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特開2023-151030空調機管理装置及び空調機管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151030
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】空調機管理装置及び空調機管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/54 20180101AFI20231005BHJP
   F24F 11/52 20180101ALI20231005BHJP
【FI】
F24F11/54
F24F11/52
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022060422
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】風巻 貴
(72)【発明者】
【氏名】小泉 圭輝
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260AB18
3L260BA64
3L260BA73
3L260EA19
3L260GA01
3L260GA12
3L260GA13
3L260GA17
3L260GA19
3L260GA20
3L260GA24
3L260JA24
(57)【要約】
【課題】複数種類の空調機の中から選択された操作対象機器に対する操作指示を受け付ける空調機管理装置及び空調機管理プログラムを提供する。
【解決手段】空調機管理装置40は、複数の部屋を有する管理対象の建物の中に設置された複数種類の空調機を管理するように、選択受付部65aと、操作指示受付部65bと、出力部65cとを備える。選択受付部65aは、複数の部屋のうちの1つ以上の部屋を対象部屋として選択する第1選択と、複数種類の空調機のうちのいずれかの種類の空調機を操作対象機器として選択する第2選択とを受け付ける。操作指示受付部65bは、対象部屋に設置された操作対象機器に対する操作指示を受け付ける。出力部65cは、選択受付部65aが受け付けた第1選択及び第2選択と、操作指示受付部65bが受け付けた操作指示とを出力する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部屋を有する管理対象の建物の中に設置された複数種類の空調機を管理する空調機管理装置であって、
前記複数の部屋のうちの1つ以上の部屋を対象部屋として選択する第1選択と、前記複数種類の空調機のうちのいずれかの種類の空調機を操作対象機器として選択する第2選択とを受け付ける選択受付部と、
前記対象部屋に設置された前記操作対象機器に対する操作指示を受け付ける操作指示受付部と、
前記選択受付部が受け付けた前記第1選択及び前記第2選択と、前記操作指示受付部が受け付けた前記操作指示とを出力する出力部と、
を備えた空調機管理装置。
【請求項2】
表示部と、
前記複数の部屋のうちのいずれかの部屋に対応する部屋アイコンを前記表示部に表示する表示制御部と、
を更に備え、
前記部屋アイコンは、前記部屋アイコンに対応する部屋の空気環境を示す環境情報又は前記部屋アイコンに対応する部屋の位置を示す位置情報を含み、
前記選択受付部は、前記表示部に前記部屋アイコンが表示された状態で前記第1選択を受け付ける、請求項1に記載の空調機管理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記選択受付部が前記第1選択を受け付けると、前記対象部屋に対応する前記部屋アイコンである対象部屋アイコンを強調表示する、請求項2に記載の空調機管理装置。
【請求項4】
前記選択受付部は、前記表示部に前記対象部屋アイコンが強調表示された状態で前記第2選択を受け付ける、請求項3に記載の空調機管理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記選択受付部が前記第2選択を受け付けると、前記対象部屋のうち前記操作対象機器が設置されていない部屋に対応する前記対象部屋アイコンである非設置部屋アイコンの強調表示を解除する、請求項4に記載の空調機管理装置。
【請求項6】
前記操作指示受付部は、前記表示部に前記対象部屋アイコンが強調表示された状態で前記操作指示を受け付ける、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の空調機管理装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記操作指示受付部が前記操作指示を受け付けると、前記操作対象機器の運転状況を前記表示部に表示する、請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の空調機管理装置。
