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特開2023-160232現存するインフラを生かした短期で発電が可能な次世代モジュールユニットの小型原子力発電と地下への敷設
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160232
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】現存するインフラを生かした短期で発電が可能な次世代モジュールユニットの小型原子力発電と地下への敷設
(51)【国際特許分類】
   G21C 13/00 20060101AFI20231026BHJP
   G21C 1/00 20180101ALI20231026BHJP
【FI】
G21C13/00 750
G21C1/00 210
G21C1/00 220
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022070432
(22)【出願日】2022-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】501451521
【氏名又は名称】松山 太
(72)【発明者】
【氏名】松山 太
(72)【発明者】
【氏名】デュモン デラクルーズ エリノア
(57)【要約】      (修正有)
【課題】攻撃に強く、安全で、放射能のコントロールがされ、廃棄物や住民への安全が確保され、ローコストで短期に起動できる次世代小型原子炉をプラモデルを組み立てるようなユニットで工場生産されるプロジェクトを官民一体でスタートさせることである。
【解決手段】本発明のは解決手段は、以下の課題を解決するプロジェクトチームを立ち上げることから始まる。それが上記の課題解決となる。
1.ユニットタイプ小型モジュール原子炉SMRの開発
2.水力発電所湖底、鉱山跡における大深度地下原子力発電のテスト設置
3.原子力発電廃棄と放射能測定のシステム化
4.トータルコスト計算と他の電力とのコスト比較
5.冷却使用の放射能汚染が無いかのモニタリング
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
小型原子力発電に関係する殆どのモジュールがプレハブ住宅のように工場で製造され、それらがプラモデルのように簡単な設計図だけで現地において組み立て可能な小型原子炉と小型原子力発電ユニット一式
【請求項2】
当該発明のユニットが、湖底、用水池、沼地や、鉱山や廃鉱の10メートルから500メートルの地中または海中に設置されAIやロボットで稼働やメンテナンスをコントロールされる二重、三重の合成安全に守られた地下又は水中又は海中で発電する小型原子力発電ユニット
【請求項3】
水力発電のダム湖底や、湖沼の湖底、海底、鉱山の中に地中深く沈められるかもしくは埋められ天災、地震、津波、台風、火災、ミサイル攻撃などのからの、安全性が補強された地中の小型原子炉と小型原子力発電ユニット一式もしくは大型地下原子力発電所
【請求項4】
設置とメンテナンス、住民対策などのイニシャルとランニングの経費削減と工期の短縮が可能な、水力発電や鉱山の送電線、トロッコ線路、エレベーター、アクセス道路を共用利用が可能な山岳地帯や平野地域に設置される小型原子力発電ユニット一式もしくは大型地中原子力発電所
【請求項5】
内陸部の10メートルから600メートルの地中に設置され原子炉冷却水として、湖沼、河川、ダムの貯水などの淡水を用いる小型原子力発電ユニット一式もしくは大型地中原子力発電所
【請求項6】
原子力発電からでる放射性廃棄物を数十年から数百年以上大深度地中に費用をかけずにそのまま保管容器に保管可能な地中原子力発電設備と、それを移動操作可能なロボットと移動機器
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、突発的であるにせよ直近のロシアのウクライナ侵攻による化石燃料の輸入制限や国際価格の高騰、CN(カーボンニュートラル)やSDG’s、日本では円安による物価高などエネルギーなどの諸課題を、一挙に解決する大深度小型原子炉と原子力発電とその立地に関するものである。
本発明の要点:1は、発電の中心となる小型モジュール原子炉を始めとして、 すべて工場で一括製造される点である。モジュールは、「圧力容器」「蒸気発生器」「加圧器」「格納容器」をふくむ一体型パッケージであり、あたかもプラモデルのように、現地では「組み立てるだけ」である。これらは「水中、地中、小型で高性能」のトリプル合成安全を実現する。
本発明の要点:2は、原子炉を大深度地下に設置することである。本発明の要点2は、すでに送電や機器輸送道路インフラの完備したポイントでの敷設利用であり、設置費用の軽減と工期短縮を図る。
本発明の立地例として、水力発電ダムの湖底や、鉱山、坑道、廃鉱、湖沼などを利用する。本発明は、原子力発電の長年の課題として、冷却水、放射能漏れ、天災、地震、津波、ミサイル攻撃、火災など不測の事故にも対応できるものである。
【0002】
つまり本発明はプレハブ住宅のように、主要機器を事前に工場で製造してから現地で据え付ける小型モジュール炉 SMR(Small Modular Reactor)を大深度地下または湖(大地、海)の底深く設置しAIとロボットで稼働コントロール・燃料補給・放射性廃棄物メンテナンスの自動で行うというものである。
本発明の要点「地中に埋設設置」する主たる利点は、1.放射能からの遮断、2.放射性廃棄物がそのまま大深度保管、3.送電線や道路など既存インフラの利用、4.不測の事故、天災、他国からの攻撃など不測の事態からエネルギー源を守る、5.ローコスト電力の実現などである。
【0003】
本発明では20世紀の休眠インフラを、1.水力発電所、2.炭鉱と炭鉱跡、3.湖沼と水利、4.河川と治水と考えこれらを次世代発電に生かせると考える。
本発明のインフラ遺産とは、日本においては江戸時代に遡る産業と戦後日本の復興を象徴する水力発電所、炭鉱、地下鉄、地下街などを指す。
本発明は、1900年代から作られ今も稼働中の全国に点在する2494基の水力発電所の「湖底または近接した場所への小型モジュール原子炉 SMR設置」の関するものである。
本発明の立地は、約2500箇所から小型原子炉設置の好適地を選ぶことができる。本発明の「水力発電の湖底立地や発電同士のコラボ」は未だ報告がない発明である。
【0004】
本発明の、立地である水力発電所の湖底は、小型モジュール原子炉 SMR(Small Modular Reactor)/1モジュールの出力は6万kW(5億2560万KWh)、通常の「加圧水型」原子炉の1/20の発電量があり安全な設置場所として最適である。以下に2494箇所の水力発電所とのコラボが発明であり画期的かを以下に示す。
1.水力発電所には常に原子炉冷却用の水がある。(利点1)
2.水力発電所(ダム型)の貯水は抜くことができる。小型原子炉建設工事中は流入する水をパイプラインで迂回させ乾いた地面の地下への工事と発電ユニットの埋設が可能である。(利点2)
3.水を一定期間抜いて湖底地面の地下深く小型モジュール炉 SMR(Small Modular Reactor)を埋設しその後に水を張れば、小型原子炉冷却は安心で、冷却用循環水は放射能には汚染せず下流の飲料水利用にも安心である。同時に湖底の地下位置するため外敵からの攻撃に対する防御性も高い。(利点3)
4.発電全体の管理棟はAIとロボットでコントロールされ近隣地に設置する。万一想像を超えた災害や攻撃があり放射能漏れが懸念された場合でも、そのままコンクリートで埋めることができる。(利点4)
5.放射性廃棄物の処理も簡単で安全である。なぜなら、先ず常に水中にありしかも地下深くに保存されているため被爆の心配がない。(利点5)
6.水力発電所は山奥であっても建設時に作った道路ありそのまま直ぐに使用でき費用節減と時間短縮につながる。(利点6)
7.水力発電所はすでに送電線・変電設備を持っておりそなまま直ぐに使用できる。(利点7)
