(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023129373
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】局所的な側壁部補強構造体を備えたゴルフシューズソール
(51)【国際特許分類】
A43B 5/00 20220101AFI20230907BHJP
A43B 13/12 20060101ALI20230907BHJP
A43B 21/24 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
A43B5/00 303
A43B13/12 Z
A43B21/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023031891
(22)【出願日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】17/686,146
(32)【優先日】2022-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516368128
【氏名又は名称】アクシネット・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジーン-マリー・ビダル
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・エス・ベント
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050AA01
4F050BA01
4F050BF11
4F050BF14
4F050HA23
4F050HA56
4F050HA58
4F050JA02
4F050KA01
4F050LA01
(57)【要約】
【課題】ミッドソール側壁部を補強し、向上した安定性を提供し、前方足部柔軟性を維持するための、側壁部補強構造体を備えるゴルフシューズを提供すること。
【解決手段】側壁部補強構造体を有するソールアセンブリを備えたゴルフシューズが提供される。補強構造体は、炭素複合材または他の補強材料から形成され、より軟質のミッドソール側壁部を補強して向上した安定性を提供し前方足部柔軟性を維持するためにソールアセンブリ中へ成型され、略U字形状であり、内側側部ウィングと外側側部ウィングとウィング同士を接続するブリッジとを備え、内側ウィングは後ろ向きに、外側ウィングは前向きに、角度を付けられる。補強構造体は、ゴルフショット中に体重をシフトさせる時にゴルファーの足部の内外の側部を保持し支持可能である。同時にシューズは良好な柔軟性を有するため、ゴルファーは快適にコースを歩いてプレーでき、他のゴルフ活動に従事できる。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフシューズであって、
アッパーと、
前記アッパーに接続されているソールアセンブリであって、前記アッパーおよび前記ソールアセンブリは各々、前方足部エリア、中間足部エリア、および後方足部エリア、外側側部および内側側部、ならびに、前方端部および後方端部を有する、ソールアセンブリと
を備え、前記ソールアセンブリは、
U字形状の補強構造体であって、前記補強構造体は、
前記ソールアセンブリの外側側壁部の周縁部から上向きに延在する外側側部ウィング、
前記ソールアセンブリの内側壁部の前記周縁部から上向きに延在する内側側部ウィング、および
前記外側側部ウィングから前記内側側部ウィングへ延在するブリッジセクション
を備える、U字形状の補強構造体
を備える、ゴルフシューズ。
【請求項2】
前記ソールアセンブリは、
アウトソールと
前記アッパーおよび前記アウトソールに接続されているミッドソールと
を備え、前記ミッドソールは、
第1の材料から形成された上側層、
第2の材料から形成された下側層
を備え、
前記第2の材料は、前記第1の材料よりも高いデュロメータを有しており、
前記U字形状の補強構造体は、前記第2の材料および前記アウトソールよりも高いデュロメータを有している、請求項1に記載のゴルフシューズ。
【請求項3】
前記U字形状の補強構造体の前記ブリッジセクションは、前記ミッドソールと前記アウトソールとの間に配設されている、請求項2に記載のゴルフシューズ。
【請求項4】
前記U字形状の補強構造体の前記ブリッジセクションは、前記ミッドソールの前記上側層と前記下側層との間に配設されている、請求項2に記載のゴルフシューズ。
【請求項5】
前記補強構造体は、
前記外側側部ウィングが、前記後方足部エリアを支持するために、前記ゴルフシューズの前記後方端部に向けて後ろ向きに角度を付けられるように、および、
前記内側側部ウィングが、前記中間足部エリアを支持するために、前記ゴルフシューズの前記前方端部に向けて前向きに角度を付けられるように、
成形および位置決めされている、請求項1に記載のゴルフシューズ。
【請求項6】
前記補強構造体は、
前記ブリッジセクションと前記外側側部ウィングとの間の交差線を分割する中間点が、前記ソールアセンブリの長手方向中心線に対して、前記ソールアセンブリの全長の30%から36%の範囲にあるように、および、
前記ブリッジセクションと前記内側側部ウィングとの間の交差線を分割する中間点が、前記ソールアセンブリの前記長手方向中心線に対して、前記ソールアセンブリの前記全長の25%から33%の範囲にあるように、
成形および位置決めされている、請求項1に記載のゴルフシューズ。
【請求項7】
前記補強構造体は、前記ブリッジセクションが前記ソールアセンブリの正中線の後ろに位置決めされるように成形および位置決めされている、請求項1に記載のゴルフシューズ。
【請求項8】
前記補強構造体は、前記ブリッジセクションの長手方向中心線が前記ソールアセンブリの長手方向中心線に対して5度から25度の範囲内の内向き角度偏差を有するように成形および位置決めされている、請求項1に記載のゴルフシューズ。
【請求項9】
前記補強構造体は、前記ブリッジセクションが前記ソールアセンブリの長手方向中心線に対して前記ソールアセンブリの全長の10%から18%の範囲内の距離だけ延在するように成形および位置決めされている、請求項1に記載のゴルフシューズ。
【請求項10】
前記補強構造体は、前記ブリッジセクションが前記ソールアセンブリの長手方向中心線に沿って測定される前記ソールアセンブリの長さの70%から90%の範囲内の距離だけ延在するように成形および位置決めされている、請求項1に記載のゴルフシューズ。
【請求項11】
前記補強構造体は、前記ブリッジセクションが前記ソールアセンブリの長手方向中心線に沿って測定される前記ソールアセンブリの長さの25%から70%の範囲内の距離だけ延在するように成形および位置決めされている、請求項1に記載のゴルフシューズ。
【請求項12】
前記補強構造体は、炭素繊維材料から構成されている、請求項1に記載のゴルフシューズ。
【請求項13】
ゴルフシューズのソールアセンブリを補強するためのU字形状の補強構造体であって、前記補強構造体は、
外側側部および内側側部と、
前方側部および後方側部と、
ブリッジセクションと、
前記ブリッジセクションの外側側部から上向きに延在する外側側部ウィングであって、前記外側側部ウィングは、前記ソールアセンブリの後方足部エリアを支持するために、前記補強構造体の前記後方側部に向けて角度を付けられている、外側側部ウィングと、
前記ブリッジセクションの内側側部から上向きに延在する内側側部ウィングであって、前記内側側部ウィングは、前記ソールアセンブリの中間足部エリアを支持するために、前記補強構造体の前記前方側部に向けて角度を付けられている、内側側部ウィングと
を備える、U字形状の補強構造体。
【請求項14】
前記補強構造体は、炭素繊維材料から構築されている、請求項13に記載の補強構造体。
【請求項15】
前記外側側部ウィングおよび前記内側側部ウィングは、前記ブリッジセクションの底面から垂直方向に測定される12mmから20mmの範囲にある高さを有している、請求項13に記載の補強構造体。
【請求項16】
前記ブリッジセクションは、前記ブリッジセクションの長手方向中心線に沿って測定される40~50mmの間の幅を有している、請求項13に記載の補強構造体。
【請求項17】
前記補強構造体は、前記ブリッジセクションの前記幅の少なくとも3倍の長さを有しており、前記長さは、前記外側側部ウィングおよび前記内側側部ウィングの正中線に沿って、前記補強構造体の最も内側のポイントと前記補強構造体の最も外側のポイントとの間で測定される、請求項16に記載の補強構造体。
【請求項18】
前記内側側部ウィングは、30~60度の間の角度で、前記補強構造体の前記前方側部に向けて角度を付けられている、請求項13に記載の補強構造体。
【請求項19】
ゴルフシューズのソールアセンブリを補強するためのU字形状の補強構造体を備えるゴルフシューズを作製するための方法であって、
補強材料のシートから補強構造体をカットするステップと、
U字形状を形成するように前記補強構造体を成型するステップであって、前記補強構造体は、
外側側部および内側側部ならびに前方端部および後方端部を有するブリッジセクション、
前記ブリッジセクションの前記外側側部から上向きに延在する外側側部ウィングであって、前記ソールアセンブリの後方足部エリアを支持するために、前記補強構造体の後方端部に向けて角度を付けられている外側側部ウィング、ならびに、
前記ブリッジセクションの前記内側側部から上向きに延在する内側側部ウィングであって、前記ソールアセンブリの中間足部エリアを支持するために、前記前方端部に向けて角度を付けられている内側側部ウィング、
を備える、ステップと、
シューズアッパーを構築するステップと、
ミッドソールまたはアウトソールの中へ前記補強構造体を成型するステップと、
前記ミッドソールを前記アウトソールに組み立てるステップと、
前記ミッドソールおよび前記アウトソールを前記シューズアッパーに取り付けるステップと
を含む、方法。
【請求項20】
前記ミッドソールの中へ前記補強構造体を成型するステップは、
第1のモールドの中へ第1の材料を挿入して、前記ミッドソールの上側層を形成するステップと、
前記ミッドソールの下側層を形成するステップであって、前記ミッドソールの前記上側層および第2の材料とともに第2のモールドの中へ前記補強構造体を挿入して、前記補強構造体が前記ミッドソールの前記上側層と前記下側層との間に配設されている状態で、前記ミッドソールの下側層を形成するステップと
を含み、
前記アウトソールの中へ前記補強構造体を成型するステップは、
第3のモールドの中へ前記補強構造体を挿入するステップと、
前記アウトソールを形成するために第3の材料を挿入するステップと、
前記アウトソールの中へ前記補強構造体を成型するステップと
を含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、局所的な側壁部補強構造体を備えたゴルフシューズソールに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフというスポーツは、たとえば、ゴルフスイング、ゴルフコースを歩くこと、パットのラインを読むためにしゃがむこと、および、他のゴルフのための行為など、ゴルファーが行うことができる様々な行為を含む。ゴルフというスポーツをするときに適正な装備を有することは、ゴルファーがこれらの行為をいかに上手く行うことができるかということの一因となり得る。ゴルフシューズは、ゴルファーのパフォーマンスに影響を与える可能性がある装備の1つの例である。たとえば、ゴルファーがクラブをスイングし、自身の両足にかかる自身の体重を移動させるときには、片足に大きい力がかけられる。シューズは、ゴルファーが自身のスイングを行うときに、ゴルファーのための安定したプラットフォームを提供する必要があるが、足は、ある程度屈曲することができることも必要である。ゴルファーが歩いているとき、しゃがんでいるとき、および、他のゴルフのための行為のときに、シューズが曲がることも重要である。
【0003】
これらのおよび他の一般的な考慮事項に関して、本明細書において開示されている態様が作られた。また、比較的特定の問題が議論される可能性があるが、例は、背景技術または本開示の他の箇所において識別されている特定の問題を解決することに限定されるべきではないということが理解されるべきである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第11,019,874号公報
【特許文献2】米国特許出願第2020/038,3421号明細書
【特許文献3】米国特許出願第16/576,854号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の例は、ミッドソール側壁部を補強するために、および、高められた安定性を提供し、前方足部柔軟性を維持するために、側壁部補強構造体を備えるゴルフシューズを説明している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一例では、本技術は、ゴルフシューズであって、ゴルフシューズは、アッパーと、アッパーに接続されているソールアセンブリであって、アッパーおよびソールアセンブリは各々、前方足部エリア、中間足部エリア、および後方足部エリア、外側側部および内側側部、ならびに、前方端部および後方端部を有している、ソールアセンブリとを備え、ソールアセンブリは、U字形状の補強構造体であって、この補強構造体は、ソールアセンブリの外側側壁部の周縁部から上向きに延在する外側側部ウィング、ソールアセンブリの内側壁部の周縁部から上向きに延在する内側側部ウィング、および外側側部ウィングから内側側部ウィングへ延在するブリッジセクションを含む、U字形状の補強構造体を備える、ゴルフシューズに関する。
【0007】
別の例では、本技術は、ゴルフシューズのソールアセンブリを補強するためのU字形状の補強構造体であって、この補強構造体は、外側側部および内側側部と、前方側部および後方側部と、ブリッジセクションと、ブリッジセクションの外側側部から上向きに延在する外側側部ウィングであって、外側側部ウィングは、ソールアセンブリの後方足部エリアを支持するために、補強構造体の後方側部に向けて角度を付けられている、外側側部ウィングと、ブリッジセクションの内側側部から上向きに延在する内側側部ウィングであって、内側側部ウィングは、ソールアセンブリの中間足部エリアを支持するために、補強構造体の前方側部に向けて角度を付けられている、内側側部ウィングと、を備える、U字形状の補強構造体に関する。
