(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138020
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】商品管理システム、商品管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20230922BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022044498
(22)【出願日】2022-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】石原 有梨沙
(72)【発明者】
【氏名】甲賀 大介
(72)【発明者】
【氏名】小島 大輝
(72)【発明者】
【氏名】笹谷 育未
(72)【発明者】
【氏名】浅居 稜介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB72
(57)【要約】 (修正有)
【課題】未会計の商品の返却を容易にする商品管理システム、商品管理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】返却ボックス10、受付端末11及び端末20と、有線又は無線により通信可能に接続される商品管理システム100は、返却受付部101、検知部102、制御部103及び出力部104を備え、顧客が店舗において取得した未会計の商品が返却ボックスに返却される場合に、商品を管理する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が取得した未会計の商品の返却要求を受け付ける返却受付手段と、
返却ボックスへの前記商品の収納を検知する検知手段と、
前記商品が収納された前記返却ボックスを施錠するよう制御する制御手段と、
収納された前記商品に関する収納商品情報と、前記返却ボックスを識別するボックス識別子とを端末に出力する出力手段と
を備える商品管理システム。
【請求項2】
前記出力手段は、前記商品を販売する店舗の店員が使用する前記端末に、前記収納商品情報と、前記ボックス識別子とを出力する
請求項1に記載の商品管理システム。
【請求項3】
前記返却受付手段は、前記商品を販売する店舗の店舗識別子を受け付け、
前記出力手段は、前記店舗識別子に対応する、前記店舗の店員が使用する前記端末に、前記収納商品情報と、前記ボックス識別子とを出力する
請求項2に記載の商品管理システム。
【請求項4】
他の顧客が使用する前記端末から、商品の購入希望を受け付ける購入受付手段を備え、
前記出力手段は、購入希望を受け付けた前記商品が返却ボックスに収納されている場合、前記他の顧客が使用する前記端末に、購入希望を受け付けた前記商品を収納する前記返却ボックスの前記ボックス識別子を出力し、
前記制御手段は、前記他の顧客による解錠要求に応じて、前記返却ボックスを解錠する
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の商品管理システム。
【請求項5】
前記出力手段は、前記商品の店舗における陳列状況に基づいて、前記他の顧客が使用する前記端末に、購入希望を受け付けた前記商品を収納する前記返却ボックスの前記ボックス識別子を出力する
請求項4に記載の商品管理システム。
【請求項6】
前記商品を取得した顧客と、取得された前記商品と、を紐づけて管理する管理手段をさらに備える請求項1乃至5のいずれか1項に記載の商品管理システム。
【請求項7】
前記管理手段は、前記返却ボックスに商品が返却された場合、前記商品を取得した前記顧客への前記商品の紐づけを解除する
請求項6に記載の商品管理システム。
【請求項8】
前記管理手段は、前記商品の支払が行われた場合、前記商品を取り出した前記顧客への前記商品の紐づけを解除する
請求項6または7に記載の商品管理システム。
【請求項9】
顧客が取得した未会計の商品の返却ボックスへの返却要求を受け付け、
前記商品の返却ボックスへの収納を検知し、
前記商品が収納された前記返却ボックスを施錠するよう制御し、
収納された前記商品に関する収納商品情報と、前記返却ボックスを識別するボックス識別子とを端末に出力する
商品管理方法。
【請求項10】
顧客が取得した未会計の商品の返却ボックスへの返却要求を受け付け、
前記商品の返却ボックスへの収納を検知し、
前記商品が収納された前記返却ボックスを施錠するよう制御し、
収納された前記商品に関する収納商品情報と、前記返却ボックスを識別するボックス識別子とを端末に出力する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、商品管理システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
顧客は購入検討中の商品を取り出した後、購入を中止する場合がある。顧客は、例えば、取り出した商品を元の棚に戻し、あるいは、商品を店員に渡すことで商品を返却できる。
【0003】
また、複数の店舗を有する買い物施設において、顧客は、それぞれの店舗の商品を見てから商品の購入を行う場合がある。複数の店舗の商品をまとめて会計できると、顧客にとって、利便性が高い。特許文献1は、一の加盟店の商品を他の加盟店で購入できる決済システムを開示する。特許文献1に係る決済システムは、利用者識別情報、商品識別情報、及び、加盟店識別情報に基づいて決済情報を作成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
購入を中止した商品を返却するために、商品の元の陳列位置に戻り、あるいは、店員を探すことは、顧客にとって煩わしい場合がある。