8.緊急電力が必要な場合も水力発電と原子力発電を融通し合うことができる。例えば電力需要の少ない夜間には原子力で得られた電気で下に溜めた水をポンプアップし揚水し昼間の発電に利用できる。(利点8)
9.小型モジュール原子炉はプラモデルのようにパーツごとに分けられている。1モジュールは、「圧力容器」「蒸気発生器」「加圧器」「格納容器」をふくむ一体型パッケージであり、ウラン燃料棒交換などは放射能を遮断したパッケージごとロボットを用いて交換される。福島原発事故で「冷却水」の重要性は公知であり「ダムの大深度湖底への小型モジュール炉 設置」は住民理解だ得られやすい。福島原発の水素爆発などの模様も繰り返し放送されており、一定の住民理解は得られるだろうが、ダム堤防決壊の安全シミュレーションも用意するべきであろう。
【0005】
次の本発明の要旨「立地」は、小型原子炉を、黄金の国「ジパング」に象徴される江戸時代から採掘されてきた全国2000カ所以上の「鉱山」と「鉱山跡」で大深度地中に設置し初期費用をかけずに安全な原子力発電所を設置することである。
例えば日本には地中原発の好適地と考える、約2000にも上る鉱山と鉱山跡がある。鉱山のない都道府県はなく大深度地下への小型原子炉設置場所の選択容易であり、それは下記0009にある原子力発電への懸念材料を解決する。
1. 鉱山には坑道がある。坑道は通常地下深くあるいは山中深く掘り下げられている。つまりすでに「道」や「エレベーター」や「トロッコ線路」がつけられている。小型原子炉ユニット設置のために新たな費用が掛からないだけでなく工期の大幅な短縮が見込める。
2. 露天掘りの場合は「開削工法」(構造物を埋めたり、建造した後に土砂やコンクリートで埋め戻す方法)でも同様に小型原子炉または大型原子炉を埋めて大深度原子炉・原子力発電所とする。
3. この工法は地下鉄、地下街を建造した方法が生かされる。大深度地下原発の利点は基本的には「水力発電の湖底」と同じであるが、冷却水の調達は「湖沼」「河川」の近接立地を勘案しなければならない。
4. ちなみに日本における湖沼は226箇所、河川は126の大きな河川がある。また最近では冷凍温度の低い塩化ナトリウム水溶液が用いられ小型原子炉の冷却には必ずしも冷却水が必要でない研究も進んでいる。
【0006】
本発明の三番目の要旨は、20世紀の休眠インフラを生かし最短で発電可能なモジュール式の小型原子力発電と湖沼、用水池、ため池、沼への小型原子炉ユニットの設置である。例えば日本には226の大きな湖沼があり常に冷却に使用できる水を湛えている、と同時に外敵からの攻撃から守ることができる。河川内にに施設は困難であるが、海中もしくは湖沼ならば可能である。その場合、工法としては海中トンネルを通したのと同様、改定を掘削しユニットを沈めそれを延伸し地上部とつなぐという方法である。これも本発明の大深度地下原発の一種である。
【0007】
本発明の主役「小型モジュール炉 SMR」(Small Modular Reactor)の一例として以下のようなものが考えられる。リストアイコン 1モジュールの出力は6万kW、通常の「加圧水型」原子炉の1/20程度で、リストアイコン 最大12個のモジュールを大きなプールの中に設置する。
リストアイコン 1モジュールは、「圧力容器」「蒸気発生器」「加圧器」「格納容器」をふくむ一体型パッケージで、大型の冷却水ポンプや大口径配管が不要である。リストアイコン 各モジュールは、それぞれ独立したタービン発電機と復水器に接続し、リストアイコン 小型化と一体化を図ることにより、大規模な冷却材喪失事故のリスクを回避できる。
【0008】
今般、突発的であるにせよロシアのウクライナ侵攻により世界のエネルギー政策は一変した。同時にCN(カーボンニュートラル)SDG‘sも配慮しなければならないという時代がきた。
本発明の超深度原子力発電は、上記二つの問題に正面から向き合い解決するものである。この政治的、経済的背景をもって原子力発電の小型化は研究が進んでいる。代表的なもののひとつが、「小型モジュール炉」である。SMR(Small Modular Reactor)とも呼ばれ、世界各国で開発が進められている。その特徴をキーワードであらわすとすれば、「小型」「モジュール」「多目的」の3つである。原子炉を「小型」にすると、大型の原子炉よりも冷えやすくなる。技術的に言えば、小型炉は体積の割に大きな表面積をもっているために起こる現象である。この特性を突きつめていくと、原子炉に水をポンプで入れて冷やさなくても自然に冷えてくれる、といったことも可能になる。
【背景技術】
【0009】
いくら安全と言っても、現にチェルノブイリ、スリーマイル島、福島原発の事故をTVなどで見た人々には、「目に見えない放射能や被爆」への恐怖やアレルギーは簡単にはなくならないだろう。
同時に脱二酸化炭素、CN(カーボンニュートラル)、SDG’s も待ったなしの解決すべき課題である。また話題のEV(電気自動車)も普及すればするほど燃料である電気エネルギーの重要性は増えることはあっても減ることはないだろう。
上記の懸念により本発明の要点「地中に埋設設置」する利点は、1.放射能からの遮断、2.放射性廃棄物がそのまま大深度保管、3.送電線や道路など既存インフラの利用、4.不測の事故、天災、他国からの攻撃など不測の事態からエネルギー源を守る、5.ローコスト電力の実現などである。
今後のエネルギーの課題は、1)ローコスト、2)脱酸素、3)脱ロシア(化石燃料依存を減らす)、4)安全(天災のみならず戦争も想定)、5)安定供給、6)時短(着工から送電までが早い/ユニット化)、7)従来インフラの共用であろう。
【0010】
これが実現すれば、安全性が高まるうえに、原子炉全体を簡単な構造にすることができ、メンテナンスもしやすくなる。その結果、コストの削減ができ、経済性も向上する可能性が見えてくる。本発明は、まさにこれを実現するものである。原子炉の小型化、冷却への万全の備え、他の電力とのコスト競争も勘案されている。
今般、突発的であるにせよロシアのウクライナ侵攻は、西側社会に化石エネルギーの輸入制限、輸入禁止、代替供給国探し、代替エネルギーへの変換などへの対応を否応なくもたらした。石炭、石油、特に大きいエネルギー原料はLNG(液化天然ガス)である。特にEU諸国はロシアからのLNGパイプライン設備を諦め当面は一定の輸入を行うものの中長期的には禁輸の政策に舵を切らざるを得なくなった。エネルギー問題は世界中で喫緊の課題として、またSDG’s やCN(カーボンニュートラル)も相まって化石燃料からの脱局は世界的な課題となっている。
【0011】
自国の石炭発電所の再開、廃炉が決定していた原子力発電所の継続、それだけではなく新たな原子力発電所の建設もドイツ、イギリスを始めとして次々と発表された。原子力発電の二酸化炭素ゼロという点が見直された格好である。本発明の超深度原子力発電は新たな原子力発電所設置に大きなメリットをもたらすことに疑いはない。
今般、突発的であるにせよロシアのウクライナ侵攻でも実行されたように、原子力発電所は最初の攻撃対象になりやすい。核爆発の脅威、電力のコントロール、地域への多大で長期にわたる影響を考えれば最初の攻撃対象になるのは当然であろう。今後の原子力発電は、今までの内在的リスクのみならず、外敵からの防御も無視できないのである。
【0012】
これまで、原子力発電所の建設は、ひとつひとつが1点ものとして現地で建設されており、そのため工期が長くなりがちであった。また、品質保証のために何重もの確認・認可試験を経てつくられてきた。しかし、プラモデルを組み立てるような「モジュール建築」の手法を最大限取り入れようというアイデアが生まれて状況は変わりつつある。規制、「型式認証」という方法で設計認可を取得しておき、全体を一括で「工場生産+組み立て+輸送+設置」するという手法である。まさにプレハブ住宅そのものであり、本発明もこうした、「手法/小型モジュール工法の原子炉」は根幹をなす一つである。
この場合、まず先に、輸送できるサイズ(米国なら鉄道や高速道路、欧州なら内陸運河)まで「小型化」し、それから原子炉の出力を決めるという流れになるであろう。
【0013】