【0008】
別の例では、本技術は、ゴルフシューズのソールアセンブリを補強するためのU字形状の補強構造体を備えるゴルフシューズを作製するための方法であって、補強材料のシートから補強構造体をカットするステップと、U字形状を形成するように補強構造体を成型するステップであって、補強構造体は、外側側部および内側側部ならびに前方端部および後方端部を有するブリッジセクション、ブリッジセクションの外側側部から上向きに延在する外側側部ウィングであって、ソールアセンブリの後方足部エリアを支持するために、補強構造体の後方端部に向けて角度を付けられている外側側部ウィング、ならびに、ブリッジセクションの内側側部から上向きに延在する内側側部ウィングであって、ソールアセンブリの中間足部エリアを支持するために、前方端部に向けて角度を付けられている内側側部ウィングを含む、ステップと、シューズアッパーを構築するステップと、ミッドソールまたはアウトソールの中へ補強構造体を成型するステップと、ミッドソールをアウトソールに組み立てるステップと、ミッドソールおよびアウトソールをアッパーに取り付けるステップとを含む、方法に関する。
【0009】
この概要は、詳細な説明においてさらに下記に説明されている簡略化された形態で概念の選択を紹介するために提供されている。この概要は、特許請求されている主題の主要な特徴または本質的な特徴を識別することを意図しておらず、特許請求されている主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。例の追加的な態様、特徴、および/または利点は、以下に続く説明において部分的に記載されることとなり、説明から部分的に明らかになることとなり、または、本開示の実践によって学習され得る。
【0010】
非限定的かつ非包括的な例が、以下の図を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】一例による、補強構造体がその中に実装され得るゴルフシューズの内側側面図である。
【
図1B】一例による、
図1Aのゴルフシューズの外側側面図である。
【
図1C】一例による、
図1Aのゴルフシューズの底面図である。
【
図2A】一例による、補強構造体がその中に実装され得るゴルフシューズのソールの内側側面図である。
【
図3A】一例による、補強構造体がその中に実装され得るゴルフシューズのソールアセンブリの底部後方斜視分解図である。
【
図3B】一例による、補強構造体がその中に実装され得るゴルフシューズのソールアセンブリの上面概略図である。
【
図3C】一例による、
図3Bのソールアセンブリの断面図である。
【
図4A】別の例による、補強構造体を含むゴルフシューズの内側側面図である。
【
図4B】一例による、
図4Aのゴルフシューズの外側側面図である。
【
図4C】一例による、
図4Aのゴルフシューズの底面図である。
【
図4D】一例による、補強構造体がミッドソールの中に少なくとも部分的に埋め込まれている、
図3Bのソールアセンブリの断面図である。
【
図5A】一例による、ブリッジがソールアセンブリの中に第1の例示的な距離だけ延在するように構成され得る補強構造体の後方斜視図である。
【
図5B】一例による、
図5Aの例示的な補強構造体の背面図である。
【
図5C】一例による、形成される前の
図5Aおよび
図5Bの例示的な補強構造体の上面図である。
【
図6】複数の補強構造体が作り出され得る材料の例示的なシートを示す図である。
【
図7】一例による、ブリッジがソールアセンブリの中に第2の例示的な距離だけ延在するように構成され得る補強構造体の斜視図である。
【
図8】
図7の例示的な補強構造体を含む例示的なシューズの外側側面図である。
【
図9】一例による、ブリッジがソールアセンブリの中に第3の例示的な距離だけ延在するように構成され得る補強構造体の斜視図である。
【
図10】
図9の例示的な補強構造体を含む例示的なシューズの外側側面図である。
【
図11】一実施形態による補強構造体を備えるゴルフシューズを作製する方法の例示的な動作を示す図である。
【
図12】別の実施形態による補強構造体を備えるゴルフシューズを作製する方法の例示的な動作を示す図である。
【
図13】一実施形態による補強構造体を備えるソールを構築する方法の例示的な動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで、本技術が、添付の図を参照して、より完全に説明されることとなり、図には、本技術の実施形態が示されている。しかし、この技術は、本明細書に記載されている実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的で完全なものになるように、および、本技術の範囲を当業者に十分に伝えることになるように提供されている。図面において、同様の番号は、全体を通して同様のエレメントを指している。いくつかのコンポーネントの厚さおよび寸法は、明確化のために誇張されている可能性がある。図に示されている視点は、右のシューズのものであり、左のシューズに関するコンポーネントが右のシューズの鏡像になることになるということが理解される。また、シューズは、様々なサイズで作製され得、したがって、シューズのコンポーネントのサイズは、シューズサイズに応じて調節され得るということが理解されるべきである。
【0013】
本明細書において使用される専門用語は、単に特定の実施形態を説明する目的のためのものであり、本技術を限定することを意図していない。本明細書において使用されているように、単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈がそうでないことを明確に示していない限り、複数形も同様に含むことを意図している。
【0014】
エレメントが別のエレメントに「取り付けられている」、「結合されている」、または「接続されている」と称されるとき、それは、他のエレメントに直接的に取り付けられ、結合され、または接続されている可能性があり、または、介在するエレメントが存在している可能性もあるということが理解されることになる。それとは対照的に、エレメントが別のエレメントに「直接的に取り付けられている」、「直接的に結合されている」、または「直接的に接続されている」と称されるときは、介在するエレメントが存在していない。
【0015】
1つの実施形態に関して説明されている任意の1つまたは複数の態様または特徴は、具体的にはそれに関して説明されていないが、異なる実施形態の中に組み込まれ得るということが留意される。すなわち、任意の実施形態のすべての実施形態および/または特徴は、任意の方式および/または組み合わせで組み合わせられ得る。出願人は、任意の当初に提出された請求項を変更する権利、または、任意の新しい請求項を提出する権利を留保し、したがって、その様式で当初に特許請求されていないが、任意の他の請求項の任意の特徴に従属するようにおよび/またはそれを組み込むように、任意の当初に提出された請求項を補正することができる権利を含む。本技術のこれらのおよび他の目的および/または態様は、下記に記載されている明細書において詳細に説明されている。
【0016】
上記に簡潔に議論されているように、歩くときおよびゴルフをするときに、足部およびゴルファーのシューズの異なるパーツに作用する可能性のある多数のおよび多様な力が存在している。たとえば、下向きの力および上向きの力が、ゴルフスイングの間にミッドソールに作用する可能性がある。高められたクッション性および快適性のために設計され得るミッドソールの様々な特徴は、ミッドソールがリジッドにならなくなることを引き起こす可能性もある。したがって、より軟質のミッドソールによってシューズの快適性を増加させることは、力が印加されるときにシューズによって提供されるサポートの量を減少させる可能性があり、代替的に、ミッドソールのリジッド性を増加させることは、クッション性、前方足部屈曲、および他の快適性特質の量を減少させる可能性がある。いくつかの競技用ゴルフシューズの1つの欠点は、これらのシューが、良好なクッション性、前方足部屈曲、および他の快適性特質をゴルファーに提供することを助けることができる可能性があるが、しかし、ミッドソールのリジッド性における損失が存在している可能性があり、それは、ゴルファーが彼らのスイングを行うときに、ゴルファーに安定したプラットフォームを提供しない可能性があるということである。たとえば、より軟質のミッドソールは、ゴルフスイングの間のシューズのサスペンションの崩壊を防止するためのサポートの量を減少させる可能性がある。したがって、高いレベルの安定性(たとえば、最適な安定性のために設計されたリジッドのミッドソールを有するクラシックゴルフシューズにおいて提供され得るようなものなど)を提供し、さらに、高い柔軟性(たとえば、最適な前方足部屈曲および足下のクッション性/快適性のために設計されたミッドソールを有することができる競技用ゴルフシューズにおいて提供され得るようなものなど)も提供するゴルフシューズに対する必要性が存在している。
【0017】
上記の問題を軽減することを助けるために、なかでも、本開示の例は、補強構造体を含むゴルフシューズを説明している。補強構造体を含むシューズのソールは、追加的な安定性を提供することを助けることが可能である。たとえば、補強構造体は、ゴルファーがゴルフショットを行う間に自分の体重をシフトさせるときに、ゴルファーの足部の内側側部および外側側部を保持および支持することができるように、シューズを補助することが可能である。したがって、ゴルファーは、ゴルフスイングのフォロースルーの間にバランスされた状態に保つことができながら、ゴルフスイングのためのパワーを駆動するための安定したプラットフォームを有している。補強構造体は、ソールの中間足部エリアの中に、より大きな曲げ剛性をさらに提供することが可能である。たとえば、補強構造体は、追加的な機械的な強度および構造的な完全性をシューズに提供することを助けることが可能であり、それは、シューズの過度のツイスティングまたはターニングを許容しない。したがって、シューズは、改善された捩じり安定性を提供することが可能である。同時に、シューズは、前方足部柔軟性を保つことが可能であり、したがって、ゴルファーは、快適にコースを歩いてプレーすることができ、他のゴルフ活動に従事することができる。
【0018】
図1A~
図1Cは、例示的なゴルフシューズ100(本明細書では一般的にシューズと称される場合がある)の様々な図を示しており、そこでは、U字形状の補強構造体の態様が実装され得る。たとえば、
図1Aは、シューズ100の内側(たとえば、内側)側面図であり、
図1Bは、シューズ100の外側(たとえば、外側)側面図であり、
図1Cは、シューズ100の底面図である。シューズ100は、一般的に、シューズアッパー104およびソールアセンブリ106を含むことが可能である。ソールアセンブリ106は、ミッドソール115およびアウトソール116を含むことが可能である。シューズ100の中に組み込まれることができるいくつかの例示的なソールアセンブリ106は、2018年12月20日に出願された「Golf Shoe Having Outsole with All-Surface Traction Areas」という標題の特許文献1、および、2019年8月26日に出願された「Golf Shoe Having Midsole and Outsole for Providing Flex and Stability」という標題の特許文献2に説明されており、それらの文献の開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0019】
ミッドソール115は、アウトソール116の上方に位置決めされ得、ミッドソール115が着用者の足部とアウトソール116との間にあり得るようになっている。一例によれば、補強構造体111は、ソールアセンブリ106の中に少なくとも部分的に埋め込まれるか、または、ソールアセンブリ106にその他の方法で固定され得る。アウトソール116の底面または外側表面127は、地面表面Gに係合するように構成され得、着用者は、地面表面の上に立っているか、歩いているか、または、ゴルフのための行為を行っている。アウトソール116の上部表面または内側表面(図示せず)は、ミッドソール115の底面131、および、いくつかの例では、補強構造体111の底面に係合するように構成され得、補強構造体111は、ミッドソール115とアウトソール116との間に配置され得る。さらに詳細に下記に説明されることになるように、補強構造体111は、クレードルゴルファーの足部の一部分を包むように形成され、ミッドソールリジッド性を提供し、前方足部屈曲を可能にすることができる。たとえば、補強構造体111が構築され得る材料は、ミッドソール115およびアウトソール116の材料よりも高い硬度レベル(デュロメータ)を有することが可能である。たとえば、補強構造体111は、任意の適切な補強材料(たとえば、炭素複合材料、ファイバーグラス複合材料、TPU複合材料、または、追加的な構造的リジッド性をシューズ100に提供することができる他の材料など)から構築され得る。1つの例において、材料は、結合マトリックス(樹脂)および補強繊維を含むことが可能である。結合ポリマーは、熱硬化性の材料(たとえば、ポリエステル、ポリオレフィン、ナイロン、またはポリウレタンなど)とすることが可能である。一例では、炭素繊維(たとえば、グラファイトなど)が、補強繊維として使用され得る。他の繊維(たとえば、アラミド(たとえば、Kevlar(商標))、アルミニウム、またはガラス繊維など)が、炭素繊維に加えて、または、炭素繊維の代わりに使用され得る。一例では、材料は、ASTM D790-10方法を介して決定されるような、おおよそ45N-cmよりも大きい曲げ剛性を有することが可能である。別の例では、材料は、炭素方向に実施される試験ごとにASTM D790-10方法を介して決定されるように、おおよそ148MPaよりも大きい曲げ強度、および、おおよそ7,445MPaより大きい曲げ弾性率を有することが可能である。例示目的の例では、繊維強化型の熱可塑性の複合材料は、おおよそ1.0mmの厚さまたは0.6mmから2mmの間の厚さを有することが可能である。
【0020】
