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特開2023-10690ゲート駆動部およびこれを含む表示パネル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010690
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】ゲート駆動部およびこれを含む表示パネル
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/3266 20160101AFI20230113BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20230113BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
G09G3/3266
G09F9/30 338
G09G3/20 611Z
G09G3/20 622C
G09G3/20 622D
G09G3/20 622E
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022110538
(22)【出願日】2022-07-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0090005
(32)【優先日】2021-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0171605
(32)【優先日】2021-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ノ, ソク
(72)【発明者】
【氏名】ソン, キミン
【テーマコード(参考)】
5C080
5C094
5C380
【Fターム(参考)】
5C080AA06
5C080BB05
5C080CC03
5C080DD22
5C080FF03
5C080FF11
5C080HH09
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ04
5C080JJ06
5C080KK02
5C080KK23
5C080KK42
5C094BA03
5C094BA27
5C094BA43
5C094CA19
5C094DA09
5C094FB14
5C380AA01
5C380AB06
5C380AB19
5C380AB28
5C380AB34
5C380AB36
5C380AC07
5C380AC08
5C380AC12
5C380AC13
5C380BA11
5C380BA17
5C380CA04
5C380CA12
5C380CB01
5C380CB11
5C380CB14
5C380CB17
5C380CB19
5C380CB20
5C380CB37
5C380CC26
5C380CC33
5C380CC37
5C380CC42
5C380CC66
5C380CD026
5C380CE03
5C380CF36
5C380CF53
5C380DA06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ゲート駆動部およびこれを含む表示パネルに関する。
【解決手段】ゲート駆動部は、前段信号伝達部からキャリー信号が印加されるキャリーラインを経由してカスケード接続された複数の信号伝達部を含み、第n(nは正の整数)信号伝達部は出力電圧をプルアップさせる第1制御ノードの電圧と、出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノードの電圧により第1ゲート信号を第1出力ノードに出力する第1出力部;および前記第1ゲート信号の位相が反転した位相の第2ゲート信号を第2出力ノードに出力する第2出力部を含み、前記第2出力部は第n-i(iはnより小さい正の整数)信号伝達部の第2制御ノードの電圧により高電位電圧を前記第2出力ノードに出力する第1プルアップトランジスタ;および第n+j(jはnより大きい自然数)信号伝達部の第1制御ノードの電圧により第1低電位電圧を前記第2出力ノードに出力する第1プルダウントランジスタを含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前段信号伝達部からキャリー信号が印加されるキャリーラインを経由してカスケード接続された複数の信号伝達部を含み、
第n(nは正の整数)信号伝達部は、
出力電圧をプルアップさせる第1制御ノードの電圧と、出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノードの電圧とにより第1ゲート信号を第1出力ノードに出力する第1出力部;および
前記第1ゲート信号の位相が反転した位相の第2ゲート信号を第2出力ノードに出力する第2出力部を含み、
前記第2出力部は、
第n-i(iはnより小さい正の整数)信号伝達部の第2制御ノードの電圧により高電位電圧を前記第2出力ノードに出力する第1プルアップトランジスタ;
第n+j(jはnより大きい自然数)信号伝達部の第1制御ノードの電圧により第1低電位電圧を前記第2出力ノードに出力する第1プルダウントランジスタを含む、ゲート駆動部。
【請求項2】
前記第1出力部は、
前記第n信号伝達部の第1制御ノードの電圧により高電位電圧を前記第1出力ノードに出力する第2プルアップトランジスタ;および
前記第n信号伝達部の第2制御ノードの電圧により第1低電位電圧を前記第1出力ノードに出力する第2プルダウントランジスタを含む、請求項1に記載のゲート駆動部。
【請求項3】
前記第1プルダウントランジスタのゲートに連結された第1ノードと前記第n+j信号伝達部の第1制御ノードの間に連結される第1スイッチ素子;および
前記第1ノードと第2低電位電圧の間に連結され、前記第n-i信号伝達部の第2制御ノードにゲートが連結される第2スイッチ素子をさらに含む、請求項1に記載のゲート駆動部。
【請求項4】
前記第n-i信号伝達部の第2制御ノードにハイ電圧が印加される時、前記第1プルアップトランジスタはターン-オンされ、
前記第2スイッチ素子がターン-オンされて前記第1プルダウントランジスタがターン-オフされる、請求項3に記載のゲート駆動部。
【請求項5】
前記第n-i信号伝達部の第2制御ノードにロー電圧が印加される時、前記第1プルアップトランジスタはターン-オフされ、
前記第2スイッチ素子がターン-オフされて前記第1プルダウントランジスタがターン-オンされる、請求項3に記載のゲート駆動部。
【請求項6】
第n+j信号伝達部の第1制御ノードにハイ電圧が印加される時、前記第1スイッチ素子がターン-オンされ、前記第2スイッチ素子がターン-オフされて前記第1プルダウントランジスタがターン-オンされる、請求項5に記載のゲート駆動部。
【請求項7】
前記第2ゲート信号のハイ電圧のパルスが印加される区間は、前記第1ゲート信号のロー電圧のパルスが印加される区間より1H以上長く形成される、請求項3に記載のゲート駆動部。
【請求項8】
前記第2ゲート信号のハイ電圧のパルスが印加される区間は、前記第1ゲート信号のロー電圧のパルスが印加される区間の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジのうち少なくとも一つのエッジを基準として1H以上長く形成される、請求項7に記載のゲート駆動部。
【請求項9】
前記第n信号伝達部は、
前記前段信号伝達部からキャリー信号の入力を受けて前記第1制御ノードを充電させる第1回路部;および
前記第1制御ノードの電圧により前記第2制御ノードを放電させるインバータ回路を含む第2回路部;および
前記第1制御ノードの電圧と前記第2制御ノードの電圧とによりキャリー信号を第3出力ノードに出力する第3回路部をさらに含む、請求項1に記載のゲート駆動部。
【請求項10】
データ電圧を出力するデータ駆動部;
前段信号伝達部からキャリー信号が印加されるキャリーラインを経由してカスケード接続された複数の信号伝達部を含むゲート駆動部であって、
第n(nは正の整数)信号伝達部は、
