IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝メディカルシステムズ株式会社の特許一覧

特開2023-128042換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置
<>
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図1
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図2
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図3
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図4
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図5
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図6
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図7
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図8
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図9
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図10
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図11
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図12
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図13
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図14
  • 特開-換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128042
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/055 20060101AFI20230907BHJP
【FI】
A61B5/055 390
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022032092
(22)【出願日】2022-03-02
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001380
【氏名又は名称】弁理士法人東京国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山中 正昭
【テーマコード(参考)】
4C096
【Fターム(参考)】
4C096AB47
4C096AD18
4C096AD19
4C096EB05
4C096FC02
4C096FC04
4C096FC20
(57)【要約】
【課題】患者が換気ファンから受ける騒音被害を抑えつつ、検査室内を換気すること。
【解決手段】実施形態に係る換気制御装置は、取得部と、判断部と、ファン制御部とを有する。取得部は、撮像装置が配置される検査室における患者の滞在状況を判断するためのトリガ情報を取得する。判断部は、取得部によって取得されたトリガ情報に基づいて滞在状況を判断する。ファン制御部は、滞在状況に基づいて、検査室の壁に設けられ検査室内の空気を室外に送風するための換気ファンの動作を制御する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置が配置される検査室における患者の滞在状況を判断するためのトリガ情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記トリガ情報に基づいて前記滞在状況を判断する判断部と、
前記滞在状況に基づいて、前記検査室の壁に設けられ検査室内の空気を室外に送風するための換気ファンの動作を制御するファン制御部と、
を有する換気制御装置。
【請求項2】
前記ファン制御部は、
前記判断部によって前記滞在状況が滞在中に切り替わったと判断された場合に前記換気ファンの動作を停止させる一方で、前記判断部によって前記滞在状況が退去中に切り替わったと判断された場合に前記換気ファンの動作を開始させる、
請求項1に記載の換気制御装置。
【請求項3】
前記ファン制御部は、
前記判断部によって前記滞在状況が滞在中に切り替わったと判断された場合に前記換気ファンの回転速度を遅くする一方で、前記判断部によって前記滞在状況が退去中に切り替わったと判断された場合に前記換気ファンの回転速度を速くする、
請求項1に記載の換気制御装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記撮像装置の寝台から、前記トリガ情報として、前記撮像装置の寝台天板の最上位位置への上昇を開始したという天板上昇情報を取得する一方で、前記撮像装置の寝台天板の最上位位置からの下降を開始したという天板下降情報を取得し、
前記判断部は、前記天板上昇情報が取得された場合には前記滞在状況が前記滞在中に切り替わったと判断する一方で、前記天板下降情報が取得された場合には前記滞在状況が前記退去中に切り替わったと判断する、
請求項2又は3に記載の換気制御装置。
【請求項5】
前記取得部は、前記トリガ情報として、出入口扉が閉じたという扉閉情報を取得する一方で、前記出入口扉が開いたという扉開情報を取得し、
前記判断部は、前記扉閉情報が取得された場合には前記滞在状況が前記滞在中に切り替わったと判断する一方で、前記扉開情報が取得された場合には前記滞在状況が前記退去中に切り替わったと判断する、
請求項2又は3に記載の換気制御装置。
【請求項6】
前記取得部は、操作者が操作する入力部から、前記トリガ情報として、前記換気ファンが動作する時間情報、又は、前記換気ファンの回転速度を速くする時間情報を取得し、
前記判断部は、前記時間情報が取得された場合には前記滞在状況が前記退去中に切り替わったと判断する一方で、前記時間情報を取得したタイミングから前記時間情報が示す時間が経過したタイミングで前記滞在状況が前記滞在中に切り替わったと判断する、
請求項2乃至5のいずれか一項に記載の換気制御装置。
【請求項7】
前記ファン制御部は、前記滞在状況が前記退去中である間に、撮像中の前記患者の位置に送風するような向きで配置される送風ファンからの送風が前記換気ファン側に向かうように前記送風ファンの動作及び回転方向を制御する、
請求項2乃至6のいずれか一項に記載の換気制御装置。
【請求項8】
前記ファン制御部は、前記滞在状況が前記滞在中である間に、前記送風ファンの動作を停止させる、
請求項7に記載の換気制御装置。
【請求項9】
前記取得部は、前記撮像装置と、前記撮像装置の動作を制御して医用画像データを生成する画像生成部とを備える医用画像診断装置から前記トリガ情報を取得する、
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の換気制御装置。
【請求項10】
撮像装置と、