一般的に、足部の解剖学的構造は、3つの骨領域に分割され得る。後方足部領域は、一般的に、足首(距骨)およびヒール(踵骨)の骨を含む。中間足部領域は、足部の縦アーチを形成する立方骨、楔状骨、および舟状骨を含む。前方足部領域は、中足骨およびトウを含む。シューズ100(ひいては、アッパー104、ミッドソール115、およびアウトソール116)は、一般的に、後方足部エリア140と、中間足部エリア142と、前方足部エリア143とを含むことが可能であり、後方足部エリア140は、後方足部に対応しており、ヒールエリアを含むことが可能であり、中間足部エリア142は、中間足部領域に対応しており、前方足部エリア143は、前方足部領域に対応しており、トウエリアを含むことが可能である。後方足部エリア140、中間足部エリア142、および前方足部エリア143は、履き物の一般的なエリアを表すことを意図しており、精密なエリアの境界を定めているわけではないということが理解される。本明細書において説明されているように、後方足部エリア140(および、ヒールエリア)は、シューズ100の後方端部であると考えられ、逆に、前方足部エリア143(トウエリアを含む)は、シューズ100の前方端部であると考えられる。
【0021】
図1Cに示されているように、後方足部エリア140、中間足部エリア142、および前方足部エリア143を有することに加えて、シューズ100(ひいては、アッパー104、ミッドソール115、およびアウトソール116)は、互いに反対側にある内側側部および外側側部を有することも可能である。内側側部は、一般的に、着用者の足部の内側エリアに対応し、また、着用者の他方の足部の方を向く表面に対応することが可能である。外側側部は、一般的に、着用者の足部の外側エリアに対応し、また、着用者の他方の足部から離れる方を向く表面に対応することが可能である。外側側部および内側側部は、後方足部エリア140、中間足部エリア142、および前方足部エリア143のそれぞれを通って延在し、シューズ100(たとえば、ならびに、アッパー104、ミッドソール115、およびアウトソール116)の反対側側部と対応することが可能である。内側側部および外側側部は、シューズ100の周縁部150または周囲部の周りに延在することが可能である。たとえば、前方端部および後方端部は、一般的にシューズ100に適用することが可能であり、前方端部および後方端部は、シューズ100の前部または後部に向かう配向を参照してまたはそれに関係して、アッパー104、ミッドソール115、およびアウトソール116、ならびに、関連のエリアのそれぞれに適用することが可能である。
【0022】
アッパー104は、従来の形状を有することが可能であり、標準的なアッパー材料(たとえば、天然皮革、合成皮革、ニット、不織布材料、天然生地、および合成生地など)の組み合わせから作製され得る。たとえば、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ゴム、発泡体、および、それらの組み合わせから作製された、通気性のあるメッシュおよび合成繊維の生地が使用され得る。アッパー104を構築するために使用される材料は、所望の特性(たとえば、通気性、耐久性、柔軟性、快適性、および耐水性)に基づいて選択され得る。アッパー材料は、一緒に縫合または接着され、従来のまたは非従来の製造方法を使用して、アッパー構造体を形成する。非従来の製造方法の例として、シューズ100は、真空熱溶融性の補強材を備えたフラットニットエンジニアードメッシュ(flat knit engineered mesh)の単一のピースから構成されたアッパー104を有することが可能である。1つの例において、シューズ100は、防水性とすることが可能であり、アッパー104の前方足部エリア143、および、アッパー104の少なくとも最も外側の層は、耐水特性を有する材料の1つまたは組み合わせから構築され得る。追加的な防水特徴(下記に説明されている)が、追加的な防水能力を提供するために、シューズ100の構築において適用され得る。
【0023】
アッパー104は、足部の前部をカバーするためのヴァンプ108を含むことが可能であり、ヴァンプ108は、着用者の足部の後方部分(たとえば、アキレス腱、ヒールの後方、ならびに、距骨および踵骨を取り囲むエリアおよびその下方のエリア)をカバーおよび/または支持するためのクォータ102に接続されている。1つの例において、クォータ102のヒールエリアは、成型されたヒールカップ103を含むことが可能である。別の例では、クォータ102は、成型されたヒールカップとすることが可能である。たとえば、クォータ102は、ヒールカップ103を形成するために一緒に成型され得る複数の層から構成され得る。別の例では、アッパー104は、ヴァンプ108およびクォータ102のための材料の連続的なピースを含むことが可能である。
【0024】
アッパー104は、足部を挿入するための開口部114を備えたインステップ領域117を含むことが可能である。いくつかの例において、アッパー104は、強化された快適性およびフィット感を提供するために開口部114の少なくとも一部分の周りに延在する軟質の成型された発泡体ヒールカラー118をさらに含むことが可能である。インステップ領域117は、舌状部材110を含むことが可能である。足部の輪郭の周りにシューズ100を締め付けるために、様々な締め付けシステムが使用され得る。たとえば、様々なタイプの材料(たとえば、天然繊維または合成繊維、金属ケーブル)のレース119が、締め付けシステムの中に含まれ得る。1つの例において、シューズ100は、金属ケーブル(レース)締め付けアセンブリを含むことが可能であり、それは、ダイアル、スプール、ならびに、ケーブルを適切な場所にロックするためのハウジングおよびロッキングメカニズムを含むことが可能である。
【0025】
図1A~
図1Cに示されている上記に説明されたアッパー104は、単に、本開示のシューズ100の構築において使用され得るアッパー設計の1つの例を表しているに過ぎず、本開示の精神および範囲から逸脱することなく他のアッパー設計も使用され得るということが理解されるべきである。シューズ100のいくつかの特徴は、2019年9月20日に出願された「GOLF SHOE HAVING COMPOSITE PLATE IN MIDSOLE FOR PROVIDING FLEX AND STABILITY」という標題の特許文献3に説明されているものと同様とすることが可能であり、その文献の開示全体は、その全体が参照により組み込まれている。依然として
図1A~
図1Cを参照すると、ならびに、
図2A~
図2Cおよび
図3A~
図3Cを同時に参照して、第1の例によるソールアセンブリ106が説明される。
図2Aは、例示的なソールアセンブリ106の内側図を含み、
図2Bは、
図2Aのソールアセンブリ106の底面図を含み、
図2Cは、
図2A~
図2Bのソールアセンブリ106の外側図を含む。
図3Aは、第1の例示的なソールアセンブリ106の分解図を含み、
図3Bは、第1の例示的なソールアセンブリ106の上面概略図を含み、
図3Cは、第1の例示的なソールアセンブリ106の断面図を含む。
【0026】
本明細書において使用されているように、ソールアセンブリ106の長手方向中心線C
s151(
図2B、
図3B、および
図4C)は、シューズ100の中心に沿った長さの主要軸線を指すことが可能である。長手方向中心線C
s151は、後方足部エリア140を二分することが可能であり、ソールアセンブリ106の外側側部縁部に対して平行にまたはおおよそ平行に延在することが可能である。たとえば、着用者の足部の少なくとも後ろ半分の中心線(それは、着用者の踵骨を通って中央に延在することが可能である)は、一般的に、長手方向中心線C
s151と整合することが可能である。したがって、長手方向中心線C
s151は、着用者の足部の中心線、および、ソールアセンブリ106の後方足部エリア140の中心線の両方を表すことが可能であるが、認識されるように、着用者の足部の真の中心線は、わずかな鋭角で長手方向中心線C
s151に交差し、第2中足骨と第3中足骨との間に延在することが可能である。
【0027】
上記に述べられているように、ソールアセンブリ106は、ミッドソール115およびアウトソール116を含むことが可能である。ミッドソール115は、比較的に軽量であり、クッション性をシューズ100に提供することが可能である。ミッドソール115は、ミッドソール材料(たとえば、発泡エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)または発泡ポリウレタン組成物など)から作製され得る。1つの例において、ミッドソール115は、下記に説明されているように、2つの異なる発泡材料を使用して構築され得る。
【0028】
図1A、
図1B、
図2A、
図2C、
図3A、および
図3Cに示されているように、ミッドソール115、215は、2つの領域(上側層128および下側層130)を含むことが可能である。上側層128は、比較的に軟質のおよび可撓性の材料から作製され得る。たとえば、上側層128は、第1の硬度レベル(デュロメータ)を有する比較的に軟質の第1のEVA発泡体組成物から作製され得る。下側層130は、比較的に固い材料(たとえば、第2の硬度レベル(デュロメータ)を有する第2のEVA発泡体組成物など)から作製され得る。すなわち、下側層130は、上側層128よりも大きい硬度レベル(デュロメータ)を有することが可能である。1つの例において、EVAおよびスチレン系ブロックコポリマーゴム(たとえば、「SI」、「SIS」、「SB」、「SBS」、「SIBS」、「SEBS」、および「SEPS」など、ここで、「S」は、スチレンであり、「I」は、イソブチレンであり、「E」は、エチレンであり、「P」は、プロピレンであり、「B」は、ブタジエンである)のブレンドが、比較的に固い第2のEVA発泡体組成物を形成するために使用され得る。
【0029】
上記に述べられているように、下側層130は、上側層128よりも大きい硬度レベル(デュロメータ)を有することが可能である。一例では、上側層128は、おおよそ40Shore Cから約75Shore Cの範囲にあるデュロメータを有することが可能であり、一方では、下側層130は、おおよそ45Shore Cから約80Shore Cの範囲にあるデュロメータを有することが可能である。別の例では、上側層128の比較的に軟質の第1のEVA発泡体組成物は、おおよそ50からおおよそ70の範囲にあるShore C硬度を有することが可能であり、下側層130の比較的に固い第2のEVA発泡体組成物は、おおよそ50Shore Cからおおよそ75Shore Cの範囲にあるShore C硬度を有することが可能である。別の例では、上側層128の比較的に軟質の第1のEVA発泡体組成物は、おおよそ55Shore Cからおおよそ60Shore Cの範囲にあるデュロメータを有することが可能であり、下側層130の比較的に固い第2のEVA発泡体組成物は、おおよそ65Shore Cおおよそ70Shore Cの範囲にあるデュロメータを有することが可能である。たとえば、発泡下側層130の硬度は、発泡上側層128の硬度よりも少なくとも5%大きくなっていることが可能である。いくつかの例において、発泡下側層130の硬度は、少なくとも10%または15%大きくなっていることが可能であり、他の例では、少なくとも20%または25%大きくなっていることが可能である。
【0030】
また、第1の発泡組成物および第2の発泡組成物の密度は、異なっていることが可能である。たとえば、下側層130を形成するために使用される比較的に固い第2のEVA発泡組成物の密度は、上側層128を形成するために使用される比較的に軟質の第1のEVA発泡組成物の密度よりも大きくなっていることが可能である。ミッドソール115を形成するために使用されるEVA発泡体組成物を作り出すために、異なる発泡添加剤および触媒が使用され得る。たとえば、EVA発泡体組成物は、通常、ポリエチレンを含有している。EVA発泡体組成物は、ミッドソール115を構築するのにそれらをとりわけ適切なものにする様々な特性(良好なクッション性および衝撃吸収、高い耐水性および耐湿性、ならびに長期耐久性を含む)を有している。いくつかの例において、ミッドソール115の下側層130は、ミッドソール115の第1の(下側)側壁部156を形成することが可能であり、それは、ゴルファーの足部の内側側部および外側側部を保持および支持することを助けることが可能である。下側側壁部156は、ミッドソール115の下側層130の内側側部に配設されている下側内側壁部156aと、ミッドソール115の下側層130の外側側部に配設されている下側外側側壁部156bとを含むことが可能である。他の例では、ミッドソール115の第2の(上側)側壁部157は、上側層128によって形成され得る。上側側壁部157は、ミッドソール115の上側層128の内側側部に配設されている上側内側壁部157aと、ミッドソール115の上側層128の外側側部に配設されている上側外側側壁部157bとを含むことが可能である。
【0031】
いくつかの例において、および、
図3Aに示されているように、ミッドソール115は、複数のネスティングエリア169、171、173から構成されたキャビティーを含むことが可能であり、複数のネスティングエリア169、171、173は、ミッドソール115の下側層130の下側表面の中に、および、下側側壁部156の中に画定されており、それは、補強構造体111を受け入れるように構成され得る。いくつかの例において、ならびに、
図3A、
図3C、
図5A、および
図5Bに示されているように、補強構造体111は、内側側部ウィング133と、外側側部ウィング144と、内側側部ウィング133および外側側部ウィング144を接続するブリッジ122とを備えて、略U字形状になっていることが可能である。たとえば、補強構造体111は、複数のネスティングエリアの中に位置決めされ、ミッドソール115とアウトソール116との間に挟まれ得る。他の例では(
図4A~
図4D、
図8、および
図10を参照して下記に説明されている)、補強構造体111は、ミッドソール115の中に少なくとも部分的に埋め込まれ得る。
図1C、
図3B、および
図4Cに示されているように、補強構造体111は、ソールアセンブリ106の中に含まれ、シャンクエリア175の後ろに位置決めされ得、シャンクエリア175は、シューズ100のおおよそ正中線180に位置付けされ得る。たとえば、補強構造体111は、中間足部エリア142の後方(後ろ向き)端部に、後方足部エリア140と中間足部エリア142との間に、および/または、後方足部エリア140の前方(前向き)端部に位置付けされ得る。
【0032】
