IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社SUGA・システムズの特許一覧

特開2023-151355搬送装置、原料吐出装置及び三次元印刷装置
<>
  • 特開-搬送装置、原料吐出装置及び三次元印刷装置 図1
  • 特開-搬送装置、原料吐出装置及び三次元印刷装置 図2
  • 特開-搬送装置、原料吐出装置及び三次元印刷装置 図3
  • 特開-搬送装置、原料吐出装置及び三次元印刷装置 図4
  • 特開-搬送装置、原料吐出装置及び三次元印刷装置 図5
  • 特開-搬送装置、原料吐出装置及び三次元印刷装置 図6
  • 特開-搬送装置、原料吐出装置及び三次元印刷装置 図7
  • 特開-搬送装置、原料吐出装置及び三次元印刷装置 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151355
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】搬送装置、原料吐出装置及び三次元印刷装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/209 20170101AFI20231005BHJP
   B29C 64/118 20170101ALI20231005BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20231005BHJP
【FI】
B29C64/209
B29C64/118
B33Y30/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022060932
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】514285623
【氏名又は名称】株式会社SUGA・システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100209624
【弁理士】
【氏名又は名称】制野 友樹
(72)【発明者】
【氏名】日高 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】須賀 ▲徳▼三
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213AC02
4F213AR01
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL15
4F213WL27
4F213WL32
4F213WL74
4F213WL87
4F213WL96
(57)【要約】
【課題】内部の削屑の除去の度にギアと、他のギア又はアイドラーベアリングとの間の挟持力を調整しなくても前回調整したフィラメントの供給量で三次元印刷を行うことができる搬送装置、原料吐出装置及び三次元印刷装置を提供すること。
【解決手段】本発明の搬送装置1は、三次元印刷装置において線状原料を搬送するためのものである。具体的にこの搬送装置1は、原料支持具22を弾性可動部21に有し、かつ弾性可動部21の弾性力を調整可能に構成される調整部24を有する開閉蓋部2と、ギア31を有する本体部3と、開閉蓋部2を本体部3に閉状態で固定可能に構成される固定具4とを備え、閉状態で、原料支持具22の支持部23とギア31の歯32とが対向配置可能に構成される。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元印刷装置において線状原料を搬送するための搬送装置であって、
原料支持具を弾性可動部に有し、かつ前記弾性可動部の弾性力を調整可能に構成される調整部を有する開閉蓋部と、
ギアを有する本体部と、
前記開閉蓋部を前記本体部に閉状態で固定可能に構成される固定具とを備え、
閉状態で、前記原料支持具の支持部と前記ギアの歯とが対向配置可能に構成される
搬送装置。
【請求項2】
前記調整部は、前記弾性可動部の弾性力を手動で調整可能に構成される調整具を有する
請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記固定具は、螺子であり、前記開閉蓋部を前記本体部に閉状態で締結固定可能に構成され、
前記調整具は、前記固定具とは別の螺子であり、締付の程度により前記弾性可動部の弾性力を調整可能に構成される
請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の搬送装置を備える原料吐出装置。
【請求項5】
請求項4に記載の原料吐出装置を備える三次元印刷装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置、原料吐出装置及び三次元印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、モデリング装置としての3Dプリンタには、熱溶解積層方式(FDM方式)による装置が広く用いられている。このような装置において、プリンタヘッドは、熱可塑性樹脂フィラメントをリール状に巻き取った素材を、ギアと、他のギア又はアイドラーベアリングとで挟持して搬送しながら、吐出ノズルの前段で加熱溶融させ、ノズルの動きを制御して立体形状のモデルを形成する。
【0003】
