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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140707
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】収納装置
(51)【国際特許分類】
   A61J 7/04 20060101AFI20230928BHJP
   A61J 7/02 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
A61J7/04 B
A61J7/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046681
(22)【出願日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】591036457
【氏名又は名称】三菱電機エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】須永 耕平
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047NN02
4C047NN10
(57)【要約】
【課題】収納部屋に収納物が残ったままとなってしまうことを抑制することができる収納装置を得る。
【解決手段】この収納装置は、複数の収納部屋101が形成された収納容器1と、複数の収納部屋101のそれぞれにおいて、薬3の残量を検出する残量検出装置5と、残量検出装置5の検出結果に基づいて、複数の収納部屋101のうちの指定された収納部屋101において薬3の取り出し不足があるか否かを判定する制御装置8と、制御装置8に制御される報知装置7と、を備え、薬3の取り出し不足があると制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、薬3の取り出し不足があることを報知装置7に報知させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の収納部屋が形成された収納容器と、
前記複数の収納部屋のそれぞれにおいて、収納物の残量を検出する残量検出装置と、
前記残量検出装置の検出結果に基づいて、前記複数の収納部屋のうちの指定された収納部屋において前記収納物の取り出し不足があるか否かを判定する制御装置と、
前記制御装置に制御される報知装置と、
を備え、
前記収納物の取り出し不足があると前記制御装置が判定した場合に、前記制御装置は、前記収納物の取り出し不足があることを前記報知装置に報知させる収納装置。
【請求項2】
前記複数の収納部屋のそれぞれに形成された開口部を開閉する蓋と、
前記蓋による前記開口部の開閉を検出する開閉検出装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記残量検出装置の検出結果および前記開閉検出装置の検出結果に基づいて、前記収納物の取り出し不足がある状態で前記開口部が閉じられたか否かを判定し、
前記収納物の取り出し不足がある状態で前記開口部が閉じられたと前記制御装置が判定した場合に、前記制御装置は、前記収納物の取り出し不足がある状態で前記開口部が閉じられたことを前記報知装置に報知させる請求項1に記載の収納装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記残量検出装置の検出結果に基づいて、前記複数の収納部屋のうちの指定されていない収納部屋において前記収納物が取り出されたか否かを判定し、
前記指定されていない収納部屋において前記収納物が取り出されたと前記制御装置が判定した場合に、前記制御装置は、前記指定されていない収納部屋において前記収納物が取り出されたことを前記報知装置に報知させる請求項1または請求項2に記載の収納装置。
【請求項4】
前記制御装置は、時刻が予め設定された時刻になったか否かを判定し、
時刻が前記予め設定された時刻になったと前記制御装置が判定した場合に、前記制御装置は、前記収納部屋から取り出すべき前記収納物があることを前記報知装置に報知させる請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の収納装置。
【請求項5】
前記複数の収納部屋のそれぞれに形成された開口部を別々に開閉する複数の蓋と、
前記複数の蓋のそれぞれを別々に駆動させ、前記制御装置によって制御される蓋駆動装置と、
を備え、
前記制御装置は、時刻が予め設定された時刻になったか否かを判定し、
時刻が前記予め設定された時刻になったと前記制御装置が判定した場合に、前記制御装置は、前記指定された収納部屋の開口部が開くように前記蓋を前記蓋駆動装置に駆動させる請求項1に記載の収納装置。
【請求項6】
前記蓋による前記開口部の開閉を検出する開閉検出装置を備え、
前記制御装置は、前記残量検出装置の検出結果および前記開閉検出装置の検出結果に基づいて、前記収納物の取り出し不足がある状態で前記指定された収納部屋の前記開口部が閉じられたか否かを判定し、
前記収納物の取り出し不足がある状態で前記指定された収納部屋の前記開口部が閉じられたと前記制御装置が判定した場合に、前記制御装置は、前記収納物の取り出し不足がある状態で前記指定された収納部屋の前記開口部が閉じられたことを前記報知装置に報知させる請求項5に記載の収納装置。
【請求項7】
前記制御装置に制御される通信装置を備え、
