(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023130825
(43)【公開日】2023-09-21
(54)【発明の名称】両面表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20230913BHJP
H04N 5/64 20060101ALI20230913BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20230913BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
H04N5/64 501Z
G02F1/1333
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022035342
(22)【出願日】2022-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】田畑 新二
【テーマコード(参考)】
2H189
5G435
【Fターム(参考)】
2H189AA54
2H189AA62
2H189AA63
2H189AA70
2H189HA11
2H189NA09
5G435AA18
5G435EE02
5G435EE13
(57)【要約】
【課題】表示パネルを分離して利用可能であって、小型化可能な両面表示装置を提供することである。
【解決手段】両面表示装置100は、第1ディスプレイ2と、第2ディスプレイ3とを備える。第1ディスプレイ2及び第2ディスプレイ3はそれぞれ、表示パネル21と、リアキャビネット23とを有する。リアキャビネット23は、表示パネル21の背面側に配置され、カバー面231と、第1連結部24と、第2連結部25とを有する。カバー面231は、第1カバー部232と、第2カバー部233とを有する。第2カバー部233は、第1カバー部232よりも表示パネル21と反対側に向かって突出する。第1ディスプレイ2の第1連結部24と第2ディスプレイ3の第2連結部25とが連結される。第1ディスプレイ2の第2連結部25と第2ディスプレイ3の第1連結部24とが連結される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ディスプレイと、第2ディスプレイとを備え、
前記第1ディスプレイ及び前記第2ディスプレイはそれぞれ、
画像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に配置されるカバーとを有し、
前記カバーは、
前記表示パネルの背面側を覆い、一対の縁部を有するカバー面と、
前記カバー面において、前記一対の縁部のうち一方の縁部により近い位置に設けられた第1連結部と、
前記カバー面において、前記一対の縁部のうち他方の縁部により近い位置に設けられた第2連結部とを有し、
前記カバー面は、第1カバー部と、前記第1カバー部よりも前記表示パネルと反対側に向かって突出する第2カバー部とを有し、
前記第1ディスプレイの前記第1連結部と前記第2ディスプレイの前記第2連結部とが連結され、前記第1ディスプレイの前記第2連結部と前記第2ディスプレイの前記第1連結部とが連結され、
前記第1ディスプレイと前記第2ディスプレイとが連結された状態において、前記第1ディスプレイの前記第1カバー部と前記第2ディスプレイの前記第2カバー部とが対向し、前記第1ディスプレイの前記第2カバー部と前記第2ディスプレイの前記第1カバー部とが対向する、両面表示装置。
【請求項2】
前記第2連結部は、前記カバー面から前記表示パネル側に向かって窪んだ穴部を有し、
前記第1連結部は、前記カバー面から前記表示パネルと反対側に突き出し、前記穴部に嵌合される爪部を有する、請求項1に記載の両面表示装置。
【請求項3】
前記第1ディスプレイ及び前記第2ディスプレイの前記カバー面の間に設けられ、前記第1ディスプレイ及び前記第2ディスプレイを支持する支持部材を更に備える、請求項2に記載の両面表示装置。
【請求項4】
前記支持部材は、前記第1ディスプレイの前記カバー面及び前記第2ディスプレイの前記カバー面に沿った形状を有する板状部を有し、
前記板状部は、
前記第1ディスプレイの前記第1連結部及び前記第2ディスプレイの前記第2連結部に対向する第1開口部と、
前記第2ディスプレイの前記第1連結部及び前記第1ディスプレイの前記第2連結部に対向する第2開口部と
を含む、請求項3に記載の両面表示装置。
【請求項5】
