(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011547
(43)【公開日】2023-01-24
(54)【発明の名称】フレキシブルケーブル、振動装置およびディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
H01R 12/61 20110101AFI20230117BHJP
B06B 1/06 20060101ALI20230117BHJP
H04R 17/00 20060101ALI20230117BHJP
H04R 1/02 20060101ALI20230117BHJP
H04R 1/00 20060101ALI20230117BHJP
H04R 7/04 20060101ALI20230117BHJP
H04R 5/02 20060101ALI20230117BHJP
H01R 9/11 20060101ALI20230117BHJP
【FI】
H01R12/61
B06B1/06 Z
H04R17/00
H04R1/02 102Z
H04R1/00 310F
H04R1/00 310G
H04R7/04
H04R5/02 Z
H01R9/11
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130591
(22)【出願日】2022-08-18
(62)【分割の表示】P 2021061824の分割
【原出願日】2021-03-31
(31)【優先権主張番号】10-2020-0039507
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】コ, ソンウク
(72)【発明者】
【氏名】キム, チワン
(72)【発明者】
【氏名】リー, ヨンウー
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ウヒョン
(57)【要約】
【課題】振動装置の構造と製造工程を簡素化すること。
【解決手段】端子部を有するベース部材、ベース部材上に配置された複数の電導性ラインを有する導電体層、およびベース部材上に配置されて導電体層を覆い、端子部から複数の電導性ラインそれぞれの一側を露出させる保護層を含み、複数の電導性ラインそれぞれの長さが、ベース部材の長さより長いフレキシブルケーブルとする。または、振動層、振動層の第1面に配置された第1電極層、および振動層の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、並びに振動構造物の第1電極層および第2電極層に電気的に連結したフレキシブルケーブルを含む、振動装置とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端子部を有するベース部材、
前記ベース部材上に配置された複数の電導性ラインを有する導電体層、および
前記ベース部材上に配置されて前記導電体層の少なくとも一部を覆い、前記端子部から前記複数の電導性ラインのそれぞれの一部分を露出させる保護層を含み、
前記複数の電導性ラインのそれぞれの長さが、前記ベース部材の長さより長いフレキシブルケーブル。
【請求項2】
前記複数の電導性ラインのそれぞれが、前記ベース部材の側面を通り外部に突出した、請求項1に記載のフレキシブルケーブル。
【請求項3】
前記複数の電導性ラインのそれぞれの突出長さが、前記端子部の長さより長い、請求項2に記載のフレキシブルケーブル。
【請求項4】
前記複数の電導性ラインのそれぞれが、
前記ベース部材上の第1ライン、および
前記ベース部材の側面から外部に延長する第2ラインを含む、請求項1に記載のフレキシブルケーブル。
【請求項5】
前記複数の電導性ラインのそれぞれの前記第2ライン上に配置された支持体をさらに含み、
前記支持体が、前記第2ラインの一部を少なくとも部分的に覆う、請求項4に記載のフレキシブルケーブル。
【請求項6】
前記複数の電導性ラインのそれぞれの前記第2ラインが、互いに離隔した複数のストラップを含み、請求項4に記載のフレキシブルケーブル。
【請求項7】
前記複数の電導性ラインのそれぞれの前記第2ライン上に配置された支持体をさらに含み、少なくとも1つの前記第2ラインの上の前記支持体は、前記複数のストラップを共通して少なくとも部分的に囲む、請求項6に記載のフレキシブルケーブル。
【請求項8】
前記支持体は、前記第2ラインの下部を支持する下部支持体と前記第2ラインの上部を覆う上部支持体を含む、請求項5または7に記載のフレキシブルケーブル。
【請求項9】
前記複数の電導性ラインのそれぞれの第2ラインの一部を支持する第1ライン支持部をさらに含み、
前記第1ライン支持部が、前記ベース部材から延長して前記第2ラインの前記一部の背面を支持し、請求項4に記載のフレキシブルケーブル。
【請求項10】
前記複数の電導性ラインのそれぞれの第2ラインの残部を支持する第2ライン支持部をさらに含み、
前記第2ライン支持部が、前記残部の前面および側面を囲む、請求項4に記載のフレキシブルケーブル。
【請求項11】
前記複数の電導性ラインの少なくとも1つが、
第1方向に並行する前記ベース部材上の第1ライン、
前記第1方向に沿って前記第1ラインから前記ベース部材の外部に延長する第2ライン、および
前記第1方向と交差する第2方向に並行する前記第2ラインから突出した第3ラインを含む、請求項1に記載のフレキシブルケーブル。
【請求項12】
振動層、前記振動層の第1面に配置された第1電極層、および前記振動層の第1面とは反対の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、並びに
前記振動構造物の前記第1電極層および前記第2電極層に電気的に連結されたフレキシブルケーブルを含む、振動装置。
【請求項13】
前記フレキシブルケーブルが、複数の電導性ラインを含み、
前記複数の電導性ラインの一部は、前記振動構造物の前記第1電極層と電気的に連結され、前記複数の電導性ラインの残部は、前記振動構造物の前記第2電極層と電気的に連結された、請求項12に記載の振動装置。
【請求項14】
前記フレキシブルケーブルは、端子部を含む胴体部をさらに含み、
前記複数の電導性ラインは、フィンガーラインで形成され、前記胴体部から突出された、請求項13に記載の振動装置。
【請求項15】
前記フレキシブルケーブルが、
端子部を有する胴体部、および
前記胴体部から突出した複数のフィンガーラインを含み、
前記複数のフィンガーラインの一部は、前記振動構造物の前記第1電極層と電気的に連結され、前記複数のフィンガーラインの残部は、前記振動構造物の前記第2電極層と電気的に連結された、請求項12に記載の振動装置。
【請求項16】
前記複数のフィンガーラインのそれぞれの突出長さが、前記端子部の長さよりも長い、請求項15に記載の振動装置。
【請求項17】
前記フレキシブルケーブルが、
端子部を有するベース部材、
前記ベース部材上に配置されて前記ベース部材の側面を通り外部に延長する複数の電導性ラインを有する導電体層、および
前記ベース部材上に配置されて前記導電体層の少なくとも一部を覆って、前記端子部から前記複数の電導性ラインのそれぞれの一部分を露出させる保護層を含み、
前記複数の電導性ラインの一部は、前記振動構造物の前記第1電極層と電気的に連結され、前記複数の電導性ラインの残部は、前記振動構造物の前記第2電極層と電気的に連結された、請求項12に記載の振動装置。
【請求項18】
前記複数の電導性ラインのそれぞれの延長長さが、前記端子部の長さよりも長い、請求項17に記載の振動装置。
【請求項19】
前記複数の電導性ラインの少なくとも1つが、
第1方向に並行する前記ベース部材上の第1ライン、および
前記第1方向に沿って前記第1ラインから前記ベース部材の側面外部に延長する第2ラインを含み、
前記複数の電導性ラインのそれぞれの第2ラインの一部は、前記振動構造物の前記第1電極層と電気的に連結され、前記複数の電導性ラインのそれぞれの第2ラインの前記残部は、前記振動構造物の前記第2電極層と電気的に連結された、請求項17に記載の振動装置。
【請求項20】
前記フレキシブルケーブルが、前記複数の電導性ラインのそれぞれの前記第2ライン上の支持体をさらに含み、
前記支持体は、前記第2ラインを少なくとも部分的に覆う、請求項19に記載の振動装置。
【請求項21】
前記複数の電導性ラインのそれぞれの前記第2ラインが、互いに離隔した複数のストラップを含む、請求項19に記載の振動装置。
【請求項22】
前記複数の電導性ラインのそれぞれの前記第2ライン上に配置された支持体をさらに含み、
前記支持体は、前記第2のラインのそれぞれの上にあり、前記第2ラインの前記複数のストラップを共通して少なくとも部分的に囲む、請求項21に記載の振動装置。
【請求項23】
前記支持体は、前記第2ラインの下部を支持する下部支持体と前記第2ラインの上部を覆う上部支持体を含む、請求項22に記載の振動装置。
【請求項24】
前記フレキシブルケーブルが、
前記複数の電導性ラインのそれぞれの第2ラインの一部を支持する第1ライン支持部をさらに含み、
前記第1ライン支持部が、前記ベース部材から延長し、前記第2ラインの前記一部の背面を支持する、請求項19に記載の振動装置。
【請求項25】
前記フレキシブルケーブルが、
前記複数の電導性ラインのそれぞれの第2ラインの残部を支持する第2ライン支持部をさらに含み、
前記第2ライン支持部が、前記第2ラインの前記残部の前面および側面のいずれか1つ以上を囲む、請求項19に記載の振動装置。
【請求項26】
前記複数の電導性ラインの少なくとも1つが、前記第1方向と交差する第2方向に並行する前記第2ラインから突出した少なくとも1つの第3ラインをさらに含み、
前記複数の電導性ラインの前記第2ラインの前記一部から突出した少なくとも1つの第3ラインは、前記振動構造物の前記第1電極層と電気的に連結され、
前記複数の電導性ラインの前記第2ラインの前記残部から突出した少なくとも1つの第3ラインは、前記振動構造物の前記第2電極層と電気的に連結された、請求項19に記載の振動装置。
【請求項27】
前記振動構造物が、第1方向および/または前記第1方向と交差する第2方向に沿って互いに離隔した複数の振動モジュールを含み、
前記複数の振動モジュールのそれぞれは、前記振動層、前記第1電極層、および前記第2電極層を含み、
前記フレキシブルケーブルは、前記複数の振動モジュールのそれぞれの前記第1電極層と前記第2電極層に電気的に連結された、請求項12に記載の振動装置。
【請求項28】
前記フレキシブルケーブルが、
端子部を有する胴体部、および
前記胴体部から突出した複数のフィンガーラインを含み、
前記複数のフィンガーラインの一部は、前記複数の振動モジュールの一部の振動モジュールのそれぞれの前記第1電極層と前記第2電極層に電気的に連結され、
前記複数のフィンガーラインの残部は、前記複数の振動モジュールの残部の振動モジュールのそれぞれの前記第1電極層と前記第2電極層に電気的に連結された、請求項27に記載の振動装置。
【請求項29】
前記振動構造物が、
第1方向に沿って互いに離隔した第1および第2振動モジュール、並びに
前記第1方向と交差する第2方向に沿って第1および第2振動モジュールのそれぞれから離隔し、前記第1方向に沿って互いに離隔した第3および第4振動モジュールを含み、
前記第1から第4振動モジュールのそれぞれは、前記振動層、前記第1電極層、および前記第2電極層を含み、
前記フレキシブルケーブルは、前記第1から第4振動モジュールのそれぞれの前記第1電極層と前記第2電極層に電気的に連結された、請求項12に記載の振動装置。
【請求項30】
前記第1および第2振動モジュールは、0.1mm以上3cm未満の離隔距離を有するように配置される、請求項29に記載の振動装置。
【請求項31】
前記第1および第2振動モジュールは、0.1mm以上5mm未満の離隔距離を有するように配置される、請求項29に記載の振動装置。
【請求項32】
前記フレキシブルケーブルが、
前記第2方向に沿って配置され、前記第1および第3振動モジュールのそれぞれの前記第1電極層に電気的に連結された第1フィンガーライン、
前記第2方向に沿って配置され、前記第1および第3振動モジュールのそれぞれの前記第2電極層に電気的に連結された第2フィンガーライン、
前記第1フィンガーラインと前記第2フィンガーラインのそれぞれから前記第1方向に沿って延長し、前記第1および第2振動モジュールのそれぞれの前記第1電極層と前記第2電極層に電気的に連結された第1ライン部、および
前記第1フィンガーラインと前記第2フィンガーラインのそれぞれから前記第1方向に沿って延長し、前記第3および第4振動モジュールのそれぞれの前記第1電極層と前記第2電極層に電気的に連結された第2ライン部を含む、請求項29に記載の振動装置。
【請求項33】
振動層、前記振動層の第1面に配置された第1電極層、および前記振動層の前記第1面とは反対の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、
前記振動構造物の前記第1面上の第1保護部材、
前記振動構造物の前記第2面上の第2保護部材、および
前記振動構造物の前記第1電極層と前記第1保護部材の間に配置された少なくとも1つの第1フィンガーラインと、前記振動構造物の前記第2電極層と前記第2保護部材の間に配置された少なくとも1つの第2フィンガーラインと、を含むフレキシブルケーブルを含む、振動装置。
【請求項34】
前記フレキシブルケーブルが、端子部を有する胴体部をさらに含み、
前記少なくとも1つの第1フィンガーラインと前記少なくとも1つの第2フィンガーラインのそれぞれが、前記端子部の長さより長くなるように、前記胴体部から突出した、請求項33に記載の振動装置。
【請求項35】
前記振動構造物の前記第1電極層と前記第1保護部材の間に配置され、前記少なくとも1つの第1フィンガーラインを覆う第1接着層、および
前記振動構造物の前記第2電極層と前記第2保護部材の間に配置され、前記少なくとも1つの第2フィンガーラインを覆う第2接着層をさらに含む、請求項33に記載の振動装置。
【請求項36】
前記第1保護部材および前記第2保護部材のいずれか1つ以上が、金属材質からなる、請求項33に記載の振動装置。
【請求項37】
前記振動層が、
圧電特性を有する複数の無機物質部、および
前記複数の無機物質部間にある有機物質部を含む、請求項12から請求項36のいずれか一項に記載の振動装置。
【請求項38】
前記複数の無機物質部のそれぞれが、厚さ方向に沿った圧電変形係数が1000pC/N以上を有するか、
または、
(PbA-BCB)((Mg1/3Nb2/3)a(Ni1/3Nb2/3)bZrcTid)O3の式を含み、
前記式中のCは、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、およびバリウム(Ba)のいずれか1つであり、
a+b+c+d=1であり、
0.02≦B≦0.20であり、
0.80≦AB≦0.98であり、
0.05≦a≦0.25であり、
0.05≦b≦0.25であり、
0.10≦c≦0.50であり、
0.10≦d≦0.50である、請求項12から請求項36のいずれか一項に記載の振動装置。
【請求項39】
映像を表示する表示パネル、および
前記表示パネルの背面に配置され、前記表示パネルを振動させる振動装置を含み、
前記振動装置が、請求項12から請求項36のいずれか一項に記載の振動装置を含む、ディスプレイ装置。
【請求項40】
前記振動装置は、前記表示パネルの大部分の領域をカバーするように配置された、ディスプレイ装置。
【請求項41】
前記振動層が、
圧電特性を有する複数の無機物質部、および
前記複数の無機物質部間にある有機物質部を含む、請求項39に記載のディスプレイ装置。
【請求項42】
前記複数の無機物質部のそれぞれが、厚さ方向に沿った圧電変形係数が1000pC/N以上を有するか、
または、
(PbA-BCB)((Mg1/3Nb2/3)a(Ni1/3Nb2/3)bZrcTid)O3の式を含み、
前記式中のCは、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、およびバリウム(Ba)のいずれか1つであり、
a+b+c+d=1であり、
0.02≦B≦0.20であり、
0.80≦AB≦0.98であり、
0.05≦a≦0.25であり、
0.05≦b≦0.25であり、
0.10≦c≦0.50であり、
0.10≦d≦0.50である、請求項39に記載のディスプレイ装置。
【請求項43】
前記複数の無機物質部のそれぞれが、線状、円形状、楕円形状、および多角形状のいずれか1つの形状を有する、請求項41に記載のディスプレイ装置。
【請求項44】
前記表示パネルが、映像を表示する表示領域と重畳する第1領域と第2領域を含み、
前記振動装置は、
前記第1領域の第1振動装置、および
前記第2領域の第2振動装置を含み、
前記第1振動装置と前記第2振動装置のそれぞれは、請求項12から請求項36のいずれか一項に記載の振動装置を含む、請求項39に記載のディスプレイ装置。
【請求項45】
前記表示パネルの背面の支持部材、
前記表示パネルの前記背面と前記支持部材の間で、前記第1振動装置を囲む第1エンクロージャー、および
前記表示パネルの前記背面と前記支持部材の間で、前記第2振動装置を囲む第2エンクロージャーをさらに含む、請求項44に記載のディスプレイ装置。
【請求項46】
前記表示パネルが、映像を表示する表示領域と重畳する第1領域と第2領域を含み、
前記振動装置は、
前記第1領域の第1振動装置、
前記第2領域の第2振動装置、
前記第1領域に、前記第1振動装置と交互に配置された第3振動装置、および
前記第2領域に、前記第2振動装置と交互に配置された第4振動装置をさらに含み、
前記第1から第4振動装置のそれぞれは、請求項12から請求項36のいずれか一項に記載の振動装置を含む、請求項39に記載のディスプレイ装置。
【請求項47】
前記表示パネルの背面の支持部材、
前記表示パネルの前記背面と前記支持部材の間で、前記第1および第3振動装置を囲む第1エンクロージャー、および
前記表示パネルの前記背面と前記支持部材の間で、前記第2および第4振動装置を囲む第2エンクロージャーをさらに含む、請求項46に記載のディスプレイ装置。
【請求項48】
前記第1から第4振動装置は、それぞれ異なる振動層を含む、請求項46に記載のディスプレイ装置。
【請求項49】
前記第1および第3振動装置は、前記第1領域内で対角線方向に配置された、請求項46に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、フレキシブルケーブル、振動装置およびディスプレイ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近では、電子機器のスリム化と薄型化に対する要求が高まっている。電子機器などに適用されるスピーカーもまた、スリム化と薄型化に対する要求に応じて、ボイスコイル方式の代わりに薄い厚さを実現することができる圧電素子方式が注目されている。
【0003】
圧電素子を適用したスピーカーまたは振動装置は、信号ケーブルから駆動電源または駆動信号の供給を受けて駆動または振動することができる。
【0004】
一般的な振動装置(またはフィルムアクチュエータ)は、圧電素子に駆動電源を印加するための配線とパッド電極を有するフィルムを含む。このような一般的な振動装置は、フィルム上に配線とパッド電極をパターニングする工程、およびパッド電極と信号ケーブルを電気的に連結するソルダリングなどの工程が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書の発明者らは、振動装置の構造と製造工程を簡素化することができる振動装置を実現するためにいくつかの実験を行った。例えば、本明細書の発明者らは、振動装置の構造と製造工程を簡素化するために、配線とパッド電極を有するフィルムの除去が必要であり、ソルダリング工程の省略が必要であることを認識した。そこで、本明細書の発明者らは、振動装置の構造と製造工程を簡素化することができる新しい構造のフレキシブルケーブル、これを含む振動装置およびこれを含むディスプレイ装置を発明した。
【0006】
本明細書の実施例に係る課題は、振動装置の構造と製造工程を簡素化することができるフレキシブルケーブル、これを含む振動装置およびこれを含むディスプレイ装置を提供することを技術的課題とする。
【0007】
本明細書の実施例に係る解決しようとする課題は、前記の課題に限定されず、言及していないその他の課題は、下記の記載内容から、本明細書の技術思想が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書の実施例に係るフレキシブルケーブルは、端子部を有するベース部材、ベース部材上に配置された複数の電導性ラインを有する導電体層、ベース部材上に配置されて導電体層を覆って端子部から複数の電導性ラインのそれぞれの一部分を露出させる保護層を含み、複数の電導性ラインそれぞれの長さは、ベース部材の長さより長いことがあり得る。
【0009】
本明細書の実施例に係る振動装置は、振動層の第1面に配置された第1電極層および振動層の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、および振動構造物の第1電極層と第2電極層に電気的に連結したフレキシブルケーブルを含むことができる。
【0010】
本明細書の実施例に係る振動装置は、振動層の第1面に配置された第1電極層および振動層の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、振動構造物の第1面上の第1保護部材、振動構造物の第2面上に配置された第2保護部材、および振動構造物の第1電極層と第1保護部材の間に配置された少なくとも1つの第1フィンガーライン、および振動構造物の第2電極層と第2保護部材の間に配置された少なくとも1つの第2フィンガーラインを含むフレキシブルケーブルを含むことができる。
【0011】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置は、映像を表示する表示パネル、および表示パネルの背面に配置されて表示パネルを振動させる振動装置を含み、振動装置は、振動層の第1面に配置された第1電極層および振動層の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、および振動構造物の第1電極層と第2電極層に電気的に連結したフレキシブルケーブルを含むことができる。
【0012】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置は、映像を表示する表示パネル、および表示パネルの背面に配置されて表示パネルを振動させる振動装置を含み、振動装置は、振動層の第1面に配置された第1電極層および振動層の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、振動構造物の第1面上の第1保護部材、振動構造物の第2面上に配置された第2保護部材、および振動構造物の第1電極層と第1保護部材の間に配置された少なくとも1つの第1フィンガーライン、および振動構造物の第2電極層と第2保護部材の間に配置された少なくとも1つの第2フィンガーラインを含むフレキシブルケーブルを含むことができる。
【0013】
上述した課題の解決手段以外の本明細書の様々な形態に係る具体的な事項は、以下の記載内容および図に含まれている。
【発明の効果】
【0014】
本明細書によると、駆動体の端子位置に対する設計自由度を増加させることができるフレキシブルケーブル、およびこれを含む振動装置およびこれを含むディスプレイ装置を提供することができる。
【0015】
本明細書によると、ケーブルが一体化した振動装置およびこれを含むディスプレイ装置を提供することができる。
【0016】
本明細書によると、振動装置の振動による表示パネルの振動によって発生する音響を表示パネルの前方に出力することができるディスプレイ装置を提供することができる。
【0017】
本明細書によると、複数の振動装置それぞれの振動による表示パネルの領域別の振動によって、ステレオ音響を表示パネルの前方に出力することができるディスプレイ装置を提供することができる。
【0018】
本明細書の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していないまた他の効果は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本明細書の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図である。
【
図3】
図1に示したフレキシブルケーブルと駆動体の間の電気的連結構造を示す図である。
【
図4】本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図である。
【
図5】本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図である。
【
図6】本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図である。
【
図7】本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図である。
【
図8】
図7に示したフレキシブルケーブルと駆動体の間の電気的連結構造を示す図である。
【
図9】本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図である。
【
図10】本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図である。
【
図12】本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図である。
【
図13】本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図である。
【
図14】
図13に示したフレキシブルケーブルと駆動体の間の連結構造を示す断面図である。
【
図15】本明細書の実施例に係る振動装置を示す図である。
【
図19】本明細書の他の実施例に係る振動装置を示す図である。
【
図20】本明細書の他の実施例に係る振動装置を示す図である。
【
図22】本明細書の他の実施例に係る振動装置を示す図である。
【
図23】本明細書の他の実施例に係る振動装置を示す図である。
【
図25】本明細書の実施例に係るディスプレイ装置を示す図である。
【
図27】
図25に示した線VII-VII’の他の断面図である。
【
図28】本明細書の他の実施例に係るディスプレイ装置を示した図である。
【
図29】本明細書の他の実施例に係るディスプレイ装置を示した図である。
【
図30A】本明細書の実施例に係る振動装置を含むディスプレイ装置を示した図である。
【
図30B】本明細書の実施例に係る振動装置を含むディスプレイ装置を示した図である。
【
図30C】本明細書の実施例に係る振動装置を含むディスプレイ装置を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書の利点および特徴とそれらを達成する方法は、添付の図に基づいて詳細に後述する多様な例を参照すれば明らかになるであろう。しかし、本明細書は以下で開示する一例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現可能であり、本明細書の一例等は、単に本明細書の開示を完全にし、本明細書の技術事項が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本明細書の技術事項は、請求範囲の範疇によってのみ定義される。
【0021】
本明細書の一例を説明するために図に開示した形状、大きさ、比率、角度、個数などは、例示的なものであって、本明細書が図に示した事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって同一参照符号は、同一の構成要素を指す。また、本明細書を説明するにおいて、関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすると判断された場合、その詳細な説明は省略する。
【0022】
本明細書で言及した「含む」、「有する」、「からなる」などが使用される場合、「~だけ」が使用されていない限り、他の部分を追加することができる。構成要素を単数で表現した場合に特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0023】
構成要素の解釈において、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0024】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」などで2つの部分の位置関係が説明されている場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない限り、二つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0025】
時間の関係についての説明である場合、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで時間的前後関係が説明されている場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない以上、連続的でない場合も含むことができる。
【0026】
第1、第2などが多様な構成要素を記述するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されない。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であることもあり得る。
【0027】
「少なくとも1つ」の用語は、1つ以上の連関した項目から提示可能なすべての組み合わせを含むものと理解されなければならない。例えば、「第1項目、第2項目、および第3項目の中の少なくとも1つ」の意味は、第1項目、第2項目、または第3項目のそれぞれだけではなく、第1項目、第2項目、および第3項目の中から二つ以上で提示できるすべての項目の組み合わせを意味することができる。
