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  • 特開-介装構造体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023012942
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】介装構造体
(51)【国際特許分類】
   E04H 1/12 20060101AFI20230119BHJP
   E04B 1/343 20060101ALI20230119BHJP
【FI】
E04H1/12 308
E04B1/343 W
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021116715
(22)【出願日】2021-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】清水 亨
【テーマコード(参考)】
2E025
【Fターム(参考)】
2E025DA02
2E025DA04
2E025DA07
2E025DA09
(57)【要約】
【課題】外壁の強度を保持しながら施工可能な介装構造体を提供すること。
【解決手段】建物の外部に設置される建物外部構築物100と、建物の外壁200との間に形成される隙間を閉塞する介装構造体1は、建物外部構築物100の上面部151に沿って配置され、上面部151に固定される固定部材10と、固定部材10の上方に配置されるとともに外壁200に接着され、固定部材10の外壁側を部分的に覆うことで隙間を閉塞する閉塞部材20と、閉塞部材20を支持する支持部30と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の外部に設置される建物外部構築物と、前記建物の外壁との間に形成される隙間を閉塞する介装構造体であって、
前記建物外部構築物の上面部に沿って配置され、前記上面部に固定される固定部材と、
前記固定部材の上方に配置されるとともに前記外壁に接着され、前記固定部材の前記外壁側を部分的に覆うことで前記隙間を閉塞する閉塞部材と、
前記閉塞部材を支持する支持部と、を有する、介装構造体。
【請求項2】
前記支持部は、前記固定部材の上端から延びるように形成される、請求項1に記載の介装構造体。
【請求項3】
前記支持部は、前記閉塞部材の裏面を支持する平坦な面により構成され、
前記閉塞部材は、前記閉塞部材における前記支持部と接する面から下方に延び、前記支持部の端部に係合する係合部と、を有する、請求項2に記載の介装構造体。
【請求項4】
前記支持部は、前記固定部材の裏側で前記上面部に配置され、前記固定部材及び前記閉塞部材と別体の支持部材により構成される、請求項1に記載の介装構造体。
【請求項5】
前記支持部材は、前記上面部に接する固定面と、前記固定面から上方へ延びる上方延出面と、前記上方延出面の上端に配置され、前記閉塞部材の裏面を支持する支持面と、を有する、請求項4に記載の介装構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、介装構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の外部に設置されるガーデンルームやテラス等の建物外部構築物は、建物の外壁に介装構造体を介して固定されている。介装構造体は、建物外部構築物の上部に、建物の外壁との間に形成される隙間を覆うように設けられ、建物外部構築物と外壁の間に風雨、雪等が侵入することを防止している。介装構造体は、外壁にねじで固定することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-155647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
介装構造体を外壁にねじで固定するためには、外壁に孔を開ける必要が生じる。外壁に孔を開けることは、強度や耐久性の観点から避けたいという要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、建物の外部に設置される建物外部構築物と、前記建物の外壁との間に形成される隙間を閉塞する介装構造体であって、前記建物外部構築物の上面部に沿って配置され、前記上面部に固定される固定部材と、前記固定部材の上方に配置されるとともに前記外壁に接着され、前記固定部材の前記外壁側を部分的に覆うことで前記隙間を閉塞する閉塞部材と、前記閉塞部材を支持する支持部と、を有する、介装構造体に関する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施形態のガーデンルームの斜視図である。