【請求項8】
複数の部屋を有する管理対象の建物の中に設置された複数種類の空調機を管理する空調機管理プログラムであって、
前記複数の部屋のうちの1つ以上の部屋を対象部屋として選択する第1選択と、前記複数種類の空調機のうちのいずれかの種類の空調機を操作対象機器として選択する第2選択とを受け付ける選択受付部、
前記対象部屋に設置された前記操作対象機器に対する操作指示を受け付ける操作指示受付部、並びに、
前記選択受付部が受け付けた前記第1選択及び前記第2選択と、前記操作指示受付部が受け付けた前記操作指示とを出力する出力部としてコンピュータを機能させる空調機管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調機管理装置及び空調機管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載された空調機管理装置では、ホテルの中央管理装置が、空調機の設定温度を示すデータを各客室の空調コントローラへ一括して送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7-280329号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の空調機管理装置では、管理対象の建物の中に複数種類の空調機が設置されている場合に対応できなかった。
【0005】
本発明は、複数種類の空調機の中から選択された操作対象機器に対する操作指示を受け付ける空調機管理装置及び空調機管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の空調機管理装置は、複数の部屋を有する管理対象の建物の中に設置された複数種類の空調機を管理する空調機管理装置であって、選択受付部と、操作指示受付部と、出力部とを備える。前記選択受付部は、前記複数の部屋のうちの1つ以上の部屋を対象部屋として選択する第1選択と、前記複数種類の空調機のうちのいずれかの種類の空調機を操作対象機器として選択する第2選択とを受け付ける。前記操作指示受付部は、前記対象部屋に設置された前記操作対象機器に対する操作指示を受け付ける。前記出力部は、前記選択受付部が受け付けた前記第1選択及び前記第2選択と、前記操作指示受付部が受け付けた前記操作指示とを出力する。
【0007】
本発明の空調機管理プログラムは、複数の部屋を有する管理対象の建物の中に設置された複数種類の空調機を管理する空調機管理プログラムであって、選択受付部、操作指示受付部、及び出力部としてコンピュータを機能させる。前記選択受付部は、前記複数の部屋のうちの1つ以上の部屋を対象部屋として選択する第1選択と、前記複数種類の空調機のうちのいずれかの種類の空調機を操作対象機器として選択する第2選択とを受け付ける。前記操作指示受付部は、前記対象部屋に設置された前記操作対象機器に対する操作指示を受け付ける。前記出力部は、前記選択受付部が受け付けた前記第1選択及び前記第2選択と、前記操作指示受付部が受け付けた前記操作指示とを出力する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数種類の空調機の中から選択された操作対象機器に対する操作指示を受け付ける空調機管理装置及び空調機管理プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る空調機管理装置を含む管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2】サーバの構成の一例を示すブロック図である。
図3】管理端末の構成の一例を示すブロック図である。
図4】機器情報管理テーブルの一例を示す図である。
図5】部屋情報管理テーブルの一例を示す図である。
図6】センサ情報管理テーブルの一例を示す図である。
図7】管理画面の一例を示す図である。
図8】機器一覧画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0011】
まず、図1を参照して、実施形態に係る空調機管理装置40を含む管理システム100の構成について説明する。図1は、管理システム100の構成の一例を示すブロック図である。
【0012】
図1に示されるように、管理システム100は、管理対象の建物の中に、m(mは正の整数)台のエアコン11~1mと、n(nは正の整数)台の空気清浄機21~2nとを備える。m台のエアコン11~1m、及びn台の空気清浄機21~2nは、「複数種類の空調機」の一例に相当する。