出力電圧をプルアップさせる第1制御ノードの電圧と出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノードの電圧とにより第1ゲート信号を第1出力ノードに出力する第1出力部と、前記第1ゲート信号の位相が反転した位相の第2ゲート信号を第2出力ノードに出力する第2出力部とを含む、ゲート駆動部;および
前記データ電圧と前記第1ゲート信号と前記第2ゲート信号の入力を受けて入力映像を再現する複数のピクセル回路を含み、
前記第2出力部は、
第n-i(iはnより小さい正の整数)信号伝達部の第2制御ノードの電圧により高電位電圧を前記第2出力ノードに出力する第1プルアップトランジスタ;
第n+j(jはnより大きい自然数)信号伝達部の第1制御ノードの電圧により第1低電位電圧を前記第2出力ノードに出力する第1プルダウントランジスタを含む、表示パネル。
【請求項11】
前記第1出力部は、
前記第n信号伝達部の第1制御ノードの電圧により高電位電圧を前記第1出力ノードに出力する第2プルアップトランジスタ;および
前記第n信号伝達部の第2制御ノードの電圧により第1低電位電圧を前記第1出力ノードに出力する第2プルダウントランジスタを含む、請求項10に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記第1プルダウントランジスタのゲートに連結された第1ノードと前記第n+j信号伝達部の第1制御ノードの間に連結される第1スイッチ素子;および
前記第1ノードと第2低電位電圧の間に連結され、前記第n-i信号伝達部の第2制御ノードにゲートが連結される第2スイッチ素子をさらに含む、請求項10に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記第n-i信号伝達部の第2制御ノードにハイ電圧が印加される時、前記第1プルアップトランジスタはターン-オンされ、
前記第2スイッチ素子がターン-オンされて前記第1プルダウントランジスタがターン-オフされる、請求項12に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記第n-i信号伝達部の第2制御ノードにロー電圧が印加される時、前記第1プルアップトランジスタはターン-オフされ、
前記第2スイッチ素子がターン-オフされて前記第1プルダウントランジスタがターン-オンされる、請求項12に記載の表示パネル。
【請求項15】
第n+j信号伝達部の第1制御ノードにハイ電圧が印加される時、前記第1スイッチ素子がターン-オンされ、前記第2スイッチ素子がターン-オフされて前記第1プルダウントランジスタがターン-オンされる、請求項14に記載の表示パネル。
【請求項16】
前記第2ゲート信号のハイ電圧のパルスが印加される区間は、前記第1ゲート信号のロー電圧のパルスが印加される区間より1H以上長く形成される、請求項10に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記第2ゲート信号のハイ電圧のパルスが印加される区間は、前記第1ゲート信号のロー電圧のパルスが印加される区間の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジのうち少なくとも一つのエッジを基準として1H以上長く形成される、請求項16に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記第n信号伝達部は、
前記前段信号伝達部からキャリー信号の入力を受けて前記第1制御ノードを充電させる第1回路部;および
前記第1制御ノードの電圧により前記第2制御ノードを放電させるインバータ回路を含む第2回路部;および
前記第1制御ノードの電圧と前記第2制御ノードの電圧とによりキャリー信号を第3出力ノードに出力する第3回路部をさらに含む、請求項10に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記データ駆動部、前記ゲート駆動部、前記ピクセル回路を含むパネル内のすべてのトランジスタは、nチャネルタイプの酸化物半導体を含んだ酸化物薄膜トランジスタ(Oxide TFT)で具現される、請求項10に記載の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲート駆動部およびこれを含む表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)、電界発光表示装置(Electroluminescence Display)、電界放出表示装置(Field Emission Display:FED)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)等がある。
【0003】
電界発光表示装置は発光層の材料によって無機発光表示装置と有機発光表示装置に分かれる。アクティブマトリックスタイプ(active matrix type)の有機発光表示装置は自ら発光する自発光素子例えば、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode:以下、「OLED」という。)を利用して入力映像を再現する。有機発光表示装置は応答速度が速く、発光効率、輝度および視野角が大きい長所がある。
【0004】
表示装置のうち一部例えば、液晶表示装置や有機発光表示装置には複数のピクセルを含む表示パネル、表示パネルを駆動する駆動信号を出力する駆動部および表示パネルまたは駆動部に供給する電源を生成する電源供給部などが含まれる。駆動部には表示パネルにスキャン信号、発光制御信号などのゲート信号を供給するゲート駆動部および表示パネルにデータ信号を供給するデータ駆動部などが含まれる。
【0005】
このような表示装置は表示パネルに形成された複数のサブピクセルに駆動信号例えば、ゲート信号およびデータ信号などが供給されると、選択されたサブピクセルが光を透過させるか光を直接発光することになることによって映像を表示することができる。
【0006】
この時、表示装置ではゲート信号の逆位相であるがパルス幅(pulse width)が異なるゲート信号が必要な時もある。しかし、必要とする信号が多くなるほど表示パネルのベゼルが増加することになる。したがって、ナローベゼルを具現しながらも位相とパルス幅のうち少なくとも一つが異なる多様なゲート信号を出力できる方案が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前述した必要性および/または問題点を解決することを目的とする。
【0008】
本発明はナローベゼルを具現しつつ、位相とパルス幅のうち少なくとも一つが異なる多様なゲート信号を出力できるゲート駆動部およびこれを含む表示パネルを提供する。
【0009】
本発明の課題は以上で言及した課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のゲート駆動部は前段信号伝達部からキャリー信号が印加されるキャリーラインを経由してカスケード接続された複数の信号伝達部を含み、第n(nは正の整数)信号伝達部は出力電圧をプルアップさせる第1制御ノードの電圧と、出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノードの電圧とにより第1ゲート信号を第1出力ノードに出力する第1出力部;および前記第1ゲート信号の位相が反転した位相の第2ゲート信号を第2出力ノードに出力する第2出力部を含み、前記第2出力部は第n-i(iはnより小さい正の整数)信号伝達部の第2制御ノードの電圧により高電位電圧を前記第2出力ノードに出力する第1プルアップトランジスタ;および第n+j(jはnより大きい自然数)信号伝達部の第1制御ノードの電圧により第1低電位電圧を前記第2出力ノードに出力する第1プルダウントランジスタを含むことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、ゲート駆動部にシフトレジスタを追加することなくピクセル回路の駆動に要求される逆位相のゲート信号を出力することが可能であり得る。
【0012】
本発明は単一シフトレジスタを利用して正位相ゲート信号を出力するとともに、パルス幅の調整が容易な逆位相のゲート信号を出力することが可能であり得る。
【0013】
