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特開2023-161958情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161958
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0631 20230101AFI20231031BHJP
   G06Q 10/0639 20230101ALI20231031BHJP
【FI】
G06Q10/06 302
G06Q10/06 332
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072625
(22)【出願日】2022-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】304027464
【氏名又は名称】株式会社テクノア
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】奥田 貴光
(72)【発明者】
【氏名】間野 佐知子
(72)【発明者】
【氏名】正村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 靜
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】企業間において所定の従業者の職務経歴を適切に管理すること。
【解決手段】職務経歴記憶制御部511は、所定使用者に属する所定従業者の仕事経歴情報として従業者端末2又は現使用者端末3から取得して、所定従業者を特定可能な特定情報と対応付けて評価経歴DBに記憶させる。職務経歴開示請求制御部521は、所定使用者とは異なる他使用者の他使用者端末4から、所定従業者についての仕事経歴情報の開示請求情報が送信されてきた場合、当該開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を所定使用者の現使用者端末3に報知する。職務経歴送信制御部531は、開示の請求がなされた所定使用者の現使用者端末3から、当該開示を許可する旨を示す許可情報が送信されてきた場合、当該許可情報を取得して、所定従業者についての職務経歴情報を評価経歴DB71から抽出して他使用者の他使用者端末4に送信する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1条件で所定使用者に属する所定従業者が所定期間に遂行した所定仕事に関する情報を、仕事経歴情報として前記所定従業者の第1端末又は前記所定使用者の第2端末から取得して、当該所定従業者を特定可能な特定情報と対応付けて第1データベースに記憶させる制御を実行する職務経歴記憶制御手段と、
前記所定使用者とは異なる他使用者の第3端末から、第2条件を前提とする前記所定従業者についての前記仕事経歴情報の開示を請求するための第1開示請求情報が送信されてきた場合、当該第1開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行する職務経歴開示請求制御手段と、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す第1許可情報が送信されてきた場合、当該第1許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務経歴情報を前記第1データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する職務経歴送信制御手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記所定使用者の前記第2端末から、第3条件を前提とする前記所定従業者の前記所定仕事に対する評価を示す情報を、仕事評価情報として取得して、当該所定従業者の前記特定情報と対応付けて第2データベースに記憶させる制御を実行する職務評価記憶制御手段と、
前記他使用者の前記第3端末から、前記所定従業者についての前記仕事評価情報の開示を請求するための第2開示請求情報が送信されてきた場合、当該第2開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行する職務評価開示請求制御手段と、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す第2許可情報が送信されてきた場合、当該第2許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務評価情報を前記第2データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する職務評価送信制御手段と、
を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記他使用者の前記第3端末から、第4条件を前提として、前記所定仕事をした者の検索を要求する検索要求情報を取得した場合、当該検索要求情報に基づいて、前記所定仕事を遂行した経歴が含まれる前記仕事経歴情報を抽出し、当該仕事経歴情報に対応付けられた前記特定情報により特定される前記所定従業者に関する情報を、検索結果情報として前記第3端末に送信する制御を実行する従業者検索制御手段、
をさらに備える請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記職務経歴開示請求制御手段は、
前記所定従業者の前記第1端末から、前記他使用者に開示する目的で、第5条件を前提とする前記所定従業者についての前記仕事経歴情報の開示を請求するための第3開示請求情報が送信されてきた場合、当該第3開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行し、
前記職務経歴送信制御手段は、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す第3許可情報が送信されてきた場合、当該第3許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務経歴情報を前記第1データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記職務評価開示請求制御手段は、
前記所定従業者の前記第1端末から、前記他使用者に開示するという目的で、第6条件を前提とする前記所定従業者についての前記仕事評価情報の開示を請求するための第4開示請求情報が送信されてきた場合、当該第4開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行し
前記職務評価送信制御手段は、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す第4許可情報が送信されてきた場合、当該第4許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務評価情報を前記第2データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記職務経歴開示請求制御手段は、
前記所定従業者の前記第1端末から、前記所定使用者の所属から外れるにあたり事前に前記他使用者に開示するという目的で、前記所定従業者についての前記仕事経歴情報の事前開示を請求するための第5開示請求情報が送信されてきた場合、当該第5開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行し