【0013】
管理システム100は、空調機管理装置40を更に備える。m台のエアコン11~1m、及びn台の空気清浄機21~2nは、ネットワーク30を介して、空調機管理装置40に接続されている。空調機管理装置40は、サーバ41と、管理端末42とを備える。サーバ41と、管理端末42とは、互いに通信可能に接続されている。
【0014】
次に、図1及び図2を参照して、サーバ41の構成について説明する。図2は、サーバ41の構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
図2に示されるように、サーバ41は、通信部50と、制御部60と、記憶部70とを有する。
【0016】
通信部50は、ネットワーク30を介して、m台のエアコン11~1m、及びn台の空気清浄機21~2nの各々と通信する。また、通信部50は、管理端末42と通信する。
【0017】
記憶部70は、記憶装置を含み、データ及びコンピュータプログラムを記憶する。記憶部70は、半導体メモリのような主記憶装置と、ハードディスクドライブのような補助記憶装置とを含む。記憶部70が記憶するデータは、機器情報管理テーブル71aと、部屋情報管理テーブル71bと、センサ情報管理テーブル72とを含む。
【0018】
制御部60は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサを含む。制御部60のプロセッサは、記憶部70に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって、サーバ41の各構成を制御する。
【0019】
次に、図1図3を参照して、管理端末42の構成について説明する。図3は、管理端末42の構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
図3に示されるように、管理端末42は、操作表示部80と、通信部85と、制御部90と、記憶部95とを有する。
【0021】
操作表示部80は、管理者による操作のための入力及び表示デバイスである。操作表示部80は、タッチパネル81を含む。操作表示部80は、操作ボタンを更に含んでもよい。操作表示部80は、「表示部」の一例に相当する。
【0022】
通信部85は、サーバ41と通信する。
【0023】
記憶部95は、記憶装置を含み、データ及びコンピュータプログラムを記憶する。記憶部95は、半導体メモリのような主記憶装置を含む。
【0024】
制御部90は、CPUのようなプロセッサを含む。制御部90のプロセッサは、記憶部95に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって、管理端末42の各構成を制御する。サーバ41の制御部60は、管理端末42の制御部90を介して操作表示部80の動作を制御する。
【0025】
次に、図2図4、及び図5を参照して、機器情報管理テーブル71a及び部屋情報管理テーブル71bについて説明する。図4は、機器情報管理テーブル71aの一例を示す図である。図5は、部屋情報管理テーブル71bの一例を示す図である。
【0026】
図4に示されるように、機器情報管理テーブル71aの各データエントリは、機器ID、機器の種類、フロア、部屋、設定内容、機器異常、及びお手入れの各情報を含む。フロア及び部屋の情報は、複数の空調機の各々が管理対象の建物の中のいずれの部屋に設置されているかを示す「機器情報」の一例に相当し、管理者によって書き込まれる。設定内容、機器異常、及びお手入れの情報は、複数の空調機の各々の機器状態を示す「状態情報」の一例に相当する。
【0027】
図5に示されるように、部屋情報管理テーブル71bの各データエントリは、部屋、フロア、及び位置の各情報を含む。位置の情報は、「位置情報」の一例であり、フロアにおける部屋の位置を表す情報であって、図示の例では、部屋の位置する方角が入力されている。位置情報は、管理者によって書き込まれる。
【0028】
次に、図2及び図6を参照して、センサ情報管理テーブル72について説明する。図6は、センサ情報管理テーブル72の一例を示す図である。
【0029】
図6に示されるように、センサ情報管理テーブル72の各データエントリは、機器ID、室温、湿度、及び空気清浄度の各情報を含む。室温、湿度、及び空気清浄度の情報は、複数の空調機の各々に設けられたセンサにより検知された「センサ情報」の一例に相当する。
【0030】
図2に示されるように、制御部60のプロセッサは、第1取得部61、第2取得部62、表示制御部63、環境判定部64、選択受付部65a、操作指示受付部65b、出力部65c、第3取得部66、保守判定部67、及びレポート生成部68として機能する。
