(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023016018
(43)【公開日】2023-02-01
(54)【発明の名称】自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置
(51)【国際特許分類】
B65G 47/90 20060101AFI20230125BHJP
B65G 59/02 20060101ALI20230125BHJP
【FI】
B65G47/90 A
B65G59/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022113598
(22)【出願日】2022-07-15
(31)【優先権主張番号】202110820717.0
(32)【優先日】2021-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519380222
【氏名又は名称】青島理工大学
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO UNIVERSITY OF TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】李長河
(72)【発明者】
【氏名】陳民▲かい▼
(72)【発明者】
【氏名】周宗明
(72)【発明者】
【氏名】劉波
(72)【発明者】
【氏名】陳云
(72)【発明者】
【氏名】曹華軍
(72)【発明者】
【氏名】張乃慶
(72)【発明者】
【氏名】呉▲けい▼東
(72)【発明者】
【氏名】▲ろ▼秉恒
(72)【発明者】
【氏名】高騰
(72)【発明者】
【氏名】張彦彬
(72)【発明者】
【氏名】劉明政
(72)【発明者】
【氏名】王暁銘
(72)【発明者】
【氏名】楊敏
(72)【発明者】
【氏名】馬浩
(72)【発明者】
【氏名】呉喜峰
【テーマコード(参考)】
3F030
3F072
【Fターム(参考)】
3F030AA09
3F030AB03
3F030BA02
3F030BC03
3F072AA27
3F072GD06
3F072KA26
3F072KD07
3F072KD27
(57)【要約】 (修正有)
【課題】自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置を提供する。
【解決手段】第1のローラーテーブルIIIは、ホイールハブ付きの分離可能な材料ラックIを第2のローラーテーブルIVに輸送するために使用され、第2のローラーテーブIVの下に昇降テーブルVが取り付けられた、材料ラック分離装置IIには、支持フレームと、少なくとも2つの材料ラック挿入および抽出装置が含まれ、材料ラック挿入および抽出装置は、第2のローラーテーブルIVに輸送された分離可能なラックをいくつかの材料ラックユニットに分割し、第3のローラーテーブルVIIIに配置し、第3のローラーテーブルVIIIの片側にはマニピュレーターが設置され、マニピュレーターは材料ラックユニットのホイールハブをつかんで、マニピュレーターVIの他側にある第4のローラーテーブルVIIにホイールハブを配置する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置であって、
順番に積み重ねることができる少なくとも2層の材料ラックユニットを含む分離可能な材料ラックと、
ホイールハブ付きの分離可能な前記材料ラックを、下に昇降テーブルが取り付けられた第2のローラーテーブルに輸送するための第1のローラーテーブルと、
支持フレームと、前記支持フレームの高さ方向に沿って間隔を置いて配置されると共に、前記第2のローラーテーブルがその下の一端に位置し、かつ、その下の他端に、前記第2のローラーテーブルの搬送方向と直交する第3のローラーテーブルが設置された、少なくとも2つの材料ラック挿入および抽出装置とを含む、材料ラック分離装置と、を有し、
前記昇降テーブルの作用下で、前記材料ラック挿入および抽出装置は、前記第2のローラーテーブルに輸送された分離可能な前記材料ラックをいくつかの前記材料ラックユニットに分割し、前記材料ラックユニットを前記第3のローラーテーブルに置くことができ、
前記第3のローラーテーブルの片側にはマニピュレーターが設置され、前記材料ラックユニットの前記ホイールハブをつかんで、前記マニピュレーターの他側にある第4のローラーテーブルに前記ホイールハブを配置できることを特徴とする自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置。
【請求項2】
前記材料ラックユニットは、底板と、前記底板の上面の円周方向に分布する積み重ね支持脚とを含み、
前記積み重ね支持脚の一端は前記底板に取り外し可能に接続され、他端は隣接する前記材料ラックユニットの前記底板に挿着されることを特徴とする
請求項1に記載の自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置。
【請求項3】
前記底板の上面には複数のホイールハブ位置決め板が取り付けられ、前記底板の側面には、複数の分離装置用の挿入および抽出溝が開けられ、
前記底板の上面には、端部に近い位置で前記積み重ね支持脚と一致する第1の取付溝が開けられ、前記底板の下面に前記第1の取付溝に対応する第2の取付溝が開けられ、前記第2の取付溝内に、前記積み重ね支持脚に挿着されるクラス軸受サポートが取り付けられることを特徴とする
請求項2に記載の自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置。
【請求項4】
前記ホイールハブ位置決め板の上面に、その上面に対して垂直な軸線を有する複数の位置決め軸が設置され、
前記クラス軸受サポートには、サポートの内側フレーム、サポートの外側フレーム、および両者の間に取り付けられ、前記サポートの内側フレームの表面から突き出ているボールローラーが含まれることを特徴とする
請求項3に記載の自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置。
【請求項5】
前記材料ラック挿入および抽出装置は、同期ベルト同期装置を介して材料ラックY軸動力装置に接続され、前記材料ラックY軸動力装置は、前記支持フレームの長さ方向に沿って取り付けられ、前記材料ラックY軸動力装置の作用下で、前記材料ラック挿入および抽出装置は、前記支持フレームの長さ方向に沿って移動できることを特徴とする
請求項1に記載の自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置。
【請求項6】
前記材料ラック挿入および抽出装置には、天板、挿入および抽出モジュール、第1のシリンダー、およびレールが含まれ、
前記レールは前記天板の底面に取り付けられ、
前記挿入および抽出モジュールは前記レールにスライド可能に接続され、
前記第1のシリンダーは前記挿入および抽出モジュールに接続され、前記第1のシリンダーの作用により、前記挿入および抽出モジュールは前記レールの長さ方向に沿って移動でき、かつ、前記挿入および抽出モジュールの移動方向は、前記支持フレームの長さ方向に垂直になることを特徴とする
請求項5に記載の自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置。