【0028】
本明細書の多様な例のそれぞれの技術的特徴は、部分的にまたは全部的に互いに結合または組合せ可能であり、技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各例が互いに対して独立的に実施することもでき、連関関係でともに実施することもできる。
【0029】
以下では、本明細書によるフレキシブルケーブル、これを含む振動装置およびこれを含むディスプレイ装置の実施例を添付の面に基づいて詳細に説明する。各図の構成要素に参照符号を付与するにあたり、同じ構成要素に対しては、たとえ他の図上に表示されていてもできるだけ同じ符号を有することができる。そして、添付の図に示す構成要素のスケールは、説明の便宜上、実際とは異なるスケールを有するので、面に示したスケールに限定されない。
【0030】
図1は、本明細書の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図であり、
図2は、
図1に示した線I-I’の断面図である。
【0031】
図1および
図2を参照すると、本明細書に係るフレキシブルケーブルは、例えば、フレキシブルフラットケーブルであり得るが、これに限定されるものではない。
【0032】
本明細書の実施例に係るフレキシブルケーブルは、ベース部材11は、導電体層13、および保護層15を含むことができる。
【0033】
ベース部材11は、透明および/または不透明プラスチック材質を含むことができる。例えば、ベース部材11は、フッ素樹脂、ポリイミド(polyimide)系樹脂、ポリウレタン(polyurethane)系樹脂、ポリエステル(polyester)系樹脂、ポリエチレン(polyethylene)系樹脂、およびポリプロピレン(polypropylene)系樹脂を含む合成樹脂の中のいずれか1つ以上で実現することができるが、これに限定されるものではない。ベース部材11は、ベースフィルムまたはベース絶縁フィルムであり得る。
【0034】
本明細書の実施例によるベース部材11は、端子部11aを含むことができる。端子部11aは、ベース部材11の一側端部分に配置された複数の端子を含むことができる。複数の端子は、一定の間隔で配置することができる、例えば、端子部11aは、入力端子部および/または出力端子部であり得る。
【0035】
導電体層13は、ベース部材11上に配置することができる。例えば、導電体層13は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、または銅(Cu)と銀(Ag)の合金材質を含む導電性物質であり得るが、必ずしもこれに限定されるわけではない。導電体層13は、ベース部材11上に直接配置することができる。
【0036】
本明細書の実施例による導電体層13は、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4を含むことができる。複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれは、ベース部材11上に設けられた電導性物質層からパターニングすることができる。
【0037】
本明細書の実施例による複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4は、第1方向(X方向)に沿って互いに離隔して、第1方向(X方向)と交差する第2方向(Y方向)と並行するベース部材11の一面(または上面)上に配置することができる。複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれは、第1方向(X方向)と並んで第1幅(W1)を有しながら、第2方向(Y方向)に沿って長く延長することができ、第1方向(X方向)に沿って、第1間隔(D1)を有するように互いに並ぶことができる。第1間隔(D1)は、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4間の電気的なショートを防止することができる最小限の範囲内で設定することができる。例えば、第1間隔(D1)は、第1幅(W1)と同一または異なることができる。例えば、第1間隔(D1)は、1mm以上に設定することができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。したがって、複数の電導性ラインは、互いに電気的に絶縁されることが可能である。
【0038】
第2方向(Y方向)に基づいて、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの長さ(L1)は、ベース部材11の長さ(L2)よりも長くすることができる。例えば、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれは、ベース部材11の側面11sを通り外部に突出、または延長することにより、ベース部材11の長さ(L2)よりも長い長さ(L1)を有することができる。例えば、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの突出長さ(または延長の長さ)(L3)は、ベース部材11に配置された端子部11aの長さ(L4)より2倍以上長いことがあり、これに限定されるものではない。
【0039】
本明細書の実施例による複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれは、ベース部材11上に配置された第1ライン13a、およびベース部材11の側面から外部に延長または突出した第2ライン13bを含むことができる。例えば、第1ライン13aは、第1ライン部13aで表現されることができ、第2ライン13bは、第2ライン部13bで表現されることができる。
【0040】
複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bは、ベース部材11に固定(または支持)されていないことにより、ベース部材11に固定された第1ライン13aよりも高い柔軟性(flexibility)を有することができる。例えば、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bは、フレキシブルケーブルの製造工程で、ベース部材11によって支持され得る。複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bを支持するベース部材11の一部がフィルム除去工程によって除去されることによって、ベース部材11に固定されずにベース部材11から突出または、延長した形態を有することができる。これにより、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bは、柔軟性を有することができる。複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bは、延長ライン、突出ラインまたはフィンガーラインであり得るが、これに限定されるものではない。第1ライン13aは、固定ラインであり得るが、これに限定されるものではない。
【0041】
複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bは、出力端子部であり得る。例えば、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bは、外部の駆動体(または駆動素子)に電気的に連結して、ベース部材11上の端子部11aを介して供給される駆動電源(または駆動信号)を駆動体に供給することができる。例えば、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bは、駆動電源によって形状が変形する形状変形部材と電気的に連結することができる。
【0042】
保護層15は、ベース部材11上に配置されて導電体層13を覆うことができる。例えば、保護層15は、導電体層13またはベース部材11上に配置された複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4上に直接配置される。保護層15は、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4との間のベース部材11上に直接配置され、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれを囲む。保護層15は、端子部11aから複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの一側部13eを露出させることができる。保護層15は、ベース部材11上にある端子部11aを除いた残りのベース部材11上に配置することで、ベース部材11上に配置された複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの一側部13eを除いた残りの部分を囲むことができる。例えば、保護層15は、ベース部材11上に配置された複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第1ライン13aを囲むことができる。
【0043】
本明細書の実施例による保護層15は、ベース部材11上の端子部11aに配置された複数の端子それぞれと重畳する複数の開口部15aを含むことができる。これにより、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの一側部13eは、保護層15に形成された複数の開口部15aそれぞれを介して外部に露出することにより、フレキシブルケーブルの端子として実現することができる。
【0044】
本明細書の実施例による保護層15は、透明または不透明プラスチック材質を含むことができる。例えば、保護層15は、フッ素樹脂、ポリイミド(polyimide)系樹脂、ポリウレタン(polyurethane)系樹脂、ポリエステル(polyester)系樹脂、ポリエチレン(polyethylene)系樹脂、およびポリプロピレン(polypropylene)系樹脂を含む合成樹脂の中のいずれか1つ以上で実現することができるが、これに限定されるものではない。保護層15は、カバーレイ、カバーレイフィルム、カバーフィルム、またはカバー絶縁フィルムであり得、用語に限定されるものではない。
【0045】
一例として、保護層15は、当技術分野で知られている任意の適切なプロセスによってベース部材11上に実現され得る。例えば、本明細書の実施例による保護層15は、コーティング工程によってベース部材11上に実現することができる。
【0046】
他の実施例として、本明細書の実施例に係る保護層15は、接着剤を媒介とするラミネート工程によって、ベース部材11に結合するか、または持合することができる。これにより、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第1ライン13aは、保護層15とベース部材11の間に配置することによって、保護層15とベース部材11によって囲まれるか、または包囲されることができる。例えば、接着剤は、高分子樹脂を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0047】
本明細書の実施例によるフレキシブルケーブルは、ベース部材11の端子部11aに配置されたパッド部13pをさらに含むことができる。
【0048】
パッド部13pは、端子部11aの複数の端子それぞれに配置された複数の電極パッドを含むことができる。複数の電極パッドそれぞれは、金(Au)および銀(Ag)のうち少なくとも1つを含むことができる。例えば、複数の電極パッドそれぞれは、メッキ層であり得る。
【0049】
本明細書の実施例によるフレキシブルケーブルは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの一側部13eに対応する端子部11aを介して駆動電源を受信または入力して、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bを介して駆動電源を出力することができる。
【0050】
本明細書の実施例によるフレキシブルケーブルにおいて、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4は、複数の電極グループにグループ化することができる。
【0051】
本明細書の実施例による複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4は、第1および第2電極のグループにグループ化することができる。例えば、第1電極グループは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4中の一部の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4を含み、第2電極のグループは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4のうち、第1電極グループに属する電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4を除いた残り(残部)の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4を含むことができる。例えば、フレキシブルケーブルが、第1~第4電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4を含むときに、第1電極グループは、第1および第2電導性ライン13-1、13-2を含み、第2電極のグループは、第3および第4電導性ライン13-3、13-4を含むことができる。
【0052】
複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4のうち、第1電極グループに属する電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4は、一側部13eを介して第1駆動電源を受信し、第2ライン13bを介して第1駆動電源を出力することができる。複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4のうち、第2電極のグループに属する電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4は、一側部13eを介して第1駆動電源とは異なる第2駆動電源(または第2駆動信号)を受信し、第2ライン13bを介して第2駆動電源を出力することができる。例えば、第1駆動電源は、正極性(+)電源と負極性(-)の電源のいずれか一方であることができ、第2駆動電源は、正極性(+)電源と負極性(-)の電源の残りの1つであることができる。
【0053】
本明細書の実施例によるフレキシブルケーブルにおいて、ベース部材11、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第1ライン13a、および保護層15は、胴体部(BP)を実現し、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bは、胴体部(BP)から突出したフィンガー部(FP)を実現することができる。
【0054】
胴体部(BP)は、ベース部材11、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第1ライン13a、および保護層15を含むことができる。
【0055】
フィンガー部(FP)は、胴体部(BP)から突出した複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bを含むことができる。フィンガー部(FP)の長さ(L3)は、ベース部材11に配置された端子部11aの長さ(L4)および/またはベース部材11の長さ(L2)よりも長いことがあり得る。複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bは、フィンガーラインであり得る。これにより、本明細書の実施例に係るフレキシブルケーブルは、端子部11aを有する胴体部(BP)、および胴体部(BP)から突出した複数の第2ライン13bを含むことができる。
【0056】
本明細書の実施例によるフィンガー部(FP)は、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bのうち少なくとも1つの第2ライン13bを含む複数のフィンガーライングループを含むことができる。本明細書の実施例によると、フィンガー部(FP)は、第1および第2フィンガーライングループを含むことができる。第1フィンガーライングループは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13b中の一部の第2ライン13bを含み、第2フィンガーライングループは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bのうち、第1フィンガーライングループに属した第2ライン13bを除いた残りの第2ライン13bを含むことができる。
【0057】
図3は、
図1に示したフレキシブルケーブルと駆動体の間の電気的連結構造を示す図である。
【0058】
図1~
図3を参照すると、本明細書の実施例によるフレキシブルケーブルは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bを介して駆動体(またはアクチュエータ)1と電気的に連結することができる。複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13b中の一部の第2ライン13b(または第1電極グループ)と、残りの第2ライン13b(または第2電極グループ)は、交互に配置された形状を有するように駆動体1と電気的に連結することができる。例えば、駆動体1は、振動モジュール、振動ユニット、振動装置、またはフレキシブル振動装置であり得る。
【0059】
本明細書の実施例による駆動体1は、上面に配置された上部電極側または層(または第1電極層)1aおよび下面に配置された下部電極側または層(または第2電極層)1bを含むことができる。
【0060】
本明細書の実施例によるフレキシブルケーブルでは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13b中の一部の第2ライン13bは、駆動体1の上面の方に曲がって駆動体1の上部電極層1aと電気的に連結することができる。複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bのうち、残りの第2ライン13bは、駆動体1の下面の方に曲がって駆動体1の下部電極層1bと電気的に連結することができる。例えば、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4のうち、第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれの第2ライン13b(または複数の第1フィンガーライン)は、駆動体1の上部電極層1aと電気的に連結することができ、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4のうち、第3および第4電導性ライン13-3、13-4それぞれの第2ライン13b(または複数の第2フィンガーライン)は、駆動体1の下部電極層1bと電気的に連結することができる。したがって、フレキシブルケーブルは、複数の第1フィンガーラインと複数の第2フィンガーラインが、交互に配置された形状を有するように駆動体1と電気的に連結することができる。したがって、フィンガーラインのサブグループは、ドライバの下側に付着されるように下方に曲がる反面、フィンガーラインの他のサブグループは、ドライバの上側に付着されるように上向きに曲がる。
【0061】
したがって、本明細書の実施例によるフレキシブルケーブルは、ベース部材11(または胴体部(BP))から突出した複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4の第2ライン13b(またはフィンガーライン)を含むことにより、柔軟性を有する第2ライン13bを介して駆動体1と電気的に連結することができる。これにより、本明細書の実施例によるフレキシブルケーブルは、異なる端子構造を有する様々な駆動体と電気的に連結することができる共用ケーブルとして活用することができ、駆動体の端子(または電極パッド)位置に対する設計(またはデザイン)自由度を増加させることができる。
【0062】
図4は、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示した図であり、これは、
図1および
図2に示した電導性ラインの構造を変更したものである。これにより、以下では、電導性ラインを除いた残りの構成の重複説明は、省略または簡略にする。
図4に示した線I-I’の断面は、
図2に示す。
【0063】
図4を
図2と結びつけると、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルでは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれは、複数のストラップ13sを含むことができる。例えば、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれは、2つ以上のストラップ13sを含むことができるが、これに限定されない。例えば、ストラップ13sの数は、電導性ラインの断線等による不良を最小化または防止することができる範囲内で設定することができる。例えば、複数のストラップ13sそれぞれは、微細電極ラインであり得る。
【0064】
本明細書の実施例による複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれは、複数のストラップ13sに分離することができる。複数のストラップ13sそれぞれは、第2方向(Y方向)と並んで第1方向(X方向)に沿って互いに離隔するように、ベース部材11の一面(または上面)上に配置されて、ベース部材11の側面外部に延長することができる。例えば、複数のストラップ13sそれぞれは、フレキシブルケーブルの胴体部(BP)とフィンガー部(FP)にわたって配置することができる。
【0065】
他の実施例に係る複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bは、複数のストラップ13sに分離することができる。複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれにおいて、複数のストラップ13sそれぞれは、第2方向(Y方向)と並んで第1方向(X方向)に沿って互いに離隔するように、第1ライン13aから延長(または突出)することで、第1ライン13aに共通して連結したフィンガーラインであり得る。
【0066】
複数のストラップ13s間の間隔は、ストラップ13s間の電気的なショートを防止することができる最小限の範囲内で設定することができる。例えば、複数のストラップ13s間の間隔は1mm以上に設定することができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0067】
したがって、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、複数のストラップ13sを有する複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4を含むことにより、フレキシブルケーブルの製造工程で発生する電導性ラインの断線等による不良を最小限に抑える、または防止することができる。
【0068】
図5は、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図であり、
図1に示したフレキシブルケーブルに支持体を追加で構成したものである。これにより、以下では、支持体を除いた残りの構成の重複説明は、省略または簡略にする。
【0069】
図5を参照すると、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13b上に配置された支持体17をさらに含むことができる。本明細書の実施例を説明するにおいて、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bを「複数のフィンガーライン13b」と呼ぶことにする。
【0070】
支持体17は、複数のフィンガーライン13bを支持することにより、フィンガーライン13b間の離隔距離(D1)を維持して、第2ライン13b間の電気的なショートを防止することができる。
【0071】
本明細書の実施例による支持体17は、複数のフィンガーライン13bそれぞれの一部分を支持することができる。例えば、支持体17は、複数のフィンガーライン13bそれぞれの中間部分を覆うか、または囲むことができる。
【0072】
他の実施例に係る支持体17は、第2方向(Y方向)に沿って一定の間隔(D2、D3)で配置されて、複数のフィンガーライン13bそれぞれの第2ライン13bの中間を支持することができる。例えば、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルが複数の支持体17を含むとき、ベース部材11と最初の支持体17の間の第2間隔(D2)は、複数の支持体17間の第3間隔(D3)と同一または異なることができる。例えば、第2間隔(D2)と第3間隔(D3)は、フィンガーライン13bの全体の長さおよびフィンガーライン13bと駆動体の間の電気的な連結不良が発生しない範囲内で、互いに同一または相違するように設定することができる。
【0073】
本明細書の実施例による支持体17は、第1支持体17aおよび第2支持体17bを含むことができる。
【0074】
第1支持体17aは、フィンガーライン13bを支持することができる。第1支持体17aは、フィンガーライン13bの下部を支持する下部支持体であり得る。本明細書の実施例による第1支持体17aは、ベース部材11と同一の物質からなり得るが、これに限定されない。例えば、第1支持体17aは、フレキシブルケーブルの製造工程で除去せず、フィンガーライン13bを支持するベース部材11の一部分であり得るが、これに限定されない。
【0075】
第2支持体17bは、フィンガーライン13bを覆うことができる。第2支持体17bは、フィンガーライン13bの上部と側部を囲む上部支持体であり得る。本明細書の実施例による第2支持体17bは、保護層15と同一の物質からなり得るが、これに限定されない。例えば、第2支持体17bは、保護層15とともにフィンガーライン13b上に配置するか、フレキシブルケーブルの製造工程で除去せず、フィンガーライン13bを覆う保護層15の一部分であり得るが、これに限定されない。
【0076】
したがって、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bに配置された支持体17をさらに含むことにより、第2ライン13b間の離隔距離(D1)が維持され、第2ライン13b間の電気的なショートを防止することができる。
【0077】
図6は、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図であり、
図4に示したフレキシブルケーブルに、
図5に示した支持体を適用したものである。これにより、以下では、支持体とこれに関連する構成を除いた残りの構成の重複説明は、省略または簡略にする。
【0078】
図6を参照すると、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルでは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bは、互いに離隔した複数のストラップ13sを含むことができる。複数のストラップ13sは、
図4で説明した複数のストラップ13sと実質的に同じなので、同一の符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0079】
支持体17は、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれのストラップ13sを共通して囲むことができる。支持体17は、複数のストラップ13sの一部分を共通して囲むことができる。支持体17は、複数のストラップ13sの一部を共通して囲む第1および第2支持体17a、17bを含むことができる。第1および第2支持体17a、17bは、ストラップ13sを共通して囲むことを除いては、
図5で説明した第1および第2支持体17a、17bと実質的に同じなので、同一の符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0080】
したがって、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、
図4で説明したフレキシブルケーブルの効果および
図5に説明したフレキシブルケーブルの効果を有することができる。例えば、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、複数のストラップ13sを有する複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4を含むことにより、フレキシブルケーブルの製造工程で発生する電導性ラインの断線等による不良を最小限に抑え、または防止することができる。例えば、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bに配置された支持体17をさらに含むことにより、第2ライン13b間の離隔距離(D1)が維持され、第2ライン13b間の電気的なショートを防止することができる。
