IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士通株式会社の特許一覧

特開2023-132844会議支援プログラム、会議支援方法、情報処理装置
<>
  • 特開-会議支援プログラム、会議支援方法、情報処理装置 図1
  • 特開-会議支援プログラム、会議支援方法、情報処理装置 図2
  • 特開-会議支援プログラム、会議支援方法、情報処理装置 図3
  • 特開-会議支援プログラム、会議支援方法、情報処理装置 図4
  • 特開-会議支援プログラム、会議支援方法、情報処理装置 図5
  • 特開-会議支援プログラム、会議支援方法、情報処理装置 図6
  • 特開-会議支援プログラム、会議支援方法、情報処理装置 図7
  • 特開-会議支援プログラム、会議支援方法、情報処理装置 図8
  • 特開-会議支援プログラム、会議支援方法、情報処理装置 図9
  • 特開-会議支援プログラム、会議支援方法、情報処理装置 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023132844
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】会議支援プログラム、会議支援方法、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/15 20060101AFI20230914BHJP
   G06Q 10/109 20230101ALI20230914BHJP
   G06T 7/20 20170101ALI20230914BHJP
   G06V 10/40 20220101ALI20230914BHJP
【FI】
H04N7/15 120
H04N7/15
G06Q10/10 340
G06T7/20 300B
G06V10/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022038401
(22)【出願日】2022-03-11
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】田頭 京佳
【テーマコード(参考)】
5C164
5L049
5L096
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164SB41S
5C164VA01P
5C164VA13P
5C164VA51S
5C164YA12
5L049AA12
5L096CA04
5L096GA51
5L096HA02
5L096JA11
(57)【要約】
【課題】適切なタイミングで会議の中断を促すことを目的とする。
【解決手段】会議に参加している複数の参加者について、優先度を決定し、前記複数の参加者の疲労度と、前記複数の参加者の前記優先度とに基づいて、前記会議の中断の要否を判断する、処理をコンピュータに実行させることを特徴とする会議支援プログラムである。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
会議に参加している複数の参加者について、優先度を決定し、
前記複数の参加者の疲労度と、前記複数の参加者の前記優先度とに基づいて、前記会議の中断の要否を判断する、処理をコンピュータに実行させることを特徴とする会議支援プログラム。
【請求項2】
前記優先度は、前記会議における前記複数の参加者それぞれの役割に付与された重みと、前記複数の参加者のそれぞれの発言時間とのうち少なくとも一方に基づき算出されることを特徴とする請求項1に記載の会議支援プログラム。
【請求項3】
前記会議の中断の要否を判断する処理は、前記会議の開始からの経過時間が閾値以上となった場合に、中断が要と判断する処理を含む、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の会議支援プログラム。
【請求項4】
会議に参加している複数の参加者について、優先度を決定し、
前記複数の参加者の疲労度と、前記複数の参加者の前記優先度とに基づいて、前記会議の中断の要否を判断する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする会議支援方法。
【請求項5】
会議に参加している複数の参加者について、優先度を決定し、
前記複数の参加者の疲労度と、前記複数の参加者の前記優先度とに基づいて、前記会議の中断の要否を判断する、処理を実行する制御部を含むことを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会議支援プログラム、会議支援方法、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、作業者の顔の画像データから疲労度を判定し、疲労度に対応する応答情報を出力することで、作業者の疲労を和らげる技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-118314号公報