前記撮像装置の動作を制御して医用画像データを生成する画像生成部と、
前記撮像装置が配置される検査室における患者の滞在状況を判断するためのトリガ情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記トリガ情報に基づいて前記滞在状況を判断する判断部と、
前記滞在状況に基づいて、前記検査室の壁に設けられ検査室内の空気を室外に送風するための換気ファンの動作を制御するファン制御部と、
を有する医用画像診断装置。
【請求項11】
磁石架台及び寝台を備えた撮像装置と、
前記撮像装置の動作を制御してMR画像データを生成する画像生成部と、
前記撮像装置が配置される検査室における患者の滞在状況を判断するためのトリガ情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記トリガ情報に基づいて前記滞在状況を判断する判断部と、
前記滞在状況に基づいて、前記検査室の壁に設けられ検査室内の空気を室外に送風するための換気ファンの動作を制御するファン制御部と、
を有する、
磁気共鳴イメージング装置。
【請求項12】
前記ファン制御部は、前記換気ファンとして、ヘリウム排気ファンの動作を制御する、
請求項11に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、換気制御装置、医用画像診断装置、及び磁気共鳴イメージング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置は、磁石架台を備え、磁石架台による静磁場中に置かれた被検体の原子核スピンをラーモア周波数の高周波(RF:Radio Frequency)信号で励起し、励起に伴って被検体から発生する磁気共鳴信号(MR(Magnetic Resonance)信号)を再構成して画像を生成する撮像装置である。磁気共鳴イメージング装置では、被検体からの磁気共鳴信号を非侵襲で収集することができる。
【0003】
MRI装置の磁石架台は、通常、シールドルームとしての検査室に配置される。磁石架台には換気ファンは取り付けられていない。また、磁石の冷却媒体として使用している液体ヘリウムが検査室に充満したときに備えて、検査室の壁にヘリウム排気ファンが取り付けられている。ヘリウム排気ファンは、常時動作しているわけではなく、ヘリウムガスが充満したときにのみ動作するようになっている。
【0004】
近年、感染症の患者の撮像を行った場合、ウィルス(例えば、コロナウィルス)などが検査室、特に患者が入る磁石架台内に残存してしまう可能性がある。検査室には換気機能が無いので、ウィルス等などの病原体が検査室内に残ってしまい、次の患者に感染してしまう虞がある。また、感染症は判別が難しく症状が出ない人が居るので、感染していることを自覚しないまま病原体を検査室内にまき散らし、次の患者を感染させてしまう虞もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5-188975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、患者が換気ファンから受ける騒音被害を抑えつつ、検査室内を換気することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を、他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る換気制御装置は、取得部と、判断部と、ファン制御部とを有する。取得部は、撮像装置が配置される検査室における患者の滞在状況を判断するためのトリガ情報を取得する。判断部は、取得部によって取得されたトリガ情報に基づいて滞在状況を判断する。ファン制御部は、滞在状況に基づいて、検査室の壁に設けられ検査室内の空気を室外に送風するための換気ファンの動作を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態に係る換気制御装置を備えたMRI装置の全体構成を示すブロック図。
図2図2は、第1の実施形態に係る換気制御装置を備えたMRI装置の機能を示すブロック図。
図3図3は、第1の実施形態に係る換気制御装置を備えたMRI装置において、トリガ情報と患者の滞在状況との関係を示す図。
図4図4は、第1の実施形態に係る換気制御装置を備えたMRI装置の撮像装置が配置される検査室のレイアウトの一例を示す上面図。
図5図5は、検査室の壁に出入口扉が設けられ、患者の滞在中に換気ファンが動作している場合における空気の流れを示す上面図。
図6図6は、検査室の壁に出入口扉が設けられ、患者の滞在中に換気ファンが動作している場合における空気の流れを示す上面図。
図7図7は、第1の実施形態に係る換気制御装置を備えたMRI装置の動作をフローチャートとして示す図。
図8図8は、第1の実施形態に係る換気制御装置を備えたMRI装置の動作をフローチャートとして示す図。
図9図9は、第1の実施形態に係る換気制御装置を備えたMRI装置の第1変形例において、トリガ情報と患者の滞在状況との関係を示す図。
図10図10は、第1の実施形態に係る換気制御装置を備えたMRI装置の第1変形例の動作をフローチャートとして示す図。
図11図11は、第1の実施形態に係る換気制御装置を備えたMRI装置の第1変形例の動作をフローチャートとして示す図。
図12図12は、第1の実施形態に係る換気制御装置を備えたMRI装置の第2変形例において、トリガ情報と患者の滞在状況との関係を示す図。
図13図13は、第1の実施形態に係る換気制御装置を備えたMRI装置の第3変形例を説明するための検査室のレイアウトを示す上面図。
図14図14は、第2の実施形態に係る換気制御装置を含む医用システムの構成の一例を示す概略図。
図15図15は、第2の実施形態に係る換気制御装置の機能を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、換気制御装置、医用画像診断装置、及びMRI装置の実施形態について詳細に説明する。
【0010】
実施形態に係る換気制御装置は、医用画像診断装置(モダリティとも呼ばれる)の一部として設けられる(第1の実施形態)。又は、実施形態に係る換気制御装置は、医用画像診断装置の外部に設けられ、医用画像診断装置に通信可能に接続される(第2の実施形態)。
【0011】
また、医用画像診断装置は、診断用の医用画像データを生成する装置であり、その一部である撮像装置が、被検体が検査時に滞在する検査室(「撮影室」とも呼ばれる)に設けられるものである。医用画像診断装置としては、MRI装置、超音波診断装置、X線診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、核医学診断装置などが挙げられる。以下、医用画像診断装置がMRI装置である場合について説明するが、その場合に限定されるものではない。
【0012】
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る換気制御装置は、医用画像診断装置としてのMRI装置の一部を構成するものである。
【0013】
図1は、第1の実施形態に係る換気制御装置を備えたMRI装置の全体構成を示すブロック図である。
【0014】