図2A】第1実施形態のガーデンルームの柱及び桁を正面から視た部分断面図である。
図2B】第1実施形態のガーデンルームの柱及び桁を側面から視た断面図である。
図3】第1実施形態の介装構造体の縦断面図である。
図4】第1実施形態の介装構造体における閉塞部材が外れた状態を示す図である。
図5】第1実施形態の変形例に係る介装構造体の縦断面図である。
図6】第2実施形態の介装構造体の縦断面図である。
図7】第2実施形態の変形例に係る介装構造体の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本開示の第1実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1に示すように、建物の外部には、建物の外壁200に沿うように建物外部構築物としてのガーデンルーム100が設置されている。ガーデンルーム100は、例えば建物に形成された窓等の開口部の近傍から屋外に張り出して設置される。ガーデンルーム100は、前面部110と、側面部120と、屋根部130と、柱140と、桁150と、介装構造体1と、を有する。本明細書において、前側Fとは、建物の外壁200から屋外側に離れた側を意味し、後側Rとは、外壁200側を意味する。前後方向FRとは、前側Fと後側Rを結ぶ方向である。
【0008】
前面部110は、外壁200から屋外側へ離れた位置に配置され、ガーデンルーム100の正面に位置する。前面部110はガーデンルーム100の正面視における左右方向に延びる。側面部120は、外壁200と前面部110との間を結ぶように配置される。前面部110や側面図120には、例えば腰板101や採光パネル102、出入り口となる開閉可能な折戸103が配置される。
【0009】
屋根部130は、外壁200から前面部110へ到る空間の上部を覆う部分である。屋根部130は、外壁200側から前面部110の上端へ渡すように配置される垂木135と、垂木135の間に設けられる板状の屋根材136とを有する。
【0010】
柱140は、外壁200に沿って配置され、下端が地面に埋設されて固定される。柱140は、外壁200に接するように配置される。しかし、柱140は外壁にネジその他の部材で固定されていない。柱140と外壁200は別の構造物であることから、別体の構造物の間に形成される隙間G1が存在する。図2Aに示すように、柱140は、ガーデンルーム100の正面視における左右方向の両側で、外壁200の近傍に一対配置される。必要な場合には、一対の柱の中間に柱を配置してもよい。
【0011】
桁150は、一対の柱140の上端を接続するように配置される。桁150は、方形筒状の長尺の部材である。桁150の前面には、屋根部130の垂木135や屋根材136が接続されて前側Fへ延びる。桁150の上面部151は、屋根部130とともにガーデンルーム100の上面部を構成し、桁150の上面部151には、介装構造体1が設置される。桁150の後面と外壁200との間にも、柱140の場合と同様に、桁150と外壁200とが別の構造物であることによる隙間G1が存在する。
【0012】
介装構造体1は、ガーデンルーム100の上面に配置され、ガーデンルーム100と外壁200との間に形成される隙間G1を閉塞する。介装構造体1は、固定部材10と、閉塞部材20と、支持部30と、接着剤40と、を有する。
【0013】
固定部材10は、桁150の長手方向の一端から他端まで桁150の上面に沿って配置され、桁150に固定される長尺の部材である。固定部材10は、図3に示すように、桁150側に沿う部分と、外壁200側に沿って延びる部分とを有するように屈曲して形成され、固定部11と、傾斜部12と、起立部13と、水返し部14と、を有する。
【0014】
固定部11は、ネジにより桁150の上面部151に固定される。固定部11は、固定部本体111と、支持脚112と、を有する。固定部本体111は、平面視略長方形の板状の形状を有する。固定部本体111の前端は、桁150の前端と位置が合わされている。支持脚112は、固定部本体111の裏側から、桁150の上面へ向かって延び、支持脚112の下端が桁150の上面部151に当接する。
【0015】
傾斜部12は、固定部本体111の後端から、後側Rに向かうにしたがって上方に傾斜する部分である。傾斜部12と固定部11は、連続して形成され、桁150の上面を覆っている。
【0016】
