IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 豊実精工株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図1
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図2
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図3
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図4
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図5
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図6
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図7
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図8
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図9
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図10
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図11
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図12
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図13
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図14
  • 特開-成膜装置及び成膜装置の製造方法 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141129
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】成膜装置及び成膜装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C23C 24/04 20060101AFI20230928BHJP
   B05B 7/16 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
C23C24/04
B05B7/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022047280
(22)【出願日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】501489971
【氏名又は名称】豊実精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(74)【代理人】
【識別番号】100175134
【弁理士】
【氏名又は名称】北 裕介
(72)【発明者】
【氏名】大野 勲
【テーマコード(参考)】
4F033
4K044
【Fターム(参考)】
4F033QA01
4F033QB02Y
4F033QB05
4F033QB12Y
4F033QB13Y
4F033QB18
4F033QD02
4F033QD11
4F033QH02
4F033QH11
4K044AA12
4K044AA16
4K044AB02
4K044BA11
4K044BB11
4K044BC14
4K044CA21
4K044CA51
4K044CA53
4K044CA71
(57)【要約】
【課題】ワークの長さ寸法又はワークの収容数に応じた適正なワーク収容空間を形成できる成膜装置及び成膜装置の製造方法を提供する。
【解決手段】成膜装置10は、筒状をなす複数のユニット構造体61と、扉体70とを備えている。各ユニット構造体61の開口部同士が連結されている。各ユニット構造体61のうち両端のユニット構造体である端部ユニット61Aにおいて外側の開口部が扉体70により塞がれている。成膜装置10は、各ユニット構造体61の内周面及び各扉体70の内面により囲まれた一続きの気密状態の空間を有する収容部と、収容部に設けられた支持部及び噴射部とを備えている。支持部は、ワークを支持する。噴射部は、支持部に支持されたワークに微粒子を含むエアロゾルを吹き付ける。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気密状態の空間を有する収容部(110)と、
前記収容部に設けられ、ワークを支持する支持部(46)と、
前記収容部に設けられ、前記支持部に支持された前記ワークに微粒子を含むエアロゾルを吹き付ける噴射部(30)と、
を備える成膜装置(10)であって、
筒状をなす複数のユニット構造体(61)と、
蓋部(70)と、