【0031】
第1取得部61は、機器情報管理テーブル71aから「機器情報」を取得する。
【0032】
第2取得部62は、m台のエアコン11~1m、及びn台の空気清浄機21~2nから「センサ情報」を取得する。第2取得部62が取得した「センサ情報」は、センサ情報管理テーブル72に書き込まれる。
【0033】
表示制御部63は、複数の部屋のうちのいずれかの部屋に対応する部屋アイコンを操作表示部80に表示する。部屋アイコンは、部屋アイコンに対応する部屋の空気環境を示す「環境情報」、又は部屋アイコンに対応する部屋の位置を示す「位置情報」を含む。例えば、表示制御部63は、「機器情報」と「センサ情報」と「位置情報」とに基づいて、各部屋の空気環境を示す「環境情報」を操作表示部80が一覧表示するように制御する。
【0034】
例えば、ある部屋にエアコンと空気清浄機とが設置されていてそれぞれが室温を取得する場合、環境情報として表示する室温は代表値を用いる。代表値は、例えば複数の機器のセンサ情報から平均値を取得して算出してもよい。複数の機器のセンサ情報を用いることで、機器の故障が検知しやすくなる。また、センサ情報の種類によって対象機器が使い分けられてもよい。例えば、室温は床面付近に近い温度を検出する機器のセンサ情報を環境情報として優先的に使用するようにしてもよい。これによって、空間内のユーザが実際に感じている環境をより忠実に表示することができる。
【0035】
環境判定部64は、「環境情報」に基づいて部屋の空気環境の改善要否を判定する。表示制御部63は、環境判定部64の判定結果を操作表示部80が表示するように制御する。特に、表示制御部63は、部屋に対応する部屋アイコンを操作表示部80が表示するように制御し、かつ、環境判定部64の判定結果を操作表示部80が部屋アイコンの色で表示するように制御する。
【0036】
選択受付部65a、操作指示受付部65b、及び出力部65cは、複数の空調機に対する一括操作を受け付けるために設けられる。
【0037】
選択受付部65aは、タッチパネル81を介して、複数の部屋のうちの1つ以上の部屋を対象部屋として選択する第1選択と、複数種類の空調機のうちのいずれかの種類の空調機を操作対象機器として選択する第2選択とを受け付ける。選択受付部65aは、操作表示部80に部屋アイコンが表示された状態で第1選択を受け付ける。表示制御部63は、選択受付部65aが第1選択を受け付けると、対象部屋に対応する部屋アイコンである対象部屋アイコンを強調表示する。選択受付部65aは、操作表示部80に対象部屋アイコンが強調表示された状態で第2選択を受け付ける。表示制御部63は、選択受付部65aが第2選択を受け付けると、対象部屋のうち操作対象機器が設置されていない部屋に対応する対象部屋アイコンである非設置部屋アイコンの強調表示を解除する。
【0038】
操作指示受付部65bは、タッチパネル81を介して、対象部屋に設置された操作対象機器に対する操作指示を受け付ける。操作指示受付部65bは、操作表示部80に対象部屋アイコンが強調表示された状態で操作指示を受け付ける。表示制御部63は、操作指示受付部65bが操作指示を受け付けると、操作対象機器の運転状況が操作表示部80に表示されるように制御する。
【0039】
出力部65cは、選択受付部65aが受け付けた第1選択及び第2選択と、操作指示受付部65bが受け付けた操作指示とを出力する。
【0040】
第3取得部66は、m台のエアコン11~1m、及びn台の空気清浄機21~2nから「状態情報」を取得する。第3取得部66が取得した「状態情報」は、機器情報管理テーブル71aに書き込まれる。表示制御部63は、操作表示部80が「状態情報」を表示するように制御する。
【0041】
保守判定部67は、「状態情報」に基づいて空調機の保守作業の要否を判定する。表示制御部63は、保守判定部67の判定結果を操作表示部80が表示するように制御する。
【0042】
レポート生成部68は、管理対象の建物の中の指定された部屋の空気環境の変化履歴を示すレポートを生成する。
【0043】
次に、図1図7を参照して、操作表示部80に表示される管理画面200について説明する。図7は、管理画面200の一例を示す図である。
【0044】
図7に示されるように、管理画面200は、表示形式切替エリア210と、表示範囲切替エリア220と、管理対象表示エリア230と、注意喚起エリア240と、一括操作エリア250とを備える。
【0045】