【0081】
図7は、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図であり、
図1に示した電導性ラインの構造を変更したものである。これにより、以下では、電導性ラインを除いた残りの構成の重複説明は、省略または簡略にする。
図7に示した線I-I’の断面は、
図2に示す。
【0082】
図7を
図2と結びつけると、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、第1~第4電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4を含むことができる。
【0083】
第1~第4電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4は、第1および第2電極のグループ13G1、13G2にグループ化することができる。
【0084】
第1電極グループ13G1は、第1電導性ライン13-1および第2電導性ライン13-2を含むことができる。第2電極グループ13G2は、第3電導性ライン13-3および第4電導性ライン13-4を含むことができる。
【0085】
第1電極グループ13G1と第2電極グループ13G2は、第1方向(X方向)に沿って、第4間隔(D4)を有するように互いに離隔することができる。例えば、第1電極グループ13G1の第2電導性ライン13-2の第2ライン13bと第2電極グループ13G2の第3電導性ライン13-3の第2ライン13bは、第1方向(X方向)に沿って、第4間隔(D4)を有するように互いに離隔することができる。第4間隔(D4)は、第1または第2電極グループ13G1、13G2のように1つの電極グループに含まれている隣接する電導性ラインとの間の距離よりも大きいことがある。
【0086】
本明細書の実施例によると、第1電極グループ13G1の第1電導性ライン13-1と第2電極グループ13G2の第3電導性ライン13-3のそれぞれは、一側部13eを介して第1駆動電源を受信し、第2ライン13bを介して第1駆動電源を出力することができる。第1電極グループ13G1の第2電導性ライン13-2と第2電極グループ13G2の第4電導性ライン13-4のそれぞれは、一側部13eを介して第2駆動電源を受信して、第2ライン13bを介して第2駆動電源を出力することができる。
【0087】
他の実施例によると、第1電極グループ13G1の第1電導性ライン13-1と第2電極グループ13G2の第4電導性ライン13-4のそれぞれは、一側部13eを介して第1駆動電源を受信し、第2ライン13bを介して第1駆動電源を出力することができる。第1電極グループ13G1の第2電導性ライン13-2と第2電極グループ13G2の第3電導性ライン13-3のそれぞれは、一側部13eを介して第2駆動電源を受信して、第2ライン13bを介して第2駆動電源を出力することができる。
【0088】
したがって、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、第1および第2電極のグループ13G1、13G2を介して、駆動体から分離された第1および第2駆動体それぞれに駆動電源を同時に供給することができる。
【0089】
図8は、
図7に示したフレキシブルケーブルと駆動体の間の電気的連結構造を示す図である。
【0090】
図7および
図8を参照すると、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、第1および第2電極グループ13G1、13G2のそれぞれに属する電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bを介して駆動体1から分離された第1および第2駆動体それぞれと電気的に連結することができる。
【0091】
第1電極グループ13G1に属する第1電導性ライン13-1の第2ライン13b(または第1フィンガーライン)と第2電導性ライン13-2の第2ライン13b(または第2フィンガーライン)は、交互に配置された形状を有するように駆動体1の第1駆動体と電気的に連結することができる。第2電極グループ13G2に属する第3電導性ライン13-3の第2ライン13b(または第3フィンガーライン)と第4電導性ライン13-4の第2ライン13b(または第4フィンガーライン)は、交互に配置された形状を有するように駆動体1の第2駆動体と電気的に連結することができる。
【0092】
本明細書の実施例による駆動体1は、電気的に分離された第1および第2駆動体1-1、1-2を含むことができる。第1駆動体1-1は、上面に配置された第1上部電極層1a1および下面に配置された第1下部電極層1b1を含むことができる。第2駆動体1-2は、上面に配置された第2上部電極層1a2および下面に配置された第2下部電極層1b2を含むことができる。
【0093】
本明細書の実施例によると、第1電極グループ13G1において、第1電導性ライン13-1の第2ライン13bは、第1駆動体1-1の上面の方に曲がって第1駆動体1-1の第1上部電極層1a1と電気的に連結することができる。第1電極グループ13G1において、第2電導性ライン13-2の第2ライン13bは、第1駆動体1-1の下面の方に曲がって、第1駆動体1-1の第1下部電極層1b1と電気的に連結することができる。
【0094】
第2電極グループ13G2において、第3電導性ライン13-3の第2ライン13bは、第2駆動体1-2の上面の方に曲がって第2駆動体1-2の第2上部電極層1a2と電気的に連結することができる。第2電極グループ13G2において、第4電導性ライン13-4の第2ライン13bは、第2駆動体1-2の下面の方に曲がって第2駆動体1-2の第2下部電極層1b2と電気的に連結することができる。
【0095】
他の実施例によると、第2電極グループ13G2において、第3電導性ライン13-3の第2ライン13bは、第2駆動体1-2の下面の方に曲がって第2駆動体1-2の第2下部電極層1b2と電気的に連結することができる。第2電極グループ13G2において、第4電導性ライン13-4の第2ライン13bは、第2駆動体1-2の上面の方に曲がって第2駆動体1-2の第2上部電極層1a2と電気的に連結することができる。
【0096】
したがって、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、
図1に示したフレキシブルケーブルと同じ効果を有することができる。本明細書の実施例によるフレキシブルケーブルは、ベース部材11(または胴体部(BP))から突出した複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4の第2ライン13b(またはフィンガーライン)を含むことにより、柔軟性を有する第2ライン13bを介して駆動体と電気的に連結することができる。これにより、本明細書の実施例によるフレキシブルケーブルは、異なる端子構造を有する様々な駆動体と電気的に連結することができる共用ケーブルとして活用可能であり、駆動体の端子(または電極パッド)位置の設計(またはデザイン)自由度を増加させることができる。本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、第1および第2電極のグループ13G1、13G2それぞれに属する電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4の第2ライン13b(またはフィンガーライン)を介して、駆動体1に分離配置された第1および第2駆動体1-1、1-2それぞれに駆動電源を同時に供給することができる。
【0097】
図9は、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図であり、
図7に示したフレキシブルケーブルに、
図5に示した支持体を適用したものである。これにより、以下では、支持体とこれに関連する構成を除いた残りの構成の重複説明は、省略または簡略にする。
【0098】
図9を参照すると、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルでは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bは、互いに離隔した複数のストラップ13sを含むことができる。複数のストラップ13sは、
図4で説明した複数のストラップ13sと実質的に同じなので、同一の符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0099】
1つ以上の支持体17は、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれのストラップ13sを共通して囲むことができる。支持体17は、複数のストラップ13sの一部分を共通して囲むことができる。支持体17は、複数のストラップ13sの一部を共通して囲む第1および第2支持体17a、17bを含むことができる。第1および第2支持体17a、17bは、ストラップ13sを共通して囲むことを除いては、
図5で説明した第1および第2支持体17a、17bと実質的に同じなので、同一の符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0100】
したがって、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、
図7で説明したフレキシブルケーブルの効果および
図5に説明したフレキシブルケーブルの効果を有することができる。本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、第1および第2電極のグループ13G1、13G2を介して、駆動体から分離された第1および第2駆動体それぞれに駆動電源を同時に供給することができる。例えば、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bに配置された支持体17をさらに含むことにより、第2ライン13b間の離隔距離(D1)が維持され、第2ライン13b間の電気的なショートを防止することができる。
【0101】
図10は、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図であり、
図11は、
図10に示した線II-II’の断面図で、これは、
図1に示した電導性ラインの構造を変更したものである。これにより、以下では、電導性ラインを除いた残りの構成の重複説明は、省略または簡略にする。
【0102】
図10および
図11を参照すると、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、第1および第2電導性ライン13-1、13-2を含むことができる。
【0103】
第1および第2電導性ライン13-1、13-2のそれぞれは、ベース部材11上に配置された第1ライン13a、第2方向(Y方向)に沿って第1ライン13aからベース部材11の側面外部に延長または突出した第2ライン13b、および第1方向(X方向)と並んで第2ライン13bから突出した少なくとも1つの第3ライン13cを含むことができる。
【0104】
第1および第2電導性ライン13-1、13-2のそれぞれにおいて、第1ライン13aと第2ライン13bのそれぞれは、
図1と
図2で説明した第1ライン13aと第2ライン13bそれぞれと実質的に同じなので、同一の符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0105】
第1および第2電導性ライン13-1、13-2のそれぞれにおいて、少なくとも1つの第3ライン13cは、第2方向(Y方向)と並んで第2ライン13bの一側辺および他側辺の中の少なくとも1つから第1方向(X方向)に沿って延長することができる。例えば、第1および第2電導性ライン13-1、13-2のそれぞれにおいて、第2ライン13bと第3ライン13cは、T字、十字、短剣符または二重短剣符形状の平面構造を有することができるが、これに限定されるものではない。
【0106】
第1電導性ライン13-1の第3ライン13cは、第2方向(Y方向)に沿って、第2電導性ライン13-2の第3ライン13cから離隔することにより、第1電導性ライン13-1の第3ライン13cと第2電導性ライン13-2の第3ライン13cは、電気的に互いに絶縁または分離することができる。第3ライン13cは、翼ラインであり得、用語に限定されるものではない。
【0107】
第1電導性ライン13-1の第3ライン13cと第2電導性ライン13-2の第3ライン13cのそれぞれは、該当する第2ライン13bの第1幅(W1)より長い長さを有することができる。第1電導性ライン13-1の第3ライン13cと第2電導性ライン13-2の第3ライン13cは、互いに異なる長さを有することができるが、これに限定されない。
【0108】
本明細書の実施例による第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれの第3ライン13cは、該当する第2ライン13bの一側辺から第1方向(X方向)に沿って延長した第3-1ライン13c1、および該当する第2ライン13bの他側辺から第1方向(X方向)に沿って延長した第3-2ライン13c2を含むことができる。第1電導性ライン13-1の第3-1ライン13c1と第2電導性ライン13-2の第3-2ライン13c2は、互いに同じ長さを有することができるが、これに限定されるものではない。第1電導性ライン13-1の第3-2ライン13c2と第2電導性ライン13-2の第3-1ライン13c1は、互いに同じ長さを有することができるが、これに限定されるものでではない。
【0109】
本明細書の実施例による第1および第2電導性ライン13-1、13-2のそれぞれにおいて、第3-1ライン13c1と第3-2ライン13c2は、互いに異なる長さを有することができる。例えば、第1および第2電導性ライン13-1、13-2のそれぞれにおいて、第3-2ライン13c2は、
図12に示すように、該当する第3-1ライン13c1またはベース部材11の長さよりも相対的に長い長さを有することができる。
【0110】
したがって、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、
図1~
図3で説明したフレキシブルケーブルの効果を有することができる。例えば、本明細書の実施例によるフレキシブルケーブルは、ベース部材11(または胴体部(BP))から突出した複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4の第2ライン13b(またはフィンガーライン)を含むことにより、柔軟性を有する第2ライン13bを介して駆動体と電気的に連結することができる。これにより、本明細書の実施例によるフレキシブルケーブルは、異なる端子構造を有する様々な駆動体と電気的に連結することができる共用ケーブルとして活用可能であり、駆動体の端子(または電極パッド)位置の設計(またはデザイン)自由度を増加させることができる。本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれの第3ライン13cと駆動体の接触面積が増加し、より均一な駆動電源を駆動体に供給することができる。そして、
図12に示したフレキシブルケーブルを
図8に示した駆動体に適用したとき、
図12に示したフレキシブルケーブルは、第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれの第3ライン13cを介して駆動体1の第1および第2駆動体1-1、1-2に駆動電源を同時に供給することができるので、端子の数を減らすことができる。
【0111】
図13は、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルを示す図であり、
図14は、
図13に示したフレキシブルケーブルと駆動体の間の連結構造を示す断面図であって、これは、
図1~
図3に示したフレキシブルケーブルに1つ以上のライン支持部を追加で構成したものである。これにより、以下では1つ以上のライン支持部を除いた残りの構成の重複説明は、省略または簡略にする。
【0112】
図13および
図14を参照すると、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bを支持する1つ以上のライン支持部19をさらに含むことができる。
【0113】
1つ以上のライン支持部19は、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bのうち該当する第2ライン13bの第1面(前面、または一面)および/または第2面(背面、または他面)を支持することができる。
【0114】
本明細書の実施例による1つ以上のライン支持部19は、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bの中の一部の第2ライン13bを支持する第1ライン支持部19a、および/または複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bのうち、残りの第2ライン13bを支持する第2ライン支持部19bを含むことができる。
【0115】
第1ライン支持部19aは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bの一部の第2ライン13bの前面を共通または個別に支持し、または覆うことができる。例えば、第1ライン支持部19aは、保護層15と同一の物質からなり得るが、これに限定されない。例えば、第1ライン支持部19aは、フレキシブルケーブルの製造工程で除去せず、該当する第2ライン13bの前面と側面を覆う保護層15の一部分であり得るが、これに限定されない。
【0116】
第2ライン支持部19bは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bのうち、残りの第2ライン13bの背面を共通してまたは個別に支持することができる。例えば、第2ライン支持部19bは、ベース部材11と同一の物質からなり得るが、これに限定されない。例えば、第2ライン支持部19bは、フレキシブルケーブルの製造工程で除去せず、該当する第2ライン13bの背面を覆うベース部材11の一部分であり得るが、これに限定されない。
【0117】
本明細書の実施例によると、第1ライン支持部19aは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4のうち、第1電極グループにグループ化された第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれの第2ライン13bを支持することができ、第2ライン支持部19bは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4のうち、第2電極のグループにグループ化された第3および第4電導性ライン13-3、13-4それぞれの第2ライン13bを支持することができる。
【0118】
本明細書の実施例によると、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bの中の一部の第2ライン13bは、フレキシブルケーブルの背面方向(または下部方向)に露出することで、
図14に示すように、駆動体1の上面に配置された上部電極層1aと電気的に連結し、第2ライン支持部19bによってフレキシブルケーブルの前面に露出しない。本明細書の実施例によると、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bのうち、残りの第2ライン13bは、フレキシブルケーブルの前面方向(または上部方向)に露出することで、
図14に示すように、駆動体1の下面に配置された下部電極層1bと電気的に連結し、第1ライン支持部19aによってフレキシブルケーブルの背面に露出しない。
【0119】
したがって、本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブルは、複数の電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4それぞれの第2ライン13bをライン支持部19によって支持することにより、第2ライン13b間の電気的なショートを防止することができ、駆動体との電気的な接着特性および接着信頼性が向上し得る。1つ以上のライン支持部19は、電気的に絶縁されることができる。
【0120】
図15は、本明細書の実施例による振動装置を示す図であり、
図16は、
図15に示した線III-III’の断面図であり、
図17は、
図15に示した線IV-IV’の断面図である。
【0121】
図15~
図17を参照すると、本明細書の実施例による振動装置は、振動構造物210およびフレキシブルケーブル230を含むことができる。例えば、振動装置は、フレキシブルケーブル230が一体化した振動装置であり得る。
【0122】
振動構造物210は、圧電効果(piezoelectric effect)(または圧電特性)によって収縮と膨張を交互に繰り返すことにより、振動することができる。本明細書の実施例による振動構造物210は、逆圧電効果によって収縮と膨張を交互に繰り返すことにより、厚さ方向(Z方向)に振動することができる。
【0123】
本明細書の実施例による振動構造物210は、圧電層211、第1電極層213、および第2電極層215を有する振動モジュールを含むことができる。
【0124】
圧電層211は、圧電効果を含む圧電物質、複合圧電物質、または電気活性物質を含むことができる。圧電層211は、振動層、圧電物質層、圧電複合層、電気活性層、振動部、圧電物質部、圧電複合部、電気活性部、圧電構造物、圧電複合体、または圧電セラミック複合体などの他の用語で表現することができる。
【0125】
本明細書の実施例による圧電層211は、相対的に高い振動の実現が可能なセラミック系の物質で構成することができる。例えば、圧電層211は、1-3振動モードの圧電特性を有する1-3複合体(composite)または2-2振動モードの圧電特性を有する2-2複合体を有することができる。例えば、本明細書の実施例による圧電層211は、大きい大きさを有する表示パネルに適用することができ、十分な振動を実現するために、厚さ方向(Z方向)に沿った圧電層211の圧電変形係数(圧電定数:d33)は1000pC/N以上であり得るが、必ずこれに限定されるものではない。pC/Nは、1ニュートンの力が加わった時、圧電物質の表面に生成される電気の量を示す圧電効果の単位である。
【0126】
第1電極層213は、圧電層211の第1面(または上面)に配置され、圧電層211の第1面と電気的に連結することができる。例えば、第1電極層213は、圧電層211の第1面の全体に配置された電極(またはコモン電極)形態を有することができる。本明細書の実施例による第1電極層213は、透明電導性物質、半透明電導性物質、または不透明電導性物質からなることができる。例えば、透明または半透明の電導性物質は、ITO(indium tin oxide)またはIZO(indium zinc oxide)を含むことができ、これに限定されるものではない。不透明電導性物質は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、またはマグネシウム(Mg)などを含むか、またはこれらの合金からなり得、これに限定されるものではない。
【0127】
第2電極層215は、圧電層211の第1面とは反対の第2面(または背面)上に配置され、圧電層211の第2面と電気的に連結することができる。例えば、第2電極層215は、圧電層211の第2面全体に配置された電極(またはコモン電極)形態を有することができる。本明細書の実施例による第2電極層215は、透明電導性物質、半透明電導性物質、または不透明電導性物質からなることができる。例えば、第2電極層215は、第1電極層213と同一の物質からなることができ、これに限定されるものではない。他の実施例としては、第2電極層215は、第1電極層213と異なる物質で構成することができる。
【0128】
圧電層211は、一定の温度雰囲気または高温から常温に変化する温度雰囲気で、第1電極層213と第2電極層215に印加される一定の電圧によって分極化することができ、これに限定されるものではない。
【0129】
フレキシブルケーブル230は、振動構造物210の一側で振動構造物210の第1および第2電極層213、215と電気的に連結することにより、振動構造物210に一体化することができる。例えば、フレキシブルケーブル230は、振動構造物210の一側で振動構造物210の第1および第2電極層213、215と電気的に直接に連結することにより、振動構造物210と一体化することができる。
【0130】
本明細書の実施例によるフレキシブルケーブル230は、複数の電導性ライン13-1、13-2を含むことができる。例えば、複数の電導性ライン13-1、13-2中の一部は、振動構造物210の第1電極層213と電気的に連結し、複数の電導性ライン13-1、13-2中の残りの部分は、振動構造物210の第2電極層215と電気的に連結することができる。例えば、複数の電導性ライン13-1、13-2中の一部は、振動構造物210の第1電極層213と電気的に直接に連結し、複数の電導性ライン13-1、13-2中の残りの部分は、振動構造物210の第2電極層215と電気的に直接連結することができる。例えば、複数の電導性ライン13-1、13-2それぞれは、該当する電極層213、215の方に曲がることができるが、これに限定されるものではない。
【0131】
本明細書の実施例によるフレキシブルケーブル230は、端子部11aを有する胴体部(BP)、胴体部(BP)から突出した複数のフィンガーライン13-1、13-2を含むことができる。例えば、複数のフィンガーライン13-1、13-2の中の一部は、振動構造物210の第1電極層213と電気的に連結し、複数のフィンガーライン13-1、13-2の中の残りの部分は、振動構造物210の第2電極層215と電気的に連結することができる。例えば、複数のフィンガーライン13-1、13-2の中の一部は、振動構造物210の第1電極層213と電気的に直接に連結し、複数のフィンガーライン13-1、13-2の中の残りの部分は、振動構造物210の第2電極層215と電気的に直接に連結することができる。例えば、複数のフィンガーライン13-1、13-2それぞれは、該当する電極層213、215の方に曲がることができるが、これに限定されるものではない。例えば、複数のフィンガーライン13-1、13-2それぞれの突出長さは、端子部11aの長さよりも長いことがあり得る。
【0132】
本明細書の実施例によるフレキシブルケーブル230は、ベース部材11、第1および第2電導性ライン13-1、13-2を有する導電体層13、および保護層15を含むことができる。このようなフレキシブルケーブル230は、導電体層13が、第1および第2電導性ライン13-1、13-2を含むことを除いては、
図1~
図3で説明したフレキシブルケーブル230と実質的に同じ構成を有するので、これに対する重複説明は省略する。
【0133】
第1および第2電導性ライン13-1、13-2のそれぞれは、ベース部材11上に配置された第1ライン13a、および第2方向(Y方向)に沿って第1ライン13aからベース部材11の側面11sを通り振動構造物210上に延長した第2ライン13b(またはフィンガーライン)を含むことができる。第1および第2電導性ライン13-1、13-2のそれぞれは、
図1~
図3で説明した電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4と実質的に同一の構成を有するので、これに対する重複説明は省略する。
【0134】
フレキシブルケーブル230において、ベース部材11から突出した第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれの第2ライン13bは、振動構造物210の配線電極およびパッド電極として使用することができる。
【0135】
第1電導性ライン13-1の第2ライン13bは、振動構造物210の第1電極層213と電気的に連結することができる。例えば、第1電導性ライン13-1の第2ライン13bは、振動構造物210の一側から振動構造物210の第1電極層213の方に曲がって第1電極層213の一側の端部分と電気的に連結することができる。
【0136】
第2電導性ライン13-2の第2ライン13bは、振動構造物210の第2電極層215と電気的に連結することができる。例えば、第2電導性ライン13-2の第2ライン13bは、振動構造物210の一側から振動構造物210の第2電極層215の方に曲がって第2電極層215の一側の端部分と電気的に連結することができる。
【0137】
第1および第2電導性ライン13-1、13-2のそれぞれは、
図4で説明した複数のストラップ13sを含むか、
図6で説明した複数のストラップ13sと支持体17を含むか、または
図10で説明した第3ライン13cをさらに含むことができる。
【0138】
したがって、フレキシブルケーブル230は、第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれの第2ライン13bを介して振動構造物210に駆動電源を供給することができ、これにより、振動構造物210に配置された第1電極層213と第2電極層215それぞれの面抵抗特性による電圧降下を減少させることができ、第1電極層213と第2電極層215それぞれの電気的な特性を補完することができ、第1電極層213と第2電極層215に使用される導電性物質の選択自由度を高めることができる。
【0139】
本明細書の実施例による振動装置または振動構造物210は、第1保護部材250および第2保護部材270をさらに含むことができる。
【0140】
