(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023129814
(43)【公開日】2023-09-20
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
F24F 11/526 20180101AFI20230912BHJP
F24F 11/65 20180101ALI20230912BHJP
F24F 11/59 20180101ALI20230912BHJP
F24F 11/89 20180101ALI20230912BHJP
【FI】
F24F11/526
F24F11/65
F24F11/59
F24F11/89
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022034097
(22)【出願日】2022-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】西山 誠悟
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260AA01
3L260AB02
3L260BA33
3L260BA73
3L260CA12
3L260GA30
(57)【要約】
【課題】ユーザが空気調和機により行われた発話を聞き取りやすくすることができる空気調和機を提供する。
【解決手段】空気調和機は、空気を調和する運転を行う空気調和部と、発話を行う発話部と、前記空気調和部に前記運転を第1の運転から前記第1の運転が発する騒音より小さな騒音しか発しない第2の運転に変更させた後に、前記発話部に前記発話を開始させる制御部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を調和する運転を行う空気調和部と、
発話を行う発話部と、
前記空気調和部に前記運転を第1の運転から前記第1の運転が発する騒音より小さな騒音しか発しない第2の運転に変更させた後に、前記発話部に前記発話を開始させる制御部と、
を備える空気調和機。
【請求項2】
前記制御部は、前記発話部に前記発話を終了させた後に、前記空気調和部に前記運転を前記第2の運転から前記第1の運転へ変更させる
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記空気調和部に前記運転を第3の運転へ変更させることを指示する第1の操作を受け付ける操作端末を備え、
前記制御部は、
前記操作端末が前記第1の操作を受け付けるのに応答して、前記空気調和部に前記運転を前記第1の運転から前記第2の運転へ変更させた後に、前記発話部に前記発話を開始させ、
前記発話部に前記発話を終了させた後に、前記空気調和部に前記運転を前記第2の運転から前記第3の運転へ変更させる
請求項1又は2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記空気調和部に前記運転を変更させること以外のことを指示する第2の操作を受け付ける操作端末を備え、
前記制御部は、前記操作端末が前記第2の操作を受け付けるのに応答して、前記空気調和部に前記運転を前記第1の運転から前記第2の運転へ変更させた後に、前記発話部に前記発話を開始させる
請求項1から3までのいずれかに記載の空気調和機。
【請求項5】
操作を受け付ける操作端末を備え、
前記制御部は、前記操作端末が前記操作を受け付けるのと無関係に、前記空気調和部に前記運転を前記第1の運転から前記第2の運転へ変更させた後に、前記発話部に前記発話を開始させる
請求項1から4までのいずれかに記載の空気調和機。
【請求項6】
室温を検知する室温センサを備え、
前記制御部は、前記室温と設定温度との差が基準以上である場合は、前記空気調和部に前記運転を前記第1の運転から前記第2の運転へ変更させない
請求項1から5までのいずれかに記載の空気調和機。
【請求項7】
前記制御部は、前記室温と設定温度との差が基準以上である場合は、前記発話部に前記発話の音量又は周波数を変更させる
請求項6に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、空気調和機を開示する。当該空気調和機においては、制御部が、リモコンに行われた操作に応じた音声が発せられるように発話部を制御する(段落0017及び0026)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された空気調和機においては、ファン、フィルタ清掃機構等により発せられる騒音のために、ユーザが発せられた音声を聞き取れない場合がある。
【0005】
