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特開2023-181954開口部を設けた部分重量計と全体重量計からなる重量計
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181954
(43)【公開日】2023-12-25
(54)【発明の名称】開口部を設けた部分重量計と全体重量計からなる重量計
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/32 20060101AFI20231218BHJP
【FI】
G01G19/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022110820
(22)【出願日】2022-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】506413878
【氏名又は名称】大田 圭一
(72)【発明者】
【氏名】大田 圭一
(57)【要約】
【課題】 漏斗状のものに液体や融解する固体を注いだときに漏斗状のものにかかる重量と落下した液体の重量とそれらを合わせた重量を得ることを目的とする。
【解決手段】 開口部を設けた装置本体と、計量対象物を載せる開口部を設けた部分荷重印加部と、前記計量対象物の重量を検知する部分荷重センサーとを備える部分重量計と、装置本体に計量対象物を載せる全体荷重印加部と、計量対象物の重量を検知する全体荷重センサーと、前記部分荷重センサーが検知した部分荷重データを取得して全体荷重センサーの全体荷重データとから演算する演算部を備える全体重量計とからなる重量計を用いて計測する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を設けた装置本体と、計量対象物を載せる開口部を設けた部分荷重印加部と、前記計量対象物の重量を検知する部分荷重センサーとを備える部分重量計と、装置本体に計量対象物を載せる全体荷重印加部と、計量対象物の重量を検知する全体荷重センサーと、前記部分荷重センサーが検知した部分荷重データを取得して全体荷重センサーの全体荷重データとから演算する演算部を備える全体重量計とからなる重量計であって、前記全体荷重印加部に載せる計量対象物に前記部分重量計を含めることを特徴とする重量計。
【請求項2】
前記部分重量計及び/又は前記全体重量計において、前記部分荷重データ及び前記全体荷重データ及び前記部分荷重データと前記全体荷重データから演算されるデータの少なくとも1つを表示する表示部を備えることを特徴とする請求項1に記載の重量計。
【請求項3】
前記部分重量計及び前記全体重量計において、前記部分重量計及び前記全体重量計及び外部の機器のいずれか2つ以上で通信が可能な無線通信機能を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の重量計。
【請求項4】
前記部分荷重データ及び/又は前記全体荷重データを連続的に記憶して保持するデータ記憶部と、前記データ記憶部に保持するデータ及び前記記憶部に連続的に保持するデータの推移から演算されるデータの少なくとも1つを表示する表示部を備えることを特徴とする請求項3に記載の重量計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漏斗状のものに液体や融解する固体を注いだときに漏斗状のものにかかる重量と落下した液体の重量とそれらを合わせた重量を簡単に得るためのものである。
【背景技術】
【0002】
漏斗状のものにかかる重量を計測する場合、漏斗状のものが浮いた状態になるように器具などを用いて計測することが一般的である。これらの形状の計測は日常的なものではなく簡素にする必要はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、これらの計測を日常的におこなえるようにするために、計測器具は可能な限り少なくして計測ごとの器具の調整を少なくすることである。また配置スペースも少なくする必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するため、本発明の重量計は、開口部を設けた装置本体と、計量対象物を載せる開口部を設けた部分荷重印加部と、前記計量対象物の重量を検知する部分荷重センサーとを備える部分重量計と、装置本体に計量対象物を載せる全体荷重印加部と、計量対象物の重量を検知する全体荷重センサーと、前記部分荷重センサーが検知した部分荷重データを取得して全体荷重センサーの全体荷重データとから演算する演算部を備える全体重量計とからなる重量計であって、前記全体荷重印加部に載せる計量対象物に前記部分重量計を含めることを特徴とするものある。
【0005】
全体重量計の全体荷重印加部には液体を受ける容器を載せ、容器の上に部分重量計を載せ、部分重量計の部分荷重印加部に設けられた開口部から液体が落下するように漏斗状のものを載せた状態で計測値をゼロとしてから、漏斗状のものに液体もしくは融解する固体を載せることで計測するものである。
【0006】
以上の構成によれば、全体重量計は漏斗状のものに注がれた液体もしくは融解する固体全ての重量を示す。部分重量計は漏斗状のものに残っている液体もしくは融解する固体の重量を示す。全体重量計は部分荷重データを取得して全体荷重データとから演算して差分を求めることで漏斗状のものから落ちた液体の重量を得ることが出来る。また全体荷重印加部に置いた容器の高さが変わっても計測器具の高さ調整などをすることなく同様に計測することが出来る。
【0007】
また本発明によれば、前記部分重量計及び/又は前記全体重量計において、前記部分荷重データ及び前記全体荷重データ及び前記部分荷重データと前記全体荷重データから演算されるデータの少なくとも1つを表示する表示部を備えるため、液体が落下して変動していく重量を確認することが出来る。
【0008】
また本発明によれば、前記部分重量計及び前記全体重量計において、前記部分重量計及び前記全体重量計及び外部の機器のいずれか2つ以上で通信が可能な無線通信機能を備えるため、接続のための配線がなくなり計測はより簡素化される。
【0009】
また本発明によれば、前記部分荷重データ及び/又は前記全体荷重データを連続的に記憶して保持するデータ記憶部と、前記データ記憶部に保持するデータ及び前記記憶部に連続的に保持するデータの推移から演算されるデータの少なくとも1つを表示する表示部を備えるため、落下していく液体による重量の推移を確認することが出来る。
【本発明を実施するための最良の形態】
【0010】
例えば、一般的にハンドドリップやプアオーバーと呼ばれるコーヒーの抽出方法の場合には、全体重量計の上にコーヒーサーバーを置き、コーヒーサーバーの上に部分重量計を置き、部分重量計の開口部にはコーヒーサーバーに液体が落下するようにコーヒーのドリッパーを置き、ドリッパーの中にコーヒー粉を入れた紙フィルターを入れて、計測値をゼロにリセットして計測準備を完了する。
【0011】
ドリッパーにお湯を注ぐと全体重量計は注いだお湯の重量を示す。部分重量計はまだドリッパーから落ちていないお湯の重量を示す。全体重量計は部分重量計の部分荷重データを取得して全体荷重データから演算して差分を求めることでドリッパーから落ちた液体の重量を得ることが出来る。
【0012】
全体重量計及び/又は部分重量計には重量データを表示するディスプレイを設けることで抽出者は現在の全体のお湯の量や落ちた液体の量やまだ落ちきっていないお湯の量を得ることが出来る。
【0013】
全体重量計及び/又は部分重量計が無線通信をする場合は、落ちた液体の量が予め想定していた量に達した時点や、お湯の落下が止まった時点で部分重量計ごと持ち上げて取り外すして移動することも容易になる。また外部の機器、例えばスマートフォンなどの電子デバイスを接続してコーヒーの抽出の推移のデータを送信して管理してもよい。