第1保護部材250は、振動構造物210の第1面上に配置することができる。例えば、第1保護部材250は、第1電導性ライン13-1の第2ライン13bを挟んで振動構造物210の第1面上に配置することができる。第1保護部材250は、振動構造物210の第1面およびフレキシブルケーブル230の第1電導性ライン13-1の第2ライン13bを覆うことで、振動構造物210の第1面または第1電極層213を保護することができ、振動構造物210の第1電極層213とフレキシブルケーブル230の第1電導性ライン13-1の第2ライン13bとの間の電気的な連結を維持することができる。
【0141】
本明細書の実施例による第1保護部材250は、第1接着層240を介して、フレキシブルケーブル230の第1電導性ライン13-1の第2ライン13bが配置された振動構造物210の第1面に連結することができる。例えば、第1保護部材250は、第1接着層240を媒介とするフィルムラミネート工程により、第1電導性ライン13-1の第2ライン13bを含む振動構造物210の第1面に付着することができる。したがって、フレキシブルケーブル230の第1電導性ライン13-1の第2ライン13b(または第1フィンガーライン)は、振動構造物210の第1面と第1保護部材250の間に配置され、振動構造物210と一体化することができる。代替的に、第1保護部材250は、他の工程を経て、第1電導性ライン13-1の第2ライン13bを含む振動構造物210の第1面に付着することができる。
【0142】
第2保護部材270は、振動構造物210の第2面上に配置することができる。例えば、第2保護部材270は、第2電導性ライン13-2の第2ライン13bを挟んで振動構造物210の第2面上に配置することができる。第2保護部材270は、振動構造物210の第2面およびフレキシブルケーブル230の第2電導性ライン13-2の第2ライン13bを覆うことで、振動構造物210の第2面または第2電極層215を保護することができ、振動構造物210の第2電極層215とフレキシブルケーブル230の第2電導性ライン13-2の第2ライン13bとの間の電気的な連結を維持することができる。
【0143】
本明細書の実施例による第2保護部材270は、第2接着層260を介して、フレキシブルケーブル230の第2電導性ライン13-2の第2ライン13bが配置された振動構造物210の第2面に連結することができる。例えば、第2保護部材270は、第2接着層260を媒介とするフィルムラミネート工程により、第2電導性ライン13-2の第2ライン13bを含む振動構造物210の第2面に付着することができる。したがって、フレキシブルケーブル230の第2電導性ライン13-2の第2ライン13b(または第2フィンガーライン)は、振動構造物210の第2面と第2保護部材270の間に配置され、振動構造物210と一体化することができる。代替的に、第2保護部材270は、他の工程を経て、第2電導性ライン13-2の第2ライン13bを含む振動構造物210の第2面に付着することができる。
【0144】
一例として、第1および第2保護部材250、270のそれぞれは、振動構造物210と電気的に連結している配線またはパッドを含んでいないため、振動構造物210を保護するための保護フィルムまたは絶縁膜であり得る。
【0145】
本明細書の実施例による第1および第2保護部材250、270のそれぞれは、プラスチックフィルムを含むことができる。
【0146】
例えば、第1および第2保護部材250、270のそれぞれは、ポリイミド(polyimide)フィルムまたはポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)フィルムであり得るが、これに限定されるものではない。
【0147】
他の実施例として、第1および第2保護部材250、270のそれぞれは、金属材質からなる金属フィルムまたは金属プレートを含むことができる。第1および第2保護部材250、270のそれぞれは、接着層240、260を介して振動構造物210に連結することができる。金属材質の第1および第2保護部材250、270のそれぞれは、振動構造物210の質量(mass)を補強して、質量の増加に伴う振動構造物210の共振周波数を減少させることで、振動構造物210の低音域帯音圧の特性を増加させることができる。
【0148】
例えば、第1および第2保護部材250、270のそれぞれは、ステンレス鋼(stainless steel)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、マグネシウム(Mg)合金、マグネシウムリチウム(Li)合金、およびアルミニウム(Al)合金のうちのいずれか1つ以上の材質からなることができ、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0149】
他の実施例として、第1および第2保護部材250、270のいずれか1つは、金属材質からなり、残りの1つは、プラスチックフィルムからなることができる。この場合にも、第1および第2保護部材250、270のうち金属材質からなるいずれか1つにより振動構造物210の質量(mass)が増加することにより、振動構造物210の低音域帯音圧の特性が増加し得る。
【0150】
第1接着層240は、振動構造物210の第1電極層213と第1保護部材250の間に配置することができる。第1接着層240は、フレキシブルケーブル230の第1電導性ライン13-1の第2ライン13b(または第1フィンガーライン)を覆うことができる。第2接着層260は、振動構造物210の第2電極層215と第2保護部材270の間に配置することができる。第2接着層260は、フレキシブルケーブル230の第2電導性ライン13-2の第2ライン13b(または第2フィンガーライン)を覆うことができる。
【0151】
本明細書の実施例によると、第1および第2接着層240、260のそれぞれは、接着性を有しながら、圧縮と復元が可能な電気絶縁物質を含むことができる。例えば、第1および第2接着層240、260のそれぞれは、エポキシ(epoxy)樹脂、アクリル(acryl)樹脂、シリコーン(silicone)樹脂、またはウレタン(urethane)樹脂を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0152】
本明細書の実施例によると、第1および第2保護部材250、270のいずれかが、金属材質からなるとき、第1接着層240と第2接着層260それぞれは、金属材質からなる保護部材250、270と振動構造物210の電極層213、215を電気的に絶縁する電気絶縁層の役割をすることができる。例えば、第1接着層240は、第1電気絶縁層であり得、第2接着層260は、第2電気絶縁層であり得る。
【0153】
したがって、本明細書の実施例による振動装置は、振動構造物210とフレキシブルケーブル230の間の一体化構造によって、第1保護部材250と第2保護部材270それぞれに配線とパッドを形成するパターニング工程と、振動構造物210とフレキシブルケーブル230間のソルダリング工程が必要ないので、振動装置の構造と製造工程を簡素化することができる。また、本明細書の実施例による振動装置は、第1保護部材250と第2保護部材270それぞれに配線とパッドが配置されないので、第1保護部材250と第2保護部材270それぞれと振動構造物210の間に電導性シート(または電導性フィルム)を配置する必要がないので、電導性シートの省略によって薄い厚さを有する振動装置を実現することができる。また、本明細書の実施例による振動装置は、フレキシブルケーブル230を介して振動構造物210に駆動電源を直接に供給することができる。本明細書の実施例による振動装置は、フレキシブルケーブル230を介して振動構造物210に駆動電源を供給することにより、振動構造物210に配置された第1電極層213と第2電極層215に電気的特性を補完することができる。
【0154】
【0155】
図18Aを参照すると、本明細書の実施例による振動構造物210の圧電層211は、複数の第1部分211aおよび複数の第2部分211bを含むことができる。例えば、複数の第1部分211aおよび複数の第2部分211bは、第2方向(Y方向)に沿って交互に繰り返して配置することができる。複数の第1部分211aそれぞれは、複数の第2部分211b間に配置され、第2方向(Y方向)と並んで第2幅(W2)を有しながら、第1方向(X方向)と並んで長さを有することができる。複数の第2部分211bそれぞれは、第2幅(W2)と同一な第3幅(W3)を有しながら、第1方向(X方向)と並んで長さを有することができる。
【0156】
例えば、第1部分211aと第2部分211bは、互いに同一の大きさを有するライン形態(線状)またはストライプ形態を含むことができる。したがって、
図18Aに示した振動構造物210の圧電層211は、2-2複合体を有することにより、20kHz以下の共振周波数を有することができるが、これに限定されず、圧電層211の共振周波数は、形態、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更し得る。
【0157】
図18Bを参照すると、本明細書の実施例による振動構造物210の圧電層211は、第1方向(X方向)に沿って交互に繰り返して配置された複数の第1部分211aおよび複数の第2部分211bを含むことができる。複数の第1部分211aのそれぞれは、複数の第2部分211b間に配置され、第1方向(X方向)と並んで第4幅(W4)を有しながら、第2方向(Y方向)と並んで長さを有することができる。複数の第2部分211bそれぞれは、第4幅(W4)と同一な第5幅(W5)を有しながら、第2方向(Y方向)と並んで長さを有することができる。
【0158】
例えば、第1部分211aと第2部分211bは、互いに同一の大きさを有するライン形態またはストライプ形態を含むことができる。したがって、
図18Bに示した振動構造物210の圧電層211は、2-2複合体を有することにより、20kHz以下の共振周波数を有することができるが、これに限定されず、圧電層211の共振周波数は、形態、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更し得る。
【0159】
図18Aおよび
図18Bに示した振動構造物210の圧電層211において、複数の第1部分211aと複数の第2部分211bのそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)することができる。複数の第2部分211bそれぞれは、隣接する2つの第1部分211aの間のギャップを埋めるように構成することにより、隣接する第1部分211aと連結、または接着することができる。これにより、圧電層211は、第1部分211aと第2部分211bの側面結合(または連結)によって所望の大きさまたは長さに拡張することができる。
【0160】
図18Aおよび
図18Bに示した振動構造物210の圧電層211において、複数の第2部分211bそれぞれの幅(W3、W5)は、圧電層211または振動装置の中間部分から両端部分(または両先端)の方にいくほど段々に減少することができる。
【0161】
本明細書の実施例によると、複数の第2部分211bの中で最も大きな幅(W3、W5)を有する第2部分211bは、圧電層211または振動装置が上下方向(Z方向)(または厚さ方向)に振動するとき、最も大きな応力が集中する部分に位置することができる。複数の第2部分211bの中で最も小さい幅(W3、W5)を有する第2部分211bは、圧電層211または振動装置が上下方向(Z方向)に振動するとき、相対的に最も小さな応力が発生する部分に位置することができる。例えば、複数の第2部分211bの中で最も大きな幅(W3、W5)を有する第2部分211bは、圧電層211の中間部分に配置され、複数の第2部分211bの中で最も小さい幅(W3、W5)を有する第2部分211bは、圧電層211の両端部分に配置することができる。これにより、圧電層211または振動装置が上下方向(Z方向)に振動するとき、最も大きな応力が集中する部分で発生する音波の干渉または共振周波数の重畳を最小限に抑えることができ、これによって低音域帯で発生する音圧の低下(dipping)現象を改善することができ、低音域帯での音響特性の平坦度を改善することができる。例えば、音響特性の平坦度は、最高音圧と最低音圧の間の偏差の大きさであり得る。
【0162】
図18Aおよび
図18Bに示した振動構造物210の圧電層211において、複数の第1部分211aそれぞれは、互いに異なる大きさ(または幅)を有することができる。例えば、複数の第1部分211aのそれぞれの大きさ(または幅)は、圧電層211または振動装置の中間部分から両端部分(または両先端)の方にいくほど段々に減少、または増加することができる。この場合、振動構造物210の圧電層211は、互いに異なる大きさを有する複数の第1部分211aそれぞれの振動による様々な固有振動周波数によって音響の音圧特性を向上させることができ、音響の再生帯域を拡大することができる。
【0163】
図18Cを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動構造物210の圧電層211は、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)に沿って互いに離隔した複数の第1部分211a、および複数の第1部分211a間に配置された第2部分211bを含むことができる。複数の第1部分211aのそれぞれは、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)のそれぞれに沿って互いに離隔するように配置することができる。例えば、複数の第1部分211aそれぞれは、互いに同じ大きさを有する六面体形態を有しながら格子の形態に配置することができる。第2部分211bは、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)のそれぞれに沿って複数の第1部分211a間に配置することができる。第2部分211bは、隣接した2つの第1部分211a間のギャップを埋めるか、複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように構成することにより、隣接した第1部分211aと連結、または接着することができる。本明細書の実施例によると、第1方向(X方向)に沿って隣接した2つの第1部分211a間に配置された第2部分211bの幅は、第1部分211aの幅と同じか異なっていて、第2方向(Y方向)に沿って隣接する2つの第1部分211a間に配置された第2部分211bの幅は、第1部分211aの幅と同じか異なることができる。このような、
図18Cに示した振動構造物210の圧電層211は、1-3複合体を有することにより、30MHz以下の共振周波数を有することができるが、これに限定されず、圧電層211の共振周波数は、形態、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更し得る。
【0164】
図18Dを参照すると、本明細書の他の実施例による振動構造物210の圧電層211は、第1圧電領域211-1および第2圧電領域211-2を含むことができる。
【0165】
第1圧電領域211-1と第2圧電領域211-2は、互いに異なる複合体を含むか、互いに異なる振動モードを有することができる。例えば、第1圧電領域211-1は、2-2複合体を含むことができ、第2圧電領域211-2は、1-3複合体を含むことができる。
【0166】
本明細書の実施例による第1圧電領域211-1は、第1方向(X方向)に沿って交互に繰り返して配置された複数の第1部分211aおよび複数の第2部分211bを含むことができる。第1圧電領域211-1に配置された複数の第1部分211aと、複数の第2部分211bは、
図18Bで説明した圧電層211と実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略する。
【0167】
本明細書の実施例による第2圧電領域211-2は、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)に沿って互いに離隔した複数の第1部分211a、および複数の第1部分211a間に配置され、または複数の第1部分211aそれぞれを囲む複数の第2部分211bを含むことができる。第2圧電領域211-2に配置された複数の第1部分211aと、複数の第2部分211bは、
図18Cで説明した圧電層211と実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略する。
【0168】
したがって、
図18Dに示した振動構造物210の圧電層211は、第1圧電領域211-1の2-2複合体によって20kHz以下の共振周波数と第2圧電領域211-2の1-3複合体によって30MHz以下の共振周波数を有することができるが、これに限定されず、圧電層211の共振周波数は、形態、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更し得る。例えば、第1圧電領域211-1は、スピーカーまたはハプティック装置であり得る、第2圧電領域211-2は、センサ装置であり得る。
【0169】
図18Eを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動構造物210の圧電層211は、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)に沿って互いに離隔した複数の第1部分211a、および複数の第1部分211aのそれぞれを囲む第2部分211bを含むことができる。複数の第1部分211aそれぞれは、円の形態の平面構造を有することができる。例えば、複数の第1部分211aそれぞれは、円板形態を有することができるが、これに限定されず、楕円形態、多角形態、またはドーナツ形態などを含む点形態を有することができる。第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように構成することにより、複数の第1部分211aそれぞれの側面と連結、または接着することができる。複数の第1部分211aと第2部分211bのそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)することができる。したがって、
図18Eに示した圧電層211は、1-3複合体を有しながら円形態の振動源(または振動体)として実現することができ、これにより、振動特性または音響出力特性を向上させることができ、30MHz以下の共振周波数を有することができる。これに限定されず、圧電層211の共振周波数は、圧電層の形態、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更し得る。
【0170】
図18Fを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動構造物210の圧電層211は、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)に沿って互いに離隔した複数の第1部分211a、および複数の第1部分211aのそれぞれを囲む第2部分211bを含むことができる。複数の第1部分211aのそれぞれは、三角形態の平面構造を有することができる。例えば、複数の第1部分211aのそれぞれは、三角板の形態を有することができる。
【0171】
本明細書の実施例によると、複数の第1部分211aのうち、隣接した4つの第1部分211aは、四角の形態(または正方形形態)をなすように隣接して配置することができる。四角の形態をなす隣接した4つの第1部分211aそれぞれの頂点は、四角形態の中央部(または正中央部)に隣接して配置することができる。第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように構成することにより、複数の第1部分211aそれぞれの側面と連結、または接着することができる。複数の第1部分211aと第2部分211bのそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)することができる。したがって、
図18Fに示した圧電層211は、1-3複合体を有することにより、30MHz以下の共振周波数を有することができる。これに限定されず、圧電層211の共振周波数は、圧電層の形態、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更し得る。
【0172】
他の実施例によると、
図18Gに示すように、複数の第1部分211aのうち、隣接した6つの第1部分211aは、六角形態(または正六角形態)をなすように隣接して配置することができる。六角形態をなす隣接した6つの第1部分211aそれぞれの頂点は、六角形態の中央部(または正中央部)に隣接して配置することができる。第2部分211bは、複数の第1部分211aそれぞれを囲むように構成することにより、複数の第1部分211aそれぞれの側面と連結、または接着することができる。複数の第1部分211aと第2部分211bのそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)することができる。したがって、
図18Gに示した圧電層211は、1-3複合体を有しながら円形に近い振動源(または振動体)として実現することができ、これにより、振動特性または音響出力特性を向上させることができ、30MHz以下の共振周波数を有することができる。これに限定されず、圧電層211の共振周波数は、圧電層の形態、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更し得る。
【0173】
図18Fおよび
図18Gを参照すると、三角の形態を有する複数の第1部分211aのうち、隣接した2N(Nは2以上の自然数)個の第1部分211aは、2N角形態をなすように隣接して配置することができる。
【0174】
図18A~
図18Gにおいて、本明細書の実施例による複数の第1部分211aのそれぞれは、無機物質部で構成することができる。無機物質部は、圧電物質または電気活性物質を含むことができる。圧電物質または電気活性物質は、外力によって結晶構造に圧力またはねじれ現象が作用しながら正(+)イオンと負(-)イオンの相対的な位置の変化に伴う誘電分極によって電位差が発生し、反対に印加される電圧による電界によって振動が発生する特性を有する。
図16および
図17で説明したように、複数の第1部分211aそれぞれの第1面は、第1電極層213に電気的に連結し、複数の第1部分211aそれぞれの第2面は、第2電極層215に電気的に連結することができる。
【0175】
図18A~
図18Gにおいて、複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、相対的に高い振動の実現が可能なセラミック系の物質で構成するか、またはペロブスカイト(perovskite)系の結晶構造を有する圧電セラミックで構成することができる。ペロブスカイト結晶構造は、圧電および逆圧電効果を有し、配向性を有する板状の構造であり得る。ペロブスカイト結晶構造は、ABO
3の化学式で表され、Aサイトは2価の金属元素からなり、Bサイトは4価の金属元素からなることができる。一例としては、ABO
3の化学式で、AサイトおよびBサイトはカチオンであり得、Oはアニオンであり得る。例えば、PbTiO
3、PbZrO
3、PbZrTiO
3、BaTiO
3、およびSrTiO
3のうちの少なくとも1つを含むことができ、これに限定されるものではない。
【0176】
ペロブスカイト結晶構造は、外部応力または磁場によって中央イオン、例えば、PbTiO3の場合、チタン(Ti)のイオンの位置が変動して分極(polarization)が変化して圧電効果を発生することができる。例えば、ペロブスカイト結晶構造は、外部応力または磁界によって対称的な(symmetric)構造であるキュービック(cubic)形状から対称ではない(unsymmetric)構造の四角形(tetragonal)、直方形(orthorhombic)、および菱形(rhombohedral)などの形状に変わることにより、圧電効果を発生することができる。対称ではない構造を有する四角形(tetragonal)および菱形(rhombohedral)のモルフォトロピック相境界(Morphotropic Phase Boundary)で分極が高く、分極の再配列が容易なので、高い圧電特性を有することができる。
【0177】
本明細書の実施例によると、複数の第1部分211aそれぞれに構成される無機物質部は、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)のうち1つ以上を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0178】
他の実施例によると、複数の第1部分211aそれぞれに構成される無機物質部は、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、およびチタン(Ti)を含むPZT(lead zirconate titanate)系物質、または鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)を含むPZNN(lead zirconate nickel niobate)系物質を含むことができ、これに限定されるものではない。または、無機物質部鉛(Pb)を含まないCaTiO3、BaTiO3、およびSrTiO3のうちの少なくとも1つ以上を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0179】
他の実施例によると、複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、厚さ方向(Z方向)に沿った圧電変形係数(圧電定数)(d33)で1000pC/N以上を有することができる。大きさが大きい表示パネルに適用することができ、十分な振動特性または圧電特性を有するためには、高い圧電変形係数(d33)を有することが必要である。例えば、無機物質部は、PZT系物質(PbZrTiO3)を主成分とし、Aサイト(Pb)にドーピングされたソフトナドーパント(softener dopant)物質、およびBサイト(ZrTi)にドーピングされたリラクサ(relaxor)強誘電体物質を含むことができる。
【0180】
ソフトナドーパント物質は、無機物質部の圧電および誘電特性を向上させることができ、例えば、無機物質部の圧電変形係数(d33)を増加させることができる。本明細書の発明者らは、ソフトナドーパント物質が+1価元素で構成されるとき、圧電特性および誘電特性が減少を知ることができた。例えば、本明細書の発明者らは、ソフトナドーパント物質がカリウム(K)およびルビジウム(Rb)で構成されるとき、圧電特性および誘電特性が減少することを知ることができた。そこで、本明細書の発明者らは、複数の実験を通じて圧電特性および誘電特性を向上させるために、ソフトナドーパント物質を+2価~+3価の元素で構成しなければならないことを認識した。本明細書の実施例によるソフトナドーパント物質は、+2価~+3価元素を含むことができる。PZT系物質(PbZrTiO3)にソフトナドーパント物質を含んでモルフォトロピック相境界(Morphotropic Phase Boundary;MPB)を構成することができるので、圧電特性および誘電特性を向上させることができる。例えば、ソフトナドーパント物質は、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、ネオジム(Nd)、カルシウム(Ca)、イットリウム(Y)、エルビウム(Er)、またはイッテルビウム(Yb)を含むことができる。例えば、PZT系物質(PbZrTiO3)にドーピングされたソフトナドーパント物質のイオン(Sr2+、Ba2+、La2+、Nd3+、Ca2+、Y3+、Er3+、Yb3+)は、PZT系物質(PbZrTiO3)において鉛(Pb)の一部を置換し、その置換量は2~20mol%であり得る。例えば、置換量が2mol%未満であるか、20mol%を超える場合には、ペロブスカイト結晶構造が崩れるので、電気結合係数(kP)および圧電変形係数(d33)が減少し得る。ソフトナドーパント物質を置換する場合、モルフォトロピック相境界(Morphotropic Phase Boundary)を構成することができ、モルフォトロピック相境界で高い圧電特性および誘電特性を有することができるので、高い圧電特性および誘電特性を有する振動装置を実現することができる。
【0181】
本明細書の実施例によると、PZT系物質(PbZrTiO3)にドーピングされたリラクサ強誘電体物質は、無機物質部の電気変形特性を向上させることができる。本明細書の実施例によるリラクサ強誘電体物質は、PMN(lead magnesium niobate)系物質またはPNN(lead nickel niobate)系物質を含むことができ、これに限定されるものではない。PMN系物質は、鉛(Pb)、マグネシウム(Mg)、およびニオブ(Nb)を含むことができ、例えば、Pb(Mg,Nb)O3であり得る。PNN系物質は、鉛(Pb)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)を含むことができ、例えば、Pb(Ni,Nb)O3であり得る。例えば、PZT系物質(PbZrTiO3)にドーピングされたリラクサ強誘電体物質は、PZT系物質(PbZrTiO3)でジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)のそれぞれの一部を置換し、その置換量は5~25mol%であり得る。例えば、置換量が5mol%未満であるか、25mol%を超える場合には、ペロブスカイト結晶構造が崩れるので、電気結合係数(kP)および圧電変形係数(d33)が減少し得る。
【0182】
