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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023017419
(43)【公開日】2023-02-07
(54)【発明の名称】表示制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0484 20220101AFI20230131BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20230131BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20230131BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20230131BHJP
【FI】
G06F3/0484
G06F3/0488
G06F3/14 350B
B60R16/02 630L
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021121680
(22)【出願日】2021-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】塩口 拓真
【テーマコード(参考)】
5B069
5E555
【Fターム(参考)】
5B069AA12
5B069CA14
5B069DD17
5B069JA06
5E555AA11
5E555AA76
5E555BA23
5E555BB23
5E555BC08
5E555BC17
5E555BE08
5E555BE10
5E555CA12
5E555CB16
5E555CB55
5E555CC26
5E555DB04
5E555DB53
5E555DB56
5E555DC19
5E555DC21
5E555DC36
5E555DC37
5E555DC54
5E555DD01
5E555DD05
5E555DD06
5E555EA09
5E555EA11
5E555FA00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】タッチ操作の操作性を改善した表示制御方法を提供する。
【解決手段】表示ECUは、第1画面110の予め設定されたタッチ操作である移動操作を検出し、移動操作を検出すると、第2画面120に設定した左右小表示領域122A~122C及び124A~124Cのうち、いずれの左右小表示領域121又は123が選択されたのかを判定し、第1画面110に表示された表示画像を、選択されたと判定した表示領域に表示させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1画面及び第2画面の表示を制御する表示制御方法であって、
前記第1画面の予め設定されたタッチ操作を検出する検出ステップと、
前記予め設定されたタッチ操作が検出されると、前記第2画面に設定された複数の表示領域のうち、いずれの表示領域が前記予め設定されたタッチ操作により選択されたのかを判定する判定ステップと、
前記第1画面に表示された表示画像を、前記判定ステップにより選択されたと判定した表示領域に表示させる表示ステップと、
を有することを特徴とする表示制御方法。
【請求項2】
前記予め設定されたタッチ操作とは異なる前記第1画面への他のタッチ操作が検出されると、前記複数の表示領域の各々に対応し、前記複数の表示領域に表示画像が表示されているか否かを示すガイド画像を前記第1画面に表示させる、ことを特徴とする請求項1記載の表示制御方法。
【請求項3】
前記ガイド画像は、前記複数の表示領域の各々に対応した複数の図形画像を含み、
前記判定ステップにより選択されたと判定した表示領域に対応する前記図形画像の表示態様を、他の前記図形画像の表示態様とは異なる表示態様に変更する、ことを特徴とする請求項2記載の表示制御方法。
【請求項4】
前記複数の表示領域には、前記複数の表示領域の前記第1画面からの距離に基づいて選択順が設定され、
前記複数の図形画像は、前記選択順に対応した並び順で配置される、ことを特徴とする請求項3記載の表示制御方法。
【請求項5】
前記他のタッチ操作は、前記第1画面のタッチ位置を、予め設定された第1方向にスライドさせるスライド操作である、ことを特徴とする請求項2又は3記載の表示制御方法。
【請求項6】
前記予め設定されたタッチ操作は、前記第1画面のタッチ位置を、前記第1方向とは異なる第2方向にスライドさせるスライド操作である、ことを特徴とする請求項5記載の表示制御方法。
【請求項7】
車両に搭載された表示装置のディスプレイに前記第1画面と前記第2画面とが表示され、
前記第2画面は、前記第1画面よりも運転席に着座した運転者から離れた位置に配置される、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の表示制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、運転席側から助手席側まで至る横長のディスプレイが車両に搭載されるようになってきた。
例えば、特許文献1は、複数のタッチパネルディスプレイ及びメーターから構成されるタッチパネルディスプレイを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-55328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような横長のディスプレイを車両に搭載した場合、運転席に着座した運転者の手が届かないディスプレイの領域があり、タッチ操作が難しい場合がある。このため、タッチ操作の操作性の改善が求められている。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、タッチ操作の操作性を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の表示制御方法は、第1画面及び第2画面の表示を制御する表示制御方法であって、前記第1画面の予め設定されたタッチ操作を検出する検出ステップと、前記予め設定されたタッチ操作が検出されると、前記第2画面に設定された複数の表示領域のうち、いずれの表示領域が前記予め設定されたタッチ操作により選択されたのかを判定する判定ステップと、前記第1画面に表示された表示画像を、前記判定ステップにより選択されたと判定した表示領域に表示させる表示ステップと、を有する表示制御方法である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、タッチ操作の操作性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】表示システムの全体構成を示す図である。