図1は、第1の実施形態に係る換気制御装置を備えたMRI装置1を示す。MRI装置1は、磁石架台10と、ローカルコイル20と、寝台30と、制御キャビネット40と、画像処理装置(例えば、コンソール)50などを備える。磁石架台10と、ローカルコイル20と、寝台30とは、撮像装置Iを構成する。撮像装置I、すなわち、磁石架台10と、ローカルコイル20と、寝台30とは、通常、シールドルームとしての検査室に配置される。一方、制御キャビネット40は、例えば、機械室と呼ばれる部屋に配置され、コンソール50は操作室に配置される。
【0015】
図1において、MRI装置1が、被検体、例えば患者Uの頭部側から磁石架台10に挿入される方式(Head First)を採用する場合について図示するがその場合に限定されるものではない。例えば、MRI装置1は、患者Uの足部側から磁石架台10に挿入される方式(Foot First or Feet First)を採用してもよい。
【0016】
磁石架台10は、静磁場磁石11と、傾斜磁場コイル12と、WB(Whole Body)コイル13などを備える。磁石架台10の静磁場磁石11は、磁石が円筒形状の磁石構造であるトンネルタイプと、撮像空間を挟んで上下に一対の磁石が配置された開放型(オープン型)とに大別される。ここでは、静磁場磁石11がトンネル型である場合について説明するが、その場合に限定されるものではない。
【0017】
静磁場磁石11は、概略円筒形状をなしており、患者Uが搬送されるボア内に静磁場を発生する。ボアとは、磁石架台10の円筒内部の空間のことである。静磁場磁石11は、例えば、液体ヘリウムを保持するための筐体と、液体ヘリウムを極低温に冷却するための冷凍機と、筐体内部の超伝導コイルとによって構成される。なお、静磁場磁石11は、永久磁石によって構成されてもよい。以下、静磁場磁石11が、超伝導コイルを有する場合について説明する。
【0018】
静磁場磁石11は、超伝導コイルを内蔵し、液体ヘリウムによって超伝導コイルが極低温に冷却されている。静磁場磁石11は、励磁モードにおいて静磁場電源から供給される電流を超伝導コイルに印加することで静磁場を発生する。その後、永久電流モードに移行すると、静磁場電源は切り離される。一旦永久電流モードに移行すると、静磁場磁石11は、長時間、例えば1年以上に亘って、静磁場を発生し続ける。
【0019】
傾斜磁場コイル12は、静磁場磁石11と同様に概略円筒形状をなし、静磁場磁石11の内側に設置される。傾斜磁場コイル12は、後述する傾斜磁場電源41から供給される電流(電力)により傾斜磁場を発生し患者Uに印加する。傾斜磁場コイル12は、X軸方向について傾斜磁場を発生させるXchコイルと、Y軸方向について傾斜磁場を発生させるYchコイルと、Z軸方向の傾斜磁場を発生させるZchコイルとを備える。ここで、Z軸方向は静磁場に沿った方向、Y軸方向は垂直方向、X軸方向はZ軸とY軸それぞれに直交する方向である。
【0020】
ここで、傾斜磁場の生成に伴って発生する渦電流により発生する渦磁場がイメージングの妨げとなることから、傾斜磁場コイル12として、例えば、渦電流の低減を目的としたASGC(Actively Shielded Gradient Coil)が用いられてもよい。ASGCは、X軸、Y軸、及びZ軸方向の各傾斜磁場をそれぞれ形成するためのメインコイルの外側に、漏れ磁場を抑制するためのシールドコイルを設けた傾斜磁場コイルである。
【0021】
WBコイル13は、全身用コイルとも呼ばれ、傾斜磁場コイル12の内側に患者Uを取り囲むように概略円筒形状に設置されている。WBコイル13は、送信コイルとして機能する。つまり、WBコイル13は、後述するRF送信器42から伝送されたRFパルス信号に従ってRFパルスを患者Uに向けて送信する。一方、WBコイル13は、RFパルスを送信する送信コイルとしての機能に加え、受信コイルとしての機能を備える場合もある。その場合、WBコイル13は、受信コイルとして、原子核の励起によって患者Uから放出されるMR信号を受信する。なお、WBコイル13は、RFコイルの一例である。
【0022】
MRI装置1は、WBコイル13の他、ローカルコイル20を備える場合もある。ローカルコイル20は、患者Uの体表面に近接して配置される。ローカルコイル20は、複数のコイル要素を備えてもよい。これら複数のコイル要素をアレイ状に配列したコイルは、PAC(Phased Array Coil)と呼ばれることもある。
【0023】
ローカルコイル20には幾つかの種別がある。例えば、ローカルコイル20には、図1に示すように患者Uの胸部(又は、腹部、脚部)に設置されるボディコイル(Body Coil)や、患者Uの背側に設置されるスパインコイル(Spine Coil)といった種別がある。この他、ローカルコイル20には、患者Uの頭部を撮像するための頭部コイル(Head Coil)や、足を撮像するためのフットコイル(Foot Coil)といった種別もある。また、ローカルコイル20には、手首を撮像するためのリストコイル(Wrist Coil)、膝を撮像するためのニーコイル(Knee Coil)、肩を撮像するためのショルダーコイル(Shoulder Coil)といった種別もある。
【0024】
ローカルコイル20は、受信コイルとして機能する。つまり、ローカルコイル20は、前述のMR信号を受信する。ただし、ローカルコイル20は、MR信号を受信する受信コイルとしての機能に加え、RFパルスを送信する送信コイルとしての機能を備える送受信コイルでもよい。例えば、ローカルコイル20としての頭部コイル及びニーコイルの中には、送受信コイルも存在する。つまり、ローカルコイル20は、送信専用、受信専用、送受信兼用の種別を問わない。なお、少なくとも送信コイルとしての機能を備えるローカルコイル20は、RFコイルの一例である。
【0025】
本明細書の説明において、ローカルコイル20はMRI装置1の構成品の1つであるもとして説明するが、ローカルコイル20がMRI装置1の構成に含まれない場合もあり得る。この場合、ローカルコイル20はMRI装置1の構成には含まれないものの、ローカルコイル20とMRI装置1とは互いに接続可能に構成されている。より具体的には、ローカルコイル20と、MRI装置1の寝台天板32とが互いに接続可能に構成される。
【0026】
寝台30は、寝台本体31と寝台天板32とを備える。寝台本体31は寝台天板32を上下方向及び水平方向に移動可能であり、撮像前に寝台天板32に載った被検体を所定の高さまで移動させる。その後、撮像時には寝台天板32を水平方向に移動させて被検体をボア内に移動させる。
【0027】
続いて、制御キャビネット40の説明に移る。制御キャビネット40は、傾斜磁場電源41(X軸用41x、Y軸用41y、Z軸用41z)と、RF送信器42と、RF受信器43と、シーケンスコントローラ44とを備える。
【0028】
傾斜磁場電源41は、X軸方向と、Y軸方向と、Z軸方向とについて傾斜磁場を発生するコイルそれぞれを駆動する各チャンネル用の傾斜磁場電源41x,41y,41zを備える。傾斜磁場電源41x,41y,41zは、シーケンスコントローラ44の指令により、必要な電流を各チャンネル独立に出力する。それにより、傾斜磁場コイル12は、X軸方向と、Y軸方向と、Z軸方向とにおける傾斜磁場(「勾配磁場」とも呼ばれる)を患者Uに印加することができる。
【0029】
RF送信器42は、シーケンスコントローラ44からの指示に基づいてRFパルス信号を生成する。RF送信器42は、生成したRFパルス信号をRFコイル(WBコイル13又はローカルコイル20)に伝送する。
【0030】
