(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023111453
(43)【公開日】2023-08-10
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
B60R 21/00 20060101AFI20230803BHJP
H04M 11/04 20060101ALI20230803BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230803BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20230803BHJP
G08B 25/08 20060101ALI20230803BHJP
G08B 21/00 20060101ALI20230803BHJP
【FI】
B60R21/00 340
H04M11/04
G06Q50/10
H04M11/00 302
G08B25/08 A
G08B21/00 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022013322
(22)【出願日】2022-01-31
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年7月28日に公開者が運用するサーバにて公開
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】山主 誠司
(72)【発明者】
【氏名】中山 和宏
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
5K201
5L049
【Fターム(参考)】
5C086AA47
5C086AA54
5C086AA60
5C086BA22
5C086CA21
5C086CA28
5C086CB36
5C086DA40
5C087AA02
5C087AA60
5C087BB20
5C087DD03
5C087DD14
5C087EE20
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG08
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG83
5K201BA03
5K201CC02
5K201CC05
5K201DC02
5K201EC06
5K201ED04
5K201ED10
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】不要な通信を低減する。
【解決手段】起動時に、送信が完了していない事故情報が存在するならば、当該事故情報に関する情報を送信するかの確認に関する情報を含む確認情報を出力する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の事故が発生したときに、当該事故に関する情報を含む事故情報を外部に送信する事故情報送信処理部と、
起動時に、前記事故情報送信処理部による送信が完了していない事故情報が存在するならば、当該事故情報に関する情報を送信するかの確認に関する情報を含む確認情報を出力する確認情報出力処理部と、を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記事故情報送信処理部による送信が完了しなかった事故情報は、前回のシャットダウン時に送信が完了していなかった事故情報である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記確認に対する応答に関する情報を取得する応答情報取得処理部をさらに有し、
事故情報送信処理部は、前記確認に対する応答が所定の応答を含むのであれば、前記事故情報に関する情報を外部に送信する、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記事故情報送信処理部により送信される前記事故情報に関する情報は、前記事故情報送信処理部による送信が完了していない事故情報である、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記事故情報送信処理部により前記事故情報に関する情報は、前記起動後に新たに作成された前記事故に関する情報である、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
確認情報出力処理部は、前記起動時に、前記移動体が走行中であるならば、前記事故情報送信処理部による送信が完了していない事故情報が存在したとしても、前記確認情報を出力しない、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