【請求項7】
前記挿入および抽出モジュールには、取付板、クローラー伝達機構、およびベアリングアセンブリが含まれ、
前記ベアリングアセンブリは、前記クローラー伝達機構を介して前記取付板に接続され、
前記取付板は前記レールにスライド可能に接続され、
前記クローラー伝達機構は、前記ベアリングアセンブリを昇降させることができることを特徴とする
請求項6に記載の自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置。
【請求項8】
前記第1のローラーテーブルから離れた前記第2のローラーテーブルの一端にバッフルが取り付けられ、前記バッフルの前記第2のローラーテーブルに近い片側に位置決め板が設置され、前記位置決め板は第2のシリンダーに接続され、前記第2のローラーテーブルには変位センサが取り付けられることを特徴とする
請求項1に記載の自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置。
【請求項9】
前記昇降テーブルには、昇降天板、昇降底板、およびはさみ構造が含まれ、
前記昇降天板と前記昇降底板との間は、2組の前記はさみ構造で接続され、前記はさみ構造の対角端の1つには回転輪が取り付けられ、
2組の前記はさみ構造に対応する前記回転輪の間は、接続軸によって接続され、前記接続軸は第3のシリンダーに接続されていることを特徴とする
請求項1に記載の自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置。
【請求項10】
前記マニピュレーターには、ブラケットと複数のクランプ装置が含まれ、
前記クランプ装置は、移動フレームを介してフレームに接続され、前記移動フレームはY軸移動装置に接続されることを特徴とする
請求項1に記載の自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のホイールハブ加工の分野、特に自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ホイールハブ機械加工作業場の開始端として、ホイールハブ機械加工用の材料供給装置は欠かせない部分である。また、自動化された生産ラインでは、労働者の使用を減らし、生産効率を向上させ、高速で効率的な材料供給装置を提供することがさらに不可欠である。現在、ほとんどの中小企業では、材料の積み下ろしとホイールハブの輸送は、依然として労働者によって行われているため、効率が低下するだけでなく、労働者の作業負荷も増加する。
【0003】
従来技術では、特許文献1は、ベースターンテーブル、材料ラック、水平マニピュレーター、および垂直マニピュレーターを含むベアリングケージ材料供給機構を開示している。垂直マニピュレーターは、材料ラックを軸方向に押して持ち上げ、水平マニピュレーターは、材料を運んで材料の供給を実現する。この種のベアリングケージ材料供給装置は、継続的に材料供給を行うことができるが、押し動き爪本体は、材料ラックにワークを供給終了してから、材料ラックから上方に移動し、その後、ベースターンテーブルを回転させて、次の材料ラックに切り替える必要があるので、押し動き爪本体は常にベアリングケージの下に位置している。したがって、ベースターンテーブルは、材料ラックの最後のベアリングケージを供給した後にしか回転させることができない。、そのため、最後のベアリングケージに欠陥がある場合でも、その供給を終了する必要があり、次に、押し動き爪本体を取り外して、ベースターンテーブルを回転させて材料ラックを交換しなければならず、これにより、欠陥のある製品が機械加工部分に入り、作業場の加工設備に不必要な損傷を与える。特許文献2は、フレーム、リフトアームアセンブリ、並進アセンブリ、およびクランプ爪アセンブリを含むホイールハブ材料供給装置を開示している。材料を供給するとき、毎回、材料ラックのトップホイールハブに対して材料の供給を行い、一度材料を供給した後、下のホイールハブが上に移動して、トップの材料供給を実現する。また、材料ラックを交換する必要がある場合、材料ラックを装置から離し、回転させてから元に戻すだけでよい。この特許文献2の装置は、中断のない供給を完了することができるが、ホイールハブが材料ラックにどのように出現されるかが考慮されておらず、すでに材料ラックにあるホイールハブのみが対象となり、材料ラック上のホイールハブが加工された後、材料ラック上のホイールハブは、材料ラックに運んで入れるしかなく、また、材料ラックは層状のない固定シリンダーであり、供給装置から分離した後は使用できず、これは効率を低下させ、継続的な供給のニーズを満たすことができなくなる。特許文献3は、インテリジェントな機械的自動材料供給装置を開示し、この供給装置は、真空ポンプで真空排気して材料をしっかりと吸着させ、ギアとブラケットスライドレール等の協力により供給を完了する。しかし、この装置は、真空吸着では、曲面や複雑な表面を吸着できないため、大きな制約があり、また、材料ラックの表面に配置された材料のみを供給でき、材料ラックが複数の層に分割されている場合、この装置は材料供給機能を完了できない。特許文献4は自動材料供給装置を開示している。この特許の自動材料供給装置は、機械的振動によって材料をランダムに供給し、姿勢が要件を満たさない材料をもう一度振動させて材料を供給し、そのため、汎用性が高く、さまざまな形状のさまざまな材料に適応できる。しかし、この装置は、加工の連続材料供給では機能が不十分であり、連続作業の要件を満たすことができない。
【0004】
要約すると、現在、ほとんどの自動車のホイールハブ材料供給は、手動で運搬されているが、これは効率的ではなく、大きな作業負荷がかかる。供給装置にはすでに克服しなければならない問題がいくつかあり、工場での使用は不便である。例えば、材料ラックの交換は便利ではなく、材料ラックは、材料供給装置から分離された後、ホイールハブ保管の性能を満たせず、材料供給装置が材料をつかむときに不安定になる可能性があり、材料供給過程でホイールハブが損傷し、材料供給過程の効率と安定性を確保できない等の問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】中国実用新案登録第205226108号明細書
【特許文献2】中国実用新案登録第205855331号明細書
【特許文献3】中国実用新案登録第212923318号明細書
【特許文献4】中国特許第103496567号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術の欠陥を考慮して、本発明は、自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置を提供することを目的とし、分離可能な材料ラックによって材料ラックの保管が実現され、ローラーテーブル、昇降テーブル、材料ラック分離装置の連携により、分離可能な材料ラックを複数の材料ラックユニットに分割できるため、ホイールハブの迅速なクランプと輸送に便利で、材料供給効率が向上する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、以下の技術的解決手段を通じて達成される。
【0008】