前記第1開口部及び前記第2開口部はそれぞれ、前記第1ディスプレイ及び前記第2ディスプレイの前記第1連結部の位置を固定する固定部を含む、請求項4に記載の両面表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両面表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、両面表示装置が記載されている。両面表示装置は、バックライトと、2個の液晶表示パネル(以下、「LCDパネル」と称する。)と、4個の回路基板とを備えている。バックライトは、円柱形状を有する。2個のLCDパネルと、4個の回路基板とは、バックライトの周面を包囲する。詳細には、2個のLCDパネルは、各々の背面がバックライトを挟んで相対向するように配置される。4個の回路基板のうち2個は、2個のLCDパネルの一方端の間で隣り合っている。残りの2個の回路基板は、2個のLCDパネルの他方端の間で隣り合っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の両面表示装置では、2個のLCDパネルがバックライトを共用する。従って、両面表示装置には、LCDパネルを分離して利用することが難しい。また、両面表示装置では、2個のLCDパネルの間隔を狭めることが難しい。即ち、両面表示装置のサイズを小型化することが難しい。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示パネルを分離して利用可能であって、小型化可能な両面表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面における両面表示装置は、第1ディスプレイと、第2ディスプレイとを備える。前記第1ディスプレイ及び前記第2ディスプレイはそれぞれ、表示パネルと、カバーとを有する。前記表示パネルは、画像を表示する。前記カバーは、前記表示パネルの背面側に配置される。前記カバーは、カバー面と、第1連結部と、第2連結部とを有する。前記カバー面は、前記表示パネルの背面側を覆い、一対の縁部を有する。前記第1連結部は、前記カバー面において、前記一対の縁部のうち一方の縁部により近い位置に設けられている。前記第2連結部は、前記カバー面において、前記一対の縁部のうち他方の縁部により近い位置に設けられている。前記カバー面は、第1カバー部と、第2カバー部とを有する。前記第2カバー部は、前記第1カバー部よりも前記表示パネルと反対側に向かって突出する。前記第1ディスプレイの前記第1連結部と前記第2ディスプレイの前記第2連結部とが連結される。前記第1ディスプレイの前記第2連結部と前記第2ディスプレイの前記第1連結部とが連結される。前記第1ディスプレイと前記第2ディスプレイとが連結された状態において、前記第1ディスプレイの前記第1カバー部と前記第2ディスプレイの前記第2カバー部とが対向し、前記第1ディスプレイの前記第2カバー部と前記第2ディスプレイの前記第1カバー部とが対向する。
【発明の効果】
【0007】
上記局面によれば、表示パネルを分離して利用可能であって、小型化可能な両面表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る両面表示装置の分解斜視図である。
【
図3】
図1に示す第1ディスプレイ及び第2ディスプレイにおける前面側の斜視図である。
【
図4】
図1に示す第1ディスプレイ及び第2ディスプレイにおける背面側の斜視図である。
【
図6】組み立て途中の両面表示装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明に係る両面表示装置100について説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係る両面表示装置100の分解斜視図である。
図1に示されるように、両面表示装置100は、支持部材1と、第1ディスプレイ2と、第2ディスプレイ3とを備える。
【0011】
支持部材1は、金属製のスタンドであって、設置面7に据え置かれた状態(以下、「使用状態」と称する。)で使用される。支持部材1は、第1ディスプレイ2及び第2ディスプレイ3を支持可能である。
【0012】
詳細には、支持部材1は、基部11と、板状部12とを備える。以下の説明では、特に断り書きが無い場合、用語「基部11」及び「板状部12」は、使用状態における基部11及び板状部12をそれぞれ意味する。
【0013】
基部11は、略矩形形状の平板であり、底面111及び上面112を有する。底面111及び上面112は、上下方向Z1において互いに離れている。底面111は、設置面7に当接する。上面112は、底面111より上方に位置する。また、上面112は、一対の対辺112Aと、一対の対辺112Bとを有する。説明の便宜のため、一対の対辺112Aに直交する方向を、支持部材1の左右方向Y1と称する。また、一対の対辺112Bに直交する方向を、支持部材1の前後方向X1と称する。
【0014】
板状部12は、下板状部121と、水平板状部122と、上板状部123とを有する。下板状部121は、上面112において一対の対辺112Bの中間位置から上方へと距離D11だけ延びる。水平板状部122は、下板状部121の上端から前後方向X1の一方(
図1では左斜め後方)に距離D12だけ延びる。上板状部123は、水平板状部122の延出端から上方へと延びる。上板状部123と、下板状部121とは、前後方向X1において厚さD14を有する。