本開示は、この問題に鑑みてなされた。本開示の一態様は、例えば、ユーザが空気調和機により行われた発話を聞き取りやすくすることができる空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の空気調和機は、空気を調和する運転を行う空気調和部と、発話を行う発話部と、前記空気調和部に前記運転を第1の運転から前記第1の運転が発する騒音より小さな騒音しか発しない第2の運転に変更させた後に、前記発話部に前記発話を開始させる制御部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態の空気調和機のブロック図である。
【
図2】第1実施形態の空気調和機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図3】第1実施形態の空気調和機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0009】
1 第1実施形態
1.1 空気調和機
図1は、第1実施形態の空気調和機のブロック図である。
【0010】
図1に図示される空気調和機1は、室内の空気を調和する。空気調和機1は、行われた操作等に応じた発話を行う。空気調和機1は、発する騒音を小さくした後に発話を行う。これにより、空気調和機1により行われる発話の音量に対する空気調和機1により発せられる騒音の音量の比を小さくすることができる。これにより、ユーザが空気調和機1により行われた発話を聞き取りやすくなる。
【0011】
図1に図示されるように、空気調和機1は、室内機11、室外機12及び操作端末13を備える。
【0012】
室内機11は、室内に設置される。室外機12は、室外に設置される。操作端末13は、室内で使用される。
【0013】
図1に図示されるように、空気調和機1は、空気調和部21、室温センサ22、赤外線通信部23、通信部24、発話部25及び制御部26を備える。空気調和部21を構成する第1の部分31、室温センサ22、赤外線通信部23、通信部24及び発話部25は、室内機11に備えられる。空気調和部21を構成する第2の部分32は、室外機12に備えられる。
【0014】
空気調和部21は、室内の空気を調和する運転を行う。行われる運転は、冷房運転、暖房運転、除湿運転、加湿運転、送風運転、空気清浄運転、イオン供給運転等である。
【0015】
図1に図示されるように、空気調和部21は、循環配管41、四方弁42、圧縮機43、熱交換器44、膨張弁45、熱交換器46、送風部47、送風部48及び風向調整部49を備える。
【0016】
室内機11に備えられる、循環配管41の一部、熱交換器46、送風部48及び風向調整部49は、空気調和部21を構成する第1の部分31である。室外機12に備えられる、循環配管41の一部、四方弁42、圧縮機43、熱交換器44、膨張弁45及び送風部47は、空気調和部21を構成する第2の部分32である。
【0017】
循環配管41は、空気調和部21が冷房運転を行う場合は、圧縮機43から四方弁42、熱交換器44、膨張弁45、熱交換器46及び四方弁42を順次に経由して圧縮機43まで冷媒が導かれるように冷媒を循環させる。
【0018】
循環配管41は、空気調和部21が暖房運転を行う場合は、圧縮機43から四方弁42、熱交換器46、膨張弁45、熱交換器44及び四方弁42を順次に経由して圧縮機43まで冷媒が導かれるように冷媒を循環させる。
【0019】
四方弁42は、空気調和部21が冷房運転を行う場合は、冷媒が循環する方向を、圧縮機43から四方弁42、熱交換器44、膨張弁45、熱交換器46及び四方弁42を順次に経由して圧縮機43まで冷媒が導かれる第1の方向とする。
【0020】
四方弁42は、空気調和部21が暖房運転を行う場合は、冷媒が循環する方向を、圧縮機43から四方弁42、熱交換器46、膨張弁45、熱交換器44及び四方弁42を順次に経由して圧縮機43まで冷媒が導かれる第2の方向にする。
【0021】
空気調和部21が冷房運転を行う場合は、圧縮機43が、低圧・低温の気体の冷媒を圧縮して、高圧・高温の気体の冷媒を生成する。また、熱交換器44が、生成された高圧・高温の気体の冷媒から室外の空気への放熱を行わせて、高圧・高温の液体の冷媒を生成する。また、膨張弁45が、生成された高圧・高温の液体の冷媒を膨張させて低圧・低温の液体の冷媒を生成する。また、熱交換器46が、室内の空気から、生成された低圧・低温の液体の冷媒への吸熱を行わせて、低圧・低温の気体の冷媒を生成する。これにより、室内の空気から室外の空気へ熱が運ばれて、室内の空気が冷やされる。
【0022】