本発明は単一シフトレジスタを通じて位相とパルス幅のうち少なくとも一つ以上が異なる多様なゲート信号を出力することによって、ゲート駆動部に逆位相ゲート信号を出力するための別途のシフトレジスタを追加する必要がないため、ゲート駆動部のシフトレジスタが配置される表示パネルのナローベゼルを具現することができる。
【0014】
本発明の効果は以上で言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施例に係るゲート駆動部を示す図面である。
図2図1に図示された回路部を示す回路図である。
図3図1に図示されたゲート駆動部の入力/出力信号と制御ノードの電圧を示す波形図である。
図4】本発明の実施例に係るゲート駆動部を概略的に示した図面である。
図5】本発明の第2実施例に係るゲート駆動部を示している図面である。
図6図5に図示されたゲート駆動部の入力/出力信号と制御ノードの電圧を示す波形図である。
図7】本発明の第3実施例に係るゲート駆動部を示している図面である。
図8図7に図示されたゲート駆動部の入力/出力信号と制御ノードの電圧を示す波形図である。
図9】本発明の第4実施例に係るゲート駆動部を示している図面である。
図10図9に図示されたゲート駆動部の入力/出力信号と制御ノードの電圧を示す波形図である。
図11】本発明の実施例に係る表示装置を示すブロック図である。
図12図11に図示された表示パネルの断面構造を示している図面である。
図13図11に図示された表示パネルに適用されたピクセル回路を示している図面である。
図14図13に図示されたゲート駆動部の入力/出力信号と制御ノードの電圧を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は添付される図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると明確になるであろう。しかし、本発明は以下で開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現され得、ただし、本実施例は本発明の開示を完全なものとし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるのみである。
【0017】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数等は例示的なものであるので、本発明は図示された事項に限定されるものではない。明細書全体に亘って同一の参照符号は同一の構成要素を指し示す。また、本発明の説明において、関連した公知の技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にさせ得る恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0018】
本明細書上で言及された「含む」、「有する」、「からなる」等が使われる場合、「~のみ」が使われない以上他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り複数を含む場合を含む。
【0019】
構成要素の解釈において、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0020】
位置関係に対する説明の場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~そばに」等で二つの部分の位置関係が説明される場合、「すぐに」または「直接」が使われない以上二つの部分間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0021】
実施例の説明において、第1、第2等が多様な構成要素を叙述するために使われるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されない。これらの用語は単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使うものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0022】
明細書全体に亘って同一の参照符号は同一の構成要素を指し示す。
【0023】
多様な実施例の特徴が部分的にまたは全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立的に実施可能でもよく、連関関係で共に実施可能であってもよい。
【0024】
以下、添付された図面を参照して本発明の多様な実施例を詳細に説明する。
【0025】
図1は本発明の第1実施例に係るゲート駆動部を示す図面であり、図2図1に図示された回路部を示す回路図であり、図3図1に図示されたゲート駆動部の入力/出力信号と制御ノードの電圧を示す波形図である。
【0026】
図1図3を参照すると、本発明の実施例に係るゲート駆動部120は出力電圧をプルアップさせる第1制御ノード(以下、「Qノード」という。)、出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノード(以下、「Qbノード」という。)、回路部120-1、第1出力部120-2、第2出力部120-3を含むことができる。
【0027】
回路部120-1はQノード(Q)とQbノード(Qb)を充放電させることができ、Qノード(Q)とQbノード(Qb)の電位によりキャリー信号C(n)を出力することができる。回路部120-1は第1回路部120-1a、第2回路部120-1b、第3回路部120-1cを含むことができる。
【0028】
第1回路部120-1aはQノード(Q)とQbノード(Qb)の充放電を制御する役割をする。第1回路部120-1aはシフトクロックGCLK1がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧VGH2であるとき、前段の信号処理部である第n-1信号処理部ST(n-1)からの第n-1キャリー信号C(n-1)の電圧をQノード(Q(n))に供給してQノード(Q(n))を充電する。このような第1回路部120-1aは第1~第3トランジスタT1、T2、T3を含む。
【0029】
第1トランジスタT1はシフトクロックGCLK1がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧VGH2であるとき、ターン-オンされてキャリー信号C(n-1)の電圧をQhノード(Qh)に供給する。第1トランジスタT1はシフトクロックGCLK1が印加されるゲート、第N-1キャリー信号ラインC(n-1)に連結された第1電極、およびQhノード(Qh)に連結された第2電極を含む。
【0030】
シフトクロックGCLK1のハイ電圧VGH2は第2高電位電圧VGH1より低い電圧で設定され得る。キャリー信号C(n-1)および第1ゲート信号G_OUT(n)のハイ電圧VGH1は第2高電位電圧VGH1と同一の電圧である。シフトクロックGCLK1のハイ電圧VGH2が第2高電位電圧VGH1より低く設定されると、Qノード(Q(n))の充電時に第1トランジスタT1のしきい電圧Vthが負極性にシフト(-Vth)される時に、Qノード(Q(n))がフローティング(floating)されてQノード(Q(n))の電圧ブースティング(boosting)がさらによくなされ得る。
【0031】
第2トランジスタT2はシフトクロックGCLK1がゲートオン電圧VEH以上の電圧VGH2であるとき、ターン-オンされてQhノード(Qh)の電圧をQノード(Q(n))に供給してQノードを充電させる。第2トランジスタT2はシフトクロックGCLK1が印加されるゲート、Qhノード(Qh)に連結された第1電極、およびQノード(Q(n))に連結された第2電極を含む。
【0032】
第1および第2トランジスタT1、T2は直列で連結される。第1および第2トランジスタT1、T2は第N-1キャリー信号ラインC(n-1)とQhノード(Qh)の間に直列で連結される。
【0033】
第3トランジスタT3はQノード(Q(n))が充電される時にターン-オンされて第2高電位電圧ラインGVDD1を通じて第2高電位電圧をQhノード(Qh)に供給する。第2高電位電圧GVDD1は第2高電位電圧ラインを通じてQhノード(Qh)に供給される。第3トランジスタT3はQノード(Q(n))に連結されたゲート、第2高電位電圧ラインGVDD1に連結された第1電極、およびQhノード(Qh)に連結された第2電極を含む。
