(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155737
(43)【公開日】2023-10-23
(54)【発明の名称】天井内装部材、及び照明部材の取り付け構造
(51)【国際特許分類】
B60R 13/02 20060101AFI20231016BHJP
【FI】
B60R13/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022065241
(22)【出願日】2022-04-11
(71)【出願人】
【識別番号】000251060
【氏名又は名称】林テレンプ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】浅野 允博
(72)【発明者】
【氏名】永戸 慎吾
【テーマコード(参考)】
3D023
【Fターム(参考)】
3D023BA01
3D023BB02
3D023BC01
3D023BD01
3D023BE10
3D023BE25
(57)【要約】
【課題】天井内装部材に取付られる照明部材を備えるパノラマルーフ車などの車両において、取り付け作業工数やコストを増加させることなく照明部材から車室側への意図しない光漏れを防ぐ
【解決手段】車両用の天井内装部材10は、基材11と、基材11に形成された開口15,16と、開口15.16の外周に沿って基材11の背面に設けられて天井内装部材10を補強する補強材12と、照明部材20と、を有する。補強材12は遮光性の材料によって形成され、開口15に近接した位置において、照明部材20の背面が基材11の背面側に現れかつ基材11を貫通するように、照明部材20が基材11にはめ込まれている。照明部材20の背面の少なくとも一部が補強材12によって覆われている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用の天井内装部材であって、
基材と、
前記基材に形成された開口と、
前記開口の外周に沿って前記基材の背面に設けられて前記天井内装部材を補強する補強材と、
照明部材と、
を有し、
前記補強材は遮光性の材料によって形成され、
前記開口に近接した位置において、前記照明部材の背面が前記基材の背面側に現れかつ前記基材を貫通するように、前記照明部材が前記基材にはめ込まれており、
前記照明部材の前記背面の少なくとも一部が前記補強材によって覆われている、天井内装部材。
【請求項2】
前記照明部材の背面を覆う前記補強材の一部が切り欠かれ、前記補強材が切り欠かれた位置において前記照明部材の引っ張り部が露出している、請求項1に記載の天井内装部材。
【請求項3】
前記補強材が切り欠かれた位置の少なくとも一部を囲んで前記切り欠かれた位置から前記開口に向かう光を遮断する緩衝材が設けられ、前記緩衝材は弾性材料によって形成されている、請求項2の天井内装部材。
【請求項4】
車両の車室に配置される天井内装部材に対して照明部材を取り付ける、照明部材の取り付け構造であって、
前記天井内装部材は、基材と、前記基材に形成された開口と、前記開口の外周に沿って前記基材の背面に設けられて前記天井内装部材を補強する補強材と、を有し、
前記開口に近接した位置において、前記照明部材の背面が前記基材の背面側に現れかつ前記基材を貫通するように、前記照明部材が前記基材にはめ込まれており、
前記補強材は遮光性の材料によって形成され、
前記照明部材の前記背面の少なくとも一部が前記補強材によって覆われている、照明部材の取り付け構造。
【請求項5】
前記車両はガラスルーフを備え、
前記照明部材の背面を覆う前記補強材の一部が切り欠かれ、前記補強材が切り欠かれた位置の少なくとも一部を囲んで前記切り欠かれた位置から前記開口に向かう光を遮断する緩衝材が設けられ、前記緩衝材は弾性材料によって形成され、前記緩衝材の頂面が前記ガラスルーフの表面に密着する、請求項4に記載の照明部材の取り付け構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車などの車両における照明部材の取り付けに関し、特に、照明部材を備える車両用の天井内装部材と、照明部材の取り付け構造とに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両では、車室の天井とフロントガラスとの境界に近接して、車室の天井にはね上げ式のサンバイザーが設けられる。