(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184137
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】床装置及び床装置の駆動方法
(51)【国際特許分類】
A47K 17/00 20060101AFI20231221BHJP
E03D 11/00 20060101ALI20231221BHJP
B08B 3/04 20060101ALI20231221BHJP
E04F 15/00 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
A47K17/00
E03D11/00 Z
B08B3/04 Z
E04F15/00 H
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098106
(22)【出願日】2022-06-17
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】522244506
【氏名又は名称】平山 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】平山 裕士
【テーマコード(参考)】
2D037
2D039
2E220
3B201
【Fターム(参考)】
2D037EA02
2D039AA04
2D039CD00
2E220AA15
2E220AB03
2E220AC13
2E220BA03
2E220EA11
2E220GA32X
3B201AA31
3B201AA46
3B201AB08
3B201BB01
3B201BB87
3B201BB92
3B201CB01
(57)【要約】
【課題】利用者の使用を妨げることなく、床面だけでなく周囲を衛生に保ちつつ、床面を確実に洗浄することが可能な床装置及び床装置の駆動方法を提供すること。
【解決手段】床装置1は、一方向に長い複数の棒状部材5を有し、複数の棒状部材5が間隔を空けて上記一方向に対して交差する方向に配置された2組以上の床部材2と、各床部材2を移動させる駆動部3と、床部材2を収容可能であり、各床部材2を洗浄する水が供給される洗浄部4とを備え、一つの床部材2における隣り合う2本の棒状部材5の間の隙間において、別の床部材2の棒状部材5が挿入可能に配置され、各床部材2は、駆動部3によって、洗浄部4において複数の棒状部材5の表面が水によって洗浄される位置である第1領域と、第1領域と異なる位置であって利用者が洗浄部4内の水に接しないで足を置くことが可能な位置である第2領域との間で移動される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に長い複数の棒状部材を有し、前記複数の棒状部材が間隔を空けて前記一方向に対して交差する方向に配置された2組以上の床部材と、
各前記床部材を移動させる駆動部と、
前記床部材を収容可能であり、各前記床部材を洗浄する水が供給される洗浄部と、
を備え、
一つの前記床部材における隣り合う2本の前記棒状部材の間の隙間において、別の前記床部材の前記棒状部材が挿入可能に配置され、
各前記床部材は、前記駆動部によって、前記洗浄部において前記複数の棒状部材の表面が水によって洗浄される位置である第1領域と、前記第1領域と異なる位置であって利用者が前記洗浄部内の水に接しないで足を置くことが可能な位置である第2領域との間で移動される床装置。
【請求項2】
前記床部材は、床面に対して垂直方向、水平方向又は斜め方向に移動可能である請求項1に記載の床装置。
【請求項3】
前記洗浄部は、前記利用者が前記床部材に足を置く位置の下方又は側方に設置される請求項1又は2に記載の床装置。
【請求項4】
一方向に長い複数の棒状部材を有し、前記複数の棒状部材が間隔を空けて前記一方向に対して交差する方向に配置された2組以上の床部材と、各前記床部材を移動させる駆動部と、前記床部材を収容可能であり、各前記床部材を洗浄する水が供給される洗浄部とを備え、一つの前記床部材における隣り合う2本の前記棒状部材の間の隙間において、別の前記床部材の前記棒状部材が挿入可能に配置される床装置の駆動方法であって、
前記駆動部が、前記床部材を、前記洗浄部において前記複数の棒状部材の表面が水によって洗浄される位置である第1領域に移動するステップと、
前記駆動部が、前記第1領域に移動された前記床部材以外の前記床部材を、前記第1領域と異なる位置であって利用者が前記洗浄部内の水に接しないで足を置くことが可能な位置である第2領域に移動するステップと、