WBコイル13やローカルコイル20で受信したMR信号、より具体的には、ローカルコイル20内の各コイル要素で受信したMR信号は、RF受信器43に伝送される。各コイル要素の出力線路や、WBコイル13の出力線路はチャンネルと呼ばれる。このため、各コイル要素やWBコイル13から出力されるMR信号をそれぞれチャンネル信号と呼ぶこともある。WBコイル13で受信したチャンネル信号もRF受信器43に伝送される。
【0031】
RF受信器43は、WBコイル13やローカルコイル20からのチャンネル信号、すなわち、MR信号をAD(Analog to Digital)変換して、シーケンスコントローラ44に出力する。デジタルに変換されたMR信号は、生データ(Raw Data)と呼ばれることもある。
【0032】
シーケンスコントローラ44は、コンソール50による制御により、傾斜磁場電源41と、RF送信器42と、RF受信器43とをそれぞれ駆動することによって患者Uの撮像を行う。撮像によってRF受信器43から生データを受信すると、シーケンスコントローラ44は、その生データをコンソール50に送信する。
【0033】
シーケンスコントローラ44は、処理回路(図示を省略)を具備する。この処理回路は、例えば所定のプログラムを実行するプロセッサや、FPGA(Field Programmable Gate Array)及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェアで構成される。
【0034】
続いて、コンソール50の説明に移る。コンソール50は、処理回路51と、メモリ52と、入力インターフェース53と、ディスプレイ54と、ネットワークインターフェース55とを備える。
【0035】
処理回路51は、専用又は汎用のCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processor Unit)などのプロセッサの他、特定用途向け集積回路(ASIC)、及び、プログラマブル論理デバイスなどの処理回路を意味する。プログラマブル論理デバイスとしては、例えば、単純プログラマブル論理デバイス(SPLD:Simple Programmable Logic Device)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD:Complex Programmable Logic Device)、及び、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの回路が挙げられる。処理回路51は、メモリ52に記憶された、又は、処理回路51内に直接組み込まれたプログラムを読み出し実行することで、シーケンスコントローラ44の動作を制御し、パルスシーケンスに従った撮像を実行してMR画像を生成する機能を実現する。なお、処理回路51は、処理部の一例である。
【0036】
また、処理回路51は、単一の処理回路によって構成されてもよいし、複数の独立した処理回路要素の組み合わせによって構成されてもよい。後者の場合、複数のメモリ52が複数の処理回路要素の機能に対応するプログラムをそれぞれ記憶するものであってもよいし、1個のメモリ52が複数の処理回路要素の機能に対応するプログラムを記憶するものであってもよい。
【0037】
メモリ52は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、ハードディスク、及び光ディスクなどを備える。メモリ52は、USB(Universal Serial Bus)メモリ及びDVD(Digital Video Disk)などの可搬型メディアを備えてもよい。メモリ52は、処理回路51において用いられる各種処理プログラム(アプリケーションプログラムの他、OS(Operating System)なども含まれる)や、プログラムの実行に必要なデータや、MR画像データを記憶する。また、OSに、技師などの操作者に対するディスプレイ54への情報の表示にグラフィックを多用し、基礎的な操作を入力インターフェース53によって行うことができるGUI(Graphical User Interface)を含めることもできる。なお、メモリ52は、記憶部の一例である。
【0038】
入力インターフェース53は、操作者によって操作が可能な入力デバイスと、入力デバイスからの信号を入力する入力回路とを含む。入力デバイスは、トラックボール、スイッチ、マウス、キーボード、操作面に触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力デバイス、及び音声入力デバイスなどによって実現される。操作者により入力デバイスが操作されると、入力回路はその操作に応じた信号を生成して処理回路51に出力する。なお、入力インターフェース53は、入力部の一例である。
【0039】
ディスプレイ54は、例えば液晶ディスプレイやOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイなどの一般的な表示出力装置により構成される。ディスプレイ54は、処理回路51の制御に従って各種情報を表示する。なお、ディスプレイ54は、表示部の一例である。
【0040】
ネットワークインターフェース55は、ネットワークの形態に応じた種々の情報通信用プロトコルを実装する。ネットワークインターフェース55は、この各種プロトコルに従って、MRI装置1と、外部の機器とを接続する。この接続には、電子ネットワークを介した電気的な接続などを適用することができる。ここで、電子ネットワークとは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味し、無線/有線の病院基幹のLAN(Local Area Network)やインターネット網のほか、電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワーク及び衛星通信ネットワークなどを含む。
【0041】
また、ネットワークインターフェース55は、非接触無線通信用の種々のプロトコルを実装してもよい。この場合、コンソール50は、外部の機器と、ネットワークを介さず直接にデータ送受信することができる。なお、ネットワークインターフェース55は、ネットワーク接続部の一例である。
【0042】
コンソール50は、処理回路51による制御の下、シーケンスコントローラ44から送信される生データをk空間に配置し、メモリ52に記憶する。コンソール50は、処理回路51による制御の下、メモリ52に記憶されたk空間データに対して、逆フーリエ変換などの再構成処理を施すことによって、患者U内の所望のMR画像を生成する。そして、コンソール50は、処理回路51による制御の下、生成した各種MR画像をメモリ52に格納する。
【0043】
続いて、MRI装置1の機能について図2を用いて説明する。
【0044】
図2は、MRI装置1の機能を示すブロック図である。
【0045】
コンソール50の処理回路51は、メモリ52に記憶された、又は、処理回路51内に直接組み込まれたコンピュータプログラムを読み出して実行することで、図2に示すように、画像生成機能F1と、第1取得機能F2と、判断機能F3と、ファン制御機能F4とを実現する。コンソール50は、第1取得機能F2と、判断機能F3と、ファン制御機能F4とを有することで、実施形態に係る換気制御装置を兼ね備える。以下、機能F1~F4がコンピュータプログラムの実行によりソフトウェア的に機能する場合を例に挙げて説明するが、機能F1~F4の全部又は一部は、ASICなどの回路により実現されてもよい。