確認情報出力処理部は、前記起動時の前記移動体の位置と、前記事故が発生したときの前記移動体の位置と、の間の距離が所定の距離以上であるならば、前記事故情報送信処理部による送信が完了していない事故情報が存在したとしても、前記確認情報を出力しない、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
確認情報出力処理部は、前記起動時の時刻と、前記事故が発生したときの時刻と、の間の時間が、所定の時間以上であるならば、前記確認情報を出力しない、請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータにより実行される情報処理方法であって、
移動体の事故が発生したときに、当該事故に関する情報を含む事故情報を外部に送信する事故情報送信処理工程と、
起動時に、前記事故情報送信処理工程における送信が完了していない事故情報が存在するならば、当該事故情報に関する情報を送信するかの確認に関する情報を含む確認情報を出力する確認情報出力処理工程と、を有する情報処理方法。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理方法を、コンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理プログラムを記憶しているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に事故が発生した際に、車両に取り付けられた機器(例えば、ドライブレコーダやスマートフォン)が事故に関する情報(事故情報)を外部の装置に送信する技術がある(例えば、特許文献1)。従来、このような機器では、急なシャットダウンにより事故情報の送信が中断した場合、次回の起動時に事故情報の再送が行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、シャットダウンから次回の起動までに時間が経過した場合など、緊急性が喪失してる場合がある。このような場合、事故情報の再送は必ずしも必要がない。
【0005】
本発明が解決しようとする課題としては、不要な通信を低減することが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、移動体の事故が発生したときに、当該事故に関する情報を含む事故情報を外部に送信する事故情報送信処理部と、起動時に、前記事故情報送信処理部による送信が完了していない事故情報が存在するならば、当該事故情報に関する情報を送信するかの確認に関する情報を含む確認情報を出力する確認情報出力処理部と、を有する。
【0007】
請求項9に記載の発明は、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、移動体の事故が発生したときに、当該事故に関する情報を含む事故情報を外部に送信する事故情報送信処理工程と、起動時に、前記事故情報送信処理工程における送信が完了していない事故情報が存在するならば、当該事故情報に関する情報を送信するかの確認に関する情報を含む確認情報を出力する確認情報出力処理工程と、を有する。
【0008】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の情報処理方法を、コンピュータに実行させる情報処理装置プログラムである。
【0009】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の情報処理プログラムを記憶している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施例に係る情報処理装置100を示す図である。
【
図2】情報処理装置100と移動体Mとの関係を説明する図である。
【
図4】通話処理部114による発呼を説明する図である。
【
図5】情報処理装置100の起動時に制御部110において行われる処理動作の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、移動体の事故が発生したときに、当該事故に関する情報を含む事故情報を外部に送信する事故情報送信処理部と、起動時に、前記事故情報送信処理部による送信が完了していない事故情報が存在するならば、当該事故情報に関する情報を送信するかの確認に関する情報を含む確認情報を出力する確認情報出力処理部と、を有する。このため、本実施形態では、事故情報に関する情報を送信するかの確認をユーザに確認することが可能であり、ユーザが送信を望むときのみに、事故情報に関する情報を送信することが可能になる。結果、不要な通信を低減することが可能である。
【0012】