【0006】
本開示は、未会計の商品の返却を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る商品管理システムは、顧客が取得した未会計の商品の返却要求を受け付ける返却受付手段と、返却ボックスへの前記商品の収納を検知する検知手段と、前記商品が収納された前記返却ボックスを施錠するよう制御する制御手段と、収納された前記商品に関する収納商品情報と、前記返却ボックスを識別するボックス識別子とを端末に出力する出力手段とを備える。
【0008】
本開示に係る商品管理方法は、顧客が取得した未会計の商品の返却ボックスへの返却要求を受け付け、前記商品の返却ボックスへの収納を検知し、前記商品が収納された前記返却ボックスを施錠するよう制御し、収納された前記商品に関する収納商品情報と、前記返却ボックスを識別するボックス識別子とを端末に出力する。
【0009】
本開示に係るプログラムは、顧客が取得した未会計の商品の返却ボックスへの返却要求を受け付け、前記商品の返却ボックスへの収納を検知し、前記商品が収納された前記返却ボックスを施錠するよう制御し、収納された前記商品に関する収納商品情報と、前記返却ボックスを識別するボックス識別子とを端末に出力する処理をコンピュータに実行させる。プログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体に記憶されていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、未会計の商品の返却が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】商品管理システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】商品管理システムの動作例を示すフローチャートである。
【
図3】商品管理システムの構成例を示すブロック図である。
【
図4】受付端末と商品管理システムの動作例を示すフローチャートである。
【
図5】端末と商品管理システムの動作例を示すフローチャートである。
【
図10】コンピュータのハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る商品管理システム100の構成例を示すブロック図である。商品管理システム100は、返却受付部101、検知部102、制御部103、及び出力部104を備える。第1実施形態に係る商品管理システム100は、顧客が店舗において取得した未会計の商品が返却ボックスに返却される場合に、商品を管理するシステムである。
【0013】
商品管理システム100は、例えば、複数の店舗を有する買い物施設において使用される。買い物施設は、例えば、アウトレットモールやショッピングモールとも呼ばれる。また、各店舗はテナントとも呼ばれる。ただし、買い物施設はこれらの例に限られない。また、買い物施設における店舗数は特に制限されない。例えば、商品管理システム100は、大規模な1つの店舗において使用されてもよい。
【0014】
そして、商品管理システム100が用いられる買い物施設には、返却ボックスが設置されることを想定する。返却ボックスは、顧客が店舗において取得した商品の購入を中止する場合に、当該商品を返却するために設けられる設備である。
【0015】
商品管理システム100は、返却ボックス10、受付端末11、及び、端末20と、有線または無線により通信可能に接続される。返却ボックス10、受付端末11及び端末20の数は特に限定されない。
【0016】
返却ボックス10は、未会計の商品を保持することが許可されるエリアに設置される。返却ボックス10は、商品を収納可能で、施錠可能あれば、大きさや形態は特に限定されない。以下の説明において、返却ボックス10が、収納部に扉と鍵が設けられたロッカーである場合を例に説明する。
【0017】
受付端末11は、商品を返却する顧客が操作する。受付端末11は、返却ボックス10の付近に設置されてもよく、返却ボックス10と一体に設けられてもよい。また、受付端末11は、顧客の携帯端末であってもよい。
【0018】
端末20は、返却ボックス10に収納された商品を回収する人が利用する端末である。第1実施形態において、返却される商品を販売する店舗の店員が商品を回収する場合を例に説明する。すなわち、端末20は、店員が使用する端末である場合を例に説明する。ただし、商品を回収する人は店員には限定されず、他の顧客であってもよい。他の顧客が商品を回収する場合については、他の実施形態において後述する。
【0019】
受付端末11と端末20にはアプリケーションプログラムが予めインストールされてもよい。あるいは、受付端末11と端末20の機能の一部は、ネットワーク経由で実行されるアプリケーションプログラムによって実現されてもよい。そして、受付端末11と端末20は、アプリケーションプログラムを介して、商品管理システム100と各情報のやり取りを行う。
【0020】
返却受付部101は、顧客が取得した未会計の商品の返却要求を受け付ける。返却受付部101は、例えば、受付端末11を介して返却要求を受け付ける。また、返却要求には、例えば、返却される未会計の商品を識別する商品識別子が含まれる。
【0021】
また、顧客が取得した未会計の商品が図示しないサーバなどで管理されている場合などに、当該サーバで管理される情報に基づき、返却される未会計の商品の候補が受付端末11に表示されてもよい。この場合、受付端末11は、表示された候補から選択された商品の商品識別子を返却受付部101に送信する。また、商品識別子が商品にバーコードとして付される場合、受付端末11は、受付端末11が備えるカメラやスキャナによって読み取られた商品識別子を、返却受付部101に送信する。返却受付部101は、受付端末11から受信した商品識別子を受け付ける。