【0046】
コンソール50は、換気ファンPの動作を制御する。ここで、撮像装置Iが設置される検査室の壁には、静磁場磁石11の冷却媒体として使用している液体ヘリウムが検査室に充満したときに備えて、ヘリウム排気ファンが取り付けられている場合がある。ヘリウム排気ファンは、常時動作しているわけではなく、ヘリウムガスが充満したときにのみ動作するようになっている。ヘリウム排気ファンは、検査室内の酸素濃度が低下してきたら動作するようになっているので、通常は停止している。ヘリウム排気ファンが検査室の壁に既に取り付けられている場合、当該ヘリウム排気ファンを換気ファンPとして利用することができる。
【0047】
画像生成機能F1は、シーケンスコントローラ44を介して撮像装置Iなどを制御することにより、患者Uに関する撮像を実行する機能と、ローカルコイル20からのMR信号に基づいて患者U内の所望のMR画像データを生成する機能とを含む。ここで、撮像は、位置決め撮像(又は、プリスキャン)や、1又は複数のパルスシーケンスに沿った撮像を意味し、寝台天板32の移動(ボアへの挿入/ボアからの退避)動作をも含み得る。
【0048】
第1取得機能F2は、検査室における患者の滞在状況を判断するためのトリガ情報を取得する機能を含む。例えば、第1取得機能F2は、撮像装置Iの寝台30から、トリガ情報として、撮像装置Iの寝台天板32の最上位位置への上昇を開始したという天板上昇情報を取得する一方で、撮像装置Iの寝台天板32の最上位位置からの下降を開始したという天板下降情報を取得する。
【0049】
なお、後述する第1及び第2変形例で説明するが、その場合に限定されるものではない。例えば、第1取得機能F2は、トリガ情報として、出入口扉が閉じたという扉閉情報を取得する一方で、出入口扉が開いたという扉開情報を取得してもよい(第1変形例)。さらに、第1取得機能F2は、操作者が操作する入力インターフェース53から、トリガ情報として、換気ファンPが動作する時間情報(例えば、1時間など)、又は、換気ファンPの回転速度を速くする時間情報を取得してもよい(第2変形例)。
【0050】
判断機能F3は、第1取得機能F2によって取得されたトリガ情報に基づいて患者の滞在状況を判断する機能を含む。例えば、患者の滞在状況は、滞在中と、退去中とを含む。
【0051】
図3は、トリガ情報と患者の滞在状況との関係を示す図である。
【0052】
図3の最上段は、患者U検査フローを示す。第1取得機能F2は、撮像装置Iの寝台30から、トリガ情報として、撮像装置Iの寝台天板32の最上位位置への上昇を開始したという天板上昇情報を取得する。また、第1取得機能F2は、撮像装置Iの寝台30から、トリガ情報として、撮像装置Iの寝台天板32の最上位位置からの下降を開始したという天板下降情報を取得する。
【0053】
そして、第1取得機能F2によって天板上昇情報が取得されると、判断機能F3は、天板上昇情報が取得されたタイミングで患者の滞在状況が滞在中に切り替わったと判断する。一方で、第1取得機能F2によって天板下降情報が取得されると、判断機能F3は、天板下降情報が取得されたタイミングで患者の滞在状況が退去中に切り替わったと判断する。
【0054】
図2の説明に戻って、ファン制御機能F4は、患者の滞在状況に基づいて、撮像装置Iが設置される検査室の壁に設けられ検査室内の空気を室外に送風するための換気ファンPの動作を制御する機能を含む。具体的には、ファン制御機能F4は、判断機能F3によって患者の滞在状況が滞在中に切り替わったと判断された場合に換気ファンPの動作を停止させる一方で、患者の滞在状況が退去中に切り替わったと判断された場合に換気ファンPの動作を開始させる。また、換気ファンPが速度調整できるものである場合は、ファン制御機能F4は、判断機能F3によって患者の滞在状況が滞在中に切り替わったと判断された場合に換気ファンPの回転速度を遅くする一方で、判断機能F3によって患者の滞在状況が退去中に切り替わったと判断された場合に換気ファンPの回転速度を速くする。なお、患者の滞在状況と換気ファンPの動作との関係を図3に示す。
【0055】
図4は、MRI装置1の磁石架台10が配置される検査室のレイアウトの一例を示す上面図である。
【0056】
図4に示すように、検査室Rには、MRI装置1の撮像装置Iを構成する磁石架台10と、ローカルコイル20と、寝台30とが配置される。寝台30には、患者Uが載置されている。また、検査室Rの建屋外部側の壁には、換気ファンPが設けられる。換気ファンPは、換気ファンP1,P2のうち少なくとも一方に設けられればよい。なお、換気ファンPは、ヘリウム排気ファンと兼用であってもよいし、ヘリウム排気ファンとは別に設けられるものであってもよい。
【0057】
磁石架台10の静磁場磁石11で発生したヘリウムガスを建屋外部に逃がため、一般的には、磁石架台10は、建屋外部側の壁際に配置される。さらに、検査室Rの廊下側の壁には、患者U、技師などの出入口となる出入口扉Dが設けられる。出入口扉Dは、出入口扉D1~D4のうちいずれか1箇所に設けられる。
【0058】
図5は、検査室Rの壁に出入口扉D1又は出入口扉D2が設けられ、患者の滞在中に換気ファンPが動作している場合における空気の流れを示す上面図である。図6は、検査室Rの壁に出入口扉D3又は出入口扉D4が設けられ、患者の滞在中に換気ファンPが動作している場合における空気の流れを示す上面図である。
【0059】
例えば、寝台天板32が磁石架台10のボアの外側に出て、かつ、寝台天板32が最上位位置から下降を開始したというトリガ情報を第1取得機能F2が取得したら、判断機能F3は、患者の滞在状況が退去中に切り替わったと判断する。そして、ファン制御機能F4は、退去中という患者の滞在状況に基づいて、換気ファンPを動作させる。これにより、患者Uの退室に同期して、患者が滞在していない間に強制的に検査室R内の換気を開始することができる。この場合、出入口扉D1,D2が開いていれば、出入口扉Dが吸気口の代わりになり空気の流れ(図6及び図7に示す流れA)ができるので検査室R内の換気の効率も向上する。なお、出入口扉Dが閉まっていてもエアコン吹き出し口からの吸入が可能なので、換気は可能である。
【0060】
一方で、寝台天板32が最上位位置への上昇を開始したというトリガ情報を第1取得機能F2が取得すると、判断機能F3は、患者の滞在状況が滞在中に切り替わったと判断する。この時点で、患者Uは寝台天板32に載置されている。ファン制御機能F4は、滞在中という患者の滞在状況に基づいて、換気ファンPの動作を停止(回転速度0に)する。
【0061】
なお、換気ファンPが速度調整できるものである場合は、退去中という患者の滞在状況である場合には回転速度を速くする一方で、滞在中という患者の滞在状況である場合には回転速度を遅くすることもできる。
【0062】
続いて、MRI装置1の動作について図7及び図8を用いて説明する。
【0063】
図7及び図8は、MRI装置1の動作をフローチャートとして示す図である。図7及び図8において、「ST」に数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
【0064】