前記職務経送信制御手段は、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す第5許可情報が送信されてきた場合、当該第5許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務経歴情報を前記第1データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記職務評価開示請求制御手段は、
前記所定従業者の前記第1端末から、前記所定使用者の所属から外れるにあたり事前に前記他使用者に開示するという目的で、前記所定従業者についての前記仕事評価情報の事前開示を請求するための第6開示請求情報が送信されてきた場合、当該第6開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行し
前記職務評価送信制御手段は、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す第6許可情報が送信されてきた場合、当該第6許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務評価情報を前記第2データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置が実行する情報処理方法において、
第1条件で所定使用者に属する所定従業者が所定期間に遂行した所定仕事に関する情報を、仕事経歴情報として前記所定従業者の第1端末又は前記所定使用者の第2端末から取得して、当該所定従業者を特定可能な特定情報と対応付けて所定データベースに記憶させる制御を実行する職務経歴記憶制御ステップと、
前記所定使用者とは異なる他使用者の第3端末から、第2条件を前提とする前記所定従業者についての前記仕事経歴情報の開示を請求するための開示請求情報が送信されてきた場合、当該開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行する職務経歴開示請求制御ステップと、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す許可情報が送信されてきた場合、当該許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務経歴情報を前記第1データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する職務経歴送信制御ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
第1条件で所定使用者に属する所定従業者が所定期間に遂行した所定仕事に関する情報を、仕事経歴情報として前記所定従業者の第1端末又は前記所定使用者の第2端末から取得して、当該所定従業者を特定可能な特定情報と対応付けて所定データベースに記憶させる制御を実行する職務経歴記憶制御ステップと、
前記所定使用者とは異なる他使用者の第3端末から、第2条件を前提とする前記所定従業者についての前記仕事経歴情報の開示を請求するための開示請求情報が送信されてきた場合、当該開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行する職務経歴開示請求制御ステップと、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す許可情報が送信されてきた場合、当該許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務経歴情報を前記第1データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する職務経歴送信制御ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、所定の年齢又は所定の経験年数に達した従業員に対して、今後の職務に関する希望を申告させ、前記従業員からの申告内容に基づいて適材配置を行うフリーエージェント制度の支援技術は提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】引用文献:特開2001-350888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年、次のような要望が挙げられているが、特許文献1を含む従来の技術のみでは、このような要望に応えることができない状況である。
即ち企業間において所定の従業者の職務経歴を適切に管理したいという要望に対して、従来の技術のみでは応えることができない状況である。
【0005】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、企業間において所定の従業者の職務経歴を適切に管理することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
第1条件で所定使用者に属する所定従業者が所定期間に遂行した所定仕事に関する情報を、仕事経歴情報として前記所定従業者の第1端末又は前記所定使用者の第2端末から取得して、当該所定従業者を特定可能な特定情報と対応付けて第1データベースに記憶させる制御を実行する職務経歴記憶制御手段と、
前記所定使用者とは異なる他使用者の第3端末から、第2条件を前提とする前記所定従業者についての前記仕事経歴情報の開示を請求するための第1開示請求情報が送信されてきた場合、当該第1開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行する職務経歴開示請求制御手段と、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す第1許可情報が送信されてきた場合、当該第1許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務経歴情報を前記第1データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する職務経歴送信制御手段と、
を備える。
【0007】
本発明の一態様の情報処理方法及びプログラムの夫々は、上述の本発明の一態様の情報処理装置に対応する情報処理方法及びプログラムの夫々である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、企業間において所定の従業者の職務経歴を適切に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムにより実現可能となる本サービスの概要を示す図である。
図2】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムにより実現可能となる本サービスの概要を示す図である。
図3図1及び図2の本サービスが適用される情報処理システム、即ち、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図4図3に示す情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5図3の情報処理システムを構成する図4のサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図6図5の機能的構成を有するサーバを含む図3の情報処理システムが適用された図1及び図2の本サービスの具体例を示す図である。