表示形式切替エリア210は、フロアマップアイコンと、部屋一覧アイコンと、機器一覧アイコンとを含む。フロアマップアイコンは、管理対象表示エリア230に部屋アイコンをフロアマップ形式で一覧表示させるためのアイコンである。部屋一覧アイコンは、管理対象表示エリア230に部屋アイコンを行列形式で一覧表示させるためのアイコンである。機器一覧アイコンは、管理対象表示エリア230に各空調機の運転状況アイコンを行列形式で一覧表示させるためのアイコンである。図示の例では、部屋一覧アイコンがタッチ操作により選択されてハイライト表示されている。
【0046】
表示範囲切替エリア220は、すべてアイコンと、1階西アイコンと、1階東アイコンと、2階アイコンと、3階アイコンとを含む。管理者は、表示範囲切替エリア220に表示されたアイコンを用いて、所定のフロア又はエリアを指定することができる。表示制御部63は、管理対象の建物の中の指定されたフロア又は指定されたエリアに含まれる部屋のみの「環境情報」を操作表示部80が一覧表示するように制御する。図示の例では、1階東アイコンがタッチ操作により選択されてハイライト表示されている。
【0047】
管理対象表示エリア230は、表示形式切替エリア210における選択に応じて、部屋アイコン又は運転状況アイコンを含む。図示の例における管理対象表示エリア230は、第1部屋アイコン231と、第2部屋アイコン232と、第3部屋アイコン233と、第4部屋アイコン234と、第5部屋アイコン235と、第6部屋アイコン236とを含む。第1部屋アイコン231~第6部屋アイコン236は各々、「環境情報」と、「機器運転情報」とを示す。例えば、第1部屋アイコン231は、1階東エリアに位置する部屋Room1の温度が20℃、湿度が75%、空気清浄度(空質)が4であり、エアコン及び空気清浄機が運転中であることを示す。
【0048】
表示制御部63は、「位置情報」に基づいて第1部屋アイコン231~第6部屋アイコン236を表示するように制御する。具体的には、表示制御部63は、位置情報の種類の近いもの同士を近くに表示するように制御する。図示の例では、図5に示す部屋情報管理テーブル71bにおいて「位置情報」に北を含むRoom1~Room3に対応する第1部屋アイコン231~第3部屋アイコン233が画面の上部側に配置されている。一方、「位置情報」に南を含むRoom4~Room6に対応する第4部屋アイコン234~第6部屋アイコン236が画面の下部側に配置されている。また、図5に示す部屋情報管理テーブル71bにおいて「位置情報」に西を含むRoom1、Room2、及びRoom4に対応する第1部屋アイコン231、第2部屋アイコン232,及び第4部屋アイコン234が画面の左部側に配置されている。一方、「位置情報」に東を含むRoom3、Room5、及びRoom6に対応する第3部屋アイコン233、第5部屋アイコン235、及び第6部屋アイコン236が画面の右部側に配置されている。このように、位置情報の種類の近いもの同士を近くに表示することで、周囲の環境が近しい部屋の「環境情報」を近くに表示することができる。
【0049】
前述の通り、環境判定部64は、「環境情報」に基づいて部屋の空気環境の改善要否を判定する。表示制御部63は、環境判定部64の判定結果を操作表示部80が部屋アイコンの色で表示するように制御する。図示の例では、部屋の温度が第1閾値を上回るため空気環境の改善が必要であると判定されて、第3部屋アイコン233と、第4部屋アイコン234とが赤色で表示されている。また、部屋の温度が第2閾値を下回るため空気環境の改善が必要であると判定されて、第6部屋アイコン236が青色で表示されている。第1部屋アイコン231と、第2部屋アイコン232とは、空気環境の改善が不要であると判定されて、緑色で表示されている。第5部屋アイコン235は、空調機が運転中でないため、灰色で表示されている。
【0050】
管理者が第1部屋アイコン231~第6部屋アイコン236のうちのいずれかにタッチ操作すると、管理画面200が機器操作画面(不図示)に切り替わる。機器操作画面において、管理者は、選択した部屋に設置された空調機を遠隔操作することができる。
【0051】
注意喚起エリア240は、温度みはりアイコン241と、空質みはりアイコン242と、エラー発生アイコン243と、お手入れ/消耗品交換アイコン244とを含む。
【0052】
表示制御部63は、「環境情報」に対応する環境情報アイコンを操作表示部80が表示するように制御する。また、表示制御部63は、いずれかの部屋の空気環境の改善が必要であると環境判定部64が判定した場合には、改善が必要であると判定された特定環境情報に対応する特定環境情報アイコンを操作表示部80が強調表示するように制御する。温度みはりアイコン241及び空質みはりアイコン242は、各々「環境情報アイコン」の一例に相当する。
【0053】