を備え、
前記各ユニット構造体の開口部(65)同士が連結されており、
前記各ユニット構造体のうち両端のユニット構造体である端部ユニット(61A)において外側の前記開口部が前記蓋部により塞がれており、
前記収容部の前記空間は、前記各ユニット構造体の内周面及び前記各蓋部の内面により囲まれた一続きの空間である、成膜装置。
【請求項2】
前記各端部ユニットのうち少なくとも一方に設けられた前記蓋部は、
前記端部ユニットの外側の前記開口部を開閉可能な扉体(70)である、又は
前記端部ユニットの外側の前記開口部を塞ぐ壁部、及び前記壁部に形成された開口部を開閉可能な扉体を有する部分扉部である、請求項1に記載の成膜装置。
【請求項3】
前記各端部ユニットのうち前記扉体が設けられた端部ユニットには、真空ポンプ(102)に接続される排気口(90a)が形成されている、請求項2に記載の成膜装置。
【請求項4】
前記各端部ユニットに前記扉体が設けられており、
前記排気口は、前記各端部ユニットに形成されている、請求項3に記載の成膜装置。
【請求項5】
前記支持部は、長尺状の前記ワークの長手方向を前記各ユニット構造体が並ぶ方向に向けた状態で前記ワークを支持し、
前記収容部において前記各ユニット構造体の底板部(62)に跨って設けられ、前記支持部を前記並ぶ方向に移動させるステージ装置(40)を備える、請求項2~4のいずれか1項に記載の成膜装置。
【請求項6】
前記ユニット構造体を3つ以上備え、
前記各ユニット構造体のうち前記端部ユニットで挟まれたユニット構造体である中間ユニット(61B)に前記噴射部が設けられている、請求項3~5のいずれか1項に記載の成膜装置。
【請求項7】
前記噴射部が設けられた前記中間ユニットの天板部(64)の上部に設けられ、前記エアロゾルを生成する生成装置(20)と、
前記噴射部が設けられた前記中間ユニットの前記天板部に設けられ、前記噴射部に前記エアロゾルを供給する供給口(64a)と、
前記生成装置と前記供給口とを接続する供給管(23)と、を備える、請求項6に記載の成膜装置。
【請求項8】
前記ユニット構造体を3以上の奇数個備え、
前記噴射部は、前記各ユニット構造体のうち中央に位置する前記中間ユニットに設けられている、請求項6又は7に記載の成膜装置。
【請求項9】
前記噴射部が設けられた前記中間ユニットの側壁部(63)に設けられ、窓開口部を形成する窓枠部(87)と、
前記窓枠部に設けられた窓ガラス(88)と、を備える、請求項6~8のいずれか1項に記載の成膜装置。
【請求項10】
請求項5に記載の成膜装置の製造方法において、
前記各ユニット構造体の前記開口部同士が連結された状態において、前記扉体を開状態にして前記端部ユニットの外側の前記開口部から前記収容部に前記ステージ装置を搬入し、搬入した前記ステージ装置を前記各ユニット構造体の前記底板部に跨るように配置する、成膜装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成膜装置及び成膜装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ワークに成膜を行う技術として、例えば特許文献1に記載されているように、エアロゾルデポジション法が知られている。この方法では、ワークを収容するチャンバと、チャンバに収容されたワークに微粒子を含むエアロゾルを吹き付ける噴射部とを備える成膜装置が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-181375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
成膜対象となるワークが長尺状であり得る。この場合、特定の長さ寸法を有するワークに合わせたチャンバを製造することが考えられる。しかしながら、この場合、特定の長さ寸法よりも長いワークに成膜を行うとするとき、ワークがチャンバに収まりきらないことが懸念される。一方、特定の長さ寸法よりも短いワークに成膜を行うとするとき、チャンバのサイズが適正なサイズよりも大きくなってしまい、工場において必要以上のスペースをチャンバが占有してしまうことが懸念される。
【0005】
また、一度に複数のワークをチャンバに収容して成膜を行うことがある。この場合、ワークの収容数として特定の数を想定したチャンバを製造することが考えられる。しかしながら、この場合、特定の数を大きく超える数のワークに対して一度に成膜を行うことができなくなることが懸念される。一方、一度に成膜を行うワークの数が特定の数を大きく下回る場合、チャンバのサイズが適正なサイズよりも大きくなってしまい、工場において必要以上のスペースをチャンバが占有してしまうことが懸念される。
【0006】
本発明は、ワークの長さ寸法又はワークの収容数に応じた適正なワーク収容空間を形成できる成膜装置及び成膜装置の製造方法を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、気密状態の空間を有する収容部と、
前記収容部に設けられ、ワークを支持する支持部と、