【特許文献2】特開2002-042115号公報
【特許文献3】特開2021-114642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
オンライン会議等では、生産性を維持するために、参加者の疲労を考慮し、適宜休憩を取りながら進められる場合がある。しかしながら、会議では、参加者の役割によって、生産性に寄与する度合いが異なるため、休憩等によって会議を中断する場合には、参加者の役割と疲労度の双方を考慮する必要がある。
【0005】
1つの側面では、本発明は、適切なタイミングで会議の中断を促すことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの態様では、会議に参加している複数の参加者について、優先度を決定し、前記複数の参加者の疲労度と、前記複数の参加者の前記優先度とに基づいて、前記会議の中断の要否を判断する、処理をコンピュータに実行させることを特徴とする会議支援プログラムである。
【発明の効果】
【0007】
適切なタイミングで会議の中断を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】会議支援システムのシステム構成の一例を示す図である
図2】情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】参加者データベースの一例を示す図である。
図4】役割データベースの一例を示す図である。
図5】閾値データベースの一例を示す図である。
図6】情報処理装置の有する制御部の機能について説明する図である。
図7】情報処理装置の有する制御部の処理について説明するフローチャートである。
図8】参加者の端末装置の表示例を示す第一の図である。
図9】参加者の端末装置の表示例を示す第二の図である。
図10】参加者の端末装置の表示例を示す第三の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に図面を参照して、実施形態について説明する。図1は、会議支援システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0010】
本実施形態の会議支援システム100は、情報処理装置200と、端末装置300-1、300-2、・・・、300-Nとを含む。情報処理装置200と端末装置300-1、300-2、・・・、300-Nとは、ネットワーク等を介して接続される。以下の説明では、端末装置300-1、300-2、・・・、300-Nのそれぞれを区別しない場合には、端末装置300と表現する。
【0011】
本実施形態の情報処理装置200は、オンライン会議を実現するサーバ装置である。オンライン会議とは、例えば、インターネット回線を介した遠隔会議である。端末装置300は、例えば、オンライン会議に参加する参加者に利用される端末装置である。
【0012】
本実施形態の情報処理装置200は、参加者データベース210、役割データベース220、閾値データベース230、制御部240を有する。
【0013】
参加者データベース210は、オンライン会議に参加する参加者に関する参加者情報が格納される。役割データベース220は、オンライン会議における役割に応じた重みを示す情報が格納される。閾値データベース230は、制御部240によって参集される閾値が格納される。
【0014】
制御部240は、オンライン会議を実現させる。また、制御部240は、オンライン会議に参加している複数の参加者に対して、発言時間と役割に応じた優先度を付与し、各参加者の優先度と、各参加者の疲労度とに応じたタイミングで、複数の参加者の端末装置300それぞれに対し、会議の中断を促す通知を出力する。会議の中断を促す通知とは、言い換えれば、休憩を促す通知である。
【0015】
本実施形態では、このように、複数の参加者全員の疲労度と優先度とに応じたタイミングで、参加者全員に対して休憩を促す通知を出力するため、適切なタイミングで休憩を取らせることができ、会議における生産性の低下を抑制できる。
【0016】
なお、図1の例では、参加者データベース210、役割データベース220、閾値データベース230が情報処理装置200に設けられるものとしたが、これに限定されない。これらの各記憶部は、一部又は全部が情報処理装置200の外部に設けられていてもよい。
【0017】
また、本実施形態では、制御部240は、情報処理装置200が有するものとしたが、制御部240は、複数の情報処理装置によって実現されてもよい。
【0018】
次に、情報処理装置200のハードウェア構成について説明する。図2は、情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0019】