温度みはりアイコン241は、部屋の温度に対応する環境情報アイコンである。表示制御部63は、いずれかの部屋の温度の改善が必要であると環境判定部64が判定した場合には、操作表示部80が温度みはりアイコン241を赤色で強調表示するように制御する。
【0054】
空質みはりアイコン242は、部屋の空気清浄度に対応する環境情報アイコンである。表示制御部63は、いずれかの部屋の空気清浄度の改善が必要であると環境判定部64が判定した場合には、操作表示部80が空質みはりアイコン242を赤色で強調表示するように制御する。
【0055】
表示制御部63は、特定環境情報アイコンが選択操作された場合には、空気環境の改善が必要であると判定された特定の部屋に対応する部屋アイコンのみが管理対象表示エリア230に表示されるように制御する。この際、表示制御部63は、管理対象表示エリア230における部屋アイコンの表示形式がフロアマップ形式であっても、これを行列形式に自動的に切り替える。
【0056】
表示制御部63は、「状態情報」に対応する状態情報アイコンを操作表示部80が表示するように制御する。また、表示制御部63は、いずれかの空調機に保守作業が必要であると保守判定部67が判定した場合には、保守作業が必要であると判定された特定状態情報に対応する特定状態情報アイコンを操作表示部80が強調表示するように制御する。エラー発生アイコン243及びお手入れ/消耗品交換アイコン244は、各々「状態情報アイコン」の一例に相当する。
【0057】
エラー発生アイコン243は、機器異常の有無に対応する状態情報アイコンである。表示制御部63は、いずれかの空調機に機器異常に関する保守作業が必要であると保守判定部67が判定した場合には、操作表示部80がエラー発生アイコン243を赤色で強調表示するように制御する。
【0058】
お手入れ/消耗品交換アイコン244は、お手入れの要否に対応する状態情報アイコンである。表示制御部63は、いずれかの空調機にお手入れに関する保守作業が必要であると保守判定部67が判定した場合には、操作表示部80がお手入れ/消耗品交換アイコン244を赤色で強調表示するように制御する。
【0059】
表示制御部63は、特定状態情報アイコンが選択操作された場合には、保守作業が必要であると判定された特定の空調機が設置された特定の部屋に対応する部屋アイコンのみが管理対象表示エリア230に表示されるように制御する。この際、表示制御部63は、保守作業の便宜を考慮して、管理対象表示エリア230における部屋アイコンの表示形式が行列形式であっても、これをフロアマップ形式に自動的に切り替える。
【0060】
一括操作エリア250は、一括操作を指示可能な機器に対応するアイコンを含む。一括操作エリア250に含まれるアイコンは、例えば登録可能な機器として予め設定されている機器の種類に対応するアイコンである。一括操作エリア250には、機器情報管理テーブル71aに登録されていない機器の種類に対応するアイコンが表示されないものとしてもよい。本実施形態においては、一括操作エリア250は、エアコンアイコン251と、空気清浄機アイコン252とを含む。
【0061】
管理者がエアコンアイコン251又は空気清浄機アイコン252にタッチ操作すると、管理対象表示エリア230に表示された部屋アイコンのうち、タッチ操作されたアイコンに対応する機器が登録された部屋に対応する部屋アイコンが強調表示される。同時に、管理画面200に対して一括操作画面(不図示)がポップアップ表示される。このとき、タッチ操作されたアイコンに対応する機器が登録されていない部屋アイコンの強調表示は解除することが好ましい。これによって、管理者は実際に空調に対する操作が行われる部屋を確認することができる。
【0062】
一括操作画面において、管理者は、管理対象表示エリア230に表示された部屋アイコンに対応する部屋のうち、強調表示されている部屋アイコンに対応する部屋にそれぞれ設置された空調機を一括操作することができる。具体的には、管理者がエアコンアイコン251にタッチ操作すると、操作指示受付部65bは、管理対象表示エリア230に表示された部屋アイコンに対応する部屋のうち、強調表示されている部屋アイコンに対応する部屋にそれぞれ設置されたエアコンに対する一括操作を受け付ける。管理者が空気清浄機アイコン252にタッチ操作すると、操作指示受付部65bは、管理対象表示エリア230に表示された部屋アイコンに対応する部屋のうち、強調表示されている部屋アイコンに対応する部屋にそれぞれ設置された空気清浄機に対する一括操作を受け付ける。
【0063】
管理画面200は、設定アイコン260と、レポートアイコン270とを更に備える。
【0064】
管理者が設定アイコン260にタッチ操作すると、管理画面200が設定画面(不図示)に切り替わる。設定画面において、管理者は、環境判定部64が参照する第1閾値及び第2閾値のような設定値を決定することができる。