前記収容部に設けられ、前記支持部に支持された前記ワークに微粒子を含むエアロゾルを吹き付ける噴射部と、
を備える成膜装置であって、
筒状をなす複数のユニット構造体と、
蓋部と、
を備え、
前記各ユニット構造体の開口部同士が連結されており、
前記各ユニット構造体のうち両端のユニット構造体である端部ユニットにおいて外側の前記開口部が前記蓋部により塞がれており、
前記収容部の前記空間は、前記各ユニット構造体の内周面及び前記各蓋部の内面により囲まれた一続きの空間である。
【0008】
本発明では、筒状をなす各ユニット構造体の開口部同士が連結されている。これにより、筒状の1つの構造体が構成されている。この構造体の両端の開口部は、蓋部により塞がれている。これにより、各ユニット構造体の内周面及び各蓋部の内面により囲まれた一続きの空間を有する収容部が構成されている。収容部の気密状態の空間において、支持部に支持されたワークに噴射部からエアロゾルが吹き付けられる。
【0009】
本発明では、収容部を構成するユニット構造体の数を、ワークの長さ寸法又はワークの収容数に応じて増減できる。これにより、ワークの長さ寸法又はワークの収容数に応じた適正なワーク収容空間を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】成膜装置の斜視図。
図2】チャンバの側面図。
図3】チャンバの縦断面図。
図4】端部ユニット及び中間ユニットの縦断面図。
図5】中間ユニットとの連結側から端部ユニットを見た図。
図6】扉体の設置側から端部ユニットを見た図。
図7】扉体を内面側から見た図。
図8】成膜装置の平面図。
図9】中間ユニットの側面図。
図10】中間扉体を内面側から見た図。
図11】コントローラ及び生成装置等の電気的な接続関係を示す図。
図12】成膜装置の製造工程を示すフローチャート。
図13】ワークの成膜工程を示すフローチャート。
図14】ワークがX軸方向の一方側に移動した状態を示す図。
図15】ワークがX軸方向の他方側に移動した状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る成膜装置を具体化した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。成膜装置は、エアロゾルデポジション法を用いてワークに成膜するために用いられる。成膜装置は、チャンバを備えている。チャンバ内において、微粒子をガス中に分散させたエアロゾルがワークに吹き付けられることにより、ワークに成膜される。
【0012】
図1図3に示すように、成膜装置10は、チャンバ60に加え、エアロゾルを生成する生成装置20を備えている。生成装置20は、微粒子(例えばセラミック微粒子)を不活性ガス(例えば、空気、窒素又はヘリウム)中に分散させてエアロゾルを生成する。生成装置20は、微粒子が充填された充填容器を備えている。充填容器には、図示しないガス供給装置から不活性ガスが供給される。充填容器が機械的に振動させられて微粒子が攪拌されている状態において、充填容器に不活性ガスが供給されることにより、エアロゾルが生成される。生成されたエアロゾルは、チャンバ60内に配置された噴射部30に供給される。噴射部30は、供給されたエアロゾルをチャンバ60内に収容されたワークWに噴射する。
【0013】
本実施形態では、ワークとして長尺状のワークが用いられる。このため、チャンバ60は、複数のユニット構造体61が連結されて構成されており、直方体形状をなしている。本実施形態では、3つのユニット構造体61が連結されてチャンバ60が構成されている例について説明する。チャンバ60は、設置面に対する土台部となる支持台11に支持されている。図1等には、ユニット構造体61が並ぶ方向(つまり、チャンバ60の長手方向)をX軸方向とし、上下方向をZ軸方向とし、ユニット構造体61の幅方向をY軸方向として示している。
【0014】
ユニット構造体61の横断面は、矩形筒状をなしている。ユニット構造体61は、ステンレスで構成されている。ユニット構造体61は、矩形状の底板部62と、底板部62のうち対向する一対の周縁部から上方に延びる側壁部63と、各側壁部63を上方から覆う天板部64とを備えている。底板部62、側壁部63及び天板部64の縁部がユニット構造体61の開口部65となる。ユニット構造体61において開口部65の周縁部には、ユニット構造体61の内面側から外面側に向かって延びるフランジ部66が設けられている。フランジ部66は、ユニット構造体61において開口部65の周縁部全周にわたって設けられている。
【0015】
各ユニット構造体61のうち、両端のユニット構造体を端部ユニット61Aと称し、端部ユニット61Aに挟まれたユニット構造体を中間ユニット61Bと称す。端部ユニット61Aには、チャンバ60内に収容するワークWの搬入及び搬出を行ったり、チャンバ60内で用いる装置の搬入及び搬出を行ったりするための扉体70が設けられている。中間ユニット61Bには、生成装置20及び噴射部30が設けられている。
【0016】