一方原発といえば、心理的にも抵抗はキツイ。地域住民の感情、反対運動、放射能漏れ、絶え間なく大量の冷却水の必要問題、また万一の事故のことを考え沿岸部に立地することが多く、攻撃対象になりやすさの一因でもある。本発明の超深度原子力発電所は、安全防御、放射能廃棄物、冷却水、原子炉等の対応方法を発明並びに具体的な提案をするものである。
【0014】
多くの場合、原子力発電と原子力発電所の問題点、心配な点、克服されるべき点は以下に集約されるだろう。
1. 事故に対する安全性(地震、津波、天地災害、台風、爆発、メルトダウン、外部からの攻撃目標化、海洋汚染、水質汚染、土壌汚染、大気汚染、被爆など)
2. 放射能汚染(環境問題、食料、風評被害、海洋投棄、作物、家畜など)稼働年数(40年、50年とも言われているがその後の廃炉はどうなるのか。
3. 放射性廃棄物(トリチウム、ヨウ素131/7日、セシウム134/88日、セシウム137/99日、ストロンチウム90/18年、プルトニウム229/20年・・・実効半減期)
4. 放射能減衰期間の長さ(トリチウム、ヨウ素131/8日、セシウム134/2年、セシウム137/30年、ストロンチウム90/29年、プルトニウム229/24000年・・・物理的半減期)
5. 放射性廃棄物の処理方法(処理後密封し地下300メートル、地震や地殻変動)
6. 冷却水(大量の水がなければ福島原発にように爆発を起こす)
7. 立地(近隣住民・地方自治体など多くの利害関係者の合意・同意を取り付けなくてはならない)
8. ウラン調達(輸入手続き、輸送、保管など)
9. インフラその1:建築、機械、機材、原子炉、発電機、構造物、建物、パイプライン、倉庫
10.インフラその2:原子炉建屋、タービン建屋、廃棄物建屋、各種サービス建屋、コントロール室建屋など
【0015】
上記のどの部分に間違いがあっても大きな問題が起きる可能性がある。大きな問題とは、人命にかかわる問題であり太陽光発電や、風力発電とは危険度の点で大きく異なる。つまり原子力発電の問題は全て1.「危険の除去」、2.「危険度を限りなく低くすること」、3.「安定的稼働」に集約される。同時に最高の効率を持つ文明の大発見「原子力発電」を上手に動かし続けなくてはならない。本発明の要点は上記3点を実現するためのものである。
【0016】
本発明の要点は、上記の諸問題を一挙に解決するためにと言うものである。
本発明は以下の10課題について具体的に説明し、「発明性の証明」とする。
1.なぜ「大深度原子力発電」が求められるか?(新規・進歩の優れた点)
2.立地の経済性は?(原子力発電は建設に巨額を要する)
3.メンテナンスの優位性は?(AIとロボット利用)
4.SDG‘s、CN(カーボンニュートラル)、利権団体、住民対策、環境対策など周辺と環境への配慮は?(従来との比較/風評/放射能漏れ/CO2)
5.冷却水対策は?(24時間大量の冷却水を必要とし絶対に欠かせない)
6.放射性廃棄物と廃炉作業工程は?(地下300メートルにガラスで固め保存容器で埋設)
7.建築物配置の利点は?(原子炉建屋、タービン建屋、廃棄物建屋、各種サービス建屋、コントロール室建屋など)
8.機材と業者は?(国際特許で国内産業の再隆盛)
9.天災や外国からの攻撃への対応は?(地震、津波、台風、ミサイル攻撃など)
10.発電量、安定供給、送電は?(コストパフォーマンス計算として事故リスク対応費用、政策経費、CO2対策費用、燃料費、運転維持費、資本費)
【0017】
本発明の「超深度原子力発電」とは、原子炉を地下30メートル程度から300メートル程度に設置される大深度地下発電所を指す。地球の外殻は約30キロメートルであり、今までの最深度ボーリングはロシアの12キロメートルが記録されている。また地震の発生は地下70キロメートル程度は一般的でそれに比較すれば「超深度とか大深度」とは言えないかもしれない。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】出願 2012-208492 (2012/09/21) 公開 2014-062830 (2014/04/10) 国際特許分類(IPC): G21C7/30 FI: G21C7/30
【特許文献2】出願 2013-104170 (2013/05/16) 公開 2014-224764 (2014/12/04) 国際特許分類(IPC): G21C7/28 FI: G21C7/28
【特許文献3】出願 JP2012008124 (2012/12/19) 公開 WO2013094196 (2013/06/27) 国際特許分類(IPC): G21C1/02 G21C3/60 G21C7/28 G21D1/00 G21D5/14 FI: G21C1/02 A G21C3/60 G21C7/28 G21D1/00 Q G21D5/14
【特許文献4】出願 2016-019801 (2016/02/04) 公開 2016-145828 (2016/08/12) 国際特許分類(IPC): G21D5/02 F01K9/02 F01D25/24 F01K9/00 F01D25/26 FI: G21D5/02 F01K9/02 F01D25/24 K F01K9/00 B F01D25/26 Z
【特許文献5】出願 2012-237886 (2012/10/29) 公開 2014-089067 (2014/05/15) 国際特許分類(IPC): G21C7/28 G21C9/02 FI: G21C7/28 G21C9/02 Z
【特許文献6】出願 2015-509007 (2013/04/11) 公開 2015-519552 (2015/07/09) 国際特許分類(IPC): G21C1/08 G21C13/00 G21C13/028 G21C17/02 FI: G21C1/08 G21C13/00 A G21C13/02 F G21C17/02 E
【特許文献7】出願 2009-299507 (2009/12/21) 公開 2011-128129 (2011/06/30) 国際特許分類(IPC): G21C1/00 G21C13/00 G21C17/003 G21F9/30 FI: G21C1/00 A G21C13/00 D G21C17/00 E G21F9/30 535A
【特許文献8】出願 2016-507542 (2014/03/07) 公開 2016-514847 (2016/05/23) 国際特許分類(IPC): G21C17/10 FI: G21C17/10 Y
【特許文献9】出願 2007-138419 (2007/04/24) 公開 2008-268163 (2008/11/06) 国際特許分類(IPC): G21C1/00 FI: G21C1/00 C
【特許文献10】出願 2013-531614 (2011/09/08) 公開 2014-510897 (2014/05/01) 国際特許分類(IPC): G21C1/32 G21C1/08 G21D1/00 FI: G21C1/32 G21C1/08 G21D1/00 S
【特許文献11】出願 2007-187505 (2007/07/18) 公開 2009-024368 (2009/02/05) 国際特許分類(IPC): E21D9/04 E21D9/00 E21D13/02 G21F1/02 G21F9/34 G21F9/36
【非特許文献1】1&#12316;20 件目 / 全 655 件電中研・東芝が共同開発 小型原子炉で米国に逆上陸 分散電源時代を小型原子炉て拓く 資料名: 月刊エネルギー (エネルギー)巻: 38 号: 4 ページ: 8-9 発行年: 2005年04月01日
【非特許文献2】小型原子炉の魅力と開発動向 総論 小型原子炉の魅力クリップ著者 (1件): 鳥井弘之 (日本経済新聞)資料名: 電気評論 (Electrical Review)巻: 86 号: 6 ページ: 11-15 発行年: 2001年06月10日
【非特許文献3】中小型原子炉展開の経緯と将来 中小型原子炉から次世代炉・将来炉へDevelopmental proceses and future of small-to-medium-sized nuclear reactors. From small-to-medium-sized nuclear reactors to those of the future.