前記事故情報送信処理部による送信が完了しなかった事故情報は、前回のシャットダウン時に送信が完了していなかった事故情報であるようにすると良い。このようにすることで、シャットダウンにより送信が中断され、送信が完了しなかった事故情報に関する情報の送信を行うのかをユーザに確認することが可能になる。
【0013】
前記確認に対する応答に関する情報を取得する応答情報取得処理部をさらに有し、事故情報送信処理部は、前記確認に対する応答が所定の応答を含むのであれば、前記事故情報に関する情報を外部に送信するようにしても良い。このようにすることで、ユーザが送信を望むときのみに、事故情報に関する情報を送信することになる。
【0014】
前記事故情報送信処理部により送信される前記事故情報に関する情報は、前記事故情報送信処理部による送信が完了していない事故情報であるようにすると良い。このようにすることで、送信が完了していない事故情報を送信することが可能になる。
【0015】
前記事故情報送信処理部により前記事故情報に関する情報は、前記起動後に新たに作成された前記事故に関する情報であるようにしても良い。このようにすることで、送信が完了していない事故情報だけでなく、起動後の情報も送信することが可能になる。
【0016】
確認情報出力処理部は、前記起動時に、前記移動体が走行中であるならば、前記事故情報送信処理部による送信が完了していない事故情報が存在したとしても、前記確認情報を出力しないようにすると良い。確認情報出力処理部は、前記起動時の前記移動体の位置と、前記事故が発生したときの前記移動体の位置と、の間の距離が所定の距離以上であるならば、前記事故情報送信処理部による送信が完了していない事故情報が存在したとしても、前記確認情報を出力しないようにしても良い。確認情報出力処理部は、前記起動時の時刻と、前記事故が発生したときの時刻と、の間の時間が、所定の時間以上であるならば、前記確認情報を出力しないようにしても良い。このようにすることで、不要な確認をユーザに求めることを防ぐことが可能になる。
【0017】
また、本発明の一実施形態に係る情報処理方法は、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、移動体の事故が発生したときに、当該事故に関する情報を含む事故情報を外部に送信する事故情報送信処理工程と、起動時に、前記事故情報送信処理工程における送信が完了していない事故情報が存在するならば、当該事故情報に関する情報を送信するかの確認に関する情報を含む確認情報を出力する確認情報出力処理工程と、を有する。このため、本実施形態では、事故情報に関する情報を送信するかの確認をユーザに確認することが可能であり、ユーザが送信を望むときのみに、事故情報に関する情報を送信することが可能になる。結果、不要な通信を低減することが可能である。
【0018】
また、本発明の一実施形態に係る情報処理プログラムは、上記の情報処理方法を、コンピュータに実行させる。このようにすることで、コンピュータを用いて、事故情報に関する情報を送信するかの確認をユーザに確認することが可能になる。
【0019】
また、本発明の一実施形態に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、上記の情報処理プログラムを記憶している。このようにすることで、上記の情報処理プログラムを、機器に組み込む以外にも単体で流通することが可能になり、バージョンアップ等を容易に行うことが可能になる。
【実施例0020】
<情報処理装置100>
図1は、本発明の実施例に係る情報処理装置100を示す図である。情報処理装置100は、制御部110と、通信部120と、入力部130と、出力部140と、通話部150と、位置情報取得部160と、記憶部170と、を有する。
【0021】
制御部110は、例えば、コンピュータにより構成される。通信部120は、他の装置と情報の送受信を行うための通信装置である。入力部130は、スイッチや、キーボード、タッチパネル、マイク、カメラなどの情報の入力を受けるための入力装置である。出力部140は、ディスプレイやスピーカなどの情報の出力を行うための出力装置である。通話部150は、電話網を介した通話を行うための装置である。位置情報取得部160は、GPS(Global Positioning System)を含むGNSS(Global Navigation Satellite System)を構成する衛星から発信された信号を受信するアンテナなどの位置情報を取得するための装置である。記憶部170は、ハードディスクや、メモリなどの情報を記憶するための記憶装置である。
【0022】
情報処理装置100は、
図2(A)に示すように、車両などの移動体Mに取り付けられた機器(例えば、ドライブレコーダやスマートフォン)であっても良いし、
図2(B)に示すように、移動体Mに取り付けられた機器Oと通信を行う移動体Mの外部に設置されたサーバ装置であっても良い。情報処理装置100が移動体に取り付けられた機器と通信を行う移動体の外部に設置されたサーバ装置である場合、情報処理装置100は、出力部140、入力部130、通話部150、位置情報取得部160を有していなくても良い。