本発明の実施例は、自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置を提供し、順番に積み重ねることができる少なくとも2層の材料ラックユニットを含む分離可能な材料ラックと、ホイールハブ付きの分離可能な前記材料ラックを、下に昇降テーブルが取り付けられた第2のローラーテーブルに輸送するための第1のローラーテーブルと、支持フレームと、前記支持フレームの高さ方向に沿って間隔を置いて配置されると共に、前記第2のローラーテーブルがその下の一端に位置し、かつ、その下の他端に、前記第2のローラーテーブルの搬送方向と直交する第3のローラーテーブルが設置された、少なくとも2つの材料ラック挿入および抽出装置とを含む、材料ラック分離装置と、を有し、前記昇降テーブルの作用下で、前記材料ラック挿入および抽出装置は、前記第2のローラーテーブルに輸送された分離可能な前記材料ラックをいくつかの前記材料ラックユニットに分割し、前記材料ラックユニットを前記第3のローラーテーブルに置くことができ、前記第3のローラーテーブルの片側にはマニピュレーターが設置され、前記材料ラックユニットの前記ホイールハブをつかんで、前記マニピュレーターの他側にある第4のローラーテーブルに前記ホイールハブを配置できる。
【0009】
さらなる実施形態として、材料ラックユニットは、底板と、底板の上面の円周方向に沿って分布する積み重ね支持脚とを含み、積み重ね支持脚の一端は底板に取り外し可能に接続され、他端は隣接する材料ラックユニットの底板に挿着される。
【0010】
さらなる実施形態として、底板の上面には複数のホイールハブ位置決め板が取り付けられ、底板の側面には、複数の分離装置用の挿入および抽出溝が開けられ、底板の上面には、端部に近い位置で積み重ね支持脚と一致する第1の取付溝が開けられ、底板の下面に第1の取付溝に対応する第2の取付溝が開けられ、第2の取付溝内に、積み重ね支持脚に挿着されるクラス軸受サポートが取り付けられる。
【0011】
さらなる実施形態として、ホイールハブ位置決め板の上面に、その上面に対して垂直な軸線を有する複数の位置決め軸が設置され、クラス軸受サポートには、サポートの内側フレーム、サポートの外側フレーム、および両者の間に取り付けられ、サポートの内側フレームの表面から突き出ているボールローラーが含まれる。
【0012】
さらなる実施形態として、材料ラック挿入および抽出装置は、同期ベルト同期装置を介して材料ラックY軸動力装置に接続され、材料ラックY軸動力装置は、支持フレームの長さ方向に沿って取り付けられ、材料ラックY軸動力装置の作用下で、材料ラック挿入および抽出装置は支持フレームの長さ方向に沿って移動できる。
【0013】
さらなる実施形態として、材料ラック挿入および抽出装置には、天板、挿入および抽出モジュール、第1のシリンダー、およびレールが含まれ、レールは天板の底面に取り付けられ、挿入および抽出モジュールはレールにスライド可能に接続され、第1のシリンダーは挿入および抽出モジュールに接続され、第1のシリンダーの作用により、挿入および抽出モジュールはレールの長さ方向に沿って移動でき、かつ、且つ挿入および抽出モジュールの移動方向は、支持フレームの長さ方向に垂直になる。
【0014】
さらなる実施形態として、挿入および抽出モジュールには、取付板、クローラー伝達機構、およびベアリングアセンブリが含まれ、ベアリングアセンブリは、クローラー伝達機構を介して取付板に接続され、取付板はレールにスライド可能に接続され、クローラー伝達機構は、ベアリングアセンブリを昇降させることができる。
【0015】
さらなる実施形態として、第1のローラーテーブルから離れた第2のローラーテーブルの一端にバッフルが取り付けられ、バッフルの第2のローラーテーブルに近い片側に位置決め板が設置され、位置決め板は第2のシリンダーに接続され、第2のローラーテーブルには変位センサが取り付けられる。
【0016】
さらなる実施形態として、昇降テーブルには、昇降天板、昇降底板、およびはさみ構造が含まれ、昇降天板と昇降底板との間は、2組のはさみ構造で接続され、はさみ構造の対角端の1つには回転輪が取り付けられ、2組のはさみ構造に対応する回転輪の間は、接続軸によって接続され、接続軸は第3のシリンダーに接続されている。
【0017】
さらなる実施形態として、マニピュレーターには、ブラケットと複数のクランプ装置が含まれ、クランプ装置は、移動フレームを介してフレームに接続され、移動フレームはY軸移動装置に接続される。
【発明の効果】
【0018】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。
(1)本発明の第2のローラーテーブルの下に昇降テーブルが設置され、昇降テーブルを毎回、設定された数量の積み重ね材料ラックの高さほど持ち上げて、材料ラック分離装置による材料ラックの分離を実現し、ローラーテーブル、昇降テーブル、材料ラック分離装置の連携により、材料ラックを層ごとに機械的に分割でき、そして、ホイールハブのクランプを容易にするために、分割完了後の材料ラックの各層の輸送において、分割された材料ラックユニットを他端のローラーテーブルに置き、各装置の共同作業により、自動車のホイールハブの材料供給作業を迅速、効率的、継続的に完了することができる。
(2)本発明の分離可能な材料ラックは、複数層の材料ラックユニットから構成され、隣接する材料ラックユニットが挿着されており、各層を分離でき、良好な分離性があり、クラス軸受サポートを設置し、クラス軸受サポートはボールローラーを備えており、ボールローラーを介してラックユニット間の取り付け高さを簡単に調整でき、分離可能な材料ラックを材料ラックユニットに分割すると、ホイールハブのクランプが容易になり、材料供給に便利であり、また、取り外し可能な材料ラックには位置決め板が設置されており、位置決め板の位置決め軸は、さまざまなサイズのホイールハブを柔軟に保管でき、優れた保管性能を有する。
(3)本発明の材料ラック分離装置は、材料ラック挿入および抽出装置とY軸移動装置との連携により、ベアリングアセンブリのXYZ軸の3方向への移動を実現し、材料ラックを分離することができ、複数の材料ラック挿入および抽出装置によって継続的な作業が実現され、材料ラックの分離効率を向上させる。
(4)本発明のマニピュレーターは、複数のホイールハブを同時にクランプすることができる複数のクランプ装置を備え、クランプ装置には、同期ベルト機構に接続された移動フレームが設置されており、同期ベルト機構を介して移動フレームの位置を変更でき、移動フレームが材料ラックの挿入および抽出装置動作に影響を与えないようにし、装置間の協力効率を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の一部を形成する添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために使用され、本発明の例示的な実施例およびそれらの説明は、本発明を説明するために使用され、本発明の不適切な制限を構成するものではない。
【0020】
【
図1】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の全体的な概略図である。
【
図2】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の分離可能な材料ラックの立体図である。
【