図7図5の機能的構成を有するサーバを含む図3の情報処理システムが適用された図1及び図2の本サービスの提供の結果として蓄積されるデータの具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0011】
まず、図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態に係るサーバ1が適用される情報処理システムにより実現可能となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要について説明する。
【0012】
図1及び図2は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムにより実現可能となる本サービスの概要を示す図である。
【0013】
本サービスは、企業間において所定の従業者Jの職務経歴を管理するサービスである。
【0014】
具体的には例えば、図1に示すように、従業者Jは、所定の条件(例えば、兼業許可等)で所定の使用者SRに属しており、当該使用者SRから依頼された所定の仕事に従事しているものとする。また、従業者Jは、研修主催者Kにより主催された研修に参加したりするものとする。
また、使用者SRは、事業者(雇い主)であってもよいし、プロジェクトオーナー等の仕事の依頼者であってもよい。
【0015】
本サービスでは、先ず図1に示すように、従業者Jについて、当該従業者Jが所定の仕事を遂行したことに応じて、当該遂行した仕事の情報(例えば担当したプロジェクト、参加した研修(使用者SRを介して受講した研修の他、従業者Jが個人的に受講した研修内容を含む)、取得した資格等)が、当該従業者Jを特定可能な情報(以下、「特定情報」と呼ぶ)に関連付けられて評価経歴DB71に記録される。
【0016】
具体的には例えば図1の例では、次のようにして、従業者Jについての担当した仕事の評価・経歴が評価経歴DB71に記録される。
即ち、使用者SRが従業者Jに対して所定のプロジェクトの参加要請をしたところ、従業者Jは、当該プロジェクトに参加し、当該プロジェクトを遂行するための仕事の少なくとも一部を「所定の仕事」として遂行したものとする。
なお、従業者Jが参加するプロジェクトは、1つには限定されず、複数の場合もあり得る。
そこで、プロジェクト別に、従業者Jの所定の仕事に関する記録が行われ、参加者たる従業者Jの評価とその記録の承認が使用者SRにより行われる。ここで、記録の内容は、特に限定されないが、例えばプロジェクト規模(金額や参加人数)、担当業務、役職、仕事の属性等が存在する。
そして、従業者J側において、評価クレンジングが行われて記録承認が行われると、従業者Jについてのプロジェクト別の記録及び評価が、評価経歴DB71に格納される。
このようにして、開示可能な状態で、モディファイや分類されたプロジェクト内容及び
評価が、評価経歴DB71に蓄積されていく。
【0017】
また例えば図1の例では、次のようにして、従業者Jについての、その他ステータスが評価経歴DB71に記録される。
即ち、従業者J側から資格情報が評価経歴DB71に記録される。
また、使用者SR側から、従業者Jについての役職や所属部署が評価経歴DB71に記録される。
【0018】
また例えば図1の例では、次のようにして、従業者Jが参加した研修の評価が評価経歴DB71に記録される。
即ち、研修主催者Kが所定の研修を実施したところ、従業者Jが当該所定の研修を受講したものとする。
この場合、従業者Jの所定の研修に関する記録が行われ、参加者たる従業者Jの評価とその記録の承認が研修主催者Kにより行われる。
そして、従業者J側において、評価クレンジングが行われて記録承認が行われると、従業者Jについての研修の記録及び評価が、評価経歴DB71に格納される。
このようにして、開示可能な状態で、モディファイや分類された研修内容及び評価が、評価経歴DB71に蓄積されていく。
【0019】
以上図1を参照して説明したように、個人ユーザたる従業者J単位に担当した仕事の記録、例えばプロジェクト規模(金額や参加人数)、担当業務、役職、仕事の属性等の記録、並びに、研修の記録が、その評価と共に評価経歴DB71に蓄積されていく。
ここで、本サービスでは、データのモディファイや分類は事前に定められたルールに沿って自動的に行われることが基本とされているが、一部手動での修正も可能とされている。
【0020】
次に図2に示すように、本サービスでは、使用者SR以外の他の使用者SN(以下、「他使用者SN」と呼ぶ)から、従業者Jについて、所定の条件(例えば、兼業を前提とする仕事依頼のためという条件)を前提として図1において記録された仕事の情報の開示依頼を受け付けたことに応じて、使用者SRにその旨が報知される。
そして、使用者SRから、開示を許可する旨を受け付けたことに応じて、他使用者SNに対して図1において記録された仕事の情報が出力される。
【0021】
具体的には例えば図2の例では、次のようにして、従業者Jについての担当した仕事の評価・経歴が利用される。
即ち、従業者Jの兼業や転職先として他使用者SNが存在した場合において、当該他使用者SNから職務経歴提出の要請が行われると、従業者J側において評価経歴DB71に対するアクセスが行われて、従業者Jの職務経歴に関するデータが参照されて、当該データに含まれる評価がクレンジングされる。
この場合、必要に応じて、当該データの出力承認が、かつて評価をした使用者SR(又は図2には図示はしないが研修主催者K)により行われる。
従業者J側で、評価経歴DB71から参照されたデータのうち、必要事項が選択されて、加筆され他の地、出力承認が行われる。
これにより、他使用者SNは、従業者Jの職務経歴に関するデータを参照することが可能になる。
【0022】
このようにして、本サービス(本サービスにより提供されるプラットフォーム)上で従仕事や研修を行った従業者Jは、自動的に評価経歴DB71に蓄積された個人の経歴を時間軸や評価等のエビデンスと合わせて出力でき、本人が開示したい情報のみ他者(例えば他使用者SN)に提供することができる。
なお、従業者Jが自身の評価や経歴に関するデータを利用する場合、評価者たる使用者SRや研修主催者Kの許可をする必要があるときには、その許可のタイミングは特に限定されない。例えば、使用者SRや研修主催者Kは、評価経歴DB71にデータを蓄積する時に許可をするのか、それとも、当該データの出力時に許可をするのかについて選択できるようにしてもよい。
【0023】
以上まとめると、本サービスの提供者(以下、「サービス提供者」と呼ぶ)が管理する情報処理装置(例えば後述の図3のサーバ1)は、所定の条件(例えば、兼業許可等)で所定の使用者SRに属する所定の従業者Jについて、当該所定の従業者Jが所定の仕事を遂行したことに応じて、当該遂行した仕事の情報(例えば担当したプロジェクト、参加した研修(使用者を介して受講した研修の他、従業者が個人的に受講した研修内容を含む)、取得した資格等)を当該所定の従業者Jを特定する特定情報に関連付けて、評価経歴DB71に記録することができる。
情報処理装置は、所定の使用者SR以外の他使用者SNから、所定の従業者Jについて、所定の条件(例えば、兼業を前提とする仕事依頼のためという条件)を前提として前記遂行した仕事の情報の開示依頼を受け付けたことに応じて、所定の使用者SRにその旨を報知することができる。