図2】前席ディスプレイの配置を示す図である。
図3】表示面に設定された複数の画面を示す図である。
図4】第1方向のタッチ操作を示す図である。
図5】第1画面に表示されるガイド画像を示す図である。
図6】第1画面及び第2画面に表示画像が表示された状態を示す図である。
図7】第1画面と、第2画面の第1小表示領域に表示画像が表示された状態を示す図である。
図8】第1画面と、第2画面の第2小表示領域とに表示画像が表示された状態を示す図である。
図9】第1画面と、第2画面の第3小表示領域に表示画像が表示された状態を示す図である。
図10】第1画面と、第3画面の第1小表示領域とに表示画像が表示された状態を示す図である。
図11】第1画面と、第3画面の第2小表示領域とに表示画像が表示された状態を示す図である。
図12】表示ECUの動作を示すフローチャートである。
図13】表示ECUの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0010】
図1は、表示システム1の全体構成を示す図である。
表示システム1は、カメラ10、第1表示装置20、第2表示装置30及び表示ECU50を備え、車両に搭載される。
【0011】
カメラ10は、例えば、車両の前方、後方、左側方及び右側方にそれぞれ設置され、対応する方向である車両の前方、後方、左側方及び右側方をそれぞれ撮影する。
カメラ10は、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)等のイメージセンサと、イメージセンサの受光状態から撮影画像を生成するデータ処理回路とを備える。カメラ10は、撮影して生成した撮影画像を表示ECU50に出力する。
【0012】
図2は、車両における前席ディスプレイ21の配置を示す図である。
第1表示装置20は、前席ディスプレイ21及びタッチセンサ22を備える。
前席ディスプレイ21は、LCD(Liquid Crystal Display)等を備え、表示ECU50の制御により種々の画像を表示する。種々の画像には、例えば、カメラ10の撮影画像や、速度メーターを含む各種メーター画像、ナビゲーション画像等が含まれる。
【0013】
前席ディスプレイ21は、図2に示すようにダッシュボード25の上部に、車両の車幅方向に沿って配置される。前席ディスプレイ21は、表示面23を備える。表示面23には、種々の画像が表示される。表示面23は、車両の後方に向けて配置される。表示面23は、矩形平面状である。なお、表示面23が、矩形平面の一辺が円弧状に曲げられて形成される曲面であってもよい。すなわち、表示面23は、円筒の周面の一部を構成する曲面であってもよい。
表示面23は、上下方向のサイズと比較して左右方向のサイズが大きい。例えば、左右方向のサイズは、上下方向のサイズの3倍~20倍の範囲である。具体的には、表示面23の上下方向のサイズは、例えば100mmである、左右方向のサイズは、例えば1000mmである。
【0014】
タッチセンサ22は、前席ディスプレイ21に対するタッチ操作を検出し、検出したタッチ操作のタッチ位置を示す座標を操作情報として表示ECU50に出力する。座標は、前席ディスプレイ21に設定された座標系における座標である。
【0015】
第2表示装置30は、後席ディスプレイ35を備え、表示ECU50の制御により種々の画像を表示する。後席ディスプレイ35には、後席右ディスプレイ35Bと、後席左ディスプレイ35Aとが含まれる。
後席右ディスプレイ35Bは、例えば、運転席のヘッドレストに、車両の後方に向けて配置される。すなわち、後席右ディスプレイ35Bは、運転席側の後部座席に着座して正面を向いた乗員が後席右ディスプレイ35Bの画面を視認可能に取り付けられる。
後席左ディスプレイ35Aは、例えば、助手席のヘッドレストに、車両の後方に向けて配置される。すなわち、後席左ディスプレイ35Aは、助手席側の後部座席に着座して正面を向いた乗員が後席左ディスプレイ35Aの画面を視認可能に取り付けられる。
【0016】
表示ECU50は、インターフェイス60及び制御部70を備え、表示制御方法に対応した制御を実行して前席ディスプレイ21及び後席ディスプレイ35に画像を表示させる。
【0017】
インターフェイス60は、例えば、CAN(Controller Area Network)や車載イーサネット(登録商標)等の車載LAN(Local Area Network)に接続される。インターフェイス60は、車載LANを介してカメラ10、第1表示装置20及び第2表示装置30とデータ通信を行う。また、車載LANには、エンジンや車両を制御する他のECUが接続され、インターフェイス60は、これらの他のECUとの間でも相互にデータ通信を行う。
【0018】
制御部70は、記憶部71及びプロセッサー73を備えるコンピューター装置である。
【0019】
記憶部71は、プロセッサー73が実行するプログラムやデータ等を不揮発的に記憶する記憶装置である。記憶部71は、磁気的記憶装置、フラッシュROM(Read Only Memory)等の半導体記憶素子、或いはその他の種類の不揮発性記憶装置により構成される。また、記憶部71は、プロセッサー73のワークエリアを構成するRAM(Random Access Memory)を含んでもよい。記憶部71は、表示ECU50により処理されるデータや、プロセッサー73が実行する制御プログラム等を記憶する。
【0020】
また、記憶部71は、車両の属性情報と、画面設定情報とを記憶する。
車両の属性情報は、車両における表示装置の設置状況を示す情報である。表示装置は、本実施形態では、第1表示装置や第2表示装置である。制御部70は、属性情報を参照して、表示装置が車両の第1列だけに設置されているのか、第2列にも設置されているのかを判定する。
画面設定情報は、前席ディスプレイ21の表示面23に設定される第1画面110、第2画面120及び第3画面130の各画面の範囲を示す情報である。1画面110、第2画面120及び第3画面130の各画面については、図3を参照しながら後述する。
本実施形態では、前席ディスプレイ21の表示面23を複数の画面に分割することで第1画面110、第2画面120及び第3画面の各画面を構成する。制御部70は、画面設定情報を参照して、前席ディスプレイ21に、第1画面110、第2画面120及び第3画面の各画面を設定する。
【0021】