起立部13は、傾斜部12の側面視における後端から上方に向かって延びる面である。起立部13は、外壁200に対向して延び、外壁200から前側Fへ間をあけて配置される。起立部13は、第1起立部131と、第2起立部132と、を有する。第1起立部131は、傾斜部12の後端から、外壁200と略平行に上方に延びる。第2起立部132は、第1起立部131全体の上下方向の中央部よりも上部に配置され、第1起立部131の上端から、後側Rへ傾斜する。
【0017】
水返し部14は、起立部13から前側Fに向かって突出する突起である。水返し部14は、起立部13における第1起立部131と、第2起立部132との境目で、断面視で起立部13から分岐するように前側Fへ突出する。水返し部14は前側Fに向かうにしたがって上方へ傾斜して突出する。水返し部14は、起立部13と後述する閉塞部材20の覆い部22との間に雨水等が跳ね返って侵入するのを防止する。
【0018】
支持部30は、固定部材10における第2起立部132の上端から後側Rへ延びる平坦な面により構成される。支持部30は、固定部材10と連続して形成される。支持部30は、介装構造体1の前後方向FRに延びるとともに、固定部材10の長手方向の一方から他方まで形成される。支持部30は、後述する閉塞部材20の接続部23の裏面を支持する。
【0019】
閉塞部材20は、固定部材10の上方に配置され、固定部材10と同じ長さを有する長尺の部材である。閉塞部材20は、上部が外壁200に接着され、下部が固定部材10の外壁側を部分的に覆うことで、外壁200と介装構造体1との間の隙間G1を閉塞する。閉塞部材20は、接着部21と、覆い部22と、接続部23と、係合部24と、を有する。
【0020】
接着部21は、閉塞部材20の上部に配置され、外壁200に接着される部分である。接着部21は、接着部本体210と、支持脚211とを有する。接着部本体210は、正面視長方形の板状の形状を有する。支持脚211は、接着部本体210の裏側から外壁200へ向かって延びる複数の突起である。支持脚211は、上下方向に間を空けて配置され、支持脚211の端部が外壁200に接する。接着部21の裏側には、後述する接着剤40が設けられ、外壁200に接着される。介装構造体1が設置された状態で、外壁200と接着部21の前面との間の支持脚211が延びる部分には、シーリング材41が充填される。
【0021】
覆い部22は、固定部材10の起立部13の上部を覆うように配置される面を有する。覆い部22は、上端から下端に向かうにしたがって前側Fへ突出するように傾斜して配置される。覆い部22は、固定部材10の水返し部14よりも前側Fを覆うように配置される。覆い部22の下端の裏面には、弾性部材221を係止するための係止突起222が形成されている。弾性部材221は、フィン形状のゴムパッキンである。弾性部材221が係止突起222に係止され、覆い部22と起立部13との間の隙間G2を閉鎖する。
【0022】
接続部23は、覆い部22の上端と接着部21の下端とを接続する平坦な面を有する。接続部23は、支持部30と接する面である。接続部23は、介装構造体1の前後方向FRに延びる。接続部23の後端は、接着部21における支持脚211の後端と上下方向に揃った位置に配置され、後端から前側Fに延出して、接着部本体210を超えて前側Fへ延びる。接続部23の前端は、覆い部22の上端に連続する。
【0023】
係合部24は、接続部23の後端からわずかに前側Fにずれた位置から、下方に延びる。図3に示すように、係合部24の前側Fの面には、支持部30の後端が当接している。図4に示すように、係合部24は、仮に閉塞部材20が上方からかかる荷重によって前側Fに傾き、シーリング材41が破断して接着部21が外壁200から離れたとしても、係合部24が支持部30の後端と係合することで、閉塞部材20が脱落することを防止する。
【0024】
接着剤40は、外壁用の高い強度を有する素材で構成される。接着剤40は、閉塞部材20の接着部21における支持脚211の端部と、外壁200との間に配置される。接着剤40は両面テープの形状を有するが、これに限定されない。
【0025】
介装構造体1の作用について説明する。図1に示すように、桁150には屋根部130を構成する垂木135や屋根材136が接続されている。このため、雨量や積雪量が多いと、屋根部130は上方からかかる荷重で下方に撓む。桁150は、桁150自体が雨雪の荷重を受けるとともに、屋根部130の撓みに引っ張られて桁150も下方に撓む。したがって、桁150に固定されている固定部材10は、桁150とともに下方へ移動する。閉塞部材20は、外壁200に接着されているので、桁150の上面部151や屋根部130の動きの影響は、固定部材10と比べれば受けにくい。接着部21の上部に雨雪により下方に荷重がかかると、接着部21は外壁200から剥がれやすくなる。閉塞部材20は、接着部21の下端に配置されている接続部23の裏面を、固定部材10の第2起立部132から延びる支持部30によって支持されている。接続部23は支持部30の上に載置されているが、接着されていない。このため、閉塞部材20は、固定部材10が下方に撓んで動くときに連動しない。閉塞部材20は、固定部材10が下方に撓んで沈み込まない間は、固定部材10の支持部30に支持されているので、接着部21の剥離や閉塞部材20の脱落は抑制される。