情報処理装置は、所定の使用者SRから、開示を許可する旨を受け付けたことに応じて、他の使用者SNに前記遂行した仕事の情報を評価経歴DB71から抽出して出力することができる。
【0024】
これにより、所定の従業者Jの職務経歴が半自動的に評価経歴DB71記録され、他の企業等(他使用者SN)がアクセス可能な環境を提供することが可能になる。
【0025】
次に、図3を参照して、上述した本サービスの提供を実現化させる情報処理システム、即ち本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成について説明する。
図3は、図1及び図2の本サービスが適用される情報処理システム、即ち、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0026】
図3に示す情報処理システムは、サーバ1と、従業者端末2と、現使用者端末3と、他使用者端末4とを含むように構成されている。
サーバ1、従業者端末2、現使用者端末3、及び他使用者端末4は、インターネット等の所定のネットワークを介して相互に接続されている。
【0027】
サーバ1は、サービス提供者により管理される情報処理装置である。サーバ1は、従業者端末2、現使用者端末3、及び他使用者端末4と適宜通信をしながら、本サービスを実現するための各種処理を実行する。
【0028】
従業者端末2は、従業者Jが操作する情報処理装置である。従業者端末2は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等で構成される。
従業者端末2は、例えば従業者Jによる各種情報の入力操作を受け付けてサーバ1に送信したり、サーバ1から送信されてきた各種情報を受信して表示したりする。
【0029】
現使用者端末3は、評価者たる使用者SR(その担当者等)が操作する情報処理装置である。現使用者端末3は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等で構成される。現使用者端末3は、例えば使用者SR(その担当者等)による各種情報の入力操作を受け付けてサーバ1に送信したり、サーバ1から送信されてきた各種情報を受信して表示したりする。
なお、図3には現使用者端末3のみが描画されているが、これは説明を理解し易くするために簡略化させたものである。即ち、評価者として図1の研修主催者Kが存在する場合には、当該研修主催者K(その担当者)が操作する端末も存在し得る。
【0030】
他使用者端末4は、他使用者SN(その担当者等)が操作する情報処理装置である。他使用者端末4は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等で構成される。他使用者端末4は、例えば他使用者SN(その担当者等)による各種情報の入力操作を受け付けてサーバ1に送信したり、サーバ1から送信されてきた各種情報を受信して表示したりする。
【0031】
図4は、図3に示す情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0032】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0033】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0034】
CPU11、ROM12、及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0035】
入力部16は、例えばキーボード等により構成され、各種情報を入力する。
出力部17は、液晶等のディスプレイやスピーカ等により構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(例えば図2の従業者端末2、現使用者端末3及び他使用者端末4)との間で通信を行う。
【0036】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア40が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア40から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア40は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0037】
なお、図示はしないが、図2の従業者端末2、現使用者端末3、及び他使用者端末4も、図4に示すハードウェア構成と基本的に同様の構成を有することができる。従って、従業者端末2、現使用者端末3、及び他使用者端末4のハードウェア構成についての説明は省略する。
【0038】
このような図4のサーバ1の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、各種処理の実行が可能になる。その結果、上述の本サービスを提供することができる。
以下、図3の情報処理システムのうち図4のサーバ1の機能的構成について説明する。
図5は、図3の情報処理システムを構成する図4のサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0039】
図5に示すように、CPU11においては、記憶制御部51と、開示請求制御部52と、送信制御部53と、従業者検索部54とが機能する。
記憶部18の一領域には、評価経歴DB71が設けられている。
【0040】
記憶制御部51には、職務経歴記憶制御部511と、職務評価記憶制御部512とが設けられている。
開示請求制御部52には、職務経歴開示請求制御部521と、職務評価開示請求制御部522とが設けられている。
送信制御部53には、職務経歴送信制御部531と、職務評価送信制御部532とが設けられている。
【0041】
職務経歴記憶制御部511は、第1条件(例えば、兼業許可等)で使用者SRに属する従業者Jが所定期間に遂行した所定仕事に関する情報を、仕事経歴情報として従業者端末2又は現使用者端末3から取得して、従業者Jを特定可能な特定情報と対応付けて評価経歴DBに記憶させる制御を実行する。例えば仕事経歴情報には、担当したプロジェクト、参加した研修(使用者SRを介して受講した研修の他、従業者Jが個人的に受講した研修内容を含む)、取得した資格等が含まれる。
職務経歴開示請求制御部521は、使用者SRとは異なる他使用者SNの他使用者端末4から、第2条件(例えば、兼業を前提とする仕事依頼のための条件)を前提とする従業者Jについての仕事経歴情報の開示を請求するための第1開示請求情報が送信されてきた場合、当該第1開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を使用者SRの現使用者端末3に報知する制御を実行する。
職務経歴送信制御部531は、開示の請求がなされた使用者SRの現使用者端末3から、当該開示を許可する旨を示す第1許可情報が送信されてきた場合、当該第1許可情報を取得して、従業者Jについての職務経歴情報を評価経歴DB71から抽出して他使用者SNの他使用者端末4に送信する制御を実行する。
【0042】
これにより、所定の従業者Jの職務経歴が半自動的に評価経歴DB71に記録され、他の企業たる他使用者SNがアクセス可能な環境を提供することができる。
【0043】