前記収納物の取り出し不足があると前記制御装置が判定した場合に、前記制御装置は、前記収納物の取り出し不足があることを外部へ前記通信装置に通報させる請求項1から請求項6までの何れか一項に記載の収納装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、収納装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の収納部屋が形成された収納容器と、収納容器に設けられた蓋と、蓋に設けられた調光フィルムとを備えている薬収納装置が知られている。複数の収納部屋のそれぞれには、薬が別々に収納可能となっている。現在の時刻が予め設定された時刻になった場合に、その時刻に対応した収納部屋が指定され、指定された収納部屋に対応する調光フィルムの一部が透明になる。調光フィルムの一部が透明になることによって、摂取すべき薬が使用者に報知される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-74035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された構成では、収納部屋からの収納物の取り出し不足があった場合に、収納部屋に収納物が残ったままとなってしまうという問題点があった。
【0005】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、収納部屋に収納物が残ったままとなってしまうことを抑制することができる収納装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る収納装置は、複数の収納部屋が形成された収納容器と、複数の収納部屋のそれぞれにおいて、収納物の残量を検出する残量検出装置と、残量検出装置の検出結果に基づいて、複数の収納部屋のうちの指定された収納部屋において収納物の取り出し不足があるか否かを判定する制御装置と、制御装置に制御される報知装置と、を備え、収納物の取り出し不足があると制御装置が判定した場合に、制御装置は、収納物の取り出し不足があることを報知装置に報知させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る収納装置によれば、収納部屋に収納物が残ったままとなってしまうことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る収納装置を示す斜視図である。
図2図1の収納装置の要部を示す拡大図である。
図3】実施の形態1に係る収納装置を示すブロック図である。
図4】実施の形態1に係る収納装置の動作を示すフローチャートである。
図5】実施の形態2に係る収納装置を示すブロック図である。
図6】実施の形態3に係る収納装置を示す斜視図である。
図7】実施の形態3に係る収納装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る収納装置を示す斜視図である。図2は、図1の収納装置の要部を示す拡大図である。実施の形態1に係る収納装置は、収納容器1と、収納容器1に設けられた蓋2とを備えている。
【0010】
収納容器1には、複数の収納部屋101が形成されている。複数の収納部屋101のそれぞれには、収納物としての薬3が収納されている。図2には、1つの収納部屋101に3つの薬3が収納されている構成が示されている。実施の形態1に係る収納装置では、同一の種類の薬3がそれぞれの収納部屋101に収納されている。
【0011】
複数の収納部屋101は、4行7列の行列となるように並べられている。複数の収納部屋101が並べられている4行7列の行列における4行のそれぞれは、1日における使用者が薬3を摂取する4つの時間帯に対応している。実施の形態1に係る収納装置では、4つの時間帯として、朝、昼、夜、就寝前が設定されている。複数の収納部屋101が並べられている4行7列の行列における7列のそれぞれは、1週間における使用者が薬3を摂取する7つの曜日に対応している。実施の形態1に係る収納装置では、7つの曜日として、日、月、火、水、木、金、土が設定されている。
【0012】
複数の収納部屋101のそれぞれには、開口部102が別々に形成されている。それぞれの収納部屋101には、開口部102を介して薬3が出し入れされる。
【0013】
蓋2は、複数の収納部屋101のそれぞれの開口部102を同時に開閉する。蓋2は、1枚の板から構成されている。蓋2は、収納容器1に対して回転可能に支持されている。蓋2が回転することによって、複数の収納部屋101のそれぞれの開口部102が開閉される。
【0014】
図3は、実施の形態1に係る収納装置を示すブロック図である。実施の形態1に係る収納装置は、時間計測装置4と、残量検出装置5と、開閉検出装置6と、報知装置7と、制御装置8と、を備えている。
【0015】
時間計測装置4は、現在の時刻を計測する。時間計測装置4には、使用者の操作によって時刻が予め設定可能になっている。時間計測装置4は、予め設定された時刻に対して、経過した時間を加算することによって、現在の時刻を計測する。なお、時間計測装置4に対する時刻の設定は、例えば、電波時計用電波を受信することによる設定であってもよい。また、時間計測装置4に対する時刻の設定は、例えば、インターネットのNTP(Network Time Protocol)サーバから時刻情報を取得することによる設定であってもよい。時間計測装置4の計測結果は、制御装置8に入力される。
【0016】
残量検出装置5は、制御装置8によって制御されている。残量検出装置5は、複数の収納部屋101のそれぞれにおいて、薬3の残量を検出する。残量検出装置5による薬3の残量の検出は、ロードセルを用いて収納部屋101に収納されている薬3の重さを検出することによって行われる。なお、残量検出装置5による薬3の残量の検出は、例えば、画像センサまたはフォトセンサを用いて収納部屋101に収納されている薬3の有無を検出することによって行われてもよい。残量検出装置5の検出結果は、制御装置8に入力される。
【0017】
開閉検出装置6は、蓋2による開口部102の開閉を検出する。開閉検出装置6の検出結果は、制御装置8に入力される。
【0018】
報知装置7は、光および音声を用いて使用者に報知する。報知装置7は、表示装置701と、スピーカ装置702とを有している。表示装置701およびスピーカ装置702は、制御装置8によって制御される。表示装置701およびスピーカ装置702は、収納容器1に設けられている。
【0019】