空気調和部21が暖房運転を行う場合は、圧縮機43が、低圧・低温の気体の冷媒を圧縮して高圧・高温の気体の冷媒を生成する。熱交換器46が、生成された高圧・高温の気体の冷媒から室内の空気への放熱を行わせて、高圧・高温の液体の冷媒を生成する。また、膨張弁45が、生成された高圧・高温の液体の冷媒を膨張させて、低圧・低温の液体の冷媒を生成する。また、熱交換器44が、室内の空気から、生成された低圧・低温の液体の冷媒への吸熱を行わせて、低圧・低温の気体の冷媒を生成する。これにより、室外の空気から室内の空気へ熱が運ばれて、室内の空気が暖められる。
【0023】
送風部47は、室外機12に入り熱交換器44に当たり室外機12から出る風を送る。
【0024】
図1に図示されるように、送風部47は、ファン51及びファン駆動部52を備える。
【0025】
ファン駆動部52は、ファン51を駆動してファン51を回転させ、ファン51に送られる風を生成させる。
【0026】
送風部48は、室内機11に入り熱交換器46に当たり室内機11から出る風を送り、送る風の風量を調整する。
【0027】
図1に図示されるように、送風部48は、ファン61及びファン駆動部62を備える。
【0028】
ファン駆動部62は、ファン61を駆動してファン61を回転させ、ファン61に送られる風を生成させる。送風部48は、ファン駆動部62にファン61の回転速度を調整させることにより、送る風の風量を調整する。
【0029】
風向調整部49は、送られる風の風向を調整する。
【0030】
図1に図示されるように、風向調整部49は、風向板71及び風向板駆動部72を備える。
【0031】
風向板駆動部72は、風向板71を駆動して風向板71の姿勢を変化させる。風向調整部49は、風向板駆動部72に風向板71の姿勢を変化させることにより、送られる風の風向を調整する。
【0032】
室温センサ22は、室温を検知する。
【0033】
赤外線通信部23は、操作端末13と赤外線通信を行い、操作端末13により受け付けられた操作の内容を示す情報を操作端末13から受信する。室内機11が、操作端末13と赤外線通信以外の通信を行ってもよい。操作端末13により受け付けられる操作は、空気調和部21の運転に関係する操作、及び空気調和部21の運転に関係しない操作を含む。前者の操作は、設定温度の変更、風量の変更、風向の調整、空気を調和する運転の開始、当該運転の終了等を指示する操作等である。後者の操作は、発話部25に外部情報に関する発話を指示する操作等である。
【0034】
通信部24は、ネットワーク81に接続され、ネットワーク81を介してサーバ91及び端末92と通信を行う。サーバ91は、クラウドサーバ等である。端末92は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、フィーチャーフォン等である。通信部24は、サーバ91と通信を行って外部情報をサーバ91から受信する。受信される外部情報は、電気料金、天気予報、地震予測等である。通信部24は、端末92と通信を行って端末92により受け付けられた遠隔操作の内容を示す情報を端末92から受信する。端末92により受け付けられる遠隔操作は、空気調和部21の運転に関係する操作を含む。当該操作は、設定温度の変更、風量の変更、風向の調整、空気を調和する運転の開始、当該運転の終了等を指示する操作等である。
【0035】
発話部25は、発話を行う。
【0036】
図1に図示されるように、発話部25は、スピーカ101及び音声生成部102を備える。
【0037】
音声生成部102は、音声データを生成し、生成した音声データに応じた音声信号をスピーカ101に供給してスピーカ101に発話を行わせる。
【0038】
制御部26は、室温センサ22により検知された室温、赤外線通信部23により受信された操作の内容を示す情報、並びに通信部24により受信された外部情報及び遠隔操作の内容を示す情報を取得する。また、制御部26は、取得した室温、操作の内容を示す情報、外部情報、遠隔操作の内容を示す情報等に基づいて、空気調和部21に運転を行わせ、発話部25に発話を行わせる。制御部26は、室温を設定温度に近づける運転を空気調和部21に行わせる。
【0039】
制御部26は、空気調和部21に運転を第1の運転から第1の運転が発する騒音より小さな騒音しか発しない第2の運転に変更させた後に、発話部25に発話を開始させる。また、制御部26は、発話部25に発話を終了させた後に、空気調和部21に運転を第2の運転から第1の運転又は第3の運転に変更させる。これにより、空気調和部21は、発話部25が発話を開始してから発話を終了するまでの間、小さな騒音しか発しない第2の運転を行う。これにより、空気調和機1により行われる発話の音量に対する空気調和機1により発せられる騒音の音量の比を小さくすることができる。これにより、ユーザが空気調和機1により行われた発話の開始を認識しやすくなる。また、ユーザが空気調和機1により行われた発話を聞き取りやすくなる。
【0040】