さらに車室の天井には、サンバイザーの非使用時にはサンバイザーによって覆われる位置に、照明部材としてバニティランプが設けられることが多い。バニティランプは、車両の天井を構成する部材であって車室側に配置される天井内装部材(ルーフトリム)に対し、埋め込み型のユニット形式の部品として取り付けられる。バニティランプの内部には、白熱電球あるいは発光ダイオードなどの光源が設けられている。バニティランプの前面側すなわち車室側は透光性の部材で構成されており、バニティランプは、サンバイザーに取り付けられている鏡を使用するときに使用者の顔などを照らすために使用される。またバニティランプの背面側は遮光性の部材で構成されるが、放熱や固定用の爪などのために隙間が形成されている。このため、この隙間を介してバニティランプの光が天井内装部材とルーフパネルとの間の空間に漏れ出ることがある。
【0003】
ところで自動車には、ルーフ(屋根)部分の大部分をガラスなどの透明部材で構成したパノラマルーフ車と呼ばれるものがある。パノラマルーフ車では、ルーフパネルと天井内装部材に大きな開口が設けられ、車室側から見てその開口の部分ではガラスルーフが露出している。特許文献1は、ガラスルーフのための開口の周辺での天井内装部材の剛性を増すために、天井内装部材が補強材を挟み込むように、天井内装部材の端部の折り返し加工を行うことを開示している。
【0004】
パノラマルーフ車では、バニティランプの背面側から天井内装部材の背面側に漏れ光として入射した光が、ガラスルーフを露出するために天井内装部材に設けられた開口の端部において、天井内装部材とガラスルーフとの間の間隙から車室側に漏れ出す恐れがある。また、バニティランプから漏れ出た光によって天井内装部材の背面側が照らされ、これがガラスルーフに映り込んでしまうことがある。このような光漏れや映り込みは、バニティランプの使用に関して意図されたものではなく、車両における美観を損ねる。車室側において必要に応じてガラスルーフを覆うシェードを設ける場合には、シェードを格納するシェードユニットを配置することにより、こうした光漏れや映り込みによる影響を低減することができるが、シェードを設けない場合には光漏れや映り込みが特に懸念される。
【0005】
以上では、バニティランプの背面側から意図せずに漏れ出た光が車両における美観を損ねるおそれがあることを説明したが、車両において天井内装部材に取り付けられる照明部材として、バニティランプのほかにもルームランプやマップランプなどがある。こうしたバニティランプ以外の照明部材においても、それが天井内装部材に取り付けられたときにその照明部材の背面側から光が漏れ出る場合には、天井内装部材に設けられた開口の端部において同様の光漏れが起きる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
照明部材からの光漏れを防ぐためには、照明部材や天井内装部材とは別体の遮光部材を追加することが考えられるが、部材の追加に伴う取り付け作業工数の増加、コストの上昇などを招いてしまう。
【0008】
本発明の目的は、天井内装部材に取付られる照明部材を備えるパノラマルーフ車などの車両において、作業工数やコストを増加させることなく照明部材から車室側への意図しない光漏れを防ぐことができる天井内装部材と、照明部材の取り付け構造とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の車両内装部材は、車両用の天井内装部材であって、基材と、基材に形成された開口と、開口の外周に沿って基材の背面に設けられて天井内装部材を補強する補強材と、照明部材と、を有し、補強材は遮光性の材料によって形成され、開口に近接した位置において、照明部材の背面が基材の背面側に現れかつ基材を貫通するように、照明部材が基材にはめ込まれており、照明部材の背面の少なくとも一部が補強材によって覆われている。
【0010】
本発明の取り付け構造は、車両の車室に配置される天井内装部材に対して照明部材を取り付ける、照明部材の取り付け構造であって、天井内装部材は、基材と、基材に形成された開口と、開口の外周に沿って基材の背面に設けられて天井内装部材を補強する補強材と、を有し、開口に近接した位置において、照明部材の背面が基材の背面側に現れかつ基材を貫通するように、照明部材が基材にはめ込まれており、補強材は遮光性の材料によって形成され、照明部材の背面の少なくとも一部が補強材によって覆われている。