一例によれば、ミッドソール115の中に画定されたキャビティーの中央ネスティングエリア169は、下側層130の底面131を横切って形成され得、内側ネスティングエリア171は、下側内側壁部156aの中へ形成され得、外側ネスティングエリア173は、下側外側側壁部156bの中へ形成され得る。たとえば、下側内側壁部156aの中に形成された内側ネスティングエリア171は、補強構造体111の内側側部ウィング133を受け入れるように構成され得、下側外側側壁部156bの中に形成された外側ネスティングエリア173は、補強構造体111の外側側部ウィング144を受け入れるように構成され得、ミッドソール115の下側層130の底面131の中へ形成された中央ネスティングエリア169は、内側側部ウィング133および外側側部ウィング144を接続するブリッジ122を受け入れるように構成され得る。たとえば、中央ネスティングエリア169は、ミッドソール115の下側層130の底面131の内側側部から外側側部へ延在することが可能である。認識されるべきであるように、中央ネスティングエリア169、内側ネスティングエリア171、および外側ネスティングエリア173は、補強構造体111のためのネストを提供するために、補強構造体111と同様の輪郭および位置決めをとるように構成され得る。補強構造体111の輪郭および位置決めは、下記に詳細に説明されている。
【0033】
アウトソール116は、シューズのためのサポートおよびトラクションを提供するように設計され得る。
図1Cおよび
図3Aに示されているように、アウトソール116の底面127は、複数のトラクション部材125(たとえば、スパイク、ソフトスパイク、または、他の除去可能なもしくは恒久的な特徴)を含み、シューズ100とゴルフコースの異なる表面または他の地面表面(G)との間のトラクションを提供することを助けることが可能である。トラクション部材125は、任意の適切な材料(たとえば、ゴム、プラスチック、および、それらの組み合わせなど)から作製され得る。熱可塑性物質(たとえば、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン、およびポリウレタンなど)が使用され得る。1つの好適な実施形態において、トラクション部材125は、比較的に硬質の熱可塑性ポリウレタン(TPU)組成物から作製されている。トラクション部材を形成するために、ポリアミドコポリマーおよびアラミドを含む異なるポリアミド組成物が使用されることもできる。一例では、リジッドのポリアミドブロックおよび軟質ポリエーテルブロックのブロックコポリマーから構成されたエラストマーが使用され得る。適切なゴム材料は、それに限定されないが、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン-プロピレンゴム(「EPR」)、エチレン-プロピレン-ジエン(「EPDM」)ゴム、スチレン-ブタジエンゴム、スチレン系ブロックコポリマーゴム(たとえば、「SI」、「SIS」、「SB」、「SBS」、「SIBS」、「SEBS」、および「SEPS」など、ここで、「S」は、スチレンであり、「I」は、イソブチレンであり、「E」は、エチレンであり、「P」は、プロピレンであり、「B」は、ブタジエンである)、ポリアルケナマー(polyalkenamer)、ブチルゴム、ニトリルゴム、および、それらの2つ以上のブレンドを含む。トラクション部材125およびアウトソール116の様々な構造体および幾何学形状が、本開示の範囲内に含まれることができ、本開示の範囲内にある。
【0034】
いくつかの例において、おならびに、
図1C、
図2A~
図2C、および
図3Aに示されているように、アウトソール116は、内側延長部148aおよび外側延長部148b、ならびに、トウキャップ153を含むことが可能である。内側延長部148aは、アウトソール116の内側周囲部から延在することが可能であり、また、ミッドソール115の下側内側壁部156aの中へ形成された内側ネスティングエリア171、および、補強構造体111の内側側部ウィング133と整合して上向きに突き出るように、成型されるかまたはその他の方法で形成され得る。たとえば、内側延長部148aは、補強構造体111の内側側部ウィング133の周りにフィットしてそれを収容するように成型され得、内側側部ウィング133がミッドソール115とアウトソール116との間に挟まれ得るようになっている。追加的に、外側延長部148bは、アウトソール116の外側周囲部から延在することが可能であり、また、ミッドソール115の下側外側側壁部156bの中へ形成された外側ネスティングエリア173、および、補強構造体111の外側側部ウィング144と整合して上向きに突き出るように、成型されるかまたはその他の方法で形成され得る。たとえば、外側延長部148bは、補強構造体111の外側側部ウィング144の周りにフィットしてそれを収容するように成型され得、外側側部ウィング144がミッドソール115とアウトソール116との間に挟まれ得るようになっている。
【0035】
図1A~
図1C、
図2A~
図2C、
図3A~
図3C、
図5A、および
図5Bは、第1の例による例示的な補強構造体111を図示しており、それは、
図1Aおよび
図2Aでは、内側側部から示され、ソールアセンブリ106の中に埋め込まれており、
図1Bおよび
図2Cでは、外側側部から示され、ソールアセンブリ106の中に埋め込まれており、
図1Cおよび
図2Bでは、下方から示されており、ソールアセンブリ106の中に埋め込まれており、
図3Aでは、後ろおよび下方から示されており、
図3Bでは、上方から概略的な表現で示され、ソールアセンブリ106の中に埋め込まれており、
図3Cでは、後方断面図で示されており、
図5Aでは、後ろおよび上方から示されており、
図5Bでは、背面図で示されており、
図5Cでは、カットされたが形成されていない状態で上から示されている。示されているように、補強構造体111は、内側側部ウィング133と、外側側部ウィング144と、内側側部ウィング133および外側側部ウィング144を接続するブリッジ122とを形成するように、略U字形状になるように形成され得る。
【0036】
一般的に、内側側部ウィング133は、ブリッジ122の内側側部から延在することが可能であり、また、下側内側ミッドソール側壁部156aに沿って上向きに延在するように、成型されるかまたはその他の方法で形成され得、外側側部ウィング144は、ブリッジ122の外側側部から延在することが可能であり、ミッドソール115の下側外側側壁部156aに沿って上向きに延在するように、成型されるかまたはその他の方法で形成され得る。内側側部ウィング133は、高められた補強を下側内側ミッドソール側壁部156aに提供することが可能であり、それは、ゴルファーの足部の内側側部を保持および支持することを助けることが可能である。外側側部ウィング144は、下側外側ミッドソール側壁部156bを補強することが可能であり、それは、ゴルファーの足部の外側側部を保持および支持することを助けることが可能である。1つの例によれば、内側側部ウィング133および外側側部ウィング144は、ブリッジ122と内側側部ウィング133および外側側部ウィング144との間の角度が90~110度の間の範囲になることができるように形成され得る。
【0037】
いくつかの例において、内側側部ウィング133および外側側部ウィング144の高さH
M、H
L(
図3C)は変化することが可能である。いくつかの例において、内側側部ウィング133高さH
Mおよび外側側部ウィング144高さH
Lは、同じまたはおおよそ同様とすることが可能である。例示目的の例として、内側側部ウィング高さH
Mおよび外側側部ウィング高さH
Lは、それぞれ、シューズ100のソールアセンブリ106の内側高さH
SMおよび外側高さH
SLのおおよそ25~80%の範囲にあることが可能である。内側側部ウィング高さH
Mおよび外側側部ウィング高さH
Lは、ブリッジ122の底面から内側側部ウィング133および外側側部ウィング144の上部縁部へ測定され得、ソールアセンブリ106の内側高さH
SMおよび外側高さH
SLは、アウトソール116の底面127(トラクション部材125を除く)から、垂直方向軸線V
MおよびV
L(
図1Aおよび
図1Bに示されている)に沿って、ミッドソール115の上側層128の上部縁部へ測定され得る。
【0038】
内側垂直方向軸線V
Mは、地面表面Gに対して平行であり、内側側部ウィング133の底部縁部に沿った中間点MP
M(
図1A、
図3B、および
図5Cに示されている)において、内側側部ウィング133の底部縁部の周囲部に交差することが可能である。たとえば、内側側部ウィング133の底部縁部は、ブリッジ122と内側側部ウィング133との間の交差線とすることが可能であり、内側中間点MP
Mは、交差線を半分に分割することが可能である。同様に、外側垂直方向軸線V
Lは、地面表面Gに対して平行であり、外側側部ウィング144の底部縁部に沿った中間点MP
L(
図1B、
図3B、および
図5Cに示されている)において、外側側部ウィング144の底部縁部の周囲部に交差することが可能である。たとえば、外側側部ウィング144の底部縁部は、ブリッジ122と外側側部ウィング144との間の交差線とすることが可能であり、外側中間点MP
Lは、交差線を半分に分割することが可能である。
【0039】
別の例示目的の例として、平均的な成人男性のシューズサイズ100に関して、内側ウィング高さHMおよび外側ウィング高さHLは、高さに関しておおよそ10~30mm、12~20mm、または14~18mmの間の範囲にあることが可能である。別の例示目的の例として、内側側部ウィング高さHMおよび外側側部ウィング高さHLは、ソールアセンブリ106の高さHSまで延在することが可能である。他の例では、内側側部ウィング133高さHMおよび外側側部ウィング144HLは異なっていることが可能であり、一方の側部ウィングが他方の側部ウィングよりもミッドソール115に沿って高く延在することができるようになっている。1つの例において、外側側部ウィング144HLは、内側側部ウィング133よりも高く延在することが可能である。別の例では、内側側部ウィング133は、外側側部ウィング144HLよりも高く延在することが可能である。
【0040】
図5Cを参照すると、そのU字形状に形成される前の、一例による補強構造体111の上面図が示されている。示されているように、補強構造体111は、4つの辺S
1~S
4を有する平行四辺形の形状へとカットされ得、ここで、第1の辺S
1は、内側側部ウィング133の上部縁部とすることが可能であり、第3の辺S
3は、外側側部ウィング144の上部縁部とすることが可能であり、第2の辺S
2は、内側側部ウィング133、ブリッジ122、および外側側部ウィング144の前部(前方)向きの縁部とすることが可能であり、第4の辺S
4は、内側側部ウィング133、ブリッジ122、および外側側部ウィング144の後部(後方)向きの縁部とすることが可能である。一例によれば、第1の辺S
1および第3の辺S
3の長さ、ならびに、内側側部ウィング133および外側側部ウィング144の高さH
M、H
L(
図3C)は、第2の辺S
2および第4の辺S
4の長さに基づいて変化することが可能である。1つの例示目的の例では、第1の辺S
1および第3の辺S
3の長さは、第2の辺S
2および第4の辺S
4の長さのおおよそ1/3とすることが可能である。別の例示目的の例では、平均的な成人男性のシューズサイズ100に関して、第1の辺S
1および第3の辺S
3の平均長さは、おおよそ40~50mmの範囲にあることが可能であり、第2の辺S
2および第4の辺S
4の平均長さは、おおよそ90~125mmの範囲にあることが可能である。
【0041】
さらに詳細に下記に説明されることになるように、様々な補強利益を提供することに加えて、補強構造体111の形状は、製造プロセスに対しても利益および効率改善を提供する。
図6を参照すると、補強構造体111を製造することの一部として、複数の補強構造体111が、材料のシート164からカットされ得る。示されているような平行四辺形の形状に起因して、材料のシート164は、シート164の最小の追加的な材料が未使用になる状態で、最大数の補強構造体111を作り出すために効率的に使用され得る。補強構造体111は、製造カッティング方法(たとえば、ウォータージェット、レーザージェット、ダイカットなどを介して)を使用してカットされ得る。追加的に、所定の幅(W)および長さ(L)を有する複数の補強構造体111がカットされて形成された後に、複数の補強構造体111は、容易におよび効率的にスタックされ得る。認識され得るように、補強構造体111を容易におよび効率的にスタックすることができることは、シューズ100製造プロセス(たとえば、保管、輸送、ハンドリング、組み立て)の様々な動作効率を増加させることが可能である。
【0042】
再び
図5Cを参照すると、補強構造体111は、回転されて示されており、補強構造体111の第1の辺S
1および第3の辺S
3が第1の軸線Yに関しておおよそ平行になり得る(第2の軸線Xに対しておおよそ垂直になる)ようになっている。追加的に、第2の辺S
2および第4の辺S
4は、第1の軸線Yに関して内向きに角度を付けられることができる。補強構造体111がソールアセンブリ106の中へ組み立てられるときに、補強構造体111は、図示されている回転と同様に位置決めされ得、第1の軸線Yがソールアセンブリ106の長手方向中心線C
s151と整合した状態になることができるようになっており、水平方向軸線Hが長手方向中心線C
s151に対して垂直になることができるようになっている。一例によれば、第2の軸線Xは、
図3Bに示されている断面平面A1-A2とおおよそ整合した状態になっていることが可能である。
【0043】
再び
図5Cを参照すると、一例によれば、補強構造体111のウィングの正中線M
Wは、内側中間点MP
Mおよび外側中間点MP
Lを接続することが可能である。いくつかの例において、たとえば、
図1A~
図1C、
図2A~
図2C、
図3A~
図3C、ならびに、
図5Aおよび
図5Bに示されている例のように、補強構造体111のウィングの正中線M
Wは、補強構造体111の正中線とおおよそ同じとすることが可能である。
【0044】
追加的に、補強構造体111のブリッジ122の長手方向中心線CBは、ウィングの正中線MWに対して垂直になっており、補強構造体111の第2の辺S2および第4の辺S4のブリッジ122部分の中間点MP2、MP4を接続することが可能である。補強構造体111がソールアセンブリ106の中へ組み立てられるときに、補強構造体111は、補強構造体111のブリッジ122の長手方向中心線CBが長手方向中心線Cs151に関しておおよそ5~25度の内向き角度偏差ARSを有することができるように位置決めされ得る。たとえば、ブリッジ122の長手方向中心線CBと長手方向中心線Cs151との間の角度ARSは、5~25度の間にあることが可能である。