第2の運転により発せられる騒音を第1の運転により発せられる騒音より小さくするためには、第2の運転においてファン駆動部62がファン61を回転する回転速度が、第1の運転においてファン駆動部62がファン61を回転する回転速度より遅くされてもよいし、第2の運転において風向板駆動部72が風向板71を駆動する駆動速度が、第1の運転において風向板駆動部72が風向板71を駆動する駆動速度より遅くされてもよいし、そのほかのことが行われてもよい。
【0041】
空気調和部21に運転を第2の運転から第1の運転に変更させるか否かが、発話の内容に応じて変更されてもよい。空気調和部21に運転を第2の運転から第1の運転に変更させるか否かが、空気の調和の必要性、特に、温度の調整の必要性に応じて変更されてもよい。
【0042】
制御部26は、プロセッサ、メモリ等を備えるマイクロコントローラ等により構成される。制御部26の機能は、プロセッサがメモリに記憶された制御プログラムを実行することにより実現される。制御部26の機能の全部又は一部が専用回路により実現されてもよい。制御部26の機能の一部が室外機12に備えられる制御部により実現されてもよい。
【0043】
1.2 空気調和機により行われる処理
図2及び
図3は、第1実施形態の空気調和機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0044】
空気調和機1は、
図2及び
図3に示されるステップS101からS124までを実行する。
【0045】
ステップS101においては、制御部26が、赤外線通信部23により受信された情報に基づいて、操作端末13により操作が受け付けられたか否かを判定する。操作が受け付けられていないと判定された場合は、ステップS102が実行される。操作が受け付けられたと判定された場合は、ステップS103が実行される。
【0046】
ステップS102においては、制御部26が、発話条件が満たされたか否かを判定する。発話条件が満たされていないと判定された場合は、ステップS101が実行される。発話条件が満たされたと判定された場合は、ステップS114が実行される。発話条件は、操作端末13により操作が受け付けられたという条件以外の発話のきっかけを生じる条件である。発話条件は、端末92により遠隔操作が受け付けられたという条件、電気料金、天気予報等の外部情報に関する発話のタイミングが到来したという条件、地震予測等の直ちに発話を行わなければ意義が失われる緊急の外部情報が発生したという条件等である。外部情報に関する発話は、操作端末13により質問操作が受け付けられるのに応答して行われる回答の発話であってもよく、室内機11に設けられる人感センサにより人が部屋に在室していることが検知された場合にのみ行われる発話であってもよい。
【0047】
ステップS101及びS102により、制御部26は、操作端末13により操作が受け付けられるか、又は発話条件が満たされるまで、発話処理を行わずに待機する。また、制御部26は、操作端末13により操作が受け付けられるのに応答して、ステップS103以降の第1の発話処理を行う。また、制御部26は、発話条件が満たされるのに応答して、ステップS114以降の第2の発話処理を行う。これにより、制御部26は、操作端末13を操作するユーザの意思表示に応答して発話を行う場合は、第1の発話処理を行い、操作端末13を操作するユーザの意思表示以外のきっかけに応答して発話を行う場合は、第2の発話処理を行う。
【0048】
ステップS103においては、制御部26が、発話の内容を決定する。制御部26は、発話の内容を、操作端末13により受け付けられた操作に応じた内容にする。例えば、制御部26は、操作端末13により受け付けられた操作が設定温度の変更を指示する操作である場合は、発話の内容を設定温度の変更を知らせる内容にする。
【0049】
ステップS104においては、制御部26が、空気調和部21により空気を調和する運転が行われているか否かを判定する。空気を調和する運転が行われていると判定された場合は、ステップS105が実行される。空気を調和する運転が行われていないと判定された場合は、ステップS106が実行された後にステップS110が実行される。
【0050】
ステップS105においては、制御部26が、室温センサ22により検知された室温と設定温度との差が基準以上であるか否かを判定する。制御部26は、例えば、室温と設定温度との差の絶対値が閾値T0以上である場合に、室温と設定温度との差が基準以上であると判定し、当該絶対値が閾値T0より小さい場合に、室温と設定温度との差が基準以上でないと判定する。差が基準以上であると判定された場合は、ステップS107が実行された後にステップS110が実行される。差が基準以上でないと判定された場合は、ステップS108及びS109が実行された後にステップS110が実行される。