職務評価記憶制御部512は、使用者SRの現使用者端末3から、第3条件(例えば、兼業を前提とする仕事依頼のための条件)を前提とする従業者Jの所定仕事に対する評価を示す情報を、仕事評価情報として取得して、当該所定従業者Jの特定情報と対応付けて評価経歴DB71に記憶させる制御を実行する。ここで、仕事評価情報は、例えば担当したプロジェクトにおける顧客や上司・同僚の評価、参加した研修の成績評価、資格のスコア等が存在する。なお、図5には図示はしないが、研修主催者Kの端末から、仕事評価情報の少なくとも一部が取得される場合もある。
職務評価開示請求制御部522は、他使用者SNの他使用者端末4から、従業者Jについての仕事評価情報の開示を請求するための第2開示請求情報が送信されてきた場合、当該第2開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を使用者SRの現使用者端末3(必要に応じて研修主催者Kの図示せぬ端末)に報知する制御を実行する。
職務評価送信制御部532は、開示の請求がなされた使用者SRの現使用者端末3から、当該開示を許可する旨を示す第2許可情報が送信されてきた場合、当該第2許可情報を取得して、従業者Jについての職務評価情報を評価経歴DB71から抽出して他使用者SNの他使用者端末4に送信する制御を実行する。
【0044】
これにより、所定の従業者Jの職務経歴と共にその評価も半自動的に評価経歴DB71に記録され、他の企業たる他使用者SNがアクセス可能な環境を提供することができる。
【0045】
従業者検索部54は、他使用者SNの他使用者端末4から、第4条件(例えば、兼業を前提とする仕事依頼のための条件)を前提として、所定仕事をした者の検索を要求する検索要求情報を取得した場合、当該検索要求情報に基づいて、所定仕事を遂行した経歴が含まれる仕事経歴情報を評価経歴DB71から抽出し、当該仕事経歴情報に対応付けられた特定情報により特定される従業者Jに関する情報を、検索結果情報として他使用者端末4に送信する制御を実行する。
【0046】
これにより、企業間において、所定の仕事を遂行した従業者Jを検索する環境を提供することができる。
【0047】
ここで、職務経歴開示請求制御部521は、所定従業者Jの従業者端末2から、他使用者SNに開示する目的で、第5条件(例えば、兼業を前提とする仕事依頼のためという条件)を前提とする従業者Jについての仕事経歴情報の開示を請求するための第3開示請求情報が送信されてきた場合、当該第3開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を使用者SRの現使用者端末3に報知する制御を実行することもできる。
職務経歴送信制御部531は、開示の請求がなされた使用者SRの現使用者端末3から、当該開示を許可する旨を示す第3許可情報が送信されてきた場合、当該第3許可情報を取得して、従業者Jについての職務経歴情報を評価経歴DB71から抽出して他使用者SNの他使用者端末4に送信する制御を実行する。
【0048】
これにより、従業者J側からの要求に基づいて、企業間において当該従業者Jの職務経歴にアクセス可能な環境を提供することができる。
【0049】
また、職務評価開示請求制御部522は、従業者Jの従業者端末2から、他使用者に開示する目的で、第6条件(例えば、兼業を前提とする仕事依頼のためという条件)を前提とする従業者Jについての仕事評価情報の開示を請求するための第4開示請求情報が送信されてきた場合、当該第4開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を使用者SRの現使用者端末3に報知する制御を実行しることができる。
職務評価送信制御部532は、開示の請求がなされた使用者SRの現使用者端末3から、当該開示を許可する旨を示す第4許可情報が送信されてきた場合、当該第4許可情報を取得して、従業者Jについての職務評価情報を評価経歴DB71から抽出して他使用者SNの他使用者端末4に送信する制御を実行する。
【0050】
これにより、従業者J側からの要求に基づいて、企業間において当該従業者Jの職務経歴に加えてその評価情報にアクセス可能な環境を提供することができる。
【0051】
また、職務経歴開示請求制御部521は、従業者Jの従業者端末2から、使用者SRの所属から外れるにあたり事前に他使用者SNに開示するという目的で、従業者Jについての仕事経歴情報の事前開示を請求するための第5開示請求情報が送信されてきた場合、当該第5開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を使用者SRの現使用者端末3に報知する制御を実行することができる。
職務経歴送信制御部531は、開示の請求がなされた使用者SRの現使用者端末3から、当該開示を許可する旨を示す第5許可情報が送信されてきた場合、当該第5許可情報を取得して、従業者Jについての職務経歴情報を評価経歴DB71から抽出して他使用者SNの他使用者端末4に送信する制御を実行する。
【0052】
職務評価開示請求制御部522は、従業者Jの従業者端末2から、使用者SRの所属から外れるにあたり事前に他使用者SNに開示するという目的で、従業者Jについての仕事評価情報の開示を請求するための第6開示請求情報が送信されてきた場合、当該第6開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を使用者SRの現使用者端末3に報知する制御を実行することもできる。
職務評価送信制御部532は、開示の請求がなされた使用者SRの現使用者端末3から、当該開示を許可する旨を示す第6許可情報が送信されてきた場合、当該第6許可情報を取得して、従業者Jについての職務評価情報を評価経歴DB71から抽出して他使用者SNの他使用者端末4に送信する制御を実行する。
【0053】
さらに以下、図6を参照して、図5の機能的構成を有するサーバ1を含む図3の情報処理システムが適用された図1及び図2の本サービスの具体例について説明する。
【0054】
図6は、図5の機能的構成を有するサーバを含む図3の情報処理システムが適用された図1及び図2の本サービスの具体例を示している。
【0055】
図6(A)には、図5の機能的構成を有するサーバを含む図3の情報処理システムが適用された図1及び図2の本サービスの適用により、使用者SRから得られる、従業者Jの所定仕事に関する記録及びその評価が適用された本サービスの具体例が示されている。
具体的には、図6(A)には、「ケース1:プロジェクトおよび参加者評価」として、従業者JがユーザA(B社に所属)である場合の本サービスの具体例として次の内容が示されている。
【0056】
即ち、A(従業者Jの一例)が所属するB社(使用者SRの一例)の仕事として顧客C社より受注したプロジェクトDのプロジェクトリーダーを担当した。
プロジェクト終了時、C社の担当者よりプロジェクト自体の成功と、Aのプロジェクト遂行能力を高く評価され、その評価結果は(B社が入力するかたちで)プラットフォームシステム(即ちサーバ1の評価経歴DB71)内に点数という形で記録された。
プラットフォーム(即ちサーバ1)上で記録されたプロジェクトの評価は、予算規模、事業内容、特長、対応業種、評価点等によってプラットフォーム上で検索ができる。
類似のプロジェクトの依頼先を探していたE社(他使用者SNの一例)が、プラットフォーム上で検索を行いプロジェクトDの高い評価を見つけ、B社へ依頼を行った。その際、プロジェクトリーダーの評価も参考に、Aをプロジェクトリーダーに指名した。
これにより、B社は過去評価をもとに大きな手間をかけることなく受注をつかみ、E社は第三者であるC社の評価も参考に適切な依頼先に出会うことができた。また、Aは自身の仕事でB社の受注に貢献できたことを可視化できた。