【非特許文献4】最大出力自然循環における統合モジュラー小型原子炉操作の熱水力学的実験的検証Thermo-hydraulic experimental validation of an integrated modular small reactor operating in full power natural circulation
【非特許文献5】熱供給用超小型原子炉に関する研究 (11) 大深度地下空洞の動的安定性に関する検討
【非特許文献6】21世紀は東京のビル地下にも... 究極安全の小型原子炉時代 消費地立地型小型軽水炉「PSRD」 大深度地下や洋上バージなど利用
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明は、プラモデルを組み立てるような容易さで組み立てられ、発電する小型モジュール炉 SMR/Small Modular Reactor/(圧力容器、蒸気発生器、加圧器、格納容器をふくむ一体型パッケージ)を、如何なる場合でも安全な水力発電の底や鉱山跡の大深度地下に埋め込み設置経費削減、最安の発電コスト、完成までの時間短縮、CN(カーボンニュートラル)、SDG’s、脱ロシアを解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
以下の課題を、チームごとに外注も含めて同時進行で解決していく。
1) 小型モジュール炉 SMR(Small Modular Reactor)の完成。
2) 大深度設置のテスト
3) モジュールユニットの量産化
4) 水力ダム湖底の30~100メートルのテスト採掘
5) 鉱山跡で小型モジュール原子炉を埋め込める場所の選定
6) 開削工法の可能性
7) 設置、発電、送電、ランニングコスト、放射能、飲料水への影響検証
8) 発電コスト
9) AI、ロボット、燃料棒交換、放射性廃棄物取り出し埋設
10) 住民、利害関係者との話し合い
【発明の効果】
【0021】
世界で開発競争が激化している小型原子炉、小型原子力発電の分野で日本がリードできる。原発と言えば、中国、ロシア、フランス、アメリカであるがこの数百兆円市場に割り込めるのが本発明の大深度水中小型原子炉による原子力発電である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】二酸化炭素を排出しない発電に必要な使用面積の比較原子力発電が太陽光発電、風力発電にくらべ地面の効率としては勝っている
図2】発電コストの比較でも原子力発電は勝っている
図3】ウランの核分裂のイメージ図
図4】原子力発電のメカニズム
図5】福島原発の放射能の減衰想定図
図6】小型モジュール炉 ユニットのプレハブ住宅のような工業化イメージ図
図7】日本で研究が進む地中大深度小型モジュール炉 SMR(Small Modular Reactor)
図8】水力発電所、この水を一旦抜いて小型原子炉を埋設する。飲料水になるため常に計測値を公表しなければならない
図9】全国に水力発電所は約2500箇所もある。好適地は必ず見つかる。
図10】水力発電所2500箇所や鉱山2000箇所には送電や道路のインフラがすでに備わっている。
図11】放射性廃棄物はカラスで固め保存容器で地下300メートルに埋められる
図12】大きな露天掘り鉱山跡。この場合は開削工法で原子炉部分を埋めて固めるだけである。天災、地震、津波、ミサイル攻撃から守るためのアイデアである。
図13】日本国内の露天掘り鉱山跡である。建材としての石材採掘場も多数ある
図14】地下坑道のあと。トロッコ線路などのインフラがあり本発明の実施が早い
図15】東京地下鉄の深度
図16】開削工法の現場。掘ってから埋め戻す。
図17】深く、遠く、奥底に掘り進んだ坑道図。エレベータ―もあり小型原子炉の埋設に適している。これなら大型の冷却水ポンプや大口径配管が不要である。
図18】日本の原発は、格好のミサイルの標的になりやすく安全上大きな危険を孕む。更にすべて大量の冷却水(海水)を得るため海岸に立地してきた。津波に弱く今後は考え直さなければならない。
図19】海外の内陸部に立地した原子力発電所
図20】開削工法を始めとした地下の建設や埋設などの代表的な工法
図21】日本の湖沼の一例その1
図22】日本の湖沼の一例その2
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明を実施するための形態とは、大型の冷却水ポンプや大口径配管が不要もしくは外部配管循環型で放射能漏れの心配の無い小型原子炉を地上や沿岸部への立地に比べはるかに安全で、しかも原子力発電廃棄物の管理も容易な大深度地中で稼働させようとするものである。
【実施例0024】
本発明を実施するための実施例は、小型原子炉ユニットを水力発電所のダム湖底の地下に設置しAIとロボットで稼働とメンテナンスをコントロールする。小型原子炉ユニットは一旦稼働すれば安定的に発電するのでマニュアル的な作業で数十年間の発電が可能である。
本発明の要点「地中に埋設設置」する利点は、1.放射能からの遮断、2.放射性廃棄物がそのまま大深度保管、3.送電線や道路など既存インフラの利用、4.不測の事故、天災、他国からの攻撃など不測の事態からエネルギー源を守る、5.ローコスト電力の実現などである。
【実施例0025】
本発明を実施するための実施例は、小型原子炉その他小型モジュール炉(SMR=スモール・モジュラー・リアクター)の全てをプラモデルのように簡単に組み立てられるような技術を工場でプレハブ住宅のように製造することである。同時に個々の部品と建屋構造のハードとソフト技術の開発が重要である。
【実施例0026】
本発明を実施するための実施例は、水中、地中、小型高性能のトリプル合成安全を実現するものとして実際に地中で稼働させることである。しかもコスト比較でも優位であり常に危険を想定しなければならない脱二酸化炭素の原子力発電には環境配慮が欠かせない。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明の産業上の利用可能性は、世界初の本発明アイデアを基本にした技術を用いて住宅産業や機械産業、電力事業など産業界の広い裾野まで活性化することである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【手続補正書】
【提出日】2022-04-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明の請求項1は、小型原子力発電に必要な殆どのモジュールをプレハブ住宅のパーツのように工場で製造し、それらがプラモデルのように簡単な設計図だけで、ダム湖の湖底地下、湖沼の湖底地下、海の海底地下、鉱山や廃鉱の地中など地表から地中40メートルから400メートル以上の大深度地中に埋設し稼働させるられるように設計し製造された小型原子炉と小型原子力発電ユニット一式
【請求項2】
請求項1で示された地中に設置された装置で、カメラ、AI、ロボットで遠隔コントロールし、燃料補給や放射能廃棄物のメンテナンス、保守点検までも自動コントロールされる多重の合成安全で駆動と安全を守る小型原子炉発電コントロールユニット
【請求項3】
水力発電のダム湖底や、湖沼の湖底、灌漑用のため池、海底、鉱山や廃鉱の地表または湖底から40メートルから400メートル以上の地中深く埋設稼働させ、地震、津波、台風などの各種天災や火災、ミサイル攻撃など事故から小型原子炉が安全性が守られる堅牢な地下建物と小型原子炉と小型原子力発電ユニット一式もしくは大型地下原子力発電所に通じる点検、メンテナンス、補給用の地下通路とエレベーター
【請求項4】