【0022】
返却受付部101が商品識別子を受け付ける手法は、上記手法には限定されない。例えば、返却受付部101は、受付端末11が備えるカメラを用いて画像認識された商品について、商品識別子を受け付けてもよい。
【0023】
返却ボックス10は、複数の顧客からの返却を受け付け可能な容積を備えるボックスであってもよい。この場合に、返却受付部101は、返却ボックス10に空いているスペースがある場合に、返却要求を受け付ける。また、返却ボックス10は、顧客ごとに返却を受け付けるように、複数のボックスを備える構成であってもよい。返却受付部101は、空いている複数の返却ボックス10の中から、商品を返却すべき返却ボックス10を特定してもよい。この場合、返却受付部101は、特定した返却ボックス10を識別するボックス識別子を受付端末11に表示させてもよい。また、返却受付部101は、所定の操作により顧客が返却ボックス10を選択したことに応じて、商品を返却すべき返却ボックス10を特定してもよい。
【0024】
受付端末11が携帯端末である場合、返却受付部101は、受付端末11が返却ボックス10から所定の範囲内にある場合に、返却要求を受け付けてもよい。受付端末11が所定の範囲内にあることは、例えば、受付端末11が返却ボックス10に設けられた機器と近距離無線通信を行うことで判定されてもよい。
【0025】
返却受付部101により、返却要求が受け付けられた後、顧客は返却する商品を返却ボックス10に収納する。返却受付部101が商品を返却すべき返却ボックス10を特定する場合、顧客は受付端末11に表示されたボックス識別子に対応する返却ボックス10に商品を収納する。
【0026】
検知部102は、商品の返却ボックス10への収納を検知する。検知部102は、返却受付部101が特定した返却ボックス10に商品が収納されたか否かを検知してもよい。
【0027】
検知部102は、返却ボックス10の扉が閉められたことを、返却ボックス10に商品が収納されたこととして検知してもよい。この場合、検知部102は、返却ボックス10の扉の開閉を検知するセンサからの出力に基づいて商品の返却ボックス10への収納を検知する。また、検知部102は、返却ボックス10内の物品の有無を検知するセンサからの出力に基づいて商品の返却ボックス10への収納を検知してもよい。この場合、センサは、測距センサ、重量センサ、または、圧力センサであってもよい。また、検知部102は、返却ボックス10内を撮影した画像を画像認識した結果に基づき、物体の有無を検知してもよい。商品に電子タグが付されている場合、検知部102は、電子タグを読み取るリーダの読取結果に基づいて商品の返却ボックス10への収納を検知してもよい。
【0028】
検知部102は、返却ボックス10に収納されたことを検知した物品がいずれの商品であるか認識してもよい。例えば、検知部102は、センサにより検知された結果を、商品識別子と、商品の特徴を対応付けて記憶するデータベースに格納された情報と比較することで、商品を認識する。比較される商品の特徴は、例えば、物品の形状、色または重量である。また、検知部102は、商品に付された電子タグの読み取り結果に基づいて、商品を認識してもよい。
【0029】
検知部102が、検知した物品がいずれの商品かを認識することで、返却受付部101が返却要求を受け付けた商品と、収納された商品が一致しているかの判定が可能となる。また、検知部102が商品を認識する場合、返却受付部101は、検知部102が認識した商品の商品識別子を検知部102から受信してもよい。すなわち、返却受付部101は、商品が返却ボックス10に収納される前に、商品識別子を受け付けなくてもよい。
【0030】
制御部103は、商品が収納された返却ボックス10を施錠するよう制御する。返却ボックス10が施錠されることで、無関係の人物が返却ボックス10から商品を持ち去ることを防止できる。制御部103は、例えば、検知部102により、商品が返却ボックス10に収納されたことが検知された場合に、返却ボックス10を施錠してもよい。これによれば、商品が入っていない返却ボックス10の施錠を防止できる。
【0031】
出力部104は、返却ボックス10に収納された商品に関する収納商品情報と、返却ボックス10をする識別するボックス識別子とを端末20に出力する。出力されるボックス識別子は、収納商品情報で表される商品が収納された返却ボックス10を識別する識別子である。収納商品情報は、例えば、返却受付部101が返却要求を受け付けた商品の商品名、商品識別子、または、商品の画像を含む。
【0032】
店員は、端末20に表示された収納商品情報とボックス識別子とを参照して、返却ボックス10へ商品の回収に向かう。例えば、店員は、収納商品情報に基づいて、人気の商品は早めに回収するなど、商品を回収しにいくタイミングを判断できる。
【0033】
端末20は、返却商品情報と返却された商品の収納されたボックス識別子のリストを表示してもよい。出力部104は、収納された商品の需要に応じて、端末20における表示態様が異なるように、当該商品の収納商品情報とボックス識別子とを出力してもよい。例えば、出力部104は、需要が高い商品に関する情報を他の商品より目立たせて表示させるように端末20に出力する。需要が高い商品は、例えば、店舗に陳列されている数が所定の数より少ない商品、所定期間の販売数が所定の数より大きい商品、広告掲載中の商品、または、セール中の商品を含む。これにより、店員は需要が高い商品が返却ボックス10に収納されている場合、商品を早めに回収できる。したがって、他の顧客が商品を購入する機会の損失を防ぐことができる。
【0034】