図3図5を用いて、端部ユニット61A、中間ユニット61B、及び各ユニット61A,61Bの連結構造について説明する。図4は、チャンバの縦断面図である。図5は、端部ユニット61Aを中間ユニット61Bに連結される側から見た図である。
【0017】
端部ユニット61Aのうち中間ユニット61Bに連結される側のフランジ部66と、中間ユニット61Bのフランジ部66とには、フランジ部66を貫通するボルト挿通孔66aが形成されている。ボルト挿通孔66aは、フランジ部66の全周において所定間隔で形成されている。
【0018】
端部ユニット61Aのうち開口部65側の端面においてボルト挿通孔66aよりも内側には、溝65bが形成されている。溝65bは、端面において開口部65の周縁部全周にわたって形成されている。溝65bには、環状のシール部材67が配置されている。シール部材67は、弾性材料(例えばゴム材料)により形成されている。一方、中間ユニット61Bの開口部65側の端面には、溝が形成されていない。中間ユニット61Bの開口部65側の端面は、シール部材67が当接する環状のシール面になっている。
【0019】
端部ユニット61Aの溝65bにシール部材67が配置された状態において、各ユニット61A,61Bのフランジ部66のボルト挿通孔66aにボルト68が挿通されている。挿通されたボルト68の軸部の雄ネジにナット69がねじ込まれている。これにより、各ユニット61A,61Bの間をシールしつつ、各ユニット61A,61Bが連結されている。
【0020】
図1図7を用いて、端部ユニット61Aの扉体70について説明する。図6は、端部ユニット61Aに設けられた扉体70が開状態にされている場合において端部ユニット61Aを扉体70側から見た図である。図7は、扉体70を内面側から見た図である。
【0021】
扉体70は、端部ユニット61Aの開口部65を開閉する。扉体70は、蓋部に相当し、アルミニウムで構成されている。扉体70は、2つの端部ユニット61Aに設けられている。扉体70は、蝶番71を介して端部ユニット61Aの側面側のフランジ部66に取り付けられている。扉体70は、上下方向を回転中心軸線とする片開き式の扉体である。蝶番71は、上下方向に並んで複数(2つ)設けられている。
【0022】
扉体70には、チャンバ60内を視認するための窓開口部を形成する窓枠部75が設けられている。窓枠部75には、窓ガラス76が嵌め込まれている。これにより、作業者Mは、ワークWの成膜中においてチャンバ60内の様子を確認することができる。
【0023】
扉体70の内面の周縁部には、この周縁部全周にわたって溝70aが形成されている。溝70aには、環状のシール部材74が配置されている。シール部材74は、弾性材料(例えばゴム材料)により形成されている。端部ユニット61Aの開口部65側の端面には、溝が形成されていない。端部ユニット61Aの端面は、シール部材74が当接する環状のシール面になっている。
【0024】
扉体70には、作業員により回動操作が可能なハンドル72(具体的には密閉ハンドル)が設けられている。本実施形態において、ハンドル72は、上下方向に並んで複数(2つ)設けられている。ハンドル72は、扉体70の幅方向両端部のうち蝶番71が設けられた側とは反対側の端部に設けられている。ハンドル72には、ハンドル72と一体に回動するカムが設けられている。端部ユニット61Aの側面側のフランジ部66には、ハンドル72のカムが嵌合する台座73が取り付けられている。
【0025】
扉体70が閉状態にされて端部ユニット61Aの開口部65が扉体70に塞がれると、シール部材74が端部ユニット61Aのシール面に当接する。シール部材74がシール面に当接した状態において、ハンドル72が下向きになるようにハンドル72が回動操作されることにより、ハンドル72のカムが台座73に嵌合する。これにより、扉体70がロック状態となり、扉体70と端部ユニット61Aとの間がシールされる。扉体70と、各ユニット構造体61を構成する底板部62、天板部64及び側壁部63とにより、図3に示すように、ワークWを収容する収容部110が形成されている。一方、ハンドル72が水平になるようにハンドル72が回動操作されることにより、カムが台座73から離脱し、扉体70がロック解除状態となる。これにより、扉体70を開状態にできる。
【0026】
端部ユニット61A及び中間ユニット61Bの構造は、極力共通化されていることが望ましい。そこで、端部ユニット61A及び中間ユニット61Bの構造は、基本的には、フランジ部66を備える筒状の構造体とされている。中間ユニット61Bのフランジ部66と、端部ユニット61Aの一方側のフランジ部66とは、中間ユニット61B及び端部ユニット61Aの連結に用いられる。一方、端部ユニット61Aの他方側のフランジ部66は、扉体70を回動させる蝶番71、及び扉体70をロックする台座73の取り付けに用いることができる。
【0027】