既存インフラとしての送電線、トロッコ線路、エレベーター、アクセス道路を共用利用が可能な設置並びに設置後のメンテナンス費用、住民対策費用など原子力発電所の開設のイニシャルコストとランニングコストの大幅な経費削減と工期短縮が可能な、ダム湖の湖底地下、湖沼の湖底地下、海の海底地下、鉱山や廃鉱の地中など地表から地中40メートルから400メートル以上の大深度地中という立地を利用した地中の小型原子力発電ユニット一式もしくは大型地中原子力発電所
【請求項5】
内陸部の地表から40メートルから400メートル以上の深い地中に設置され原子炉冷却水として、湖沼、用水池、海、ダムの貯水などの淡水・海水を用いる小型原子力発電ユニット一式と大型地中と海中の原子力発電所とそこに通じる地下と地表を結ぶ放射能漏れ遮断の通路の大深度発電装置
【請求項6】
原子力発電からでる放射性廃棄物を数十年から数百年以上大深度地中に費用をかけずに移動の手間と費用をかけずにそのまま保管容器に保管可能な内陸部の地表から40メートルから400メートル以上の深い地中に設置される原子力発電設備と、それを遠隔操作可能なロボットと移動のための輸送機器並びに3Dプリンターを用いた発電用小型原子炉並びに原子炉の高熱を利用して製造する水素製造装置一式と地下で製造された水素
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、突発的であるにせよ直近のロシアのウクライナ侵攻による化石燃料の輸入制限や国際価格の高騰、CN(カーボンニュートラル)やSDG’s、日本では円安による物価高などエネルギーなどの諸課題を、一挙に解決する大深度小型原子炉と原子力発電とその立地に関するものである。
本発明の要点:1は、発電の中心となる小型モジュール原子炉を始めとして、 すべて工場で一括製造される点である。モジュールは、「圧力容器」「蒸気発生器」「加圧器」「格納容器」をふくむ一体型パッケージであり、あたかもプラモデルのように、現地では「組み立てるだけ」である。これらは「水中、地中、小型で高性能」のトリプル合成安全を実現する。
本発明の要点:2は、原子炉を大深度地下に設置することである。本発明の要点2は、すでに送電や機器輸送道路インフラの完備したポイントでの敷設利用であり、設置費用の軽減と工期短縮を図る。
本発明の立地例として、水力発電ダムの湖底や、鉱山、坑道、廃鉱、湖沼などを利用する。本発明は、原子力発電の長年の課題として、冷却水、放射能漏れ、天災、地震、津波、ミサイル攻撃、火災など不測の事故にも対応できるものである。
【0002】
つまり本発明はプレハブ住宅のように、主要機器を事前に工場で製造してから現地で据え付ける小型モジュール炉 SMR(Small Modular Reactor)を大深度地下または湖(大地、海)の底深く設置しAIとロボットで稼働コントロール・燃料補給・放射性廃棄物メンテナンスの自動で行うというものである。
本発明の要点「地中に埋設設置」する主たる利点は、1.放射能からの遮断、2.放射性廃棄物がそのまま大深度保管、3.送電線や道路など既存インフラの利用、4.不測の事故、天災、他国からの攻撃など不測の事態からエネルギー源を守る、5.ローコスト電力の実現などである。
【0003】
本発明では20世紀の休眠インフラを、1.水力発電所、2.炭鉱と炭鉱跡、3.湖沼と水利、4.河川と治水と考えこれらを次世代発電に生かせると考える。
本発明のインフラ遺産とは、日本においては江戸時代に遡る産業と戦後日本の復興を象徴する水力発電所、炭鉱、地下鉄、地下街などを指す。
本発明は、1900年代から作られ今も稼働中の全国に点在する2494基の水力発電所の「湖底または近接した場所への小型モジュール原子炉 SMR設置」の関するものである。
本発明の立地は、約2500箇所から小型原子炉設置の好適地を選ぶことができる。本発明の「水力発電の湖底立地や発電同士のコラボ」は未だ報告がない発明である。
【0004】
本発明の、立地である水力発電所の湖底は、小型モジュール原子炉 SMR(Small Modular Reactor)/1モジュールの出力は6万kW(5億2560万KWh)、通常の「加圧水型」原子炉の1/20の発電量があり安全な設置場所として最適である。以下に2494箇所の水力発電所とのコラボが発明であり画期的かを以下に示す。
1.水力発電所には常に原子炉冷却用の水がある。(利点1)
2.水力発電所(ダム型)の貯水は抜くことができる。小型原子炉建設工事中は流入する水をパイプラインで迂回させ乾いた地面の地下への工事と発電ユニットの埋設が可能である。(利点2)
3.水を一定期間抜いて湖底地面の地下深く小型モジュール炉 SMR(Small Modular Reactor)を埋設しその後に水を張れば、小型原子炉冷却は安心で、冷却用循環水は放射能には汚染せず下流の飲料水利用にも安心である。同時に湖底の地下位置するため外敵からの攻撃に対する防御性も高い。(利点3)
4.発電全体の管理棟はAIとロボットでコントロールされ近隣地に設置する。万一想像を超えた災害や攻撃があり放射能漏れが懸念された場合でも、そのままコンクリートで埋めることができる。(利点4)
5.放射性廃棄物の処理も簡単で安全である。なぜなら、先ず常に水中にありしかも地下深くに保存されているため被爆の心配がない。(利点5)
6.水力発電所は山奥であっても建設時に作った道路ありそのまま直ぐに使用でき費用節減と時間短縮につながる。(利点6)
7.水力発電所はすでに送電線・変電設備を持っておりそなまま直ぐに使用できる。(利点7)
8.緊急電力が必要な場合も水力発電と原子力発電を融通し合うことができる。例えば電力需要の少ない夜間には原子力で得られた電気で下に溜めた水をポンプアップし揚水し昼間の発電に利用できる。(利点8)
9.小型モジュール原子炉はプラモデルのようにパーツごとに分けられている。1モジュールは、「圧力容器」「蒸気発生器」「加圧器」「格納容器」をふくむ一体型パッケージであり、ウラン燃料棒交換などは放射能を遮断したパッケージごとロボットを用いて交換される。福島原発事故で「冷却水」の重要性は公知であり「ダムの大深度湖底への小型モジュール炉 設置」は住民理解だ得られやすい。福島原発の水素爆発などの模様も繰り返し放送されており、一定の住民理解は得られるだろうが、ダム堤防決壊の安全シミュレーションも用意するべきであろう。
【0005】
次の本発明の要旨「立地」は、小型原子炉を、黄金の国「ジパング」に象徴される江戸時代から採掘されてきた全国2000カ所以上の「鉱山」と「鉱山跡」で大深度地中に設置し初期費用をかけずに安全な原子力発電所を設置することである。
例えば日本には地中原発の好適地と考える、約2000にも上る鉱山と鉱山跡がある。鉱山のない都道府県はなく大深度地下への小型原子炉設置場所の選択容易であり、それは下記0009にある原子力発電への懸念材料を解決する。
1. 鉱山には坑道がある。坑道は通常地下深くあるいは山中深く掘り下げられている。つまりすでに「道」や「エレベーター」や「トロッコ線路」がつけられている。小型原子炉ユニット設置のために新たな費用が掛からないだけでなく工期の大幅な短縮が見込める。
2. 露天掘りの場合は「開削工法」(構造物を埋めたり、建造した後に土砂やコンクリートで埋め戻す方法)でも同様に小型原子炉または大型原子炉を埋めて大深度原子炉・原子力発電所とする。
3. この工法は地下鉄、地下街を建造した方法が生かされる。大深度地下原発の利点は基本的には「水力発電の湖底」と同じであるが、冷却水の調達は「湖沼」「河川」の近接立地を勘案しなければならない。
4. ちなみに日本における湖沼は226箇所、河川は126の大きな河川がある。また最近では冷凍温度の低い塩化ナトリウム水溶液が用いられ小型原子炉の冷却には必ずしも冷却水が必要でない研究も進んでいる。
【0006】
本発明の三番目の要旨は、20世紀の休眠インフラを生かし最短で発電可能なモジュール式の小型原子力発電と湖沼、用水池、ため池、沼への小型原子炉ユニットの設置である。例えば日本には226の大きな湖沼があり常に冷却に使用できる水を湛えている、と同時に外敵からの攻撃から守ることができる。河川内にに施設は困難であるが、海中もしくは湖沼ならば可能である。その場合、工法としては海中トンネルを通したのと同様、改定を掘削しユニットを沈めそれを延伸し地上部とつなぐという方法である。これも本発明の大深度地下原発の一種である。