まず、図7において、患者Uを検査室Rに入室させて出入口扉Dを閉じる(ステップST1)。最下位位置の寝台天板32に対して患者Uが臥位で載置される(ステップST2)。画像生成機能F1は、患者Uが載置された寝台天板32の最上位位置までの上昇を開始させる(ステップST3)。第1取得機能F2は、撮像装置Iの寝台30から、トリガ情報として、撮像装置Iの寝台天板32の最上位位置への上昇を開始したという天板上昇情報を取得する(ステップST4)。例えば、取得される天板上昇情報は、寝台天板32を上昇させるためのボタンの押圧の検知信号や、寝台天板32の上下動機構に設けられるセンサによる上動の検知信号である。
【0065】
続いて、判断機能F3は、天板上昇情報が取得された場合には患者の滞在状況が退去中から滞在中に切り替わったと判断する(ステップST5)。ステップST5によって患者の滞在状況が滞在中に切り替わったと判断された場合に、ファン制御機能F4は、換気ファンPの動作を停止させる(ステップST6)。又は、換気ファンPが速度調整できるものである場合は、ファン制御機能F4は、換気ファンPの回転速度を遅くする(ステップST6)。ステップST4により天板上昇情報が取得された場合には患者Uが検査室Rに滞在すると推測することできる。そのため、ステップST6によれば、患者Uが検査室R内に滞在するときに換気ファンPの動作を0又は弱くすることができるので、換気ファンPの騒音よる患者Uの不快感を低減することができる。
【0066】
続いて、必要に応じて患者Uにローカルコイル20がセットされ、ローカルコイル20のケーブルがコイルポートに接続される。画像生成機能F1は、患者Uが載置された寝台天板32を磁石架台10のボアに挿入する(ステップST7)。そして、画像生成機能F1は、患者Uの頭部に関する撮像を実行してMR画像データを生成する(ステップST8)。
【0067】
撮像が終了すると、図8に進み、画像生成機能F1は、患者Uが載置された寝台天板32を磁石架台10のボアから退避させる(ステップST9)。ローカルコイル20のケーブルがコイルポートから取り外され、患者Uからローカルコイル20が取り外される。
【0068】
画像生成機能F1は、寝台天板32の最上位位置からの下降を開始させる(ステップST10)。第1取得機能F2は、撮像装置Iの寝台30から、トリガ情報として、撮像装置Iの寝台天板32の最上位位置からの下降を開始したという天板下降情報を取得する(ステップST11)。天板下降情報は、寝台天板32を下降させるためのボタンの押圧の検知信号や、寝台天板32の上下動機構に設けられるセンサによる下動の検知信号である。
【0069】
判断機能F3は、天板下降情報が取得された場合には患者の滞在状況が滞在中から退去中に切り替わったと判断する(ステップST12)。ステップST12によって患者の滞在状況が退去中に切り替わったと判断された場合に、ファン制御機能F4は、換気ファンPの動作を開始させる(ステップST13)。又は、ファン制御機能F4は、換気ファンPが速度調整できるものである場合は、換気ファンPの回転速度を速くする(ステップST13)。
【0070】
ステップST11により天板下降情報が取得された場合には患者Uが検査室Rから退室すると推測することできる。そのため、ステップST13によれば、患者Uが検査室Rに入室する前と検査室Rから退室した後とで換気ファンPを動作又は動作を強くすることができるので、患者Uに不快感を与えることなく検査室R内の換気を行うことができる。
【0071】
続いて、最下位位置の寝台天板32に載置された患者Uを寝台天板32から降ろす(ステップST14)。患者Uを検査室Rから退室させて出入口扉Dを開ける(ステップST15)。患者Uの次の患者の検査する場合には、検査室Rの出入口扉Dを開けた状態で図7のステップST1に戻る。
【0072】
以上のように、換気制御装置を備えた医用画像診断装置、例えば、MRI装置1によれば、寝台天板32の動作に基づいて患者の滞在状況を判断し、その患者の滞在状況に応じて換気ファンPの動作を制御することで検査室R内を自動的に換気することができる。また、検査室Rに滞在する患者Uが換気ファンPから受ける騒音被害を抑えることもできる。
【0073】
(第1変形例)
上述した例では、第1取得機能F2は、トリガ情報として、天板上昇情報と天板下降情報とを取得するものと説明した。しかしながら、その場合に限定されるものでない。第1変形例では、第1取得機能F2が、トリガ情報として、出入口扉が閉じたという扉閉情報を取得する一方で、出入口扉が開いたという扉開情報を取得する場合について説明する。なお、ウィルスなどの病原体による感染症を減らす目的として、検査室Rを使用しない場合には、換気のため出入口扉Dを開けておくことをルールとしていることを前提とする。
【0074】
図9は、トリガ情報と患者の滞在状況との関係を示す図である。
【0075】
図9の最上段は、患者U検査フローを示す。第1取得機能F2は、出入口扉D(図4に図示)から、トリガ情報として、出入口扉Dが閉じたという扉閉情報を取得する。また、第1取得機能F2は、トリガ情報として、出入口扉Dが開いたという扉開情報を取得する。
【0076】
そして、第1取得機能F2によって扉閉情報が取得されると、判断機能F3は、扉閉情報が取得されたタイミングで患者の滞在状況が滞在中に切り替わったと判断する。一方で、第1取得機能F2によって扉開情報が取得されると、判断機能F3は、扉開情報が取得されたタイミングで患者の滞在状況が退去中に切り替わったと判断する。なお、患者の滞在状況と換気ファンPの動作との関係を図9に示す。
【0077】
続いて、MRI装置1の第1変形例の動作について図10及び図11を用いて説明する。
【0078】
図10及び図11は、MRI装置1の第1変形例の動作をフローチャートとして示す図である。図10及び図11において、「ST」に数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。なお、図10及び図11において、図7及び図8と同一ステップには同一符号を付して説明を省略する。
【0079】
図10に示すように、患者Uを検査室Rに入室させて出入口扉Dを閉じると(ステップST1)、第1取得機能F2は、トリガ情報として、出入口扉Dが閉じられたという扉閉情報を取得する(ステップST21)。例えば、取得される扉閉情報は、出入口扉Dを閉じるためのボタンの押圧の検知信号や、出入口扉Dの開閉機構に設けられるセンサによる閉動の検知信号や、出入口扉Dを撮影する画像センサによる検知信号である。
【0080】
続いて、判断機能F3は、扉閉情報が取得された場合には患者の滞在状況が退去中から滞在中に切り替わったと判断する(ステップST22)。なお、判断機能F3は、扉閉情報が取得されてから所定時間だけ扉開情報が取得されない場合に初めて患者の滞在状況が退去中から滞在中に切り替わったと判断してもよい。検査前には、出入口扉Dの開閉が頻繁に行われるケースがあるからである。ステップST22によって患者の滞在状況が滞在中に切り替わったと判断された場合に、ファン制御機能F4は、換気ファンPの動作を停止させる(ステップST23)。又は、換気ファンPが速度調整できるものである場合は、ファン制御機能F4は、換気ファンPの回転速度を遅くする(ステップST23)。ステップST21により扉閉情報が取得された場合には患者Uが検査室Rに滞在していると推測することできる。そのため、ステップST23によれば、患者Uが検査室R内に滞在しているときに換気ファンPの動作を0又は弱くすることができるので、換気ファンPの騒音による患者Uの不快感を低減することができる。そして、ステップST2に進む。