本明細書の実施例によると、複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、圧電係数の付加的な改善のために、PZT系物質(PbZrTiO3)のBサイト(ZrTi)にドーピングされたドナー(donor)物質をさらに含むことができる。例えば、Bサイト(ZrTi)にドーピングされたドナー物質は、+4価~+6価の元素を含むことができる。例えば、Bサイト(ZrTi)にドーピングされたドナー物質は、テルル(Te)、ゲルマニウム(Ge)、ウラン(U)、ビスマス(Bi)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、アンチモン(Sb)、またはタングステン(W)を含むことができる。
【0183】
本明細書の実施例による複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、以下の式で表すことができる。
【0184】
[式1]
(PbA-BCB)((Mg1/3Nb2/3)a(Ni1/3Nb2/3)bZrcTid)O3
【0185】
式中のCは、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、およびバリウム(Ba)のいずれか1つであり得る。a+b+c+d=1、0.02≦B≦0.20、0.80≦A-B≦0.98、0.05≦a≦0.25、0.05≦b≦0.25、0.10≦c≦0.50、0.10≦d≦0.50であり得る。
【0186】
本明細書の実施例による複数の第1部分211aに構成される無機物質部は、厚さ方向(Z方向)に沿った圧電変形係数(d33)において1000pC/N以上を有することができるので、振動特性が向上した振動装置を実現することができる。例えば、振動特性が向上した振動装置を大面積のディスプレイ装置に実現することができる。
【0187】
図18A~
図18Gにおいて、第2部分211bは、複数の第1部分211a間に配置するか、または複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように配置することができる。これにより、振動構造物210の圧電層211または振動装置は、第2部分211bによって第1部分211aの単位格子内のリンクによる振動エネルギーが増加することができるので、振動特性が増加することができ、圧電特性と柔軟性を確保することができる。例えば、第2部分211bは、エポキシ(epoxy)系ポリマー、アクリル(acryl)系ポリマー、およびシリコーン(silicone)系ポリマーのいずれかであり得、これに限定されるものではない。
【0188】
本明細書の実施例による第2部分211bは、有機物質部で構成することができる。例えば、有機物質部は、無機物質部間に配置することによって無機物質部(または第1部分)に印加される衝撃を吸収することができ、無機物質部に集中するストレス(stress)をリリーシング(releasing)して振動アレイ210の圧電層211または振動装置の耐久性を向上させることができ、また、振動アレイ210の圧電層211または振動装置に柔軟性を提供することができる。
【0189】
本明細書の実施例による第2部分211bは、第1部分211aと比較して、低いモジュラス(modulus)と粘弾性を有することができ、これにより、第1部分211aの脆性特性によって衝撃に弱い第1部分211aの信頼性を向上させることができる。例えば、第2部分211bは、0.01~1の損失係数と0.1~10[GPa]のモジュラスを有する物質で構成することができる。
【0190】
第2部分211bに構成される有機物質部は、第1部分211aの無機物質部と比較して柔軟な特性を有する有機物質、有機ポリマー、有機圧電物質、または有機非圧電物質を含むことができる。例えば、第2部分211bは、柔軟性を有する接着部、伸縮部、曲げ部、ダンピング部、または延性部などで表現することができ、これに限定されるものではない。
【0191】
このような、本明細書の様々な実施例による振動構造物210の圧電層211は、複数の第1部分211aと第2部分211bを同一平面上および/または互いに並んで配置(または連結)することにより、単一の薄いフィルムの形態を有することができる。例えば、圧電層211は、振動特性を有する第1部分211aによって上下方向に振動することができ、柔軟性を有する第2部分211bによって曲面形態に曲げることができる。また、本明細書の様々な実施例による振動構造物210の圧電層211において、第1部分211aの大きさおよび第2部分211bの大きさは、圧電層211に求められる圧電特性および柔軟性に応じて設定することができる。したがって、アプリケーションおよび/またはそれに伴うニーズに応じて、第1部分211aと第2部分211bの幅の比率が変化されることができる。一例として、柔軟性より圧電特性を必要とする圧電層211の場合、第1部分211aの大きさを第2部分211bの大きさよりも大きく設定することができる。他の実施例としては、圧電特性よりも柔軟性を必要とする圧電層211の場合、第2部分211bの大きさを第1部分211aの大きさよりも大きく設定することができる。したがって、圧電層211の大きさを求められる特性に応じて調節することができるので、圧電層211の設計が容易であるという長所がある。
【0192】
図19は、本明細書の他の実施例に係る振動装置を示す図であり、
図15に示した振動装置において、振動構造物と電導性ラインの構造を変更したものである。これにより、以下では、振動構造物と電導性ラインおよび、これらと関連した構成を除いた残りの構成の重複説明は、省略または簡略にする。
図19に示した線IV-IV’の断面は、
図17に示す。
【0193】
図19を参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動装置は、振動構造物210は、
図15に示した振動構造物と比較して相対的に広い大きさを有するように拡張したことを除いては、
図15に示した振動構造物と実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略する。
【0194】
本明細書の他の実施例に係る振動装置では、フレキシブルケーブル230は、ベース部材11、第1および第2電導性ライン13-1、13-2を有する導電体層13、および保護層15を含むことができる。フレキシブルケーブル230は、導電体層13が、第1および第2電導性ライン13-1、13-2を含むことを除いては、
図1~
図3で説明したフレキシブルケーブル230と実質的に同じ構成を有するので、これに対する重複説明は省略する。
【0195】
第1および第2電導性ライン13-1、13-2のそれぞれは、ベース部材11上に配置された第1ライン13a、第2方向(Y方向)に沿って第1ライン13aからベース部材11の側面を通り振動構造物210上に延長した第2ライン13b、および第1方向(X方向)と並行する、第2ライン13bから突出した少なくとも1つの第3ライン13cを含むことができる。第1および第2電導性ライン13-1、13-2のそれぞれは、
図12で説明した第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれと実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略する。
【0196】
第1電導性ライン13-1の第2ライン13bと、少なくとも1つの第3ライン13cのそれぞれは、振動構造物210の第1電極層213と電気的に連結することができる。例えば、第1電導性ライン13-1の第2ライン13bは、振動構造物210の一側から振動構造物210の第1電極層213の方に曲がって第2方向(Y方向)に沿って第1電極層213の一側端部分と電気的に連結することができる。第1電導性ライン13-1の少なくとも1つの第3ライン13cは、第1方向(X方向)に沿って、第1電極層213上に配置され、第1電極層213と電気的に連結することができる。
【0197】
第2電導性ライン13-2の第2ライン13bと、少なくとも1つの第3ライン13cのそれぞれは、振動構造物210の第2電極層215と電気的に連結することができる。例えば、第2電導性ライン13-2の第2ライン13bは、振動構造物210の一側から振動構造物210の第2電極層215の方に曲がって第2方向(Y方向)に沿って第2電極層215の一側端部分と電気的に連結することができる。第2電導性ライン13-2の少なくとも1つの第3ライン13cは、第1方向(X方向)に沿って、第2電極層215上に配置され、第2電極層215と電気的に連結することができる。
【0198】
したがって、本明細書の他の実施例に係る振動装置は、
図15~
図17に示した振動装置と同様の効果を有することができる。例えば、本明細書の実施例による振動装置は、振動構造物210とフレキシブルケーブル230の間の一体化構造によって、第1保護部材250と第2保護部材270のそれぞれに配線とパッドを形成するパターニング工程と、振動構造物210とフレキシブルケーブル230の間のソルダリング工程が必要ないので、構造と製造工程を簡素化することができる。また、本明細書の実施例による振動装置は、第1保護部材250と第2保護部材270のそれぞれに配線とパッドが配置されないので、第1保護部材250と第2保護部材270のそれぞれと振動構造物210の間に電導性シート(または電導性フィルム)を配置する必要がなく、電導性シートの省略によって薄い厚さを有することができる。また、本明細書の実施例による振動装置は、フレキシブルケーブル230を介して振動構造物210に駆動電源を直接に供給することにより、振動構造物210に配置された第1電極層213と第2電極層215それぞれの電気的特性を補完することができる。本明細書の他の実施例に係る振動装置は、第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれの第3ライン13cによって振動構造物210に均一な駆動電源を供給することによって振動構造物210の全体の領域で均一な振動特性を有することができる。
【0199】
図20は、本明細書の他の実施例に係る振動装置を示す図であり、
図21は、
図20に示した線V-V’の断面図で、これは、
図7に示したフレキシブルケーブルが一体化した振動装置を示すものである。
【0200】
図20および
図21を参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動装置は、振動構造物210とフレキシブルケーブル230を含むことができる。
【0201】
振動構造物210は、互いに離隔しながら電気的に分離した第1振動モジュール210Aと第2振動モジュール210Bを含むことができる。
【0202】
本明細書の実施例によると、第1振動モジュール210Aと第2振動モジュール210Bは、第1方向(X方向)に沿って互いに離隔するように、第1保護部材250と第2保護部材270の間に配置することができる。例えば、第1保護部材250と第2保護部材270のそれぞれは、第1および第2振動モジュール210A、210Bに共通して連結、または第1および第2振動モジュール210A、210Bを共通して支持することにより、第1および第2振動モジュール210A、210Bを1つの振動装置(または単一振動装置)として駆動させる役割をすることができる。例えば、第1および第2振動モジュール210A、210Bは、保護部材250、270に一定の間隔でタイリング(または一体化)することにより、独立して駆動せず、完全な1つの単一体の形態で駆動する1つの振動装置(または単一の振動装置)として実現することができる。本明細書の実施例によると、第1および第2振動モジュール210A、210Bは、0.1mm以上3cm未満の離隔距離(またはギャップ)を有するように配置、またはタイリングすることで、完全な1つの振動装置として駆動することができ、このような第1および第2振動モジュール210A、210Bの完全な単一体の振動に連動して発生する音響の再生帯域および音響の音圧特性それぞれが増加し得る。例えば、第1および第2振動モジュール210A、210Bの完全な単一体の振動に連動して発生する音響の再生帯域を増加させ、低音域帯音響、例えば500Hz以下での音圧の特性を増加させるために、第1および第2振動モジュール210A、210Bは、0.1mm以上5mm未満の間隔を有するように同一平面上に配置することができ、これに限定されるものではない。
【0203】
本明細書の実施例によると、第1および第2振動モジュール210A、210Bが0.1mm未満の間隔または間隔なしに配置するとき、振動モジュール210A、210Bのそれぞれの振動時、互いの間の物理的な接触によるクラックの発生または破損によって振動モジュール210A、210Bまたは振動構造物210の信頼性が低下し得る。
【0204】
本明細書の実施例によると、第1および第2振動モジュール210A、210Bを3cm以上の間隔で配置されたときに、第1および第2振動モジュール210A、210Bそれぞれが、互いに独立して振動して、完全な1つの振動装置として駆動しないので、第1および第2振動モジュール210A、210Bの振動に連動して発生する音響の再生帯域および音響の音圧特性が低下し得る。例えば、第1および第2振動モジュール210A、210Bを3cm以上の間隔で配置されたときに、低音域帯、例えば500Hz以下での音響特性と音圧特性がそれぞれ低下し得る。
【0205】
本明細書の実施例によると、第1および第2振動モジュール210A、210Bを5mmの間隔で配置されたとき、第1および第2振動モジュール210A、210Bそれぞれが完全な1つの振動装置として駆動しないので低音域帯、例えば200Hz以下で音響特性と音圧特性がそれぞれ低下し得る。
【0206】
本明細書の実施例によると、第1および第2振動モジュール210A、210Bを1mmの間隔で配置されたとき、第1および第2振動モジュール210A、210Bは、完全な1つの振動装置として振動することによって音響の再生帯域が増加して低音域帯の音響、例えば500Hz以下での音圧特性が増加し得る。例えば、第1および第2振動モジュール210A、210Bを1mmの間隔で配置されたとき、振動構造物210は、第1および第2振動モジュール210A、210Bの間の離隔距離が最適化されることによる大面積化の効果を有することによって、第1および第2振動モジュール210A、210Bの完全な単一体の振動による大面積の振動体として駆動することができ、これにより振動構造物210の大面積の振動に連動して発生する音響の再生帯域と低音域帯での音響特性および音圧特性それぞれが増加、または向上することができる。
【0207】
したがって、第1および第2振動モジュール210A、210Bの完全な単一体の振動(または1つの振動装置)を実現するために、第1および第2振動モジュール210A、210Bの間の離隔距離は、0.1mm以上3cm未満に設定することができる。また、第1および第2振動モジュール210A、210Bの単一体振動(または1つの振動装置)を実現し、低音域帯の音響の音圧特性を増加させるために、第1および第2振動モジュール210A、210Bの間の離隔距離は、0.1mm以上5mm未満に設定することができる。
【0208】
第1振動モジュール210Aと第2振動モジュール210Bのそれぞれは、圧電層211、第1電極層213、および第2電極層215を含むことができる。第1振動モジュール210Aと第2振動モジュール210Bのそれぞれの圧電層211、第1電極層213、および第2電極層215のそれぞれは、
図15~
図18Gで説明した振動構造物210の圧電層211、第1電極層213、および第2電極層215それぞれと実質的に同じなので、同一の符号を付与し、これらに対する重複説明は省略する。
【0209】
本明細書の実施例によると、第1振動モジュール210Aの圧電層211は、
図18A~
図18Gで説明した圧電層211のいずれか1つと同じように構成することができ、第2振動モジュール210Bの圧電層211は、
図18A~
図18Gで説明した圧電層211のいずれかと同様に構成することができる。また、第1振動モジュール210Aの圧電層211と第2振動モジュール210Bの圧電層211は、
図18A~
図18Gで説明した圧電層211のうち、互いに同じ圧電層で構成し,また互いに異なる圧電層で構成することができる。
【0210】
フレキシブルケーブル230は、ベース部材11、第1~第4電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4を有する導電体層13、および保護層15を含み、第1~第4電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4を、第1電極グループ13G1と第2電極グループ13G2にグループ化したもので、これは
図7で説明したフレキシブルケーブルと実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略する。
【0211】
フレキシブルケーブル230において、第1電極グループ13G1に属する第1電導性ライン13-1と第2電導性ライン13-2のそれぞれの第2ライン13bは、第1振動モジュール210Aに電気的に連結することができる。第2電極グループ13G2に属する第3電導性ライン13-3と第4電導性ライン13-4のそれぞれの第2ライン13bは、第2振動モジュール210Bに電気的に連結することができる。
【0212】
本明細書の実施例によると、第1電極グループ13G1で、第1電導性ライン13-1の第2ライン13bは、第1振動モジュール210Aの一側から第1振動モジュール210Aの第1電極層213の方に曲がって第2方向(Y方向)に沿って、第1電極層213と電気的に連結することができる。第1電極グループ13G1で、第2電導性ライン13-2の第2ライン13bは、第1振動モジュール210Aの一側から第1振動モジュール210Aの第2電極層215の方に曲がって第2方向(Y方向)に沿って、第2電極層215と電気的に連結することができる。
【0213】
本明細書の実施例によると、第2電極グループ13G2で、第3電導性ライン13-3の第2ライン13bは、第2振動モジュール210Bの一側から第2振動モジュール210Bの第1電極層213の方に曲がって第2方向(Y方向)に沿って、第1電極層213と電気的に連結することができる。第2電極グループ13G2で、第4電導性ライン13-4の第2ライン13bは、第2振動モジュール210Bの一側から第2振動モジュール210Bの第2電極層215の方に曲がって第2方向(Y方向)に沿って、第2電極層215と電気的に連結することができる。
【0214】
他の実施例によると、第2電極グループ13G2で、第3電導性ライン13-3の第2ライン13bは、第2振動モジュール210Bの一側から第2振動モジュール210Bの第2電極層215の方に曲がって第2電極層215と電気的に連結することができる。第2電極グループ13G2で、第4電導性ライン13-4の第2ライン13bは、第2振動モジュール210Bの一側から第2振動モジュール210Bの第1電極層213の方に曲がって第1電極層213と電気的に連結することができる。
【0215】
したがって、本明細書の他の実施例に係る振動装置は、
図15~
図17に示した振動装置と同様の効果を有することができる。例えば、本明細書の実施例による振動装置は、振動構造物210とフレキシブルケーブル230の間の一体化構造によって、第1保護部材250と第2保護部材270のそれぞれに配線とパッドを形成するパターニング工程と、振動構造物210とフレキシブルケーブル230の間のソルダリング工程が必要ないので、構造と製造工程を簡素化することができる。また、本明細書の実施例による振動装置は、第1保護部材250と第2保護部材270のそれぞれに配線とパッドを配置されないので、第1保護部材250と第2保護部材270のそれぞれと振動構造物210の間に電導性シート(または電導性フィルム)を配置する必要がないので、電導性シートの省略によって薄い厚さを有する振動装置を実現することができる。また、本明細書の実施例によるフレキシブル振動ユニットは、フレキシブルケーブル230を介して振動構造物210に駆動電源を供給することにより、振動構造物210に配置された第1電極層213と第2電極層215のそれぞれの電気的特性を補完することができる。本明細書の他の実施例に係る振動装置は、1つのフレキシブルケーブル230を介して供給される駆動電源により、2つの振動モジュール210A、210Bを同時に駆動し、また個別に駆動することができ、これによって2つの振動モジュール210A、210Bを駆動するための振動構造物210とフレキシブルケーブル230の間の電気的な連結構造を簡素化することができる。
【0216】
または、
図20および
図21で説明した振動装置において、フレキシブルケーブル230は、
図9で説明したフレキシブルケーブルまたは
図13で説明したフレキシブルケーブルに変更することができる。例えば、
図9で説明したフレキシブルケーブルが一体化した振動装置は、
図9で説明した複数のストラップ13sと支持体17によって振動構造物210と保護部材250、270の間の接着特性が向上することができ、複数のストラップ13sによって製造工程で発生する電導性ラインの断線等による不良を最小限に抑え、また防止することができる。例えば、
図13で説明したフレキシブルケーブルが一体化した振動装置は、
図13で説明したライン支持部19によって電導性ラインの第2ライン13bを支持することにより、振動構造物210と保護部材250、270の間の接着特性が向上し、フレキシブルケーブルの信頼性を向上させることができる。
【0217】
図22は、本明細書の他の実施例に係る振動装置を示す図であり、
図20および
図21に示した振動装置の振動構造物の構造を変更したものである。これにより、以下では、振動構造物とそれに関連する構成を除いた残りの構成の重複説明は、省略または簡略にする。
図22に示した線V-V’の断面は、
図21に示す。
【0218】
図22を
図21と結びつけると、本明細書の他の実施例に係る振動装置において、振動構造物210は、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)のそれぞれに沿って互いに離隔しながら電気的に分離された第1~第4振動モジュール210A、210B、210C、210Dを含むことができる。例えば、第1~第4振動モジュール210A、210B、210C、210Dは、2×2形態に配列または配置することができる。これにより、振動構造物210は、一定の間隔で配置するか、またはタイリングした第1~第4振動モジュール210A、210B、210C、210Dを含むことにより、振動アレイ構造物、振動アレイ部、またはタイリング振動構造物であり得る。
【0219】
第1および第2振動モジュール210A、210Bは、第1方向(X方向)に沿って互いに離隔することができる。第3および第4振動モジュール210C、210Dは、第1方向(X方向)に沿って互いに離隔しながら第2方向(Y方向)に沿って、第1および第2振動モジュール210A、210Bのそれぞれから離隔することができる。第1および第3振動モジュール210A、210Cは、互いに向かい合って第2方向(Y方向)に沿って互いに離隔することができる。第2および第4振動モジュール210B、210Dは、互いに向かい合って第2方向(Y方向)に沿って互いに離隔することができる。
【0220】
第1~第4振動モジュール210A、210B、210C、210Dは、第1保護部材250と第2保護部材270の間に配置することができる。例えば、第1保護部材250と第2保護部材270のそれぞれは、第1~第4振動モジュール210A、210B、210C、210Dを連結するか、共通して支持することにより、第1~第4振動モジュール210A、210B、210C、210Dを1つの振動装置(または単一の振動装置)として駆動させる役割をすることができる。例えば、第1~第4振動モジュール210A、210B、210C、210Dは、保護部材250、270に一定の間隔でタイリングすることによって、1つの振動装置(または単一の振動装置)として駆動することができる。
【0221】
本明細書の実施例によれば、
図19と
図20で説明したように、第1~第4振動モジュール210A、210B、210C、210Dは、完全な1つの振動装置として駆動、完全な単一体振動、または振動構造物210の大面積の振動のために、第1方向(X方向)および第2方向(Y方向)のそれぞれに沿って0.1mm以上3cm未満の間隔で配置(またはタイリング)することができ、より好ましくは0.1mm以上5mm未満の間隔で配置(またはタイリング)することができる。
【0222】
第1~第4振動モジュール210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、圧電層211、第1電極層213、および第2電極層215を含むことができる。第1~第4振動モジュール210A、210B、210C、210Dそれぞれの圧電層211、第1電極層213、および第2電極層215のそれぞれは、
図15~
図18Gで説明した振動構造物210の圧電層211、第1電極層213、および第2電極層215のそれぞれと実質的に同じなので、同一の符号を付与し、これらの重複説明は省略する。
【0223】
本明細書の実施例によると、第1~第4振動モジュール210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、
図18A~
図18Gで説明した圧電層211中のいずれか1つの圧電層211を含むか、それぞれ異なる圧電層211(または振動層)を含むことができる。
【0224】
本明細書の実施例によると、第1~第4振動モジュール210A、210B、210C、210D中の一部の振動構造物と残りの振動構造物のそれぞれは、
図18A~
図18Gで説明した圧電層211中の互いに異なる圧電層211を含むことができる。
【0225】
フレキシブルケーブル230は、ベース部材11、第1~第4電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4を有する導電体層13、および保護層15を含み、第1~第4電導性ライン13-1、13-2、13-3、13-4を、第1電極グループ13G1と第2電極グループ13G2にグループ化したもので、これは
図7で説明したフレキシブルケーブルと実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略する。
【0226】
フレキシブルケーブル230において、第1電極グループ13G1に属する第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれの第2ライン13bは、第1および第3振動モジュール210A、210Cそれぞれに電気的に(または共通して)連結することができる。第2電極グループ13G2に属する第3および第4電導性ライン13-3、13-4それぞれの第2ライン13bは、第2および第4振動モジュール210B、210Dそれぞれに電気的に(または共通して)連結することができる。
【0227】
本明細書の実施例によると、第1電極グループ13G1において、第1電導性ライン13-1の第2ライン13bは、第1振動モジュール210Aの一側から第1および第3振動モジュール210A、210Cそれぞれの第1電極層213の方に曲がって、第2方向(Y方向)に沿って第1および第3振動モジュール210A、210Cそれぞれの第1電極層213と電気的に連結することができる。第2電導性ライン13-2の第2ライン13bは、第1振動モジュール210Aの一側から第1および第3振動モジュール210A、210Cそれぞれの第2電極層215の方に曲がって、第2方向(Y方向)に沿って第1および第3振動モジュール210A、210Cそれぞれの第2電極層215と電気的に連結することができる。
【0228】
本明細書の実施例によると、第2電極グループ13G2において、第3電導性ライン13-3の第2ライン13bは、第2振動モジュール210Bの一側から第2および第4振動モジュール210B、210Dそれぞれの第1電極層213の方に曲がって、第2方向(Y方向)に沿って第2および第4振動モジュール210B、210Dそれぞれの第1電極層213と電気的に連結することができる。第4電導性ライン13-4の第2ライン13bは、第2振動モジュール210Bの一側から第2および第4振動モジュール210B、210Dそれぞれの第2電極層215の方に曲がって、第2方向(Y方向)に沿って第2および第4振動モジュール210B、210Dそれぞれの第2電極層215と電気的に連結することができる。
【0229】
他の実施例によると、第2電極グループ13G2において、第3電導性ライン13-3の第2ライン13bは、第2振動モジュール210Bの一側から第2および第4振動モジュール210B、210Dそれぞれの第2電極層215の方に曲がって、第2振動モジュール210Bと第4振動モジュール210Dそれぞれの第2電極層215と電気的に連結することができる。第4電導性ライン13-4の第2ライン13bは、第2振動モジュール210Bの一側から第2および第4振動モジュール210B、210Dそれぞれの第1電極層213の方に曲がって、第2および第4振動モジュール210B、210Dそれぞれの第1電極層213と電気的に連結することができる。
【0230】
したがって、本明細書の他の実施例に係る振動装置は、
図20に示した振動装置と同様の効果を有することができる。また、本明細書の他の実施例に係る振動装置は、1つのフレキシブルケーブル230を介して供給される駆動電源によって、4つの振動モジュール210A、210B、210C、210Dを同時に駆動することができ、これによって、4つの振動モジュール210A、210B、210C、210Dを駆動するための振動構造物210とフレキシブルケーブル230の間の電気的な連結構造を簡素化することができる。
【0231】
または、
図21および
図22で説明した振動装置において、フレキシブルケーブル230は、
図9で説明したフレキシブルケーブルまたは
図13で説明したフレキシブルケーブルに変更することができる。例えば、
図9で説明したフレキシブルケーブルが一体化した振動装置は、
図9で説明した複数のストラップ13sと支持体17によって、振動構造物210と保護部材250、270の間の接着特性を向上させることができ、複数のストラップ13sによって、製造工程で発生する電導性ラインの断線等による不良を最小限に抑える、または防止することができる。例えば、
