10に入力される。例えば、照明制御データdは、照明器具10に対応する規格(例えばAX規格)に基づいて変換される。照明器具10は、受信した照明制御データdに基づいて発光する。
【0072】
変形例1の照明システム100Aでも、データ処理部54が、複数の照明器具10の配置情報に基づいて照明器具グループGを生成する。そしてデータ処理部54が、照明器具グループGごとに動画像コンテンツに関するデータを分散処理することで、照明制御データdを生成する。これにより、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0073】
なお、変形例1では、実施の形態のように演出領域Aを分割するのでなく、データ処理部54が、照明コントローラ20の台数、照明コントローラ20の出力ポートOPの数、及び、照明コントローラ20の接続先の機器(例えば信号変換器30)の台数の少なくとも1つに基づいて、照明器具グループGを生成してもよい。データ処理部54は、生成された照明器具グループGごとに動画像コンテンツに関するデータを分散処理することで、照明制御データdを生成してもよい。この構成であっても、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0074】
[変形例2]
実施の形態の変形例2に係る照明システム100Bについて説明する。変形例2では、処理端末50の機能がクラウドサーバ50Bで実現されている例について説明する。
【0075】
図9は、実施の形態の変形例2に係る照明システム100Bの機能構成を示すブロック図である。
【0076】
図9に示されるように、照明システム100Bは、複数の照明器具10と、クラウドサーバ50Bと、操作端末60と、を備える。照明器具10は、実施の形態と同様である。
【0077】
操作端末60は、例えば、パーソナルコンピュータなどの端末装置である。操作端末60は、通信部、記憶部、入力部、制御部及び表示部を備える。操作端末60には、例えば、クラウドサーバ50Bから出力された演出画像が表示される。
【0078】
クラウドサーバ50Bは、複数の照明器具10のそれぞれに、広域通信ネットワークを通じて照明制御データdを提供することにより、複数の照明器具10を制御する。
【0079】
クラウドサーバ50Bは、実施の形態と同様に、通信部51と、記憶部52と、データ処理部54と、制御部55とを備える。
【0080】
変形例2の照明システム100Bでは、クラウドサーバ50Bのデータ処理部54が、複数の照明器具10の配置情報に基づいて照明器具グループGを生成する。そしてこのデータ処理部54が、照明器具グループGごとに動画像コンテンツに関するデータを分散処理することで、照明制御データdを生成する。これにより、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0081】
[変形例3]
実施の形態の変形例3に係る照明システム100Cについて説明する。変形例3では、照明システム100Cが、照明コントローラ20及び信号変換器30を備え、処理端末50の機能がクラウドサーバ50Bで実現されている例について説明する。
【0082】
図10は、実施の形態の変形例3に係る照明システム100Cの機能構成を示すブロック図である。
【0083】
図10に示されるように、照明システム100Cは、複数の照明器具10と、クラウドサーバ50Bと、複数の照明コントローラ20と、複数の信号変換器30と、を備える。照明器具10は、実施の形態と同様である。照明コントローラ20及び信号変換器30は、変形例1と同様である。クラウドサーバ50Bは、変形例2と同様である。
【0084】
照明コントローラ20は、広域通信ネットワークを介してクラウドサーバ50Bに通信接続されている。例えば、照明コントローラ20aは、クラウドサーバ50Bの制御部55から送信された照明制御データdを受け付け、照明制御データdの送り先である照明器具10へ出力する。
【0085】
変形例3の照明システム100Cでも、クラウドサーバ50Bのデータ処理部54が、複数の照明器具10の配置情報に基づいて照明器具グループGを生成する。そしてこのデータ処理部54が、照明器具グループGごとに動画像コンテンツに関するデータを分散処理することで、照明制御データdを生成する。これにより、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0086】
[変形例4]
実施の形態の変形例4について説明する。変形例4では、建物80に関する配置情報が処理端末50に表示されない例について説明する。
【0087】
図11は、実施の形態の処理端末50に表示される照明器具10の配置情報の他の一例を示す図である。
【0088】
図11には、複数の照明器具10の配置情報が示されているが、建物80に関する配置情報が示されていない。この場合、図11に示されるように、複数の照明器具10の一部が集約して配置され、一部と異なる他の一部が集約して配置され、複数の照明器具10の一部と他の一部との間に、照明器具10が配置されていない領域が形成される。
【0089】
変形例4において、データ処理部54は、照明演出を行う演出領域Aのうち照明器具10が配置されていない領域に関する情報に基づいて、照明器具グループGを生成する。例えば、データ処理部54は、照明器具10の一部が集約して配置されている領域を1つのグループとして照明器具グループGを生成してもよい。