【0065】
管理者がレポートアイコン270にタッチ操作すると、管理画面200がレポート画面(不図示)に切り替わる。レポート生成部68は、前述の通り、管理対象の建物の中の指定された部屋の空気環境の変化履歴を示すレポートを生成する。表示制御部63は、レポート生成部68が生成したレポートを部屋アイコンの色と対応する色で操作表示部80が表示するように制御する。
【0066】
管理画面200は、機器選択アイコン280を更に備える。機器選択アイコン280は、一括操作の対象とされる空調機の選択が開始する前に操作される。
【0067】
次に、図7及び図8を参照して、機器一覧画面について説明する。図8は、機器一覧画面の一例を示す図である。
【0068】
図8に示されるように、機器一覧画面は、各空調機の運転状況を示す機器一覧290を含む。機器一覧290は、図7に示された管理対象表示エリア230の中に表示される。機器一覧290は、Room1に設置された空調機に関する第1運転状況アイコン291と、Room2に設置された空調機に関する第2運転状況アイコン292とを含む。表示制御部63は、部屋一覧画面において一括操作が実行されると、部屋一覧画面を機器一覧画面に切り替える。管理者は、例えば、Room1及びRoom2の空気清浄機が一括オフ操作されたことを直ちに確認することができる。
【0069】
実施形態に係る空調機管理プログラムは、複数の部屋を有する管理対象の建物の中に設置された複数種類の空調機を管理するように、選択受付部65a、操作指示受付部65b、及び出力部65cとしてコンピュータを機能させる。選択受付部65aは、複数の部屋のうちの1つ以上の部屋を対象部屋として選択する第1選択と、複数種類の空調機のうちのいずれかの種類の空調機を操作対象機器として選択する第2選択とを受け付ける。操作指示受付部65bは、対象部屋に設置された操作対象機器に対する操作指示を受け付ける。出力部65cは、選択受付部65aが受け付けた第1選択及び第2選択と、操作指示受付部65bが受け付けた操作指示とを出力する。
【0070】
実施形態によれば、複数種類の空調機の中から選択された操作対象機器に対する操作指示を受け付ける空調機管理装置40及び空調機管理プログラムが提供される。
【0071】
特に、実施形態によれば、管理者は、室温が高い部屋のエアコンを一括オン操作したり、機器選択アイコン280のタッチ操作に続いて任意の部屋を選択したうえで空気清浄機を一括オフ操作したりという、空調機の一括操作を円滑に実行することができる。
【0072】
なお、管理対象表示エリア230における部屋アイコンの表示形式又は表示範囲が切り替えられた場合には、表示制御部63は、切替後に表示すべき部屋アイコンのうちの特定の部屋アイコンの表示態様を変更してもよい。例えば、表示制御部63は、空気環境の改善が必要であると判定された特定の部屋に対応する部屋アイコンが一時的に目立つように制御する。例えば、表示制御部63は、管理対象表示エリア230における部屋アイコンの表示形式又は表示範囲の切替に少し遅れて、切替後に表示すべき部屋アイコンのうちの特定の部屋アイコンの表示態様を強調表示へと変化させるように制御する。これに従って、ユーザは視覚的に変化を確認できる。これにより、改善の必要がある部屋の存在をユーザが把握しやすくなる。また、表示制御部63は、保守作業が必要であると判定された特定の空調機が設置された特定の部屋に対応する部屋アイコンが一時的に目立つように制御する。
【0073】
上記した実施形態の説明は、本発明における好適な実施形態を説明しているため、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。すなわち、上記実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能である。上記実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明は、空調機管理装置及び空調機管理プログラムの分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0075】
11~1m エアコン(空調機)
21~2n 空気清浄機(空調機)
40 空調機管理装置
60 制御部
63 表示制御部
65a 選択受付部
65b 操作指示受付部
65c 出力部
70 記憶部
71a 機器情報管理テーブル
71b 部屋情報管理テーブル
72 センサ情報管理テーブル
80 操作表示部(表示部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8