プロセッサー73は、単一のプロセッサーにより構成してもよいし、複数のプロセッサーによりプロセッサー73として機能する構成であってもよい。
【0022】
制御部70は、第1画面110に対するタッチ操作を検出し、検出したタッチ操作に基づいて前席ディスプレイ21及び後席ディスプレイ35に表示させる画像を制御する。ここで、前席ディスプレイ21に設定される画面について図3を参照しながら説明する。
【0023】
図3は、表示面23に設定された複数の画面を示す図である。
前席ディスプレイ21の表示面23は、複数の画面に分割される。制御部70は、画面ごとに画像の表示を制御する。
前席ディスプレイ21の表示面23は、第1画面110、第2画面120及び第3画面130の3つの領域に分割される。本実施形態では、前席ディスプレイ21の表示面23を3つの画面に分割した場合について説明するが、前席ディスプレイ21の表示面23の分割数は、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
【0024】
第1画面110は、乗員のタッチ操作を受け付ける領域であり、運転席と助手席との間であって、運転席の運転者の左手が届く表示面23の範囲に設定される。また、以下では、タッチ操作を運転者が行う場合について説明するが、第1画面110に対するタッチ操作は、助手席の乗員が行うことも可能である。
第1画面110は、表示画像が最初に表示される領域である。つまり、第1画面110に表示された表示画像を、運転者の操作によって第2画面120や、第3画面130に移動させる。第1画面110には、ホーム画面等の操作画面や、音楽の再生画面、地図、カメラの撮影画像等が表示される。これらの画面や画像を、以下では表示画像という。ホーム画面とは、音楽再生や、地図表示、カメラ画像等を選択するメニュー画面である。
【0025】
第2画面120は、運転席から見て第1画面110の左側に配置された第2左画面121と、運転席から見て第1画面110の右側に配置された第2右画面123とを有する。つまり、第1画面110の両側に第2画面120が配置される。以下、第2左画面121及び120Bを総称する場合、第2画面120という。第2左画面121は、例えば、助手席に着座した乗員の正面に位置するように表示面23に配置される。第2右画面123は、例えば、運転者の正面に位置するように表示面23に配置される。第2右画面123は、運転者がタッチ操作を行う場合、ステアリングホイール27が障害となり、第1画面110よりはタッチ操作の操作性が低い領域である。
【0026】
第2左画面121には、複数の小表示領域が表示される。
第2左画面121には、第1左小表示領域122A、第2左小表示領域122B及び第3左小表示領域122Cの3つの小表示領域が表示される。以下、第1左小表示領域122A、第2左小表示領域122B及び第3左小表示領域122Cを総称する場合、左小表示領域122と表記する。第1左小表示領域122Aは、運転席から見て第2左画面121の右側に配置される。第2左小表示領域122Bは、運転席から見て第2左画面121の中央に配置される。第3左小表示領域122Cは、運転席から見て第2左画面121の左側に配置される。
本実施形態では、第2左画面121に3つの左小表示領域122を設定したが、左小表示領域122の数は任意である。
【0027】
第2左画面121、第1左小表示領域122A、第2左小表示領域122B及び第3左小表示領域122Cには、第1画面110からの距離に基づく選択順が設定されている。
第1画面110からの距離は、第2左画面121が最も近く、以下、第1左小表示領域122A、第2左小表示領域122B、第3左小表示領域122Cの順に第1画面110から離れる。第2左画面121及び左小表示領域122には、この第1画面110からの距離が近い順に選択順が設定されている。
【0028】
第2右画面123にも複数の小表示領域が表示される。
第2右画面123には、第1右小表示領域124A、第2右小表示領域124B及び第3右小表示領域124Cの3つの小表示領域が表示される。以下、第1右小表示領域124A、第2右小表示領域124B及び第3右小表示領域124Cを総称する場合、右小表示領域124と表記する。第1右小表示領域124Aは、運転席から見て第2右画面123の左側に配置される。第2右小表示領域124Bは、運転席から見て第2左画面121の中央に配置される。第3右小表示領域124Cは、運転席から見て第2右画面123の右側に配置される。
本実施形態では、第2右画面123に3つの右小表示領域124を設定したが、右小表示領域124の数は任意である。
【0029】
第2右画面123、第1右小表示領域124A、第2右小表示領域124B及び第3右小表示領域124Cには、第1画面110からの距離に基づく選択順が設定されている。
第1画面110からの距離は、第2右画面123が最も近く、以下、第1右小表示領域124A、第2左小表示領域124B、第3右小表示領域124Cの順に第1画面110から離れる。第2右画面123及び右小表示領域124には、この第1画面110からの距離が近い順に選択順が設定されている。
【0030】
また、運転席から見て第2右画面123の右側には、第3画面130が配置される。第3画面130には、第1小表示領域131と、第2小表示領域133とが表示される。第3画面130には、後席ディスプレイ35に表示された表示画像が表示される。具体的には、後席右ディスプレイ35Bに表示画像が表示されている場合には、第2小表示領域133にも同一の表示画像が表示され、後席左ディスプレイ35Aに表示画像が表示されている場合には、第1小表示領域131にも同一の表示画像が表示される。
【0031】
本実施形態では、前席ディスプレイ21に第3画面130を設けた構成について説明するが、車両の後部座席に第2表示装置30が設けられていない車両の構成の場合、前席ディスプレイ21の表示面23を、第1画面110と、第2左画面121と、第2右画面123とに分割してもよい。
また、車両が第1列、第2列及び第3列の3列シートを有し、各列にディスプレイを備える構成である場合、前席ディスプレイ21の表示面23を、第1画面110、第2左画面121、第2右画面123、第3画面130及び第4表示領域に分割してもよい。
また、本実施形態では、第2画面120が、第2左画面121と第2右画面123との2つの画面に分割されている場合について説明するが、第2画面120は1つの画面により構成してもよい。
【0032】
次に、タッチ操作により表示画像の表示位置を変更する方法について説明する。