図8に示すように、チャンバ60に対して幅方向一方側が作業者Mの作業スペースとされている。作業スペースにいる作業者Mが扉体70を開閉しやすく、開けた扉体70が作業者Mの邪魔にならないように、2つの扉体70の回転中心軸線が、チャンバ60の幅方向両端部のうち、作業スペースとは反対側の端部にある。
【0028】
一方、チャンバ60に対して幅方向他方側のスペースは、成膜装置10を構成する装置の設置スペースになっている。設置スペースには、チャンバ60内の気体を吸引する真空ポンプ102と、真空ポンプ102が微粒子を吸引しないように微粒子を捕捉するフィルタ101とが設けられている。
【0029】
図1,3,8~10を用いて、中間ユニット61Bについて説明する。中間ユニット61Bの天板部64の内面には、噴射部30が設けられている。噴射部30は、所定方向に向けてエアロゾルを噴射し、具体的には重力方向下側に向けてエアロゾルを噴射する。中間ユニット61Bに噴射部30が設けられているのは、長尺状のワークWをチャンバ60の長手方向に移動させながら成膜する場合において、ワークWの端が扉体70に当たらないようにするためである。
【0030】
天板部64の上面には、装置土台部22が固定されている。装置土台部22の上部には、生成装置20が固定されている。天板部64には、噴射部30に繋がる供給口64aが設けられている(図1参照)。生成装置20と供給口64aとは、上下方向に延びる供給管23により接続されている。供給管23は、例えば合成樹脂で構成されている。生成装置20により生成されたエアロゾルは、供給管23及び供給口64aを介して噴射部30に供給され、噴射部30から噴射される。噴射部30の上方に生成装置20が配置されることにより、生成装置20と噴射部30とを接続する供給管23を真っすぐにできる。これにより、生成装置20から噴射部30に至るまでの圧力損失を低減でき、また、供給管23における微粒子の詰まりを抑制できる。
【0031】
中間ユニット61Bの2つの側壁部63には、開口部80が形成されている。各側壁部63には、開口部80を開閉する中間扉体81が設けられている。中間扉体81は、アルミニウムで構成されている。中間扉体81は、チャンバ60の内面に噴射部30を取り付けたり、チャンバ60内のメンテナンスを行ったりするために設けられている。
【0032】
中間扉体81は、蝶番82を介して側壁部63に取り付けられている。中間扉体81は、上下方向を回転中心軸線とする片開き式の扉体である。蝶番82は、上下方向に並んで複数(2つ)設けられている。中間扉体81の内面の周縁部には、図10に示すように、この周縁部全周にわたって溝81aが形成されている。溝81aには、環状のシール部材83が配置されている。シール部材83は、弾性材料(例えばゴム材料)により形成されている。
【0033】
図9は、中間扉体81が開状態にされている場合における中間ユニット61Bの側面図である。側壁部63のうち開口部80の周縁部は、シール部材83が当接する環状のシール面86とされている。
【0034】
中間扉体81には、作業員により回動操作が可能なハンドル84(具体的には密閉ハンドル)が設けられている。ハンドル84は、中間扉体81の幅方向両端部のうち蝶番82が設けられた側とは反対側の端部に設けられている。ハンドル84には、ハンドル84と一体に回動するカムが設けられている。側壁部63には、ハンドル84のカムが嵌合する台座85が取り付けられている。
【0035】
中間扉体81が閉状態にされて中間ユニット61Bの開口部80が中間扉体81に塞がれると、シール部材83がシール面86に当接する。シール部材83がシール面86に当接した状態において、ハンドル84が下向きになるようにハンドル84が回動操作されることにより、ハンドル84のカムが台座85に嵌合する。これにより、中間扉体81がロック状態となり、中間扉体81と中間ユニット61Bとの間がシールされる。一方、ハンドル84が水平になるようにハンドル84が回動操作されることにより、カムが台座85から離脱し、中間扉体81がロック解除状態となる。これにより、中間扉体81を開状態にできる。
【0036】
中間扉体81には、チャンバ60内を視認するための窓開口部を形成する窓枠部87が設けられている。窓枠部87には、窓ガラス88が嵌め込まれている。これにより、作業スペースにいる作業者Mは、ワークWの成膜中において、噴射部30及びその周辺に異常が発生していないかを確認できる。
【0037】
上述したように、端部ユニット61A及び中間ユニット61Bのうち中間ユニット61Bにおいて、天板部64に噴射部30及び生成装置20が設けられ、側壁部63に中間扉体81が設けられている。中間ユニット61Bに多くの構成が設けられているため、中間ユニット61Bに追加の構成を設置するスペース的な余裕がない。そこで、中間ユニット61Bに設けることができない追加の構成が端部ユニット61Aに設けられている。
【0038】