施錠された返却ボックス10は、物理的な鍵、または、解錠情報により解錠される。解錠情報は、返却ボックス10を解錠するための情報である。解錠情報は、端末20に予め記憶されてもよい。また、解錠情報は、収納商品情報が出力される際に、出力部104から出力され、端末20に記憶されてもよい。解錠情報は、返却ボックス10の付近に設けられた任意の入力インタフェースを介して入力される。解錠情報が入力された場合、制御部103は、ボックス識別子によって特定される返却ボックス10を解錠する。
【0035】
端末20に記憶された解錠情報は、例えば、数字、バーコードまたは二次元コードとして端末20に表示されてもよい。これらの解錠情報は、キーパッドまたはスキャナを介して入力される。また、端末20に記憶された解錠情報は、無線通信によりリーダを介して入力されてもよい。
【0036】
返却ボックス10が解錠された後、店員は商品を回収し、商品を陳列棚などに戻すことができる。
【0037】
図2は、第1実施形態に係る商品管理システム100の動作例を示すフローチャートである。商品管理システム100は、受付端末11において商品返却要求に関する操作が行われたことに応じて、
図2の動作を開始してもよい。
【0038】
まず、返却受付部101は、顧客が取得した未会計の商品の返却要求を受け付ける(ステップS1)。例えば、返却受付部101は、顧客が返却を希望する商品の商品識別子を受け付ける。そして、検知部102は、返却ボックス10への商品の収納を検知する(ステップS2)。次に、制御部103は、商品が収納された返却ボックス10を施錠するよう制御する(ステップS3)。
【0039】
なお、ステップS1は、ステップS2またはステップS3の後に実行されてもよい。すなわち、商品の返却要求は、商品が返却ボックス10に収納されてから受け付けられてもよい。
【0040】
出力部104は、収納された商品に関する収納商品情報と、返却ボックス10を識別するボックス識別子とを端末20に出力する(ステップS4)。出力部104の出力の後、商品管理システム100は、
図2の動作を終了する。
【0041】
第1実施形態によれば、顧客が取得した未会計の商品の返却要求が受け付けられ、商品が返却ボックス10に返却される。さらに、収納された商品に関する収納商品情報と、返却ボックス10を識別するボックス識別子とが端末20に出力される。したがって、顧客は返却ボックス10に商品を返却すれば、商品の元の陳列位置に戻って商品を返却する必要がない。また、顧客は、商品の返却を受け付ける店員を探さなくてよい。よって、顧客にとって、商品の返却が容易となる。
【0042】
さらに、第1実施形態によれば、商品が返却ボックス10に収納されることにより、商品が、元の陳列位置と異なる、他の商品の陳列位置に戻されることを防止できる。したがって、店員にとって、売り場の管理が容易となる。
【0043】
第1実施形態において、出力部104が端末20に収納商品情報とボックス識別子とを出力し、店員が商品を回収する場合について説明した。ただし、出力部104は、収納商品情報とボックス識別子とを商品を回収するロボットに送信してもよい。ロボットは、出力部104からの出力に基づいて、返却ボックス10を解錠し、商品を回収する。
【0044】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態として、商品管理システム100の他の例について説明する。
図3は、第2実施形態に係る商品管理システム100の構成例を示すブロック図である。第2実施形態に係る商品管理システム100は、返却受付部101、検知部102、制御部103、出力部104、管理部105、及び、購入受付部106を備える。第2実施形態に係る構成について、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0045】
第2実施形態において、顧客が購入を検討している商品は顧客に紐づけて管理される。また、顧客が返却ボックス10に返却した未会計の商品は、他の顧客により回収される。
【0046】
第2実施形態において、受付端末11は、取得した商品を返却する顧客が携帯するスマートフォンなどの携帯端末である。受付端末11は、顧客が取得した商品を登録するために用いられる。また、端末20は、他の顧客が使用する端末であり、例えば、他の顧客が携帯する携帯端末である。ただし、以下に説明する受付端末11と端末20の機能の一部は、返却ボックス10の付近に設置される別の端末により実現されてもよい。
【0047】
管理部105は、商品を取得した顧客と、取得された商品とを紐づけて管理する。例えば、受付端末11は、顧客を識別する情報と、商品識別子とを含む登録要求を管理部105に送信する。管理部105は、受付端末11からの登録要求に応じて、顧客と商品を紐づける。顧客と商品の紐づけは、例えば、顧客が買い物施設を退場する前に、商品の代金を支払うために用いられる。
【0048】
管理部105は、返却ボックス10に商品が返却された場合、商品を取得した顧客への商品の紐づけを解除する。例えば、管理部105は、返却ボックス10への収納が検知され、返却ボックス10が施錠された場合に、顧客への商品の紐づけを解除する。
【0049】
また、管理部105は、商品の支払いが行われた場合、商品を取得した顧客への商品の紐づけを解除する。
【0050】
購入受付部106は、他の顧客が使用する端末20から、商品の購入希望を受け付ける。そして、出力部104は、購入希望を受け付けた商品が返却ボックス10に収納されている場合、端末20に、購入希望を受け付けた商品の収納商品情報と、当該商品が収納されたボックス識別子とを出力する。収納商品情報と、ボックス識別子を受け取った端末20を使用する他の顧客は、ボックス識別子で特定される返却ボックス10を解錠するための所定の操作を行い、返却ボックス10に収納された商品を回収する。