制御部70は、タッチセンサ22から入力される操作情報に基づいて第1画面110に対するタッチ操作を検出する。制御部70は、タッチ操作を検出すると、検出したタッチ操作によるタッチ位置の移動方向を判定する。制御部70が判定するタッチ位置の移動方向には、第1方向、第2方向及び第3方向が含まれる。
第1方向は、タッチ位置が第1画面110の下から上へ移動する方向である。
また、第2方向は、タッチ位置が第1画面110の水平方向に移動する方向であり、制御部70は、タッチ位置を第1画面110の左から右へ移動させる操作と、右から左へ移動させる操作とを区別して検出する。第3方向は、タッチ位置が第1画面110の上から下へ移動する方向である。
【0033】
図4は、第1方向のタッチ操作を示す図である。
運転者は、第1画面110に表示された表示画像を、第2画面120や第3画面130に移動させる場合、まず、タッチ操作によってガイド画像200を第1画面110に表示させる。ガイド画像200は、第2画面120や、第3画面130、左小表示領域122、右小表示領域124における表示画像の表示状況を示す画像である。つまり、ガイド画像200は、第2画面120や、第3画面130、左小表示領域122、右小表示領域124に表示画像が表示されているか否かを示す画像である。
【0034】
ガイド画像200を表示させる操作を表示操作という。表示操作は、予め設定されたタッチ操作とは異なる第1画面110へのタッチ操作に相当する。
表示操作は、運転者の指を第1画面110にタッチさせ、タッチさせた指を第1方向に移動させる操作である。本実施形態では、第1方向が運転者の指を第1画面110の下から上に移動させる方向である場合について説明するが、第1方向はこの方向に限定されない。例えば、運転者の指を第1画面110の上から下に移動させる方向を第1方向としてもよいし、左回転又は右回転を第1方向としてもよい。
【0035】
図5は、第1画面110に表示されるガイド画像200を示す図である。
制御部70は、タッチ位置の移動方向が第1方向であると判定した場合、ガイド画像200を第1画面110に表示させる。
ガイド画像200には、第1ガイド画像210、第2ガイド画像220及び第3ガイド画像230が含まれる。
【0036】
第1ガイド画像210には、所定形状の図形画像210Aが含まれる。図5には、所定形状が円形の図形画像210Aを示すが、図形画像210Aの形状は任意であり、例えば、三角形や四角形等の多角形であってもよい。図形画像210Aは、第1画面110に対応し、第1画面110の全体に表示画像が表示された場合には図形画像210Aの表示態様が変更される。
【0037】
第2ガイド画像220には、第2左画面121に対応した第2左ガイド画像221と、第2右画面123に対応した第2右ガイド画像223とが含まれる。
【0038】
第2左ガイド画像221には、所定形状の左図形画像221A、221B及び221Cが含まれる。図5には、左図形画像221A、221B及び221Cの形状が円形である場合を示すが、左図形画像221A、221B及び221Cの形状は任意であり、例えば、三角形や四角形等の多角形であってもよい。
左図形画像221Aは、第1左小表示領域122Aに対応し、第1左小表示領域122Aに表示画像が表示された場合には左図形画像221Aの表示態様が変更される。
左図形画像221Bは、第2左小表示領域122Bに対応し、第2左小表示領域122Bに表示画像が表示された場合には左図形画像221Bの表示態様が変更される。
左図形画像221Cは、第3左小表示領域122Cに対応し、第3左小表示領域122Cに表示画像が表示された場合には左図形画像221Cの表示態様が変更される。
【0039】
第2右ガイド画像223には、所定形状の右図形画像223A、223B及び223Cが含まれる。図5には、右図形画像223A、223B及び223Cの形状が円形である場合を示すが、右図形画像223A、223B及び223Cの形状は任意であり、例えば、三角形や四角形等の多角形であってもよい。
右図形画像223Aは、第1右小表示領域124Aに対応し、第1右表示領域124Aに表示画像が表示された場合には右図形画像223Aの表示態様が変更される。
右図形画像223Bは、第2右小表示領域124Bに対応し、第2右小表示領域124Bに表示画像が表示された場合には右図形画像223Bの表示態様が変更される。
右図形画像223Cは、第3右小表示領域124Cに対応し、第3右小表示領域124Cに表示画像が表示された場合には右図形画像223Cの表示態様が変更される。
【0040】
第3ガイド画像230には、第3左ガイド画像231と第3右ガイド画像233とが含まれる。
第3左ガイド画像231には、所定形状の図形画像231Aが含まれ、第3右ガイド画像233には、所定形状の図形画像233Aが含まれる。
図5には、図形画像231A及び233Aが円形である場合を示すが、図形画像231A及び233Aの形状は任意であり、例えば、三角形や四角形等の多角形であってもよい。
図形画像231Aは、第1小表示領域131に対応し、第1小表示領域131に表示画像が表示された場合には図形画像231Aの表示態様が変更される。
図形画像233Aは、第2小表示領域133に対応し、第2小表示領域133に表示画像が表示された場合には図形画像233Aの表示態様が変更される。
【0041】
運転者は、表示操作により第1画面110にガイド画像200を表示させると、第1画面110に表示された表示画像を第2画面120又は第3画面130に移動させる移動操作を行う。移動操作は、予め設定されたタッチ操作、及びスライド操作に相当する。移動操作は、第1画面110にタッチさせた指を第2方向に移動させる操作である。第2方向は、前席ディスプレイ21の水平方向であって、左方向又は右方向である。第2方向は、厳密に水平である必要はなく、例えば、右方向であれば右斜め上や、右斜め下方向であってもよく、左方向であれば左斜め上や左斜め下方向であってもよい。
運転者は、表示画像を第2左画面121に表示させる場合、タッチさせた指を左方向に移動させる。また、運転者は、第1画面110に表示された表示画像を第2右画面123に表示させる場合、タッチさせた指を右方向に移動させる。
【0042】
制御部70は、タッチ操作を検出すると、検出したタッチ操作によるタッチ位置の移動方向を判定する。制御部70は、判定した移動方向が第2方向である場合、移動操作が検出されたと判定し、検出した移動方向に基づいて第2左画面121、第2右画面123、左小表示領域122及び右小表示領域124のうちのいずれが選択されたのかを判定する。
【0043】