を有する床装置の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床装置及び床装置の駆動方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
小便器下方の床は利用者の使用によって汚れやすいため、清掃作業者によって定期的に清掃が行われている。しかし、清掃が間に合わない場合、利用者が汚れを気にしながら小便器を使用しなければならないことがある。
【0003】
したがって、清掃作業者による清掃の回数を低減しつつ、床が衛生に保たれることが望まれる。下記の特許文献1及び2では、小便器下方の床を自動的に洗浄するための技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-080445号公報
【特許文献2】特開2008-148963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された発明は、床下から上方へ水を噴出させる。これにより、給水された水は噴出孔を介して床板の表面に達した後に、表面の汚れを溶かすと共に、汚れが溶けた水は床板を介して落下し、排出手段により排出される。
【0006】
特許文献2に記載された発明は、板状の床材の表面に沿う広がりを持つノズルを設ける。このノズルにより、床材の一端側から他端に向けて床材のほぼ全面を覆うジェット噴流を生じさせて床面の汚れを剥離する。その結果、床材表面の汚染が予防され清掃される。
【0007】
これらの方法は、床に付いた汚れを除去するため、床に沿って水を流したり空気を噴出させたりしていることから、床を清浄している間、利用者が床面に足を置くことができない。また、床面上の水の流れや空気の噴出によって汚れを除去する場合、汚れを確実に除去するためには、相当量の水や空気が必要になり、清掃に時間がかかる。さらに、水の流れや空気の噴出によって汚れを除去すると、床面よりも上方で汚れが飛散して壁等を汚染する可能性があるため、汚れの飛散防止のための対策を行う必要がある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、利用者の使用を妨げることなく、床面だけでなく周囲を衛生に保ちつつ、床面を確実に洗浄することが可能な床装置及び床装置の駆動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の床装置及び床装置の駆動方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る床装置は、一方向に長い複数の棒状部材を有し、前記複数の棒状部材が間隔を空けて前記一方向に対して交差する方向に配置された2組以上の床部材と、各前記床部材を移動させる駆動部と、前記床部材を収容可能であり、各前記床部材を洗浄する水が供給される洗浄部とを備え、一つの前記床部材における隣り合う2本の前記棒状部材の間の隙間において、別の前記床部材の前記棒状部材が挿入可能に配置され、各前記床部材は、前記駆動部によって、前記洗浄部において前記複数の棒状部材の表面が水によって洗浄される位置である第1領域と、前記第1領域と異なる位置であって利用者が前記洗浄部内の水に接しないで足を置くことが可能な位置である第2領域との間で移動される。
【0010】
この構成によれば、2組以上の床部材が、隙間を有するように配置された棒状部材が互いに隙間に挿入可能に配置されており、それぞれ駆動部によって位置が移動され、洗浄部において床部材が収容されて、洗浄部に供給される水によって床部材が洗浄される。それぞれの床部材は、一方向に長い複数の棒状部材を有しており、複数の棒状部材は、棒状部材の長さ方向に対して交差する方向において間隔を空けて配置される。床部材は、洗浄部において複数の棒状部材の表面が水によって洗浄される位置である第1領域と、第1領域と異なる位置であって利用者が洗浄部内の水に接しないで足を置くことが可能な位置である第2領域との間で駆動部によって移動される。これにより、床部材が第1領域にあるとき、洗浄部において複数の棒状部材の表面が水によって洗浄され、床部材が第2領域にあるとき、利用者が洗浄部内の水に接しないで足を置くことができる。すべての組の床部材が洗浄部において同じタイミングで洗浄されるのではなく順番に洗浄されるように配置させることができ、利用者は常に床装置に足を置くことができる。上記発明において、一つの床部材における隣り合う2本の棒状部材の間には、別の床部材の棒状部材が配置可能な寸法の空間が設けられることにより、それぞれの床部材が他の床部材と干渉しないように移動可能である。
