(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023114801
(43)【公開日】2023-08-18
(54)【発明の名称】RFIDタグシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20230810BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20230810BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20230810BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20230810BHJP
【FI】
G06Q10/10
G06K7/10 268
G05B19/418 Z
B65G61/00 432
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022017318
(22)【出願日】2022-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】張 茹
【テーマコード(参考)】
3C100
5L049
【Fターム(参考)】
3C100AA29
3C100AA38
3C100AA59
3C100BB15
3C100BB33
3C100CC02
3C100DD07
3C100DD12
3C100DD14
3C100DD22
3C100DD33
5L049AA11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】故障したRFIDに代わり新しいタグを投入する際に、工程中のR/Wを使用しなくても、より簡易に書き換えコマンドと工程履歴の複製や移行ができるRFIDタグシステム及び工程管理方法を提供する。
【解決手段】タグシステムは、表示部11を有しタグIDが記録されたRFIDタグ10と、リーダライタ20と、制御端末30と、タグIDと紐づけたデータを保存するデータベース40を有し、タグIDを表示部に常時表示し、タグが一工程のリーダライタの通信エリアに入ったとき、リーダライタがタグに制御コマンドを送信して工程の情報を画像データとしてタグのメモリに保存し、画像データを表示部に表示し、使用されたコマンド履歴データと工程履歴データをタグIDと紐づけてデータベースに保存し、タグが故障したときに、タグIDを用いてデータベースに保存されたコマンド履歴データと工程履歴データを取り出し、代替のタグに書き込む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示部を有し、固有のタグIDがメモリに記録されたRFIDタグと、
複数の工程それぞれに装備され、前記RFIDタグとのNFC通信により前記RFIDタグのメモリに対してコマンドの実行、データの読み取り、書込みを行うリーダライタと、該リーダライタを制御する制御端末と、
該制御端末と通信して、前記RFIDタグのタグIDと紐づけたデータを保存するデータベースと、を有し、
前記RFIDタグを、複数の工程間を移動可能とし、
前記タグIDを、前記表示部に常時表示しておき、
複数の工程間の移動に伴い前記RFIDタグが一の工程のリーダライタの通信エリアに入ったとき、当該リーダライタから当該RFIDタグに制御コマンドを送信して、当該工程の情報を画像データとして当該RFIDタグのメモリに保存し、該画像データを当該RFIDタグの表示部に表示し、
当該RFIDタグに使用されたコマンド履歴データと工程履歴データを、タグIDと紐づけて前記制御端末を介して前記データベースに保存し、
RFIDタグが故障したときには、当該RFIDタグの表示部に常時表示されているタグIDを用いて前記データベースに保存された故障したRFIDのコマンド履歴データと工程履歴データを取り出し、代替のRFIDタグに書き込むことを特徴とするRFIDタグシステム。
【請求項2】
前記複数の工程が、物品の生産ラインの工程であり、
前記RFIDタグが、複数の工程間を移動可能なコンテナに取り付けられ、
前記制御端末が、前記リーダライタそれぞれと有線接続されたパーソナルコンピュータであり、
前記代替のRFIDタグを、故障したRFIDに替えて前記コンテナに取り付けるものであることを特徴とする請求項1に記載のRFIDタグシステム。
【請求項3】
前記複数の工程が、物品の流通工程であり、
前記RFIDタグが、該物品に取り付けられて複数の流通工程間を移動するものであり、前記制御端末と前記リーダライタとが、携帯情報端末に一体的に装備されており、
前記代替のRFIDタグを、故障したRFIDに替えて前記物品に取り付けるものであることを特徴とする請求項1に記載のRFIDタグシステム。
【請求項4】
前記表示部が、電子ペーパーであることを特徴とする請求項1または2に記載のRFIDタグシステム。
【請求項5】
複数の工程を有する工程管理方法であって、
画像を表示する表示部を有し、固有のタグIDがメモリに記録されたRFIDタグを、複数の工程間を移動させ、
前記タグIDを、前記表示部に常時表示し、
前記RFIDタグと複数の工程それぞれに装備されたリーダライタとがNFC通信を行い、