ところで、最終製品の製造には、製品の目的に応じて様々な種類、硬さの熱可塑性樹脂を用いる。熱可塑性樹脂の硬さによって、プリンタヘッドにおけるフィラメントの搬送量を調整するため、2つのギアの間の挟持力を調整することが必要になる。
【0004】
一方で、フィラメントを少なくとも1つのギアについては歯を食い込ませて回転させるため、熱可塑性樹脂の削屑がギア間に溜まって詰まりを起こし、装置が停止したり、供給量が安定しなくなり最終製品の品質が低下したりすることがある。そこで、詰まりが起こった場合に、プリンタヘッドを分解する等して、ギアと、他のギア又はアイドラーベアリングとを引き離し削屑を除去することも必要になる。
【0005】
そこで、例えば非特許文献1には、本体に一方のギアを設け、もう一方のギアを開閉可能な開閉蓋に設け、開閉蓋の閉状態でギアが離間して対向配置されるようにし、螺子により本体と開閉蓋を固定するとともに、その螺子の締付の程度により2つのギアの離間距離を調整することができるプリンタヘッド用のエクストルーダが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】“Bondtechは軽量高性能な押出機をリリース”,[online],平成29年3月26日,3DP id.arts,[令和4年3月13日検索],インターネット<URL: https://idarts.co.jp/3dp/bondtech-bmg-extruder/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、非特許文献1のエクストルーダでは、内部の削屑を除去する度に、螺子を緩めるため、2つのギアの間の挟持力が変わってしまい、都度調整が必要であり煩雑である。
【0008】
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、内部の削屑の除去の度にギアと、他のギア又はアイドラーベアリングとの間の挟持力を調整しなくても前回調整したフィラメントの供給量で三次元印刷を行うことができる搬送装置、原料吐出装置及び三次元印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、三次元印刷装置において線状原料を搬送するための搬送装置であって、原料支持具を弾性可動部に有し、かつ弾性可動部の弾性力を調整可能に構成される調整部を有する開閉蓋部と、ギアを有する本体部と、開閉蓋部を本体部に閉状態で固定可能に構成される固定具とを備え、閉状態で、原料支持具の支持部とギアの歯とが対向配置可能に構成される搬送装置によれば、内部の削屑の除去の度にギアと、他のギア又はアイドラーベアリングとの挟持力を調整しなくても前回調整したフィラメントの供給量で三次元印刷を行うことができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は以下を提供する。
【0010】
(1)三次元印刷装置において線状原料を搬送するための搬送装置であって、原料支持具を弾性可動部に有し、かつ前記弾性可動部の弾性力を調整可能に構成される調整部を有する開閉蓋部と、ギアを有する本体部と、前記開閉蓋部を前記本体部に閉状態で固定可能に構成される固定具とを備え、閉状態で、前記原料支持具の支持部と前記ギアの歯とが対向配置可能に構成される搬送装置。
【0011】
(2)前記調整部は、前記弾性可動部の弾性力を手動で調整可能に構成される調整具を有する(1)に記載の搬送装置。
【0012】
(3)前記固定具は、螺子であり、前記開閉蓋部を前記本体部に閉状態で締結固定可能に構成され、前記調整具は、前記固定具とは別の螺子であり、締付の程度により前記弾性可動部の弾性力を調整可能に構成される(2)に記載の搬送装置。
【0013】
(4)(1)~(3)のいずれかに記載の搬送装置を備える原料吐出装置。
【0014】
(5)(4)に記載の原料吐出装置を備える三次元印刷装置。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、内部の削屑の除去の度に2つの間のギアの挟持力を調整しなくても前回調整したフィラメントの供給量で三次元印刷を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施形態に係る搬送装置の閉状態の斜視模式図である。
図2】本実施形態に係る搬送装置の開状態の斜視模式図である。
図3】本実施形態に係る搬送装置の開状態の他の視点からの斜視模式図である。
図4】本実施形態に係る搬送装置の閉状態の上面模式図である。
図5】本実施形態に係る搬送装置の閉状態のA-A断面図である。
図6】本実施形態に係る搬送装置の閉状態の他の視点からの斜視模式図である。
図7】本実施形態に係る原料吐出装置の閉状態の斜視模式図である。
図8】本実施形態に係る原料吐出装置の閉状態の他の視点からの斜視模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこの実施形態に何ら限定されるものではなく、適宜変更を加えて実施することができる。
【0018】
≪搬送装置≫