【0090】
[効果等]
以上説明したように、照明システム100は、複数の照明器具10と、複数の照明器具10を制御するための照明制御データdを生成するデータ処理部54と、照明制御データdに基づいて複数の照明器具10を制御する制御部55と、を備える。データ処理部54は、複数の照明器具10の配置情報に基づいて、複数の照明器具10のうちの1または2以上の照明器具10を含む照明器具グループGを生成し、照明器具グループGごとにコンテンツに関するデータを分散処理することで、照明制御データdを生成する。
【0091】
このように、データ処理部54が照明器具10の配置情報に基づいて照明器具グループGを生成することで、照明器具グループGごとにコンテンツに関するデータを分散処理することができる。これにより、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0092】
また、上記分散処理は、コンテンツに含まれる画素情報から色情報を抽出する処理を含み、データ処理部54は、当該分散処理によって抽出した色情報に基づいて照明制御データdを生成してもよい。
【0093】
このように、データ処理部54がコンテンツに含まれる画素情報から色情報を抽出する処理を分散処理することで、色情報に基づく照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0094】
また、データ処理部54は、複数の照明器具10を用いて照明演出を行う演出領域Aを複数に分割することで複数の分割領域Bを形成し、複数の分割領域Bのそれぞれに配置されている1または2以上の照明器具10をグルーピングし、照明器具グループGを生成してもよい。
【0095】
このように、データ処理部54が分割領域Bに配置されている1または2以上の照明器具10をグルーピングして照明器具グループGを生成することで、分割領域Bに対応する照明器具グループGごとにコンテンツに関するデータを分散処理することができる。これにより、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0096】
また、データ処理部54は、演出領域Aを格子状に分割することで複数の分割領域Bを形成してもよい。
【0097】
このように、データ処理部54が格子状に分割された分割領域Bを用いて照明器具グループGを生成することで、分割領域Bに対応する照明器具グループGを簡易に生成することができる。そのため、照明器具グループGごとにコンテンツに関するデータを簡易に分散処理することができる。これにより、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0098】
また、データ処理部54は、照明器具グループGに含まれる照明器具10の数が、所定の閾値以下となるように、照明器具グループGを生成してもよい。
【0099】
このように、データ処理部54が、照明器具10の数が所定の閾値以下となるように照明器具グループGを生成することで、照明器具グループGを適切に生成することができる。そのため、照明器具グループGごとにコンテンツに関するデータを適切に分散処理することができる。これにより、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0100】
また、データ処理部54は、複数の照明器具グループGに含まれる照明器具10の台数の合計値が、所定の閾値以下となるように、複数の照明器具グループGを1つの照明器具グループGaとして再生成してもよい。
【0101】
このように、データ処理部54が、複数の照明器具グループGに含まれる照明器具10の台数の合計値が所定の閾値以下となるように、複数の照明器具グループGを1つの照明器具グループGaとして再生成することで、照明器具グループGaを適切に生成することができる。そのため、照明器具グループGaに基づいてコンテンツに関するデータを適切に分散処理することができる。これにより、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0102】
また、データ処理部54は、互いに隣り合う複数の照明器具グループGを統合することで、1つの照明器具グループGaを再生成してもよい。
【0103】
このように、データ処理部54が、互いに隣り合う複数の照明器具グループGを統合すし、照明器具グループGaを再生成することで、照明器具グループGaを簡易に生成することができる。そのため、照明器具グループGaごとにコンテンツに関するデータを簡易に分散処理することができる。これにより、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0104】
また、データ処理部54は、さらに、複数の照明器具10を用いて照明演出を行う演出領域Aのうち照明器具10が配置されていない領域に関する情報に基づいて、照明器具グループGを生成してもよい。
【0105】
このように、データ処理部54が、照明器具10が配置されていない領域に関する情報に基づいて照明器具グループGを生成することで、照明器具グループGを簡易に生成し、コンテンツに関するデータを分散処理することができる。これにより、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0106】