本実施形態の情報処理装置200は、それぞれバスB1で相互に接続されている入力装置21、出力装置22、ドライブ装置23、補助記憶装置24、メモリ装置25、演算処理装置26及びインターフェース装置27を含むコンピュータである。
【0020】
入力装置21は、各種の情報の入力を行うための装置であり、例えばキーボードやポインティングデバイス等により実現される。出力装置22は、各種の情報の出力を行うためものであり、例えばディスプレイ等により実現される。インターフェース装置27は、LANカード等を含み、ネットワークに接続するために用いられる。
【0021】
情報処理装置200が有する制御部240を実現させる会議支援プログラムは、情報処理装置200を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。会議支援プログラムは、例えば、記録媒体28の配布やネットワークからのダウンロード等によって提供される。会議支援プログラムを記録した記録媒体28は、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的、電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
【0022】
記録媒体28に記録された会議支援プログラムは、会議支援プログラムを記録した記録媒体28がドライブ装置23にセットされると、記録媒体28からドライブ装置23を介して補助記憶装置24にインストールされる。ネットワークからダウンロードされた会議支援プログラムは、インターフェース装置27を介して補助記憶装置24にインストールされる。
【0023】
補助記憶装置24は、情報処理装置200の有する参加者データベース210、役割データベース220、閾値データベース230等を実現するものであり、情報処理装置200にインストールされた会議支援プログラムを格納すると共に、情報処理装置200による各種の必要なファイル、データ等を格納する。メモリ装置25は、情報処理装置200の起動時に補助記憶装置24から会議支援プログラムを読み出して格納する。そして、演算処理装置26はメモリ装置25に格納された会議支援プログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
【0024】
なお、本実施形態の端末装置300も、演算処理装置と記憶装置とを有するコンピュータであり、その基本的なハードウェア構成は、情報処理装置200と同様であるから、説明を省略する。
【0025】
次に、図3乃至図5を参照して、情報処理装置200の有する各データベースについて説明する。
【0026】
図3は、参加者データベースの一例を示す図である。本実施形態の参加者データベース210は、オンライン会議に参加する参加者に関する参加者情報が格納されている。
【0027】
本実施形態の参加者データベース210は、情報の項目として、会議IDと、参加者IDと、役割とを有し、会議IDと参加者IDとが対応付けられており、参加者IDと役割とが対応付けられている。
【0028】
項目「会議ID」の値は、オンライン会議を特定する識別情報である。項目「参加者ID」の値は、オンライン会議に参加する参加者を特定する識別情報である。項目「役割」の値は、オンライン会議における各参加者の役割を示す。
【0029】
図3の例では、会議ID「001」で特定されるオンライン会議の参加者には、参加者ID「101」、「102」、「103」のそれぞれで特定される参加者が含まれる。また、会議ID「001」で特定されるオンライン会議において、参加者ID「101」で特定される参加者の役割は「発表者」であり、参加者ID「102」で特定される参加者の役割は「書記」であり、参加者ID「103」で特定される参加者の役割は「傍聴者」であることがわかる。
【0030】
図4は、役割データベースの一例を示す図である。本実施形態の役割データベース220は、オンライン会議に参加する参加者の役割毎の重みを示す情報が格納されている。
【0031】
本実施形態の役割データベース220は、情報の項目として、役割と、重みとを含み、両者が対応付けられている。
【0032】
項目「重み」の値は、対応する役割に付与された重みを示す。本実施形態の重みとは、オンライン会議において、参加者が会議の生産性に寄与する度合いを示す値である。言い換えれば、役割の重みとは、会議における重要度を示す値である。
【0033】
具体的には、例えば、図4の例では、役割「発表者」の重みは最も大きい「1.0」であり、役割「書記」の重みは、役割「発表者」の次に高い「0.7」である。したがって、このオンライン会議では、役割が「発表者」の参加者の重要度が最も高いことがわかる。
【0034】
図5は、閾値データベースの一例を示す図である。本実施形態の閾値データベース230には、閾値データベース230-1と、閾値データベース230-2とを含んでもよい。