【0011】
上記発明において、前記床部材は、床面に対して垂直方向、水平方向又は斜め方向に移動可能である。
【0012】
上記発明において、前記洗浄部は、前記利用者が前記床部材に足を置く位置の下方又は側方に設置される。
【0013】
本発明に係る床装置の駆動方法は、一方向に長い複数の棒状部材を有し、前記複数の棒状部材が間隔を空けて前記一方向に対して交差する方向に配置された2組以上の床部材と、各前記床部材を移動させる駆動部と、前記床部材を収容可能であり、各前記床部材を洗浄する水が供給される洗浄部とを備え、一つの前記床部材における隣り合う2本の前記棒状部材の間の隙間において、別の前記床部材の前記棒状部材が挿入可能に配置される床装置の駆動方法であって、前記駆動部が、前床装置の駆動方法であって、前記駆動部が、前記床部材を、前記洗浄部において前記複数の棒状部材の表面が水によって洗浄される位置である第1領域に移動するステップと、前記駆動部が、前記第1領域に移動された前記床部材以外の前記床部材を、前記第1領域と異なる位置であって利用者が前記洗浄部内の水に接しないで足を置くことが可能な位置である第2領域に移動するステップとを有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、利用者の使用を妨げることなく、床面だけでなく周囲を衛生に保ちつつ、床面を確実に洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係る床装置の一実施例を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る床装置の床部材を示す斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る床装置を示す平面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る床装置を示す縦断面図であり、床装置の動作を示している。
図4(A)は、
図2のIV-IV線で切断した縦断面図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る床装置の別の実施例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の一実施形態に係る床装置1について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る床装置1は、
図1に示すように、例えばトイレの床、特に小便器50の下方に敷設される床として用いられる。床装置1は、利用者が小便器50を使用する際、床装置1の上に利用者が立つことができるような耐荷重構造を有する。
【0017】
床装置1は、
図1から
図4に示すように、2組以上の床部材2と、駆動部3と、洗浄部4を備える。それぞれの床部材2は、隙間を有するすのこ形状又は櫛歯形状であって互いに隙間に挿入可能に配置されており、駆動部3によって移動可能である。なお、異なる床部材2同士は、互いに接触しなくてもよいし、スライド可能な程度に互いに接触してもよい。
【0018】
床装置1によれば、
図4に示すように、複数組の床部材2(2-1,2-2,2-3)が洗浄部4において順番に自動的に洗浄されるため、床面が清潔に保たれやすい。また、利用者が立つ位置と異なる場所に設けられた洗浄部4において床部材2が洗浄されるため、利用者の使用を妨げることなく床面を清浄できる。
【0019】
床部材2は、
図1から
図4に示す例では、床装置1において3組が設置される。なお、床部材2は、2組だけ設置されてもよいし、4組以上設置されてもよい。床部材2は、各組それぞれにおいて、一方向に長い複数の棒状部材5を有する。棒状部材5は、例えば錆の生じにくいFRP(繊維強化プラスチック)製、例えばステンレス等の金属製などである。複数の棒状部材5は、それぞれ間隔を空けて、棒状部材5の長さ方向に対して垂直方向に配置される。床部材2は、板状に一体化されており、複数の隙間が設けられたすのこ形状又は櫛歯形状を有する。
【0020】
1組の床部材2における隣り合う2本の棒状部材5の間には、別の床部材2の棒状部材5が配置可能な寸法の空間が設けられる。本実施形態では、床装置1において3組の床部材2が設置されることから、1組の床部材2における隣り合う2本の棒状部材5の間には、残りの2組の床部材2の棒状部材5が1本ずつ合計2本配置可能な寸法の空間が設けられる。これにより、それぞれの床部材2が他の床部材2と干渉しないように移動可能である。