【0023】
図3は、制御部110を示す図である。制御部110は、事故情報送信処理部111と、確認情報出力処理部112と、応答情報取得処理部113と、を有する。
【0024】
事故情報送信処理部111は、移動体に事故が発生したときに、この事故に関する情報を含む事故情報を外部の装置に送信する。事故に関する情報は、例えば、事故前後の画像データや移動体の位置情報、速度情報、加速度情報などの情報を含む。
【0025】
事故情報送信処理部111は、例えば、移動体の加速度の大きさが所定の値を超えたときに、事故が発生したと判断する。また、事故情報送信処理部111は、事故情報の送信の指示の入力を受けたときに、事故が発生したと判断するようにしても良い。例えば、情報処理装置100が移動体に取り付けられた機器である場合、事故情報の送信の指示の入力は、入力部130から受け、情報処理装置100が移動体に取り付けられた機器と通信を行う移動体の外部に設置されたサーバ装置である場合、通信部120を用いた通信を行うことで、移動体に取り付けられた機器の入力装置(例えば、スイッチや、キーボード、タッチパネル、マイク、カメラ)から受ける。
【0026】
確認情報出力処理部112は、情報処理装置100が起動されたときに、事故情報送信処理部111による送信が中断し完了していない事故情報が存在するのかの確認をする。また、情報処理装置100が移動体に取り付けられた機器と通信を行う移動体の外部に設置されたサーバ装置である場合、確認情報出力処理部112は、この移動体に取り付けられた機器が起動されたときに、事故情報送信処理部111による送信が中断し完了していない事故情報が存在するのかの確認するようにしても良い。
【0027】
事故情報の送信が完了しているのか否かの判別は、例えば、移動体に事故が発生した後(移動体の加速度の大きさが所定の値を超えたことが検知された後や、事故情報の送信の指示の入力を受けた後)に、当該事故に関する事故情報を受け取ったことを示す応答を外部の装置から受信しているのか否かに基づいて行うと良い。このとき、事故情報送信処理部111は、事故情報の送信のステータスを管理するようにすると良い。事故情報の送信のステータスとしては、例えば、1)事故情報作成保留(事故映像録画完了待ち等)、2)事故情報作成中、3)事故情報送信待ち、4)事故情報送信中、5)事故情報受信応答待ち、6)事故情報受信応答の受信完了、を含むようにし、確認情報出力処理部112は、例えば、送信のステータスが「6)事故情報受信応答の受信完了」でない事故情報が存在する場合に、事故情報送信処理部111による送信が中断し完了していない事故情報が存在すると判断するようにすると良い。
【0028】
また、事故情報送信処理部111は、事故情報が作成された後、作成された事故情報を記憶部170に記憶するようにし、事故情報の送信が完了したときに、記憶部170から事故情報を削除するようにしても良い。このようにすることで、情報処理装置100の起動時に記憶部170に事故情報が記憶されているのか否かを確認することで、事故情報の送信が完了しているのか否かの判別を行うことが可能になる。このとき、確認情報出力処理部112は、記憶部170に事故情報が記憶されている場合に、故情報送信処理部111による送信が中断し完了していない事故情報が存在すると判断するようにしても良い。
【0029】
そして、確認情報出力処理部112は、事故情報送信処理部111による送信が中断し完了していない事故情報が存在するならば、この事故情報に関する情報を送信するかの確認に関する情報を含む確認情報を出力する。このとき、情報処理装置100が移動体に取り付けられた機器である場合、確認情報出力処理部112は、例えば、出力部140により、確認情報を出力する。一方、情報処理装置100が移動体に取り付けられた機器と通信を行う移動体の外部に設置されたサーバ装置である場合、確認情報出力処理部112は、例えば、通信部120を用いた通信を行うことで、移動体に取り付けられた機器の出力装置(例えば、ディスプレイやスピーカ)により、確認情報を出力する。
【0030】
このため、本実施例では、事故情報に関する情報を送信するかの確認をユーザに確認することが可能であり、ユーザが送信を望むときのみに、事故情報に関する情報を送信することが可能になる。結果、不要な通信を低減することが可能である。
【0031】
応答情報取得処理部113は、事故情報に関する情報を送信するかの確認に対する応答に関する情報を含む応答情報を取得する。このとき、情報処理装置100が移動体に取り付けられた機器である場合、応答情報取得処理部113は、例えば、入力部130により入力された応答情報を取得する。一方、情報処理装置100が移動体に取り付けられた機器と通信を行う移動体の外部に設置されたサーバ装置である場合、応答情報取得処理部113は、例えば、通信部120を用いた通信を行うことで、移動体に取り付けられた機器の入力装置(例えば、スイッチや、キーボード、タッチパネル、マイク、カメラ)により入力された応答情報を取得する。