【0007】
本発明の主役「小型モジュール炉 SMR」(Small Modular Reactor)の一例として以下のようなものが考えられる。リストアイコン 1モジュールの出力は6万kW、通常の「加圧水型」原子炉の1/20程度で、リストアイコン 最大12個のモジュールを大きなプールの中に設置する。
リストアイコン 1モジュールは、「圧力容器」「蒸気発生器」「加圧器」「格納容器」をふくむ一体型パッケージで、大型の冷却水ポンプや大口径配管が不要である。リストアイコン 各モジュールは、それぞれ独立したタービン発電機と復水器に接続し、リストアイコン 小型化と一体化を図ることにより、大規模な冷却材喪失事故のリスクを回避できる。
【0008】
今般、突発的であるにせよロシアのウクライナ侵攻により世界のエネルギー政策は一変した。同時にCN(カーボンニュートラル)SDG‘sも配慮しなければならないという時代がきた。
本発明の超深度原子力発電は、上記二つの問題に正面から向き合い解決するものである。この政治的、経済的背景をもって原子力発電の小型化は研究が進んでいる。代表的なもののひとつが、「小型モジュール炉」である。SMR(Small Modular Reactor)とも呼ばれ、世界各国で開発が進められている。その特徴をキーワードであらわすとすれば、「小型」「モジュール」「多目的」の3つである。原子炉を「小型」にすると、大型の原子炉よりも冷えやすくなる。技術的に言えば、小型炉は体積の割に大きな表面積をもっているために起こる現象である。この特性を突きつめていくと、原子炉に水をポンプで入れて冷やさなくても自然に冷えてくれる、といったことも可能になる。
【背景技術】
【0009】
いくら安全と言っても、現にチェルノブイリ、スリーマイル島、福島原発の事故をTVなどで見た人々には、「目に見えない放射能や被爆」への恐怖やアレルギーは簡単にはなくならないだろう。
同時に脱二酸化炭素、CN(カーボンニュートラル)、SDG’s も待ったなしの解決すべき課題である。また話題のEV(電気自動車)も普及すればするほど燃料である電気エネルギーの重要性は増えることはあっても減ることはないだろう。
上記の懸念により本発明の要点「地中に埋設設置」する利点は、1.放射能からの遮断、2.放射性廃棄物がそのまま大深度保管、3.送電線や道路など既存インフラの利用、4.不測の事故、天災、他国からの攻撃など不測の事態からエネルギー源を守る、5.ローコスト電力の実現などである。
今後のエネルギーの課題は、1)ローコスト、2)脱酸素、3)脱ロシア(化石燃料依存を減らす)、4)安全(天災のみならず戦争も想定)、5)安定供給、6)時短(着工から送電までが早い/ユニット化)、7)従来インフラの共用であろう。
【0010】
これが実現すれば、安全性が高まるうえに、原子炉全体を簡単な構造にすることができ、メンテナンスもしやすくなる。その結果、コストの削減ができ、経済性も向上する可能性が見えてくる。本発明は、まさにこれを実現するものである。原子炉の小型化、冷却への万全の備え、他の電力とのコスト競争も勘案されている。
今般、突発的であるにせよロシアのウクライナ侵攻は、西側社会に化石エネルギーの輸入制限、輸入禁止、代替供給国探し、代替エネルギーへの変換などへの対応を否応なくもたらした。石炭、石油、特に大きいエネルギー原料はLNG(液化天然ガス)である。特にEU諸国はロシアからのLNGパイプライン設備を諦め当面は一定の輸入を行うものの中長期的には禁輸の政策に舵を切らざるを得なくなった。エネルギー問題は世界中で喫緊の課題として、またSDG’s やCN(カーボンニュートラル)も相まって化石燃料からの脱局は世界的な課題となっている。
【0011】
自国の石炭発電所の再開、廃炉が決定していた原子力発電所の継続、それだけではなく新たな原子力発電所の建設もドイツ、イギリスを始めとして次々と発表された。原子力発電の二酸化炭素ゼロという点が見直された格好である。本発明の超深度原子力発電は新たな原子力発電所設置に大きなメリットをもたらすことに疑いはない。
今般、突発的であるにせよロシアのウクライナ侵攻でも実行されたように、原子力発電所は最初の攻撃対象になりやすい。核爆発の脅威、電力のコントロール、地域への多大で長期にわたる影響を考えれば最初の攻撃対象になるのは当然であろう。今後の原子力発電は、今までの内在的リスクのみならず、外敵からの防御も無視できないのである。
【0012】
これまで、原子力発電所の建設は、ひとつひとつが1点ものとして現地で建設されており、そのため工期が長くなりがちであった。また、品質保証のために何重もの確認・認可試験を経てつくられてきた。しかし、プラモデルを組み立てるような「モジュール建築」の手法を最大限取り入れようというアイデアが生まれて状況は変わりつつある。規制、「型式認証」という方法で設計認可を取得しておき、全体を一括で「工場生産+組み立て+輸送+設置」するという手法である。まさにプレハブ住宅そのものであり、本発明もこうした、「手法/小型モジュール工法の原子炉」は根幹をなす一つである。
この場合、まず先に、輸送できるサイズ(米国なら鉄道や高速道路、欧州なら内陸運河)まで「小型化」し、それから原子炉の出力を決めるという流れになるであろう。
【0013】
一方原発といえば、心理的にも抵抗はキツイ。地域住民の感情、反対運動、放射能漏れ、絶え間なく大量の冷却水の必要問題、また万一の事故のことを考え沿岸部に立地することが多く、攻撃対象になりやすさの一因でもある。本発明の超深度原子力発電所は、安全防御、放射能廃棄物、冷却水、原子炉等の対応方法を発明並びに具体的な提案をするものである。一方小型原子炉には次世代エネルギーとしての水素製造とのダブルメリットも期待できる。(以下引用)
高温ガス炉は、約 950℃の熱を供給でき、水の熱化学分解による水素製造、ガスタービン高効率発電、地域暖房等、需要に応じて高温から低温まで熱を高効率で利用する多様なシステムを構築することができます。このため、高温ガス炉は、発電だけでなく多様な用途に利用でき、化石資源の代替として二酸化炭素排出削減に大きく貢献することができます。
原子力機構は、高温ガス炉の商用炉の実現に向け、高温工学試験研究炉(以下「HTTR」という。)を活用した高温ガス炉に係わる原子炉技術の研究開発、無尽蔵の水を原料にして二酸化炭素を排出せずに水素を製造する。先端的な熱化学法 IS プロセス1)等の熱利用技術の研究開発を行っています。
将来のエネルギー源として注目されている水素を,原子力エネルギーによって製造するための研究開発を行っている。軽水炉の 250 ℃程度の低温熱源を使う場合にはジメチルエーテル(DME)の改質を,ガス炉や高速炉の500 ℃以上の熱源には高温水蒸気電解法を,更に 900 ℃を超える高温が得られる高温ガス炉には水の熱化学分解法の一つである IS(Iodine-Sulfur)法を,それぞれの水素製造方法として選定した。
日本の官民が原子力発電とグリーン水素の製造を同時にやってのけるハイブリッドプラントの開発に臨んでいる。原子炉から熱を取り出し、主原料の水を化学反応させて水素を生む。高温ガス炉(HTGR)と呼ばれる次世代炉の1つだ。水素は製鉄所や化学産業の脱炭素への貢献が期待される。
本発明の大深度地中に設置された小型モジュール炉 SMRは未来のエネルギー政策の中心なるだろう。エネルギーは全て宇宙(太陽や引力・重力)から得られたものである。化石も地熱も風力も太陽光も原子力も同じである。大深度原子力発電が地中に設置されるのは人間の英知の賜物でありむしろ自然である。
【0014】
多くの場合、原子力発電と原子力発電所の問題点、心配な点、克服されるべき点は以下に集約されるだろう。