表示装置701は、複数の表示部703を有している。なお、図3には、1つの表示部703が示されている。図2に示すように、複数の表示部703は、複数の収納部屋101のそれぞれに1つずつ対応して配置されている。それぞれの表示部703は、別々に点灯可能となっている。また、それぞれの表示部703は、複数の色に点灯可能となっている。具体的には、それぞれの表示部703は、白色、黄色、赤色に点灯可能となっている。
【0020】
表示部703が消灯することによって、対応する収納部屋101が、指定された収納部屋101ではないことが示される。表示部703が白色に点灯することによって、対応する収納部屋101が指定された収納部屋101であることが示される。表示部703が黄色に点灯することによって、対応する収納部屋101において薬3の取り出し不足があることが示される。表示部703が赤色に点灯することによって、対応する収納部屋101が、指定されていない収納部屋101であり、かつ、薬3が取り出された収納部屋101であることが示される。
【0021】
制御装置8には、薬3を摂取する時刻が予め設定されている。制御装置8は、時間計測装置4の計測結果に基づいて、現在の時刻が薬3を摂取する時刻であるか否かを判定する。現在の時刻が薬3を摂取する時刻であると制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、複数の収納部屋101から1つの収納部屋101を指定し、対応する表示部703を白色に点灯させる。これにより、指定された収納部屋101が報知装置7によって報知される。また、現在の時刻が薬3を摂取する時刻であると制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、現在の時刻が薬3を摂取する時刻であることをスピーカ装置702にアナウンスさせる。これにより、現在の時刻が薬3を摂取する時刻であることが報知装置7によって報知される。
【0022】
制御装置8は、残量検出装置5の検出結果に基づいて、複数の収納部屋101のうちの指定された収納部屋101において薬3の取り出し不足があるか否かを判定する。薬3の取り出し不足があると制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、対応する表示部703を黄色に点灯させる。これにより、薬3の取り出し不足があることが報知装置7によって報知される。
【0023】
制御装置8は、残量検出装置5の検出結果および開閉検出装置6の検出結果に基づいて、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたか否かを判定する。薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたと制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたことをスピーカ装置702にアナウンスさせる。これにより、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたことが報知装置7によって報知される。
【0024】
制御装置8は、残量検出装置5の検出結果に基づいて、複数の収納部屋101のうちの指定されていない収納部屋101において薬3が取り出されたか否かを判定する。複数の収納部屋101のうちの指定されていない収納部屋101において薬3が取り出されたと制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、対応する表示部703を赤色に点灯させる。これにより、指定されていない収納部屋101において薬3が取り出されたことが報知装置7によって報知される。また、複数の収納部屋101のうちの指定されていない収納部屋101において薬3が取り出されたと制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、指定されていない収納部屋101において薬3が取り出されたことをスピーカ装置702にアナウンスさせる。これにより、指定されていない収納部屋101において薬3が取り出されたことが報知装置7によって報知される。
【0025】
次に、実施の形態1に係る収納装置の動作について説明する。図4は、実施の形態1に係る収納装置の動作を示すフローチャートである。まず、ステップS101において、制御装置8は、時間計測装置4の計測結果に基づいて、現在の時刻が薬3を摂取する時刻であるか否かを判定する。
【0026】
ステップS101において、現在の時刻が薬3を摂取する時刻ではないと制御装置8が判定した場合には、実施の形態1に係る収納装置の動作において、ステップS101が繰り返される。ステップS101において、現在の時刻が薬3を摂取する時刻であると制御装置8が判定した場合には、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS102に進む。
【0027】
ステップS102において、制御装置8は、複数の収納部屋101から現在の時刻に対応する収納部屋101を指定する。その後、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS103に進む。
【0028】
ステップS103において、制御装置8は、指定された収納部屋101に対応する表示部703を白色に点灯させる。また、ステップS103において、制御装置8は、現在の時刻が薬3を摂取する時刻であることをスピーカ装置702にアナウンスさせる。その後、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS104に進む。
【0029】
ステップS104において、制御装置8は、開閉検出装置6の検出結果に基づいて、開口部102が開いたか否かを判定する。ステップS104において、開口部102が開いていないと制御装置8が判定した場合には、実施の形態1に係る収納装置の動作において、ステップS104が繰り返される。ステップS104で、開口部102が開いたと制御装置8が判定した場合には、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS105に進む。
【0030】
