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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023122504
(43)【公開日】2023-09-01
(54)【発明の名称】ファスナーカバー
(51)【国際特許分類】
   A44B 19/26 20060101AFI20230825BHJP
   A44B 19/02 20060101ALI20230825BHJP
【FI】
A44B19/26
A44B19/02
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022038650
(22)【出願日】2022-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】522098024
【氏名又は名称】明治 歩
(71)【出願人】
【識別番号】522098035
【氏名又は名称】松野 匠真
(71)【出願人】
【識別番号】522098046
【氏名又は名称】林 慧里花
(71)【出願人】
【識別番号】522098057
【氏名又は名称】横田 大河
(71)【出願人】
【識別番号】522098068
【氏名又は名称】谷口 倖太朗
(72)【発明者】
【氏名】明治 歩
(72)【発明者】
【氏名】松野 匠真
(72)【発明者】
【氏名】林 慧里花
(72)【発明者】
【氏名】谷口 倖太朗
(72)【発明者】
【氏名】横田 大河
【テーマコード(参考)】
3B098
【Fターム(参考)】
3B098AA01
3B098AB01
3B098CA01
3B098CB01
3B098CC12
3B098CC27
3B098FA20
(57)【要約】
【課題】布地を巻き込んでしまうのを阻止し、スムーズにスライドされるようにファスナーのスライダーに取り付けられるファスナーカバーを提供する。
【解決手段】ファスナーカバー1は、ファスナーを表面から挟み、引手を通す孔および開口部分を有する部品A10と、ファスナーを裏面から挟む部品B20と、部品A10に取り付けられる磁石A20Mと、部品B20に取り付けられる磁石B20Mであり、開口部分を通って磁石A10Mの隣に位置する磁石B20Mと、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファスナーを表面から挟み、引手を通す孔および開口部分を有する部品Aと、
ファスナーを裏面から挟む部品Bと、
部品Aに取り付けられる磁石Aと、
部品Bに取り付けられる磁石Bであり、開口部分を通って磁石Aの隣に位置する磁石Bと、
を備えたことを特徴とするファスナーカバー.
【請求項2】
磁石Aおよび磁石Bは、部品Aおよび部品Bの上止側の部分に取り付けられるものである、
請求項1に記載のファスナーカバー。
【請求項3】
前記部品Bは、前記開口部分を通る突起であり、前記磁石Bが取り付けられる突起を有し、
前記部品Aは、前記部品Bの突起の隣に位置する突起であり、前記磁石Aが取り付けられる突起を有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のファスナーカバー。
【請求項4】
磁石Aおよび磁石Bは「ネオジム磁石」である、
請求項1~3のいずれか1項に記載のファスナーカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファスナーカバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ファスナーを上げる際、ファスナーのスライダーが裏地を巻き込んでしまうと上下されなくなってしまう。図を用いて説明すると、例えば図6に示すように、裏地(布地)とスライダーの間に生じた隙間から、裏地(布地)が巻き込まれてしまう。
【0003】
ファスナーの巻き込みを防ぐ技術を検索した結果,特許文献1が確認されていた.この文献1は,履物や衣類等のファスナーとスライダーの係合部分、スライダーと引き手の連結部分、ファスナーの閉鎖側終端部に衣類が引っ掛かることを確実に防止でき、履物や衣類等への着脱を容易に行うことができるファスナーカバーが記載されている.
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3088112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし,この特許文献1に記載されているファスナーカバーの場合,ファスナーの終端部での巻き込みは防ぐことができるものの,開閉時での巻き込みを防ぐことができない.また既製品に取り付ける際,既製品に直接部品を縫い付ける必要がある.
【0006】
よって、本発明は、布地を巻き込んでしまうのを阻止し、スムーズにスライドされるようにファスナーのスライダーに取り付けられるファスナーカバーを開発することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のファスナーカバーは、ファスナーを表面から挟み、引手を通す孔および開口部分を有する部品Aと、
ファスナーを裏面から挟む部品Bと、
部品Aに取り付けられる磁石Aと、
部品Bに取り付けられる磁石Bであり、開口部分を通って磁石Aの隣に位置する磁石Bと、
を備えたことを特徴とする.
【0008】
また,磁石Aおよび磁石Bは、部品Aおよび部品Bの上止側の部分に取り付けられることが好ましい。
【0009】
また、部品Bは、開口部分を通る突起であり、磁石Bが取り付けられる突起を有し、部品Aは、部品Bの突起の隣に位置する突起であり、磁石Aが取り付けられる突起を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
また,磁石Aおよび磁石Bはネオジウム磁石であることが好ましい.