【0034】
第2回路部120-1bはQノード(Q(n))の電圧を反転させてQbノード(Qb(n))に印加するインバータ回路(Inverter circuit)を含む。第2回路部120-1bのインバータ回路はQbノード充電部と、Qbノード放電部を含む。
【0035】
Qbノード充電部は複数のトランジスタT4A、T4Bを含む。Qbノード放電部は複数のトランジスタT5A、T5Bを含むものの、複数のトランジスタT5A、T5Bが並列で連結される。
【0036】
Qbノード充電部は第n-1信号伝達部ST(n-1)からの第n-1 Qbノード(Q(n-1))の電圧により第2高電位電圧ラインGVDD1とQbノード(Qb(n))の間の電流パスをスイッチングする。
【0037】
第4aトランジスタT4Aは第1ノード80の電圧がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧であるとき、ターン-オンされて第2高電位電圧ラインGVDD1をQbノード(Qb(n))に連結することによってQbノード(Qb(n))をゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧で充電させる。第4aトランジスタT4Aは第1ノード80に連結されたゲート、第2高電位電圧ラインGVDD1に連結された第1電極、およびQbノード(Qb(n))に連結された第2電極を含む。第1キャパシタC1は第4aトランジスタT4Aのゲートと第2電極間に連結される。第1キャパシタC1により第4aトランジスタT4Aがターン-オンされる時に第1ノード80の電圧がブーストされ得る。
【0038】
第4bトランジスタT4Bは第n-1信号伝達部ST(n-1)の第n-1 Qbノード(Q(n-1))の電圧がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧であるとき、ターン-オンされて第2高電位電圧GVDD1を第1ノード80に供給して第1ノード80をゲートオン電圧VEH以上に充電させる。第4bトランジスタT4Bは第n-1信号伝達部(ST(n-1)の第n-1 Qbノード(Qb(N-1))に連結されたゲート、第2高電位電圧ラインGVDD1に連結された第1電極、および第1ノード80に連結された第2電極を含む。
【0039】
Qbノード放電部はQhノード(Qh)の電圧がゲートハイ電圧VEH以上のハイ電圧であるとき、ターン-オンされてQbノード(Qb(n))を放電させる。
【0040】
第5aトランジスタT5AはQhノード(Qh)の電圧がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧であるとき、ターン-オンされてQbノード(Qb(n))を第3低電位電圧ラインGVSS2に連結してQbノード(Qb(n))の電圧を第3低電位電圧まで放電させる。第5aトランジスタT5AはQhノード(Qh)に連結されたゲート、Qbノード(Qb(n))に連結された第1電極、および第2低電位電圧ラインGVSS1に連結された第2電極を含む。
【0041】
第5bトランジスタT5BはQhノード(Qh)の電圧がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧であるとき、ターン-オンされて第1ノード80を第2低電位電圧ラインGVSS1に連結させる。第5aトランジスタT5AはQhノード(Qh)に連結されたゲート、第1ノード80に連結された第1電極、および第2低電位電圧ラインGVSS1に連結された第2電極を含む。
【0042】
第3回路部120-1cはQノード(Q)とQbノード(Qb)の電位に対応してキャリー信号C(n)を出力することができる。第3回路部120-1cはキャリー信号C(n)を出力する第3バッファートランジスタT6cr、T7crを含むことができる。第3バッファートランジスタT6cr、T7crは第2高電位電圧ラインGVDD1を通じて印加された第2高電位電圧と第3低電位電圧ラインGVSS2を通じて印加された第3低電位電圧に基づいてキャリー信号C(n)を出力することができる。
【0043】
第1出力部120-2はQノード(Q)とQbノード(Qb)の電位に対応して第1ゲート信号G_OUT(n)を出力することができる。第1出力部120-2は第1ゲート信号G_OUT(n)を出力する第1バッファートランジスタT6、T7を含むことができる。
【0044】
第1バッファートランジスタT6、T7はQノード(Q)の電位に基づいてターン-オンする第1プルアップトランジスタT6とQBノード(QB)の電位に基づいてターン-オンする第1プルダウントランジスタT7に区分され得る。第1プルアップトランジスタT6はQノード(Q)にゲート電極が連結され、高電位電圧ラインGVDD0に第1電極が連結され、第1出力端G_OUT(n)に第2電極が連結される。第1プルダウントランジスタT7はQBノード(QB)にゲート電極が連結され、第1出力端G_OUT(n)に第1電極が連結され、第1低電位電圧ラインGVSS0に第2電極が連結され得る。第1バッファートランジスタT6、T7は高電位電圧ラインGVDD0を通じて印加された高電位電圧と第1低電位電圧ラインGVSS0を通じて印加された第1低電位電圧に基づいて第1ゲート信号G_OUT(n)を出力することができる。
【0045】
第2出力部120-3は第1ゲート信号の位相が反転した位相の第2ゲート信号G_OUTB(n)を出力することができる。第2出力部120-3は第2ゲート信号G_OUTB(n)を出力する第2バッファートランジスタT6b、T7bを含むことができる。
【0046】
第2バッファートランジスタT6b、T7bは以前のQBノード(QB(n-i))の電位に基づいてターン-オンする第2プルアップトランジスタT6bと次のQノード(Q(n+j))の電位に基づいてターン-オンする第2プルダウントランジスタT7bに区分され得る。第2プルアップトランジスタT6bは以前のQBノード(QB(n-i))にゲート電極が連結され、高電位電圧ラインGVDD0に第1電極が連結され、第2出力端G_OUTB(n)に第2電極が連結される。第2プルダウントランジスタT7bは次のQノード(Q(n+j))にゲート電極が連結され、第2出力端G_OUTB(n)に第1電極が連結され、第1低電位電圧ラインGVSS0に第2電極が連結され得る。
【0047】
この時、第2プルダウントランジスタT7bと次のQノード(Q(n+j))の間に第2ゲート信号のパルス幅を調節するためのスイッチ素子T8、T9を含むことができる。スイッチ素子T8、T9はクロック信号に基づいてターン-オンする第1スイッチ素子T8と以前のQBノード(QB(n-i))の電位に基づいてターン-オンする第2スイッチ素子T9に区分され得る。第1スイッチ素子T8はクロック信号が印加されるゲート電極、次のQノード(Q(n+j))に連結された第1電極、第3制御ノードQAに連結された第2電極を含む。第2スイッチ素子T9は以前のQBノード(QB(n-i))に連結されるゲート電極、第3制御ノードQAに連結された第1電極、第2低電位電圧ラインGVSS1に連結された第2電極を含む。
【0048】
図4は、本発明の実施例に係るゲート駆動部を概略的に示した図面である。
【0049】
図4を参照すると、実施例に係るゲート駆動部はキャリー信号が伝送されるキャリーラインを経由してカスケード接続された複数の信号処理部ST(n-2)、ST(n-1)、ST(n)、ST(n+1)、ST(n+2)を含む。
【0050】
信号処理部ST(n-2)、ST(n-1)、ST(n)、ST(n+1)、ST(n+2)それぞれは、スタートパルスまたは前段の信号処理部から出力されるキャリー信号C(n-2)、C(n-1)、C(n)、C(n+1)、C(n+2)の入力を受け、シフトクロックGCLKの入力を受ける。第1信号処理部ST(1)はスタートパルスVstにより駆動され始め、それ以外の信号処理部ST(n-2)、ST(n-1)、ST(n)、ST(n+1)、ST(n+2)は前段の信号処理部からのキャリー信号C(n-2)、C(n-1)、C(n)、C(n+1)、C(n+2)の入力を受けて駆動され始める。シフトクロックGCLKはN(Nは2以上の正の整数)相(phase)クロックであり得る。例えば、シフトクロックGCLKは4相クロックGCLK1、GCLK2、GCLK3、GCLK4であり得る。4相シフトクロックGCLK1、GCLK2、GCLK3、GCLK4の位相は互いに反対である。信号処理部ST(n-2)、ST(n-1)、ST(n)、ST(n+1)、ST(n+2)はシフトクロックのタイミングに合わせてスタートパルスまたは前段の信号処理部からのキャリー信号C(n-2)、C(n-1)、C(n)、C(n+1)、C(n+2)をシフトさせて正位相の第1ゲート信号G_out(n-2)、G_out(n-1)、G_out(n)、G_out(n+1)、G_out(n+2)と逆位相の第2ゲート信号・、G_outb(n-2)、G_outb(n-1)、G_outb(n)、G_outb(n+1)、G_outb(n+2)を順次出力することができる。