図13で説明したフレキシブルケーブルが一体化された振動装置は、
図13で説明したライン支持部19によって電導性ラインの第2ライン13bを支持することにより、振動構造物210と保護部材250、270の間の接着特性が向上し、フレキシブルケーブルの信頼性を向上させることができる。
【0232】
図23は、本明細書の他の実施例に係る振動装置を示す図であり、
図24は、
図23に示した線VI-VI’の断面図で、これは
図22に示した振動装置のフレキシブルケーブルを
図12に示したフレキシブルケーブルに変更して構成したものである。
【0233】
図23および
図24を参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動装置では、振動構造物210は、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)のそれぞれに沿って互いに離隔して電気的に分離した第1~第4振動モジュール210A、210B、210C、210Dを含むことができる。振動構造物210は、
図22で説明した振動構造物210と実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略する。
【0234】
本明細書の他の実施例に係る振動装置では、フレキシブルケーブル230は、ベース部材11、第1および第2電導性ライン13-1、13-2を有する導電体層13、および保護層15を含むことができる。第1および第2電導性ライン13-1、13-2のそれぞれは、ベース部材11上に配置された第1ライン13a、第2方向(Y方向)に沿って第1ライン13aからベース部材11の側面11sを通り振動構造物210上に延長した第2ライン13b、および第1方向(X方向)と並んで、第2ライン13bから突出した第3-1および第3-2ライン部13c-1、13c-2を含むことができる。フレキシブルケーブル230は、第3-1および第3-2ライン部13c-1、13c-2を除いた残りの構成は、
図12で説明した第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれと実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略する。
【0235】
本明細書の実施例によるフレキシブルケーブル230において、第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれの第2ライン13bは、振動構造物210にタイリングされた第1振動モジュール210Aと第3振動モジュール210Cのそれぞれに電気的に(または共通して)連結することができる。
【0236】
本明細書の実施例によると、第1電導性ライン13-1の第2ライン13b(または第1フィンガーライン)は、第1振動モジュール210Aの一側から第1および第3振動モジュール210A、210Cそれぞれの第1電極層213の方に曲がって、第2方向(Y方向)に沿って第1および第3振動モジュール210A、210Cそれぞれの第1電極層213と電気的に連結することができる。第2電導性ライン13-2の第2ライン13b(または第2フィンガーライン)は、第1振動モジュール210Aの一側から第1および第3振動モジュール210A、210Cそれぞれの第2電極層215の方に曲がって、第2方向(Y方向)に沿って第1および第3振動モジュール210A、210Cそれぞれの第2電極層215と電気的に連結することができる。
【0237】
他の実施例によると、第1電導性ライン13-1の第2ライン13b(または第1フィンガーライン)は、第1振動モジュール210Aの一側から第1および第3振動モジュール210A、210Cそれぞれの第2電極層215の方に曲がって、第2方向(Y方向)に沿って第1および第3振動モジュール210A、210Cそれぞれの第2電極層215と電気的に連結することができる。第2電導性ライン13-2の第2ライン13b(または第2フィンガーライン)は、第1振動モジュール210Aの一側から第1および第3振動モジュール210A、210Cのそれぞれの第1電極層213の方に曲がって、第2方向(Y方向)に沿って第1および第3振動モジュール210A、210Cそれぞれの第1電極層213と電気的に連結することができる。
【0238】
本明細書の実施例によると、第3-1ライン部13c-1は、第1電導性ライン13-1の第2ライン13b(または第1フィンガーライン)と第2電導性ライン13-2の第2ライン13b(または第2フィンガーライン)のそれぞれから第1方向(X方向)に沿って延長し、第1および第2振動モジュール210A、210Bと電気的に連結することができる。
【0239】
本明細書の実施例による第3-1ライン部13c-1は、第1電導性ライン13-1の第2ライン13b(または第1フィンガーライン)の一側壁から第1方向(X方向)に沿って延長し、第1振動モジュール210Aと電気的に連結した少なくとも1つの第1-1翼ライン13c11、および第1電導性ライン13-1の第2ライン13bの他側壁から第1方向(X方向)に沿って延長し、第1および第2振動モジュール210A、210Bそれぞれと電気的に連結した少なくとも1つの第1-2翼ライン13c12を含むことができる。第3-1ライン部13c-1は、第2電導性ライン13-2の第2ライン13b(または第2フィンガーライン)の一側壁から第1方向(X方向)に沿って延長し、第1振動モジュール210Aと電気的に連結した少なくとも1つの第2-1翼ライン13c21、および第2電導性ライン13-2の第2ライン13bの他側壁から第1方向(X方向)に沿って延長し、第1および第2振動モジュール210A、210Bそれぞれと電気的に連結した少なくとも1つの第2-2翼ライン13c22を含むことができる。
【0240】
本明細書の実施例によると、第1電導性ライン13-1の第2ライン13bが第1振動モジュール210Aの第1電極層213と電気的に連結し、第2電導性ライン13-2の第2ライン13bが第1振動モジュール210Aの第2電極層215と電気的に連結するとき、少なくとも1つの第1-1翼ライン13c11は、第1振動モジュール210Aの第1電極層213と電気的に連結することができ、少なくとも1つの第1-2翼ライン13c12は、第1および第2振動モジュール210A、210Bそれぞれの第1電極層213と電気的に連結することができる。少なくとも1つの第2-1翼ライン13c21は、第1振動モジュール210Aの第2電極層215と電気的に連結することができ、少なくとも1つの第2-2翼ライン13c22は、第1および第2振動モジュール210A、210Bそれぞれの第2電極層215と電気的に連結することができる。
【0241】
本明細書の実施例によると、第3-2ライン部13c-2は、第1電導性ライン13-1の第2ライン13b(または第1フィンガーライン)と第2電導性ライン13-2の第2ライン13b(または第2フィンガーライン)のそれぞれから第1方向(X方向)に沿って延長し、第3および第4振動モジュール210C、210Dと電気的に連結することができる。
【0242】
本明細書の実施例による第3-2ライン部13c-2は、第1電導性ライン13-1の第2ライン13b(または第1フィンガーライン)の一側壁から第1方向(X方向)に沿って延長し、第3振動モジュール210Cと電気的に連結した少なくとも1つの第3-1翼ライン13c31、および第1電導性ライン13-1の第2ライン13bの他側壁から第1方向(X方向)に沿って延長し、第3および第4振動モジュール210C、210Dそれぞれと電気的に連結した少なくとも1つの第3-2翼ライン13c32を含むことができる。第3-2ライン部13c-2は、第2電導性ライン13-2の第2ライン13b(または第2フィンガーライン)の一側壁から第1方向(X方向)に沿って延長し、第2振動モジュール210Bと電気的に連結した少なくとも1つの第4-1翼ライン13c41、および第2電導性ライン13-2の第2ライン13bの他側壁から第1方向(X方向)に沿って延長し、第3および第4振動モジュール210C、210Dそれぞれと電気的に連結した少なくとも1つの第4-2翼ライン13c42を含むことができる。
【0243】
本明細書の実施例によると、第1電導性ライン13-1の第2ライン13bが第3振動モジュール210Cの第1電極層213と電気的に連結し、第2電導性ライン13-2の第2ライン13bが第3振動モジュール210Cの第2電極層215と電気的に連結するとき、少なくとも1つの第3-1翼ライン13c31は、第3振動モジュール210Cの第1電極層213と電気的に連結することができ、少なくとも1つの第3-2翼ライン13c32は、第3および第4振動モジュール210C、210Dそれぞれの第1電極層213と電気的に連結することができる。少なくとも1つの第4-1翼ライン13c41は、第3振動モジュール210Cの第2電極層215と電気的に連結することができ、少なくとも1つの第4-2翼ライン13c42は、第3および第4振動モジュール210C、210Dそれぞれの第2電極層215と電気的に連結することができる。
【0244】
したがって、本明細書の他の実施例に係る振動装置は、1つのフレキシブルケーブル230に配置された第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれの第2ライン13bと第3-1および第3-2ライン部13c-1、13c-2を介して供給される駆動電源によって、4つの振動モジュール210A、210B、210C、210Dを同時に駆動することができる。これにより、4つの振動モジュール210A、210B、210C、210Dを駆動するための振動構造物210とフレキシブルケーブル230の間の電気的な連結構造を簡素化することができる。また、本明細書の他の実施例に係る振動装置は、4つの振動モジュール210A、210B、210C、210Dを駆動するために1つのフレキシブルケーブル230に配置される端子の数を減少させることができる。
【0245】
他の実施例としては、
図23および
図24で説明した振動装置において、フレキシブルケーブル230は、
図13で説明したフレキシブルケーブルのライン支持部19をさらに含むことができる。これにより、本明細書の他の実施例に係る振動装置は、第1および第2電導性ライン13-1、13-2それぞれの第2ライン13bと第3-1および第3-2ライン部13c-1、13c-2それぞれが、
図13で説明したライン支持部19によって支持されることにより、振動構造物210と保護部材250、270の間の接着特性が向上して、フレキシブルケーブルの信頼性を向上させることができる。
【0246】
図25は、本明細書の実施例によるディスプレイ装置を示す図である。
図26は、
図25に示した線VII-VII’の断面図である。
【0247】
図25および
図26を参照すると、本明細書の実施例によるディスプレイ装置は、表示パネル100および表示パネル100の背面(または後面)に配置される振動装置200を含むことができる。
【0248】
表示パネル100は、映像、例えば、電子映像(electronic image)またはデジタル映像(digital image)を表示することができる。例えば、表示パネル100は、光を出力して映像を表示することができる。
【0249】
本明細書の実施例によると、表示パネル100は、液晶表示パネル、有機発光表示パネル、量子ドット発光表示パネル、マイクロ発光ダイオード表示パネル、電気泳動表示パネル、または電子湿潤表示パネルなどのような、あらゆる形態の表示パネルまたは曲面型表示パネルであり得るが、これに限定されるものではない。他の実施例によると、表示パネル100は、フレキシブル表示パネルであり得る。例えば、表示パネル100は、フレキシブル液晶表示パネル、フレキシブル有機発光表示パネル、フレキシブル量子ドット発光表示パネル、フレキシブルマイクロ発光ダイオード表示パネル、フレキシブル電気泳動表示パネル、またはフレキシブル電子湿潤表示パネルであり得るが、これに限定されるものではない。他の実施例によると、表示パネル100は、タッチパネル一体型表示パネルであり得る。例えば、タッチパネル一体型表示パネルは、表示パネル上に付着したタッチパネルを含むか、または表示パネルの内部に配置されたタッチ電極層を含むことができる。
【0250】
本明細書の実施例による表示パネル100は、基板上に配列された複数のピクセルの駆動によって映像を表示する表示領域、および表示領域を囲む非表示領域を含むことができる。例えば、表示パネル100は、ベゼルレス構造によって非表示領域なしに基板の前面全体を表示領域として実現することができる。例えば、表示パネル100は、複数のピクセルのうち少なくとも1つのピクセルに配置された光透過部を含む透明表示パネルであり得る。
【0251】
本明細書の実施例による表示パネル100は、アノード電極、カソード電極および素子層を含むピクセルアレイ層の構造によって、トップエミッション(Top Emission)方式、ボトムエミッション(Bottom Emission)方式、またはデュアルエミッション(Dual Emission)方式などの形態で画像を表示することができる。トップエミッション方式は、ピクセルアレイ層で発生した可視光をベース基板の前方に放出させて映像を表示することができ、ボトムエミッション方式は、ピクセルアレイ層で発生した可視光をベース基板の後方に放出させて映像を表示することができる。例えば、発光素子層は、アノード電極とカソード電極のそれぞれに電気的に連結した有機発光層またはマイクロ発光ダイオード素子を含むことができる。マイクロ発光ダイオード素子は、集積回路(IC)またはチップ(Chip)の形態で実現した発光ダイオードであって、アノード電極と電気的に連結した第1端子およびカソード電極と電気的に連結した第2端子を含むことができる。カソード電極は、各画素領域に設けられた発光素子層の発光素子と共通して連結することができる。
【0252】
本明細書の実施例による表示パネル100は、曲面形態または一定の曲率半径を有するように曲がる、または曲がった曲げ部を含むことができる。
【0253】
表示パネル100の曲げ部は、表示パネル100で互いに並んで一側端の部分と他側端の中で、少なくとも1つに実現することができる。曲げ部を実現する表示パネル100の一側端および/または他側端は、非表示領域だけを含むか、または表示領域の端部分と非表示領域すべてを含むことができる。例えば、非表示領域の曲げによって実現した曲げ部を含む表示パネル100は、一側ベゼル曲げ構造または両側ベゼル曲げ構造を有することができる。そして、表示領域の端と非表示領域の曲げによって実現した曲げ部を含む表示パネル100は、一側アクティブ曲げ構造または両側アクティブ曲げ構造を有することができる。
【0254】
本明細書の実施例によるディスプレイ装置は、表示パネル100の背面に配置された支持部材300、および表示パネル100と支持部材300の間に配置されたパネル連結部材400をさらに含むことができる。
【0255】
支持部材300は、カバーボトム(Cover Bottom)、プレートボトム(Plate Bottom)、バックカバー(Back Cover)、ベースフレーム(Base Frame)、メタルフレーム(Metal Frame)、メタルシャーシ(Metal Chassis)、シャーシベース(Chassis Base)、またはm-シャーシなどの他の用語で表現することができる。したがって、支持部材300は、表示パネル100の背面に配置されるすべての形態のフレームまたは板状構造物などで実現することができる。支持部材300は、背面構造物であり得る。
【0256】
支持部材300は、表示パネル100の背面を覆うことができる。例えば、支持部材300は、ギャップ空間(GS)を間に置いて表示パネル100の背面全体を覆うことができる。本明細書の実施例による支持部材300は、ガラス材質と金属材質およびプラスチック材質のうち少なくとも1つの材質を含むことができる。例えば、ガラス材質の支持部材300は、サファイアガラス(Sapphire Glass)であり得る。例えば、金属材質の支持部材300は、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、および鉄とニッケルの合金の中のいずれか1つの材質からなることができる。
【0257】
本明細書の実施例による支持部材300は、表示パネル100の側面を追加で覆うことができる。例えば、支持部材300は、ギャップ空間(GS)を間に置いて表示パネル100の背面を覆う背面部310、および背面部310の先端に連結して表示パネル100の側面を覆う側面部330を含むことができる。これに限られず、支持部材300は、背面部310と側面部330が一体に構成された単一の胴体の構造物であり得る。
【0258】
側面部330は、支持部材300と結合する別途のミドルフレームとして実現することもできる。この場合、ミドルフレームで実現した側面部330は、支持部材300、例えば、背面部310の側面と表示パネル100の側面の全部を覆うことができる。例えば、ミドルフレームで実現した側面部330は、金属材質およびプラスチック材質のうち支持部材300と同じ材質、または他の材質からなることができる。
【0259】
本明細書の実施例による支持部材300は、パネル連結部材400を介して表示パネル100の背面端に配置することができる。例えば、パネル連結部材400は、表示パネル100の背面側の端と支持部材300の前面の端との間に配置されて、表示パネル100と支持部材300を接着させることができる。本明細書の実施例によるパネル連結部材400は、両面テープ(Double-sided Tape)、片面テープ(Single-sided Tape)、または両面接着フォームパッドで実現することができ、これに限定されるものではない。
【0260】
本明細書の実施例によるディスプレイ装置は、表示パネル100の前面端の少なくとも一部を覆う前面部材500をさらに含むことができる。前面部材500は、表示パネル100の表示領域と重畳する開口部を有する額形態を有することができる。例えば、前面部材500は、側面部330またはミドルフレームと結合して表示パネル100の前面端をカバーすることで表示パネル100を支持し、または固定することができる。前面部材500は、表示パネル100の前面の端に配置されて、使用者(または視聴者)に直接的に露出するので、ディスプレイ装置のデザイン的な外観美感を低下させ、ディスプレイ装置のベゼル幅を増加させ得る。このような問題点を解決するために、表示パネル100は、パネル連結部材400を介して支持部材300に連結することで、前面部材500を省略(または除去)することができ、これによりディスプレイ装置のベゼル幅を減少、または削除することによりディスプレイ装置のデザイン的な外観の美感を向上させることができる。
【0261】
振動装置200は表示パネル100の背面(または後面)に配置するか、または連結することができる。振動装置200は、接着部材150を介して表示パネル100の背面に接着することができる。
【0262】
本明細書の実施例による接着部材150は、表示パネル100の背面と振動装置200の間に配置することができる。一例として、接着部材150は、表示パネル100の背面と振動装置200の間の密着力や接着力に優れた接着層を含む両面テープまたは接着剤を含むことができる。例えば、接着部材150の接着層は、エポキシ(epoxy)、アクリル(acryl)、シリコーン(silicone)、またはウレタン(urethane)を含むことができ、これに限定されるものではない。接着部材150の接着層は、粘着付与剤、ワックス成分、または酸化防止剤などの添加剤をさらに含むことができる。
【0263】
他の実施例に係る接着部材150は、表示パネル100と振動装置200の間に設けられる中空部をさらに含むことができる。接着部材150の中空部は、表示パネル100と振動装置200の間にエアギャップを設けることができる。エアギャップは、振動装置200の振動による音波(または音圧)が接着部材150によって分散されずに、表示パネル100に集中するようにすることにより、接着部材150による振動の損失を最小限に抑えて、表示パネル100の振動によって発生する音響の音圧特性を増加させることができる。
【0264】
本明細書の実施例による振動装置200は、フィルム形態で実現することができる。振動装置200は、フィルム形態で実現して、表示パネル100よりも薄い厚さを有することができるので、振動装置200の配置によって表示パネル100の厚さを増加させないことができる。振動装置200は、表示パネル100を振動板として使用する音響発生モジュール、音響発生装置、フィルムアクチュエータ、フィルム型圧電複合体アクチュエータ、フィルムスピーカー、フィルム型圧電スピーカー、フィルム型圧電複合体スピーカー、または超音波送受信装置などで表現することができ、これに限定されるものではない。
【0265】
本明細書の実施例による振動装置200は、
図15~
図24で説明した振動装置中のいずれか1つを含むので、これに対する重複説明は省略する。
【0266】
図15~
図24で説明した振動装置中のいずれか1つの振動装置を含む振動装置200は、表示パネル100の表示領域と重畳するように表示パネル100の背面に配置することができる。一例として、振動装置200の振動構造物は、表示パネル100の表示領域の半分以上の表示領域と重畳することができる。他の実施例として、振動装置200の振動構造物は、表示パネル100の表示領域全体と重畳することができる。
【0267】
本明細書の実施例による振動装置200は、フレキシブルケーブルを介して印加される電気信号によって振動して、表示パネル100を振動させることができる。例えば、振動装置200は、フレキシブルケーブルを介して印加される電気信号によって振動して、表示パネル100を直接に振動させることができる。一例として、振動装置200は、表示パネル100に表示される映像と同期するボイス信号によって振動して、表示パネル100を振動させることができる。他の実施例として、振動装置200は、表示パネル100上に配置するか、または表示パネル100に内蔵したタッチパネル(またはタッチセンサー層)に対する使用者のタッチに同期するハプティックフィードバック信号(または触覚フィードバック信号)によって振動して、表示パネル100を振動させることができる。これにより、表示パネル100は、振動装置200の振動によって振動して音響および触覚フィードバックのうちの少なくとも1つ以上を使用者(または視聴者)に提供することができる。
【0268】
本明細書の実施例によると、振動装置200は、振動構造物に配置された無機物質部(または複数の第1部分)に交流電圧が印加されると、無機物質部が逆圧電効果によって収縮と膨張を交互に繰り返すことによって、振動することができ、このような振動を介して表示パネル100を振動させることで、音響またはハプティックフィードバックを使用者に提供することができる。例えば、振動装置200は、表示パネル100の大部分の領域をカバーすることにより、振動装置200で発生する振動が表示パネル100の全体を振動させることができるので、表示パネル100の振動によって発生する音響の定位感が高く、使用者の満足度を改善することができる。また、表示パネル100と振動装置200の間の接触面積(またはパネルカバレッジ(panel coverage))が増加して、表示パネル100の振動領域が増加し得るので、表示パネル100の振動によって発生する中低音域帯の音響を改善することができる。また、振動装置200は、大型ディスプレイ装置の場合、大型(または大面積)の表示パネル100全体を振動させることができるので、表示パネル100の振動による音響の定位感がさらに向上して、立体音響効果を実現することができる。
【0269】
本明細書の実施例による振動装置200は、表示パネル100の背面に配置されて表示パネル100を上下(または前後)方向に十分に振動させることができるので、ディスプレイ装置の前方(FD)に所望する音響を出力することができる。また、振動装置200を、有機物質部と無機物質部で構成することにより、振動装置200の面積(または大きさ)を無限に拡張することができ、これによって表示パネル100の振動装置200のパネルカバレッジが増加することにより、表示パネル100の振動による音響特性が向上し得る。また、振動装置200をスリム化が可能なフィルムの形態で構成することによって駆動電圧の上昇を減少、または防止することができる。例えば、振動装置200は、表示パネル100と同等の大きさの広い面積を有するように構成することができ、これによりフィルム型圧電体、例えば、単一の圧電体を複数層に積層した複層構造の圧電体の欠点であった低音域帯での音圧の特性を改善することができ、駆動電圧を低下させることができる。また、本明細書の実施例による振動装置200は、無機物質部と有機物質部を含む薄いフィルム状に実現することができるので、ディスプレイ装置を構成する他の部品および/または機構物に干渉せず、ディスプレイ装置に一体化または装着することができる。
【0270】
したがって、本明細書の実施例によるディスプレイ装置は、振動装置200の振動による表示パネル100の振動によって発生する音響を表示パネル100の前方(FD)に出力することができる。フィルム状態の大面積の振動装置によって表示パネル100の大部分の領域が振動できるので、表示パネル100の振動による音響の音圧特性および定位感をさらに向上させることができる。
【0271】
図27は、
図25に示した線VII-VII’の他の断面図であって、これは、
図26に示したディスプレイ装置において振動装置を変更したものである。これにより、以下では、振動装置とそれに関連する構成を除いた残りの構成に対する重複説明は、省略または簡略にする。
【0272】
図27を
図25と結びつけると、本明細書の他の実施例に係るディスプレイ装置では、表示パネル100の背面(または後面)は、第1領域(または第1背面領域)(A1)、および第2領域(または第2背面領域)(A2)に分割することができる。例えば、表示パネル100の背面で、第1領域(A1)は左側の背面領域であり得、第2領域(A2)は右側の背面領域であり得る。第1および第2領域(A1、A2)は、第1方向(X方向)を基準にすると、表示パネル100の中間ライン(CL)を中心に左右対称であり得るが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、第1および第2領域(A1、A2)のそれぞれは、表示パネルの表示領域と重畳することができる。
【0273】
本明細書の実施例による振動装置200は、表示パネル100の背面に配置された第1振動装置200-1および第2振動装置200-2を含むことができる。
【0274】
第1振動装置200-1は、表示パネル100の第1領域(A1)に配置することができる。例えば、第1振動装置200-1は、第1方向(X方向)を基準にすると、表示パネル100の第1領域(A1)内で中央部または端の方に偏るように配置することができる。本明細書の実施例による第1振装置200-1は、表示パネル100の第1領域(A1)を直接に振動させることで、表示パネル100の第1領域(A1)で第1パネルの振動音響を発生、または第1ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、第1パネルの振動音響は、左側の音響であり得る。本明細書の実施例による第1振動装置200-1の大きさは、第1パネルの振動音響の特性またはディスプレイ装置に求められる音響特性によって、第1領域(A1)の半分以下の大きさを有するか、または半分以上の大きさを有することができる。
【0275】
第2振動装置200-2は、表示パネル100の第2領域(A2)に配置することができる。例えば、第2振動装置200-2は、第1方向(X方向)を基準にすると、表示パネル100の第2領域(A2)内で中央部または端の方に偏るように配置することができる。本明細書の実施例による第2振動装置200-2は、表示パネル100の第2領域(A2)を直接に振動させることで、表示パネル100の第2領域(A2)で第2パネルの振動音響を発生または、第2ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、第2パネルの振動音響は、右側の音響であり得る。本明細書の実施例による第2振動装置200-2の大きさは、第2パネルの振動音響の特性やディスプレイ装置に求められる音響特性によって、第2領域(A2)の半分以下の大きさを有するか、または半分以上の大きさを有することができる。また、第1および第2振動装置200-1、200-2は、ディスプレイ装置の左右の音響特性および/またはディスプレイ装置のステレオ音響特性に応じて、同じ大きさを有するか、異なる大きさを有することができ、表示パネル100の中間ライン(CL)を中心に左右対称または左右非対称構造に配置することができる。
【0276】
第1振動装置200-1と第2振装置200-2のそれぞれは、
図15~
図24で説明した振動装置200のうちのいずれか1つ以上を含むので、これに対する重複説明は省略する。
【0277】
第1振動装置200-1に含んだ振動構造物の圧電層と第2振動装置200-2に含んだ振動構造物の圧電層は、互いに同一または異なることもできる。例えば、ディスプレイ装置に求められる音響特性によって、第1振動装置200-1と第2振動装置200-2のそれぞれの圧電層は、
図18A~
図18Gで説明した圧電層211のうちのいずれか1つと同じ圧電層211を含むか、またはそれぞれ異なる圧電層211を含むことができる。
【0278】
第1振動アレイ210-1と第2振動アレイ210-2のそれぞれは、接着部材150を介して表示パネル100の背面に接着することができる。
【0279】
本明細書の実施例による接着部材150は、第1振動装置200-1および第2振動装置200-2のそれぞれと表示パネル100の背面との間に配置することができる。接着部材150は、
図25および
図26で説明した接着部材150と実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略する。
【0280】