【0057】
別件で、F社(他使用者SNの別の一例)は高い能力を持つプロジェクトリーダーを、自社プロジェクトに採用すべくプラットフォーム上で検索を行った。
その結果、Aが候補として挙がり、F社はAに仕事の依頼を打診した。AはB社に情報開示の承認を得た上で、プラットフォームに蓄積された今まで担当した職務の経歴や受けた評価を職務経歴情報(及び職務評価情報)として出力し、F社に提出し、兼業としてF社からプロジェクトリーダーの仕事を受注した。
これにより、Aは個人としての能力を評価され大きな手間をかけるとこなく兼業での新しい仕事を獲得し、F社は他社に所属する優秀な人材を第三者の評価も参考に検索でき、適任者に仕事の依頼をすることができた。
【0058】
また、図6(B)には、図5の機能的構成を有するサーバを含む図3の情報処理システムが適用された図1及び図2の本サービスの適用により、使用者SR又は研修主催者Kから得られる、従業者Jの所定仕事に関する記録及びその評価が適用された本サービスの具体例が示されている。
具体的には、図6(B)には、「ケース2:研修評価、資格評価」として、従業者JがユーザG(個人事業主)である場合の本サービスの具体例として次の内容が示されている。
【0059】
即ち、G(従業者Jの一例)は、H協会(使用者SRの一例)が認定する資格Iを持つフリーランスのシステムエンジニア(SE)である。H協会は、更新に実務経験や知識補充要件を満たす必要のある資格Iの資格保持者がプラットフォームに参加している場合、本人の希望があれば資格認定状況をプラットフォーム上で公開している。Gは、資格Iを現在保有し、10年目であることを広くプラットフォーム上で検索できるように公開している。
このように、使用者SRとは、従業者Jと雇用関係を結んでいる者のみならず、従業者
Jが何らかの形態で属している主体(本例では資格Iを有しているという形態で属しているH協会)であれば足りる。
また、Gは、J社(研修主催者Kの一例)がプラットフォーム上で募集した、技術Kの研修を受講した。J社はGの受講成果を評価しプラットフォーム上に記録しており、Gが希望したため受講した講座名・受講内容・研修ジャンル・評価点を広くプラットフォーム上で検索できるように公開した。
L社(他使用者SNの一例)は、資格Iを保有し、技術Kを理解しているシステムエンジニア(SE)という人材が必要となり、プラットフォーム上で検索を行った。その結果、資格Iを保有し、必要技術に関する研修を受講しているGが、候補として挙がった。L社はGに仕事の依頼を打診し、GはL社からシステムエンジニア(SE)としての仕事を受注した。
これにより、Gは自身の持つ資格や知識を大きな手間をかけるとこなく受注活動に活用でき、その結果新しい仕事を獲得した。
L社は必要な要件を満たす人材を信憑性の高い第三者の公開情報や評価等を参考に検索でき、適任者に仕事の依頼をすることができた。
【0060】
さらに以下、図7を参照して、図5の機能的構成を有するサーバ1を含む図3の情報処理システムが適用された図1及び図2の本サービスの提供の結果として、評価経歴DB71に蓄積されるデータの具体例を説明する。
【0061】
図7は、図5の機能的構成を有するサーバを含む図3の情報処理システムが適用された図1及び図2の本サービスの提供の結果として蓄積されるデータの具体例を示している。
【0062】
図7の例では、「氏名」、「性別」、「年齢」、「所属」、「役職」、「兼業」、「職歴記録日」、「職歴内容」、「PJ(プロジェクト)内容」、「依頼主」、「依頼企業規模」、「分類1」、「分類2」、「対応業種」、「PJ規模」、「役割」、「評価者」、「PJ評価(100点中)」、「PJ評価(コメント)」、「個人評価(100点中)」、「個人評価(コメント)」、「本人公開可否」、「所属事業者公開可否」、及び「評価者公開可否」といった各項目からなる職務履歴情報(及び職務評価情報)が、1つの所定仕事(職務)毎に評価経歴DB71に表形式で記憶される。
即ち、図7の表の所定の1行が、1つの所定仕事(職務)についての職務履歴情報(及び職務評価情報)を示している。
【0063】
所定行の「氏名」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)をした従業者Jの氏名が格納される。例えば、2行目の「氏名」には、「山田太郎」が格納されている。
所定行の「性別」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)をした従業者Jの性別が格納される。例えば、2行目の「性別」には、「男性」が格納されている。
所定行の「年齢」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)をした従業者Jの年齢が格納される。例えば、2行目の「年齢」には、「35歳」が格納されている。
所定行の「所属」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)をした従業者Jが現在所属している使用者SRの名称が格納される。例えば、2行目の「所属」には、「株式会社A」が格納されている。
所定行の「役職」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)をした従業者Jが現在所属している使用者SRにおける、当該従業者Jの役職が格納される。例えば、2行目の「役職」には、情報が格納されていない。これは従業者Jが役職を有していないことを意味している。
所定行の「兼業」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)をした従業者Jが兼業できるか否かが格納されている。例えば、2行目の「兼業」には、「可」が格納されている。
所定行の「職歴記録日」には、当該所定行のデータの記録日が格納されている。例えば、2行目の「職歴記録日」には、「2021年3月2日」が格納されている。
所定行の「職歴内容」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)の内容が格納されている。例えば、2行目の「職歴内容」には、「プロジェクト参加」が格納されている。
所定行の「PJ内容」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)の詳細内容、即ち左方の「職務内容」についての具体的内容が格納されている。例えば、2行目の「PJ」には、「SCMシステム構築」が格納されている。これは、参加したプロジェクトにおいて、SCMシステム構築を所定仕事(職務)として従業者Jが従事したことを意味している。
所定行の「依頼主」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)がプロジェクト等におけるものである場合、当該プロジェクトの依頼主が格納されている。例えば、2行目の「依頼主」には「C株式会社」が格納されている。
所定行の「依頼企業規模」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)がプロジェクト等におけるものである場合、当該プロジェクト等の依頼主(依頼企業)の規模が格納されている。例えば、2行目の「依頼企業規模」には「大(売上〇億~)」が格納されている。
所定行の「分類1」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)のカテゴリ等が格納されている。例えば、2行目の「分類1」には、「システム開発」が格納されている。