また、照明システム100Aは、さらに、制御部55から出力された照明制御データdを、照明制御データdの送り先である照明器具10へ出力する複数の照明コントローラ20を備える。データ処理部54は、照明コントローラ20の台数、照明コントローラ20の出力ポートOPの数、及び、照明コントローラ20の接続先の機器の台数の少なくとも1つに基づいて、照明器具グループGを生成してもよい。
【0107】
このように、データ処理部54が、照明コントローラ20の台数、照明コントローラ20の出力ポートOPの数、及び、照明コントローラ20の接続先の機器の台数の少なくとも1つに基づいて、照明器具グループGを生成することで、コンテンツに関するデータを分散処理することができる。これにより、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0108】
以上説明したように、処理端末50は、複数の照明器具10の配置情報に基づいて、複数の照明器具10のうちの1または2以上の照明器具10を含む照明器具グループGを生成し、コンテンツに含まれる画素情報から色情報を抽出する際に、照明器具グループGごとに分散処理を行うことで色情報を抽出し、当該色情報に基づいて複数の照明器具10を制御するための照明制御データdを生成する。
【0109】
このように、データ処理部54が、照明器具10の配置情報に基づいて照明器具グループGを生成することで、照明器具グループGごとにコンテンツに関するデータを分散処理することができる。これにより、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0110】
以上説明したように、照明制御データ生成方法は、複数の照明器具10を制御するための照明制御データを生成する方法であって、複数の照明器具10の配置情報に基づいて、複数の照明器具10のうちの1または2以上の照明器具10を含む照明器具グループGを生成し、コンテンツに含まれる画素情報から色情報を抽出する際に、照明器具グループGごとに分散処理を行うことで色情報を抽出し、当該色情報に基づいて照明制御データdを生成する。
【0111】
このように、照明器具10の配置情報に基づいて照明器具グループGを生成した後に、照明器具グループGごとにコンテンツに関するデータを分散処理することで、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0112】
以上説明したように、プログラムは、上記の照明制御データ生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0113】
このプログラムを実行することで、照明制御データdを生成する処理が重たくなることを抑制できる。
【0114】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0115】
例えば、上記実施の形態では、照明システムは、屋外の照明演出に用いられたが、店舗、オフィス、または、コンサートホールなどの屋内の照明演出に用いられてもよい。
【0116】
変形例1及び3では、照明コントローラ20と照明器具10とを結ぶ経路上に信号変換器30が設けられている例を示したが、信号変換器30は必ずしも設けられていなくてもよい。例えば、照明コントローラ20と照明器具10とが直接通信接続されていてもよい。
【0117】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0118】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0119】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0120】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0121】
例えば、本発明は、上記実施の形態のデータ処理部として実現されてもよいし、上記実施の形態の照明コントローラとして実現されてもよい。また、本発明は、上記実施の形態の照明システムなどのコンピュータによって実行される照明制御方法として実現されてもよい。本発明は、このような照明制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよいし、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0122】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0123】
10、L1、L2、L3、L4 照明器具
20、20a、20b、20c、20d、20e、20f 照明コントローラ
50 処理端末
54 データ処理部
55 制御部
100、100A、100B、100C 照明システム
A 演出領域
B、B11、B12、B14、B21、B22 分割領域
d 照明制御データ
G、G11、G12、G14、G21、G22、Ga 照明器具グループ
OP 出力ポート
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11