【0035】
閾値データベース230-1は、参加者毎の優先度と疲労度とを用いて算出される指標値の平均値に対して設定される第一の閾値と、第一の閾値と対応するメッセージとが格納されている。なお、参加者毎の優先度と、疲労度と、指標値の平均値と、のそれぞれの詳細は後述する。
【0036】
具体的には、閾値データベース230-1では、指標値の平均値が第一の閾値「0.5」以上となった状態と、「少し疲れませんか?」というメッセージとが対応付けられている。また、指標値の平均値が第一の閾値「0.7」以上となった状態と、「そろそろ休憩しましょう」というメッセージとが対応付けられている。
【0037】
閾値データベース230-2は、オンライン会議が開始されてからの経過時間に対して設定される第二の閾値と、第二の閾値と対応するメッセージとが格納されている。
【0038】
具体的には、閾値データベース230-2では、経過時間が第二の閾値「1時間」以上となった状態と、「1時間経過しました。そろそろ休憩しましょう」というメッセージとが対応付けられている。また、経過時間が第二の閾値「2時間」以上となった状態と、「2時間経過しました。休憩して下さい。」というメッセージとが対応付けられている。
【0039】
次に、図6を参照して、本実施形態の情報処理装置200の有する制御部240の機能について説明する。図6は、情報処理装置の有する制御部の機能について説明する図である。
【0040】
本実施形態の制御部240は、情報共有部241、画像取得部242、入力受付部243、計時部244、疲労度算出部245、優先度算出部246、指標値算出部247、平均値算出部248、閾値判定部249、出力部250を有する。
【0041】
情報共有部241は、オンライン会議に参加する各参加者の端末装置300に情報を共有させることで、オンライン会議を実現させる。
【0042】
画像取得部242は、各参加者の端末装置300から、各参加者の顔の動画データを取得する。動画データは、端末装置300の有する撮像装置によって撮像されてもよいし、端末装置300と接続された撮像装置によって撮像されてもよい。
【0043】
入力受付部243は、情報処理装置200に対する各種の入力を受け付ける。計時部244は、オンライン会議が開始されてからの経過時間を計測する。
【0044】
疲労度算出部245は、画像取得部242が取得した各参加者の顔の動画データを用いて、参加者毎の疲労度を算出する。
【0045】
具体的には、疲労度算出部245は、まず、基準となる顔画像を解析し、顔の表情の疲労感(例えば目にできる隈、目の充血等)を認識する。そして、疲労度算出部245は、基準となる顔画像からの時間的な変化に基づき、疲労度を算出してもよい。
【0046】
優先度算出部246は、会議の参加者毎の優先度を算出する。具体的には、優先度算出部246は、各参加者について、参加者が発言している時間帯を特定し、発言している時間帯と、参加者の役割の重みとを乗算した値を優先度とする。
【0047】
なお、優先度算出部246は、参加者の顔画像から、参加者が発言しているか否かを判定し、参加者が発言を行っている時間を計時部244によって計測することで、参加者が発言している時間帯を特定してよい。以下の説明では、参加者が発言している時間帯を発言時間と表現する場合がある。
【0048】
指標値算出部247は、会議の中断を促すタイミングを特定する際に用いる指標値を参加者毎に算出する。具体的には、指標値算出部247は、参加者毎の疲労度と優先度とを乗算した値を指標値とする。つまり、本実施形態の指標値とは、各参加者の疲労度が、オンライン会議の進行に影響を及ぼす度合いを示す値である。
【0049】
したがって、本実施形態では、例えば、疲労度が同程度の参加者が複数存在した場合に、優先度が高い参加者の指標値が大きくなる。優先度が高い参加者とは、重要な役割に就いており、会議の生産性に寄与する度合いが大きい参加者と言える。
【0050】
平均値算出部248は、指標値算出部247において算出された参加者毎の指標値の平均値を算出する。
【0051】
閾値判定部249は、平均値算出部248によって算出された平均値と、閾値データベース230-1に格納された第一の閾値とを比較し、平均値が第一の閾値以上となったか否かを判定する。なお、閾値データベース230-1には、複数の第一の閾値、第二の閾値が格納されているため、閾値判定部249は、複数の第一の閾値と、平均値とを比較する。
【0052】
また、閾値判定部249は、会議開始からの経過時間と、閾値データベース230-2に格納された第二の閾値とを比較し、平均値が第二の閾値以上となったか否かを判定する。なお、閾値データベース230-2には、複数の第二の閾値が格納されているため、閾値判定部249は、複数の第二の閾値と、経過時間とを比較する。
【0053】