ステップS105において、制御装置8は、現在の時刻が薬3を摂取する時刻であることのスピーカ装置702によるアナウンスを停止させる。その後、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS106に進む。
【0031】
ステップS106において、残量検出装置5は、複数の収納部屋101のそれぞれにおける薬3の残量の検出を開始する。その後、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS107に進む。
【0032】
ステップS107において、制御装置8は、残量検出装置5の検出結果に基づいて、指定された収納部屋101における薬3の取り出し不足があるか否かを判定する。ステップS107において、指定された収納部屋101における薬3の取り出し不足がないと制御装置8が判定した場合に、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS108に進む。
【0033】
ステップS108において、制御装置8は、残量検出装置5の検出結果に基づいて、指定されていない収納部屋101の薬3が取り出されたか否かを判定する。ステップS108において、指定されていない収納部屋101の薬3が取り出されていないと制御装置8が判定した場合に、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS109に進む。
【0034】
ステップS109において、制御装置8は、表示部703を消灯させ、スピーカ装置702によるアナウンスを停止させる。ステップS109における表示部703の消灯には、ステップS103において点灯した表示部703、後述するステップS112において点灯した表示部703および後述するステップS113において点灯した表示部703のそれぞれの消灯が含まれる。ステップS109におけるスピーカ装置702によるアナウンスの停止には、後述するステップS112におけるスピーカ装置702によるアナウンスおよび後述するステップS115におけるスピーカ装置702によるアナウンスのそれぞれの停止が含まれる。その後、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS110に進む。
【0035】
ステップS110において、制御装置8は、開閉検出装置6の検出結果に基づいて、開口部102が閉じられたか否かを判定する。ステップS110において、開口部102が閉じられていないと制御装置8が判定した場合には、実施の形態1に係る収納装置の動作において、ステップS110が繰り返される。ステップS110において、開口部102が閉じられたと制御装置8が判定した場合に、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS111に進む。
【0036】
ステップS111において、残量検出装置5は、複数の収納部屋101のそれぞれにおける薬3の残量の検出を停止する。その後、実施の形態1に係る収納装置の動作は終了する。
【0037】
ステップS108において、指定されていない収納部屋101の薬3が取り出されたと制御装置8が判定した場合に、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS112に進む。
【0038】
ステップS112において、制御装置8は、指定されていない収納部屋101であって薬3が取り出された収納部屋101に対応する表示部703を赤色に点灯させる。また、ステップS112において、制御装置8は、指定されていない収納部屋101の薬3が取り出されたことをスピーカ装置702にアナウンスさせる。その後、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS108に戻る。
【0039】
ステップS107において、指定された収納部屋101における薬3の取り出し不足があると制御装置8が判定した場合に、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS113に進む。
【0040】
ステップS113において、制御装置8は、指定された収納部屋101に対応する表示部703を黄色に点灯させる。その後、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS114に進む。
【0041】
ステップS114において、制御装置8は、開閉検出装置6の検出結果に基づいて、開口部102が閉じられたか否かを判定する。ステップS114において、開口部102が閉じられていないと制御装置8が判定した場合には、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS107に戻る。ステップS114において、開口部102が閉じられたと制御装置8が判定した場合に、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS115に進む。
【0042】
ステップS115において、制御装置8は、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたことをスピーカ装置702にアナウンスさせる。その後、実施の形態1に係る収納装置の動作は、ステップS107に戻る。
【0043】
以上説明したように、実施の形態1に係る収納装置は、収納容器1と、残量検出装置5と、制御装置8と、報知装置7と、を備えている。収納容器1には、複数の収納部屋101が形成されている。残量検出装置5は、複数の収納部屋101のそれぞれにおいて、薬3の残量を検出する。制御装置8は、残量検出装置5の検出結果に基づいて、複数の収納部屋101のうちの指定された収納部屋101において薬3の取り出し不足があるか否かを判定する。薬3の取り出し不足があると制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、薬3の取り出し不足があることを報知装置7に報知させる。この構成によれば、収納部屋101からの薬3の取り出し不足があった場合に、薬3の取り出し不足があることが使用者に報知される。これにより、収納部屋101に薬3が残ったままとなってしまうことを抑制することができる。