【0032】
そして、事故情報送信処理部111は、応答が所定の応答を含むのであれば、事故情報に関する情報を外部の装置に送信する。例えば、応答が「事故情報を送信する」との応答を含むのであれば、事故情報送信処理部111は、事故情報に関する情報を外部の装置に送信する。また、応答が「事故情報を送信しない」との応答を含むのであれば、事故情報送信処理部111は、事故情報に関する情報を外部の装置に送信しない。
【0033】
このため、本実施例では、ユーザが送信を望むときのみに、事故情報に関する情報を送信することが可能である。結果、不要な通信を低減することが可能である。
【0034】
事故情報送信処理部111は、事故情報に関する情報として、例えば、事故情報送信処理部による送信が中断し完了していない事故情報を送信するようにすると良い。このようにすることで、送信が完了していない事故情報を送信することが可能になる。
【0035】
また、事故情報送信処理部111は、情報処理装置100(または、移動体に取り付けられた機器)の起動後に、事故に関する情報を新たに作成し、この作成された情報を、事故情報に関する情報として送信するようにしても良い。このようにすることで、起動後の事故情報に関する情報を送信するかの確認に対する応答の入力を契機とした情報を送信する事が可能になる。このとき、事故情報送信処理部111は、例えば、情報処理装置100(または、移動体に取り付けられた機器)の起動後の画像データなどの情報を含む起動後の情報を、事故情報に関する情報として、新たに作成しても良い。また、事故情報送信処理部111は、起動後の情報に、事故情報送信処理部による送信が中断し完了していない事故情報に含まれた内容を加えた情報を、事故情報に関する情報として、新たに作成しても良い。このようにすることで、起動後の情報だけでなく、送信が完了していない事故情報に含まれた内容も送信することが可能になる。あるいは、事故情報送信処理部111は、起動後に新たに作成した事故情報の送信の際に、事故情報送信処理部による送信が中断し完了していない事故情報を共に送信してもよい。このとき、事故情報送信処理部による送信が中断し完了していない事故情報に送信が未完了であったことを示す情報を付与するとよい。このようにすることで、異なる複数の事故が発生したのではなく、送信の中断に起因したものであることを識別することが可能になる。
【0036】
情報処理装置100は、通話処理部114をさらに有するようにしても良い。通話処理部114は、応答が所定の応答を含むのであれば、衝撃が発生した移動体に取り付けられた機器の通話部によりコールセンターなどの接続機関に発呼を行う。例えば、応答が「コールセンターに発呼する」との応答を含むのであれば、通話処理部114は、コールセンターに発呼する。情報処理装置100が移動体に取り付けられた機器である場合、通報処理部114は、
図4(A)に示すように、通話部150によりコールセンターに発呼を行う。一方、例えば、情報処理装置100が移動体Mに取り付けられた機器Oと通信を行う移動体の外部に設置されたサーバ装置である場合、通話処理部114は、
図4(B)に示すように、通信部120を用いた通信を行うことで、移動体Mに取り付けられた機器Oの通話部によりコールセンターに発呼を行う。これにより、移動体のドライバーがコールセンターのオペレータと通話をすることが可能になる。
【0037】
<確認情報が不要であるケース>
情報処理装置100が起動したときに移動体が走行中である場合、移動体の走行が可能であり、事故情報の送信が必要でない可能性が高く、事故情報に関する情報を送信するのかの確認は不要である。そこで、確認情報出力処理部112は、情報処理装置100の起動時に、移動体が走行中であるならば、事故情報送信処理部111による送信が完了していない事故情報が存在したとしても、確認情報を出力しないようにすると良い。このようにすることで、不要な確認をユーザに求めることを防ぐことが可能になる。
【0038】
また、情報処理装置100が起動したときの移動体の位置が、事故が発生したときの移動体の位置から離れている場合も、移動体の走行が可能である可能性や、移動体の事故の処理が終了している可能性があり、事故情報の送信が必要でない可能性が高く、事故情報に関する情報を送信するのかの確認は不要である。そこで、確認情報出力処理部112は、情報処理装置100の起動時の移動体の位置と、事故が発生したときの移動体の位置と、の間の距離が所定の距離以上であるならば、事故情報送信処理部111による送信が完了していない事故情報が存在したとしても、確認情報を出力しないようにすると良い。このようにすることでも、不要な確認をユーザに求めることを防ぐことが可能になる。