本実施形態に係る搬送装置は、三次元印刷装置において線状原料を搬送するための搬送装置である。具体的に、この搬送装置は、原料支持具を弾性可動部に有し、かつ弾性可動部の弾性力を調整可能に構成される調整部を有する開閉蓋部と、ギアを有する本体部と、開閉蓋部を本体部に閉状態で固定可能に構成される固定具とを備え、閉状態で、原料支持具の支持部とギアの歯とが対向配置可能に構成されるものである。
【0019】
なお、開閉蓋部の「開状態」とは、開閉蓋部の全部又は一部が本体部から離脱して、原料支持具とギアとの対向配置状態が解除されている状態をいう。また、「閉状態」とは、固定具により開閉蓋部が本体部に固定され、原料支持具とギアとの対向配置状態が成立している状態をいう。
【0020】
「三次元印刷装置」とは、3Dプリンタをいう。また、「搬送装置」とは、エクストルーダをいう。さらに、「線状原料」とは、フィラメントをいう。なお、フィラメントは、以下に示す図において図示しているが、搬送装置の構成要素ではない。
【0021】
以下、図を用いて本実施形態に係る搬送装置について説明する。図1は、本実施形態に係る搬送装置の閉状態の斜視模式図である。図2は、本実施形態に係る搬送装置の開状態の斜視模式図である。図3は、本実施形態に係る搬送装置の開状態の他の視点からの斜視模式図である。図4は、本実施形態に係る搬送装置の閉状態の上面模式図である。図5は、本実施形態に係る搬送装置の閉状態のA-A断面図である。図6は、本実施形態に係る搬送装置の閉状態の他の視点からの斜視模式図である。
【0022】
図1~6に示される搬送装置1は、原料支持具22を弾性可動部21に有し、かつ弾性可動部21の弾性力を調整可能に構成される調整部24を有する開閉蓋部2と、ギア31を有する本体部3と、開閉蓋部2を本体部3に閉状態で固定可能に構成される固定具4とを備え、閉状態で、原料支持具22の支持部23とギア31の歯32とが対向配置可能に構成されるものである。
【0023】
なお、本実施形態において、原料支持具22としてギアを用いている。この場合において、支持部23は歯である。以下において、便宜上、開閉蓋部2が有する原料支持具22としてのギアを「第1のギア22」と呼び、本体部3が有するギアを「第2のギア31」と呼ぶ。
【0024】
搬送装置1において、開閉蓋部2と本体部3とは、閉状態を維持するため、固定具4で固定されている。固定具4は、開閉蓋部2の表面から本体部3まで到達する長さを有する螺子である。そして、この固定具4は、開閉蓋部2を本体部3に閉状態で締結固定可能に構成されるものである。なお、固定具4としては、開閉蓋部2と本体部3とを閉状態で固定し得るものであれば特に限定されない。
【0025】
本体部3は、原料導入口33及び原料排出口34を有する。搬送装置1は閉状態で第1のギア(原料支持具)22の歯(支持部)23と第2のギア31の歯32とが対向配置されており、フィラメントが第1のギア22と第2のギア31とで挟持された状態で、原料導入口33より本体部3にフィラメントFが連続的に導入され、第1のギア22と第2のギア31との回転により搬送され、原料排出口34から本体部3の外部に押し出される。
【0026】
ここで、第2のギア31は、回転動力装置5から動力伝達装置(図示せず)を介して回転力が伝達され回転する。このような第2のギア31の回転により、その歯32が食い込んだフィラメントFが搬送される。より具体的に、搬送装置1においては、例えば回転動力装置5としてのモータの回転を、動力伝達装置としての減速ギアによってトルクを増大させてフィラメントを送り出す構造となっていてもよいし、回転動力装置5としてのモータと同軸をギアに直結し、動力伝達装置を排除した構造であってもよい。なお、回転動力装置5としては、モータを例示したが、回転力を発生させることができるものであれば特に限定されない。
【0027】
一方で、搬送装置1において、第1のギア22は回転動力装置5に直接的及び間接的に接続されておらず、そのため回転動力装置5の動力で回転するものではなく、フィラメントFを介して伝達される第2のギア31の回転によって従動回転するものである。なお、第1のギア又はアイドラーベアリング(詳細は後述する)等の支持部は回転動力装置に接続されていてもよい。
【0028】
また、第1のギア22及び第2のギア31の形状は、図2及び3に示されるようなホブ型の平歯車状に限定されるものではなく、様々な形状のギアを用いることができる。
【0029】
さらに、原料支持具22としては、ギア状の歯を有するものに限られず、アイドラーベアリング等、フィラメントFを支持し、フィラメントFの搬送を少なくとも補助できるものであれば歯を有しないものを用いてもよい。原料支持具22としてアイドラーベアリングを用いる場合において、支持部23は、アイドラーベアリングの外径の溝である。
【0030】
第1のギア22と第2のギア31との挟持力は、開閉蓋部2の弾性可動部21の調整部24によって制御する。具体的に、調整部24においては、閉状態で、本体部3側に可動表体25が配置されており、搬送装置1の外方に向けて、発条体26、押圧伝達部27及び非可動表体28がこの順に設けられている。開閉蓋部2は、非可動表体28側の外部に調整具29の一部が露出している。この調整具29は螺子であり、その頭部が露出している。調整具29を締め付けると、この調整具29が内部に押し込まれるのに伴い、押圧伝達部27及び発条体26が押し込まれる。発条体26からの押し込み圧力は、可動表体25に伝達され、第2のギア31に対して相対移動する。そして、調整具29の締付の程度によって、押圧伝達部27及び発条体26の押し込みの程度が変わる。なお、押圧伝達部27は上方に突起が付いている。この突起は押圧によって相対位置が変化するため、その突起の相対位置によって、調整具29を締め付けの程度を視認可能である。