【0045】
一例によれば、内側側部ウィング133および外側側部ウィング144は、内側フォームラインL
Mおよび外側フォームラインL
L(たとえば、
図5Cに示されている)に沿って、カットされた補強構造体111の材料を曲げることによって形成され得る。したがって、補強構造体111の第2の辺S
2および第4の辺S
4のブリッジ122部分は、内側フォームラインL
Mおよび外側フォームラインL
Lの交差点間のセグメントを含むことが可能である。
【0046】
内側フォームラインL
Mおよび外側フォームラインL
Lは、第1の軸線Yに対しておおよそ平行になっていることが可能であり、補強構造体111が内側フォームラインL
Mに沿って曲げられてソールアセンブリ106の中へ組み立てられるときに、内側側部ウィング133が(
図1A、
図2A、および
図4Aに示されているように)ソールアセンブリ106の後方側部に向けて後ろ向きに延在することができるようになっている。例示目的の例として、内側側部ウィング133は、内側垂直方向軸線V
Mに関しておおよそ45度の後ろ向き角度偏差A
Mを有することが可能である。いくつかの例において、内側側部ウィング133の後ろ向き角度A
Mは、30~60度の間または40~50度の間にあることが可能である。一例によれば、補強構造体111の内側側部ウィング133は、下側内側ミッドソール側壁部156aを補強することが可能であり、それは、ゴルファーの足部の内側側部を保持および支持することを助けることが可能である。たとえば、内側側部ウィング133は、ダウンスイングにおける駆動足、または、アップスイングにおける安定させる足を支持することを助けることが可能である。
【0047】
上述のように、外側フォームラインL
Lは、第1の軸線Yに対しておおよそ平行になっていることが可能であり、補強構造体111が外側フォームラインL
Lに沿って曲げられてソールアセンブリ106の中へ組み立てられるときに、外側側部ウィング144が(
図1B、
図2C、および
図4Bに示されているように)ソールアセンブリ106の前方側部に向けて前向きに延在することができるようになっている。例示目的の例として、外側側部ウィング144は、外側垂直方向軸線V
Lに関しておおよそ45度の前向き角度偏差A
Lを有することが可能である。いくつかの例において、外側側部ウィング144の前向き角度A
Lは、30~60度の間または40~50度の間にあることが可能である。一例によれば、補強構造体111の外側側部ウィング144は、下側外側ミッドソール側壁部156bを補強することが可能であり、それは、ゴルファーの足部の外側側部を保持および支持することを助けることが可能である。たとえば、外側側部ウィング144は、より硬い中間足部エリア142を提供し、ゴルフスイングの間にゴルファーの駆動足のための中間足部支持を提供することが可能である。
【0048】
いくつかの例において、および、
図3Bに示されているように、補強構造体111は、ソールアセンブリ106の中に設計および位置決めされ得、内側側部ウィング133の底部縁部に沿った内側中間点MP
Mが、距離D
M1に位置付けされ得るようになっており、距離D
M1は、(たとえば、平均的な成人男性のシューズ100サイズに関して)おおよそ85~105mmの範囲にあることが可能であり、それは、ソールアセンブリ106の最も後方のポイントから、ソールアセンブリ106の前方側部に向けて、長手方向中心線C
s151軸線に沿って測定される。別の例によれば、補強構造体111は、ソールアセンブリ106の中に設計および位置決めされ得、内側中間点MP
Mが、長手方向中心線C
s151軸線に沿って測定されるような、ソールアセンブリ106の最も後方のポイントから最も前方のポイントへの合計のソールアセンブリ106長さL
Sの25~33%のおおよその範囲に位置付けされるようになっている。
【0049】
いくつかの例において、補強構造体111は、ソールアセンブリ106の中に設計および位置決めされ得、外側側部ウィング144の底部縁部に沿った外側中間点MP
Lが、距離D
L1に位置付けされ得るようになっており、距離D
L1は、(たとえば、平均的な成人男性のシューズ100サイズに関して)おおよそ95~115の範囲にあることが可能であり、それは、ソールアセンブリ106の最も後方のポイントから、ソールアセンブリ106の前方側部に向けて、長手方向中心線C
s151軸線に沿って測定される。別の例によれば、補強構造体111は、ソールアセンブリ106の中に設計および位置決めされ得、外側中間点MP
Lが、長手方向中心線C
s151軸線に沿って測定されるような、ソールアセンブリ106の最も後方のポイントから最も前方のポイントへの合計のソールアセンブリ106長さL
Sの30~36%のおおよその範囲内の距離D
L1に位置付けされ得る。いくつかの例において、たとえば、
図1A~
図3Cに示されている例にあるように、ブリッジ122は、ソールアセンブリ106の内側側部の周縁部150から、ソールアセンブリ106の外側側部の周縁部150へ延在することが可能である。認識され得るように、ソールアセンブリ106の幅(ひいては、ブリッジ122の幅W
B)は、シューズ100のサイズに関して変化することが可能である。
【0050】
いくつかの例において、および、さらに詳細に下記に説明されることになるように、ブリッジ122がソールアセンブリ106の中で延在することができる距離DBは、変化することが可能である。ブリッジ122がソールアセンブリ106の中で延在することができる距離DBは、一般的に、ブリッジ122の最も前部の(または、最も前方の)ポイントからブリッジ122の最も後部の(または、最も後方の)ポイントへ測定され得る。たとえば、ブリッジ122が延在することができる距離DBは、補強構造体111の第1の(Y)軸線およびソールアセンブリ106の長手方向中心線Cs151軸線に沿って、補強構造体111の第4の辺S4に沿ったブリッジ122の最も後方のポイントから、補強構造体111の第2の辺S2に沿ったブリッジ122の最も前方のポイントへ測定され得る。
【0051】
いくつかの例において、および、
図1C、
図2B、
図3A、および
図4Cに示されているように、1つまたは複数の開口部185a~nが、アウトソール116の中に画定され得、それを通して、ソールアセンブリ106の他の構造体の一部分が露出され得、および/または、見ることができる可能性がある。一例によれば、第1の開口部185aは、アウトソール116の後方足部エリア140の中に画定され得、一般的に、ソールアセンブリ106の長手方向中心線C
s151と整合することが可能である。第1の開口部185aは、場合によっては、中央開口部と称され得る。いくつかの例において、ソールアセンブリ106の中に含まれている補強構造体111の一部分は、第1の開口部185aを通して露出され得る。いくつかの例において、ミッドソール115の下側層130の一部分は、第1の開口部185aを通して追加的に露出され得る。
【0052】
別の例によれば、第2の開口部185b(それは、場合によっては、内側開口部と称され得る)は、アウトソール116の底面127の内側周囲部の一部分に沿って画定され得、アウトソール116の内側延長部148aの中へ延在することが可能である。たとえば、第2の開口部185bは、一般的に、ソールアセンブリ106の中に含まれている補強構造体111の内側ウィング133と整合することが可能であり、その一部分が、第2の開口部185bを通して露出され得る。ブリッジ122の一部分は、
図1Cに示されているように、第2の開口部185bを通して追加的に露出され得る。
【0053】
別の例によれば、第3の開口部185c(それは、場合によっては、外側開口部と称され得る)は、アウトソール116の底面127の外側周囲部の一部分に沿って画定され得、アウトソール116の外側延長部148bの中へ延在することが可能である。たとえば、第3の開口部185cは、一般的に、ソールアセンブリ106の中に含まれている補強構造体111の外側ウィング144と整合することが可能であり、その一部分が、第3の開口部185cを通して露出され得る。ブリッジ122の一部分は、また
図1Cに示されているように、第3の開口部185cを通して追加的に露出され得る。
【0054】
図1A~
図1C、
図2A~
図2C、
図3A、および
図3Cを参照して上記に説明されているように、いくつかの例において、補強構造体111は、ミッドソール115とアウトソール116との間に配設され得る。いくつかの例において、補強構造体111およびアウトソール116は、共成型されたアセンブリとして製作され、次いで、ミッドソール115に整合されて結合され得る。1つの例において、補強構造体111は、材料のシートからカットされ、所定の形状に成型され、次いで、TPUモールドの中に設置され得、ここで、TPU樹脂が、補強構造体111の周りを流れ、よりリジッドの構造およびアウトソール116への接続を作り出すことが可能である。別の例では、アウトソール116が形成され得、補強構造体111が、カットされ、形成され、次いで、補強構造体111を受け入れるように構成されている画定されたキャビティーの中でアウトソール116に整合されて取り付けられ得る。一例によれば、ミッドソール115は、別個のピースとして成型され、次いで、当技術分野で知られている標準的な技法を使用して、縫合、接着剤、または他の適切な手段によって、アウトソール116の上部表面(図示せず)に接合され得る。たとえば、ミッドソール115は、アウトソール116および補強構造体111のアセンブリの上部表面に熱プレスされて接合され得る。いくつかの例において、ミッドソール115は、「ツーショット」成型方法を使用して成型され得る。ソールアセンブリ106は、フェザーライン124(
図1Aおよび
図1Bに示されている)においてアッパー104に取り付けられ得る。ソールアセンブリ106への取り付けの前に、アッパー104は、ラストの上に引っ張られることができ、ラスティングボードは、接着剤によってアッパー104に取り付けられることができる。次いで、ラスティングボードは、シューズ100を作り出すために、接着剤によってソールアセンブリ106に取り付けられることができる。他のソール特質は、本開示のシューズ100の構築において、この技術の精神および範囲から逸脱することなく使用され得るということが理解されるべきである。
【0055】
いくつかの例において、インソール(図示せず)(それは、シューズ100の内側に着用され得る)は、シューズ100の着用者のためのクッション性または快適性を提供するように設計され得る。インソールは、使用時にアウトソール116の上方にあることが可能である。いくつかの実施形態において、インソールは、支持を提供するように設計され得る。インソールは、可撓性であるか、半リジッドであるか、またはリジッドとすることが可能である。いくつかの例において、インソールは、除去可能であり得る。
【0056】
上述のように、他の例では、ならびに、
図4A~
図4C、
図8、および
図10に示されているように、補強構造体111のブリッジ122は、ミッドソール115の中に少なくとも部分的に埋め込まれ得る。1つの例によれば、補強構造体111は、ミッドソール115の上側層128と下側層130との間に配設され得る。この例では、キャビティーまたはネスティングエリアは、下側層130と上側層128との間に補強構造体111を位置決めするために使用され得る、下側層130の上側表面および上側層128の下側表面のうちの一方または両方の上に形成され得る。たとえば、キャビティーまたはネスティングエリアは、補強構造体111を受け入れるように構成されている凹んだエリアとすることが可能であり、それは、ミッドソール115の下側層130の下側表面の中に画定されているキャビティー、および、補強構造体111を受け入れるように構成され得る複数のネスティングエリア169、171、173を含む下側側壁部156の中に画定されているキャビティーと同様である。
【0057】
補強構造体111がミッドソール115とアウトソール116との間に配設されているときに(
図1A~
図1C、
図2A~
図2C、および
図3に示されているような第1の例)、補強構造体111は、着用者の足部(たとえば、インソールまたはフットベッドの上部)から比較的に遠い位置(たとえば、おおよそ12mmから16mmの範囲にある距離)にあることが可能である。すなわち、補強構造体111は、地面の比較的に近くに位置付けされ得る。代替的に、補強構造体111がミッドソール115の下側層130と上側層128との間に配設されているときに(
図4A~
図4D、
図8、および
図10に示されているような第2の例)、補強構造体111は、着用者の足部(たとえば、インソールまたはフットベッドの上部)に比較的に近い位置(たとえば、約2mmから約6mmの範囲にある距離)にあることが可能である。すなわち、補強構造体111は、第1の例と比較して、地面から比較的に遠くに位置付けされることが可能である。
【0058】
着用者の足部のより近くにまたはより遠くに、ひいては、足部の自然の曲げ軸線のより近くにまたはより遠くに、補強構造体111を位置決めすることによって、補強構造体111の断面二次モーメントは(たとえば、下記に説明されている平行軸の定理にしたがって)調節され得る。換言すれば、補強構造体111の曲げ抵抗は、どこに補強構造体111が着用者の足部への/からの距離に関して(たとえば、足部の屈曲曲げ軸線および伸展曲げ軸線に関して)位置付けされるかということによって制御され得る。
【0059】
一般的に、断面二次モーメントは、エリアのポイントが任意の軸線に関してどのように分配されているかということを反映する幾何学的な特性である。断面二次モーメントは、基準軸線(たとえば、XまたはYなど)に関して計算され得、基準軸線は、通常、セントロイドまたは中立軸線である。標準的な形状(たとえば、長方形など)に関して、断面二次モーメントは、公式によって計算され得、ここで、Bは、オブジェクトの(水平方向の)ベースであり、Hは、(垂直方向の)高さである。長方形断面の例では、曲げは、X軸線の周りに起こることが可能であり、X軸線は、セントロイド軸線である。複数の断面積を有するより複雑な形状に関して(たとえば、「I-ビーム」など)、平行軸の定理が、断面二次モーメントを見出すために使用され得る。たとえば、オブジェクトは、複数の単純な断面積に分割され得る。平行軸の定理は、軸線の周りでの断面二次モーメントが、その面積のセントロイドを通過する平行軸線の周りでのその断面二次モーメントに、その面積と軸線間の垂直距離の2乗との積を足したものに等しいということを述べている。この定理を使用して、I-ビームの中の3つの長方形のエリアのそれぞれの個々の断面二次モーメントが、1つの共通の曲げ軸線に関して計算され、I-ビームに関する合計の断面二次モーメントを決定するために加算され得る。平行軸の定理は、曲げ軸線からのそのエリアの距離が増加するにつれて、断面二次モーメントの大きさへのその寄与も増加するということを示している。