【0039】
また、情報処理装置100が起動したときの移動体の時刻が、事故が発生した時刻からかなりの時間が経過している場合も、移動体の事故の処理が終了している可能性があり、事故情報の送信が必要でない可能性が高く、事故情報に関する情報を送信するのかの確認は不要である。そこで、確認情報出力処理部112は、情報処理装置100の起動時の時刻と、事故が発生したときの時刻と、の間の時間が、所定の時間以上であるならば、事故情報送信処理部111による送信が完了していない事故情報が存在したとしても、確認情報を出力しないようにすると良い。このようにすることでも、不要な確認をユーザに求めることを防ぐことが可能になる。
【0040】
<制御部110における処理動作>
図5は、情報処理装置100の起動時に制御部110において行われる処理動作の一例を示す図である。確認情報出力処理部112は、事故情報送信処理部111による送信が中断し完了していない事故情報が存在するのかの確認をする(ステップS501)。事故情報送信処理部111による送信が中断し完了していない事故情報が存在しないならば(ステップS501、NO)、処理を終了する。
【0041】
事故情報送信処理部111による送信が中断し完了していない事故情報が存在するならば(ステップS501、YES)、確認情報出力処理部112は、移動体が走行中であるのか否かを確認する(ステップS502)。移動体が走行中であれば(ステップS502、YES)、処理を終了する。
【0042】
移動体が走行中でないならば(ステップS502、NO)、確認情報出力処理部112は、情報処理装置100の起動時の移動体の位置と、事故が発生したときの移動体の位置と、の間の距離が所定の距離以上であるのか否かを確認する(ステップS503)。情報処理装置100の起動時の移動体の位置と、事故が発生したときの移動体の位置と、の間の距離が所定の距離以上であれば(ステップS503、YES)、処理を終了する。
【0043】
情報処理装置100の起動時の移動体の位置と、事故が発生したときの移動体の位置と、の間の距離が所定の距離以上でないならば(ステップS503、NO)、確認情報出力処理部112は、情報処理装置100の起動時の時刻と、事故が発生したときの時刻と、の間の時間が所定の時間以上であるのか否かを確認する(ステップS504)。情報処理装置100の起動時の時刻と、事故が発生したときの時刻と、の間の時間が所定の時間以上であれば(ステップS504、YES)、処理を終了する。
【0044】
情報処理装置100の起動時の時刻と、事故が発生したときの時刻と、の間の時間が所定の時間以上でないならば(ステップS504、NO)、確認情報出力処理部112は、事故情報送信処理部111による送信が中断し完了していない事故情報に関する情報を送信するかの確認に関する情報を含む確認情報を出力する(ステップS505)。
【0045】
その後、事故情報送信処理部111による送信が中断し完了していない事故情報に関する情報を送信するかの確認に対する応答に関する情報を含む応答情報を応答情報取得処理部113が取得したならば(ステップS506、YES)、事故情報送信処理部111は、応答が所定の応答であるのか否かを確認する(ステップS507)。応答が所定の応答を含むのであれば(ステップS507、YES)、事故情報送信処理部111は、事故情報送信処理部111による送信が中断し完了していない事故情報に関する情報を外部の装置に送信する(ステップS508)。応答が所定の応答でないならば(ステップS507、NO)、処理を終了する。
【0046】
事故情報送信処理部111による送信が中断し完了していない事故情報に関する情報を送信するかの確認に対する応答に関する情報を含む応答情報を所定期間内に応答情報取得処理部113が取得しなかったならば(ステップS506、NO)、処理を終了する。
【0047】
図5に示した処理動作では、ステップS506において、応答情報を所定期間内に応答情報取得処理部113が取得しなかった場合に、処理を終了しているが、応答情報を所定期間内に応答情報取得処理部113が取得しなかった場合に、事故情報送信処理部111が、事故情報送信処理部111による送信が中断し完了していない事故情報に関する情報を外部の装置に送信するようにしても良い。また、応答情報を所定期間内に応答情報取得処理部113が取得しなかった場合に、事故情報送信処理部111が、応答がなったことを示す情報を外部の装置に送信するようにしても良い。
【0048】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に記載した本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。