所定行の「分類2」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)のカテゴリ等(分類1とは異なるもの)が格納されている。例えば、2行目の「分類2」には、「クラウド」が格納されている。
所定行の「対応業種」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)についての対応業種が格納されている。例えば、2行目の「対応業種」には、「製造業」が格納されている。
所定行の「PJ規模」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)がプロジェクト等におけるものである場合、当該プロジェクト等自体の規模が格納されている。例えば、2行目の「PJ規模」には「売上3億円」が格納されている。
所定行の「役割」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)がプロジェクト等におけるものである場合、当該プロジェクト等における従業者Jの役割が格納されている。例えば、2行目の「役割」には「プロジェクトリーダー」が格納されている。
【0064】
所定行の「評価者」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)に対する評価者(使用者SR、研修主催者K、又は使用者SRに対するプロジェクト等の依頼)の名称が格納される。例えば、2行目の「評価者」には、「株式会社A」が格納されている。
所定行の「PJ評価(100点)」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)がプロジェクト等におけるものである場合、当該プロジェクト等自体に対する評価者による評価結果として、評価点数が格納される。例えば、2行目の「PJ評価(100点)」には、「80点」が格納されている。
所定行の「PJ評価(コメント)」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)がプロジェクト等におけるものである場合、当該プロジェクト等自体に対する評価者による評価結果として、評価コメント(文章)が格納される。例えば、2行目の「PJ評価(コメント)」には、「当初予定より計画遅延や多少の予算オーバーはあったが大きな問題なく進んだ。PJメンバーの連携がよかった」が格納されている。
所定行の「個人評価(100点)」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)をした従業者Jに対する評価者による評価結果として、評価点数が格納される。2行目の「個人評価(100点)」には、「90点」が格納されている。
所定行の「個人評価(コメント)」には、当該所定行に対応する所定仕事(職務)をした従業者Jに対する評価者による評価結果として、評価コメント(文章)が格納される。2行目の「個人評価(コメント)」には、「入社から日が浅いが、経験を生かして即戦力となってくれた。メンバーとのコミュニケーションがうまい。」が格納されている。
所定行の「本人公開可否」には、当該所定行のデータの公開を認めるか否かについての従業者J(本人)の意思が格納されている。例えば、2行目の「本人公開可否」には、「可」が格納されている。
所定行の「所属事業者公開可否」には、当該所定行のデータの公開を認めるか否かについての使用者SR(所属事業者)の意思が格納されている。例えば、2行目の「所属事業者公開可否」には、「可」が格納されている。
所定行の「評価者公開可否」には、当該所定行のデータの公開を認めるか否かについての評価者の意思が格納されている。例えば、2行目の「評価者公開可否」には、「可」が格納されている。
【0065】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものとみなす。
【0066】
例えば、図3に示すシステム構成、及び図4に示すサーバ1のハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0067】
また、図5に示す機能ブロック図は、例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が図3の情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロック及びデータベースを用いるのかは、特に図5の例に限定されない。
【0068】
また、機能ブロックの存在場所も、図5に限定されず、任意でよい。
例えばサーバ1側に配置された機能ブロックの少なくとも一部を、従業者端末2側、現使用者端末3側、他使用者端末4側又は、研修主催者Kの端末等図示せぬ他の情報処理装置が備える構成としてもよい。
【0069】
また、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0070】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0071】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0072】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0073】
以上をまとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば図3のサーバ1)は、
第1条件(例えば、兼業許可等)で所定使用者(例えば図1の使用者SR)に属する所定従業者(例えば図1の従業者J)が所定期間に遂行した所定仕事に関する情報を、仕事経歴情報として前記所定従業者の第1端末(例えば図3の従業者端末2)又は前記所定使用者の第2端末(例えば図3の現使用者端末3)から取得して、当該所定従業者を特定可能な特定情報と対応付けて第1データベース(例えば図1等の評価経歴DB71)に記憶させる制御を実行する職務経歴記憶制御手段(例えば図5の職務経歴記憶制御部511)と、
前記所定使用者とは異なる他使用者(例えば図2の他使用者SN)の第3端末(例えば図3の他使用者端末4)から、第2条件(例えば、兼業を前提とする仕事依頼のための条件)を前提とする前記所定従業者についての前記仕事経歴情報の開示を請求するための第1開示請求情報が送信されてきた場合、当該第1開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行する職務経歴開示請求制御手段(例えば図5の職務経歴開示請求制御部521)と、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す第1許可情報が送信されてきた場合、当該第1許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務経歴情報を前記第1データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する職務経歴送信制御手段(例えば図5の職務経歴送信制御部531)と、
を備えれば足りる。
【0074】
これにより、所定従業者(例えば従業者J)の職務経歴が半自動的に第1データベース(例えば評価経歴DB71)に記録され、他使用者(例えば他使用者SN)がアクセス可能な環境を提供することができる。
【0075】