図3】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の分離可能な材料ラックの部分断面図である。
【
図4】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の分離可能な材料ラックの最下層材料ラックの分解図である。
【
図5】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の分離可能な材料ラックの積み重ね材料ラックの分解図である。
【
図6】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態のクラス軸受サポートの不等角投影図である。
【
図7】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の材料ラック分離装置の立体図である。
【
図8】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の材料ラック分離装置の作業部品の概略図である。
【
図9】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の材料ラック挿入および抽出装置の分解図である。
【
図10】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の材料ラック挿入および抽出装置の部分断面図である。
【
図11】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の材料ラックY軸動力装置の概略図である。
【
図12】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の第1のローラーテーブルIIIの構造概略図である。
【
図13】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の第1のローラーテーブルIIIの側面図である。
【
図14】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の第2のローラーテーブルIVの概略図である。
【
図15】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の昇降テーブル概略図である。
【
図16】本発明実施例の1つまたは複数の実施形態の昇降テーブルの動きの概略図である。
【
図17】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態によるホイールハブグラブマニピュレーターの構造概略図である。
【
図18】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態のクランプ装置の構造概略図である。
【
図19】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態のクランプ装置の半断面図である。
【
図20】本発明の実施例の1つまたは複数の実施形態の作業フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
実施例1
本実施例は、自動車のホイールハブ用の自動材料供給装置を提供し、
図1に示すように、分離可能な材料ラックI、材料ラック分離装置II、第1のローラーテーブルIII、第2のローラーテーブルIV、昇降テーブルV、マニピュレーターVI、第3のローラーテーブルVIII、第4のローラーテーブルVIIを含み、分離可能な材料ラックIは、ホイールハブXI(
図2参照)の取り付けと、取り外しに用いられ、分離可能な材料ラックIは、第1のローラーテーブルIIIを介して輸送され、第1のローラーテーブルIIIの一端側に第4のローラーテーブルVIIが設置され、第4のローラーテーブルVIIの下に昇降テーブルVが取り付けられた。第4のローラーテーブルVIIは、材料ラック分離装置IIの供給端に配置され、材料ラック分離装置IIの排出端に第3のローラーテーブルVIIIが設置され、そして、第1のローラーテーブルIIIと第3のローラーテーブルVIIIの輸送方向は互いに垂直であった。第4のローラーテーブルVIIと第3のローラーテーブルVIIIの輸送方向は平行であり、マニピュレーターVIは、第3のローラーテーブルVIIIと第4のローラーテーブルVIIとの間にあった。材料ラック分離装置IIは、分離可能な材料ラックIを分割するために用いられ、第1のローラーテーブルIIIと第2のローラーテーブルIVは、分離可能な材料ラックIを輸送するために使用され、マニピュレーターIVは、ホイールハブXIをつかむために用いられ、マニピュレーターIVによってつかみ取られたホイールハブXIは、第4のローラーテーブルVIIによって輸送された。
【0022】
さらに、
図2に示すように、分離可能な材料ラックIには、少なくとも2層の材料ラックユニットが含まれ、本実施例における最下端の材料ラックユニットは、最下層の材料ラックであり、最下層の材料ラックの上の材料ラックユニットは、積み重ね材料ラックであり、分離可能な材料ラックIには、最下層材料ラックの層と、最下層材料ラックの上部に取り付けられた積み重ねられた材料ラックのいくつかの層が含まれ、積み重ね材料ラックの層数は、輸送待機するホイールハブXIによって決定する。例えば、
図2では、積み重ね材料ラックは5層に設置されているため、分離可能な材料ラックIの6層構造を形成している。
【0023】
最下層材料ラックには、材料ラック挿入および抽出底板I-1、材料ラック挿入および抽出底板I-1の上に取り付けられたホイールハブ位置決め板I-4、および材料ラック挿入および抽出底板I-1の円周方向に沿って分布する積み重ね支持脚が含まれ、積み重ね材料ラックは、材料ラック積み重ね底板I-2、材料ラック積み重ね底板I-2の上に取り付けられたホイールハブ位置決め板I-4、および材料ラック積み重ね底板I-2の円周方向に沿って分布された積み重ね支持脚を含む。最下層の材料ラックと積み重ね材料ラックの間、および、鉛直方向に沿って隣接する積み重ね材料ラックの間には、積み重ね支持脚を介してクラス軸受サポートに結合した。積み重ね支持脚は、最下層の材料ラックと積み重ね材料ラックの円周方向に沿って複数均一に分布した。本実施例において、材料ラックの隣接する層の間に4つの積み重ね支持脚が取り付けられ、分布を形成した。
【0024】
サポート安定性のために、本実施例の積み重ね支持脚は、積み重ねラックI-5であり、積み重ねラックI-5は、断面が三角形の三角柱であった。本実施例において、最下層の材料ラックの積み重ねラックI-5の一端は、ネジを介して材料ラック挿入および抽出底板I-1に接続され、他端は、積み重ね材料ラックのクラス軸受サポートに接続された。
【0025】
さらに、
図3、
図4に示すように、最下層の材料ラックは、主に材料ラック挿入および抽出底板I-1に基づいており、材料ラック挿入および抽出底板I-1の上面には、積み重ねラック取付溝I-1-4が開けられ、積み重ねラック取付溝I-1-4は、材料ラック挿入および抽出底板I-1の端部の近くに設置された。本実施例において、材料ラック挿入および抽出底板I-1の上面は長方形の平面であり、積み重ねラック取付溝I-1-4は、材料ラック挿入および抽出底板I-1の上面の四隅に配置された。積み重ねラック取付溝I-1-4は、積み重ねラックI-5の取り付けに使用され、積み重ねラックI-5を積み重ねラック取付溝I-1-4に入れ、ネジ或は他の方法で固定した。ホイールハブ位置決め板I-4は、材料ラック挿入および抽出底板の上平面に固定された。