【0021】
床に設置された床装置1において、床部材2の棒状部材5の長手方向は、例えば、
図1に示すように、小便器50を正面としたときの左右方向(小便器50の幅方向に対して平行方向)である。なお、床部材2の棒状部材5の配置方向は、この例に限定されず、
図5に示すように、床部材2の棒状部材5の長手方向は、小便器50を正面としたときの前後方向(小便器50の奥行方向に対して平行方向)でもよい。
【0022】
床部材2は、駆動部3によって移動される。本実施形態では、床部材2は、
図4に示すように、床面に対して垂直方向に移動可能な例を示している。床部材2は、下方に位置するとき洗浄部4に収容されて水に洗浄され、上方に位置するとき利用者が洗浄部4内の水に接しないで足を置くことができる。なお、本発明に係る床部材の移動は垂直方向に限定されない。例えば、床部材は、床面に対して水平方向又は斜め方向に移動したり、床面に対して水平方向、垂直方向、斜め方向を組み合わせて移動したりしてもよい。この場合、洗浄部は、利用者が足を置くことができる位置の下方ではなく、利用者が足を置くことができる位置の側方などに設置される。
【0023】
駆動部3は、
図3に示すように、床部材2と接続され、床部材2を移動することができる。駆動部3は、例えば、床部材2を上方に位置させたり下方に位置させたりする。駆動部3は、例えばモータ6及び動力伝達機構7などであり、モータ6によって生じた力が動力伝達機構7を介して床部材2に伝達される。動力伝達機構7は、例えば、リンク機構、クランク機構、カム機構など、又は、これらを組み合わせた機構である。本発明に係る駆動部は、床部材を床面に対して垂直方向、水平方向、又は、斜め方向に移動させることができればよく、通常用いられる様々な構成を取り得る。
【0024】
洗浄部4は、床部材2を収容可能なサイズを有する。洗浄部4は、利用者が床部材2に足を置く位置の下方に設置される。洗浄部4には、床部材2を洗浄するための水が供給される。洗浄部4において、水は、例えば、洗浄部4の底面の傾斜に沿って洗浄部4の一方の側部から他方の側部へ自然に流れる。床部材2は、洗浄部4内の水に完全に沈められた状態で洗浄され、洗浄部4内の水は、洗浄部4の内部に設置された床部材2を洗浄することができる。水は、例えば、便器の洗浄水の系統から分岐されて洗浄部4に供給される。洗浄部4を流れた水は、
図1に示すように、ポンプ51を介して一旦タンク52に貯留された後、小便器50の洗浄水として使用され、その後、下水として排水される。洗浄部4を流れる水は、洗浄部4に対して常時供給されつつ排水されてもよいし、洗浄部4の内部に一時的に蓄えられて断続的に供給と排水が繰り返されてもよい。また、洗浄部4を流れた水は、直接下水として排水されるようにしてもよい。
【0025】
次に、本実施形態に係る床装置1の駆動方法について説明する。
床装置1は、
図4(A)に示すように、複数の組の床部材2のうち、例えば、1組の床部材2(2-1)が洗浄部4において複数の棒状部材5の表面が水によって洗浄される位置(第1領域)に配置される。そして、その間、残りの2組の床部材2(2-2,2-3)は、利用者が洗浄部4内の水に接しないで足を置くことが可能な位置(第2領域)に配置される。
【0026】
図4(A)に示した床部材2の配置状態が一定期間経過した後、
図4(B)に示すように、洗浄部4内に配置されていた床部材2(2-1)が、洗浄部4内の水に接しないで利用者が足を置くことが可能な位置に移動される。そして、利用者が足を置くことが可能な位置に配置されていた2組の床部材2のうち1組の床部材2(2-2)が洗浄部4内に移動される。別の組の床部材2(2-3)は、利用者が洗浄部4内の水に接しないで足を置くことが可能な位置(第2領域)に配置されたままである。
【0027】
さらに
図4(B)に示した床部材2の配置状態が一定期間経過した後、
図4(C)に示すように、洗浄部4内に配置されていた床部材2(2-2)が、利用者が洗浄部4内の水に接しないで足を置くことが可能な位置に移動される。そして、利用者が足を置くことが可能な位置に配置されていた別の組の床部材2(2-3)が洗浄部4内に移動される。
【0028】
上述したとおり、複数組の床部材2が洗浄部4において順番に自動的に洗浄されるため、床面が清潔に保たれやすい。また、利用者が立つ位置と異なる場所の洗浄部4において床部材2が洗浄されるため、利用者の使用を妨げることなく床面を清浄できる。