【0051】
ステップS106においては、制御部26が、音声生成部102に、発話の音量及び周波数をデフォルト値から変更させず、決定した発話の内容に応じた音声データを生成させる。
【0052】
ステップS107においては、制御部26が、音声生成部102に、発話の音量又は周波数をデフォルト値から変更させ、決定した発話の内容に応じた音声データを生成させる。
【0053】
ステップS108においては、制御部26が、音声生成部102に、発話の音量及び周波数をデフォルト値から変更させず、決定した発話の内容に応じた音声データを生成させる。ステップS109においては、制御部26が、空気調和部21に、それまで行わせてきた第1の運転より小さな騒音しか発しない第2の運転を行わせる。
【0054】
ステップS110においては、音声生成部102が、生成した音声データに応じた音声信号をスピーカ101に供給して決定された発話の内容を有する発話をスピーカ101に行わせる。行われる発話の内容は、操作端末13により受け付けられた操作に応じた内容である。このため、当該発話により、ユーザは、操作端末13に対して行った操作が正しく受け付けられたことを確認することができる。
【0055】
ステップS104,S106及びS110により、制御部26は、空気調和部21が空気を調和する運転を行っていない場合は、発話部25に、発話の音量及び周波数をデフォルト値から変更させずに発話を開始させる。これにより、制御部26は、空気調和部21により騒音が発せられていない場合は、発話部25に、発話の音量及び周波数をデフォルト値から変更させずに発話を開始させる。
【0056】
また、ステップS104,S105,S107及びS110により、制御部26は、空気調和部21が空気を調和する運転を行っており、室温と設定温度との差が基準以上である場合は、空気調和部21に、運転を第1の運転から小さな騒音しか発しない第2の運転に変更させずに、発話部25に、発話の音量又は周波数をデフォルト値から変更させて発話を開始させる。例えば、制御部26は、発話部25に、発話の音量をデフォルト値より大きくさせて、又は発話の周波数をデフォルト値より高く若しくは低くさせて発話を開始させる。これにより、制御部26は、空気調和部21により騒音が発せられており、温度の調整の必要性が相対的に高い場合は、空気調和部21に、運転を第1の運転から小さな騒音しか発しない第2の運転に変更させず、発話部25に、発話の音量又は周波数をデフォルト値から変更させて発話を開始させる。これにより、運転が第1の運転から第2の運転に変更されることにより室内の温度が快適な温度になることが遅れることを抑制することができる。また、ユーザが空気調和機1により行われた発話の開始を認識しやすくなる。また、ユーザが空気調和機1により行われた発話を聞き取りやすくなる。
【0057】
また、ステップS104,S105,S108,S109及びS110により、制御部26は、空気調和部21が空気を調和する運転を行っており、室温と設定温度との差が基準以上でない場合は、空気調和部21に、運転を第1の運転から小さな騒音しか発しない第2の運転に変更させた後に、発話部25に、発話の音量及び周波数をデフォルト値から変更させずに発話を開始させる。これにより、制御部26は、空気調和部21により騒音が発せられており、温度の調整の必要性が相対的に低い場合は、空気調和部21に、運転を第1の運転から小さな騒音しか発しない第2の運転に変更させ、発話部25に、発話の音量及び周波数をデフォルト値から変更させずに発話を開始させる。これにより、ユーザが空気調和機1により行われた発話の開始を認識しやすくなる。また、ユーザが空気調和機1により行われた発話を聞き取りやすくなる。
【0058】
ステップS110に続くステップS111においては、制御部26が、操作端末13により受け付けられた操作が、空気調和部21に運転を第3の運転へ変更させることを指示する第1の操作であるか否かを判定する。操作が当該第1の操作であると判定された場合は、ステップS112が実行される。操作が当該第1の操作でないと判定された場合は、ステップS113が実行される。
【0059】
ステップS112においては、制御部26が、空気調和部21に第3の運転を行わせる。
【0060】
ステップS113においては、制御部26が、空気調和部21に第1の運転を行わせる。
【0061】
ステップS101からS113までにより、制御部26は、操作端末13が第1の操作を受け付けるのに応答して、空気調和部21に運転を第1の運転から第2の運転に変更させた後に、発話部25に発話を開始させ、発話部25に発話を終了させた後に、空気調和部21に運転を第2の運転から第3の運転に変更させる。これにより、第1の運転及び第3の運転により発せられる騒音により発話が聞き取りにくなることを抑制することができるとともに、第3の運転により室内の状態をユーザが望む状態にすることができる。