したがって、本明細書の他の実施例に係るディスプレイ装置は、第1振動装置200-1と第2振動装置200-2を介して左側音響と右側音響を表示パネル100の前方(FD)に出力することにより、ステレオ音響を使用者に提供することができる。
【0281】
図28は、本明細書の他の実施例に係るディスプレイ装置を示した図であって、これは、
図27に示したディスプレイ装置にパーティションを追加で構成したものである。これにより、以下では、パーティションおよびそれに関連する構成を除いた残りの構成に対する重複説明は、省略または簡略にする。
【0282】
図28を
図27と結びつけると、本明細書の他の実施例に係るディスプレイ装置は、表示パネル100の第1および第2領域(A1、A2)を空間的に分割するパーティション600をさらに含むことができる。
【0283】
パーティション600は、第1および第2振動装置200-1、200-2によって表示パネル100が振動するとき、音響が発生するエアギャップ(air gap)または空間(space)であり得る。例えば、パーティション600は、音響を分離、またはチャンネルを分離することができ、音響の干渉による音響の特性の低下を防止または軽減することができる。
【0284】
パーティション600は、表示パネル100と支持部材300の間に配置することができる。例えば、パーティション600は、表示パネル100の背面と支持部材300の前面との間に配置することができる。パーティション600による表示パネル100に与える画質の影響を少なくするために、パーティションは支持部材300に配置することができる。
【0285】
パーティション600は、音遮断部材、音分離部材、空間分離部材、エンクロージャー(enclosure)、またはバッフル(baffle)などで表現することができ、これに限定されるものではない。
【0286】
本明細書の実施例によるパーティション600は、第1および第2振動装置200-1、200-2間に配置された第1および第2パーティション部材610、620を含むことができる。
【0287】
第1および第2パーティション部材610、620は、表示パネル100の中間領域に対応する表示パネル100と支持部材300の間に配置することができる。第1および第2パーティション部材610、620は、第1振動装置200-1によって発生する第1パネルの振動音響と第2振動装置200-2によって発生する第2パネルの振動音響を分離することができる。例えば、第1および第2パーティション部材610、620は、第1振動装置200-1によって表示パネル100の第1領域(A1)で発生する振動が表示パネル100の第2領域(A2)に伝達することを遮断、または第2振動装置200-2によって表示パネル100の第2領域(A2)で発生する振動が表示パネル100の第1領域(A1)に伝達することを遮断することができる。これにより、第1および第2パーティション部材610、620は、表示パネル100の中央で表示パネル100の振動を減衰、または吸収することで、第1領域(A1)での音響が第2領域(A2)に伝達、または第2領域(A2)での音響が第1領域(A1)に伝達することを遮断することができる。したがって、第1および第2パーティション部材610、620は、左右の音響を分離することにより、ディスプレイ装置の音響出力特性をさらに向上させることができ、これによって本明細書の実施例によるディスプレイ装置は、第1および第2パーティション部材610、620による左右の音響分離によって2チャネル形態のステレオ音響を表示パネル100の前方(FD)に出力することができる。
【0288】
一例として、パーティション600は、一定程度圧縮することができる弾性を有する材質で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、パーティション600は、ポリウレタン(polyurethane)、ポリオレフィン(polyolefin)材質で構成することができるが、これに限定されるものではない。他の実施例として、パーティション600は、片面テープ、片面フォームテープ、両面テープ、または両面フォームテープなどで構成することができる。
【0289】
他の実施例としては、第1および第2パーティション部材610、620のうちのいずれか1つは、省略可能であり得る。例えば、第1および第2パーティション部材610、620のうちの一方のみを構成することができる。この場合にも、第1および第2パーティション部材610、620のうちのいずれか1つを第1振動装置200-1と第2振動装置200-2の間に配置することによって、左右の音響を分離させることができる。例えば、第1および第2パーティション部材610、620のうち、第2パーティション部材620を省略するとき、第1パーティション部材610は、表示パネル100の背面中間ライン(CL)に対応するように表示パネル100と支持部材300の間に配置することができる。
【0290】
したがって、第1および/または第2パーティション部材610、620によって左右の音響を分離することにより、ディスプレイ装置の音響出力特性をさらに向上させることができ、第1パーティション部材610および/または第2パーティション部材620を含むディスプレイ装置は、第1パーティション部材610および/または第2パーティション部材620によって、左右の音響分離によって2チャネルモードのステレオ音響を表示パネル100の前方に出力することができる。
【0291】
本明細書の実施例によるパーティション600は、表示パネル100と支持部材300の間に配置された第3パーティション部材630をさらに含むことができる。
【0292】
第3パーティション部材630は、第1振動装置200-1と第2振動装置200-2全体を囲むように表示パネル100の背面側の端(または背面端)と支持部材300の前面の端(または前面端)の間に沿って配置することができる。第3パーティション部材630は、エッジパーティション、音遮断部材、エッジエンクロージャー、またはエッジバッフルなどで表現することができ、これに限定されるものではない。一例として、第3パーティション部材630は、
図26に示したパネル連結部材400に隣接するか、接触するように配置されて、パネル連結部材400によって囲まれ得る。他の実施例として、第3パーティション部材630は、パネル連結部材400と1つの胴体として実現することができる。
【0293】
第3パーティション部材630は、第1および第2パーティション部材610、620とともに表示パネル100と支持部材300の間に第1~第3エアギャップ(AG1、AG2、AG3)を設けることができる。例えば、第1~第3エアギャップ(AG1、AG2、AG3)のそれぞれは、振動空間、音圧空間、響胴、響き部、共鳴筒、または共鳴部で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0294】
第1エアギャップ(AG1)は、第1パーティション部材610と第3パーティション部材630によって囲まれる表示パネル100の第1領域(A1)に設けることができる。
【0295】
第2エアギャップ(AG2)は、第2パーティション部材620と第3パーティション部材630によって囲まれる表示パネル100の第2領域(A2)に設けることができる。
【0296】
第3エアギャップ(AG3)は、第1および第2パーティション部材610、620と、第3パーティション部材630によって囲まれる表示パネル100の背面の中間領域に設けることができる。例えば、第3エアギャップ(AG3)は、表示パネル100の背面中間ライン(CL)を含む第1エアギャップ(AG1)と第2エアギャップ(AG2)の間に設けることができる。第3エアギャップ(AG3)は、音分離空間、音遮蔽空間、または音干渉防止空間などで表現することができ、これに限定されるものではない。第3エアギャップ(AG2)は、第1エアギャップ(AG1)と第2エアギャップ(AG2)を空間的に分離させることで、第1エアギャップ(AG1)と第2エアギャップ(AG2)のそれぞれで発生する一定の周波数帯域での共振現象または干渉現象を防止することができる。
【0297】
第1振動装置200-1は、第1エアギャップ(AG1)を設けた第3パーティション部材630と第1パーティション部材610によって囲まれ得る。第2振動装置200-2は、第2エアギャップ(AG2)を設けた第3パーティション部材630と第1パーティション部材610によって囲まれ得る。
【0298】
第1および第2パーティション部材610、620中のいずれか一方を省略する場合、第3エアギャップ(AG3)は省略することができる。
【0299】
したがって、第3パーティション部材630は、表示パネル100と支持部材300の間を囲みながら、第1および第2パーティション部材610、630とともに第1および第2振動装置200-1、200-2のそれぞれを個別に囲むことにより、第1および第2振動装置200-1、200-2のそれぞれの振動空間を確保して、左右の音響の音圧特性を増加させることができる。したがって、表示パネル100と支持部材300の間の側面を通じた音響または音圧の外部への流出を遮断することができ、これにより、ディスプレイ装置の音響出力特性をさらに向上させることができる。
【0300】
本明細書の実施例によるパーティション600は、第1振動装置200-1を囲む第4パーティション部材640(または第1エンクロージャー)、および第2振動装置200-2を囲む第5パーティション部材650(または第2エンクロージャー)を、さらに含むことができる。
【0301】
第4パーティション部材640は、第1エアギャップ(AG1)に対応するように表示パネル100と支持部材300の間に配置されて、第1振動装置200-1を独立して囲むことができる。本明細書の実施例による第4パーティション部材640は、第1振動装置200-1を囲む四角の形態を有することができるが、これに限定されない。例えば、第4パーティション部材640は、第1振動装置200-1の全体的な形態と同じかまたは異なる形態を有することができる。例えば、第1振動装置200-1が正方形の形態を有する場合、第4パーティション部材640も、第1振動装置200-1より相対的に大きい大きさを有する正方形の形態、または円形態または楕円形態を有することができる。
【0302】
第4パーティション部材640は、第1振動装置200-1による表示パネル100の振動領域(または振動面積)を限定(または定義)することができる。例えば、表示パネル100の第1領域(A1)において、第4パーティション部材640の大きさが増加するほど、第1領域(A1)の振動領域が増加し、左側音響の低音域帯特性が向上し得る。他の実施例としては、表示パネル100の第1領域(A1)において、第4パーティション部材640の大きさが減少するほど、第1領域(A1)の振動領域が減少し、左側音響の高音域帯の特性を向上させることができる。したがって、第4パーティション部材640の大きさは、表示パネル100の振動によって求められる音域帯の特性に応じて設定することができる。
【0303】
第5パーティション部材650は、第2エアギャップ(AG2)に対応するように表示パネル100と支持部材300の間に配置され、第2振動装置200-2を独立して囲むことができる。本明細書の実施例による第5パーティション部材650は、左側の音響と右側の音響間の対称性のために、第4パーティション部材640と同じ形態を有しながら表示パネル100の背面の中間ライン(CL)を基準に第4パーティション部材640と対称の構造を有することができるので、これに対する説明は省略する。
【0304】
第5パーティション部材650は、第2振動装置200-2による表示パネル100の振動領域(または振動面積)を限定(または定義)することができる。例えば、表示パネル100の第2領域(A2)において、第5パーティション部材650の大きさが増加するほど、第2領域(A2)の振動領域が増加し、右側の音響の低音域帯の特性が向上し得る。他の実施例としては、表示パネル100の第2領域(A2)において、第5パーティション部材650の大きさが減少するほど、第2領域(A2)の振動領域が減少し、右側の音響の高音域帯の特性を向上させることができる。したがって、第5パーティション部材650の大きさは、表示パネル100の振動によって求められる音域帯の特性に応じて設定することができる。
【0305】
第4および第5パーティション部材640、650は、第1および第2振動装置200-1、200-2の振動領域(または振動面積)を限定することにより、表示パネル100の振動によって発生する左側音響と右側音響の左右対称性を向上させ、左右の音響それぞれの音圧特性と再生音域帯域を最適化することができる。他の実施例として、第4および第5パーティション部材640、650を配置するとき、第3パーティション部材630は、省略することができる。他の実施例として、第4および第5パーティション部材640、650を配置するとき、第1パーティション部材610、第2パーティション部材620、および第3パーティション部材630のいずれか1つ以上を、省略することができる。
【0306】
したがって、本明細書の実施例によるディスプレイ装置は、パーティション600を含むことにより、左右の音響それぞれの音圧特性と再生音域帯域を最適化することができる。一例として、本明細書の実施例によるディスプレイ装置は、第1および第2パーティション部材610、620のうちの少なくとも1つを含むことができる。他の実施例として、本明細書の実施例によるディスプレイ装置は、第1および第2パーティション部材610、620のうちの少なくとも1つと、第3パーティション部材630を含むことができる。他の実施例として、本明細書の実施例によるディスプレイ装置は、第3~第5パーティション部材630、640、650を含むことができる。他の実施例として、本明細書の実施例によるディスプレイ装置は、第1~第5パーティション部材610、620、630、640、650のすべてを含むことができる。
【0307】
したがって、本明細書の他の実施例に係るディスプレイ装置は、第1および第2振動装置200-1、200-2を介して左側音響と右側音響を表示パネル100の前方(FD)に出力することにより、ステレオ音響を使用者に提供することができ、パーティション600による左右の音響分離によって、2チャネル形態のステレオ音響を表示パネル100の前方(FD)に出力することができる。
【0308】
また、本明細書の他の実施例に係るディスプレイ装置は、第1および第2振動装置200-1、200-2それぞれの第1および第2保護部材250、270のうち少なくとも1つが金属材質からなる金属フィルムまたは金属プレートからなることにより、金属材質の保護部材250、270による共振周波数の減少によって、音圧特性の平坦度が向上し得る。
【0309】
図29は、本明細書の他の実施例に係るディスプレイ装置を示した図であって、これは、
図28に示したディスプレイ装置の振動装置を変更したものである。これにより、以下では、振動装置とそれに関連する構成を除いた残りの構成に対する重複説明は、省略または簡略にする。
【0310】
図29を参照すると、本明細書の他の実施例に係るディスプレイ装置において、振動装置200は、表示パネル100の背面に配置された第1~第4振動装置200-1、200-2、200-3、200-4を含むことができる。
【0311】
第1および第3振動装置200-1、200-3のそれぞれは、表示パネル100の第1領域(A1)内で交互に、または対角線方向に配置することで、表示パネル100の第1領域(A1)に対する振動面積を増加させることができる。例えば、対角線方向は、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)の間の方向であり得る。第1および第3振動装置200-1、200-3は、パーティション600によって囲むことができる。例えば、第1および第3振動装置200-1、200-3は、第4パーティション部材640(または第1エンクロージャー)によって囲むことができる。
【0312】
第1および第3振動装置200-1、200-3のそれぞれは、表示パネル100の第1領域(A1)を振動させることにより、表示パネル100の第1領域(A1)で第1パネルの振動音響(または左側音響)、または第1ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、表示パネル100の第1領域(A1)の振動面積は、第1および第3振動装置200-1、200-3の対角線配置構造によって増加するようになり、これにより、左側音響の低音域帯特性を向上させることができる。例えば、第1振動装置200-1の他に、第3振動装置200-3を表示パネル100の第1領域(A1)にさらに配置することにより、本明細書の実施例による第1パネルの振動音響または第1ハプティックフィードバックは、
図28で説明した第1パネルの振動音響または第1ハプティックフィードバックよりもさらに向上させることができる。
【0313】
本明細書の実施例によると、第1振動装置200-1は、表示パネル100の第1領域(A1)内で端の方に偏るように配置することができる。例えば、第1振動装置200-1は、表示パネル100の第1領域(A1)内で表示パネル100の端に隣接した左上側の領域に配置することができる。第3振動装置200-3は、表示パネル100の第1領域(A1)内で表示パネル100の中間ライン(CL)の方に偏るように配置することができる。例えば、第3振動装置200-3は、表示パネル100の第1領域(A1)内で表示パネル100の中間ライン(CL)に隣接した右下側の領域に配置することができる。第3振動装置200-3は、表示パネル100の第1領域(A1)内で第1振動装置200-1と交互に配置することによって、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)において第1振動装置200-1と重複しないことがあり得る。
【0314】
第1および第3振動装置200-1、200-3のそれぞれは、表示パネル100の第1領域(A1)内で第1方向(X方向)または第2方向(Y方向)に沿って互いに並んで配置することもできる。したがって、表示パネル100の第1領域(A1)の振動面積は、第1および第3振動装置200-1、200-3の並列配置構造によって増加することができ、これにより左側の音響の低音域帯特性を向上させることができる。第1および第3振動装置200-1、200-3の並列配置構造と比較して、第1および第3振動装置200-1、200-3の対角線配置構造は、表示パネル100の第1領域(A1)の振動面積をさらに増加させることができるので、左側の音響の低音域帯特性をさらに向上させることができる。第1および第3振動装置200-1、200-3の対角線配置構造は、表示パネル100の第1領域(A1)内に振動装置を2×2構造に配置する効果を有するので、表示パネル100の第1領域(A1)を振動させる振動装置の個数を半分に減らすことができる。
【0315】
本明細書の実施例によると、第1振動装置200-1に含んだ振動構造物210の圧電層と第3振動装置200-3に含んだ振動構造物210の圧電層は、互いに同一または異なることができる。例えば、ディスプレイ装置に求められる音響特性によって、第1振動装置200-1と第3振動装置200-3のそれぞれの圧電層は、
図18A~
図18Gで説明した圧電層211のうちのいずれか1つ以上と同じ圧電層211を含むか、またはそれぞれ異なる圧電層211を含むことができる。
【0316】
第2および第4振動装置200-2、200-4のそれぞれは、表示パネル100の第2領域(A2)内で交互に、または対角線方向に配置することで、表示パネル100の第2領域(A2)の振動面積を増加させることができる。第2および第4振動装置200-2、200-4は、パーティション600によって囲むことができる。例えば、第2および第4振動装置200-2、200-4は、第5パーティション部材650(または第2エンクロージャー)によって囲むことができる。
【0317】
第2および第4振動装置200-2、200-4のそれぞれは、表示パネル100の第2領域(A2)を振動させることにより、表示パネル100の第2領域(A2)で第2パネルの振動音響(または右側音響)を発生させるか、または第2ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、表示パネル100の第2領域(A2)の振動面積は、第2および第4振動装置200-2、200-4の対角線配置構造によって増加するようになり、これにより、右側音響の低音域帯の特性を向上させることができる。例えば、第2振動装置200-2の他に、第4振動装置200-4を表示パネル100の第2領域(A2)により配置することにより、本明細書の実施例による第2パネルの振動音響または第2ハプティックフィードバックを、
図28で説明した第2パネルの振動音響または第2ハプティックフィードバックよりもさらに向上させることができる。
【0318】
第2振動装置200-2は、表示パネル100の第2領域(A2)内で端の方に偏るように配置することができる。例えば、第2振動装置200-2は、表示パネル100の第2領域(A2)内で表示パネル100の端に隣接した右上側の領域に配置することができる。そして、第1振動装置200-1と第2振動装置200-2は、表示パネル100の中間ライン(CL)を中心に左右対称であり得る。第4振動装置200-4は、表示パネル100の第2領域(A2)内で表示パネル100の中間ライン(CL)の方に偏るように配置することができる。例えば、第4振動装置200-4は、表示パネル100の第2領域(A2)内で表示パネル100の中間ライン(CL)に隣接した左下側の領域に配置することができる。第4振動装置200-4は、表示パネル100の第2領域(A2)内で第2振動装置200-2と交互に配置することによって、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)で、第2振動装置200-2と重畳しないことがあり得る。そして、第4振動装置200-4は、表示パネル100の中間ライン(CL)を中心に、第3振動装置200-3と左右対称の構造に配置することができる。
【0319】
第2および第4振動装置200-2、200-4のそれぞれは、表示パネル100の第2領域(A2)内で第1方向(X方向)または第2方向(Y方向)に沿って互いに並んで配置することもできる。したがって、表示パネル100の第2領域(A2)の振動面積は、第2および第4振動装置200-2、200-4の並列配置構造によって増加することができ、これにより、右側の音響の低音域帯特性を向上させることができる。第2および第4振動装置200-2、200-4の並列配置構造と比較して、第2および第4振動装置200-2、200-4の対角線配置構造は、表示パネル100の第2領域(A2)の振動面積をさらに増加させることができるので、右側音響の低音域帯特性をさらに向上させることができる。第2および第4振動装置200-2、200-4の対角線配置構造は、表示パネル100の第2領域(A2)内に振動装置を2×2の構造で配置する効果を有するので、表示パネル100の第2領域(A2)を振動させる振動装置の個数を半分に減らすことができる。
【0320】
本明細書の実施例によると、第2振動装置200-2に含んだ振動構造物の圧電層と第4振動装置200-4に含んだ振動構造物の圧電層は、互いに同一または異なることができる。例えば、ディスプレイ装置に求められる音響特性によって、第2振動装置200-2と第4振動装置200-4のそれぞれの圧電層は、
図18A~
図18Gで説明した圧電層211のうちのいずれか1つ以上と同じ圧電層211を含むか、またはそれぞれ異なる圧電層211を含むことができる。
【0321】
第1~第4振動装置200-1、200-2、200-3、200-4のそれぞれに含んだ振動構造物の圧電層は、互いに同一または異なることができる。例えば、ディスプレイ装置に求められる音響特性によって、第1~第4振動装置200-1、200-2、200-3、200-4のそれぞれの圧電層は、
図18A~
図18Gで説明した圧電層211のうちのいずれか1つ以上と同じ圧電層211を含むか、またはそれぞれ異なる圧電層211を含むことができる。
【0322】
第1~第4振動装置200-1、200-2、200-3、200-4のそれぞれの圧電層は、
図18A~
図18Gで説明した圧電層211のうち各々異なる圧電層211を含むとき、振動装置200は、様々な共振周波数を有することができる。これによって、振動装置200の振動に連動して発生する音響の再生帯域と音響の音圧特性を大幅に増加させることができる。
【0323】
第1~第4振動装置200-1、200-2、200-3、200-4の配置構造は、
図29に示した配置構造に限定されない。例えば、表示パネル100の第1領域(A1)および第2領域(A2)のそれぞれにおいて、左上側と右下側の間の方向を第1対角線方向とし、右上側と左下側の間の方向を第2対角線方向とするとき、第1および第3振動装置200-1、200-3は、第1対角線方向または第2対角線方向に沿って配置することができ、第2および第4振動装置200-2、200-4は、第1対角線方向および第2対角線方向のうち、第1および第3振動装置200-1、200-3の対角線配置方向と同じかまたは異なる対角線方向に沿って配置することができる。例えば、第1振動装置200-1と第2振動装置200-2は、表示パネル100の中間ライン(CL)を中心に左右対称構造に配置、または左右非対称の構造に配置することができる。また、第3振動装置200-3と第4振動装置200-4は、表示パネル100の中間ライン(CL)を中心に左右対称構造に配置、または左右非対称構造に配置することができる。
【0324】
したがって、本明細書の他の実施例に係るディスプレイ装置は、
図28で説明したディスプレイ装置と同一の効果を有することができる。例えば、本明細書の他の実施例による振動装置は、第1~第4振動装置200-1、200-2、200-3、200-4を介して左側音響と右側音響を表示パネル100の前方(FD)に出力することにより、ステレオ音響を使用者に提供することができ、パーティション600による左右の音響の分離によって、2チャネル形態のステレオ音響を表示パネル100の前方(FD)に出力することができる。
【0325】
また、本明細書の他の実施例に係るディスプレイ装置は、第1~第4振動装置200-1、200-2、200-3、200-4それぞれの第1および第2保護部材250、270中の少なくとも1つが、金属材質からなる金属フィルムまたは金属プレートからなることにより、金属材質の保護部材250、270による共振周波数の減少によって、音圧特性の平坦度を向上させることができる。
【0326】
本明細書の他の実施例に係るディスプレイ装置は、第1および第3振動装置200-1、200-3の対角線配置構造および第2および第4振動装置200-2、200-4の対角線配置構造による第1および第2領域(A1、A2)それぞれの振動面積が増加することによって、低音域帯の音圧特性をさらに増加させることができる。
【0327】
図30A~
図30Cは、本明細書の実施例による振動装置を含むディスプレイ装置を示した図である。これは、
図15~
図24で説明した振動装置を適用したディスプレイ装置を示したものである。
【0328】
図15~
図24で説明した振動装置は、柔軟性を有するフィルムの形態で実現することで、多様なアプリケーション装置に適用することができる。
【0329】
図30Aを参照すると、本明細書の実施例による振動装置200は、凹面、または凸面の複数の曲面部(CSP1~CSP5)を含む表示パネル100を有するフレキシブルディスプレイ装置またはコマーシャルディスプレイ装置(commercial display apparatus)に適用することができる。一例として、振動装置200は、表示パネル100の各曲面部(CSP1~CSP5)の凸部または凹部と、それぞれマッチングする曲率値(または曲率半径)を有する形状に曲げて実現し、表示パネル100の各曲面部(CSP1~CSP5)の凸部または凹部にそれぞれ配置することができる。他の実施例として、振動装置200は、表示パネル100の各曲面部(CSP1~CSP5)の曲率値(または曲率半径)とマッチングする形状で実現して表示パネル100の背面全体に配置することもできる。
【0330】
図30Bを参照すると、本明細書の実施例による振動装置200は、螺旋形に巻き取るまたは巻き出される表示パネル100を有するローラブルディスプレイ装置に適用することができる。一例として、振動装置200は、螺旋形に巻き取るまたは巻き出される表示パネル100の曲率値(または曲率半径)を有する形状で実現することができる。例えば、振動装置200は、表示パネル100の背面に一定の間隔で配置することができる。他の実施例として、振動装置200は、螺旋形に巻き取るまたは巻き出される表示パネル100の曲率値(または曲率半径)とマッチングする形状で実現して表示パネル100の背面全体に配置することもできる。
【0331】
図30Cを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動装置200は、使用者の手首に巻く「C」字型に曲がった表示パネル100を有するウェアラブルディスプレイ装置に適用することができる。一例として、振動装置200は、「C」字型に曲がった表示パネル100の曲率値(または曲率半径)を有する形状で実現することができる。例えば、振動装置200は、表示パネル100の背面に一定の間隔で配置することができる。他の実施例として、振動装置200は、「C」字型に曲がった表示パネル100の曲率値(または曲率半径)とマッチングする形状で実現して、表示パネル100の背面全体に配置することもできる。
【0332】