【0051】
この時、信号処理部それぞれは、正位相の第1ゲート信号G_out(n-2)、G_out(n-1)、G_out(n)、G_out(n+1)、G_out(n+2)は第1バッファーBUF1により出力され得、逆位相の第2ゲート信号G_outb(n-2)、G_outb(n-1)、G_outb(n)、G_outb(n+1)、G_outb(n+2)は第2バッファーBUF2により出力され得る。
【0052】
図5は本発明の第2実施例に係るゲート駆動部を示している図面であり、図6図5に図示されたゲート駆動部の入力/出力信号と制御ノードの電圧を示す波形図である。
【0053】
図5および図6を参照すると、本発明の第2実施例に係るゲート駆動部は複数の信号伝達部を含み、各信号伝達部は回路部120-1、第1出力部120-2、第2出力部120-3を含むことができる。
【0054】
回路部120-1はQノード(Q)とQbノード(Qb)を充放電させることができ、Qノード(Q)とQbノード(Qb)の電位によりキャリー信号C(n)を出力することができる。
【0055】
第1出力部120-2は第n(nは正の整数)信号伝達部ST(n)のQノード(Q)とQbノード(Qb)の電位に対応して第1ゲート信号G1_OUT(n)を出力することができる。第1出力部120-2は第1ゲート信号G1_OUT(n)を出力する第1バッファートランジスタT6、T7を含むことができる。
【0056】
第1バッファートランジスタT6、T7はQノード(Q)の電位に基づいてターン-オンする第1プルアップトランジスタT6とQBノード(QB)の電位に基づいてターン-オンする第1プルダウントランジスタT7に区分され得る。第1プルアップトランジスタT6はQノード(Q)にゲート電極が連結され、高電位電圧ラインGVDD0に第1電極が連結され、第1出力端G_OUT(n)に第2電極が連結される。第1プルダウントランジスタT7はQBノード(QB)にゲート電極が連結され、第1出力端G_OUT(n)に第1電極が連結され、第1低電位電圧ラインGVSS0に第2電極が連結され得る。第1バッファートランジスタT6、T7は高電位電圧ラインGVDD0を通じて印加された高電位電圧と第1低電位電圧ラインGVSS0を通じて印加された第1低電位電圧に基づいて第1ゲート信号G_OUT(n)を出力することができる。
【0057】
第2出力部120-3は第n-1信号伝達部ST(n-1)のQBノード(QB(n-1))と第n+1信号伝達部ST(n+1)のQノード(Q(n+1))の電位に対応して第1ゲート信号の位相が反転した位相の第2ゲート信号G_OUTB(n)を出力することができる。第2出力部120-4bは第2ゲート信号G_OUTB(n)を出力する第2バッファートランジスタT6b、T7bを含むことができる。
【0058】
第2バッファートランジスタT6b、T7bは以前のQBノード(QB(n-1))の電位に基づいてターン-オンする第2プルアップトランジスタT6bと次のQノード(Q(n+1))の電位に基づいてターン-オンする第2プルダウントランジスタT7bに区分され得る。第2プルアップトランジスタT6bは以前のQBノード(QB(n-1))にゲート電極が連結され、高電位電圧ラインGVDD0に第1電極が連結され、第2出力端G_OUTB(n)に第2電極が連結される。第2プルダウントランジスタT7bは次のQノード(Q(n+1))にゲート電極が連結され、第2出力端G_OUTB(n)に第1電極が連結され、第1低電位電圧ラインGVSS0に第2電極が連結され得る。
【0059】
この時、第2プルダウントランジスタT7bと次のQノード(Q(n+1))の間に第2ゲート信号のパルス幅を調節するためのスイッチ素子T8、T9を含むことができる。スイッチ素子T8、T9はクロック信号に基づいてターン-オンする第1スイッチ素子T8と以前のQBノード(QB(n-1))の電位に基づいてターン-オンする第2スイッチ素子T9に区分され得る。第1スイッチ素子T8はクロック信号が印加されるゲート電極、次のQノード(Q(n+1))に連結された第1電極、第3制御ノードQAに連結された第2電極を含む。第2スイッチ素子T9は以前のQBノード(QB(n-1))に連結されるゲート電極、第3制御ノードQAに連結された第1電極、第2低電位電圧ラインGVSS1に連結された第2電極を含む。
【0060】
この時、第2ゲート信号のハイ電圧のパルス幅は第1ゲート信号のパルス幅より大きく形成されるものの、図6のように第1ゲート信号のロー電圧のパルスが印加される区間より2H長く形成され得る。ここで第2ゲート信号のハイ電圧のパルスが印加される区間は第1ゲート信号のロー電圧のパルスが印加される区間の立ち下がりエッジを基準として1H長く形成され、立ち上がりエッジを基準として1H長く形成されている。
【0061】
図7は本発明の第3実施例に係るゲート駆動部を示している図面であり、図8図7に図示されたゲート駆動部の入力/出力信号と制御ノードの電圧を示す波形図である。
【0062】
図7および図8を参照すると、本発明の第3実施例に係るゲート駆動部は複数の信号伝達部を含み、各信号伝達部は回路部120-1、第1出力部120-2、第2出力部120-3を含むことができる。
【0063】
回路部120-1はQノード(Q)とQbノード(Qb)を充放電させることができ、Qノード(Q)とQbノード(Qb)の電位によりキャリー信号C(n)を出力することができる。
【0064】
第1出力部120-2は第n信号伝達部のQノード(Q)とQbノード(Qb)の電位に対応して第1ゲート信号G1_OUT(n)を出力することができる。第1出力部120-2は第1ゲート信号G1_OUT(n)を出力する第1バッファートランジスタT6、T7を含むことができる。
【0065】
第1バッファートランジスタT6、T7はQノード(Q)の電位に基づいてターン-オンする第1プルアップトランジスタT6とQBノード(QB)の電位に基づいてターン-オンする第1プルダウントランジスタT7に区分され得る。第1プルアップトランジスタT6はQノード(Q)にゲート電極が連結され、高電位電圧ラインGVDD0に第1電極が連結され、第1出力端G_OUT(n)に第2電極が連結される。第1プルダウントランジスタT7はQBノード(QB)にゲート電極が連結され、第1出力端G_OUT(n)に第1電極が連結され、第1低電位電圧ラインGVSS0に第2電極が連結され得る。第1バッファートランジスタT6、T7は高電位電圧ラインGVDD0を通じて印加された高電位電圧と第1低電位電圧ラインGVSS0を通じて印加された第1低電位電圧に基づいて第1ゲート信号G_OUT(n)を出力することができる。
【0066】
第2出力部120-3は第n-2信号伝達部のQBノード(QB(n-2))と第n+1信号伝達部のQノード(Q(n+1))の電位に対応して第1ゲート信号の位相が反転した位相の第2ゲート信号G_OUTB(n)を出力することができる。第2出力部120-3は第2ゲート信号G_OUTB(n)を出力する第2バッファートランジスタT6b、T7bを含むことができる。
【0067】
第2バッファートランジスタT6b、T7bは以前のQBノード(QB(n-2))の電位に基づいてターン-オンする第2プルアップトランジスタT6bと次のQノード(Q(n+1))の電位に基づいてターン-オンする第2プルダウントランジスタT7bに区分され得る。第2プルアップトランジスタT6bは以前のQBノード(QB(n-2))にゲート電極が連結され、高電位電圧ラインGVDD0に第1電極が連結され、第2出力端G_OUTB(n)に第2電極が連結される。第2プルダウントランジスタT7bは次のQノード(Q(n+1))にゲート電極が連結され、第2出力端G_OUTB(n)に第1電極が連結され、第1低電位電圧ラインGVSS0に第2電極が連結され得る。