複数の工程間の移動に伴い前記RFIDタグが一の工程のリーダライタの通信エリアに入ったとき、当該リーダライタから当該RFIDタグに制御コマンドを送信して、当該工程の情報を画像データとして当該RFIDタグのメモリに保存し、該情報データをRFIDタグの表示部に表示し、
前記リーダライタを制御する制御端末を介して、当該RFIDタグに使用されたコマンド履歴データと工程履歴データを、当該RFIDタグのタグIDと紐づけてデータベースに保存し、
RFIDタグが故障したときに、当該RFIDタグの表示部に常時表示されているタグIDを用いて前記データベースに保存された故障したRFIDのコマンド履歴データと工程履歴データを取り出し、代替のRFIDタグに書き込むことを特徴とする工程管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDタグシステムに関し、特に、RFIDタグが故障したときに、代替となるRFIDタグへの情報の引継ぎが容易なRFIDタグシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の工程を有する製品の製造や加工の工程などの工程管理の効率化を目的として、RFIDタグを利用したシステムの導入が進んでいる。RFIDタグは、情報の読み取りや書き込みを非接触で行うことができるため、工程内で物品を搬送しながらデータの授受を好適に行うことができる。RFIDタグは、特許文献1に開示されるような表示機能付きのものも知られており、RFIDタグが取り付けられている製品を特定する情報や、工程の管理情報などを表示して、作業員などが目視により確認することができる。
【0003】
このような表示機能付きRFIDタグを利用した工程管理のシステムの構成は、例えば次のようなものである。すなわち、まず、「製品コード」、「日付」、「シリアル番号」、「製品数量」など必要とする管理情報を画像に変換してRFIDタグのメモリに保存しておく。次に、製品が入っているコンテナにRFIDタグを取り付ける。その後、RFIDタグを取付けたコンテナを生産ラインに流し込んで、各工程の通過時にNFC(Near Field Communication:近距離無線通信)通信技術を用いてリーダライタ(R/W)でIDタグの読み取りと書込みを行う。また、各工程に合わせた管理情報の画像をRFIDタグの表示部に表示する。
【0004】
具体的には、例えば、
図4に示すような工程1~4を有する生産ラインにコンテナを流し込んだ場合、工程1に到着した際にRFIDタグの表示部の表示を工程1の管理情報の画像に書き換え、その後、書き換えコマンドおよび必要な情報をRFIDタグのメモリに記憶しておく。工程2に到着した際に、前工程のコマンド履歴および必要な情報を呼び出して工程確認、または画像の照合を行う。照合した結果が問題無ければ、RFIDタグの表示部の表示を工程2の管理情報の画像に書き換え、新しいコマンドおよび必要な情報をRFIDタグのメモリに追加する。最後の工程4で完了した際に、RFIDタグの表示をリセットし、かつメモリのコマンドをクリアして、コンテナは最初の工程に戻される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この様なシステムにおいて、R/WとRFIDタグの通信ができない場合、RFIDタグの不具合または故障が発生していると考えられる。その場合、各工程の書き換えコマンドおよび工程履歴をRFIDタグのメモリに記憶しているため、R/Wから書き換えコマンドおよび工程履歴の取得ができなくなる。そのため新たなRFIDタグを代替品として生産ラインに投入するが、その際に、元のRFIDタグから書き換えコマンドおよび工程履歴をR/Wで読み取り、新RFIDタグに複製するのに手間がかかるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、
画像を表示する表示部を有し、固有のタグIDがメモリに記録されたRFIDタグと、
複数の工程それぞれに装備され、前記RFIDタグとのNFC通信により前記RFIDタグのメモリに対してコマンドの実行、データの読み取り、書込みを行うリーダライタと、該リーダライタを制御する制御端末と、
該制御端末と通信して、前記RFIDタグのタグIDと紐づけたデータを保存するデータベースと、を有し、
前記RFIDタグを、複数の工程間を移動可能とし、
前記タグIDを、前記表示部に常時表示しておき、
複数の工程間の移動に伴い前記RFIDタグが一の工程のリーダライタの通信エリアに入ったとき、当該リーダライタから当該RFIDタグに制御コマンドを送信して、当該工程の情報を画像データとして当該RFIDタグのメモリに保存し、該画像データを当該RFIDタグの表示部に表示し、
当該RFIDタグに使用されたコマンド履歴データと工程履歴データを、前記タグIDと紐づけて前記制御端末を介して前記データベースに保存し、
RFIDタグが故障したときには、当該RFIDタグの表示部に常時表示されている前記タグIDを用いて前記データベースに保存された故障したRFIDのコマンド履歴データと工程履歴データを取り出し、代替のRFIDタグに書き込むことを特徴とするRFIDタグシステムである。
【0008】
上記RFIDタグシステムにおいて、
前記複数の工程が、物品の生産ラインの工程であり、
前記RFIDタグが、複数の工程間を移動可能なコンテナに取り付けられ、
前記制御端末が、前記リーダライタそれぞれと有線接続されたパーソナルコンピュータであり、