制御部70は、判定結果に基づいて第2左画面121若しくは第2右画面123の全体、又は、左小表示領域122若しくは右小表示領域124に表示画像を表示させる。さらに、制御部70は、表示画像を表示した第2左画面121若しくは第2右画面123の全体、又は、左小表示領域122若しくは右小表示領域124に対応したガイド画像200の表示態様を、他のガイド画像200の表示態様とは異なる態様に変更する。
【0044】
制御部70は、第2左画面121の全体に表示画像を表示させた場合、第2左ガイド画像221の表示態様を、他の図形画像の表示態様とは異なる表示態様に変更する。具体的には、第2左ガイド画像221を点灯又は点滅させる。
制御部70は、第1左小表示領域122Aに表示画像を表示させた場合、左図形画像221Aの表示態様を、他の図形画像の表示態様とは異なる表示態様に変更する。具体的には、左図形画像221Aを点灯又は点滅する。
また、制御部70は、第2左小表示領域122Bに表示画像を表示させた場合、左図形画像221Bの表示態様を、他の図形画像の表示態様とは異なる表示態様に変更する。具体的には、左図形画像221Bを点灯又は点滅する。
また、制御部70は、第3左小表示領域122Cに表示画像を表示させた場合、左図形画像221Cの表示態様を、他の図形画像の表示態様とは異なる表示態様に変更する。具体的には、左図形画像221Cを点灯又は点滅する。
【0045】
制御部70は、第2右ガイド画像223、右図形画像223A、223B及び223Cについても同様に、対応する第2右画面123又は右小表示領域124に表示画像が表示された場合には、これらの画像の表示態様を、他の図形画像の表示態様とは異なる表示態様に変更する。
【0046】
また、移動操作には、第2方向の他に第1方向も含まれる。制御部70は、第1方向への移動操作が検出された場合、表示画像を後席左ディスプレイ35A又は後席右ディスプレイ35Bに表示させる。制御部70は、ガイド画像200を第1画面110に表示した状態で、タッチ位置が下から上へ移動する操作を検出すると、表示画像を第3画面130の第1小表示領域131又は第2小表示領域133に表示させる。
【0047】
図6は、第1画面110及び第2左画面121に表示画像が表示された状態を示す図である。タッチ位置を第2方向の1つである左方向に移動させた場合の動作について説明する。
制御部70は、タッチ位置の移動方向が第2方向であると判定した場合、第1画面110に表示された表示画像を第2左画面121の画面全体に表示させる。さらに、制御部70は、第2左ガイド画像221の全体又は外周を点灯又は点滅させる。図6には、表示画像が第1画面110及び第2左画面121の画面全体に表示され、第2左ガイド画像221の全体又は外周が点灯又は点滅した状態を示す。
なお、制御部70は、表示画像を第2左画面121の画面全体に表示させた場合、左小表示領域122を第2左画面121から消去してもよい。
また、制御部70は、第2方向として右方向が検出された場合、表示画像を第2右画面123の画面全体に表示させ、第2右ガイド画像223の全体又は外周を点灯又は点滅させる。
【0048】
図7は、第1画面110と第1左小表示領域122Aとに表示画像が表示された状態を示す図である。
制御部70は、図6に示す第2左画面121の全体に表示画像を表示した状態で、タッチ位置の第2方向である左方向への移動がさらに検出されると、第2左画面121の画面全体に表示した表示画像を第1左小表示領域122Aに表示させる。このとき、第2左画面121の画面全体に表示した表示画像は消去されるが、第1画面110からは消去されない。さらに、制御部70は、第2左ガイド画像221の表示状態を、第2左ガイド画像221の全体又は外周を点灯又は点滅させた状態から、左図形画像221Aを点灯又は点滅させた状態に変更する。
【0049】
図8は、第1画面110と、第2左小表示領域122Bとに表示画像が表示された状態を示す図である。
制御部70は、図7に示す第1左小表示領域122Aに表示画像が表示した状態で、タッチ位置の第2方向である左方向への移動がさらに検出されると、第1左小表示領域122Aに表示した表示画像を第2左小表示領域122Bに表示させる。このとき、第1左小表示領域122Aに表示した表示画像は消去されるが、第1画面110からは消去されない。さらに、制御部70は、第2左ガイド画像221の表示状態を、左図形画像221Aを点灯又は点滅した状態から、左図形画像221Bを点灯又は点滅させた状態に変更する。
【0050】
図9は、第1画面110と、第3左小表示領域122Cに表示画像が表示された状態を示す図である。
制御部70は、図8に示す第2左小表示領域122Bに表示画像を表示した状態で、タッチ位置の第2方向である左方向への移動がさらに検出されると、第2左小表示領域122Bに表示した表示画像を第3小表示領域122Cに表示させる。このとき、第2左小表示領域122Bに表示した表示画像は消去されるが、第1画面110からは消去されない。さらに、制御部70は、第2左ガイド画像221の表示状態を、左図形画像221Bを点灯又は点滅させた状態から、左図形画像221Cを点灯又は点滅させた状態に変更する。
【0051】
図示は省略するが、第1画面110に表示画像を表示した状態において、制御部70は、第2方向としてタッチ位置の右方向への移動が検出されると、表示画像を第2右画面123の画面全体に表示させる。また、制御部70は、第2右ガイド画像223の全体又は外周を点灯又は点滅させる。
また、制御部70は、第2右画面123の画面全体に表示画像を表示した状態において、タッチ位置の右方向への移動がさらに検出されると、表示画像を第1右小表示領域124Aに表示させ、第2右ガイド画像223の表示状態を、右図形画像223Aを点灯又は点滅させた状態に変更する。
また、制御部70は、第1右小表示領域124Aに表示画像を表示した状態において、タッチ位置の右方向への移動がさらに検出されると、表示画像を第2右小表示領域124Bに表示させ、第2右ガイド画像223の表示状態を、右図形画像223Bを点灯又は点滅させた状態に変更する。
また、制御部70は、第2右小表示領域124Bに表示画像を表示した状態において、タッチ位置の右方向への移動がさらに検出されると、表示画像を第3右小表示領域124Cに表示させ、第2右ガイド画像223の表示状態を、右図形画像223Cを点灯又は点滅させた状態に変更する。
【0052】
図10は、第1画面110と、第3画面130の第1小表示領域131とに表示画像が表示された状態を示す図である。
運転者は、表示画像を第3画面130に表示させる場合、タッチさせた指を第1方向に移動させる移動操作を行う。
制御部70は、タッチセンサ22から入力される操作情報に基づき、タッチ位置の移動方向が第1方向であると判定すると、第1画面110に表示された表示画像を第3画面130の第1小表示領域131又は第2小表示領域133に表示させる。