【0044】
また、実施の形態1に係る収納装置は、蓋2と、開閉検出装置6と、を備えている。蓋2は、複数の収納部屋101のそれぞれの開口部102を開閉する。開閉検出装置6は、蓋2による開口部102の開閉を検出する。制御装置8は、残量検出装置5の検出結果および開閉検出装置6の検出結果に基づいて、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたか否かを判定する。薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたと制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたことを報知装置7に報知させる。この構成によれば、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられた場合に、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたことが使用者に報知される。これにより、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたままとなることを抑制することができる。
【0045】
また、実施の形態1に係る収納装置では、制御装置8は、残量検出装置5の検出結果に基づいて、複数の収納部屋101のうちの指定されていない収納部屋101において薬3が取り出されたか否かを判定する。指定されていない収納部屋101において薬3が取り出されたと制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、指定されていない収納部屋101において薬3が取り出されたことを報知装置7に報知させる。この構成によれば、指定されていない収納部屋101において薬3が取り出された場合に、指定されていない収納部屋101から薬3が取り出されたことが使用者に報知される。これにより、指定されていない収納部屋101から薬3が取り出されたままとなることを抑制することができる。
【0046】
また、実施の形態1に係る収納装置では、制御装置8は、現在の時刻が予め設定された時刻になったか否かを判定する。現在の時刻が予め設定された時刻になったと制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、収納部屋101から取り出すべき薬3があることを報知装置7に報知させる。この構成によれば、現在の時刻が予め設定された時刻になった場合に、収納部屋101から取り出すべき薬3があることを使用者に報知することができる。
【0047】
実施の形態2.
図5は、実施の形態2に係る収納装置を示すブロック図である。実施の形態2に係る収納装置は、外部との間で通信可能な通信装置9をさらに備えている。外部としては、例えば、使用者が所持する携帯通信端末、使用者の近親者が所持する携帯通信端末、医療機関に設けられた通信端末が挙げられる。通信装置9としては、例えば、携帯電話の電波または有線LANを介してインターネットに接続されたインターネット接続装置が挙げられる。通信装置9の通信は、制御装置8によって制御されている。使用者のメールアドレス、使用者の近親者のメールアドレス、医療機関に設けられた通信端末のメールアドレスが予め通信装置9に登録されている。
【0048】
現在の時刻が薬3を摂取する時刻であると制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、現在の時刻が薬3を摂取する時刻であることを通信装置9によって使用者に報知する。これにより、現在の時刻が薬3を摂取する時刻であることが使用者に報知される。
【0049】
指定された収納部屋101において薬3の取り出し不足があると制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、指定された収納部屋101において薬3の取り出し不足があることを通信装置9によって使用者および外部に報知する。これにより、指定された収納部屋101において薬3の取り出し不足があることが使用者および外部に報知される。
【0050】
薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたと制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたことを通信装置9によって使用者および外部に報知する。これにより、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたことが使用者および外部に報知される。
【0051】
制御装置8は、現在の時刻が薬3を摂取する時刻であると制御装置8が判定した時から予め設定された時間が経過するまで、指定された収納部屋101において薬3の取り出しがあったか否かを判定する。現在の時刻が薬3を摂取する時刻であると制御装置8が判定した時から予め設定された時間が経過するまで薬3の取り出しがなかったと制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、薬3の取り出しがなかったことを使用者および外部に報知する。この報知は、通信装置9によって行われる。
【0052】
実施の形態2に係る収納装置におけるその他の構成は、実施の形態1に係る収納装置における構成と同様である。
【0053】
以上説明したように、実施の形態2に係る収納装置は、通信装置9を備えている。指定された収納部屋101において薬3の取り出し不足があると制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、指定された収納部屋101において薬3の取り出し不足があること外部へ通信装置9に通報させる。この構成によれば、収納部屋101からの薬3の取り出し不足があった場合に、薬3の取り出し不足があることを外部へ通報することができる。
【0054】
実施の形態3.