【0068】
この時、第2プルダウントランジスタT7bと次のQノード(Q(n+1))の間に第2ゲート信号のパルス幅を調節するためのスイッチ素子T8、T9を含むことができる。スイッチ素子T8、T9はクロック信号に基づいてターン-オンする第1スイッチ素子T8と以前のQBノード(QB(n-2))の電位に基づいてターン-オンする第2スイッチ素子T9に区分され得る。第1スイッチ素子T8はクロック信号が印加されるゲート電極、次のQノード(Q(n+1))に連結された第1電極、第3制御ノードQAに連結された第2電極を含む。第2スイッチ素子T9は以前のQBノード(QB(n-1))に連結されるゲート電極、第3制御ノードQAに連結された第1電極、第2低電位電圧ラインGVSS1に連結された第2電極を含む。
【0069】
この時、第2ゲート信号のハイ電圧のパルス幅は第1ゲート信号のパルス幅より大きく形成されるものの、図8のように第1ゲート信号のロー電圧のパルスが印加される区間より3H長く形成され得る。ここで第2ゲート信号のハイ電圧のパルスが印加される区間は第1ゲート信号のロー電圧のパルスが印加される区間の立ち下がりエッジを基準として2H長く形成され、立ち上がりエッジを基準として1H長く形成されている。
【0070】
図9は本発明の第4実施例に係るゲート駆動部を示している図面であり、図10図9に図示されたゲート駆動部の入力/出力信号と制御ノードの電圧を示す波形図である。
【0071】
図9および図10を参照すると、本発明の第4実施例に係るゲート駆動部は複数の信号伝達部を含み、各信号伝達部は回路部120-1、第1出力部120-2、第2出力部120-3を含むことができる。
【0072】
回路部120-1はQノード(Q)とQbノード(Qb)を充放電させることができ、Qノード(Q)とQbノード(Qb)の電位によりキャリー信号C(n)を出力することができる。
【0073】
第1出力部120-2は第n信号伝達部のQノード(Q)とQbノード(Qb)の電位に対応して第1ゲート信号G1_OUT(n)を出力することができる。第1出力部120-2は第1ゲート信号G1_OUT(n)を出力する第1バッファートランジスタT6、T7を含むことができる。
【0074】
第1バッファートランジスタT6、T7はQノード(Q)の電位に基づいてターン-オンする第1プルアップトランジスタT6とQBノード(QB)の電位に基づいてターン-オンする第1プルダウントランジスタT7に区分され得る。第1プルアップトランジスタT6はQノード(Q)にゲート電極が連結され、高電位電圧ラインGVDD0に第1電極が連結され、第1出力端G_OUT(n)に第2電極が連結される。第1プルダウントランジスタT7はQBノード(QB)にゲート電極が連結され、第1出力端G_OUT(n)に第1電極が連結され、第1低電位電圧ラインGVSS0に第2電極が連結され得る。第1バッファートランジスタT6、T7は高電位電圧ラインGVDD0を通じて印加された高電位電圧と第1低電位電圧ラインGVSS0を通じて印加された第1低電位電圧に基づいて第1ゲート信号G_OUT(n)を出力することができる。
【0075】
第2出力部120-3は第n信号伝達部のQBノード(QB(n))と第n+1信号伝達部のQノード(Q(n+1))の電位に対応して第1ゲート信号の位相が反転した位相の第2ゲート信号G_OUTB(n)を出力することができる。第2出力部120-3は第2ゲート信号G_OUTB(n)を出力する第2バッファートランジスタT6b、T7bを含むことができる。
【0076】
第2バッファートランジスタT6b、T7bはQBノード(QB(n))の電位に基づいてターン-オンする第2プルアップトランジスタT6bと次のQノード(Q(n+1))の電位に基づいてターン-オンする第2プルダウントランジスタT7bに区分され得る。第2プルアップトランジスタT6bはQBノード(QB(n))にゲート電極が連結され、高電位電圧ラインGVDD0に第1電極が連結され、第2出力端G_OUTB(n)に第2電極が連結される。第2プルダウントランジスタT7bは次のQノード(Q(n+1))にゲート電極が連結され、第2出力端G_OUTB(n)に第1電極が連結され、第1低電位電圧ラインGVSS0に第2電極が連結され得る。
【0077】
この時、第2ゲート信号のハイ電圧のパルス幅は第1ゲート信号のパルス幅より大きく形成されるものの、図10のように第1ゲート信号のロー電圧のパルスが印加される区間より1H長く形成され得る。ここで第2ゲート信号のハイ電圧のパルスが印加される区間は第1ゲート信号のロー電圧のパルスが印加される区間の立ち上がりエッジを基準として1H長く形成されている。
【0078】
実施例では第1ゲート信号の位相が反転した位相の第2ゲート信号を出力することができる。第2ゲート信号は第n-i(iはnより小さい正の整数)信号伝達部の第2ノードと第n+j(jはnより大きい正の整数)信号伝達部の第1ノードの電圧により形成され得る。この時、第2ゲート信号のハイ電圧のパルスが印加される区間は第1ゲート信号のロー電圧のパルスが印加される区間より1H以上長く形成され得る。また、第2ゲート信号のハイ電圧のパルスが印加される区間は第1ゲート信号のロー電圧のパルスが印加される区間の立ち上がりエッジ(rising edge)と立ち下がりエッジ(falling edge)のうち少なくとも一つのエッジを基準として1H以上長く形成され得る。
【0079】
図11は本発明の実施例に係る表示装置を示すブロック図であり、図12図11に図示された表示パネルの断面構造を示している図面であり、図13図11に図示された表示パネルに適用されたピクセル回路を示している図面であり、図14図13に図示されたゲート駆動部の入力/出力信号と制御ノードの電圧を示す波形図である。
【0080】
図11を参照すると、本発明の実施例に係る表示装置は表示パネル100、表示パネル100のピクセルにピクセルデータを書き込む(write)ための表示パネル駆動回路、およびピクセルと表示パネル駆動回路の駆動に必要な電源を発生する電源部140を含む。
【0081】
表示パネル100は入力映像を表示するピクセルアレイAAを含む。ピクセルアレイAAは複数のデータライン102、データライン102と交差する複数のゲートライン103、およびマトリックスの形態で配置されるピクセルを含む。
【0082】
ピクセルアレイAAは複数のピクセルラインL1~Lnを含む。ピクセルラインL1~Lnそれぞれは、表示パネル100のピクセルアレイAAでライン方向(X)に沿って配置された1ラインのピクセルを含む。1ピクセルラインに配置されたピクセルはゲートライン103を共有する。データライン方向に沿ってカラム方向(Y)に配置されたサブピクセルは同一のデータライン102を共有する。1水平期間(1H)は1フレーム期間をピクセルラインL1~Lnの総個数で割った時間である。
【0083】
表示パネル100上にタッチセンサが配置され得る。タッチ入力は別途のタッチセンサを利用してセンシングされるかピクセルを通じてセンシングされ得る。タッチセンサはオン-セル(On-cell type)またはアドオンタイプ(Add on type)で表示パネルの画面上に配置されるか、ピクセルアレイAAに内蔵されるイン-セル(In-cell type)タッチセンサで具現され得る。
【0084】
表示パネル100はフレキシブル表示パネルで具現され得る。フレキシブル表示パネルはプラスチックOLEDパネルで製作され得る。プラスチックOLEDパネルのバックプレート(Back plate)上に有機薄膜フィルムが配置され、有機薄膜フィルム上にピクセルアレイAAが形成され得る。
【0085】
プラスチックOLEDのバックプレートはPET(Polyethylene terephthalate)基板であり得る。バックプレート上に有機薄膜フィルムが形成される。有機薄膜フィルム上にピクセルアレイAAとタッチセンサアレイが形成され得る。バックプレートはピクセルアレイAAが湿度に露出しないように透湿を遮断する。有機薄膜フィルムは薄いPI(Polyimide)フィルム基板であり得る。有機薄膜フィルム上に図示していない絶縁物質で多層のバッファー膜が形成され得る。有機薄膜フィルム上にピクセルアレイAAとタッチセンサアレイに印加される電源や信号を供給するための配線が形成され得る。