【0053】
制御部70は、第1画面110だけに表示画像が表示された状態で、タッチ位置の第1方向への移動が検出されると、予め設定された後席右ディスプレイ35B又は後席左ディスプレイ35Aに表示画像を表示させる。また、制御部70は、表示画像を表示させた後席右ディスプレイ35B又は後席左ディスプレイ35Aに対応する第1小表示領域131又は第2小表示領域133に表示画像を表示させる。さらに、制御部70は、表示画像を表示させた第1小表示領域131又は第2小表示領域133に対応する第3左ガイド画像231又は第3右ガイド画像233を点灯又は点滅させる。
図10には、第1小表示領域131に表示画像が表示され、図形画像233Aが点灯又は点滅した状態を示す。
【0054】
図11は、第1画面110と、第3画面130の第2小表示領域133とに表示画像が表示された状態を示す図である。
次に、後席左ディスプレイ35A及び第1小表示領域131に表示された表示画像を、後席右ディスプレイ35B及び第2小表示領域13に移動させる操作について説明する。
運転者は、タッチ位置を第2方向に移動させる移動操作として、第1画面110にタッチさせた指を左から右に移動させる操作を行う。
制御部70は、タッチ位置を左から右に移動させる操作が検出されると、後席左ディスプレイ35A及び第1小表示領域131に表示させた表示画像を、後席右ディスプレイ35B及び第2小表示領域133に表示させる。このとき、後席左ディスプレイ35A及び第1小表示領域131に表示させた表示画像は消去される。
【0055】
また、後席右ディスプレイ35B及び第2小表示領域13に表示した表示画像を、後席左ディスプレイ35A及び第1小表示領域131に表示させる場合、運転者は、第1画面110にタッチさせた指を右から左に移動させる操作を行う。
制御部70は、タッチ位置を右から左に移動させる操作が検出されると、後席右ディスプレイ35B及び第2小表示領域133に表示させた表示画像を、後席左ディスプレイ35A及び第1小表示領域131に表示させる。このとき、後席右ディスプレイ35B及び第2小表示領域133に表示させた表示画像は消去される。
【0056】
運転者は、移動操作を行って移動させたい画面又は小表示領域に表示画像を表示させると、次に確定操作を入力して前席ディスプレイ21、又は前席ディスプレイ21及び後席ディスプレイ35の表示状態を確定させる。
本実施形態では、確定操作は、第1画面110にタッチさせた指を、第1画面110から離す操作である。制御部70は、タッチ位置が検出できない状態が所定時間以上継続すると、確定操作を検出したと判定する。
制御部70は、確定操作を検出する直前に表示画像を表示していた第2左画面121、第2右画面123又は第3画面を、表示画像を表示させる画面として確定させる。また、制御部70は、ガイド画像200を第1画面110から消去し、第2左画面121、第2右画面123又は第3画面に表示画像を表示している場合には、第1画面110から表示画像を消去する。
【0057】
また、制御部70は、確定操作を受け付けた後、第1画面110から表示画像を消去するか否かを、表示画像の属性に基づいて判定してもよい。例えば、表示画像が、DVDやBlu-ray(登録商標)等の再生画像である場合、表示画像を第2画面120又は第3画面130に表示させて確定操作を受け付けた後も、第1画面110への表示を継続させてもよい。また、表示画像が、カメラの撮影画像である場合、表示画像を第2画面120又は第3画面130に表示させて確定操作を受け付けると、第1画面110に表示された表示画像を消去するとよい。
【0058】
また、運転者は、移動操作をキャンセルする場合、第1画面110にタッチさせた指を第3方向に移動させる。
本実施形態において、第3方向は、タッチ位置を上から下に移動させる方向である。第3方向は、タッチ位置の上から下への移動に限らず、下から上への移動であってもよいし、指を左回転又は右回転させる方向であってもよい。また、第1画面110のタップ数によりキャンセル操作を判定してもよい。
制御部70は、タッチ位置の第3方向への移動が検出されると、図5図11のいずれかの表示状態を、図4に示す初期状態に戻す。このとき、タッチ位置の第3方向への移動が検出された後、運転者の指が第1画面110から離れた場合には、ガイド画像200の表示も消去してもよい。
【0059】
図12及び図13は、表示ECU50の動作を示すフローチャートである。図12及び図13に示すフローチャートを参照しながら表示ECU50の動作を説明する。
表示ECU50は、アクセサリー電源がオンされると(ステップS1)、記憶部71から車両の属性情報を読み出し(ステップS2)、前席ディスプレイ21の画面設定情報を読み出す(ステップS3)。表示ECU50は、読み出した属性情報により車両に搭載された表示装置の設置状況を判定する。すなわち、表示ECU50は、表示装置が車両の第1列だけに設置されているのか、第2列にも設置されているのかを判定する。また、表示ECU50は、画面設定情報により前席ディスプレイ21に、第1画面110、第2画面120及び第3画面の各画面を設定する。
【0060】
次に、表示ECU50は、タッチセンサ22から操作情報が入力されたか否かを判定する(ステップS4)。表示ECU50は、操作情報の入力がない場合(ステップS4/NO)、操作情報の入力がない状態が、予め設定された設定時間以上継続したか否かを判定する(ステップS5)。表示ECU50は、操作情報の入力がない状態が設定時間以上継続していない場合(ステップS5/NO)、ステップS4の判定に戻りタッチセンサ22から操作情報が入力されたか否かを判定する。
【0061】
また、表示ECU50は、タッチセンサ22から操作情報がない状態が設定時間以上、継続した場合(ステップS5/YES)、車両のアクセサリー電源がオフされたか否かを判定する(ステップS6)。表示ECU50は、車両のアクセサリー電源がオフされていない場合(ステップS6/NO)、ステップS4の判定に戻りタッチセンサ22から操作情報の入力があるまで待機する。表示ECU50は、車両のアクセサリー電源がオフされた場合(ステップS6/YES)、この処理フローを終了し、保存しておく必要があるデータを記憶部71に記憶させる。
【0062】
表示ECU50は、操作情報が入力されると(ステップS4/YES)、タッチセンサ22から順次入力される操作情報によりタッチ位置の移動が検出されたか否かを判定する(ステップS7)。表示ECU50は、タッチ位置の移動が検出できなかった場合(ステップS7/NO)、ステップS4の判定に戻り、操作情報が入力されたか否かを引き続き判定する。