【0081】
図11に進んで、ステップST15に続き、第1取得機能F2は、トリガ情報として、出入口扉Dが開かれたという扉開情報を取得する(ステップST24)。扉閉情報は、出入口扉Dを開けるためのボタンの押圧の検知信号や、出入口扉Dの開閉機構に設けられるセンサによる開動の検知信号や、出入口扉Dを撮影する画像センサによる検知信号である。
【0082】
判断機能F3は、扉開情報が取得された場合には患者の滞在状況が滞在中から退去中に切り替わったと判断する(ステップST25)。なお、判断機能F3は、扉開情報が取得されてから所定時間だけ扉閉情報が取得されない場合に初めて患者の滞在状況が滞在中から退去中に切り替わったと判断してもよい。ステップST25によって患者の滞在状況が退去中に切り替わったと判断された場合に、ファン制御機能F4は、換気ファンPの動作を開始させる(ステップST26)。又は、ファン制御機能F4は、換気ファンPが速度調整できるものである場合は、換気ファンPの回転速度を速くする(ステップST26)。
【0083】
ステップST24により扉開情報が取得された場合には患者Uが検査室Rから退室すると推測することできる。そのため、ステップST26によれば、患者Uが検査室Rに入室する前と検査室Rから退室した後とで換気ファンPを動作又は動作を強くすることができるので、患者Uに不快感を与えることなく検査室R内の換気を行うことができる。
【0084】
なお、第1取得機能F2は、図3に示す天板上昇情報及び天板下降情報に代えて、図9に示す扉閉情報及び扉開情報を取得するように構成されてもよいし、天板上昇情報及び天板下降情報に加えて、扉閉情報及び扉開情報を取得するように構成されてもよい。後者の場合、判断機能F3は、天板上昇情報及び扉閉情報のいずれか早い方が取得された場合に患者の滞在情報を退去中から滞在中に切り替える一方で、天板下降情報及び扉開情報のいずれか早い方が取得された場合に患者の滞在情報を滞在中から退去中に切り替える。又は、後者の場合、ファン制御機能F4は、天板上昇情報及び扉閉情報のいずれか早い方が取得された場合に換気ファンPの回転速度を「中」とし、遅い方が取得された場合に換気ファンPの動作を停止(又は、回転速度を小さく)する一方で、天板下降情報及び扉開情報のいずれか早い方が取得された場合に換気ファンPの回転速度を「中」とし、遅い方が取得された場合に換気ファンPの回転速度を大きくする。
【0085】
以上のように、換気制御装置を備えた医用画像診断装置、例えば、MRI装置1の第1変形例によれば、出入口扉Dの開閉に基づいて患者の滞在状況を判断し、その患者の滞在状況に応じて換気ファンPの動作を制御することで検査室R内を自動的に換気することができる。また、検査室Rに滞在する患者Uが換気ファンPから受ける騒音被害を抑えることもできる。
【0086】
なお、患者の滞在情報は、検査室R内に、検査室R全体を撮影可能な画像センサを設け、判断機能F3が、画像センサが取得する画像データにより検査室R内に患者U(人)が滞在するか否かを判断するようにしてもよい。また、検査室Rを利用する患者すべてにICカードを携帯させ、患者が入退室時に、出入口扉D付近に設けられるリーダにICカードをかざすことで、判断機能F3が、検査室R内に患者Uが滞在するか否かを判断するようにしてもよい。
【0087】
(第2変形例)
上述した例では、換気制御装置が検査室R内を自動的に換気する構成について説明した。しかしながら、その場合に限定されるものでない。換気制御装置は、検査室R内を半自動的に換気するように構成してもよい。第2変形例では、第1取得機能F2が、操作者が操作する入力インターフェース53から、トリガ情報として、換気ファンPが動作する時間情報、又は、換気ファンの回転速度を速くする時間情報を取得する場合について説明する。
【0088】
所定期間、検査室Rを使用しないことがわかっている場合に、当該所定期間の開始前に、技師などの操作者は、入力インターフェース53から、トリガ情報として時間情報を入力することができる。例えば、昼休みに1時間、検査室Rを使用しない場合に、当該昼休み前の午前の検査終了後、操作者は、入力インターフェース53から時間情報「1時間」を入力することができる。また、例えば、2連休中、検査室Rを使用しない場合に、当該連休前の検査終了後、操作者は、入力インターフェース53から時間情報(例えば、48時間)を入力することができる。
【0089】
図12は、トリガ情報と患者の滞在状況との関係を示す図である。
【0090】
図12の最上段は、患者U検査フローを示す。第1取得機能F2は、入力インターフェース53から、トリガ情報として、時間情報(タイマー情報)を取得する。
【0091】
そして、判断機能F3は、時間情報が取得されたタイミングで患者の滞在状況が退去中に切り替わったと判断する。一方で、第1取得機能F2によって時間情報が取得されると、判断機能F3は、時間情報を取得したタイミングから時間情報が示す時間Tが経過したタイミングで患者の滞在状況が滞在中に切り替わったと判断する。なお、患者の滞在状況と換気ファンPの動作との関係を図12に示す。
【0092】
なお、第1取得機能F2は、図3に示す天板上昇情報及び天板下降情報(及び/又は扉閉情報及び扉開情報)に代えて、図12に示す時間情報を取得するように構成されてもよいし、天板上昇情報及び天板下降情報(及び/又は扉閉情報及び扉開情報)に加えて、時間情報を取得するように構成されてもよい。後者の場合、判断機能F3は、時間情報が取得された場合には、天板上昇情報及び天板下降情報(及び/又は扉閉情報及び扉開情報)に優先して時間情報から退去中と判断すればよい。
【0093】
以上のように、換気制御装置を備えた医用画像診断装置、例えば、MRI装置1の第2変形例によれば、入力インターフェース53からの入力に基づいて患者の滞在状況を判断し、その患者の滞在状況に応じて換気ファンPの動作を制御することで検査室R内を半自動的に換気することができる。また、検査室Rに滞在する患者Uが換気ファンPから受ける騒音被害を抑えることもできる。
【0094】
(第3変形例)
MRI装置1では、撮像にて患者UにRFパルスを照射するため、患者Uの温度が上昇する傾向にある。このため、患者Uの周囲の温度を下げるために、磁石架台10の奥側に、送風ファンQが備えられている場合がある。送風ファンQは、撮像中の患者Uの位置(例えば、磁石架台10のボア内)に送風するような向きで配置される。送風ファンQからの送風により、磁石架台10のボア内の空気が奥側から寝台30側に抜けるようになっている。MRI装置1の第3変形例では、ファン制御機能F4は、患者の滞在状況が退去中である間に、送風ファンQからの送風が換気ファンPに向かうように送風ファンの動作及び回転方向を制御するものとする。
【0095】
図13は、MRI装置1の第3変形例を説明するための検査室Rのレイアウトを示す上面図である。
【0096】
図13に示すように、検査室Rには、MRI装置1の撮像装置Iを構成する磁石架台10と、ローカルコイル20と、寝台30と、送風ファンQとが配置される。なお、図13において、図4図6に示す部材と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0097】