【0060】
したがって、たとえば、補強構造体がミッドソール115の中に配設されている第2の例のように、補強構造体111が足部(たとえば、および、足部の屈曲曲げ軸線)のより近くに位置決めされているときに、断面二次モーメントは、より低くなることが可能であり、補強構造体111は、より曲がりやすい可能性がある(すなわち、より少ない曲げ抵抗が存在している可能性がある)。代替的に、たとえば、補強構造体がミッドソール115とアウトソール116との間に配設されている第1の例のように、補強構造体111が足部(たとえば、および、足部の屈曲曲げ軸線)からより遠くに位置決めされているときに、断面二次モーメントは増加される可能性がある。したがって、第1の例では、補強構造体111は、補強構造体がミッドソール115の中に配設されている第2の例と比較して、より大きな程度で背屈に抵抗することができる可能性があり、ミッドソール側壁部156は補強され得、ミッドソール115はよりリジッドになっていることが可能である。
【0061】
上述のように、いくつかの例において、ブリッジ122がソールアセンブリ106の中で延在することができる距離D
Bは変化することが可能であり、ここで、距離D
Bは、一般的に、ソールアセンブリ106の長手方向中心線C
s151軸線、および、補強構造体111の第1の軸線Yに沿って、ブリッジ122の最も前部の(または、最も前方の)ポイントから、ブリッジ122の最も後部の(または、最も後方の)ポイントへ測定され得る。たとえば、ブリッジ122が延在することができる第1の例示的な距離D
B1(
図3B)は、ソールアセンブリ106の長さL
sのおおよそ10~18%の範囲にあることが可能である。たとえば、平均的な成人男性のシューズサイズ100に関して、ブリッジ122が延在することができる第1の例示的な距離D
B1は、ソールアセンブリ106の中でおおよそ31~60mmの範囲にあることが可能であり、ソールアセンブリ106は、ソールアセンブリ106の最も前部のポイントから最も後部のポイントへ測定されるおおよそ310~330mmの長さ(L
s)になっていることが可能である。たとえば、ブリッジ122が延在することができる第1の例示的な距離D
B1は、40~50mmの間にあることが可能である。
【0062】
ブリッジ122の幅は、中心線CBに沿って、または、中心線CBに対して平行の方向に測定され得る。たとえば、ブリッジ122の幅は、前方側部S2および/または後方側部S4に対して実質的に垂直の方向に測定されるような、ブリッジ122の前方側部S2とブリッジ122の後方側部S4との間の距離とすることが可能である。ブリッジ122の幅は、30~60mmの間、40~50mmの間、または、44~48mmの間にあることが可能である。ブリッジ122の幅は、補強構造体111がその中に組み込まれるシューズの全長の5~18%の間にあることが可能である。
【0063】
補強構造体111の長さは、補強構造体がその平坦なまたは未形成の状態にあるときに、正中線MWに沿って測定され得る。同様に、長さは、補強構造体111がその形成されたu字形状になっているときに、補強構造体111の上部表面に沿って測定され得る。補強構造体111の長さは、補強構造体111の最も内側のポイントから最も外側のポイントへ測定され得る。いくつかの例において、長さは、補強構造体111の幅の3倍から5倍の間にあることが可能である。
【0064】
例示目的の例として、補強構造体111は、ソールアセンブリ106の中に位置決めされ得、ブリッジ122の中心線CBと補強構造体111の内側ウィング133および外側ウィング144の正中線MWとの交差点が、ソールアセンブリ106の最も後方のポイントから合計のソールアセンブリ106長さLSのおおよそ30~36%の距離において、ソールアセンブリ106の長手方向中心線Cs151と整合して位置付けされ得るようになっている。たとえば、平均的な成人男性のシューズサイズ100に関して、CBおよびMWの交差点は、ソールアセンブリ106の最も後方のポイントからおおよそ95~115mmに位置付けされ得る。したがって、補強構造体111の少なくともブリッジ122は、それがソールアセンブリ106の最も後方のポイントからおおよそ65~145mmの範囲の間に延在することができるソールアセンブリ106の中の場所に位置決めされ得る。
【0065】
ここで
図7および
図8を参照すると、第2の例示的な補強構造体111が示されており、それは、ブリッジ122がソールアセンブリ106の中で延在することができる第2の例示的な距離D
B2を有することが可能である。第2の例示的な距離D
B2は、第1の例示的な距離D
B1よりも大きくなっていることが可能である。一例によれば、第1の例示的な距離D
B1は、ブリッジ122の中間部分123bの長手方向長さを含むことが可能である(外側側部ウィング144の前方側部およびブリッジ122の外側側部の交差ポイントP
ALから、内側側部ウィング133の後方側部およびブリッジ122の内側側部の交差ポイントP
PMへ、長手方向中心線C
s151軸線に沿って測定される)。たとえば、中間部分123bは、内側ウィング133と外側ウィング144との間に配設され得、第1の例示的な補強構造体111の第1の例示的なブリッジ122と同様のまたはおおよそ同じプロファイルを有することが可能である。後方部分123aは、中間部分123bの後方側部から、ソールアセンブリ106の後方側部に向けて最も後部のポイントPP
B2へ、後方部分123aの後方側部に沿って延在することが可能であり、前方部分123cは、中間部分123bの前方側部から、ソールアセンブリ106の前方側部に向けて最も前部のポイントPA
B2へ、前方部分123cの前方側部に沿って延在することが可能である。
【0066】
第2の例示的な距離DB2は、第1の例示的な距離DB1、第1の延長距離EDP2(図示せず)、および、第2の延長距離EDA2を含むことが可能である。第1の延長距離EDP2は、ブリッジ122の後方部分123aが後方方向に延在することができる距離を含むことが可能である。一例によれば、第1の延長距離EDP2は、ブリッジ122の中間部分123bの最も後部のポイント(たとえば、内側側部ウィング133の後方側部およびブリッジ122の内側側部の交差ポイントPPM)から、ブリッジ122の最も後部のポイントPPB2へ、長手方向中心線CS151軸線に沿って測定され得る。第2の延長距離EDA2は、ブリッジ122の前方部分123cが前方方向に延在することができる距離を含むことが可能である。一例によれば、第2の延長距離EDA2は、ブリッジ122の中間部分123bの最も前部のポイント(たとえば、外側側部ウィング144の前方側部およびブリッジ122の外側側部の交差ポイントPAL)から、ブリッジ122の最も前部のポイントPAB2へ、長手方向中心線CS151軸線に沿って測定され得る。
【0067】
一例では、内側側部ウィング133および外側側部ウィング144の寸法および位置は、第1の例示的な補強構造体111と概して同じとすることが可能である。たとえば、第2の例示的な補強構造体111は、内側側部ウィング133の内側中間点MPMが、長手方向中心線CS151軸線に沿って測定されるような、ソールアセンブリ106の最も後方のポイントからの合計のソールアセンブリ106長さLSの25~33%のおおよその範囲に位置付けされ得るように、および、外側側部ウィング144の外側中間点MPLが、長手方向中心線CS151軸線に沿って測定されるような、ソールアセンブリ106の最も後方のポイントからの合計のソールアセンブリ106長さLSの30~36%のおおよその範囲に位置付けされ得るように、構成および位置決めされ得る。
【0068】
一例によれば、ブリッジ122がソールアセンブリ106の中で延在することができる第2の例示的な距離DB2は、長手方向中心線CS151軸線に沿って測定される、ブリッジ122の最も後部のポイントPPB2からブリッジ122の最も前部のポイントPAB2への距離とすることが可能である。1つの例によれば、第2の例示的なブリッジ122は、それが一般的にソールアセンブリ106の長さLSのおおよそ70~95%に延在するように位置決めされ得る。例示目的の例によれば、平均的な成人男性のシューズサイズ100に関して、第2の例示的な補強構造体111がソールアセンブリ106の中に延在することができる第2の例示的な距離DB2は、おおよそ225~255mmの範囲にあることが可能である。
【0069】
ここで
図9および
図10を参照すると、第3の例示的な補強構造体111が示されており、それは、ブリッジ122がソールアセンブリ106の中で延在することができる第3の例示的な距離D
B3を有することが可能である。第3の例示的な距離D
B3は、第1の例示的な距離D
B1よりも大きくなっており、第2の例示的な距離D
B2よりも小さくなっていることが可能である。一例では、内側側部ウィング133および外側側部ウィング144の寸法および位置は、第1および第2の例示的な補強構造体111と概して同じとすることが可能である。たとえば、第3の例示的な補強構造体111は、内側側部ウィング133の内側中間点MP
Mが、長手方向中心線C
S151軸線に沿って測定されるような、ソールアセンブリ106の最も後方のポイントからの合計のソールアセンブリ106長さL
Sの25~33%のおおよその範囲に位置付けされ得るように、および、外側側部ウィング144の外側中間点MP
Lが、長手方向中心線C
S151軸線に沿って測定されるような、ソールアセンブリ106の最も後方のポイントからの合計のソールアセンブリ106長さL
Sの30~36%のおおよその範囲に位置付けされ得るように、構成および位置決めされ得る。
【0070】
図9に示されているように、第3の例示的な補強構造体111のブリッジ122は、後方部分123a、中間部分123b、および前方部分123cを含むことが可能であり、ここで、第2の例示的な補強構造体111と同様に、中間部分123bは、内側ウィング133と外側ウィング144との間に配設され得、第1の例示的な補強構造体111のブリッジ122と同様のまたはおおよそ同じプロファイルを有することが可能である。後方部分123aは、中間部分123bの後方側部から、ソールアセンブリ106の後方側部に向けて最も後部のポイントPP
B3へ、後方部分123aの後方側部に沿って延在することが可能であり、前方部分123cは、中間部分123bの前方側部から、最も前部のポイントPA
B3へ、前方部分123cの前方側部に沿って延在することが可能である。
【0071】
第3の例示的な距離DB3は、第1の例示的な距離DB1、第1の延長距離EDP3(図示せず)、および、第2の延長距離EDA3(図示せず)を含むことが可能である。第1の延長距離EDP3は、ブリッジ122の後方部分123aが後方方向に延在することができる距離を含むことが可能である。一例によれば、第1の延長距離EDP3は、ブリッジ122の中間部分123bの最も後部のポイント(たとえば、内側側部ウィング133の後方側部およびブリッジ122の内側側部の交差ポイントPPM)から、ブリッジ122の最も後部のポイントPPB3へ、長手方向中心線CS151軸線に沿って測定され得る。第2の延長距離EDA3は、ブリッジ122の前方部分123cが前方方向に延在することができる距離を含むことが可能である。一例によれば、第2の延長距離EDA3は、ブリッジ122の中間部分123bの最も前部のポイント(たとえば、外側側部ウィング144の前方側部およびブリッジ122の外側側部の交差ポイントPAL)から、ブリッジ122の最も前部のポイントPAB3へ、長手方向中心線CS151軸線に沿って測定され得る。すなわち、第3の例示的な距離DB3は、長手方向中心線CS151軸線に沿って測定される、ブリッジ122の最も後部のポイントPPB3からブリッジ122の最も前部のポイントPAB3への距離とすることが可能である。1つの例によれば、第3の例示的なブリッジ122は、それが一般的にソールアセンブリ106の長さLSのおおよそ25~70%に延在するように位置決めされ得る。例示目的の例によれば、平均的な成人男性のシューズサイズ100に関して、第3の例示的な補強構造体111がソールアセンブリ106の中に延在することができる第3の例示的な距離DB3は、おおよそ60~125mmの範囲にあることが可能である。
【0072】
一態様によれば、ミッドソール115のリジッド性および捩じり安定性ならびに前方足部屈曲は、補強構造体ブリッジ122がソールアセンブリ106の中で延在することができる距離D
Bに対して反比例して影響を受ける可能性がある。たとえば、第1の例示的なブリッジ122(たとえば、
図1A~
図1C、
図2A~
図2C、
図3A~
図3C、および
図5Aに示されている例など)は、第1のリジッド性レベル、第1の捩じり安定性レベル、および、第1の前方足部屈曲レベルを提供することが可能である。第2の例示的なブリッジ122(たとえば、
図7および
図8に示されている例など)は、ソールアセンブリ106の中でより遠くに延在することが可能であり、したがって、第1の例示的なブリッジ122よりも高いリジッド性レベルおよび捩じり安定性レベルを有するが、それよりも低い前方足部屈曲レベルを有する可能性がある。
【0073】
いくつかの例において、補強構造体111のブリッジ122の寸法の変化を通して実現され得るリジッド性、捩じり安定性、および前方足部屈曲の様々なレベルは、シューズ100の中の補強構造体111の設置を決定するときに考えられることができ、または、その逆もまた同様である。たとえば、上記に説明されているように、ミッドソール115とアウトソール116との間に補強構造体111を位置決めすることは(それは、補強構造体111がミッドソール115の上側層128と下側層130との間に配設されたとした場合よりもゴルファーの足部から遠くに離れている)、リジッド性および捩じり安定性を増加させることが可能である。代替的に、ミッドソール115の上側層128と下側層130との間に補強構造体111を配設することは、前方足部屈曲を増加させるが、リジッド性および捩じり安定性を減少させる可能性がある。したがって、いくつかの例において、異なるサイズのブリッジ122が、シューズ100の中での補強構造体111の設置に基づいて使用され、所望のリジッド性レベル、捩じり安定性レベル、および前方足部屈曲のうちの1つまたは組み合わせを実現することが可能である。