1. 事故に対する安全性(地震、津波、天地災害、台風、爆発、メルトダウン、外部からの攻撃目標化、海洋汚染、水質汚染、土壌汚染、大気汚染、被爆など)
2. 放射能汚染(環境問題、食料、風評被害、海洋投棄、作物、家畜など)稼働年数(40年、50年とも言われているがその後の廃炉はどうなるのか。
3. 放射性廃棄物(トリチウム、ヨウ素131/7日、セシウム134/88日、セシウム137/99日、ストロンチウム90/18年、プルトニウム229/20年・・・実効半減期)
4. 放射能減衰期間の長さ(トリチウム、ヨウ素131/8日、セシウム134/2年、セシウム137/30年、ストロンチウム90/29年、プルトニウム229/24000年・・・物理的半減期)
5. 放射性廃棄物の処理方法(処理後密封し地下300メートル、地震や地殻変動)
6. 冷却水(大量の水がなければ福島原発にように爆発を起こす)
7. 立地(近隣住民・地方自治体など多くの利害関係者の合意・同意を取り付けなくてはならない)
8. ウラン調達(輸入手続き、輸送、保管など)
9. インフラその1:建築、機械、機材、原子炉、発電機、構造物、建物、パイプライン、倉庫
10.インフラその2:原子炉建屋、タービン建屋、廃棄物建屋、各種サービス建屋、コントロール室建屋など
【0015】
上記のどの部分に間違いがあっても大きな問題が起きる可能性がある。大きな問題とは、人命にかかわる問題であり太陽光発電や、風力発電とは危険度の点で大きく異なる。つまり原子力発電の問題は全て1.「危険の除去」、2.「危険度を限りなく低くすること」、3.「安定的稼働」に集約される。同時に最高の効率を持つ文明の大発見「原子力発電」を上手に動かし続けなくてはならない。本発明の要点は上記3点を実現するためのものである。
【0016】
本発明の要点は、上記の諸問題を一挙に解決するためにと言うものである。
本発明は以下の10課題について具体的に説明し、「発明性の証明」とする。
1.なぜ「大深度原子力発電」が求められるか?(新規・進歩の優れた点)
2.立地の経済性は?(原子力発電は建設に巨額を要する)
3.メンテナンスの優位性は?(AIとロボット利用)
4.SDG‘s、CN(カーボンニュートラル)、利権団体、住民対策、環境対策など周辺と環境への配慮は?(従来との比較/風評/放射能漏れ/CO2)
5.冷却水対策は?(24時間大量の冷却水を必要とし絶対に欠かせない)
6.放射性廃棄物と廃炉作業工程は?(地下300メートルにガラスで固め保存容器で埋設)
7.建築物配置の利点は?(原子炉建屋、タービン建屋、廃棄物建屋、各種サービス建屋、コントロール室建屋など)
8.機材と業者は?(国際特許で国内産業の再隆盛)
9.天災や外国からの攻撃への対応は?(地震、津波、台風、ミサイル攻撃など)
10.発電量、安定供給、送電は?(コストパフォーマンス計算として事故リスク対応費用、政策経費、CO2対策費用、燃料費、運転維持費、資本費)
【0017】
本発明の「超深度原子力発電」とは、原子炉を地下30メートル程度から300メートル程度に設置される大深度地下発電所を指す。地球の外殻は約30キロメートルであり、今までの最深度ボーリングはロシアの12キロメートルが記録されている。また地震の発生は地下70キロメートル程度は一般的でそれに比較すれば「超深度とか大深度」とは言えないかもしれない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】出願 2012-208492 (2012/09/21) 公開 2014-062830 (2014/04/10) 国際特許分類(IPC): G21C7/30 FI: G21C7/30
【特許文献2】出願 2013-104170 (2013/05/16) 公開 2014-224764 (2014/12/04) 国際特許分類(IPC): G21C7/28 FI: G21C7/28
【特許文献3】出願 JP2012008124 (2012/12/19) 公開 WO2013094196 (2013/06/27) 国際特許分類(IPC): G21C1/02 G21C3/60 G21C7/28 G21D1/00 G21D5/14 FI: G21C1/02 A G21C3/60 G21C7/28 G21D1/00 Q G21D5/14
【特許文献4】出願 2016-019801 (2016/02/04) 公開 2016-145828 (2016/08/12) 国際特許分類(IPC): G21D5/02 F01K9/02 F01D25/24 F01K9/00 F01D25/26 FI: G21D5/02 F01K9/02 F01D25/24 K F01K9/00 B F01D25/26 Z
【特許文献5】出願 2012-237886 (2012/10/29) 公開 2014-089067 (2014/05/15) 国際特許分類(IPC): G21C7/28 G21C9/02 FI: G21C7/28 G21C9/02 Z
【特許文献6】出願 2015-509007 (2013/04/11) 公開 2015-519552 (2015/07/09) 国際特許分類(IPC): G21C1/08 G21C13/00 G21C13/028 G21C17/02 FI: G21C1/08 G21C13/00 A G21C13/02 F G21C17/02 E
【特許文献7】出願 2009-299507 (2009/12/21) 公開 2011-128129 (2011/06/30) 国際特許分類(IPC): G21C1/00 G21C13/00 G21C17/003 G21F9/30 FI: G21C1/00 A G21C13/00 D G21C17/00 E G21F9/30 535A
【特許文献8】出願 2016-507542 (2014/03/07) 公開 2016-514847 (2016/05/23) 国際特許分類(IPC): G21C17/10 FI: G21C17/10 Y
【特許文献9】出願 2007-138419 (2007/04/24) 公開 2008-268163 (2008/11/06) 国際特許分類(IPC): G21C1/00 FI: G21C1/00 C
【特許文献10】出願 2013-531614 (2011/09/08) 公開 2014-510897 (2014/05/01) 国際特許分類(IPC): G21C1/32 G21C1/08 G21D1/00 FI: G21C1/32 G21C1/08 G21D1/00 S
【特許文献11】出願 2007-187505 (2007/07/18) 公開 2009-024368 (2009/02/05) 国際特許分類(IPC): E21D9/04 E21D9/00 E21D13/02 G21F1/02 G21F9/34 G21F9/36
【非特許文献1】1&#12316;20 件目 / 全 655 件電中研・東芝が共同開発 小型原子炉で米国に逆上陸 分散電源時代を小型原子炉て拓く 資料名: 月刊エネルギー (エネルギー)巻: 38 号: 4 ページ: 8-9 発行年: 2005年04月01日
【非特許文献2】小型原子炉の魅力と開発動向 総論 小型原子炉の魅力クリップ著者 (1件): 鳥井弘之 (日本経済新聞)資料名: 電気評論 (Electrical Review)巻: 86 号: 6 ページ: 11-15 発行年: 2001年06月10日
【非特許文献3】中小型原子炉展開の経緯と将来 中小型原子炉から次世代炉・将来炉へDevelopmental proceses and future of small-to-medium-sized nuclear reactors. From small-to-medium-sized nuclear reactors to those of the future.