出力部250は、閾値判定部249の判定結果に応じて、第一の閾値、第二の閾値のそれぞれと対応するメッセージを、オンライン会議の参加者全員の端末装置300に対して出力する。
【0054】
次に、図7を参照して、本実施形態の情報処理装置200の有する制御部240の処理について説明する。図7は、情報処理装置の有する制御部の処理について説明するフローチャートである。
【0055】
本実施形態の情報処理装置200において、制御部240は、情報共有部241によりオンライン会議を開始すると、画像取得部242により、複数の参加者のそれぞれの端末装置300から、各参加者の顔画像を示す動画データの取得を開始する(ステップS701)。
【0056】
続いて、制御部240は、疲労度算出部245により、オンライン会議の開始時に取得した顔画像を、基準の顔画像として保持する(ステップS702)。続いて、制御部240は、計時部244により、オンライン会議を開始してからの経過時間の計測を開始する(ステップS703)。
【0057】
続いて、制御部240は、疲労度算出部245により、画像取得部242が取得する各参加者の顔画像の動画データを用いて、参加者毎の疲労度を算出し(ステップS704)、後述するステップS707へ進む。なお、参加者毎の疲労度は、時系列に変化する値である。
【0058】
また、制御部240は、ステップS703に続いて、優先度算出部246により、参加者毎の顔画像の動画データに基づき、参加者毎の発言時間を取得する(ステップS705)。
【0059】
具体的には、優先度算出部246は、画像取得部242が取得した参加者毎の顔画像の動画データに基づき、発言している参加者(発言者)を特定し、発言者が発言している時間を計時部244により計測して発言時間を取得する。
【0060】
なお、本実施形態では、画像取得部242が取得する動画データには、参加者IDが付与されていてよい。優先度算出部246は、発言者に特定された参加者の動画データに付与された参加者IDに基づき、参加者を特定してもよい。
【0061】
続いて、優先度算出部246は、参加者データベース210と役割データベース220を参照し、参加者毎の役割と発言時間と基づき、参加者毎の優先度を算出する(ステップS706)。
【0062】
具体的には、優先度算出部246は、役割データベース220を参照し、参加者発言者である参加者の役割と対応付けられた重みを取得する。そして、優先度算出部246は、参加者毎の発言時間と重みとを乗算した値を、参加者毎の優先度とする。
【0063】
続いて、制御部240は、指標値算出部247により、参加者毎の指標値を算出する(ステップS707)。具体的には、指標値算出部247は、参加者毎にステップS704で算出された疲労度と、ステップS706で算出された優先度とを乗算した値を指標値とする。
【0064】
続いて、制御部240は、平均値算出部248により、参加者毎に算出された指標値の平均値を算出する(ステップS708)。
【0065】
続いて、制御部240は、閾値判定部249により、閾値データベース230-1を参照し、指標値の平均値が第一の閾値未満であるか否かを判定する(ステップS709)。
【0066】
なお、このとき、閾値判定部249は、顔画像の動画データの取得を開始してから、参照された第一の閾値が存在する場合には、閾値データベース230-1において、前回参照された第一の閾値よりも値の大きい第一の閾値を参照する。
【0067】
ステップS709において、平均値が第一の閾値未満でない場合、つまり、平均値が第一の閾値以上である場合、制御部240は、出力部250により、閾値データベース230-1における第一の閾値と対応するメッセージを全ての参加者に通知し(ステップS710)、後述するステップS713へ進む。言い換えれば、出力部250は、第一の閾値と対応するメッセージを、全ての参加者の端末装置300に送信する。つまり、ここでは、制御部240は、会議を中断する必要があると判断し、会議の中断を促す通知を出力している。
【0068】
ステップS709において、平均値が第一の閾値未満である場合、制御部240は、閾値判定部249により、閾値データベース230-2を参照し、オンライン会議が開始してからの経過時間が、第二の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS711)。
【0069】
なお、このとき、閾値判定部249は、顔画像の動画データの取得を開始してから、参照された第二の閾値が存在する場合には、閾値データベース230-2において、前回参照された第二の閾値よりも時間の長い第二の閾値を参照する。
【0070】
ステップS711において、経過時間が、第二の閾値未満である場合、制御部240は、ステップS704とステップS705に戻る。
【0071】