【0051】
顧客が返却した商品を他の顧客が商品を回収する場合の例をより具体的に説明する。端末20は、顧客が購入を希望する商品の商品識別子を含む購入希望を購入受付部106に送信する。購入受付部106は、購入希望を受け付けた商品が返却ボックス10に入っているか判定する。商品が返却ボックス10に入っていると判定された場合、出力部104は、収納商品情報と、商品が収納された返却ボックス10のボックス識別子とを端末20に出力する。
【0052】
購入希望を受け付けた商品が返却ボックス10にないと判定された場合、出力部104は、該商品を販売する店舗における陳列位置を、端末20に出力してもよい。また、例えば店舗においても該商品の在庫がない場合、出力部104は、該商品を販売する電子商取引サイトを特定する情報を、端末20に出力してもよい。
【0053】
出力部104は、購入希望を受け付けた商品の店舗における陳列状況に基づいて、端末20に、当該商品を収納する返却ボックス10のボックス識別子を出力してもよい。
【0054】
店舗における陳列状況は、例えば、店舗に該商品が陳列されているか否か、または、店舗における該商品の陳列位置を含む。
【0055】
例えば、出力部104は、購入希望を受け付けた商品が店舗に陳列されていないと判定された場合に、返却ボックス10のボックス識別子を出力する。商品が店舗に陳列されていると判定された場合、出力部104は、該商品を販売する店舗における陳列位置を端末20に出力してもよい。
【0056】
また、例えば、出力部104は、顧客から購入希望を受け付けた商品の陳列位置までの距離が、顧客から当該商品を収納する返却ボックス10の位置までの距離よりも大きい場合に、返却ボックス10のボックス識別子を出力してもよい。商品を返却ボックス10から回収するよりも、店舗の陳列位置から取得した方が顧客の移動距離が少ない場合、出力部104は、該商品を販売する店舗における陳列位置を端末20に出力してもよい。
【0057】
制御部103は、該他の顧客による解錠要求に応じて、購入希望を受け付けた商品が収納された返却ボックス10を解錠する。第1実施形態において説明したように、返却ボックス10の付近に設けられた任意の入力インタフェースを介して解錠情報が入力された場合、制御部103は、返却ボックス10を解錠する。
【0058】
第2実施形態において、解錠情報は、端末20を識別する情報であってもよい。購入受付部106は、返却ボックス10に収納された商品の購入希望を受け付けた端末20を識別する情報を登録してもよい。制御部103は、入力された端末20を識別する情報と、事前に登録された端末20を識別する情報が一致した場合、返却ボックス10を解錠する。
【0059】
返却ボックス10が解錠された後、他の顧客は商品を回収し、商品を購入する。検知部102は、返却ボックス10からの商品が回収されたことを検知してもよい。管理部105は、商品を回収した顧客と、回収された商品とを紐づけて管理してもよい。
【0060】
以上の商品管理システム100と返却ボックス10が導入される店舗において、顧客に紐づけて管理されている商品がない場合に、顧客の退店が許可されてもよい。
【0061】
以上、購入希望を受け付けた商品が返却ボックス10に収納されているかが判定される場合について説明した。しかし、購入受付部106は、返却ボックス10に収納されている商品の中から選択された商品の購入希望を受け付けてもよい。この場合、商品が返却ボックス10に収納されているかの判定は必要に応じて実行されればよい。
【0062】
例えば、出力部104は、端末20に収納商品情報を送信する。端末20は、受信した収納商品情報を表示する。そして、端末20は、顧客が表示された商品の中から選択した商品の購入希望を購入受付部106に送信してもよい。出力部104は、端末20に、購入希望を受け付けた商品を収納する返却ボックス10のボックス識別子を出力する。
【0063】
また、例えば、出力部104は、端末20に収納商品情報と、当該商品の収納された返却ボックス10を識別するボックス識別子と、を送信してもよい。端末20は、受信した収納商品情報とボックス識別子とを表示する。そして、端末20は、表示された商品の中から選択された商品の収納されたボックス識別子を含む購入希望を、購入受付部106に送信してもよい。
【0064】
さらに、返却ボックス10の扉が透明である場合など、顧客が中の商品を視認可能である場合、出力部104による収納商品情報の出力は省略されてもよい。また、収納商品が視認可能である返却ボックス10にボックス識別子が表示されている場合、出力部104によるボックス識別子の出力は省略されてもよい。端末20は、顧客が返却ボックス10の中を見て入力したボックス識別子を含む購入希望を、購入受付部106に送信してもよい。
【0065】
収納された商品から商品の購入希望が受け付けられることで、大規模なアウトレットモールなどにおいて、店舗から離れた返却ボックス10の近くにいる顧客が、返却ボックス10に収納された商品を取得することが可能になる。したがって、顧客は離れた店舗に向かう必要がない。
【0066】
次に、第2実施形態に係る動作例について説明する。
図4は、第2実施形態に係る受付端末11と商品管理システム100の動作例を示すフローチャートである。
図4において、顧客が、取得した商品を登録し、登録した商品の一部を返却し、残りの取得した商品について支払いを行う場合について説明する。
【0067】
受付端末11は、顧客が取得した商品の登録要求を商品管理システム100の管理部105に送信する(ステップS11)。登録要求を受信したことに応じて、管理部105は、商品を取得した顧客と、取得された商品とを紐づけて管理する(ステップS12)。顧客に紐づけられた商品に関する情報は、受付端末11に出力されてもよい。