前記代替のRFIDタグを、故障したRFIDに替えて前記コンテナに取り付けるものであって良い。
【0009】
上記RFIDタグシステムにおいて、
前記複数の工程が、物品の流通工程であり、
前記RFIDタグが、該物品に取り付けられて複数の流通工程間を移動するものであり、前記制御端末と前記リーダライタとが、携帯情報端末に一体的に装備されており、
前記代替のRFIDタグを、故障したRFIDに替えて前記物品に取り付けるものであって良い。
【0010】
上記RFIDタグシステムにおいて、
前記表示部が、電子ペーパーであって良い。
【0011】
本発明の別側面は、
複数の工程を有する工程管理方法であって、
画像を表示する表示部を有し、固有のタグIDがメモリに記録されたRFIDタグを、複数の工程間を移動させ、
前記タグIDを、前記表示部に常時表示し、
前記RFIDタグと複数の工程それぞれに装備されたリーダライタとがNFC通信を行い、
複数の工程間の移動に伴い前記RFIDタグが一の工程のリーダライタの通信エリアに入ったとき、当該リーダライタから当該RFIDタグに制御コマンドを送信して、当該工程の情報を画像データとして当該RFIDタグのメモリに保存し、該情報データをRFIDタグの表示部に表示し、
前記リーダライタを制御する制御端末を介して、当該RFIDタグに使用されたコマンド履歴データと工程履歴データを、当該RFIDタグのタグIDと紐づけてデータベースに保存し、
RFIDタグが故障したときに、当該RFIDタグの表示部に常時表示されているタグIDを用いて前記データベースに保存された故障したRFIDのコマンド履歴データと工程履歴データを取り出し、代替のRFIDタグに書き込むことを特徴とする工程管理方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明のRFIDタグシステムによれば、故障したRFIDに代わり新しいRFIDタグを投入する際に、工程中のR/Wを使用しなくても、より簡易に書き換えコマンドおよび工程履歴の複製および移行ができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明のRFIDタグシステムの一構成例の図である。
【
図2】本発明のRFIDタグシステムに使用されるRFIDタグの構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明のRFIDタグシステムの別構成例の図である。
【
図4】従来のRFIDタグシステムの一例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また以下に示す実施形態では、発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされているが、この限定は本発明の必須要件ではない。
【0015】
本発明のRFIDタグシステムは、表示機能とNFC通信機能を融合したRFIDタグを活用して、生産ラインの複数の工程の工程管理および物流管理を実現するものである。工程ごとの書き換えコマンド履歴データ、工程履歴データをRFIDのタグIDと紐づけてデータベース(DB)に保存する。かつRFIDタグのタグIDを、常に画像としてRFIDタグの表示部、例えば電子ペーパーに表示することを特徴とする。このときタグIDの画像は、ID番号などの態様でも、またタグIDをバーコードや二次元バーコードなどのコード、または別途生成した符号パターンなどに変換した形で表示されていても良い。
【0016】
工程中のあるRFIDタグに不具合または故障が発生したとき、RFIDタグの表示部に表示されたタグIDの画像から、タグIDを容易に得ることができ、タグIDを用いてDBからコマンド履歴、工程履歴のデータの検索が容易に行える。そしてDBから得られたこれらの情報を故障したRFIDタグの代替となる新たなRFIDタグに複製することで、手間がかからずに容易に代替となるRFIDタグが得られ、工程に再投入できる。
【0017】
図1は、本発明のRFIDタグシステムの一構成例の図であり、物品の生産ラインに適用する例である。
図1において、制御端末である制御PC30は、画像生成する機能、コマンド生成する機能、データベース(DB)40と通信する機能、リーダライタ(R/W)20と通信する機能を有する。各工程の表示画像を制御PC30で生成し、表示の書き換えコマンドを有線でR/W20に転送する。さらにR/W20から各工程での加工対象物であるワークを収納するコンテナ12に装着されたRFIDタグ(以下、単にタグとも記す)10のメモリに対して、NFC通信でコマンドを実行して、データの読み取り、書込みを行う。コマンドは、RFIDタグに適用される一般的なコマンドが使用できる。
【0018】
図2は、本発明のRFIDタグシステムに使用されるRFIDタグの構成を示すブロック図である。タグ10は、R/W20とNFC通信を行うためのアンテナ、画像を表示する表示部、画像データその他の情報を記憶するメモリ、全体を制御する制御部を有してい
る。表示部は、表示デバイスとして電子ペーパーを利用すると、少ない電力で駆動でき、また電源が遮断されても表示された画像を保持することができるので好ましいが、これに限定されるものではなく、液晶パネル、有機ELパネルなどを採用することもできる。
【0019】