【0063】
表示ECU50は、タッチ位置の移動が検出された場合(ステップS7/YES)、タッチ位置の移動方向を判定する(ステップS8)。その後、表示ECU50は、ガイド画像200が第1画面110に表示されているか否かを判定する(ステップS9)。表示ECU50は、ガイド画像200が第1画面110に表示されていない場合(ステップS9/NO)、ステップS8で判定したタッチ位置の移動方向が第1方向であるか否かを判定する(ステップS10)。
【0064】
表示ECU50は、タッチ位置の移動方向が第1方向であると判定すると(ステップS10/YES)、第1画面110にガイド画像200を表示させ(ステップS11)、ステップS4の判定に戻り、操作情報が入力されたか否かを引き続き判定する。
【0065】
次に、図13に示すフローチャートを参照しながら、第1画面110にガイド画像200を表示していると判定した場合の表示ECU50の動作を説明する。
表示ECU50は、第1画面110にガイド画像200を表示していると判定した場合(ステップS9/YES)、タッチ位置の移動方向が第2方向であるか否かを判定する(ステップS12)。表示ECU50は、タッチ位置の移動方向が第2方向である場合(ステップS12/YES)、移動操作を検出したと判定する。この場合、表示ECU50は、第1画面110に表示画像を表示させたまま、第2方向に対応する第2左画面121、第2右画面124、左小表示領域122、右小表示領域124のいずれかに表示画像を表示させる。
例えば、表示ECU50は、第2方向が左方向であり、表示画像を第1画面110だけに表示している場合、第1画面110に表示画像を表示させたまま、表示画像を第2左画面121の画面全体に表示させる。
また、表示ECU50は、第1画面110と、第1左小表示領域122Aとに表示画像を表示している場合、第1左小表示領域122Aに表示した表示画像を第2左小表示領域122Bに移動させる。このとき、第1画面110に表示された表示画像は、確定操作がなされるまで継続して表示される。
【0066】
さらに、表示ECU50は、図形画像を点灯又は点滅させる(ステップS14)。
表示ECU50は、ステップS13で表示画像を表示させた第2左画面121、第2右画面124、左小表示領域122、右小表示領域124のいずれかに対応する図形画像を点灯又は点滅させる。
例えば、表示ECU50は、表示画像を第2左画面121の画面全体に表示させた場合、第2左ガイド画像221の全体又は外周を点灯又は点滅させる。また、表示ECU50は、表示画像を第2左小表示領域122Bに表示させた場合、左図形画像221Bを点灯又は点滅させる。
【0067】
表示ECU50は、タッチ位置の移動方向が第2方向ではない場合(ステップS12/NO)、タッチ位置の移動方向が第1方向であるか否かを判定する(ステップS15)。表示ECU50は、タッチ位置の移動方向が第1方向であると判定すると(ステップS15/YES)、表示画像を後席ディスプレイ35に表示させる(ステップS16)。例えば、表示ECU50は、ステップS7で移動を検出する前に、表示画像が第1画面110にだけ表示されていた場合、予め設定された後席右ディスプレイ35B又は後席左ディスプレイ35Aに表示画像を表示させる。
また、表示ECU50は、ステップS7で移動を検出する前に、表示画像が第2左画面121又は左小表示領域122のいずれかに表示されていた場合には、後席左ディスプレイ35Aに表示画像を表示させる。
また、表示ECU50は、ステップS7で移動を検出する前に、表示画像が第2右画面123又は右小表示領域124のいずれかに表示されていた場合には、後席右ディスプレイ35Bに表示画像を表示させる。
【0068】
次に、表示ECU50は、表示画像を表示させた後席ディスプレイ35に対応する図形画像231A又は233Aを点灯又は点滅させ(ステップS17)、ステップS20の判定に移動する。
【0069】
表示ECU50は、タッチ位置の移動方向が第1方向ではないと判定すると(ステップS15/NO)、タッチ位置の移動方向が第3方向であるか否かを判定する(ステップS18)。表示ECU50は、タッチ位置の移動方向が第3方向ではない場合(ステップS18/NO)、ステップS20の判定に移動する。
また、表示ECU50は、タッチ位置の移動方向が第3方向であると判定すると(ステップS18/YES)、ステップS13又はステップS17で移動させた表示位置をキャンセルし、表示画像を元の位置に戻す(ステップS19)。その後、表示ECU50は、図12に示すフローチャートのステップS4に戻る。
【0070】
次に、表示ECU50は、タッチセンサ22から操作情報が入力されたか否かを判定する(ステップS20)。表示ECU50は、操作情報の入力がない場合(ステップS20/NO)、操作情報の入力がない状態が、予め設定された設定時間以上、継続したか否かを判定する(ステップS21)。表示ECU50は、操作情報の入力がない状態が設定時間以上、継続していない場合(ステップS21/NO)、ステップS20の判定に戻り、操作情報が入力されたか否かを判定する。
【0071】
また、表示ECU50は、操作情報の入力がない状態が設定時間以上、継続した場合(ステップS21/YES)、ステップS13又はステップS16により移動させた表示画像の表示位置を確定させ(ステップS22)、図12に示すステップS4の判定に戻る。
【0072】
以上説明したように本実施形態の表示ECU50は、第1画面110及び第2画面120の表示を制御する。
表示ECU50は、検出ステップ、判定ステップ及び表示ステップの各ステップを実行する。
検出ステップは、第1画面110の予め設定されたタッチ操作である移動操作を検出する。
判定ステップは、移動操作が検出されると、第2画面120に設定された左小表示領域122、又は右小表示領域124のうち、いずれの左小表示領域122、又は右小表示領域124が選択されたのかを判定する。
表示ステップは、第1画面110に表示された表示画像を、判定ステップにより選択されたと判定した左小表示領域122、又は右小表示領域124に表示させる。
従って、第1画面110に対して予め設定されたタッチ操作を行うことにより、左小表示領域122、又は右小表示領域124の1つを選択し、選択した左小表示領域122、又は右小表示領域124に表示画像を表示させることができる。
【0073】
表示ECU50は、移動操作とは異なる異なる第1画面110への他のタッチ操作である表示操作が検出されると、左小表示領域122、又は右小表示領域124の各々に対応し、左小表示領域122、又は右小表示領域124に表示画像が表示されているか否かを示すガイド画像200を第1画面110に表示させる。