【0029】
床装置1において、すべての組の床部材2が洗浄部4において同じタイミングで洗浄されるのではなく、それぞれの床部材2が順番に洗浄部4で洗浄されるように床部材2が駆動される。したがって、床装置1によれば、小便器50の利用者が常に床装置1に足を置くことができる状態が維持されるため、床を清浄している間、利用者が洗浄水を避ける必要がなく、利用者が床面に足を置くことができないという期間が生じない。その結果、床装置1は、利用者の床の利用、具体的には小便器50の利用を妨げることがない。
【0030】
また、床装置1は、洗浄部4内の水で床部材2の洗浄が行われる。そのため、洗浄の際に床面よりも上方で汚れの飛散が生じにくい。したがって、床面だけでなく周囲の壁等を衛生に保つことができ、水の流れや空気の噴出によって床面の汚れを除去する場合と異なり、汚れの飛散防止のための対策を行う必要がない。
【0031】
さらに、床装置1は、床面上の水の流れや空気の噴出によって汚れを除去する場合と異なり、床部材2を洗浄部4内の水に完全に沈めた状態で洗浄できる。したがって、床部材2に付いた汚れが除去されやすく、床面を確実に洗浄できる。
【符号の説明】
【0032】
1 :床装置
2 :床部材
3 :駆動部
4 :洗浄部
5 :棒状部材
6 :モータ
7 :動力伝達機構
50:小便器
51:ポンプ
52:タンク
【手続補正書】
【提出日】2022-08-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に長い複数本の棒状部材を有し、前記複数本の棒状部材が間隔を空けて複数の隙間を有するように前記一方向に対して交差する方向に配置され、板状に一体化されてすのこ形状又は櫛歯形状を有する床部材と、
前記床部材を床面に対して垂直方向に移動させる駆動部と、
利用者が前記床部材に足を置く位置の下方に設置され、前記床部材を収容可能であり、前記床部材を洗浄する水が供給される洗浄部と、
を備え、
前記床部材は、2組以上設置され、
2組以上の前記床部材のうち1組の前記床部材における隣り合う2本の前記棒状部材の間の前記隙間において、別の組の前記床部材の前記棒状部材が前記一方向に沿って挿入可能に配置され、
前記床部材は、前記駆動部によって、前記洗浄部において前記複数本の棒状部材の表面が水によって洗浄される位置である第1領域と、前記第1領域と異なる位置であって前記利用者が前記洗浄部内の水に接しないで足を置くことが可能な位置である第2領域との間で移動され、
各々の組の前記床部材が順番に前記第1領域で洗浄される床装置。
【請求項2】
一方向に長い複数本の棒状部材を有し、前記複数本の棒状部材が間隔を空けて複数の隙間を有するように前記一方向に対して交差する方向に配置され、板状に一体化されてすのこ形状又は櫛歯形状を有する床部材と、前記床部材を床面に対して垂直方向に移動させる駆動部と、利用者が前記床部材に足を置く位置の下方に設置され、前記床部材を収容可能であり、前記床部材を洗浄する水が供給される洗浄部とを備え、前記床部材は、2組以上設置され、2組以上の前記床部材のうち1組の前記床部材における隣り合う2本の前記棒状部材の間の前記隙間において、別の組の前記床部材の前記棒状部材が前記一方向に沿って挿入可能に配置される床装置の駆動方法であって、
前記駆動部が、前記床部材を、前記洗浄部において前記複数本の棒状部材の表面が水によって洗浄される位置である第1領域に移動するステップと、
前記駆動部が、前記第1領域に移動された前記床部材以外の組の前記床部材を、前記第1領域と異なる位置であって前記利用者が前記洗浄部内の水に接しないで足を置くことが可能な位置である第2領域に移動するステップと、
を有し、
各々の組の前記床部材が順番に前記第1領域で洗浄される床装置の駆動方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の床装置及び床装置の駆動方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る床装置は、一方向に長い複数本の棒状部材を有し、前記複数本の棒状部材が間隔を空けて複数の隙間を有するように前記一方向に対して交差する方向に配置され、板状に一体化されてすのこ形状又は櫛歯形状を有する床部材と、前記床部材を床面に対して垂直方向に移動させる駆動部と、利用者が前記床部材に足を置く位置の下方に設置され、前記床部材を収容可能であり、