【0026】
さらに、材料ラック挿入および抽出底板I-1の底面に材料ラック挿入および抽出底板I-1の一端から他端まで貫通する、互いに平行な複数のフォークリフト挿入および抽出溝I-1-1が開けられ、フォークリフトの挿入および抽出溝I-1-1の貫通方向に垂直な材料ラック挿入および抽出底板I-1の側面には、材料ラック挿入および抽出底板I-1を貫通する複数の分離装置用の挿入および抽出溝I-1-2が開けられた。本実施例において、フォークリフト挿入および抽出溝I-1-1と、分離装置用の挿入および抽出溝I-1-2がそれぞれ2つ設置された。フォークリフト挿入および抽出溝I-1-1は、フォークリフトの挿入および抽出に使用され、分離可能な材料ラックI-1がホイールハブXIで充填され、機械加工工場に入る必要がある場合、フォークリフトで輸送できる。分離装置用の挿入および抽出溝I-1-2は、供給工程における材料ラック分離装置IIの材料ラックの分離に使用された。
【0027】
さらに、
図5に示すように、積み重ね材料ラックは、主に材料ラック積み重ね底板I-2を本体として、材料ラック積み重ね底板I-2の上面の四隅に第1の取付溝I-2-1が開けられ、第1の取付溝I-2-1の形状は、積み重ねラックI-5に合わせ、材料ラック積み重ね底板I-2の下面には、第1の取付溝I-2-1に対応するように第2の取付溝が開けられ(図示省略)、第2の取付溝のサイズが第1の取付溝I-2-1のサイズよりも大きく、第2の取付溝内にクラス軸受サポートが取り付けられ、それにより鉛直方向に沿って隣接する材料ラックの積み重ねラックI-5に接続された。
【0028】
分離装置用の挿入および抽出溝I-2-2は、供給工程における材料ラック分離装置IIの材料ラックの分離に使用され、材料ラック積み重ね底板I-2の側面に開けられ、積み重ね底板I-2を貫通した。積み重ね材料ラックを最下層材料ラックの上に取り付けた後、分離装置用の挿入および抽出溝I-2-2の設置方向は、材料ラック挿入および抽出底板I-1における分離装置用の挿入および抽出溝I-1-2と一致した。材料ラック積み重ね底板I-2の上平面にも、ホイールハブXIを位置決めするために使用されるホイールハブ位置決め板I-4が取り付けられた。
【0029】
本実施例において、ホイールハブ位置決め板I-4は長方形板として設置され、ホイールハブ位置決め板I-4の上面I-4-1には、軸線がホイールハブ位置決め板I-4に垂直な複数の位置決め軸I-4-2が設置された(
図4参照)。好ましくは、3つの位置決め軸I-4-2を設置して三角形分布を形成し、3つの位置決め軸I-4-2を介して、ホイールハブXIの外縁に対してブッシングに似た位置決めを行って、X軸とY軸の移動を制限し、ホイールハブXIを材料ラック上の明確な位置に制限し、移動できないようにする。
【0030】
さらに、
図6に示すように、クラス軸受サポートには、サポートの内側フレームI-7、サポートの外側フレームI-8、およびボールローラーI-9が含まれ、サポートの内側フレームI-7とサポートの外側フレームI-8は内部が中空で、その断面はすべて三角形であり、そして、サポートの内側フレームI-7は、サポートの外側フレームI-8の内側に嵌設された。サポートの内側フレームI-7とサポートの外側フレームI-8の側壁に対応するいくつかのボールローラー溝が開けられ、ボールローラー溝内にボールローラーI-9が取り付けられた。クラス軸受サポートの構造は軸受に似ており、積み重ねラックI-5の出し入れに便利で、材料ラックの分解や再構成にも便利である。
【0031】
サポート外側フレームI-8の内三角面は、サポート内側フレームI-7の外三角面と一致し、サポート外側フレームI-8の外三角面は、第2の取付溝と一致して取り付けられた。積み重ねラックI-5は、クラス軸受サポートの中空チャンバー内でZ軸の昇降を完了することができ、積み重ねラックI-5の昇降により、材料ラックの分解と再構成が完了した。
【0032】
さらに、
図7に示すように、材料ラック分離装置IIは、材料ラック分離支持脚II-1とフレーム天板II-8をフレームとして、材料ラック挿入および抽出装置II-2、同期ベルト同期装置II-3、材料ラックY軸動力装置II-4などで構成され、材料ラック分離支持脚II-1は、三角接続部材II-7を介してフレーム天板II-8にねじ山接続され、フレームを形成した。
【0033】
本実施例において、フレーム天板II-8は長方形板であり、材料ラック分離支持脚II-1には4つがあり、フレーム天板II-8の下部の四隅に取り付けられた。フレーム天板II-8の長さ方向がY方向、幅方向がX方向であった。前記フレームには、連続作業を実現するために、材料ラック挿入および抽出装置II-2の複数組が上から下に間隔を置いて取り付けられた。材料ラック挿入および抽出装置II-2は、同期ベルト同期装置II-3を介して材料ラックY軸動力装置II-4に接続され、材料ラックY軸動力装置II-4は、フレーム天板II-8の長さ方向に沿って取り付けられた。
【0034】
本実施例は、2組の材料ラック挿入および抽出装置II-2を例として詳細に説明される。
【0035】
フレーム天板II-8のX方向の片側の2つの材料ラック分離支持脚II-1の間に材料ラックY軸動力装置II-4が取り付けられ、他側には、材料ラックY軸動力装置II-4の取り付けに対応するようにY軸移動レール溝II-5が取り付けられ、天板II-6は、材料ラックY軸動力装置II-4とY軸移動レール溝II-5との間に接続され、Y軸動力装置II-4の作用により、天板II-6はY軸移動レール溝II-5に沿って移動した。
【0036】
図8に示すように、材料ラック挿入および抽出装置II-2には、天板II-6、挿入および抽出モジュール、シリンダーII-10、およびレールII-9が含まれ、本実施例において、天板II-6は長方形板として設置され、天板II-6の底面に長さ方向に沿って間隔を置いて2本のレールII-9が取り付けられ、挿入および抽出モジュールはレールII-9にスライド可能に接続された。レールII-9の両端にはそれぞれ一つのシリンダーII-10が取り付けられ、シリンダーII-10は天板II-6に取り外し可能に接続され、また、シリンダーII-10のシリンダーロッドは挿入および抽出モジュールに接続され、シリンダーII-10を介して挿入および抽出モジュールを駆動して、レールII-9の長さ方向に沿って移動させた。天板II-6を取り付けた後、レールII-9をX方向に沿って設置した。天板II-6は2つのY軸移動レール溝II-5の間に取り付けられ、天板II-6のY軸移動はY軸移動レール溝II-5で移動が完了した。
【0037】
さらに、
図9及び
図10に示すように、挿入および抽出モジュールには、ベアリングアセンブリII-2-1、取付板II-2-13、レール溝II-2-14、およびクローラー伝達機構が含まれ、クローラー伝達機構は取付板II-2-13の下に取り付けられ、クローラー伝達機構には、クローラー末端接続部材II-2-2、クローラーベルトII-2-3、クローラーギアII-2-10、モータII-2-16、モータ取り付けブラケットII-2-17、チェーンII-2-20、スプロケットII-2-21、クローラー同期部品II-2-22、クローラー同期部品II-2-23が含まれる。