【0062】
一方、制御部26は、操作端末13が空気調和部21に運転を変更させること以外のことを指示する第2の操作を受け付けるのに応答して、空気調和部21に運転を第1の運転から第2の運転に変更させた後に、発話部25に発話をさせ、発話部25に発話を終了させた後に、空気調和部21に運転を第2の運転から第1の運転に変更させる。これにより、第1の運転により発せられる騒音により発話が聞き取りにくなることを抑制することができるとともに、第1の運転により室内の状態を快適な状態にすることができる。
【0063】
ステップS114においては、制御部26が、発話の内容を決定する。制御部26は、発話の内容を、満たされた発話条件に応じた内容にする。例えば、制御部26は、満たされた発話条件が端末92により遠隔操作が受け付けられたという条件である場合は、発話の内容を、受け付けられた遠隔操作により指示された事項を知らせる内容にする。また、制御部26は、満たされた発話条件が外部情報に関する発話のタイミングが到来したという条件又は直ちに発話を行わなければ意義が失われる緊急の外部情報が発生したという条件である場合は、発話の内容を、外部情報を知らせる内容にする。
【0064】
ステップS115においては、制御部26が、空気調和部21により空気を調和する運転が行われているか否かを判定する。空気を調和する運転が行われていると判定された場合は、ステップS116が実行される。空気を調和する運転が行われていないと判定された場合は、ステップS117が実行された後にステップS121が実行される。
【0065】
ステップS116においては、制御部26が、室温センサ22により検知された室温と設定温度との差が基準以上であるか否かを判定する。差が基準以上であると判定された場合は、ステップS118が実行された後にステップS121が実行される。差が基準以上でないと判定された場合は、ステップS119及びS120が実行された後にステップS121が実行される。
【0066】
ステップS117においては、制御部26が、音声生成部102に、発話の音量及び周波数をデフォルト値から変更させず、決定した発話の内容に応じた音声データを生成させる。
【0067】
ステップS118においては、制御部26が、音声生成部102に、発話の音量又は周波数をデフォルト値から変更させ、決定した発話の内容に応じた音声データを生成させる。
【0068】
ステップS119においては、制御部26が、音声生成部102に、発話の音量及び周波数をデフォルト値から変更させず、決定した発話の内容に応じた音声データを生成させる。ステップS119においては、制御部26が、空気調和部21に、それまで行わせてきた第1の運転より小さな騒音しか発しない第2の運転を行わせる。
【0069】
ステップS121においては、音声生成部102が、生成した音声データに応じた音声信号をスピーカ101に供給して決定された発話の内容を有する発話をスピーカ101に行わせる。行われる発話の内容は、満たされた発話条件に応じた内容である。このため、当該発話により、ユーザは、満たされた発話条件を確認することができる。
【0070】
ステップS115,S117及びS121により、制御部26は、空気調和部21が空気を調和する運転を行っていない場合は、発話部25に、発話の音量及び周波数をデフォルト値から変更させずに発話を開始させる。これにより、制御部26は、空気調和部21により騒音が発せられていない場合は、発話部25に、発話の音量及び周波数をデフォルト値から変更させずに発話を開始させる。
【0071】
また、ステップS115,S116,S118及びS121により、制御部26は、空気調和部21が空気を調和する運転を行っており、室温と設定温度との差が基準以上である場合は、空気調和部21に、運転を第1の運転から小さな騒音しか発しない第2の運転に変更させずに、発話部25に、発話の音量又は周波数をデフォルト値から変更させて発話を開始させる。例えば、制御部26は、発話部25に、発話の音量をデフォルト値より大きくさせて、又は発話の周波数をデフォルト値より高く若しくは低くさせて発話を開始させる。これにより、制御部26は、空気調和部21により騒音が発せられており、温度の調整の必要性が相対的に高い場合は、空気調和部21に、運転を第1の運転から小さな騒音しか発しない第2の運転に変更させず、発話部25に、発話の音量又は周波数をデフォルト値から変更させて発話を開始させる。これにより、運転が第1の運転から第2の運転に変更されることにより室内の温度が快適な温度になることが遅れることを抑制することができる。また、ユーザが空気調和機1により行われた発話の開始を認識しやすくなる。また、ユーザが空気調和機1により行われた発話を聞き取りやすくなる。