端部ユニット61Aの2つの側壁部63には、貫通孔90が形成されている。貫通孔90は、側壁部63において上下に並んで2つ形成されている。端部ユニット61Aの2つの側壁部63のうち一方の側壁部63における貫通孔90は、図1に示すように、蓋部材91により気密に塞がれている。他方の側壁部63における2つの貫通孔90のうち下側の貫通孔90は、図3及び図4に示すように、蓋部材91により気密に塞がれている。他方の側壁部63における上側の貫通孔90は、排気口90aとされている。排気口90aには、配管100及びフィルタ101を介して真空ポンプ102が接続されている。真空ポンプ102によりチャンバ60内の気体が吸引されることにより、チャンバ60内は、大気圧に対して減圧された状態(真空状態)に維持される。このため、チャンバ60内が大気圧の状態である場合よりもエアロゾルは加速された状態でワークに吹き付けられる。
【0039】
配管100は、端部ユニット61Aの側壁部63からチャンバ60の幅方向に延びている。このため、配管100における圧力損失を極力低減することができ、チャンバ60内の真空度を良好な値に維持できる。
【0040】
上下に並ぶ貫通孔90のうち上側の貫通孔90が排気口90aとされている。このため、底板部62に堆積した微粒子が排気口90aを介して真空ポンプ102側に吸い込まれることを抑制する。
【0041】
端部ユニット61Aの天板部64には、チャンバ60の幅方向に並ぶ複数(2つ)の貫通孔92が形成されている。2つの貫通孔92のうち一方は、蓋部材91により気密に塞がれている。2つの貫通孔92のうち他方は、配線用蓋部材93により塞がれている。配線用蓋部材93は、チャンバ60内の気密を維持しつつ、チャンバ60内に設けられた装置のケーブル(例えば電源ケーブル)をチャンバ60外に引き出すための部材である。ケーブルがチャンバ60の上側から外に引き出されることにより、チャンバ60内においてケーブルを底板部62に這わせることを極力回避する。これにより、チャンバ60内のメンテナンス時において、底板部62に堆積した微粒子の清掃をしやすくなる。
【0042】
ちなみに、端部ユニット61Aの側壁部63の蓋部材91を外し、中間ユニット61Bのように、窓枠部及び窓ガラスを設けることもできる。また、成膜装置10が設置される工場のレイアウトに応じて、端部ユニット61Aにおいて、側壁部63の貫通孔90及び天板部64の貫通孔92のうち、いずれかを排気口90aにすることもできる。
【0043】
図3に示すように、成膜装置10は、チャンバ60内において、噴射部30に対してワークWをX,Y,Z軸方向に相対移動させるステージ装置40を備えている。ステージ装置40は、3つのユニット構造体61に跨って設けられている。ステージ装置40は、各ユニット構造体61の底板部62に固定されたベース部41と、ベース部41に対するワークWの相対位置を調整する調整部とを備えている。調整部は、X軸方向に延びる一対のX軸レール部42と、X軸レール部42に沿ってX軸方向に移動可能なX軸移動部43とを備えている。X軸レール部42は、X軸方向において、各端部ユニット61Aのうち一方のユニットの底板部62から他方のユニットの底板部62まで延びている。ステージ装置40は、X軸レール部42をZ軸方向に移動させるZ軸駆動部44を備えている。Z軸駆動部44は、ベース部41に固定されている。ステージ装置40は、X軸移動部43に固定され、Y軸方向に延びる一対のY軸レール部45と、Y軸レール部45に沿ってY軸方向に移動可能なY軸移動部46とを備えている。Y軸移動部46は、ワークWを支持する支持部に相当する。Y軸移動部46の上部には、ワークWが取り付けられる。つまり、Y軸移動部46は、ワークWを下方から支持する。X軸移動部43の移動制御、Z軸駆動部44によるX軸レール部42の移動制御及びY軸移動部46の移動制御を含むステージ装置40の駆動制御により、噴射部30に対するY軸移動部46上のワークWの相対位置が調整される。なお、ステージ装置40の図示しない電源ケーブルは、配線用蓋部材93を介してチャンバ60外に引き出されている。
【0044】
端部ユニット61Aの天板部64には、チャンバ60内に設けられた装置の制御ケーブルをチャンバ60外に引き出すための引き出し口94が形成されている。2つの端部ユニット61Aの引き出し口94のうち一方は、蓋部材95により気密に塞がれている。
【0045】
図1及び図8に示すように、成膜装置10は、ワークWの成膜に用いる各装置を制御するための制御盤50を備えている。制御盤50は、チャンバ60の側壁部63のうち、中間扉体81と蓋部材91との間に設けられている。制御盤50は、作業者Mの作業スペース側の側壁部63に設けられているため、作業者Mが制御盤50を操作しやすい。
【0046】
引き出し口94には、チャンバ60内の気密状態を維持しつつ、制御ケーブルを制御盤50まで案内するカバー部材51が接続されている。制御盤50には、引き出し口94を介して引き出された制御ケーブルが電気的に接続されている。
【0047】
図11に示すように、制御盤50は、コントローラ52を備えている。コントローラ52は、マイコンを主体として構成されており、生成装置20、真空ポンプ102及びステージ装置40と電気的に接続されている。コントローラ52は、エアロゾルを生成するための生成装置20の駆動制御、真空ポンプ102の駆動制御、及びステージ装置40の駆動制御を行う。