【0011】
例えばパノラマルーフ車では、車室側から見てガラスルーフを露出させるために天井内装部材に開口が形成されるが、開口が形成されることにより開口の周囲での天井内装部材の強度や剛性が低下する。本発明では、開口の周囲での補強のために天井内装部材において開口の外周に沿って設けられる補強材として遮光性の材料のものを使用し、天井内装部材の基材に照明部材がはめ込まれるときに、照明部材の背面側が補強材で覆われるようにする。これにより、開口の補強に用いられる補強材を使用して、照明部材からの光漏れを防止することが可能となり、取り付け作業工数やコストを増加させることなく照明部材から車室側への意図しない光漏れを防ぐことができるようになる。
【0012】
照明部材には、照明部材を天井内装部材の基材にはめ込むときに、天井内装部材の背面すなわち車室ではない側の面の側から照明部材を引っ張るための引っ張り部などが設けられることがある。この場合には、照明部材の背面を覆う補強材の一部を切り欠いてその位置において照明部材の引っ張り部を露出させることができる。このように構成することにより、引っ張り部を用いて照明部材を基材に確実に嵌合させることができ、また、露出部を介して照明部材の嵌合状況を容易に点検できるようになる。
【0013】
補強材の一部を切り欠いて照明部材の背面の一部を露出させたときは、補強材が切り欠かれた位置の少なくとも一部を囲んで補強材が切り欠かれた位置から開口に向かう光を遮断する緩衝材を設けることが好ましい。このような緩衝材を設けることにより、補強材の一部が切り欠かれていたとしても、車室側への意図しない光漏れをより確実に防ぐことができるようになる。また弾性材料によって緩衝材を形成し、緩衝材の頂面がガラスルーフの車室側の表面に密着するようにすれば、車室側への意図しない光漏れをさらにより確実に防ぐことができるようになる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、天井内装部材に取付られる照明部材を備えるパノラマルーフ車などの車両において、作業工数やコストを増加させることなく照明部材から車室側への意図しない光漏れを防ぐことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施の一形態の天井内装部材の全体的な形状を示す斜視図である。
【
図2】従来のバニティランプの取り付け構造を示す斜視図である。
【
図3】
図1においてAで示す部分の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。本発明は、車両の天井内装部材に対する照明部材の取り付けに関するものであるが、以下では、車両が乗用自動車であって特にパノラマルーフ車などと呼ばれる乗用自動車であり、照明部材がバニティランプであるものとして本発明を説明する。当然のことながら本発明では、照明部材はバニティランプに限定されるものではなく、本発明が適用される車両もパノラマルーフ車などの乗用自動車に限定されるものではない。例えば車両に設けられるルームランプやマップランプにも本発明を適用することができる。
【0017】
図1に示す本発明の実施の一形態の天井内装部材10は、例えばパノラマルーフ車である乗用自動車の車室の天井において、車室側を向いた内装部材として車両のルーフパネル34(
図4及び
図5参照)に取り付けられるものである。図には前、後、左、右、上及び下の表示があるが、これは、天井内装部材10を車両に取り付けたときの車両におけるその天井内装部材10の向きを示している。本明細書において天井内装部材10に関して説明するときは、
図1において前、後、左、右、上及び下で示される方向に基づくものとする。また天井内装部材10やその構成要素について「背面」とは、天井内装部材10において車室とは反対側に位置する面、すなわち車両に取り付けた時に上側となる面のことをいう。
【0018】
天井内装部材10は、基材11と、基材11を補強するために基材11の図示上面すなわち背面の一部に設けられている補強材12とから構成されている。基材11は、内装部材として車室の天井面の全面を覆うように構成されている。ここでは車両がパノラマルーフ車であるので、車室の天井においてガラスルーフ31(