【0068】
次に、受付端末11は、顧客が取得した未会計の商品の返却要求を商品管理システム100の返却受付部101に送信する(ステップS13)。受付端末11は、例えば、顧客に紐づけられた商品の中から顧客に選択された商品に関する返却要求を送信する。返却受付部101は、返却要求を受け付ける(ステップS14)。
【0069】
さらに、商品管理システム100の検知部102は、返却ボックス10への商品の収納を検知する(ステップS15)。制御部103は、商品が収納された返却ボックス10を施錠するよう制御する(ステップS16)。商品が返却された場合、管理部105は、商品を返却した顧客と返却された商品の紐づけを解除する(ステップS17)。紐づけが解除された場合、顧客に紐づけられた商品に関する情報が、更新された上で、再度、受付端末11に出力されてもよい。
【0070】
受付端末11は、顧客に紐づけられた商品に関する支払処理を行う(ステップS18)。すなわち、受付端末11は、返却された商品を除く、顧客が取得した商品に関する支払処理を行う。受付端末11における支払処理の完了は、管理部105に通知される。支払処理の完了は、例えば、受付端末11から通知される。あるいは、支払処理の完了はその他の情報処理装置から通知されてもよい。
【0071】
管理部105は、商品の支払いが行われた場合、代金を支払った顧客と商品の紐づけを解除する(ステップS19)。例えば、管理部105は、受付端末11から支払処理の完了の通知を受信したことに応じて、顧客と商品の紐づけを解除する。
【0072】
以上、受付端末11と商品管理システム100の動作例を説明した。顧客が取得した商品をすべて返却する場合、ステップS18の支払処理は省略される。また、商品の返却が行われない場合、ステップS13からステップS17までの処理は省略される。
【0073】
図5は、端末20と商品管理システム100の動作例を示すフローチャートである。
図5において、他の顧客が端末20を操作することで、購入を希望する商品を指定する場合について説明する。そして、希望する商品が返却ボックス10に収納されている場合に、当該顧客は商品を回収する。さらに、
図5において、他の顧客は、回収した商品について支払いを行う。フローチャートには示していないが、端末20は、受付端末11と同様に、商品の登録要求を送信してもよい。この場合、商品管理システム100の管理部105は、登録要求に応じて、顧客と商品を紐づけて管理する。
図4の説明と同様に、顧客は、紐づけられた商品について支払いを行う。
【0074】
端末20は、商品の購入希望を商品管理システム100の購入受付部106に送信する(ステップS21)。購入受付部106は、商品の購入希望を受け付ける(ステップS22)。購入希望を受け付けた商品が返却ボックス10に収納されている場合、出力部104は、収納されている商品に関する収納商品情報と、返却ボックス10のボックス識別子とを端末20に出力する(ステップS23)。
【0075】
制御部103は、端末20を使用する顧客による解錠要求に応じて、購入希望を受け付けた商品が収納された返却ボックス10を解錠する(ステップS24)。顧客は解錠された返却ボックス10内の商品を回収する。管理部105は、商品を回収した顧客と、回収された商品とを紐づけて管理する(ステップS25)。
【0076】
端末20は、顧客に紐づけられた商品に関する支払処理を行う(ステップS26)。端末20における支払処理の完了は管理部105に通知される。受付端末11において支払処理が行われた場合と同様に、管理部105は、商品の支払いが行われた場合、代金を支払った顧客と商品の紐づけを解除する(ステップS27)。
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、顧客にとって、商品の返却が容易となる。また、第2実施形態によれば、購入受付部106が、他の顧客が使用する端末20から、商品の購入希望を受け付け、出力部104が、購入希望を受け付けた商品を収納する返却ボックス10のボックス識別子を端末20に出力する。したがって、他の顧客が商品の陳列位置以外の場所から商品を取得することが可能となる。
【0077】
第2実施形態において、顧客と商品の紐づけは省略されても構わない。また、第2実施形態に係る商品管理システム100は、種々変更することで、店員が商品を回収する場合にも適用可能である。
【0078】
[第3実施形態]
以下に、商品管理システム100の他の例について説明する。第3実施形態に係る商品管理システム100の構成は、第1実施形態と同様である。第3実施形態において商品管理システム100は、第2実施形態に係る管理部105と、購入受付部106を必要に応じて備えてもよい。第3実施形態に係る構成について、第1及び第2実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0079】
第3実施形態において、返却ボックス10は、複数の店舗を有する買い物施設の中に設置される。買い物施設は、例えば、アウトレットモールやショッピングモールとも呼ばれる。また、各店舗はテナントとも呼ばれる。
【0080】
図6は、返却ボックス10が設置される買い物施設の例を示すための説明図である。買い物施設に設置される返却ボックス10の数は、特に限定されない。返却ボックス10は、各店舗の中に設置されても、店舗外に設置されてもよい。
【0081】