ステップS711において、経過時間が、第二の閾値以上である場合、制御部240は、出力部250により、閾値データベース230-2における第二の閾値と対応するメッセージを全ての参加者に通知し(ステップS712)、後述するステップS713へ進む。言い換えれば、出力部250は、第二の閾値と対応するメッセージを、全ての参加者の端末装置300に送信する。つまり、ここでも、制御部240は、会議を中断する必要があると判断し、会議の中断を促す通知を出力している。
【0072】
続いて、制御部240は、端末装置300の何れにおいて、会議の中断を指示する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS713)。言い換えれば、制御部240は、入力受付部243により、休憩の開始を指示する操作を受け付けたか否かを判定する。
【0073】
なお、本実施形態では、端末装置300においてメッセージが表示された際に、休憩の開始を指示するための操作ボタンをメッセージと共に表示させてもよい。
【0074】
ステップS713において、該当する操作を受け付けない場合、制御部240は、ステップS704、ステップS705に戻る。
【0075】
ステップS713において、該当する操作を受け付けた場合、制御部240は、処理を終了する。
【0076】
以下に、図8及び図9を参照して、本実施形態の端末装置300の表示例について説明する。図8は、参加者の端末装置の表示例を示す第一の図である。
【0077】
図8に示す画面310は、例えば、図7のステップS702において、基準となる顔画像を取得する際に、各参加者の端末装置300に表示される画面の一例である。
【0078】
制御部240は、例えば、端末装置300から参加者の顔画像の動画データを取得すると、端末装置300に対して画面310を表示させてもよい。また、画面310は、会議に参加する全ての参加者の端末装置300に表示されてよい。
【0079】
画面310は、表示領域311と、表示領域312とを含む。表示領域311には、端末装置300によって撮像された参加者の顔画像が表示される。
【0080】
表示領域312は、操作ボタン313が表示されている。操作ボタン313は、休憩を促すメッセージを出力する指示を行うための操作ボタンである。
【0081】
本実施形態の制御部240は、端末装置300において、操作ボタン313が操作されると、操作を受け付けたときの顔画像を示す画像データを、基準の顔画像を示す画像データとして保持する。
【0082】
また、制御部240は、操作ボタン313が操作されて、基準となる顔画像の画像データが取得されると、表示領域312を非表示としてもよい。
【0083】
本実施形態では、このように、オンライン会議の参加者の発言時間と役割に基づき、参加者の優先度を決定し、各参加者の優先度と疲労度とに基づく指標値を算出する。そして、本実施形態では、指標値の平均値を算出し、この平均値を会議の中断を促すか否かの判定に用いる。
【0084】
したがって、本実施形態によれば、例えば、優先度の高い一人の参加者の疲労度が高く、優先度の低い複数の参加者の疲労度が低い場合にも、参加者全員に対して休憩を促すことができる。
【0085】
図9は、参加者の端末装置の表示例を示す第二の図である。図9に示す画面310Aは、例えば、図7のステップS710において、指標値の平均値が第一の閾値「0.7」以上となった場合に、複数の参加者のそれぞれの端末装置300に表示される画面の一例である。
【0086】
画面310Aは、表示領域311と、表示領域312Aとを含む。表示領域312Aには、メッセージ314と、操作ボタン315とが表示されている。
【0087】
メッセージ314は、閾値データベース230-1において、第一の閾値「0.7」と対応付けられたメッセージ「そろそろ休憩しましょう」である。
【0088】
操作ボタン315は、オンライン会議を中断させるための操作ボタンである。言い換えれば、操作ボタン315は、休憩を開始するための操作ボタンである。
【0089】
本実施形態では、制御部240は、画面310において、操作ボタン315が操作されると、休憩となったものとし、図7に示す処理を終了する。
【0090】
なお、本実施形態では、端末装置300において、操作ボタン315が操作された後は、端末装置300において、画面310Aを画面310に遷移させてもよい。このように端末装置300の画面を遷移させることで、オンライン会議の再開に備えることができる。
【0091】
また、本実施形態では、表示領域312Aを端末装置300に表示させると共に、休憩を促すための音声を出力してもよい。
【0092】
また、本実施形態では、表示領域312Aは、表示領域312Aが表示されてから一定の期間、操作ボタン315が操作されない場合には、非表示とされてよい。その場合、制御部240は、図7に示すステップS704、ステップS705以降の処理を実行する。
【0093】
そして、例えば、指標値の平均値が、第一の閾値「1.0」となった場合には、端末装置300にメッセージ「休憩にしてください」を表示させる。