【0038】
ベアリングアセンブリII-2-1にはベアリング本体が含まれ、ベアリング本体の片側の両端付近にベアリングブロックが取り付けられ、ベアリングブロックはフック状になっている。さらに、ベアリングブロックは、一体となって接続されているベアリング部及び位置決め部を含み、位置決め部はベアリング本体の表面より高く設置され、位置決め部の片側面とベアリング部の上面がL字型の面を形成し、ここで、ベアリング部の上面がベアリング平面、位置決め部の他側面が位置決め平面である。材料ラック分離装置IIの作業プロセス中に、ベアリングブロックが分離装置用の挿入および抽出溝I-1-2または分離装置用の挿入および抽出溝I-2-2に挿入し、ベアリングアセンブリII-2-1を持ち上げて、材料ラックの1層を持ち上げて分離した。
【0039】
さらに、ベアリングアセンブリII-2-1の一端は、クローラー末端接続部材II-2-2を介してクローラーII-2-3の一端に接続され、クローラーII-2-3はクローラーギアII-2-10をバイパスし、他端はクローラー同期部品II-2-22に接続され、クローラー同期部品II-2-22はクローラー同期部品II-2-23に接続され、クローラー同期部品II-2-23は、クローラーII-2-33を閉じた構造に接続し、クローラーII-2-33の両端にそれぞれクローラーギアが取り付けられた。クローラーII-2-33の下部は、クローラー同期部品II-2-23を介してクローラーギアをバイパスする別のクローラーに接続され、このクローラーは、クローラー末端接続部材を介してベアリングアセンブリII-2-1の他端に接続された。クローラーII-2-33の一端にあるクローラーギアはスプロケットII-2-21に接続され、スプロケットII-2-21はチェーンII-2-20に接続された。
【0040】
クローラーII-2-3の両端は、それぞれクローラー末端接続部材II-2-2、クローラー同期部品II-2-22に接続され、クローラー同期部品II-2-23はクローラーII-2-33に接続され、モータII-2-16はモータ取り付けブラケットII-2-17に取り付けられ、モータ取り付けブラケットII-2-17は取付板II-2-13の下に取り付けられた。作業中は、まずモータII-2-16で始動し、チェーンII-2-20とスプロケットII-2-21を介してチェーン伝達を行い、回転を軸に伝達し、それによりクローラーII-2-33を駆動して回転させ、クローラー同期部品II-2-23に依存して、クローラー同期部品II-2-22に接続されたクローラーII-2-3に動力を伝達し、クローラーII-2-3はクローラーギアII-2-10を中心に回転し、水平方向の動きを垂直方向の動きに変換し、クローラーII-2-3は、クローラー末端接続部材II-2-2を介してベアリングアセンブリII-2-1を移動させるように駆動した。
【0041】
本実施例では、モータII-2-16の正転および逆転は、材料ラックの1層の持ち上げ分離及び下げを実現するように、ベアリングアセンブリII-2-1の昇降を駆動した。材料ラック挿入および抽出装置II-2は、材料ラック分離装置IIのZ軸の移動を構成し、一対の材料ラック挿入および抽出装置II-2、一対のレールII-9、一対のシリンダーII-10および天板II-6は、材料ラック分離装置IIのX軸移動装置を構成した。
【0042】
同期ベルト同期装置には、いくつかの同期部品が含まれ、同期部品はネジで天板II-6に接続され、天板II-6はY軸移動レール溝II-5と一致され、Y軸移動のレールを構成した。本実施例において、同期部品は、片側に歯面を持つ接続部材であり、同期部品の歯面は同期ベルトII-4-4の歯形と一致し、同期ベルトII-4-4が動くとき、歯面の協力により、天板II-6に取り付けられた材料ラック挿入および抽出装置II-2などを駆動し、Y軸を移動させ、材料ラック分離装置IIのY軸の移動を実現した。
【0043】
さらに、
図11に示すように、材料ラックY軸動力装置II-4は、モータII-4-1、カップリングII-4-2、モータ取り付けブラケットII-4-3、同期ベルトII-4-4、駆動装置フレームII-4-5、従動輪II-4-6で構成され、駆動装置フレームII-4-5はネジで材料ラック分離支持脚II-1とネジ山接続して固定され、Y軸移動レール溝II-5はネジで材料ラック分離支持脚II-1とネジ山接続して固定された。モータII-4-1はモータ取り付けブラケットII-4-3に取り付けられ、カップリングII-4-2を介して駆動輪に接続された。同期ベルトII-4-4は、駆動輪および従動輪II-4-6とベルトとプーリーの連携を行い、同期ベルトII-4-4は同期ベルト同期装置II-3を介して天板II-6に接続された。モータII-4-1が作動しているとき、同期ベルトII-4-4は、カップリングII-4-2に接続された駆動輪によって回転するように駆動され、同期ベルト同期装置II-3はそれに応じて移動し、天板II-6及び材料ラック挿入および抽出装置II-2などを駆動してY軸を移動させる。持ち上げられた一部の材料ラックをY軸に移動し、材料ラックを下ろした後、モータを逆にして装置を初期位置に戻した。
【0044】
さらに、
図12~
図13に示すように、第1のローラーテーブルIIIは、ローラーテーブル脚III-1、ローラーIII-2、取付板III-3、底板III-4、チェーンIII-6、モータIII-9で構成され、ローラーテーブル脚III-1は底板III-4の下に取り付けられ、取付板III-3は、輸送モードに平行な両側に対称的に設置され、底板III-4に垂直に固定された。いくつかのローラーIII-2が2つの取付板III-3の間に配置され、前記ローラーIII-2の一端はチェーンIII-6を介してモータIII-9に接続され、モータIII-9の作用下で、ローラーIII-2を回転させて材料輸送を駆動した。
【0045】
さらに、
図14に示すように、第2のローラーテーブルIVには、シリンダーIV-1、位置決め板IV-2、バッフルIV-3、ローラーIV-9、底板IV-4、チェーンIV-5、取付板IV-6、モータベースIV-7、モータIV-8が含まれ、底板IV-4の上に2つの平行な取付板IV-6が間隔を置いて垂直に取り付けられ、2つの取付板IV-6の間にいくつかのローラーIV-9が接続され、ローラーIV-9の軸線方向は、第1のローラーテーブルIIIのローラーIII-2と一致した。前記ローラーIV-9はチェーンを介してモータIV-8に接続され、モータIV-8はモータベースIV-7を介して底板IV-4の上に固定され、チェーンはモータIV-8によって駆動され、ローラーIV-9の回転を実現した。
【0046】
本実施例において、第1のローラーテーブルIIIから離れた取付板IV-6の一端には、バッフルIV-3が接続され、バッフルIV-3と隣接するローラーIV-9の間に2枚の位置決め板IV-2が対称的に設置され、位置決め板IV-2は底板IV-4に垂直である。前記位置決め板IV-2はシリンダーIV-1に接続され、2枚の位置決め板IV-2間の距離は、シリンダーIV-1により変更可能であり、分離可能な材料ラックIの位置決めを実現した。前記バッフルIV-3に変位センサIV-10が取り付けられており、ホイールハブXIとバッフルIV-3の間の距離を検出し、分離可能な材料ラックIIの位置決めを支援するために使用される。