第3実施形態において、顧客は未会計の商品を店舗から持ち出すことが可能である。そして、顧客は買い物施設内であれば、未会計の商品を保持することが許可される。買い物施設を出る前に、顧客は各店舗から持ち出した商品の支払を行う。顧客は、未会計の商品の購入を中止する場合、商品を返却ボックス10に返却する。返却ボックス10に返却された商品は、例えば、各店舗の店員が回収する。
【0082】
第3実施形態において、返却受付部101は、顧客が取得した未会計の商品の返却要求を受け付けると共に、返却される商品を販売する店舗を識別する店舗識別子を受け付ける。店舗識別子は、例えば、店舗名または店舗コードである。
【0083】
出力部104は、受け付けられた店舗識別子に対応する、店舗の店員が使用する端末20に、収納された商品に関する収納商品情報と商品が収納された返却ボックス10のボックス識別子とを出力する。
【0084】
受け付けられた店舗識別子に対応する、店舗の店員が使用する端末20に、出力部104が出力をすることで、収納された商品を販売する店舗の店員が商品を回収できる。
【0085】
店舗識別子を受け付ける手法は特に限定されない。例えば、返却受付部101は、受付端末11を介して、店舗識別子の入力を受け付けてもよい。店舗識別子に関する情報が商品に付されたタグに記憶されている場合、返却受付部101は、受付端末11または検知部102がタグから読み取った店舗識別子を受け付けてもよい。また、返却受付部101は、商品識別子と店舗識別子を対応付けて記憶するデータベースを参照して、受け付けた商品識別子に対応する店舗識別子を取得してもよい。
【0086】
商品管理システム100が管理部105を備える場合、顧客が店舗から持ち出す商品は、顧客に紐づけて管理される。管理部105は、店舗識別子を、顧客が取得した商品の商品識別子と顧客を紐づけた情報と共に管理してもよい。管理部105は、受付端末11から、店舗識別子を取得してもよい。例えば、受付端末11は、任意の方法で取得した店舗識別子を含む登録要求を、管理部105に送信する。また、管理部105は、商品識別子と店舗識別子を対応付けて記憶するデータベースを参照して、管理する商品識別子に対応する店舗識別子を取得してもよい。
【0087】
図7は、受付端末11が表示する登録画面の例を示す図である。登録画面は受付端末11が商品識別子を取得して、登録要求を送信するための画面である。
図7の登録画面において、商品のバーコードが読み取られている。受付端末11は、「買い物かごへ」と表示されたボタンが押されたことに応じて、読み取った商品に関する登録要求を管理部105に送信してもよい。
【0088】
登録画面には、受付端末11が取得した現在の受付端末11の店舗識別子が表示されてもよい。受付端末11は、各店舗に設置された機器との無線通信により店舗識別子を取得してもよい。また、受付端末11は、店舗識別子を表すコードを各店舗において読み取ることで、店舗識別子を取得してもよい。受付端末11は、衛星測位システムにより取得された位置に存在する店舗の店舗識別子を取得してもよい。
図7において、受付端末11は、テナントAの中で使用されていることが表示されている。
【0089】
管理部105が管理する、顧客に紐づけられた商品に関する情報は、受付端末11に表示されてもよい。
図8は、受付端末11が表示する買い物かご画面の例を示す図である。買い物かご画面は、顧客に紐づけられた商品に関する情報を表示する。
【0090】
管理部105が管理する店舗識別子は、受付端末11に表示されてもよい。
図8の買い物かご画面は、各商品を販売する店舗の店舗識別子を含む。店舗識別子が表示されることにより、顧客は、各商品がいずれの店舗から持ち出されたかが分かる。したがって、顧客は、表示された店舗識別子を見て、商品を店舗に行って返却するか、返却ボックス10に返却するか判断してもよい。
【0091】
買い物かご画面は、商品の買い物かごからの削除要求を受け付けてもよい。商品の削除ボタンが押されたことに応じて、受付端末11は、商品の削除要求を管理部105に送信する。管理部105は、削除要求を受けた商品の顧客への紐づけを解除する。紐づけが解除された商品は、買い物かご画面から削除される。
【0092】
管理部105は、削除要求を受けた商品に紐づく店舗識別子と、削除要求と共に受信した受付端末11の位置に応じて、紐づけを解除するか否か判断してもよい。例えば、受付端末11が、削除要求を受けた商品に紐づく店舗識別子に対応する店舗の中にある場合、管理部105は、商品の顧客への紐づけを解除する。受付端末11が店舗の外にある場合、管理部105は、紐づけの解除を中止する。紐づけの解除が中止された場合、受付端末11には、返却ボックスの利用を促す情報が表示されてもよい。
【0093】
買い物かご画面には、返却要求を開始するためのボタンが表示されてもよい。受付端末11は、受付端末11が返却ボックス10から所定の範囲内にある場合に該ボタンを表示させてもよい。例えば、受付端末11は、「ボックスに返却」と表示されたボタンが押されたことに応じて、返却要求を送信してもよい。該ボタンが押された場合、例えば、受付端末11は、選択された商品に関する返却要求を返却受付部101に送信する。返却受付部101は、返却要求の受信に応じて、受付端末11に返却要求確認画面を表示させてもよい。
図9は、受付端末11が表示する返却要求確認画面の例を示す図である。返却要求確認画面は、返却要求に係る商品に関する情報と、商品を返却すべき返却ボックス10のボックス識別子とを含む。
【0094】
管理部105が管理する店舗識別子は、商品の支払いのために用いられてもよい。例えば、複数の店舗からそれぞれ取得された複数の商品を一括して会計が行われる場合、店舗識別子を用いて、売り上げが分配されてもよい。
【0095】