また、前記所定使用者の前記第2端末から、第3条件(例えば、兼業を前提とする仕事依頼のための条件)を前提とする前記所定従業者の前記所定仕事に対する評価を示す情報を、仕事評価情報として取得して、当該所定従業者の前記特定情報と対応付けて第2データベース(例えば図1等の評価経歴DB71)に記憶させる制御を実行する職務評価記憶制御手段(例えば図5の職務評価記憶制御部512)と、
前記他使用者の前記第3端末から、前記所定従業者についての前記仕事評価情報の開示を請求するための第2開示請求情報が送信されてきた場合、当該第2開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行する職務評価開示請求制御手段(例えば図5の職務評価開示請求制御部522)と、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す第2許可情報が送信されてきた場合、当該第2許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務評価情報を前記第2データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する職務評価送信制御手段(例えば図5の職務評価送信制御部532)と、
を備えるようにすることができる。
【0076】
これにより、所定従業者(従業者J)の職務経歴と共にその評価も半自動的に第2データベース(例えば評価経歴DB71)に記録され、他使用者(例えば他使用者SN)がアクセス可能な環境を提供することができる。
ここで、第1データベースと第2データベースは、上述の実施形態では同一の評価経歴DB71により構成されたが、別々のデータベースでもよく、また、夫々の構成場所はサーバ1の記憶部18である必要は特になく任意の場所でよい。
【0077】
また、前記他使用者の前記第3端末から、第4条件(例えば、兼業を前提とする仕事依頼のための条件)を前提として、前記所定仕事をした者の検索を要求する検索要求情報を取得した場合、当該検索要求情報に基づいて、前記所定仕事を遂行した経歴が含まれる前記仕事経歴情報を抽出し、当該仕事経歴情報に対応付けられた前記特定情報により特定される前記所定従業者に関する情報を、検索結果情報として前記第3端末に送信する制御を実行する従業者検索制御手段(例えば図5の従業者検索部54)、
をさらに備えるようにすることができる。
【0078】
これにより、他使用者等の企業間において、所定仕事を遂行した所定従業者(例えば従業者J)を検索する環境を提供することができる。
【0079】
また、前記職務経歴開示請求制御手段は、
前記所定従業者の前記第1端末から、前記他使用者に開示する目的で、第5条件(例えば、兼業を前提とする仕事依頼のためという条件)を前提とする前記所定従業者についての前記仕事経歴情報の開示を請求するための第3開示請求情報が送信されてきた場合、当該第3開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行し、
前記職務経歴送信制御手段は、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す第3許可情報が送信されてきた場合、当該第3許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務経歴情報を前記第1データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する、
ようにすることができる。
【0080】
これにより、所定従業者(例えば従業者J)側からの要求に基づいて、他使用者等の企業間において当該所定従業者の職務経歴にアクセス可能な環境を提供することができる。
【0081】
また、前記職務評価開示請求制御手段は、
前記所定従業者の前記第1端末から、前記他使用者に開示するという目的で、第6条件(例えば、兼業を前提とする仕事依頼のためという条件)を前提とする前記所定従業者についての前記仕事評価情報の開示を請求するための第4開示請求情報が送信されてきた場合、当該第4開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行し
前記職務評価送信制御手段は、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す第4許可情報が送信されてきた場合、当該第4許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務評価情報を前記第2データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する、
ようにすることができる。
【0082】
これにより、所定従業者(例えば従業者J)側からの要求に基づいて、他使用者等の企業間において当該所定従業者の職務経歴に加えてその評価にアクセス可能な環境を提供することができる
【0083】
また、前記職務経歴開示請求制御手段は、
前記所定従業者の前記第1端末から、前記所定使用者の所属から外れるにあたり事前に前記他使用者に開示するという目的で、前記所定従業者についての前記仕事経歴情報の事前開示を請求するための第5開示請求情報が送信されてきた場合、当該第5開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行し
前記職務経送信制御手段は、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す第5許可情報が送信されてきた場合、当該第5許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務経歴情報を前記第1データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する、
ようにすることができる。
【0084】
前記職務評価開示請求制御手段は、
前記所定従業者の前記第1端末から、前記所定使用者の所属から外れるにあたり事前に前記他使用者に開示するという目的で、前記所定従業者についての前記仕事評価情報の事前開示を請求するための第6開示請求情報が送信されてきた場合、当該第6開示請求情報を取得して、当該開示の請求がなされた旨を前記所定使用者の前記第2端末に報知する制御を実行し
前記職務評価送信制御手段は、
前記開示の請求がなされた前記所定使用者の前記第2端末から、当該開示を許可する旨を示す第6許可情報が送信されてきた場合、当該第6許可情報を取得して、前記所定従業者についての前記職務評価情報を前記第2データベースから抽出して前記他使用者の前記第3端末に送信する制御を実行する、
ようにすることができる。
【符号の説明】
【0085】
1・・・サーバ、2・・・従業者端末、3・・・現使用者端末、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、14・・・バス、15・・・入出力インターフェース、16・・・入力部、17・・・出力部、18・・・記憶部、19・・・通信部、20・・・ドライブ、40・・・リムーバブルメディア、51・・・記憶制御部、52・・・開示請求制御部、53・・・送信制御部、54・・・従業者検索部、71・・・評価経歴DB、511・・・職務経歴記憶制御部、512・・・職務評価記憶制御部、521・・・職務履歴開示請求制御部、522・・・職務評価開示請求制御部、531・・・職務経歴送信制御部、532・・・職務評価送信制御部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7