【0074】
一態様によれば、トラクションとともに、ゴルフシューズ100のソールアセンブリ106は、着用者の足部のための安定性および快適性を提供することが可能である。たとえば、多くのゴルフコースは、コース上で電動カートを運転することまたはコースを歩くことの選択肢をゴルファーに提供する。一部のゴルファーは、コース全体を歩くことを好む。カートを運転することを好むゴルファーであっても、彼らのプレーのラウンドの間にかなりの距離を歩くことになる。コースの長さ、プレーの速度、および、他の要因に応じて、ゴルファーは、ラウンドの間に数マイルを歩く可能性がある。したがって、ゴルフシューズ100は、履き心地が良いものであり、ゴルファーが自然におよび自由に歩くことを可能にする必要がある。すなわち、シューズ100は、足部を支持する必要があり、さらに、それは、可撓性である必要もある。ゴルファーは、ボールにアドレスし、スイングを行い、コースの上を快適に歩き、および、他のゴルフ特有の行為を行うこと(たとえば、パットのラインを読むためにしゃがむなど)ができなければならない。
【0075】
様々なゴルフの動きに関係して考えられ得る足部の動きの2つの方向は、背屈および底屈を含む。一般的に、背屈は、脛に向けて上向きに足部を上げる行為である。すなわち、足部は、背側方向または上向き方向に屈曲している。足首関節の中へ通されている足部および脚部の前部に位置付けされている筋肉および腱は、背屈方向に足部を動かすために使用される。一般的に、足部は、約10度から約30度の範囲で上向きに動く。他方では、底屈は、地面に向けて下向き方向に足部を動かす行為である。足首関節の中へ通されている足部および脚部の後部および内側に位置付けされている筋肉および腱は、底屈方向に足部を動かすために使用される。一般的に、足部は、約20度から約50度の範囲で上向きに動く。
【0076】
一例によれば、歩行サイクルは、それぞれの足部が経験する可能性のある様々な段階を含むことが可能である。第1の段階(それは、ヒールストライク(heel strike)局面と称され得る)は、ヒールが最初に地面に触れるときにはじまることが可能であり、足部全体が地面につくまで続くことが可能である。たとえば、ゴルファーは、足部をわずかに背屈させることが可能であり、ヒールは、ゴルファーが自分の歩行を開始するときに、最初に地面表面を打つことが可能である。したがって、ゴルファーが歩いているときに、ソールアセンブリ106のアウトソール116のヒールエリア(上記に説明されているようにゴルファーの足部のヒール領域に対応している)は、地面に接触することが可能である。
【0077】
歩行サイクルの第2の段階(それは、早期フラットフット段階と称され得る)は、ゴルファーが自分の体重をヒールからトウへ移すときに、人の足部全体が地面についているときに始まることが可能である。たとえば、ゴルファーのアーチは平坦化され得、足部は、ショック・アブソーバーとしての役割を果たすことが可能であり、足部が下向きに押すときにゴルファーの体重の力を和らげることを助ける。上記に説明されているように、ミッドソール115は、上側層128および下側層130を含むことが可能であり、ここで、上側層128は、比較的に軟質で可撓性の材料から作製され得、下側層130は、比較的に固い材料から作製され得る。したがって、シューズ100のミッドソール115は、足部が下向きに押すときに、ゴルファーの体重の力を和らげることを助けるためのショック・アブソーバーとしての役割を果たすゴルファー快適性を提供することが可能である。早期フラットフット段階の終わりは、ゴルファーの重心が足部の上方を通過するときに起こることが可能である。
【0078】
歩行サイクルの第3の段階(それは、後期フラットフット段階と称され得る)は、ゴルファーの重心が中立位置を通過したときに始まることが可能である。後期フラットフット段階は、ゴルファーのヒール(たとえば、および、アウトソール116のヒールエリア)が地面から持ち上がるときに終了することが可能である。後期フラットフット局面の間に、足部は、可撓性のショック・アブソーバーとしての役割を果たすことから、ゴルファーを前向きに推進させるための役割を果たすことができるリジッドのレバーとして作用することへシフトすることが可能である。したがって、シューズ100のソールアセンブリ106における快適性のレベルおよびリジッド性のレベルの両方が望まれる可能性がある。
【0079】
第4の段階(それは、ヒールライズ(heel rise)段階と称され得る)は、ゴルファーのヒール(たとえば、および、アウトソール116のヒールエリア)が地面から離れ始めるときに、始まることが可能である。たとえば、ゴルファーの足部は、底屈することが可能であり、ゴルファーの足部は、リジッドのレバーとして機能し、身体を前向きに移動させることが可能である。歩行のこの局面の間に、足部が(足首を中心とした)レバーアームを生成させることに起因して、足部を通る力が増加される(たとえば、人の体重の2~3倍になる)ことができ、それは、体重の力を拡大させることが可能である。したがって、シューズ100のソールアセンブリ106における快適性のレベル、リジッド性のレベル、および、追加的に、前方足部屈曲のレベルの両方が望まれることが可能である。
【0080】
立脚期の第5のおよび最終の段階は、トウオフ(toe off)段階と称され得る。トウオフ段階は、ゴルファーのトウ(ひいては、シューズ100)が地面を離れるときに始まることが可能である。たとえば、足部は、ゴルファーの足部が空中にあるまで、底屈して地面を押し離し続けることが可能である。一態様によれば、本開示のゴルフシューズ100のソールアセンブリ106は、様々な利益および有利な特徴を有することが可能である。1つの例において、ソールアセンブリ106は、良好な快適性および安定性を提供することが可能であり、さらに、良好な前方足部柔軟性を提供することも可能であり、したがって、ゴルファーは、自分の自然な歩行行為を容易におよび快適に行うことが可能である。
【0081】
歩行するときおよびゴルフをするときに、足部およびシューズ100の異なるパーツに作用する他の多数のおよび多様な力が存在する可能性がある。たとえば、ゴルフスイングの間に、下向きの力および上向きの力がミッドソール115に作用する可能性がある。たとえば、通常のゴルフプレーの間に、ゴルファーは、多種多様なクラブによってショットを行う可能性がある。ゴルファーが、ショットを行うときにクラブを振り、自分の体重を移すとき、彼らの足部およびシューズ100は、ものすごい力を吸収する可能性がある。たとえば、右利きのゴルファーが、クラブを振る運動を始める前に(たとえば、ボールをアドレスするときに)、最初に足を置いているときに、彼らの体重は、彼らのリードフットとトレイルフットとの間に均一に分配され得る。ゴルファーが彼らのバックスイングを始めるときに、彼らの体重は、主に彼らのトレイルフットにシフトする可能性がある。ダウンスイングの始まりに、著しい圧力がトレイルフットに印加される可能性がある。その理由は、ゴルファーが、トレイルフットからパワーを出し、増加されたスイング速度を発生させるからである。ゴルファーが、彼らのスイングによってフォロースルーし、ボールを打つときに、彼らの体重は、トレイルフットからリードフットへ移され得る。スイング運動の間に、トレイルフットおよびリードフットにおいていくらか枢動することが存在する可能性があるが、この枢動運動は、制御され得、ショットを行うときに実質的に動いたりまたはスリップしたりしないことが可能である。したがって、ゴルフスイングの間にシューズ100が良好な安定性を提供するということが重要である可能性がある。ゴルファーは、安定したプラットフォームを必要とする可能性があり、彼らが自分のスイング行為を行うときに、彼らが自分のバランスを維持することができるようになっている。また、良好な足部トラクションも、ゴルフショットサイクルの間に重要である可能性がある。
【0082】
追加的に、ゴルファーが彼らのバックスイングを行うときに、右足は、内側前方足部およびヒール領域の上に踏み込み、また、右膝が押し込まれたままであるので、右足は、地面とともにトルクを生成させ、外部足部回転に抵抗する。ショットのときにフォロースルーして、ゴルファーのリードシューズは、彼らのリードフットの内側側部(インサイド)から前部足部の外側側部(アウトサイド)に向けてロールする。一方では、彼らのトレイルシューズは、同時に前方足部へ屈曲し、およびヒールが持ち上がるにつれて内部に回転することが可能である。
【0083】
いくつかの例において、ゴルフスイングの間にミッドソール115に作用する力は、スイング速度に関して増加し得る。したがって、一部のゴルファー(たとえば、より経験豊富なツアープレイヤーなど)(彼らは、100~120マイル毎時の速度の範囲にあるゴルフスイングを有する可能性がある)は、これらの追加的な力を支持することを助けるために、シューズミッドソール115からの高められた安定性を必要とする可能性がある。
【0084】
いくつかの競技用ゴルフシューズに伴う1つの欠点は、これらのシューズが、良好なクッション性、前方足部屈曲、および、他の快適性特質をゴルファーに提供することを助けることができる可能性があるが、しかし、ミッドソール115のリジッド性における損失が存在している可能性があり、それは、ゴルファーが彼らのスイングを行うときに、ゴルファーに安定したプラットフォームを提供しない可能性があるということである。たとえば、より軟質のミッドソール115は、ゴルフスイングの間のシューズのサスペンションの崩壊を防止するためのサポートの量を減少させる可能性がある。したがって、本開示のソールアセンブリ106は、高いレベルの柔軟性を提供することができ、さらに、高い安定性も提供することができる態様を含む。上記の述べられている補強構造体111を含むソールアセンブリ106は、追加的な安定性を提供することを助けることが可能である。たとえば、補強構造体111は、ゴルファーがゴルフショットを行う間に自分の体重をシフトさせるときに、ゴルファーの足部の内側側部および外側側部を保持および支持することができるように、シューズ100を補助することが可能である。したがって、ゴルファーは、クラブの完全なスイング運動のフォロースルーのときにバランスされた状態に保つことが可能である。一例によれば、補強構造体111は、ソールアセンブリ106の中間足部エリア142の中に、より大きな曲げ剛性をさらに提供することが可能である。一例では、補強構造体111は、追加的な機械的な強度および構造的な完全性をシューズ100に提供することを助けることが可能であり、シューズの過度のツイスティングまたはターニングを許容しない。したがって、シューズ100は、改善された捩じり安定性を提供することが可能である。同時に、シューズ100は、前方足部柔軟性を保つことが可能であり、したがって、ゴルファーは、快適にコースを歩いてプレーすることができ、他のゴルフ活動に従事することができる。
【0085】
いくつかの例において、補強構造体のU字形状の非対称性(すなわち、中間足部エリア142に向けて角度(AL)を付けられた外側側部ウィング144、および、後方足部エリア140に向けて角度(AM)を付けられた内側側部ウィング133)は、ゴルファーのスイングを自然に整合させることをさらに助けることが可能であり、それは、プッシュオフおよびフォロースルーの間のゴルファーの駆動足への自然な移行を推進することを助けることが可能である。別の例では、補強構造体111は、ゴルファーが自分の体重をシフトさせるときに(たとえば、駆動足の上におよび駆動足から離れるようになど)変形するように設計され得る。いくつかの例において、ダウンスイングおよびフォロースルーの後に、補強構造体111を変形させるために力を印加する結果として貯蔵され得る弾性的なポテンシャルエネルギーが、ゴルファーが駆動足をプッシュオフするときに解放され得、補強構造体111は、そのオリジナルの形状に復元して戻ることが可能である。
【0086】
図11は、一実施形態による補強構造体111を備えるゴルフシューズ100を作製する方法1100の例示的な動作を有するフローチャートを示している。動作1102において、アッパー104が構築され得る。上記に説明されているように、アッパー104は、一般的に、クォータ102に接続されているヴァンプ108を含むことが可能である。いくつかの例において、アッパー104は、インステップ領域117をさらに含むことが可能であり、インステップ領域117は、舌状部材、および、いくつかの例では、アイステイ(eye stay)を含む。いくつかの例において、クォータ102は、ヒールカップ103を含むことが可能である。さらに、カラー118は、足部を挿入するための開口部114の周りに画定され得る。いくつかの例において、アッパー104の様々なパーツが、縫合されるか、接着されるか、または、その他の方法で一緒に取り付けられることができる。
【0087】
動作1104において、ミッドソールが構築され得る。一例によれば、ミッドソール115は、上側層128および下側層130を含むことが可能であり、上側層128および下側層130は、異なる材料から、または、異なる密度を有する材料から形成されている。1つの例において、第1の材料が、第1のモールド(たとえば、EVAモールド)の内側に設置され、上側層128の中へ成型され得、それは、次いで、第2の(EVA)モールドの中で第2の材料とともに成型され、二重密度ミッドソール115を形成することが可能である。
【0088】
動作1106において、補強構造体111が構築され得る。たとえば、補強構造体111は、任意の適切な補強材料(たとえば、炭素複合材料、ファイバーグラス複合材料、TPU複合材料、または、追加的な構造的リジッド性をシューズ100に提供することができる他の材料など)から構築され得る。材料は、所望の形状(たとえば、平行な形状、延長されたブリッジ122を備えた平行な形状)にカットされ、略U字形状に成型され、補強構造体111を形成することが可能である。アウトソール116とともに補強構造体111を成型するための例示的な方法が、
図13に図示されている左手側の経路を参照して下記に説明されている。
【0089】
動作1108において、補強構造体111は、アウトソール116に接続され得る。一例によれば、補強構造体111が、第3のモールド(たとえば、TPUモールド)の内側に設置され得、ここで、樹脂(TPU)は、補強構造体111の周りに流れ、よりリジッドの構造体を生成させ、補強構造体111をアウトソール116に接続することが可能である。