【0047】
さらに、
図15に示すように、昇降テーブルVには、昇降底板V-1、回転輪V-2、接続軸V-3、シリンダーV-4、コネクティングロッドV-5、接続ピンV-6、取り付けブラケットV-7、昇降天板V-8が含まれ、昇降底板V-1と昇降天板V-8との間には取り付けブラケットV-7で接続され、取り付けブラケットV-7はコネクティングロッドV-5、接続ピンで接続され、はさみ構造になっている。
【0048】
本実施例において、2組のはさみ構造が設置され、はさみ構造の底部の第一端は、昇降底板V-1に固定接続され、その底部の第二端には回転輪V-2が取り付けられ、はさみ構造の最上部の第一端には回転輪V-2が取り付けられ、最上部の第二端は、昇降天板V-8に固定接続された。2組のはさみ構造の底部にある回転輪V-2の間には、接続軸V-3によって接続され、接続軸V-3はシリンダーV-4に接続されており、シリンダーV-4の伸縮方向は接続軸V-3の軸線方向に垂直である。
【0049】
さらに、
図16に示すように、
図16の符号1は昇降底板V-1であり、ラックとして静止したままであり、
図16の符号2-7はコネクティングロッドV-5であり、ここで、
図16の符号4-7は、符号3と符号4の仮想制約と見なすことができ、符号9と符号10はすべて局所自由度である。計算後、昇降テーブルの局所自由度は1であり、一つの動力源シリンダーの推進の下で、次式により求められる明確な運動法則がある。
【0050】
【数1】
ここで、Fは機構自由度、nは部品数、PLは低対偶数、PHは高対偶数、pは仮想制約、P1は局所自由度である。
【0051】
さらに、
図17に示すように、マニピュレーターVIには、ブラケットVI-1、クランプ装置VI-2、Y軸移動装置VI-3が含まれ、ブラケットVI-1はホイールハブグラブマニピュレーターのフレームであり、Y軸移動装置VI-3はブラケットVI-1の最上部に取り付けられた。本実施例において、2つのクランプ装置VI-2があり、1層の材料ラックにある2つのホイールハブXIを一度につかんで配置できる。クランプ装置VI-2はスライドレールの下にスライド可能に接続され、スライドレールの間には、接続板を介して接続され、移動フレームを形成し、前記移動フレームはY軸移動装置VI-3に接続され、Y軸移動装置VI-3によって移動フレームを移動させるように駆動し、材料ラック挿入および抽出装置II-2の動作に影響を与えないようにする。
【0052】
さらに、クランプ装置VI-2は、スライドレールと線形対偶を形成し、線形対偶は動力機構に接続され、クランプ装置VI-2は動力機構を通ってスライドレールに沿って移動した。ここで、動力機構は既存の線形駆動モードを採用しているが、ここでは詳細はさらに説明しない。Y軸移動装置VI-3には、接続フレームVI-3-1、同期ベルト機構VI-3-2が含まれ、接続フレームVI-3-1は移動フレームに接続され、また、接続フレームVI-3-1は同期ベルト機構VI-3-2に接続されており、同期ベルト機構VI-3-2の作用により、接続フレームVI-3-1を介して移動フレームを駆動して、Y軸方向に沿って移動させることができる。
【0053】
図18及び
図19に示すように、クランプ装置VI-2にはスライドブロックVI-2-11とクランプ部が含まれ、前記スライドブロックVI-2-11は、移動フレームのスライドレールにスライド可能に接続され、クランプ部はスライドブロックVI-2-11の下に取り付けられた。本実施例において、クランプ部は複数のグラブVI-2-1を含み、安定したクランプのために、好ましくは3つのグラブVI-2-1が設置された。前記クランプ部には、取り付けプラットフォームVI-2-2、接続フレームVI-2-5、ブラケットVI-2-9、および接続フレームVI-2-5も含まれ、取り付けプラットフォームVI-2-2の円周方向には、グラブVI-2-1と同じ数のスライド溝が開けられ、グラブVI-2-1はスライド溝に沿って動くことができる。
【0054】
グラブVI-2-1は、コネクティングロッドVI-2-4の一端にヒンジ接続され、コネクティングロッドVI-2-4の他端は、接続フレームVI-2-7にヒンジ接続された。本実施例において、接続フレームVI-2-7はリング構造であり、3本のコネクティングロッドVI-2-4は、コネクティングフレームVI-2-7の円周方向に沿って均一に分布した。接続フレームVI-2-7は接続フレームVI-2-5を通過し、接続フレームVI-2-5は長方形のフレームである。前記接続フレームVI-2-5は、スライドレールVI-2-8を介してブラケットVI-2-9にスライド可能に接続され、スライドレールVI-2-8はZ方向に沿って設置され、ブラケットVI-2-9はスライドブロックVI-2-11の下に取り付けられ、スライドレールVI-2-8と線形対偶を形成した。
【0055】
ブラケットVI-2-9はシリンダーVI-2-10に接続され、シリンダーVI-2-10の作用により、ブラケットVI-2-9をスライドレールVI-2-8に沿って移動させることができる。そのうちの1つのグラブVI-2-1はシリンダーVI-2-15に接続され、シリンダーVI-2-15とコネクティングロッドVI-2-4の作用により、3つのグラブVI-2-1が同期して移動し、ホイールハブXIをクランプまたは解放した。
【0056】
本実施例における分離可能な材料ラックIの輸送プロセスは、
図20に示すように、まず、分離可能な材料ラックIを、フォークリフトで第1のローラーテーブルIIIに運搬し、第1のローラーテーブルIIIの変位センサIII-10は、分離可能な材料ラックIを感知し、変位センサIII-10はシステムにフィードバックを提供し、第1のローラーテーブルIIIのモータIII-9の電源がオンになり、始動し、チェーンIII-6によってローラーIII-2を回転させるように駆動し、分離可能な材料ラックIを第2のローラーテーブルIVに輸送した。第2のローラーテーブルIVの変位センサIV-10は、分離可能な材料ラックIを感知し、第2のローラーテーブルIVが始動し、モータIV-8が作動を開始し、チェーンIV-5を介して第2のローラーテーブルIVに取り付けられたローラーIII-2を移動させるように駆動し、分離可能な材料ラックIを駆動して前進し、バッフルIV-3に遭遇した後、変位センサIV-11は分離可能な材料ラックIを感知し、制御システムに情報を送信し、第2のローラーテーブルIVのモータIV-8が停止し、両側のシリンダーIV-1が換気され、位置決め板IV-2を押して、分離可能な材料ラックIに対して位置決めして、第2のローラーテーブルIVで安定させ、シリンダーIV-1の電磁誘導シリンダーロッドの移動位置から、分離可能材料ラックIの第2のローラーテーブルIVにおける位置を計算し、次のステップの分割に準備をした。
【0057】
分離可能な材料ラックIの供給ローラーテーブルに近い端は、材料ラック分離装置IIの作業の「開始端」であり、マニピュレーターVIに近い端は、材料ラック分離装置IIの作業の「終了端」である。材料ラック分離装置IIの2層作業装置において、上層の作業部品は「作業部品1」、下層の作業部品は「作業部品2」である。