【0015】
図2は、
図1に示す支持部材1の拡大図である。
図2に示されるように、下板状部121は、一対の第1開口部124を有する。第1開口部124の各々は、下板状部121を前後方向X1に貫通する孔である。一対の第1開口部124の形状は、互いに同じであり、挿入口1241と、固定部1242とを有する。挿入口1241及び固定部1242の各々は、前後方向X1から見て略矩形形状である。また、固定部1242は、左右方向Y1における一方側(
図2では左側)で挿入口1241に隣接する。詳細には、挿入口1241の下辺1241Aは、固定部1242の下辺1242Aよりも上方に位置する。また、下辺1241Aは、固定部1242の上辺1242Bよりも下方に位置する。また、挿入口1241における左辺1241Dの下端は、固定部1242における右辺1242Cの上端と、上下方向Z1において距離D21だけ離れる。即ち、左辺1241Dの下端と、右辺1242Cの上端との間には、隙間1243が形成される。
【0016】
また、一対の第1開口部124は、左右方向Y1に互いに離れている。詳細には、
図2において右側の第1開口部124は、左側の第1開口部124から右方に距離D23だけ平行移動した位置に形成される。
【0017】
上板状部123は、一対の第2開口部125を有する。一対の第2開口部125は、一対の第1開口部124と同一形状である。また、一対の第2開口部125は、上下方向Z1において一対の第1開口部124から上方に距離D24だけ平行移動した位置に形成される。
【0018】
図3は、
図1に示す第1ディスプレイ2及び第2ディスプレイ3の前面側の斜視図である。
図4は、
図1に示す第1ディスプレイ2及び第2ディスプレイ3の後面側の斜視図である。以下、第1ディスプレイ2及び第2ディスプレイ3について説明する。なお、第1ディスプレイ2及び第2ディスプレイ3は、互いに同一である。そのため、以下では、第1ディスプレイ2について説明し、第2ディスプレイ3の説明を控える。
【0019】
図3及び
図4に示されるように、第1ディスプレイ2は、表示パネル21と、フロントキャビネット22と、リアキャビネット23とを有する。リアキャビネット23は、本発明における「カバー」の一例である。表示パネル21は、例えば液晶表示パネルであり、表示面211に画像を表示する。以下、表示パネル21の表示面211を前側として第1ディスプレイ2の前後方向X2が規定される。フロントキャビネット22及びリアキャビネット23は、表示パネル21の前後から表示パネル21を挟み込む。即ち、表示パネル21は、フロントキャビネット22及びリアキャビネット23に収容される。詳細には、フロントキャビネット22は、表示面211の周縁を覆う。リアキャビネット23は、表示パネル21において表示面211とは反対側(即ち、後面側)に配置される。
【0020】
また、リアキャビネット23は、表示パネル21の後面側を覆うカバー面231を有する。カバー面231は、前後方向X2から見て略矩形形状であり、一対の対辺231Aと、一対の対辺231Bとを有する。一対の対辺231Bは、本発明における一対の縁部の一例に相当する。説明の便宜のため、一対の対辺231Aに直交する方向を、第1ディスプレイ2の左右方向Y2と称する。また、一対の対辺231Bに直交する方向を、第1ディスプレイ2の上下方向Z2と称する。カバー面231は、左右方向Y2及び上下方向Z2に沿う平坦面である。
【0021】
図4に示されるように、リアキャビネット23は、第1カバー部232と、第2カバー部233とを有する。第1カバー部232は、カバー面231において第2カバー部233以外の部分である。
【0022】
第2カバー部233は、略直方体形状であり、第1カバー部232よりも表示パネル21と反対側に向かって突出する。詳細には、第2カバー部233は、第1壁2331と、第2壁2332と、第3壁2333と、一対の側壁2334とを有する。第1壁2331は、一対の対辺231Bの一方から、前後方向X2における後方(
図4では右斜め下方)に距離D31だけ延びる。距離D31は、距離D12(
図1参照)と同じである。第2壁2332は、カバー面231における一対の対辺231Bの中間位置で第1壁2331と上下方向Z2において向かい合う。第2カバー部233は、上下方向Z2において幅D33を有する。幅D33は、距離D11(
図1参照)より小さい。第3壁2333は、第1壁2331の延出端と、第2壁2332の延出端との間で、第1カバー部232と平行に拡がっている。換言すると、第3壁2333は、第1カバー部232よりも前後方向X2における後方(
図4では右斜め下方)に設けられる。また、第3壁2333は、前後方向X2において厚さD32を有する。一対の側壁2334は、第2カバー部233の左右方向Y2における両端を規定する。
【0023】
両面表示装置100は、第1連結部24と、第2連結部25とを更に備える。
【0024】