【0026】
第1実施形態によれば、以下の効果が奏される。介装構造体1を、建物の外部に設置されるガーデンルーム100と、建物の外壁200との間に形成される隙間G1を閉塞するように構成した。介装構造体1を、ガーデンルーム100の上面部151に沿って配置され、上面部151に固定される固定部材10と、固定部材10の上方に配置されるとともに外壁200に接着され、固定部材10の外壁側を部分的に覆うことで隙間G1を閉塞する閉塞部材20と、閉塞部材20を支持する支持部30と、を含んで構成した。閉塞部材20を外壁200に接着のみによって固定することが可能になるため、外壁200の強度を高いまま維持することができる。接着剤40を貼付するだけで閉塞部材20を外壁200に固定することができるので、施工性が向上する。雨量や積雪量が多かった場合には、外壁200に接着された閉塞部材20の接着部21は、自重や雨水、積雪によって荷重がかかり、剥がれやすくなる。また、接着部21と外壁200の間に充填したシーリング材が破断しやすくなる。しかし、閉塞部材20が支持部30により支持されているので、閉塞部材20は脱落しにくくなる。
【0027】
第1実施形態によれば、支持部30を、固定部材10の上端から延びるように形成した。支持部30が固定部材10の上端から延びるように形成されているので、固定部材10を桁150の上面部151に固定すると、固定部材10に設けられている支持部30の位置が決まる。このため、閉塞部材20の接着位置を、支持部30に閉塞部材20が支持されるように配置することで容易に位置決めすることができる。よって、施工性が向上する。
【0028】
第1実施形態によれば、支持部30を、閉塞部材20の裏面を支持する平坦な面により構成し、閉塞部材20を、閉塞部材20における支持部30と接する接続部23から下方に延び、支持部30の端部に係合する係合部24と、を含んで構成した。係合部24が支持部30の端部に係合しているので、接着部21が外壁200から剥がれて前傾した場合でも、係合部24によって閉塞部材20のさらなる前傾や、前方に回転して固定部材10から脱落することが防止される。
【0029】
本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本開示に含まれる。図1図4に示す第1実施形態では、桁150及び柱140が、外壁200に接するように配置されていた。しかし、図5に示す第1実施形態の変形例のように、桁150及び柱140と外壁200との間の隙間G1が大きな場合がある。施工現場によっては、外壁200の下端側に、水切り材が配置されている場合があり、柱140を水切り材に接して配置すると、外壁200との間の隙間G1が開いてしまうからである。このような場合でも、介装構造体1Aは、固定部材10の固定位置を桁150の後側Rに移動させることで、隙間G1を好適に塞ぐことが可能である。
【0030】
固定部材10は、桁150の後側Rから片持ち状に後側Rへ延びて配置される。固定部材10は、隙間G1の寸法に合わせて、桁150の前後方向FRの中央部から後端近傍の適当な位置に固定される。閉塞部材20は外壁200に接着され、閉塞部材20の係合部24が支持部30の後端に係合している。このため、固定部材10の支持部30Aは、係合部24に外壁200側から支持されており、片持ち状の固定部材10が後側Rへ倒れることが防止されている。介装構造体1A自体の寸法によって変化するが、隙間G1は、例えば、100mm以下程度であってよい。
【0031】
図6に示す第2実施形態の介装構造体1Bのように、支持部30Bは、固定部材10と別体であってよい。第2実施形態の支持部30Bは、断面視略直角に屈曲したアングル部材であり、固定部材10及び閉塞部材20と別体の支持部材により構成される。支持部30Bは、固定部材10及び閉塞部材20が桁150の長手方向の一端から他端まで延びているのに対して、固定部材10及び閉塞部材20の長手方向の一端から他端の間に、複数間を空けて配置される。すなわち支持部30Bの長さは、固定部材10及び閉塞部材20の長さよりも短い。支持部30Bは、固定面31と、上方延出面32と、支持面33と、を有する。
【0032】