【0058】
具体的には、分離可能な材料ラックIの分割工程は以下のとおりである。分離可能な材料ラックIが第2のローラーテーブルIV上に位置決めされると、材料ラック分離装置IIが作動し始めた。モータII-4-1が始動し、「作業部品1」が「終了端」から「開始端」に移動し、「開始端」に達した後、モータII-4-1は作動を停止し、シリンダーII-10を換気し、材料ラック挿入および抽出装置II-2をX軸に押し込み、ベアリングアセンブリII-2-1は「積み重ね材料ラック1」と接触しており、ベアリングアセンブリII-2-1の位置決め平面は「積み重ね材料ラック1」を位置決めし、位置決め後、モータII-2-16が始動し、ベアリングアセンブリII-2-1を持ち上げ、ベアリングアセンブリII-2-1のベアリング平面は「積み重ね材料ラック1」と接触しており、「積み重ね材料ラック1」を持ち上げて分離可能な材料ラックIから分離した。
【0059】
ベアリングアセンブリII-2-1が一定の高さまで持ち上げられ、モータII-2-16が停止し、モータII-4-1が始動し、「作業部品1」を「終了端」に輸送し、終了端にある昇降テーブルVを持ち上げ、その上に取り付けられた第2のローラーテーブルIVを5つの積み重ね材料ラックの高さまで持ち上げて停止し、モータII-2-16を逆転して、ベアリングアセンブリII-2-1を下げ、「積み重ね材料ラック1」が第2のローラーテーブルIVに落ち、シリンダーII-10が排気し、上層材料ラック挿入および抽出装置II-2が撤回された。昇降テーブルVが初期位置まで下降し、第2のローラーテーブルIVが「積み重ね材料ラック1」を位置決めした後、マニピュレーターVIは「積み重ね材料ラック1」の2つのホイールハブを同時につかみ、ホイールハブを第4のローラーテーブルVIIに配置し、ホイールハブを機械加工部分に供給した。
【0060】
ホイールハブが取り外された後、「終了端」にある第2のローラーテーブルIVおよび第3のローラーテーブルVIIIは起動して「積み重ね材料ラック1」を他の方向から離して輸送した。「作業部品1」は「終了端」から「開始端」に移動するとき、「作業部品2」は「終了端」に留まり、「作業部品1」が「積み重ね材料ラック1」の分割を終えると、「終了端」に移動し、「作業部品2」が上記の「作業部品1」の作業モードのように起動し、「積み重ね材料ラック2」を分割し、終了端まで移動し、終了端にある昇降テーブルVを持ち上げ、その上に取り付けられた第2のローラーテーブルIVを4つの積み重ね材料ラックの高さまで持ち上げて停止し、モータII-2-16を逆転して、ベアリングアセンブリII-2-1を下げ、「積み重ね材料ラック1」が第2のローラーテーブルIVに落ち、シリンダーII-10が排気し、上層材料ラック挿入および抽出装置II-2が撤回された。
【0061】
マニピュレーターVIによってホイールハブをつかみ取り、ホイールハブを第4のローラーテーブルVIIに配置し、ホイールハブを機械加工部分に供給した。第2のローラーテーブルIVと第3のローラーテーブルVIIIは「積み重ね材料ラック2」を運搬した。「作業部品1」と「作業部品2」に対して上記のステップを繰り返し、「開始端」の昇降テーブルIVは、分離可能な材料ラックIにおいて最上部の2つの層である第1層と第2層が分割された後、昇降テーブルIVが2つの層の高さを持ち上げ、第3層と第4層が分割された後、昇降テーブルは2層の高さを再び上げ、第5層と第6層が分割された後、昇降テーブルIVは初期位置に下降し、後方から輸送され続ける分離可能な材料ラックIを待つ。材料ラック分離装置II、第1のローラーテーブルIII、第2のローラーテーブルIV、昇降テーブルV、マニピュレーターVI、第3のローラーテーブルVIII、第4のローラーテーブルVIIは、上記の作業を繰り返して、供給プロセス全体を完了した。1つの分離可能な材料ラックIによってロードされた合計12個のホイールハブが1回の供給プロセスで完了した。
【0062】
上記の説明は、本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願を限定することを意図するものではない。当業者にとって、この出願の様々な修正および変形が可能である。本出願の精神と原則の範囲内で行われた任意の変更、同等の置換、改善などは、本出願の保護範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0063】
I、分離可能な材料ラック
II、材料ラック分離装置
III、第1のローラーテーブル
IV、第2のローラーテーブル
V、昇降テーブル
VI、マニピュレーター
VII、第4のローラーテーブル
XI、ホイールハブ
VIII、第3のローラーテーブル
I-1、材料ラック挿入および抽出底板
I-1-1、フォークリフト挿入および抽出溝
I-1-2、分離装置用の挿入および抽出溝
I-1-4、積み重ねラック取付溝
I-2、材料ラック積み重ね底板
I-2-1、第1の取付溝
I-2-2、分離装置用の挿入および抽出溝
I-4、ホイールハブ位置決め板
I-4-2、位置決め軸
I-5、積み重ねラック
I-5-1、ねじ穴
I-7、サポート内側フレーム
I-8、サポート外側フレーム
I-9、ボールローラー
II-1、材料ラック分離支持脚
II-2、材料ラック挿入および抽出装置
II-2-1、ベアリングアセンブリ
II-2-3、クローラー
II-2-10、クローラーギア
II-2-13、取付板
II-2-14、レール溝
II-2-16、モータ
II-2-17、モータ取り付けブラケット
II-2-20、チェーン
II-2-21、スプロケット
II-2-22、クローラー同期部品
II-2-23、クローラー同期部品
II-2-33、クローラー
II-3、同期ベルト同期装置
II-4、材料ラックY軸動力装置
II-4-1、モータ
II-4-2、カップリング
II-4-3、モータ取り付けブラケット
II-4-4、同期ベルト
II-4-5、駆動装置フレーム
II-4-6、従動輪
II-5、Y軸移動レール溝
II-6、天板
II-7、三角接続部材
II-8、フレーム天板
II-9、レール
II-10、シリンダー
III-1、ローラーテーブル脚
III-2、ローラー
III-3、取付板
III-3-1、取付穴
III-3-2、面
III-3-3、ねじ穴
III-4、底板
III-6、チェーン
III-8、モータ取付座
III-9、モータ
III-10、変位センサ
IV-1、シリンダー
IV-2、位置決め板
IV-3、バッフル
IV-4、底板
IV-5、チェーン
IV-6、取付板
IV-7、モータベース
IV-8、モータ
IV-10、変位センサ
IV-11、変位センサ
V-1、昇降底板
V-2、回転輪
V-3、接続軸
V-4、シリンダー
V-5、コネクティングロッド
V-6、接続ピン
V-7、取り付けブラケット
V-8、昇降天板
VI-1、ブラケット
VI-2、クランプ装置
VI-2-1、グラブ
VI-2-2、取り付けプラットフォーム
VI-2-4、コネクティングロッド
VI-2-5、接続フレーム
VI-2-7、接続フレーム
VI-2-8、スライドレール
VI-2-9、ブラケット
VI-2-10、シリンダー
VI-2-11、スライドブロック
VI-2-15、シリンダー
VI-3、Y軸移動装置
VI-3-1、接続フレーム
VI-3-2、同期ベルト機構