第1連結部24は、一対の対辺231Bのうちの一方に近い位置に設けられる。第2連結部25は、一対の対辺231Bのうちの他方に近い位置に設けられる。詳細には、第1連結部24は、一対の爪部241を有する。一対の爪部241の各々は、互いに同一形状である。一対の爪部241の各々は、第1カバー部232よりも表示パネル21と反対側(
図4では右斜め下方)に向かって突出する。一対の爪部241の一方は、爪部241の他方から左右方向Y2に距離D41だけ離れている。距離D41は、距離D23(
図2参照)と同じである。水平突出部241Aと、鉛直突出部241Bとを有する。水平突出部241Aは、上下方向Z2から視て略矩形形状の平板である。水平突出部241Aの厚さD42は、距離D21(
図2参照)に相当する。水平突出部241Aは、カバー面231から、前後方向X2における後方(
図4では右斜め下方)に距離D43だけ突出する。距離D43は、厚さD14(
図1参照)及び厚さD32を合算した値である。鉛直突出部241Bは、水平突出部241Aの突出端から一対の対辺231Bのうちの一方(
図4では上方)に向かって延びる。鉛直突出部241Bは、前後方向X2から視て挿入口1241(
図2参照)と同一形状である。
【0025】
一対の爪部241は、リアキャビネット23(即ち、カバー面231)に一体成型により形成される。この場合、第1カバー部232の後面において一対の爪部241以外の領域を平坦にできる。これにより、第1カバー部232及び第2カバー部233を板状部12に沿わせることができる。なお、一対の爪部241は、一体成型に限らず、カバー面231にネジ等の固定具により取り付けられてもよい。
【0026】
第2連結部25は、一対の穴部251を有する。穴部251は、前後方向X2から視て挿入口1241と同一形状である。また、穴部251は、第3壁2333を前後方向X2に貫通する。一対の穴部251の一方は、穴部251の他方から左右方向Y2において、距離D41だけ離れた位置に形成されている。一対の穴部251は、前後方向X2から視て一対の爪部241から上下方向Z2において、距離D44だけ離れた位置に形成されている。距離D44は、距離D24(
図2参照)と同じである。
【0027】
図5は、両面表示装置100の組立図である。
図6は、組み立て後の両面表示装置100の斜視図である。以下、
図1から
図6を参照して、両面表示装置100の組み立てについて説明する。
【0028】
図1、及び
図5の枠F1内に示されるように、作業者は、第2ディスプレイ3における一対の爪部241を、支持部材1における一対の挿入口1251に前後方向X1の一方(
図1における左斜め上方)から対向させる。
【0029】
図1、及び
図5の枠F2内に示されるように、作業者は、第2ディスプレイ3の各爪部241を、自身が対向する挿入口1251に挿通させた後、上板状部123よりも前後方向X1の他方(
図5における右斜め下方)へと突出させる。
【0030】
また、
図6に示されるように、作業者は、第2ディスプレイ3の第1カバー部232及び第2カバー部233を支持部材1に沿って位置させる。詳細には、作業者は、第1カバー部232を上板状部123より前後方向X1の一方側(
図1における左斜め上方側)で上板状部123に沿わせる。また、作業者は、第2カバー部233の第2壁2332(
図1及び
図4参照)を、水平板状部122より下方で水平板状部122に沿わせる。更に、作業者は、第1カバー部232を、下板状部121より前後方向X1の一方側(
図1における左斜め上方側)で下板状部121に沿わせる。上記の結果、
図5の枠F2内に示されるように、各爪部241における鉛直突出部241Bは、第3壁2333の厚さD32(
図4参照)に相当する量だけ上板状部123から前方へと突出する。
図6に示されるように、第2ディスプレイ3における一対の穴部251は、支持部材1における一対の挿入口1241に、前後方向X1の一方側(
図1における左斜め上方側)から向かい合う。
【0031】
次に、
図1、及び
図5の枠F3に示されるように、作業者は、第1ディスプレイ2における一対の穴部251を、支持部材1における一対の挿入口1251に、前後方向X1の他方(
図5における右斜め下方)から対向させる。即ち、支持部材1の第2開口部125は、第1ディスプレイ2の第2連結部25及び第2ディスプレイ3の第1連結部24のそれぞれと前後方向X1において対向する。
【0032】
次に、作業者は、
図5の枠F4に示されるように、第1ディスプレイ2の各穴部251を、上板状部123から突出する第2ディスプレイ3の各爪部241に挿通させる。
【0033】
また、作業者は、
図6に示されるように、第1ディスプレイ2の第1カバー部232及び第2カバー部233を支持部材1に沿って位置させる。詳細には、作業者は、第2カバー部233を、上板状部123より前後方向X1の他方(