図4及び
図5参照)が露出する部分に対応して、基材11には大きな略四角形の開口15,16が設けられている。開口15は車両の前部座席に対応してガラスルーフ31を露出させる開口であり、開口16は後部座席に対応してガラスルーフ31を露出させる開口である。前方側において基材11には開口17が設けられているが、この開口は、マップランプなどを含むユニットをルーフパネルに取り付けるために用いられる開口である。補強材12は、開口15,16を設けたことによって天井内装部材10の強度が低下することを防ぐために、開口15、16の外周に沿って配置している。図では、補強材12に対して網点によるハッチングを付すことにより、基材11に対する補強材12の配置状況を分かりやすく示している。
【0019】
ユニット形式で構成された照明部材であるバニティランプ20が、開口15よりも前方側の位置で、開口15の外周に沿って天井内装部材10に埋め込まれて天井内装部材10に取り付けられている。
図1のA部において補強材12が盛り上がっているように見えるが、この盛り上がりは、天井内装部材10にバニティランプ20が車室側から埋め込まれていることによるものである。
図2及び
図3は、バニティランプ20の取付け状態を示すための図であって、
図1のA部の拡大斜視図である。
図2は、説明のために従来の天井内装部材10におけるバニティランプ20の取付け状態を示し、
図3は、本実施形態でのバニティランプ20の取付け状態を示している。バニティランプ20は、
図2に示すように、その背面が基材11の背面側に現れかつ基材11を貫通するように基材11にはめ込まれている。
【0020】
バニティランプ20の天井内装部材10への取り付けについて、従来技術を示す
図2を用いて説明する。バニティランプ20を基材11にはめ込んで確実に固定するためには、車室側となる面から基材11にバニティランプを押圧するだけでは不十分であり、基材11の背面側においてバニティランプ20をはめ込み方向に引っ張ることが必要になることがある。そこでバニティランプ20の背面には、指を引掛けてバニティランプ20を引っ張ることができるリング状の引っ張り部21が設けられている。バニティランプ20の背面には隙間22が形成されており、この隙間22を介して、図示破線で示すように、バニティランプ20内の光源からの光が外部に漏れ出す。隙間22から漏れ出す光は意図しない光であるが、この光の一部は、天井内装部材10の背面やガラスルーフ31に反射しながら開口15の方向に進む。天井内装部材10を実際に車両に取り付けた状態では、バニティランプ20の隙間22から天井内装部材10の背面側に漏れた光は、天井内装部材10の開口15の端部において、天井内装部材10とガラスルーフ31との間の間隙から車室側に漏れ出すことになる。
【0021】
このような意図しない光の漏れ出しを防ぐために本実施形態の天井内装部材10では、
図3に示すように、天井内装部材10の補強に用いられる補強材12によって、バニティランプ20の背面の少なくとも一部が覆われている。補強材12には遮光性の樹脂材料が使用され、ホットメルト接着などによって補強材12が基材11に接合されている。遮光性の補強材12によってバニティランプ20の背面を覆うことによって、バニティランプ20の隙間22も遮光性の物質で覆われることとなるので、バニティランプ20からその背面側に光が漏れ出すことがなくなる、その結果、天井内装部材10の開口15の端部における意図しない光の漏れ出しを防ぐことができる。特に本実施形態では、天井内装部材10の補強に用いる補強材12によって遮光を行うことにより、天井内装部材10から車室側に光が漏れ出す位置の近傍、すなわち開口15の縁の近傍で遮光する場合に比べてバニティランプ20により近い位置で遮光を行うことができるので、漏れ光があらゆる方向に拡がる前に遮光することができることとなり、効率がよい。また、ガラスルーフ31のための開口15,16のほかに天井内装部材10の基材11にはバニティランプ20を嵌合させるための開口も設けられ、この開口も天井内装部材10の剛性の低下の要因となり得るが、本実施形態では、バニティランプ20の背面を覆うように補強材12を配置することになるので、バニティランプ20を嵌合させるための開口の周囲も補強材12によって補強されることとなり、天井内装部材10の剛性を確保することができる。