【0011】
このような構成とすることで、部品Aと部品Bにそれぞれに取り付けられた磁石Aと磁石Bがくっつくことで、部品Aと部品Bがファスナーが設けられた布地を挟んでしっかりと密着し、布地とスライダーの間に隙間が生じなくなるため、布地を巻き込んでしまうのを阻止することができる。また、ファスナースムーズにスライドされるように本発明のファスナーカバーをスライダーに取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態に係るファスナーカバーの斜視図である。
図2】部品Aおよび部品Bの斜視図である。
図3】部品Aを構成するパーツを説明する図である。
図4】部品Bを構成するパーツを説明する図である。
図5】本発明の実施の形態に係るファスナーカバーの使用例を説明する図である。
図6】従来のファスナーカバーの課題を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係るファスナーカバーである。
【0014】
また、ファスナーカバー1は、図2に示すように、部品A10と部品B20の二つの部品に分かれている。そして、図5に示すように、この二つの部品でファスナーの引手30を挟みこみ使用する。
【0015】
図2,3に示すように、部品A10は、平板101と、磁石Aが取り付けられる突起102と、側面部分103のパーツから構成される。平板101は、いわゆる土台パーツである。また、突起102は、図2に示すように平板101に垂直に設けられる。なお、突起102には孔10Hが空いており、ここに磁石Aが取り付けられる。
【0016】
一方、図2,3に示すように、部品B20は、平板201と、磁石Bが取り付けられる突起202と、側面部分203のパーツから構成される。平板201は、平板101と同じでいわゆる土台パーツである。また、突起202は、図2に示すように平板201に垂直に設けられる。なお、突起202には孔20Hが空いており、ここに磁石Bが取り付けられる。
【0017】
また、部品A10には、引手を通す孔10Pが設けられている。図2に示す例において、孔10Pは十字の形となっている。ここに、ファスナーの引手30が通される。
【0018】
さらに、部品A10には、部品B20の突起202を通す孔10Aが設けられている。これにより、部品A10と部品B20を合体させると、突起102の隣に突起202が位置するようになる。つまり、図1に示すように、突起102の孔10Hに取り付けられる磁石A10Mと、突起202の孔20Hに取り付けられる磁石B20Mが、隣同士に位置する。
要するに、部品A10と部品B20を合体させた時、突起102と突起202がずれないように、向き合う形になればよい。
【0019】
なお、部品A10および部品B20に側面部分103および側面部分203を設けることで、部品A10および部品B20に左右から布地が侵入することを防ぐことができる。
【0020】
上述した部品A10および部品B20のパーツは、例えばアクリル板をレーザーカッターで加工することにより製作することができる。また、それぞれのパーツは接着剤で接着できる。このように、本発明のファスナーカバーは、安い製作費で製作することができる。
【0021】
また、磁石Aおよび磁石Bには、ネオジム磁石を採用することができる。ネオジム磁石は特に磁力が強いため、部品Aと部品Bをしっかりと密着させることができる。
【0022】
また、磁石Aおよび磁石Bは、部品A10および部品B20の上止側(図5における上側)の部分に取り付けられることが好ましく、こうすることで、ファスナーが開閉する部分のところ(部品A10および部品B20におけるファスナーが開閉する側)を、しっかりと密着させることができる。
【0023】
試験用に、基準となるファスナーとして「YKKフラットニットファスナー止め(25FK)20cm 580.黒(H)_6b_」を用いた。このファスナーに本発明のファスナーカバーを取付け、ファスナー開閉時に布の巻き込みを防ぐことができるか確認した。試験結果は良好であり、布を巻き込むことはなかった。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明のファスナーカバーは、販売されているファスナーが付いた既製品に取り付けることができるため、産業上有用である。
【符号の説明】
【0025】
1 ファスナーカバー
10 部品A
101 平板
102 突起
103 側面部分
10M 磁石A
10H 磁石Aが取り付けられる孔
10A 突起202を通す孔
10P 手を通す孔
20 部品B
201 平板
202 突起
203 側面部分
20M 磁石B
20H 磁石Bが取り付けられる孔
30 ファスナーの引手
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-11-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファスナーを表面から挟み、引手を通す孔および開口部分を有する部品Aであり、平板と側面部分とで構成される部品Aと、
前記ファスナーを裏面から挟む部品Bであり、平板と側面部分とで構成される部品Bと、
前記部品Aに取り付けられる磁石Aと、
前記部品Bに取り付けられる磁石Bであり、前記開口部分を通って前記磁石Aの隣に位置する磁石Bと、
を備え
前記部品Bは、前記開口部分を通る突起であり、前記磁石Bが取り付けられる突起を有し、
前記部品Aは、前記部品Bの突起の隣に位置する突起であり、前記磁石Aが取り付けられる突起を有し、
かつ、ファスナーを表面から挟む前記部品Aと、当該ファスナーを裏面から挟む前記部品Bとが、前記磁石Aおよび前記磁石Bの磁力のみで、当該ファスナーが設けられた布地を挟んで密着していることを特徴とするファスナーカバー。
【請求項2】
前記引手を通す孔および前記開口部分は、前記引手を通す孔から出た引手を摘まんでファスナーを開閉するときにファスナーカバーが移動するラインに沿って並んで前記部品Aに設けられており、
前記磁石Aおよび前記磁石Bが取り付けられたそれぞれの前記突起が通る前記開口部分は、前記ファスナーカバーが移動するラインにおいて、ファスナーを閉じる方向側に設けられているものである、
請求項1に記載のファスナーカバー。
【請求項3】
前記磁石Aおよび前記磁石Bはネオジム磁石である、
請求項1または2に記載のファスナーカバー。