【0086】
ピクセルそれぞれはカラーを具現するために赤色サブピクセル(以下、「Rサブピクセル」という。)、緑色サブピクセル(以下、「Gサブピクセル」という。)、青色サブピクセル(以下、「Bサブピクセル」という。)に分かれ得る。ピクセルそれぞれは白色サブピクセルをさらに含むことができる。サブピクセル101それぞれはピクセル回路を含む。ピクセル回路はデータライン102とゲートライン103に連結される。
【0087】
以下、ピクセルはサブピクセルと同一の意味で解釈され得る。
【0088】
表示パネル100は断面構造から見る時、図12に図示された通り、基板10上に積層された回路層12、発光素子層14、および封止層(encapsulation layer)16を含むことができる。
【0089】
回路層12はデータライン、ゲートライン、電源ラインなどの配線に連結されたピクセル回路、ゲートラインに連結されたゲート駆動部GIP、デマルチプレクサアレイ112、図面で省略されたオートプローブ検査のための回路などを含むことができる。回路層12の配線と回路素子は複数の絶縁層と、絶縁層を挟んで分離された二以上の金属層、そして半導体物質を含んだアクティブ層を含むことができる。回路層12に形成されたすべてのトランジスタはnチャネルタイプの酸化物半導体を含んだ酸化物薄膜トランジスタ(Oxide TFT)で具現され得る。
【0090】
発光素子層14はピクセル回路によって駆動される発光素子ELを含むことができる。発光素子ELは赤色(R)発光素子、緑色(G)発光素子、および青色(B)発光素子を含むことができる。発光素子層14は白色発光素子とカラーフィルタを含むことができる。発光素子層14の発光素子ELは有機膜および保護膜を含んだ保護層によって覆われ得る。
【0091】
封止層16を回路層12と発光素子層14を密封するように前記発光素子層14を覆う。封止層16は有機膜と無機膜が交互に積層されたマルチ絶縁膜構造であってもよい。無機膜は水分や酸素の浸透を遮断する。有機膜は無機膜の表面を平坦化する。有機膜と無機膜が多様な層で積層されると、単一層に比べて水分や酸素の移動経路が長くなって発光素子層14に影響を与える水分と酸素の浸透が効果的に遮断され得る。
【0092】
封止層16上に形成されたタッチセンサ層が配置され得る。タッチセンサ層は、タッチ入力の前後に容量(capacitance)の変化に基づいてタッチ入力をセンシングする静電容量方式のタッチセンサを含むことができる。タッチセンサ層はタッチセンサの容量を形成する金属配線パターンと絶縁膜を含むことができる。金属配線パターンの間にタッチセンサの容量が形成され得る。タッチセンサ層上に偏光板が配置され得る。偏光板はタッチセンサ層と回路層12の金属によって反射した外部光の偏光を変換して視認性と明暗比を向上させることができる。偏光板は線偏光板と位相遅延フィルムが接合された偏光板または円偏光板で具現され得る。偏光板上にカバーガラス(Cover glass)が接着され得る。
【0093】
表示パネル100は封止層16上に積層されたタッチセンサ層と、カラーフィルタ層をさらに含むことができる。カラーフィルタ層は赤色、緑色、および青色カラーフィルタと、ブラックマトリックスパターンを含むことができる。カラーフィルタ層は回路層とタッチセンサ層から反射した光の波長の一部を吸収して偏光板に取って代わる役割をし、色純度を高め得る。この実施例は偏光板に比べて光透過率が高いカラーフィルタ層20を表示パネルに適用して表示パネルPNLの光透過率を向上させ、表示パネルPNLの厚さと柔軟性を改善することができる。カラーフィルタ層上にカバーガラスが接着され得る。
【0094】
電源部140は直流-直流変換器(DC-DC Converter)を利用して、表示パネル100のピクセルアレイAAと表示パネル駆動回路の駆動に必要な直流(DC)電源を発生する。直流-直流変換器はチャージポンプ(Charge pump)、レギュレータ(Regulator)、バック変換器(Buck Converter)、ブースト変換器(Boost Converter)等を含むことができる。電源部140は図示していないホストシステムからの直流入力電圧を調整してガンマ基準電圧VGMA、ゲートオン電圧VGH、VEH、ゲートオフ電圧VGL、VEL、ピクセル駆動電圧EVDD、ピクセル低電位電源電圧EVSS等の直流電圧を発生し得る。ガンマ基準電圧VGMAはデータ駆動部110に供給される。ゲートオン電圧VGH、VEHとゲートオフ電圧VGL、VELはゲート駆動部120に供給される。ピクセル駆動電圧EVDDとピクセル低電位電源電圧EVSSはピクセルに共通に供給される。
【0095】
表示パネル駆動回路はタイミングコントローラ(Timing controller、TCON)130の制御下で表示パネル100のピクセルに入力映像のピクセルデータ(デジタルデータ)を書き込む。
【0096】
表示パネル駆動回路はデータ駆動部110とゲート駆動部120を具備する。
【0097】
データ駆動部110とデータライン102の間にデマルチプレクサ(Demultiplexer、DEMUX)112が配置され得る。デマルチプレクサ112はデータ駆動部110の一チャネルを複数のデータライン102に順次連結して、データ駆動部110の一チャネルから出力されるデータ電圧をデータライン102に時分割分配することによってデータ駆動部110のチャネルの個数を減らすことができる。デマルチプレクサアレイ112は省略され得る。この場合、データ駆動部110の出力バッファーAMPはデータライン102に直接連結される。
【0098】
表示パネル駆動回路はタッチセンサを駆動するためのタッチセンサ駆動部をさらに具備することができる。タッチセンサ駆動部は図1で省略されている。モバイル機器でタイミングコントローラ130、電源部140、データ駆動部110等は一つのドライブIC(Integrated Circuit)に集積され得る。
【0099】
データ駆動部110はDAC(Digital to Analog Converter)を利用して、毎フレーム期間ごとにタイミングコントローラ130から受信される入力映像のピクセルデータをガンマー補償電圧に変換してデータ電圧Vdataを発生する。ガンマ基準電圧VGMAは分圧回路を通じて階調別に分圧される。ガンマ基準電圧VGMAから分圧されたガンマー補償電圧はデータ駆動部110のDACに提供される。データ電圧Vdataはデータ駆動部110のチャネルそれぞれから出力バッファーAMPを通じて出力される。
【0100】
データ駆動部110で一つのチャネルに含まれた出力バッファーAMPは、デマルチプレクサアレイ112を通じて隣り合ったデータライン102に連結され得る。デマルチプレクサアレイ112は表示パネル100の基板上に直接形成されるか、データ駆動部110とともに一つのドライブICに集積され得る。
【0101】
ゲート駆動部120はピクセルアレイAAのTFTアレイとともに表示パネル100上のベゼル領域(Bezel、BZ)上に直接形成されるGIP(Gate in panel)回路で具現され得る。ゲート駆動部120はタイミングコントローラ130の制御下でゲート信号をゲートライン103に順次出力する。ゲート駆動部120はシフトレジスタ(Shift register)を利用してゲート信号をシフトさせることによって、その信号をゲートライン103に順次供給することができる。
【0102】
ゲート信号はデータ電圧に同期されてデータが書き込まれるラインのピクセルを選択するためのスキャン信号と、データ電圧が充電されたピクセルの発光時間を定義するEM信号を含むことができる。
【0103】
ゲート駆動部120はスキャン駆動部121、EM駆動部122、初期化駆動部123を含むことができる。
【0104】