R/W20は工程ごとに設置され、タグ10が生産ラインのそれぞれの工程のR/W20の通信エリアに到達した際に、双方向通信でその工程の情報(例えば、日付、製品名、部材数量、バーコード、二次元バーコードなど)を画像データとしてタグ10のメモリに保存、そのうち必要な情報を表示部である電子ペーパー11に表示し、メモリデータの呼出しなどのコマンド制御を行う。
図1の例では、工程1で電子ペーパー11に日付、タグID、その他のデータからなる画像1が表示される。また、タグ10のタグIDをR/W20を介して取得して、上記の各情報と合わせて、制御PC30経由でDB40に保存しておく。
【0020】
工程が進捗して、例えば工程2に進んだときに、途中でタグ10とR/W20との通信ができなくなった場合、タグ10が外部からの衝撃で壊れたり、タグ10に不具合または故障が発生したりしていることが想定される。その場合、工程履歴データやコマンド履歴データのR/W20とのやり取りは途中で中断された状態となり、工程2が未完了の状態としてDB40に記録される。そして、新たなRFIDタグ(新タグ)10bを故障したタグ10の代替品として、故障したタグ10の工程履歴データ(コマンド履歴、表示画像履歴など)をDB40から検索して、新タグ10bに書込む。
【0021】
DB40の検索方法としては、タグ10には、生産ラインに投入する前に、タグIDを所定の変換方法(バーコードや二次元コードに変換、あるいはランダムに生成したデータをDB40上でタグIDと紐付けるなど)により変換して画像として電子ペーパー11に常時に表示しているため、その画像から逆変換(バーコードやQR(登録商標)コードのスキャン、ランダムデータの解釈など)して、得られたタグIDを用いて、制御PC30からDB40に保存されたタグIDに紐づけられて保存されている工程履歴データ、コマンド履歴データなどを検索する。
【0022】
DB40の記憶容量は一般にRFIDタグのメモリより大きいため、工程管理情報の保存が制限される恐れが少なく、多くの工程に関する情報を保存できる。またより多く保存された工程管理情報から必要なデータだけ抜き出してRFIDタグのメモリに保存することもできる。さらに、生産ラインでRFIDタグの不具合や故障が発生したとき、R/Wを使用しなくても、常時表示されているタグIDの画像を用いて、制御PC30からDB40の書き換えコマンドおよび工程履歴を検索して参照することなどもできる。すなわち、これらの情報をRFIDタグのメモリ上のみに保存する場合に比べ、利便性が高く、制約が少ない。
【0023】
従来のRFIDタグシステムでは、工程履歴やコマンド履歴のデータがRFIDタグのメモリに保存されているため、RFIDタグが故障や破損などにより通信不可能となってしまうと、保存されているこれらのデータを簡単に読み出すことができず、代替のRFIDタグを準備するのに実際の工程の状況を確認する必要がある場合があるなど、手間や時間がかかっていたが、本発明のRFIDタグシステムによれば、上述のように、必要なデータをDBから取り出すことで代替のRFIタグの準備に手間がかからない。
【0024】
図3は、本発明のRFIDタグシステムの別構成例の図であり、物品の流通工程に適用する例である。制御端末およびR/Wの機能を兼ね備えた装置として携帯情報端末を利用した、ここではスマートフォン31を利用した例である。スマートフォン31上で、R/Wが画像生成する機能、コマンド生成する機能、DB40と通信する機能を備えたアプリケーションを利用することで、RFIDタグ10cと通信し、DB40とも通信すること
ができるので、据え置き型の制御PCは不要である。携帯情報端末としては、スマートフォン31以外にも、モバイルPC、ハンディR/W端末などが利用でき、いずれもR/Wとして利用することができる。
【0025】
表1に本構成例でのDB40に保存されるデータの例を示す。RFIDタグ10c(ID[2021070001])を利用して、流通の各拠点間を物品と共に流通させ、各拠点の情報に合わせて表示画像の書き換えを行う。ここで例えば、店舗まで流通して来た際に、タグ10cの故障が発生してしまった場合を想定する。故障により、タグ10cは店舗での表示画像、コマンド履歴の更新が行われず、前拠点での画像2が表示されたままとなる。
【0026】
店舗では、あらかじめ在庫しておくなどした代替の新タグ10d(ID[2021070002])と交換する対応ができる。その際、故障した旧タグ10cの表示画像からタグID[2021070001]を読取り、スマートフォン31の通信機能でDB40を検索して旧タグ10cのコマンド履歴([21070000FFFF]、[21070001FFFF])を取得する。そして、スマートフォン31からのコマンドを利用して、NFC通信で新タグ10dに画像および必要なデータを書き込む。新タグ10dを物品と共に次の流通工程である物流センターに送って引き続き利用する。
【0027】
【0028】
上述のように、いずれの実施形態においても、本発明のRFIDタグシステムによれば、タグに表示されたタグIDの画像を基に、必要なデータをDBから取り出すことができ、代替のRFIタグの準備に手間がかからない。
【符号の説明】
【0029】
10、10b、10c、10d・・・RFIDタグ
11・・・表示部
12・・・コンテナ
20・・・リーダライタ(R/W)
30・・・制御PC
31・・・スマートフォン
40・・・データベース(DB)