【非特許文献4】最大出力自然循環における統合モジュラー小型原子炉操作の熱水力学的実験的検証Thermo-hydraulic experimental validation of an integrated modular small reactor operating in full power natural circulation
【非特許文献5】熱供給用超小型原子炉に関する研究 (11) 大深度地下空洞の動的安定性に関する検討
【非特許文献6】21世紀は東京のビル地下にも... 究極安全の小型原子炉時代 消費地立地型小型軽水炉「PSRD」 大深度地下や洋上バージなど利用
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明は、プラモデルを組み立てるような容易さで組み立てられ、発電する小型モジュール炉 SMR/Small Modular Reactor/(圧力容器、蒸気発生器、加圧器、格納容器をふくむ一体型パッケージ)を、如何なる場合でも安全な水力発電の底や鉱山跡の大深度地下に埋め込み設置経費削減、最安の発電コスト、完成までの時間短縮、CN(カーボンニュートラル)、SDG’s、脱ロシアを解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
以下の課題を、チームごとに外注も含めて同時進行で解決していく。
1) 小型モジュール炉 SMR(Small Modular Reactor)の完成。
2) 大深度設置のテスト
3) モジュールユニットの量産化
4) 水力ダム湖底の30~100メートルのテスト採掘
5) 鉱山跡で小型モジュール原子炉を埋め込める場所の選定
6) 開削工法の可能性
7) 設置、発電、送電、ランニングコスト、放射能、飲料水への影響検証
8) 発電コスト
9) AI、ロボット、燃料棒交換、放射性廃棄物取り出し埋設
10) 住民、利害関係者との話し合い
【発明の効果】
【0021】
世界で開発競争が激化している小型原子炉、小型原子力発電の分野で日本がリードできる。原発と言えば、中国、ロシア、フランス、アメリカであるがこの数百兆円市場に割り込めるのが本発明の大深度水中小型原子炉による原子力発電である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】二酸化炭素を排出しない発電に必要な使用面積の比較原子力発電が太陽光発電、風力発電にくらべ地面の効率としては勝っている
図2】発電コストの比較でも原子力発電は勝っている
図3】ウランの核分裂のイメージ図
図4】原子力発電のメカニズム
図5】福島原発の放射能の減衰想定図
図6】小型モジュール炉 ユニットのプレハブ住宅のような工業化イメージ図
図7】日本で研究が進む地中大深度小型モジュール炉 SMR(Small Modular Reactor)
図8】水力発電所、この水を一旦抜いて小型原子炉を埋設する。飲料水になるため常に計測値を公表しなければならない
図9】全国に水力発電所は約2500箇所もある。好適地は必ず見つかる。
図10】水力発電所2500箇所や鉱山2000箇所には送電や道路のインフラがすでに備わっている。
図11】放射性廃棄物はカラスで固め保存容器で地下300メートルに埋められる
図12】大きな露天掘り鉱山跡。この場合は開削工法で原子炉部分を埋めて固めるだけである。天災、地震、津波、ミサイル攻撃から守るためのアイデアである。
図13】日本国内の露天掘り鉱山跡である。建材としての石材採掘場も多数ある
図14】地下坑道のあと。トロッコ線路などのインフラがあり本発明の実施が早い
図15】東京地下鉄の深度
図16】開削工法の現場。掘ってから埋め戻す。
図17】深く、遠く、奥底に掘り進んだ坑道図。エレベータ―もあり小型原子炉の埋設に適している。これなら大型の冷却水ポンプや大口径配管が不要である。
図18】日本の原発は、格好のミサイルの標的になりやすく安全上大きな危険を孕む。更にすべて大量の冷却水(海水)を得るため海岸に立地してきた。津波に弱く今後は考え直さなければならない。
図19】海外の内陸部に立地した原子力発電所
図20】開削工法を始めとした地下の建設や埋設などの代表的な工法
図21】日本の湖沼の一例その1
図22】日本の湖沼の一例その2
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明を実施するための形態とは、大型の冷却水ポンプや大口径配管が不要もしくは外部配管循環型で放射能漏れの心配の無い小型原子炉を地上や沿岸部への立地に比べはるかに安全で、しかも原子力発電廃棄物の管理も容易な大深度地中で稼働させようとするものである。
【実施例0024】
本発明を実施するための実施例は、小型原子炉ユニットを水力発電所のダム湖底の地下に設置しAIとロボットで稼働とメンテナンスをコントロールする。小型原子炉ユニットは一旦稼働すれば安定的に発電するのでマニュアル的な作業で数十年間の発電が可能である。
本発明の要点「地中に埋設設置」する利点は、1.放射能からの遮断、2.放射性廃棄物がそのまま大深度保管、3.送電線や道路など既存インフラの利用、4.不測の事故、天災、他国からの攻撃など不測の事態からエネルギー源を守る、5.ローコスト電力の実現などである。
【実施例0025】
本発明を実施するための実施例は、小型原子炉その他小型モジュール炉(SMR=スモール・モジュラー・リアクター)の全てをプラモデルのように簡単に組み立てられるような技術を工場でプレハブ住宅のように製造することである。同時に個々の部品と建屋構造のハードとソフト技術の開発が重要である。
【実施例0026】
本発明を実施するための実施例は、水中、地中、小型高性能のトリプル合成安全を実現するものとして実際に地中で稼働させることである。しかもコスト比較でも優位であり常に危険を想定しなければならない脱二酸化炭素の原子力発電には環境配慮が欠かせない。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明の産業上の利用可能性は、世界初の本発明アイデアを基本にした技術を用いて住宅産業や機械産業、電力事業など産業界の広い裾野まで活性化することである。