【0090】
動作1110において、この補強構造体111およびアウトソール116のアセンブリが、動作1104において構築されたミッドソール115に組み立てられることができる。たとえば、ミッドソール115の下側層130の底面は、接着剤または他の取り付け技法を使用して、アウトソール116の上部表面に接着され得る。
【0091】
動作1112において、動作1102において構築されたアッパー104が、型を取られることができ、動作1114において、ソールアセンブリ106が、アッパー104に取り付けられ得る。たとえば、ボードが、ミッドソール115の上側層128の上部表面に接着され得、いくつかの例では、インソールが、シューズ100の中へ挿入され得る。いくつかの例において、シューズ100を防水し、シューズ100を検査し、および/または、他のシューズ組み立てタスクを実施するために、追加的なステップが、上記の動作のうちの1つまたは複数において実施され得る。
【0092】
ここで
図12を参照すると、別の実施形態による補強構造体111を備えるゴルフシューズ100を作製する方法1200の例示的な動作を有するフローチャートが図示されている。たとえば、
図11を参照して上記に説明されている方法1100は、アウトソール116に接続された補強構造体111を含むシューズ100を作製する方法を説明している。
図12を参照してここで説明される方法1200は、ミッドソール115の内側に成型された補強構造体111を含むシューズ100を作製する方法を説明している。
【0093】
動作1202において、アッパー104が構築され得る。動作1202は、
図11において説明されている動作1102と同様に実施され得る。いくつかの例において、アッパー104の様々なパーツが、縫合されるか、接着されるか、または、その他の方法で一緒に取り付けられ得る。
【0094】
動作1204において、アウトソール116が構築され得る。たとえば、TPUモールドが、アウトソール116を形成するために使用され得る。
【0095】
動作1206において、補強構造体111が構築され得る。たとえば、補強構造体111は、任意の適切な補強材料(たとえば、炭素複合材料、ファイバーグラス複合材料、TPU複合材料、または、追加的な構造的リジッド性をシューズ100に提供することができる他の材料など)から構築され得る。材料は、所望の形状にカットされ、略U字形状に成型され、補強構造体111を形成することが可能である。ミッドソール115の内側に補強構造体111を成型するための例示的な方法は、
図13に図示されている右手側の経路を参照して下記に説明されている。
【0096】
動作1207において、二重密度ミッドソール115の第1の層が形成され得る。一例によれば、ミッドソール115は、上側層128および下側層130を含むことが可能であり、上側層128および下側層130は、異なる材料から、または、異なる密度を有する材料から形成されている。動作1207において、第1の材料が、第1のモールド(たとえば、EVAモールド)の内側に設置され、上側層128の中へ成型され得る。一例では、上側層128の底部側部が、補強構造体111のためのネスティングエリアを含むように形成され得る。
【0097】
動作1208において、二重密度ミッドソール115の第2の層が形成され得る。たとえば、第2の材料(または、第1の層において使用される第1の材料よりも高い密度を有する第1の材料)が、第2の(EVA)モールドの内側に設置され、下側層130を形成することが可能である。一例では、底部層130の上部側部が、補強構造体111のためのネスティングエリアを含むように形成され得る。
【0098】
動作1209において、補強構造体111が、ミッドソール115の上側層128と下側層130との間に組み立てられ得る。いくつかの例において、ミッドソール115の上側層128と下側層130との間に補強構造体111を組み立てる際に、1つまたは複数のバフィング(buffing)、接着/セメンティングおよび紫外線(UV)/熱接着活性化が含まれ得る。追加的に、いくつかの例において、接着および冷却のために最終的なアセンブリを強制的に一緒にするために、ジグまたはプレスが使用され得る。
【0099】
動作1210において、補強構造体111を備えた二重密度ミッドソール115が、動作1204において構築されたアウトソール116に取り付けられ得る。たとえば、ミッドソール115の下側層130の底面は、接着剤または他の取り付け技法を使用して、アウトソール116の上部表面に接着され得る。
【0100】
動作1212において、動作1202において構築されたアッパー104が、型を取られ得る。
【0101】
動作1214において、ソールアセンブリ106が、アッパー104に取り付けられ得る。たとえば、ボードが、ミッドソール115の上側層128の上部表面に接着され得、いくつかの例では、インソールが、シューズ100の中へ挿入され得る。いくつかの例において、シューズ100を防水し、シューズ100を検査し、および/または、他のシューズ組み立てタスクを実施するために、追加的なステップが、上記の動作のうちの1つまたは複数において実施され得る。
【0102】
ここで
図13を参照すると、一実施形態によるソールアセンブリ106を組み立てるための例示的な方法1300が提供される。動作1302において、複数の補強構造体111が、
図6に図示されたように、材料のシート164からカットされ得る。たとえば、材料は、炭素複合材料、ファイバーグラス複合材料、TPU複合材料、または、追加的な構造的リジッド性をシューズ100に提供することができる他の材料とすることが可能である。材料は、標準的な製造カッティング方法(たとえば、ウォータージェット、レーザージェット、ダイカットなど)を使用して、所望の形状にカットされ得る。形状のサイズは、異なるシューズ100サイズおよび/または異なる補強構造体構成に依存することが可能である。一例によれば、所望の形状は、ソールアセンブリ106の中で第1の例示的な距離D
B1に延在することができるブリッジ122を有する補強構造体111を生成させるための平行四辺形の形状を含むことが可能である。他の例では、所望の形状は、前方ブリッジ部分123cおよび後方ブリッジ部分123aに加えて平行四辺形の形状を含むことが可能であり、ここで、ブリッジ122は、ソールアセンブリ106の中で第2または第3の例示的な距離D
B2、D
B3に延在することが可能である。
【0103】
動作1304において、形状が、複数の補強構造体111を形成するために様々なブリッジ幅のうちの1つを有する略U字形状に成型され得る。方法1300は、アウトソール116とともに補強構造体111を成型するための動作1306へ左手側の経路をとることが可能であり、または、代替的に、方法1300は、ミッドソールの内側に補強構造体111を成型するための動作1312へ右手側の経路をとることが可能である。
【0104】
左手側の経路を辿ると、動作1306において、補強構造体111が、モールド(たとえば、TPUモールド)の内側に設置され得、動作1308において、樹脂(TPU)が、モールドの内側に注入され得、ここで、樹脂が、補強構造体111の周りに流れ、よりリジッドの構造体を形成し、補強構造体111をアウトソール116に接続することが可能である。
【0105】
動作1310において、ミッドソール115の下側層130の底面131が、アウトソール116の上部表面に接着され、補強構造体111を含むソールアセンブリ106を形成することが可能である。たとえば、ミッドソール115およびアウトソール116が、接着剤または他の取り付け技法を使用して、一緒に接着され得る。
【0106】
動作1304から右手側の経路を辿ると、動作1312において、ミッドソール115の上側層128が、第1の硬度レベル(デュロメータ)を有する比較的に軟質の第1のEVA発泡体組成物から形成され得る。動作1313において、ミッドソール115の下側層130が、比較的に固い材料(たとえば、第2の硬度レベル(デュロメータ)を有する第2のEVA発泡体組成物など)から形成され得る。
【0107】
動作1314において、補強構造体111が、ミッドソール115の上側層128と下側層130との間に組み立てられ得る。いくつかの例において、ミッドソール115の上側層128と下側層130との間に補強構造体111を組み立てる際に、1つまたは複数のバフィング、接着/セメンティングおよび紫外線(UV)/熱接着活性化が含まれ得る。追加的に、いくつかの例において、接着および冷却のために最終的なアセンブリを強制的に一緒にするために、ジグまたはプレスが使用され得る。
【0108】
動作1316において、補強構造体111を備えた二重密度ミッドソール115が、アウトソール116に取り付けられ得る。たとえば、ミッドソール115の下側層130の底面は、接着剤または他の取り付け技法を使用して、アウトソール116の上部表面に接着され得、補強構造体111を含むソールアセンブリ106が構築され得る。結果として生じるソールアセンブリ106は、構造的リジッド性および柔軟性の最適な組み合わせを有することが可能である。たとえば、補強構造体111を含むソールアセンブリ106を備えたシューズ100は、ゴルファーがゴルフショットを行う間に自分の体重をシフトさせるときに、ゴルファーの足部の内側側部および外側側部を保持および支持することができる可能性がある。シューズ100は、ゴルファーのスイングから生成される可能性のある荷重の下で崩壊しない安定したプラットフォームをゴルファーに提供することを助ける。シューズ100は、高い構造的支持をゴルファーに提供することが可能であり、さらに、それらは、柔軟性および他のゴルフ性能特性を犠牲にしない。したがって、ゴルファーは、快適にコースを歩いてプレーすることができ、他のゴルフ活動に従事することができる。
【0109】
数値的な下限値および数値的な上限値が本明細書に記載されているとき、これらの値の任意の組み合わせが使用され得るということが企図される。動作例以外において、または、別段の明示的な特定がない限り、数値的な範囲、量、値、およびパーセンテージ(たとえば、本明細書における材料の量に関するものおよびその他のものなど)のすべては、「約」という用語が値、量、または範囲とともに明示的に出現しない可能性があっても、「約」という語が前置されているかのように読まれ得る。したがって、反対の指示がない限り、明細書および添付の特許請求の範囲に記載されている数値的なパラメーターは、本技術によって取得されることを求められる所望の特性に応じて変化し得る近似値である。
【0110】
また、「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」、「第5の」、「第6の」、「第7の」、「第8の」、「第9の」、「第10の」、「第11の」、「第12の」、「上部」、「底部」、「上側」、「下側」、「上向きに」、「下向きに」、「右」、「左」、「中央」、「中間」、「近位」、「遠位」、「前方」、「後方」、「前方足部」、「中間足部」、および「後方足部」などという用語は、1つの視点に基づいてエレメントの1つの位置を指すために使用される任意の用語であり、本技術の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないということが理解されるべきである。
【0111】
本明細書において引用されているすべての特許、刊行物、テスト手順、および他の参考文献(優先権文献を含む)は、そのような開示が本技術と矛盾しない範囲において、および、そのような組み込みが許可されるすべての管轄に関して、参照により完全に組み込まれている。本明細書において説明および図示されているシューズ材料、設計、構築、および構造、シューズコンポーネント、ならびに、シューズアセンブリおよびサブアセンブリは、本技術のいくつかの実施形態のみを表しているということが理解される。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、そのような製品および材料に対して、様々な変更および追加が行われ得るということが当業者によって認識される。すべてのそのような実施形態は、添付の特許請求の範囲によってカバーされるということが意図されている。
【符号の説明】
【0112】
100 ゴルフシューズ
102 クォータ
103 ヒールカップ
104 シューズアッパー
106 ソールアセンブリ
108 ヴァンプ
110 舌状部材
111 補強構造体
114 開口部
115 ミッドソール
116 アウトソール
117 インステップ領域
118 発泡体ヒールカラー
122 ブリッジ
123a 後方部分
123b 中間部分
123c 前方部分
124 フェザーライン
125 トラクション部材
127 底面
128 上側層
130 下側層
131 底面
133 内側側部ウィング
140 後方足部エリア
142 中間足部エリア
143 前方足部エリア
144 外側側部ウィング
148a 内側延長部
148b 外側延長部
150 周縁部
151 長手方向中心線Cs
153 トウキャップ
156 下側側壁部
156a 下側内側壁部
156b 下側外側側壁部
157 上側側壁部
157a 上側内側壁部
157b 上側外側側壁部
164 材料のシート
169 中央ネスティングエリア
171 内側ネスティングエリア
173 外側ネスティングエリア
180 正中線
185a 第1の開口部
185b 第2の開口部
185c 第3の開口部
AL 前向き角度偏差
AM 後ろ向き角度偏差
ARS 内向き角度偏差
CB ブリッジの長手方向中心線
CS ソールアセンブリの長手方向中心線
DB 距離
DB1 第1の例示的な距離
DB2 第2の例示的な距離
DB3 第3の例示的な距離
DL1 距離
DM1 距離
EDA2 第2の延長距離
EDA3 第2の延長距離
EDP2 第1の延長距離
EDP3 第1の延長距離
G 地面表面
HL 外側側部ウィング高さ
HM 内側側部ウィング高さ
HSL 外側高さ
HSM 内側高さ
L 長さ
LL 外側フォームライン
LM 内側フォームライン
LS ソールアセンブリ長さ
MP2 中間点
MP4 中間点
MPL 外側中間点
MPM 内側中間点
MW ウィングの正中線
PAL 外側側部の交差ポイント
PPM 内側側部の交差ポイント
PAB2 ブリッジの最も前部のポイント
PAB3 ブリッジの最も前部のポイント
PPB2 ブリッジの最も後部のポイント
S1 第1の辺
S2 第2の辺
S3 第3の辺
S4 第4の辺
VL 外側垂直方向軸線
VM 内側垂直方向軸線
W 幅
WB ブリッジの幅
X 第2の軸線
Y 第1の軸線
【外国語明細書】