スキャン駆動部121はタイミングコントローラ130からのスタートパルス(start pulse)とシフトクロック(Shift clock)に応答してスキャン信号SCANを出力し、シフトクロックタイミングに合わせてスキャン信号SCANをシフトする。EM駆動部122はタイミングコントローラ130からのスタートパルスとシフトクロックに応答してEM信号EMを出力し、シフトクロックによりEM信号EMを順次シフトする。初期化駆動部123はタイミングコントローラ130からのスタートパルス(start pulse)とシフトクロック(Shift clock)に応答して初期化信号INITを出力し、シフトクロックタイミングに合わせて初期化信号INITをシフトする。したがって、スキャン信号SCAN、EM信号EM、初期化信号INITはピクセルラインL1~Lnのゲートライン103に順次供給される。ベゼル(bezel)がないモデルの場合に、ゲート駆動部120を構成するトランジスタのうち少なくとも一部とクロック配線がピクセルアレイAA内に分散配置され得る。
【0105】
タイミングコントローラ130は図示していないホストシステムから入力映像のデジタルビデオデータ(DATA)と、それと同期されるタイミング信号を受信する。タイミング信号は垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync、メインクロックCLKおよびデータイネーブル信号(Data Enable、DE)等を含む。データイネーブル信号DEをカウントする方法で垂直期間と水平期間が分かるため、垂直同期信号Vsyncと水平同期信号Hsyncは省略され得る。データイネーブル信号DEは1水平期間(1H)の周期を有する。
【0106】
ホストシステムはTV(Television)システム、セットトップボックス、ナビゲーションシステム、パーソナルコンピュータ(PC)、ホームシアターシステム、車両用システム、モバイル機器のシステムのうちいずれか一つであり得る。
【0107】
タイミングコントローラ130は入力フレーム周波数をi倍逓倍して、入力フレーム周波数Хi(iは0より大きい正の整数)Hzのフレーム周波数で表示パネル駆動回路の動作タイミングを制御することができる。入力フレーム周波数はNTSC(National Television Standards Committee)方式で60Hzであり、PAL(Phase-Alternating Line)方式で50Hzである。
【0108】
タイミングコントローラ130はホストシステムから受信されたタイミング信号(Vsync、Hsync、DE)に基づいて、データ駆動部110の動作タイミングを制御するためのデータタイミング制御信号、デマルチプレクサアレイ112の動作タイミングを制御するためのMUX信号(MUX1、MUX2)、ゲート駆動部120の動作タイミングを制御するためのゲートタイミング制御信号を発生する。
【0109】
タイミングコントローラ130から出力されたゲートタイミング制御信号の電圧レベルは、図示していないレベルシフタ(Level shifter)を通じてゲートオン電圧VGH、VEHとゲートオフ電圧VGL、VELに変換されてゲート駆動部120に供給され得る。すなわち、レベルシフタはゲートタイミング制御信号のローレベル電圧(low level voltage)をゲートロー電圧VGL、VELに変換し、ゲートタイミング制御信号のハイレバル電圧(high level voltage)をゲートハイ電圧VGH、VEHに変換する。ゲートタイミング制御信号はスタートパルスとシフトクロックを含む。
【0110】
図13および図14を参照すると、本発明の実施例に係るピクセル回路は発光素子EL、発光素子ELに電流を供給する駆動素子DT、駆動素子DTに連結された電流パスをスイッチングする複数のスイッチ素子M01、M02、M03、M04、M05、駆動素子DTのゲート-ソース間電圧を貯蔵する第1キャパシタCst、および第2キャパシタC2を含む。駆動素子DTとスイッチ素子M01、M02、M03、M04、M05はNチャネルOxide TFTで具現され得る。
【0111】
発光素子ELはデータ電圧Vdataにより変わる駆動素子DTのゲート-ソース間電圧Vgsにより駆動素子DTのチャネルを通じて印加される電流によって発光される。発光素子ELはアノードとカソード間に形成された有機化合物層を含んだOLEDで具現され得る。有機化合物層は正孔注入層HIL、正孔輸送層HTL、発光層EML、電子輸送層ETLおよび電子注入層EIL等を含むことができがこれに限定されない。発光素子ELのアノードは第3ノードn3を通じて駆動素子DTに連結され、発光素子ELのカソードは低電位電源電圧EVSSが印加される第2電源ライン42に連結される。
【0112】
発光素子ELとして利用されるOLEDは複数の発光層が積層されたタンデム(Tandem)構造であり得る。タンデム構造のOLEDはピクセルの輝度と寿命を向上させることができる。
【0113】
駆動素子DTはゲート-ソース間電圧Vgsにより発光素子ELに電流を供給して発光素子ELを駆動する。駆動素子DTは第1ノードn1に連結されたゲート、第1電源ラインに連結された第1電極(またはドレイン)、および第2ノードn2に連結された第2電極(またはソース)を含む。
【0114】
第1スイッチ素子M01はEM信号EMのゲートオン電圧によりターン-オンされて駆動素子DTの第2電極を発光素子ELのアノード電極に連結する。第1スイッチ素子M01はEM信号が印加されるゲートラインに連結されたゲート、第2ノードn2に連結された第1電極、第3ノードn3に連結された第2電極を含む。
【0115】
第2スイッチ素子M02はスキャン信号SCANのゲートオン電圧によりターン-オンされて第1ノードn1にデータ電圧ラインを連結してデータ電圧を印加する。第2スイッチ素子M02はスキャン信号SCANが印加されるゲートラインに連結されたゲート、データ電圧が印加されるデータ電圧ラインに連結された第1電極、第1ノードn1に連結された第2電極を含む。
【0116】
第3スイッチ素子M03はセンシング信号SENSEのゲートオン電圧によりターン-オンされて第2ノードn2を基準電圧ラインに連結する。第3スイッチ素子M03はセンシング信号が印加されるゲートラインに連結されたゲート、第2ノードn2に連結された第1電極、基準電圧Vrefが印加される基準電圧ラインに連結された第2電極を含む。
【0117】
第4スイッチ素子M04は第1初期化信号INIT1に応答して初期化電圧を印加する。この時、初期化電圧は初期化電圧ラインを通じて第1ノードに印加される。第4スイッチ素子M04は第1初期化信号INIT1が印加されるゲート、初期化電圧ラインに連結された第1電極、第1ノードn1に連結された第2電極を含む。
【0118】
第5スイッチ素子M05は第2初期化信号INIT2に応答してアノード電圧を印加する。この時、アノード電圧はアノード電圧ラインを通じて第3ノードに印加される。第5スイッチ素子M05は第2初期化信号INIT2が印加されるゲート、第3ノードn3に連結された第1電極、アノード電圧ラインに連結された第2電極を含む。
【0119】
第1キャパシタCstは第1ノードn1と第3ノードn3の間に連結される。第1キャパシタCstは駆動素子DTのゲート-ソース間電圧Vgsを充電する。
【0120】
第2キャパシタC2は高電位電圧ラインと第2ノードの間に連結される。
【0121】
実施例に係るピクセル回路には、第1ゲート信号と第1ゲート信号の位相が反転した位相の第2ゲート信号が印加され得る。例えば、第1ゲート信号としてEM信号EMが形成されて第1スイッチ素子M01のゲートに印加され、第2ゲート信号として第2初期化信号INIT2が形成されて第5スイッチ素子M05のゲートに印加されている。
【0122】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で多様に変形実施され得る。したがって、本発明に開示された実施例は本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。したがって、以上で記述した実施例はすべての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解されるべきである。本発明の保護範囲は特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0123】
100:表示パネル
110:データ駆動部
120:ゲート駆動部
120-1:回路部
120-2:第1出力部
120-3:第2出力部
130:タイミングコントローラ
140:電源部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14