商品の支払いは、受付端末11を用いて行われても、会計機を用いて行われてもよい。会計機は各店舗に設置された会計機であっても、買い物施設の中の、店舗以外のスペースに設置された会計機であってもよい。複数の店舗の商品をまとめて会計できれば、顧客にとって便利である。また、買い物袋がまとまって顧客の荷物が減る場合がある。さらに、買い物施設内で行われる会計の回数が減ると、店員の業務も減る。
【0096】
管理部105は、商品の支払が行われた場合、商品を取得した顧客への商品の紐づけを解除する。管理部105において、顧客に商品が紐づけられていない場合、顧客の買い物施設からの退場が許可される。例えば、顧客が携帯する受付端末11には、顧客に商品が紐づけられていないことを示す退出情報が保持されてもよい。退出情報は、顧客の識別情報、または、支払済みであることを示す情報であってもよい。退出情報は、退出コードとして受付端末11に表示されてもよい。退出コードは、例えば、入退場管理ゲートにおいて、コードリーダを介して読み取られる。退出コードの読み取りにより、顧客がゲートを通過可能となる。
【0097】
商品管理システム100が購入受付部106を備える場合、返却ボックス10に返却された商品は、他の顧客が回収してもよい。
【0098】
顧客が、購入検討中の商品を店舗から持ち出して、他の店舗に向かった後、商品を元の店舗に返却したい場合がある。顧客は、例えば、持ち出した商品を元の棚に戻し、あるいは、商品を店員に渡すことで商品を返却できる。ただし、元の店舗に戻って商品を返却することは、顧客にとって煩わしい。第3実施形態によれば、顧客にとって、商品の返却が容易となる。
【0099】
また、第3実施形態によれば、返却ボックスに商品が返却されるから、所定の場所以外に商品が返却されることを防止できる。例えば、商品が他の店舗の什器に置き去られることを防止できる。
【0100】
[変形例]
上述した各実施形態において、返却ボックス10が鍵を備える場合、及び、制御部103が返却ボックス10を施錠する場合について説明した。ただし、鍵は必要に応じて備えられればよい。また、制御部103は、必要に応じて備えられればよい。すなわち、商品の収納された返却ボックス10は施錠されなくてもよい。
【0101】
[ハードウェア構成]
上述した各実施形態において、商品管理システム100の各構成要素は、機能単位のブロックを示している。各装置の各構成要素の一部又は全部は、コンピュータ500とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
【0102】
図10は、コンピュータ500のハードウェア構成の例を示すブロック図である。
図10を参照すると、コンピュータ500は、例えば、プロセッサ501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、プログラム504、記憶装置505、ドライブ装置507、通信インタフェース508、入力装置509、入出力インタフェース511、及び、バス512を含む。
【0103】
プロセッサ501は、コンピュータ500の全体を制御する。プロセッサ501は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などが挙げられる。プロセッサ501の数は特に限定されず、プロセッサ501は、1または複数である。
【0104】
プログラム504は、商品管理システム100の各機能を実現するための命令(instruction)を含む。プログラム504は、予め、ROM502やRAM503、記憶装置505に格納される。プロセッサ501は、プログラム504に含まれる命令を実行することにより、商品管理システム100の各機能を実現する。また、RAM503は、商品管理システム100の各機能において処理されるデータを記憶してもよい。
【0105】
ドライブ装置507は、記録媒体506の読み書きを行う。通信インタフェース508は、通信ネットワークとのインタフェースを提供する。入力装置509は、例えば、マウスやキーボード等であり、店舗や買い物施設の管理者等からの情報の入力を受け付ける。出力装置510は、例えば、ディスプレイであり、管理者等へ情報を出力(表示)する。入出力インタフェース511は、周辺機器とのインタフェースを提供する。バス512は、これらハードウェアの各構成要素を接続する。なお、プログラム504は、通信ネットワークを介してプロセッサ501に供給されてもよいし、予め、記録媒体506に格納され、ドライブ装置507により読み出され、プロセッサ501に供給されてもよい。
【0106】
なお、
図10に示されているハードウェア構成は例示であり、これら以外の構成要素が追加されていてもよく、一部の構成要素を含まなくてもよい。
【0107】
商品管理システム100の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、商品管理システム100は、構成要素毎にそれぞれ異なるコンピュータとプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。また、商品管理システム100が備える複数の構成要素が、一つのコンピュータとプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
【0108】
以上、実施形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、各実施形態における構成は、本開示のスコープを逸脱しない限りにおいて、互いに組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0109】
100 商品管理システム
101 返却受付部
102 検知部
103 制御部
104 出力部
105 管理部
106 購入受付部
10 返却ボックス
11 受付端末
20 端末