ファン制御機能F4は、患者の滞在状況が退去中である間に、送風ファンQからの送風が換気ファンPに向かうように送風ファンQの動作及び回転方向を制御する。ファン制御機能F4は、患者の滞在状況が滞在中に切り替わった場合、送風ファンQからの送風が方向V1、つまり、ボア内の患者Uに向かうように送風ファンQの回転方向を正転させる。これにより、患者Uの滞在中において、ボア内に居る患者Uの周囲の温度を下げることができる。一方で、ファン制御機能F4は、患者の滞在状況が退去中に切り替わった場合、送風ファンQからの送風が方向V2(逆向き)、つまり、換気ファンP側に向かうように送風ファンQの回転方向を逆転させる。これにより、患者Uの退去中において、換気ファンPによる換気を補助することができる。
【0098】
なお、換気制御装置の第3変形例におけるトリガ情報の取得方法や、患者の滞在状況の判断方法については、第1の実施形態や、その第1及び第2変形例で上述したとおりである。
【0099】
以上のように、換気制御装置を備えた医用画像診断装置、例えば、MRI装置1の第3変形例によれば、患者の退去中に換気ファンPによって検査室R内を換気する際、室内換気を補助することができる。また、患者の退出中に送風ファンQの動作させることにより、磁石架台10のボア内の空気を換気することができ、ボア内を清潔にすることができる。
【0100】
(第4変形例)
図13に示すように検査室Rに送風ファンQが設けられる場合に、ファン制御機能F4は、滞在状況が滞在中であるとき、患者Uに送風するように送風ファンQを動作させる(上述の第3変形例)のではなく、送風ファンQの動作を敢えて停止させることもできる。検査室R内に滞在する患者Uがウィルスなどの病原体に感染している場合に、病原体を検査室R内にまき散らさないようにするためである。
【0101】
患者Uからの自白や、患者Uに自覚症状がない場合には患者Uに接する技師の判断(くしゃみや咳の症状があるかなどから判断)で、患者Uがウィルスなどの病原体に感染している(その可能性がある場合を含む)旨が入力インターフェース53により入力される。又は、判断機能F3が、電子カルテに記載されている患者Uの病名や症状などを抽出し、患者Uの病名や症状に基づいて、患者Uがウィルスなどの病原体に感染しているか否かを判断する。ファン制御機能F4は、病原体に感染しているという入力又は判断に基づいて、滞在状況が退去中から滞在中に切り替わった場合に、送風ファンQの動作を停止させる。
【0102】
以上のように、換気制御装置を備えた医用画像診断装置、例えば、MRI装置1の第4変形例によれば、ウィルスなどの病原体をもっている患者が滞在している場合の検査室R内の空気の流れを抑えることで、検査室Rでの感染を抑止することができる。
【0103】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る換気制御装置は、医用画像診断装置としてのMRI装置とは別に設けられるものである。
【0104】
図14は、第2の実施形態に係る換気制御装置を含む医用システムの構成の一例を示す概略図である。
【0105】
図14は、医用画像診断装置としてのMRI装置1を含む医用システムSを示す。医用システムSは、上述したMRI装置1(図2に示す機能F2~F4は備えなくてもよい)と、換気制御装置70とを含む。換気制御装置70は、画像データに対して各種画像処理を施すワークステーションや、タブレット端末などの携帯型情報処理端末などであり、ネットワークNを介して通信可能なようにMRI装置1に接続される。
【0106】
換気制御装置70は、処理回路71と、メモリ72と、入力インターフェース73と、ディスプレイ74と、ネットワークインターフェース75とを備える。処理回路71と、メモリ72と、入力インターフェース73と、ディスプレイ74と、ネットワークインターフェース75とは、図1に示す処理回路51と、メモリ52と、入力インターフェース53と、ディスプレイ54と、ネットワークインターフェース55とそれぞれ同一の構成をそれぞれ備えるものとして説明を省略する。
【0107】
図15は、換気制御装置70の機能の一例を示すブロック図である。
【0108】
換気制御装置70の処理回路71は、メモリ72に記憶された、又は、処理回路71内に直接組み込まれたコンピュータプログラムを読み出して実行することで、第2取得機能F5と、判断機能F3と、ファン制御機能F4とを実現する。以下、機能F3~F5がコンピュータプログラムの実行によりソフトウェア的に機能する場合を例に挙げて説明するが、機能F3~F5の全部又は一部の機能は、ASICなどの回路により実現されてもよい。
【0109】
図15において、図2に示す部材と同一部材については同一符号を付して説明を省略する。
【0110】
第2取得機能F5は、患者の滞在状況を判断するためのトリガ情報を取得する機能を含む。例えば、第2取得機能F5は、ネットワークNを介してMRI装置1から、トリガ情報として、撮像装置Iの寝台天板32の最上位位置への上昇を開始したという天板上昇情報を取得する一方で、撮像装置Iの寝台天板32の最上位位置からの下降を開始したという天板下降情報を取得する。また、第1変形例で説明したように、第2取得機能F5は、撮トリガ情報として、出入口扉Dが閉じたという扉閉情報を取得する一方で、出入口扉Dが開いたという扉開情報を取得する。さらに、第2変形例で説明したように、第2取得機能F5は、操作者が操作する入力インターフェース73から、トリガ情報として、換気ファンPが動作する時間情報(例えば、1時間など)、又は、換気ファンPの回転速度を速くする時間情報を取得する。
【0111】
判断機能F3は、第2取得機能F5によって取得されたトリガ情報に基づいて患者の滞在状況を判断する機能を含む。
【0112】
なお、換気制御装置70の動作は、第1の実施形態、その第1~第4変形例で説明したものと同等であるので、説明を省略する。
【0113】
以上のように、医用画像診断装置、例えば、MRI装置1の外部に設けられる換気制御装置70によれば、患者の滞在状況に応じて換気ファンPの動作を制御することで検査室R内を自動的に換気することができる。また、検査室Rに滞在する患者Uが換気ファンPから受ける騒音被害を抑えることもできる。
【0114】
なお、画像生成機能F1は、画像生成部の一例である。第1取得機能F2と第2取得機能F5とは、取得部の一例である。判断機能F3は、判断部の一例である。ファン制御機能F4は、ファン制御部の一例である。
【0115】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、患者が換気ファンPから受ける騒音被害を抑えつつ、検査室R内を換気することができる。特に、患者が滞在していないときに検査室R内を換気することで、ウィルスなどの病原体を減らし、感染症などが発生しにくい環境をつくることができる。
【0116】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0117】
1…磁気共鳴イメージング(MRI)装置
20…ローカルコイル
30…寝台
32…寝台天板
50…コンソール(換気制御装置を含む)
51…処理回路
70…換気制御装置
71…処理回路
F1…画像生成機能
F2…第1取得機能
F3…判断機能
F4…ファン制御機能
F5…第2取得制御機能
I…撮像装置
D…出入口扉
P…換気ファン
Q…送風ファン
R…検査室
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15