【0022】
補強材12を利用することなくバニティランプ20の背面側から漏れ出る光を遮るために、バニティランプ20の背面を覆う遮光部材をバニティランプ20のユニットに対して予め一体化しておくことも考えられるが、この場合は、天井内装部材10に設けられた開口を通してバニティランプ20のユニットを嵌合させる必要があるため、遮光部材を天井内装部材10の開口よりも大きくすることはできない。したがって、このような遮光部材によってバニティランプ20のユニットの背面全体を覆うことはできない。これ対して本実施形態によれば、天井内装部材10においてその補強のためにその背面側に設けられる別体の補強材12を遮光部材として利用するので、バニティランプ20のユニットにおいてその背面側の全体を遮光部材で覆うことができる。
【0023】
補強材12によってバニティランプ20の背面の全面を覆ってもよいが、バニティランプ20の取り付けのために上述したように引っ張り部21が設けられる場合には、取付作業のために引っ張り部21を補強材12で覆うことは難しい。すなわち、引っ張り部21を設ける場合には、補強材12の一部を切り欠いて、この切り欠いた位置において引っ張り部21が露出するようにすることが好ましい。補強材12が切り欠かれた位置においてバニティランプ20の背面から光が漏れ出す恐れがある。そのように漏れた光が車室側に漏れ出さないように、
図3に示すように、補強材12が切り欠かれた位置の少なくとも一部を囲んで、その切り欠かれた位置から開口15に向かう光を遮断するように、補強材12の表面に尾根状あるいはリブ状の緩衝材25を設けることができる。緩衝材25は、遮光性の部材によって構成され、補強材12の表面に例えば接着によって取り付けられる。後述の
図5に示すように緩衝材25の頂面は、ガラスルーフ31の表面に密着していることが好ましい。また、ガラスルーフ31への密着度を上げることや振動による異音を防止する観点から、緩衝材25は弾性材料によって形成されることが好ましい。
図3に示した例では、引っ張り部21を露出させるために補強材12が切り欠かれた位置において、切り欠かれた位置を囲むようにコの字状に緩衝材25が設けられている。なお、バニティランプ20の引っ張り部21のために補強材12に設けられた切り欠き部は、基材11に対するバニティランプ20の嵌合状態を点検するための点検孔としても使用できる。
【0024】
図4及び
図5は、いずれも車両に取り付けられた状態での本実施形態の天井内装部材10を示す断面図であり、
図4は
図3のIV-IV線での断面を示し、
図5は
図3のV-V線での断面を示している。車両においてガラスルーフ31とフロントガラス32とがルーフパネル34に固定されており、これらは車両の外面に沿って連続的に配置している。ガラスルーフ31及びフロントガラス32よりも車室側には、ループパネル34を覆い隠すように天井内装部材10が取り付けられている。天井内装部材10にはサンバイザー33が取り付けられている。サンバイザー10は可倒式のものであって、サンバイザー33を倒したときにサンバイザー10によって覆われる位置において、天井内装部材10にバニティランプ20が埋め込まれている。
【0025】
図4に示すように、バニティランプ20の背面側は遮光性の補強材12によって覆われており、バニティランプ20からはその背面側には光は漏れ出さない。補強材12が切り欠かれた位置においても、
図5に示すようにその切り欠かれた位置の外周において補強材12の表面に遮光性の緩衝材25が設けられ、この緩衝材25がガラスルーフ31の表面に密着しているので、補強材12が切り欠かれた位置からガラスルーフ31の表面に沿って開口15に向かって光が漏れることも防止される。このように緩衝材25を設けることにより、バニティランプ20の背面を覆う補強材12の一部が切り欠かれているときであっても、意図しない光漏れを防ぐことができる。
【符号の説明】
【0026】
10 天井内装部材
11 基材
12 補強材
15,16,17 開口
20 バニティランプ
21 引っ張り部
22 隙間
25 緩衝材
31 ガラスルーフ
32 フロントガラス
33 サンバイザー
34 ルーフパネル