従って、第1画面110に表示されたガイド画像200を視認することで、視線を第2画面に移動させることなく、どの画面に表示画像が表示されているのかを確認することができる。
【0074】
ガイド画像200は、左左小表示領域122の各々に対応した左図形画像221A~221C、及び、右右小表示領域124の各々に対応した右図形画像223A~223Cを含む。
表示ECU50は、判定ステップにより選択された左小表示領域122に対応する左図形画像左図形画像221A~221C、右小表示領域124に対応する右図形画像223A~223Cの表示態様を、他の図形画像221A~221C又は223A~223Cの表示態様とは異なる表示態様に変更する。
従って、図形画像の表示態様により表示画像が表示されている左小表示領域122又は右小表示領域124を乗員に認識させることができる。
【0075】
左左小表示領域122、及び右右小表示領域124には、第1画面110からの距離に基づいて選択順が設定されている。
左図形画像221A~221Cは、左左小表示領域122の選択順に対応した並び順で配置される。同様に、右図形画像223A~223Cは、右右小表示領域124の選択順に対応した並び順で配置される。
従って、左図形画像221A~221Cの並び順により、移動操作により次に表示画像が移動する左左小表示領域122を乗員に認識させることができる。
同様に、右図形画像223A~223Cの並び順により、移動操作により次に表示画像が移動する右右小表示領域124を乗員に認識させることができる。
【0076】
また、車両に搭載された前席ディスプレイ21に第1画面110と第2画面120とが表示され、第2画面120は、第1画面110よりも運転席に着座した運転者から離れた位置に配置される。
従って、運転席に近い第1画面110に対するタッチ操作により表示画像を表示させる第2画面120の左小表示領域122、又は右小表示領域124を選択することができる。
【0077】
上述した実施形態、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、表示画像の表示位置を1つ元に戻す操作を設定してもよい。
例えば、表示画像を第1左小表示領域122Aから第2左小表示領域122Bに移動させた後、所定の操作を検出した場合、表示画像を第2左小表示領域122Bから第1左小表示領域122Aに戻す。
1つ元に戻す操作は、例えば、予め設定された座標に印となるマーカー画像を表示させ、第1画面110のマーカー画像の表示位置よりも外側にタッチ位置が移動した場合に、元も戻す操作を検出したと判定してもよい。
例えば、第2方向が左方向である場合、第1画面110に向かって左端から所定距離だけ中央側に移動した位置にマーカー画像を表示させる。制御部70は、このマーカー画像の表示位置よりも左側に指を移動させることで、入力した移動操作を1つ前の状態に戻すことができる。
また、第2方向が右方向である場合、第1画面110に向かって右端から所定距離だけ中央側に移動した位置にマーカー画像を表示させる。制御部70は、このマーカー画像の表示位置よりも右側に指を移動させることで、入力した移動操作を1つ前の状態に戻すことができる。
【0078】
また、上述した実施形態では、前席ディスプレイ21が1つの表示面23を備え、この表示面23を第1画面110、第2画面120及び第3画面130の3つに分割する例について説明した。
第1画面110、第2画面120及び第3画面130は、それぞれ別々のディスプレイに表示させる構成であってもよいし、第1画面110及び第2画面120が同一のディスプレイに表示され、第3画面130が1つのディスプレイに表示される構成であってもよい。また、第2画面120及び第3画面が同一のディスプレイに表示され、第1画面110が1つのディスプレイに表示される構成であってもよい。
【0079】
また、上述した実施形態では、制御部70に、表示制御方法に対応した制御を実行させるための制御プログラムが記憶部71に記憶されている場合について説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されない。車両に搭載された通信装置を介してネットワークから制御プログラムをダウンロードし、ダウンロードした制御プログラムを記憶部71に記憶させてもよい。また、表示ECU50に接続された記憶媒体から記憶部71にロードされるようにしてもよい。
【0080】
また、図1は、本願発明を理解容易にするために、表示システム1の機能構成を主な処理内容に応じて分類して示した概略図であり、表示システム1の各々の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素が更に多くの処理を実行するように分類することもできる。また、各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
【0081】
また、図12及び図13に示したフローチャートの処理単位は、表示ECU50の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。表示ECU50の処理は、処理内容に応じて、更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、フローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
【符号の説明】
【0082】
1 表示システム
10 カメラ
20 第1表示装置
21 前席ディスプレイ
22 タッチセンサ
23 表示面
25 ダッシュボード
27 ステアリングホイール
30 第2表示装置
35 後席ディスプレイ
35A 後席左ディスプレイ
35B 後席右ディスプレイ
60 インターフェイス
70 制御部
71 記憶部
73 プロセッサー
110 第1画面
120 第2画面
121 第2左画面
123 第2右画面
130 第3画面
200 ガイド画像
210 第1ガイド画像
210A 図形画像
220 第2ガイド画像
221 第2左ガイド画像
221A 左図形画像
221B 左図形画像
221C 左図形画像
223 第2右ガイド画像
223A 右図形画像
223B 右図形画像
223C 右図形画像
230 第3ガイド画像
231 第3左ガイド画像
231A 図形画像
233 第3右ガイド画像
233A 図形画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13