【0072】
また、ステップS115,S116,S119,S120及びS121により、制御部26は、空気調和部21が空気を調和する運転を行っており、室温と設定温度との差が基準以上でない場合は、空気調和部21に、運転を第1の運転から小さな騒音しか発しない第2の運転に変更させた後に、発話部25に、発話の音量及び周波数をデフォルト値から変更させずに発話を開始させる。これにより、制御部26は、空気調和部21により騒音が発せられており、温度の調整の必要性が相対的に低い場合は、空気調和部21に、運転を第1の運転から小さな騒音しか発しない第2の運転に変更させ、発話部25に、発話の音量及び周波数をデフォルト値から変更させずに発話を開始させる。これにより、ユーザが空気調和機1により行われた発話の開始を認識しやすくなる。また、ユーザが空気調和機1により行われた発話を聞き取りやすくなる。ステップS115,S116,S119,S120及びS121は、操作端末13により操作が受け付けられた場合ではなく、発話条件が満たされた場合に実行される。このため、ステップS115,S116,S119,S120及びS121により、制御部26は、操作端末13が操作を受け付けるのと無関係に、空気調和部21に、運転を第1の運転から小さな騒音しか発しない第2の運転に変更させた後に、発話部25に、発話を開始させる。
【0073】
ステップS120に続いてステップS121が実行される場合は、空気調和部21に運転を第1の運転から第2の運転に変更させるのに時間がかかることがある。例えば、ファン61の回転速度を急激に遅くすることはできないため、ファン61の回転速度を遅くするのに時間がかかることがある。このため、発話部25に発話を開始させるまでに時間がかかることがある。その場合は、制御部26は、空気調和部21に運転を第1の運転から第2の運転に変更させることが完了するまで、発話部25にアナウンスの音を発せさせてユーザに注意喚起を行ってもよい。
【0074】
ステップS122においては、制御部26が、満たされた発話条件が、端末92により空気調和部21に運転を第3の運転へ変更させることを指示する遠隔操作が受け付けられたという条件であるか否かを判定する。満たされた発話条件が当該条件であると判定された場合は、ステップS123が実行される。満たされた発話条件が当該条件でないと判定された場合は、ステップS124が実行される。
【0075】
ステップS123においては、制御部26が、空気調和部21に第3の運転を行わせる。
【0076】
ステップS124においては、制御部26が、空気調和部21に第1の運転を行わせる。
【0077】
ステップS102及びS114からS124までによれば、制御部26は、端末92が空気調和部21に運転を第3の運転へ変更させることを指示する遠隔操作を受け付けるのに応答して、空気調和部21に運転を第1の運転から第2の運転に変更させた後に、発話部25に発話を開始させ、発話部25に発話を終了させた後に、空気調和部21に運転を第2の運転から第3の運転に変更させる。これにより、第3の発話により発せられる騒音により発話が聞き取りにくくなることを抑制することができる。第1の運転及び第3の運転により発せられる騒音により発話が聞き取りにくなることを抑制することができるとともに、第3の運転により室内の状態をユーザが望む状態にすることができる。
【0078】
一方、制御部26は、端末92により空気調和部21に運転を第3の運転へ変更させることを指示する遠隔操作が受け付けられたという条件以外の発話条件が満たされるのに応答して、空気調和部21に運転を第1の運転から第2の運転に変更させた後に、発話部25に発話をさせ、発話部25に発話を終了させた後に、空気調和部21に運転を第2の運転から第1の運転に変更させる。これにより、第1の運転により発せられる騒音により発話が聞き取りにくなることを抑制することができるとともに、第1の運転により室内の状態を快適な状態にすることができる。
【0079】
本開示は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1 空気調和機、11 室内機、12 室外機、13 操作端末、21 空気調和部、22 室温センサ、23 赤外線通信部、24 通信部、25 発話部、26 制御部、31 第1の部分、32 第2の部分、41 循環配管、42 四方弁、43 圧縮機、44 熱交換器、45 膨張弁、46 熱交換器、47 送風部、48 送風部、49 風向調整部、51 ファン、52 ファン駆動部、61 ファン、62 ファン駆動部、71 風向板、72 風向板駆動部、81 ネットワーク、91 サーバ、92 端末、101 スピーカ、102 音声生成部