固定面31は、平面視略長方形の長尺の板面である。固定面31は、固定部材10の裏側で桁150の上面部151に配置される。固定面31は、上面部151に面で直接接し、ねじで固定される。
【0033】
上方延出面32は、固定面31の後側Rの端部から上方へ延出する板面である。上方延出面32は、固定部材10の起立部13の後側Rで上下方向に延びる。上方延出面32と固定面31とは、略直交する方向に延びている。
【0034】
支持面33は、上方延出面32の上端に配置される面であり、上方延出面32の上端から後側Rに向かって屈曲し、固定面31と略平行に延びる。支持面33における介装構造体1の前後方向FRに沿う寸法は、接続部23の前後方向FRに沿う寸法よりも小さい。支持面33は、接続部23の裏面の後側Rに面で直接接触し、接続部23の裏面を支持する。
【0035】
第2実施形態によれば、支持部30Bを、固定部材10の裏側で上面部151に配置し、固定部材10及び閉塞部材20と別体の支持部材により構成した。閉塞部材20は、桁150の上面部151や固定部材10との関係で位置決めをする必要がある。閉塞部材20を、固定部材10の裏側で上面部151に配置された支持部30Bの上に載せて支持することによって、閉塞部材20を接着する位置が決めやすくなる。これにより、施工性が向上する。支持部30Bが固定部材10及び閉塞部材20と別体の支持部材で構成されていることで、既存の固定部材10及び閉塞部材20を使用することができ、別体の支持部材で構成される支持部30Bのみを製造することで、容易に介装構造体1Bを製造することができる。
【0036】
第2実施形態によれば、支持部30Bを、上面部151に接する固定面31と、固定面31から上方へ延びる上方延出面32と、上方延出面32の上端に配置され、閉塞部材20の裏面を支持する支持面33と、を含んで構成した。この形状により、支持部30の固定面31が上面部151に支持された状態で、上方延出面32を介して支持面33が閉塞部材20の裏面を直接支持するので、閉塞部材20をより安定して強固に支持することができる。閉塞部材20の脱落防止や位置決めがより容易になる。上方延出面32が固定部材10の裏面を支持することで、固定部材10の形状保持に寄与することができる。
【0037】
図7に示す第2実施形態の変形例のように、桁150及び柱140と外壁200との間の隙間G1が大きな場合がある。介装構造体1Cは、支持部30Cの固定位置を桁150の後側Rに移動させることで、隙間G1を好適に塞ぐことが可能である。
【0038】
支持部30Cの固定面31は、桁150の後側Rから片持ち状に後側Rへ延びて配置される。固定部材10は、隙間G1の寸法に合わせて、桁150の前後方向FRの中央部から後端近傍の適当な位置に固定される。介装構造体1C自体の寸法によって変化するが、隙間G1は、例えば、100mm以下程度であってよい。
【0039】
さらに他の実施形態として、柱140や桁150が外壁200に接して配置される場合には、別体の支持部30Dを、施工現場で得られるゴム板や木材の端材を切断して形成してもよい。ゴム板や木材の端材を、桁150の上面に接着し、外壁200に沿って配置して、上端が閉塞部材20の接続部23の裏面を支持するように配置してもよい。このような構成によれば、支持部30を有する固定部材10を新たに製造したり、支持部30Bを新たな部材で別途製造したりする必要がない。また、ゴム板や木材の端材で固定部材10の第1起立部131を支持することができるので、固定部材10及び閉塞部材20の両方を頑丈に支持することができる。
【0040】
上記説明した実施形態では、建物外部構築物としてガーデンルーム100を例に説明したが、これに限られない。例えば、前面部110や側面部120が腰板101や採光パネル102、折戸103等の板材を含まずに開放されており、角に配置された柱で支持される屋根部のみを有するテラスや、温室等、建物の外部に配置される構造物であれば、具体的な形状や構成は限定されない。
【0041】
上記説明した実施形態では、建物外部構築物の上面部を桁150の上面部151として説明したが、これに限定されない。建物外部構築物の上面に配置されるものであれば、屋根部や垂木、他の構造物であってもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 介装構造体、 10 固定部材、 20 閉塞部材、 24 係合部、 30 支持部、 31 固定面、 32 上方延出面、 33 支持面、 100 ガーデンルーム(建物外部構築物)、 151 上面部、 200 外壁
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7