図6は、実施の形態3に係る収納装置を示す斜視図である。図7は、実施の形態3に係る収納装置を示すブロック図である。実施の形態3に係る収納装置は、複数の蓋10と、蓋駆動装置11と、を備えている。
【0055】
複数の蓋10のそれぞれは、複数の収納部屋101のそれぞれに対応して1つずつ設けられている。複数の蓋10のそれぞれは、収納容器1に対して回転可能に支持されている。複数の蓋10のそれぞれが回転することによって、複数の収納部屋101のそれぞれの開口部102が別々に開閉される。
【0056】
蓋駆動装置11は、複数の蓋10のそれぞれを別々に駆動させる。蓋駆動装置11は、制御装置8によって制御される。蓋駆動装置11は、指定された収納部屋101に対応する蓋10を回転させる。蓋駆動装置11には、蓋10をロックする機構が設けられている。これにより、指定されていない収納部屋101に対応する蓋10が使用者によって操作されることが抑制されている。その結果、指定されていない収納部屋101の開口部102が開くことが抑制されている。
【0057】
残量検出装置5は、指定された収納部屋101において、薬3の残量を検出する。
【0058】
実施の形態3に係る収納装置におけるその他の構成は、実施の形態2に係る収納装置における構成と同様である。なお、実施の形態3に係る収納装置におけるその他の構成は、実施の形態1に係る収納装置における構成と同様であってもよい。
【0059】
以上説明したように、実施の形態3に係る収納装置は、複数の収納部屋101のそれぞれに形成された開口部102を別々に開閉する複数の蓋10と、複数の蓋10のそれぞれを別々に駆動する蓋駆動装置11とを備えている。制御装置8は、現在の時刻が予め設定された時刻になったか否かを判定する。現在の時刻が予め設定された時刻になったと制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、指定された収納部屋101の開口部102が開くように蓋10を蓋駆動装置11に駆動させる。この構成によれば、現在の時刻が予め設定された時刻になったと制御装置8が判定した場合に、現在の時刻が予め設定された時刻になったことおよび摂取すべき薬3を使用者の報知することができる。
【0060】
また、実施の形態3に係る収納装置は、蓋10による開口部102の開閉を検出する開閉検出装置6を備えている。制御装置8は、残量検出装置5の検出結果および開閉検出装置6の検出結果に基づいて、薬3の取り出し不足がある状態で指定された収納部屋101の開口部102が閉じられたか否かを判定する。薬3の取り出し不足がある状態で指定された収納部屋101の開口部102が閉じられたと制御装置8が判定した場合に、制御装置8は、薬3の取り出し不足がある状態で指定された収納部屋101の開口部102が閉じられたことを報知装置7に報知させる。この構成によれば、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられた場合に、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたことが使用者に報知される。これにより、薬3の取り出し不足がある状態で開口部102が閉じられたままとなることを抑制することができる。
【0061】
なお、実施の形態3では、蓋駆動装置11が複数の蓋10のそれぞれを別々に駆動させる構成について説明した。しかしながら、蓋駆動装置11が開スイッチを備え、使用者が開スイッチを操作することによって、指定された収納部屋101に対応する蓋10が回転して指定された収納部屋101の開口部102が開く構成であってもよい。また、蓋駆動装置11が閉スイッチを備え、使用者が閉スイッチを操作することによって、指定された収納部屋101に対応する蓋10が回転して指定された収納部屋101の開口部102が閉じられる構成であってもよい。
【0062】
また、各実施の形態では、収納部屋101に収納される収納物が薬3である構成に説明した。しかしながら、収納物は、薬3に限らず、例えば、サプリメントであってもよい。
【0063】
また、各実施の形態では、同一の種類の薬3がそれぞれの収納部屋101に収納されている構成について説明した。しかしながら、複数の種類の薬3が互いに異なる収納部屋101に収納されている構成であってもよい。この場合に、使用者が摂取するタイミングに対応して、使用者が摂取する薬3の種類を変えることができる。
【0064】
また、各実施の形態では、表示部703が白色、黄色、赤色に点灯する構成について説明した。しかしながら、表示部703がその他の色に点灯する構成であってもよい。また、表示部703による報知の方法は、点灯に限らず、点滅であってもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 収納容器、2 蓋、3 薬(収納物)、4 時間計測装置、5 残量検出装置、6 開閉検出装置、7 報知装置、8 制御装置、9 通信装置、10 蓋、11 蓋駆動装置、101 収納部屋、102 開口部、701 表示装置、702 スピーカ装置、703 表示部。
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図7