前記床部材を洗浄する水が供給される洗浄部とを備え、前記床部材は、2組以上設置され、2組以上の前記床部材のうち1組の前記床部材における隣り合う2本の前記棒状部材の間の前記隙間において、別の組の前記床部材の前記棒状部材が前記一方向に沿って挿入可能に配置され、前記床部材は、前記駆動部によって、前記洗浄部において前記複数本の棒状部材の表面が水によって洗浄される位置である第1領域と、前記第1領域と異なる位置であって前記利用者が前記洗浄部内の水に接しないで足を置くことが可能な位置である第2領域との間で移動され、各々の組の前記床部材が順番に前記第1領域で洗浄される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
この構成によれば、2組以上の床部材が、隙間を有するように配置された棒状部材が互いに隙間に挿入可能に配置されており、それぞれ駆動部によって位置が移動され、洗浄部において床部材が収容されて、洗浄部に供給される水によって床部材が洗浄される。それぞれの床部材は、一方向に長い複数本の棒状部材を有しており、複数本の棒状部材は、棒状部材の長さ方向に対して交差する方向において間隔を空けて配置される。床部材は、洗浄部において複数本の棒状部材の表面が水によって洗浄される位置である第1領域と、第1領域と異なる位置であって利用者が洗浄部内の水に接しないで足を置くことが可能な位置である第2領域との間で駆動部によって移動される。これにより、床部材が第1領域にあるとき、洗浄部において複数本の棒状部材の表面が水によって洗浄され、床部材が第2領域にあるとき、利用者が洗浄部内の水に接しないで足を置くことができる。すべての組の床部材が洗浄部において同じタイミングで洗浄されるのではなく順番に洗浄されるように配置させることができ、利用者は常に床装置に足を置くことができる。上記発明において、1組の床部材における隣り合う2本の棒状部材の間には、別の組の床部材の棒状部材が上記一方向に沿って配置可能な寸法の空間が設けられることにより、それぞれの床部材が他の床部材と干渉しないように移動可能である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
本発明に係る床装置の駆動方法は、一方向に長い複数本の棒状部材を有し、前記複数本の棒状部材が間隔を空けて複数の隙間を有するように前記一方向に対して交差する方向に配置され、板状に一体化されてすのこ形状又は櫛歯形状を有する床部材と、前記床部材を床面に対して垂直方向に移動させる駆動部と、利用者が前記床部材に足を置く位置の下方に設置され、前記床部材を収容可能であり、前記床部材を洗浄する水が供給される洗浄部とを備え、前記床部材は、2組以上設置され、2組以上の前記床部材のうち1組の前記床部材における隣り合う2本の前記棒状部材の間の前記隙間において、別の組の前記床部材の前記棒状部材が前記一方向に沿って挿入可能に配置される床装置の駆動方法であって、前記駆動部が、前記床部材を、前記洗浄部において前記複数本の棒状部材の表面が水によって洗浄される位置である第1領域に移動するステップと、前記駆動部が、前記第1領域に移動された前記床部材以外の組の前記床部材を、前記第1領域と異なる位置であって前記利用者が前記洗浄部内の水に接しないで足を置くことが可能な位置である第2領域に移動するステップとを有し、各々の組の前記床部材が順番に前記第1領域で洗浄される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
床部材2は、駆動部3によって移動される。本実施形態では、床部材2は、
図4に示すように、床面に対して垂直方向に移動可能な例を示している。床部材2は、下方に位置するとき洗浄部4に収容されて水に洗浄され、上方に位置するとき利用者が洗浄部4内の水に接しないで足を置くことができる
。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
駆動部3は、
図3に示すように、床部材2と接続され、床部材2を移動することができる。駆動部3は、例えば、床部材2を上方に位置させたり下方に位置させたりする。駆動部3は、例えばモータ6及び動力伝達機構7などであり、モータ6によって生じた力が動力伝達機構7を介して床部材2に伝達される。動力伝達機構7は、例えば、リンク機構、クランク機構、カム機構など、又は、これらを組み合わせた機構である。本発明に係る駆動部は、床部材を床面に対して垂直方
向に移動させることができればよく、通常用いられる様々な構成を取り得る。