【0048】
続いて、図12を用いて、成膜装置10の製造方法について説明する。
【0049】
ステップS10では、扉体70が設けられた端部ユニット61A及び中間扉体81が設けられた中間ユニット61Bを並べる。端部ユニット61Aの溝65bにシール部材67を配置し、端部ユニット61Aのフランジ部66と中間ユニット61Bのフランジ部66との間にシール部材67を介在させた状態において、ボルト68及びナット69により端部ユニット61Aと中間ユニット61Bとを連結する。これにより、隣り合う底板部62間に段差がなく、一続きの空間を有する筒状の構造体が構成される。端部ユニット61Aに溝65bが形成されているため、シール部材67の位置決めがしやすくなっている。
【0050】
なお、3つのユニット構造体61を連結した後、扉体70及び中間扉体81をロック状態にし、供給口64a及び排気口90a等の開口部を気密に塞いだ状態において、チャンバ60の真空漏れ検査を行ってもよい。この検査では、例えばヘリウムリークディテクタが用いられればよい。
【0051】
ステップS11では、扉体70を開状態にし、端部ユニット61Aの開口部65からステージ装置40をチャンバ60内に搬入し、ステージ装置40を底板部62に固定する。ステージ装置40の長さ寸法は、1つのユニット構造体61のX軸方向の長さ寸法よりも大きい。このため、3つのユニット構造体61を連結した後でなければ、ステージ装置40をチャンバ60内に搬入することができない。本実施形態では、各ユニット構造体61のうち端に位置する端部ユニット61Aに扉体70が設けられているため、長尺状のステージ装置40をチャンバ60内に搬入しやすい。
【0052】
端部ユニット61Aにおいて、底板部62の内面はフラットであり、底板部62の開口部65側には上り段差部が形成されていない。このため、図6に示すように、扉体70を開状態にした場合において、底板部62の開口部65側の縁部に障害物がなく、重量物であるステージ装置40をチャンバ60内に搬入しやすい。
【0053】
なお、扉体70を開状態にした場合において、開口部65が露出するため、チャンバ60内の清掃等、チャンバ60内のメンテナンスをしやすい。
【0054】
ステップS12では、中間ユニット61Bの上部に装置土台部22及び生成装置20を設け、生成装置20と供給口64aとを供給管23によって接続する。また、中間扉体81を開状態にし、中間ユニット61Bの側壁部63の開口部80から、中間ユニット61Bの天板部64の内面に噴射部30を取り付ける。
【0055】
チャンバ60を構成するユニット構造体の数を変更する場合において、ボルト68及びナット69を取り外すことにより、隣り合うユニット構造体61が分離される。このように、ユニット構造体61を着脱可能な構成としたため、ワークの長さ寸法に応じて、チャンバ60を構成するユニット構造体の数を変更できる。その結果、ワークWの長さ寸法に応じた適正なワーク収容空間を形成することができる。また、ユニット構造体61を着脱可能な構成としたため、チャンバ60をユニット構造体に分けた状態で、車両で搬送したり、工場に搬入したりすることができる。
【0056】
チャンバ60を構成するユニット構造体の数を変更する場合において、生成装置20、装置土台部22、供給管23及び噴射部30を中間ユニット61Bから取り外すことなく、生成装置20、装置土台部22、供給管23及び噴射部30と中間ユニット61Bとを一体で取り扱うことができる。このため、ユニット構造体の数を変更する場合における作業負荷を軽減することができる。
【0057】
ちなみに、チャンバ60を構成するユニット構造体61の数を例えば5つとする場合、各ユニット構造体61のうち、両端に位置するユニット構造体が端部ユニット61Aとされ、端部ユニット61Aに挟まれたユニット構造体が中間ユニット61Bとされればよい。この場合、3つの中間ユニット61Bのうち中央に位置する中間ユニット61Bに、生成装置20、噴射部30及び中間扉体81が設けられればよい。
【0058】
続いて、図13を用いて、ワークの成膜工程について説明する。本実施形態では、チャンバ60内に1つのワークWが収容されることとする。ワークWの長さ寸法は、1つのユニット構造体61のX軸方向の長さ寸法よりも大きい。
【0059】
ステップS20では、扉体70を開状態にしてワークWをチャンバ60内に搬入する。そして、搬入したワークWの長手方向をX軸方向に向けた状態で、ワークWを基準位置にあるY軸移動部46に取り付ける。この際、ワークWの長手方向中央位置が、X軸方向における噴射部30の位置と同じ位置になるようにする。
【0060】
ステップS21では、扉体70及び中間扉体81を閉めてロック状態にする。その後、制御盤50の操作開始ボタンを押すことにより、コントローラ52による成膜自動制御が開始される。詳しくは、まず、コントローラ52は、生成装置20の駆動制御により、生成装置20から噴射部30にエアロゾルを供給する。これにより、噴射部30からエアロゾルが噴射され、エアロゾルのワークWへの吹き付けが開始される。