本明細書の実施例による振動装置は、ディスプレイ装置に配置する振動装置に適用することができる。本明細書の実施例によるディスプレイ装置は、モバイルデバイス、映像電話器、スマートウォッチ(smart watch)、ウォッチフォン(watch phone)、ウェアラブル機器(wearable apparatus)、フォルダブル機器(foldable apparatus)、ローラブル機器(rollable apparatus)、ベンダブル機器(bendable apparatus)、フレキシブル機器(flexible apparatus)、カーブ・ド・機器(curved apparatus)、電子手帳、電子ブック、PMP(portable multimedia player)、PDA(personal digital assistant)、MP3プレーヤー、モバイル医療機器、デスクトップPC(desktop PC)、ラップトップPC(laptop PC)、ネットブックコンピュータ(netbook computer)、ワークステーション、(workstation)、ナビゲーション、車両用ナビゲーション、車両用ディスプレイ装置、劇場用装置、劇場用ディスプレイ装置、テレビ、ウオールペーパー(wallpaper)機器、サイネージ(signage)機器、ゲーム機器、ノートパソコン、モニター、カメラ、ビデオカメラ、および家電機器などに適用することができる。また、本明細書の実施例による振動装置は、有機発光照明装置または無機発光照明装置に適用することができる。振動装置を照明装置に適用する場合、照明およびスピーカーの役割をすることができる。また、本明細書のディスプレイ装置をモバイルデバイスなどに適用する場合、スピーカー、レシーバー、およびハプティックの中の1つ以上の役割をすることができるが、これに限定されるものではない。
【0333】
本明細書の実施例によるフレキシブルケーブルは、以下のように説明することができる。
【0334】
本明細書のいくつかの実施例に係るフレキシブルケーブルは、端子部を有するベース部材、ベース部材上に配置された複数の電導性ラインを有する導電体層、およびベース部材上に配置され、導電体層を覆って端子部から複数の電導性ラインそれぞれの一側部を露出させる保護層を含み、複数の電導性ラインのそれぞれの長さは、ベース部材の長さより長いことがあり得る。
【0335】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の電導性ラインそれぞれは、ベース部材の側面を通り外部に突出することができる。
【0336】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の電導性ラインそれぞれの突出長さは、端子部の長さより長いことがあり得る。
【0337】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の電導性ラインそれぞれは、ベース部材上に配置された第1ライン、およびベース部材の側面から外部に延長した第2ラインを含むことができる。
【0338】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の電導性ラインそれぞれの第2ライン上に配置された支持体をさらに含み、支持体は、第2ラインの一部分を覆うことができる。
【0339】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の電導性ラインそれぞれの第2ラインが、互いに離隔した複数のストラップを含み、支持体は、複数のストラップを共通して囲むことができる。
【0340】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の電導性ラインそれぞれの第2ライン中の一部の第2ラインを支持する第1ライン支持、および複数の電導性ラインそれぞれの第2ライン中の残りの第2ラインを支持する第2ライン支持部をさらに含むことができる。
【0341】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1ライン支持部は、ベース部材から延長して、一部の第2ラインの背面を支持し、第2ライン支持部は、残りの第2ラインの前面と側面を包むことができる。
【0342】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の電導性ラインのそれぞれは、第1方向と並行するベース部材上に配置された第1ライン、第1方向に沿って第1ラインからベース部材の外部に延長した第2ライン、第1方向と交差する第2方向と並行する、第2ラインから突出した第3ラインを含むことができる。
【0343】
本明細書の実施例による振動装置は、以下のように説明することができる。
【0344】
本明細書のいくつかの実施例に係る振動装置は、振動層、振動層の第1面に配置された第1電極層、および振動層の第1面とは反対の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、および振動構造物の第1電極層と第2電極層のそれぞれに電気的に連結したフレキシブルケーブルを含むことができる。
【0345】
本明細書のいくつかの実施例によると、フレキシブルケーブルは、振動構造物の第1電極層と第2電極層のそれぞれに電気的に連結した複数の電導性ラインを含み、複数の電導性ライン中の一部は、振動構造物の第1電極層と電気的に連結し、複数の電導性ライン中の残りは、振動構造物の第2電極層と電気的に連結することができる。
【0346】
本明細書のいくつかの実施例によると、フレキシブルケーブルは、端子部を有する胴体部、胴体部から突出した複数のフィンガーラインを含み、複数のフィンガーライン中の一部は、振動構造物の第1電極層と電気的に連結し、複数のフィンガーライン中の残りは、振動構造物の第2電極層と電気的に連結することができる。
【0347】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数のフィンガーラインのそれぞれの突出長さは、端子部の長さよりも長いことがあり得る。
【0348】
本明細書のいくつかの実施例によると、フレキシブルケーブルは、端子部を有するベース部材、ベース部材上に配置されてベース部材の側面を通り外部に延長した複数の電導性ラインを有する導電体層、およびベース部材上に配置されて導電体層を覆って端子部から複数の電導性ラインそれぞれの一側部を露出させる保護層を含み、複数の電導性ライン中の一部は、振動構造物の第1電極層と電気的に連結し、複数の電導性ライン中の残りは、振動構造物の第2電極層と電気的に連結することができる。
【0349】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の電導性ラインそれぞれの延長長さは、端子部の長さよりも長いことがあり得る。
【0350】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の電導性ラインそれぞれは、第1方向と並行するベース部材上に配置された第1ライン、第1方向に沿って第1ラインからベース部材の側面外部に延長した第2ラインを含み、複数の電導性ラインそれぞれの第2ライン中の一部の第2ラインは、振動構造物の第1電極層と電気的に連結し、複数の電導性ラインそれぞれの第2ライン中の残りの第2ラインは、振動構造物の第2電極層と電気的に連結することができる。
【0351】
本明細書のいくつかの実施例によると、フレキシブルケーブルは、複数の電導性ラインそれぞれの第2ライン上に配置された支持体をさらに含み、支持体は、第2ラインの一部分を覆うことができる。
【0352】
本明細書のいくつかの実施例によると、フレキシブルケーブルは、複数の電導性ラインそれぞれの第2ラインが、互いに離隔した複数のストラップを含み、支持体は、複数のストラップを共通して囲むことができる。
【0353】
本明細書のいくつかの実施例によると、フレキシブルケーブルは、複数の電導性ラインそれぞれの第2ライン中の一部の第2ラインを支持する第1ライン支持部、および複数の電導性ラインのそれぞれの第2ライン中の残りの第2ラインを支持する第2ライン支持部をさらに含むことができる。
【0354】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1ライン支持部は、ベース部材から延長して一部の第2ラインの背面を支持し、第2ライン支持部は、残りの第2ラインの前面および側面の1つ以上を包むことができる。
【0355】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の電導性ラインそれぞれは、第1方向と交差する第2方向と並行する、第2ラインから突出した少なくとも1つの第3ラインをさらに含み、複数の電導性ラインそれぞれの第2ライン中の一部の第2ラインから突出した少なくとも1つの第3ラインは、振動構造物の第1電極層と電気的に連結し、複数の電導性ラインそれぞれの第2ライン中の残りの第2ラインから突出した少なくとも1つの第3ラインは、振動構造物の第2電極層と電気的に連結することができる。
【0356】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動構造物は、第1方向および第1方向と交差する第2方向に沿って互いに離隔した複数の振動モジュールを含み、複数の振動モジュールそれぞれは、振動層、第1電極層、および第2電極層を含み、フレキシブルケーブルは、複数の振動モジュールそれぞれの第1電極層と第2電極層に電気的に連結することができる。
【0357】
本明細書のいくつかの実施例によると、フレキシブルケーブルは、端子部を有する胴体部、および胴体部から突出した複数のフィンガーラインを含み、複数のフィンガーライン中の一部は、複数の振動モジュールの一部の振動モジュールの第1電極層と第2電極層のそれぞれと電気的に連結し、複数のフィンガーライン中の残りは、複数の振動モジュールの残りの部分の振動モジュールの第1電極層と第2電極層に電気的に連結することができる。
【0358】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動構造物は、第1方向に沿って互いに離隔した第1および第2振動モジュール、および第1方向と交差する第2方向に沿って第1および第2振動モジュールのそれぞれから離隔し、第1方向に沿って互いに離隔した第3および第4振動モジュールを含み、第1~第4振動モジュールのそれぞれは、振動層、第1電極層、および第2電極層を含み、フレキシブルケーブルは、第1~第4振動モジュールのそれぞれの第1電極層と第2電極層に電気的に連結することができる。本明細書のいくつかの実施例によると、第1および第2振動モジュールは、0.1mm以上3cm未満の離隔距離を有するように配置されることができる。本明細書のいくつかの実施例によると、第1および第2振動モジュールは、0.1mm以上5mm未満の離隔距離を有するように配置されることができる。
【0359】
本明細書のいくつかの実施例によると、フレキシブルケーブルは、第2方向に沿って配置され、第1および第3振動モジュールのそれぞれの第1電極層と電気的に連結した第1フィンガーライン、第2方向に沿って配置され、第1および第3振動モジュールのそれぞれの第2電極層と電気的に連結した第2フィンガーライン、第1フィンガーラインと第2フィンガーラインそれぞれから第1方向に沿って延長し、第1および第2振動モジュールのそれぞれの第1電極層と第2電極層に電気的に連結した第3-1ライン部、および第1フィンガーラインと第2フィンガーラインそれぞれから第1方向に沿って延長し、第3および第4振動モジュールのそれぞれの第1電極層と第2電極層に電気的に連結した第3-2ライン部を含むことができる。
【0360】
本明細書のいくつかの実施例に係る振動装置は、振動層、および振動層の第1面に配置された第1電極層、および振動層の第1面とは反対の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、振動構造物の第1面上に配置された第1保護部材;振動構造物の第2面上に配置された第2保護部材、および振動構造物の第1電極層と第1保護部材の間に配置された少なくとも1つの第1フィンガーライン、および振動構造物の第2電極層と第2保護部材の間に配置された少なくとも1つの第2フィンガーラインを含むフレキシブルケーブルを含むことができる。
【0361】
本明細書のいくつかの実施例によると、フレキシブルケーブルは、端子部を有する胴体部をさらに含み、少なくとも1つの第1フィンガーラインと少なくとも1つの第2フィンガーラインの各々は、端子部の長さより長い長さを有するように胴体部から突出することができる。
【0362】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動構造物の第1電極層と第1保護部材の間に配置され、少なくとも1つの第1フィンガーラインを覆う第1接着層、および振動構造物の第2電極層と第2保護部材の間に配置され、少なくとも1つの第2フィンガーラインを覆う第2接着層をさらに含むことができる。
【0363】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1保護部材および第2保護部材のいずれか1つは、金属材質からなることができる。
【0364】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動層は圧電特性を有する複数の無機物質部、および複数の無機物質部の間にある有機物質部を含むことができる。
【0365】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の無機物質部のそれぞれは、厚さ方向に沿った圧電変形係数が1000pC/N以上を有するか、および/または(PbA-BCB)((Mg1/3Nb2/3)a(Ni1/3Nb2/3)bZrcTid)O3の式を含み、式中のCは、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、およびバリウム(Ba)のいずれか1つであり、a+b+c+d=1、0.02≦B≦0.20、0.80≦AB≦0.98、0.05≦a≦0.25、0.05≦b≦0.25、0.10≦c≦0.50、0.10≦d≦0.50であり得る。
【0366】
本明細書の実施例によるディスプレイ装置は、以下のように説明することができる。
【0367】
本明細書のいくつかの実施例に係るディスプレイ装置は、映像を表示する表示パネルおよび表示パネルの背面に配置され、表示パネルを振動させる振動装置を含み、振動装置は、振動層、振動層の第1面に配置された第1電極層、および振動層の第1面とは反対の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、および振動構造物の第1電極層と第2電極層に電気的に連結したフレキシブルケーブルを含むことができる。
【0368】
本明細書のいくつかの実施例に係るディスプレイ装置は、映像を表示する表示パネル、および表示パネルの背面に配置され、表示パネルを振動させる振動装置を含み、振動装置は、振動層、および振動層の第1面に配置された第1電極層、および振動層の第1面とは反対の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、振動構造物の第1面上に配置された第1保護部材、振動構造物の第2面上に配置された第2保護部材、および振動構造物の第1電極層と第1保護部材の間に配置された少なくとも1つの第1フィンガーライン、および振動構造物の第2電極層と第2保護部材の間に配置された少なくとも1つの第2フィンガーラインを含むフレキシブルケーブルを含むことができる。
【0369】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動層は圧電特性を有する複数の無機物質部および複数の無機物質部の間にある有機物質部を含むことができる。
【0370】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の無機物質部それぞれは、厚さ方向に沿った圧電変形係数が1000pC/N以上を有するか、および/または(PbA-BCB)((Mg1/3Nb2/3)a(Ni1/3Nb2/3)bZrcTid)O3の式を含み、式中のCは、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、およびバリウム(Ba)のいずれか1つであり、a+b+c+d=1、0.02≦B≦0.20、0.80≦AB≦0.98、0.05≦a≦0.25、0.05≦b≦0.25、0.10≦c≦0.50、0.10≦d≦0.50であり得る。
【0371】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の無機物質部それぞれは、ライン形態、円形態、楕円形態、および多角形態のうちのいずれか1つの形態を有することができる。
【0372】
本明細書のいくつかの実施例によると、表示パネルは、映像を表示する表示領域と重畳する第1領域と第2領域を含み、振動装置は、第1領域に配置された第1振動装置、および第2領域に配置された第2振動装置を含み、第1振動装置と第2振動装置のそれぞれは、振動層、振動層の第1面に配置された第1電極層、および振動層の第1面とは反対の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、および振動構造物の第1電極層と第2電極層に電気的に連結したフレキシブルケーブルを含むことができる。
【0373】
本明細書のいくつかの実施例によると、表示パネルは、映像を表示する表示領域と重畳する第1領域と第2領域を含み、振動装置は、第1領域に配置された第1振動装置、および第2領域に配置された第2振動装置を含み、第1振動装置と第2振動装置のそれぞれは、振動層、および振動層の第1面に配置された第1電極層、および振動層の第1面とは反対の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、振動構造物の第1面上に配置された第1保護部材、振動構造物の第2面上に配置された第2保護部材、および振動構造物の第1電極層と第1保護部材の間に配置された少なくとも1つの第1フィンガーライン、および振動構造物の第2電極層と第2保護部材の間に配置された少なくとも1つの第2フィンガーラインを含むフレキシブルケーブルを含むことができる。
【0374】
本明細書のいくつかの実施例によると、表示パネルの背面に配置された支持部材、表示パネルの背面と支持部材の間に配置され、第1振動装置を囲む第1エンクロージャー、および表示パネルの背面と支持部材の間に配置され、第2振動装置を囲む第2エンクロージャーをさらに含むことができる。
【0375】
本明細書のいくつかの実施例によると、表示パネルは、映像を表示する表示領域と重畳する第1領域と第2領域を含み、振動装置は、第1領域に配置された第1振動装置、第2領域に配置された第2振動装置、第1振動装置と交互に第1領域に配置された第3振動装置、および第2振動装置と交互に第2領域に配置された第4振動装置をさらに含み、第1~第4振動装置のそれぞれは、振動層、振動層の第1面に配置された第1電極層、および振動層の第1面とは反対の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、および振動構造物の第1電極層と第2電極層に電気的に連結したフレキシブルケーブルを含むことができる。
【0376】
本明細書のいくつかの実施例によると、表示パネルは、映像を表示する表示領域と重畳する第1領域と第2領域を含み、振動装置は、第1領域に配置された第1振動装置、第2領域に配置された第2振動装置、第1振動装置と交互に第1領域に配置された第3振動装置、および第2振動装置と交互に第2領域に配置された第4振動装置をさらに含み、第1~第4振動装置のそれぞれは、振動層、および振動層の第1面に配置された第1電極層、および振動層の第1面とは反対の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、振動構造物の第1面上に配置された第1保護部材、振動構造物の第2面上に配置された第2保護部材、および振動構造物の第1電極層と第1保護部材の間に配置された少なくとも1つの第1フィンガーライン、および振動構造物の第2電極層と第2保護部材の間に配置された少なくとも1つの第2フィンガーラインを含むフレキシブルケーブルを含むことができる。
【0377】
本明細書のいくつかの実施例によると、表示パネルの背面に配置された支持部材、表示パネルの背面と支持部材の間に配置され、第1および第3振動装置を囲む第1エンクロージャー、および表示パネルの背面と支持部材の間に配置され、第2および第4振動装置を囲む第2エンクロージャーをさらに含むことができる。
【0378】
上述した本明細書の様々な例で説明した特徴、構造、効果などは、本明細書の少なくとも1つの例に含まれていて、必ずしも1つの例のみに限定されるものではない。さらに、本明細書の少なくとも1つの例で例示した特徴、構造、効果などは、本明細書の技術思想が属する分野の通常の知識を有する者によって、異なる例に対しても組み合わせ、または変形して実施可能である。したがって、このような組み合わせと変形に係る内容は、本明細書の技術の範囲または権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0379】
1:駆動体
1-1:第1駆動体
1-2:第2駆動体
1a:上部電極層
1b:下部電極層
1a1:第1上部電極層
1b1:第1下部電極層
1a2:第2上部電極層
1b2:第2下部電極層
11:ベース部材
11a:端子部
11s:ベース部材11の側面
13:導電体層
13a:第1ライン
13b:第2ライン
13c:第3ライン
13c1:第3-1ライン
13c2;第3-2ライン
13c-1:第3-1ライン部
13c-2:第3-2ライン部
13c11:第1-1翼ライン
13c12:第1-2翼ライン
13c21:第2-1翼ライン
13c22:第2-2翼ライン
13c31:第3-1翼ライン
13c32:第3-2翼ライン
13c41:第4-1翼ライン
13c42:第4-2翼ライン
13e:一側部
13p:パッド部
13s:ストラップ
13-1、13-2、13-3、13-4:電導性ライン
15:保護層
15a:開口部
17:支持体
17a:第1支持体
17b:第2支持体
19:ライン支持部
19a:第1ライン支持部
19b:第2ライン支持部
100:表示パネル
200:振動装置
200-1:第1振動装置
200-2:第2振動装置
200-3:第3振動装置
200-4:第4振動装置
210:振動構造物
210-1:第1振動アレイ
210-2:第2振動アレイ
210A、210B、210C、210D:振動モジュール
211:圧電層
211a:第1部分
211b:第2部分
213:第1電極層
215:第2電極層
230:フレキシブルケーブル
240:第1接着層
250:第1保護部材
260:第2接着層
270:第2保護部材
300:支持部材
400:パネル連結部材
600:パーティション
【手続補正書】
【提出日】2022-08-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動層、前記振動層の第1面に配置された第1電極層、および前記振動層の第1面とは反対の第2面に配置された第2電極層を含む振動構造物、並びに
前記振動構造物の前記第1電極層および前記第2電極層に電気的に連結されたフレキシブルケーブルを含む、振動装置であって、
前記フレキシブルケーブルが、
端子部を有する胴体部、
前記ベース部材上に配置されて前記振動構造物の前記第1電極層及び前記第2電極層と電気的に連結されるように構成された複数の電導性ラインを有する導電体層、および
前記ベース部材上に配置されて前記導電体層の少なくとも一部を覆って、前記端子部から前記複数の電導性ラインの少なくとも1つの一部分を露出させるように構成された保護層
を含み、
前記複数の電導性ラインの前記少なくとも1つの長さが、前記ベース部材の長さよりも長い、振動装置。
【請求項2】
前記第1電極層上の第1保護部材、
前記第2電極層上の第2保護部材、
前記第1電極層と前記第1保護部材の間に配置された第1接着層、および
前記第2電極層と前記第2保護部材の間に配置された第2接着層
をさらに含む、請求項1に記載の振動装置。
【請求項3】
前記振動装置が、前記第1接着層と前記第2接着層によって囲まれている、請求項2に記載の振動装置。
【請求項4】
前記複数の電導性ラインのそれぞれが、前記ベース部材の側面を通り外部に突出し、前記複数の電導性ラインのそれぞれの突出長さが、前記端子部の長さより長い、請求項1に記載の振動装置。
【請求項5】
前記複数の電導性ラインのそれぞれが、
前記ベース部材上の第1ライン、および
前記ベース部材の側面から外部に延長する第2ライン
を含む、請求項1に記載の振動装置。
【請求項6】
前記複数の電導性ラインのそれぞれの前記第2ラインが、互いに離隔した複数のストラップを含む、請求項5に記載の振動装置。
【請求項7】
前記フレキシブルケーブルが、前記複数の電導性ラインのうちの少なくとも1つの前記第2ライン上に配置された支持体をさらに含み、前記支持体は、前記第2ラインの一部を少なくとも部分的に囲む、請求項5に記載の振動装置。
【請求項8】
前記複数の電導性ラインのそれぞれの前記第2ラインが、互いに離隔した複数のストラップを含み、
前記第2ラインの少なくとも1つの上の前記支持体は、前記第2ラインの前記複数のストラップを共通して少なくとも部分的に囲む、請求項7に記載の振動装置。
【請求項9】
前記複数の電導性ラインの少なくとも1つが、
第1方向に並行する前記ベース部材にある第1ライン、
前記第1方向に沿って前記第1ラインから前記ベース部材の外部に延長する第2ライン、および
前記第1方向と交差する第2方向に並行する前記第2ラインから突出した第3ライン
を含む、請求項1に記載の振動装置。
【請求項10】
前記フレキシブルケーブルは、前記端子部を含む胴体部をさらに含み、前記複数の電導性ラインは、フィンガーラインを形成し、前記胴体部から突出する、請求項1に記載の振動装置。
【請求項11】
前記複数の電導性ラインのいくつかが、前記振動構造物の前記第1電極層に電気的に連結され、前記複数の電導性ラインの他の電導性ラインが、前記振動構造物の前記第2電極層に電気的に連結されている、請求項1に記載の振動装置。
【請求項12】
前記複数の電導性ラインの少なくとも1つが、第1方向と交差する第2方向に並行する前記第2ラインから突出した少なくとも1つの第3ラインをさらに含み、
前記複数の電導性ラインの前記第2ラインのいくつかから突出した少なくとも1つの第3ラインは、前記振動構造物の前記第1電極層と電気的に連結され、
前記複数の電導性ラインの前記第2ラインの他の第2ラインから突出した少なくとも1つの第3ラインは、前記振動構造物の前記第2電極層と電気的に連結されている、請求項5に記載の振動装置。
【請求項13】
前記振動構造物が、第1方向および/または前記第1方向と交差する第2方向に沿って互いに離隔した複数の振動モジュールを含み、
前記複数の振動モジュールのそれぞれは、前記振動層、前記第1電極層、および前記第2電極層を含み、
前記フレキシブルケーブルは、前記複数の振動モジュールのそれぞれの前記第1電極層と前記第2電極層に電気的に連結されている、請求項1に記載の振動装置。
【請求項14】
前記複数の振動モジュールのそれぞれの前記第1電極層上の第1保護部材、
前記複数の振動モジュールのそれぞれの前記第2電極層上の第2保護部材、
前記複数の振動モジュールのそれぞれの前記第1電極層と前記第1保護部材の間に配置された第1接着層、および
前記複数の振動モジュールのそれぞれの前記第2電極層と前記第2保護部材の間に配置された第2接着層
をさらに含む、請求項13に記載の振動装置。
【請求項15】
前記複数の振動モジュールのそれぞれが、前記第1接着層と前記第2接着層によって囲まれている、請求項14に記載の振動装置。
【請求項16】
前記振動構造物が、第1方向に沿って互いに離隔した第1振動モジュールおよび第2振動モジュールを含み、
前記第1および第2振動モジュールが、前記振動層、前記第1電極層、および前記第2電極層を含み、
前記フレキシブルケーブルの前記複数の電導性ラインのそれぞれが、前記第1および第2振動モジュールのそれぞれの前記第1電極層と前記第2電極層とに電気的に連結されている、請求項1に記載の振動装置。
【請求項17】
前記第1および第2振動モジュールは、0.1mm以上3cm未満の離隔距離を有するように配置される、請求項16に記載の振動装置。
【請求項18】
前記第1および第2振動モジュールは、0.1mm以上5mm未満の離隔距離を有するように配置される、請求項16に記載の振動装置。
【請求項19】
前記複数の電導性ラインのそれぞれが、互いに離隔した複数のストラップを含む、請求項16に記載の振動装置。
【請求項20】
前記第1および第2振動モジュールのそれぞれの前記第1電極層上の第1保護部材、
前記第1および第2振動モジュールのそれぞれの前記第2電極層上の第2保護部材、
前記第1および第2振動モジュールのそれぞれの前記第1電極層と前記第1保護部材の間に配置された第1接着層、および
前記第1および第2振動モジュールのそれぞれの前記第2電極層と前記第2保護部材の間に配置された第2接着層
をさらに含む、請求項16に記載の振動装置。
【請求項21】
前記第1および第2振動モジュールのそれぞれが、前記第1接着層と前記第2接着層によって囲まれている、請求項20に記載の振動装置。
【請求項22】
前記振動層が、
圧電特性を有する複数の無機物質部、および
前記複数の無機物質部間にある有機物質部
を含む、請求項1から21のいずれか一項に記載の振動装置。
【請求項23】
前記振動層が、厚さ方向に1000pC/N以上の圧電変形係数を有するか、
または、
(PbA-BCB)((Mg1/3Nb2/3)a(Ni1/3Nb2/3)bZrcTid)O3の式を含み、
前記式中のCは、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、およびバリウム(Ba)のいずれか1つであり、
a+b+c+d=1であり、
0.02≦B≦0.20であり、
0.80≦A-B≦0.98であり、
0.05≦a≦0.25であり、
0.05≦b≦0.25であり、
0.10≦c≦0.50であり、
0.10≦d≦0.50である、請求項22に記載の振動装置。
【請求項24】
ディスプレイ装置であって、
映像を表示するように構成された表示パネル、および
前記表示パネルの背面に配置され、前記表示パネルを振動させる、請求項1から23のいずれか一項に記載の振動装置
を含む、ディスプレイ装置。