【0094】
図10は、参加者の端末装置の表示例を示す第三の図である。図10に示す画面310Bは、例えば、図7のステップS712において、オンライン会議を開始してからの経過時間が第二の閾値「1時間」以上となった場合に、複数の参加者のそれぞれの端末装置300に表示される画面の一例である。
【0095】
画面310Bは、表示領域311と、表示領域312Bとを含む。表示領域312Bには、メッセージ316と、操作ボタン315とが表示されている。
【0096】
メッセージ316は、閾値データベース230-2において、第二の閾値「1時間」と対応付けられたメッセージ「1時間経過しました。そろそろ休憩しましょう」である。
【0097】
メッセージ316は、オンライン会議が開始されてから、1時間が経過するまでの間、指標値の平均値が第一の閾値以上とならなかった場合に表示される。
【0098】
また、本実施形態では、表示領域312Bは、表示領域312Bが表示されてから一定の期間、操作ボタン315が操作されない場合には、非表示とされてよい。その場合、制御部240は、図7に示すステップS704、ステップS705以降の処理を実行する。
【0099】
そして、例えば、オンライン会議を開始してからの経過時間が、第一の閾値「2時間」以上となり、かつ、第一の閾値に基づく判定によるメッセージが表示されていない場合に、端末装置300にメッセージ「2時間経過しました。休憩にしてください」を表示させる。
【0100】
このように、本実施形態では、オンライン会議が開始されてからの経過時間に応じて、会議の中断を促すか否かを判定する。したがって、例えば、指標値の平均値が第一の閾値以上とならない場合であっても、定期的に参加者全員に対して休憩を促すことができる。
【0101】
指標値の平均値が第一の閾値以上とならない場合とは、例えば、優先度の高い一人の参加者の疲労度が非常に低く、優先度の低い複数の参加者の疲労度が高い場合等である。
【0102】
このように、本実施形態では、参加者の優先度と疲労度とに応じて、適切なタイミングで、会議の中断を促すことができる。したがって、本実施形態によれば、オンライン会議等における生産性を向上させることができる。
【0103】
開示の技術では、以下に記載する付記のような形態が考えられる。
(付記1)
会議に参加している複数の参加者について、優先度を決定し、
前記複数の参加者の疲労度と、前記複数の参加者の前記優先度とに基づいて、前記会議の中断の要否を判断する、処理をコンピュータに実行させることを特徴とする会議支援プログラム。
(付記2)
前記優先度は、前記会議における前記複数の参加者それぞれの役割に付与された重みと、前記複数の参加者のそれぞれの発言時間とのうち少なくとも一方に基づき算出されることを特徴とする付記1記載の会議支援プログラム。
(付記3)
前記疲労度は、
前記複数の参加者の顔画像の動画データに基づき算出されることを特徴とする、付記1又は2記載の会議支援プログラム。
(付記4)
前記会議の中断の要否を判断する処理は、前記会議の開始からの経過時間が閾値以上となった場合に、中断が要と判断する処理を含む、
ことを特徴とする付記1乃至3の何れか一項に記載の会議支援プログラム。
(付記5)
前記参加者毎に、前記優先度と前記疲労度とを用いて、前記参加者の疲労度が、オンライン会議の進行に影響を及ぼす度合いを示す指標値を算出し、
前記複数の参加者の前記指標値の平均値が所定の閾値以上となる場合に、前記複数の参加者に対して前記会議の中断を促す通知を出力する、処理を前記コンピュータに実行させる、付記1乃至4の何れか一項に記載の会議支援プログラム。
(付記6)
会議に参加している複数の参加者について、優先度を決定し、
前記複数の参加者の疲労度と、前記複数の参加者の前記優先度とに基づいて、前記会議の中断の要否を判断する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする会議支援方法。
(付記7)
会議に参加している複数の参加者について、優先度を決定し、
前記複数の参加者の疲労度と、前記複数の参加者の前記優先度とに基づいて、前記会議の中断の要否を判断する、処理を実行する制御部を含むことを特徴とする情報処理装置。
本発明は、具体的に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0104】
100 会議支援システム
200 情報処理装置
210 参加者データベース
220 役割データベース
230 閾値データベース
240 制御部
241 情報共有部
242 画像取得部
243 入力受付部
244 計時部
245 疲労度算出部
246 優先度算出部
247 指標値算出部
248 平均値算出部
249 閾値判定部
250 出力部
300 端末装置


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10