図6における右斜め下方)で上板状部123に沿わせる。また、作業者は、第2カバー部233の第2壁2332を、水平板状部122より上方で水平板状部122に沿わせる。更に、作業者は、第1ディスプレイ2の第1カバー部232を、下板状部121より前方で下板状部121に沿わせる。第1ディスプレイ2が支持部材1に沿って位置する状態では、第1ディスプレイ2の各爪部241において鉛直突出部241Bは、下板状部121から後方へと突出する。更に、各鉛直突出部241Bは、第2ディスプレイ3の各穴部251に入り込む。この状態では、支持部材1の第1開口部124は、第2ディスプレイ3の第2連結部25及び第1ディスプレイ2の第1連結部24のそれぞれと、支持部材1を介して前後方向X1において対向する。また、支持部材1の板状部12は、第1ディスプレイ2のカバー面231と、第2ディスプレイ3のカバー面231とに沿った形状を有している。これにより、両面表示装置100の前後方向X1におけるサイズを小型化できる。
【0034】
次に、作業者は、
図5の枠F5に示されるように、第1ディスプレイ2を下方に移動させる。その結果、第1ディスプレイ2の第3壁2333において各穴部251の上縁が、第2ディスプレイ3の各鉛直突出部241Bと、上板状部123との間に差し込まれて係止される。同様に、第2ディスプレイ3の第3壁2333において各穴部251の下縁が、第1ディスプレイ2の各鉛直突出部241Bと、下板状部121との間に差し込まれて係止される。
【0035】
次に、作業者は、
図5の枠F6内に示されるように、第1ディスプレイ2及び第2ディスプレイ3を、左右方向Y1において挿入口1251から固定部1252の方へと移動させる。同様に、作業者は、第1ディスプレイ2及び第2ディスプレイ3を、左右方向Y1において挿入口1241から隙間1243(
図2参照)を介して固定部1242の方へと移動させる。その後、作業者は、第1ディスプレイ2の各爪部241を各固定部1242の内部で下方に移動させるとともに、第2ディスプレイ3の各爪部241を各固定部1252の内部で下方に移動させる。その結果、支持部材1は、第1ディスプレイ2及び第2ディスプレイ3の間に設けられ、第1ディスプレイ2及び第2ディスプレイ3双方を支持する。
【0036】
上記の通り、作業者は、第1連結部24としての爪部241を第2連結部25としての穴部251に係止させる。このような簡単な操作だけで、第1ディスプレイ2と第2ディスプレイ3とを支持部材1に取り付けることができる。その結果、また、固定部1242及び固定部1252は、第1ディスプレイ2の各爪部241及び第2ディスプレイ3の各爪部241が支持部材1に対して位置ずれしないように固定する。
【0037】
実施形態では、両面表示装置100が第1連結部24及び第2連結部25を備えることにより、第1ディスプレイ2及び第2ディスプレイ3を支持部材1から分離できる。その結果、第1ディスプレイ2及び第2ディスプレイ3を一体的に両面表示装置100として使用できるだけでなく、第1ディスプレイ2及び第2ディスプレイ3を個別的に使用することも可能となる。
【0038】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、複数の実施形態の複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0039】
(1)実施形態では、第1連結部24は、
図4に示されるように、第3壁2333に係止される一対の爪部241であった。しかし、これに限らず、第1連結部24は、第3壁2333に係止されなくともよい。即ち、第1連結部24は、一対の穴部251に嵌合する一対の突起であればよい。
【0040】
(2)実施形態では、
図2に示されるように、下辺1241A及び下辺1242Aの上下方向Z1における位置は互いに異なっていた。しかし、これに限らず、下辺1241A及び下辺1242Aの上下方向Z1における位置は同じであってもよい。
【0041】
(3)実施形態では、
図2に示されるように、第1開口部124において、固定部1242は、左右方向Y1における一方側(即ち、左側)で挿入口1241に隣接していた。しかし、これに限らず、第1開口部124は、
図2に示される形状を、前後方向X1に沿って延びる軸心周りに90°だけ回転した形状を有していてもよい。この場合、一対の爪部241及び一対の穴部251の形状は、第1開口部124の形状に整合するように適宜変更される。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明に係る両面表示装置は、デジタルサイネージ、テレビジョン受像機として利用可能である。
【符号の説明】
【0043】
100 両面表示装置
1 支持部材
121 下板状部
122 水平板状部
123 上板状部
124 第1開口部
125 第2開口部
2 第1ディスプレイ
3 第2ディスプレイ
21 表示パネル
23 リアキャビネット
231 カバー面
231A 対辺
231B 対辺
232 第1カバー部
233 第2カバー部
24 第1連結部
241 爪部
25 第2連結部
251 穴部