【0061】
ステップS22では、ワークWの長手方向の第1端E1から第2端E2までにわたって成膜されるように、コントローラ52は、ステージ装置40の駆動制御によりワークWを移動させる。この場合、ワークWは、図14及び図15に示すように、噴射部30からワークWへのエアロゾルの吹き付け位置に対して、チャンバ60の両端それぞれの方向に所定距離だけ移動させられる。所定距離は、ワークWの長さ寸法Lの1/2の距離、又はワークWの長さ寸法Lの1/2の距離よりも長い距離である。なお、上記吹き付け位置とは、例えば、噴射部30の噴射孔の中心軸線とワークWとが交差する位置である。また、図14及び図15では、側壁部63に形成された貫通孔90及び開口部80等の図示省略している。
【0062】
ステップS23では、コントローラ52は、ステージ装置40の駆動制御を停止し、X軸移動部43をステップS20の場合における基準位置に停止させる。コントローラ52は、生成装置20の駆動制御を停止し、噴射部30からのエアロゾルの噴射を停止させる。コントローラ52は、真空ポンプ102の駆動制御を停止する。
【0063】
ステップS24では、扉体70を開状態にし、成膜されたワークWをチャンバ60外に搬出する。チャンバ60の長手方向の両端に扉体70が設けられている。このため、2つの扉体70のうち、一方をワークWの搬入用とし、他方をワークWの搬出用とすることができる。これにより、成膜装置10、及び成膜工程の次工程で用いられる装置(例えば、ワークWの洗浄装置)の配置レイアウトの自由度を高めることができる。
【0064】
成膜工程において噴射部30から噴射された微粒子の一部は、ワークWの表面に付着せずに飛び散る。飛び散った微粒子は、エアとともに排気口90aの方に導かれる。この場合、排気口90aが形成された端部ユニット61Aの底板部62に微粒子が多く堆積することとなる。ここで、微粒子が多く堆積する場所は、扉体70からのアクセスがよい。このため、堆積した微粒子の清掃が容易になり、清掃作業の負荷を削減できる。
【0065】
本実施形態では、噴射部30が設けられる中間ユニット61B以外の2つの端部ユニット61Aに排気口90aが形成されている。このため、飛び散った微粒子が端部ユニット61A側に導かれやすい。これにより、中間ユニット61Bの底板部62に堆積する微粒子を極力削減し、扉体70からのアクセスがよい端部ユニット61Aの底板部62に微粒子が堆積するようにする。これにより、堆積した微粒子の清掃をいっそう容易にできる。また、チャンバ60の長手方向両端部に排気口90aが形成されているため、チャンバ60内の長手方向における真空度のばらつきを極力抑制できる。
【0066】
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
【0067】
・端部ユニット61Aの開口部65の全面を開閉する扉体70に代えて、端部ユニット61Aに部分扉部が設けられていてもよい。部分扉部は、中間ユニット61Bの側壁部63及び中間扉体81と同様な構成であり、端部ユニット61Aの外側の開口部65を塞ぐ壁部と、壁部に形成された開口部を開閉可能な扉体とを有している。
【0068】
・2つの端部ユニット61Aのうち一方の開口部65に、扉体70に代えて、この開口部65を塞ぐ壁部が設けられていてもよい。
【0069】
・各ユニット構造体61の開口部65間のシールは、シール部材67に代えて、例えば真空用接着剤で行われてもよい。この場合、端部ユニット61Aの溝65bは不要である。
【0070】
・ユニット構造体の横断面形状としては、矩形状に限らず、例えば、N角形状(Nは、3、又は5以上の整数)又は円形状であってもよい。円形状は、例えば、真円形状、楕円形状又は長円形状である。なお、横断面形状がN角形状(例えば、3角形状又は5角形状)である場合、横断面の角部を下向きにした状態でユニット構造体が配置されていてもよい。この場合、ユニット構造体の角部に微粒子が溜まりやすくなり、例えば微粒子の清掃が容易になる。
【0071】
・ユニット構造体は、2つでもあってもよいし、4つ以上であってもよい。この場合、ユニット構造体の数は、奇数に限らず偶数であってもよい。
【0072】
・ワークの長さ寸法は、1つのユニット構造体のX軸方向における長さ寸法よりも小さくてもよい。この場合、チャンバ内において、例えば、X軸方向及びY軸方向に複数のワークが並べられて配置されてもよい。この場合であっても、ワークの収容数に応じて、チャンバを構成するユニット構造体の数を増減でき、ワークの収容数に応じた適正なワーク収容空間を形成することができる。
【符号の説明】
【0073】
20…生成装置、30…噴射部、40…ステージ装置、46…Y軸移動部、60…チャンバ、61…ユニット構造体、61A…端部ユニット、61B…中間ユニット、70…扉体、90a…排気口。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15