【0031】
ここで、閉状態で開閉蓋部2の本体部3側に配置される表面(可動表体25の表面)には、第1のギア22が設けられている。一方で、閉状態で本体部3の開閉蓋部2側に配置される表面には、第2のギア31が設けられている。したがって、閉状態で第1のギア22と第2のギア31とはそれぞれの歯23,31を向けて対向配置されるが、第1のギア22を表面に有する可動表体25の押し込み圧力が変化することにより、第1のギア22と第2のギア31との間の挟持力が変化する。具体的に、調整具29を締めることで第1のギア22と第2のギア31との間の挟持力が増加する。逆に、調整具29を緩めることで第1のギア22と第2のギア31との間の挟持力が減少する。すなわち、調整具29は、締付の程度により弾性可動部の弾性力を調整可能に構成されており、これによって第1のギア22と第2のギア31と挟持力を調整可能である。
【0032】
調整具29は、固定具4とは別の螺子である。ここで、「固定具4とは別の螺子である」とは、調整具29と固定具4とが、一つの物体として設けられたものではなく、異なる物体として設けられたものをいう。言い換えると、一つの螺子で調整具29と固定具4とが両方の機能(すなわち、調整具29の、第1のギア22と第2のギア31との離間距離を調整する機能、固定具4の、開閉蓋部2を本体部3に閉状態で固定する機能)を実現するのではなく、調整具29の機能を実現する螺子と、固定具4の機能を実現する螺子とが異なるものであるということである。なお、調整具29と固定具4とが、物体として別のものであれば、同一の規格、製品であることを妨げない。
【0033】
調整具29としては、弾性可動部21の弾性力を手動で調整可能に構成されるものであれば、上述した螺子式の機構のものに限られない。
【0034】
また、固定具4が外れた状態で、可動表体25は把持部251を、非可動表体28は把持部281をそれぞれ有する。これら2つの把持部251,281を摘まんで、本体部3と逆側下方向に倒すように引くことで、開閉蓋部2の開閉軸(図示せず)を回転軸として回転し、開状態にすることができる。なお、開閉蓋部2の開き方については、開状態となるのであれば特に限定されるものではない。
【0035】
なお、図2及び3においては、開状態で、開閉蓋部2は、開閉軸が本体部3の軸穴(図示せず)に篏合して、その一部が本体部3の内部に留まっているが、開閉蓋部2は、本体部3から取り外すことができてもよい。このようにして、搬送装置1を開状態とすることによりフィラメントFの削屑を除去し、詰まりを防止又は解消することができる。
【0036】
本実施形態に係る搬送装置においては、開閉蓋部に、弾性可動部の弾性力を調整可能に構成される調整部を設けたことにより、原料支持具とギアとの挟持力の制御を行う調整部と、開閉蓋部の本体部への固定を行う固定部とを、同一の機構(螺子)で実現する必要がなくなり、固定部による固定を解除しても(螺子を緩めても)、挟持力は維持されることとなり、内部の削屑の除去の度にギアと、他のギア又はアイドラーベアリングとの挟持力を調整しなくても前回調整したフィラメントの供給量で三次元印刷を行うことができる。
【0037】
≪原料吐出装置≫
本実施形態に係る原料吐出装置は、上述した搬送装置を備える。
【0038】
「原料吐出装置」とは、プリンタヘッドのことをいう。
【0039】
以下、図を用いて、本実施形態に係る原料吐出装置について詳細に説明する。図7は、本実施形態に係る原料吐出装置の閉状態の斜視模式図である。図8は、本実施形態に係る原料吐出装置の閉状態の他の視点からの斜視模式図である。
【0040】
この原料吐出装置1Aは、上述した搬送装置1の原料排出口34から続く原料の搬送路(図示せず)を有しており、その搬送路の周囲には加熱部6が備えられており、この搬送路にてフィラメントが加熱されて溶融される。搬送路の終端には原料吐出口61が設けられており、ここから吐出された原料は室温で冷却されて硬化し、製品の形状を構成する。
【0041】
≪三次元印刷装置≫
本実施形態に係る三次元印刷装置は、上述した原料吐出装置を備える。
【0042】
三次元印刷装置の形式としては、特に限定されないが、熱溶解積層方式(FDM方式)による装置であることが好ましい。
【0043】
なお、以上においては、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは何ら意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0044】
1 搬送装置
2 開閉蓋部
21 弾性可動部
22 原料支持具又は第1のギア
23 支持部又は歯
24 調整部
25 可動表体
251 把持部
26 発条体
27 押圧伝達部
28 非可動表体
281 把持部
29 調整具
3 本体部
31 ギア又は第2のギア
32 歯
33 原料導入口
34 原料排出口
4 固定具
5 回転動力装置
6 加熱部
61 原料吐出口
1A 原料吐出装置
F フィラメント

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8